(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-15
(45)【発行日】2022-12-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221216BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q30/02 382
(21)【出願番号】P 2020119455
(22)【出願日】2020-07-10
【審査請求日】2021-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小暮 拓登
(72)【発明者】
【氏名】雲▲崎▼ 翔太郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 和仁
【審査官】岸 健司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-139036(JP,A)
【文献】特開2010-035018(JP,A)
【文献】特開2018-101323(JP,A)
【文献】国際公開第2011/105008(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザセグメントを抽出する抽出部と、
前記抽出部により抽出される複数のユーザセグメントのセグメント規模と、前記ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性を
ユーザセグメント間で比較可能に示す
グラフを提供する提供部と
を備え
、
前記提供部は、
第1の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性と、第2の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性とをユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記指標値として、広告効果を評価するための情報を前記ユーザセグメントに関連付ける
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記抽出部は、
ユーザ属性情報に基づいて前記ユーザセグメントを抽出する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザ属性情報は、前記各ユーザによる所定行動を記録した行動履歴を含む
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
異なる条件で抽出される複数のユーザセグメントのそれぞれに対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する
ことを特徴とする請求項1~
4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供部は、
前記セグメント規模と、第1の指標値と、第2の指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示す3次元グラフを提供する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数のユーザセグメントを抽出し、
抽出した複数のユーザセグメントのセグメント規模と、前記ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性を
ユーザセグメント間で比較可能に示す
グラフを提供する工程
を含
み、
前記提供する工程は、
第1の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性と、第2の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性とをユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
複数のユーザセグメントを抽出し、
抽出した複数のユーザセグメントのセグメント規模と、前記ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性を
ユーザセグメント間で比較可能に示す
グラフを提供する手順
を実行させ
、
前記提供する手順は、
第1の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性と、第2の期間に対応する前記セグメント規模と前記指標値との関係性とをユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを通じた広告配信では、広告の配信先となるユーザの選定(ターゲティング)が行われている。例えば、情報の配信先となるユーザの属性や行動履歴を予め登録しておき、配信先となるユーザの属性や行動履歴に対応する広告などの情報を選択的に配信する。また、広告の配信先の選定は、情報の配信先として予め登録される複数のユーザを、ユーザ属性や行動履歴等に基づいて分類したユーザ群であるユーザセグメントごとに実施する場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、広告の配信先を選定する場合、複数のユーザセグメントの中から、どのユーザセグメントを広告の配信先として選択すべきかについて、仮説等に頼らざるを得ない面があり、配信先の選定の精度が高くない。このため、広告を配信する配信先の選定精度の向上が望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、広告配信先の選定精度を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、抽出部と、提供部とを有する。抽出部は、複数のユーザセグメントを抽出する。