(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】折り畳み式卓上型電子拡大器
(51)【国際特許分類】
H04N 5/225 20060101AFI20221215BHJP
F16M 11/10 20060101ALI20221215BHJP
F16M 11/12 20060101ALI20221215BHJP
F16M 11/18 20060101ALI20221215BHJP
F16M 11/38 20060101ALI20221215BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20221215BHJP
G03B 17/48 20210101ALI20221215BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20221215BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
H04N5/225 450
F16M11/10 M
F16M11/12 C
F16M11/18 B
F16M11/38 F
F16M11/38 G
F16M11/38 N
F16M13/00 S
G03B17/48
G03B17/56 A
G09F9/00 312
G09F9/00 351
G09F9/00 366Z
(21)【出願番号】P 2021531377
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 KR2019016533
(87)【国際公開番号】W WO2020111802
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-06-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0152364
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521234928
【氏名又は名称】シー アンド ピー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】C&P CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#607, #606, 78, Centum jungang-ro Haeundae-gu Busan 48059 Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク キョンミン
【審査官】吉田 千裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-526286(JP,A)
【文献】特開2003-264718(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0059038(US,A1)
【文献】特開2006-025087(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0057322(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第113137545(CN,A)
【文献】中国実用新案第212252019(CN,U)
【文献】特開2003-116025(JP,A)
【文献】特開2006-245858(JP,A)
【文献】特開2017-002969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222-5/257
G09F 9/00
G03B 17/56
G03B 17/48
F16M 11/10
F16M 11/12
F16M 11/18
F16M 11/38
F16M 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式卓上型電子拡大器であって、
拡大器を全体的に支持する受け板と、
前記受け板に固定される水平連結棒と、
前記水平連結棒に回転可能に結合される第1垂直連結棒と、
内部にカメラが装着され、前記第1垂直連結棒に回転可能に結合されるカメラ支持部と、
前記第1垂直連結棒に回転可能に結合される第2垂直連結棒と、
前記第2垂直連結棒に回転可能に固定されるモニターと、を含み、
前記水平連結棒を基準として第1垂直連結棒が回転し、第1垂直連結棒を基準として第2垂直連結棒が回転し、第2垂直連結棒を基準としてモニターが回転することにより、前記モニターは、前記受け板に当接するように折り畳むことができ
、
前記カメラ支持部は、
前記第1垂直連結棒の一側に固定される固定体と、
前記固定体に結合されるボディキャップと、
前記ボディキャップに固定されるカムスプリングと、
前記ボディキャップの外側に設けられるカムレバーと、
内部にカメラが固着されるカメラケースと、
前記カメラケースの内部に挿入され、前記カムレバーの作動によって回転可能な回転ブラケットと、
