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特許7195107電流測定装置、製造方法ならびに該装置を含む保護モジュールおよび差動遮断器
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  • 特許-電流測定装置、製造方法ならびに該装置を含む保護モジュールおよび差動遮断器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-15
(45)【発行日】2022-12-23
(54)【発明の名称】電流測定装置、製造方法ならびに該装置を含む保護モジュールおよび差動遮断器
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/20 20060101AFI20221216BHJP
   H01H 83/02 20060101ALI20221216BHJP
   H01H 83/14 20060101ALI20221216BHJP
   G01R 31/52 20200101ALN20221216BHJP
【FI】
G01R15/20 D
H01H83/02 E
H01H83/02 H
H01H83/14
G01R31/52
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018194470
(22)【出願日】2018-10-15
(65)【公開番号】P2019074530
(43)【公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】1759659
(32)【優先日】2017-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】594083128
【氏名又は名称】シュネーデル、エレクトリック、インダストリーズ、エスアーエス
【氏名又は名称原語表記】SCHNEIDER ELECTRIC INDUSTRIES SAS
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ、グリュメ
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ブラスム
(72)【発明者】
【氏名】ナタリー、ル、グラン
【審査官】島田 保
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-098806(JP,A)
【文献】特開2007-017435(JP,A)
【文献】特開2009-009793(JP,A)
【文献】特開2005-050605(JP,A)
【文献】特開2008-153221(JP,A)
【文献】特表2008-541065(JP,A)
【文献】特開2011-034714(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0242711(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 15/20
H01H 83/02
H01H 83/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下流面(4)の反対側の上流面(3)、後面(6)の反対側の前面(5)および第2の側面(8)の反対側の第1の側面(7)を含む実質的に平行六面体のハウジング(2)の内部に組み込まれるように構成された電流測定装置(1)であって、
- 少なくとも2本の電気線(19、29)を保護するための電流遮断装置(71)の接続突起(17、27)に電気的に接続されることが意図された少なくとも2つの上流接続突起(11、21)と、
- 動作端子(16、26)に電気的に接続されることが意図された少なくとも2つの下流接続突起(15、25)と、
- 上流接続突起(11、21)を対応するそれぞれの下流接続突起(15、25)に電気的に結合するようにそれぞれが構成された少なくとも2つの電流導体(10、20)と、
- 前記電流導体のための対応するそれぞれの通路(51A、52A)を上流面(3)-下流面(4)方向の第1の方向(X)に向けられた軸に沿って形成するように、対応するそれぞれの電流導体(10、20)の周囲にそれぞれが配置された少なくとも2つの電流センサ(51、52)と、
- 差動電流センサ(55)と
を含む電流測定装置(1)において、
前記差動電流センサ(55)が、前記電流導体(10、20)のための共通通路(55A)を前記前面(5)-後面(6)方向の第2の方向(Y)に向けられた軸に沿って形成するように、前記少なくとも2つの電流導体(10、20)の集合の周囲に配置されている
ことを特徴とする電流測定装置(1)。
【請求項2】
前記電流センサ(51、52)および前記差動電流センサ(55)がそれぞれ、前記前面(5)と前記後面(6)の間に重ねられた空間(90、91)内に、
- 前記電流センサ(51、52)が前記ハウジング(2)の第1の空間(90)内に配置され、前記第1の空間(90)の境界が、前記前面(5)、前記第1の側面(7)、前記第2の側面(8)、前記上流面(3)、前記下流面(4)、および前記前面(5)と前記後面(6)の間に置かれた境界平面(9)によって画定され、
- 前記差動電流センサ(55)が前記ハウジング(2)の第2の空間(91)内に配置され、前記第2の空間(91)の境界が、前記境界平面(9)、前記第1の側面(7)、前記第2の側面(8)、前記上流面(3)、前記下流面(4)および前記後面(6)によって画定される
ような態様で埋め込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の電流測定装置(1)。
【請求項3】
前記上流接続突起(11、21)が、前記ハウジングの前記第2の空間(91)と同じレベルに置かれていることを特徴とする、請求項2に記載の電流測定装置(1)。
【請求項4】
前記下流接続突起(15、25)が、前記ハウジングの前記第1の空間(90)と同じレベルに置かれていることを特徴とする、請求項2および3のいずれかに記載の電流測定装置(1)。
【請求項5】
それぞれの上流接続突起(11、21)が、対応するそれぞれの電流導体(10、20)によって前記上流接続突起(11、21)が結合された対応するそれぞれの下流接続突起(15、25)と、前記第1の方向(X)に向けられた軸に沿って整列していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の電流測定装置(1)。
【請求項6】
それぞれの電流導体(10、20)が3つの部分、すなわち
- その第1の端部(12A、22A)によって前記上流接続突起(11、21)に電気的に接続された第1の導体部分(12、22)であり、前記差動電流センサ(55)を貫く前記共通通路(55A)を通り抜けるように構成され、その第2の端部(12B、22B)によって、第2の導体部分(13、23)の第1の端部(13A、23A)に電気的に接続されるように構成された第1の導体部分(12、22)と、
- 前記境界平面(9)内に実質的に配置されたその第1の端部(13A、23A)によって、前記第1の導体部分(12、22)の前記第2の端部(12B、22B)に電気的に接続された、断面が長方形の前記第2の導体部分(13、23)であり、その第2の端部のところで曲げられて、前記第1の方向(X)に対して垂直な平面と同じ向きに向けられた扁平な突起(13B、23B)を形成した前記第2の導体部分(13、23)と、 - その第1の端部(14A、24A)によって、前記第2の導体部分(13、23)の前記第2の端部によって形成された前記扁平な突起(13B、23B)に電気的に接続された第3の導体部分(14、24)であり、電流センサ(51、52)を貫く前記通路(51A、52A)を通り抜けるように構成され、その第2の端部(14B、24B)によって前記下流接続突起(15、25)に電気的に接続されるように構成された第3の導体部分(14、24)と
からなることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電流測定装置(1)。
【請求項7】
それぞれの第3の導体部分(14、24)が、その第3の導体部分を取り囲む前記電流センサを貫く前記通路(51A、52A)を少なくとも2回通り抜けてループを形成していることを特徴とする、請求項6に記載の電流測定装置(1)。
【請求項8】
それぞれの導体(12、13、14、22、23、24)の前記第1、第2および第3の部分の断面が、面積に関して実質的に同一であることを特徴とする、請求項6に記載の電流測定装置(1)。
【請求項9】
3相電気網の3本の位相線および1本の中性線を流れている電流を測定することが意図されており、それぞれの前記位相線を流れている電流をそれぞれの電流センサが測定することが意図された第1、第2および第3の電流センサ(51、52、53)を含み、前記中性線の電流を測定することが意図された第4の電流センサ(54)を含む電流測定装置(1)において、前記第4の電流センサ(54)が、中性電流導体(40)のための通路(54A)を第1の側面(7)-第2の側面(8)方向の第3の方向(Z)に向けられた軸に沿って形成するように、前記中性電流導体の周囲に配置されていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電流測定装置(1)。
【請求項10】
請求項1から9の一項に記載の電流測定装置(1)を製造する方法において、
- それぞれの第2の導体部分(13、23)のそれぞれの第1の端部(13A、23A)を、それぞれの第1の導体部分(12、22)のそれぞれの第2の端部(12B、22B)に、それぞれの電流導体のセグメント(123、223、323、423)を形成するように溶接するステップ(100)と、
- それぞれの導体セグメント(123、223、323、423)上に絶縁コーティングを、それぞれの導体セグメント(123、223、323、423)を電気的に絶縁するように付着させるステップ(110)であり、それぞれの前記導体セグメントの第1および第2の端部(12A、13B、22A、23B)が、後の溶接のためにコーティングが付着されないまま残されるステップ(110)と、
- それぞれの下流接続突起(15、25、35、45)をそれぞれ、それぞれの第3の部分(14、24、34、44)のそれぞれの第2の端部(14B、24B、34B、44B)に溶接するステップ(120)と、
- それぞれの前記導体のそれぞれの第3の部分(14、24、34、44)を、対応するそれぞれの前記電流センサ(51、52、53、54)によって形成された前記通路(51A、52A、53Aおよび54A)に通すステップ(130)と、
- 1回通り抜け製作異形実施形態または2回通り抜け製作異形実施形態を選択するステップ(131)と、2回通り抜けの場合に、
- 前記電流導体(14、24、34、44)の前記第3の部分を、対応するそれぞれのセンサ(51、52、53、54)の周囲にループを形成するように曲げるステップ(132)と、
- それぞれの前記導体のそれぞれの第3の部分(14、24、34、44)を前記通路(51A、52A、53Aおよび54A)に再び通すステップ(133)と、
- それぞれの第3の部分(14、24、34、44)のそれぞれの第1の端部(14A、24A、34A、44A)をそれぞれ、前記第2の部分(13、23、33および43)の前記第2の端部(13B、23B、33Bおよび43B)のところでそれぞれのセグメント(123、223、323、423)に溶接するステップ(140)と、
- 前記導体セグメントの前記第1の端部(12A、22A、32A、42A)を、前記差動電流センサ(55)によって形成された前記共通通路(55A)に通すステップ(150)と、
- それぞれの上流接続突起(11、21、31、41)をそれぞれ、それぞれの導体セグメント(123、223、323、423)のそれぞれの第1の端部(12A、22A、32A、42A)に溶接するステップ(160)と、
- 前記第1の部分の前記第1の端部(12A、22A、32A、42A)を予め決められた位置に保持するためのブレース(80)を配置するステップ(170)と
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
電流遮断装置(71)と協働することが意図された、電気障害から保護するためのモジュール(60)であって、
- 処理ユニット(61)と、
- 前記電流遮断装置(71)を作動させるためのアクチュエータ(63)と、
- 前記処理ユニット(61)に結合された調整装置(62)であり、少なくとも第1のトリップしきい値(SD)および/または第2のトリップしきい値(SDD)を調整するように構成された調整装置(62)と
を含むモジュール(60)において、
請求項1から9のいずれか一項に記載の電流測定装置(1)を含み、前記測定装置が、 - 少なくとも2つの電流センサ(51、52)と、
- 差動電流センサ(55)と、
- 上流突起(11、21)および下流突起(15、25)に電気的に結合された少なくとも2つの電流導体(10、20)と
を含み、前記処理ユニット(61)が、前記電流センサ(51、52)および前記差動電流センサ(55)に、
- それぞれの前記電流導体(10、20)を流れている電流の少なくとも1つの測定値(M)、および
- 全ての前記電流導体(10、20)にわたる差動電流の測定値(MD)
を形成するように接続されており、前記電流測定値(M)が前記第1のトリップしきい値(SD)よりも大きいとき、または差動電流の前記測定値(MD)が前記第2のトリップしきい値(SDD)よりも大きいときに前記電流遮断装置(71)を作動させるように前記アクチュエータ(63)を起動させるよう、前記処理ユニット(61)が構成されている
ことを特徴とするモジュール(60)。
【請求項12】
少なくとも2本の電気線(19、29)を含む電気回路を電気障害から保護することが意図された差動遮断器(70)であって、
- 前記少なくとも2本の電気線(19、29)を接続するための少なくとも2つの上流接続端子(18、28)と、
- 少なくとも2つの内部接続端子(17、27)と、
- 電流遮断装置(71)と
を含む差動遮断器(70)において、
電気障害から保護するための請求項11に記載のモジュール(60)をさらに含み、
- 前記電流遮断装置(71)が、前記少なくとも2つの上流接続端子(18、28)と前記少なくとも2つの内部接続端子(17、27)との間に接続されており、前記電流遮断装置(71)が、前記少なくとも2つの上流接続端子(18、28)と前記少なくとも2つの内部接続端子(17、27)との間に流れる電流が確立または中断されることを可能にする接点を含み、
- 前記少なくとも2つの内部接続端子(17、27)が、前記保護モジュール(60)の前記少なくとも2つの上流突起(11、21)に接続されており、
- 前記差動遮断器(70)の前記電流遮断装置(71)が、前記保護モジュール(60)のアクチュエータ(63)によって送信されたコマンドを受信および実行するように接続および構成されている
ことを特徴とする差動遮断器(70)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気線を流れている電流を測定することおよび差動電流(differential current)を測定することが意図された装置に関する。本発明はさらに、この電流測定装置を製造する方法に関する。本発明はさらに、このような電流測定装置を含む、電気障害(electrical fault)から保護するためのモジュール、および差動遮断器(differential circuit breaker)に関する。
