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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】センサ位置決めシステム
(51)【国際特許分類】
   A01K 61/10 20170101AFI20221215BHJP
   A01K 61/60 20170101ALI20221215BHJP
   A01K 61/80 20170101ALI20221215BHJP
【FI】
A01K61/10
A01K61/60 321
A01K61/80
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021514534
(86)(22)【出願日】2019-10-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 US2019053986
(87)【国際公開番号】W WO2020072438
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】62/742,145
(32)【優先日】2018-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/385,292
(32)【優先日】2019-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516326438
【氏名又は名称】エックス デベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】メッサーナ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】コーメニー,カイル ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ソーントン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ,バーナビー ジョン
(72)【発明者】
【氏名】デイブ,ニール
(72)【発明者】
【氏名】ワッシュバーン,シェーン
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】ノルウェー特許発明第300401(NO,B1)
【文献】登録実用新案第3004788(JP,U)
【文献】国際公開第2009/008733(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/063033(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108040948(CN,A)
【文献】国際公開第2014/098614(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 61/10
A01K 61/60
A01K 61/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ位置決めシステムであって、
複数の方向において水中センサシステムを操作する第1作動システムであって、第1プーリシステムを有する第1作動システムと、
複数の方向において前記第1作動システムと共に前記水中センサシステムを操作する第2作動システムであって、第2プーリシステムを有する第2作動システムと、
前記水中センサシステムを支持する2点装着ブラケットであって、第1ラインを通じて前記第1作動システムに接続していると共に、第2ラインを通じて前記第2作動システムに接続している2点装着ブラケットと、を備え、
前記水中センサシステムは、前記第1ライン及び前記第2ラインを通じて、前記第1プーリシステム、前記第2プーリシステム、及び前記2点装着ブラケットに付加されており
前記水中センサシステムから取得したセンサデータに基づいて前記第1作動システム及び前記第2作動システムを制御して前記水中センサシステムを位置決めするように構成された作動サーバをさらに備える、システム。
【請求項2】
前記第1プーリシステムはスプールであり、前記第2プーリシステムはスプールである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1プーリシステムはプーリであり、前記第2プーリシステムはプーリである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記作動サーバは、
ケージ構造内における前記水中センサシステムの場所を判定し、
前記水中センサシステムの前記場所を前記ケージ構造のエッジの場所と比較することに応答して、結果的に得られる距離を判定し、
前記結果的に得られた距離を既定の閾値と比較し、且つ、
前記結果的に得られた距離が前記既定の閾値以内であるという判定に応答して、
前記2点装着ブラケットに接続された前記第1ライン上の張力を低減するべく第1命令を前記第1作動システムに送信し、且つ、
前記2点装着ブラケットに接続された前記第2ライン上の張力を低減するべく第2命令を前記第2作動システムに送信する、ようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記作動サーバは、
ケージ構造内の水生カーゴの運動の検出を通知するセンサデータを前記水中センサシステムから受け取り、
前記水生カーゴを追跡するべく前記水生カーゴ運動の物体認識データを生成し、
前記水生カーゴ運動の前記生成された物体認識データに基づいて、
前記水生カーゴを追跡するために前記水中センサシステムを位置決めするべく、第1速度及び第1方向において前記第1プーリシステムを回転させるように、第1命令を前記第1作動システムに送信し、且つ、
前記水生カーゴを追跡するために前記第1作動システムとの関連において前記水中センサシステムを位置決めするべく、第2速度及び第2方向において前記第2プーリシステムを回転させるように、第2命令を前記第2作動システムに送信する、ようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記センサデータは、1つ又は複数のカメラからの媒体データ及び前記水中センサシステムに関するセンサデータを有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記水生カーゴは、1つ又は複数の異なるタイプの魚を有する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記作動サーバは、
前記水中センサシステムから観察された水生カーゴを示すセンサデータを前記水中センサシステムから受け取り、
前記水生カーゴまでの前記水中センサシステムの距離を通知するオブジェクションデータを前記センサデータから生成し、
前記水生カーゴまでの前記水中センサシステムの前記距離を通知する、前記センサデータからの前記生成されたオブジェクションデータに基づいて、
前記水生カーゴに近するように前記水中センサシステムを位置決めするべく、第1速度及び第1方向において前記第1プーリシステムを回転させるように、第1命令を前記第1作動システムに送信し、且つ、
前記水生カーゴに近するように前記第1作動システムとの関連において前記水中センサシステムを位置決めするべく、第2速度及び第2方向において前記第2プーリシステムを回転させるように、第2命令を前記第2作動システムに送信する、ようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記水生カーゴまでの前記水中センサシステムの前記距離を通知する前記センサデータからの前記生成されたオブジェクションデータに基づいて、
前記作動サーバは、
前記水生カーゴから遠く離れるように前記水中センサシステムを位置決めするべく、第1速度及び第1方向において前記第1プーリシステムを回転させるように、第3命令を前記第1作動システムに送信し、且つ、
前記水生カーゴから遠く離れるように前記第1作動システムとの関連において前記水中センサシステムを位置決めするべく、第2速度及び第2方向において前記第2プーリシステムを回転させるように、第4命令を前記第2作動システムに送信する、ようにさらに構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記作動サーバは、設定されたスケジュールに基づいてケージ構造内において前記水中センサシステムを位置決めするようにさらに構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
ケージ構造内の魚に餌を供給する給餌メカニズムであって、前記設定されたスケジュールは、前記魚への前記餌の前記供給用の設定されたスケジュールに基づいている、給餌メカニズムをさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2018年10月5日付けで出願された米国仮特許出願第62/742,145号の利益を主張するものであり、この特許文献の内容は、引用により、本明細書に包含される。
【0002】
[0002] 本明細書は、養殖システムに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 養殖は、魚、甲殻類、水生植物、及びその他の生物などの水生カーゴの飼育を含む。養殖は、制御された環境下において真水及び塩水個体を養うことを伴っており、且つ、商業漁業と対照をなしうる。具体的には、魚の飼育は、通常は、食用としての、タンク、養魚池、又は海洋エンクロージャ内における商業的な魚の育成を伴いうる。
【発明の概要】
【0004】
[0004] 魚の成長及び収穫を高める開放型の海洋養殖システムは、魚の監視を必要としうる。これらの養殖システムは、通常、生きた魚を収容する沈潜可能なケージ構造と、時間に伴って魚の成長の程度を監視する沈潜可能なケージ構造内のセンサ位置決めシステムと、を含む。センサ位置決めシステムは、センサシステムと、1つ又は複数のプーリシステムを有するウインチ作動システムと、遠方側プーリと、センサシステムを位置決めするラインと、を含む。但し、これらのシステムは、海流及び強風などの外部力からのトルク及び回転現象に曝露される場合があり、この結果、これに応答して、人間によるセンサ位置決めシステムに対する保守の実行を必要としうる。人間は、沈潜可能なケージ構造内におけるセンサシステムの場所を再位置決めすることができると共に、外部力に起因して破損しうるセンサシステムのコンポーネントのうちの1つ又は複数を修理することができる。
【0005】
[0005] いくつかの実装において、沈潜可能なケージ構造は、外部力の影響に抵抗するセンサ位置決めシステムを含むように、構成することができる。センサ位置決めシステム内の二重筋交いコンポーネントと、平行運動及び垂直方向の深さ位置決めの両方を許容するウインチ作動システムと、を使用することにより、センサ位置決めシステムは、沈潜可能なケージ内に存在している間のセンサポインティング用の安定したハンガーとなる。二重筋交いコンポーネントは、通常の筋交いコンポーネントよりも効率的であり、その理由は、外部力の影響に抗する、トルク印加に対するその抵抗力にある。従って、センサ位置決めシステムは、ユーザサービスに対するニーズを伴わない安定した方式によって沈潜可能なケージ内において位置決めされている間に、水生カーゴの、いくつかの例を挙げれば、キャプチャ媒体(例えば、画像及びビデオ映像)、熱撮像、及び熱シグネチャなどの、センサデータを取得することができる。
【0006】
[0006] センサ位置決めシステムの1つの利益は、外部力によって生成される回転外乱を制限するその能力である。これらの外部力は、センサ位置決めシステムと衝突する海流、強風、及び魚の運動であってよい。外部力によって生成される回転外乱の制限に加えて、センサ位置決めシステムは、外部力の観点において、その実際の回転運動を制御することができる。具体的には、センサ位置決めシステムは、沈潜可能なケージ構造内の水生カーゴを観察するべく、望ましい角度に回転することができる。センサ位置決めシステムは、外部力の観点において、沈潜可能なケージ構造内において、望ましい角度においてその位置を保持することができる。
【0007】
[0007] 一般的な一態様において、ウインチカメラシステムは、複数の方向において水中カメラシステムを操作するためのウインチ作動システムを含んでおり、この場合に、ウインチ作動システムは、第1プーリシステムと、第2プーリシステムと、を含む。ウインチカメラシステムは、水中カメラシステムを支持するための、且つ、2つのウインチロープに接続するための、2点装着ブラケットを含む。ウインチカメラシステムは、ロープを通じて第1プーリシステム及び2点装着ブラケットに付加された遠方側プーリを含む。ウインチカメラシステムは、ロープを通じて第2プーリシステム及び2点装着ブラケットに付加された水中カメラシステムを含む。ウインチカメラシステムは、2点装着ブラケットに結合されたパンモータを含み、この場合に、パンモータは、2点装着ブラケットとの関係において水中センサシステムの回転位置を調節するように構成されている。
【0008】
[0008] 実装は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含みうる。例えば、第1プーリシステムは、スプールであり、且つ、第2プーリシステムは、スプールである。
【0009】
[0009] いくつかの実装において、ウインチ作動システムは、第1方向において第1回転速度で第1プーリシステムを回転させるべく、且つ、第2方向において第2回転速度で第2プーリシステムを回転させるべく、作動サーバから命令を受け取るように構成されている。ウインチ作動システムは、第1方向において第1回転速度で第1プーリシステムを回転させるように、且つ、第2方向において第2回転速度で第2プーリシステムを回転させるように、構成されている。
【0010】
[0010] いくつかの実装において、第1方向及び第2方向は、時計回り方向又は反時計回り方向を含む。
【0011】
[0011] いくつかの実装において、水中カメラシステムは、水生生物の媒体をキャプチャする撮像システムと、撮像システムの運動を制御する1つ又は複数のパンモータと、水生生物のキャプチャされた媒体を記録するためのセンサモジュールと、撮像システムのコンポーネントの支持のためのフレームと、を含む。
