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特許7195562ハンガー、ハンガー用フック部材、及びハンガー用本体部材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】ハンガー、ハンガー用フック部材、及びハンガー用本体部材
(51)【国際特許分類】
   A47G 25/36 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
A47G25/36 B ZAB
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022118983
(22)【出願日】2022-07-26
【審査請求日】2022-08-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513054680
【氏名又は名称】大國段ボール工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】503156448
【氏名又は名称】株式会社アルサ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【弁理士】
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 一光
(72)【発明者】
【氏名】松本 岳志
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-000152(JP,A)
【文献】登録実用新案第3157803(JP,U)
【文献】実開昭55-009667(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 25/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック部材と、前記フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、
少なくとも前記フック部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されており、
前記フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有し、
前記正面視で前記突起の頂部の輪郭が曲線で構成される、ハンガー。
【請求項2】
フック部材と、前記フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、
前記フック部材と前記本体部材は段ボールで構成され、
前記フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有し、
正面視で前記突起の頂部の輪郭が曲線で構成される、ハンガー。
【請求項3】
前記突起は前記正面視で半円形状を有する、請求項1又は2に記載のハンガー。
【請求項4】
フック部材と、前記フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、
少なくとも前記フック部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されており、
前記本体部材は、
前記フック部材のU字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部よりも大きい横幅を有するともに前記フック部材の基端部よりも小さい横幅を有する第1貫通孔と、
前記第1貫通孔よりも下方に設けられ、前記第1貫通孔よりも大きい横幅を有する第2貫通孔と、
前記第1貫通孔の下縁に沿う折れ線で折り曲げられて傾斜する傾斜部と、を有し、
前記フック部材は、
前記基端部よりも先端側が前記第1貫通孔に挿入され、前記基端部の上端が前記傾斜部に当接するとともに前記基端部の下端が前記第2貫通孔に差し込まれて、前記本体部材に取り付けられている、ハンガー。
【請求項5】
前記第2貫通孔の上縁及び/又は下縁と側縁との境界が曲面で構成される、請求項4に記載のハンガー。
【請求項6】
U字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、
第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されており、
前記フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有し、
前記正面視で前記突起の頂部の輪郭が曲線で構成される、ハンガー用フック部材。
【請求項7】