【背景技術】
【0002】
障害電流(fault current)から保護するための装置は、AC網の線によって電力が供給される電気設備(electrical installation)内で非常に幅広く使用されている。この装置の機能は、障害電流を検出することであり、その際、その障害電流が、1本の線内の過電流に関連しているものなのか、または大地への電流漏れに帰着する絶縁障害に関連しているものなのかは問わない。これらの保護装置は、しきい値を横切ったことを検出する電流測定機能、および電気回路を開放して障害を除去する機能を含む。一般に、線を流れている電流を測定する機能だけが必要とされるとき、その機能は、電気回路を開放する機能と一緒にまとめられて、同一のユニットに入れられる。しかしながら、大地漏れ電流の検出も必要とされるときには多数の問題が生じる。線を流れている電流の測定は、1本の線につき1つのセンサを必要とし、一方、差動電流とも呼ばれる大地漏れ電流の測定は、全ての電流線を流れている全ての電流のベクトル和を計算するためのセンサを必要とする。電流導体の経路設定は複雑になり、導体間に絶縁を提供する必要があること、および許容されるコストでの工業規模の生産が必要であることは、構造上のこれらの問題をより悪化させる。
【0003】
これらの課題を解決する第1の手段は、差動電流を測定する機能を、第1の別個の製品によって実行し、線を流れている電流を測定する機能および回路を開放する機能を第2の製品によって実行することである。例えば、米国特許出願第2011/0116197(A1)号は、別個の製品の内部に組み込まれた差動電流測定装置を記載している。仏国特許第2772979(B1)号は、遮断器の側面に接続されうる差動ブロックを開示している。しかしながら、回路を開放する機能、線を流れている電流を測定するセンサ、および差動電流を検出するセンサを単一の装置内に組み込むことは、ハウジングおよび接続端子の数が少なくなるため、経済的に有利である。さらに、製品の設置面積が、差動保護のない保護装置のそれと同様であることは非常に有利であり、このことは、配電盤(electrical switchboard)上での据付けを単純にし、全ての機器が整列され、特に堅い銅母線(copper busbar)によって接続される場合に、接続がより単純になる。最後に、設置面積を減らすことは、ユーザが、配電盤上により多くのユニットを据え付けることを可能にする。
【0004】
特開2011-34714は、線を流れている電流を測定する電流センサ6と、差動電流を検出するセンサ7とを含む差動遮断器を開示している。センサ7は、電流センサ6の延長部分に置かれており、このことは、ハウジングの長さを増大させ、差動機能を持たない遮断器に比べて差動遮断器のサイズを変化させる。さらに、差動電流センサ7の長円形の形状が、線50を流れている電流に対してセンサ7を敏感にし、線を流れている電流がかなり大きくなったときには、差動電流測定の正確さが負の影響を受けることがある。
【0005】
特開平8-78259は、線32Uおよび32Wを流れている電流を測定する2つだけのセンサ11Uおよび11Wと、差動電流センサ33とを使用する3相差動遮断器を記載している。線32Uおよび32Wを流れている電流のベクトル和を計算することによって、線32Vを流れている電流の評価が得られる。この解決策は、占有される空間の量を明らかに減らし、製作を単純にするが、位相線32V内の電流を計算することは、線32Uおよび32Wを流れている電流を測定する際の誤差を累積し、存在する差動電流を考慮しなければならない。この解決策は、地絡保護(ground fault protection)の文脈では有利だが、差動電流保護しきい値が低い、例えば差動電流保護しきい値が30mAである、人を保護することが意図された差動保護には適しておらず、電力またはエネルギーを測定するために位相線を流れている電流を正確に測定する目的にも適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】米国特許出願第2011/0116197(A1)号
【文献】仏国特許第2772979(B1)号
【文献】特開2011-34714
【文献】特開平8-78259
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上掲の先行技術の文献によって提示された欠点を克服することを目的としている。より詳細には、本発明は、それぞれの電気線を流れている電流を測定することおよび差動電流を測定することを可能にするコンパクトな装置を記述する。過電圧から保護するための保護モジュールを単純に変更することによって、遮断器の設置面積に負の影響を及ぼすことなしに差動保護を提供するため、したがって従来の遮断器が差動遮断器に改変されることを可能にするために、この装置は、保護のモジュールの内部に組み込まれてもよい。この態様は、ユーザにとって非常に有利である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このために、電流測定装置は、下流面の反対側の上流面、後面の反対側の前面および第2の側面の反対側の第1の側面を含む実質的に平行六面体のハウジングの内部に組み込まれるように構成されており、前記電流測定装置は、
- 少なくとも2本の電気線を保護するための電流遮断装置(electric current breaking device)の接続突起(connection lug)に電気的に接続されることが意図された少なくとも2つの上流接続突起と、
- 動作端子(operating terminal)に電気的に接続されることが意図された少なくとも2つの下流接続突起と、
- 上流接続突起を対応するそれぞれの下流接続突起に電気的に結合するようにそれぞれが構成された少なくとも2つの電流導体と、
- 電流導体のための対応するそれぞれの通路を上流面-下流面方向の第1の方向に向けられた軸に沿って形成するように、対応するそれぞれの電流導体の周囲にそれぞれが配置された少なくとも2つの電流センサと、
- 差動電流センサと
を含み、前記電流測定装置は、差動電流センサが、電流導体のための共通通路を前面-後面方向の第2の方向に向けられた軸に沿って形成するように、少なくとも2つの電流導体の集合(set)の周囲に配置されているような態様の電流測定装置である。
【0009】
好ましくは、電流センサおよび差動電流センサがそれぞれ、前面と後面の間に重ねられた空間内に、
- 電流センサがハウジングの第1の空間内に配置され、前記第1の空間の境界が、前面、第1の側面、第2の側面、上流面、下流面、および前面と後面の間に置かれた境界平面(interface plane)によって画定され、
- 差動電流センサがハウジングの第2の空間内に配置され、前記第2の空間の境界が、境界平面、第1の側面、第2の側面、上流面、下流面および後面によって画定される
ような態様で埋め込まれている。
【0010】
好ましくは、上流接続突起が、ハウジングの第2の空間と同じレベルに置かれている。
【0011】
好ましくは、下流接続突起が、ハウジングの第1の空間と同じレベルに置かれている。
【0012】
有利には、それぞれの上流接続突起が、対応するそれぞれの電流導体によって前記上流接続突起が結合された対応するそれぞれの下流接続突起と、第1の方向に向けられた軸に沿って整列している。
【0013】
好ましくは、それぞれの電流導体が3つの部分、すなわち
- その第1の端部によって上流接続突起に電気的に接続された第1の導体部分であり、差動電流センサを貫く共通通路を通り抜けるように構成され、その第2の端部によって、第2の導体部分の第1の端部に電気的に接続されるように構成された第1の導体部分と、