【0012】
[0012] いくつかの実装において、ウインチ作動システムは、下向き方向において水中カメラユニットを運動させるように構成されており、これには、時計回り方向において第1回転速度において第1プーリシステムを回転させることと、反時計回り方向において第2回転速度において第2プーリシステムを回転させることと、が更に含まれている。
【0013】
[0013] いくつかの実装において、ウインチ作動システムは、上向き方向において水中カメラシステムを運動させるように構成されており、これには、反時計回り方向において第1回転速度において第1プーリシステムを回転させることと、時計回り方向において第2回転速度において第2プーリシステムを回転させることと、が更に含まれている。
【0014】
[0014] いくつかの実装において、ウインチ作動システムは、遠方側プーリに向かって水中カメラシステムを運動させるように構成されており、これには、反時計回り方向において第1回転速度において第1プーリシステムを回転させることと、反時計回り方向において第2回転速度において第2プーリシステムを回転させることと、が更に含まれている。
【0015】
[0015] いくつかの実装において、ウインチ作動システムは、ウインチ作動システムに向かって水中カメラシステムを運動させるように構成されており、これには、時計回り方向において第1回転速度において第1プーリシステムを回転させることと、時計回り方向において第2回転速度において第2プーリシステムを回転させることと、が更に含まれている。
【0016】
[0016] いくつかの実装において、水中カメラシステムは、Y軸を中心としたトルクに対して安定を提供する、且つ、Y軸を中心とした水中カメラユニットを回転及び位置決めするパンモータの使用を可能にする、2つのロープ装着を伴う2点装着ブラケットを更に含む。
【0017】
[0017] いくつかの実装において、センサ位置決めシステムは、複数の方向において水中センサシステムを操作する第1作動システムであって、第1プーリシステムを含む第1作動システムと、複数の方向において第1作動システムと共に水中センサシステムを操作する第2作動システムであって、第2プーリシステムを含む第2作動システムと、水中センサシステムを支持する2点装着ブラケットであって、第1ラインを通じて第1作動システムに接続する、且つ、第2ラインを通じて第2作動システムに接続する、2点装着ブラケットと、第1ライン及び第2ラインを通じて第1プーリシステム、第2プーリシステム、及び2点装着ブラケットに付加された水中センサシステムと、を含む。
【0018】
[0018] いくつかの実装において、第1プーリシステムは、スプールであり、且つ、第2プーリシステムは、スプールである。
【0019】
[0019] いくつかの実装において、第1プーリシステムは、プーリであり、且つ、第2プーリシステムは、プーリである。
【0020】
[0020] いくつかの実装においては、センサ位置決めシステムは、ケージ構造内の水中センサシステムの場所を判定し、水中センサシステムの場所をケージ構造のエッジの場所と比較することに応答して結果的に得られる距離を判定し、結果的に得られた距離を既定の閾値と比較し、且つ、結果的に得られた距離が既定の閾値以内であるという判定に応答して、2点装着ブラケットに接続された第1ライン上の張力を低減するべく第1命令を第1作動システムに送信し、且つ、2点装着ブラケットに接続された第2ライン上の張力を低減するべく第2命令を第2作動システムに送信する、ように構成された作動サーバを含む。
【0021】
[0021] いくつかの実装において、センサ位置決めシステムは、ケージ構造内の水生カーゴの運動の検出を通知するセンサデータを水中センサシステムから受け取り、水生カーゴを追跡するべく水生カーゴ運動の物体認識データを生成し、且つ、水生カーゴを追跡するべく水中センサシステムを位置決めするために、水生カーゴ運動の生成された物体認識データに基づいて、第1速度及び第1方向において第1プーリシステムを回転させるべく第1命令を第1作動システムに送信し、且つ、水生カーゴを追跡するべく第1作動システムとの関連において水中センサシステムを位置決めするために、第2速度及び第2方向において第2プーリシステムを回転させるべく第2命令を第2作動システムに送信する、ように構成された作動サーバを含む。
【0022】
[0022] いくつかの実装において、センサデータは、1つ又は複数のカメラからの媒体データと、水中センサシステム上のセンサデータと、を含む。
【0023】
[0023] いくつかの実装において、水生カーゴは、1つ又は複数の異なるタイプの魚を含む。
【0024】
[0024] いくつかの実装において、センサ位置決めシステムは、水中センサシステムから観察された水生カーゴを示すセンサデータを水中センサシステムから受け取り、水生カーゴまでの水中センサシステムの距離を通知する物体認識データをセンサデータから生成し、水生カーゴまでの水中センサシステムの距離を通知する、センサデータからの生成されたオブジェクションデータに基づいて、水生カーゴに相対的に近接した状態において水中センサシステムを位置決めするために、第1速度及び第1方向において第1プーリシステムを回転するべく第1命令を第1作動システムに送信し、水生カーゴに相対的に近接した状態において第1作動システムとの関連において水中センサシステムを位置決めするために、第2速度及び第2方向において第2プーリシステムを回転するべく第2命令を第2作動システムに送信する、ように構成された作動サーバを含む。
【0025】
[0025] いくつかの実装において、水生カーゴまでの水中センサシステムの距離を通知する、センサデータからの生成されたオブジェクションデータに基づいて、ウインチセンサシステムは、水生カーゴから更に遠く離れるように水中センサシステムを位置決めするために、第1速度及び第1方向において第1プーリシステムを回転させるべく第3命令を第1作動システムに送信し、且つ、水生カーゴから更に遠く離れるように第1作動システムとの関連において水中センサシステムを位置決めするために、第2速度及び第2方向において第2プーリシステムを回転させるべく第4命令を第2作動システムに送信する、ように更に構成されている。
【0026】
[0026] いくつかの実装において、ウインチセンサシステムは、設定されたスケジュールに基づいて、ケージ構造内において水中センサシステムを位置決めしている。
【0027】
[0027] いくつかの実装において、方法は、ケージ構造内において魚に餌を供給する給餌メカニズムを更に含み、この場合に、設定されたスケジュールは、魚に対する餌の供給用の設定されたスケジュールに基づいている。
【0028】
[0028] いくつかの実装において、1つ又は複数の処理装置によって実行される方法は、1つ又は複数の処理装置により、水生構造内の運動可能な水中センサシステムのパラメータを通知するデータを受け取ることと、1つ又は複数の処理装置により、(i)水生構造内の水中センサシステムの位置及び(ii)通知された位置において実行されるべき計測を通知するデータを取得することと、1つ又は複数の処理装置により、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることであって、水中センサシステムに結合されたラインを運動させるように1つ又は複数の電動プーリシステムに命令することを有する、ことと、通知された位置に到達した後に、1つ又は複数の処理装置により、水中センサシステムが通知された計測を実行するようにすることと、を含む。
【0029】
[0029] いくつかの実装において、1つ又は複数の処理装置は、1つ又は複数の電動プーリシステムの動作を調節するべく、閉ループフィードバックを使用して水中センサシステムの位置を調節するように、構成されている。
【0030】
[0030] いくつかの実装において、データを取得することは、水中センサシステムによって検知された水生状態に基づいて水中センサシステムの位置を調節するべく、機械学習モデルの出力、スケジューリングされた運動の組、又は1つ又は複数の規則に基づいて、水中センサシステムの位置を取得することを含む。
【0031】
[0031] いくつかの実装において、位置及び実行されるべき計測を通知するデータを取得することは、コマンドを受け取ることを有し、この場合に、方法は、コマンドが、運動可能な水中センサシステムのパラメータを通知する受け取られたデータに基づいて有効に実行されうることを検証することを有し、且つ、この場合に、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、コマンドが有効に実行されうることの検証に基づいて実行されている。
【0032】
[0032] いくつかの実装において、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、絶対圧力センサ、ソナーセンサ、レーザレンジファインダ、水温センサ、又は周辺光レベルセンサからの入力に基づいて判定された深さ計測に基づいて実行されている。
【0033】
[0033] いくつかの実装において、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、ソナーセンサ、レーザレンジファインダ、又はステレオカメラシステムの画像からの3D再構築からの入力に基づいて、センサシステムが存在している水生構造の要素との関係における距離計測に基づいて実行されている。
【0034】
[0034] いくつかの実装において、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、ロードセル、モータトルクセンサ、モータ電流センサからの入力に基づいて判定されたライン張力計測に基づいて実行されている。
【0035】
[0035] いくつかの実装において、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、(i)エンコーダ、リゾルバ、又はホール効果センサを使用して判定されたモータの回転位置、(ii)角度位置センサ、又は(iii)ラインが送り出される且つ巻き取られるのに伴ってスプールの有効直径を計測するメカニズムに基づいて判定されたライン長推定値に基づいて実行されている。
【0036】
[0036] いくつかの実装において、水中センサシステムが通知された位置に自動的に操作されるようにすることは、水中センサシステムを操作する調節をそれぞれ実行するように、少なくとも2つの電動プーリシステムに命令することを有する。
【0037】
[0037] 以下、添付図面及び説明において、1つ又は複数の実装の詳細について説明する。本開示のその他の潜在的な特徴及び利点については、説明及び図面から、且つ、請求項から、明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図面の簡単な説明
図1】[0038]水生カーゴを収容する養殖沈潜可能構造のシステムの例示用の一構成の図である。
図2】[0039]水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステムの例示用の一構成を示す図である。
図3】[0040]水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステムの例示用の一構成を示す別の図である。
図4】[0041]水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステムの例示用の一構成を示す別の図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
[0042] 様々な図面における同様の参照符号及び表記は、同様の要素を示している。本明細書において示されているコンポーネント、その接続及び関係、並びにその機能は、例示を目的としたものに過ぎず、且つ、本特許文献において記述及び/又は特許請求されている実装の限定を意図したものではない。
【0040】
詳細な説明
[0043] 図1は、生きている水生カーゴ104を収容する養殖沈潜可能構造102のシステム100の例示用の一構成の図である。この例において、構造102は、生きている魚を収容しているオフショアケージである。構造102は、外洋において水生カーゴ104を維持及び保存するように、且つ、カーゴ104が自由に移動し且つ監視されることを許容するように、構成されている。この特定の例において、構造102は、外洋において望ましい場所に配置されるように、且つ、鮭などの水生カーゴ104が、構造102の外骨格を通じて自由に通過することを許容するように、構成されている。具体的には、構造102の外骨格は、ネット材料であってよい。ネット材料は、水生カーゴ104が通過することを許容するべく十分に大きい、或いは、水生カーゴ104が通過できないように、且つ、外洋から水のみが構造102を通じて流れるように、十分に小さい、孔を含みうる。
【0041】
[0044] いくつかの実装において、構造102は、構造の外部に位置する1人又は複数人の人物が、生きている水生カーゴ104を観察及び分析することを許容している。これらの人物は、構造102の上部に位置するキャットウォーク108に沿って歩行することができる。キャットウォーク108は、構造102の周囲を横断することが可能であり、且つ、複数の人物がキャットウォークに跨って歩行しうるように、十分に幅広であってよい。又、キャットウォークは、装置が構造102の内部に進入するべく十分に大きい孔を含みうる。岩屑から人物を保護するべく、フェンス110が、キャットウォーク108の上部において着座している。いくつかの実装において、フェンス110は、人物が構造102内に落下しないことを保証するべく、キャットウォーク108の内側リング上において着座しうる。ウインチ作動システムは、更に後述するように、フェンス110がキャットウォーク108の内部にある際には、フェンス110の上部において着座することが可能であり、或いは、これに隣接した状態において休止することもできる。
【0042】
[0045] 図1は、構造102の側面図を示している。構造102は、生きている水生カーゴ104と、通信及び制御システム112と、電源システム114と、給餌メカニズム116と、センサ位置決めシステム106と、を含む。
【0043】