前記カムレバーの挿入孔、前記ボディキャップの挿入孔及び前記カムスプリングを通過し、前記固定体の挿入孔を通過して、末端が前記回転ブラケットの挿入孔に挿入されるカムレバーシャフトと、を含むことを特徴とする、折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項2】
前記カムレバーシャフトは、断面が半円形状を有し、前記カムレバーの挿入孔も前記カムレバーシャフトに対応するように断面が半円形状を有し、
前記カムレバーの回転によって前記カムレバーシャフトが回転することを特徴とする、請求項
1に記載の折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項3】
前記カムレバーシャフトは、前記カムスプリングに挿入され、
前記カムスプリングは、互いに平行な2つの水平線を有する構造であり、
前記カムスプリングは、前記カムレバーシャフトの回転を弾性支持し、前記カムレバーシャフトが一定角度の回転時に係止されるようにすることを特徴とする、請求項
2に記載の折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項4】
折り畳み式卓上型電子拡大器であって、
拡大器を全体的に支持する受け板と、
前記受け板に固定される水平連結棒と、
前記水平連結棒に回転可能に結合される第1垂直連結棒と、
内部にカメラが装着され、前記第1垂直連結棒に回転可能に結合されるカメラ支持部と、
前記第1垂直連結棒に回転可能に結合される第2垂直連結棒と、
前記第2垂直連結棒に回転可能に固定されるモニターと、を含み、
前記水平連結棒を基準として第1垂直連結棒が回転し、第1垂直連結棒を基準として第2垂直連結棒が回転し、第2垂直連結棒を基準としてモニターが回転することにより、前記モニターは、前記受け板に当接するように折り畳むことができ
、
前記第1垂直連結棒の一側に設けられるメインアーム回転部をさらに含み、
前記メインアーム回転部は、
前記受け板に固定される固定ブラケットと、
前記一側面に設けられるナットと、
前記第1垂直連結棒に固定されるジョイントブラケットと、
前記ジョイントブラケットの上部に設けられたガイド孔に挿入され、上下に移動可能なガイドプレートと、
一側は前記第1垂直連結棒に固定され、他側は前記ガイドプレートに固定されることにより、前記ガイドプレートを一定の力で引っ張る引張ばねと、
前記ガイドプレートの下部水平板に密着するカムと、
前記カム、前記ガイドプレート、前記ジョイントブラケット及び前記固定ブラケットを通過して末端で前記ナットと締結されるアームシャフトと、を含むことを特徴とする、折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項5】
前記アームシャフトは、断面が円形の上下部に平坦面を有する構造であり、前記カムの挿入孔と前記固定ブラケットの挿入孔は、前記アームシャフトの形状に対応するように断面が円形の上下部に平坦面を有する構造であることを特徴とする、請求項
4に記載の折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項6】
前記固定ブラケットを基準として前記第1垂直連結棒が回転するときに、前記ガイドプレートは、前記引張ばねによって弾性支持され、前記ガイドプレートの下部水平板は、前記カムの外周面に密着して回転することを特徴とする、請求項
4に記載の折り畳み式卓上型電子拡大器。
【請求項7】
前記固定ブラケットには突部が設けられ、前記第1垂直連結棒の下部にはガイド溝が設けられることにより、
前記第1垂直連結棒は前記固定ブラケットの突部によって回転半径が拘束されることを特徴とする、請求項
4に記載の折り畳み式卓上型電子拡大器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳む構造を持ってユーザーが携帯し易い折り畳み式卓上型電子拡大器に係り、より詳細には、低視力者(Low Vision People)が業務、リハビリ及び余暇生活の際にドキュメント及び物体を見るのに役立てるために拡大してモニターを介して提供する折り畳み式卓上型電子拡大器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、低視力者(Low Vision Person)とは、高齢化によって業務や余暇、ドキュメントを読む活動などに視覚的な機器の助けが必要な高齢者及び視覚障害者の中で、完全盲人(Total Blind Person)ではなく、見ることができる能力は維持しているものの、補助機器、虫眼鏡などを介して低視力を補完する必要のある者を含む包括的な概念である。特に、高齢化及びデジタル機器の広範囲な使用により比較的若い年齢の一般人たちの間でも低視力者が世界的に増加している傾向にある。
【0003】
