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▶ ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】ネブライザ及び容器
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20221215BHJP
   A61M 11/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
A61M11/00 D
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2020502482
(86)(22)【出願日】2018-07-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 EP2018069945
(87)【国際公開番号】W WO2019016409
(87)【国際公開日】2019-01-24
【審査請求日】2021-07-01
(31)【優先権主張番号】17020316.0
(32)【優先日】2017-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】PCT/EP2018/069833
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】503385923
【氏名又は名称】ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ヴットケ ギルベルト
(72)【発明者】
【氏名】グレースル ヘルベルト
(72)【発明者】
【氏名】クラッダース ハインリヒ
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0203056(US,A1)
【文献】国際公開第2016/012102(WO,A1)
【文献】特表2009-505703(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 15/00
A61M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体(2)を噴霧するためのネブライザ(1)であって、
前記液体(2)の多様な用量を収容する容器(3)と、
前記容器(3)から前記液体(2)の用量を引き出して噴霧のためにそれぞれの該用量を加圧するための流体ポンプ(5)と、
前記容器(3)内の前記液体(2)を加圧して該容器(3)から前記液体(2)を用量単位で引き出すことを支援するための空気ポンプ(30)と、を含み、
前記ネブライザ(1)又は前記空気ポンプ(30)は、前記容器(3)内の前記液体(2)に対して作用する空気圧を、周囲圧力(PA)よりも高い予め定められた最大値に、該液体(2)による該容器(3)の充填レベルとは独立に制限し、これにより該容器(3)の該充填レベルとは独立に予め定められた圧力で該容器(3)内の該液体(2)が加圧されるようにする制御弁(44)を含み、
前記制御弁(44)は、前記空気ポンプ(30)内の前記空気圧が前記周囲圧力(PA)よりも高い第1の最大値(P1)を超過した時に自動的に開くようになっており、
前記制御弁(44)は、前記空気ポンプ(30)内の前記空気圧が前記周囲圧力(PA)よりも高い第2の最大値(P2)まで低下するか又はそれに対応する時に自動的に閉じるようになっている、
ことを特徴とするネブライザ(1)。
【請求項2】
前記ネブライザ(1)又は前記空気ポンプ(30)は、該空気ポンプ(30)又はそのポンプチャンバ(39)内のいずれの不足圧力も防止する、及び/又は該空気ポンプ(30)内の前記空気圧が前記周囲圧力(PA)よりも低い時に自動的に開くようになっている、かつ該空気ポンプ(30)内の該空気圧が該周囲圧力(PA)まで増大する又はそれに対応する時に自動的に閉じるようになっている入口弁(43)を含むことを特徴とする請求項1に記載のネブライザ。
【請求項3】
前記制御弁(44)及び前記入口弁(43)は、一体的に形成される、及び、同じ弁(40)又は弁要素(42)によって形成される、の少なくとも1つであることを特徴とする請求項に記載のネブライザ。
【請求項4】
前記制御弁(44)が、ドーム状形状であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項5】
前記制御弁(44)が、ダックビル弁として具現化されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項6】
前記制御弁(44)が、可撓性部分(42A)を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項7】
前記可撓性部分(42A)は、周囲空気が前記空気ポンプ(30)に流入することを可能にするために該空気ポンプ(30)の内部に向けて開くようになっており、及び/又は
前記可撓性部分(42A)は、空気が該空気ポンプ(30)から流出することを可能にするために該空気ポンプ(30)の前記内部から外に開くようになっている、
ことを特徴とする請求項に記載のネブライザ。
【請求項8】
前記空気ポンプ(30)は、前記ネブライザ(1)のハウジング(19)内の前記容器(3)の相対移動によって作動されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項9】
前記容器(3)は、液体(2)の用量を引き出す時、及び、該液体(2)の用量を加圧する又は分配する時、の少なくとも1つの時に、前記ネブライザ(1)内でストローク的に移動可能である、
ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項10】
前記ネブライザ(1)の使用中に、前記空気ポンプ(30)及び前記流体ポンプ(5)は交互に加圧することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項11】
前記空気ポンプ(30)は、前記容器(3)内の前記液体(2)に対して作用する前記空気圧を低減する圧力軽減手段(60)を含み、該圧力軽減手段(60)は、前記ネブライザ(1)内の該容器(3)の位置に依存して自動的に開くようになっており、前記圧力軽減手段(60)は、前記空気ポンプ(30)に一体化されたバイパスチャネルとして具現化されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項12】
前記空気ポンプ(30)は、前記容器(3)から前記液体(2)を用量単位で引き出すことを支援するために空気をポンピングするためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成する、及び、
前記空気ポンプ(30)は、ポンプピストン(31)及びシリンダ(32)を含み、該ポンプピストン(31)は、該シリンダ(32)内で軸線方向に移動可能である、
の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項13】
前記容器(3)は、前記液体(2)を収容する圧壊可能バッグ(4)を含むことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項14】
前記容器(3)は、剛性ケーシング(20)と該ケーシング(20)内で移動可能な流体ピストン(28)とを含むことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項15】
前記流体ピストン(28)及び前記ケーシング(20)は、前記液体(2)を収容する容積(4)を形成し、該容積(4)は、該ケーシング(20)内の該流体ピストン(28)の軸線方向移動によって縮小される又は縮小可能であることを特徴とする請求項14に記載のネブライザ。
【請求項16】
前記流体ピストン(28)は、(第1の)中心凹部(28A)を前記容積(4)から外に向く側に含む、及び、
前記流体ピストン(28)は、(第2の)中心凹部(28B)を前記容積(4)に向く側に含む、
の少なくとも1つであることを特徴とする請求項15に記載のネブライザ。
【請求項17】
前記空気ポンプ(30)は、前記容器(3)に配置される又は該容器(3)と分離不能なアセンブリを形成することを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項18】
前記容器(3)は、置換可能であり、前記ネブライザ(1)は、前記ネブライザ(1)から切り離すことができる、又は、前記容器(3)を挿入する又は置換するために開くことができる、ハウジング部分(18)を含むことを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項19】
前記ネブライザ(1)は、該容器(3)の軸線方向端部を密封するシール(26)を含むことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか一項に記載のネブライザ。
【請求項20】
前記シール(26)は、前記制御弁(44)に向く側で湾曲し、及び/又は
前記シール(26)は、(第1の)中心凹部(28A)を含む、
ことを特徴とする請求項19に記載のネブライザ。
【請求項21】
前記ネブライザ(1)は、前記シール(26)を開口するようになった開口デバイス(55)を含む又は形成することを特徴とする請求項19又は請求項20に記載のネブライザ。
【請求項22】
前記開口デバイス(55)は、前記シール(26)を穿通するために少なくとも1つの開口要素(56)を含む、請求項21に記載のネブライザ。
【請求項23】
前記開口要素(56)は、
スパイクとして具現化される、及び
前記ネブライザ(1)の中心軸(A)及び前記制御弁(44)の少なくとも1つから半径方向に離間している、
の少なくとも1つであることを特徴とする請求項22に記載のネブライザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1、2、及び3の前文に記載のネブライザ、及び請求項27、30、及び33に記載の容器に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2009/047173号は、液体を噴霧するためのネブライザを開示している。ネブライザの中には容器を挿入することができる。容器は、剛性外側ケーシングと多様な用量の液体を収容するバッグとを含む。容器又はそのケーシングは、液体を引き出す時にバッグが圧壊することができるように通気される。
【0003】
容器は、国際公開第96/06011号又は国際公開第00/49988号に説明されているように構成することができる。
【0004】
国際公開第2010/094305号は、液体を噴霧するためのネブライザを開示している。ネブライザの中には容器を挿入することができる。容器は、剛性外側ケーシングと多様な用量の液体を収容する圧壊可能バッグとを含む。バッグから液体を引き出す時のバッグ内の蒸気又はガスバブルのいずれの望ましくない形成も回避するために、容器は、ケーシング内のガス圧によって加圧されてバッグの圧壊及び液体の引き出しを容易にすることができる。しかし、この加圧は、容器とネブライザの圧力発生器又は流体ポンプとの間に追加の弁が設けられる場合であっても非使用時の容器からの望ましくない漏出に至る場合がある。更に、加圧は、液体引き出し中のガス容積の有意な増加に起因して有意に変化し、従って、液体のそれぞれの引き出し用量の有意な変動をもたらす場合がある。
【0005】
国際公開第2016/012102号は、液体を噴霧するためのネブライザを開示している。容器は、多様な用量の液体を収容し、かつネブライザの中に挿入することができる。容器は、剛性外側ケーシングと圧壊可能バッグ又は移動可能流体ピストンのいずれかとを含む。ネブライザは、バッグを圧壊させる、又は流体ピストンを移動する、又は容器内の液体を加圧することを支援する機構を更に含み、液体は、空気圧を印加することによる液体の引き出し中にのみ本質的に加圧される。一実施形態により、容器は、空気を加圧するためのポンプピストンとポンプピストンを戻すための伸縮バネとを含み、ポンプピストンは、ネブライザのハウジング部分によって形成された作動要素によって作動される。別の実施形態により、容器は、ポンプピストンがその中に係合するシリンダを形成するケーシングを含み、ポンプピストンは、ネブライザのハウジング部分と接続される。公知の容器の特殊な適応化が必要とされ、容器の挿入が問題になる場合がある。更に、空気圧及び従って加圧は、液体容積が低減する時に空気容積の有意な増加に起因して有意に変化する場合がある。
【0006】
米国特許第3,940,030号明細書は、容器から加圧状態の液体を分配するための分配器デバイスを開示しており、分配器ヘッドを押圧することによって得られる圧縮空気が、液体に対する推進剤として利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2009/047173号
【文献】国際公開第96/06011号
【文献】国際公開第00/49988号
【文献】国際公開第2010/094305号
【文献】国際公開第2016/012102号
【文献】米国特許第3,940,030号明細書
【文献】国際公開第2012/162305号
【文献】国際公開第2009/115200号
【文献】国際公開第2004/024340号
【文献】欧州特許出願公開第2 614 848号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、容器からの液体の引き出し/吸引が容易になり、同時に非使用時の望ましくない漏出が防止される又は最小にすることができ、及び/又は液体の引き出し用量を高度に一定に保つことができ(特に、容器からの用量の連続/反復引き出しに対して)、及び/又は正確な計量がサポートされ、及び/又は液体内のいずれのガスバブルの形成又は成長も防止することができ、及び/又は単純構成が可能であるネブライザ及び容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的は、請求項1、2、又は3に記載のネブライザ、又は請求項27、30、又は33に記載の容器によって達成される。好ましい実施形態は、従属請求項の主題である。
【0010】
本発明は、液体、好ましくは液体薬剤を特に圧壊可能バッグ又は移動可能流体ピストン、又は拡散防止ホイルで製造された圧壊可能/圧縮可能容器のようないずれかの他の構成によって形成された又は限定された可変又は圧壊可能/圧縮可能容積にこの液体を収容する好ましくは置換可能な容器から噴霧するためのネブライザに関する。
【0011】
好ましくは、ネブライザは、容器を挿入する又は置換するために切り離す又は開くことができるハウジング部分を含む。好ましくは、ネブライザは、容器から液体(特に液体の計量された用量)を引き出すための及び/又は液体のこの用量を分配するための流体ポンプ又は圧力発生器を含む。特に、容器は、多様な用量の液体を収容する。
【0012】
本発明の一態様により、ネブライザ又はその容器は、容器内の液体を加圧して容器から液体を用量単位で引き出すことを支援するための空気ポンプを好ましくは含み、ネブライザ又は空気ポンプは、液体による容器の充填レベルとは独立に容器内の液体に対して作用する空気圧を周囲圧力よりも高い最大値に制限する制御弁を含む。これは、液体の正確な計量をサポートする又は可能にし、及び/又は非常に高い圧力が液体に対して作用する場合に発生すると考えられる液体のいずれの望ましくない漏出も防止する。
【0013】
本発明の別の独立態様により、容器、空気ポンプ、又はポンプピストンは、容器内の液体に対して作用する空気圧を制御する又は制限するための及び/又は空気ポンプ又はそのポンプチャンバ内のいずれの不足圧力も防止するための弁を好ましくは含む。これは、非常に単純な構成及び/又は定められた作動を可能にする。特に、これは、高圧に起因する容器の漏出を防止し、かつ正確な計量をサポートする。
【0014】
好ましくは、特にネブライザ又は空気ポンプによって与えられる又は発生される圧力パルスが、ネブライザの引張及び/又は容器からの液体の引き出しの開始時に及び/又はその最中に容器内の可変容積又は液体に対して作用する。これは、液体/容器内にいずれのガスバブルも形成又は成長させることなく容器から液体を用量単位で引き出すことを支援する。
【0015】
好ましくは、ネブライザ又は空気ポンプは、空気ポンプ又はそのポンプチャンバ内のいずれの不足圧力も防止する入口弁を含む。これは、正確な計量をサポートし、かつ噴霧中に容器内の液体に対して作用するいずれの負の力も防止することができる。
【0016】
好ましくは、制御弁及び入口弁は、同じ弁又は弁要素によって形成される。これは、非常に単純な構成を可能にする。
【0017】
本発明の更に別の独立態様により、ネブライザ又は空気ポンプは、好ましくはネブライザ又はハウジング部分内の容器の(軸線方向)位置に基づいて、すなわち、ネブライザ内の容器のある一定の(軸線方向)位置が到達された時に、及び/又は空気ポンプ又はそのポンプチャンバ内の(実際の)圧力とは独立に、及び/又はネブライザの引張/コック/装填の速度とは独立に空気ポンプ又はそのポンプチャンバ内の空気圧を制御する及び/又は制限するための及び/又は容器内の液体に対して作用する空気圧を低減するための圧力軽減手段を含む。
【0018】
好ましくは、圧力軽減手段は、空気ポンプ、特にそのポンプピストン又はシリンダに一体化されたバイパスチャネルとして具現化され、好ましくは、バイパスチャネルは、シリンダ内のポンプピストンの予め定められた(軸線方向)位置が到達された時に開口可能である。
【0019】
圧力軽減手段は、ネブライザに、特にポンプチャンバに維持される高い空気圧によって引き起こされる場合がある損傷に対してネブライザ及び/又は容器を保護すること、及び/又は例えば即座の噴霧を行わないネブライザの引張後にネブライザの漏出を防止することを支援する。圧力軽減手段は、ネブライザが引張後に使用/起動されない場合であってもネブライザが引張後に常に圧力中立であることを保証する。
【0020】
好ましくは、空気ポンプは、ネブライザに配置される及び/又はそこに一体化される。最も好ましくは、ネブライザ、特にそのハウジング部分又はそこのインサートと容器とは、互いに空気ポンプを形成する。特に、空気ポンプ又はそのポンプチャンバは、少なくとも部分的に容器内に配置することができる。
【0021】
本発明の別の独立態様により、容器は、ポンプピストンと伸縮バネとを含む空気ポンプを含み、好ましくは、伸縮バネは、ポンプピストンと容器の可変又は圧壊可能/圧縮可能容積との間に配置される。これは、非常にコンパクトな構成を可能にし、液体で充填する容器の容積を最適化することができる。更に、これは、ポンプピストンのその非作動位置の中への定められた戻りを確実にし、それはまた、定められた作動及び正確な計量をサポートする。
【0022】
本発明の別の独立態様により、容器、空気ポンプ、又はポンプピストンは、ポンプピストンを作動させるための作動要素を好ましくは含む。これは、容器が空気ポンプ及び作動要素と共にアセンブリを形成するので非常に単純な構成を可能にし、かつ容器の挿入/交換を容易にする。
【0023】
好ましくは、空気ポンプは、容器から液体を用量単位で引き出すことを支援するために容器内の空気を一時的に加圧するための及び/又は容器内の液体を加圧するためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成する。これは、空気ポンプの非常に単純な構成を可能にする。
【0024】
好ましくは、容器は、内側容器(これは、可撓性/圧縮性/圧壊性であり、好ましくは、圧壊可能バッグ又はホイル構成などの形態にある)と、ケーシングのような周囲のより剛性の構造とを含む。これに代えて、容器は、剛性構造又はケーシングと、液体のための可変又は圧壊可能/圧縮可能容積を形成するためにケーシング内で移動可能な流体ピストンとを含むことができる。
【0025】
好ましくは、空気ポンプは、容器及び/又は容器内の液体を一時的にのみ、特に、ネブライザがコックされた又は引張された又は装填された時(すなわち、液体の用量を噴霧する待機中)及び/又は液体が容器から引き出される時にのみ加圧する。すなわち、容器からの液体のいずれの望ましくない漏出も防止される又は少なくとも最小にすることができ、及び/又は容器とネブライザの流体ポンプ又は圧力発生器との間のいずれの(追加の)弁も回避することができる。これは、単純構成を可能にする。