提供部は、抽出部により抽出される複数のユーザセグメントのセグメント規模と、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性を比較可能に示す情報を提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、広告配信先の選定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るセグメント規模と指標値の提供方法のバリエーションを示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るセグメント規模と指標値の提供方法のバリエーションを示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るセグメント規模と指標値の提供方法のバリエーションを示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかる情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る広告情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るユーザ属性情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る行動履歴の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置による情報処理手順を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する複数の実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する複数の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の概要]
図1を用いて、実施形態にかかる情報処理の一例を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1に示す例において、情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置100とを有する。端末装置10と、情報処理装置100とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す例には特に限定される必要はなく、情報処理システム1は、
図1に示す場合よりも多くの端末装置10及び情報処理装置100を含んでよい。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置100は、広告主により入稿された広告コンテンツの配信処理を実行するサーバ装置である。情報処理装置100は、情報の配信先となる利用者の属性や行動履歴を予め登録しておき、配信先となる利用者の属性や行動履歴に対応する広告などの情報を選択的に配信するターゲティング配信という手法により広告配信を行う。例えば、情報処理装置100は、情報の配信先として予め登録される複数の利用者を、ユーザ属性や行動履歴等に基づいて分類したユーザ群であるユーザセグメントごとに情報配信を行う。
【0012】
ところで、ターゲティング広告は、複数のユーザセグメントの中から、どのユーザセグメントを広告の配信先として選択すべきかについて、経験則などに基づく仮説等に頼らざるを得ない面がある。広告の配信先となるターゲット同士を比較する術がなく、ターゲットの選択根拠が不明瞭にならざるを得ない。このように、ターゲティング広告の配信において、広告配信先の選定精度の向上が望まれる。
【0013】
そこで、情報処理装置100は、端末装置10からの求めに応じ、ターゲット広告の配信先となる複数のユーザセグメントを、ユーザセグメント間で定量的に比較可能な情報を提供する。端末装置10のユーザは、情報処理装置100から提供される情報を利用することにより、ターゲティング広告を配信する際の広告配信先の選定精度の向上を図る。
【0014】
具体的には、情報処理装置100は、端末装置10により指定されたセグメント抽出条件を取得する(ステップS1)。例えば、セグメント抽出条件は、ユーザ属性情報により規定される。ユーザ属性情報は、デモグラフィック属性と、サイコグラフィック属性と、行動履歴とを含む。
【0015】
デモグラフィック属性は、広告の配信先となる各利用者の年齢、性別、住所、職業等の人口統計的な属性である。サイコグラフィック属性は、趣味、ライフスタイル等の心理学的な属性である。行動履歴は、広告の配信先となる各ユーザによる所定行動を記録した行動履歴である。ユーザの行動履歴として、動画配信サービス、メディアサービス、検索サービス、ショッピングサービス、トラベルサービス等の利用履歴が例示される。なお、セグメント抽出条件を規定するユーザ属性情報として、前述以外に、エリア情報、閲覧ニューステーマ、媒体利用率、利用デバイス、統計モデリングにより作成されたユーザグループ、広告主の運用アカウントなどをさらに例示できる。
【0016】
図1に示す例において、情報処理装置100は、セグメント抽出条件として、例えば、広告IDと、年齢と、性別と、ショッピングサイトにおける1か月あたりの購入回数とを受け付ける。
図1に例示するセグメント抽出条件において、年齢及び性別は、抽出対象として指定するユーザセグメントのデモグラフィック属性に対応している。また、
図1に例示するセグメント抽出条件において、ショッピングサイトにおける1か月あたりの購入回数は、抽出対象として指定するユーザセグメントの行動履歴に対応している。
【0017】
情報処理装置100は、端末装置10により指定されたセグメント抽出条件に基づいて、予め備えるユーザ属性情報DB122から、複数のユーザセグメントを抽出する(ステップS2)。ユーザ情報DBは、ユーザを識別するための情報であるユーザIDの項目に対応付けて、前述のデモグラフィック属性、サイコグラフィック属性、及び行動履歴などの各項目を有する。
【0018】