U字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、
段ボールで構成され、前記内縁に突起を有し、
正面視で前記突起の頂部の輪郭が曲線で構成される、ハンガー用フック部材。
【請求項8】
前記突起は前記正面視で半円形状を有する、請求項6又は7に記載のハンガー用フック部材。
【請求項9】
ハンガーのフック部材を取り付けるための複数の貫通孔を有するハンガー用本体部材であって、
第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されており、
前記複数の貫通孔は、前記フック部材の基端部よりも先端側が挿入される第1貫通孔と、前記第1貫通孔よりも下方に前記第1貫通孔よりも大きい横幅を有する第2貫通孔と、を含み、
前記第1貫通孔の下縁に沿う折れ線で折り曲げられて傾斜する傾斜部に前記フック部材の基端部の上端が当接するとともに、前記基端部の下端が前記第2貫通孔に差し込まれることによって、前記フック部材が取り付けられる、ハンガー用本体部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンガー、ハンガー用フック部材、及びハンガー用本体部材に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類を吊り下げるハンガーとしては、軽量でありながら強度に優れる硬質プラスチック製のものが汎用されている。廃棄処理の際の環境負荷の低減、及びリサイクル促進の観点から、ハンガーを紙製のものにすることが検討されている。例えば、特許文献1では、衣服類を掛けるハンガー本体と、ハンガー本体とは別体に形成され、ハンガー本体の上部に取り付けられるフック部とを、厚さ1.0~1.5mm程度のコートボール紙にて形成することが提案されている。特許文献1には、このようにコートボール紙を用いてハンガーを形成することによって弾力性が増し、ハンガーの強度を高くできる旨が記載されている。
【0003】
特許文献2では、上着を掛けるハンガー本体と、該ハンガー本体を他の部材に掛けて吊り下げるためのフック部材とから構成される段ボール製のハンガーが提案されている。このフック部材は、一枚の段ボールを折り曲げて形成されている。このフック部材の内側には、補強のために段ボール製の補強部材を配設することが提案されている。
【0004】
特許文献3では、クリーニング業の衣類用ハンガーとして、紙で作製したハンガーの本体とプラスチック成型したフックを組み合わせたハンガーが提案されている。特許文献4では、段ボールや厚紙を用いて形成されたハンガーの場合、フック部に集中的に荷重がかかりそこが簡単にへたってしまうこと、そして、このような問題点を解決するために、段ボール製のハンガー本体と、ハンガー本体に着脱自在に装着される金属製のフック体とからなるハンガーにすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-182807号公報
【文献】特開2000-152号公報
【文献】特開2013-31614号公報
【文献】特開2001-104143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ハンガーは、環境保護及び資源の有効活用の観点からすると、特許文献3,4のようにプラスチック製又は金属製のパーツを含むものよりも、特許文献1,2のように紙製のパーツで構成する方が望ましい。しかしながら、特許文献1,2のようにフック部材を紙製にすると、プラスチック製及び金属製のものよりも強度が低くなる。そこで、本発明の一側面は、段ボールを用いつつも耐久性に優れるハンガー、ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を提供する。
【0007】
また、特許文献1,2のようにフック部材を紙製にすると、丸棒状の部材上をスライドさせる際に、フック部材が引っ掛かって円滑にスライドし難くなる傾向にある。そこで、本発明の一側面は、段ボールを用いつつも丸棒状の部材上をスライドさせる際に引っ掛かりを抑制することが可能なハンガー及びハンガー用フック部材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面は、フック部材と、当該フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、少なくとも当該フック部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガーを提供する。
【0009】