【0026】
更に、容器内の液体の一時的加圧は、液体/容器内のいずれのガスバブルの形成又は成長も防止することができる。これは、正確な計量をサポートし、及び/又は容器に最初に与えられる液体の全容積の最小化又は低減を可能にする。
【0027】
任意的に、空気ポンプは、ネブライザに配置され、かつ容器内に空気をポンピングするために及び/又は容器内の液体を加圧するために容器によって駆動される。これは、非常に単純な構成及び/又は公知の容器の使用を可能にする。
【0028】
代替実施形態により、容器は、容器の中に空気をポンピングするための及び/又は容器内の液体を加圧するための空気ポンプのポンプピストンを形成することができる。これは、非常に単純な構成を可能にする。
【0029】
好ましくは、ポンプピストンは、ネブライザのハウジング部分と協働し、又はハウジング部分に関連付けられた又はそれによって保持されたシリンダ又はインサートと協働する。これは、非常に単純な構成を可能にし、かつ公知のネブライザの軽微な改造を必要とするのみである。
【0030】
好ましくは、空気ポンプは、容器を挿入する又は置換するために切り離す又は開くことができるネブライザのハウジング部分に配置され、そこに締結され、又はそれによって形成される。
【0031】
任意的に、容器は、ネブライザを引張又はコック又は装填するか又は容器から液体の用量を引き出し中に及び/又は液体の用量を噴霧又は分配中に空気ポンプに対して移動可能である。この相対容器移動は、空気ポンプを作動させるために、及び/又は容器内の液体を一時的にのみ加圧する及び/又は空気ポンプを容器に一時的にのみ接続する(好ましくは、空気ポンプは、ネブライザの非引張又は非装填状態では容器に接続されない)ために好ましくは使用される。これは、非常に単純かつ確実な構成を可能にする。
【0032】
任意的に、空気ポンプは、好ましくは容器の出口の反対側に及び/又は容器の通気孔を通じて容器の底部又は軸線方向端部に流体的に接続可能である。これは、非常に単純な構成又は公知のネブライザへの一体化を可能にする。
【0033】
本発明の更に別の独立態様により、ネブライザ、特に空気ポンプは、ポンプピストンとシリンダの間に作用する密封デバイスを含み、密封デバイスの密封効果は、シリンダに対するポンプピストンの移動の方向に依存する。
【0034】
最も好ましくは、ポンプピストンは、ネブライザの引張/コック/装填中にのみ密封デバイス又はそのシールを用いてシリンダに対して密封される。
【0035】
密封デバイスに起因して、すなわち、可変密封効果に起因して、分配/噴霧過程に対する空気ポンプの影響を低減する/最小にすることが可能である。特に、容器は、分配/噴霧過程中により少ない摩擦抵抗で移動することができる。
【0036】
本発明の更に別の利点、特徴、特性、及び態様は、特許請求の範囲及び図面を参照する好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】非引張状態にある本発明の第1の端部によるネブライザの断面図である。
図2】引張状態にあるネブライザの図1と比較して90°回転した断面図である。
図3】ネブライザのための容器の第1の実施形態の概略断面図である。
図4】ネブライザのための容器の第2の実施形態の概略断面図である。
図5図1の非引張状態にあるピストン/シリンダ配置を有するネブライザの下側部分の概略断面図である。
図6】弁の好ましい構成を示す図5の部分拡大図である。
図7】非引張状態にある本発明の第2の実施形態によるネブライザの下側部分の概略断面図である。
図8図7と類似であるが引張状態にあるネブライザの下側部分の概略断面図である。
図9図7と同様に非引張状態にあるが改造弁を有するネブライザの下側部分の概略断面図である。
図10】本発明による容器の第3の実施形態の概略断面図である。
図11】非引張状態にある第3の実施形態による容器を有するネブライザの下側部分の概略断面図である。
図12図11と類似であるが引張状態にあるネブライザ及び容器の下側部分の概略断面図である。
図13】作動の関数としての圧力推移の図である。
図14】作動の関数としての圧力推移の別の図である。
図15】出荷状態にある別の実施形態によるネブライザの下側部分の概略断面図である。
図16】引張状態にある図15に記載のネブライザの下側部分の概略断面図である。
図17図16の部分拡大図である。
図18】非引張状態にある図15に記載のネブライザの下側部分の概略断面図である。
図19】容器の軸線方向場所の関数としての圧力推移の図である。
図20】引張状態にある別の実施形態によるネブライザの下側部分の概略断面図である。
図21】出荷状態にある図20のネブライザを示す部分拡大図である。
図22】引張状態にある図20のネブライザを示す部分拡大図である。
図23図20と類似の引張状態にあるが改造容器を有するネブライザの下側部分の概略断面図である。
図24】部分断面で例示する非引張状態にある図20に記載のネブライザの斜視図である。
図25】インジケータデバイスを阻止するための阻止デバイスを示す図20に記載の部分的に例示するネブライザの概略断面図である。
図26】阻止状態にある図25に記載の部分的に例示するネブライザの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
これらの図では、同一又は類似の部分に対して同じ参照番号を使用し、好ましくは、関連の説明を繰り返さない場合であっても対応する又は同等の特質及び利点をもたらす。
【0039】
図1及び図2は、液体2、特に高度に有効な医薬組成物又は薬剤などを霧化するための本発明によるネブライザ1を非引張状態(図1)及びコック又は引張状態(図2)で模式的に示している。ネブライザ1は、特に可搬吸入器として構成され、かつ好ましくは機械的にのみ及び/又は推進剤なしで作動する。
【0040】
液体2、好ましくは、医薬組成物が噴霧されると、エアロゾル14(図1)が形成又は分配され、それをユーザが吸息又は吸入することができる。通常、吸入は、患者が患っている病気又は疾患に依存して1日に少なくとも1回、より具体的には1日に数回、好ましくは、設定された間隔で行われる。
【0041】
ネブライザ1には、流体2を収容する挿入可能又は交換可能容器3が設けられるか、又はネブライザ1はそれを含む又はそれを受け入れるようになっている。従って、容器3は、噴霧される液体2に対するリザーバを形成する。
【0042】
図1及び図2には容器3を概略的にしか示しておらず、図3の断面図により詳細に示している。
【0043】
好ましくは、リザーバ3は、特に、例えば、少なくとも100又は150、及び/又は200まで又はそれよりも多い投与単位又は用量を提供するのに十分であり、すなわち、少なくとも100回及び/又は200回までのスプレー又は投与を可能にするのに十分な流体2又は活物質の複数用量を収容する。容器3は、好ましくは、約0.5mlから20mlの容積を保持する。
【0044】
更に、容器3に収容される用量及び/又は容器3に収容される液体2の全容積は、液体2又はそれぞれの薬剤に基づいて、容器3に基づいて、及び/又は必要な投薬などに基づいて異なる場合がある。
【0045】
好ましくは、ネブライザ1は、1回作動/ネブライザ1の使用/1回スプレー内/エアロゾル送出/分散内で1マイクロリットルから80マイクロリットルの液体2の用量、更に好ましくは、5マイクロリットルよりも多く、10マイクロリットル、又は20マイクロリットル、又は約50マイクロリットルの用量を噴霧するようになっている。
【0046】
好ましくは、容器3は交換する又は置き換えることができ、ネブライザ1の全使用回数、従って、同じ1つのネブライザ1に対して使用することができる容器3の個数は、例えば、4、5、又は6という容器3の合計個数に好ましくは制限される。国際公開第2012/162305号は、同じ1つのネブライザ1に対して使用することができる容器3の合計個数に対するそのような制限を更に開示している。
【0047】
容器3は、好ましくは、本質的に円筒形又はカートリッジ形であり、ネブライザ1が開かれると、容器3は、その中に好ましくは下方から挿入され、更に必要に応じて入れ替えることができる。
【0048】
容器3は、好ましくは、剛的構成のものであり、液体2は、特に、容器3内の可変容積の(可撓性)内側容器、好ましくは、圧壊可能バッグのような可変又は圧壊可能/圧縮可能容積4内に保持される。
【0049】
ネブライザ1は、液体2を特に事前設定されて任意的に調節可能な投与量で搬送及び噴霧するための送出機構、好ましくは、圧力発生器又は流体ポンプ5を含む。特に、圧力発生器又は流体ポンプ5は、好ましくは、ネブライザ1をコック、引張、又は装填する時に液体2、すなわち、その用量を容器3又はそのバッグ/容積4から引き出す又は吸引する。次いで、好ましくは、引張過程又は装填過程の後の第2の段階では、引き出された液体2又はその用量が分配、特に加圧及び/又は噴霧される。特に、ネブライザ1は、装填過程又は引張過程中に装填される(好ましくは引張される)エネルギストア(好ましくは、駆動バネ7)を含み、このエネルギは、引張過程又は装填過程中にネブライザ1内に引き込まれた液体2又はその用量を噴霧するために発射される。従って、好ましいネブライザ1の通常使用は、装填過程と分配過程を包含する。
【0050】
ネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ5は、好ましくは、容器3を保持するためのホルダ6、それに結合された部分的にしか示していない駆動バネ7、及び/又は好ましくは手動の作動又は押下に向けてボタンの形態にある又はそれを有する阻止要素8を含む。阻止要素8は、ホルダ6を捕捉して阻止し、ホルダ6を解除して駆動バネ7が拡張することを可能にするように手動で作動させることができる。
【0051】
ネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ5は、好ましくは、搬送チューブ9のような搬送要素、逆止弁10、圧力チャンバ11、及び/又は液体2をマウスピース13内に噴霧するためのノズル12を含む。
【0052】
完全に挿入された容器3は、搬送要素が容器3又はそのバッグ4をネブライザ1又は圧力発生器/流体ポンプ5に流体的に接続するようにホルダ6を通じてネブライザ1内に固定又は保持される。好ましくは、搬送チューブ9は、容器3及び/又はバッグ/容積4の中に貫通し、好ましくは、搬送チューブ9の長さは、実施形態に依存して異なる。
【0053】
ネブライザ1又はホルダ6は、容器3を放出又は交換することができるように好ましくは構成される。
【0054】
駆動バネ7が引張過程で又はコック中に軸線方向に引張されると、ホルダ6は、容器3及び搬送チューブ9と共に図面内の下方に移動され、液体2は、容器3から流体ポンプ5又はその圧力チャンバ11内に逆止弁10を通して取り込まれる又は吸い込まれる。この状態では、ホルダ6は、駆動バネ7が圧縮状態に保たれるように阻止要素8によって捕捉される。この時に、ネブライザ1はコック状態又は引張状態にある。
【0055】
阻止要素8の作動又は押下の後の分配過程又は噴霧過程でのその後の緩和中に、この時点では閉鎖している逆止弁10を有する搬送要素9がこの時点では押圧ラム又はピストンとして作用する駆動バネ7の緩和又は力によって圧力チャンバ11に向けてこの場合に図面内の上方に後退する時に、圧力チャンバ内11の液体2は、圧力下に置かれる(加圧される)。この圧力は、ノズル12を通して液体2を押圧し、この時に、液体2は、図1に示すようにエアロゾル14に霧化され、すなわち、分配される。
【0056】
一般的に、ネブライザ1は、液体2に対して5MPaから300MPa、好ましくは、10MPaから250MPa、水性液体の噴霧では最も好ましくは10MPaから50MPaのバネ圧力で作動する。
【0057】
好ましくは、圧力発生のためのエネルギは、30Nから120Nの範囲にわたる平均力、最も好ましくは、45Nから90Nの範囲にわたる、例えば、60Nの平均力を有する駆動バネ7によって与えられる。
【0058】
好ましくは、ストローク毎に10マイクロリットルよりも多く、20マイクロリットル又は30マイクロリットル、好ましくは、約40マイクロリットル又は50マイクロリットルの容積の液体2が送出される。
【0059】
液体2は、エアロゾル14に変換又は噴霧され、その小滴は、20マイクロメートル、好ましくは、3マイクロメートルから10マイクロメートルの空気動力学的直径を有する(ネブライザ1が吸入器である場合に、大部分の粒子が5ミクロンよりも小さい)。好ましくは、発生する噴射スプレーは、20°から160°、好ましくは、80°から100°の角度を有する。これらの値は、本発明の教示によるネブライザ1に特に好ましい値として適用される。
【0060】
ユーザ又は患者(図示せず)は、エアロゾル14を吸入することができ、好ましくは、同時に少なくとも1つの任意的な空気供給開口部15を通して空気をマウスピース13内に吸い込むことができる。
【0061】
ネブライザ1は、好ましくは、ハウジング19及び/又は(上側)ハウジング部分16を含み、任意的に、好ましくは、それに対して回転可能である及び/又は上側部分17Aと下側部分17Bを有する(図1)付勢又は内側部分17を含む。
【0062】
ネブライザ1又はハウジング19は、好ましくは、(下側)ハウジング部分18を含む。この部分18は、特に手動で作動可能であり、及び/又は好ましくは保持要素17Cを用いて内側部分17の上に解除可能に固定され、特に装着又は保持される。
【0063】
好ましくは、ハウジング部分16及び18、及び/又は他の部分は、ネブライザ1のハウジング19を形成する。
【0064】
容器3を挿入する及び/又は置換するために、好ましくは、ハウジング19は、開くことができ、及び/又はハウジング部分18は、ネブライザ1、内側部分17、又はハウジング19から切り離すことができる。
【0065】
一般的にかつ好ましくは、容器3は、ハウジング19が閉じられる前、及び/又はハウジング部分18がハウジング19に接続される前に挿入することができる。容器3は、ハウジング部分18をハウジング19に(完全に)接続する時及び/又はハウジング19/ネブライザ1を(完全に)閉じる時に自動的又は同時に挿入され、開かれ、及び/又は送出機構又は流体ポンプ5に流体的に接続することができる。好ましくは、容器3は、現在の容器3を用いて初めてネブライザ1を引張する時に開かれる又は流体的に接続される。
【0066】
好ましくは、ネブライザ1又は駆動バネ7は、特に作動部材の作動又は回転により、ここでは好ましくはハウジング部分18又はいずれかの他の構成要素を回転させることにより、手動で起動、引張、又は装填することができる。
【0067】
作動部材、好ましくは、ハウジング部分18は、上側ハウジング部分16に対して作動され、ここでは回転させることができ、内側部分17を帯同する又は駆動する。内側部分17は、ギア又はトランスミッションに対して作用して回転を軸線方向移動に変換する。その結果、駆動バネ7は、内側部分17、特にその上側部分17Aとホルダ6との間に形成されてホルダ6に対して作用するギア又はトランスミッション(図示せず)によって軸線方向に引張される。引張中に、容器3及びホルダ6は、容器3が図2に示す(端部)位置を取るまで軸線方向に下方に移動される。この起動又は引張状態では、駆動バネ7は張力下にあり、阻止要素8によって捕捉又は保持することができる。噴霧過程中に、容器3は、駆動バネ7(の力)によって元の位置(図1に示す非引張位置又は状態)に後退する。従って、容器3は、引張過程及び噴霧過程中に持ち上げ移動又はストローク移動を実行する。
【0068】
ハウジング部分18は、キャップ状の下側ハウジング部分を好ましくは形成し、及び/又は容器3の下側自由端部分の周りに又はそれにわたって適合する又はそれを覆う。駆動バネ7が引張されると、容器3は、その末端部分又はベース22と共にハウジング部分18の中に(より深く)又はその端面に向けて移動する。
【0069】
何らかの容器3、特に、図3に示すもののような液体2を収容する圧壊可能バッグ/容積4を有する容器3は、容器3から液体2を引き出すために圧力補償のための給気を必要とする。好ましくは、ネブライザ1は、出荷状態で好ましくは密封された容器3の給気のための給気手段を含む。
【0070】
ハウジング部分18に配置された穿通要素のような任意的な給気手段は、容器3がそれと初めて接触した時に空気流入又は給気を可能にするために容器3のベース22又は通気孔23と接触して容器3又はそこのシール又はホイル26を開口又は穿通する。
【0071】
特に、図5は、ネブライザ1の下側部分又はハウジング部分18内の空気ポンプ30を図1の部分拡大図に示しており、この図には給気デバイス18Aを示している。この給気デバイス18Aは、穿通要素又は針、特に中空針を含むか又はそれによって形成され、及び/又は給気デバイス18Aがシール/ホイル26及び/又は通気孔23を簡単に開口又は穿通することができるように先細の、傾斜した、及び/又は尖鋭な先端などを有する。
【0072】
通気孔23は、ネブライザ1の引張中に液体2が容器3から引き出される時に容器3の内側の圧力補償を可能にする。
【0073】
図3に示すように、特に、容器3は、剛性ケーシング20、液体出口又はヘッド21、及び/又は出口又はヘッド21の反対側のベース22を含む。好ましくは、容器3、ケーシング20、又はベース22には、初回使用前又はその最中に開かれる通気開口部又は通気孔23が設けられる。
【0074】
好ましくは、容器3は、第1の実施形態では、外側の好ましくは金属のケーシング20に加えて、内側の好ましくは剛性の容器又はシェル24を含む。シェル24は、バッグ/可変容積4を包囲する又は取り囲む。
【0075】
シェル24は、プラスチックで好ましくは製造され、及び/又は出口又はヘッド21まで延びる。
【0076】
好ましくは、シェル24は、ケーシング20内に剛的に固定される又は受け入れられる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0077】
バッグ/容積4は、好ましくは、液体2が引き出される時にシェル24内で圧壊することができるようにシェル24内に受け入れられる。図3は、部分的に圧壊したバッグ/容積4を非常に概略的な断面図に示している。
【0078】
容器3又はバッグ/容積4は、図3に示すように閉鎖部25によって閉じられる。図3では容器3又は閉鎖部25は閉じられたままであり、特に搬送要素又はチューブ9は依然として挿入されていないことに注意しなければならない。
【0079】
更に、図3は、依然として閉じられた通気部を有する容器3を示している。特に、ホイルなどのようなシール26は、容器3又はそのケーシング20のベース22又は通気孔23を覆う又は密封する。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0080】
通気部、特にシール26が開口すると、圧力均等化が可能である又は達成されるように、空気又はいずれかの他のガスが通気孔23を通ってケーシング20内に流れ込み、かつ通気開口部27を通ってシェル24内に流れ込む。特に、液体2を引き出す時に、従って、バッグ/容積4を圧壊させる時に、負の空気圧を回避するか又は少なくとも補償することができる。しかし、通気孔23及び通気開口部27の絞り効果は、液体引き出し中に発生する一時的な圧力差に対して異なる影響を有する場合があり、それによって引き出し用量のある程度の容積変化がもたらされる場合があり、及び/又は液体2/バッグ/容積4の中にいずれかのガスバブルの形成又は成長がもたらされる可能性さえもある。後に詳細に説明するように、本発明は、液体2を一時的に加圧すること及び/又は空気を容器3の中に一時的にポンピングすることによってあらゆるそのような効果を最小にするか又は回避することができる。
【0081】
更に、容器3はまた、国際公開第2009/115200号に説明するように構成することができると考えられる。
【0082】
図4は、容器3の第2の実施形態を概略断面図に示している。ここでは、液体2に対する可変又は圧壊可能/圧縮可能容積4は、好ましくは、(外側)ケーシング20と、以下で流体ピストン28と呼ぶ移動可能要素又はピストンとによって形成又は制限される。
【0083】
好ましくは、流体ピストン28は、軸線方向に、容器3又はケーシング20内で、及び/又はそれに対して移動可能である。
【0084】