[0046] 構造102は、ユーザを収容するように、且つ、ユーザが水生カーゴ104を監視することを許容するように、構成された、外洋において配置された自由浮遊構造である。2つの水中ブイ118-A及び118-B(集合的に、水中ブイ118)が、構造102を支持している。いくつかの実装において、2つの水中ブイ118は、海底に係留することができる。その他の実装において、2つの水中ブイ118は、構造102が海流と共に漂流することを許容する浮遊装置であってよい。
【0044】
[0047] いくつかの実装において、構造102内において保存されている水生カーゴ104は、魚又はその他の水生生命体を含みうる。カーゴ104は、例えば、いくつかの例を挙げれば、稚魚、鯉、サメ、及び鱸を含みうる。一例において、カーゴ104は、稚魚であり、且つ、人物は、構造102内の稚魚の成長の成熟度を監視することができる。いくつかの実装において、カーゴ104は、真水、救援物資などのような、その他の資源であってよい。
【0045】
[0048] いくつかの実装において、構造102は、メッシュ網によってカバーされた外骨格を有する。構造102の外骨格をカバーしているメッシュ網は、構造102内において収容されているカーゴ104に基づいてサイズ設定された孔を有することができる。例えば、均一なカーゴ104の平均サイズが、直径において12センチメートル(cm)である場合に、メッシュ網の孔は、カーゴ104が構造102から離脱することを防止するべく、直径において10cmであってよい。いくつかの実装において、構造102の外骨格をカバーしているメッシュ網は、鉄、鋼などのような、強い海流に耐えうる材料から製造されている。いくつかの実装において、構造102は、メッシュ網を含んではおらず、海水からカーゴ104を保護するべく、環境的に封止されている。この例において、ユーザは、構造102を見通すことにより、或いは、キャットウォーク108を通じて見下ろすことにより、構造102の外側からカーゴ104を観察することができる。構造102の外側構造は、半透明材料であってよく、或いは、完全に透明な材料であってもよい。
【0046】
[0049] いくつかの実装において、構造102は、約5000000ftの容積を包含している。例えば、構造102は、50~70メートルの直径を有することができる。いくつかの実装において、構造102は、2500ft、4000ft、6000ftなどのような異なる容積を包含しており、且つ、20フィート、40フィート、60フィートなどのような異なる直径を有することができる。いくつかの実装において、構造102は、システム100内において示されている形状などの円筒形の形状であってよい。その他の実装において、構造102は、球状の形状であってよい。円筒形の形状は、カーゴ104が挿入及び解放されることを許容するべく、キャットウォーク108内における上部の封止可能な開口部と、構造102の底部における開口部と、を含むことができる。
【0047】
[0050] 構造102は、1つ又は複数の感知コンポーネントを更に含む。これらの感知コンポーネントは、(システム100内において示されているように)水面超又は水面未満に位置しうる。具体的には、感知コンポーネントは、通信及び制御システム112と、電源システム114と、給餌メカニズム116と、を含みうる。感知コンポーネントは、構造102の残りの部分から封止されたコンポーネントであってよい。通信及び制御システム112は、水による損傷の影響を受けやすいセンサ及び電子回路を含みうると共に、機能するべく、乾燥状態において維持されなければならない。給餌メカニズム116は、カーゴ104用の餌を収容する給餌ビンを含みうる。
【0048】
[0051] 通信及び制御システム112は、通信及び制御システム112又はリモートサーバによる画像分析のために、物体を検出する又は画像を取得するソナー、カメラ、深さセンサ、圧力センサ、海流センサ、酸素飽和、総溶解固形分、及び水中聴音器を使用したサウンド、並びに、カメラ内に統合された流れ計測、などのような水質センサなどの、センサを含みうる。例えば、通信及び制御システム112は、構造102内のカーゴ104の活動を監視するカメラを含むことができる。いくつかの実装において、カメラは、カーゴ104の活動を監視するべく、構造102内において運動することができる。
【0049】
[0052] いくつかの実装において、通信及び制御システム112は、構造102内のカメラの位置を監視することができる。リモートサーバは、構造102内の特定の深さを有する特定の場所にカメラを移動させるべく、通信及び制御システム112に命令することができる。カメラの運動は、リアルタイムのものであってもよく、又は、リモートサーバによって提供される構造102内の既定の経路に基づいたものであってもよい。
【0050】
[0053] いくつかの実装において、構造102は、センサ位置決めシステムを含むことができる。センサ位置決めシステムは、センサ位置決めシステム106と、遠方側プーリ130と、近方側プーリ122と、装着ブラケット124と、撮像システム129と、を含むことができる。センサ位置決めシステム106は、ロープ又はケーブルワイヤにより、遠方側プーリ130に接続している。これに加えて、センサ位置決めシステム106は、ロープ又はケーブルワイヤにより、近方側プーリ122を通じて装着ブラケット124に接続している。センサ位置決めシステム106は、撮像システム129の運動を制御するべく、ロープ又はケーブルワイヤを運動させている。その他の実装において、撮像システム129は、構造102を包含しうる1つ又は複数の水平方向及び垂直方向レールに沿って運動することができる。その他の実装において、撮像システム129は、カーゴ104の活動を監視するべく、構造102の外部の周りにおいて操作することができる。いくつかの実装において、フレーム126に接続された撮像システム129の代わりに、センサ位置決めセンサシステムは、いくつかの例を挙げれば、カメラシステム、ステレオカメラシステム、水質センサ、又は水中聴音器、又は上記の組合せなどの、1つ又は複数のその他のセンサを含むことができる。
【0051】
[0054] 図2は、水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステム200の例示用の一構成を示す図である。センサ位置決めシステム200は、作動サーバ201と、ウインチ作動システム202と、クローズラインロープ206と、遠方側プーリ208と、プーリ214と、センサシステム229と、を含むことができる。その他の実装において、センサ位置決めシステム200は、ロープの代わりに、ロープ206を含むことができる。又、図2は、システム200の様々なプレーンを示すべくX-Y-Z軸をも示している。
【0052】
[0055] ウインチ作動システム202は、プーリシステムA 204と、プーリシステムB 210と、1つ又は複数の電気モータと、電源と、トランシーバと、制御モジュールと、を含みうる。制御モジュールは、特定のタスクを実行するように、ウインチ作動システム202の様々なコンポーネントに命令している。例えば、制御モジュールは、所定の期間にわたって、所定の方向において、所定の回転速度において、対応するプーリシステムA 204を回転させるように電気モータに命令している。
【0053】
[0056] プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210は、例えば、プーリ又はスプールであってよい。又、遠方側プーリ208も、例えば、プーリ又はスプールであってよい。プーリは、クローズラインロープ206などの、ロープの運動及び方向を支持するべく使用される単純な機械である。スプールは、クローズラインロープ206などの、ロープを巻き取る装置である。いくつかの実装において、クローズラインロープ206は、まず、いずれか(例えば、上部又は下部)の方向において、プーリシステムA及びプーリシステムB上において巻き取ることができる。例えば、クローズラインロープ206は、プーリシステムA 204の上部及びプーリシステムB 210の下部から送り出すことができる。
【0054】
[0057] プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210は、例えば、溝を有することが可能であり、或いは、平らであってもよい。システム200において示されているように、プーリシステムA 204は、異なる方向においてクローズラインロープ206を運動させるプーリである一方、プーリシステムB 210は、深さロープ212用のスプールである。例えば、センサ位置決めシステム200において示されているように、プーリシステムA 204は、クローズラインロープ206に沿ってプーリ214の水平方向の運動及び変化を支持するべく、使用されている。プーリシステムB 210は、深さロープ212の運動を制御する深さロープ212のスプールを含み、これが、結果的に、プーリ214を通じてセンサシステム229の垂直方向深さ位置を制御している。ウインチ作動システム202の電気モータは、電源から電力を受け取っており、且つ、特定の速度において望ましい方向においてプーリシステムA 204及びプーリシステムB 210の両方を運動させることができる。
【0055】
[0058] 電源は、ウインチ作動システム202の個々のコンポーネントに電力を供給している。電源は、コンポーネントのそれぞれに様々な電圧及び電流レベルにおいてAC及びDC電力を提供することができる。例えば、電源は、12ボルトのDCを電気モータに供給することができると共に、9ボルトのACを制御モジュールに供給することができる。
【0056】
[0059] トランシーバは、作動サーバ201と双方向方式で通信することができる。作動サーバ201は、いくつかの例を挙げれば、クライアント装置、携帯型パーソナルコンピュータ、スマートフォン、及びデスクトップコンピュータを含みうる。作動サーバ201は、インターネットに接続することが可能であり、或いは、ローカルに接続された1つ又は複数のコンピュータであってもよい。例えば、トランシーバは、5秒間にわたって、10RPMにおいて時計回りにプーリシステムA 204を回転させるべく、且つ、5RPMにおいて反時計回りにプーリシステムB 210を回転させるべく、作動サーバ201から通知を受け取ることができる。時間の経過に応答して、トランシーバは、プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210がその望ましい場所に移動した後に、通知を作動サーバ201に送信することができる。いくつかの実装において、作動サーバ201は、プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210が回転を停止するべきであることを示す通知をトランシーバに送信することができる。
【0057】
[0060] 或いは、この代わりに、トランシーバは、データを作動サーバ201に送信することもできる。例えば、データは、センサシステム216の1つ又は複数のカメラからのライブビデオ供給、センサシステム216の1つ又は複数のカメラからの事前に記録された媒体、通信及び制御システム112からのセンサデータ、並びに電源システム114からの電源情報の送信を含みうる。これに加えて、データは、センサシステム229のセンサからの熱撮像データ、構造102を通じて運動する海流の強度を通知しうる圧力センサからのデータ、水質センサからのデータ、及び水中聴音器からのデータを含みうる。
【0058】
[0061] センサ位置決めシステム200は、構造102などの構造内において、魚及びその他の水生動物などの水生カーゴを監視するべく、使用することができる。いくつかの実装において、ウインチ作動システム202及び遠方側プーリ208は、構造102の境界線に沿ってプラットフォームの上部に配置することができる。例えば、プラットフォームは、キャットウォーク108などのキャットウォーク、或いは、1人又は複数人のユーザが構造102の周りを歩行することを許容する、構造102に接続された水平方向側壁であってよい。構造102の一部分が水面超において露出している一方で、クローズラインロープ206は、構造102を通じてプラットフォームからウインチ作動システム202のプーリシステムA 204と遠方側プーリ208との間において横断しうる。これとは別個に、深さロープ212は、構造102のメッシュ網を通じて、プーリシステムB 210、プーリ214、及びセンサシステム216の間において横断しうる。構造102の内部は、プーリ214、センサシステム216、プーリシステムB 210からセンサシステム216までの深さロープ212の部分、及びプーリシステムA 204と遠方側プーリ208との間のクローズラインロープ206の部分を含む。プーリ214及びセンサシステム216は、構造102内において、プーリシステムA 204と遠方側プーリ208との間においてクローズラインロープ206に沿って水平方向に運動することができる。これに加えて、センサシステム229は、構造102内において、プーリ214を通じて深さロープ212に沿って垂直方向に運動することもできる。
【0059】
[0062] センサシステム229は、構造102内において、望ましい場所に移動することができる。運動は、構造102内における水平方向の運動及び垂直方向の深さ運動を含みうる。例えば、センサシステム229は、クローズラインロープ206に沿って水平方向(X)に10フィート及び垂直方向(Y)において海面未満の20フィートなどのように、構造102内のX-Y座標プレーンによって表現される場所に移動することができる。又、センサシステム229は、海面超において露出した構造102の部分と海面未満である構造102の部分との間において運動することもできる。
【0060】
[0063] いくつかの実装において、プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210の電気モータは、互いに独立的に回転することができる。その他の実装においては、プーリシステムA 204が回転するのに伴って、プーリシステムB 210が回転している。同様に、プーリシステムB 210が回転するのに伴って、プーリシステムAが回転している。例えば、作動サーバ201は、プーリシステムA 204の運動を命令する、且つ、プーリシステムB 210の運動を必要としてはいない、通知をウインチ作動システム202に送信することができる。トランシーバは、これらの受け取られた命令を制御モジュールに提供しており、且つ、制御モジュールは、10秒間にわたって時計回りの方向において50RPMにおいてプーリシステムA 204を回転させるように、電気モータに命令している。時計回り方向においてプーリシステムA 204を回転させることにより、プーリ214は、回転し、且つ、センサシステム229は、ウインチ作動システム202に向かって水平方向において望ましい距離だけ運動している。
