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特許7195689電池管理システムおよび上位システムにデータを送信する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】電池管理システムおよび上位システムにデータを送信する方法
(51)【国際特許分類】
   G08C 17/02 20060101AFI20221219BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20221219BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20221219BHJP
   G01R 31/371 20190101ALI20221219BHJP
   G01R 31/396 20190101ALI20221219BHJP
【FI】
G08C17/02
H01M10/48 P
H01M10/48 301
H02J7/00 Q
G01R31/371
G01R31/396
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021564612
(86)(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-05
(86)【国際出願番号】 KR2020006639
(87)【国際公開番号】W WO2020242131
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2019-0062681
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ヨル・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】サン・フン・イ
(72)【発明者】
【氏名】チャン・ハ・パク
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0088530(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1930160(KR,B1)
【文献】特許第6021087(JP,B2)
【文献】米国特許第10330710(US,B2)
【文献】特許第6684917(JP,B2)
【文献】特許第5278629(JP,B1)
【文献】特許第5696737(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2018/0108954(US,A1)
【文献】中国特許第103941210(CN,B)
【文献】米国特許第10440542(US,B2)
【文献】特許第6147668(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08C
G01R
H01M
H02J
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の下位BMSからリアルタイムで受信されるデータを予め決定された基準により緊急に送信しなければならないデータと判断すると第1データに分類し、そうでなければ第2データに分類するデータ処理部と、
前記第1データを上位システムに第1通信プロトコルで送信する第1データ送信部と、
前記第2データを累積格納する第2データ格納部と、
前記第2データ格納部に格納された前記第2データを前記上位システムに前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで送信する第2データ通信部と、
を含み、
前記第2データ通信部は、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信する、BMS。
【請求項2】
前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、
前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものである、請求項1に記載のBMS。
【請求項3】
前記第2データ通信部は、イーサネットベースのUDPまたはTCP、またはwi-fiで前記第2データをブロックの形態で送信する、請求項1又は2に記載のBMS。
【請求項4】
前記第2データ格納部は、前記第2データを、前記第2データとともに受信されたタイムスタンプとともに格納する、請求項1から3のいずれか一項に記載のBMS。
【請求項5】
前記データ処理部は、前記下位BMSから受信したデータが異常または危険データであるか、または電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の電池の温度変化のうち少なくとも1つに関するデータであると判断する場合、当該データを前記緊急に送信しなければならないデータと判断して第1データに分類し、
前記受信したデータが電池セルの電圧、温度または診断データ、自己診断の結果データ、ファン状態データのうち少なくとも1つに関するデータであると判断する場合、当該データを第2データに分類する、請求項1からのいずれか一項に記載のBMS。
【請求項6】
前記BMSは、ESS用BMSである、請求項1からのいずれか一項に記載のBMS。
【請求項7】
複数の端子からデジタル信号を受信してアナログデータに変換するデジタル-ツー-アナログデータ変換部と、
前記デジタル-ツー-アナログデータ変換部から前記アナログデータを受信し、上位システムに第1通信プロトコルで送信するデータ送信部と、
複数の下位BMSから第2データを受信する受信部と、
前記第2データを累積格納する第2データ格納部と、
前記第2データ格納部に格納された前記第2データを前記上位システムに前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで送信する第2データ通信部と、
を含み、
前記第2データ通信部は、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信する、BMS。
【請求項8】
前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、
前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものである、請求項に記載のBMS。
【請求項9】
前記第2データ通信部は、イーサネットベースのUDPまたはTCP、またはwi-fiで前記第2データをブロックの形態で送信する、請求項7又は8に記載のBMS。
【請求項10】
前記第2データ格納部は、前記第2データを、前記第2データとともに受信されたタイムスタンプとともに格納する、請求項7から9のいずれか一項に記載のBMS。
