(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】移動体の屋内測位システム
(51)【国際特許分類】
G01S 17/46 20060101AFI20221215BHJP
G05D 1/02 20200101ALI20221215BHJP
【FI】
G01S17/46
G05D1/02 F
G05D1/02 S
(21)【出願番号】P 2020513758
(86)(22)【出願日】2018-08-29
(86)【国際出願番号】 EP2018073177
(87)【国際公開番号】W WO2019048296
(87)【国際公開日】2019-03-14
【審査請求日】2020-05-01
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-14
(32)【優先日】2017-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】フェルブルフ ステファン マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィース ロバート ジェイムス
(72)【発明者】
【氏名】ファン フォールトハウセン パウル ヘンリクス ヨハンネス マリア
(72)【発明者】
【氏名】ハベッツ アレクサンデル パウルス フィリップス マリア
(72)【発明者】
【氏名】クッペン ヨハン ヴィルヘルムス ヘルマヌス
【合議体】
【審判長】刈間 宏信
【審判官】中里 翔平
【審判官】大山 健
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-86038(JP,A)
【文献】特開2017-71395(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00-1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明源を備えたエリア内を移動するように構成された移動体であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該移動体は、
光センサであって、該光センサの視野内の前記照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するように構成された光センサと、
検出された前記照明から、(i)前記少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)前記少なくとも1つの照明源の識別子を決定するように構成されたコンピュータと、
前記コンピュータに結合されたトランシーバであって、前記エリア内の少なくとも1つの他の移動体から、
当該照明源に対する前記少なくとも1つの他の移動体の位置を含むメッセージを受信するように構成されたトランシーバと、
を備え、前記コンピュータは、当該移動体の位置及び前記少なくとも1つの他の移動体から受信されたメッセージから、前記少なくとも1つの他の移動体からの距離を決定するように構成される、移動体。
【請求項2】
前記トランシーバは、(i)前記コンピュータによって決定された前記少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)前記少なくとも1つの照明源の識別子を含むメッセージを送信するように構成される、請求項1に記載の移動体。
【請求項3】
送信される又は受信される前記メッセージは、当該移動体の速さを含む、請求項1
又は2に記載の移動体。
【請求項4】
前記光センサは、前記エリア内の前記照明源のうちの少なくとも2つの照明源からの照明を検出するように構成され、前記コンピュータは、検出された前記照明から、前記少なくとも2つの照明源に対する当該移動体の向きを決定するように構成される、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の移動体。
【請求項5】
前記コンピュータは、当該移動体の所期の経路を決定する、及び前記所期の経路を経路管理エンティティに送信するように構成される、請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の移動体。
【請求項6】
当該移動体の位置をより正確に決定する際に使用するための前記光センサによって捕捉された画像データにアクセスするように構成された画像認識モジュールを含む、請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の移動体。
【請求項7】
前記エリア内の当該移動体の
移動の履歴を記録するためのメモリを含む、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の移動体。
【請求項8】
照明源を備えたエリア内を移動するように構成された移動体であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該移動体は、
光センサであって、該光センサの視野内の前記照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するように構成された光センサと、