【0061】
[0064] 別の例において、作動サーバ201は、プーリシステムB 210の運動を命令する、且つ、プーリシステムA 204の運動を必要としてはいない、通知をウインチ作動システム202に送信することができる。トランシーバは、これらの受け取られた命令を制御モジュールに提供しており、且つ、制御モジュールは、5秒間にわたって時計回りの方向において10RPMにおいてプーリシステムB 210を回転させるように電気モータに命令している。時計回り方向においてプーリシステムA 204を回転させることにより、プーリ214は、静止状態において留まり、且つ、センサシステム229は、構造102の下部に向かって下方に望ましい垂直方向距離だけ運動している。
【0062】
[0065] 遠方側プーリ208は、クローズラインロープ206の安定を提供している。プーリシステムA 204が回転するのに伴って、クローズラインロープ206は、遠方側プーリ208の周りを横断している。例えば、プーリシステムA 204が時計回り方向において回転した場合に、クローズラインロープ206は、時計回り方向において遠方側プーリ208の周りを回転することになる。同様に、プーリシステムA 204が反時計回り方向において回転した場合には、クローズラインロープ206は、反時計回り方向において遠方側プーリ208の周りを回転することになる。
【0063】
[0066] プーリ214は、深さロープ212の安定及び深さ運動を提供している。プーリ214は、センサシステム229の深さ運動のためにプーリシステムB 210に接続している。システム200において示されているように、プーリシステムB 210は、深さロープ212用のスプールである。電気モータが時計回り方向においてプーリシステムB 210を回転させるのに伴って、深さロープ212は、センサシステム229の深さを増大させるべく、延伸する。電気モータが反時計回り方向においてプーリシステムB 210を回転させるのに伴って、深さロープ212は、プーリシステムB 210内に退却し、そこで、深さロープ212は、巻き取られている。
【0064】
[0067] センサシステム229は、1点装着ブラケット224と、制御システム226と、撮像システム227と、フレーム228と、を含む。制御システム226は、センサシステム229を運動させる1つ又は複数のコンポーネントを含む。例えば、制御システム226は、Y軸を中心としたセンサシステム229の回転を許容するパンモータを含みうる。これに加えて、センサシステム229は、水平及び垂直方向において運動することもできる。
【0065】
[0068] センサシステム229は、防水型であり、且つ、破損することなしに、海流などの外部力の影響に耐えることができる。例えば、撮像システム227は、ステレオカメラ、3Dカメラ、又はアクションカメラ、或いは、これらのカメラの組合せであってよい。その他の実装において、センサシステム229は、撮像システム227の代わりに、1つ又は複数のその他のセンサタイプを含みうる。具体的には、センサシステム229は、いくつかの例を挙げれば、圧力センサ、水中聴音器、水質センサ、ステレオカメラシステム、カメラシステム、HDカメラシステム、超音波センサ、熱センサ、又はX線センサを含みうる。又、センサシステム229は、上述のように、カメラ及びその他の様々なタイプのセンサの組合せを含むこともできる。
【0066】
[0069] 1点装着ブラケット224は、深さロープ212をフレーム228に接続するブラケット又はハンガーを含む。1点装着ブラケット224は、センサシステム229のその他のコンポーネントの重量を担持することができる。いくつかの実装において、1点装着ブラケット224は、破損しないように、外部力の影響を考慮するべくその位置を調節することができる。
【0067】
[0070] いくつかの実装において、制御システム226は、撮像システム227の機能を制御している。例えば、制御システム226は、撮像システム227の運動を制御するパンモータ220を含む。いくつかの実装において、パンモータは、撮像システム227を運動させるべく、作動サーバ201から命令を受け取ることができる。その他の実装において、パンモータは、撮像システム227を運動させるべく、ウインチ作動システム202から命令を受け取っている。パンモータは、撮像システム227のパン及びチルト角度を調節することにより、撮像システム227を運動させることができる。例えば、パンモータは、X軸に沿って60度~-60度まで撮像システム227のパン角度を調節することができる。同様に、パンモータは、Z軸に沿って45度~-45度まで撮像システム227のチルト角度を調節することもできる。いくつかの実装において、パンモータは、フレーム228のZ軸を中心として撮像システム227を回転させることができる。撮像システム227は、1つ又は複数の接続により、フレーム228に接続することができる。接続は、ブラケット、或いは、ローリングヒッチ、もやい結び、又はハーフヒッチノットなどの様々な結び目において結ばれた1つ又は複数の固定ロープ、或いは、上記の組合せを含みうる。例えば、パンモータは、フレーム228のZ軸を中心として撮像システム227を360度回転させることができる。
【0068】
[0071] これに加えて、制御システム226は、撮像システム227(例えば、撮像システム227内のカメラ及び/又はセンサ)によってキャプチャされたデータを保存している。いくつかの実装において、制御システム226は、いくつかの例を挙げれば、撮像システム227から受け取られたビデオ及び画像などの媒体のみならず、超音波データ、熱データ、及び圧力データなどのセンサデータを保存することができる。これに加えて、制御システム226は、制御システム226の位置情報をキャプチャするべく、GPS位置モジュールを含むこともできる。制御システム226は、センサシステム229のGPS位置情報と共に、キャプチャされた媒体を作動サーバ201に送信することができる。キャプチャされたデータと共にGPS位置情報を作動サーバ201に提供することにより、作動サーバ201においてデータを観察しているユーザは、センサシステム229が、水生カーゴのキャプチャ媒体などの、構造102内の水生カーゴのデータをキャプチャしている間に、センサシステム229の場所を判定することができる。又、制御システム226は、光、サウンドを放出する、或いは、さもなければ、環境及び水生カーゴとやり取りする、1つ又は複数の装置を含むこともできる。これに加えて、制御システム226は、加速度計、ジャイロスコープ、及び磁力計などの、センサシステム229のモーションを追跡する、且つ、その位置を判定する、慣性計測装置を含むこともできる。又、ウインチ作動システム202は、センサシステム229の位置を推定するための別の入力を提供するべく、送り出された(且つ、巻き取られた)ラインの量の記録を取っておくこともできる。
【0069】
[0072] これに加えて、センサシステム229は、撮像システム227のフィードバックのために、保存されているデータを作動サーバ201に送信することもできる。例えば、撮像システム227は、構造102内の魚の群れの媒体をキャプチャしていてもよい。センサシステム229は、リアルタイムのユーザレビュー(或いは、操作者レビュー)のために、キャプチャされた媒体を作動サーバ201に提供することができる。ユーザは、魚の群れの媒体をキャプチャするべく、構造102内の異なる位置にセンサシステム229を移動させることを所望する場合があり、且つ、従って、センサシステム229を望ましい場所に移動させるべく、プーリシステムA 204及びプーリシステムB 210の位置を調節することができる。これに加えて、ユーザは、特定の角度において魚をキャプチャするべく、例えば、フレーム228のZ軸を中心として撮像システム227を256度、且つ、フレーム228のX軸を中心として10度、回転させるように、パンモータに命令することもできる。これに加えて、ユーザは、給餌メカニズム116の給餌が供給されている場所を判定するべく、ペン内におけるセンサシステム229の位置を理解するための視覚的基準キュー(例えば、カメラの下方から観察された際の給餌メカニズム116の位置)を使用しなければならない場合もある。
【0070】
[0073] 図3は、水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステム300の例示用の一構成を示す別の図である。センサ位置決めシステム300は、センサ位置決めシステム200と類似したコンポーネントを有しており、且つ、類似の機能を実行している。センサ位置決めシステム300は、作動サーバ301と、ウインチ作動システム302と、ロープ/ライン303と、遠方側プーリ308と、センサシステム329と、を含みうる。又、図3は、システム300の様々なプレーンを示すべくX-Y-Z軸をも示している。
【0071】
[0074] ウインチ作動システム302は、ウインチ作動システム202に類似している。ウインチ作動システム302は、プーリシステムA 304と、プーリシステムB 306と、を含む。システム300において示されるように、プーリシステムA 304は、スプールを含み、且つ、プーリシステムB 306は、スプールを含む。ロープ303は、遠方側プーリ308を通じて横断することにより、プーリシステムA 304をセンサシステム310に接続している。ロープ321が、プーリシステムB 306をセンサシステム329に接続している。2点装着ブラケット324と共に、ロープ303及び321は、センサシステム329の運動、支持、及び安定を提供している。いくつかの実装において、ロープ303は、まず、いずれの方向(例えば、上部又は下部)において、プーリシステムA 304及びプーリシステムB 306上において巻き取ることができる。例えば、ロープ303は、プーリシステムA 304の上部及びプーリシステムB 306の下部から送り出すことができる。
【0072】
[0075] センサシステム329は、センサシステム229に類似したコンポーネントを含んでいる。但し、センサシステム329は、センサシステム229において使用されている1点装着ブラケット224の代わりに、2点装着ブラケット324を含む。1点装着ブラケット224及び深さロープ212は、センサシステム229を再位置決めする際に、大きな整定時間遅延を結果的にもたらしうる。例えば、1点装着ブラケット224は、センサシステム229を伴う振り子効果を生成しうる。これに加えて、センサシステム229に接続された深さロープ212は、X-Yプレーン内におけるセンサシステム229の安定化を提供しない。例えば、センサシステム229に抗して運動する海流が存在している場合に、センサシステム229は、流体力と復元する重力が均衡状態に到達する時点まで、プーリ214を中心として(例えば、フレーム228を中心として)回転することになる。これは、Y軸を中心としてセンサシステム229を回転させる、且つ、X-Zプレーン内においてセンサシステム229を平行運動させる、望ましくない効果を有する。
【0073】
[0076] これに加えて、1点装着ブラケット224及び深さロープ212は、(X-Y-Z軸によって示されている)Y軸を中心として回転するためのセンサシステム229の安定化を提供しない。沈潜したセンサシステム229の形状及び重量分布に応じて、Y軸を中心としたセンサシステム229の角度位置は、優勢な海流方向とアライメントすることになり、及び/又は、Y軸を中心としてランダムに振動することになる。一般に、ランダムな振動は、更なる位置決めシステムの使用することなく構造102の特定のエリアを撮像する不可能なタスクを生成することになろう。通常、実際には、この問題は、センサシステム229が、組立体に流体力を作用させることなしに、回転しうるように、位置決めプラットフォーム上において取り付けられたエンクロージャ内においてセンサシステム229を封入することにより、軽減することができる。これに加えて、ユーザが、その他のセンサ、照明装置などのすべてを回転させることを所望した場合には、これらは、そのすべてが、類似の封入された位置決めプラットフォーム上において配置されることが必要となろう。
【0074】
[0077] これに加えて、プーリシステムA 204及び遠方側プーリ208の間において接続されたクローズラインロープ206は、外部力に起因したプーリシステムA 204と遠方側プーリ208との間の寸法の変化に対する調節のために、張力印加システムを必要とすることになろう。例えば、風、海流、及び温度変動などの外部力は、全体的なケージ構造の寸法に影響を及ぼす。具体的には、張力印加システムは、クローズラインロープ206がプーリシステムA 204によってスリップを伴うことなしに運動しうるように、クローズラインロープ206に沿って十分な張力を維持することになろう。
【0075】
[0078] ロープ321及び303に沿った2つの接続点によって示されている、2点装着ブラケット324及び2重ロープ支持は、1点装着ブラケット224によって生成されるこれらの問題のそれぞれに対処している。具体的には、2点装着ブラケット324及びセンサシステム329の二重ロープ支持は、2つのロープ接続点及び2点装着ブラケット324内のモーメントアーム内における反対の張力の力に起因して、センサシステム329のY軸回転外乱及びX-Y平行運動を大幅に制限している。具体的には、2点装着ブラケット324及び二重ロープ支持は、風及び/又は海流などの変化する外部力の存在下において、センサシステム329のX-Yプレーン内における相対的に高精度の位置決めを許容している。
【0076】