情報処理装置100は、抽出したユーザセグメントごとに、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値として、予め備える広告情報DB121からCVR(Conversion Rate:コンバージョン率)を取得する(ステップS3)。CVRは、広告コンテンツからコンバージョンに至った数(コンバージョン数)を、その広告コンテンツが、例えば、広告配信期間内にクリックされたクリック数で除算することにより算出される実績値である。CVRは、広告効果を評価するための情報の一例である。なお、情報処理装置100は、広告効果を評価するための指標として、CVRのように広告を経由して広告の効果を評価する指標を用いる例には特に限定される必要はなく、コンバージョン含有率を用いてもよい。コンバージョン含有率は、クライアントがコンバージョンと定義したアクションをしたユーザが、情報処理装置100で抽出した各ユーザセグメントにどの程度含まれるかを計算した値である。これにより、広告経由の広告評価指標にとらわれることなく、クライアントの評価基準でユーザセグメント同士を比較できる。
【0019】
図1に示す例では、情報処理装置100は、広告ID=「AD001」の広告コンテンツについて、年齢:「20-29(歳)」で人数:「100(万人)」のユーザセグメントG
1について、CVR:「0.01」を取得している。
【0020】
情報処理装置100は、ユーザセグメントのセグメント規模と、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示す情報を提供する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、ユーザセグメントのセグメント規模である人数と、広告ID:「AD001」の広告コンテンツのCVRとの関係を示すグラフ(散布図)を生成し、端末装置10に提供する。
【0021】
例えば、広告ID:「AD001」の広告コンテンツがある商品に関するものであるとする。端末装置10のユーザは、情報処理装置100から提供される散布図を参照することにより、ある商品について配信された広告コンテンツについて、複数のユーザセグメントと、CVRとの関係を把握できる。このように、端末装置10のユーザは、ユーザセグメントを横断的に比較し、ターゲティング広告の配信先を検討できる。
図1に示す例において、端末装置10のユーザは、例えば、ある商品に関する広告のターゲティングを行う場合、30代の男性をターゲットとするのが効率的である可能性が高いという定量的な判断基準を得られる。
【0022】
[2.セグメント規模と指標値の提供方法のバリエーション]
図1に示す例では、あるセグメント抽出条件に対応するユーザセグメントと指標値との関係を比較可能に示す情報を提供する例を説明した。以下では、ユーザセグメントと指標値との関係を比較可能に示す情報の提供方法のバリエーションについて説明する。
図2~
図4は、実施形態に係るセグメント規模と指標値の提供方法のバリエーションを示す図である。
【0023】
[2-1.異なる抽出条件下で抽出された情報の提供]
図2に示すように、情報処理装置100は、異なる条件で抽出される複数のユーザセグメントのそれぞれに対応するセグメント規模及び指標値の関係性をユーザセグメント間で比較可能に提供してもよい。情報処理装置100は、例えば、端末装置10から、異なる2つのセグメント抽出条件を取得する。例えば、
図1に示すセグメント抽出条件J1と、
図1に示す条件のうち性別を女性に変更したセグメント抽出条件J2とを取得する。情報処理装置100は、
図2に示すように、抽出条件J1に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値と、抽出条件J2に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値とを比較可能に表示する散布図を端末装置10に提供する。これにより、異なる条件で抽出されたユーザセグメント同士を容易に比較できる。
【0024】
[2-2.時間的な概念を含む情報を提供]
また、
図3に示すように、情報処理装置100は、セグメント規模と指標値との関係性を異なる期間で比較可能なグラフを提供してもよい。情報処理装置100は、端末装置10から、セグメント抽出条件に加えて、比較対象とする期間条件の指定を受け付ける。比較対象とする期間条件として、「2020年1月~3月」と、「2020年4月~6月」とを受け付けた場合、情報処理装置100は、
図3に示すように、「2020年1月~3月」に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値と、「2020年4月~6月」に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値とを比較可能に表示する散布図を端末装置10に提供する。これにより、時間的な側面から、ユーザセグメント同士を比較できる。
【0025】
[2-3.セグメント規模と複数の指標値との関係性を示す情報を提供]
また、
図4に示すように、あるセグメント抽出条件に対応する複数のユーザセグメントのセグメント規模と、第1の指標値と、第2の指標値との関係性を3次元で示すグラフを提供してもよい。情報処理装置100は、例えば、端末装置10のユーザの求めに応じ、第1の指標値と第2の指標値を組み合わせて、セグメント規模との関係性を3次元で示すグラフを提供できる。
【0026】