検出された前記照明から、(i)前記少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)前記少なくとも1つの照明源の識別子を決定するように構成されたコンピュータと、
前記コンピュータに結合されたトランシーバであって、前記エリア内の少なくとも1つの他の移動体に、前記コンピュータによって決定された前記少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置を含むメッセージを送信し、これにより、前記少なくとも1つの他の移動体は、前記少なくとも1つの照明源に対する自身の位置及び前記メッセージ内の前記位置に基づいて、当該移動体と自身との間の距離を決定することができる、トランシーバと、
を備える、移動体。
【請求項9】
照明源であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成される、照明源と、
請求項1乃至
7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの移動体と、
請求項
8に記載の少なくとも1つの移動体と、
を含む、測位システム。
【請求項10】
当該測位システムは、建物照明インフラストラクチャの一部として屋内に配置される、請求項
9に記載の測位システム。
【請求項11】
当該測位システムは、照明インフラストラクチャの一部として屋外に配置される、請求項
9に記載の測位システム。
【請求項12】
照明源を備えたエリア内を移動する移動体及び少なくとも1つの他の移動体との間の距離を決定する、前記移動体に実装される方法であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該方法は、
前記照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するステップと、
検出された前記照明から、(i)前記少なくとも1つの照明源に対する前記移動体の位置及び(ii)前記少なくとも1つの照明源の識別子を決定するステップと、
前記少なくとも1つの他の移動体から、当該照明源に対する前記少なくとも1つの他の移動体の位置を含むメッセージを受信するステップと、
前記移動体の位置及び前記少なくとも1つの他の移動体の位置から、前記移動体と前記少なくとも1つの他の移動体との間の距離を決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
通信ネットワークからダウンロード可能な並びに/又はコンピュータ可読媒体及び/若しくはマイクロプロセッサ実行可能媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、請求項
12に記載の方法を実施する、コンピュータプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、移動体(mobile object)のための屋内測位システム、及びシステムで使用するための移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる自律的ビークル(autonomous vehicle)は、屋外及び屋内の両方でその使用がますます広まっている。自律的ビークルとは、人間による運転を必要とせずに移動できるビークルである。それらには、例えば、自動走行車、ロボット、ドローン等が含まれる。それらは、動力源、例えば、エンジンを持っている。これは、それらは携帯物ではなく、その移動性は自身の動力源から生じることを意味する。自律的ビークルの方向及び速度は、コンピュータソフトウェアを実行してビークルを制御するオンボードコンピュータによって制御される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような状況には多くの課題がある。重要な課題は、自律的ビークルが互いに衝突したり、環境内の他の障害物と衝突したりしないようにすることである。この問題に対処するために、さまざまな解決策が提案されている。屋内環境と比較して、外部環境(屋外)での課題は異なる。なされている1つの提案は、ビークル間の可視光通信に基づくビークル間隔測定方法を提供する。光送信機及び受信機がビークルに設けられ、ビークルは、これらの光信号を介して互いに通信することによりビークル間距離を決定することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、照明源を備えたエリア内を移動するように構成された移動体であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該移動体は、光センサであって、該光センサの視野内の照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するように構成された光センサと、検出された照明から、(i)少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)少なくとも1つの照明源の識別子を決定するように構成されたコンピュータと、コンピュータに結合されたトランシーバであって、エリア内の少なくとも1つの他の移動体から、照明源に対する少なくとも1つの他の移動体の位置、及び当該照明源の識別子を含むメッセージを受信するように構成されたトランシーバとを備え、コンピュータは、当該移動体の位置及び少なくとも1つの他の移動体から受信されたメッセージから、少なくとも1つの他の移動体からの距離を決定するように構成される、移動体が提供される。その結果、前記照明源のロケーションを含むデータベースにアクセスする必要はない。
