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特許7195475情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-15
(45)【発行日】2022-12-23
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20221216BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20221216BHJP
   G06Q 40/00 20120101ALI20221216BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
G06Q10/06
G06Q40/00 420
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022092316
(22)【出願日】2022-06-07
【審査請求日】2022-06-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513040384
【氏名又は名称】株式会社マネーフォワード
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】石沢 舞
(72)【発明者】
【氏名】浅野 由美
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 亮
(72)【発明者】
【氏名】直江 友子
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-161005(JP,A)
【文献】特開2016-085562(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
制御部を有し、
前記制御部は、
従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、前記従業員に関する複数の情報項目の各々を選択可能に表示させ、
新規に従業員を追加することを示すオブジェクトを表示させ、
記オブジェクトの選択を受け付けると、前記複数の情報項目のうち、新規に従業員を追加する際に用いられる2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の情報項目にそれぞれ対応する複数のチェックボックスが設けられ、前記複数のチェックボックスは、各々が個別に選択可能なチェックボックスであり、前記オブジェクトは、選択可能な一つのチェックボックスであり、
前記制御部は、
前記一つのチェックボックスのチェックを受け付けると、前記所定の情報項目にそれぞれ対応するチェックボックスをチェックの状態にする、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
前記一つのチェックボックスのチェックがされていない状態では、前記複数のチェックボックスの各々について、チェックの状態と非チェックの状態の選択を個別に受け付け、
前記一つのチェックボックスのチェックがされている状態では、前記所定の情報項目にそれぞれ対応するチェックボックスを、非チェックの状態に変更できないように、チェックの状態に固定する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
複数のチェックボックスのチェックの状態に関するチェック情報を受け付け、前記チェック情報を反映したチェックボックスを表示させる、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理システムにおいて、
前記チェック情報毎に名称が付与される、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
前記所定の情報項目の情報とともに記号を表示させ、
記オブジェクトの選択を受け付けると、前記所定の情報項目の情報、および前記記号の態様を変化させて表示させる、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の情報項目は、従業員の扶養者に関する情報項目を含み、
前記従業員の扶養者に関する情報項目に対応するチェックボックスが設けられ、
前記制御部は、
前記チェックボックスの選択を受け付けると、扶養者に関する複数の情報項目により構成された情報項目群を選択する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記複数の情報項目は、マイナンバーに関する情報項目を含み、
前記マイナンバーに関する情報項目に対応するチェックボックスが設けられ、
前記マイナンバーに関する前記情報項目と、前記情報項目に対応するチェックボックスとの位置関係は、他の情報項目と前記他の情報項目に対応するチェックボックスとの位置関係と異なる、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
従業員の属性に関する第2オブジェクトの選択を受け付け、
前記第2オブジェクトの選択の結果に応じて、追加する従業員の属性の情報を特定する、
情報処理システム。
【請求項10】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理システムの前記制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータによって実行される情報処理方法であって、