現在、低視力者に役立つ光学的な方法は、拡大鏡(虫眼鏡)または電子拡大器を用いてドキュメントを読む活動や、業務、生活などを補助する方法である。一般拡大鏡(虫眼鏡)は、携帯が楽であり、付いている照明のため場所に関係なくテキストを読むことができるが、倍率が高いほど視野が狭くなり且つ焦点距離が短くなるので、疲労感を誘発するおそれがあり、Full HD級以上の高解像度を提供しないなどの欠点がある。これに反し、電子拡大器は、視野が広く焦点距離が長いため、ドキュメントなどを見るときに便利であり、Full HD級以上の高解像度で鮮明なイメージを提供し、自分の顔を見て健康状態を確認することができるSelfView及び遠見視機能が含まれており、望遠鏡なしでも遠くも近くも見ることができるので、とても便利な器具である。
【0004】
電子拡大器は、一般的に、携帯用と卓上型に区分される。携帯用は、低視力者が携帯し易い大きさであり、約10インチ以下のモニター画面を持つもので、小型電子拡大器であり、卓上型は、機能がさらに優れるうえ、使い勝手が良いものの、直接携帯するには不便であり、机やテーブル上にのせて使用する大型電子拡大器である。
【0005】
一般的に、従来の卓上型電子拡大器は、固定型であるので携帯が不便であり、折り畳む機能を持っていても折り畳みの際に急激に回転することで、電子拡大器を使用する学生や高齢者が怪我したり機器の破損が発生したりするという問題があり、カメラの回転の際にもカメラが急激に回転することで、ユーザーが拡大しようとする対象物の最適位置に合わせるのは難しく、輝く材質の物体及びドキュメントなどを確認する場合に自体照明の影響を避けることは難しいなどの様々な問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、折り畳んだり展開したりすることが可能な折り畳み式電子拡大器であって、一般的な卓上型拡大器の利点を生かしながらも移動が便利な利点を持っており、折り畳むときにはモニター画面が受け板と水平になってその体積を大幅に低減させることができる折り畳み式卓上型電子拡大器を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、カメラの回転をスプリングなどによって制限してカメラの急激な回転を防止し、カメラの角度を精密に調節して対象物の最適な位置に合わせることができ、垂直連結棒を折り畳むときに急激な回転によって受け板と垂直連結棒とがぶつかって機器が破損することを防止し、より重要にはユーザーの負傷を防止するための、折り畳み式卓上型電子拡大器を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、上述した目的に限定されず、上述していない別の目的は、以降の記載から本発明の技術分野における通常の知識を有する者に明らかに理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の折り畳み式卓上型電子拡大器は、拡大器を全体的に支持する受け板と、前記受け板に固定される水平連結棒と、前記水平連結棒に回転可能に結合される第1垂直連結棒と、内部にカメラが装着され、前記第1垂直連結棒に回転可能に結合されるカメラ支持部と、前記第1垂直連結棒に回転可能に結合される第2垂直連結棒と、前記第2垂直連結棒に回転可能に固定されるモニターと、を含み、
前記水平連結棒を基準として第1垂直連結棒が回転し、第1垂直連結棒を基準として第2垂直連結棒が回転し、第2垂直連結棒を基準としてモニターが回転することにより、前記モニターは、前記受け板に当接するように折り畳むことができる。
【0010】
好適な実施形態によれば、前記カメラ支持部は、前記第1垂直連結棒の一側に固定される固定体と、前記固定体に結合されるボディキャップと、前記ボディキャップに固定されるカムスプリングと、前記ボディキャップの外側に設けられるカムレバーと、内部にカメラが固着されるカメラケースと、前記カメラケースの内部に挿入され、前記カムレバーの作動によって回転可能な回転ブラケットと、前記カムレバーの挿入孔、前記ボディキャップの挿入孔及び前記カムスプリングを通過し、前記固定体の挿入孔を通過して、末端が前記回転ブラケットの挿入孔に挿入されるカムレバーシャフトと、を含む。
【0011】
好適な実施形態によれば、前記カムレバーシャフトは、断面が半円形状を有し、前記カムレバーの挿入孔も前記カムレバーシャフトに対応するように断面が半円形状を有し、前記カムレバーの回転によって前記カムレバーシャフトが回転する。
【0012】
好適な実施形態によれば、前記カムレバーシャフトは、前記カムスプリングに挿入され、前記カムスプリングは、互いに平行な2つの水平線を有する構造であり、前記カムスプリングは、前記カムレバーシャフトの回転を弾性支持し、前記カムレバーシャフトが一定角度の回転時に係止されるようにする。
【0013】
好適な実施形態によれば、前記第1垂直連結棒の一側に設けられるメインアーム回転部をさらに含み、前記メインアーム回転部300は、前記受け板に固定される固定ブラケットと、前記一側面に設けられるナットと、前記第1垂直連結棒に固定されるジョイントブラケットと、前記ジョイントブラケットの上部に設けられたガイド孔に挿入され、上下に移動可能なガイドプレートと、一側は前記第1垂直連結棒に固定され、他側は前記ガイドプレートに固定されることにより、前記ガイドプレートを一定の力で引っ張る引張ばねと、前記ガイドプレートの下部水平板に密着するカムと、前記カム、前記ガイドプレート、前記ジョイントブラケット及び前記固定ブラケットを通過して末端で前記ナットと締結されるアームシャフトと、を含む。
