(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法、及び経路探索プログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20221215BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20221215BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20221215BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20221215BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20221215BHJP
G06Q 30/02 20120101ALI20221215BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
G09B29/00 A
G09B29/10 A
G09F19/00 Z
G06Q30/02 398
G01C21/26 C
(21)【出願番号】P 2019228233
(22)【出願日】2019-12-18
【審査請求日】2021-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(73)【特許権者】
【識別番号】517348020
【氏名又は名称】株式会社アイミックス
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100157967
【氏名又は名称】管田 洋明
(74)【代理人】
【識別番号】100209705
【氏名又は名称】山本 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】関山 博昭
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-021999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0969
G09B 29/00
G09B 29/10
G09F 19/00
G06Q 30/02
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報と、前記地図情報が示す地図の所定地点に
対応付けたポイントを示すコスト低減情報とを記憶する記憶部と、
前記所定地点を含む、出発地点から
目的地点までの候補経路の
移動に消費される消費エネルギーに相当する値から、前記所定地点に対応付く前記ポイントに相当する値を減算して得られる経路コストを計算し、
前記経路コストが最小となる前記候補経路を推奨経路
として探索する探索
制御部と、
前記推奨経路を示す経路情報を
情報処理装置に送信し、前記情報処理装置から、前記推奨経路をユーザが承認したか否かを示す応答と、前記情報処理装置の位置を示す位置情報とを受信する通信部と、
前記応答において前記ユーザが承認した場合、前記所定地点に関する広告情報に基いて、広告を表示するタイミングを示す広告スケジュールを生成する生成部と、
前記広告スケジュールに基いて、前記通信部から前記広告を示す表示情報を前記情報処理装置に送信させる制御部と、
前記ユーザが前記広告を視聴したか否かを推定し、肯定的な推定の場合、前記ポイントの一部である視聴ポイントを加算し、その後、受信した前記位置情報により、前記広告情報が設定された前記所定地点を前記ユーザが訪問したと推定した場合、更に前記ポイントの一部であるコンバージョンポイントを加算する加算部とを備える、
ことを特徴とする経路探索装置。
【請求項2】
前記制御部は、受信した前記位置情報により、前記情報処理装置が前記目的地点に到着したと判定した場合、加算した前記ポイントを前記通信部から前記情報処理装置に送信させる、ことを特徴とする請求項1記載の経路探索装置。
【請求項3】
コンピュータが、
地図情報が示す地図の所定地点を含む、出発地点から目的地点までの候補経路の移動に消費される消費エネルギーに相当する値から、前記所定地点に対応付けたポイントに相当する値を減算して得られる経路コストを計算し、
前記経路コストが最小となる前記候補経路を推奨経路として探索し、
前記推奨経路を示す経路情報を情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置から、前記推奨経路をユーザが承認したか否かを示す応答と、前記情報処理装置の位置を示す位置情報とを受信し、
前記応答において前記ユーザが承認した場合、前記所定地点に関する広告情報に基いて、広告を表示するタイミングを示す広告スケジュールを生成し、
前記広告スケジュールに基いて、前記広告を示す表示情報を前記情報処理装置に送信し、
前記ユーザが前記広告を視聴したか否かを推定し、
肯定的な推定の場合、前記ポイントの一部である視聴ポイントを加算し、その後、受信した前記位置情報により、前記広告情報が設定された前記所定地点を前記ユーザが訪問したと推定した場合、更に前記ポイントの一部であるコンバージョンポイントを加算する、
ことを特徴とする経路探索方法。
【請求項4】
地図情報が示す地図の所定地点を含む、出発地点から目的地点までの候補経路の移動に消費される消費エネルギーに相当する値から、前記所定地点に対応付けたポイントに相当する値を減算して得られる経路コストを計算し、