好ましくは、容器3には、流体ピストン28とケーシング20の間に作用するシール29が設けられる。特に、シール29は、リング又はリップとして形成され、及び/又は流体ピストン28によって保持される。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0085】
図4は、流体ピストン28が容器3からいずれかの液体2を引き出す前の初期位置にある出荷状態及び/又は完全充填状態にある容器3を示している。特に、初期位置は、出口又はヘッド21の反対側の容器3又はケーシング20のベース22又は軸線方向端部に近いか又はそこにある。従って、容器3の最大充填容積を達成することができる。
【0086】
ここでは、ピストン28は、外部から好ましくはアクセス可能であり、従って、特に通気孔23及び通気開口部27を省くことができる。しかし、例えば、容器3が軸線方向に閉じられ/密封され、従って、特に、容器3が、容器3から液体2を引き出すために圧力補償するための給気を必要とする他のソリューションが可能である。そのような実施形態に対しては、後に特に図15から図24を参照して説明する。
【0087】
液体2を引き出す時に、ピストン28は、出口又はヘッド21に向けて軸線方向に、ここでは図4に記載の図の上方に移動する。
【0088】
図4に示す実施形態による容器3も、図3に記載の実施形態による容器と同様に少なくとも本質的に円筒形の形態、及び/又は類似のケーシング20、ヘッド21、及び/又は閉鎖部25を好ましくは含む。
【0089】
好ましくは、容器3の両方のタイプ又は実施形態を図1及び図2に示すネブライザ1に使用することができる。
【0090】
ネブライザ1は、好ましくは、バッグ/容積4を圧壊/圧縮することを支援するために及び/又は容器3からの液体2の引き出し又は吸引を容易にするために容器3、特に容器3内のバッグ/可変容積4内の液体2を特に一時的に加圧するための空気ポンプ30を好ましくは含む。
【0091】
ネブライザ1の第1の実施形態では、空気ポンプ30は、好ましくは、容器3とは別個に形成される。
【0092】
空気ポンプ30は、容器3、又はそのケーシング20又はベース22、又は通気孔23に特に一時的にのみ好ましくは接続可能である。
【0093】
空気ポンプ30は、流体ポンプ5、及び/又は容器3の液体出口又はヘッド21の反対側に好ましくは配置される。
【0094】
空気ポンプ30は、好ましくは、ハウジング部分18に又は内に及び/又は容器3のベース22に隣接して配置又は位置付けられる。
【0095】
好ましくは、空気ポンプ30は、ポンプピストン31及びポンプピストン31と協働するシリンダ32を含む。従って、空気ポンプ30は、容器3内の液体2を加圧するための及び/又は容器3内に空気をポンピングするためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成する。
【0096】
好ましくは、ポンプピストン31はカップ状である。
【0097】
任意的に、ポンプピストン31とシリンダ32の間に密封を設けることができる。例えば、Oリングなどのような密封要素を使用することができる。これに代えて又はこれに加えて、摩擦を低減するために及び/又は密封のためにシリンダ32の内面及び/又はポンプピストン31の外面にシリコーンのような滑走剤を設けることができる。
【0098】
シリンダ32は、ハウジング部分18により、又はネブライザ1、ハウジング19、又は最も好ましくはハウジング部分18に取り付けられた又はそこに配置された要素又はインサート33によって形成することができる。
【0099】
図示の実施形態では、インサート33は、圧入又はぴったりと、又は接着又は溶接などによってハウジング部分18内に固定される。
【0100】
空気ポンプ30又はポンプピストン31は、空気ポンプ30を容器3又はそのベース22又は通気孔23に空気的に接続するためのポート34及び/又はシール35を好ましくは含む。
【0101】
好ましくは、シール35は、ポート34の場所又はその周りに配置され、それを形成し、及び/又はポンプピストン31によって保持される。
【0102】
好ましくは、シール35は、容器3が空気ポンプ30に接続された又はその逆に接続された時に、容器ベース22との接合部を密封するための及び/又は通気孔23を取り囲むための環状リップ及び/又は円錐接続部分を形成する。この状態では、ポート34又はシール35は、好ましくは容器ベース22に当接する。
【0103】
好ましくは、空気ポンプ30、ポンプピストン31、ポート34、及び/又はシール35は、中心に、容器3、ベース22、又は通気孔23の下に、及び/又は容器3又はそのストローク移動との軸線方向位置合わせ状態で配置される。
【0104】
空気ポンプ30は、ポンプピストン31を図1に示すその初期位置に戻す又は付勢するための伸縮バネ36を好ましくは含む。ポンプピストン31は、特に、ネブライザ1が使用状態にない時又は引張状態にない時にこの初期位置又は上側位置にある。
【0105】
好ましくは、空気ポンプ30又はインサート33は、ポンプピストン31の戻り進行を抑制するための及び/又はポンプピストン31の初期位置又は上側位置を定めるための図5に示す止め具33Aを含む。
【0106】
図示の実施形態では、伸縮バネ36は、ポンプピストン31とハウジング部分18又はインサート33との間に作用する。
【0107】
好ましくは、伸縮バネ36は、螺旋バネによって形成され、容器3の軸線方向又はストローク移動方向に延び、及び/又はネブライザ1内、容器3の下、及び/又は空気ポンプ30内で中心に配置される。
【0108】
好ましくは、ポンプピストン31は、伸縮バネ36の関連の端部を保持するための凹部又は突起のような担持部分37を含む。
【0109】
好ましくは、インサート33又はハウジング部分18は、伸縮バネ36の関連の端部を保持するための凹部又は突起のような担持部分38を含む。
【0110】
空気ポンプ30は、ポンプピストン31とシリンダ32/インサート33との間に形成されたポンプチャンバ39を好ましくは含む。特に、ポンプチャンバ39の容積は、ポンプピストン31の位置又は移動によって定められる又は変えられる。
【0111】
図2は、ポンプピストン31が作動位置又は押下位置にある引張状態にあるネブライザ1を示している。この位置では、ポンプピストンは、シリンダ32、インサート33、又はハウジング部分18の中に(より深く)入り込んでおり、ポンプチャンバ39内に収容された空気が圧縮されている及び/又は容器3内に送出されている。
【0112】
空気ポンプ30は、好ましくは、機械的に(のみ)機能する。
【0113】
好ましくは、空気ポンプ30は、ネブライザ1の中心に、容器3の下に、及び/又はネブライザ1及び/又は容器3との軸線方向位置合わせ状態で配置される。
【0114】
空気ポンプ30又はポンプピストン31は、ネブライザ1内の容器3の移動、及び/又は容器3のストローク状移動又は引張移動によって好ましくは作動される。
【0115】
特に、容器3又はそのベース22は、ネブライザ1又は容器3が非引張状態にある時又は用量を噴霧した後に空気ポンプ30、ポンプピストン31、ポート34、又はシール35から離間する。
【0116】
すなわち、空気ポンプ30は一時的に開かれ、及び/又は容器3から(空気的に)切り離され、又はその逆に切り離される。特に、非引張状態では、容器ケーシング20内の圧力と外側の雰囲気との間で自由補償が可能であるように給気孔又は通気孔23が開かれる又は露出される。
【0117】
好ましくは、容器3のストローク状移動又は引張移動は、空気ポンプ30の開口又は充填を制御する。
【0118】
ネブライザ1を引張する時に、容器3は、空気ポンプ30又はそのポンプピストン31に向けて及び/又はそれに対して移動する。引張移動の第1の(短めの)部分の後に、容器3又はそのベース22は、空気ポンプ30又はそのポンプピストン31又はポート34/シール35と(空気的に)接続する。引張移動の更に別の又は第2の(より大きい)部分中に、空気ポンプ30又はポンプピストン31は、ここでは、好ましくは、ポート34/シール35及び通気孔23を通して容器3内の液体2に対して又はより厳密には容器3内のバッグ4(すなわち、可変容積)に対して直接に作用することができる空気圧が発生するように作動又は押下される。言い換えれば、空気ポンプ30は、バッグ4とケーシング20/シェル24との間の空間内に空気をポンピングする。
【0119】
好ましくは、空気ポンプ30は、0.1cm3よりも大きく、特に0.5cm3よりも大きく、より好ましくは、1.0cm3よりも大きい全容積及び/又はポンプ容積を含む。特に、ポンプ容積は1cm3と4cm3の間にある。
【0120】
好ましくは、空気ポンプ30のポンプ容積、すなわち、ここでは空気ポンプ30の非圧縮状態と圧縮状態の間の容積差、及び/又は各作動中に空気ポンプ30によって容器3内にポンピングされる空気の最小容積は、最大用量の又は全ての液体2を引き出した後の容器3の空気容積の3%よりも大きく、特に5%よりも大きく、最も好ましくは8%よりも大きく、及び/又は50%よりも小さく、好ましくは、40%よりも小さく、最も好ましくは、30%よりも小さい。
【0121】
好ましくは、空気ポンプ30は、特にネブライザ1を引張した直後に容器3内(特に内側容器とケーシング20及び/又はシェル24の間の空間内)に25hPaよりも高く、好ましくは、40hPaよりも高く、最も好ましくは、50hPaよりも高いか又は100hPaの定められた又は限定的な圧力増大を発生させ(空気ポンプ30によって達成される最大空気圧に依存して)、又は液体2/バッグ/容積4に対して作用する。
【0122】
上述の圧力増大は、バッグ/容積4の圧壊/圧縮の状態に依存する場合がある。上述の値は、特に、バッグ/容積4が完全に圧壊/圧縮された時及び/又は液体2の最大引き出し用量に到達した時に適用される。
【0123】
容器3内のバッグ/容積4に対して作用する圧力は、容器3の引張移動の第2の部分中、すなわち、空気ポンプ30の作動中に引張状態又は(端部)位置及び最大空気圧に到達するまで増大する。この圧力増大は、容器3又はそのバッグ/容積4からの液体2の引き出し又は吸引を支援する又は容易にする。
【0124】
好ましくは、ネブライザ1又は空気ポンプ30は、(最大)空気圧を制御する又は制限するために、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39に給気するために、及び/又は空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内のいずれの圧力不足(周囲圧力に対して負の圧力)も防止するために少なくとも1つの空気漏出部又は弁40を含む。しかし、弁40は任意的なものに過ぎず、省くことができる。
【0125】
好ましくは、圧力は、噴霧過程中に再度、特に自動的に低下し(好ましくは、作動位置から初期位置へのポンプピストン31の移動に起因して、伸縮バネ36によって引き起こされるポンプチャンバ39の拡大に起因して、又は容器3の噴霧移動中の容器3からの空気ポンプ30又はポート34の切り離しに起因して)、及び/又は好ましくは既に引張状態でさえも低下する(好ましくは、空気漏出部及び/又は弁40に起因して)。
【0126】
従って、バッグ4又は液体2は、好ましくは、主として引張移動中にのみ、及び/又は好ましくは主として容器3又はそのバッグ/容積4からの液体2の用量の引き出し中にのみ加圧される。
【0127】
容器3又はそのバッグ/容積4から液体2を引き出した又は吸引した後に、ネブライザ1は引張状態又はコック状態にあり、及び/又は分配/噴霧のために待機状態にある。
【0128】
引張状態又はコック状態では、例えば、ポンプピストン31とシリンダ32の間及び/又はポート34/シール35と容器ベース22の間の空気漏出部に起因して、空気圧及び従って液体2の加圧が低下し、好ましくは、特に自動的に終了する。望ましい漏出を達成するために、ポンプピストン31とシリンダ32の間に半径方向遊びを設ける及び/又は例えばシール35、弁40、又はポンプピストン31内にそれぞれの漏出チャネル又は漏出通路41を設けることができる。
【0129】
空気ポンプ30及び流体ポンプ5は、好ましくは、交互に作動/加圧し、及び/又は好ましくはネブライザ1の異なる部分に対して作用する。特に、空気ポンプ30は、容器3に収容された液体2を加圧するようになっており、流体ポンプ5は、圧力チャンバ11に収容された液体2を加圧するようになっている。
【0130】
最も好ましくは、空気ポンプ30は、ネブライザ1を引張又は装填する時/最中に及び/又は容器3からの液体2の用量の引き出し中に/その目的で容器3内の空気及び従って液体2を加圧し、流体ポンプ5は、液体2の用量を分配又は噴霧する時/最中に/その目的で容器3から引き出された及び/又は圧力チャンバ11内の液体2の用量を加圧する。
【0131】
図5は、ネブライザ1/ハウジング部分18の下側部分にある空気ポンプ30を図1の部分拡大図に示している。図6は、弁40の区域内の図5の拡大図を示している。
【0132】
図示の実施形態では、空気ポンプ30又はポンプピストン31には、図5に示すように漏出通路41が好ましくは設けられる。しかし、漏出通路41は任意的である。
【0133】
好ましくは、漏出通路41又はポンプピストン31とシリンダ32の間の任意的な/好ましい半径方向遊びのようないずれの他の空気漏出部もスロットルを形成し、これは、その流れ抵抗が、引張ストローク中に十分に高い空気圧を発生させる程十分に高く、かつ発射(噴霧を開始するために阻止要素8を作動させる段階)の前のネブライザ1の引張状態でのいずれの望ましくない液体流れも回避するように引張状態で加圧空気がポンプチャンバ39からハウジング19及び/又は環境の中に比較的急速に散逸することができ、それによって引張状態で空気圧が急速に低下する程十分に低いように寸法決めされる。図15から図20を参照して以下に説明する別の実施形態により、ポンプピストン31とシリンダ32の間に作用するシール54又は密封デバイス57は、ポンプピストン31とシリンダ32の間の漏出通路41を(一時的に)与える又は開く。
【0134】
好ましくは、要素8を作動させるか又は押下することによってネブライザ1を作動又は発射させた後に、圧力発生器又は流体ポンプ5は、先に引き出された液体2の用量を加圧及び分配し、この間に容器3は反対方向に移動し、最終的に空気ポンプ30及び/又はポンプピストン31/ポート34/シール35から後退する。
【0135】
伸縮バネ36及び/又はいずれかの他の戻し手段は、ポンプピストン31を好ましくはその初期位置に付勢するか又は後退させる。これは、空気ポンプ30の定められた作動を保証し、分配ストロークが補助され、及び/又は分配ストローク中、すなわち、図2での上方移動中に容器3に対して作用するあらゆる負の力又は保持効果の発生が防止又は低減される。
【0136】
空気ポンプ30は、弁40を設けること又は弁40に接続することができ、空気ポンプ30の迅速及び/又は容易な再充填を可能にし、及び/又は例えばネブライザ1の分配ストローク又は作動ストローク中の空気ポンプ30内のあらゆる圧力不足が防止され、従って、容器3の分配移動と反対に作用する保持力のような空気ポンプ30のあらゆる悪影響が確実に防止される。
【0137】
図5及び図6には弁40を示すが、弁40は任意的なものでしかなく、すなわち、弁40は省くことができる。
【0138】
好ましい実施形態では、弁40は、単体プラスチック部品として好ましくは形成された弁要素42を特に含む。
【0139】
弁40又は弁要素42は、分配ストローク中に、すなわち、ポンプピストン31が図2に示す作動位置から図1及び図5に示す初期位置に後退する時に空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内のいずれの不足圧力も回避するか又は少なくとも最小にするために開く入口弁、又は一方向性バルブ/逆止弁43を好ましくは形成する又は含む。
【0140】
好ましくは、弁40、弁要素42、又は入口弁43は、図6に示すように特に2つの可撓性部分42Aを含む。
【0141】
好ましくは、部分42は、図6に示す閉鎖位置でダックビル形態を取ることができる2つの平坦区域を有し、部分42Aの自由端が互いに接触して弁43を閉鎖する。
【0142】
しかし、図9を参照して説明するように、特に、弁40、弁要素42、及び/又は入口弁43がドーム状に成形され、湾曲し、及び/又は少なくとも実質的に半球形である他の構成的ソリューションも可能である。
【0143】
弁40/43、特に部分42Aは、周囲空気がポンプチャンバ39内に流れ込み、それによってポンプチャンバ39内のいずれの不足圧力も防止するために屈曲して互いに分離することによって好ましくは非常に容易に(すなわち、周囲圧力とポンプチャンバ39内の圧力の間の非常に低い圧力差で)開く。言い換えれば、この実施形態では、弁40、特に部分42Aは、好ましくは、入口弁又は逆止弁43を形成する。
【0144】
好ましくは、弁40/43、特に部分42Aは、好ましくは回復力に起因して、及び/又はポンプチャンバ39内で環境内よりも高い圧力による低い圧力差に起因して閉鎖位置に自動的に戻ることができる。
【0145】
噴霧ストローク中に、伸縮バネ36は、ポンプピストン31を作動位置から始めて初期位置に後退させる。この戻り進行中に、空気ポンプ30又はポンプピストン31は、初期位置及び/又は止め具33Aに到達するまでシール35を容器ベース22との接触状態に保つ。この戻り移動中にポンプチャンバ39は拡大し、有意な圧力不足を発生させることになり、従って、給気は有利である。特に、給気弁又は入口弁43は、この戻り進行又は戻り移動中のあらゆる(有意な)圧力不足を防止する。
【0146】
弁40又は入口/逆止弁43は、好ましくは、ここでは任意的なインサート33内に形成された開口部45を通して、及び/又はハウジング部分18内に好ましくは形成されたチャネル46を通して雰囲気に接続され、底部又は環境に対して開くことができる。
【0147】
これに代えて又はこれに加えて、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39の通気又は給気を可能にするために、すなわち、ポンプチャンバ39内への空気流入(のみ)を可能にするために、ネブライザ1又はそのハウジング19の内側を弁40又は入口/逆止弁43と流体的に接続するためのチャネル47を図5に破線で示すようにハウジング部分18内に及び/又はインサート33内に形成することができる。
【0148】
弁40、弁要素42、又はネブライザ1又は空気ポンプ30の別の弁は、容器3内の液体に対して作用し、及び/又は空気ポンプ30によって与えられる又は到達される空気圧を制御する又は制限するための制御弁44を好ましくは含む又は形成する。
【0149】
図示の実施形態では、制御弁44は、傘のように好ましくは形成され、及び/又は図6に示すように1又は2以上の出口開口部48を覆う。
【0150】
制御弁44は、好ましくは、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内で予め決められた又は望ましい空気圧に到達した時に開く。従って、容器3内の液体2を加圧するために定められた又は最大の空気圧が与えられる。
【0151】
制御弁44は、周囲空気(又は周囲圧力を有するネブライザ1の内側からの空気)が、好ましくは、非常に低いか又は無意味な流れ抵抗しか受けずに又はそれを全く受けずにポンプチャンバ39内に流れ込むことができるように、好ましくは、自動的に、特に環境とポンプチャンバ39の間の圧力差に応答して開閉する。反対の流れ方向には、制御弁44は、好ましくは閉じる及び/又はいずれの流れも防止する。しかし、制御弁44は、空気漏出部を形成するための及び/又は例えば漏出通路41を省くことができるようにこの反対方向に定められた漏出流量を許すことができる。
【0152】
空気ポンプ30によって与えられる空気圧の最大空気圧への(すなわち、周囲空気圧よりも大きい最大値への)好ましい制御又は制限は、容器3内の液体2が容器3の充填レベルとは独立に、すなわち、容器3の空気容積とは独立に望ましい圧力及び/又は予め決められた圧力で加圧されるという利点をもたらす。
【0153】
図示の実施形態では、弁40、入口/逆止弁43、及び/又は制御弁44は、ポンプチャンバ39又は担持部分38内に又はそこに好ましくは位置付けられる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0154】
好ましくは、弁40又はその弁要素42は、構成を簡素化するために入口/逆止弁43と制御弁44との両方を形成する。