請求項1~9のいずれか1つに記載の情報処理システムの前記制御部が実行する各処理を備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来に開示の技術において、管理者以外の者に対して効率的にデータセットを提供でき、かつ機密性の高い情報の漏洩を防ぐことができる人事データ提供システムを提供する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-33654公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年において、従業員の情報を管理するにあたって、特定の項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術が求められている。例えば、従業員の給与を計算するためのサービスに対して、ユーザが新規に従業員を追加したい場合に、項目選択の不備による入力抜け漏れエラーが発生することがあった。一方で、ユーザが既存の従業員の情報を更新したいだけであって、ユーザが新規に従業員を追加することを希望しない場合には、項目を自由に選択できるようにすることが望ましいと考えられる。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、従業員の情報を管理するにあたって、特定の項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を有する。制御部は、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員に関する複数の情報項目の各々を選択可能に表示させる。従業員に関する情報を追加、登録または変更するための第1のオブジェクトを表示させる。第1のオブジェクトの選択を受け付けると、複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する。
【0007】
本開示によれば、従業員の情報を管理するにあたって、特定の項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図2】サーバ装置2およびクライアント装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】情報処理システムによって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
図4】機能提供画面4の一例を示す図である。
図5】情報項目選択画面5の一例を示す図である。
図6図5のパターン呼出領域50からチェック情報が参照されたときに表示される情報項目選択画面5の一例を示す図である。
図7図5の新規追加チェックボックス領域53のチェックボックスをチェックの状態にすることにより表示される情報項目選択画面5の一例を示す図である。
図8図5のCSVファイル取得ボタン57を押下することにより表示されるアップロード画面6の一例を示す図である。
図9】変形例の情報項目選択画面7の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.情報処理システム1のシステム構成
まず、図1を参照しながら本実施形態の情報処理システム1のシステム構成について説明する。
【0014】
図1は、情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1が示すように、情報処理システム1は、サーバ装置2、クライアント装置3と、ネットワークNとを含む。サーバ装置2は、ネットワークNを介して、クライアント装置3と通信可能に構成される。これにより、サーバ装置2およびクライアント装置3は、相互に様々な情報を送信または受信することができる。なお、サーバ装置2およびクライアント装置3は、情報処理装置の一例であり、本実施形態に限定されるものではない。クライアント装置3は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等のいずれであってもよい。なお、サーバ装置2およびクライアント装置3は、複数あってもよい。
【0015】
2.ハードウェア構成
次に、図2を参照しながら本実施形態のサーバ装置2およびクライアント装置3のハードウェア構成について説明する。
【0016】
2.1.サーバ装置2のハードウェア構成
図2は、サーバ装置2およびクライアント装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、サーバ装置2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備え、これらの構成要素がサーバ装置2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。サーバ装置2は、実施形態に係る処理を実行する。
【0017】
制御部21は、サーバ装置2に関連する全体動作の処理および制御を行う。制御部21は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部21が、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムに基づき処理を実行することによって、サーバ装置2に係る種々の機能、例えば、後述する図3図9に示される処理が実現される。なお、制御部21は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部21を有するように実施してもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0018】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部21によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、制御部21によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム、変数および制御部21がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。また、記憶部22は、従業員の情報を格納するデータベースを記憶する。記憶部22は、記憶媒体の一例である。
【0019】
通信部23は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G/4G/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置2は、通信部23を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0020】
2.2.クライアント装置3のハードウェア構成
図2に示されるように、クライアント装置3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、を有し、これらの構成要素がクライアント装置3の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。クライアント装置3は、実施形態に係る処理を実行する。クライアント装置3の制御部31、記憶部32および通信部33については、サーバ装置2の制御部21、記憶部22および通信部23を参照されたい。
【0021】
