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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】給湯機
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/196 20220101AFI20221215BHJP
   F24H 15/269 20220101ALI20221215BHJP
   F24H 15/273 20220101ALI20221215BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20221215BHJP
【FI】
F24H15/196 301N
F24H15/269
F24H15/273
F24H15/395
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019045369
(22)【出願日】2019-03-13
(65)【公開番号】P2020148378
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】加藤 智允
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-216572(JP,A)
【文献】特開2002-191080(JP,A)
【文献】国際公開第2018/003266(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00-15/493
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得又は推定した使用者の帰宅予定時刻を利用して湯はりを開始すると共に、前記湯はりの開始を前記使用者の携帯端末に通知し、
予め作成されたスケジュールに係る時刻までに、前記使用者の位置情報を利用して該使用者が給湯機が設置された建物にいるか否かを判断し、
前記使用者が前記建物内にいると判断した場合は、前記湯はりを開始するか否かの選択を促す出力を、前記携帯端末に行うことを特徴とする給湯機。
【請求項2】
浴槽の栓をしているかのリマインド通知を前記携帯端末に行うことを特徴とする請求項に記載の給湯
【請求項3】
前記湯はりの中止要求を受信した場合、前記湯はりを開始しない又は中止することを特徴とする請求項に記載の給湯
【請求項4】
前記湯はり開始後に前記帰宅予定時刻が延期された場合、前記湯はりを一時停止することを特徴とする請求項に記載の給湯
【請求項5】
前記使用者が予め作成されたスケジュールに係る時刻までに前記建物外にいると判断した場合は、前記湯はりを開始するか、又は前記帰宅予定時刻の入力を促すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給湯
【請求項6】
前記携帯端末の位置情報及び該位置情報の変化に係る情報を利用して前記帰宅予定時刻を推定又は演算することを特徴とする請求項4又は5に記載の給湯
【請求項7】
前記帰宅予定時刻は、これから帰宅を開始する旨の前記使用者からの意思表示を利用して演算されることを特徴とする請求項に記載の給湯
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の家電製品は、高性能・高付加価値であるのはもちろんのこと、インターネットに代表されるネットワークに接続し、携帯端末(スマートフォンなど)と連携できることや、外出先からでも機器を操作できることなどが求められている。
【0003】
特許文献1には、使用者の位置情報を利用して自宅内にある家電製品のON/OFF動作を実行できるシステムが提案されている(参考例8。0157~0168)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-160931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、照明のON/OFF等について説明する。