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特許7194841プロトコルデータユニットセッション状態指示方法、端末装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-14
(45)【発行日】2022-12-22
(54)【発明の名称】プロトコルデータユニットセッション状態指示方法、端末装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/27 20180101AFI20221215BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20221215BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20221215BHJP
【FI】
H04W76/27
H04W76/10
H04W28/18
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021547617
(86)(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2018113211
(87)【国際公開番号】W WO2020087421
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-10-01
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】シー、コン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ジェンファ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ニン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Google Inc. Ericsson, NTT DOCOMO, INC.,Correction to DRB release,3GPP TSG RAN WG2 #103bis R2-1816008,フランス,3GPP,2018年10月12日
【文献】Google Inc.,Correction to full configuration,3GPP TSG RAN WG2 #103bis R2-1816047,フランス,3GPP,2018年10月12日
【文献】LG Electronics Inc.,Discussion on SDAP entity handling,3GPP TSG RAN WG2 #102 R2-1808626,フランス,3GPP,2018年05月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロトコルデータユニットセッション状態指示方法であって、
端末装置は、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、プロトコルデータユニットセッション(PDU session)のアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することを含み、
前記端末装置が、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、プロトコルデータユニットセッション(PDU session)のアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することは、
前記設定シグナリングが前記端末装置により追加される第2DRB ID又は第2組のDRB IDを指示する場合、前記端末装置により追加される、前記第2DRB IDに対応するDRB又は前記第2組のDRB IDに対応するDRBが第3PDU sessionの最初のDRBである場合、前記端末装置のRRCで、前記第3PDU sessionのアクティブ化を上位層に指示することを含む、プロトコルデータユニットセッション状態指示方法。
【請求項2】
前記端末装置が、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することは、
前記設定シグナリングが第1PDU session又は第1組のPDU sessionを非アクティブ化することを指示し、前記端末装置の無線リソース制御(RRC)層で、前記第1PDU session又は前記第1組のPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示することを含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末装置のRRC層で、前記第1PDU session又は前記第1組のPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示する前に、前記方法は、
前記端末装置は、前記第1PDU sessionに関連付けられているデータ無線ベアラ(DRB)又は前記第1組のPDU sessionに関連付けられているDRBをリリースすることを更に含むことを特徴とする
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記端末装置が、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することは、
前記設定シグナリングが、リリースされる第1DRB識別子(ID)又は第1組のDRB IDを指示する場合、前記端末装置が、前記設定シグナリングに基づいて、前記第1DRB ID又は前記第1組のDRB IDに対応するDRBをリリースすることにより、少なくとも1つのPDU sessionに関連付けられているDRBが存在しなくなることを引き起こす場合、前記端末装置のRRC層で、前記少なくとも1つのPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示することを含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末装置が、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することは、
前記設定シグナリングが第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionの非アクティブ化を更に指示する場合、前記端末装置のRRC層で、前記第2PDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示し、
前記第2DRB IDが、第1DRB IDと同じであり又は異なり、前記第1DRB IDが、前記第1組のDRB IDに属し、又は前記第1DRB IDが、前記第1組のDRB IDに属しないことを含むことを特徴とする
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記設定シグナリングは、無線リソース制御(RRC)再設定メッセージであることを特徴とする
