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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】長尺に延びる本体部を備えた飛行体
(51)【国際特許分類】
   B64C 27/08 20060101AFI20221219BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20221219BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
B64C27/08
B64C39/02
B64D27/24
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019222630
(22)【出願日】2019-12-10
(62)【分割の表示】P 2019541470の分割
【原出願日】2018-07-19
(65)【公開番号】P2020033021
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】517331376
【氏名又は名称】株式会社エアロネクスト
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 陽一
【審査官】川村 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-219941(JP,A)
【文献】国際公開第2016/185572(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/033922(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0026281(KR,A)
【文献】特表2017-533133(JP,A)
【文献】特開2016-133508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 27/08
B64C 39/02
B64D 27/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回転翼及び前記回転翼を駆動させるモータを少なくとも備えた飛行部と、
作業部を有する本体部と、
前記飛行部の姿勢に関わらず前記本体部の姿勢を維持するように、前記飛行部と前記本体部とを互いに独立して変位可能に接続する接続部と、
を備え、
前記本体部は、前記接続部を中心に点対象な形状の部位を備え
前記部位は、少なくとも2つの折れ曲がる部分を含む、
飛行体。
【請求項2】
請求項1に記載の飛行体であって、
前記点対象な形状の部位は、Z形状の部位である、
飛行体。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の飛行体であって、
前記作業部は、前記部位の各先端側に設けられている、
飛行体。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の飛行体であって、
前記接続部は、当該本体部の重心又は略重心、若しくは、飛行体の浮心又は略浮心位置に設けられている、
飛行体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺に延びる本体部を備えた飛行体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な用途に利用されるドローン(Drone)や無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)などの回転翼機(以下、単に「回転翼機」と総称する)を利用した様々なサービスが提供されている。かかる回転翼機は、カメラやセンサー、噴霧器、スピーカー等、多様な作業部を備えることができるため、産業利用の幅は更に広がっている。
【0003】
回転翼機に作業部を備える場合、多くの機種では回転翼機の上部または下部に作業部を固定している。しかし、その場合、自由量物となる作業部の搭載によって、回転翼機のバランスが崩れ、飛行効率が悪化したり、飛行が不安定になったりする。
【0004】
一方、特許文献1では、重量物を回転翼機の鉛直下方に備えた回転翼機においても、各回転翼の差が少ない安定した飛行の継続が可能な仕組みを提供する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO2016/185572公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1においては、カメラ等の重量物を備えた回転翼機を、複数の回転翼が回転することによって機体に発生する揚力の中心が、回転翼を支持するアーム部と重量物を搭載する搭載部との接続部に位置するように構成している。これにより、各回転翼の差が少ない安定した飛行の継続が可能となるものである。
【0007】
しかしながら、特許文献1における飛行体に備えられた作業部の使用時、作業部は飛行体から発生する風や音等、様々な影響を受ける。また、作業を行う対象物(例えば、調査対象の動植物、監視対象の人物、作業対象の建造物等)に、飛行体本体が接近する必要がある。
【0008】