- 境界平面内に実質的に配置されたその第1の端部によって、第1の導体部分の第2の端部に電気的に接続された、断面が長方形の第2の導体部分であり、その第2の端部のところで曲げられて、第1の方向に対して垂直な平面と同じ向きに向けられた扁平な突起を形成した第2の導体部分と、
- その第1の端部によって、第2の導体部分の第2の端部によって形成された扁平な突起に電気的に接続された第3の導体部分であり、電流センサを貫く通路を通り抜けるように構成され、その第2の端部によって下流接続突起に電気的に接続されるように構成された第3の導体部分と
からなる。
【0014】
特定の一実施形態では、それぞれの第3の導体部分が、その第3の導体部分を取り囲む電流センサを貫く通路を少なくとも2回通り抜けてループを形成している。
【0015】
好ましくは、それぞれの導体の第1、第2および第3の部分の断面が、面積に関して実質的に同一である。
【0016】
好ましくは、上に記載されたもののような電流測定装置は、3相電気網の3本の位相線および1本の中性線を流れている電流を測定することが意図されており、それぞれの位相線を流れている電流をそれぞれの電流センサが測定することが意図された第1、第2および第3の電流センサを含み、中性線の電流を測定することが意図された第4の電流センサを含み、第4の電流センサが、中性電流導体のための通路を第1の側面-第2の側面方向の第3の方向に向けられた軸に沿って形成するように、中性電流導体の周囲に配置されている。
【0017】
本発明はさらに、上に記載されたもののような電流測定装置を製造する方法に関し、前記方法は、
- それぞれの第2の導体部分のそれぞれの第1の端部を、それぞれの第1の導体部分のそれぞれの第2の端部に、それぞれの電流導体のセグメント(segment)を形成するように溶接するステップと、
- それぞれの導体セグメント上に絶縁コーティングを、それぞれの導体セグメントを電気的に絶縁するように付着させるステップであり、それぞれの前記導体セグメントの第1および第2の端部が、後の溶接のためにコーティングが付着されないまま残されるステップと、
- それぞれの下流接続突起をそれぞれ、それぞれの第3の部分のそれぞれの第2の端部に溶接するステップと、
- それぞれの導体のそれぞれの第3の部分を、対応するそれぞれの電流センサによって形成された通路に通すステップと、
- 1回通り抜け製作異形実施形態(single pass-through production variant)または2回通り抜け(double pass-through)製作異形実施形態を選択するステップと、2回通り抜けの場合に、
- 電流導体の第3の部分を、対応するそれぞれのセンサの周囲にループを形成するように曲げるステップと、
- それぞれの導体のそれぞれの第3の部分を通路に再び通すステップと、
- それぞれの第3の部分のそれぞれの第1の端部をそれぞれ、第2の部分の第2の端部のところでそれぞれのセグメントに溶接するステップと、
- 導体セグメントの第1の端部を、差動電流センサによって形成された共通通路に通すステップと、
- それぞれの上流接続突起をそれぞれ、それぞれの導体セグメントのそれぞれの第1の端部に溶接するステップと、
- 第1の部分の第1の端部を予め決められた位置に保持するためのブレース(brace)を配置するステップと
を含む。
【0018】
本発明の別の主題は、電流遮断装置と協働することが意図された、電気障害から保護するためのモジュールであり、前記保護モジュールは、
- 処理ユニットと、
- 電流遮断装置を作動させるためのアクチュエータと、
- 処理ユニットに結合された調整装置であり、少なくとも第1のトリップ(trip)しきい値および/または第2のトリップしきい値を調整するように構成された調整装置と、
- 上に記載されたもののような電流測定装置と
を含み、この電流測定装置は、
- 少なくとも2つの電流センサと、
- 差動電流センサと、
- 上流突起および下流突起に電気的に結合された少なくとも2つの電流導体と
を含み、処理ユニットは、電流センサおよび差動電流センサに、
- それぞれの電流導体を流れている電流の少なくとも1つの測定値、および
- 全ての電流導体にわたる差動電流の測定値
を形成するように接続されており、処理ユニットは、電流測定値が第1のトリップしきい値よりも大きいとき、または差動電流の測定値が第2のトリップしきい値よりも大きいときに電流遮断装置を作動させるようにアクチュエータを起動させるよう構成されている。
【0019】
本発明はさらに、少なくとも2本の電気線を含む電気回路を電気障害から保護することが意図された差動遮断器に関し、前記遮断器は、
- 少なくとも2本の電気線を接続するための少なくとも2つの上流接続端子と、
- 少なくとも2つの内部接続端子と、
- 電流遮断装置と、
- 上に記載されたもののような、電気障害から保護するためのモジュールと
を含み、この差動遮断器は、
- 電流遮断装置が、少なくとも2つの上流接続端子と少なくとも2つの内部接続端子との間に接続されており、前記電流遮断装置が、少なくとも2つの上流接続端子と少なくとも2つの内部接続端子との間に流れる電流が確立または中断されることを可能にする接点を含み、
- 少なくとも2つの内部接続端子が、保護モジュールの少なくとも2つの上流突起に接続されており、
- 差動遮断器の電流遮断装置が、保護モジュールのアクチュエータによって送信されたコマンドを受信および実行するように接続および構成されている
ような態様の差動遮断器である。
【0020】
他の利点および特徴は、非限定的な例として与えられ、添付図面に示された本発明の特定の実施形態の以下の説明から、より明確に明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】分布中性線(distributed neutral)を有する3相網用であることが意図された、好ましい一実施形態に基づく電流測定装置の透視図である。
図2】接続突起、電流導体のさまざまな部分および複数のセンサの一構成を示す、測定装置の位相線の電流導体の略図である。
図3】分布中性線を有する3相網用であることが意図された、好ましい一実施形態に基づく測定装置の構成の略図である。
図4】接続突起、電流導体のさまざまな部分および複数のセンサの一構成を示す、測定装置の中性電流導体の略図である。
図5図1と同じ角度から見られた電流測定装置の透視図であり、この装置は、電流導体の構成を明確に示すために電流センサを示していない。
図6】接続突起と接続突起の間の整列を示すための電流測定装置の透視図である。
図7】さまざまな構成部分を示すための、測定装置の位相線の電流導体の好ましい一実施形態に基づく詳細透視図である。
図8】中性線に接続されることが意図された電流導体の好ましい一実施形態に基づく詳細透視図である。
図9】前記センサを2回通り抜けることを含む一異形実施形態におけるセンサ内の電流導体の構成を示すための図1と同様の電流測定装置の透視図であり、センサが示されていない透視図である。
図10】3極(tripolar)異形実施形態に基づく電流測定装置の透視図である。
図11】電流導体を保持するためのブレースの使用を示す、電流測定装置の透視図である。
図12】電流測定装置1を製造する方法の流れ図である。
図13】本発明の電流測定装置を含む、電気障害から保護するためのモジュールの概要を示す図である。
図14図13に示されているもののような保護モジュールを含む差動遮断器の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