【0005】
トランシーバは、コンピュータによって決定された少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び少なくとも1つの照明源の識別子を含むメッセージを送信するように構成されることができる。より正確な位置決めのために、少なくとも2つの照明源が利用されることができ、光センサは、少なくとも2つの照明源を視野に入れるカメラを構成する。
【0006】
送信される又は受信されるメッセージは、当該移動体のフットプリントを含むことができる。前記フットプリントは、移動体の表面積、体積又は輪郭であってもよい。
【0007】
一実施形態では、送信される又は受信されるメッセージは、当該移動体の速さを含む。
【0008】
光センサは、エリア内の照明源のうちの少なくとも2つの照明源からの照明を検出するように構成されることができ、コンピュータは、検出された照明から、少なくとも2つの照明源に対する当該移動体の向きを決定するように構成されてもよい。上述したように、これは、より正確な位置決めを可能にする。
【0009】
コンピュータは、少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の距離を決定するように構成されてもよい。
【0010】
コンピュータは、当該移動体の所期の経路(intended path)を決定する、及び所期の経路を経路管理エンティティに送信するように構成されてもよい。
【0011】
当該移動体は、当該移動体の位置をより正確に決定する際に使用するための光センサによって捕捉された画像データにアクセスするように構成された画像認識モジュールを含んでもよい。代替的に、当該移動体は、当該移動体の位置をより正確に決定する際に使用するための追加のカメラによって捕捉された画像データにアクセスするように構成された画像認識モジュールを含んでもよい。例えば、画像認識モジュールは、境界、コーナー(corner)及び/又はガイド(guide)を認識してもよく、当該移動体の位置が、そのような認識された特徴に関してより正確に決定されてもよい。
【0012】
当該移動体は、エリア内の当該移動体の動きを記録するためのメモリを含んでもよい。
【0013】
本発明の他の態様は、照明源を備えたエリア内を移動するように構成された移動体であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該移動体は、光センサであって、該光センサの視野内の照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するように構成された光センサと、検出された照明から、(i)少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)少なくとも1つの照明源の識別子を決定するように構成されたコンピュータと、コンピュータに結合されたトランシーバであって、エリア内の少なくとも1つの他の移動体に、(i)コンピュータによって決定された少なくとも1つの照明源に対する当該移動体の位置及び(ii)少なくとも1つの照明源の識別子を含むメッセージを送信し、これにより、少なくとも1つの他の移動体は、少なくとも1つの照明源に対する自身の位置及びメッセージ内の位置に基づいて、当該移動体と自身との間の距離を決定することができる、トランシーバとを備える、移動体を提供する。
【0014】
本発明の他の態様は、照明源であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成される、照明源と、第1の定義による少なくとも1つの移動体と、第2の定義による少なくとも1つの移動体とを含む、測位システムを提供する。当該測位システムは、屋外測位システム又は屋内測位システムのいずれかであってもよい。屋外測位システムでは、エリアは比較的大きく、精緻なレイアウトで配置された多くの照明器具を含み得、ゆえに、本発明は、照明器具データベース(又はマップ)が、測位システムによってナビゲートする物体によってアクセスされる必要がないので有利である。同様に、屋内の限定された空間は、本発明によって防止される、衝突を起こしやすいので、屋内測位システムである測位システムも有利である。測位システムは、例えば、建物内に配置されてもよく、建物は、建物に関するコード化された情報を含む照明を移動体に発するように構成されてもよい。代替的に、RF、IR、Wi-Fi、Bluetooth、ZigBee等、情報を発する他の手段が想定されてもよい。建物は、少なくとも1つの光センサを備えてもよく、移動体は、少なくとも1つの照明源であって、該照明源の固有の識別子が識別されることができる照明を発するように構成される、少なくとも1つの照明源を含むことができる。屋内測位システムは、エリア内の照明源の相対位置が保持される記憶媒体を含むことができる。
【0015】
当該測位システムは、建物照明インフラストラクチャの一部として屋内に配置されてもよい。当該測位システムは、照明インフラストラクチャの一部として屋外に配置されてもよい。
【0016】