【0155】
最も好ましくは、弁40、入口/逆止弁43、及び制御弁44は、一体的に及び/又はワンピースで形成される。
【0156】
シール35が弁40、入口/逆止弁43、及び/又は制御弁44を形成すること又はその逆も可能である。
【0157】
図5に示す実施形態では、任意的な給気デバイス18Aは、ポート34及び/又はシール35内に又はこれらに隣接して、及び/又はポンプピストン31及び/又は担持部分37の場所に又はこれらに隣接して好ましくは配置される。特に、給気デバイス18A又はその針は、ポンプピストン31又は担持部分37などと協働するか又は接続した半径方向リブ又はインサートなどによって保持される。
【0158】
図示の実施形態では、給気デバイス18Aは、好ましくは、ポート34、シール35、及び/又は担持部分37の場所又は内部に配置されるが、これらを通る十分な又は無制限の空気流量を許す。この目的のために、少数の半径方向リブのみが設けられる場合があり、及び/又は給気デバイス18A又はその針を中空とすることができる。
【0159】
上述のように、図3に示す容器3又は図4に示す容器3のいずれも、図1及び図2に示すネブライザ1に対して使用することができる。図4に示す第2の実施形態による容器3が使用される場合に、空気ポンプ30のシール35は、流体ピストン28に対する開口部内ではなく容器3の端部又はベース22に当接するようになっていなければならない。
【0160】
特に、容器3は、ここでは図4に示す改造端部49がケーシング20に取り付けられた追加の部分、リング、又はスリーブなどとして含むことができる。この改造端部49は、シール35が協働することができる容器3の環状端面又はベース22を形成することができる。
【0161】
しかし、他の構成的ソリューションが可能である。例えば、容器3には、空気ポンプ30又はポンプピストン31の代わりにシール35を設けることができる。
【0162】
これに代えて、ポンプピストン31は、容器3又はそのベース22と直接に接続するか又は接続可能にすることができる。この場合に、下記で説明する第2の実施形態と同様に伸縮バネ36を省くことができる。
【0163】
以下では、更に別の図面を参照してネブライザ1の第2の実施形態を説明することにし、この説明は、相違点及び新しい態様及び特徴に重点を置くことにし、従って、繰り返さない場合であっても前の説明が追加又は類似の方式で適用されるものとする。
【0164】
図7は、第2の実施形態による容器3を有し、非引張状態にあるネブライザ1の第2の実施形態の下側部分、すなわち、図5と類似であるが改造空気ポンプ30を有する拡大図を示している。図8は、第2の実施形態によるものであるが、引張状態にあるネブライザ1及び容器3を類似の断面図に示している。
【0165】
第2の実施形態によるネブライザ1は、図4に示す第2の実施形態による容器3を使用する。
【0166】
第2の実施形態では、容器3、特にその改造端部49は、ポンプピストン31を形成する又はそれとして使用される。容器3は、容器3から液体2を用量単位で引き出すことを支援するために容器3内の液体2を加圧するための及び/又は空気を容器3内にポンピングするためのピストン/シリンダ配置が形成されるようにハウジング部分18又はインサート33によって好ましくは形成されたシリンダ32と協働する。
【0167】
ここでは、ポンプチャンバ39は、容器3又はそのベース22とシリンダ32/インサート33の間に形成される。
【0168】
容器3又はその改造端部49は、好ましくは、非常に低い摩擦しか受けずにシリンダ32内で移動可能であるか又は誘導され、及び/又は(僅かな)半径方向遊びが望ましい空気漏出部を形成し、任意的な定められた漏出通路41を回避することを可能にする。
【0169】
第2の実施形態では、空気ポンプ30は、容器3の可変容積4内の液体2を加圧するために流体ピストン28に対して直接に作用する。
【0170】
第2の実施形態では、弁40は、第1の実施形態の場合と同様に好ましくは構成され、及び/又は同じ機能を提供する。
【0171】
第2の実施形態では、給気チャネル47は、好ましくは、インサート33内に形成される。
【0172】
容器3又は流体ピストン28は、容器3が完全に充填された時、すなわち、流体ピストン28が容器ベース22の場所にあるか又はそこに近い第1/下側の軸線方向(端部)位置にある時に、ポンプチャンバ39の底部又はベースに配置された弁40が引張状態で突入することができるような凹部28Aを好ましくは含む。
【0173】
一般的に、大きい圧力増大/増幅及び/又は大きいポンプ容積を保証するために、ポンプチャンバ39又はシリンダ32/ポンプピストン31の直径は、容器3内のバッグ/容積4の直径よりも好ましくは大きい。
【0174】
本発明又は空気ポンプ30は、液体2の用量が容器3から引き出されるか又は吸引される時に容器3内の液体2内にいずれかの圧力不足又は少なくともいずれかの有意な圧力不足が発生することができる状況を防止する。従って、常に同じ容積が容器3から引き出されることを保証することができる。
【0175】
特に、図示の又は本提案の容器3は、あらゆる圧力差に応答して、特に容器3又は容積4内の液体2に対して作用するあらゆる圧力不足に応答して液体2に対する可変又は圧壊可能/圧縮可能容積4の適応化を可能にする(ここではバッグを圧壊させること又は流体ピストン28の移動により)。容積4の適応化のために、特に、バッグを圧壊させるか又は流体ピストン28を移動するために、あらゆる慣性及び/又は摩擦又は接着に打ち勝つために予め決められた圧力差を印加しなければならない。好ましくは、空気圧又は空気ポンプ30を用いた可変容積4の好ましくは一時的な又は短期間のみの加圧は、容積4を縮小するために所望/所要の圧力差を達成することを支援する又それをサポートする。従って、容器3からの液体2の用量の引き出し中に容積4内でいずれの不足圧力も回避することができる。
【0176】
好ましくは、特にネブライザ1又は空気ポンプ30によって与えられる圧力パルスは、ネブライザ1の引張及び/又は容器3からの液体2の引き出し開始時及び/又はその最中に容器3内の可変容積4又は液体2に対して作用する。これは、液体2/容器3内にいずれのガスバブルの形成又は成長も伴わずに容器から液体2を用量単位で引き出すことを支援する。
【0177】
図9は、第2の実施形態による容器3が挿入され、非引張状態にあり、改造弁40を有する第2の実施形態によるネブライザ1を図7と類似の部分断面図に示している。この改造バージョンでは、弁40は、好ましくは、ドーム状に成形された、湾曲した、及び/又は少なくとも実質的に半球形である。
【0178】
改造弁40は、好ましくは、これまでに説明したバージョンと同じ機能を提供し、ポンプチャンバ39内の(最大)空気圧を制御又は制限し、及び/又はポンプチャンバ39内のいずれの不足圧力も防止するために周囲空気がポンプチャンバ39内に流れ込むことを許す。
【0179】
好ましくは、改造弁40の弁要素42は、スリット及び/又は可撓性部分42Aを含む(好ましくは、部分42Aは、弁要素42の上面図で円盤/円の扇形を形成する)。
【0180】
上述のように、弁40は、入口弁43と制御弁44の両方を好ましくは含む又は形成する。特に、弁40のドーム状の形状に起因して、弁43と制御弁44は、共通の空気通路及び/又は共通の弁要素42、特に共通の可撓性部分42Aを好ましくは含む。
【0181】
弁40、特に部分42Aは、周囲空気がポンプチャンバ39内に流れ込むことを許してポンプチャンバ39内のいずれの不足圧力も防止するために空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内に向けて好ましくは非常に容易に(すなわち、周囲圧力とポンプチャンバ39内の圧力の間の非常に低い圧力差で)開く。言い換えれば、弁40、特に部分42Aは、上述した入口弁又は逆止弁43を好ましくは形成する。
【0182】
好ましくは、弁40、特に部分42Aは、外側に、すなわち、空気ポンプ30の内部から離れるように屈曲するか又は開き、ポンプチャンバ39の内側の圧力が周囲空気圧よりも有意に高い場合にのみ、すなわち、圧力差が、最大空気圧に対応する最大値に到達又は超過した場合にのみ空気がポンプチャンバ39から散逸することを許すことができる。言い換えれば、弁40、特に部分42Aは、上述した制御弁44を好ましくは形成する。
【0183】
上述のように、ネブライザ1は、空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39内の圧力が周囲圧力よりも高い(第1の)最大値を超過した時に自動的に開くように好ましくは適応された、及び/又は空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39内の空気圧が周囲圧力よりも高い(第2の)最大値に対応する時に自動的に閉じるように好ましくは適応された制御弁44を好ましくは含む。
【0184】
更に、ネブライザ1は、空気ポンプ30、特にポンプチャンバ39内の空気圧が周囲圧力よりも低い時に自動的に開くように好ましくは適応された、及び/又は空気ポンプ30、特にポンプチャンバ39内の空気圧が周囲圧力に対応する時に自動的に閉じるように好ましくは適応された入口弁43を好ましくは含む。
【0185】
好ましくは、弁40、特に部分42Aは、制御弁44と入口/逆止弁43の両方を形成する。
【0186】
好ましくは、弁40、特に部分42Aは、空気ポンプ30、特にポンプチャンバ39内に向けてより容易に、すなわち、外側に向う場合、すなわち、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の内部から離れる場合よりも小さい力しか作用せずに屈曲する/開くようになっている。
【0187】
好ましくは、弁40、特に部分42Aは、外側に向けて及び/又は空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の内部から離れるように弁40、特に部分42Aを屈曲させる/開くのに必要とされる圧力差よりも小さい空気ポンプ30又はポンプチャンバ39と雰囲気/環境の間の圧力差に起因して空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内に向けて屈曲する/開くようになっている。
【0188】
最も好ましくは、弁40、特に部分42Aは、2つの異なる作動/圧力範囲、すなわち、第1の作動/圧力範囲及び第2の作動/圧力範囲内で開閉するようになっており、好ましくは、第2の作動/圧力範囲は、第1の作動/圧力範囲よりも小さい。
【0189】
好ましくは、第1の作動範囲は周囲圧力よりも上であり、第2の作動範囲は周囲圧力よりも下である。
【0190】
第1の作動/圧力範囲では、弁40、特に部分42Aは、特に、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内の空気圧を低減するために、好ましくは、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の外側に向けて及び/又はその内部から離れるように屈曲する/開く。
【0191】
第2の作動/圧力範囲では、弁40、特に部分42Aは、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内の空気圧を増大させるために、好ましくは、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の内側に向けて屈曲する/開く。
【0192】
好ましくは、弁40、特に部分42Aを開くのに必要とされる力/圧力差(弁40にわたる)は、弁40の開弁方向に依存する。
【0193】
弁40、特に部分42Aの方向特性は、弁40のドーム形状によって好ましくは得られる。
【0194】
好ましくは、部分42Aの先端をその各々のそばを通過するように押圧するのに必要とされる追加の力に起因して、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の外側に及び/又はその内部から離れるように弁40を開くには、他方の方向に開く場合よりも大きい力、すなわち、圧力差が必要である。しかし、方向特性は、別途、例えば、異方性、強制、及び/又は部分42A内のノッチ又は溝などを使用することによって達成することができる。
【0195】
特に、弁40又は入口弁43、及び/又はそこを通る低減された/絞られた空気流れに起因して、好ましくは、特に初めて使用される時、及び/又は特に搬送チューブ9及び/又は圧力チャンバ11内の空気がネブライザ1から押し出される(いわゆるプライミング)時に、特に噴霧及び/又はプライミング中のネブライザ1は、及び/又は容器3の移動は、噴霧中に容器3を停止する力が弱められるように好ましくは(更に)制動される。言い換えれば、弁40又は入口弁43は、ネブライザ1又は空気ポンプ30内の制動器として機能する。このようにして、液体2の振動及び/又は泡形成が防止又は低減される。
【0196】
ネブライザ1、ハウジング部分18、空気ポンプ30、又は弁40には、好ましくは、特に下方から、インサート33内のそれぞれの開口部内で及び/又は流入及び/又は流出の空気通路を絞るために、弁要素42を支持又は固定するための半径方向スリットなどを有するリングのような支持/スロットル要素50が設けられる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0197】
図示の実施形態では、空気通路41は、例えば、図7及び図8に示すインサート33内又は図5に示すポンプピストン31内の別個又は追加のボア又は孔によっては実現されず、むしろ一方をシリンダ32とし、他方をポンプピストン31/改造端部49とした場合のこれらの間の好ましいかつ定められた半径方向遊びによって実現される。
【0198】
前の実施形態でのように、漏出通路41は、ポンプチャンバ39と周囲空気圧の間で比較的緩慢な(空気ポンプ30の引張移動又は作動中の圧力増大と比較して)好ましくは約2から10sの範囲、最も好ましくは約4から6sの範囲の圧力の補償又は均等化を可能にする。
【0199】
更に、噴霧移動に対して作用する負の力は噴霧過程に悪影響を及ぼす可能性があるので、半径方向遊びは、そのような負の力が回避されるように容器3とシリンダ32の間の摩擦を回避するか又は最小にする。
【0200】
以下では、更に別の図面を参照して容器3及びネブライザ1の第3の実施形態を説明することにし、この説明は、相違点及び新しい態様に重点を置くことにし、従って、繰り返さない場合であっても、前の特徴及び態様が好ましくは追加又は類似の方式で適用される。
【0201】
図10は、容器3の第3の実施形態の概略断面図を示している。図11は、第3の実施形態による容器3を有し、非引張状態にあるネブライザ1の第3の実施形態の下側部分(図5及び図7から図9と類似)を概略断面図に示す図12は、図10と類似であるが、引張状態にある下側部分の類似の断面図を示している。
【0202】
容器3は、容器3又はそのケーシング20内で軸線方向に移動可能な流体ピストン28を好ましくは含む。特に、流体ピストン28は、容器3又はそこに形成された可変又は圧壊可能/圧縮可能容積4に収容された液体2の容積に依存して軸線方向に移動可能である。
【0203】
流体ピストン28の傾斜は、その軸線方向移動を阻止する結果をもたらす可能性があるので、流体ピストン28は、そのいずれの望ましくない傾きも防止するために、シリンダ容積4の直径の約50%又はそれよりも多い実質的な軸線方向伸張を好ましくは含む。
【0204】
流体ピストン28は、液体2による容器3の充填容積を最適化又は最大にするために、ここでは好ましくは容積4又は閉鎖部25に向けて開いた中心凹部28Aを含む。
【0205】
第3の実施形態では、空気ポンプ30は、容器3又はそのケーシング20内に好ましくは配置される又は位置付けられる。
【0206】
容器3、空気ポンプ30、又はピストン31は、上述したように弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44を好ましくは含む。
【0207】
弁40又は弁要素42は、ポンプピストン31の対応する貫通孔又は開口部内に好ましくは挿入され、及び/又は好ましくは自己保持性又は自己装着性を有する。
【0208】
特に、弁40、入口弁43、及び/又は出口/制御弁44は、他の実施形態を参照して上述したものと同じである。
【0209】
好ましくは、ポンプピストン31と容器3又はそのケーシング20の内側によって形成されたシリンダ32との間にシール54が配置される。シール54は、リング又はリップなどによって形成され、及び/又はポンプピストン31の周りに、特に、ポンプピストン31の円周上のそれぞれの環状溝内を延びることができる。
【0210】
ポンプピストン31は、伸縮バネ36又はいずれかの他の適切な付勢手段によって図10に示す初期位置又は軸線方向(端部)位置に付勢される。
【0211】
ポンプピストン31は、伸縮バネ36の関連の端部を受け入れる及び/又は誘導するための担持部分38として凹部又は環状肩部などを好ましくは含む。
【0212】
伸縮バネ36の他端は、容器3又はそのケーシング20内に好ましくは位置付けられた及び/又はこれらに一体化された担持部分37によって保持される。好ましくは、担持部分37は、環状であり、及び/又は加圧空気が液体2、可変容積4、及び/又は流体ピストン28に向けて流れるか又はこれらに対して作用するようにポンプチャンバ39(ポンプピストン31と軸受37の間に形成されてシリンダ32によって囲まれた)を容器3の残余に接続するための好ましくは中心にある開口部53を提供する。
【0213】
好ましくは、伸縮バネ36は、流体ピストン28とポンプピストン31の間に配置され、及び/又はポンプチャンバ39を通って又はその中で(のみ)延びる。
【0214】
弁40、弁要素42、入口弁43、及び/又は制御弁44は、中心に、及び/又は伸縮バネ36内に又はそれとの位置合わせ状態で、及び/又は伸縮バネ36の一方の軸線方向端部に好ましくは位置付けられる。
【0215】
容器3、そのケーシング20、又は改造端部49は、特に、ポンプピストン31が容器3から分離不能であるように、及び/又はシリンダ32の外側に移動することができないようにポンプピストン31のための軸線方向止め具を好ましくは形成する。
【0216】
容器3、空気ポンプ30、又はポンプピストン31は、ポンプピストン31を作動させるための作動要素51を好ましくは含む。
【0217】
好ましくは、作動要素51は、ポンプピストン31との単体として形成され、及び/又は容器3及び/又は空気ポンプ30から分離不能である。
【0218】
図示の実施形態では、作動要素51は、容器第3又はそのケーシング20の外側で軸線方向に又は軸線方向位置合わせ状態で延びる中空シリンダとして好ましくは形成される。
【0219】
好ましくは、作動要素51は、少なくとも1つの通気通路52を含み、中空作動要素51及びこれらの少なくとも1つの通気通路52を通じた環境との弁40、43、及び/又は44の空気交換を可能にする。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0220】
作動要素51とポンプピストン31は、好ましくは、単体である又は一体的に形成され、及び/又は好ましくはプラスチックで製造される。
【0221】
図11は、容器3を有し、非引張状態にあるネブライザ1の下側部分の断面図を示している。この状態では、容器3は、ハウジング部分18から、特にその軸線方向の底部又は端部から軸線方向に最も遠い上側位置にある。この状態では、作動要素51がその軸線方向自由端でハウジング部分18の軸線方向の端部又は底部と常に当接することを保証するために、ポンプピストン31は、予め容器3内に内向きに及び/又は図11の上方に若干押圧されているとすることができる。
【0222】
図12は、図11と類似の断面図に引張状態にあるネブライザ1及び容器3の下側部分を示している。この図では、容器3は、ハウジング部分18内に(より深く)及び/又は容器3の自由端又は改造端部49がハウジング部分18の軸線方向の底部又は端部に向う状態で入り込んでいる。その結果、容器3の引張移動(この図では下方移動)中に容器3から液体2の用量を引き出す時に容器3内の液体2を加圧するように作動要素51及び従ってポンプピストン31は、容器3に対して軸線方向に移動してポンプチャンバ39の容積を低減する及び/又は空気を加圧する。