【0014】
好適な実施形態によれば、前記アームシャフトは、断面が円形の上下部に平坦面を有する構造であり、前記カムの挿入孔と前記固定ブラケットの挿入孔は、前記アームシャフトの形状に対応するように断面が円形の上下部に平坦面を有する構造である。
【0015】
好適な実施形態によれば、前記固定ブラケットを基準として前記第1垂直連結棒が回転するときに、前記ガイドプレートは、前記引張ばねによって弾性支持され、前記ガイドプレートの下部水平板は、前記カムの外周面に密着して回転する。
【0016】
好適な実施形態によれば、前記固定ブラケットには突部が設けられ、前記第1垂直連結棒の下部にはガイド溝が設けられることにより、前記第1垂直連結棒は前記固定ブラケットの突部によって回転半径が拘束される。
【発明の効果】
【0017】
上述したように、本発明の折り畳み式卓上型電子拡大器は、モニターを受け板と水平になるように折り畳んだり展開したりすることができるので、折り畳んだときに体積を大幅に減らすことができ、移動が便利であって携帯性に優れるという利点がある。
【0018】
また、本発明によれば、カメラ支持部のカムレバーシャフトがカムスプリングによって弾性支持されているので、カメラ支持部が急激に回転することを防止することができ、高精度にカメラの角度を調節することができるという利点がある。
【0019】
また、本発明では、折り畳むときにメインアーム回転部で引張ばねによってガイドプレートが弾性支持されているので、垂直連結棒が急激に回転することを防止することができる。これにより、電子拡大器を使用する学生や高齢者が急激な回転により怪我をしたり傷害を被ったりすることを防止するとともに、機器の損傷を防止することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の好適な実施形態による折り畳み式卓上型電子拡大器の斜視図である。
【
図2】本発明の好適な実施形態による折り畳み式卓上型電子拡大器のカメラ支持部の分解斜視図である。
【
図3】カムスプリングの原理を説明するための
図2の部分拡大図である。
【
図4】本発明の好適な実施形態によるメインアーム回転部300の分解斜視図である。
【
図5】ガイドプレートが上下に移動する原理を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現されるものである。但し、本実施形態は、本発明の開示を完全たるものにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0022】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施のための具体的な内容を詳細に説明する。図面に関係なく、同じ部材番号は同じ構成要素を指し、「及び/又は」は記載されたアイテムのそれぞれ及び一つ以上の全ての組み合わせを含む。
【0023】
たとえば、用語「第1」及び「第2」などが、多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されないことは言うまでもない。これらの用語は、一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。よって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0024】
本明細書で使用された用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書において、単数形は、特に記載しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」及び/又は「含む(comprising)」は、記載された構成要素の他に一つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。
【0025】
他に定義がなければ、本明細書で使用されるすべての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に共通に理解できる意味で使用できる。また、一般的に使用される辞典に定義されている用語は、明白に特別に定義されていない限り、理想的又は過度に解釈されない。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の好適な実施形態による折り畳み式卓上型電子拡大器の斜視図である。
【0026】
図1を参照すると、本発明の折り畳み式卓上型電子拡大器は、受け板10、水平連結棒11、第1垂直連結棒12、カメラ支持部20、第2垂直連結棒22、及びモニター30を含む。
【0027】
受け板10は、机やテーブルなどに載置する部分であって、平らな平面形状を有する。形状は、図示の如く四角形が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではない。受け板10は、拡大器を全体的に支持する部分である。
