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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】モータ用ステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/46 20060101AFI20221215BHJP
   H02K 3/34 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
H02K3/46 B
H02K3/46 C
H02K3/34 B
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019060117
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020162316
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000144810
【氏名又は名称】株式会社山田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 聡史
(72)【発明者】
【氏名】星野 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】荒川 君彦
【審査官】三澤 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-160958(JP,A)
【文献】特開2017-118671(JP,A)
【文献】実開昭61-180563(JP,U)
【文献】特開2018-057074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/46
H02K 3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアと、このコアを覆っているインシュレータと、このインシュレータに巻かれている巻線により構成されるコイルと、を有しているモータ用ステータにおいて、
前記コアは、環状のヨークと、このヨークから前記モータ用ステータの内径方向に延びているティースと、を有し、
前記インシュレータは、前記ヨークを覆っている環状部と、前記ティースを覆っていると共に前記巻線が巻かれている巻付け部と、前記環状部から前記モータ用ステータの軸方向に沿って延出している延出部と、を有し、
前記延出部は、前記モータ用ステータの周方向に前記巻線を案内する案内面から外径方向に突出している2つの突出部を有し、
この突出部は、前記案内面に案内されている前記巻線と当接可能な当接面を有し、
この当接面は、外径方向に向かうに連れて、前記環状部側へ近づく傾斜部を有しており、
この傾斜部は、前記巻線の外径側半分のいずれかの部位に当接可能であり、
前記延出部の先端面には、ターミナルが取り付けられており、
このターミナルは、前記案内面に案内されている前記巻線と電気的に接続可能な接続部を有しており、
前記2つの突出部は、前記延出部の前記案内面にて、互いに周方向に隣接し合い、
前記モータ用ステータの軸方向から見て、前記接続部は、前記2つの突出部の周方向間に位置し、
前記接続部は、前記ターミナルの一部が前記延出部の前記先端面から離れる方向へ折り返すことにより前記巻線を挟み込むことが可能な挟み込み部として構成されていることを特徴とするモータ用ステータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インシュレータの外周面に巻線を沿わせるモータ用ステータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータ用ステータは、電磁鋼板等が積層されて構成されたコアと、このコアに対して取り付けられるインシュレータと、を有している。このインシュレータに関する従来技術として、特許文献1の技術がある。
【0003】
特許文献1には、3相12スロットのモータ用ステータが開示されている。このステータのインシュレータは、外径側の環状部と、この環状部からモータ用ステータの軸方向に延出している12個の延出部と、環状部から内径方向に延びており巻線が巻き付けられる12個の巻付け部と、を有している。
【0004】
説明の便宜上、12個の巻付け部のなかの任意の1個の巻付け部を第1の巻付け部とし、残りの巻付け部を、モータ用ステータの中心線を基準として時計回りに第2~第12の巻付け部とする。同様に、第1の巻付け部の外径側に位置している延出部を、第1の延出部とし、残りの延出部を、時計回りに第2~第12の延出部とする。
【0005】
巻線の結線方法の一例を説明する。最初に、第1の巻付け部に巻線を巻付ける。次に、巻線を第1の延出部の外周側に引き出し、第2の延出部の外周面(案内面)と、第3の延出部の外周面(案内面)に巻線を沿わせる。次に、第4の延出部の内径側に位置する第4の巻付け部に巻線を巻付ける。さらに、同様にして、第7の巻付け部、第10の巻き受け部に巻付ける。これにより、3相のうちの1相の巻付けが終了する。巻付け部への巻線の巻付けと、延出部の外周面に巻線を這わせることを繰り返すことにより、残りの2相の巻付けを完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許5532274号公報