しかし、給湯器のように作動開始から作動完了までに或る程度の時間を要したり作動時に例えば浴槽の栓が抜けている等したら正常に作動が完了できないような機器については、使用者へのより細やかなサポートが求められるところ、特許文献1はこの点については着目していない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記事情に鑑みてなされた本発明の給湯機は、取得又は推定した使用者の帰宅予定時刻を利用して湯はりを開始すると共に、前記湯はりの開始を前記使用者の携帯端末に通知し、予め作成されたスケジュールに係る時刻までに、前記使用者の位置情報を利用して該使用者が給湯機が設置された建物にいるか否かを判断し、前記使用者が前記建物内にいると判断した場合は、前記湯はりを開始するか否かの選択を促す出力を、前記携帯端末に行うことを特徴とする
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態の給湯システムの概略図
図2】実施形態の給湯システムの機能ブロック図
図3】実施形態の湯はり運転のスケジュール設定画面1
図4】実施形態の湯はり運転のスケジュール設定画面2
図5】実施形態の湯はり運転の運転開始判断についての制御フロー図
図6】実施形態の使用者が外出中の湯はり運転の制御フロー図
図7】実施形態の使用者が在宅中の湯はり運転の制御フロー図
図8】実施形態の宅内端末画面でのリマインドについて説明した図
図9】実施形態の携帯端末へのリマインド通知について説明した図
図10】実施形態の携帯端末へのリマインド通知について説明した図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の詳細について添付の図面を参照しつつ説明する。
[給湯システム]
図1は、給湯システムの概略図である。図2は給湯システムの機能ブロック図である。
給湯システムは、貯湯部1と熱源機2とを有する給湯機と、建物5内に配された宅内端末3、ルータ4、及び浴槽9と、広域ネットワーク6と、携帯端末7と、を備える。
【0009】
給湯機は、ルータ4と有線または無線により接続されていて、必要に応じて広域ネットワーク6を介して携帯端末7と情報のやり取りが可能である。
【0010】
給湯機は、必要に応じて広域ネットワーク6を介して建物5及び携帯端末7の位置情報、位置情報の変化、使用者からの指令等を受信する。例えば携帯端末7のGPS機能を用いて位置情報を取得し、携帯端末7の位置情報やその変化等を利用して、携帯端末7が現在の位置から建物5に到達するまでに要する時間を推定し、又は推定した結果を受信し、その時間情報を利用して湯はり運転の開始タイミングを決定する。
【0011】
[帰宅予定情報]
給湯機は、建物5外に在る携帯端末7(すなわち使用者)から帰宅予定情報を取得する。帰宅予定情報は、携帯端末7の位置情報やその変化を利用して推定した帰宅予定時刻、あらかじめ作成されたスケジュールに入力された帰宅予定時刻そのものにすることができる。ただし、これら帰宅予定時刻は、位置情報等による推定によるものであったり事前に使用者の予測で入力された時刻であるため、例えば、位置情報等やスケジュールを利用して、そろそろ使用者が帰宅し始めているとか帰宅し始めそうだという推定ができた場合は、使用者に帰宅予定時刻の入力を促してもよい。例えば、スケジュールに入力された帰宅予定時刻に達したら、使用者の携帯端末7に改めて帰宅予定時刻の入力を促してもよい。
【0012】
携帯端末7の位置情報等を利用して推定する場合は、好ましくは過去の使用者の位置情報の変化データを利用しつつ、現在の使用者の位置情報やその変化を検知し、自宅に向かっていると推定した場合に、現在位置から建物5までに要する時間を推定して行う。道路や公共交通機関等の情報を参照可能な地図データを併用することが好ましい。このようにすれば、使用者が特定の操作をせずとも給湯機の方で帰宅予定時刻を取得(推定)可能である。
【0013】
あらかじめ作成されたスケジュールによる帰宅予定時刻を利用する場合は、後述するスケジュール設定画面を通じて入力される帰宅予定時刻にすることができる。この場合、帰宅予定時刻をそのまま扱うようにしてもよいし、帰宅予定時刻に達したら、携帯端末7に、本日の帰宅予定時刻を改めて予想して入力するよう促す出力をさせてもよい。このとき、予想入力がされなかったら、スケジュールによる帰宅予定時刻が細心の帰宅予定時刻であるとして利用することができる。
【0014】