3次元グラフの横軸に対応するセグメント規模は、例えば、ユーザセグメントの人数である。3次元グラフの縦軸に対応する第1の指標値、又は高さ方向の軸に対応する第2の指標値として、CVRの他、CPA(Cost Per Acquisition、又はCost Per Action)、検索率(検索流出率)、ダイレクトメール未着率、接触広告数、サービス利用率、広告効果指標、アンケートモニター出現率、広告忘却率、ユーザ単価などを採用できる。検索率(検索流出数)は、対象母集団(例えば情報処理装置100から抽出したユーザセグメント)のうち、指定のURL(Uniform Resource Locator)ドメインに検索遷移したユーザの率を示すものである。ダイレクトメール未着率は、広告計画としてダイレクトメールを送付した際、対象母集団にどの程届いたか(あるいは、届かなかった)を示す値である。接触広告数は、対象母集団の平均接触広告種別の数である。サービス利用率は、各ユーザの各種サービスの利用率である。広告評価指標は、広告効果を評価するための指標であり、CTR(Click through Rate)や、平均動画再生回数や、エンゲージメント率等がある。アンケートモニター出現率は、対象母集団における、外部IDとの同期率である。広告忘却率は、対象母集団の中における広告接触者が、一定期間後に広告で認知した内容を忘却してしまう率である。なお、高さ方向の軸に対応する指標値として、時間、セグメント間重複率、広告接触リードタイム等を採用してもよい。
【0027】
このようにして、情報処理装置1は、ユーザセグメントごとに、セグメント規模と、ユーザセグメントに含まれる各利用者による所定行動に関する指標値との関係性を示す情報とを比較可能に提供することにより、広告配信先の選定精度を向上させることができる。
【0028】
[3.情報処理システムの構成]
図5を用いて、実施形態にかかる情報処理システム1の構成について説明する。
図5は、実施形態にかかる情報処理システムの構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、広告主装置20
1~20
nと、情報提供装置30と、情報処理装置100とを有する。
【0029】
端末装置10、広告主装置20
1~20
n、情報提供装置30、情報処理装置100は、ネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す例には特に限定されず、情報処理システム1は、複数台の端末装置10、複数台の情報提供装置30、複数台の情報処理装置100を有してもよい。
【0030】
(端末装置10について)
端末装置10は、ユーザによって利用される端末装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、端末装置10は、情報提供装置30にアクセスすることで、情報提供装置30からウェブページを取得し、取得したウェブページをディスプレイ等に表示する。また、端末装置10は、ウェブページに広告枠が含まれる場合には、情報処理装置100にアクセスすることで、情報処理装置100から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツをウェブページ上に表示する。なお、端末装置10は、広告コンテンツを含むウェブページを情報提供装置30から取得してもよい。この場合、情報提供装置30は、情報処理装置100によって配信される広告コンテンツを組み込んだウェブページを端末装置10に配信する。
【0031】
(広告主装置20について)
広告主装置20(201~20n)は、広告主によって利用される端末装置である。広告主装置201~20nは、広告主の操作に従って、広告コンテンツの入稿や、広告コンテンツに関する情報設定を情報処理装置100に対して行う。実施形態にかかる広告主装置201~20nは、静止画像、動画像、及びテキストデータ等を含む広告コンテンツを情報処理装置100に入稿する。
【0032】
また、広告主は、広告主装置201~20nを用いて、広告コンテンツを情報処理装置100に入稿せずに、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合もある。この場合、情報処理装置100に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主装置」といった表記は、広告主装置だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。また、広告主装置201~20nは、それぞれ同様の機能を有するので、以下では、広告主装置201~20nを区別する必要が無い場合には、これらを総称して「広告主装置20」と表記する場合がある。
【0033】
(情報提供装置30について)
情報提供装置30は、端末装置10にウェブページを提供するウェブサーバ等である。情報処理装置30は、例えば、動画配信サービスを提供する動画配信サイト、ニュースサービスを提供するニュースサイト、オークションサービスを提供するオークションサイト、天気予報サービスを提供する天気予報サイト、ショッピングサービスを提供するショッピングサイト、ファイナンスサービスを提供するファイナンス(株価)サイト、路線検索サービスを提供する路線検索サイト、地図サービスを提供する地図提供サイト、旅行サービスを提供する旅行サイト、飲食店紹介サービスを提供する飲食店紹介サイト、ウェブブログサービスを提供するウェブブログ等に関する各種ウェブページを提供する。
【0034】
(情報処理装置100について)
情報処理装置100は、広告主装置20により入稿された広告コンテンツの配信処理を実行するサーバ装置である。前述の通り、情報処理装置100は、端末装置10からアクセスされた場合に、広告コンテンツを端末装置10に配信する。なお、情報提供装置30から端末装置10に対して広告コンテンツを提供する場合、情報処理装置100は、情報提供装置30からの要求に応じて、広告コンテンツを情報提供装置30に提供する。また、情報処理装置100は、前述の通り、端末装置10からの求めに応じ、ターゲット広告の配信に有益な参照情報を提供するサーバ装置としても機能する。
【0035】
[4.情報処理装置の構成]
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置100について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図6に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0036】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続される。情報処理装置100は、ネットワークNを介して、端末装置10、広告主装置20及び情報提供装置30との間で情報の送受信を行う。