作業対象によっては、飛行体が作業に適した距離に近づかなければならないことにより、作業が円滑に進まない。例えば監視や調査の場合、飛行体の姿や音が対象に影響を与えてしまい、作業そのものが実施できない。また、作業場所が狭小な場合、飛行体が進入できない、もしくは、進入に接触等の危険が伴う可能性がある。
【0009】
そこで、本発明は、飛行体から離れた位置に作業部を設け、飛行体本体は作業対象から距離を保ったり、安全な飛行が可能な位置を保ったりしながらも、作業部は作業対象に対して適切な距離に近づけることが可能な飛行体を提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、複数の回転翼及び前記回転翼を駆動させるモータを少なくとも備えた飛行部と、垂直方向に長尺に延びる本体部と、前記飛行部と前記本体部とを互いに変位可能に接続する接続部と、を備え、前記本体部の前記垂直方向における全長は前記飛行部の水平方向における最大直径の2倍以上である、飛行体を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、飛行体本体は作業対象から距離を保ったり、安全な飛行が可能な位置を保ったりしながらも、作業部は作業対象に対して適切な距離に近づけることが可能な飛行体を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明による回転翼機の側面図である。
図2図1の回転翼機の使用例を示す図である。
図3】本発明による他の回転翼機の側面図である。
図4図3の回転翼機の使用例を示す図である。
図5図1の回転翼機の機能ブロック図である。
図6】本発明による更に他の回転翼機の側面図である。
図7図6の回転翼機の動作例を示す図である。
図8】本発明による更に他の回転翼機の側面図である。
図9】本発明による更に他の回転翼機の側面図である。
図10】本発明による更に他の回転翼機の側面図である。
図11】本発明による更に他の回転翼機の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による長尺に延びる本体部を備えた飛行体は、以下のような構成を備える。
[項目1]
複数の回転翼及び前記回転翼を駆動させるモータを少なくとも備えた飛行部と、 垂直方向に長尺に延びる本体部と、前記飛行部と前記本体部とを互いに変位可能に接続する接続部と、を備え、前記本体部の前記垂直方向における全長は前記飛行部の水平方向における最大直径の2倍以上である、飛行体。
[項目2]
項目1に記載の飛行体であって、前記本体部は、前記接続部よりも上側の上部と、前記接続部よりも下側の下部とを有しており、前記上部の長さは、前記下部の長さの3倍以上である、飛行体。
[項目3]
項目2に記載の飛行体であって、前記下部は、少なくとも前記上部と釣り合いを取るための構造を有している、飛行体。
[項目4]
項目1乃至項目3のいずれかに記載の飛行体であって、前記接続部は、当該本体部の重心又は略重心に設けられている、飛行体。
[項目5]
項目1乃至項目4に記載の飛行体であって、前記上部の先端には、作業部が取り付け可能である、飛行体。
[項目6]
項目1乃至項目5のいずれかに記載の飛行体であって、前記下部は、脚部を備えている、飛行体。
[項目7]
項目1に記載の飛行体であって、前記本体部は、前記接続部よりも上側の上部と、前記接続部よりも下側の下部とを有しており、前記下部の長さは、前記上部の長さの3倍以上である、飛行体。
[項目8]
項目7に記載の飛行体であって、前記上部は、少なくとも前記下部と釣り合いを取るための構造を有している、飛行体。
[項目9]
項目7乃至項目8のいずれかに記載の飛行体であって、前記接続部は、当該本体部の重心又は略重心に設けられている、飛行体。
[項目10]
項目7乃至項目9のいずれかに記載の飛行体であって、前記下部の先端には、作業部が取り付け可能である、飛行体。
[項目11]
項目1乃至項目6のいずれかに記載の飛行体であって、前記飛行部は、前記本体部に沿って上下方向に移動自在に構成されている、
飛行体。
【0014】
<本発明による実施の形態の詳細>
以下、本発明の実施の形態による長尺に延びる本体部を備えた飛行体について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
<本発明による第1の実施の形態の詳細>
図1に示されるように、本発明の実施の形態による回転翼機10は、複数の回転翼12及び回転翼12を駆動させるモータ13を少なくとも備えた飛行部11と、 垂直方向に長尺に延びる本体部20と、飛行部11と本体部20とを互いに変位可能に接続する接続部30と、を備えている。
【0016】
飛行部11と本体部20が互いに変可能であることにより、本体部20ならびに第1搭載部21、第2搭載部22に搭載される作業部24の状態は飛行部の姿勢に関わらず、重力の作用によって回転翼機10から鉛直方向下方に懸垂された状態に維持することが可能である。この場合、姿勢の維持は重力の作用によるため、接続部は駆動機構等を必要とせず、単純な構成が可能となる。また、駆動機構等を使用して、任意の角度に傾けて運用することも可能である。
【0017】
本体部20の前記垂直方向における全長は飛行部11の水平方向における最大直径の2倍以上である。本体部を丈長にすることで、第1搭載部21および第2搭載部22を飛行部11から離すことができる。
【0018】
本体部20は、接続部30よりも上側の上部26と、接続部30よりも下側の下部27とを有しており、 上部26の長さは、下部27の長さの3倍以上である。前記垂直方向における上方へ特化して丈長にすることで、作業部24の利便性を向上させる。作業部24の利用については後述する。