本発明のさらなる態様は、照明源を備えたエリア内を移動する移動体及び少なくとも1つの他の移動体との間の距離を決定する、移動体に実装される方法であって、各照明源は、該照明源の固有の識別子が決定されることができる照明を発するように構成され、当該方法は、照明源のうちの少なくとも1つの照明源からの照明を検出するステップと、検出された照明から、(i)少なくとも1つの照明源に対する移動体の位置及び(ii)少なくとも1つの照明源の識別子を決定するステップと、少なくとも1つの他の移動体から、当該照明源に対する少なくとも1つの他の移動体の位置を含むメッセージを受信するステップと、移動体の位置及び少なくとも1つの他の移動体の位置から、移動体と少なくとも1つの他の移動体との間の距離を決定するステップとを含む、方法を提供する。
【0017】
本発明のさらなる態様は、通信ネットワークからダウンロード可能な並びに/又はコンピュータ可読媒体及び/若しくはマイクロプロセッサ実行可能媒体に格納されたコンピュータプログラムプロダクトであって、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、本発明における方法を実施する、コンピュータプログラムコード命令を含む、コンピュータプログラムプロダクトを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本開示の理解を支援するために、及び、どのようにして実施形態が実施され得るかを示すために、例として、添付の図面が参照される。
【
図1】屋内測位システムにおける2つの自律的ビークルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
自律的ビークル等の移動体のため屋内測位システムが、本明細書で述べられる。この文脈において、自律的ビークルは、人間がそれらの経路を制御する必要はなく、それに代わり、コンピュータソフトウェアによってプログラムされたオンボードコンピュータを介して自身の位置及び速さを制御するビークルである。自律的ビークルは、自身の動力源、例えば、エンジンを有する。それらには、ロボット、自動走行車、ドローンが含まれるが、これらに限定されない。そのようなビークルが屋内環境、たとえば、工場や倉庫、又はトンネル内の乗用車で使用されるいくつかの文脈がある。そのような環境では、そのようなビークルのために屋外で動作できる測位システム(たとえば、GPSベースのシステム)は、もはや効果的ではない可能性がある。本発明者らによれば、本発明の屋内位置決めシステムは、固有のIDが変調された可視光を発することができる照明源を利用する環境をベースとしている。現在、可視光通信(VLC)を使用した屋内測位システムは、スマートフォンやカメラを備えたその他のデバイス等のポータブルデバイスの測位に利用可能である。屋内環境の天井における照明器具等の照明源は、コード化された光を使用して固有の識別子を発し、これは、ポータブルデバイスのカメラによって捕捉される。各照明器具のロケーションは、固有の識別子と共にデータベースに保持され、ポータブルデバイス(スマートフォン等)は、インターネット接続を介してデータベースにアクセスし、カメラによって捕捉された照明器具の識別子に基づいてそのロケーションを決定してもよい。本発明者らは、自律的ビークル等の移動体のための屋内測位システムは、コード化された光を利用してもよいが、スマートフォン等に現在利用可能な屋内測位システムは、自律的ビークルの文脈には適さないことを認識した。本発明者らは、後により詳細に述べられるように、このような不利な点を克服するために、本明細書で述べられる屋内測位システムを開発した。
【0020】
まず、ある実施形態による屋内測位システムが述べられる。
図1を参照されたい。
【0021】
図1は、自律的ビークルV1、V2等の2つの移動体を示している。各ビークルには、同様に、ビークルV1のアイテムを示す接尾辞「a」を有する参照番号と、ビークルV2のアイテムを示す接尾辞「b」を有する参照番号が付されている。ビークルは、
図1においてL1及びL2として示される天井にある光源を含む、複数の照明源(本明細書ではしばしば照明器具と称される)が取り付けられている、屋内環境にある。多くのそのような照明源が屋内環境の周りに提供され得ることが理解されよう。照明源は、固有の識別子が変調によって符号化された可視照明を送信できるVLC源である。各ビークルは、現場(venue)内のビークルが、RF(Radio Frequency)等の短距離無線接続を介して互いに通信することを可能にするために送信機及び/又は受信機として機能する無線トランシーバを備えている。特定のチャネルは、すべてのビークルに対して、又はビークルのセットに対して選択されてもよい。
図1の点線は、どのようにビークルV1のカメラ10aが、第1の角度α
1で第1の照明器具L1からの光を、及び第2の角度α
2で第2の照明器具L2からの光を捕捉するかを示している。同様に、ビークルV2のカメラ10bは、ある角度β
1で第1の照明器具L1からの光を、及びある角度β
2で第2の照明器具L2からの光を捕捉する。各ビークルは、視野内の照明器具に対する自身の位置に関する情報を他のビークルに送信する。ビークルは各々、ビークル及び周辺の他のビークルの視野内にある照明器具に関する情報から相互距離を導出することができるコンピュータを有する。より正確な位置決めのために、各ビークルのカメラは、少なくとも2つの照明器具を視野に入れてもよい。