【請求項11】
前記デジタル信号は、配線用遮断器または保護リレーから直接受信される信号データ、各種センサから直接受信される信号データのうち少なくとも1つに関するデータであり、
前記第2データは、電池セルの電圧、温度または診断データ、自己診断の結果データ、ファン状態データのうち少なくとも1つに関するデータである、請求項7から10のいずれか一項に記載のBMS。
【請求項12】
前記BMSは、ESS用BMSである、請求項7から11のいずれか一項に記載のBMS。
【請求項13】
電池管理システムにより行われる上位システムにデータを送信する方法であって、
下位BMSから受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであるか否かを判断するステップと、
前記データが、前記予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであると判断される場合、前記受信されたデータを第1データと判断し、上位システムに第1通信プロトコルで送信するステップと、
前記データが緊急に送信しなければならないデータではない場合、前記受信されたデータを第2データと判断して格納するステップと、
前記格納された第2データを前記上位システムに前記第1通信プロトコルと相違する第2通信プロトコルで送信するステップと、
を含み、
前記第2データは、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信される、上位システムにデータを送信する方法。
【請求項14】
前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、
前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものである、請求項13に記載の上位システムにデータを送信する方法。
【請求項15】
前記第2データは、イーサネットベースのUDPまたはTCP、またはwi-fiでブロックの形態で送信される、請求項13又は14に記載の上位システムにデータを送信する方法。
【請求項16】
前記予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであると判断される場合には、前記データが、前記下位BMSから受信したデータが異常または危険データであるか、または電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の電池の温度変化のうち少なくとも1つに関するデータの場合である、請求項13から15のいずれか一項に記載の上位システムにデータを送信する方法 。
【請求項17】
前記上位システムにデータを送信する方法は、ESS用BMSにより行われる、請求項13から16のいずれか一項に記載の上位システムにデータを送信する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年05月28日付けの韓国特許出願第10-2019-0062681号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、複数の下位BMSからまとめられたデータを効率的に上位システムに送信するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、二次電池に対する研究開発が活発に行われている。ここで、二次電池は、充放電が可能な電池であって、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などと、最近のリチウムイオン電池とを何れも含む意味である。二次電池の中でも、リチウムイオン電池は、従来のNi/Cd電池、Ni/MH電池などに比べて、エネルギー密度が遥かに高いという長所がある。また、リチウムイオン電池は、小型、軽量に製作することができるため、移動機器の電源として用いられる。また、リチウムイオン電池は、電気自動車の電源にまでその使用範囲が拡張され、次世代エネルギー貯蔵媒体として注目を浴びている。
【0003】
二次電池は、一般的に複数の電池セルが直列および/または並列に連結された電池モジュールを含む電池パックとして用いられる。そして、電池パックは、電池管理システムにより、状態および動作が管理および制御される。
【0004】
複数の電池モジュールは、直列/並列連結されて電池ラックを構成し、また、複数の電池ラックは、並列連結されて電池バンクを構成する。かかる電池バンクは、ESS(Energy storage system)として使用可能である。それぞれの電池モジュールは、対応するモジュールBMSによりモニターされ制御される。各電池ラック内の最上位コントローラであるラックBMSは、各モジュールBMSをモニターし制御し、モジュールBMSから取得した情報に基づいて全体電池ラックの状態をモニターし制御する。
【0005】
このように、ESS用BMSシステムの場合、当該システムは、電池状態をセンシングする構成と、それをまとめて上位システムに伝達する構成とを含み、まとめられた電池状態情報を上位システムに伝達する構成、およびこの情報をユーザ画面にディスプレイする構成を含む。
【0006】
従来は、ESS用BMSシステムにおいて、センシングされた電池状態情報をまとめ、上位システムに伝達する構成は、上位システムの状態に応じて周期的にセンシングデータを送信していた。
【0007】
しかしながら、この場合、センシングされた電池状態情報をまとめ、上位システムに伝達する構成と、上位システムとの間の状態(例えば、CAN通信方式、格納装置の容量など)の問題により、センシング可能な全てのデータをリアルタイムで送信できない状況があった。よって、正確なログを取ることができず、そのため、正確な電池状態などの分析が難しかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、センシングされた電池状態情報をまとめ、上位システムに伝達する構成と、上位システムとの間のデータを送受信するにおいて、格納方式および送信方式に対する制約事項を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係るBMSであって、複数の下位BMSからリアルタイムで受信されるデータを予め決定された基準により緊急に送信しなければならないデータと判断すると第1データに分類し、そうでなければ第2データに分類するデータ処理部と、前記第1データを上位システムに第1通信プロトコルで送信する第1データ送信部と、前記第2データを累積格納する第2データ格納部と、前記第2データ格納部に格納された前記第2データを前記上位システムに前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで送信する第2データ通信部と、を含む。