なお、使用者が携帯端末7から、これから帰宅する等といった意思表示を給湯機に送信することで行ってもよい。この場合は、使用者がこれから帰宅しようとすることが確定するため、例えば地図データ等を利用して、使用者の現在位置から建物5までの所要時間を推定することで、帰宅予定情報を演算できる。
【0015】
[スケジュール設定]
図3図4は、実施形態の湯はり運転のスケジュール設定画面である。スケジュール設定には携帯端末7や宅内端末3を使用できる。スケジュール設定時、使用者は、例えば予め携帯端末7にインストールされた給湯機操作用のアプリケーション等を操作して、スケジュール設定画面18を呼び出す。スケジュール設定画面18では、作成したい期日条件を選択することができる。例えば、毎日、平日、又は休日について同一の帰宅予定時刻にする場合は「毎日」、「平日のみ」、又は「休日のみ」を選択することができる。また、例えば曜日ごとに帰宅予定時刻を使い分けたい場合には、「曜日指定」とすることができる。その他のパターンやユーザが好みでカスタマイズ可能なパターンを設けてもよい。
【0016】
スケジュール設定画面18でパターンを選択すると、図4のような詳細なスケジュール設定画面19が表示される。ここでは、例として「曜日指定」とした場合を示しているが、「GPS」、「時刻」、「なし」といった選択肢はいずれの場合でも選択可能に表示することができる。図4の例では、日曜日は携帯端末7の位置情報を利用して帰宅予定情報を自動で検出する設定である。その他の曜日では湯はり運転を実行しない設定を示している。なお、「時刻」を選択すると、次に時刻設定画面が表示され、暫定であり得る帰宅予定時刻を指定することができる。この時刻の扱いは種々考え得るが、例えば上述したように、携帯端末7に帰宅予定時刻を入力するように促すリマインド表示が行われる時刻にしたり、この時刻を帰宅予定時刻そのものとしたりすることができる。「時刻」に加えて位置情報も利用するようにしてもよい。
【0017】
[湯はり運転開始まで]
図5は、湯はり運転開始までの、湯はり運転制御部106の制御フロー図である。本フローの開始前に、湯はり運転のスケジュールを予め設定しておく。
当日に湯はり運転の実行スケジュールが設定されている場合(ステップS1,Yes)、給湯機の例えば湯はり運転制御部106は、当日必要と予測される湯量とシステムの残り湯量(貯蓄湯量)の大小関係を判定する(ステップS2)。残り湯量が予測される消費量よりも少なかった場合には(ステップS2,No)、不足湯量の沸き上げ運転を開始する(ステップS3)。なお、給湯機器が貯湯式でない場合は、ステップS2,S3は不要である。実行スケジュールがない場合(ステップS1,No)は本フローを終了する。
【0018】
必要に応じて不足量の湧き上げをした後、携帯端末7のGPS情報等を利用して、使用者が外出していると判断した場合(ステップS4,Yes)には、使用者の帰宅予定時刻が接近するまで待機する(ステップS5,No)。本実施形態では、GPS情報(位置情報)に加えて、予め設定されたスケジュールや使用者からの帰宅意思の入力を利用する例を記載するが、位置情報のみを利用して帰宅予定情報や帰宅予定時刻を取得するようにしてもよい。
【0019】
例えばスケジュール設定画面で「時刻」が選択されていた場合は、予めスケジュールされた帰宅予定時刻が接近するまで待機し、スケジュール機能による時刻が当日の帰宅予定時刻の入力を促す時刻である場合は、その入力がなされた上でその時刻が近づくまで待機する。予め入力したスケジュール(帰宅予定時刻)は、スケジュール開始前の予想に基づく入力であるため外れる可能性が比較的大きいが、この、いわば仮の帰宅予定時刻に改めて入力させれば、より精度の高い帰宅予定時刻を取得しやすくなる。このときは、帰宅予定時刻の返答を得られなかったら、帰宅予定情報を帰宅予定時刻と扱うことができる。
【0020】
例えばスケジュール設定画面で「GPS」が選択されていた場合は、位置情報やその変化から帰宅し始めた旨の推定ができたら帰宅予定時刻を演算し、現在時刻がこの時刻に接近するまで待機する(現在時刻が、帰宅予定時刻から、少なくとも湯はりに要する時間だけ遡った時刻に達するまで待機する)。
【0021】
例えばスケジュール設定画面で「なし」が選択されていた場合は、使用者からの意思表示の受信を受信したら帰宅予定時刻を演算し、帰宅予定時刻が接近するまで待機する。帰宅予定時刻を受信するようにしてもよい。