【0019】
下部27は、上部26と釣り合いを取るために、カウンタウェイト等の構造を備えることも可能である。下部27と上部26の釣り合いが取られていれば、駆動機構等を使用して、本体部20を任意の角度に傾けて運用する際に、駆動機が必要とする力は、下部27と上部26の釣り合いが取られていない本体部20を傾ける時に比較して、少なくなる。
【0020】
また、接続部30を本体部20の重心又は略重心に設けることによっても、同様の効果を得ることが可能である。接続部30を飛行体全体の重心又は略重心位置に来るように設けた場合には、飛行部11が備える複数のモータ13の回転数が均一化され、飛行効率が向上するし、接続部30を飛行体の浮心又は略浮心位置に来るように設けた場合には、接続部30に対する飛行部11の傾きを大きくできるため、前記水平方向へ作業部をずらすことが可能になる。
【0021】
上部26の先端には、作業部24を取り付け、作業を行うことが可能である。作業部と当該作業部が行う作業は、例示すれば、カメラやセンサ、マイク等の、外界情報を取得可能な情報取得機器による撮影や監視、調査、記録、噴霧器や吹き付け装置、放水装置による液体の散布、塗装、消火、動植物への散水、スピーカーや臭気発生装置、発光装置による外部への働きかけ、工具やロボットアームによる工作や整備、物体の移動等があるが、これに限られない。
【0022】
例えば、情報取得機器を取り付けて使用した場合には、上部26の長さを丈長にすることにより、潜望鏡的に利用することが可能である。
【0023】
図2に示されるように、建造物の高所に監視対象者が存在する場合などは、作業部24のみを必要な高さに位置させ、飛行部11や下部27は対象者から目視されない位置に留まることで、難視性を向上させたり、飛行音による発見を防いだりする他、飛行高度を低く保つことで安全性を向上させる。
【0024】
他にも、木や橋梁、崖の上など、飛行位置よりも高度の高い場所に位置する監視対象者に対しても、同様に難視性を向上させたり、飛行音による発見を防いだりする他、飛行高度を低く保つことで安全性を向上させることが可能である。また、飛行部11が進入できない狭い空間などに対して、作業部24のみを差し込むことで情報取得を可能にする。
【0025】
図2に示されるように、回転翼機10はケーブル等により、地面や装置に係留してもよい。例えば、係留に複合ケーブルを使用して地上電源装置等と接続した場合、給電を受けての長時間運用や有線によるデータ送受信を行うとともに、回転翼機10の活動範囲を限定し、活動予定範囲外の人や物件等に対する安全性を保つことが可能である。また、ケーブルの重量により、本体部20へセルフレベリングの作用をもたらすこともできる。
【0026】
図1に示されるように、下部27は、必要に応じて、着陸等に使用可能な脚部23を備えることもできる。脚部を備えることにより、着陸や離陸を簡便に行えるほか、飛行していない間も地上にて作業を行うことが可能となる。
【0027】
<本発明による第2の実施の形態の詳細>
本発明による第2の実施の形態の詳細において、第1の実施の形態と重複する構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明は省略する。
【0028】
本体部20は、接続部30よりも上側の上部26と、接続部30よりも下側の下部27とを有しており、 下部27の長さは、上部26の長さの3倍以上である。前記垂直方向における上方へ特化して丈長にすることで、作業部24の利便性を向上させる。
【0029】
上部26は、下部27と釣り合いを取るために、カウンタウェイト等の構造を備えることも可能である。上部26と下部27の釣り合いが取られていれば、駆動機構等を使用して、本体部20を任意の角度に傾けて運用する際に、駆動機が必要とする力は、下部27と上部26の釣り合いが取られていない本体部20を傾ける時に比較して、少なくなる。
【0030】
また、接続部30を本体部20の重心又は略重心に設けることによっても、同様の効果を得ることが可能である。接続部30を飛行体全体の重心又は略重心位置に来るように設けた場合には、飛行部11が備える複数のモータ13の回転数が均一化され、飛行効率が向上するし、接続部30を飛行体の浮心又は略浮心位置に来るように設けた場合には、接続部30に対する飛行部11の傾きを大きくできるため、前記水平方向へ作業部をずらすことが可能になる。
【0031】
図3に示されるように、下部27の先端には、作業部24が取り付け可能である。作業部24については、前記作業部の例の通り。
【0032】
例えば、情報取得機器を取り付けて使用した場合には、下部27の長さを丈長にすることにより、逆潜望鏡的に利用することが可能である。
【0033】
例えば、図4に示されるように、建物階下に監視対象者が存在する場合などは、作業部24のみを必要な高さに位置させ、飛行部11や上部26は対象者から目視されない位置に留まることで、難視性を向上させたり、飛行音による発見を防いだりすることが可能となる。
【0034】
他にも、木や橋梁、崖の下など、飛行位置よりも高度の低い場所に位置する監視対象者に対しても、同様に難視性を向上させたり、飛行音による発見を防いだりする他、飛行高度を低く保つことで安全性を向上させることが可能である。また、飛行部11が進入できない狭い空間などに対して、作業部24のみを差し込むことで情報取得を可能にする。
【0035】