【0010】
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものであることを特徴とする。
【0011】
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ通信部は、イーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiでデータをブロックの形態で送信することを特徴とする。
【0012】
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ格納部は、前記第2データを、前記第2データとともに受信されたタイムスタンプとともに格納することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ通信部は、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信することを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記データ処理部は、前記下位BMSから受信したデータが異常または危険データであるか、または電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の電池の温度変化のうち少なくとも1つに関するデータであると判断する場合、当該データを前記緊急に送信しなければならないデータと判断して第1データに分類し、前記受信したデータが電池セルの電圧、温度または診断データ、自己診断の結果データ、ファン状態データのうち少なくとも1つに関するデータであると判断する場合、当該データを第2データに分類することを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るBMSにおいて、前記BMSは、ESS用BMSであることを特徴とする。
【0014】
本発明の他の実施形態に係るBMSであって、複数の端子からデジタル信号を受信してアナログデータに変換するデジタル-ツー-アナログ(Digital-to-analog)データ変換部と、前記デジタル-ツー-アナログデータ変換部から前記アナログデータを受信し、上位システムに第1通信プロトコルで送信するデータ送信部と、複数の下位BMSから第2データを受信する第2データ受信部と、前記第2データを累積格納する第2データ格納部と、前記第2データ格納部に格納された前記第2データを前記上位システムに前記第1通信プロトコルとは異なる第2通信プロトコルで送信する第2データ通信部と、を含む。
【0015】
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものであるを特徴とする。
【0016】
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ通信部は、イーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiでデータをブロックの形態で送信することを特徴とする。
【0017】
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ格納部は、前記第2データを、前記第2データとともに受信されたタイムスタンプとともに格納することを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記第2データ通信部は、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信することを特徴とする。
【0018】
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記第1データは、MCCB(配線用遮断器)または保護リレーから直接受信される信号データ、各種センサ(ドアオープン、過電圧/過電流継電器など)から直接受信される信号データのうち少なくとも1つに関するデータであり、前記第2データは、電池セルの電圧、温度または診断データ、自己診断の結果データ、ファン状態データのうち少なくとも1つに関するデータであることを特徴とする。
本発明の他の実施形態に係るBMSにおいて、前記BMSは、ESS用BMSであることを特徴とする。
【0019】
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法であって、下位BMSから受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであるか否かを判断するステップと、前記データが、予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであると判断される場合、前記受信されたデータを第1データと判断し、上位システムに第1通信プロトコルで送信するステップと、前記データが緊急に送信しなければならないデータではない場合、前記受信されたデータを第2データと判断し、第2データ格納部に格納するステップと、前記第2データ格納部に格納された前記第2データを前記上位システムに第2通信プロトコルで送信するステップと、を含む。
【0020】
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法において、前記第1通信プロトコルはCAN方式で送信するものであり、前記第2通信プロトコルはストリーミング方式で送信するものであることを特徴とする。
【0021】
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法において、前記第2データは、イーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiでブロックの形態で送信されることを特徴とする。
【0022】
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法において、前記第2データは、前記第2データを周期的に、または前記上位システムから送信要請を受信すると、前記上位システムにブロックの形態で送信されることを特徴とする。
【0023】