【0007】
各々の延出部の外周面には、外径方向に突出している突出部が設けられている。延出部の案内面に沿っている巻線が、モータ用ステータの軸方向へ位置ずれした場合、突出部は、巻線がインシュレータの延出部から外れないように規制する。
【0008】
各々の巻付け部に巻線を確実に巻付けておくためには、インシュレータの延出部に対する巻線の外れ防止機能をより高めることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、インシュレータの周方向に案内されている巻線を、インシュレータの案内面に留まらせておくことができる技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1による発明によれば、コアと、このコアを覆っているインシュレータと、このインシュレータに巻かれている巻線により構成されるコイルと、を有しているモータ用ステータにおいて、
前記コアは、環状のヨークと、このヨークから前記モータ用ステータの内径方向に延びているティースと、を有し、
前記インシュレータは、前記ヨークを覆っている環状部と、前記ティースを覆っていると共に前記巻線が巻かれている巻付け部と、前記環状部から前記モータ用ステータの軸方向に沿って延出している延出部と、を有し、
前記延出部は、前記モータ用ステータの周方向に前記巻線を案内する案内面から外径方向に突出している2つの突出部を有し、
この突出部は、前記案内面に案内されている前記巻線と当接可能な当接面を有し、
この当接面は、外径方向に向かうに連れて、前記環状部側へ近づく傾斜部を有しており、
この傾斜部は、前記巻線の外径側半分のいずれかの部位に当接可能であり、
前記延出部の先端面には、ターミナルが取り付けられており、
このターミナルは、前記案内面に案内されている前記巻線と電気的に接続可能な接続部を有しており、
前記2つの突出部は、前記延出部の前記案内面にて、互いに周方向に隣接し合い、
前記モータ用ステータの軸方向から見て、前記接続部は、前記2つの突出部の周方向間に位置し、
前記接続部は、前記ターミナルの一部が前記延出部の前記先端面から離れる方向へ折り返すことにより前記巻線を挟み込むことが可能な挟み込み部として構成されていることを特徴とするモータ用ステータが提供される。
【発明の効果】
【0012】
請求項1では、モータ用ステータのインシュレータは、ヨークを覆っている環状部と、環状部からモータ用ステータの中心線に沿って軸方向に延出している延出部と、を有している。延出部は、モータ用ステータの周方向に巻線を案内する案内面から外径方向に突出している突出部を少なくとも1つ有している。この突出部は、案内面に案内されている巻線と当接可能な当接面を有ている。そのため、周方向に案内されている巻線が軸方向に移動した場合、巻線は、突出部の当接面に当接する。
【0013】
加えて、当接面は、外径方向に向かうに連れて、環状部側へ近づく傾斜部を有しており、この傾斜部は、巻線の外径側半分のいずれかの部位に当接可能である。そのため、巻線が外径方向に移動した場合であっても、巻線は当接面と当接する。以上より、巻線が、モータ用ステータの軸方向のみならず、外径方向へ移動した場合であっても、巻線は当接面に当接する。巻線を所定の位置に留めておくことができる。
【0014】
加えて、コアの環状部から軸方向に延びている延出部の先端には、外部と電気的に接続可能なターミナルが取り付けられている。このターミナルは、巻線と電気的に接続している接続部を有している。延出部の案内面には、周方向に隣接している2つの突出部が設けられている。モータ用ステータの軸方向から見て、接続部は、2つの突出部の間に位置しており、巻線は、一方の突出部の当接面と、接続部と、他方の突出部とに当接している。
【0015】
そのため、案内面に沿って案内される巻線を、接続部に接続する場合、一方の突出部の当接面に巻線を当接させることにより、一方の突出部を基点として巻線を屈曲させることができる。巻線の屈曲した部位が一方の突出部に保持されているため、巻線を接続部に架け渡すことが容易となる。さらに、接続部から他方の突出部に架け渡された巻線は、他方の突出部に保持されている。そのため、その後に、巻線を周方向に案内させる作業や、内径方向に巻線を引き込む作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施例1によるモータ用ステータの斜視図である。
図2図1に示されたモータ用ステータ分解斜視図である。
図3図3(a)は、図2に示されたインシュレータの延出部を説明する図である。図3(b)は、図3(a)のb-b線断面図である。
図4図4(a)は、実施例2によるモータ用ステータの延出部及びターミナルを説明する図である。図4(b)は、図4(a)に示された延出部及びターミナルを上方から見下ろした図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
実施例を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、内径方向、外径方向、周方向、及び、軸方向(上下方向)は、モータ用ステータの中心線Cが基準となる。同一形状の部位に付される符号は、一部省略する。