入力部34は、クライアント装置3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。例えば、入力部34は、出力部35と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することが可能である。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部34がユーザによってなされた操作に基づく入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バスを介して制御部31に転送され、制御部31が必要に応じて所定の制御または演算を実行しうる。
【0022】
出力部35は、クライアント装置3の表示部として機能することが可能である。出力部35は、例えば、クライアント装置3の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。出力部35は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、クライアント装置3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0023】
3.情報処理システム1の動作の流れ
本実施形態の情報処理システム1で実行される好ましい情報処理の一例を説明する。本実施形態では、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員の情報を、追加、登録または変更するまでの情報処理を説明する。
【0024】
本明細書において、ネットワークN、通信部23、通信部33および入力部34に関連する情報処理を省略して記載することがある。例えば、制御部31がユーザによる入力部34への操作を介して所定の入力を受け付けることを、単に制御部31がユーザから所定の入力を受け付けると記載することがある。また、制御部21が通信部23とネットワークNと通信部33とを介して、クライアント装置3との間で情報を送受信することを、単に制御部21がクライアント装置3に情報を送信する、または単に制御部21がクライアント装置3から情報を受信すると省略して記載することがある。制御部31が通信部33とネットワークNと通信部23とを介して、サーバ装置2と情報を送受信する場合についても同様である。
【0025】
本明細書において、出力部35に情報を表示させる情報処理について、単に制御部31がある情報を出力部35に表示させるものとして、また、間接的には制御部21がある情報を出力部35に表示させるものとして省略して説明することがある。その場合例えば次に説明するような情報処理が実行されている。例えば、制御部31は、ユーザによる画面の状態を変化させる指示を受け付ける。制御部31は、その指示に基づいて表示情報を生成する。制御部31は、生成した表示情報に基づいて、出力部35への表示を制御する。また、他の例として、制御部31は、ユーザによる画面に情報を表示させるための指示をユーザから受け付ける。制御部31は、その指示をサーバ装置2に送信する。制御部21は、その指示をクライアント装置3から受信する。制御部21は、その指示に基づいて表示情報を生成する。制御部21は、生成した表示情報をクライアント装置3に送信する。制御部31は、生成した表示情報をサーバ装置2から受信する。制御部31は、生成した表示情報に基づいて、出力部35への表示を制御する。ここで表示情報とは、画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された情報そのものだけでなく、表示させるためのレンダリング情報を含む概念である。
【0026】
3.1 情報処理の概要
本節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。図3は、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
【0027】
A1にて、情報処理システム1は、ログイン処理を実行する。例えば、制御部31は、ユーザから、ログイン情報(IDおよびパスワード)の入力およびログインの指示を受け付け、受け付けたログイン情報をサーバ装置2に送信する。その後、制御部21は、ログイン情報をクライアント装置3から受信する。制御部21は、受信したログイン情報と、記憶部22に記憶されているそのユーザのログイン情報とが一致するか否かを判定する。ログイン情報が一致している場合、制御部21は、種々の機能を提供するため機能提供画面4(図4を用いて後述)を出力部35に表示させる。次に、A2にて、制御部31は、従業員情報編集ボタン41(図4を用いて後述)の押下を受け付けることにより、従業員の情報の追加、登録または変更に関する機能の実現するための指示をユーザから受け付ける。
【0028】
A3にて、制御部31は、従業員情報編集ボタン41の押下を受け付けることに応じて、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員に関する複数の情報項目の各々が選択可能な情報項目選択画面5(図5を用いて後述)を、出力部35に表示させる。ここで、「情報項目」とは、従業員に関連する情報の項目である。例えば、情報項目とは、従業員の名字、性別、入社年月日、社員番号等の項目である。また、制御部31は、従業員に関する情報を追加、登録または変更するための第1のオブジェクトを含む情報項目選択画面5を出力部35に表示させる。情報項目選択画面5については、図5を用いて後述する。
【0029】
A4にて、制御部31は、情報項目選択画面5上のオブジェクトに対する何らかの入力をユーザから受け付ける。A4での入力が新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530(図5および図7を用いて後述)の選択であった場合、制御部31は、A5に処理を進め、2つ以上の所定の情報項目に紐づくチェックボックスのチェックの状態を変更して表示させる。また、A4での入力がパターン呼出領域50(図5および図6を用いて後述)に対する操作であった場合、制御部31は、A5に処理を進め、チェック情報に紐づくチェックボックスのチェックの状態を変更して表示させる。ここで「チェック情報」とは、複数ある情報項目のうち、どの情報項目を選択しているかを示す情報である。他の観点によると、制御部31は、第1のオブジェクトの選択を受け付けると、複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する。その後、制御部31は、再びA4に処理を戻し、情報項目選択画面5上のオブジェクトに対する何らかのユーザから入力を受け付ける。