【0223】
従って、空気ポンプ30は、ネブライザ1を引張又は装填する時に空気を加圧する。
【0224】
好ましくは、容器3の軸線方向端部又は改造端部49は、ポンプピストン31が傾くことができないように作動要素51を半径方向に誘導する。
【0225】
一般的に、空気ポンプ30又はポンプチャンバ39の絶対最大空気圧(この圧力にはネブライザ1が引張状態に到達した瞬間に到達する)は、周囲空気圧まで10s以内、特に約8s、好ましくは約6sで又はそれよりも早く自動的に及び/又は徐々に戻ることが好ましい。この戻り時間は、空気漏出部の寸法及び/又は弁40の構成に依存する。
【0226】
好ましくは、(相対)最大空気圧(すなわち、空気ポンプ30/ポンプチャンバ39内の空気圧と環境の間の圧力差)は、80mbarよりも高く、特に100mbarよりも高く、及び/又は300mbarよりも低く、特に200mbarよりも低い。
【0227】
一般的に、流体ピストン28とケーシング20/シリンダ32との間で摩擦が発生する。この摩擦は、「滑走力」として公知である。液体2の用量が容器3から引き出される時には圧力不足が発生する。この圧力不足は、流体ピストン28を内向きに「吸引」する。
【0228】
容器3が長期にわたって使用されなかった場合に、流体ピストン28がシリンダ壁に付着するような「解放力」として公知の追加の摩擦力が発生する可能性がある。
【0229】
引張中に空気ポンプ30を用いて及び/又は空気圧の印加により、滑走力、特に解放力に打ち勝つことができる。
【0230】
好ましくは、摩擦、特に滑走力及び/又は解放力を低減するために、容器3、そのケーシング20、又はシリンダ32は、ガラスで製造するか又はガラスの内面を設けることができる。
【0231】
これに代えて又はこれに加えて、摩擦、特に滑走力及び/又は解放力を低減するために、シリンダ32の内面にシリコーンのような滑走剤及び/又はシリコーン焼成部などを設けることができる。
【0232】
特に、焼成によって好ましくはオイルの均一なコーティングを生成することができる。そのようなフィルムは、シリンダ32の内面上でより安定し、容器3が液体2で充填された時でさえも定められた場所に留まる。
【0233】
好ましくは、容器3又はケーシング20又はシリンダ32の内面は、シリコーンで焼成される又は覆われる。これは、好ましくは、容器3を液体2で充填する直前に行われる。充填の前に、焼成された容器3は好ましくは滅菌される。
【0234】
本発明は、非常に正確な計量を可能にし、サポートし、又は保証し、及び/又は分配用量の容積を高度に一定に保つことを容易にする。本発明は、更に、液体2又はバッグ/可変容積40内のいずれのガスバブルの形成又は成長も防止することができる。これは、100、150、又はそれよりも多い投与量のような非常に多数の用量が与えられる場合であっても容器3内に最初に与えられる液体2の全容積の最小化又は低減も可能にする。
【0235】
図13は、第1の実施形態による容器3(図3に示す)を有する第1の実施形態によるネブライザ1/空気ポンプ30(図1図2、及び図5に示す)に関して異なる圧力推移を作動(液体2の分配用量)の関数として図に示している。
【0236】
X軸は、作動回数を表している。この軸は、液体2の用量が容器3から引き出されていないか又は分配されていないこと、すなわち、この時点では容器3又はその容積4が完全に充填されていることを意味する「0」で始まる。
【0237】
Y軸は、圧力をbarを単位として表している。1.0barの圧力は、計算において常圧(周囲空気圧)を表す又はそれに対応する。
【0238】
上述のように、液体2の用量の引き出し中に可変容積4内のいずれの不足圧力も回避するか又は少なくとも最小にすることができるように、及び/又は非常に正確な/定められた特に一定の容積の液体2が各引張ストローク、又はポンプ過程、又は流体ポンプ5の装填中に引き出されるように、あらゆる慣性及び/又は摩擦又は接着に打ち勝って可変容積4の望ましい圧壊を保証するための予め決められた圧力差を印加しなければならない。この圧力差は、特に40mbarと100mbarの間にあり、図示の図では70mbarであると仮定されたものである。この圧力差は、解説したように正確な計量を確実又は容易にするために到達又は超過しなければならない70mbarの所望又は仮定の圧力差に対応する絶対圧力を示す曲線C4によって反映されている。
【0239】
曲線C1からC3は、異なる条件下での圧力推移の異なる計算を示している。曲線C1の推移は、それぞれの実験(弁40/43を用いない)によって確認されたものである。更に、計算に用いた値は、実験に用いたサンプルに対応する。
【0240】
曲線C1からC3は、作動又は引張中に到達する最大空気圧を示している。
【0241】
全ての場合に、容器3の空気容積は開始時点で約2mlであり、空気ポンプ30のポンプ容積は約3.5mlである。
【0242】
曲線C1では、空気ポンプ30の全容積は約5mlであり、引き出し液体2の各用量の容積は15マイクロリットルである。
【0243】
曲線C2では、空気ポンプ30の全容積は約10mlであり、各作動中に引き出される液体2の各用量に対する容積は15マイクロリットルである。特に、空気ポンプ30の全容積を2倍にする/変化させるために、シリンダ32/インサート33の有効長が2倍にされている/変えられている。
【0244】
曲線C3では、同じ容積、すなわち、約10mlが空気ポンプ30の全容積であり、液体2の各用量の容積は30マイクロリットルである。
【0245】
望ましい最小圧力(差)に到達するか又はそれを超過し、正確な計量を予想するか又はサポートすることができるように、3つ全ての曲線C1からC3が望ましい最小曲線C4を有意に超えることを見ることができる。
【0246】
一方を曲線C1とし、他方を曲線C2及びC3とした場合のこれらの間の差は、空気ポンプ30の全容積、空気緩衝部の全容積(全空気容積、すなわち、空気ポンプ30と完全に充填された容器3との和から空気ポンプ30のポンプ容積を差し引いたもの、すなわち、C1では約3.5ml及びC2及びC3では約8.5ml)、及び/又は空気ポンプ30と容器3の両方の全容積が、特に、曲線C2及びC3の勾配が小さめの全容積/空気緩衝部の場合の曲線C1の勾配よりも小さいように作動回数への依存性に影響を及ぼすことを示している。従って、より均一な作動を達成するには、より大きい全空気容積/空気緩衝部を有利とすることができる。
【0247】
更に、上述の比較は、小さめの全空気容積は、望ましくない液体漏出をもたらす可能性がある高めの空気圧レベルをもたらすことを示している。従って、好ましくは、弁40又は43を用いた空気圧の制御は、特にこの場合に有利である場合がある。しかし、曲線C1からC3では、任意的な弁40/43の効果を考慮していない。
【0248】
曲線C2とC3の比較は、液体2の引き出し用量の容積の影響が全空気容積の影響と比較して相対的に小さいが、各用量の容積が大きい曲線C3の方が各用量の容積が小さい曲線C2よりも早く低下することを示している。
【0249】
図14は、図10から図12に示す第3の実施形態によるネブライザ1/容器3/空気ポンプ30に関して圧力推移を作動の関数として別の図に示している。
【0250】
X軸は、作動回数を表している。この軸は、液体2の用量が容器3から引き出されていないか又は分配されていないこと、すなわち、この時点では容器3又はその容積4が完全に充填されていることを意味する「0」で始まる。
【0251】
Y軸は、容器3/容積4内の液体2を加圧するために流体ピストン28に対して作用する力又は圧力差を表している。Y軸は、実際の圧力値又は力値に比例する目盛りを用いている。
【0252】
曲線C5では、空気ポンプ30のポンプ容積は約1.4mlであり、容器3が完全に充填されている開始時点で空気ポンプ30の容積を含む容器3の全空気容積は約1.55mlである。更に、各作動中に15μlの用量が引き出される又は放出される。
【0253】
曲線C5は、上述の値に基づいて計算したものであり、作動又は引張中に流体ピストン28に対して作用する最大の力又は圧力差を示している。
【0254】
曲線C5は、特に開始時点で非常に強い依存性又は急勾配を示している。その結果、流体ピストン28及び従って容器3内の液体2に対して作用する(最大)空気圧(差)及び力は、作動と共に又は容器3の通常使用時間にわたって有意に変化する。
【0255】
上述の強い依存性又は強い勾配は、特に、開始時点、すなわち、容器3が完全に充填された状態の最小又は僅かな空気緩衝部(全空気容積とポンプ容積の間の差、ここでは、容器3が完全に充填された状態であってもピストン28と31の間の最小の間隙又は空隙によって引き起こされる)からもたらされる。従って、空気緩衝部を拡大することを有利とすることができるが、この拡大は、容器3の全体サイズを一定に保つ場合は液体2に対して利用可能な容積4を縮小する。従って、流体ピストン28に対して、かつ容器3内の液体2に対して作用する力又は圧力差を望ましいレベルに保つために、特に弁40又は43を用いて最大空気圧を制御する又は制限することは非常に有利である場合がある。しかし、曲線C5では、任意的な弁40/43の効果を考慮していない。
【0256】
図14の略図は、流体ピストン28を移動するための潜在的性解放力に(確実に)打ち勝つことを保証するために到達又は超過しなければならない望ましい最小の力又は圧力差を曲線C6として示している。
【0257】
以下では、図15から図26を参照してネブライザ1/容器3の更に好ましい実施形態を説明することにし、ここでは新しい態様/特徴の有意な相違点のみを説明又は強調し、繰り返さない場合であっても前の解説及び説明が好ましくは追加的に又は相応に適用される。特に、図15から図26に記載のネブライザ1/容器3は、図1から図14、特に図3及び図7から図9を参照して説明した1又はいくつかの特徴を含むことができ、又はその逆も同様である。
【0258】
図15は、出荷/未使用状態にあるネブライザ1の別の好ましい実施形態を概略断面図に示している。図16は、初めて使用/引張されている時、すなわち、容器3の軸線方向端部に取り付けられたシール26が開かれた時のネブライザ1を示している。図17は、シール26の開口を示すためのネブライザ1の部分拡大図を示している。図18は、起動された後、すなわち、液体2の用量の噴霧後、従って、非引張状態にあるネブライザ1を示している。
【0259】
ネブライザ1/容器3の出荷/未使用状態は、好ましくは、ネブライザ1/容器3が工場から出荷される状態である。
【0260】
好ましくは、ネブライザ1は、その出荷/未使用状態では引張されていない。
【0261】
最も好ましくは、容器3の出荷/未使用状態では、容器3、特にそのシール26は、無傷/未開口/未穿通の状態にある。好ましくは、(流体ピストン28を有する容器3の場合に)、容器3の出荷/未使用状態では、流体ピストン28は、容器3、ケーシング20、及び/又はポンプピストン31の軸線方向端部と同一面に着座する。
【0262】
上述のように、インサート33は、ハウジング部分18に圧入方式、ぴったりと、及び/又は接着又は溶接などによって好ましくは取り付けられる。図15から図18は、好ましくは、インサート33がハウジング18内にクリップ留めされるインサート33とハウジング部分18の間の可能なぴったりとした接続を示している。例えば、インサート33に突起33Bを備え、ハウジング部分18に対応する凹部18Bを備えるか、又はその逆を行うことができ、好ましくは、インサート33がハウジング18内にクリップ留めされる時に突起33Bは凹部18B内に突入する。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0263】
上述のように、容器3には(軸線方向)シール26を設けることができ、好ましくは、シール26は、容器3、特にその軸線方向端部又はベース22、最も好ましくはポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を覆う又は密封する。
【0264】
シール26は、汚染、例えば、粉塵に対する障壁として機能し、品質シールとして使用することができ、及び/又は説明又はユーザ取り扱い説明を含むことができる。
【0265】
図15から図18に示す実施形態では、シール26は、特に、(第1の)凹部28Aが軸線方向にアクセス可能であるように、及び/又はシール26によって覆われないようにリングとして具現化される。しかし、後に説明するように、特に、シール26が容器3の軸線方向端部全体を覆う他の構成的ソリューションも可能である。
【0266】
好ましくは、シール26は、容器3の底部/軸線方向端部に取り付けられる。この実施形態では、シール26は、一方で流体ピストン28に、他方でケーシング20及び/又はポンプピストン31に好ましくは取り付けられ、例えば、接着される。このようにして、シール26が開かれる時にこの部分が外れ落ちることがない。しかし、図20から図23を参照して後に説明するように、他のソリューションも可能である。
【0267】
ネブライザ1は、好ましくは、初めてネブライザ1を使用/引張する時にシール26を開口するための開口デバイス55を好ましくは含む。
【0268】
特に、開口デバイス55は、シール26を好ましくはポンプピストン31とシリンダ32の間で、円形/環状方式で、軸Aの周りで、及び/又は空気がシール26を貫流することができるように穿通又は断裂するようになっている。
【0269】
好ましくは、開口デバイス55は、図5を参照して説明した給気デバイス18Aの1又はいくつかの特徴を含む。
【0270】
好ましくは、開口デバイス55は少なくとも1つの開口要素56を含み、好ましくは、開口要素56は、シール26を開口、穿通、又は断裂するための尖鋭/先細の端部/先端を含む。
【0271】
この実施形態では、開口デバイス55、特に開口要素56は、リングとして具現化され、好ましくは、開口デバイス55又は開口要素56は弁40の周りを延びる。しかし、特に、図20から図24を参照して説明するように、開口デバイス55又は開口要素56がスパイク又はスパイクセットとして具現化される他の構成的ソリューションが可能である。
【0272】
開口デバイス55は、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又は弁40に好ましくはぴったりと、圧入方式で、及び/又は溶接によって好ましくは取り付けられる/接続される。特に、図23を参照して後に解説するように、開口デバイス55がハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又は弁40と一体的に形成される構成的ソリューションが可能である。
【0273】
別の好ましい実施形態により、開口デバイス55は、公差補償に向けてバネ装着される。
【0274】
好ましくは、開口デバイス55、特にその開口要素56は、ポンプチャンバ39内に特に軸線方向に及び/又はポンプピストン31及び/又は流体ピストン28に対して反対側から突入する。
【0275】
この実施形態では、弁40は、好ましくは、開口デバイス55よりも深くポンプチャンバ39内に突入する。言い換えれば、弁40は、開口デバイス55又はその開口要素56よりも高い。
【0276】
上述のように、流体ピストン28は、容積4に向く側、すなわち、ポンプチャンバ39に向く側、又は容積4に向く側、すなわち、ポンプチャンバ39に向く側に(中心)凹部28Aを含むことができる。
【0277】
図15から図18に示す実施形態では、流体ピストン28は、異なる側に2つの凹部28A、28Bを含み、すなわち、容積4に対面する及び/又はポンプチャンバ39に向く側に(第1の)凹部28Aを含み、容積4に対面する及び/又はポンプチャンバ39に向く側に(第2の)凹部28Bを含む。
【0278】
好ましくは、第1の凹部28Aは、特に、容器3、ポンプピストン31、及び/又はベース22をハウジング部分18、シリンダ32、及び/又はインサート33の底部に向けて、特に開口デバイス55に向けて軸線方向に弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44と干渉することなく、これらと接触することなく移動することができるように、及び/又は開口デバイス55がシール26を開口/穿通することができるように、弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44を軸線方向に受け入れるようになっている。
【0279】
特に、第1の凹部28Aに起因して、弁40が開口デバイス55よりも高いにも関わらず、開口デバイス55によってシール26を開口/穿通することができる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。特に、開口デバイス55は、弁40よりも深くポンプチャンバ39内に突入することができる。例えば、特に、開口デバイス55が弁40よりも深くポンプチャンバ39内に突入するように、弁40をインサート33又はハウジング部分18内に埋め込むことができる。そのような実施形態では、シール26は、容器3の軸線方向端部全体を覆うことができる。
【0280】
好ましくは、開口デバイス55、開口要素56、弁40、及び/又は第1の凹部28Aは同心状に配置され、好ましくは、特に、弁40及び/又は第1の凹部28Aと同心であり、及び/又は弁40及び/又は第1の凹部28Aの(外側)直径よりも大きい(外側)直径を含む円の中で/それに沿って開口デバイス55又はその開口要素56がシール26を開口/切断/穿通するように、好ましくは、環状/円形に配置された開口デバイス55又はその開口要素56の(外側)直径は、弁40及び/又は第1の凹部28Aの(外側)直径よりも大きい。
【0281】
最も好ましくは、容器3、特にそのケーシング20、及び/又は流体ピストン28は、開口デバイス55、特にその開口要素56を(軸線方向に)受け入れるための好ましくは円周/円形凹部3Aを含み、好ましくは、凹部3Aは、開口デバイス55、特にその開口要素56に対面する容器3、特にケーシング20、及び/又は流体ピストン28の面上に配置される。このようにして、シール26の開口/穿通が容易になり、開口デバイス55、特にその開口要素56は、剛性材料に衝突しない。更に、円周/円形凹部3Aに起因して、開口デバイス55、特にその開口要素56に対する容器3の向きは重要ではない。
【0282】
(第2の)凹部28Bは、閉鎖部25、特にその軸線方向端部、最も好ましくは、搬送チューブ9(図示せず)又は搬送チューブ9が閉鎖部25を通って延びるための好ましくは漏斗形の接続部/ポートを軸線方向に受け入れるように好ましくはなっており、好ましくは、搬送チューブ9又は接続部/ポートは、容積4内に数mmしか延び込まないか又は閉鎖部25と同一面にある。更に、(第2の)凹部28Bに起因して、容積4は拡大される。
【0283】
好ましくは、流体ピストン28は、閉鎖部25に対する軸線方向シールとして機能し、及び/又は容器3、特に閉鎖部25を内側から流体ピストン28が閉鎖部25に到達した時及び/又は閉鎖部25に接するように軸線方向に移動された時に閉じられる/密封するようになっている。
【0284】
最も好ましくは、(第2の)凹部28Bは、流体ピストン28がその上側軸線方向(端部)位置に軸線方向に移動された時に閉鎖部25を密封する/閉じるようになっている。
【0285】
(第2の)凹部28Bに起因して、容積4は拡大され、従って、容積4及び/又は容器3から引き出すことができる用量を増大することができる。更に、容器3、特に閉鎖部25は、流体ピストン28がその上側軸線方向(端部)位置に到達し、閉鎖部25に向けてそれ以上移動することができない時に内側から閉じることができる。このようにして、例えば、容器3が取り外される時に漏出を防止することができる。
【0286】
凹部28A、28Bの別の利点は、流体ピストン28の(半径方向)接触面の縮小を伴わず、従って、容器3/ケーシング20内で流体ピストン28が捻れる/傾くリスクを高めることのない重量低減である。
【0287】
更に、図20から図23に関して説明するように、特に、好ましくは、(追加の)シール29を省くことができるように、流体ピストン28が容器3又はケーシング20内に密封嵌合するように流体ピストン28の弾性が高められる(特に、エラストマー、熱可塑性、及び/又は熱硬化性樹脂、最も好ましくは、ゴムで製造される場合に)。
【0288】