ハンガーに衣類等を吊り下げた状態で保管したり搬送したりすると、ハンガーのフック部には比較的大きな力が加わる。本発明の一側面に係るハンガーは、フック部材が、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成される。このように段ボールで構成されることからリサイクルが容易で且つ抵コストで製造することができる。ここで段ボールは、一対のライナーの間にフルートとも称される波形形状を有する中芯を有する。この中芯の波形の方向が正面視で平行になるように複数の段ボールを積層すると、力がかかる方向によっては簡単に折れ曲がり破損してしまう。しかしながら、上記ハンガーのフック部材を構成する第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている。このため、フック部材に種々の方向の力がかかっても折れ曲がり難い。したがって、上記ハンガーは耐久性に優れる。また、長期間使用することによってフック部材がへたってきたときに、フック部材だけを交換すれば、本体部材は継続して使用することができるため、資源の有効利用を図ることができる。
【0010】
本発明の一側面は、フック部材と、フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、フック部材と本体部材は段ボールで構成され、フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有する、ハンガーを提供する。
【0011】
上記ハンガーのフック部材と本体部材は段ボールで構成されることからリサイクルが容易で且つ抵コストで製造することができる。そして、上記ハンガーのフック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有することから、丸棒状の部材上をスライドさせる際に、引っ掛かりを抑制することができる。このため、例えばクリーニング工場において、衣類が吊り下げられた状態でハンガーの搬送を十分円滑に行うことができる。また、長期間使用することによってフック部材がへたってきたときに、フック部材だけを交換すれば、本体部材は継続して使用することができるため、資源の有効利用を図ることができる。
【0012】
本発明の一側面は、U字状又は円弧状に湾曲する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー用フック部材を提供する。
【0013】
上記ハンガー用フック部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成されている。このように段ボールで構成されることからリサイクルが容易で且つ抵コストで製造することができる。そして、上記ハンガー用フック部材を構成する第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている。このため、種々の方向の力がかかっても折れ曲がり難く、耐久性に優れる。また、ハンガーのうち破損し易いフック部材だけを交換することによって、フック部材以外の部材を継続して使用することができる。このため、資源の有効利用を図ることができる。
【0014】
本発明の一側面は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、段ボールで構成され、内縁に突起を有する、ハンガー用フック部材を提供する。
【0015】
上記ハンガー用フック部材は、段ボールで構成されているため、リサイクルが容易で且つ抵コストで製造することができる。そして、上記ハンガー用フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有することから、丸棒状の部材上をスライドさせる際に、引っ掛かりを抑制することができる。このため、例えばクリーニング工場において、衣類が吊り下げられたハンガーの搬送を十分円滑に行うことができる。また、ハンガーのうち破損し易いフック部材だけを交換することによって、フック部材以外の部材を継続して使用することができる。このため、資源の有効利用を図ることができる。
【0016】
本発明の一側面は、ハンガーのフック部材を取り付けるための複数の貫通孔を有するハンガー用本体部材であって、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー用本体部材を提供する。
【0017】