前記経路コストが最小となる前記候補経路を推奨経路として探索し、
前記推奨経路を示す経路情報を情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置から、前記推奨経路をユーザが承認したか否かを示す応答と、前記情報処理装置の位置を示す位置情報とを受信し、
前記応答において前記ユーザが承認した場合、前記所定地点に関する広告情報に基いて、広告を表示するタイミングを示す広告スケジュールを生成し、
前記広告スケジュールに基いて、前記広告を示す表示情報を前記情報処理装置に送信し、
前記ユーザが前記広告を視聴したか否かを推定し、
肯定的な推定の場合、前記ポイントの一部である視聴ポイントを加算し、その後、受信した前記位置情報により、前記広告情報が設定された前記所定地点を前記ユーザが訪問したと推定した場合、更に前記ポイントの一部であるコンバージョンポイントを加算する、
処理をコンピュータに実行させるための経路探索プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法、及び経路探索プログラムに関する。本発明は、特に、第1地点から第2地点までの推奨経路を探索する経路探索装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路ネットワークのコストを用いて誘導経路を探索する情報処理システムが知られている。
【0003】
誘導経路を探索する情報処理システムに関連して、往路と別の経路を通過する復路を作成することができるナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1のナビゲーション装置は、現在地から目的地までの経路を計算する際、現在地の施設が特定種別の施設であると判定した場合、現在地に到達するまでに走行した走行経路の道路を含まない現在地から目的地への経路を計算する。特定種別の施設は、例えば、火葬場である。
【0004】
ナビゲーション装置は、現在地の施設が特定種別の施設であると判定した場合、現在地に到達するまでに走行した走行経路を構成するリンクのコストを大きいコストに変更する。ナビゲーション装置は、変更された後のリンクのコストを用いて、現在地から目的地への経路を計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のナビゲーション装置は、現在地に到達するまでに走行した走行経路を構成するリンクのコストを大きいコストに変更することで、現在地に到達するまでに走行した走行経路が、現在地から目的地までの経路に含まれないようにすることができる。
【0007】
しかしながら、特許文献1のナビゲーション装置は、所定地点を経由する推奨経路を提案するためにリンクのコストを変更しているわけではない。所定地点を経由する推奨経路の生成確率を高める技術は知られていない。
【0008】
なお、かかる問題は、ナビゲーション装置に限らず、経路コストに基づいて推奨経路を探索する様々な情報処理装置において生ずるものである。
【0009】
1つの側面において、本発明は、所定地点を経由する推奨経路の生成確率を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの案では、経路探索装置は、記憶部、探索部、及び出力部を含む。記憶部は、地図情報と、地図情報が示す地図の所定地点に関する第1コスト低減情報とを記憶する。探索部は、第1コスト低減情報に基づいて、地図の第1地点から第2地点までの候補経路の第1経路コストを計算する。探索部は、地図情報と第1経路コストとに基づいて、第1地点から第2地点までの推奨経路を探索する。出力部は、推奨経路を示す経路情報を出力する。
【発明の効果】
【0011】
1つの側面によれば、所定地点を経由する推奨経路の生成確率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図6】広告情報の再生時間とコンバージョンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、実施形態の経路探索装置の機能的構成例を示している。
図1の経路探索装置10は、記憶部11、探索部12、及び出力部13を含む。
【0015】
記憶部11は、地図情報と、地図情報が示す地図上の所定地点に関する第1コスト低減情報とを記憶する。探索部12は、第1コスト低減情報に基づいて、地図上の第1地点から第2地点までの候補経路の第1経路コストを計算する。探索部12は、地図情報と第1経路コストとに基づいて、第1地点から第2地点までの推奨経路を探索する。出力部13は、推奨経路を示す経路情報を出力する。
【0016】
図1の経路探索装置10によれば、所定地点を経由する推奨経路の生成確率を高めることができる。
【0017】
図2は、
図1の経路探索装置10を含む経路探索システムの機能的構成例を示している。
図2の経路探索システムは、情報処理装置21、サーバ22、第1データサーバ23、及び第2データサーバ24を含む。
【0018】
情報処理装置21は、例えば、車載端末装置又は携帯端末装置である。車載端末装置は、例えば、ナビゲーション装置である。車載端末装置は、道路を走行する車両に搭載される。道路を走行する車両は、例えば、4輪自動車、3輪自動車、自動二輪車、又は自転車である。携帯端末装置は、例えば、スマートフォン、タブレット、又はノート型パーソナルコンピュータである。
【0019】