【0037】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、広告情報DB121と、ユーザ属性情報DB122とを有する。
【0038】
(広告情報DB121について)
広告情報DB121は、配信対象となる広告についての広告情報を記憶する。
図7は、実施形態に係る広告情報の一例を示す図である。
図7に示すように、広告情報DB121に記憶される広告情報は、「広告主情報」、「ファイルパス名」、「配信条件」、「目標CPA」、「クリック数」、「CTR」、及び「CVR」等の項目を有している。
【0039】
「広告主情報」の項目には、広告主または広告主端末を識別するための識別情報が登録される。「ファイルパス名」の項目には、静止画像、動画像、及びテキストデータ等で構成される広告コンテンツの格納場所を示す情報が登録される。
【0040】
「配信条件」の項目は、広告配信を行うために広告主により設定される情報が登録されている。例えば、広告主は、自身が管理するニュースサイトのウェブページを配信条件として設定する。これにより、広告主は、自身が管理するニュースサイトのウェブページを訪問したユーザに、自身が入稿した広告コンテンツを提供するように、情報処理装置100の管理者に対して指示できる。
【0041】
「目標CPA」の項目には、対応する広告コンテンツから商品購入や会員登録等の利益につながる成果(コンバージョン)を1件獲得するのにかかるコストであるコンバージョン単価の目標値が登録される。
【0042】
「クリック数」の項目には、広告コンテンツがこれまでにクリックされた回数を示す。「CTR(Cost Per Click)」は、「クリック数」を広告コンテンツの表示回数によって除算した値が登録される。なお、端末装置10に配信されたことがない広告コンテンツのCTRには、予め決められている固定値や、全広告コンテンツにおけるCTRの平均値や、同一の広告カテゴリ(例えば、「車」、「旅行」)に属する全広告コンテンツにおけるCTRの平均値等が登録される。「CVR」の項目には、広告コンテンツからコンバージョン至った数(コンバージョン数)を、その広告コンテンツがこれまでにクリックされたクリック数で除算することにより算出される実績値である。
【0043】
図7では、広告主情報「CL1」で識別される広告主による入稿が行われた例等が示されている。
図7に示す例では、広告主情報「CL1」で識別される広告主は、広告ID「AD001」で識別される広告コンテンツを入稿し、自身が管理するウェブページ「WP001」を配信条件として設定している。
【0044】
(ユーザ属性情報DB122について)
ユーザ属性情報DB122は、ネットワークを通じた広告の配信先となり得る各ユーザのユーザ属性情報を記憶する。
図8は、実施形態に係るユーザ属性情報の一例を示す図である。
図8に示すように、ユーザ属性情報DB122に記憶されるユーザ属性情報は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「住所」、「趣味」、「ライフスタイル」、及び「行動履歴」等の各項目を有している。
【0045】
「ユーザID」の項目は、広告の配信先となるユーザを識別するための識別情報が登録される。「年齢」、「性別」、及び「住所」等の各項目には、広告の配信先となるユーザのデモグラフィック属性を登録される。また、「趣味」及び「ライフスタイル」等の各項目は、広告の配信先となるユーザのサイコグラフィック属性を登録される。
【0046】
「行動履歴」の項目には、広告の配信先となるユーザの行動履歴が登録される。行動履歴として、動画配信サイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログ等に関する各種ウェブページのアクセス履歴を含む。
【0047】
図9は、実施形態に係る行動履歴の一例を示す図である。
図9に示すように、ユーザ属性情報DB122に記憶される行動履歴は、広告の配信先となる各ユーザについて、情報提供装置30により提供されるニュースサイト及び動画配信サイトなどの各種ウェブサービスの利用履歴を有する。
【0048】
図9に示す例では、ユーザID「U1」のユーザが、ページID「WP001」が割り当てられたニュースサイトのウェブページに、「2020年1月1日12時00分」にアクセスした履歴が登録されている。
【0049】
また、
図9に示す例では、ユーザID「U1」のユーザが、ページID「WPSSa」が割り当てられたショッピングサイトのウェブページに、「2020年1月2日11時22分」にアクセスした履歴が登録されている。また、
図9に示す例では、ショッピングサイトにおけるユーザID「U1」のユーザによる1か月あたりの購入回数として「11(回)」が登録されている。なお、
図9は行動履歴を例示するものであり、購入回数として、各月における購入回数が登録されてもよいし、複数月の平均回数が登録されてもよく、
図9に示す例には特に限定される必要はない。
【0050】
(制御部130について)
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0051】
図6に示すように、制御部130は、取得部131と、抽出部132と、提供部133とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図7に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0052】
(取得部131について)
取得部131は、端末装置100により指定されたセグメント抽出条件を取得する。例えば、セグメント抽出条件は、ユーザ属性情報により規定される。ユーザ属性情報は、デモグラフィック属性と、サイコグラフィック属性と、行動履歴とを含む。取得部131は、取得したセグメント抽出条件を抽出部132に送出する。