上記ハンガー用本体部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成されている。このように段ボールで構成されることからリサイクルが容易で且つ抵コストで製造することができる。そして、上記ハンガー用本体部材を構成する第1の段ボールと第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている。このため、種々の方向の力がかかっても折れ曲がり難く、耐久性に優れる。また、ハンガーのうち破損し易いフック部材だけを交換することによって、本体部材を継続して使用することができる。このため、資源の有効利用を図ることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、リサイクルが容易で且つ低コストで製造することが可能なハンガー、ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を提供することができる。また、段ボールを用いつつも耐久性に優れるハンガー、ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を提供することができる。また、段ボールを用いつつも丸棒状の部材上をスライドさせる際に引っ掛かりを抑制することが可能なハンガー及びハンガー用フック部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ハンガーの正面図である。
図2】ハンガーの背面図である。
図3】ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を正面から見たときの図である。
図4】ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を背面から見たときの図である。
図5】ハンガーが丸棒状の部材上をスライドする様子を示す図である。
図6図1のVI-VI線断面図である。
図7】ハンガー用フック部材及びハンガー用本体部材を構成する段ボールの分解図である。
図8】ハンガーの使用例を示す図である。
図9】ハンガーの使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、場合により図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0021】
図1及び図2に示すハンガー100は、フック部材30と、フック部材30が取り付けられた本体部材50と、を備える。フック部材30は、ハンガー100において竿や棒状の部材等に引っ掛けられる部分を構成する。本体部材50は、ハンガー100において衣類を吊り下げる部分を構成し、両側に一対の肩部57と、その間に傾斜部55を含み肩部57よりも上方に突出する突出部とを有する。図3及び図4に示すように、フック部材30は本体部材50から取り外し可能である。すなわち、フック部材30と本体部材50は互いに着脱可能に構成される。フック部材30と本体部材50は、いずれも段ボールで構成されることから、リサイクルが容易で且つ低コストで製造することができる。また、フック部材30及び本体部材50は、複数枚の段ボールを積層して構成される。これによって強度を高くすることができる。
【0022】
図3及び図4に示すように、フック部材30(ハンガー用フック部材)は、先端31側にU字状(又は円弧状)に湾曲する湾曲部36と、基端側にフック部材30を本体部材50に取り付けるための基端部32とを有する。湾曲部36における内縁33には、突起33A,33B,33Cが所定の間隔で形成されている。フック部材を段ボールで形成すると、例えば図5に示すような傾斜する丸棒状の部材90(竿など)上を、シャツ80等の衣類を吊り下げたハンガーがスライドするときに、丸棒状の部材90に湾曲部の内縁の角が引っ掛かって円滑にスライドできなくなる場合がある。これは、切り抜いた段ボールを用いてフック部材30を形成すると、切断面(内縁)と表面(正面又は背面)の角度がほぼ直角となり、この直角部分が丸棒状の部材90に引っ掛かるためと考えられる。
【0023】
しかしながら、フック部材30は、U字状に湾曲する内縁33に突起33A,33B,33Cを有するため、丸棒状の部材90に引っ掛かり難く、丸棒状の部材90上を円滑にスライドすることができる。このため、上記フック部材30及びこれを備えるハンガー100は、衣類を吊り下げたハンガーを、傾斜している丸棒状の部材90上をスライドさせることによって搬送するクリーニング工場において、特に有用である。
【0024】
内縁33に設けられる3つの突起のうち、突起33Aは、内縁33の頂部に設けられ、突起33A及び突起33Cは互いに対向するように設けられている。突起33A,33B,33Cを設けることによって、丸棒状の部材90に対してハンガー100が揺動して傾いた場合でも、丸棒状の部材90上を円滑にスライドさせることができる。突起33A,33B,33Cの高さは、湾曲部36の内縁33を基準として、0.3~3mmであってよく、0.5~2mmであってもよい。
【0025】
