(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-15
(45)【発行日】2022-12-23
(54)【発明の名称】検査プロセス
(51)【国際特許分類】
G01N 21/90 20060101AFI20221216BHJP
G01N 21/84 20060101ALI20221216BHJP
B07C 5/342 20060101ALI20221216BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20221216BHJP
【FI】
G01N21/90 B
G01N21/84 D
B07C5/342
G06Q50/04
(21)【出願番号】P 2020567977
(86)(22)【出願日】2018-06-07
(86)【国際出願番号】 EP2018065078
(87)【国際公開番号】W WO2019233587
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-04-02
(73)【特許権者】
【識別番号】513032334
【氏名又は名称】ヴィルコ・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・シュティルニマン
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-111687(JP,A)
【文献】特開2008-064631(JP,A)
【文献】特開2008-249569(JP,A)
【文献】特開2007-183260(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0159179(US,A1)
【文献】特表2001-502232(JP,A)
【文献】特開2004-047939(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-21/958
B07C 5/00-5/38
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査プロセスであって、
少なくとも1つの
、検査される容器(1;60)を
、入口(2;61)から検査装置(3;62)に提供するステップと、
前記少なくとも1つの
容器(1;60)を識別するステップと、
制御システム(5;64)に
前記少なくとも1つの容器(1;60)の識別特徴を送信するステップと、
前記少なくとも1つの
容器(1;60)を検査
して、内因性、外因性、および固有の欠陥のための検査データを生成するステップと、
検査データを前記少なくとも1つの容器(1;60)に割り当てるステップと、
検査の結果に基づいて第1の評価を前記少なくとも1つの容器(1;60)に割り当てるステップと、
前記検査データおよび
前記第1の評価と共に前記識別特徴をデータパッケージとして生データストレージ(15;35)に保存するステップと、
前記第1の評価に基づいて前記少なくとも1つの
容器(1;60)を仕分けるステップ
であって;
前記第1の評価が「合格」であった場合、前記少なくとも1つの容器(1;60)は合格経路(9)に仕分けられ、
前記第1の評価が「不合格」であった場合、前記少なくとも1つの容器(1;60)は不合格経路(10)に仕分けられ、
前記第1の評価が「再試験」であった場合、前記少なくとも1つの容器(1;60)は再試験経路(11)に仕分けられる、
ステップと、
検査員(40)による仮想検査(38)の準備として前記データパッケージを処理するステップと
第2の評価のために処理済データパッケージにデータスペースを設けるステップと、
処理済データパッケージを処理済データストレージ(37)に保存するステップと、
前記処理済データストレージ(37)を前記検査員(40)に提供するステップと、
前記処理済データパッケージの前記データスペースに第2の評価を割り当てるステップと、
前記第2の評価と共に前記処理済データパッケージを結果データストレージに保存するステップと、
前記第2の評価に基づいて前記少なくとも1つの
容器(1;60)を
、合格経路(66)、不合格経路(67)、およびさらなる経路(68)に仕分けるステップと、
を備える、検査プロセス。
【請求項2】
前記第1の評価および/または前記第2の評価が分類を備える、請求項
1に記載のプロセス。
【請求項3】
識別するステップが前記少なくとも1つの
容器(1;60)において提供された識別特徴を検出することによって、および/または識別特徴を前記少なくとも1つの
容器(1;60)に適用することによって実行される、請求項
1または2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記識別特徴は、英数字コード、マトリックスコード、バーコード、インクジェットコーディング、レーザーコーディング、チップ上の電子コーディングを含むグループから選択することができる、請求項