【0030】
また、A4での入力がCSVファイル取得ボタン57(図5を用いて後述)の押下であった場合、制御部31は、A6に処理を進める。A6にて、制御部31は、CSVファイルのダウンロードの指示を受け付けたことに応じて、CSVファイルのダウンロードの要求と、情報項目選択画面5上で選択された情報と、をサーバ装置2に送信する。次に、A7にて、制御部21は、CSVファイルのダウンロードの要求と、情報項目選択画面5上で選択された情報とをクライアント装置3から受信する。A8にて、制御部21は、情報項目選択画面5上で選択された情報に基づいてCSVファイルを生成し、このCSVファイルをクライアント装置3に送信する。次に、A9にて、制御部31は、CSVファイルをサーバ装置2から受信する。
【0031】
A10にて、制御部31は、CSVファイルに対する従業員の情報の入力をユーザから受け付けることに応じて、CSVファイルを編集する。次に、制御部31は、ファイル選択ボタン60(図8を用いて後述)の押下またはアップロード領域61(図8を用いて後述)へのCSVファイルドラッグアンドドロップを受け付ける。次に、制御部31は、アップロードボタン62(図8を用いて後述)の押下を受け付ける。その後、A11にて、制御部31は、CSVファイルをサーバ装置2に送信する。A12にて、制御部21は、CSVファイルをクライアント装置3から受信する。
【0032】
最後に、A13にて、制御部21は、取得したCSVファイルに含まれる従業員の情報に基づいて、従業員の情報を格納するデータベースを更新する。以上が、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員の情報を、追加、登録または変更するまでの一連の流れである。
【0033】
本実施形態によれば、従業員の情報を管理するにあたって、特定の情報項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術を提供することができる。また、全ての情報項目のデータではなく、一部の情報項目のデータについて追加、登録または変更をすることとなるためサーバ装置2およびクライアント装置3のキャッシュメモリの使用も少なくすることができる。さらに、キャッシュメモリの使用を少なくすることができる結果として、大掛かりな装置またはコンピュータ等を必要としないため、安価に情報処理を実行することができる。
【0034】
3.2 情報処理の詳細
次に、図4図8を用いて、上記概説した情報処理の詳細部分を説明する。
【0035】
図4は、機能提供画面4の一例を示す図である。機能提供画面4は、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、種々の機能を提供するための画面である。機能提供画面4は、図3のA1の情報処理に関連する画面である。図4の機能提供画面4には、従業員情報表示領域40と、従業員情報編集ボタン41とが少なくとも含まれる。従業員情報表示領域40は、従業員の情報が表示される領域である。従業員情報表示領域40には、後述する方法により、追加、登録または変更した従業員の情報が表示される。従業員情報編集ボタン41は、図5に示される情報項目選択画面5を表示させるためのボタンである。ユーザにより41が押下されたことに応じて、制御部31は、図5に示す情報項目選択画面5を出力部35に表示させる。このとき、情報項目選択画面5は、機能提供画面4を背景にモーダルウィンドウの形式で表示されてもよい。
【0036】
図5は、情報項目選択画面5の一例を示す図である。情報項目選択画面5は、追加、登録または変更を行う従業員の情報の観点を選択するための画面である。図5の情報項目選択画面5は、図3のA3に関連する画面である。情報項目選択画面5は、パターン呼出領域50と、パターン編集ボタン51と、属性チェックボックス領域52a、52bと、新規追加チェックボックス領域53と、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dと、マイナンバー項目領域55a、55bと、扶養情報項目領域56と、CSVファイル取得ボタン57とを含む。図5の情報項目選択画面5には、複数の情報項目にそれぞれ対応する複数のチェックボックスが設けられる。他の観点によると、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、制御部31は、従業員に関する複数の情報項目の各々をチェックボックスにより選択可能に表示させる。
【0037】
パターン呼出領域50は、記憶したチェック情報を参照するために使用される領域である。パターン呼出領域50は、保存されているパターン情報が参照可能な態様のプルダウン形式で構成される。パターン呼出領域50は、同じ社内ネットワークを利用する他のユーザが作成したパターン情報が参照可能に構成されてもよい。パターン呼出領域50がユーザにより操作されることに応じて、制御部31は、図6に示すような画面を出力部35に表示させる。これにより、ユーザ毎の利用態様に応じたパターン情報を参照できるため、ユーザによるサービスの利便性が向上する。
【0038】
パターン編集ボタン51は、チェック情報の作成画面(不図示)を表示させるためのボタンである。ここで作成画面は、チェック情報を作成するための画面である。制御部31は、ユーザによりパターン編集ボタン51が選択されることにより、チェック情報の作成画面を表示させる。このとき、制御部31は、その作成画面において、情報項目毎のチェックボックスと、チェック情報の名称が入力可能な名称欄と、保存ボタンとを操作可能に表示させる。制御部31は、その作成画面上において、チェックボックスへのチェックと、名称欄へのチェック情報の名称の入力とを受け付け、さらに保存ボタンの押下を受け付ける。その後、制御部31は、チェックされたチェックボックスの情報と、名称の情報とをサーバ装置2に送信する。制御部21は、チェックされたチェックボックスの情報と、名称の情報とを受け付け、チェックされたチェックボックスの情報と、名称の情報とをチェック情報として記憶部22に保存させる。これにより、ユーザが自身の状況に応じてチェック情報を保存し、参照することができるため、ユーザによるサービスの利便性が向上する。
【0039】