ハンガー100の正面及び背面からみたときに(すなわち正面視で)、突起33A,33B,33Cの頂部は曲線であってよく、突起33A,33B,33Cは半円形状を呈していてもよい。ハンガー100を棒状の部材90に掛けたときに、突起33A,33B,33Cは、内縁33から丸棒状の部材90の中心に向かうように突出していることが好ましい。このような形状の突起33A,33B,33Cを有することによって、丸棒状の部材90上を一層スライドさせ易くすることができる。
【0026】
突起33A,33B,33Cの形状及び個数は、図1図4に示すものに限定されない。変形例では、湾曲部36の内縁33に突起33Bが一つのみ設けられていてもよいし、突起33Aと突起33Bの間、及び/又は、突起33Bと突起33Cの間に、別の突起を設けてもよい。また、複数ある突起は互いに同じ形状を有していてもよいし、互いに異なる形状を有していてもよい。
【0027】
フック部材30の基端部32の横幅は、湾曲部36の横幅よりも大きい。図1及び図3のように正面側からみて、基端部32には、基端部32を横断するように山折り線32Bが設けられている。図4のように背面側からみて、基端部32には、基端部32を横断するように谷折り線32Aが設けられている。谷折り線32Aと山折り線32Bとは、互いに表裏の関係にある。谷折り線32Aと山折り線32Bにおいて、基端部32は折り曲げられる。山折り線32Bは、例えば破線状の切り込み線(ハーフカット線)を含んでいてよい。これによって、基端部32の折り曲げ作業を円滑に行うことができる。
【0028】
図3及び図4に示すように、フック部材30の基端部32は、下端に一対の突起37と、その間に舌状片34と、を有する。舌状片34は例えば人の親指の幅よりも一回り大きなサイズであってよい。これによって、フック部材30を本体部材50に取り付ける際、この舌状片34に親指を当てて、後述する第2貫通孔52に基端部32を円滑に押し込むことができる。
【0029】
一対の突起37は、基端部32の下端を第2貫通孔52の下縁52Cに係止する機能を有する。一対の突起37の高さは、基端部32の舌状片34以外の下端を基準として、0.3~3mmであってよく、0.5~2mmであってもよい。正面視で、一対の突起37の頂部は曲線で構成されていてよく、一対の突起37は半円形状を呈していてもよい。このような形状の突起37を有することによって、本体部材50へのフック部材30の取り付けを円滑に行うことができる。突起37の形状及び数は特に限定されない。変形例では、舌状片34及び突起37はなくてもよい。
【0030】
フック部材30は、基端部32と湾曲部36との間にネック部35を有する。ネック部35の横幅は湾曲部36の横幅よりも大きく、基端部32の横幅よりも小さい。フック部材30を本体部材50に取り付けたときに、ネック部35は後述する第1貫通孔51に固定される。このため、ネック部35の横幅は第1貫通孔51の横幅とほぼ同じであってよい。本明細書における基端部、湾曲部及びネック部の横幅とは、それぞれの部分の横方向における最大幅をいう。また、本明細書における第1貫通孔及び第2貫通孔の横幅とは、それぞれの貫通孔の横方向における最大幅をいう。
【0031】
図3及び図4に示すように、本体部材50(ハンガー用本体部材)は、第1貫通孔51と、第1貫通孔51よりも下方に第2貫通孔52と、を有する。第1貫通孔51の横幅よりも第2貫通孔52の横幅の方が大きくなっている。本体部材50は、図3のように正面側からみて、第1貫通孔51の下縁に沿って延びる谷折り線55Aを有し、図4のように背面側からみて、第1貫通孔51の下縁に沿って延びる山折り線55Bを有する。谷折り線55Aと山折り線55Bとは、互いに表裏の関係にある。谷折り線55Aと山折り線55Bにおいて、本体部材50の上端部を折ることによって、第1貫通孔51を含む傾斜部55が形成される。山折り線55Bは、例えば破線状の切り込み線(ハーフカット線)を含んでいてよい。これによって、傾斜部55を形成するための折り曲げ作業を円滑に行うことができる。
【0032】
図3のように正面からみたとき、傾斜部55が本体部材50の下端部よりも手前側になるように谷折り線55Aで折り曲げられる。図4のように背面からみたとき、傾斜部55は本体部材50の下端部よりも奥行側になるように山折り線55Bで折り曲げられる。このように、本体部材50を谷折り線55Aと山折り線55Bに沿って折り曲げることによって形成される傾斜部55は、ハンガー100に襟付きシャツを吊り下げたときに、鉛直方向に対して傾斜していることから、襟に当接して襟の形状を整える機能を有する。鉛直上向き方向に対する傾斜部55の傾斜角度は5~45°であってよく、10~35°であってもよい。
【0033】