[0079] これに加えて、センサシステム329の2点装着ブラケット324及び二重ロープ支持は、Y軸回転に抗する安定したインターフェイスを提供している。制御システム326内のパンモータの使用を伴わない場合にも、Y軸を中心としたセンサシステム329の回転角度は、海流及び/又は風などの外部力の運動に伴ってランダムに振動することにならないであろう。Y軸を中心とした回転角度を能動的に維持するべく、センサシステム329を回転させるために、パンモータを追加することができる。これに加えて、パンモータは、エンクロージャ内において配置する必要を伴うことなしに、その他のセンサ又は照明装置のすべてを回転させるという望ましい効果をも有する。
【0077】
[0080] 構造102などの全体的な構造支持の寸法が(即ち、風、海流、及び温度変動に起因して)変化するのに伴って、ロープ内の張力は、沈潜したセンサシステム329の重量によって維持されている。構造の運動に起因したセンサシステム329の任意の位置的変化については、プーリシステムA及びBのうちの一方又は両方から内に又は外にロープを配置することにより、補償することができよう。
【0078】
[0081] いくつかの実装において、水生カーゴの媒体をキャプチャしている間に、センサシステム329にトルクを付与しうる且つこれを回転させうる外部力が、センサシステム329に影響を及ぼす場合がある。例えば、風及び海流は、フレーム328を中心としてセンサシステム329にトルクを印加しうる。但し、ロープ303及び321上において2点装着ブラケット324を提供することにより、センサシステム329は、これらの外部力によって印加されたトルクに抵抗することが可能であり、その現時点の位置において安定することが可能であり、且つ、水生カーゴのデータ(例えば、映像又はその他のセンサデータ)のキャプチャを維持することができる。これは、センサシステム329が、構造102内の水生カーゴの、媒体及びその他のセンサデータなどの、データをキャプチャしている際に、有益となる。例えば、2点装着ブラケット324の接続を伴うことなしに、撮像システム327が魚の映像をキャプチャしている間に、外部トルクがセンサシステム329に印加された場合には、センサシステム329が、観察するべき魚が存在していない場所に移動する場合がある。これに加えて、センサシステム329に印加されたトルク及び/又は回転の量に応じて、ユーザは、構造102内のセンサシステム329の位置を手動で調節しなければならない場合もある。これは、構造102にめったに進入及び離脱しない水生カーゴをキャプチャする際に、貴重な時間を浪費しうる。従って、2点装着ブラケット324をセンサシステム329に提供することにより、水生カーゴのセンサデータをキャプチャするための機会の損失を低減することができる。
【0079】
[0082] いくつかの実装において、制御システム226は、制御システム326に類似している。制御システム326は、構造102内におけるセンサシステム329の位置を推定する1つ又は複数のエンコーダを含みうる。具体的には、位置は、GPS座標の観点におけるものであってもよい。制御システム326は、センサシステム329に対する外部力に応答してフィードバック制御を提供するセンサを更に含みうる。フィードバック制御は、外部力によって生成されるセンサシステム329上の振動を低減するべく、制御システム326によって生成することができる。例えば、フィードバック制御を提供しているセンサが、センサシステム329が波打つような方式で振動していると判定した場合に、センサシステム329は、ロープ321及び303上における2点装着ブラケット324の把持を引き締めることができる。或いは、この代わりに、制御システム326は、センサシステム329が運動することができないという判定に応答して、2点装着ブラケット324の把持における張力を低減することができる。
【0080】
[0083] 又、ウインチ作動システム302は、センサシステム329が様々な方向において運動することを許容している。いくつかの実装において、ウインチ作動システム302は、ロープ303及び321に対して平行なプレーンに沿って左及び右にセンサシステム329を運動させることができる。これに加えて、ウインチ作動システム302は、ロープ303に垂直のプレーンに沿って上方及び下方にセンサを運動させることもできる。いくつかの実装において、ウインチ作動システム302の電気モータは、様々な大きさの角速度を伴って、且つ、独立した方向において、プーリシステムA 304及びB 306を回転させることができる。例えば、電気モータは、5RPMにおいて反時計回りに対応するプーリシステムA 304を回転させることができる一方で、別の電気モータは、20RPMにおいて時計回りに対応するプーリシステムB 306を回転させることができる。
【0081】
[0084] いくつかの実装において、電気モータは、反対方向において、同一の値の角速度により、プーリシステムA 304及びB 306を回転させることができる。例えば、電気モータは、50RPMにおいて時計回りに対応するプーリシステムA 304を回転させることができる一方で、別の電気モータは、50RPMにおいて反時計回りに対応するプーリシステムB 306を回転させることができる。
【0082】
[0085] 運動の一例において、ウインチ作動システム302がセンサシステム329を構造102内において下方に運動させるために、プーリシステムA 304及びプーリシステムB 306の電気モータは、センサシステム329が望ましい深さに到達する時点まで、それぞれ、ロープ303及び321を送り出している。これを実行する際に、プーリシステムA 304は、時計回りの方向において回転している一方で、プーリシステムB 306は、反時計回りの方向において回転している。センサシステム329が下方に運動するのに伴って、ロープ303及び321は、センサシステム329が「V」の下部点に位置した状態において、「V」形状を生成している。
【0083】
[0086] センサシステム329を上方に運動させるために、プーリシステムA 304及びプーリシステムB 306の電気モータの両方は、センサシステム329が望ましい深さに到達する時点まで、ロープ303を巻き取っている。従って、プーリシステムA 304が、反時計回り方向において回転している一方、プーリシステムB 306は、時計回り方向において回転している。
【0084】
[0087] センサシステム329を遠方側プーリ308に向かって(即ち、右側に)運動させるべく、プーリシステムA 304に対応する電気モータは、ロープ303を巻き取っている一方で、プーリシステムB 306に対応する電気モータは、ロープ303を送り出している。これを実行する際に、プーリシステムA 304は、反時計回りの方向において回転している一方で、プーリシステムB 306は、反時計回り方向において回転している。
【0085】
[0088] センサシステム329をウインチ作動システム302に向かって(即ち、左に)運動させるために、プーリシステムA 304に対応する電気モータは、ロープ303を送り出している一方で、プーリシステムB 306に対応する電気モータは、ロープ303を巻き取っている。これを実行する際に、プーリシステムA 304は、時計回りの方向において回転している一方で、プーリシステムB 306は、時計回りの方向において回転している。
【0086】
[0089] いくつかの実装において、ウインチ作動システム302は、センサシステム329が構造102のエッジに近接しているという判定に応答して、ライン303(例えば、ワイヤ又はケーブル)及び321内の張力を低減している。ウインチ作動システム302は、結果的に得られる距離を生成するべく、センサシステム329の距離を構造102のエッジの場所と比較することができる。ウインチ作動システム302は、ライン303及び321内の張力を低減するかどうかを判定するべく、結果的に得られた距離を既定の閾値と比較することができる。センサシステム329が既定の閾値以内であるという判定に応答して、ウインチ作動システム302は、ライン303及び321内の張力を低減することができる。或いは、この代わりに、ウインチ作動システム302は、ライン303及び321内の張力を低減してはいない。具体的には、ウインチ作動システム302は、センサシステム329が構造102のネットを引き裂くことを回避するべく、ライン303及び321内の張力を低減している。ライン303及び321内の張力を低減することは、センサシステム329が構造102のネットから離れるように垂れ下がることを許容している。
【0087】
[0090] いくつかの実装において、ウインチ作動システム302は、センサシステム329によって提供されるデータに基づいてセンサシステム329の運動を自動化することができる。具体的には、ウインチ作動システム302は、構造102内の水生カーゴとの関係においてセンサシステム329上のセンサの角度を制御することができる。例えば、ウインチ作動システム302は、構造102内の1匹又は複数匹の魚を監視するべく、Y軸との関係においてセンサシステム329の角度を設定することができる。センサシステム329は、構造内の魚のセンサデータを記録することが可能であり、且つ、記録されたセンサデータをウインチ作動システム302又は作動サーバ301に提供して戻すことができる。例えば、記録されるデータは、構造102内の記録対象の魚のオーディオ、圧力データ、及び媒体であってよい。センサシステム329が魚の運動を監視するのに伴って、センサシステム329は、魚を継続的に監視するべく、魚を追跡するのに伴ってX、Y、又はZ軸を中心としてその角度を回転させることができる。例えば、撮像システム327、ウインチ作動システム302、又は作動サーバ301は、撮像システム327によって提供される記録されたデータ内において魚の運動を追跡するべく、記録されセンサデータに関する物体認識を実行することができる。ウインチ作動システム302又は作動サーバ301によって生成された物体認識データに基づいて、ウインチ作動システムは、センサシステム329を運動させて魚の追跡を継続するべく、そのプーリシステムA 304及びプーリシステムB 306の運動を生成することができる。例えば、プーリシステムA 304及びプーリシステムB 306は、いずれも、魚がウインチ作動システム302に相対的に近接した状態において運動していることを通知する物体認識データに基づいて、時計回りの方向において回転することができる。撮像システム327が、記録されたデータに跨って魚の運動を追跡するのに伴って、撮像システム327は、魚の運動に基づいて、その対応するX-Y-Z軸を中心として回転することができる。或いは、この代わりに、制御システム326は、プーリシステム304及び306を操作してセンサシステム329を望ましい場所に移動させるべく、ウインチ作動システム302に通知を送信することもできる。
【0088】
[0091] 又、撮像システム327は、カーゴと撮像システム327との間の距離を判定するべく、構造102内のカーゴの媒体をキャプチャすることができる。撮像システム327は、媒体をキャプチャすることが可能であり、物体認識を実行することが可能であり、且つ、媒体内のカーゴ(例えば、魚)までの距離を判定することができる。或いは、この代わりに、撮像システム327は、キャプチャされた媒体に関する物体認識を実行するべく、且つ、物体(例えば、魚)までの距離を判定するべく、キャプチャされた媒体をウインチ作動システム302又は作動サーバ301に送信することもできる。センサシステム310から魚の位置までの距離の判定に応答して、作動サーバ301又はウインチ作動システム302は、カーゴの媒体を記録するべく、カーゴに更に近接するように、或いは、これから遠く離れるように、運動するべく、センサシステム329を操作することができる。或いは、この代わりに、センサシステム329は、その現時点の場所において留まることもできる。
【0089】
[0092] いくつかの実装において、ウインチ作動システム302は、構造102内において水生カーゴをサンプーリングするべく、スケジュールに基づいて動作することができる。スケジュールは、ウインチ作動システム302が、様々な時刻において、構造102内の異なる場所においてセンサシステム329を位置決めすることを要することを通知しうる。これに加えて、スケジュールは、ウインチ作動システム302が、構造102内の様々な場所又は同一の場所において、異なる時刻においてセンサデータを記録するように、センサシステム329に命令することを要することを通知しうる。例えば、午前10時において、ウインチ作動システム302は、Y方向において水深10フィートにおいてセンサデータを記録するべくセンサシステム329を操作することが可能であり、午後12時において、ウインチ作動システム302は、Y方向において水深20フィートにおいてセンサデータを記録するべくセンサシステム329を操作することが可能であり、且つ、午後3時において、ウインチ作動システム302は、Y方向において水深30フィートにおいてセンサデータを記録するべくセンサシステム329を操作することができる。センサシステム329は、既定の期間にわたってセンサデータを記録することができる。これに加えて、センサシステム329は、スケジューリングされた記録状態において、構造102内の魚の運動を追跡するべく、物体認識を実行することもできる。スケジュールのために、その他の時刻及び場所を利用することができる。いくつかの実装において、ユーザは、センサデータを記録するべく、センサシステム329用のスケジュールを設定することができる。いくつかの実装において、作動サーバ301は、魚などのなんらかの水生カーゴが、様々な時刻において構造102内において集まる傾向を有する場所を学習することができる。作動サーバ301は、センサシステム329によって提供される記録済みの媒体に基づいて様々な時刻における魚の場所を学習することができる。具体的には、作動サーバ301は、魚が、午前においては、給餌メカニズム116に、且つ、午後においては、表面に、集まる傾向を有すると判定することができる。従って、この例において、作動サーバ301は、午前においては、給餌メカニズム116を監視するべく、且つ、午後においては、水の表面を監視するべく、センサシステム329を運動させるように、ウインチ作動システム302に命令するスケジュールを生成することができる。
【0090】