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
端末装置であって、
ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、プロトコルデータユニットセッション(PDU session)のアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示するように構成される処理ユニットを備え
前記設定シグナリングが前記端末装置により追加される第2DRB ID又は第2組のDRB IDを指示する場合、前記処理ユニットにより追加される前記第2DRB IDに対応するDRB又は前記第2組のDRB IDに対応するDRBが第3PDU sessionの最初のDRBである場合、
前記処理ユニットは、前記第3PDU sessionのアクティブ化を上位層に指示するように構成される、端末装置。
【請求項8】
前記設定シグナリングが第1PDU session又は第1組のPDU sessionを非アクティブ化することを指示し、前記処理ユニットは、前記第1PDU session又は前記第1組のPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示するように構成されることを特徴とする
請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記処理ユニットは更に、前記第1PDU sessionに関連付けられているデータ無線ベアラ(DRB)をリリースするか又は前記第1組のPDU sessionに関連付けられているDRBをリリースするように構成されることを特徴とする
請求項8に記載の端末装置。
【請求項10】
前記設定シグナリングが、リリースされる第1DRB ID又は第1組のDRB IDを指示する場合、前記処理ユニットが、前記設定シグナリングに基づいて前記第1DRB IDに対応するDRB又は第1組のDRB IDに対応するDRBをリリースすることにより、少なくとも1つのPDU sessionに関連付けられているDRBが存在しなくなることを引き起こす場合、
前記処理ユニットは、前記少なくとも1つのPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示するように構成されることを特徴とする
請求項7に記載の端末装置。
【請求項11】
前記設定シグナリングが第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionの非アクティブ化を更に指示する場合、前記処理ユニットは、前記第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示するように構成され、
前記第2DRB IDが、第1DRB IDと同じであり又は異なり、前記第1DRB IDが、前記第1組のDRB IDに属し、又は前記第1DRB IDが、前記第1組のDRB IDに属しないことを特徴とする
請求項10に記載の端末装置。
【請求項12】
前記設定シグナリングは、無線リソース制御(RRC)再設定メッセージであることを特徴とする
請求項7から11のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項13】
前記RRC再設定メッセージは、無線ベアラ設定を含むことを特徴とする
請求項12に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特にプロトコルデータユニットセッション状態指示方法、端末装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置(User Equipment:UE)の非アクセス(Non-Access Stratum:NAS)層において、UEは、プロトコルデータユニット(Protocol Data Unit:PDU)セッション(session)状態を把握する必要があり、例えば、アクティブ状態であるか、それとも非アクティブ状態であるかを把握する必要があり、それによって、UEはPDU sessionをアクティブ化する必要であるかどうかを決定する。従って、UEのNAS層でPDU sessionのアクティブ状態又は非アクティブ状態を如何に判定するかは、取り急ぎ解決すべき問題となっている。
【発明の概要】
【0003】
上記技術的課題を解決するために、本発明の実施例は、PDU session状態指示方法、端末装置及び記憶媒体を提供し、それによって、UEのNAS層がPDU sessionのアクティブ状態又は非アクティブ状態を判定することができる。
【0004】
第1態様によれば、本発明の実施例は、PDU session状態指示方法を提供する。該方法は、端末装置がネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示することを含む。
【0005】
第2態様によれば、本発明の実施例は、端末装置を提供する。前記端末装置は、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示するように構成される処理ユニットを備える。
【0006】
第3態様によれば、本発明の実施例は、端末装置を提供する。該端末装置は、プロセッサと、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するためのメモリとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時、上記端末装置により実行される方法の工程を実行するように構成される。
【0007】
第4態様によれば、本発明の実施例は、記憶媒体を提供する。該記憶媒体には、実行可能なプログラムが記憶されており、前記実行可能なプログラムがプロセッサにより実行される時、上記端末装置により実行される方法を実現させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施例が提供するPDU session状態指示方法によれば、UEは、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionの状態がアクティブ状態及び/又は非アクティブ状態であることを指示することができる。それにより、UEのNAS層が、PDU sessionの状態を判定することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】関連技術における5GシステムのQoSモデルを示す概略図である。
図2】本発明の実施例による通信システムの構造を示す概略図である。
図3】本発明の実施例によるPDU session状態指示方法の任意選択的な処理フローを示す概略図である。
図4】本発明の実施例による端末装置の構造を示す概略図である。
図5】本発明の実施例による端末装置のハードウェア構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施例の特徴及び技術的要旨をより完全に理解するために、以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例の実現を詳細に説明し、添付される図面は、参照のためのものに過ぎず、本発明の実施例を限定するものではない。