属性チェックボックス領域52a、52bは、従業員の属性を選択するための領域である。属性チェックボックス領域52a、52bのそれぞれは、従業員の属性を識別する情報と、その属性を選択するためのチェックボックス520a、520bとを含む。例えば、属性チェックボックス領域52aは、「在籍中の従業員」を選択するためのチェックボックス520aを含み、チェックボックス520aがチェックの状態となることで在籍中の従業員が選択される。ここで従業員の属性には、在籍中の従業員、退職済みの従業員等の従業員の在籍状況と、エンジニア、営業職等の従業員の職種と、課長、部長等の従業員の役職とが含まれてもよい。すなわち、制御部31は、ユーザから属性チェックボックス520a、520bの選択を受け付ける。制御部31は、チェックボックス520a、520bの選択の結果に応じて、追加、登録または変更する従業員の属性の情報を特定する。チェックボックス520a、520bは、第2オブジェクトの一例である。これにより、属性チェックボックス520a、520bにより特定した属性の従業員の情報のみを対象として情報を追加、登録または変更ができるため、ユーザが所望の範囲に絞って情報を編集することができ、ユーザにとって効率的に作業をすることが可能となる。
【0040】
新規追加チェックボックス領域53は、新規に従業員の情報を追加または登録するときに利用されるための領域である。新規追加チェックボックス領域53は、新規に従業員を追加または登録することを示す情報と、新規に従業員を追加または登録することを選択するチェックボックス530とを含む。新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530は、第1のオブジェクトの一例であり、1つのチェックボックスである。制御部31は、図7に示すように、新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530の選択を受け付けると、従業員を追加または登録する際に用いられる必須情報項目を選択する。所定の情報項目は、新規に従業員を追加または登録する際に用いられる2つ以上の必須情報項目である。ここで、従業員を追加または登録する際に用いられる必須情報項目は、従業員の苗字、契約種別、入社年月日、性別、給与形態、及び住所(都道府県等)である。これらの必須情報項目のうち、1つでも未入力があると、新規に従業員を追加することができずエラーとなるが、本実施形態によれば、従業員を追加または登録する際に用いられる必須情報項目を容易に選択することができ、このようなエラーの発生を防ぐことが出来る。
【0041】
必須情報項目領域54a、54b、54c、54dは、新規に従業員の情報を追加する場合に必要となる必須情報項目を選択するための領域である。必須情報項目領域54a、54b、54c、54dのそれぞれは、チェックボックス540a、540b、540c、540dと、各情報項目を識別する名称と、必須情報項目であることを示す識別子とを含む。本実施形態では、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dは、図5の情報項目選択画面5内で散らばって表示される。ここで、*等の記号541a、541b、541c、541dは、識別子の一例であり、図9に示す変形例のように「(必須)」としてもよい。他の観点によると、制御部31は、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dの情報とともに記号541a、541b、541c、541dを表示させる。また、制御部31は、ユーザが必須情報項目であるか否かを識別可能に表示させればよく、記号541a、541b、541c、541dなどの識別子に変えて、必須情報項目を他の情報項目と異なる色または太さで表示させてもよい。これにより、必須情報項目をユーザに識別させることができる。
【0042】
マイナンバー項目領域55a、55bは、従業員のマイナンバーに関する情報項目を選択するための領域である。マイナンバー項目領域55a、55bのそれぞれには、情報項目としてのマイナンバーに対応するチェックボックス550a、550bが設けられる。マイナンバー項目領域55a、55bのそれぞれは、他の情報項目の領域から独立して設けられる。例えば、図5において、マイナンバーは、基本情報の情報項目として設けられているが、他の基本情報の情報項目を囲む枠とは別にマイナンバーのみを囲む枠の中に設けられている。他の観点によると、マイナンバーの情報項目であることを示す名称と、それに対応するチェックボックス550a、550bとの位置関係は、他の情報項目であることを示す名称と、他の情報項目に対応するチェックボックスとの位置関係と異なる。これにより、従業員のマイナンバーに関する情報項目が際立った態様となるため、マイナンバーについてユーザが誤参照する機会をより減らすことができる。
【0043】
扶養情報項目領域56は、従業員の扶養者に関する複数の情報項目を選択するための領域である。扶養情報項目領域56は、従業員の扶養者に関する複数の情報項目と、これらの情報項目を選択するための1つのチェックボックス560とを含む。制御部31は、この1つのチェックボックス560の選択を受け付けると、扶養者に関する複数の情報項目により構成された情報項目群を選択する。ここで情報項目群は、従業員の扶養者の苗字、名前、同居区分、障がい者区分、苗字フリガナ、名前フリガナ、扶養区分、所得の見積額、生年月日、同一生計配偶者区分および健保扶養区分に関する項目により構成される。これにより、扶養者に関する複数の情報を情報項目群で選択することとなるため、ユーザによる扶養者に関する情報を追加、登録または変更を入力する際に、情報の抜け落ちがより発生しにくくなる。
【0044】
CSVファイル取得ボタン57は、情報項目選択画面5上で選択された各情報に基づいてCSVファイルを作成し、ユーザに提供するためのボタンである。また、CSVファイル取得ボタン57は、図8に示すアップロード画面6に遷移するためのボタンでもある。制御部31は、CSVファイル取得ボタン57の選択を受け付けたことに応じて、図8に示すアップロード画面6を表示させる。
【0045】
次に、図6を用いて、図5のパターン呼出領域50からチェック情報を呼び出した場合の情報項目選択画面5の変化について説明する。図6は、図5のパターン呼出領域50からチェック情報が参照されたときに表示される情報項目選択画面5の一例を示す図である。図6の情報項目選択画面5は、図3のA5に関連する画面である。図6の情報項目選択画面5は、情報項目選択領域58a、58b、58c、58dを含む。情報項目選択領域58a、58b、58c、58dは、チェック情報を呼び出したときに選択される情報項目に対応する領域である。情報項目選択領域58a、58b、58c、58dのそれぞれは、チェック情報に紐づく情報項目を識別するための情報と、チェックボックス580a、580b、580c、580dとを含む。