図1のビークルV1及びV2間の相互距離は、dで示されている。相互距離を決定するために、カメラと照明器具との間の垂直距離h(基本的に照明器具の高さ)が知られる必要がある。システムの基本的な実装では、ライトの高さは、システムの中央制御コンポーネントからの固定パラメータとしてビークルに伝えられてもよい。代替的な実装では、(たとえば、環境を飛行していて、地上を移動していないドローンの場合等)システムは、自律的に高さを決定してもよい。高さを自律的に決定するための可能な技術は、後述される。システムの拡張では、これについても後述されるが、衝突を避けるために必要に応じて経路を調整できるように、ビークルの所期の経路に関する時間ベースの情報が、他のビークルに提供されてもよい。
【0022】
図2は、自律的ビークルのコンポーネントを示す概略的なブロック図である。屋内測位システムは、いくつかのそのようなビークルを含むことができる。既に述べたように、ビークルは、屋内エリアの天井に取り付けられた照明器具からの光を検出できるようにビークルの屋根に位置するカメラ10aを備える。ビークルは、他のビークルとデータを交換することができ、送信機及び受信機を備えるトランシーバを搭載している。一般に、すべてのビークルは、送信及び受信の両方が可能なトランシーバを有するであろう。しかしながら、状況によっては、一部のビークルは受信のみが可能であってもよく、他のビークルは送信のみが可能であってもよい。環境は、ビークルと通信するためにこれらのアクションの一方又は両方を同様に実行することができる中央コントローラ32を有してもよい。ビークルV1は、駆動機構14aを備えており、これにより、ビークルに動力が供給され、車輪が操舵される、等が行われる。当技術分野でよく知られているので、ここでは、駆動機構の詳細に入る必要はない。駆動機構は、(オンボードコンピュータ等の形態の)ビークルのコントローラを実装するプロセッサ16aによって制御される。他の機能の中でも、コントローラ16aは、カメラ10aから情報を受信し、情報を処理し、無線チャネルを介して送信されるメッセージにおいてビークルから送信される当該情報に対応するデータをトランシーバ12aに提供する。コントローラ16aはまた、他のビークルからのメッセージにおいてトランシーバ12aによって受信されるデータを受信し、当該データを処理して、駆動機構14aを制御するために使用されることができる測位情報を提供する機能を実行する。各ビークルはまた、とりわけ、エリア内のビークルの移動の履歴を記録することができるメモリ18aを備える。
【0023】
図3は、互いに横を通り過ぎようと試みている
図1のビークルの平面図を示す。ビークルV1からの照明器具L1、L2及びビークルVIがそれらを知覚する角度に関する情報は、ビークルV2が、ビークルV1に対する自身の相対位置を評価することを可能にするためにメッセージにおいてビークルV2に伝えられる。斯くして、2台のビークルは、道路や通路(工場や倉庫等)等の経路を互いにすれ違うことができる。
【0024】
ビークルのトランシーバ間で交換されるデータは、いくつかの異なる形式であり得る。1つの実装例によれば、メッセージは、視野内のライトを参照するビークルのフットプリントを含み、ライトは、VLC識別子を参照することによって示される。各ビークルは、コントローラ16aによるアクセスのために、当該ビークルのフットプリントを保持するメモリ18aを有する。コントローラ16aは、カメラ10aがビークルの全体的なフットプリントに関してどこに位置しているかを「知っている」ので、カメラの視野内の光源に関するビークルのフットプリントの位置基準(positional reference)を供給することができる。フットプリントに対するカメラのロケーションも、メモリ18aに保持されてもよい。ビークル間で交換されるデータは、視野内のすべての照明器具と、各照明器具に対するビークルの位置を含むことができる。データは、ビークルの速さ及び位置情報を含むことも可能である。少なくとも2つの照明器具が視野にある場合屋内測位システムによって取得される向きも含まれてもよい。向きが重要なシナリオでは、照明器具の密度は、常に少なくとも2つの照明器具が視野内にあるようにする必要がある。ドローン(及び他の飛行移動体)の場合、照明器具からの飛行体の距離(飛行高度)も送信される。高さは、たとえば次の方法で自律的に決定されることができる。1つの方法では、特定のVLCコードを備えた1つの照明器具が、異なる角度で同じビークル上の既知の距離だけ離れた2台のカメラで見られ、高さが計算されることができる。別の方法では、ライトの高さは、ビークルの前進速さから導出されることができる。別の方法では、別個の距離測定設備が設置されることができる。
【0025】
任意選択的に、建物自体が測位システムに加わり、その周辺及びその境界にある照明器具に関する情報を送信してもよい。これは、中央コントローラで保持され、ビークルに利用可能な情報によって行われてもよく、又はビークルがエリアに到着したときに各ビークルにダウンロードされてもよい。