上述のように、流体ピストン28は(半径方向)シール29を好ましくは含み、好ましくは、シール29は流体ピストン28とケーシング20の間に作用する。好ましくは、シール29は、シールリング、すなわち、Oリング、又は密封リップ、好ましくは、二成分射出成形されたシールなどとして具現化される。
【0289】
最も好ましくは、シール29は、流体ピストン28の円周溝の中に入れられる。
【0290】
図17に示す拡大図に最も良く見られるように、シール29には、軸線方向遊びを備えることができる。特に、シール29をケーシング20に対して移動することなく流体ピストン28又はそのベース本体をケーシング20に対して軸線方向に移動することができるように、特に、シールリングを含む溝はシールリングよりも幅広/広幅とすることができる。このようにして、特にネブライザ1を引張した及び/又は作動させた後の容積4とポンプチャンバ39の間の(残留)圧力差を均衡調整又は低減することができる。
【0291】
この実施形態では、流体ピストン28は、いくつか、ここでは2つのシール29を好ましくは含み、好ましくはシール29は互いに軸線方向に離間する。
【0292】
特に図10から図12に示す実施形態を参照して上述したように、ネブライザ1又は容器3は、特に、シリンダ32とポンプピストン31の間の間隙が密封されるようにポンプピストン31とシリンダ32の間に配置された及び/又はポンプピストン31とシリンダ32との間に作用する(半径方向)シール54を含むことができる。
【0293】
シール54は、シールリング、すなわち、Oリング、又は(好ましくは、二重の)密封リップ、好ましくは、二成分射出成形されたシールなどとして好ましくは具現化される。
【0294】
この実施形態では、シール54は好ましくはOリングである。しかし、特に、シール54が、ポンプピストン31又はシリンダ32上に射出成形された及び/又はポンプピストン31又はシリンダ32から半径方向に突出する(二重)密封リップとして具現化される他のソリューションも可能である。
【0295】
好ましくは、シール54は、ポンプピストン31の周りに、特にその円周溝内を延びる。
【0296】
最も好ましくは、ネブライザ1又は容器3は密封デバイス57を含み、好ましくは、密封デバイス57は、シール54を含む又は形成し、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間に作用する。
【0297】
密封デバイス57、特にシール54は、一方をハウジング部分18、シリンダ32、又はインサート33とし、他方を容器3、ケーシング20、又はポンプピストン31として両方の間の公差を補償するように好ましくはなっている。
【0298】
好ましくは、密封デバイス57は、ポンプピストン31とシリンダ32の間に(可変)密封効果を含み/引き起こし、好ましくは、この密封効果は、シリンダ32に対するポンプピストン31の移動方向に依存する。
【0299】
好ましくは、密封デバイス57は、容器3又は容積4からの液体2の用量の引き出し中に、ネブライザ1の引張中に、及び/又はポンプピストン31がハウジング部分18の底部に向けて移動される時に、ポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を閉鎖するために及び/又はポンプピストン31をシリンダ32に対して密封するために密封効果を増大させるようになっている。
【0300】
好ましくは、密封デバイス57は、噴霧のために液体2の用量を加圧する間に、液体2の用量を分配する間に、及び/又はポンプピストン31がマウスピース13に向けて移動される時に、密封効果を低減するように、シール54を緩めるように、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を開口するようになっている。
【0301】
最も好ましくは、ネブライザ1の引張/コック/装填中に、ポンプピストン31がハウジング部分18の底部に向けて移動される時に、及び/又は空気ポンプ30を使用すべきである時に、ポンプピストン31は、シリンダ32に対してのみ密封され、及び/又はポンプチャンバ39は、密封デバイス57又はそのシール54によってのみ閉じられる。
【0302】
密封デバイス57は、シール54、ポンプピストン31、及び/又はシリンダ32に対して(可変)力/圧力を印加し、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間に可変摩擦を印加するように好ましくはなっており、特に、力/圧力/摩擦レベルは、シリンダ32に対するポンプピストン31の移動方向に依存する。
【0303】
好ましくは、密封デバイス57は、シリンダ32内のポンプピストン31の移動方向に依存してポンプピストン31とシリンダ32の間の力/圧力/摩擦を増大させるようになっている。
【0304】
最も好ましくは、密封デバイス57は、容器3又は容積4からの液体2の用量の引き出し中に、ネブライザ1の引張中に、及び/又はポンプピストン31がハウジング部分18の底部に向けて移動される時に、ポンプピストン31とシリンダ32の間の力/圧力/摩擦を増大させるようになっている。
【0305】
最も好ましくは、密封デバイス57は、噴霧のために液体2の用量を加圧する間に、液体2の用量を分配する間に、及び/又はポンプピストン31がマウスピース13に向けて移動される時に、ポンプピストン31とシリンダ32の間の力/圧力/摩擦を低減するようになっている。
【0306】
言い換えれば、密封デバイス57は、2つの異なる密封状態/位置を提供する。図15から図17に示す第1の密封状態/位置では、ポンプピストン31はシリンダ32に対して好ましくは強い力/圧力で密封され、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間に強いシール、すなわち、高い(機械的)強度を有するシールが確立される。
【0307】
図18に示す第2の密封状態/位置では、ポンプピストン31は、シリンダ32に対して第1の密封状態/位置の場合よりも弱い力/圧力で又は全く力/圧力なく密封される。第2の密封状態/位置では、ポンプピストン31とシリンダ32の間のシールは、好ましくは、第1の密封状態/位置密封よりも低い(機械的)強度を有する。
【0308】
密封デバイス57、すなわち、可変密封効果に起因して、分配/噴霧過程に対する空気ポンプ30の影響を低減する/最小にすることができる。特に、分配/噴霧過程中に容器3を弱い摩擦抵抗(引張/装填過程及び/又は流体引き出し中よりも)しか受けずに移動することができる。
【0309】
密封デバイス57は(円周)溝58を好ましくは含み、好ましくは、溝58は、ポンプピストン31又はシリンダ32の周りを延びる。
【0310】
好ましくは、シール54は溝58に配置される。
【0311】
溝58は、特に、シール54が溝58内で(軸線方向に)移動可能であり、すなわち、上下するようにシール54よりも好ましくは幅広である。言い換えれば、密封デバイス57は、特に、シール54が溝58内で軸線方向に移動することができるように、好ましくは軸線方向遊びを含む。
【0312】
図17に最も良く見られるように、溝58、特にその幅は、好ましくは先細であり、及び/又は軸線方向伸張に沿って、すなわち、幅に沿って変化する好ましくは(半径方向)深さを含む。
【0313】
密封デバイス57、特に溝58の深さは、好ましくは、溝58の半径方向の広がりである。密封デバイス57、特に溝58の幅は、好ましくは、溝58の軸線方向の広がりである。
【0314】
一般的に、「半径方向」及び「軸線方向」という用語は、好ましくは、ネブライザ1又は容器3の主/中心軸Aに関するものである。
【0315】
好ましくは、ネブライザ1又は容器3の主/中心軸Aは、好ましくは円筒形及び/又は細長のネブライザ1又は容器3の長手回転軸及び/又は運動軸である。
【0316】
特に、主/中心軸Aは、ネブライザ1又は容器3の往復移動、及び/又は主/長手伸張、及び/又は噴霧の主方向によって形成又は定められる。
【0317】
好ましくは、溝58は、容器3の底部又はベース22に向けて深くなり、及び/又は容器3のヘッド21に向けて減幅する。
【0318】
容器3及び/又はポンプピストン31が下方に、すなわち、ハウジング部分18の底部に向けてマウスピース13から離れるように、及び/又はネブライザ1の引張中に移動される時に(図15から図17に示すように)、シール54は、溝58内で反対方向に、すなわち、上方に及び/又は溝58の狭い方の部分に好ましくは移動され、及び/又はポンプピストン31/シリンダ32に対してより大きい力で押圧される。これは、特に、空気がポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を通ってポンプチャンバ39から漏出することができないように、ポンプピストン31とシリンダ32の間の力/圧力/摩擦及び/又は密封効果を増大させる。
【0319】
容器3及び/又はポンプピストン31が上方に、すなわち、ハウジング部分18の底部から離れるように、マウスピース13に向けて、及び/又は液体2の用量を分配/噴霧する間に(図18に示すように)、シール54は、溝58内で好ましくは下方に及び/又は深い方の部分に移動する。このようにして、シール54は、ポンプピストン31/シリンダ32に対して弱い力で押圧される。従って、ポンプピストン31とシリンダ32の間の力/圧力/摩擦及び/又は密封効果は低下する。特に、分配/噴霧過程中に容器3を低い摩擦抵抗しか受けずに移動することができ、すなわち、密封デバイス57の可変摩擦に起因して、分配/噴霧過程に対する空気ポンプ30の影響を低減する/最小にすることができる。
【0320】
更に、密封デバイス57は、液体2の用量を噴霧及び/又は分配する間に、特に、空気がポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を通って漏出することができるように、ポンプピストン31とシリンダ32の間に空気通路を提供し、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間の間隙を密封解除/開口するように適応化することができる。
【0321】
任意的に、ネブライザ1、特に空気ポンプ30は、好ましくは、圧力補償のための以下では制御デバイス59と呼ぶ圧力制御デバイス59を含み、及び/又は制御デバイス59は、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧を好ましくはネブライザ1の引張/コック/装填の速度、すなわち、ハウジング部分18を上側ハウジング部分16に対して回転させる際の速度とは独立に制御する及び/又は制限するようになっている。
【0322】
好ましくは、ネブライザ1、特に制御デバイス59は、以下では圧力軽減手段60と呼ぶ(過剰)圧力手段/減圧手段/圧力軽減手段/弁60を含む。
【0323】
好ましくは、制御デバイス59は、圧力軽減手段60を含み、更に、弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44を含む。
【0324】
最も好ましくは、制御デバイス59、特にその圧力軽減手段60は、好ましくは、ネブライザ1又はハウジング部分18内の容器3の(軸線方向)位置に基づいて空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧を低減するようになっている。
【0325】
弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44とは対照的に、圧力軽減手段60は、ネブライザ1、特にハウジング部分18内の容器3の(軸線方向)位置及び/又はシリンダ32内のポンプピストン31の(軸線方向)位置に基づいて、及び/又は空気ポンプ30又はポンプチャンバ39内の(実際の)圧力とは独立に起動可能/開口可能である(それに対して弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44は、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧に依存して開くようになっている)。
【0326】
制御デバイス59、特にその圧力軽減手段60は、ポンプピストン31又はシリンダ32に一体化されたバイパス又はバイパスチャネルとして好ましくは具現化される。好ましくは、制御デバイス59、特にその圧力軽減手段60は、ネブライザ1内の容器3の(軸線方向)位置に依存して開く過剰圧力弁として作動し、及び/又はそれとして具現化される。
【0327】
好ましくは、制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、ポンプピストン31又はシリンダ32内の長手/軸線方向溝によって形成され、好ましくは、溝は、ネブライザ1の中心軸Aに対して少なくとも実質的に平行に延びる。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0328】
制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、シリンダ32内の/それに対するポンプピストン31の定められた(軸線方向)位置が到達された時、特に、ポンプピストン31がその第1/下側の軸線方向(端部)位置が到達された時、及び/又はネブライザ1の引張中に(のみ)、特に引張過程の終了時(図16に示す)に好ましくは起動される又は起動可能であり、及び/又は開かれる又は開口可能である。
【0329】
好ましくは、制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、特に、ネブライザ1又は空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39内の周囲圧力と比較して(残留)過剰圧力を補償することができるように、密封デバイス57、特にシール54をバイパスする及び/又は空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39を雰囲気/環境に空気的に接続するようになっている。
【0330】
制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、図16に示すように、密封デバイス57のシール54が圧力軽減手段60、特にバイパスチャネルの軸線方向(上側)端部に到達した時に好ましくは起動される及び/又は開かれる。好ましくは、これは、ポンプピストン31がシリンダ32内で第1/下側の軸線方向(端部)位置に到達した時及び/又はポンプチャンバ39の容積が最小になった時の場合である。しかし、例えば、ポンプピストン31が弾性フラップなどを開口する他のソリューションも可能である。
【0331】
起動される/開かれる(図16に示すように)と、制御デバイス59、特にその圧力軽減手段60は、密封デバイス57、特にシール54をバイパスし、空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39を雰囲気/環境に空気的に接続し、及び/又は空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の圧力を周囲圧力まで好ましくは急激に、例えば1秒未満で、好ましくは0.5秒未満で低減する。
【0332】
制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、引張過程中に及び/又は空気ポンプ30によって発生する過剰圧力を補償するように好ましくはなっており、従って、ネブライザ1、特にポンプチャンバ39内で維持される高い空気圧によって引き起こされる場合がある損傷からネブライザ1及び/又は容器3を保護すること、及び/又は例えばネブライザの引張の後に即座の噴霧を行わない場合にネブライザ1の漏出を防止することを支援する。
【0333】
言い換えれば、制御デバイス59、特に圧力軽減手段60は、ポンプチャンバ39を一時的に開き、及び/又は特に引張過程の終了時に空気ポンプ30、特にそのポンプチャンバ39を雰囲気/環境に一時的に接続するように好ましくはなっている。従って、ポンプチャンバ39は、引張過程中に好ましくは一時的にしか閉じられない。
【0334】
制御デバイス59に及び/又は一方を圧力軽減手段60として他方を弁40/制御弁44とする組合せに起因して、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧は、ネブライザ1の引張中に2つの異なる機構によって制限/制御される。第1に、空気圧は、弁40/制御弁44によって定められる最大値に制限される。第2に、空気圧は、シリンダ32内のポンプピストン31の定められた軸線方向位置が到達された時及び/又は引張過程が終了した時に周囲圧力まで(急激に)低減される。
【0335】
更に、空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧の値は、ネブライザ1の引張/コック/装填の速度、すなわち、ハウジング部分18を上側ハウジング部分16に対して回転させる際の速度とは独立に制限/制御される。
【0336】
図19は、圧力推移をハウジング部分18内の容器3の軸線方向位置及び/又はシリンダ32内のポンプピストン31の軸線方向位置の関数として、特に、非引張状態から始まる引張過程中の容器3の軸線方向変位の関数として図内に示している。図示の値は、実験によって決定されたものである。
【0337】
X軸は、容器3及び/又はポンプピストン31の軸線方向位置又は変位をmmを単位として表している。X軸は、容器3及び/又はポンプピストン31がその非引張状態から出て、すなわち、ネブライザ1又はハウジング部分18の底部に向けて移動されていないことを意味する「0」で始まる。
【0338】
Y軸は、ポンプチャンバ39内の圧力をbarを単位として表している。1.0barの圧力は、常圧又は周囲空気圧PAを表す又はそれに対応する。好ましくは、圧力は、ポンプピストン31によって排出される容積に依存する。
【0339】
引張過程中に、ネブライザ1、特に空気ポンプ30又はそのポンプチャンバ39内の空気圧は、好ましくは、第1の最大値P1に到達するまで増大する。この図では、第1の最大値P1には、容器3が約2.65mmだけ移動された時に到達する。
【0340】
第1の最大値P1は、好ましくは、周囲圧力PAよりも高くなく、及び/又は第2の最大値P2よりも高くなく、最も好ましくは、2barよりも高く、及び/又は3barよりも低い。この図では、第1の最大値P1は、約2.7barに対応する。
【0341】
第1の最大値P1に到達すると、弁40/制御弁44は、特に、第2の最大値P2に到達するまで圧力が低下するように開く。言い換えれば、空気ポンプ30/ポンプチャンバ39内の空気圧を増大させるために、第1の最大(圧力)値P1で弁40/制御弁44が開き、特に、空気ポンプ30/ポンプチャンバ39の内側の空気圧を低減するために、P1よりも低い第2の(圧力)値P2で弁40/制御弁44が閉じる。従って、制御弁43は、流体ピストン28に対して、従って、容器3内の液体2に対して作用する空気圧を第1の最大(圧力)値P1に制限する。
【0342】
好ましくは、第2の最大値P2は周囲圧力PAよりも高くなく、及び/又は第1の最大値P1よりも低く、最も好ましくは、1barよりも高く、及び/又は2barよりも低い。この図では、第2の最大値P2は1.8barに対応する。
【0343】
第2の最大値P2に到達すると、弁40/制御弁44は、上述したように好ましくは自動的に閉じる。特に、弁40/制御弁44は、空気ポンプ30/ポンプチャンバ39内の空気圧が第1の最大値P1よりも低い第2の値P2よりも低い時に閉じる。
【0344】
図では非引張状態から始めて2.8mmと3mmの間にあるネブライザ1内のシリンダ3の予め定められた/ある一定の軸線方向位置及び/又はシリンダ32内のポンプピストン31の予め定められた/ある一定の軸線方向位置に到達すると、制御デバイス59及び/又は圧力軽減手段60は、特に、上述のように空気ポンプ30及び/又はポンプチャンバ39内の空気圧が周囲圧力PAまで好ましくは急激に、最も好ましくは1秒未満、0.5秒、又は0.1秒で低下するように起動される/開かれる。
【0345】
図20から図26は、ネブライザ1及び容器3の更に別の実施形態を示している。
【0346】
図20は、引張状態にあるネブライザ1の下側部分の概略断面図を示している。図21は、出荷状態にある図20のネブライザ1を示す部分拡大図を示している。図22は、初めて引張された後のネブライザ1を示す部分拡大図を示している。図23は、図20と類似であるが改造容器3と改造空気ポンプ30とを有する引張状態にあるネブライザ1の下側部分の概略断面図を示している。
