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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】シートクッション
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/00 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
A47C27/00 K
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022145671
(22)【出願日】2022-09-13
【審査請求日】2022-09-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511029578
【氏名又は名称】橋本エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】橋本 裕司
(72)【発明者】
【氏名】大城 徳彦
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-288039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00
A47C 7/00
A47C 31/11
B60N 2/60
A61G 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
着座者が着座可能な着座面又は着座者が着座しつつ背部を密着可能な背面を有するシートクッションであって、
前記着座面又は背面は、上面に形成された抵抗部による摩擦抵抗により着座者の前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者の後方への移動に追従して変形することにより前記抵抗部で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部を有することを特徴とするシートクッション。
【請求項2】
前記抵抗部は、前記折り返し部の上面に形成されるとともに、着座者の後方への移動に伴って前記折り返し部が変形することにより、前記抵抗部と着座者との接触面積が低下又は前記抵抗部に着座者が接触しなくなることを特徴とする請求項1記載のシートクッション。
【請求項3】
前記折り返し部は、前記着座面又は背面の幅方向に亘って複数延設されるとともに、それぞれの両端部が縫い合わされて折り返し形状が保持されることを特徴とする請求項1記載のシートクッション。
【請求項4】
前記折り返し部は、縫い合わされた前記両端部の少なくとも一方において、当該折り返し部の内部に侵入した異物を排出可能とされたことを特徴とする請求項3記載のシートクッション。
【請求項5】
前記抵抗部は、前記折り返し部の上面に固着されたゴム製部材又は樹脂製部材から成ることを特徴とする請求項1記載のシートクッション。
【請求項6】
前記着座面又は背面は、通気性を有する生地、又は湿気を吸収及び排出可能な生地から成ることを特徴とする請求項1記載のシートクッション。
【請求項7】
車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載のシートクッション。
【請求項8】
前記車両のシート、車椅子又は幼児用椅子の座部又は背もたれ部に取り付けられるとともに、当該車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に係止して固定可能なフックを有することを特徴とする請求項7記載のシートクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着座者が着座可能な着座面を有するシートクッションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば高齢者等の着座者を車椅子に乗せた状態において、臀部及び太腿部が着座面の前方に滑って所謂仙骨座りの如き姿勢が崩れた状態となってしまう問題がある。従来、このような着座面に対する滑りを防止するため、例えば特許文献1にて開示されているように、着座面に凸形状を形成した滑り止めクッションが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-224167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の滑り止めクッションは、着座面に凸形状を形成してその凸形状に着座者を当接させることにより前滑りを防止するものであることから、着座者の体形や体格に必ずしも適合するものではなく、却って無理な姿勢となって窮屈になってしまう虞があった。一方、前滑り状態を解消するための姿勢修正時、介助者が着座者を後方に円滑に移動させたいという要求もある。
【0005】
本発明者は、このような要求に対応可能なシートクッションを鋭意検討した。なお、このような、着座者の前滑り防止や姿勢修正時の円滑な後方への移動は、車椅子用の着座面に限らず、例えば自動車等の車両のシートや幼児用椅子等においても同様な要求があり、他の種々形態におけるシートクッションにおいても改善が必要である。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、着座者の前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができるシートクッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、着座者が着座可能な着座面又は着座者が着座しつつ背部を密着可能な背面を有するシートクッションであって、前記着座面又は背面は、上面に形成された抵抗部による摩擦抵抗により着座者の前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者の後方への移動に追従して変形することにより前記抵抗部で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシートクッションにおいて、前記抵抗部は、前記折り返し部の上面に形成されるとともに、着座者の後方への移動に伴って前記折り返し部が変形することにより、前記抵抗部と着座者との接触面積が低下又は前記抵抗部に着座者が接触しなくなることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載のシートクッションにおいて、前記折り返し部は、前記着座面又は背面の幅方向に亘って複数延設されるとともに、それぞれの両端部が縫い合わされて折り返し形状が保持されることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のシートクッションにおいて、前記折り返し部は、縫い合わされた前記両端部の少なくとも一方において、当該折り返し部の内部に侵入した異物を排出可能とされたことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1記載のシートクッションにおいて、前記抵抗部は、前記折り返し部の上面に固着されたゴム製部材又は樹脂製部材から成ることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1記載のシートクッションにおいて、前記着座面又は背面は、通気性を有する生地、又は湿気を吸収及び排出可能な生地から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1記載のシートクッションにおいて、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に取り付けられたことを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、請求項7記載のシートクッションにおいて、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子の座部又は背もたれ部に取り付けられるとともに、当該車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に係止して固定可能なフックを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、着座面又は背面は、上面に形成された抵抗部による摩擦抵抗により着座者の前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者の後方への移動に追従して変形することにより抵抗部で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部を有するので、着座者の前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、抵抗部は、折り返し部の上面に形成されるとともに、着座者の後方への移動に伴って折り返し部が変形することにより、抵抗部と着座者との接触面積が低下又は抵抗部に着座者が接触しなくなるので、前滑り防止機能と後方移動時の円滑化機能とを折り返し部の変形によって切り替えることができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、折り返し部は、着座面又は背面の幅方向に亘って複数延設されるとともに、それぞれの両端部が縫い合わされて折り返し形状が保持されるので、別個の部材を必要とすることなく、着座者の前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、折り返し部は、縫い合わされた両端部の少なくとも一方において、当該折り返し部の内部に侵入した異物を排出可能とされたので、異物の侵入による機能低下を防止することができるとともに、着座面又は背面における清潔な状態を維持することができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、抵抗部は、折り返し部の上面に固着されたゴム製部材又は樹脂製部材から成るので、前滑り防止機能を確実かつ安価に果たすことができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、着座面又は背面は、通気性を有する生地、又は湿気を吸収及び排出可能な生地から成るので、夏季における暑さ対策や湿気対策を良好に行わせることができる。
【0021】
請求項7の発明によれば、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に取り付けられたので、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に対する着座者の前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができる。
【0022】
請求項8の発明によれば、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子の座部又は背もたれ部に取り付けられるとともに、当該車両のシート、車椅子又は幼児用椅子に係止して固定可能なフックを有するので、シートクッションを座部又は背もたれ部に対して容易且つ確実に固定させることができ、安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るシートクッションを示す正面図及び側面図
図2】同シートクッションにおける別体部材を示す平面図及び側面図
図3】同別体部材による前滑りの防止時の状態を示すための断面図
図4】同別体部材による後方への移動時の状態を示すための断面図
図5】本発明の実施形態に係るシートクッションを車椅子や車両のシートに取り付けた状態を示す模式図
図6】本発明の実施形態に係るシートクッションを座部のみ具備する車椅子や車両のシートに取り付けた状態を示す模式図
図7】本発明の他の実施形態に係るシートクッションにおける別体部材を示す平面図及び側面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係るシートクッション1は、図1に示すように、着座者が着座可能な着座面2及び着座者が着座しつつ背部を密着可能な背面3を有するもので、着座面2が形成された本体部1aと、背面3が形成された背部1bと、揺動軸Lを中心として揺動可能とされ、着座者の頭部が接触可能とされた頭部1cとを有して構成されている。
【0025】
本体部1aは、内部にクッション性を有した部材を包含されるとともに、その上面に着座面2が形成され、着座者の臀部や太もも部が接触可能とされている。かかる着座面2は、本体部1aの上面に取り付けられた別体部材5(図2参照)によって構成されている。また、本実施形態に係る本体部1aは、その下部に補強板4が形成されるとともに、当該補強板4の後方には、フックfaが突出形成されている。
【0026】
背部1bは、内部にクッション性を有した部材を包含されるとともに、その側面に背面3が形成され、着座者の背中が接触可能とされている。かかる背面3は、背部1bの側面に取り付けられた別体部材5(図2参照)によって構成されている。また、本実施形態に係る背部1bは、その上部に頭部1cが形成されるとともに、後方には、上下左右に亘って複数のフックfbが突出形成されている。
【0027】
ここで、本実施形態に係る着座面2及び背面3は、別体部材5により構成されている。かかる別体部材5は、上面に形成された抵抗部6による摩擦抵抗により着座者の前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者の後方への移動に追従して変形することにより抵抗部6で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部5aを有するものである。
【0028】
折り返し部5aは、図2~4に示すように、1枚の生地から成る別体部材5の一部を重ね合わせる如き折り曲げて形成された部位から成り、着座面2及び背面3の幅方向cに亘って複数延設されるとともに、それぞれの両端部が縫い合わされて縫合部7を成し、当該縫合部7にて折り返し形状が保持されている。すなわち、図2に示すように、折り返し部5aは、生地の一部を折り曲げることにより、重ね合わせ面5b、5cが対峙して形成され、その重ね合わせ面5b、5cの間に重ね合わせ部Pが形成されている。
【0029】
そして、着座者が着座する通常状態において、図3に示すように、重ね合わせ面5b、5cが対峙した状態とされるとともに、着座者が後方bに移動する過程でよじれて変形することにより、図4に示すように、重ね合わせ面5b、5cが上方に臨むようになっている。また、抵抗部6は、折り返し部5aの上面に固着されたゴム製部材又は樹脂製部材から成り、着座者Dの臀部や太もも部或いは背部が接触しつつ摺動する際、大きな摺動抵抗が生じるようになっている。
【0030】
上記構成により、着座者Dが着座した状態において、図3に示すように、前方aへの滑りに対して抵抗部6による摩擦抵抗が生じることとなり、前滑りが防止又は抑制されるとともに、図4に示すように、着座者Dの後方bへの移動に伴って折り返し部5aがよじれて後方bへ変形することにより、抵抗部6と着座者Dとの接触面積が低下又は抵抗部6に着座者Dが接触しなくなり、後方への移動が円滑に行われることとなる。なお、着座者Dが後方bへ移動する際、通常、僅かに上方に臀部又は太もも部を浮かせるので、着座面2における折り返し部5aの変形がより生じさせ易くなっている。