【0022】
使用者の帰宅予定時刻が接近した場合には(ステップS5,Yes)、外出時用の湯はり運転の制御を開始する(ステップS6)。
【0023】
GPS情報の利用が許可されており、かつ、実行スケジュールが設定されていたにもかかわらず使用者が在宅し続けた場合には(ステップS4,No)、スケジュールで設定された時刻に達したら又は達するまでには(ステップS7,Yes)在宅時用の湯はり運転の制御を開始する(ステップS8)。
【0024】
[外出時用湯はり運転]
図6は、使用者が外出している最中に湯はり運転を開始する、外出時用湯はり運転ステップS6の制御フローを示す。帰宅予定時刻や帰宅意思を取得した湯はり運転制御部106は、帰宅予定時刻から湯はりに要する時間を差し引いた時刻より前の適当なタイミングになったら、必要に応じて広域ネットワーク6を介して使用者の携帯端末7へ、湯はり運転を開始した又はこれから開始することを通知する(ステップS9)。この際、位置情報から使用者が外出中であるか否かをステップS4とは別に改めて判定すると好ましい。
【0025】
同時に、浴槽の栓をしてあるかどうか使用者へリマインドする、浴槽栓リマインド通知ウインドウ16を表示させる(ステップS10。図10参照)。これにより、使用者に栓をしていたかどうか思い出させ、失念していた場合は湯はりの中止要求を送信させることができる。
【0026】
湯張り運転の中止要求の有無の確認(ステップS11)と、使用者の帰宅までの時間が湯はり所要時間以下になったかの確認(ステップS12)とを繰り返す。使用者から湯はり運転の中止要求があった場合(ステップS11,Yes)には、当日の湯はり運転のスケジュールを中止する。
【0027】
使用者からの運転中止要求が無いまま(ステップS11,No)、帰宅までの時間が湯はり所要時間以下に到達した場合には(ステップS12,Yes)、湯張りを開始する(ステップS13)。そして、水位計等の栓抜け検出部110が、湯はり動作と平行して浴槽内の湯はり状況をチェックし、浴槽の栓が抜けていないかどうかを確認する(ステップS14)。浴槽内に湯が溜まらない場合は栓が抜けていると推定し(ステップS15,Yes)、湯はり動作を中止する(ステップS24)。また、使用者の携帯端末7へ浴槽の栓が抜けていると思われることと、湯はり動作を中止することを通知する(ステップS25)。
【0028】
浴槽の栓が抜けていないと判断した場合には(ステップS15,No)、湯はり動作を継続する(ステップS16)。湯はり動作が完了するまでは、使用者の帰宅予定時刻が後ろ倒しになるかどうか監視する(ステップS18)。帰宅が遅れるといった帰宅の延期に係る情報を受信した場合には(ステップS18,Yes)、湯はり動作を一時中止し(ステップS19)、使用者からの湯はり動作再開指令を受信するまで待機する(ステップS20)。使用者から湯はり動作再開の指令を受取った場合には(ステップS20,Yes)、湯はりを再開する(ステップS16)。湯はり動作が完了した場合には(ステップS17,Yes)、自動保温運転へ移行する(ステップS23)。なお、使用者が保温運転をしないよう設定している場合には、保温運転はせずに、運転を終了する。
【0029】
湯はり運転再開指令ではなく湯はり運転の中止指令が送信されてきた場合には(ステップS21,Yes)、湯はり運転を中止する(ステップS22)。
【0030】
なお、使用者が給湯機器へ運転の一時停止や中止の指令をするためのインターフェース(アプリケーション)や、給湯機器が携帯端末7へ情報を通知する際の画面表示の形式については、限定を設けるものではなく、本実施形態で示した方法は一例である。
【0031】
[在宅時用湯はり運転]
図7は、湯はり運転のスケジュール(外出の予定)があったが外出を検知しなかったステップS8の場合の在宅時用湯はり運転の制御フローを示す。例えば日曜日に、使用者は毎週決まった用事で外出し、帰宅と同時に入浴したいので、湯はり運転のスケジュールを「時刻」で設定しかつ、GPS情報の利用を許可したが、当日は用事がキャンセルになり、外出しなかったとする。このとき、湯はり運転制御部106は、ステップS4にてNoに分岐し、ステップS7にて現在時刻を監視する。現在時刻が登録されたスケジュールの湯はり運転開始予定時刻、またはそれまでの運転実績から得た、毎週の湯はり開始時刻の平均時刻に到達すると、在宅時用湯はり運転の制御を開始する。