第1貫通孔51は、フック部材30の厚みよりも大きい縦幅を有するとともに、フック部材30のネック部35とほぼ同じ横幅を有する。第2貫通孔52は、フック部材30の厚みよりも大きい縦幅を有するとともに、フック部材30の基端部32とほぼ同じ横幅を有する。このため、フック部材30の基端部32は第1貫通孔51に挿入できないようになっている。一方、フック部材30の基端部32は第2貫通孔52に差し込むことができるようになっている。
【0034】
第2貫通孔52の下縁の中央部は、舌状片34を差し込むことができるように、半円状の切り欠き部54が形成されている。切り欠き部54と舌状片34は、互いに相補的な形状を有する。第2貫通孔52の下縁には、当該下縁から下方に向かって延びる一対の切り込み56が形成されている。切り欠き部54は一対の切り込み56の間に形成されている。
【0035】
第2貫通孔52の上縁52Aと側縁52Bとの境界は曲面58で構成されている。すなわち、図3及び図4のように正面及び背面からみたときに、上縁52Aと側縁52Bは直線状に交わっておらず、上縁52Aと側縁52Bの境界は円弧状になっている。このように上縁52Aと側縁52Bとの境界が曲面58(正面図では曲線)で構成されることによって、第2貫通孔52が縁の交点から破損することを抑制できる。
【0036】
本実施形態では、上縁52Aと側縁52Bとの境界は曲面58で構成されているが、下縁52Cと側縁52Bの境界も曲線で構成されていてもよい。なお、各境界が曲面で構成されることは必須ではなく、上縁52Aと側縁52B、及び、下縁52Cと側縁52Bの両方が直交して角(かど)になっていてもよい。
【0037】
図3及び図4に示すフック部材30及び本体部材50を用いてハンガーを組み立てる場合、第1貫通孔51にフック部材30を先端31側から挿入する。正面から背面に向かって第1貫通孔51にフック部材30の先端31及び湾曲部36を挿通した後、第1貫通孔51にネック部35まで挿入する。フック部材30の基端部32の横幅は、第1貫通孔51の横幅よりも大きいため、基端部32は第1貫通孔51を通過できず、基端部32の上端32Eは本体部材50の傾斜部55に当接する。基端部32の上端32Eを傾斜部55に当接させた状態で、基端部32の舌状片34を第2貫通孔52の切り込み部54に向かって押し下げる。このとき、フック部材30の基端部32における一対の突起37は、第2貫通孔52における切り込み56に当接する。これによって、舌状片34及び一対の突起37を含む基端部32の下部が第2貫通孔52に差し込まれ、本体部材50とフック部材30とが互いに固定される。このようにして、フック部材30を本体部材50に取り付けて、図1及び図2に示すような段ボール製のハンガー100を得ることができる。
【0038】
図6には、ハンガー100を中央部において縦方向に沿って切断したときの断面図を示している(図1のVI-VI線断面図)。フック部材30は、第1貫通孔51及び第2貫通孔52を貫通して、本体部材50に取り付けられている。フック部材30及び本体部材50は、それぞれ折り曲げられた状態で組み合わせられている。すなわち、ハンガー100の縦断面で見たときに、本体部材50の傾斜部55はハンガー100の正面側(一方面側)に向かうように谷折り線55A及び山折り線55Bにおいて折り曲げられ、フック部材30の基端部32の下部はハンガー100の背面側(他方面側)に向かうように谷折り線32A及び山折り線32Bにおいて折り曲げられている。谷折り線32Aは第2貫通孔52の上縁52Aと重なり、谷折り線55Aは基端部32の上縁と重なっている。折り曲げられたそれぞれの部分、すなわち傾斜部55及び基端部32の下部が、折り曲げられる前の状態に戻ろうとする復元力を有していれば、フック部材30及び本体部材50を、互いにより強固に固定することができる。
【0039】
図6に示すように、舌状片34は第2貫通孔52の下縁52C(切り欠き部54)に接していてもよいし、舌状片34は、第2貫通孔52の下縁52C(切り欠き部54)を乗り越えて、ハンガー100の背面側に突出していてもよい。これと同様に、突起37は、第2貫通孔52の下縁52C(切り込み56)に接していてもよいし、下縁52C(切り込み56)を乗り越えて、ハンガー100の背面側に突出していてもよい。いずれにしても、舌状片34及び/又は一対の突起37は、フック部材30の基端部32の下端を第2貫通孔52に係止する係止片として機能してよい。
【0040】
別の実施形態では、基端部32は、舌状片34及び一対の突起37の一方又は双方を有していなくてもよい。双方を有しない場合、基端部32の下端の少なくとも一部が、第2貫通孔52の下縁52Cに接するか、下縁52Cを正面側から背面側に乗り越えることによって、基端部32の下端が第2貫通孔52に係止されてよい。
【0041】