3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記識別特徴がチップ上の電子コーディングであり、前記チップは、前記生データストレージ(15;35)、前記処理済データストレージ(37)および前記結果データストレージ(39,69)を含む、請求項
4に記載のプロセス。
【請求項6】
前記検査するステップが、
前記少なくとも1つの
容器(1;60)の写真を撮るステップと、
所定の基準に基づいて撮った写真を評価するステップと、
を備える、請求項
1~5のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
前記処理するステップが、
前記撮った写真および前記所定の基準に基づいて、前記少なくとも1つの
容器(1;60)の重要領域を特定するステップと、
前記撮った写真の前記重要領域を強調するステップと、
を備える、請求項
6に記載のプロセス。
【請求項8】
前記強調するステップが、前記重要領域を拡大することによって、および/または前記重要領域のコントラストを増加させることによって、および/またはカラーフィルタを前記重要領域に適用することによって行われる、請求項
7に記載のプロセス。
【請求項9】
請求項1に記載の検査プロセスを実行するための検査システムであって、
検査される
容器(1;60)のための入口(2;61)を有する少なくとも1つの検査装置(3;62)と、
前記
容器(1;60)を識別するための少なくとも1つの読み取りおよび/またはマーキングユニット(4;63)と、
少なくとも1つの制御システム(5;64)と、
前記
容器(1;60)を検査
して、内因性、外因性、および固有の欠陥のための検査データを生成するための検査機(6)と、
少なくとも3つの出口(9,10,11;66,67,68)を有する少なくとも1つの仕分けユニット(8;65)であって、各
容器(1;60)が、検査結果に基づいて前記少なくとも3つの出口のうちの1つに向けられる、少なくとも1つの仕分けユニット(8;65)と、
前記
容器の識別、検査データ、および検査結果に基づく第1の評価を含むデータパッケージを保存するための生データストレージ(15;35)と、
前記データパッケージを処理するためのプロセッサ(36)と、
処理済データパッケージを保存するための処理済データストレージ(37)と、
第2の評価を前記処理済データパッケージに割り当てる検査員(40)のためのワークスペースを有する仮想検査機(38)と、
前記第2の評価と共に前記処理済データパッケージを保存するための結果データストレージ(39;69)と、
を備える、検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に医薬品の光学的検査のための検査プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
このような検査プロセスの既知の実施形態では、例えば、容器内の欠陥または容器内の粒子を検出するために、カメラを有する自動目視検査装置(AVI)を使用する。不良品は、拒否パスに分類され得る。画質、容器内の液体に気泡が含まれているなどの干渉により、かなりの数の製品が誤って不良品とされてしまっている。これらの数を減らすために、特定の機能を使用して、欠陥のあるラベルの付いた製品を再試験パスに供給することができる。これらの製品は、訓練を受けた検査官または半自動装置によってチェックされ、最終的な合格/不合格の評価が行われる。このため、再検査される製品は、もう一度検査プロセスに供給される必要がある。これは時間がかかり、非効率的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明では、上記の欠点を防止することができる検査プロセスを提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1の機能を備えたプロセスによって解決される。プロセスのさらなる実施形態、ならびに検査システムは、さらなる請求項の特徴によって定義される。
本発明による検査プロセスは、以下のステップを含む。
- 検査装置に少なくとも1つの試験品を提供するステップ。
- 少なくとも1つの試験品を特定するステップ。
- 識別特徴を制御システムに送信するステップ
- 少なくとも1つの試験品を検査するステップ。
- 検査データを少なくとも1つの試験品に割り当てるステップ。
- 検査の結果に基づいて、少なくとも1つの試験品に第1の評価を割り当てるステップ。
- 識別特徴を検査データおよび第1の評価とともにデータパッケージとして生データストレージに保存するステップ。
- 第1の評価に基づいて少なくとも1つの試験品を仕分けるステップ。
- 検査官による仮想検査の準備としてデータパッケージを処理するステップ。
- 処理済みデータパッケージに、第2の評価用のデータスペースを設けるステップ。