前記対象者とは、例えば、テロや犯罪行為時の犯人や、事件や事故、災害時などの救助対象者、あるいは、調査対象になっている人物、生物などが該当する。
【0036】
<本発明による第3の実施の形態の詳細>
飛行部11は、本体部20に沿って上下方向に移動自在に構成されていてもよく、本体部20の重心又は略重心に移動して本体部20を傾け易くしたり、離着陸位置に接地する際、飛行部11が接地できるように本体部20の最下部まで移動したりする等の動作をすることが可能である。
【0037】
上述した回転翼機は、図5に示される機能ブロックを有している。なお、図5の機能ブロックは最低限の参考構成である。フライトコントローラは、所謂処理ユニットである。処理ユニットは、プログラマブルプロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))などの1つ以上のプロセッサを有することができる。処理ユニットは、図示しないメモリを有しており、当該メモリにアクセス可能である。メモリは、1つ以上のステップを行うために処理ユニットが実行可能であるロジック、コード、および/またはプログラム命令を記憶している。メモリは、例えば、SDカードやランダムアクセスメモリ(RAM)などの分離可能な媒体または外部の記憶装置を含んでいてもよい。カメラやセンサ類から取得したデータは、メモリに直接に伝達されかつ記憶されてもよい。例えば、カメラ等で撮影した静止画・動画データが内蔵メモリ又は外部メモリに記録される。
【0038】
処理ユニットは、回転翼機の状態を制御するように構成された制御モジュールを含んでいる。例えば、制御モジュールは、6自由度(並進運動x、y及びz、並びに回転運動θ、θ及びθ)を有する回転翼機の空間的配置、速度、および/または加速度を調整するために回転翼機の推進機構(モータ等)を制御する。制御モジュールは、搭載部、センサ類の状態のうちの1つ以上を制御することができる。
【0039】
処理ユニットは、1つ以上の外部のデバイス(例えば、端末、表示装置、または他の遠隔の制御器)からのデータを送信および/または受け取るように構成された送受信部と通信可能である。送受信機は、有線通信または無線通信などの任意の適当な通信手段を使用することができる。例えば、送受信部は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信などのうちの1つ以上を利用することができる。送受信部は、センサ類で取得したデータ、処理ユニットが生成した処理結果、所定の制御データ、端末または遠隔の制御器からのユーザコマンドなどのうちの1つ以上を送信および/または受け取ることができる。
【0040】
本実施の形態によるセンサ類は、慣性センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ)、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、またはビジョン/イメージセンサ(例えば、カメラ)を含み得る。
【0041】
<変形例1>
図6及び図7に示されるように、回転翼機10は、接続部30を中心に回動し折れ曲がることが可能な上部26を備えることとしてもよい。これにより、上方及び側方(水平方向)の点検等を一台の回転翼機で行うことが可能となる。
【0042】
<変形例2>
図8に示されるように、回転翼機10は、接続部30からT字に延びる上部26を備えることとしてもよい。上部26は、中点から水平方向の2方向(例えば図示されるような180度の両方向)に延び、夫々の先端には作業部24が搭載されている。これにより、側方(水平方向)の点検等を一台の回転翼機で行うことが可能となる。また、両端の作業部24として、広角又は180度以上の視野角を有するカメラを設けることにより、広い範囲の点検を行うことが可能となる。
【0043】
<変形例3>
図9に示されるように、回転翼機10は、接続部30に接続され、少なくとも四方に延伸する部位を備えていてもよい、各部位の先端には作業部24が搭載されている。
【0044】
<変形例4>
図10に示されるように、回転翼機10は、接続部30に接続され、Z形状を有する部位を備えていてもよい。当該部位の両端(即ち、水平方向逆向きに延びる部位の先端)は作業部24が搭載されている。
【0045】
<変形例5>
図11に示されるように、回転翼機10は、脚部23に水平方向に延びる部位を有していてもよい。当該部位の両端には作業部24が搭載されている。
【0046】
本発明の回転翼機は、監視、調査業務用の回転翼機としての利用、及び倉庫、工場内や屋外における産業用の回転翼機としての利用が期待できる。また、本発明の回転翼機は、マルチコプター・ドローン等の飛行機関連産業において利用することができ、さらに、本発明は、カメラ等を搭載した調査用の回転翼機としても好適に使用することができる他、セキュリティ分野、農業、研究、災害時、インフラ点検等の様々な産業にも利用することができる。
【0047】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
10 回転翼機
11 飛行部
12 回転翼
13 モータ
20 本体部
21 第1搭載部
22 第2搭載部
23 脚部
24 作業部
25 カウンタウェイト
26 上部
27 下部
30 接続部
40 ケーブル
41 地上電源

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11