以下では、主として、情報処理装置21が車載端末装置である場合の構成及び動作について説明する。情報処理装置21が車載端末装置である場合、ユーザは、車両の運転者である。
【0020】
サーバ22は、
図1の経路探索装置10に対応する。情報処理装置21とサーバ22は、第1通信ネットワーク25を介して通信することができる。サーバ22と第1データサーバ23及び第2データサーバ24は、第2通信ネットワーク26を介して通信することができる。第1通信ネットワーク25は、例えば、WAN(Wide Area Network)である。第2通信ネットワーク26は、例えば、WAN又はLAN(Local Area Network)である。
【0021】
情報処理装置21は、処理部31、第1記憶部32、表示部33、及び第1通信部34を含む。サーバ22は、学習部35、探索制御部36、加算部37、第2記憶部38、及び第2通信部39を含む。第2記憶部38は、
図1の記憶部11に対応する。探索制御部36は、
図1の探索部12に対応する。第2通信部39は、
図1の出力部13に対応する。
【0022】
第1データサーバ23は、地図上の複数の地点それぞれに関する広告情報40を記憶する。地図上の地点は、POI(Point of Interest)と呼ばれることもある。各地点は、例えば、充電ステーション、ガスステーション、駐車場、パーキングエリア、サービスエリア、ショッピングセンター、大型店舗、小型店舗、又は飲食店である。充電ステーションは、EV(Electric Vehicle)ステーションと呼ばれることもある。広告情報40は、例えば、各地点において販売されている商品又は提供されているサービスを紹介する動画又は音声である。
【0023】
第2データサーバ24は、気象庁等により発表された天気情報41を記憶する。天気情報41は、例えば、現在及び未来の天気の種別、降水確率、気温、及び湿度を含む。
【0024】
サーバ22の探索制御部36は、第2通信部39を介して、第1データサーバ23から広告情報40を取得する。探索制御部36は、取得した広告情報40を第2記憶部38に格納する。探索制御部36は、第2通信部39を介して、第2データサーバ24から天気情報41を取得する。探索制御部36は、取得した天気情報41を、環境情報として第2記憶部38に格納する。
【0025】
第2記憶部38は、地図を示す地図情報、地図上の複数の地点それぞれに関するコスト低減情報、情報処理装置21のユーザのポイント情報、予測モデル、予測モデルに入力される入力データ、及び広告情報40を記憶する。
【0026】
地図情報は、道路を含む地図と、道路ネットワークの情報とを含む。道路ネットワークは、複数のノードと、ノード同士を結ぶリンクとを含む。ノードは、例えば、地図上の交差点等の道路ネットワークを表現する結節点を示す。リンクは、例えば、ノードとノードの間の道路区間を示す。情報処理装置21は、道路上を走行する車両とともに、道路上を移動する。
【0027】
道路ネットワークのリンクには、リンク上の移動距離又は移動時間に対応するコストが設定されている。地図上の2地点を結ぶ経路の経路コストは、経路に含まれるリンクのコストを用いて計算される。
【0028】
各地点に関するコスト低減情報は、第1低減情報及び第2低減情報を含む。第1低減情報は、情報処理装置21が各地点に関する広告情報40を出力した場合に、広告情報40が出力されない場合の経路コストから減算される第1コスト値を指定する情報である。第2低減情報は、情報処理装置21が各地点を経由して移動した場合に、各地点を経由しない場合の経路コストから減算される第2コスト値を指定する情報である。
【0029】
ポイント情報は、情報処理装置21のユーザに対する特典の大きさを示すポイントを含む。ポイントは、コスト低減情報によって指定される第1コスト値及び第2コスト値と対応している。
【0030】
予測モデルは、学習処理により生成された学習済みモデルである。予測モデルは、車両が移動を開始する前に、入力データから、移動経路上における情報処理装置21の挙動を予測し、予測結果を生成する。
【0031】
入力データは、例えば、移動の出発地、移動の目的地、時刻情報、環境情報、及びユーザの嗜好情報を含む。時刻情報は、例えば、現在時刻、車両が移動を開始する開始時刻、及び移動途中の時刻を含む。環境情報は、例えば、天気情報41を含む。
【0032】
ユーザの嗜好情報は、例えば、行動情報及び運転履歴情報を含む。行動情報は、例えば、愛用道路情報及び近道情報を含む。愛用道路情報は、ユーザが好きなよく通る道路の情報である。近道情報は、ユーザが近道としてよく利用している道路の情報である。
【0033】
運転履歴情報は、例えば、細街路情報、バイパス情報、右左折忌避情報、及び高速道路忌避情報を含む。細街路情報は、一般的なナビゲーション装置によって案内されることはないが、ユーザがよく通る細街路の情報である。一般的なナビゲーション装置では、大通りを通るように、道路ネットワークのリンクのコストが設定されていることが多い。
【0034】
バイパス情報は、ユーザがよく通るバイパスの情報である。一般的なナビゲーション装置では、バイパスではなく旧国道を通るように、道路ネットワークのリンクのコストが設定されていることが多い。右左折忌避情報は、右左折をユーザが避ける傾向にあるか否かを示す情報である。高速道路忌避情報は、高速道路をユーザが避ける傾向にあるか否かを示す情報である。一般的なナビゲーション装置では、高速道路が案内されることが多い。しかし、首都高速道路を通りたくない運転者も多数存在する。
【0035】