- 処理済みデータパッケージを処理済みデータストレージに保存するステップ。
- 処理済みデータストレージを検査官に提供するステップ。
- 処理済みデータパッケージのデータスペースに第2の評価を割り当てるステップ。
- 処理済みデータパッケージを第2の評価と共に結果データストレージに保存するステップ。
- 第2の評価に基づいて少なくとも1つの試験品を仕分けるステップ。
【0005】
例えば、試験品は、空の容器または液体を含む容器、例えば、バイアル、ボトル、注射器、アンプル、カープル、注入バッグ、注入ボトル、BFS-アンプル(ブローフィルシール製造)、BFSボトル、ブリスター、タブレットブリスター、オートインジェクター、定量吸入器(MDI)などの医薬品容器であり得る。これらの容器はすべてガラスまたはプラスチックで作ることができる。このような容器の内容物は、液体、ゲル、気体などの流体とすることができる。あるいは、内容物は、凍結乾燥材料または粉末または懸濁液であり得る。検査装置は、コンベヤーを含む入口、読み取りおよび/またはマーキングユニット、検査、仕分けユニット、制御システム、貯蔵システム、およびコンベヤーを含む少なくとも1つの経路を含む出口を含むことができる。識別は、検査の前後に行うことができる。試験品の検査、検査日の割り当て、第1の評価の割り当て、および生データストレージへの保存は、1回または繰り返し実行できる。たとえば、第1の対象領域を1つの検査ステーションで検査し、第2の対象領域を別の検査ステーションで検査することができる。または、第1の検査であいまいな結果が得られた場合は、第1の検査を繰り返すことができる。第1の検査のいくつかの段階、すなわちレベル1の検査を行うことも可能であり、レベル1の検査があいまいな場合は、より広範なレベル2の検査を行うこともできる。対象エリアまたは対象領域とは、欠陥が予想され、検査されるエリアまたは領域として定義される。第1または第2の評価に基づく仕分けは、検査後または後で、別の検査装置、それぞれの仕分け装置を使用して行うことができる。生データストレージ、処理済みデータストレージ、および結果データストレージは、異なるエンティティにすることも、同一にすることも、同一のデバイスに保存することもできる。
【0006】
一実施形態では、第1の評価は、合格、不合格、および再試験を含むグループから選択することができる。複数の再試験評価を予測することが可能である。たとえば、コンテナ内に不要な粒子が含まれている可能性があるため、またはコンテナ自体に不要な含有物が含まれている、または引っかき傷や隆起などの欠陥があるため、さらなる評価を再試験することができる。一般に、内因性、外因性、および固有の欠陥を検出することができ、第1の評価の基礎となりうる。可能な粒子含有物は、金属、プラスチック、繊維、毛髪などを含み得る。欠陥が検出されなかった場合、試験品は評価合格を受け取る。1つ以上の明らかな欠陥が検出された場合、評価は不合格である。粒子不合格や外観不合格つまりキャップの欠陥や容器の側壁や底の欠陥などの欠陥を分類することができる。例えば、複数の含有物が検出された場合、評価を再試験することができる。この場合、実際には複数の含有物が存在する場合もあれば、容器内に気泡のみが存在する場合もある。または、誤った位置補正がある場合、つまり試験窓を正しく配置できなかった場合、評価は、再試験に設定される。対象物の追跡で明確な識別ができない場合、つまり気泡や粒子の場合、評価は、再試験に設定される。
【0007】
一実施形態では、第2の評価は、合格、不合格、およびさらなる評価を含むグループから選択することができる。明らかに、第2の評価は、第1の評価と同じ評価で構成できるが、さらなる評価を含めることもできる。
【0008】
一実施形態では、第1の評価および/または第2の評価は、分類を含む。欠陥を分類し、その分類を使用して試験品を仕分けることができる。たとえば、拒否されたすべての試験品および/または再試験される試験品は、分類によって仕分けることができる。再試験された試験品のデータ、すなわち第2の評価のデータは、第1の評価を改善するために使用することができる。第1の評価合格を受け取った試験品は、たとえば、ランダム検査のために予見される試験品などの分類を含むこともできる。良い製品のランダム検査は、評価プロセスの品質を保証するために使用することができる。
【0009】
一実施形態では、識別は、少なくとも1つの試験品において提供された識別特徴を検出することによって、および/または識別特徴を少なくとも1つの試験品に適用することによって行われる。一般的に、各試験品の個別の識別を可能にする任意の識別特徴が可能である。
【0010】
一実施形態では、識別特徴は、英数字コード、マトリックスコード、バーコード、インクジェットコーディング、レーザーコーディング、チップ上の電子コーディングを含むグループから選択することができる。RFIDなどの他の識別特徴も可能である。