【0018】
図1及び図2を参照する。実施例によるモータ用ステータ10は、積層された多数の電磁鋼板からなるコア11と、このコア11の上側を覆っている第1のインシュレータ20と、コア11の下側を覆っている第2のインシュレータ30と、第1のインシュレータ20及び第2のインシュレータ30に設けられた第1のコイルU1、V1、W1、第2のコイルU2、V2、W2、第3のコイルU3、V3、W3と、第1のインシュレータ20に取り付けられている第1のターミナル15~第3のターミナル17と、を有している。
【0019】
図2を参照する。コア11は、環状のヨーク12と、ヨーク12から内径方向に延びている9つのティース13と、有している。各々のティース13の先端部13aは、内径方向に向かうに連れて周方向に幅が広がっている。
【0020】
第1のインシュレータ20は、ヨーク12の上側を覆うことが可能な第1の環状部21と、各々のティース13の上半分を覆うことが可能な9個の第1の巻付け部22と、第1の環状部21から軸方向に沿って上方に延出し周方向に断続的に設けられた9個の第1の長壁部23(延出部)と、隣接する第1の長壁部23同士の間に設けられ第1の長壁部23よりも周方向の寸法が短い9個の第1の短壁部24と、を有している。
【0021】
第2のインシュレータ30は、ヨーク12の下側を覆うことが可能な第2の環状部31と、各々のティース13の下側を覆うことが可能な9個の第2の巻付け部32と、第2の環状部31から軸方向に沿って下方に延出している9個の第2の壁部33と、を有している。
【0022】
以下、第1のインシュレータ20のなかの、コイルV1の外径側に位置している第1の長壁部23の構成について説明する。
【0023】
図3(a)を参照する。第1の長壁部23は、周方向に3本の巻線40を案内している第1の案内面51(案内面)と、3本のうち1本の巻線40を内径方向に案内している第2の案内面52と、を有している。
【0024】
3本の巻線40のうち、上下2本の巻線40、40は、コイルU1~コイルW3(図1参照)のなかの、一のコイルから引き出され、他のコイルに向かう際に第1の案内面51に案内されている2本の渡り線41、42である。渡り線41、42の間に位置している巻線40は、コイルU1~コイルW3のなかの、一のコイルから引き出され、第1の案内面51に案内され、第2の案内面52から内径方向に引き込まれて、コイルV1を構成している巻付け線43である。
【0025】
第1の案内面51の上端51aには、外径方向に突出している第1の突出部60と、第2の突出部70とが設けられている。第1の突出部60の周方向の寸法は、例えば、第1の案内面51の周方向の寸法の3分の1程度である。第1の突出部60と第2の突出部70との間隔は、例えば、第1の案内面51の周方向の寸法の3分の1程度である。なお、突出部の数は、1つでもよく、3つ以上あってもよい。
【0026】
第1の突出部60の下方において、環状部21に第1の溝21aが形成されている。第2の突出部70の下方において、環状部21に第2の溝21bが形成されている。
【0027】
図3(a)及び図3(b)を参照する。第1の突出部60は、直方体状の本体部61と、本体部61の外径側の先端61aから下方に延びている凸部62と、を有する。本体部61と凸部62は、一体に形成されている。第1の突出部60の上面60aは、第1の長壁部23の上面23aと、同一面上に位置している。
【0028】
第1の突出部60の下面63は、第1の案内面51に案内されている3本の巻線40と当接可能な当接面である。下面63(当接面)は、第1の長壁部23が延びている上方向に対して、反対方向である下を向いている面である。詳細には、下面63は、上方に膨らむように湾曲している湾曲部64と、この湾曲部64よりも外径側に位置している平面部65と、を有している。
【0029】
湾曲部64は、最上点Pから外径方向に向かうに連れて下方へ下がる外側傾斜部66(傾斜部)と、最上点Pから内径方向に向かうに連れて下方へ下がる内側傾斜部67と、を有している。外側傾斜部66は、断面円状の巻線40のなかの、外径側の半円部40a(外径側半分の部位)に当接可能な面である。
【0030】
なお、巻線40は、断面形状が円であるものに限られず、断面が多角形のものであってもよい。さらに、湾曲部64は、図3(b)に示されるように、巻線40を両側から挟み込んで保持できる構成であってもよいし、巻線40の両端に接触せずに、巻線40を収容するような構成であってもよい(図示なし)。
【0031】
さらに、本実施例では、下面63は、湾曲部64と、平面部65との2つの面により構成されているが、例えば、下面は、第1の案内面51から外径方向に向かうに連れて下方へ下がる1つの平面であってもよい。
【0032】
第2の突出部70は、第1の突出部60と同一の大きさ及び形状で構成されており、3本の巻線40と当接可能な下面73を有している。第2の突出部70の他の構成の説明は省略する。第1の突出部60及び第2の突出部70は、図1に示された他の第1の長壁部23にも同様に設けられている。
【0033】
次に、実施例の効果について説明する。
【0034】