図3の参照番号30は、建物内の照明器具に対するその相対位置によって通知され得る建物の壁にあり得る障害物を示す。これにより対処される問題は、ビークルV1が壁にぶつかることなく、他のビークルのための最大のスペースを残しながら、点線矢印で示されるように右に移動を進めることができる場所を確実に示すことである。言い換えれば、ビークルV1が壁に対する距離を正確に決定できる場合、ビークルV1は、それを確実に回避するために余りに大きなマージンを取る必要がない。
【0026】
ビークルは、少なくとも2つの照明器具を視野に入れている場合、照明器具に対する自身の向きをさらに決定することができ、追加的に当該情報をシステム内の他のビークルに供給することができる。
【0027】
コード化された光(CL:Coded Light)は、主要な照明機能に影響を与えることなく電気光源の放射光に情報を埋め込む方法である。したがって、埋め込まれた情報は、人間には知覚できないが、電子的に検出可能である。一般に、埋め込まれた情報は、高周波強度及び/又は色度変調の形式でエンコードされる。
【0028】
好ましくは、コード化された光信号のコードは、人間には見えず、連続的なフリッカのない照明光として知覚されるか、又はコード化された光信号のコードは、単に人間には邪魔にならないものであってもよい。フリッカのないものとして知覚されるためには、変調信号のスペクトル、又は放射光は、低周波数を含むべきではなく、50Hz未満の周波数成分が制限されているか、存在しないことが好ましく、100Hz未満の周波数成分が制限されているか、存在しないことがより好ましい。さらに、反復メッセージ(repetitive message)も低周波数成分を生じさせる可能性があるが、これは、適切なチャネルコーディングを通じて対処され得ることに留意されたい。たとえば、振幅変調の場合、マンチェスターコーディング等のDCフリーチャネルコードを使用することができる。
【0029】
ある実施形態では、変調は、単一のトーン(正弦波)又は単一の振動波形(例えば、矩形波)を含み得、このトーン又は波形の周波数は、埋め込みコードとして機能する(すなわち、異なる光源は各々、当該システム内で固有である、異なる固有の変調周波数で光を発する)。
【0030】
通常の電力グリッドに接続された光源は一般に例えばDC、50Hz又は100Hzにおいて強い干渉を生成するため、これらの周波数は、コード化光受信機側で抑制される、すなわち、信号対雑音比を高めるためにフィルタで除外される必要があることがよくある。例えば周波数シフトキーイング(FSK)の場合、変調(パラメータ)を選択する際にそのようなフィルタリングを考慮に入れることは有利であり、変調周波数は、これらの抑制帯域から十分な距離に配置されることが好ましい。
【0031】
代替的に、より複雑なデータを埋め込むために、より複雑な変調方式が可能である。例えば、変調周波数が、周波数キーイングスキームによるデータを表すために変化されてもよく、又は変調周波数の位相が、位相キーイングスキームによるデータを表すために変化されてもよく、又は変調の振幅が、振幅キーイングスキーム(例えば、マンチェスターコード又は3値マンチェスターコード)によるデータを表すために変化されてもよい。
【0032】
代替的に、コード化された光は、色の変化に対する人間の目の感度が、強度の変化に対する感度よりも低いという事実を活用してもよい。これは、異なるスペクトルのカラー出力を有する少なくとも2つの光源を有する照明器具の光出力において情報を変調するために有利に使用され得る。このようなシステムの例は米国特許第8594510号に見られるが、IEEE 802.15.7-2011で提案されているカラーシフトキーイング等を含む、他のアプローチも当業者に知られている。
【0033】
コード化された光を検出するために、ある実施形態では、カメラ10aは、画像センサのピクセルが複数のライン(例えば、水平列)にグループ化され、カメラが連続したわずかに異なる時間で、順次各ラインを露光することにより画像を捕捉する、ローリングシャッターカメラである。斯くして、各ラインは、わずかに異なる時間で光源からの光、したがって、変調の異なる位相を捕捉する。したがって、ラインレートが変調周波数に対して十分に高い場合、これは、変調が画像内で検出されることを可能にする。コードがフレーム内のライン数に対して十分に短い場合、コードは、単一のフレームで検出されることができ、又はコードは、ビデオ画像の複数のフレームを介して検出されることができる。また、カメラ10aがローリングシャッターカメラではなく、一度にフレーム全体を露光するグローバルシャッターカメラである場合も、フレームレートが変調周波数に対して十分に高い場合、コード化された光はビデオ画像から検出されることができる。適切なコード化光技術は、それ自体、当業者によく知られているであろう。
【0034】