電流測定装置1は、中性線を含む3相網によって電力が供給されている電気設備内の電流を測定することが意図されていることが好ましいが、少なくとも2本の位相線を含む電気網または少なくとも1本の位相線および1本の中性線を含む電気網上で使用されてもよい。この装置は、電気線を流れている電流を測定すること、および差動電流を測定することを可能にする。
【0023】
図1は、好ましい一実施形態に基づく電流測定装置1の透視図を示す。電流測定装置1は、下流面4の反対側の上流面3、後面6の反対側の前面5および第2の側面8の反対側の第1の側面7を含む実質的に平行六面体のハウジング2の内部に組み込まれるように構成されている。前面5は、ユーザの方に向けられていることが好ましい。電流測定装置1は、
- 電気回路内の上流に置かれた電流遮断装置に接続するための上流接続突起11、21、31、41であり、上流面側3に配置された上流接続突起11、21、31、41と、
- 電気負荷への電気接続を提供することが意図された動作端子に接続するための下流接続突起15、25、35、45であり、下流面側4に配置された下流接続突起15、25、35、45と、
- 上流接続突起11、21、31、41と対応するそれぞれの下流接続突起15、25、35、45との間の電気接続を提供するための電流導体10、20、30、40と、
- 前記電流導体を流れている電流を測定するように電流導体をそれぞれが取り囲む電流センサ51、52、53および54と、
- 差動電流、すなわち全ての電流導体を流れている電流のベクトル和の結果を測定するように全ての電流導体を取り囲む差動電流センサ55と
を含む。ゼロ以外の差動電流は、一般に保護導体によってループして戻る電流漏れに対応する。図1に示された好ましい実施形態によれば、電流測定装置1は、分布中性線を有する3相網に接続されることが意図されており、中性線は、上流接続突起41に接続されていなければならず、ユーザ用の下流側の中性線の接続は、下流接続突起45に対してなされていなければならない。
【0024】
電流センサ51、52および53は、電流導体のための対応するそれぞれの通路を上流面3-下流面4方向の第1の方向Xに向けられた軸に沿って形成するように、対応するそれぞれの電流導体10、20および30の周囲に配置されている。コンパクトな電流測定装置を製作するため、差動電流センサ55は、共通通路55Aを前面5-後面6方向の第2の方向Yに向けられた軸に沿って形成するように、全ての電流導体10、20、30、40の周囲に配置されている。第1の方向Xおよび第2の方向Yを明確に示すため、図2は、上流接続突起11、電流導体10、差動電流センサ55、電流センサ51および下流突起15の構成を示している。電流導体10は3つの部分、すなわち、
- その第1の端部12Aによって上流接続突起11に、好ましくは溶接により機械的および電気的に接続された第1の部分12と、
- その第1の端部13Aによって第1の部分12の第2の端部12Bに、好ましくは溶接により機械的および電気的に接続された第2の部分13と、
- その第1の端部14Aによって第2の部分13の第2の端部13Bに、好ましくは溶接により機械的および電気的に接続され、その第2の端部14Bによって下流接続突起15に機械的および電気的に接続された第3の部分14と
からなる。
【0025】
第1の部分12は、その2つの端部12Aと12Bの間に曲がり(bend)を形成している。差動電流センサ55は、電流導体10の第1の部分12の第2の端部12Bが通り抜ける通路55Aを形成している。通路55Aは、前面5-後面6方向の第2の方向Yに向けられた軸に沿った向きに向けられている。電流導体10の第3の部分14は、上流面3-下流面4方向の第1の方向Xに向けられた軸に沿って電流センサ51により形成された通路51Aを通り抜けている。この第1の方向Xに向けられた軸と第2の方向Yに向けられた軸は実質的に直交している。
【0026】
ハウジング2の内側に2つの空間90および91が画定されている。第1の空間90の境界は、前面5、第1の側面7、第2の側面8、上流面3、下流面4、および前面5と後面6の間に置かれた境界平面9によって画定されている。第2の空間91は、第1の空間90の部分を構成していないハウジング2内の空間によって形成されている。第2の空間91の境界は、境界平面9、第1の側面7、第2の側面8、上流面3、下流面4および後面6によって画定されている。電流センサ51は、第1の空間90内に置かれている。差動電流センサ55は、第2の空間91内に置かれている。境界平面は、電流導体10の第2の部分13の第1の端部13Aを貫いて広がっている。
【0027】
記載されたとおりに電流センサを組み込むことは、ハウジング2の内部に組み込み、同時に、前面5と後面6の間の距離および特に上流面3と下流面4の間の距離を最小化することを可能にする。具体的には、差動電流センサ55を、第1の方向Xと実質的に直交している第2の方向Yに向けることは、センサ55によって占有される第2の空間91の体積が最適化されることを可能にし、前記センサはドーナツ型のセンサであることが好ましく、前記センサを「扁平に」組み込むことは、上流面3と下流面4の間の距離にあまり大きな影響を及ぼすことなく境界平面9と後面6の間の距離が最小化されることを可能にする。さらに、差動電流センサ55の第2の方向Yと実質的に直交している第1の方向Xに向けられた軸に沿った向きに電流センサ51を向けることは、電流センサ51によって放射される電磁場の差動電流センサ55に対する影響を最小化する。
【0028】
上流接続突起11は、ハウジング2内の第2の空間91と同じレベルに置かれている。差動電流センサ55のこの「扁平な」組込みに関連したこの構成は、第1の部分12の第1の端部12Aの長さおよび複雑さを制限することにより、測定装置1をコンパクトにすることに寄与する。下流接続突起15は、ハウジング内の第1の空間90と同じレベルに置かれている。上流接続突起11は、下流接続突起15と、第1の方向Xに沿って整列している。
【0029】
第1の導体部分12は、直径が5mmの実質的に円形の断面を有する中実の電気導体からなることが好ましい。さらに、この部分は、長方形もしくは正方形の断面を有する電気導体によって、または編組導体(braided conductor)もしくは端部12Aと12Bの間のきつい曲率半径に従うことができる他の導電性結合によって製作されてもよい。端部12Bは、第2の導体部分13の第1の端部13Aに機械的および電気的に接続されている。
【0030】
第2の導体部分13は、長方形の断面を有することが好ましく、端部13Aと13Bの間に直角の曲がりを形成している。第1の端部13Aは実質的に、境界平面9内に配置されている。第2の端部13Bは、第3の導体部分14の第1の端部14Aに接続されるように第1の方向Xに対して垂直な平面と同じ向きに向けられた扁平な突起を形成している。第2の部分の断面の幅は12mmに等しく、厚さは2mmに等しいことが好ましい。さらに、第2の部分は、円形、楕円形もしくは正方形の断面を有する中実の電気導体によって、または編組導体によって製作されてもよい。
【0031】
第3の部分は、中実の電気導体からなることが好ましく、この中実の電気導体は、直径5mmの円形断面を有することが好ましい。第3の部分は、第1の方向Xに向けられた軸に沿って電流センサ51により形成された通路51Aを通り抜けている。さらに、この第3の部分は、長方形もしくは正方形の断面を有する中実の電気導体によって、または編組導体によって製作されてもよい。
【0032】