【0053】
(抽出部132について)
抽出部132は、端末装置100により指定されたセグメント抽出条件に基づいて、ユーザ属性情報DB122から、複数のユーザセグメントを抽出する。抽出部132は、例えば、セグメント抽出条件に合致するユーザセグメントごとに、ユーザ属性情報DB122から各ユーザセグメントに属するユーザのユーザIDを抽出する。抽出部132は、抽出した複数のユーザセグメントの情報を提供部133に送出する。
【0054】
(提供部133について)
提供部133は、ユーザセグメンのセグメント規模と、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示す情報を提供する。
【0055】
具体的には、提供部133は、ユーザセグメントごとに、ユーザセグメントに属するユーザIDの数を計数し、セグメント規模を特定する。提供部133は、ユーザセグメントに属するユーザIDの数、すなわちユーザの人数の代わりに、ユーザIDの数を正規化した値をセグメント規模として採用してもよい。
【0056】
また、提供部133は、ユーザセグメントごとに、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値を取得する。このとき、セグメント抽出条件に含まれる行動履歴に応じて、取得する指標値が予め設定されていてもよい。例えば、セグメント抽出条件にショッピングサイトの購入回数が含まれる場合、提供部133が取得する指標値としてCVR又はCPA等を予め設定しておく。また、セグメント抽出条件に検索サイトにおける所定のキーワードの検索が含まれる場合、提供部133が取得する指標値として検索数又は検索流出数等を予め設定しておく。
【0057】
提供部133は、取得した指標値と、ユーザセグメントとの関係性をユーザセグメント間で比較可能に示す散布図を生成する。提供部133は、生成した散布図を端末装置10に提供する。なお、提供部133が提供するグラフは、ユーザセグメントと指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示すグラフであれば、散布図に特に限定される必要はない。
【0058】
また、提供部133は、異なる条件で抽出される複数のユーザセグメントのそれぞれに対応するセグメント規模及び指標値の関係性をユーザセグメント間で比較可能に提供してもよい。提供部133は、前述の
図2に示すように、抽出条件J1に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値と、抽出条件J2に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値とを比較可能に表示する散布図を端末装置10に提供する。これにより、異なる条件で抽出されたユーザセグメント同士を容易に比較できる。
【0059】
また、提供部133は、セグメント規模と指標値との関係性を異なる期間で比較可能なグラフを提供してもよい。提供部133は、前述の
図3に示すように、「2020年1月~3月」に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値と、「2020年4月~6月」に対応するユーザセグメントのセグメント規模及び指標値とを比較可能に表示する散布図を端末装置10に提供する。これにより、時間的な側面から、ユーザセグメント同士を比較できる。
【0060】
また、提供部133は、前述の
図4に示すように、あるセグメント抽出条件に対応する複数のユーザセグメントのセグメント規模と、第1の指標値と、第2の指標値との関係性を3次元で示すグラフを提供してもよい。例えば、提供部133は、端末装置10のユーザの求めに応じ、第1の指標値と第2の指標値を組み合わせて、セグメント規模との関係性を3次元で示すグラフを提供できる。例えば、提供部133は、端末装置10のユーザの求めに応じ、セグメント規模と、第1の指標値として採用するCVRと、第2の指標値として採用する検索数との関係を示す3次元グラフを端末装置10に提供できる。
【0061】
3次元グラフの横軸に対応するセグメント規模は、例えば、ユーザセグメントの人数である。3次元グラフの縦軸に対応する第1の指標値、又は高さ方向の軸に対応する第2の指標値として、CVRの他、CPA(Cost Per Action)、検索率(検索流出率)、ダイレクトメール未着率、接触広告数、サービス利用率、広告効果指標、アンケートモニター出現率、広告忘却率、ユーザ単価などを採用できる。なお、高さ方向の軸に対応する指標値として、時間、セグメント間重複率、広告接触リードタイム等を採用してもよい。
【0062】
[5.処理手順]
図10を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が実行する情報処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置による情報処理手順を示すフローチャートである。
図10に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130により実行される。
図10に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、繰り返し実行される。
【0063】
取得部131は、端末装置10からセグメント抽出条件を取得する(ステップS101)。
【0064】
続いて、抽出部132は、取得部131により取得されたセグメント抽出条件に基づいて、ユーザ属性情報DB122から、複数のユーザセグメントを抽出する(ステップS102)。
【0065】
続いて、提供部133は、抽出部132により抽出されたユーザセグメントごとの指標値を広告情報DB12から取得する(ステップS103)。
【0066】
そして、提供部133は、ユーザセグメントのセグメント規模と指標値との関係性を比較可能に示す散布図を端末装置10に提供し(ステップS104)、
図10に示す処理手順を終了する。
【0067】
[6.変形例]