ビークルが固有に識別された照明に関して相対位置を通信することを可能にすることにより、スマートフォン等に適用されるVLCベースの屋内測位システムの不利な点を克服する屋内ビークル測位システムが提供される。これらのシステムによれば、精度は、照明器具の位置がデータベースに入れられる精度等の実際の状況により、約30cmに制限されて実際の状況において達成され得る。本明細書で述べられるシステムによれば、そのようなデータベースは必要とされず、したがって、そのことに関連する不利な点は省かれる。例えば、インターネット接続を介して照明器具のデータベースにアクセスするために時間がかかり、そのため、移動中のビークルが減速したり、位置を特定できるまで停止したりする必要さえあるであろう。インターネット接続は完全に信頼できるわけではないため、ビークルの位置に関する情報を提供するためにインターネット接続に依存している場合、安全性は保証されない可能性がある。データベースが使用される場合、システム内のすべてのビークルは適切な照明器具データベースにアクセスする必要がある。この問題は、すべてのビークル及び現場が同じパーティー(例えば、倉庫)によって管理されるアプリケーションで解決され得る可能性があるが、それが当てはまらない状況(例えば、GPSが使用されることができないトンネルや駐車場等の屋内環境における自動走行車等)において問題を残したままである。さらに、必要なアクセス情報を備えていない可能性があるため、自国以外で運転している車にとってデータベースへのアクセスを保証することは困難である。対照的に、本明細書で述べられる屋内測位システムは、はるかに改善された精度(おそらく1センチメートル以内)を提供し、ゆえに、空間利用のより良好な最適化を可能にする。このシステムは、いくつかの実施形態では、位置情報に加えて向き情報が提供されることを可能にする。当該ビークル測位システムは屋内で機能するため、GPSの必要性を回避することができる。
【0035】
本明細書で述べられるシステムはコード化されたライト識別子を使用するが、照明器具データベースへのアクセスは必要ない。したがって、インターネット接続に依存せず、そのような接続が中断されるため位置情報が利用できないというリスクはない。さらに、ネットワーク遅延が回避されるため、ビークルが自身の位置を決定する応答時間が速くなり得る。これは、駐車場の車や複数の現場(これらの現場は、共通のオーガニゼーションを共有していない)を飛行するように構成されたドローン等、ビークルが未知の領域に進入する場合に特に有利である。
【0036】
原則として、コードはビークルの無線接続の範囲内でしか固有である必要がないため、(電話測位システムよりも)照明源を識別するために必要な固有のコードは少なくなる。これは、コードが短くなり得るため、より迅速に検出され得ることを意味する(これは、ビークルが高速で走行している場合に重要である)。
【0037】
システムはまた、実際の位置に関してデータベースに記録された照明器具の位置の偏差が排除されるので、位置のより高い精度が達成されることを可能にする。これにより、照明器具の絶対位置は重要ではないため、エラーのリスクも低くなる。データベースからの照明器具のロケーションのエラーは完全に排除される。必要なのは、ビークルが、自身の視野内にある照明器具に対する自身の相対的な位置をこれらビークル間で通信できることである。同じ照明器具を「見る」ことができる他のビークルは、それによって、これらの同じ照明器具に対して、したがって自身に対して、当該ビークルが何をしているかを決定することができる。
【0038】
任意選択的に、システムの精度を向上させるために、照明器具のジオメトリに関する情報が、ビークル間、及び現場とビークルとの間で交換されてもよい。このような情報は、建物内に位置し得る、システムの中央コントローラに保持されてもよい。これは原則として必要な特徴ではないが、受けた情報をチェックするためにビークルのコントローラ16によって使用される情報を増大させることに注意されたい。
【0039】
精度のさらなる向上は、各ビークルに複数のカメラを配備することによって達成されてもよい。
【0040】
一般に、エリアを運転してる場合、各ビークルは、複数の照明器具を視野に入れるであろう。好ましい実施形態では、これらの照明器具の相対位置(及び距離)が、それらの近くの他のビークルに伝えられる。
【0041】
互いに対するビークルの位置を決定する観点から、これは冗長な情報である。しかしながら、これは、各ビークルが、他のビークルから受けた相対位置と、自身のカメラの視野から導出した相対位置とを比較することを可能にする。不一致はエラーの兆候であり、実際の状況下でシステムの精度を推定するために使用されることができる。
【0042】
ビークル間のメッセージ交換に含まれてもよい他の情報は、ブレーキをかけられるように他のビークルに信号を送信するためにメッセージを使用することである。本明細書で述べられるコード化された光を使用する測位システムは非常に正確で信頼できるため、他のビークルにブレーキをかけるように求める情報も同様に正確で信頼できる。本明細書で述べられる屋内測位システムは、照明器具が照明目的で既に設置され、さらに測位のために使用されることができる場合にとりわけ有益である。しかしながら、場合によっては、VLC測位専用のライトを設置することが適切な場合がある。
【0043】