【0046】
すなわち、制御部31は、チェックボックス580a、580b、580c、580dのチェックの状態の情報に関するチェック情報を受け付け、チェック情報を反映したチェックボックス580a、580b、580c、580dを表示させる。ここでは、制御部31は、「テストのパターン」という名称が付されたチェック情報を、プルダウンによりパターン呼出領域50aのような態様で参照することにより、チェックボックス580a、580b、580c、580dがチェックされた状態で表示させている。制御部31は、別のチェック情報を参照することにより、そのチェック情報に基づくチェックボックスのチェックの状態を表示させる。すなわち、チェック情報毎に名称が付与される。これにより、ユーザは自分または他人が作ったチェック情報を呼び出すことができる。
【0047】
また、制御部31は、図6に示すような記憶されたチェック情報を参照している状態で、さらにチェックボックスの操作をユーザから受け付ける。例えば、制御部31は、図6の情報項目選択画面5において、「苗字」のチェックボックス580aの選択をユーザから受け付けたとき、チェックボックス580aを非チェックの状態に変更する。このとき、制御部21は、そのような変更がなされたとしても、「テストのパターン」として記憶されているチェック情報を変更しない。これにより、保存されているチェック情報を変更せずに、自分または他人が作ったチェック情報をユーザが呼び出すことができる。
【0048】
次に、図7を用いて、図5の新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530をチェックの状態にした場合の、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dの変化について説明する。図7は、図5の新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530をチェックの状態にすることにより表示される情報項目選択画面5の一例を示す図である。図7の情報項目選択画面5は、図3のA5に関連する画面である。図7の情報項目選択画面5は、図5の情報項目選択画面5と比較して、新規追加チェックボックス領域53と、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dとが変化した状態で表示される。
【0049】
すなわち、制御部31は、所定の情報項目の情報とともに記号541a、541b、541c、541dを表示させる。制御部31は、新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530の選択を受け付けると、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dに含まれるチェックボックス540a、540b、540c、540dと、情報項目を識別する名称と、識別子との態様を変化させて表示させる。ここで、情報項目を識別する名称およびチェックボックス540a、540b、540c、540dは、情報項目の情報の一例である。態様を変化させて表示させる他の例として、チェックの状態に固定されたことをユーザが認識可能な態様であればよく、例えば、書体を変化させる表示させること、新たな識別子が登場するように表示させること等であってもよい。
【0050】
また、制御部31は、新規追加チェックボックス領域53のチェックボックス530のチェックがされていない状態では、必須情報項目領域54a、54b、54c、54dのチェックボックス540a、540b、540c、540dを含む複数の情報項目のチェックボックスの各々について、チェックの状態と非チェックの状態の選択を個別に受け付ける。一方で、制御部31は、チェックボックス530のチェックがされている状態では、チェックボックス540a、540b、540c、540dを、非チェックの状態に変更できないように、チェックの状態に固定する。これにより、ユーザが新規に従業員を追加することを希望しない場合には、ユーザは編集したい情報項目を自由に選択することができる一方で、ユーザが従業員を新規に追加することを希望する場合に、従業員の追加に必要な項目をチェックし忘れることを防ぐことができる(項目選択の不備による入力抜け漏れエラーを軽減することが出来る)。他の観点によると、制御部31は、チェックボックス530のチェックを受け付けると、複数の情報項目のうち、チェックボックス540a、540b、540c、540dを、非チェックの状態からチェックの状態にし、チェックの状態のまま操作不能にする。また、他の観点によると、制御部31は、チェックボックス530の選択を受け付けると、複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する。ここで2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する方法として、2以上のチェックボックスをチェックの状態にする方法以外に、2以上の情報項目をそれぞれリストアップされた状態にする方法であってもよい。
【0051】
次に、図8を用いて、図5のCSVファイル取得ボタン57を押下した場合に表示されるアップロード画面6について説明する。図8は、図5のCSVファイル取得ボタン57を押下することにより表示されるアップロード画面6の一例を示す図である。アップロード画面6は、ユーザにより編集されたCSVファイルをアップロードさせるための画面である。アップロード画面6は、図3のA10に関連する画面である。アップロード画面6は、ファイル選択ボタン60と、アップロード領域61と、アップロードボタン62とを含む。ファイル選択ボタン60は、パスの指定により、アップロードするCSVファイルを特定するためのボタンである。アップロード領域61は、アップロードするCSVファイルをドラッグアンドドロップにより特定するための領域である。アップロードボタン62は、特定したCSVファイルをアップロードするためのボタンである。
【0052】