【0011】
一実施形態では、識別特徴は、チップ上の電子コーディングであり、チップは、生データストレージ、処理済みデータストレージ、および結果データストレージを含む。上記のストレージは、単一のストレージの一部にすることも、互いに分離されたストレージの一部にすることもできる。
【0012】
一実施形態では、検査は、以下のステップを含む。
- 少なくとも1つの試験品の写真を撮るステップ。
- 事前定義された基準に基づいて撮影した写真を評価するステップ。
【0013】
写真の撮影は、カメラで行うことができる。カメラを使用して、可視光、赤外線、紫外線、またはX線などの他の電磁放射を検出することができる。
【0014】
写真の撮影は、一連の写真、すなわちいくつかの写真または動画の撮影を含み得る。試験品を回転させて、あらゆる方向から試験品の写真を撮ることができる。振動や音による刺激など、含有物を動かすためのあらゆる手段を使用することができる。
【0015】
一実施形態では、処理は、以下のステップを含む。
- 撮影した写真と事前定義された基準に基づいて、少なくとも1つの試験品の重要な領域を特定するステップ。
- 撮影した写真の重要な領域を強調するステップ。
【0016】
人間の検査官による重要な領域の検査を簡素化する任意の処理ステップを実行することができる。例えば、検査中に試験品を回転させ、全方向から写真を撮った場合、一連の画像を結合して試験品の表面を平らに投影することができる。たとえば、各写真の後に、試験品を60度回転させ、試験品の360度ビューをカバーするために合計6枚の写真を撮影する。ただし、対応する試験品の回転角度により画像はいくつでも可能である。画像全体の解像度を上げるために、より小さな画像領域でより多くの写真を撮ることができる。または、写真全体の品質を向上させるために、重複する写真を撮影することもできる。
【0017】
一実施形態では、強調は、重要領域をマークすることによって、および/または重要領域を拡大することによって、および/または重要領域のコントラストを増加させることによって、および/または重要領域にカラーフィルタを適用することによって行われる。複数の写真を撮影したり、動画を録画したりする場合は、減算処理によってすべての静的要素を削除し、移動要素を強調表示することができる。これは特に粒子検査に適している。
【0018】
検査プロセスの上記の実施形態の特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、任意の組み合わせで使用することができる。
【0019】
本発明による検査システムは、
検査される試験品のための入口を有する少なくとも1つの検査装置と、
検査される試験品を識別するための少なくとも1つの読み取りおよび/またはマーキングユニットと、
少なくとも1つの制御システムと、
試験品を検査するための検査機と、
検査の結果に基づいて、各試験品を少なくとも3つの出口のうちの1つに向けることができる、少なくとも3つの出口を有する少なくとも1つの仕分けユニットと、
試験品の識別、検査データ、および検査結果に基づく第1の評価を含むデータパッケージを保存するための生データストレージと、
データパッケージを処理するためのプロセッサと、
処理済みデータパッケージを格納するための処理済みデータストレージと、
処理済みデータパッケージに第2の評価を割り当てる検査官のためのワークスペースを有する仮想検査機と、
処理済みデータパッケージを第2の評価と共に保存するための結果データストレージと、
を備える。
【0020】
本発明の実施形態は、図を参照して以下でより詳細に説明される。これらは説明のみを目的としており、限定的なものと解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明による第1の検査装置の概略図である。
【
図3】本発明による第2の検査装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、本発明による第1の検査装置3の概略図を示す。第1の検査装置3は、未検査の試験品1、図の場合容器1を読み取り/マーキングユニット4に提供するための入口2を含み、ここで、例えば、容器上の識別特徴を検出することによって、または識別特徴を容器に適用することによって試験品1を識別することができる。識別特徴は、制御システム5に送信される。読み取り/マーキングユニット4から、まだ未検査の容器1が検査機6に運ばれ、そこで試験品1は、自動目視検査機(AVI)によって検査される。検査は、容器1の光学写真を撮影し、撮影した写真の形式の検査データをそれぞれの容器1に割り当て、撮影した写真を事前定義された基準と比較することによって実行される。この比較に基づいて、第1の評価が行われ、その結果がそれぞれの容器1に割り当てられる。図の場合、第1の評価は合格、不合格、再試験で構成される。識別特徴は、検査データおよび第1の評価とともに保存され、それぞれ、データパッケージとして生データストレージ15に格納される。