本明細書で述べられるシステムは、現場を通る特定の経路を割り当てるために使用されることができ、又は移動体は、特定の「所期の経路」を主張することができる。「経路」は、ある幅(形状)及び定義されたタイミングで空間に定義される経路を意味する。さらに、経路の定義には許容値が含まれてもよい。一実施形態によれば、移動体は経路を主張し、その主張を他のビークルに伝える。ビークルによってカバーされていた経路の部分が、他のビークルによる使用のために解放され得るように、定期的な更新がブロードキャストされてもよい。別の実施形態では、現場に固定された中央コントローラ32が、共通の無線チャネルを介してビークルと通信し、経路を割り当てる、又はビークルによって行われた主張を承認することができる経路管理エンティティを提供してもよい。さらなる実施形態では、コントローラは、いくつかのビークルの所期の経路を追跡し、すべての経路を最適化し、優先権を調整してもよい。たとえば、トンネル内の緊急サービス等、ビークルに優先順位を割り当ててもよく、又はビークルは優先権を「購入」してもよい。一実施形態では、システムは、エリアの特定のゾーン又は領域内のすべてのビークルに関する情報を保持してもよい。各ビークルは、自身の望ましい経路を示してもよく、又はどのビークルがどこに行くつもりかについての情報が転送されることができるように、望ましい経路がビークルに提供されてもよい。その後、システムはすべてのビークルの経路を最適化できるが、エリアが混雑している場合は、一部のビークルを他のビークルよりも優先してもよい。ビークルはさまざまな方法で優先権を主張することができる。自動走行車の場合、ビークルが優先され、乗客が目的地に早く到着するように、ユーザは特定の料金を支払ってもよい。別の例では、配送センターにおいて、一部の注文がより高い優先権を有することができるが、関連する顧客はより多く支払う必要がある(たとえば、製品を早く入手するためにオンラインショップにより多く支払う)。経路の定義は、ランダムではないが、空間内の照明器具のロケーションを示すVLC識別子によって促進されることができる。たとえば、トンネル内の一連のライトにおいて、後続のライト(照明器具)は順次のVLC識別子を有する。別の例によれば、倉庫内の照明器具ライトのVLC識別子は、VLC識別子がフォーマットXYを有し得るグリッドを形成するように構成されてもよい。
【0044】
特定の条件下では、システムは、障害物周辺のビークルを誘導することができる。これは、各ビークルの位置が中央コントローラ(又はすべてのビークル)に供給される場合、中央コントローラ(又は各ビークル)によって実現されることができる。このシナリオにおいて、技術的な故障やクラッシュ等によりビークルが経路上に留まった場合、当該ビークルは、予期しない(突然の)障害物をなし得る。システムは留まることになったビークルの正確なロケーション及び向きを知っているので、障害物を避けて他のビークルを誘導することができる。これは少なくとも2つの点で役立ち得る。(ここで使用されるコード化光システムは高速で信頼性が高く、正確であるため)衝突の迅速な回避を可能にし、経路管理エンティティを介してブロックされたルートを回避するためにビークルのルートを遠ざけるように最適化することができる。
【0045】
状況によっては、ビークルに照明源を設置し、天井に光センサを設置することが有益な場合がある。これは、ビークルの正確な位置及び向きが決定されることを可能にするための測位情報をさらに支援できる。たとえば、フットプリントを伝える必要性を回避するために、ビークルの外側の角に照明源が付けられてもよい。
【0046】
本明細書で述べられるシステムには、さまざまなアプリケーションがある。たとえば、倉庫、温室、オークションホール等のロジスティックサービスのための自動走行車の分野で使用されてもよい。ある特定の例によれば、いわゆるドックシェルター内のトラックに商品が積まれてもよい。本明細書で述べられるシステムによって提供される、トロリー及びトラックの非常に正確な位置合わせの可能性により、最小限の人的介入で商品がトラックに積まれることができる。
【0047】
システムは、工場のロボットに適用されてもよい。
【0048】
システムは、特にトンネルや駐車場等のGPSが利用できない屋内環境での自動走行車又は無人車に適用されてもよい。
【0049】
システムは、屋内環境のドローンに適用されてもよい。
【0050】
これらすべてのアプリケーションにおいて、本明細書で述べられるシステムは、多くの利点を提供することができる。ビークル間の衝突は、ロケーション(及び場合によってはそれらの所期の経路)に関する情報を相互に交換することによって回避されることができる。本明細書で述べられる測位システムは他の測位方法よりも高速で正確であり、方位情報(向き)を提供するために利用されることができるため、移動体はより高速で移動してもよく、より高速で操縦を実行してもよい。衝突のリスクが低いため、本システムは一般に他のメカニズムよりも安全である。
【0051】
述べられた屋内測位システムは、他の測位システムの補助として使用され得ることにも注意されたい。
【0052】
図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する他の変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む(comprising)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項において列挙される、いくつかの項目の機能を果たしてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、又は他のハードウェアの一部として供給される、光学記憶媒体又は固体媒体等の、好適な媒体において記憶/頒布されてもよいが、インターネット、又は他の有線若しくは無線の電気通信システム等を介して、他の形態で頒布されてもよい。請求項中のいかなる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。