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法において、前記予め設定された基準により、緊急に送信しなければならないデータであると判断される場合には、前記データが、前記下位BMSから受信したデータが異常または危険データであるか、または電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の電池の温度変化のうち少なくとも1つに関するデータの場合であることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る上位システムにデータを送信する方法において、前記上位システムにデータを送信する方法は、ESS用BMSにより行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施形態によると、センシングされた電池状態情報をまとめ、上位システムに伝達する構成と、上位システムとの間のデータを送受信するにおいて、格納方式および送信方式に対する制約事項を解決するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係るESS内の複数の電池ラックの構成を簡略に示す図である。
図2】本発明に係るBMSシステムを示す図である。
図3a】本発明の一実施形態に係るBMSシステムを示す図である。
図3b】本発明の一実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートである。
図4】本発明の他の実施形態に係るBMSシステムを示す図である。
図5】本発明の他の実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートである。
図6】本発明の他の実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態に係る電池管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の多様な実施形態が添付図面を参照して記載される。但し、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の実施形態の多様な変更(modification)、等価物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものと理解しなければならない。図面の説明と関連し、類似した構成要素に対しては、類似した参照符号が使用可能である。
【0027】
本明細書で用いられた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、他の実施形態の範囲を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに他を意味しない限り、複数の表現を含んでもよい。技術的または科学的な用語を含めてここで用いられる全ての用語は、本発明の技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一の意味を有し得る。一般的に用いられる辞書に定義された用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一または類似した意味を有するものと解釈されてもよく、本明細書で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。場合によっては、本明細書で定義された用語であるとしても、本発明の実施形態を排除するように解釈されてはならない。
【0028】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いることができる。かかる用語はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語により当該構成要素の本質や順番または順序などが限定されることはない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素は前記他の構成要素に直接的に連結または接続されてもよいが、各構成要素の間にまた他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」されてもよいものと理解しなければならない。
【0029】
図1には、本発明の一実施形態に係るESS内の複数の電池ラックの構成を簡略に示す。
ESS15は、複数の電池ラック20、30、40を含む。それぞれの電池ラックは、直列または並列に連結されている複数の電池モジュールを含む。
【0030】
それぞれの電池モジュールには、電池モジュールを制御しモニターするBMS(Battery Management System)が含まれる。BMSには、電池モジュールそれぞれを制御しモニターするMBMS(モジュールBMS)があり、複数のMBMSを制御し、MBMSから受信されたデータを上位システムに伝達するRBMS(ラックBMS)がある。また、RBMSは、上位システムから受信した命令をそれぞれの電池モジュールまたは該当する電池モジュールに送信することもできる。
【0031】
それぞれのMBMSは、それぞれの電池モジュールまたは電池セルの温度、電圧、電流などをセンシングして電池状態をモニターし、モニターされた情報データを無線または有線でRBMSに送信する。
【0032】
それぞれのMBMSから電池状態情報または電池モジュールの状態情報データを受信したRBMSは、このデータを上位システムに直接送信するか、またはこのデータに基づいて当該電池モジュールの状態を判断した情報データを上位システムに送信することができる。
【0033】
図2には、本発明に係るBMSシステムが示されている。
ESSラック20は、複数の電池ラックを含む。それぞれの電池ラックは、直列または並列に連結されている複数の電池モジュールを含む。それぞれの電池モジュールは、それぞれのモジュールBMSによりモニターされ制御される。
【0034】
図2には、ESSラック20内に含まれている1つの電池ラックに対するRBMS(ラックBMS)100が示され、当該RBMS100と無線で通信する複数のMBMS(モジュールBMS)102~110が示されている。
【0035】
ESSラック20内のRBMS100とMBMS102~110との間にデータが無線で通信される。それぞれのMBMS102~110は、それぞれの電池モジュールにおいて測定された電圧、電流、温度データ、およびMBMS102~110においてそれぞれ電池状態を診断した情報データのうち正常状態情報データまたは異常データ(例えば、過電圧状態、低電圧状態、急激な温度変化などの電池の異常と関連した全ての情報)をRBMS100に送信する。または、それぞれのMBMS102~106は、電池モジュールに付着しているファン状態データをRBMS100に送信する。
【0036】
または、RBMS100は、デジタル信号を端子を介して別に入力を受けてもよい。端子を介してデジタル信号の入力を受けてもよい。RBMS100が受信するデジタル信号は、上位システムに直ちに伝達しなければならない異常信号、例えば、MCCB(配線用遮断器)または保護リレーから直接受信される信号、各種センサ(ドアオープン、過電圧/過電流継電器など)から直接受信される信号などであってもよい。
【0037】