第1の検査装置3は、検査の結果に基づいて、すなわち第1の評価に基づいて容器1を仕分ける仕分けユニット8をさらに備える。評価合格を受け取った容器は、合格経路9に導かれ、評価不合格を受け取った容器は、不合格経路10に導かれる。合格経路9の容器のみが事前定義された要件を満たし、さらに使用することが許可される。不合格の容器は、今後の使用から除外される。割り当て再試験を受けた容器は、再試験経路11に誘導される。そこから、再試験エリアに運ばれるか、再試験エリアに輸送される前に一時的に保管される。すべての容器を同じ経路に導き、後の段階で仕分けを行うことも可能である。これは、各容器に個別の識別特徴があり、各個別の評価がその容器に割り当てられているために可能である。読み取り/マーキングユニット4、検査機6、仕分けユニット8、生データストレージ15、入口2および第1の検査装置3内での容器1の搬送、ならびに合格経路9、不合格経路10および再試験経路11での搬送は、制御システム5に動作可能に接続されている。動作可能な接続は、ケーブルベースまたはワイヤレスにすることができる。
【0023】
図2は、本発明による仮想検査の概略図を示す。仮想検査は、第1の検査装置3から離れた場所で行うことができる。生データストレージ15、それぞれ生データストレージ15に保存されたデータは、仮想検査に提供される必要がある。これを強調するために、生データストレージには新しい参照番号、つまり35が割り当てられている。プロセッサ36は、生データストレージ35に含まれるデータパッケージから関連情報を抽出する。既存の情報を別の方法で表現したり、追加情報を追加したりできる。処理の目的は、検査官が分析するための最適化されたデータを提供することである。処理済みデータ、すなわち処理済みデータパッケージは、その後、処理済みデータストレージ37に保存される。処理済みデータストレージ37は、生データストレージ35と同一であり得る。処理および保存、それぞれの保管は、制御システム5によって制御される第1の検査装置3で行うことができ、または第1の検査装置3から離れて行うことができる。各処理済データは、人間の検査官40による検査38において個別に検査および評価される。検査官は、処理済み各データパッケージに第2の評価を割り当てる。第2の評価は、合格、不合格、またはその他の評価であり、その他の評価は、再試験またはトレーニングに使用できる。第2の評価は、データ処理済みデータパッケージとともに、結果データストレージ39に保存される。結果データストレージ39は、処理済みデータストレージ37と同一であり得、それぞれ生データストレージ35と同一であり得る。データパッケージの読み取りと保存は、デスクトップ、ラップトップ、タブレット、スマートフォンなどのコンピューターで行うことができる。
【0024】
図3は、本発明による第2の検査装置62の概略図を示す。再試験された試験品60は、入口61によって第2の検査装置62に提供される。読み取りユニット63は、入口61に隣接して第2の検査装置62に配置されている。読み取りユニット63からのデータは、制御システム64に送信され、各容器60の識別を可能にする。制御システム64は、搬送方向において読み取りユニット63の後に配置された仕分けユニット65に、各容器に割り当てられた第2の評価に従って容器60を仕分けさせる。制御システム64は、結果データストレージ69から第2の評価を取得する。ここでも、仮想検査と第2の検査装置62の独立性を強調するために、
図2の結果データストレージ39には、新しい参照番号、すなわち69が与えられている。第2の評価に基づいて、容器は合格経路66、不合格経路67、またはさらなる経路68に仕分けされる。さらなる経路は、別の再試験経路とすることができる。第2の検査装置62は、第1の検査装置3と同一である可能性がある。読み取りユニット63、仕分けユニット65、結果データストレージ69、入口2および第2の検査装置62内での容器60の搬送、ならびに合格経路66、不合格経路67およびさらなる経路68の搬送は、制御システム64に動作可能に接続されている。動作可能な接続は、ケーブルベースまたはワイヤレスにすることができる。
【符号の説明】
【0025】
1 試験品
2 入口
3 第1の検査装置
4 読み取り/マーキングユニット
5 制御装置
6 検査機
7 検査済み試験品
8 仕分けユニット
9 合格経路
10 不合格経路
11 再試験経路
12 合格試験品
13 不合格試験品
14 再試験試験品
15 生データストレージ
35 生データストレージ
36 プロセッサ
37 処理済みデータストレージ
38 仮想検査
39 結果データストレージ
40 検査員
60 試験品の再試験
61 入口
62 第2の検査装置
63 読み取りユニット
64 制御装置
65 仕分けユニット
66 合格経路
67 不合格経路
68 さらなる経路
69 結果データストレージ