図7には、フック部材30を構成する第1の段ボール10及び第2の段ボール20の構造の一例が分解して示されている。第1の段ボール10及び第2の段ボール20は、それぞれ両面段ボールと称されるものである。第1の段ボール10は、一対のライナー11,13と、一対のライナー11,13の間にフルートと称される中芯12と、を有する。第2の段ボール20は、一対のライナー21,23と、一対のライナー21,23の間にフルートと称される中芯22と、を有する。中芯12及び中芯22はともに波形に加工されており、これによってトラス構造を形成している。
【0042】
中芯12の波形の方向xと、中芯22の波形の方向yは、フック部材30の正面視で互いに直交している。このように正面視で波形の方向xと波形の方向yが直交することによって、正面視で両者が平行である場合に比べてフック部材30の強度を十分に高くすることができる。フック部材30は、このような第1の段ボール10と第2の段ボール20とを積層して構成されるものであることから、十分に優れた耐久性を有する。なお、本明細書における波形の方向(x,y)とは、中芯22を構成する凸部と凹部が隣り合う方向である。
【0043】
積層される一対の段ボールの中芯の波形の方向は、正面視で図7のように互いに直交していてもよいし、正面視で互いに交差していてもよい。これによって、一対の段ボールの中芯の波形の方向が平行である場合に比べて、フック部材30の強度を高くすることができる。フック部材30の強度を十分に高くする観点から、積層される一対の段ボールの中芯の波形の方向がなす鋭角の角度は、正面視で好ましくは30°以上であり、より好ましくは45°以上であり、さらに好ましくは60°以上である。中芯12と中芯22のピッチ(凹部と凸部の間隔)は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0044】
本体部材50も、図7に示すとおり、第1の段ボール10と第2の段ボール20とを積層して構成され、中芯12の波形の方向xと中芯22の波形の方向yが、本体部材50の正面視で互いに交差していることが好ましく、直交していることがより好ましい。このような本体部材50は強度が高く、優れた耐久性を有する。
【0045】
第1の段ボール10と第2の段ボール20は、例えば通常の糊(接着剤)を用いて貼り合わせて積層してよい。フック部材30及び本体部材50を構成する第1の段ボール10及び第2の段ボール20の構造は、図7に示すものに限定されない。例えば、第1の段ボール10及び第2の段ボール20の少なくとも一方は、片面段ボール、複両面段ボール、又は、複々両面段ボールであってもよい。また、3枚以上の段ボールを貼り合わせて積層してもよい。この場合、隣り合う段ボールのうち少なくとも一組の段ボールの中芯同士の波形の方向が、図7に示すように直交するか、交差していればよい。
【0046】
フック部材30の厚みは、強度を十分に高くする観点、及び、丸棒状の部材上を円滑にスライドさせる観点から、1mm以上であってよく、2mm以上であってもよい。本体部材50の厚みは、強度を十分に高くする観点から、1mm以上であってよく、2mm以上であってもよい。フック部材30及び本体部材50の厚みは、資源の有効利用の観点から、6mm以下であってよく、4mm以下であってもよい。フック部材30及び本体部材50の厚みは、同じであってよいし、異なっていてもよい。
【0047】
フック部材30及び本体部材50は、それぞれ、通常の段ボールを所定形状に切り抜いた後、必要枚数を貼り合わせて製造することができる。第1段ボールと第2段ボールとを貼り合わせた後に切り抜いてもよいし、段ボールを切り抜いた後に切り抜き片を貼り合わせてフック部材30及び本体部材50を得てもよい。
【0048】
ハンガー100は、衣類の吊り下げ用として、一般家庭、クリーニング工場及び引っ越し業者等、種々の産業で使用することができる。特に産業用途の場合、ハンガーのフック部材30には負荷がかかるため本体部材50よりも傷みやすい。ハンガー100の場合、フック部材30のみを交換すれば、本体部材50を長期間繰り返して使用することができる。したがって、各業種においてランニングコストを抑制できるとともに資源の有効利用を図ることができる。
【0049】
図8に示すように、ハンガー100は、略半円柱形状を有する支持体70に取り付けてもよい。ハンガー100の本体部材50は段ボール製であることから、このような支持体70への取り付けを容易に行うことができる。ハンガー100を支持体70に取り付けることによって、図9に示すようにシャツ80の襟形状を支持体70と本体部材50の傾斜部55で綺麗に整えながら、シャツ80全体における皺を低減することができる。支持体70の形状は特に限定されず、衣類の種類に応じて適宜形状及びサイズを変更してよい。