[0093] 或いは、この代わりに、ウインチ作動システム302は、給餌メカニズム116における魚の給餌を監視するべく、給餌メカニズム116の近傍においてセンサシステム329を位置決めすることもできる。給餌メカニズム116は、設定されたスケジュールに基づいて構造102内において魚に給餌することができる。ウインチ作動システム302は、設定された給餌スケジュールに基づいて、給餌メカニズム116の近傍においてセンサデータを記録するべく、センサシステム329を自動的に運動させることができる。具体的には、ウインチ作動システム302は、給餌メカニズム116における魚の給餌を妨げることなしに、センサシステム329の近傍における特定の場所まで、低速の且つ正確な移動により、センサシステム329を移動させることができる。魚の給餌を妨げないことにより、センサシステム329は、構造102内の多くの魚のセンサデータを記録することができる。
【0091】
[0094] ウインチ作動システム302及びセンサシステム329による2点装着ブラケット324の包含によるセンサシステム329の様々な運動により、センサシステム329は、ペン内の望ましい場所(例えば、ロープ303に沿った望ましい深さ及び望ましい距離)まで移動することが可能であり、且つ、外部力からのトルク及び回転に抵抗することができる。例えば、トルクは、水流、構造102の動き、風又はユーザの運動に起因した構造102の動き、及びセンサシステム329にぶつかる魚の外部力により、生成されうる。2点装着ブラケット324は、構造102内の水生生命体のセンサデータを記録しつつ、望ましい場所において安定した状態において留まるべく、外部トルク及び任意の更なる運動に抵抗することができる。
【0092】
[0095] いくつかの実装において、ユーザは、発錆を回避するべく、システム300内のコンポーネントのそれぞれをクリーニングすることができる。ユーザは、海水からの塩を除去するべく、真水を使用することにより、カメラ、ロープ/サスペンション、ケーブル、ウインチ、及びプーリなどの、コンポーネントのそれぞれをクリーニングすることができる。これに加えて、ユーザは、ロープ又はケーブルの結び目を締め付ける又は緩める必要があるかどうかを判定するべく、構造102内のラインの保守を実行することもできる。構造102が稼働することを保証するべく、適宜、システムに関するその他の保守を実行することができる。
【0093】
[0096] 図4は、水生カーゴを監視するセンサ位置決めシステム400の例示用の構成を示す別の図である。センサ位置決めシステム400は、センサ位置決めシステム200及び300に類似したコンポーネントを有する。又、センサ位置決めシステム400は、センサ位置決めシステム200及び300に類似した機能を実行している。センサ位置決めシステム400は、作動サーバ401と、第1作動システム402と、第2作動システム404と、第1ライン410と、第2ライン412と、センサシステム429と、を含みうる。又、図4は、システム400の様々なプレーンを示すべく、X-Y-Z軸をも示している。
【0094】
[0097] 第1作動システム402は、スプール406を含み、且つ、第2作動システム404は、スプール408を含む。いくつかの実装において、第1作動システム402は、スプールの代わりに、プーリ406を含み、且つ、第2作動システム404は、スプールの代わりに、プーリ408を含む。第1作動システム402は、第1ライン410を通じて2点装着ブラケット424に接続している。第1ライン410及び第2ライン412は、ロープ又はケーブルであってよい。これに加えて、第2作動システム404も、第2ライン412を通じて2点装着ブラケット424に接続している。具体的には、第1ライン410は、スプール406と2点装着ブラケット424との間において接続しており、且つ、第2ライン412は、スプール408と2点装着ブラケット424との間において接続している。2点装着ブラケット424及び第1作動システム402及び第2作動システム404と一緒に、ロープ410及び412は、センサシステム429の運動、支持、及び安定化を提供している。
【0095】
[0098] センサシステム429は、センサシステム329及び229に類似したコンポーネントを含んでいる。又、センサシステム429は、センサシステム329との比較において類似の方式により、運動しており、且つ、外部力に抵抗することができる。これに加えて、センサシステム429は、ユーザの所望の方向において運動することができる。
【0096】
[0099] 第1作動システム402及び第2作動システム404の両方は、センサシステム429が構造102内において様々な方向において運動することを許容している。いくつかの実装において、作動システム402及び404の両方は、X、Y、及びZ軸に平行なプレーンに沿ってセンサシステム429を運動させることができる。これに加えて、作動システム402及び404の両方は、X-Y-Z軸内においてその他の方向においてセンサシステム429を運動させることができる。第1作動システム402に対応する電気モータ及び第2作動システム404に対応する電気モータは、それぞれ、様々な大きさの角速度を伴って、且つ、独立した方向において、スプール406及び408を回転させることができる。例えば、第1作動システム402内の電気モータは、2RPMにおいて時計回りに対応するスプール406を回転させることが可能である一方で、第2作動システム404内の電気モータは、2RPMにおいて時計回りに対応するスプール408を回転させることができる。このスプール406及び408による特定の運動に応答して、センサシステム429は、第1作動システム402に向かって運動することができる。
【0097】
[00100] いくつかの実装において、センサシステム429は、海水の浮力重量によって支持することができる。第1作動システム402及び第2作動システム404がセンサシステム429を運動させるのに伴って、センサシステム429は、望ましい方向において運動することができる。いくつかの実装において、作動サーバ401は、対応するスプール406及び408を運動させるべく、通知を第1作動システム402及び第2作動システム404に送信することができる。具体的には、作動サーバ401は、センサシステム429を望ましい位置に移動させるべく、運動及び方向回転コマンドをそれぞれの作動システムに送信することができる。いくつかの実装において、作動サーバ401は、そのスプールコンポーネントを運動させるべく、別個の通知をそれぞれの作動システムに送信することができる。又、作動サーバ401は、その対応するスプールの運動を停止させるべく、停止コマンドを両方の作動システム402及び404に送信することができる。
【0098】
[00101] システム400は、システム300におけるように、遠方側プーリの支持を有してはいない。但し、システム400は、遠方側プーリの代わりに、第2作動システム404を有する。一例において、センサシステム429が下方に運動するために、スプール406及びスプール408に対応する電気モータは、センサシステム429が望ましい深さに到達する時点まで、それぞれ、ライン410及び412を送り出している。これを実行する際に、スプール406は、反時計回り方向において回転している一方で、スプール408は、時計回り方向において回転している。別の例において、センサシステム429が上向きに運動するために、スプール406及びスプール408に対応する電気モータは、センサシステム429が望ましい深さに到達する時点まで、それぞれ、ライン410及び412を巻き取っている。従って、スプール406は、時計回り方向において回転している一方で、スプール408は、反時計回り方向において回転している。別の例において、センサシステム429が第2作動システム404に向かって運動するために、スプール406に対応する電気モータは、ライン410を送り出しており、且つ、スプール408に対応する電気モータは、第2作動システム404に向かってライン412を巻き取っている。これを実行する際に、スプール406は、反時計回り方向において回転しており、且つ、スプール408は、反時計回り方向において回転している。別の例において、センサシステム429が第1作動システム402に向かって運動するために、スプール406に対応する電気モータは、第1作動システム402に向かってライン410を巻き取っており、且つ、スプール408に対応する電気モータは、ラインを送り出している。これを実行する際に、スプール406は、時計回り方向において回転しており、且つ、スプール408は、時計回り方向において回転している。いくつかの実装において、スプール406及び408は、(システム400において示されている方向以外の)異なる方向において巻き取ることが可能であり、この結果、センサシステム416を望ましい場所に移動させる際のそれぞれのスプール運動の方向が逆転することになる。例えば、ライン410及びライン412が、それぞれ、(システム400において示されている下部ではなく)スプール406及び408の上部を離脱するべく、その個々のスプール上において巻き取られる場合には、センサシステム429が下方に運動するには、スプール406は、時計回り方向において回転する一方で、スプール408は、反時計回り方向において回転することになろう。
【0099】
[00102] いくつかの実装において、作動サーバ401は、特定の方式によって運動するべく、これらのコンポーネントに命令するコマンドをスプール(例えば、406及び408)及びセンサシステム429に送信することができる。コマンドは、スプールには、ネットワーク上において無線で送信することが可能であり、且つ、センサシステム429には、無線で送信することができる。例えば、コマンドは、センサシステム429の望ましい運動を実現するべく、特定の速度において、且つ、特定の方向において、回転するように、第1作動システム402のスプール406に命令することができる。これに加えて、コマンドは、センサシステム429の望ましい運動を実現するべく、特定の速度において、且つ、特定の方向において、回転するように、第2作動システム404のスプール408に命令することもできる。コマンドは、同時に、但し、互いに独立的に、スプールを運動させるべく、第1及び第2作動システム402及び404に通知することができる。或いは、この代わりに、コマンドは、第2作動システム404が緊張状態において留まっている間に、そのスプールを運動させるべく、第1作動システム402に通知することが可能であり、且つ、逆も又真である。後述するように、作動サーバ401又は別の制御システムと作動システム402及び404との間の通信は、水生構造102内のセンサシステム429の位置を自動的に調節するべく、閉ループ制御を提供することができる。作動サーバ401又は関連するシステムは、システムが異なる場所において一連の計測を通じてセンサシステム429を自動的に運動させることを許容する様々なタイプのデータをキャプチャするべく使用される位置及び向きを保存又は予測することができる。
【0100】
[00103] いくつかの実装において、システム400は、自動化されたセンサシステム429のシステム制御を実行することができる。例えば、第1及び第2作動システム402及び404、センサシステム429、並びに作動サーバ401は、閉ループシステムにおいて、水生カーゴを自動的に監視することができる。閉ループシステムは、システム400のコンポーネントのそれぞれが、水生カーゴを自動的に監視するべく、互いに通信することを許容している。作動サーバ401は、実行するべき運動を判定するべく、第1作動システム402、第2作動システム404、及びセンサシステム429のコンテキストなどの、システム400のそれぞれのコンポーネントのコンテキストを使用することができる。コンテキストは、水生構造102内のこれらのそれぞれのコンポーネントの位置、(例えば、スプール406及び408並びにセンサシステム429のコンポーネントなどの)運動可能なコンポーネントの現時点の速度レート、運動可能なコンポーネントの現時点の方向(例えば、時計回り又は反時計回り)、並びに、媒体内において見出されるデータ及び/又は制御システム426からのセンサデータを通知することができる。
【0101】
[00104] 作動サーバ401は、水生構造102内においてセンサシステム429が移動するための位置を生成するべく、システム400の現時点のコンテキスト(のみならず、システム400の履歴コンテキスト)を分析しうる機械学習モデルを保存することができる。機械学習モデルは、水生カーゴの最適な記録を許容したシステム400の履歴コンテキストデータに基づいて場所を生成するように、トレーニングすることができる。例えば、作動サーバ401は、最高密度の水生カーゴがセンサシステム429によって記録された際に、システム400のコンポーネントのコンテキストデータを記録することができる。別の例において、作動サーバ401は、特定タイプの水生カーゴがセンサシステム429によって記録された際に、コンテキストデータを記録することができる。作動サーバ401は、機械学習モデルをトレーニングするべく、例えば、時刻、給餌メカニズム116に提供された餌のタイプ、並びに、その後の、そのタイプの餌を食べることが見出された魚のタイプ、水生構造102内において見出される魚のタイプの場所、海の温度、及び海の塩度などの更なるコンテキストデータを使用することができる。
【0102】
[00105] 機械学習モデルが作動サーバ401によって適切にトレーニングされたら、作動サーバ401は、実際に、機械学習モデルを実装することができる。例えば、作動サーバ401は、センサシステム429の新しい位置のGPS場所を生成するべく、システム400から現時点のコンテキストデータを取得することができる。生成されたGPS場所から、作動サーバ401は、水生構造102内のセンサシステム429の現時点の位置(例えば、現時点のGPS位置)を分析することが可能であり、且つ、センサシステム429を現時点のGPS位置から生成されたGPS場所に移動させるべく、コマンドを生成することができる。例えば、コマンドは、5秒間にわたって10RPMにおいて時計回りにスプール406を回転させる、5秒間にわたって5RPMにおいて反時計回りにスプール408を回転させる、且つ、0度から265度の位置にY軸を中心として撮像システム427を回転させる、ことを含みうる。その他の運動コマンドを使用することもできる。その他の実装において、作動サーバ401は、GPS位置決めに加えて、相対位置決めシステムを生成するべく、システム400から現時点のコンテキストデータを取得することができる。例えば、相対位置決めシステムは、水生構造102との関係における位置決め点(例えば、水生構造102の外骨格から1単位又は水生構造102の中心から10単位)を含みうる。これに加えて、作動サーバ401は、水生構造102の動的構造に基づいて相対位置決めシステムを使用することもできる。例えば、水生構造102は、過酷な天候及び強い海流の際に、その現時点の形状、サイズ、及び絶対位置を変更することができる。