予測結果は、出発地から目的地までの各経路上において、情報処理装置21が各地点に関する広告情報40を出力するか否かを示す情報、及び情報処理装置21が各地点を経由して移動するか否かを示す情報を含む。
【0036】
予測結果は、情報処理装置21が各地点に関する広告情報40を出力する回数を含んでいてもよい。予測結果は、情報処理装置21が各地点を経由して移動する場合に、各地点においてコンバージョンが発生するか否かを示す情報を含んでいてもよい。コンバージョンは、例えば、ユーザによる商品又はサービスの購入を意味する。予測結果は、コンバージョンが発生した場合にユーザが購入する商品又はサービスの種類と、購入金額とを含んでいてもよい。
【0037】
学習部35は、事前に学習対象の入力データに対する学習処理を行うことで、予測モデルを生成する。学習部35は、生成された予測モデルを第2記憶部38に格納する。学習処理としては、例えば、教師あり機械学習が用いられる。予測モデルとしては、例えば、ニューラルネットワーク、決定木、ランダムフォレスト、又はサポートベクタマシンが用いられる。
【0038】
学習対象の入力データとしては、例えば、複数のユーザの過去の移動履歴における出発地、目的地、時刻情報、環境情報、及び嗜好情報が用いられる。予測結果の教師データとしては、例えば、複数のユーザの過去の移動履歴における情報処理装置21の挙動の実績が用いられる。
【0039】
情報処理装置21の処理部31は、第1通信部34を介して、移動の出発地及び目的地を含む経路探索要求を、サーバ22へ送信する。出発地は、情報処理装置21の現在地である。目的地は、ユーザによって設定された地点である。出発地は、第1地点の一例である。目的地は、第2地点の一例である。
【0040】
情報処理装置21から経路探索要求を受信すると、探索制御部36は、道路ネットワークに含まれる各リンクのコストと、各地点に関するコスト低減情報とを用いて、経路探索要求に含まれる出発地から目的地までの候補経路の経路コストを計算する。
【0041】
経路コストを計算する際、探索制御部36は、予測モデルを用いて、入力データから、候補経路上における情報処理装置21の挙動を示す予測結果を生成する。探索制御部36は、予測結果に基づいて、広告情報40を出力すると予測された地点と、経由すると予測された地点とを特定する。探索制御部36は、特定された地点に関するコスト低減情報を用いて、候補経路の経路コストを計算する。
【0042】
図3は、コスト低減情報の例を示している。
図3のコスト低減情報は、地点ID、視聴ポイント、及びコンバージョンポイントを含む。地点IDは、地点の識別情報である。視聴ポイントは、情報処理装置21が地点に関する広告情報40を再生した場合に、ユーザに対して付与されるポイントである。コンバージョンポイントは、地点に関する広告情報40を再生した情報処理装置21が同じ地点を経由して移動した場合に、ユーザに対して付与されるポイントである。視聴ポイントは、第1低減情報の一例である。コンバージョンポイントは、第2低減情報の一例である。
【0043】
図3の例では、地点ID“P1”が示す地点の視聴ポイントは、10ポイントである。地点ID“P1”が示す地点のコンバージョンポイントは、100ポイントである。地点ID“P2”が示す地点の視聴ポイントは、5ポイントである。地点ID“P2”が示す地点のコンバージョンポイントは、50ポイントである。地点ID“P3”が示す地点の視聴ポイントは、20ポイントである。地点ID“P3”が示す地点のコンバージョンポイントは、200ポイントである。
【0044】
加算部37は、例えば、所定地点に関する広告情報40の動画が最初から最後まで再生された場合に、ユーザが広告情報40の動画を視聴したと推定する。ユーザが広告情報40の動画を視聴したと推定された場合、加算部37は、所定地点に対応する視聴ポイントをユーザに対して付与する。広告情報40の動画がN回再生された場合、視聴ポイントのN倍のポイントがユーザに対して付与される。Nは、1以上の整数である。
【0045】
加算部37は、例えば、情報処理装置21の位置が所定地点に対応する場合に、所定地点においてコンバージョンが発生したと推定する。所定地点においてコンバージョンが発生したと推定された場合、加算部37は、所定地点に対応するコンバージョンポイントをユーザに対して付与する。コンバージョンがN回発生した場合、コンバージョンポイントのN倍のポイントがユーザに対して付与される。
【0046】
コンバージョンポイントは、ユーザが購入した商品又はサービスの購入金額に応じて変化するポイントであってもよい。サーバ22は、例えば、所定地点の店舗に設けられたPOS(Point of Sale)システムから購入金額を取得することができる。
【0047】
ユーザに対して付与されるポイントは、金銭的価値を有していることが好ましい。ポイントが金銭的価値を有している場合、サーバ22は、ユーザのポイントをポイントトークンに変換することで、ポイントの利用価値を高めることができる。ポイントトークンは、例えば、peer to peer型のコンピュータネットワークにより運用することができる。ポイントトークンは、暗号資産でもある。ブロックチェーンを利用するビットコインは、暗号資産の一例である。
【0048】
視聴ポイントは、経路コストから減算される第1コスト値を指定する第1低減情報として用いられる。コンバージョンポイントは、経路コストから減算される第2コスト値を指定する第2低減情報として用いられる。候補経路の経路コストRCは、例えば、次式により計算される。