【0347】
前の実施形態とは対照的に、図20に示すこの実施形態は、例えば、射出成形によってシール29と一体的に形成された流体ピストン28を含む。言い換えれば、流体ピストン28は、好ましくは、流体ピストン28の周りを延びる少なくとも1つの半径方向突起によってシール29を形成する。
【0348】
「一体的に」という用語は、問題の構成要素/部分が同じ材料で及び/又はワンピースで製造されることを好ましくは意味する。特に、これらの構成要素/部分は、(二重)射出成形され、及び/又は1つの単一ブロックから製造され、例えば、成形及び/又は圧延される。
【0349】
好ましくは、流体ピストン28は、プラスチック、特に、エラストマー、熱可塑性、及び/又は熱硬化性樹脂で、最も好ましくは、ブチルゴムのような(合成)ゴムで製造される。
【0350】
上述のように、好ましくは、(追加の)シール29を省くことができるように、及び/又は流体ピストン28が容器3又はそのケーシング20内で容易に滑走することができるように、第1の凹部28Aによって流体ピストン28の弾性が(更に)高められる。
【0351】
(軸線方向)シール26は、前の実施形態とは対照的に、好ましくは、容器3及び/又はポンプピストン31の軸線方向端部全体を覆う。
【0352】
特に、弁40/制御弁44とのあらゆる干渉を防止するために、シール26は、特に、弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44に向く側で凹面に好ましくは湾曲する。好ましくは、シール26は、ドーム形状であり、及び/又は弁40の形状に少なくとも本質的に適合する。
【0353】
最も好ましくは、シール26は、(第1の)中心凹部28Aを含む又は形成する。
【0354】
好ましくは、特に、一方を弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44とし、他方をシール26とするその両方の間で、及び/又は弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44から、開口デバイス55によってシール26内に穿通されたシール26の少なくとも1つの孔を通って空気が流れることができるように、シール26は、特に、ネブライザ1又はハウジング19内の容器3の軸線方向位置とは独立に及び/又は容器3がその下側/第1の軸線方向(端部)位置にある時でさえも、弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44から軸線方向に離間する。
【0355】
これに代えて及び/又はこれに加えて、一方を弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44とし、他方をシール26とするその両方の間で、及び/又は弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44から、開口デバイス55によってシール26内に穿通されたシール26の少なくとも1つの孔を通って空気が流れることを可能にするために、シール26、特にその弁40、入口弁43、及び/又は制御弁44に向く側の面には、溝又はノッチなどが設けられる。
【0356】
好ましくは、特に、流体ピストン28がシール26に対して移動可能であるように、シール26は、前の実施形態とは対照的に流体ピストン28には取り付けられず/固定されず、及び/又はポンプピストン31及び/又はケーシング20に(のみ)取り付けられる/固定される。
【0357】
好ましくは、シール26内に少なくとも1つ、好ましくは、いくつかの孔が特に偏心的に中心軸Aから離間し、及び/又は流体ピストン28とケーシング20又はポンプピストン31の間に形成されるように、開口デバイス55、特にその開口要素56は、シール26を特に局所的/選択的にのみ穿通/穿孔するように好ましくはなっている。
【0358】
言い換えれば、シール26の中心部分は、シール26の縁部分に接続されたままに留まり、好ましくは、図21及び図22において最も良く見られるように、シール26の縁部分のみがポンプピストン31に取り付けられる。
【0359】
上述のように、好ましくは、開口デバイス55、特にその開口要素56は、シール26を穿通してケーシング20と流体ピストン28の間の間隙内に、特に容器3、ケーシング20、及び/又は流体ピストン28の円周/円形凹部3A内に入る。好ましくは、相応にケーシング20及び/又は流体ピストン28は傾斜する。
【0360】
好ましくは、開口デバイス55は、いくつかの、ここでは3つの開口要素56を含み、又はそれによって形成され、好ましくは、開口要素56は、スパイクとして具現化され、最も好ましくは、環状に配置され、及び/又は好ましくはリング形の開口デバイス55の円周の周りに離間する(最も好ましくは、弁40は、開口デバイス55によって定められたリング内に配置される)。特に、開口要素56は、弁40の周りに配置される。
【0361】
図23に記載の実施形態に示すように、開口デバイス55と弁40は、一体的に形成することができると考えられる。
【0362】
これに代えて又はこれに加えて、弁40と、ポンプピストン31とシリンダ32の間に作用する(半径方向)シール54とを一体的に形成することができる。
【0363】
最も好ましくは、弁40、開口デバイス55、シリンダ32、制御デバイス59、特に圧力軽減手段60、及び/又はポンプピストン31とシリンダ32の間に作用するシール54は、例えば、射出成形によって一体的に及び/又はワンピースで形成される。これは、ネブライザ1の容易な構成、及び/又は容易及び/又は迅速な組立てを可能にする。
【0364】
好ましくは、ポンプピストン31は、容器3、特にそのケーシング20に対して回転可能である。特に、ポンプピストン31は、容器3のケーシング20によって回転可能に保持される又はそれに接続される。
【0365】
図20から図26に示す実施形態では、ポンプピストン31は、特にそれがケーシング20に対して回転することができるようにケーシング20上に好ましくはクリップ留めされる。
【0366】
好ましくは、ポンプピストン31は円周突起31Aを含み、ケーシング20は円周の対応する溝20Aを含み、又はその逆であり、好ましくは、特に、ポンプピストン31がケーシング20によって軸線方向に保持されるように突起31Aは溝20A内に挿入される。
【0367】
好ましくは、突起31A及び溝20Aは、ポンプピストン31及びケーシング20それぞれの円周の周りに延びる。
【0368】
好ましくは、ネブライザ1は、少なくとも部分的に再使用可能であり、及び/又はいくつかの容器3と併用することができる。最も好ましくは、ネブライザ1は、容器3を置き換える/交換するために、好ましくは、ハウジング部分18を切り離すことによって開くことができる。特に、容器3がユニットを形成し、及び/又はハウジング部分18、空気ポンプ30、及び/又はインサート33と共に置き換えられる/交換されるソリューションが可能である。
【0369】
上述のように、ネブライザ1の全使用回数及び/又は同じ1つのネブライザ1に使用することができる容器3の個数は、好ましくは計数/表示/制限される。ネブライザ1は、ネブライザ1を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するための又は(現在の)ネブライザ1を用いて使用された又は依然として使用することができる容器3の個数を計数及び/又は表示するためのデバイスを好ましくは含む。そのようなデバイスを図1に示しており、このデバイスは、国際公開第2004/024340号に開示されている。
【0370】
好ましくは、ネブライザ1又は容器3は、例えば、容器3をいつ置き換える/交換する必要があるかを示すために(現在の)容器3又は容積4を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するための(追加の)インジケータデバイス61を含む。
【0371】
好ましくは、ネブライザ1は、(現在の)容器3又は容積4を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するための(第1の)インジケータデバイス61と、当該ネブライザ1を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するための及び/又は(現在の)ネブライザ1と共に使用された又は依然として使用することができる容器3の個数を計数及び/又は表示するための(第2の)インジケータデバイスとの両方を装備することができると考えられる。しかし、両方のデバイスは、互いに独立に実現することができる。
【0372】
インジケータデバイス61の機能を特に部分的に断面で例示する非引張状態にあるネブライザ1の斜視図24を参照して以下に説明する。
【0373】
インジケータデバイス61は、インジケータ要素62と、インジケータ要素62を作動させる/間欠回転させるためのアクチュエータ63とを好ましくは含む。
【0374】
好ましくは、インジケータ要素62は、容器3の底部/ベース22に配置される。特に、インジケータ要素62は、容器3の第1の軸線方向端部及び/又は底部/ベース22を含む又は形成し、及び/又は容器3と共に移動する(軸線方向に)。
【0375】
特に、インジケータ要素62は、容器3、特にそのケーシング20に回転可能に接続される/取り付けられる。任意的に、インジケータ要素62は、1つの方向だけに回転可能であり、及び/又は例えばラチェットなど(図示せず)によって1つの方向の回転を防ぐように固定される。
【0376】
好ましくは、インジケータ要素62はリング状の円筒形であり、及び/又は容器3、特にそのケーシング20の周りを延びる。言い換えれば、インジケータデバイス61、特にそのインジケータ要素62は、ケーシング20を半径方向に取り囲む。
【0377】
好ましくは、インジケータ要素62は、中空シリンダとして具現化され、及び/又はワンピースで形成される。
【0378】
最も好ましくは、インジケータ要素62は、ポンプピストン31を含む又は形成するか、又はその逆である。
【0379】
インジケータ要素62は、それぞれの容器3又は容積4を用いて既に実施された又は依然として可能な使用回数を表示するためのマーキング62Cを好ましくは含む。
【0380】
マーキング62Cは、数字マーキング及び/又は数字列として好ましくは具現化される。しかし、例えば、マーキング62Cが色勾配などとして具現化される他のソリューションも同じく可能である。
【0381】
好ましくは、インジケータデバイス61はインジケータハウジング64を含み、好ましくは、インジケータハウジング64は少なくとも本質的に円筒形であり、及び/又は少なくとも本質的に円筒形の形態を有し、及び/又はインジケータ要素62は、インジケータハウジング64内に封入される。
【0382】
好ましくは、インジケータハウジング64は、特にその円周壁内に窓64Aを含み、好ましくは、それぞれの容器3を用いて実施された又は依然として可能な現在の使用回数を表示するマーキング62Cをユーザ又は患者が窓64Aを通して見ることができる。
【0383】
窓64Aは、インジケータハウジング64内の開口部として具現化することができ、好ましくは、この場合に、窓64Aは、ポンプチャンバ39から軸線方向に離間する。
【0384】
しかし、例えば、窓64Aがインジケータハウジング64の透明部分として形成される他の構成的ソリューションも可能である。
【0385】
好ましくは、インジケータハウジング64は、シリンダ32、インサート33、及び/又はハウジング部分18に剛的に/移動不能に接続される。最も好ましくは、インジケータハウジング64は、ネブライザ1の引張中に内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、及び/又はインサート33と共に、及び/又は上側ハウジング部分16に対して回転される。
【0386】
特に、ハウジング部分18、シリンダ32、及び/又はインサート33は、インジケータハウジング64を含む又は形成するか、又はその逆である。
【0387】
インジケータデバイス61は、アクチュエータ63を好ましくは含む又はそれと協働する。
【0388】
アクチュエータ63は、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に好ましくは剛的に/移動不能に接続される/取り付けられる。最も好ましくは、アクチュエータ63は、ネブライザ1の引張中に内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64と共に、及び/又は上側ハウジング部分16に対して回転される。
【0389】
特に、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64は、アクチュエータ63を含む又は形成する。
【0390】
好ましくは、容器3、特にそのケーシング20は、ネブライザ1の引張中に内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64と共に、及び/又は上側ハウジング部分16に対して回転される。
【0391】
好ましくは、容器3、特にそのケーシング20は、特に、それがハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64内で軸線方向に移動することができるように、及び/又は内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64と共に移動/回転されるように、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64によって特に半径方向及び/又は円周方向に保持され、及び/又はこれらの内部で特に軸線方向に誘導される。
【0392】
最も好ましくは、ネブライザ1の引張中に内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64から容器3、特にそのケーシング20にトルクが伝達され、それによってこれらの構成要素が一緒に上側ハウジング部分16に対して回転する。
【0393】
言い換えれば、好ましくは、インジケータ要素62及び/又はポンプピストン31のみが、内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64に対して回転することができる。
【0394】
好ましくは、容器3、特にそのケーシング20は突起を含み、内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64は対応する凹部を含み(又はその逆であり)、好ましくは、容器3が内側部分17、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64に対して回転することはできないが軸線方向に移動することができるように、突起は凹部内に突入する。このようにして、容器3、特にそのケーシング20は、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、アクチュエータ63、及び/又はインジケータハウジング64に対して好ましくは正しく向けられる。
【0395】
図20で最も良く見られるように、この実施形態では、容器3、特にそのケーシング20は長手突起を含み、アクチュエータ63は対応する凹部を含む。しかし、他の構成的ソリューションも可能である。
【0396】
好ましくは、ネブライザ1の出荷状態では、容器3は、ネブライザ1、特にそのハウジング19内に既に(事前)挿入されている。しかし、他のソリューションが可能である。
【0397】
上述のように、好ましくは、容器3は、ハウジング部分18、空気ポンプ30、インサート33、及び/又はインジケータデバイス61、特にそのハウジング64と共に、すなわち、ユニットとして置き換えられる/交換される/挿入される。
【0398】
インジケータ要素62を容器3、ケーシング20、ハウジング部分18、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対して向けるために(例えば、(新しい)容器3がネブライザ1内に挿入される時に)、一方をインジケータ要素62とし、他方を容器3、ケーシング20、ハウジング部分18、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64としてその両方にマーキングを設けることができる。しかし、容器3の出荷状態、又は容器3、ハウジング部分18、空気ポンプ30、インサート33、及び/又はインジケータデバイス61によって形成されたユニットの出荷状態では、インジケータ要素62は既に正しく向けられていることが好ましい。
【0399】
アクチュエータ63は、インジケータ要素62を好ましくは段階的/区分的及び/又は計数/作動/間欠回転段階毎に直接的に又は例えばトランスミッションを通じて間接的に作動させる又は間欠回転させる、特に回転させるように好ましくはなっている。
【0400】
「作動」又は「間欠回転」という用語は、好ましくは、特に、容器3を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数及び/又は表示するために、インジケータ要素62が順方向に又は区分又は完全(計数)ステップで移動/回転されることを意味する。最も好ましくは、「作動」又は「間欠回転」は、特に、ネブライザ1の1回の使用、すなわち、液体2の用量の引き出し及び分配を計数するために、インジケータ要素62がケーシング20、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対して区分的/段階的に回転されることを意味する。
【0401】
好ましくは、液体2の用量の完了した引き出し及び/又は噴霧、及び/又は実施された完了した使用のみが計数段階として計数される。
【0402】
アクチュエータ63は、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62がその第1/下側の軸線方向(端部)位置及び更にその第2/上側の軸線方向(端部)位置に到達した時及び/又は両方の軸線方向(端部)位置に到達した時に(のみ)、インジケータ要素62を特に完全に間欠回転させる/作動させるように好ましくはなっている。
【0403】
好ましくは、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62の第1/下側の軸線方向(端部)位置は、図20に示すように、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62がマウスピース13から軸線方向に可能な限り遠くまで及び/又はハウジング部分18、シリンダ32、及び/又はインサート33の底部の可能な限り近くまで移動され、ポンプチャンバ39の容積が最小になり、及び/又はネブライザ1の引張が完了する位置である。
【0404】
容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62の第2/上側の軸線方向(端部)位置は、好ましくは、図24に示すように、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62がマウスピース13の可能な限り近くまで、及び/又はハウジング部分18、シリンダ32、及び/又はインサート33の底部から可能な限り遠くまで移動され、ポンプチャンバ39の容積が最大になり、及び/又は噴霧過程が完了する容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62の位置である。
【0405】
最も好ましくは、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62は、第1/下側の軸線方向(端部)位置及び第2/上側の軸線方向(端部)位置でアクチュエータ63と接触する又は係合する。
【0406】
アクチュエータ63は、第1の作動要素63Aと第2の作動要素63Bを好ましくは含み、好ましくは、作動要素63A、63Bは、軸線方向に互いに離間し、及び/又は反対軸線方向に向けられる。
【0407】