【0011】
本発明の実施例を詳しく説明する前に、まず、5Gシステムのサービス品質(Quality of Service:QoS)モデルを簡単に説明する。
【0012】
図1に示すように、各UEに対して、1つ又は複数のPDU sessionを確立し、各PDU sessionに対して、少なくとも1つのデータ無線ベアラ(Data Radio Bearers:DRB)を確立し、各UEに対して、NG-RANは、PUD毎に少なくとも1つのDRBを確立し、DRBを確立すると同時に、DRBに関連するPDU sessionを確立する。また、NG-RANは、他のDRBを確立することができ、これらのDRBは、PDU sessionの QoSフローに関連関係があり、NG-RANは、異なるPDU sessionに属するデータパケットと異なるDRBとの関連関係を確立する。
【0013】
各PDU sessionは、RRCシグナリングによってPDU sessionに対してDRBを設定しておらず、PDU sessionとDRBとのマッピングルールも設定していない時に、PDU sessionに、デフォルトDRBが設定されることがある。この場合、UEは、データパケットをPDU sessionに対応するデフォルトDRBにマッピングする。
【0014】
各PDU sessionにおいて、複数のQoSフローを如何にDRBにマッピングするかは、NG-RANにより実行される。NG-RANは、1つのGBRフローと1つの非GBRフロー、又は複数のGBRフローを同一のDRBにマッピングする可能性がある。
【0015】
本発明は、PDU session状態指示方法を提供する。本出願の実施例のPDU session状態指示方法は、例えばグローバルモバイル通信(Global System of Mobile Communication:GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple AccessCDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access:WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packer Radio Service:GPRS)、長期的進化(Long Term Evolution:LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex:TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System:UMTS)、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access:WiMAX)通信システム又は5Gシステムといった種々の通信システムに適用されてもよい。
【0016】
例示的には、本出願の実施例に適用した通信システム100は図2に示す通りである。該通信システム100は、ネットワーク装置110を備えてもよい。ネットワーク装置100は端末装置120(又は、通信端末、端末と呼ばれる)と通信を行う装置であってもよい。ネットワーク装置110は、特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供し、且つ該カバレッジ内に位置する端末装置と通信を行うことができる。任意選択的に、該ネットワーク装置110は、GSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(Base Transceiver Station:BTS)であってもよいし、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB:NB)であってもよく、また、LTEシステムにおける進化型基地局(Evolutional NodeB:eNB又はeNodeB)であってもよく、更にクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network:CRAN)における無線コントローラであってもよい。又は、該ネットワーク装置は、モバイルスイッチングセンタ、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、ハブ、スイッチ、ブリッジ、ルータ、5Gシステムにおけるネットワーク側装置又は将来の進化型公衆地上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network:PLMN)におけるネットワーク装置等であってもよい。
【0017】
該通信システム100は、ネットワーク装置110のカバレッジ範囲内に位置する少なくとも1つの端末120を更に備える。ここで使用される「端末装置」は、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Networks:PSTN)、デジタル加入者回線(Digital Subscriber Line:DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブルのような有線回線を経由して接続される装置、及び/又は別のデータ接続/ネットワークを経由して接続される装置、及び/又はセルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network:WLAN)、DVB-H ネットワークのようなデジタルテレビジョンネットワーク、衛星ネットワーク、AM-FM放送送信機のような無線インタフェースを経由して接続される装置、及び/又は別の端末における、通信信号を受信/送信するように構成される装置、及び/又はモノのインターネット(Internet of Things:IoT)装置を含むが、これらに限定されない。無線通信インタフェースを経由して通信を行うように構成される端末装置は、「無線通信端末」、「無線端末」、又は「携帯端末」と呼ばれてもよい。携帯端末の例は、衛星電話またはセルラー電話、セルラー無線電話とデータ処理、ファクシミリ及びデータ通信能力とを組み合わせることができるパーソナル通信システム( Personal Communications System:PCS)端末、無線電話、ページング装置、インターネット/イントラネットアクセス、Webブラウザ、メモ帳、カレンダ及び/又は全地球測位システム(Global Positioning System:GPS)受信機を含むPDA、及び従来のラップトップ及び/又はパームトップ受信機又は無線電話送受信機を含む他の電子機器を含むが、これらに限定されない。端末装置は、アクセス端末、ユーザ装置(User Equipment:UE)、ユーザユニット、ユーザ局、移動ステーション、移動局、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザ用エージェント又はユーザ装置であってもよい。アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:
SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop:WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant:PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルド装置、計算装置又は無線モデムに接続される他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、5Gシステムにおける端末装置又は将来の進化型PLMNにおける端末装置等であってもよい。
【0018】
任意選択的に、端末装置120同士は、端末間(Device to Device:D2D)での通信を行うことができる。
【0019】
任意選択的に、5Gシステム又は5Gネットワークは、新しい無線(New Radio:NR)システム又はNRネットワークと呼ばれてもよい。
【0020】
図2は、1つのネットワーク装置及び2つの端末装置を例示的に示す。任意選択的に、該通信システム100は、複数のネットワーク装置を備えてもよく、また各ネットワーク装置のカバレッジに、他の数の端末装置が含まれてもよく、本発明の実施例はこれを限定するものではない。
【0021】
任意選択的に、該通信システム100は、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティ等の他のネットワークエンティティを備えてもよく、本発明は、これを限定するものではない。
【0022】
本出願の実施例のネットワーク/システムにおける通信機能を有する装置は、通信装置と呼ばれてもよいことが理解されるべきである。図2に示す通信システム100を例として、通信装置は、通信機能を有するネットワーク装置110及び端末装置120を備えてもよく、ネットワーク装置110及び端末装置120は、上述した具体的な装置であってもよく、ここで詳細な説明を省略する。通信装置は、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティ等の他のネットワークエンティティのような、通信システム100における他の装置を備えてもよく、本出願の実施例はこれを限定するものではない。
【0023】
本発明の実施例が提供するPDU session状態指示方法の任意選択的な処理フローは、図3に示すように、下記ステップを含む。
【0024】
ステップS201、端末装置が、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、プロトコルPDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示する。
【0025】
本発明の実施例において、UEは、ネットワーク装置からの設定シグナリングを受信する。前記設定シグナリングは、PDU sessionに対してアクティブ化処理及び/又は非アクティブ化処理を行うことを端末装置に指示するためのものである。PDU sessionとDRBとは、対応関係を有する。1つのPDU sessionは、1つのDRBに関連付けられてもよいし、1つのPDU sessionは、複数のDRBに関連付けられてもよい。
【0026】
幾つかの実施例において、設定シグナリングが第1PDU session又は第1組のPDU sessionを非アクティブ化することを指示する時、前記UEは、前記設定シグナリングに基づいて、第1PDU session又は第1組のPDU sessionに関連付けられたDRBをリリースする。UEが第1PDU session又は第1組のPDU sessionを非アクティブ化した後、前記UEの無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)層で、前記第1PDU session又は前記第1組のPDU sessionの状態が非アクティブ状態であることを上位層に指示する。
【0027】
例を挙げると、設定シグナリグが第1組のPDU sessionを非アクティブ化することを指示する時、前記UEは、前記第1組のPDU sessionに関連付けられたすべてのDRBをリリースする。
【0028】
別の幾つかの実施例において、前記設定シグナリングが、リリースされる第1DRB識別子(ID)又は第1組のDRB IDを指示する場合、前記UEは、前記設定シグナリングに基づいて、前記第1DRB ID又は前記第1組のDRB IDに対応するDRBをリリースする。UEがDRBをリリースすることにより、少なくとも1つのPDU sessionに関連付けられているDRBが存在しなくなることを引き起こす場合、前記UEのRRC層で、前記少なくとも1つのPDU sessionの状態が非アクティブ状態であることを上位層に指示する。
【0029】
例を挙げると、第4PDU sessionに、3つのDRBが関連付けられており、前記第1組のDRB IDは3つのDRB IDを含み、3つのDRB IDに対応する3つのDRBは、第4PDU sessionに関連付けられており、前記設定シグナリングが、リリースされる第1組のDRB IDを指示する場合、前記第1組のDRB IDに含まれる3つのDRB IDに対応する3つのDRBはいずれもリリースされる、それによって、第4PDU sessionに関連付けられているDRBは存在しなくなる。この場合、UEのRRC層で、第4PDU sessionの状態が非アクティブ状態であることを上位層に指示する。
【0030】
また幾つかの実施例において、前記設定シグナリングが、リリースされる第1DRB ID又は第1組のDRB IDを指示し、且つ、前記設定シグナリングが、第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示する場合、前記端末装置のRRC層で、前記第2PDU sessionの状態が非アクティブ状態であることを上位層に指示する。
【0031】
例を挙げると、前記設定シグナリングが、リリースされる第1DRB IDを指示し、第1DRB IDが、第2PDU sessionに関連付けられており、前記第2PDU sessionに関連付けられているDRBはそれぞれ第1DRB、第2DRB及び第3DRBである。第1DRBは第1DRB IDに対応し、第2DRBは第2DRB IDに対応し、第3DRBは第3DRB IDに対応する。設定シグナリングがリリースされる第1DRB IDのみを指示する場合、第1DRB IDに対応する第1DRBに関連付けられている第2PDU sessionが更に第2DRB及び第3DRBに対応しているため、前記設定シグナリングが、第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示せず、しかも、第3DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示しない場合、UEは、第2PDU sessionに対して非アクティブ化処理を行わない。前記設定シグナリングが、第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示するか、又は、第3DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示する場合、UEは、第2PDU sessionに対して非アクティブ化処理を行うと共に、UEのRRC層で、前記第2PDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示する。