図3(b)を参照する。第1の長壁部23は、第1の案内面51から外径方向に突出している第1の突出部60を有している。この第1の突出部60は、第1の案内面51に案内されている3本の巻線40と当接可能な下面63を有している。下面63は、湾曲部64と、平面部65とにより構成されている。そのため、周方向に案内されている3本の巻線40が上方に移動した場合、巻線は、湾曲部64、又は、平面部65に当接する。
【0035】
加えて、湾曲部64は、最上点Pから外径方向に向かうに連れて下方へ下がる外側傾斜部66を有している。外側傾斜部66は、断面円状の巻線40のなかの、外径側の半円部40aに当接可能な面である。そのため、巻線40が外径方向に移動した場合であっても、巻線40は外側傾斜部66に当接する。
【0036】
以上より、巻線40が、上方のみならず、外径方向へ移動した場合であっても、巻線40は下面63に当接する。周方向に案内された巻線40を所定の位置に確実に留めておくことができる。
【0037】
<実施例2>
図4(a)及び図4(b)を参照する。次に、実施例2について説明する。実施例1と比較すると、実施例2では、第1の長壁部23Aと、ターミナル80が異なる。
【0038】
第1の長壁部23Aの周方向の寸法は、実施例1の第1の長壁部23の周方向の寸法よりも大きい。具体的には、第1の長壁部23Aの周方向の寸法は、第1のインシュレータ20の環状部21(図2参照)を周方向に9分割した部位の周方向の寸法に略等しい。実施例1と同一の構成については説明を省略し、符号を流用する。
【0039】
第1の長壁部23Aは、2つの巻線40を周方向に案内している第1の案内面51Aと、第1の案内面51Aの周方向両端から内径方向に延びている第2の案内面52A、第3の案内面53Aと、を有している。第2の案内面52A及び第3の案内面53Aは、巻線40を内径方向に案内する案内面である。
【0040】
第1の案内面51Aは、第1の突出部60(一方の突出部)と、第2の突出部70(他方の突出部)を有している。第1の案内面51Aに案内されている2本の巻線40のうち、直線状に延びている線を渡り線45とし、一部が湾曲してターミナル80に接続されている線を接続線46とする。
【0041】
ターミナル80は、径方向の寸法が薄い薄板状を呈しており、矩形状の本体部81と、本体部81の下部から下方に延びて第1の長壁部23Aの上面23Aaに差し込まれている2本の差込部82と、2本の差込部82の間に位置して本体部61の下部から上方に向かって折り返されている折り返し部83と、有している。
【0042】
折り返し部83は、接続線46を挟み込ことにより接続線46と電気的に接続している挟み込み部84(接続部)を有している。接続手法として、例えば、ヒュージングを採用できる。
【0043】
接続線46は、第1の突出部60の下面63と、挟み込み部84と、第2の突出部70の下面73とに当接している。詳細には、接続線46は、第1の突出部60から挟み込み部84まで間を斜めに延びている第1の傾斜部47と、挟み込み部84において上面23Aaと平行に延びている平行部48と、折り返し部83の下部から第2の突出部70の間を斜めに延びている第2の傾斜部49と、を有している。
【0044】
挟み込み部84は、第1の突出部60と第2の突出部70との周方向で間に位置しており、第2の突出部70側に寄っている。なお、接続部83は、第1の突出部60と第2の突出部70との間の領域内に位置する場合に限られず、領域の外径側又は内径側にはみでるように位置してもよい。
【0045】
実施例2では、実施例1の効果に加えて、以下の効果を有する。
【0046】
ターミナル80は、接続線46と電気的に接続している挟み込み部84を有している。軸方向に沿ってモータ用ステータ10(図1参照)を見下ろした方向から見て、挟み込み部84は、周方向に隣接している第1の突出部60と第2の突出部70との間に位置している。
【0047】
そのため、接続線46を、挟み込み部84に接続する場合、第1の突出部60の下面63に巻線40を当接させることにより、第1の突出部60を基点に接続線46を屈曲させることができる。接続線46の屈曲した部位が第1の突出部60に保持されているため、接続線46を挟み込み部84に架け渡すことが容易となる。さらに、挟み込み部84から第2の突出部70に架け渡された巻線は、第2の突出部70に保持されることとなる。そのため、その後に、接続線46を周方向に案内させる作業や、内径方向に巻線を引き込む作業が容易となる。
【符号の説明】
【0048】
10…モータ用ステータ
11…コア
20…第1のインシュレータ
23…第1の長壁部(延出部)、上面(先端面)…23a
40…巻線、40a…半円部(外径側半分の部位)
41…渡り線
42…渡り線
43…巻付け線
45…渡り線
46…接続線
47…第1の傾斜部
48…平行部
49…第2の傾斜部
51…第1の案内面、51a…上端
52…第2の案内面
53…第3の案内面
60…第1の突出部、60a…上面
61…本体部、61a…先端
62…凸部
63…下面(当接面)
64…湾曲部
65…平面部
66…外側傾斜部
67…内側傾斜部
70…第2の突出部
73…下面
80…ターミナル
81…本体部
82…差込部
83…折り返し部
84…挟み込み部
U1~W3…コイル
P…最上点
図1
図2
図3
図4