これらのさまざまな部分は、高度の機械的剛性および優れた導電率を電流導体10に提供する溶接またはろう付けによって接続されていることが好ましい。第2の部分に対して、より具体的には第1の端部13Aに対して厚さの小さい長方形断面を使用することは、前面5と後面6の間の距離を最小化することを可能にする。具体的には、この特徴は、図2に明確に示されているように、第2の方向Yに沿ってセンサ51がセンサ55に近づけられることを可能にする。同じ原理に基づく異形実施形態として、厚さの小さい同一の長方形断面を第1の部分の第1の端部12Aに対して使用することにより、前面5と後面6の間の距離をさらに小さくすることが可能である。図2に示されているもののような電流導体10に関する記載されたこれらの技術的特徴は、電流導体20および30に対しても全く同じであり、導体の部分の長さは電流導体によって異なる。
【0033】
図3は、測定装置を、右側面-左側面方向に沿って示し、この図は、本発明の好ましい実施形態に基づく接続突起の一構成、すなわち分布中性線を有する3相電気網上で使用されることが意図された電流測定装置1のための接続突起の一構成を示す。電流導体20および30の上流接続突起21および31は、ハウジング2内の第2の空間91と同じレベルに置かれている。下流接続突起25および35は、ハウジング2内の第1の空間90と同じレベルに置かれている。電流導体20および30はそれぞれ、中実の電気導体からなることが好ましい第1の部分22および32を含む。第1の部分22および32の第1の端部はそれぞれ、上流接続突起21および31に電気的に結合されている。第1の部分22および32の第2の端部は、第2の導体部分23および33の対応するそれぞれの第1の端部23Aおよび33Aに機械的および電気的に接続されている。第2の導体部分23および33は長方形の断面を有し、それぞれ端部23Aと23Bの間および端部33Aと33Bの間に直角の曲がりを形成している。第1の端部23Aおよび33Aは実質的に境界平面内に配置されている。第2の端部23Bおよび33Bは、第3の導体部分24および34の対応するそれぞれの第1の端部24Aおよび34Aに接続されるように第1の方向Xに対して垂直な平面と同じ向きに向けられた扁平な突起を形成している。
【0034】
第3の導体部分24および34は、円形の断面を有することが好ましく、それぞれ、第1の方向Xに向けられた軸に沿って電流センサ52および53により形成された通路52Aおよび53Aを通り抜けている。
【0035】
導体10と同様に、電流導体20および30のこれらのさまざまな部分も、溶接またはろう付けによって接続されていることが好ましい。導体10、20、30の第1の部分12、22、32はそれぞれ、それらの部分の対応するそれぞれの端部間に曲がりを形成している。差動電流センサ55は通路55Aを形成しており、この通路を、前面5-後面6方向の第2の方向Yに向けられた軸に沿って第2の端部12B、22B、32Bが通り抜けている。第3の導体部分14、24および34は互いに平行である。第2の部分13、23、33の第2の端部13B、23B、33Bは同一の平面内に配置されている。
【0036】
電流導体40は、中性線内の電流を測定することが意図されていることが好ましい。図3の補足として、図4は、他の電流導体10、20および30に対する電流導体40の特殊性を示すために、上流接続突起41および下流接続突起45、電流導体40ならびに電流センサ54および55の構成を、上流面-下流面方向に沿って概略的に示す。電流導体40は、上流接続突起41と下流接続突起45の間の電気接続を提供する。電流導体40は3つ部分、すなわち第1の部分42、第2の部分43および第3の部分44からなる。第1の導体部分42は、導体10、20および30の第1の部分と同様に中実の導体からなることが好ましい。第1の部分42は、その2つの端部42Aと42Bの間に曲がりを形成している。差動電流センサ55は、電流導体40の第1の部分42の第2の端部42Bが通り抜ける通路55Aを形成している。第2の導体部分43は長方形の断面を有し、端部43Aと43Bの間に直角の曲がりを形成している。第1の端部43Aは実質的に境界平面9内に配置されており、第1の部分42の第2の端部42Bに接続されている。第2の部分43の第2の端部43Bは、第3の導体部分44の第1の端部44Aに接続されるように第1の方向Xに対して平行な平面と同じ向きに向けられた扁平な突起を形成している。第4の電流センサ54は、電流導体のための通路54Aを第1の側面7-第2の側面8方向の第3の方向Zに向けられた軸に沿って形成するように、第3の中性導体部分44の周囲に配置されている。下流接続突起45は、第3の中性導体部分44の第2の端部44Bに接続されている。前記接続突起45は、第2の端部44Bに接続されるように第1の方向Xに曲げられ、次いで、他の下流接続突起15、25および35の平面と同じ向きに向けられるように第3の方向Zに曲げられている。中性線内の電流を測定することが意図された電流センサ54は、電流センサ51、52および53よりもサイズが小さいことが好ましい。電流導体のための通路54Aを第3の方向Zに向けることは、センサ54と第1の側面7との間に、例えば電子回路板を組み込む目的に使用されうる空間ができることを可能にする。
【0037】
図5は、図1と同じ角度から見られた電流測定装置の透視図を示しており、この装置は、電流導体の構成ならびに第1の方向Xおよび第3の方向Zを明確に示すために電流センサを示していない。
【0038】
図6は、上流接続突起11、21、31、41と対応するそれぞれの下流接続突起15、25、35、45との間の整列を示すための電流測定装置の透視図を示す。それぞれの上流接続突起11、21、31、41は、対応するそれぞれの電流導体10、20、30、40によってそれぞれの上流接続突起11、21、31、41が結合された対応するそれぞれの下流接続突起15、25、35、45と、第1の方向Xに向けられた軸に沿って整列している。したがって、図6では、突起11と15が、第1の方向Xに向けられた軸Xに沿って整列しており、突起21と25が、第1の方向Xに向けられた軸X1に沿って整列しており、突起31と35が、第1の方向Xに向けられた軸X2に沿って整列しており、突起41と45が、第1の方向Xに向けられた軸X3に沿って整列している。軸X、X1、X2およびX3は互いに平行である。第1の方向Xは、第1の側面7または第2の側面8に対して平行であることが好ましい。この特徴は、連続した上流接続突起11、21、31、41間および連続した下流接続突起15、25、35、45間で、接続「ピッチ」とも呼ばれる軸間距離が同じとなることを可能にする。このようにすると、調整可能な機能もしくは性能レベルを有する電流測定装置1の相互交換可能性、または異なる技術的性能レベルを有する遮断装置71との結合が容易にされる。
【0039】
図7は、さまざまな構成部分を示すために、電流導体20の好ましい一実施形態に基づく詳細透視図を示す。図8は、さまざまな構成部分を明確に示すために、電気設備の中性線に接続されることが意図された導体40の好ましい一実施形態に基づく詳細透視図を示す。
【0040】
それぞれの電流導体の全長に沿って加熱を分散させるため、したがってホットスポットの発生を防ぐために、それぞれの導体の第1、第2および第3の部分(12、13、14、22、23、24、32、33および34)の断面は、面積に関して実質的に同一であることが好ましい。
【0041】