【0050】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、ハンガー100の本体部材50に、シャツを吊り下げる例を示したが、シャツ以外の衣類(例えば、ジャケット、ズボン、スカート、ワンピース及びネクタイ等)、タオル、及び布等の繊維品を吊り下げてもよい。吊り下げられる繊維品の形状、サイズ及び重量に応じて、フック部材30及び本体部材50の形状、サイズ、厚み及び段ボールの積層枚数を適宜調整してよい。本体部材50は、第1貫通孔51及び第2貫通孔52以外に別の貫通孔を有していてもよい。
【0051】
本発明は、以下の[1]~[10]の各実施形態を含む。
[1]フック部材と、前記フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、
少なくとも前記フック部材は、第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー。
[2]前記フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有する、[1]に記載のハンガー。
[3]フック部材と、前記フック部材と着脱可能に構成される本体部材と、を備え、
前記フック部材と前記本体部材は段ボールで構成され、
前記フック部材は、U字状又は円弧状に湾曲する内縁に突起を有する、ハンガー。
[4] 前記本体部材は、
前記フック部材の前記内縁を有する湾曲部よりも大きい横幅を有するともに前記フック部材の基端部よりも小さい横幅を有する第1貫通孔と、
前記第1貫通孔よりも下方に設けられ、前記第1貫通孔よりも大きい横幅を有する第2貫通孔と、
前記第1貫通孔の下縁に沿う折れ線で折り曲げられて傾斜する傾斜部と、を有し、
前記フック部材は、前記基端部よりも先端側が前記第1貫通孔に挿入され、前記基端部の上端が前記傾斜部に当接するとともに前記基端部の下端が前記第2貫通孔に差し込まれて、前記本体部材に取り付けられている、[2]又は[3]に記載のハンガー。
[5]前記第2貫通孔の上縁及び/又は下縁と側縁との境界が曲面で構成される、[4]に記載のハンガー。
[6]U字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、
第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー用フック部材。
[7]U字状又は円弧状に湾曲する内縁を有する湾曲部と当該湾曲部よりも大きい横幅を有する基端部とを備えるハンガー用フック部材であって、
段ボールで構成され、前記内縁に突起を有する、ハンガー用フック部材。
[8]ハンガーのフック部材を取り付けるための複数の貫通孔を有するハンガー用本体部材であって、
第1の段ボール及び第2の段ボールを含む複数の段ボールを積層して構成され、前記第1の段ボールと前記第2の段ボールは、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー用本体部材。
[9]前記複数の貫通孔は、前記フック部材の基端部よりも先端側が挿入される第1貫通孔と、前記第1貫通孔よりも下方に前記第1貫通孔よりも大きい横幅を有する第2貫通孔と、を含み、
前記第1貫通孔の下縁に沿う折れ線で折り曲げられて傾斜する傾斜部に前記フック部材の基端部の上端が当接するとともに、前記基端部の下端が前記第2貫通孔に差し込まれることによって、前記フック部材が取り付けられる、[8]に記載のハンガー用本体部材。
【符号の説明】
【0052】
10…第1の段ボール、20…第2の段ボール、11,13,21,23…ライナー、12,22…中芯、30…フック部材、31…先端、32…基端部、32A…谷折り線、32B…山折り線、32E…上端、33…内縁、33A,33B,33C…突起、34…舌状片、35…ネック部、36…湾曲部、37…突起、50…本体部材、51…第1貫通孔、52…第2貫通孔、52A…上縁、52B…側縁、52C…下縁、54…切り欠き部、55…傾斜部、55A…谷折り線、55B…山折り線、56…切り込み、57…肩部、58…曲面、70…支持体、80…シャツ、100…ハンガー。
【要約】
【課題】段ボールを用いつつも耐久性に優れるハンガーを提供する。
【解決手段】フック部材30と、フック部材30と着脱可能に構成される本体部材50と、を備え、少なくともフック部材30は、第1の段ボール10及び第2の段ボール20を含む複数の段ボールを積層して構成され、第1の段ボール10と第2の段ボール20は、それぞれの中芯の波形の方向が正面視で互いに交差するように積層されている、ハンガー100を提供する。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9