【0028】
水平連結棒11は、前記受け板に水平に固定される部分であって、第1垂直連結棒12の中心軸に該当する。第1垂直連結棒12は、水平連結棒11を基準に回転可能である。
【0029】
第1垂直連結棒12は、水平連結棒11に回転可能に結合され、水平連結棒の両端にそれぞれ設置され、2つが一対をなす。第1垂直連結棒12同士の間には1つ以上の支持台2aが連結される。支持台12aは、第1垂直連結棒12の間隔を維持し、第1垂直連結棒12を支持する。
【0030】
第1垂直連結棒12の他端には、カメラ支持部20が回転可能に設置される。カメラ支持部20は、受け板上に載せられた対象物を拡大するためのカメラが内部に設置される。より正確には、カメラ支持部20の中央のカメラケース260の内部にカメラが設置される。ユーザーは、カメラケース260を直接回転させるか或いはカムレバー220を回転させて、カメラの撮影角度を調節することができる。カムレバーを使用する場合、カムレバー220を回転させることにより、カメラ支持部20を回転させ、カメラ支持部20の回転に伴ってカメラ(図示せず)も一緒に回転する。カメラで撮影された映像情報は、モニター30に連結された制御部へ伝達される。
【0031】
第2垂直連結棒22は、第1垂直連結棒12に回転可能に結合される。第2垂直連結棒22は、2つが一対を成す。第2垂直連結棒22同士の間には1つ以上の支持台22aが連結される。支持台22aは、第2垂直連結棒22の間隔を維持し、第2垂直連結棒22を支持する。
【0032】
モニター30は、第2垂直連結棒22に回転可能に結合される。モニター30の下部には、倍率の拡大/縮小、画面の色の変更、画面の選択などを変更選択することができる操作ボタンが形成される。
【0033】
本発明の折り畳み式卓上型電子拡大器は、3軸を基準として回転することにより、完全に折り畳むことができる構造である。すなわち、水平連結棒11を基準として第1垂直連結棒12が回転し、第1垂直連結棒12を基準として第2垂直連結棒22が回転し、第2垂直連結棒22を基準としてモニター30が回転する。本発明でのように3軸を基準として回転することにより、モニターの角度を自由に調節することができるとともに、モニターが受け板に当接することができるように折り畳むことができる。これにより、本発明の折り畳み式卓上型電子拡大器は、完全に折り畳んで移動させることができるので、携帯が便利であって、学校、職場、自宅などの様々な場所で使用することができるという利点がある。
【0034】
次に、第1垂直連結棒12の終端に水平方向に設置されるカメラ支持台270に対して説明する。
図2は本発明の好適な実施形態による折り畳み式卓上型電子拡大器のカメラ支持部の分解斜視図である。
【0035】
図2を参照すると、カメラ支持部200は、受け板に載せられた対象物を拡大するカメラ(図示せず)が装着される部分であって、特に、カメラケース260の内部にカメラが装着される。カメラケース260を回転させるか、或いはカムレバー220を回転させることにより、カメラ支持部を回転させることができる。カメラで撮影された映像情報は、制御部に伝達され、モニターを介して拡大される。
【0036】
カメラ支持部は、固定体270、ボディキャップ230、カムスプリング240、カムレバー220、カメラケース260、回転ブラケット250及びカムレバーシャフト210を含む。
【0037】
固定体270は、第1垂直連結棒12の一側に固定され、ボディキャップ230は、前記固定体270に結合されて固定される。固定体270には、カムレバーシャフト210が通過する挿入孔272が設けられ、ボディキャップ230にも、カムレバーシャフト210が通過する挿入孔232が設けられる。
【0038】
ボディキャップ230の内部には、カムスプリング240が固定される。カムスプリング240は、互いに平行な水平線を有する構造のスプリングであって、内部にカムレバーシャフト210が挿入される。
【0039】
カムレバー220は、ボディキャップ230の外側に設置されるが、ボディキャップ230に固定されずに回転可能に設置される。つまり、ボディキャップは回転せずに固定された状態を維持するが、カムレバー220はユーザーの操作によって回転可能である。
【0040】
回転ブラケット250は、カメラケース260の内部に挿入される部分であって、カムレバー220の回転によって回転する。つまり、カムレバーシャフト210の先端の形状に対応する挿入孔が回転ブラケットの中央に形成されることにより、カムレバー220を回転させると、回転ブラケット250が回転する。
【0041】
カメラケース260は、内部にカメラが固着される部分であり、カムレバー220の回転によって回転ブラケット250が回転し、回転ブラケット250の回転によってカメラケース260が回転する。カメラは図示されていない。
【0042】
カムレバーシャフト210は、カムレバーの挿入孔222、ボディキャップの挿入孔232及びカムスプリング240を通過し、固定体の挿入孔272を通過して、カムレバーシャフトの先端(tip)が回転ブラケットの挿入孔252に挿入される。