上記実施形態にかかる情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0068】
情報処理装置100は、ユーザの行動履歴として、どのようなデータベース(サイト)にアクセスしているのかという情報に基づいて抽出したユーザセグメントのセグメント規模と指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能な情報を提供してもよい。例えば、各サイトごとにユーザセグメントのセグメント規模及びCVRを取得し、サイト間でセグメント規模とCVRとの関係性を比較可能なグラフを端末装置10に提供してもよい。これにより、ターゲティング広告を行う際、どのサイトを利用しているユーザをターゲットとするのが有用であるかについて、ユーザセグメントが抽出される抽出先となるデータベースの選択基準を提供できる。
【0069】
[7.ハードウェア構成]
実施形態にかかる情報処理装置100は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0070】
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0071】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0072】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0073】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0074】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0075】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0076】
[8.その他]
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0077】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0078】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0079】
[9.効果]
実施形態に係る情報処理装置100は、抽出部132と、提供部133とを有する。抽出部132は、複数のユーザセグメントを抽出する。提供部133は、抽出部により抽出される複数のユーザセグメントのセグメント規模と、ユーザセグメントに含まれる各ユーザによる所定行動に関する指標値との関係性を比較可能に示す情報を提供する。
【0080】
このように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザセグメント同士を横断的に比較するための定量的な判断基準を提供できるので、広告を配信する配信先の選定精度を向上させることができる。
【0081】
また、情報処理装置100において、提供部133は、指標値として、広告効果を評価するための情報をユーザセグメントに関連付ける。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果を直接的に把握させることができる。
【0082】
また、情報処理装置100において、抽出部132は、ユーザ属性情報に基づいてユーザセグメントを抽出する。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果のユーザ属性による違いを比較させることができる。
【0083】
また、情報処理装置100において、ユーザ属性情報は、前記各ユーザによる所定行動を記録した行動履歴を含む。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果の行動内容による違いを把握させることができる。
【0084】
また、情報処理装置100において、提供部133は、セグメント規模と指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果の違いを一見して把握させることができる。
【0085】
また、情報処理装置100において、提供部133は、異なる条件で抽出される複数のユーザセグメントのそれぞれに対応するセグメント規模と指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果の抽出条件による違いを把握させることができる。
【0086】
また、情報処理装置100において、提供部133は、第1の期間に対応するセグメント規模と指標値との関係性と、第2の期間に対応するセグメント規模と指標値との関係性とをユーザセグメント間で比較可能に示すグラフを提供する。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果の抽出タイミングによる違いを把握させることができる。
【0087】
また、情報処理装置100において、提供部133は、セグメント規模と、第1の指標値と、第2の指標値との関係性をユーザセグメント間で比較可能に示す3次元グラフを提供する。このため、情報処理装置100は、各ユーザセグメントの広告効果を異なる観点から把握させることができる。
【0088】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0089】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、特定部は、特定手段や特定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理システム
10 端末装置
20(201~20n) 広告主装置
30 情報提供装置
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 広告情報DB
122 ユーザ属性情報DB
130 制御部
131 取得部
132 抽出部
133 提供部