【0031】
また、本実施形態に係る折り返し部5aは、縫い合わされた両端部の少なくとも一方において、当該折り返し部5aの内部(重ね合わせ部P)に侵入した異物(例えば埃や糸くず等)を排出可能とされている。例えば、縫合部7は、縫い合わせ部の間隔が比較的大きく設定されており、生じた隙間から異物を排出可能とすることができる。さらに、着座面2及び背面3の少なくとも一方は、通気性を有する生地(例えばメッシュ生地等)、又は湿気を吸収及び排出可能な生地から成るのが好ましい。
【0032】
本実施形態に係るシートクッション1は、図5に示すように、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子(これらシート及び椅子を同図中符号Aで示す)に取り付けられる。すなわち、本実施形態に適用される車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aは、座部Aa及び背もたれ部Abを有しており、本実施形態のシートクッション1は、これら座部Aa及び背もたれ部Abに取り付けられるとともに、フックfa、fbが車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aに係止して固定されるようになっている。
【0033】
なお、本実施形態に適用される車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aは、座部Aa及び背もたれ部Abを具備しているが、図6に示すように、座部Aaのみ具備したものに適用してもよい。この場合、着座面2を有し、且つ、背面3を有さないシートクッション1となる。
【0034】
本実施形態に係るシートクッション1によれば、着座面2又は背面3は、上面に形成された抵抗部6による摩擦抵抗により着座者Dの前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者Dの後方への移動に追従して変形することにより抵抗部6で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部5aを有するので、着座者Dの前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方bへの移動を円滑に行わせることができる。
【0035】
また、本実施形態に係る抵抗部6は、折り返し部5aの上面に形成されるとともに、着座者Dの後方bへの移動に伴って折り返し部5aが変形することにより、抵抗部6と着座者Dとの接触面積が低下又は抵抗部6に着座者Dが接触しなくなるので、前滑り防止機能と後方移動時の円滑化機能とを折り返し部5aの変形によって切り替えることができる。
【0036】
さらに、本実施形態に係る折り返し部5aは、着座面2又は背面3の幅方向cに亘って複数延設されるとともに、それぞれの両端部が縫い合わされて折り返し形状が保持されるので、別個の部材を必要とすることなく、着座者Dの前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができる。しかるに、折り返し部5aは、縫い合わされた両端部の少なくとも一方において、当該折り返し部の内部に侵入した異物を排出可能とされたので、異物の侵入による機能低下を防止することができるとともに、着座面2又は背面3における清潔な状態を維持することができる。
【0037】
またさらに、本実施形態に係る抵抗部6は、折り返し部5aの上面に固着されたゴム製部材又は樹脂製部材から成るので、前滑り防止機能を確実かつ安価に果たすことができる。加えて、本実施形態に係る着座面2又は背面3は、通気性を有する生地、又は湿気を吸収及び排出可能な生地から成るので、夏季における暑さ対策や湿気対策を良好に行わせることができる。
【0038】
また、本実施形態に係るシートクッション1は、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aに取り付けられたので、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aに対する着座者Dの前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができる。さらに、本実施形態に係るシートクッション1は、車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aの座部Aa又は背もたれ部Abに取り付けられるとともに、当該車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aに係止して固定可能なフックfa、fbを有するので、シートクッション1を座部Aa又は背もたれ部Abに対して容易且つ確実に固定させることができ、安全性を向上させることができる。
【0039】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば車両のシート、車椅子又は幼児用椅子Aに限らず他の形態の椅子やシートに取り付けられるものとしてもよく、さらには、自動車以外の輸送機器(鉄道や船舶、航空機等)におけるシート、並びに日常で使用する座椅子、椅子及びソファー等に適用してもよい。また、本実施形態においては、折り返し部5aが形成された別体部材5を本体部1a及び背部1bに取り付けているが、本体部1a及び背部1bに直接、折り返し部5aを形成するようにしてもよい。
【0040】
さらに、本実施形態においては、折り返し部5aの両端部が縫い合わされて縫合部7を成しているが、縫合部7は両端部のみに限らず、例えば図7に示すように、両端部に加えて中央部にも縫合部7が形成されたものであってもよい。縫合部7の位置や数を調整することにより、折り返し部5aの変形具合を任意に調整することができる。なお、補強板4やフックfa、fbを具備しないものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
着座面又は背面は、上面に形成された抵抗部による摩擦抵抗により着座者の前方への滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者の後方への移動に追従して変形することにより抵抗部で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部を有するシートクッションであれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 シートクッション
1a 本体部
1b 背部
1c 頭部
2 着座面
3 背面
4 補強板
5 別体部材
5a 折り返し部
6 抵抗部
7 縫合部
fa、fb フック
【要約】
【課題】着座者の前滑りを防止しつつ姿勢修正時の着座者の後方への移動を円滑に行わせることができるシートクッションを提供する。
【解決手段】着座者が着座可能な着座面2又は着座者が着座しつつ背部を密着可能な背面3を有するシートクッションであって、着座面2又は背面3は、上面に形成された抵抗部6による摩擦抵抗により着座者Dの前方aへの滑りに対して摺動抵抗を生じさせるとともに、着座者Dの後方bへの移動に追従して変形することにより抵抗部6で生じる摩擦抵抗が解除又は低下される折り返し部5aを有するものである。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7