【0103】
[00106] センサシステム429が指定された時間にわたって運動を終了したら、センサシステム429は、水生カーゴの媒体及び/又はセンサデータの記録を開始することができる。或いは、この代わりに、センサシステム429は、センサシステム429が望ましい場所に移動するのに伴って、媒体及び/又はセンサデータを記録することもできる。作動サーバ401は、センサシステム429が新しい位置までの望ましい移動を完了したという通知をメモリ内において保存することができる。
【0104】
[00107] センサシステム429が望ましい目的地に到達したら、システム400のコンポーネントは、水生タンク内の水生カーゴを監視及び追跡するべく、フィードバック閉ループ方式により、動作することができる。例えば、センサシステム429が水生カーゴの媒体及び/又はセンサデータを記録するのに伴って、制御システム426は、水生カーゴの記録された媒体及び/又はセンサデータを作動サーバ401に送信することができる。作動サーバ401は、記録された媒体から水生カーゴの運動を追跡するべく、記録された媒体及び/又はセンサデータに関する顔及び/又は物体認識を実行することができる。作動サーバ401が、水生カーゴが特定の方向において記録された媒体に跨って運動していると判定した場合に、作動サーバ401は、リアルタイムにおいて同一の特定の方向において水生カーゴ運動を追跡するために、センサシステム429を運動させるべく、運動対応コマンドを生成することができる。作動サーバ401は、望ましい運動を実行するべく、第1作動システム402に、第2作動システム404に、且つ、センサシステム429に、コマンドを送信することができる。これらのシステムは、これらのコマンドを理解及び実行する、且つ、これに加えて、コマンドによって提供される望ましい場所にセンサシステム429を移動させるべくコース補正を実行する、能力を有する。例えば、コマンドは、第1及び第2作動システム402及び404の特定のモータ運動コマンドを含むことが可能であり、これは、送り出される又は巻き取られるべきロープ/ラインの量、第1及び第2作動システム及びセンサシステム429のモータに付与するべき電圧/電流の量を含みうる。従って、システム400のコンポーネントは、このフィードバック閉ループシステム内において、認識技法、位置決めコマンド、及び微細コース運動を使用することにより、水生カーゴを自動的に監視することができる。
【0105】
[00108] いくつかの実装において、システム400は、水生タンク内において水生カーゴを監視しつつ、障害が発生しうる潜在的なエリアを識別すると共に潜在的なエリアのギャップを閉じるべく、積極的な戦略として、障害予防を実行することができる。例えば、作動サーバ401は、センサシステム429が、水生タンクのネット又は水生タンクの内側において見出されるその他の物体の近傍に到来した際に、ライン張力の量を制限することができる。作動サーバ401は、水生タンク内のネット又は1つ又は複数の物体に対するセンサシステム429の近接性を判定するべく、記録された媒体を監視することができる。作動サーバ401が、センサシステム429がこれらの物体に近接し過ぎている(例えば、閾値距離以内)と判定した場合には、作動サーバ401は、センサシステム429の運動を停止するために、ロープ/ライン410及び412を引き締めるべく、停止コマンドを第1作動システム402及び第2作動システム404の両方に迅速に送信することができる。これに加えて、作動サーバ401は、影響を回避するべく、差し迫っている物体から離れるようにセンサシステム429を引っ張るように、作動システムのスプールに命令することもできる。
【0106】
[00109] これに加えて、作動サーバ401は、差し迫っている危険に起因して運動するように、センサシステム429に命令することもできる。例えば、サメ又はクジラなどの大きな魚が水生タンクに進入した場合に、作動サーバ401は、損傷を回避するべく、水中から離脱するように、センサシステム429に命令することができる。ユーザは、大きな魚が水生タンクに進入したこと認識した場合に、センサシステム429が水中から離脱するように、コマンドをシステム400のコンポーネントに送信するべく、作動サーバ401とやり取りすることができる。これに加えて、相対的に小さな魚によるセンサシステム429に対する攻撃が始まった場合に、作動サーバ401は、攻撃を回避するべく、センサシステム429を水中から離脱させることができる。
【0107】
[00110] いくつかの実装において、作動サーバ401は、ライン張力が低減されるか又は閾値を超過している場合に、作動システム402及び404の不適切なスプール動作から保護することができる。例えば、作動サーバ401は、巻き取られた又は送り出されたラインの量を判定するべく、第1作動システム402及び第2作動システム404にポーリングすることができる。作動サーバ401が、作動システム402及び404のいずれかから、送り出されたロープの量が、例えば、30フィートなどの閾値超であるという通知を受け取った場合に、作動サーバ401は、閾値未満になるようにセンサシステム429を引っ張るように、対応する1つ又は複数の作動システムにメッセージを送信することができる。或いは、この代わりに、作動サーバ401が、送り出されたロープの量が、例えば、2フィートなどの閾値未満であるという通知を受け取った場合には、作動サーバ401は、閾値超となるようにセンサシステム429を送り出すべく、対応する1つ又は複数の作動システムに別のメッセージを送信することができる。或いは、この代わりに、作動サーバ401は、対応する作動システムによって送り出されたロープの量を閾値と比較することもできる。従って、作動サーバ401は、システム400のロープの切断又は過剰に緩むことから保護することができる。
【0108】
[00111] いくつかの実装において、作動サーバ401は、計測を実行するべく、システム400の様々なコンポーネントに依存することができる。例えば、作動サーバ401は、センサシステム429の深さ計測を実行するべく、システム400の様々なコンポーネントに依存することができる。これに加えて、作動サーバ401は、システム400内の様々なコンポーネントの間の距離計測を実行することもできる。又、システム400内のコンポーネントの安全対策を保証するべく、作動サーバ401により、ライン張力計測及びライン長さ推定を実行することもできる。
【0109】
[00112] いくつかの実装において、作動サーバ401は、センサシステム429の深さ計測を実行することができる。作動サーバ401は、撮像システム427内のセンサ及びカメラから取得されたデータについて記述するデータを制御システム426から受け取ることができる。例えば、撮像システム427は、その他のセンサに加えて、絶対圧力センサ、ソナーセンサ、レーザレンジファインダ、水温センサ、及び周辺光センサを含みうる。作動サーバ401は、センサシステム429から海面までの距離を計測するべく、ソナーセンサなどの、これらのセンサからのデータを使用することができる。これに加えて、ソナーセンサからのデータは、センサシステム429から水生構造102の下部までの距離を計測するべく、使用することもできる。ソナーセンサからのデータとの関連において、作動サーバ401は、センサシステム429の場所を判定するべく、レーザレンジファインダ及び絶対圧力センサからのデータを使用することができる。これに加えて、水温及び周辺光レベルに基づいて、作動サーバ401は、センサシステム429の深さを判定することもできる。例えば、水温が冷たいほど、且つ、周辺光レベルが暗いほど、センサシステム429の水生構造102内における位置は、低くなっている。
【0110】
[00113] いくつかの実装において、作動サーバ401は、センサシステム429とシステム400内のその他の要素の間の距離計測を実行することができる。作動サーバ401は、撮像システム427内のセンサ及びカメラについて記述するデータを制御システム426から受け取ることができる。例えば、撮像システム427は、ソナーセンサ、レーザレンジファインダ、及び3Dカメラを含みうる。撮像システム427は、距離計測値を判定するための処理のために、このデータを作動サーバ401に提供することができる。例えば、作動サーバ401は、水生構造102内のその他の物体までのセンサシステム429の距離を判定するべく、ソナーセンサからのデータ、レーザレンジファインダからのデータ、及びカメラ画像からのデータを使用することができる。作動サーバ401は、例えば、ステレオ写真測量などの技法を使用することにより、撮像システム427におけるステレオカメラから画像を再構築することができる。ステレオ写真測量は、異なる位置から取得された2つ以上の写真画像内において生成される計測を利用することにより、物体の点の3次元座標を推定することを伴っている。
【0111】
[00114] 又、作動サーバ401は、作動システム及びセンサシステム429内の様々なセンサを使用することにより、ライン張力計測及びライン長さ推定を実行することができる。作動システム及びセンサシステム429は、ロードセル、モータトルク検知、及びモータ電流/電圧検知を含みうる。例えば、作動サーバ401は、対応する作動システム402及び404からライン張力を判定するべく、ロードセルからのデータ及びモータからのデータを分析することができる。モータに提供される電圧及び/又は電流の量に基づいて、作動システム402及び404は、ラインの緊張状態に変換されうる、スプールがどれだけ回転したのか、を判定することができる。或いは、この代わりに、作動サーバ401は、スプール内のモータに提供された電圧及び/又は電流の量を使用することにより、ラインの緊張状態を判定することもできる。作動サーバ401が、ラインが過剰に緊張しているかどうか又は過剰に緩んでいるかどうかを判定することを求めた際に、作動システム402及び404は、この情報を作動サーバ401に送信することができる。これに加えて、作動サーバ401は、作動システムから放出されたライン長さ計測値を判定することもできる。例えば、第1及び第2作動システム402及び404は、ラインが送り出された量を判定するべく、そのモータの回転位置を作動サーバ401に提供することができる。
【0112】
[00115] 第1及び第2作動システム402及び404は、モータの位置を判定するべく、スプールのモータに接続されたエンコーダ、リゾルバ、又はホール効果センサを使用することができる。モータの位置の判定に基づいて、作動システム402及び404(例えば、即ち、作動サーバ401)は、放出されたラインの量を判定することができる。別の例において、作動システム402及び404は、ラインが、対応する作動システムから内部に且つ外部に供給されるのに伴って、スプールの有効直径を計測するべく、角度位置センサなどのメカニズムを使用することができる。角度位置センサは、放出されたラインの量を監視するべく、スプールの直径を作動サーバ401に継続的に報告することができる。
【0113】
[00116] いくつかの実装において、センサシステム429用の中間地点、時間、速度、及び/又は位置を通知する入力又はコマンドを受け取り且つこれを実行することにより、センサシステム429の自動位置決めを実現することができる。次いで、作動システム402及び404並びに制御システム426は、例えば、中間地点によって通知された位置においてセンサシステム429を配置するべくラインを漸進的に調節し、既定された時刻において位置調節を実施し、既定された速度において運動し、及び/又は、水生構造102内の規定された位置に移動することにより、受け取られたコマンドを実行することができる。例えば、これらの入力又はコマンドは、作動サーバ401及び/又は通信及び制御システム112から取得することができよう。作動サーバ401は、例えば、センサシステム429の(入力に基づいた)現時点のシステム構成及び制約が付与された際に、コマンドが有効であり且つ適切であることを検証することにより、入力又はコマンドを検証する責任を担うことができる。次いで、作動サーバ401は、第1及び第2作動システム402及び404内のモータを駆動するべく、コマンド入力をモータ駆動信号などの相対的に低レベルのコマンドに変換することができる。又、自動化された位置決めは、例えば、画像キャプチャ設定、回転位置設定などのような、センサシステム429自体用の位置又はその他の構成設定を規定することもできる。
【0114】
[00117] 又、作動サーバ401は、ユーザによって設定されたスケジュールに従って、そのセンサシステム429を位置決めすることもできる。例えば、スケジュールは、センサシステム429を水生タンク内の設定された位置に移動させることが可能であり、且つ、午前9時半にて10分間にわたって記録することができる。次いで、スケジュールは、センサシステム429を水生タンク内の別の場所に移動させることが可能であり、且つ、午前11時半にて15分間にわたって記録することができる。又、これに加えて、センサシステム429は、スケジュールに基づいて、一日の全体を通じて設定された時刻において、給餌メカニズム116に運動することもできる。給餌メカニズム116を通じて提供される餌のタイプに従って、給餌メカニズム116は、センサシステム429によって記録されうる魚のタイプを引き出すことになる。ユーザは、センサシステム429の望ましい運動に基づいてスケジュールを構成することができる。
【0115】