電流測定装置1は、位相線または中性線を流れている、25アンペアから160アンペアの間に含まれる電流を測定することが意図されていることが好ましいが、電流測定装置1は、異なる振幅の電流を測定するように適合されていてもよい。例えば、より大きな電流を測定するようにサイズが決められた電流センサ51、52、53および54を使用して25アンペアの振幅を有する電流を測定するためには、それぞれの第3の導体部分14、24、34、44をそれぞれ、それぞれの電流センサ51、52、53および54によって形成された対応するそれぞれの通路51A、52A、53Aおよび54Aに2回通すと有利である。このようにすると、電流センサ51、52、53および54によって送達される信号の大きさが2倍になり、それによって測定の正確さを増大させる。図9は、電流導体の第3の部分をセンサに2回通すことを示すための図1と同様の電流測定装置の透視図を示す。公称測定定格が25アンペアに等しい場合には、第3の導体部分14、24、34、44の断面が、より高い定格に対するものよりも小さくてもよい。前記第3の部分に対して使用される導電性材料、好ましくは銅または銅クラッド鋼(copper-clad steel)が、対応するそれぞれの電流センサ内の通路を2回通り抜けるようなループを形成するように曲げられる。工業規模での生産を容易にするため、第3の導体部分44の第1の端部44Aと第2の端部44Bは別々に形成され、電流センサ44を2回通り抜けるように電流センサ44とともに構成され、次いで、第1の端部44Aと第2の端部44Bが互いに溶接されて、第3の部分44を形成する。
【0042】
電流測定装置は、3極異形実施形態用に容易に適合されうる。中性線が分布していないため、上流接続突起41、下流接続突起45、電流導体40および電流センサ54はない。差動電流センサ55は、電流導体10、20および30の第2の端部12B、22B、32Bが通り抜ける通路55Aを形成している。図10は、センサ51、52および53を2回通り抜けた電流導体10、20、30の第3の部分14、24、34を含む3極電流測定装置の透視図を示す。
【0043】
電流導体間の絶縁耐力(dielectric strength)を保証するため、電流導体10、20、30、40の第1および第2の部分は、第1および第2の部分が組み立てられた後に、絶縁保護層、好ましくはエポキシコーティングでコーティングされる。製造方法において溶接するため、端部12A、22A、32A、42Aおよび端部13B、23B、33Bおよび43Bは、絶縁コーティングされないまま残される。最後に、絶縁材料でできたブレース80が、ハウジング2内での電流測定装置1の取扱いおよび組立てを容易にする予め決められた位置に電流導体10、20、30、40を保持するように、第1の部分の第1の端部12A、22A、32A、42Aを覆う。図11は、ブレース80を含む測定装置1を示す。
【0044】
本発明はさらに、電流測定装置1を製造する方法に関する。図12に流れ図の形態で示された前記方法は、少なくとも2本の位相線を含む電気網に対して適当な電流測定装置、したがって少なくとも2つの電流導体10、20を含む電流測定装置を製造する目的に使用されてもよい。中性線を有する3相電気網に対して適当な電流測定装置、すなわち4つの電流導体10、20、30および40を含む3相電気網に関して、この方法は、
- 第2の導体部分13の第1の端部13Aを、第1の導体部分12の第2の端部12Bに、第1の電流導体セグメント123を形成するように溶接し、次いで、それぞれ同様に、それぞれの第2の導体部分23、33、43の第1の端部23A、33A、43Aをそれぞれ、それぞれの第1の導体部分22、32、42のそれぞれの第2の端部22B、32B、42Bに、それぞれの電流導体の第2、第3および第4のセグメント223、323、423を形成するように溶接するステップ100と、
- それぞれの導体セグメント123、223、323、423上に絶縁コーティングを、電気絶縁を提供するように付着させるステップ110であり、それぞれの前記導体セグメントの第1の端部12A、22A、32A、42Aおよび第2の端部12B、22B、32Bおよび42Bが、後の溶接のためにコーティングが付着されないまま残されるステップ110と、
- それぞれの下流接続突起15、25、35、45をそれぞれ、それぞれの第3の部分14、24、34、44のそれぞれの第2の端部14B、24B、34B、44Bに溶接するステップ120と、
- それぞれの導体のそれぞれの第3の部分14、24、34、44をそれぞれ、対応するそれぞれの電流センサ51、52、53、54によって形成された通路51A、52A、53Aおよび54Aに通すステップ130と
を含む。
【0045】
この方法は、電流センサ51、52、53、54を1回または2回通り抜ける電流導体の第3の部分を含む電流測定装置1を製造するのに適している。選択ステップ131は、1回通り抜け製作異形実施形態または2回通り抜け製作異形実施形態を選択し、2回通り抜けの場合には、電流導体の第3の部分14、24、34、44を、対応するそれぞれのセンサ51、52、53、54の周囲にループを形成するように曲げるステップ132が実行され、次いで、それぞれの導体のそれぞれの第3の部分14、24、34、44が、対応するそれぞれの通路51A、52A、53Aおよび54Aに再び通され133、この方法はステップ140に進む。電流測定装置1が、1回だけ通り抜ける電流導体の第3の部分を含む場合、この方法は、ステップ131から直接にステップ140に進む。
【0046】
この方法は続いて、
- それぞれの第3の部分14、24、34、44のそれぞれの第1の端部14A、24A、34A、44Aをそれぞれ、第2の部分13、23、33および43の第2の端部13B、23B、33Bおよび43Bのところでそれぞれの導体セグメント123、223、323、423に溶接するステップ140と、
- 導体セグメントの第1の端部12A、22A、32A、42Aを、差動電流センサ55によって形成された共通通路55Aに通すステップ150と、
- それぞれの上流接続突起11、21、31、41をそれぞれ、それぞれの導体セグメント123、223、323、423のそれぞれの第1の端部12A、22A、32A、42Aに溶接するステップ160と、
- ハウジング2の内部での電流測定装置1の取扱いおよび組込みを容易にする予め決められた位置に第1の部分の第1の端部12A、22A、32A、42Aを保持するように、ブレース80を配置するステップ170と
を実行する。
【0047】
ステップ100、110の集合は、図12に示されているように、ステップ120、130、131、132および133の集合と並列に実行されてもよく、またはステップ120、130、131、132および133の集合と直列に実行されてもよい。ステップ150および160は、電流導体ごとに順番に実行されることが好ましく、特定の順序で、すなわち最初に電流導体20、次に電流導体30、次に電流導体10、最後に電流導体40(中性線)の順で実行されることが好ましい。例として、電流導体20に対して実行されるステップ150および160は、
- ステップ150で、導体セグメント223の第1の端部22Aが、差動電流センサ55によって形成された共通通路55Aに通される操作、
- ステップ160で、上流接続突起21が、導体セグメント223の第1の端部22Aに溶接される操作
を含む。
【0048】
電流測定装置1の製造は、上に記載されたステップの順番および順序に従って実施されたときに最も簡単である。
【0049】
本発明の電流測定装置1は、「引き外し機構(tripping device)」とも呼ばれる、電気障害から保護するためのモジュール60の内部に組み込むのに特に適している。図13は、このような保護モジュール60の概要である。前記モジュールは、
- 処理ユニット61、好ましくは電気信号をディジタル化する回路および計算のための回路、例えば1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは等価回路を含む処理ユニット61と、
- 電流遮断装置71を作動させるためのアクチュエータ63と、
- 処理ユニット61に結合された調整装置62であり、少なくとも1つのトリップしきい値を調整するように構成された調整装置62と