好ましくは、アクチュエータ63は、多部分の特に二部分の構成要素であり、及び/又はいくつかの特に2つの構成要素によって組み立てられ、好ましくは、異なる構成要素は、作動要素63A、63Bを含む又は形成し、及び/又は作動要素63A、63Bは、各々が異なる構成要素を形成する。
【0408】
好ましくは、第1の作動要素63Aは、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に好ましくは剛的に/移動不能に接続される/取り付けられる。特に、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64は、第1の作動要素63Aのみを含む又は形成する。最も好ましくは、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64は、第1の作動要素63Aと一体的に形成される。
【0409】
好ましくは、第2の作動要素63Bは、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に好ましくは剛的に/移動不能に接続される/取り付けられる。特に、第2の作動要素63Bは、容器3のためのキャップ及び/又は(半径方向)担持部分及び/又は駆動バネ7のための(軸線方向)担持部分を含む又は形成する。
【0410】
図20及び図23で最も良く見られるように、好ましくは、第2の作動要素63Bは、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に好ましくはぴったりと又は圧入方式で軸線方向に接続され、特にこれらの中に挿入される。
【0411】
好ましくは、第1の作動要素63Aは、第1/下側の軸線方向(端部)位置で、及び/又は容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62が第1/下側の軸線方向(端部)位置に到達した時に、及び/又はインジケータ要素62が第1の作動要素63Aと接触/係合する時に(のみ)、インジケータ要素62を特に中間まで及び/又は(計数)ステップの半分だけ順方向に間欠回転させる/作動させる/回転させるようになっている。
【0412】
好ましくは、第2の作動要素63Bは、図24に示すように、第2/上側の軸線方向(端部)位置で、及び/又は容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62が第2/上側の軸線方向(端部)位置に到達した時に、及び/又はインジケータ要素62が第2の作動要素63Bと接触/係合する時に(のみ)、インジケータ要素62を特に中間まで及び/又は(計数)ステップの半分だけ順方向に間欠回転させる/作動させる/回転させるようになっている。
【0413】
好ましくは、作動要素63A、63Bは、インジケータ要素62の方向に延びる(軸線方向の)好ましくは傾斜した突起として具現化される。
【0414】
最も好ましくは、作動要素63A、63Bは、インジケータ要素62が第1/下側の軸線方向(端部)位置及び第2/上側の軸線方向(端部)位置それぞれに近づく時にのみインジケータ要素62と相互作用する。
【0415】
インジケータ要素62は、複数の(傾斜した)歯を有する少なくとも1つの歯車リング62A、62Bを好ましくは含み、特に、歯車リング62A、62Bは、インジケータ要素62の前面/表面上に及び/又はケーシング20の周りに配置される。
【0416】
歯車リング62A、62B、特にその歯及び/又は作動要素63A、63Bの傾斜に起因して、容器3の軸線方向移動は、インジケータ要素62の回転移動に変換される。特に、インジケータ要素62は、作動要素63A、63B、特にその傾斜面、及びこれらの作動要素63A、63Bと接触している歯車リング62A、62B、特に歯の傾斜面が互いのそばを通って滑走する時にアクチュエータ63によって回転及び/又は駆動される。
【0417】
好ましくは、インジケータ要素62は第1の歯車リング62Aと第2の歯車リング62Bを含み、好ましくは、歯車リング62A、62Bは、軸線方向に互いに離間し、及び/又は反対軸線方向に向けられる。最も好ましくは、歯車リング62A、62Bは一体的に形成される。
【0418】
好ましくは、第1の歯車リング62Aは、インジケータ要素62が第1/下側の軸線方向(端部)位置に近づく時に第1の作動要素63Aと相互作用する(直接に)。
【0419】
好ましくは、第2の歯車リング62Bは、図24に示すように、インジケータ要素62が第2/上側の軸線方向(端部)位置に近づく時に第2の作動要素63Bと相互作用する(直接に)。
【0420】
最も好ましくは、インジケータデバイス61は、ネブライザ1が完全に引張/装填され、更に、分配過程が続いて完了した時(すなわち、噴霧が行われた時)にのみ1つの完全な間欠回転/作動/計数段階を実施し、及び/又は液体2の用量の引き出し及び/又は噴霧を計数するようになっている。
【0421】
特に、インジケータデバイス61は、容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62が両方の軸線方向(端部)位置に連続して到達した時にのみ1つの間欠回転/作動段階を完了し、及び/又は液体2の用量の引き出し及び/又は噴霧を計数する。
【0422】
言い換えれば、第1/下側の軸線方向位置又は第2/上側の軸線方向位置への容器3、ポンプピストン31、及び/又はインジケータ要素62の移動は、インジケータ要素62を中間まで及び/又は(計数)ステップの半分だけ順方向に移動/回転させる。このようにして、ネブライザ1の未完了の引張は、続けて数回実施された場合であってもネブライザ1/容器3の使用として計数されず、従って、容器3又は容積4を用いて実施された又は依然として可能な表示使用回数に寄与しない/それを操作しない。従って、ネブライザ1の不正な取り扱いが間違った計数をもたらすことになることはない。
【0423】
上述のように、インジケータ要素62は、ポンプピストン31を好ましくは含む又は形成するか、又はその逆である。
【0424】
好ましくは、インジケータハウジング64は、シリンダ32を含む又は形成するか、又はその逆である。
【0425】
特に、ポンプピストン31の(軸線方向)移動は、インジケータデバイス61の作動、すなわち、インジケータ要素62の作動のために及び/又は容器3を用いて実施された又は依然として可能な使用回数を計数又は表示するのに使用される。
【0426】
言い換えれば、インジケータデバイス61は、空気ポンプ30に好ましくは一体化され、それと共に作動され、及び/又はそれによって駆動される。これは、ネブライザ1の単純構成を可能にする。
【0427】
ネブライザ1、特にインジケータデバイス61は阻止デバイス65を好ましくは含み、特に、阻止デバイス65は、好ましくは、現在の容器3を用いて予め決められた使用回数に到達した又はそれを超過した時にネブライザ1又は容器3の更に別の使用をロック状態で阻止するようになっている。
【0428】
最も好ましくは、容器3は、ハウジング部分18、空気ポンプ30、インサート33、インジケータデバイス61、及び/又は阻止デバイス65と共に(のみ)取り外される/交換される。
【0429】
以下では、部分的に例示するネブライザ1の軸Aの方向の断面を示す図25及び図26を参照して阻止デバイス65の機能を以下に説明する。
【0430】
好ましくは、阻止デバイス65は、インジケータデバイス61、特にインジケータ要素62に一体化される。
【0431】
阻止デバイス65は、第1の阻止要素65A、第2の阻止要素65B、及び/又はバネ65Cを好ましくは含み、好ましくは、バネ65Cは、第1の阻止要素65Aと第2の阻止要素65Bの間に配置され、及び/又は両方の阻止要素65A、65Bを押圧する。
【0432】
好ましくは、インジケータデバイス61、特にインジケータ要素62は開口部65Dを含み、好ましくは、阻止デバイス65は、少なくとも部分的に開口部65Dに配置され、及び/又は開口部65Dは、半径方向に及び/又はインジケータ要素62内で一方の側から他方の側に延びる。
【0433】
最も好ましくは、阻止デバイス65は、インジケータ要素62と共に回転される。しかし、例えば、阻止デバイス65がケーシング20及び/又はインサート33に配置される他の構成的ソリューションも可能である。
【0434】
好ましくは、バネ65Cは、第1の阻止要素65Aをハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対して押圧し、及び/又は第2の阻止要素65Bを容器3、特にそのケーシング20に対して押圧する。
【0435】
好ましくは、バネ65Cによって作用される力は、容器3、ケーシング20、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対するインジケータ要素62又はポンプピストン31の移動と干渉しない。
【0436】
図25は、アンロック状態にあり、すなわち、容器3、ケーシング20、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対するインジケータデバイス61又はポンプピストン31の移動が可能であり、及び/又は阻止デバイス65によって阻止されない時の阻止デバイス65を示している。
【0437】
起動、作動、又は液体2の放出用量のある一定の回数に到達したか又はそれを超過した時、特に、インジケータ要素62が180°よりも大きく又は270°だけ、及び/又は350°よりも小さく回転された(ネブライザ1の出荷/未使用状態から始めて)時に、阻止デバイス65は、(更に別の)作動又は使用を防ぐためにネブライザ1を阻止/ロックする。ネブライザ1のロック状態を図26に示している。
【0438】
インジケータ要素62は、阻止デバイス65、特にその阻止要素65A、65Bが容器3、ハウジング部分18、ケーシング20、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64と好ましくはぴったりと係合するまで軸Aの周りに及び/又は容器3、ケーシング20、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64に対して回転させることができる。
【0439】
好ましくは、ハウジング部分18、シリンダ32、インサート33、及び/又はインジケータハウジング64は、第1の凹部65Eを含み、及び/又は容器3、特にケーシング20は、第2の凹部65Fを含み、好ましくは、少なくともロック状態では、及び/又は現在の容器3を用いて予め決められた使用回数に到達したか又はそれを超過した時に、第1の凹部65Eは、第1の阻止要素65Aを受け入れるようになっており、第2の凹部65Fは、第2の阻止要素65Bを受け入れるようになっている。
【0440】
言い換えれば、阻止デバイス65は、一方で特に第2の阻止要素65Bを第2の凹部65F内に押し込むことによってポンプピストン31/インジケータ要素62と容器3/ケーシング20の間に、かつ他方で特に第1の阻止要素65Aを第1の凹部65E内に押し込むことによってポンプピストン31/インジケータ要素62とハウジング部分18/シリンダ32/インサート33/インジケータハウジング64の間にぴったりとした接続を確立するようになっている。
【0441】
説明した実施形態の個々の特徴、態様、及び/又は原理は、必要に応じて互いに組み合わせることができ、特に図示のネブライザ1に対して使用することができるが、類似の又は異なるネブライザ内で使用することもできる。
【0442】
自立式機器などとは異なり、本提案のネブライザ1は、可搬であるように好ましくは設計され、特に移動可能な手動デバイスである。
【0443】
しかし、本提案のソリューションは、本明細書で特定的に説明するネブライザ1内でだけではなく、他のネブライザ又は吸入器、又は液体製剤の送出のための他のデバイス内でも使用することができる。
【0444】
好ましくは、液体2は、特に水性医薬製剤又はエタノール性医薬製剤である。しかし、液体2はまた、何らかの他の医薬製剤又は懸濁液などである場合がある。
【0445】
好ましくは、液体という表現は、あらゆる種類のそのような懸濁液、溶液、及び液体製剤などを包含するように広義に理解されるものとする。
【0446】
好ましくは、液体2は、低い蒸気圧及び/又は特に80℃よりも高い又は90℃の高い沸点を有する。
【0447】
好ましくは、液体2は推進剤を含まない。
【0448】
好ましくは、医薬品の液体2の好ましい成分及び/又は製剤は、特に国際公開第2009/115200号の好ましくは25ページから40ページ、又は欧州特許出願公開第2 614 848号明細書の段落0040から0087に列挙されており、これらの文献は引用によって本明細書に組み込まれている。特に、これらの液体2は、水性又は非水性溶液、混合物、又はエタノールを含有する又はいずれの溶剤も含まない製剤などとすることができる。
【0449】
更に、本発明の独立態様を以下に列挙する。
【0450】
1.液体(2)を噴霧するためのネブライザ(1)であって、液体(2)の多様な用量を収容する好ましくは置換可能な容器(3)と、容器(3)から液体(2)の用量を引き出し、それぞれの用量を噴霧のために加圧するための流体ポンプ(5)と、容器(3)内の液体(2)を加圧して容器(3)から液体(2)を用量単位で引き出すことを支援するために容器(3)に結合される空気ポンプ(30)と、好ましくは、ネブライザ(1)から切り離す又は容器(3)を挿入する又は置換するために開くことができるハウジング部分(18)と、を含み、ネブライザ(1)又は空気ポンプ(30)が、容器(3)内の液体(2)に対して作用する空気圧を周囲圧力よりも高い最大値に液体(2)による容器(3)の充填レベルとは独立に制限する制御弁(44)を含み、及び/又は容器(3)が、態様11から15のいずれか1つに従って構成されることを特徴とするネブライザ(1)。
【0451】
2.ネブライザ(1)又は空気ポンプ(30)が、空気ポンプ(30)又はそのポンプチャンバ(39)内のいずれの不足圧力も防止する入口弁(43)を含むことを特徴とする態様1に記載のネブライザ。
【0452】
3.制御弁(44)と入口弁(43)が、同じ弁(40)又は弁要素(42)によって形成されることを特徴とする態様2に記載のネブライザ。
【0453】
4.空気ポンプ(30)が、ネブライザ(1)のハウジング(19)内の容器(3)の相対移動によって作動されることを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0454】
5.容器(3)が、液体(2)の用量を引き出す時に及び/又は液体(2)の用量を加圧又は分配する時にネブライザ(1)内で好ましくはストローク的に移動可能であることを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0455】
6.ネブライザ(1)の使用中に、空気ポンプ(30)と流体ポンプ(5)が交互に加圧し、特に、空気ポンプ(30)が、ネブライザ(1)を引張又は装填する時に空気を加圧し、流体ポンプ(5)が、液体(2)の用量を分配又は噴霧する時に液体(2)の用量を加圧することを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0456】
7.容器(3)が、液体(2)を収容する圧壊可能バッグ(4)を含むことを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0457】
8.容器(3)が、剛性ケーシング(20)と、そこで移動可能で液体(2)を直接に受け入れるための空間を形成する流体ピストン(28)とを含むことを特徴とする態様1から7のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0458】
9.空気ポンプ(30)が、容器(3)から液体(2)を用量単位で引き出すことを支援するために空気をポンピングするためのピストン/シリンダ配置を含む又は形成することを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0459】
10.空気ポンプ(30)が、容器(3)に配置されるか又は容器(3)と分離不能なアセンブリを形成することを特徴とする先行態様のいずれか1つに記載のネブライザ。
【0460】
11.ネブライザ(1)によって噴霧するための液体(2)の多様な用量を収容する容器(3)であって、容器(3)が、容器(3)から液体(2)の用量を引き出すことを支援するために容器(3)内の液体(2)を加圧するための空気ポンプ(30)を容器(3)内に含み、空気ポンプ(30)が、ポンプピストン(31)と伸縮バネ(36)とを含み、伸縮バネ(36)が、ポンプピストン(34)と容器(3)の圧壊可能容積(4)の間に配置され、及び/又は容器(3)、空気ポンプ(30)、又はポンプピストン(31)が、ポンプピストン(31)を作動させるための作動要素(51)を含み、及び/又は容器(3)、空気ポンプ(30)、又はポンプピストン(31)が、容器(3)内の液体(2)に対して作用する空気圧を制御する又は制限するための及び/又は空気ポンプ(30)又はそのポンプチャンバ(39)内のいずれの不足圧力も防止するための弁(40)を含むことを特徴とする容器(3)。
【0461】
12.容器(3)が、剛性ケーシング(20)と、そこで移動可能で容器(3)の圧壊可能容積(4)を形成する流体ピストン(28)とを含むことを特徴とする態様11に記載の容器。
【0462】
13.弁(40)が、容器(3)内の液体(2)に対して作用する空気圧を周囲圧力よりも高い最大値に液体(2)による容器(3)の充填レベルとは独立に制限する制御弁(44)を含む又は形成することを特徴とする態様11又は12に記載の容器。
【0463】
14.弁(40)が、空気ポンプ(30)又はそのポンプチャンバ(39)内のいずれの不足圧力も防止する入口弁(43)を含む又は形成することを特徴とする態様11から13のいずれか1つに記載の容器。
【0464】
15.容器(3)が、伸縮バネ(36)の一端を保持する及び/又は容器(3)の流体ピストン(28)のための軸線方向止め具を形成する担持部分(37)を含むことを特徴とする態様11から14のいずれか1つに記載の容器。
【0465】
参照番号のリスト
1 ネブライザ
2 液体
3 容器
3A 凹部(容器の)
4 可変/圧壊可能容積
5 圧力発生器/流体ポンプ
6 ホルダ
7 駆動バネ
8 阻止要素
9 搬送チューブ
10 逆止弁
11 圧力チャンバ
12 ノズル
13 マウスピース
14 エアロゾル
15 空気供給開口部
16 上側ハウジング部分
17 内側部分
17A 内側部分の上側部分
17B 内側部分の下側部分
17C 保持要素
18 ハウジング部分(下側部分)
18A 給気デバイス
18B 凹部(ハウジング部分の)
19 ネブライザハウジング
20 (外側)ケーシング
20A 溝(ケーシングの)
21 ヘッド
22 ベース
23 通気孔
24 シェル/内側ハウジング
25 閉鎖部
26 シール(容器の)
27 通気開口部
28 流体ピストン
28A 第1の凹部(流体ピストンの)
28B 第2の凹部(流体ピストンの)
29 シール(流体ピストンの)
30 空気ポンプ
31 ポンプピストン
31A 突起(ポンプピストンの)
32 シリンダ
33 インサート
33A 止め具
33B 突起(インサートの)
34 ポート
35 シール(ポートの)
36 伸縮バネ
37 担持部分
38 担持部分
39 ポンプチャンバ
40 弁
41 漏出通路
42 弁要素
42A 可撓性部分
43 入口/逆止弁
44 制御弁
45 開口部
46 チャネル
47 チャネル
48 出口開口部
49 改造端部
50 支持/スロットル要素
51 作動要素
52 通気通路
53 中心開口部
54 シール(ポンプピストンの)
55 開口デバイス
56 開口要素
57 密封デバイス
58 溝
59 圧力制御デバイス
60 圧力軽減手段
61 インジケータデバイス
62 インジケータ要素
62A 第1の歯車リング
62B 第2の歯車リング
62C マーキング
63 アクチュエータ
63A 第1の作動要素
63B 第2の作動要素
64 インジケータハウジング
64A 窓
65 阻止デバイス
65A 第1の阻止要素
65B 第2の阻止要素
65C バネ(阻止デバイスの)
65D 開口部
65E 第1の凹部
65F 第2の凹部
A 軸
C 曲線
PA 周囲圧力
P1 第1の最大値
P2 第2の最大値
X 軸
Y 軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26