[00118] いくつかの実装において、システム400は、水質、水温、現時点の水生カーゴのライフサイクル、季節、潮、気候などのような、水生環境に関する情報又はその状態を含むデータセットに基づいて、モデルに基づいた方式を使用している。自動化された位置決め方式は、条件が既定の閾値の外側に含まれる時点まで、特定の規定された場所において、規定されたタイプのデータを収集するようにシステムに命令することを伴いうる。次いで、システムは、センサシステム429を異なる規定された場所に自動的に移動させ、且つ、そこでデータの既定の組を収集する、ように構成されている。この結果、システム400は、検出された状態に従ってセンサシステム420を自動的に運動させ、これにより、場所の間において移動し、且つ、既定の条件が充足されるかどうかに従って実施される計測のタイプを変更する、ことを継続することができる。更に一般的な意味において、閾値は、様々な場所において収集するべく様々なタイプのデータの値の重み付けされた推定に基づいて導出された機械学習予測により、置換することができる。水生環境の、過去の、現時点の、且つ、予想される、状態に基づいて、システムは、収集する必要のあるデータのタイプと、データが収集されるべき場所と、を予測することができる。
【0116】
[00119] いくつかの実装において、作動サーバ401は、センサシステム429を水生タンク内の様々な位置に位置決めするべく、その機械学習モデルをトレーニングすることができる。機械学習モデルは、海洋の豊かなエリア内においてセンサシステム429を位置決めするべく、トレーニングすることができる。海洋の豊かなエリアは、魚が最も集まる傾向を有するエリアを含みうる。例えば、魚が集まる傾向を有するエリアは、海洋の水質、水の塩度レベル、水温、水生カーゴのタイプ、季節、及び潮に基づいたものであってよい。作動サーバ401は、海水を監視するセンサシステム429内の(例えば、撮像システム427内の)センサから海洋の特性データを収集することができる。このデータは、センサシステム429を配置するための場所を生成するために、機械学習モデルをトレーニングするべく、作動サーバ401によって使用することができる。作動サーバ401は、豊かなエリアの品質が1つ又は複数の閾値の外側において含まれる時点まで、水生タンク102の位置において海洋を監視するように、センサシステム429に命令することができる。例えば、水の塩度レベルが特定のレベル未満に降下した場合には、いくつかの例を挙げれば、水温が、特定のレベル未満に変化しており、或いは、海洋の潮が、干潮から満潮に変化しており、その結果、センサシステム429は、範囲内に含まれる海洋からのデータを取得するべく、水生タンク102内の異なるエリアに運動することができる。
【0117】
[00120] いくつかの実装において、機械学習モデルにより、システム400によって使用される閾値を置換しうるであろう。機械学習モデルは、システム400用の予測を生成するべく、履歴コンテキストデータ、現時点のコンテキストデータ、及び予想されるコンテキストデータを使用することができる。例えば、過剰なラインが作動システム402及び404によって放出された(或いは、過剰に乏しいラインが放出された)かどうかを判定するべく、閾値を使用する代わりに、放出されるべきラインの量が閾値超又は未満である尤度の状況を予測するように、機械学習モデルをトレーニングすることができる。別の例において、深さ及び距離計測を生成するべく、機械学習モデルを使用することができる。
【0118】
[00121] 以上、いくつかの実装について説明した。但し、本開示の精神及び範囲を逸脱することなしに、様々な変更が実施されうることを理解されたい。例えば、以上において示されているフローの様々な形態は、ステップを再順序付けすることにより、追加することにより、或いは、除去することにより、使用することができる。
【0119】
[00122] 本発明の実施形態及び本明細書において記述されている機能的動作のすべては、デジタル電子回路内において、或いは、本明細書において開示されている構造及びその構造的均等物を含む、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、又はハードウェアにおいて、或いは、これらのうちの1つ又は複数のものの組合せにおいて、実装することができる。本発明の実施形態は、例えば、データ処理装置による実行のための、或いは、その動作を制御するための、コンピュータ可読媒体上においてエンコーディングされたコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールなどの、1つ又は複数のコンピュータプログラムプロダクトとして実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読ストレージ装置、機械可読ストレージ基板、メモリ装置、機械可読伝播信号を実現する物質の組成物、或いは、これらのうちの1つ又は複数のものの組合せであってよい。「データ処理装置」という用語は、例示を目的として、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、或いは、複数のプロセッサ又はコンピュータを含む、データを処理するための、すべての装置、機器、及び機械を包含している。装置は、ハードウェアに加えて、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、或いは、これらのうちの1つ又は複数のものの組合せを構成するコードなどの、対象のコンピュータプログラム用の実行環境を生成する、コードを含みうる。伝播信号は、例えば、適切なレシーバ装置への送信のために情報をエンコーディングするべく生成される機械生成された電気的な、光学的な、或いは、電磁的な、信号などの、人工的に生成された信号である。
【0120】
[00123] コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプーリケーション、スクリプト、又はコードとも呼称される)は、コンパイル型又はインタープーリタ型の言語を含む、任意の形態のプログラミング言語において記述することが可能であり、且つ、これは、スタンドアロンプログラムとして、或いは、モジュール、コンポーネント、サブルーチン、又は演算環境において使用されるのに適したその他のユニットとして、のものを含む、任意の形態において配備することができる。コンピュータプログラムは、必ずしも、ファイルシステム内のファイルに対応するものではない。プログラムは、その他のプログラム又はデータ(例えば、マークアップ言語文書内において保存された1つ又は複数のスクリプト)を保持するファイルの一部分内において、対象のプログラム専用の単一ファイル内において、或いは、複数の調整されたファイル(例えば、1つ又複数のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部分を保存するファイル)内において、保存することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上において、或いは、1つのサイトにおいて配置された、或いは、複数のサイトに跨って分散された、且つ、通信ネットワークによって相互接続された、複数のコンピュータ上において、実行されるように、配備することができる。
【0121】
[00124] 本明細書において記述されているプロセス及びロジックフローは、入力データに基づいて動作し、且つ、出力を生成することにより、機能を実行するべく、1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラム可能なプロセッサにより、実行することができる。又、プロセス及びロジックフローは、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの、特殊目的ロジック回路により、実行することが可能であり、且つ、装置は、これらのものとして実装することができる。
【0122】
[00125] コンピュータプログラムの実行に適するプロセッサは、例示を目的として、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方と、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサと、を含む。一般に、プロセッサは、命令及びデータを読み出し専用又はランダムアクセスメモリ又はこれらの両方から受け取ることになる。コンピュータの基本的な要素は、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを保存するための1つ又は複数のメモリ装置と、である。又、一般に、コンピュータは、例えば、磁気ディスク、磁気光ディスク、又は光ディスクなどの、データを保存するための1つ又は複数のマスストレージ装置を含むことになり、或いは、これからデータを受け取るべく或いはこれにデータを転送するべく動作自在に結合されることになり、或いは、これらの両方となる。但し、コンピュータがこのような装置を有することは、必須ではない。更には、コンピュータは、いくつかの例を挙げれば、タブレットコンピュータ、モバイル電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、モバイルオーディオプレーヤ、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)レシーバなどの、別の装置内において埋め込むこともできる。コンピュータプログラム命令及びデータを保存するのに適したコンピュータ可読媒体は、例示を目的として、例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ装置などの半導体メモリ装置、例えば、内部ハードディスク又は着脱自在のディスクなどの磁気ディスク、磁気光ディスク、並びに、CD-ROM及びDVD-ROMディスクを含む、不揮発性メモリ、媒体、及びメモリ装置のすべての形態を含む。プロセッサ及びメモリは、特殊目的ロジック回路によって補完することが可能であり、或いは、その内部に内蔵することもできる。
【0123】
[00126] ユーザとの間のやり取りを提供するべく、本発明の実施形態は、情報をユーザに表示するべく、例えば、CRT(陰極線管:cathode ray tube)又はLCD(液晶ディスプレイ:liquid crystal display)モニタなどの表示装置と、ユーザが入力をコンピュータに提供しうるキーボードと、例えば、マウス又はトラックボールなどのポインティング装置と、を有するコンピュータ上において実装することができる。その他の種類の装置も、同様に、ユーザとの間のやり取りを提供するべく、使用することが可能であり、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、例えば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、或いは、触覚的フィードバックなどの、任意の形態の感覚的フィードバックであることが可能であり、且つ、ユーザからの入力も、音響、発話、又は触覚入力を含む、任意の形態において受け取ることができる。
【0124】
[00127] 本発明の実施形態は、例えば、データサーバとして、バックエンドコンポーネントを含む、或いは、例えば、アプーリケーションサーバなどの、ミドルウェアコンポーネントを含む、或いは、例えば、ユーザが本発明の実装とやり取りしうるグラフィカルユーザインターフェイス又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータなどの、フロントエンドコンポーネント、或いは、1つ又は複数のこのようなバックエンド、ミドルウェア、又はフロントエンドコンポーネントの任意の組合せ、を含む、演算システム内において実装することができる。システムのコンポーネントは、例えば、通信ネットワークなどの、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体により、相互接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN:Local Area Network」)及び、例えば、インターネットなどの、ワイドエリアネットワーク(「WAN:Wide Area Network」)を含む。
【0125】
[00128] 演算システムは、クライアントと、サーバと、を含みうる。クライアント及びサーバは、一般に、互いに離れており、且つ、通常は、通信ネットワークを通じてやり取りしている。クライアントとサーバの関係は、個々のコンピュータ上において稼働する、且つ、互いに対してクライアント-サーバ関係を有する、コンピュータプログラムに基づいて生じている。
【0126】
[00129] 本明細書は、多くの特定の事項を含んでいる一方で、これらは、本発明の範囲又は特許請求されうるものに対する限定として解釈してはならず、本発明の特定の実施形態に固有の特徴の説明として解釈されたい。又、別個の実施形態の文脈に本明細書において記述されている特定の特徴は、単一の実施形態において、組合せとして、実装することもできる。又、逆に、単一の実施形態の文脈において記述されている様々な特徴も、複数の実施形態において、別個に、或いは、任意の適切なサブ組合せにおいて、実装することができる。更には、特徴が、特定の組合せにおいて機能するものとして上述されている場合があり、且つ、このように当初特許請求されている場合があるが、特許請求された組合せのうちの1つ又は複数の特徴は、いくつかのケースにおいて、組合せから除去することも可能であり、且つ、特許請求された組合せは、サブ組合せ又はサブ組合せの変形を対象とすることもできる。
【0127】
[00130] 同様に、動作が、図面において、特定の順序において描かれているが、これは、望ましい結果を実現するべく、このような動作が図示の特定の順序において又は順番に実行される、或いは、すべての示されている動作が実行される、ことを必要とするものとして理解してはならない。特定の状況において、マルチタスク処理及び並列処理が有利である場合がある。更には、上述の実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、このよう分離がすべての実施形態において必要とされるものとして理解してはならず、且つ、記述されているプログラムコンポーネント及びシステムは、一般に、単一のソフトウェアプロダクトとして統合されうる、或いは、複数のソフトウェアプロダクトとしてパッケージングされうる、ことを理解されたい。
【0128】
[00131] 以上、本発明の特定の実施形態について説明した。その他の実施形態も、以下の請求項の範囲に含まれている。例えば、請求項において記述されているステップは、異なる順序において実行することが可能であり、且つ、依然として、望ましい結果を実現することができる。
図1
図2
図3
図4