【0032】
ここで、前記第2DRB IDは第1DRB IDと同じであってもよい。前記第2DRB IDは、第1DRB IDと異なってもよい。前記第1DRB IDは、前記第1組のDRB IDに属してもよい。前記第1DRB IDは、前記第1組のDRB IDに属しなくてもよい。
【0033】
また幾つかの実施例において、前記設定シグナリングが、UEにより追加される第2DRB ID又は第2組のDRB IDを指示し、前記UEは、前記第2DRB ID又は前記第2組のDRB IDに対応するDRBを追加し、UEにより追加されるDRBは、第3PDU sessionの最初のDRBである時、UEのRRC層で、前記第3PDU sessionの状態がアクティブ状態であることを上位層に指示する。
【0034】
任意選択的に、本発明の実施例に記載の設定シグナリングは、RRC再設定(Reconfiguration)メッセージであり、且つ前記RRC Reconfigurationメッセージは、無線ベアラ設定(Radio Bearer Config)を含む。
【0035】
本発明の実施例において、UEは、ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionの状態がアクティブ状態及び/又は非アクティブ状態であることを指示することができる。UEがAS層により、PDU sessionの状態をNAS層に指示することで、UEのNAS層が、PDU sessionの状態を判定することができるようになる。
【0036】
本発明の実施例は、端末装置を更に提供する。図4は、前記端末装置300の構造を示す概略図である。該端末装置は、
ネットワーク装置からの設定シグナリングに基づいて、PDU sessionのアクティブ化及び/又は非アクティブ化を指示するように構成される処理ユニット301を備える。
【0037】
本発明の実施例において、前記設定シグナリングが第1PDU session又は第1組のPDU sessionを非アクティブ化することを指示し、前記処理ユニット301は、前記第1PDU session又は前記第1組のPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示するように構成される。
【0038】
本発明の実施例において、前記処理ユニット301は更に、前記第1PDU sessionに関連付けられているDRBをリリースするか又は前記第1組のPDU sessionに関連付けられているDRBをリリースするように構成される。
【0039】
本発明の実施例において、前記設定シグナリングは、リリースされる第1DRB ID又は第1組のDRB IDを指示し、前記処理ユニット301が、前記設定シグナリングに基づいて前記第1DRB IDに対応するDRB又は第1組のDRB IDに対応するDRBをリリースすることにより、少なくとも1つのPDU sessionに関連付けられているDRBが存在しなくなることを引き起こす場合、
前記処理ユニット301は、前記少なくとも1つのPDU sessionの非アクティブ化を上位層に指示するように構成される。
【0040】
本発明の実施例において、前記設定シグナリングが、第2DRB IDに対応する第2DRBに関連付けられている第2PDU sessionの非アクティブ化を更に指示する場合、前記処理ユニット301は、前記第2PDU sessionを非アクティブ化することを指示するように構成され、
前記第2DRB IDは第1DRB IDと同じであり又は異なり、前記第1DRB IDは、前記第1組のDRB IDに属し、又は前記第1DRB IDは、前記第1組のDRB IDに属しない。
【0041】
本発明の実施例において、前記設定シグナリングは、前記UEにより追加される第2DRB ID又は第2組のDRB IDを指示し、前記処理ユニット301により追加される、前記第2DRB IDに対応するDRB又は前記第2組のDRB IDに対応するDRBが第3PDU sessionの最初のDRBである場合、前記処理ユニット301は、前記第3PDU sessionのアクティブ化を上位層に指示するように構成される。
【0042】
本発明の実施例に関わるUEは、AS層に位置することに留意されたい。
【0043】
本発明の実施例は端末装置を更に提供する。該端末装置は、プロセッサと、プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを記憶するためのメモリとを備え、前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時、上記端末装置により実行されるPDU session状態指示方法の工程を実行するように構成される。
【0044】
図5は、本発明の実施例による端末装置のハードウェア構造を示す概略図である。端末装置700は、少なくとも1つのプロセッサ701と、メモリ702と、少なくとも1つのネットワークインタフェース704とを備える。端末装置700における各ユニットはバスシステム705によって結合される。バスシステム705は、これらの部材間の接続及び通信を実現するためのものであることが理解されるべきである。バスシステム705はデータバスを含む以外、電源バス、制御バス及び状態信号バスを含む。しかしながら、明確に説明するために、図5において、全てのバスをバスシステム705とする。
【0045】
理解すべき点として、メモリ702は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリと不揮発性メモリの両方であってもよい。ここで、不揮発性メモリは、ROM、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM:Programmable Read-Only Memory)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、磁気ランダムアクセスメモリ(FRAM:ferromagnetic random access memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、磁気面メモリ、光ディスク、又は読み出し専用型光ディスク(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)であってもよい。磁気面メモリは、磁気ディスクメモリ又は磁気テープメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして用いられるランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)であってもよい。非限定的な例証として、RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)、同期スタティックランダムアクセスメモリ(SSRAM:Synchronous Static Random Access Memory)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM:Dynamic Random Access Memory)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM:Synchronous Dynamic Random Access Memory)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDRSDRAM:Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)、エンハンスト同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(ESDRAM:Enhanced Synchronous Dynamic Random Access Memory)、同期リンクダイナミックランダムアクセ