を含む。トリップしきい値は、工場で保護モジュールを製造する生産サイクル中に調整されてもよく、この場合、そのトリップしきい値は後に調整されることができず、特に、保護モジュールのユーザは、そのトリップしきい値にアクセスすることができない。保護モジュールの前面に配置された画面に関連づけられたスイッチまたはキーパッドが、ユーザによってトリップしきい値が調整されることを可能にすることが好ましい。第1のトリップしきい値SDは、電気設備内の過電流からの保護のためであることが意図されている。第1のしきい値の値は例えば25、50、100または160アンペアである。第2のしきい値SDDは、差動電流から保護のためであることが意図されている。第2のしきい値SDDの値は例えば30mA、100mA、300mA、1アンペアまたは5アンペアである。保護モジュール60は、上に記載されているもののような電流測定装置1を含む。ユーザのニーズに応じて、前記モジュールは、少なくとも2つの電流センサ51、52および好ましくは3相網とともに使用される第3のセンサ53を含み、または分布中性線を有する3相網とともに使用される4つの電流センサ51、52、53、54を含む。モジュール60は、差動電流センサ55と、上流接続端子11、21および下流接続端子15、25に電気的に結合された少なくとも2つの電流導体10、20とを含み、好ましくは、3相網とともに使用される第3の電流導体30と、分布中性線を有する3相網とともに使用される第4の電流導体40とを含み、前記導体はそれぞれ、上流接続突起11、21、31、41および下流接続突起15、25、35、45に電気的に結合されている。
【0050】
処理ユニット61は、電流センサ51、52、53および54ならびに差動電流センサ55に、
- それぞれの電流導体51、52、53、54を流れている電流の少なくとも1つの測定値M、および
- 全ての電流導体51、52、53および54にわたる差動電流の測定値MD
を形成するように接続されており、少なくとも1つの電流測定値Mまたは差動電流の測定値MDがそれぞれ、少なくとも1つのトリップしきい値SDまたはSDDよりも大きいときに電流遮断装置71を作動させるようにアクチュエータ63を起動させるよう、処理ユニット61が構成されている。
【0051】
電気障害から保護するためのモジュール60は、電気起源の障害の場合に、電流遮断装置71と協働して電気設備を保護することが意図されている。保護モジュール60と電流遮断装置71との結合は遮断器70を形成する。この保護モジュールは、差動電流MDを測定する能力、および差動電流の測定値MDがトリップしきい値SDDよりも大きいときに電流遮断装置71を起動する能力を有するため、遮断器70は差動遮断器である。
【0052】
図14は、このような差動遮断器70の概要である。この遮断器は、少なくとも2本の電気線19、29、39、49に接続されており、
- 少なくとも2本の電気線19、29、39、49を接続するための少なくとも2つの上流接続端子18、28、38、48と、
- 少なくとも2つの内部接続端子17、27、37、47と、
- 少なくとも2つの上流接続端子18、28、38、48と少なくとも2つの内部接続端子17、27、37、47との間に流れる電流が確立または中断されることを可能にする接点を含む電流遮断装置71と
を含む。
【0053】
保護モジュール60の上流接続突起11、21、31、41は、電流遮断装置71の対応するそれぞれの内部接続端子17、27、37、47に接続されており、保護モジュール60の下流接続突起15、25、35、45は、電気負荷が接続されることが意図された動作端子16、26、36、46に接続されており、またはそのような動作端子16、26、36、46の部分を形成する。保護モジュール60のアクチュエータ63は、電流遮断装置71に、好ましくは機械的結合によって結合されており、トリップしきい値SDまたはSDDが超えられた場合、保護モジュール60は、アクチュエータ63によってコマンドを送信して、電気線19、29、39、49を流れる電流の流れを中断するように電流遮断装置71を作動させる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
第1の空間90内にセンサ55を組み込み、第2の空間91内に電流センサ51、52、53、54を組み込む特定の手法、第2の空間91と同じレベルに上流接続突起11、21、31および41を配置すること、ならびに第2の導体部分の第1の端部13A、23A、33A、43Aに対して厚さの小さい長方形断面を使用することは、前面5と後面6の間および上流面3と下流面4の間の距離が最小化されることを可能にし、それによって測定装置1をコンパクトにすることに寄与する。したがって、過電流保護機能だけを有するこれまでのハウジングと同じサイズおよび同じ接続位置を有するハウジング2内に、差動保護機能を有することが可能である。同一の製品内にこれらの機能を有することは、ユーザにとって特に有利であり、それは、ユーザのニーズに応じた前記保護モジュールの相互交換可能性を可能にし、ユーザは次いで、配電盤上での接続または機械的取付けを変更する必要なしに、差動保護を持ちまたは差動保護を持たない保護ユニットを続いて備え付けるように、配電盤のサイズを決定することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 電流測定装置
2 ハウジング
3 上流面
4 下流面
5 前面
6 後面
7 第1の側面
8 第2の側面8
9 境界平面
10 電流導体
11 上流接続突起
12 電流導体10の第1の部分
12A 第1の部分の第1の端部
12B 第1の部分の第2の端部
13 電流導体10の第2の部分
13A 第2の部分の第1の端部
13B 第2の部分の第2の端部
14 電流導体10の第3の部分
14A 第3の部分の第1の端部
14B 第3の部分の第2の端部
15 下流接続突起
16 動作端子
17 内部接続端子
18 上流接続端子
19 電気線
20 電流導体
21 上流接続突起
22 電流導体20の第1の部分
22A 第1の部分の第1の端部
22B 第1の部分の第2の端部
23 電流導体20の第2の導体部分
23A 第2の部分の第1の端部
23B 第2の部分の第2の端部
24 電流導体20の第3の部分
24A 第3の部分の第1の端部
24B 第3の部分の第2の端部
25 下流接続突起
26 動作端子
27 内部接続端子
28 上流接続端子
29 電気線
30 電流導体
31 上流接続突起
32 電流導体30の第1の部分
32B 第1の部分の第2の端部
33 電流導体30の第2の導体部分
33A 第2の部分の第1の端部
33B 第2の部分の第2の端部
34 電流導体30の第3の部分
35 下流接続突起
36 動作端子
37 内部接続端子
38 上流接続端子
39 電気線
40 電流導体
41 上流接続突起
42 電流導体40の第1の部分
42A 第1の部分の第1の端部
42B 第1の部分の第2の端部
43 電流導体40の第2の部分
43A 第2の部分の第1の端部
43B 第2の部分の第2の端部
44 電流導体40の第3の部分
44A 第3の部分の第1の端部
44B 第3の部分の第2の端部
45 下流接続突起
46 動作端子
47 内部接続端子
48 上流接続端子
49 電気線
51 電流センサ
51A 通路
52 電流センサ
52A 通路
53 電流センサ
53A 通路
54 電流センサ
54A 通路
55 差動電流センサ
55A 共通通路
60 保護モジュール
61 処理ユニット
62 調整装置
63 アクチュエータ
70 差動遮断器
71 電流遮断装置
80 ブレース
90 第1の空間
91 第2の空間
123 セグメント
223 セグメント
323 セグメント
423 セグメント
X 第1の方向
X1 軸
X2 軸
X3 軸
Y 第2の方向
Z 第3の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14