【0043】
カムレバーシャフト210のボディは、断面が半円形状であり、カムレバーの挿入孔222も、カムレバーシャフトのボディの形状に対応するように断面が半円形状である。これに反し、ボディキャップの挿入孔232と固定体の挿入孔272は、円形の形状を有する。これは、カムレバー220の回転時に、カムレバーシャフト210が回転するのに反し、ボディキャップ230と固定体270はカムレバー220の回転に関係なく固定されるからである。
【0044】
回転ブラケット250の挿入孔252は、カムレバーシャフト210の先端(tip)が挿入され、カムレバーシャフト210の先端形状に対応する形状を有する。好ましくは、カムレバーシャフト210の末端は、上面及び下面に平坦面を有する構造であり、回転ブラケット250の挿入孔252の形状も、これに対応するように上面及び下面に平坦面を有する構造である。
【0045】
固定体270、カムスプリング240及びボディキャップ230は、カムレバー220が回転しても、カムレバー220の回転に関係なく固定されて回転しない。これに対し、カムレバー220の回転の際に、カムレバーシャフト210、回転ブラケット250及びカメラケース260は、カムレバー220の回転によって回転する。
【0046】
つまり、ユーザーがカムレバー220を回転させると、カムレバーの挿入孔222に挿入されたカムレバーシャフト210が回転し、カムレバーシャフト210の先端に結合される回転ブラケット250が回転する。回転ブラケット250の回転によってカメラケース260が回転する。カメラケース260の内部にはカメラが装着されているので、カメラケース260の回転に伴ってカメラが回転して、撮影する部分の角度を調節する。
【0047】
図3はカムスプリングの原理を説明するための
図2の部分拡大図である。
【0048】
図3を参照すると、ボディキャップ230に固定されたカムスプリング240は、平行な2つの水平線を有する構造であって、内部に挿入されるカムレバーシャフト210に弾性支持力を提供する。カムスプリングはワイヤーで製作される。
【0049】
カムレバーシャフト210は、断面が半円形状であって、長さ方向に平坦面212を有する構造である。
【0050】
図3の(a)は、カムレバーシャフト210の平坦面がカムスプリングの水平線と平行な場合であり、
図3の(b)は、カムレバーシャフトの平坦面がカムスプリングの水平線と垂直をなす場合である。
【0051】
図3に示すように、半円断面を有するカムレバーシャフト210が回転することにより、カムスプリング240は、カムレバーシャフト210が一定角度の回転時に係止されるようにする。つまり、カムレバー220を回転させると、カムレバーシャフト210が回転するが、このとき、カムレバーシャフト210は、カムスプリング240の間に挿入されているので、カムレバーシャフト210は、カムスプリング240の2つの水平線の間に弾性支持される。カムレバーシャフト210が一定角度の回転時にカムスプリング240に係止される。これにより、カメラケースは、一定角度では容易に回転せずに係止され、ユーザーがより強い力で回転させた場合にのみカメラケースが回転する。このように、カムレバーシャフトの断面が半円形状を有するようにし、キャップレバーシャフトを、2つの水平線構造を持つカムスプリングに挿入することにより、カムレバーシャフトの回転に弾性力を付加してカメラケース(つまり、カメラ支持部)の急激な回転を防止することができる。
【0052】
次に、第1垂直連結棒12の一側に設けられるメインアーム回転部300について説明する。
【0053】
図4は本発明の好適な実施形態によるメインアーム回転部300の分解斜視図である。
【0054】
図4を参照すると、メインアーム回転部300は、固定ブラケット340、ナット310、ディスクスプリング320、ジョイントブラケット360、ガイドプレート370、引張ばね350、カム380、及びアームシャフト390を含む。
【0055】
固定ブラケット340は、受け板に固定されて動かない。
【0056】
ジョイントブラケット360は、第1垂直連結棒12に固定され、第1垂直連結棒12が回転するにつれて一緒に回転する。ジョイントブラケット360の上部にはガイド孔362が設けられる。
【0057】
ガイドプレート370は、第1垂直連結棒12の回転に伴って上下に動く。ガイドプレート370の突出部374は、ジョイントブラケットのガイド孔362に挿入される。ガイドプレート370は、ジョイントブラケット360の中で上下に動く。
【0058】
引張ばね350は、一側は第1垂直連結棒12に固定され、他側はガイドプレート370に結合されることにより、ガイドプレート370を一定の力で引っ張るコイルばねである。引張ばね350は、ガイドプレート370を一定の力で弾性支持する。
【0059】
カム380は、ガイドプレート370の下部水平板372に密着する。カム380の外周面は、図示の如く長いラウンド形状、すなわちラウンドされたカムの形状を有する。ガイドプレート370の下部水平板372は、カム380の外周面に密着して回転する。