【0032】
在宅時用湯はり運転が実行される状況では、使用者は外出しておらず自宅内にいる。まず、宅内の操作端末画面12や携帯端末7にスケジュールの湯はり開始予定時刻がきたこと又は近づいたことを表示する(ステップS26)。同時に、スケジュールに従って湯はり運転を開始するかしないかを使用者に選択させるため、「する」「しない」の選択肢を操作端末画面12や携帯端末7に表示して、選択・決定を要求する。この際、使用者に画面表示を気付かせるため、画面の点滅やメロディを鳴らすなどの動作をするとよい。
【0033】
選択要求の画面表示を行ったあとは、湯張り運転の開始指示(ステップS27)や中止指示(ステップS28)といった使用者の操作を待つ。所定時間経過しても使用者からの応答がない場合(ステップS29,Yes)には、湯はり運転のスケジュールをキャンセルする(ステップS30)。これは、使用者が自宅内に居る場合には、スケジュールに従った時刻よりも使用者の好みの時刻に湯はりするほうが、使用者にとって都合が良いとの考え方による。スケジュールをキャンセルした場合には、宅内の操作端末3や携帯端末7の画面12に、キャンセルしたことを表示する(ステップS31)。
【0034】
選択要求画面を表示している間に、使用者から湯はり運転の開始指示があった場合には(ステップS27,Yes)、湯はり運転を開始する(ステップS32)。栓抜け検出部110が湯はり動作と平行して浴槽内の湯はり状況をチェックし(ステップS33)、浴槽の栓が抜けていないかどうかを確認する。浴槽内に湯が溜まらず、浴槽の栓が抜けていると推定される場合には(ステップS34,Yes)、湯はり動作を一旦停止するとともに(ステップS36)、宅内端末3や携帯端末7の画面12に浴槽の栓が抜けていることを表示する(ステップS37)。同時に、浴槽の栓をしたら宅内端末3や携帯端末7を操作して、湯はり再開の指示を出すよう促すメッセージを画面表示して(ステップS38)、使用者に通知する。使用者からの湯はり再開指令を待つ(ステップS39)。
【0035】
湯はり再開指令を受取った後は(ステップS39,Yes)、湯はり動作を再開し(ステップS40)、湯はり完了まで運転を継続する(ステップS41)。
【0036】
浴槽の栓がされていると判断した場合には(ステップS34,No)、そのまま湯はり動作完了まで進む(ステップS35,S41)。湯はり動作が完了した場合は(ステップS41,Yes)、自動保温運転へ移行する(ステップS42)。
【0037】
[リマインド通知画面]
図8は宅内端末3に表示させる画面を、図9は携帯端末7に表示させる画面である。例えばステップS1にて、湯はり運転の実行スケジュールがあった場合、浴槽の栓をし忘れないよう、使用者が外出する前に宅内端末3等の画面12,14に、リマインドのためのメッセージ13,15を表示させる。
【0038】
図10は、ステップS9,S10で湯はり運転を開始する際に、携帯端末7に表示させる通知メッセージの一例である。湯はり運転制御部106が帰宅予定情報を取得し、湯はり運転を開始する旨を使用者に通知するため、携帯端末7の画面14にメッセージ16を表示させる。
【符号の説明】
【0039】
1 貯湯部
2 熱源機
3 宅内端末
4 機器
5 建物(自宅)
6 広域ネットワーク
7 携帯端末
9 浴槽
12 操作端末画面
13 浴槽栓リマインド通知ウインドウ
14 携帯端末画面
15 浴槽栓リマインド通知ウインドウ
16 湯はり運転開始時 浴槽栓リマインド通知ウインドウ
18 湯はり運転スケジュール設定画面
19 曜日別スケジュール設定画面
101 貯湯部内制御部郡
102 貯湯部内機能部品郡
103 ネットワーク通信部
104 帰宅予定情報検知部
105 スケジュール管理部
106 湯はり運転制御部
107 全体管理部
108 宅内端末通信部
109 熱源機通信部
110 栓抜け検出部
111 貯湯タンク内温度センサ
112 電磁弁
113 ポンプ
114 流量センサ
115 浴槽内温度センサ
116 浴槽栓状態検知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10