以上、本開示によれば、従業員の情報を管理するにあたって、特定の情報項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術を提供することができる。また、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、第1のオブジェクトの選択を受け付けると、2以上の所定の情報項目を選択することとなるため、複数の情報項目をより簡便に選択することが可能となる。
【0053】
[変形例]
次に、変形例について説明する。
【0054】
図9は、変形例の情報項目選択画面7の一例を示す図である。情報項目選択画面7は、追加または編集を行う従業員情報の観点を選択するための画面である。図9の情報項目選択画面7は、必須情報項目群領域70を含む。必須情報項目群領域70は、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員を追加または登録する際に用いられる複数の情報項目を選択するための領域である。必須情報項目群領域70は、従業員を追加または登録する際に用いられる複数の情報項目の名称と、1つのチェックボックス700とを含む。制御部31は、このチェックボックス700の選択を受け付けることに応じて、この複数の情報項目からなる情報項目群を選択する。ここで情報項目群は、従業員の苗字、契約種別、入社年月日、性別、給与形態、及び住所(都道府県等)である。これらの情報項目のうち、1つでも未入力があると、新規に従業員を追加することができずエラーとなるが、本変形例によれば、従業員を追加または登録する際に用いられる必須情報項目を容易に選択することができ、このようなエラーの発生を防ぐことが出来る。すなわち、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、第1のオブジェクトの選択を受け付けると、2以上の所定の情報項目を選択することとなるため、複数の情報項目をより簡便に選択することが可能となる。
【0055】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、コンピュータを、情報処理システム1の制御部31として機能させるプログラムであってもよい。また、情報処理システム1が実行する情報処理方法であってもよい。
【0056】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0057】
(1)情報処理システムであって、制御部を有し、前記制御部は、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、前記従業員に関する複数の情報項目の各々を選択可能に表示させ、前記従業員に関する情報を追加、登録または変更するための第1のオブジェクトを表示させ、前記第1のオブジェクトの選択を受け付けると、前記複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する、情報処理システム。
【0058】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、第1のオブジェクトの選択を受け付けると、2以上の所定の情報項目を選択することとなるため、複数の情報項目をより簡便に選択することが可能となる。
【0059】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記第1のオブジェクトは、新規に従業員を追加または登録することを示すオブジェクトであり、前記所定の情報項目は、新規に従業員を追加または登録する際に用いられる2つ以上の情報項目である、情報処理システム。
【0060】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、新規に従業員を追加または登録することを示す第1のオブジェクトの選択を受け付けると、従業員を追加または登録する際に用いられる2以上の情報項目を選択することとなるため、従業員の情報の追加または登録をより簡便に行うことが可能となる。
【0061】
(3)上記(1)または(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記複数の情報項目にそれぞれ対応する複数のチェックボックスが設けられ、前記複数のチェックボックスは、各々が個別に選択可能なチェックボックスであり、前記第1のオブジェクトは、選択可能な一つのチェックボックスであり、前記制御部は、前記一つのチェックボックスのチェックを受け付けると、前記所定の情報項目にそれぞれ対応するチェックボックスをチェックの状態にする、情報処理システム。
【0062】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、チェックボックス形式の第1のオブジェクトの選択を受け付けると、チェックボックス形式の2以上の所定の情報項目を選択することとなるため、複数の情報項目をより簡便に選択することが可能となる。
【0063】
(4)上記(3)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記一つのチェックボックスのチェックがされていない状態では、前記複数のチェックボックスの各々について、チェックの状態と非チェックの状態の選択を個別に受け付け、前記一つのチェックボックスのチェックがされている状態では、前記所定の情報項目にそれぞれ対応するチェックボックスを、非チェックの状態に変更できないように、チェックの状態に固定する、情報処理システム。
【0064】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、チェックボックス形式の第1のオブジェクトの選択を受け付けると、所定のチェックボックスがチェックの状態に固定されるため、ユーザによる必要となる項目の抜け落ちの入力が発生しにくくなる。
【0065】
(5)上記(3)~(4)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、複数のチェックボックスのチェックの状態に関するチェック情報を受け付け、前記チェック情報を反映したチェックボックスを表示させる、情報処理システム。
【0066】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、保存したチェックボックスの状態を反映することができるため、複数の情報項目をより簡便に選択することが可能となる。
【0067】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記チェック情報毎に名称が付与される、情報処理システム。