【0049】
RC=α*RD+β*RT+γ*RF-λ*(PA+PB) (1)
【0050】
RDは、候補経路に沿った出発地から目的地までの移動距離を表す。RTは、候補経路に沿った出発地から目的地までの移動時間を表す。RFは、候補経路に含まれる有料道路の通行料金の総和を表す。PAは、ユーザが視聴すると予測された広告情報40の視聴ポイントの総和を表す。PBは、コンバージョンが発生すると予測された地点のコンバージョンポイントの総和を表す。α、β、γ、及びλは、所定の係数である。
【0051】
式(1)の右辺のα*RD+β*RTは、車両の移動に伴って消費される消費エネルギーに対応している。車両の消費エネルギーは、消費電力又は燃料消費量を表す。
【0052】
PA=PB=0の場合、式(1)の経路コストRCは、移動距離RD、移動時間RT、及び通行料金RFによって決定される。PA又はPBの少なくとも一方が0ではない場合、視聴ポイントPAとコンバージョンポイントPBの和が大きくなるほど、経路コストRCは小さくなる。
【0053】
探索制御部36は、道路ネットワークと候補経路の経路コストとを用いて、出発地から目的地までの推奨経路を探索する。推奨経路としては、例えば、複数の候補経路のうち、経路コストが最小となる候補経路が選択される。探索制御部36は、推奨経路を示す経路情報を生成する。
【0054】
式(1)の経路コストRCを用いた場合、視聴ポイントPAとコンバージョンポイントPBの和が大きな候補経路が選択される確率が高くなる。視聴ポイントPAとコンバージョンポイントPBの和が大きな候補経路は、必ずしも最短経路とは限らないが、ユーザにとってポイント残高を増加させることができるお得な経路である。
【0055】
なお、サーバ22は、コスト低減情報として視聴ポイントのみを用いてもよい。視聴ポイントのみを用いる場合、候補経路の経路コストRCは、式(1)の代わりに、次式により計算される。
【0056】
RC=α*RD+β*RT+γ*RF-λ*PA (2)
【0057】
探索制御部36は、推奨経路上において、ユーザが視聴すると予測された広告情報40の視聴ポイントと、コンバージョンが発生すると予測された地点のコンバージョンポイントとを含む、予測ポイント情報を生成する。予測ポイント情報に含まれる視聴ポイントは、第1予測ポイントの一例である。予測ポイント情報に含まれるコンバージョンポイントは、第2予測ポイントの一例である。
【0058】
第2通信部39は、地図情報、推奨経路を示す経路情報、推奨経路の周辺の地点に関する広告情報40、及び予測ポイント情報を含む表示情報を、情報処理装置21へ送信する。
【0059】
情報処理装置21の第1通信部34は、表示情報をサーバ22から受信する。第1記憶部32は、受信した表示情報を記憶する。表示部33は、表示情報に含まれる地図情報が示す地図、経路情報が示す推奨経路、広告情報40、及び予測ポイント情報を、画面上に表示する。処理部31は、表示部33の動作を制御する。情報処理装置21を搭載した車両は、推奨経路に沿って目的地へ向かって移動する。
【0060】
処理部31は、車両のCAN(Controller Area Network)から車両の速度情報を取得する。処理部31は、取得した速度情報に基づいて、車両が停止しているか否かを判定する。車両が停止していると判定された場合、処理部31は、広告情報40の動画を表示するように表示部33を制御する。車両が走行中であると判定された場合、処理部31は、広告情報40の動画を表示しないように表示部33を制御する。
【0061】
車両が赤信号で停止した場合、表示部33は、広告情報40の動画の再生を開始する。信号が赤信号から青信号に変わり、車両が走り出した場合、表示部33は、広告情報40の動画の再生を停止する。
【0062】
処理部31は、GPS(Controller Area Network)を利用して、情報処理装置21の位置情報を取得する。処理部31は、第1通信部34を介して、広告情報40の再生時間、再生回数、及び情報処理装置21の位置情報をサーバ22へ送信する。
【0063】
サーバ22の第2通信部39は、広告情報40の再生時間、再生回数、及び情報処理装置21の位置情報を、情報処理装置21から受信する。
【0064】
加算部37は、広告情報40の再生時間が、広告情報40の最初から最後までの時間に相当する場合、ユーザが広告情報40を視聴したと推定する。ユーザが広告情報40を視聴したと推定された場合、加算部37は、広告情報40の再生回数に応じた視聴ポイントを、ユーザのポイント情報に加算する。
【0065】
加算部37は、情報処理装置21の位置情報が示す位置と、所定地点の位置との距離が閾値以下である場合、情報処理装置21の位置が所定地点に対応すると判定する。情報処理装置21の位置が所定地点に対応すると判定された場合、加算部37は、所定地点に対応するコンバージョンポイントを、ユーザのポイント情報に加算する。
【0066】
車両を運転するユーザが、情報処理装置21の画面上で広告情報40の動画を視聴した場合、視聴ポイントがユーザのポイント情報に加算される。車両が所定地点で停止し、ユーザが商品又はサービスを購入した場合、コンバージョンポイントがユーザのポイント情報に加算される。ユーザは、商品又はサービスを購入する際に、ポイント情報の残高を購入金額の一部又は全部に充当することができる。
【0067】
予測モデルを用いて情報処理装置21の挙動を予測することで、出発地、目的地、時刻情報、環境情報、及びユーザの嗜好情報を含む入力データが、予測結果を介して、候補経路の経路コストに反映される。入力データが経路コストに反映されることで、入力データに応じて、出力される広告情報40も変化する。