【0060】
ガイドプレート370は、カム380の外周面に沿って回転しながらジョイントブラケット360を基準として上下に動く。ガイドプレート370は、引張ばね350によって弾性支持されながらカム380の外周面に沿って回転することにより、第1垂直連結棒12を受け板10に当接するように回転させても、急激に受け板10に落ちず、引張ばねの弾性支持を受けて安定的に回転する。これは、ガイドプレート370がカム380の外周面に沿って回転しながら引張ばね350によって弾性支持されているためである。
【0061】
アームシャフト390は、カムの挿入孔382、ガイドプレートのガイド挿入孔376、ジョイントブラケットの中心孔364及び固定ブラケットの挿入孔342に挿入されて末端にナット310が締結される。
【0062】
アームシャフト390の断面は、円形の上下部に水平平坦面を有する構造である。カムの挿入孔382と固定ブラケットの挿入孔342も、アームシャフトの形状に対応するように水平平坦面を有する。これにより、第1垂直連結棒が固定ブラケット340を基準に回転しても、固定ブラケット340、カム380、アームシャフト390及びナット310は、固定されて回転しない。
【0063】
アームシャフト390の末端にはナット310が螺合される。ナットは、構成要素がアームシャフトに挿入されて離脱しないように拘束する役割を果たす。
ディスクスプリング320は、ナットと固定ブラケットとの間に挿入され、ナットを弾性支持する役割を果たす。
【0064】
ワッシャー330a、330bは、回転による摩擦を最大限に防止し、円滑な回転を可能にするためのものである。
【0065】
挿入リング335は、ガイドプレートのガイド挿入孔376に挿入され、ガイドプレートの上下移動及び回転を円滑にする部分である。
【0066】
固定ブラケット340には突部344が設けられ、前記第1垂直連結棒12の下部にはガイド溝12bが設けられる。すなわち、第1垂直連結棒12は、固定ブラケットの突部344によって回転半径が拘束される。
【0067】
図5はガイドプレートが上下移動する原理を説明するための図である。(a)は第1垂直連結棒12が展開されている場合を示し、(b)は第1垂直連結棒が折り畳まれている場合を示す。
【0068】
図5を参照すると、第1垂直連結棒12を矢印方向に回転させても、固定ブラケット340は、受け板に固定されて回転せず、カム380は、アームシャフト390に挿入されて固定ブラケット340に固定されることにより回転しない。
【0069】
これに対し、第1垂直連結棒12を矢印方向に回転させると、ジョイントブラケット360は第1垂直連結棒に固定されるので、ジョイントブラケットは回転するようになり、ガイドプレートの突出部374がジョイントブラケットのガイド孔362に挿入されているので、ガイドプレート370もジョイントブラケットと一緒に回転するようになる。
【0070】
つまり、
図5の(a)状態で第1垂直連結棒12を矢印方向に回転させると、ガイドプレート370の下部水平板372がカム380の外周面に沿って下方に降りる。つまり、ガイドプレート370が矢印のように下降する。このとき、ガイドプレート370は、引張ばね350によって弾性支持されている。
【0071】
ガイドプレート370は、引張ばね350によって弾性支持されているので、第1垂直連結棒12を矢印のように下方に(つまり、受け板の方向に)折り畳むとき、第1垂直連結棒12は、急激に回転せず、ゆっくりと弾性支持されながら折り畳まれる。これにより、受け板と垂直連結棒とが急激にぶつかって機器が破損したり、急激な回転によりユーザーが安全上の傷害を被ったりすることを防止することができる。
【0072】
以上、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想または必須の特徴を変更することなく様々な具体的形態で実施できることを理解することができるだろう。したがって、上述した実施形態は、あらゆる面で例示的なもので、限定的なものではないと理解されるべきである。
【符号の説明】
【0073】
10 受け板
11 水平連結棒
12 第1垂直連結棒
12a 支持台
12b ガイド溝
20 カメラ支持部
22 第2垂直連結棒
22a 支持台
30 モニター
200 カメラ支持部
210 カムレバーシャフト(cam lever shaft)
212 平坦面
220 カムレバー(cam lever)
222 挿入孔
230 ボディキャップ(body cap)
232 挿入孔
240 カムスプリング
250 回転ブラケット
252 挿入孔
260 カメラケース
270 固定体
272 挿入孔
300 メインアーム回転部
310 ナット
320 ディスクスプリング
330a、330b ワッシャー
335 挿入リング
340 固定ブラケット
342 挿入孔
344 突部
350 引張ばね
360 ジョイントブラケット
362 ガイド孔
364 中心孔
370 ガイドプレート
372 下部水平板
374 突出部
376 ガイド挿入孔
380 カム
382 挿入孔
390 アームシャフト