スメモリ(SLDRAM:Synchlink Dynamic Random Access Memory)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(DRRAM:Direct Rambus Random Access Memory)などの多数の形態で使用可能である。本発明の実施例に記載されているメモリ702は、これら及び任意の他の適切な形態のメモリを含むが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0046】
本発明の実施例におけるメモリ702は、様々なタイプのデータを記憶することで、端末装置700による操作をサポートする。これらのデータは、アプリケーションプログラム7022のような、端末装置700で操作される如何なるコンピュータプログラムを含む。本発明の実施例の方法を実現させるためのプログラムは、アプリケーションプログラム7022に含まれてもよい。
【0047】
上記本発明の実施例に開示された方法はプロセッサ701に適用されるか、又はプロセッサ701により実現される。プロセッサ701は、信号を処理する能力を有する集積回路チップであり得る。上記方法の各ステップは、実現する過程において、プロセッサ701におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形の指令により完成することができる。上記プロセッサ701は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよい。プロセッサ701は、本発明の実施例に開示されている各方法、ステップ及び論理的ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいし、該プロセッサは如何なる従来のプロセッサ等であってもよい。本発明の実施例に開示されている方法のステップに合わせて、ハードウェア解読プロセッサによって完成し、又は解読プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせで実行して完成するように示す。ソフトウェアモジュールは、記憶媒体内に存在してもよい。該記憶媒体は、メモリ702内に位置し、プロセッサ701はメモリ702中の情報を読み取り、そのハードウェアと共に上記方法のステップを完了する。
【0048】
例示的な実施例において、端末装置700は、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Intergrated Circuit)、DSP、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、FPGA、汎用プロセッサ、コントローラ、MCU、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、又は他の電子素子により実現され、前記方法を実行するために用いられる。
【0049】
本出願の実施例は、コンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0050】
任意選択的に、該コンピュータ可読記憶媒体は、本出願の実施例における端末装置に適用可能である。また、該コンピュータプログラムは、コンピュータに、本出願の実施例の各方法における端末装置により実現されるプロセスを実行させる。簡潔化のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0051】
本発明は、本発明の実施例に基づく方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して説明されたものである。コンピュータプログラム命令によりフローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図における各フロー及び/又はブロックの組み合わせを実現することができることが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ、埋め込みプロセッサ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供することで機器を構成する。それによって、コンピューターまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行する命令が、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現させるための装置を構成する。
【0052】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置を所定の方式で動作させるように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく。これにより該コンピュータ可読メモリに記憶されている命令により、命令装置を備える製品を構成し、該命令装置は、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現させる。
【0053】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置にインストールされてもよい。これにより、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置上で一連の操作を実行してコンピュータにより実行される処理を生成する。これによりコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置上で実行される指令により、フローチャートにおける1つのフロー又は複数のフロー及び/又はブロック図における1つのブロック又は複数のブロックで指定された機能を実現させるための工程を提供する。
【0054】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神及び原則の範囲内で行われる如何なる修正、同等な置換え及び改良等は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5