【0068】
探索制御部36は、例えば、移動日の気温が高い場合、環境情報に含まれる移動日の天気情報に基づいて、冷たい飲料を販売する店舗を経由するような推奨経路を生成することができる。飲料を販売する店舗を経由する推奨経路が生成された場合、販売されている飲料を紹介する広告情報40が、情報処理装置21の画面上に表示される。気温が高い日に冷たい飲料の広告情報40が表示されると、ユーザによるコンバージョンが発生する確率が高くなる。
【0069】
図4は、車両の走行中に画面上に表示される推奨経路の例を示している。
図5の画面上には、出発地55及び目的地56を含む地
図51と、出発地55から目的地56までの推奨経路54とが表示されている。推奨経路54には、飲食物を販売する店舗Sに対応する地点57が含まれている。推奨経路54は、出発地55から目的地56までの最短経路ではないが、ユーザにとってお得な経路である。画面の右上には、店舗Sを簡単に紹介する店舗情報52が表示されている。画面の右下には、店舗Sを訪問した場合のコンバージョンポイント53が表示されている。
【0070】
図5は、車両が停止しているときに画面上に表示される広告情報40の例を示している。
図5の画面上には、店舗Sで販売されている「冷たいジュース」の広告動画が表示されている。画面の左下には、コンバージョンポイント53が表示されている。
【0071】
図6は、広告情報40の再生時間とコンバージョンの例を示している。地点IDは、地点の識別情報である。再生時間は、地点に関する広告情報40の再生時間を表す。コンバージョン情報は、地点において発生したコンバージョンを表す。
【0072】
図6の例では、地点ID“P1”が示す地点に関する広告情報40の再生時間は、T1秒である。地点ID“P1”が示す地点において、コンバージョンは発生していない。地点ID“P2”が示す地点に関する広告情報40の再生時間は、T2秒である。地点ID“P2”が示す地点において、C1及びC2の2回のコンバージョンが発生している。地点ID“P3”が示す地点に関する広告情報40の再生時間は、T3秒である。地点ID“P3”が示す地点において、コンバージョンは発生していない。
【0073】
図2の経路探索システムによれば、推奨経路の移動時間が最短経路の移動時間よりも長く、推奨経路が寄り道となる経路であったとしても、推奨経路の経路コストの方が最短経路の経路コストよりも小さくなることがある。推奨経路の経路コストの方が小さい場合、むしろ寄り道した方がユーザにとってメリットが大きくなる。推奨経路の経路コストが負値である場合、推奨経路を選択することで、ユーザは利益を得ることもできる。
【0074】
情報処理装置21が携帯端末装置である場合の構成及び動作についても、情報処理装置21が車載端末装置である場合の構成及び動作と同様である。情報処理装置21が携帯端末装置である場合、情報処理装置21は、情報処理装置21を携帯するユーザとともに移動する。ユーザは、別の運転者が運転する車両に乗って移動してもよい。ユーザは、公共交通機関を利用して移動してもよい。ユーザは、徒歩で移動してもよい。
【0075】
図7は、情報処理装置21が移動を開始する前にサーバ22が行う経路探索処理の例を示すフローチャートである。まず、探索制御部36は、情報処理装置21から受信した経路探索要求に目的地が含まれているか否かをチェックする(61)。
【0076】
経路探索要求に目的地が含まれていない場合(61,NO)、探索制御部36は、適切な目的地の候補をユーザに提示する(70)。探索制御部36は、例えば、目的地の候補となる地点に関する広告情報40を情報処理装置21へ送信することで、目的地の候補をユーザに提示することができる。次に、探索制御部36は、61の処理を繰り返す。
【0077】
経路探索要求に目的地が含まれている場合(61,YES)、探索制御部36は、出発地から目的地までの候補経路を計算する(62)。62の処理において、探索制御部36は、例えば、出発地から目的地までの最短経路を候補経路として計算する。
【0078】
次に、探索制御部36は、計算された候補経路の周辺の地点に、広告情報40が設定されているか否かをチェックする(63)。周辺の地点に広告情報40が設定されている場合(63,YES)、探索制御部36は、周辺の地点を経由するように候補経路を修正することで、複数の候補経路を生成する(64)。
【0079】
次に、探索制御部36は、予測モデルを用いて、入力データから、各候補経路上における情報処理装置21の挙動を示す予測結果を生成する(65)。次に、探索制御部36は、予測結果及びコスト低減情報を用いて、各候補経路の経路コストを計算する(66)。次に、探索制御部36は、複数の候補経路のうち経路コストが最小となる候補経路を、推奨経路に決定する(67)。探索制御部36は、推奨経路を示す経路情報と予測ポイント情報とを生成する。
【0080】
周辺の地点に広告情報40が設定されていない場合(63,NO)、探索制御部36は、62の処理で計算された候補経路を、推奨経路に決定する(67)。探索制御部36は、推奨経路を示す経路情報を生成する。
【0081】
次に、探索制御部36は、地図情報及び推奨経路を示す経路情報を含む表示情報を、第2通信部39を介して、情報処理装置21へ送信する(68)。第2通信部39は、ユーザが推奨経路を承認したか否かを示す応答を、情報処理装置21から受信する。