【0068】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、保存したチェックボックス毎に名称を付与することができるため、ユーザが識別しやすい態様でチェック情報を利用することができる。
【0069】
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、前記所定の情報項目の情報とともに記号を表示させ、前記第1のオブジェクトの選択を受け付けると、前記情報項目の情報、および前記記号の態様を変化させて表示させる、情報処理システム。
【0070】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、チェックボックス形式の第1のオブジェクトの選択を受け付けると、所定のチェックボックスの見た目が変わるため、所定の情報項目の情報をユーザに認識させることができる。
【0071】
(8)上記(1)~(7)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記複数の情報項目は、従業員の扶養者に関する情報項目を含み、前記従業員の扶養者に関する情報項目に対応するチェックボックスが設けられ、前記制御部は、前記チェックボックスの選択を受け付けると、扶養者に関する複数の情報項目により構成された情報項目群を選択する、情報処理システム。
【0072】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、扶養者に関する情報項目に対応するチェックボックスの選択を受け付けると、扶養者に関する複数の情報項目により構成された情報項目群を選択するため、扶養者に関する情報の抜け落ちが発生しにくくなる。
【0073】
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記情報項目は、マイナンバーに関する情報項目を含み、前記マイナンバーに関する情報項目に対応するチェックボックスが設けられ、前記マイナンバーに関する前記情報項目と、前記情報項目に対応するチェックボックスとの位置関係は、他の情報項目と前記他の情報項目に対応するチェックボックスとの位置関係と異なる、情報処理システム。
【0074】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、マイナンバーに関する情報項目が目立つ態様で表示されることとなるため、ユーザがマイナンバーに関する情報をより慎重に扱うことが可能となる。
【0075】
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、従業員の属性に関する第2オブジェクトの選択を受け付け、前記第2オブジェクトの選択の結果に応じて、追加、登録または変更する従業員の属性の情報を特定する、情報処理システム。
【0076】
このような構成によれば、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、第2のオブジェクトの選択を受け付けると、追加、登録または変更したい属性の従業員のみを対象とすることができるため、ユーザによる作業の効率化を期待できる。
【0077】
(11)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)~(10)のいずれか1つに記載の情報処理システムの前記制御部として機能させるためのプログラム。
【0078】
(12)コンピュータによって実行される情報処理方法であって、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、前記従業員に関する複数の情報項目の各々を選択可能に表示させ、前記従業員に関する情報を追加、登録または変更するための第1のオブジェクトを表示させ、前記第1のオブジェクトの選択を受け付けると、前記複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する、情報処理方法。
もちろん、この限りではない。
【0079】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
3 :クライアント装置
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
4 :機能提供画面
40 :従業員情報表示領域
41 :従業員情報編集ボタン
5 :情報項目選択画面
50 :パターン呼出領域
50a :パターン呼出領域
51 :パターン編集ボタン
52a :属性チェックボックス領域
52b :属性チェックボックス領域
520a :チェックボックス
520b :チェックボックス
53 :新規追加チェックボックス領域
530 :チェックボックス
54a :必須情報項目領域
54b :必須情報項目領域
54c :必須情報項目領域
54d :必須情報項目領域
540a :チェックボックス
540b :チェックボックス
540c :チェックボックス
540d :チェックボックス
541a :記号
541b :記号
541c :記号
541d :記号
55a :マイナンバー項目領域
55b :マイナンバー項目領域
550a :チェックボックス
550b :チェックボックス
56 :扶養情報項目領域
560 :チェックボックス
57 :CSVファイル取得ボタン
58a :情報項目選択領域
58b :情報項目選択領域
58c :情報項目選択領域
58d :情報項目選択領域
580a :チェックボックス
580b :チェックボックス
580c :チェックボックス
580d :チェックボックス
6 :アップロード画面
60 :ファイル選択ボタン
61 :アップロード領域
62 :アップロードボタン
7 :情報項目選択画面
70 :必須情報項目群領域
700 :チェックボックス
N :ネットワーク
【要約】
【課題】従業員の情報を管理するにあたって、特定の項目については、ユーザに入力を促すことが可能な技術を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を有する。制御部は、従業員の給与を計算するためのサービスにおいて、従業員に関する複数の情報項目の各々を選択可能に表示させる。従業員に関する情報を追加、登録または変更するための第1のオブジェクトを表示させる。第1のオブジェクトの選択を受け付けると、複数の情報項目のうち、2つ以上の項目である所定の情報項目を選択する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9