【0082】
次に、探索制御部36は、受信した応答に基づいて、ユーザが推奨経路を承認したか否かをチェックする(69)。ユーザが推奨経路を承認した場合(69,YES)、探索制御部36は、処理を終了する。ユーザが推奨経路を承認しない場合(69,NO)、探索制御部36は、別の候補経路をユーザに提示する(71)。探索制御部36は、例えば、経路コストが次に小さな候補経路を示す経路情報を情報処理装置21へ送信することで、別の候補経路をユーザに提示することができる。
【0083】
図8は、ユーザが推奨経路を承認した後にサーバ22が行うポイント加算処理の例を示すフローチャートである。まず、探索制御部36は、推奨経路の周辺の地点に関する広告情報40に基づいて、広告スケジュールを生成する(81)。
【0084】
広告スケジュールは、情報処理装置21の位置に応じて広告情報40を表示する順序及びタイミングを示す情報である。ユーザが所定地点に到達する前に、所定地点に関する広告情報40を表示することで、広告効果を高めることができる。広告情報40は、ユーザが推奨経路を移動している途中だけでなく、ユーザが出発地に停止しているときに表示されてもよい。
【0085】
探索制御部36は、広告スケジュールが示すタイミングに従って、推奨経路の周辺の地点に関する広告情報40及び予測ポイント情報を含む表示情報を、第2通信部39を介して、情報処理装置21へ送信する(82)。第2通信部39は、広告情報40の再生時間、再生回数、及び情報処理装置21の位置情報を、情報処理装置21から受信する。
【0086】
次に、加算部37は、広告情報40の再生時間に基づいて、ユーザが広告情報40を視聴したか否かを推定する(83)。ユーザが広告情報40を視聴したと推定された場合(83,YES)、加算部37は、広告情報40の再生回数に応じた視聴ポイントを、ユーザのポイント情報に加算する(84)。
【0087】
次に、加算部37は、情報処理装置21の位置情報が示す位置に基づいて、広告情報40が設定された地点をユーザが訪問したか否かを推定する(85)。情報処理装置21の位置が、広告情報40が設定された地点に対応する場合、加算部37は、広告情報40が設定された地点をユーザが訪問したと推定する。広告情報40が設定された地点をユーザが訪問したと推定された場合(85,YES)、加算部37は、訪問地点に対応するコンバージョンポイントを、ユーザのポイント情報に加算する(86)。
【0088】
訪問地点の店舗に設けられたPOSシステムから、ユーザが支払った購入金額を取得できる場合、加算部37は、購入金額に応じてコンバージョンポイントを変更してもよい。
【0089】
次に、加算部37は、情報処理装置21の位置情報が示す位置に基づいて、ユーザが目的地に到着したか否かを判定する(87)。ユーザが目的地に到着していない場合(87,NO)、サーバ22は、次の広告情報40について、82以降の処理を繰り返す。ユーザが広告情報40を視聴していないと推定された場合も(83,NO)、サーバ22は、次の広告情報40について、82以降の処理を繰り返す。広告情報40が設定された地点をユーザが訪問していないと推定された場合(85,NO)、サーバ22は、87以降の処理を行う。
【0090】
ユーザが目的地に到着した場合(87,YES)、加算部37は、ユーザのポイント情報を、第2通信部39を介して、情報処理装置21へ送信する(88)。情報処理装置21の第1通信部34は、ユーザのポイント情報をサーバ22から受信する。表示部33は、ユーザのポイント情報を画面上に表示する。ユーザは、表示されたポイント情報を見ることで、ポイント残高を確認することができる。
【0091】
なお、情報処理装置21は、ユーザが推奨経路を移動している途中で、現在地を出発地として含む新たな経路探索要求を、サーバ22へ送信することもできる。サーバ22は、新たな経路探索要求を受信した場合、受信した経路探索要求に基づいて、
図7の経路探索処理及び
図8のポイント加算処理を行う。
【0092】
図1の経路探索装置10の構成は一例に過ぎない。経路探索装置10の用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。
【0093】
図2の経路探索システムの構成は一例に過ぎない。経路探索システムの用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略又は変更してもよい。例えば、
図2の経路探索システムにおいて、事前に第2記憶部38が予測モデルを記憶している場合は、学習部35を省略することができる。
【0094】
図7及び
図8のフローチャートは一例に過ぎない。経路探索システムの構成又は条件に応じて一部の処理を省略又は変更してもよい。例えば、コスト低減情報として視聴ポイントのみを用いる場合は、
図8の85及び86の処理を省略することができる。
【0095】
図3に示した視聴ポイント及びコンバージョンポイントは一例に過ぎない。視聴ポイント及びコンバージョンポイントは、経路探索システムの構成又は条件に応じて変化する。
図4に示した推奨経路54は一例に過ぎない。推奨経路は、出発地、目的地、時刻情報、環境情報、及びユーザの嗜好情報に応じて変化する。
【0096】
図5に示した広告情報40は一例に過ぎない。広告情報40は、各地点において販売されている商品又は提供されているサービスに応じて変化する。
図6に示した再生時間及びコンバージョン情報は一例に過ぎない。再生時間及びコンバージョン情報は、推奨経路上における情報処理装置21の挙動に応じて変化する。
【0097】
図9は、
図1の経路探索装置10、
図2の情報処理装置21、及びサーバ22として用いられる情報処理装置のハードウェア構成例を示している。
図9の情報処理装置は、コンピュータと呼ばれることもある。
図9の情報処理装置は、CPU(Central Processing Unit)91、メモリ92、入力装置93、出力装置94、補助記憶装置95、媒体駆動装置96、及びネットワーク接続装置97を含む。情報処理装置の各構成要素は、ハードウェアである。情報処理装置の各構成要素は、バス98により互いに接続されている。
【0098】
メモリ92は、例えば、半導体メモリである。半導体メモリとしては、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はフラッシュメモリが用いられる。メモリ92は、処理に用いられるプログラム及びデータを格納する。メモリ92は、
図1の記憶部11、
図2の第1記憶部32、又は第2記憶部38として用いることができる。
【0099】
CPU91は、プロセッサと呼ばれることもある。CPU91は、例えば、メモリ92を利用してプログラムを実行することにより、
図1の探索部12として動作する。CPU91は、メモリ92を利用してプログラムを実行することにより、
図2の処理部31としても動作する。CPU91は、メモリ92を利用してプログラムを実行することにより、
図2の学習部35、探索制御部36、及び加算部37としても動作する。
【0100】
入力装置93は、例えば、キーボード又はポインティングデバイスである。入力装置93は、オペレータ又はユーザからの指示又は情報の入力に用いられる。出力装置94は、例えば、表示装置、プリンタ、又はスピーカである。出力装置94は、オペレータ又はユーザへの問い合わせ又は指示、及び処理結果の出力に用いられる。出力装置94は、
図2の表示部33として用いることができる。出力装置94が表示部33として用いられる場合、処理結果は、地図、推奨経路、広告情報40、及び予測ポイント情報であってもよい。
【0101】
補助記憶装置95は、例えば、磁気ディスク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、又はテープ装置である。補助記憶装置95は、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリであってもよい。情報処理装置は、補助記憶装置95に格納されているプログラム及びデータを、メモリ92にロードして使用することができる。補助記憶装置95は、
図1の記憶部11、
図2の第1記憶部32、又は第2記憶部38として用いることができる。
【0102】
媒体駆動装置96は、可搬型記録媒体99を駆動する。媒体駆動装置96は、可搬型記録媒体99の記録内容にアクセスする。可搬型記録媒体99は、例えば、メモリデバイス、フレキシブルディスク、光ディスク、又は光磁気ディスクである。可搬型記録媒体99は、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、又はUSB(Universal Serial Bus)メモリであってもよい。オペレータ又はユーザは、可搬型記録媒体99に格納されているプログラム及びデータを、メモリ92にロードして使用することができる。
【0103】
処理に用いられるプログラム及びデータを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、メモリ92、補助記憶装置95、又は可搬型記録媒体99のような、非一時的な記録媒体である。
【0104】
ネットワーク接続装置97は、第1通信ネットワーク25又は第2通信ネットワーク26に接続され、通信に伴うデータ変換を行う通信インタフェース回路である。情報処理装置は、外部の装置からネットワーク接続装置97を介して受信したプログラム及びデータを、メモリ92にロードして使用することができる。ネットワーク接続装置97は、
図2の第1通信部34又は第2通信部39として用いることができる。
【0105】
なお、情報処理装置が
図9のすべての構成要素を含む必要はない。用途又は条件に応じて一部の構成要素を省略することも可能である。例えば、情報処理装置が
図2のサーバ22であり、かつ、オペレータ又はユーザとのインタフェースが不要な場合は、入力装置93及び出力装置94を省略してもよい。可搬型記録媒体99を使用しない場合は、媒体駆動装置96を省略してもよい。
【0106】
実施形態の各処理、又は各機能の各々は、単一の装置又は単一のシステムにより集中処理されることで実現されてもよいし、複数の装置又は複数のシステムによって分散処理されることで実現されてもよい。また、実施形態の各構成要素は、専用のハードウェアにより構成されてもよい。実施形態の各構成要素は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素について、プログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0107】
開示の実施形態とその利点について詳しく説明したが、当業者は、特許請求の範囲に明確に記載した本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更、追加、省略をすることができるであろう。
【符号の説明】
【0108】
10 経路探索装置
11 記憶部
12 探索部
13 出力部