RBMS100は、それぞれのMBMS102~110から受信したデータを、予め決定された基準により、第1データおよび第2データに分類する。MBMS102~110から受信したデータのうち、電池の異常または電池モジュールの異常と関連したデータであると判断されると、予め設定された基準により、第1データ(リアルタイムデータ)に分類する。例えば、第1データは、電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の急激な電池の温度変化データ、またはMBMSから受信された電池異常または危険信号データなど、RBMS100からリアルタイムで上位システムに送信しなければならないデータであってもよい。第1データに設定される基準は予め設定されてもよい。
【0038】
RBMS100は、MBMS102~110から受信したデータのうち、事件発生の順序が重要なデータであるか、またはグローバル(global)時間データが必要なデータであると判断されると、第2データ(時系列データ)に分類する。例えば、事件発生の順序が重要なデータ、またはグローバル(global)時間データには、電池セルの電圧、温度、電池モジュールの診断データなどが含まれることができる。
【0039】
また、RBMS100は、MBMS102~110から受信したデータのうち至急性が劣るデータの場合、緊急なデータの処理を優先するために、第2データに分類する。例えば、至急性が劣るデータは、電池モジュールの自己診断の結果データ、AUX(ファン状態、ドアオープンなど)センシングデータなどを含むことができる。一方、かかる第2データに設定される基準も予め設定されてもよい。
【0040】
一方、RBMS100に受信されるデータを分類せず、第1データは、別のデジタル信号の入力に基づくこともできる。第1データに変換されるデジタル信号は、例えば、上位システムに直ちに伝達しなければならない異常信号、例えば、MCCB(配線用遮断器)または保護リレーから直接受信される信号、各種センサ(ドアオープン、過電圧/過電流継電器など)から直接受信される信号であってもよい。
【0041】
第1データは、CAN通信方式でリアルタイムで上位システムに送信される。但し、第1データは、直接入力されたデジタル信号を変換したアナログデータである。しかし、本発明において、第1データの送信がCAN通信方式のみに制限されるものではなく、その他にも、EtherCATなどのリアルタイムで通信可能な多様な方式が用いられてもよい。
【0042】
第2データは、第2データ格納部306に格納される。第2データは、必要に応じて、測定された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。格納された第2データは、予め設定された周期で上位システムにブロックの形態で送信されるか、または上位システムの要請信号が受信されると上位システムにブロックの形態で送信される。
【0043】
第2データは、ストリーミングで上位システムに送信される。また、RBMS100は、上位システム10に、例えば、比較的に送信速度が速いイーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiで送信されることができる。しかし、これは例示的な通信方法であって、通信方法に特に制限はない。格納された第2データを当該タイムスタンプもともに上位システム10にストリーミングでブロックの形態で送信可能な通信方法であれば何れであってもよい。
また、本明細書では、RBMSおよびMBMSをもって例示的に説明するが、上位システムにデータを伝送するBMSおよびその下位BMSであれば何れの構成であってもよい。
【0044】
図3aには、本発明の一実施形態に係るBMSシステムが示されている。
RBMS100は、受信部300、データ処理部302、第1データ送信部304、第2データ格納部306、および第2データ通信部308を含む。
【0045】
受信部300は、複数のMBMS102~110からデータをリアルタイムで受信する。受信されるデータには、それぞれの電池モジュールにおいて測定された電圧、電流、温度データ、およびMBMS102~110においてそれぞれ電池状態を診断した情報データのうち正常状態情報データまたは異常データ(例えば、過電圧状態、低電圧状態、急激な温度変化などの電池の異常と関連した全ての情報)が含まれることができる。また、受信されるデータには、電池モジュールに付着しているファン状態データなどの電池および電池モジュールと関連した状態情報が全て含まれることができる。
【0046】
データ処理部302は、受信部300がリアルタイムで受信したデータの伝達を受ける。データ処理部302は、予め設定された基準により、受信されたデータを第1データおよび第2データに分類する。
【0047】
第1データは、電池の異常または電池モジュールの異常と関連したデータであって、直ちに上位システムに送信されなければならないデータであってもよい。例えば、第1データは、電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の急激な電池の温度変化データ、またはMBMSから受信された電池異常または危険信号データなど、RBMS100からリアルタイムで上位システム10に送信しなければならないデータであってもよい。第1データに設定される基準は予め設定されてもよい。
【0048】
第2データは、MBMS102~110から受信したデータのうち、事件発生の順序が重要なデータであるか、またはグローバル(global)時間データが必要なデータであってもよい。例えば、事件発生の順序が重要なデータ、またはグローバル(global)時間データには、電池セルの電圧、温度、電池モジュールの診断データなどが含まれることができる。また、第2データは、必要に応じて、測定された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。
【0049】
また、第2データは、緊急なデータを処理するために、MBMS102~110から受信したデータのうち至急性が劣るデータであってもよい。例えば、至急性が劣るデータは、電池モジュールの自己診断の結果データ、AUX(ファン状態、ドアオープンなど)センシングデータなどを含むことができる。一方、かかる第2データに設定される基準も予め設定されてもよい。
【0050】
データ処理部302において、第1データに分類されたデータは、第1データ送信部304に伝達される。第1データ送信部304は、第1データをCAN通信方式で上位システム10にリアルタイムで送信する。この際、第1データ送信部304の通信方法は、インターフェース、伝送方法、および伝送周期などにおいて、従来の上位システム10とのデータ通信方法と同様であってもよい。
データ処理部302において、第2データに分類されたデータは、第2データ格納部306に伝達される。
【0051】
第2データ格納部306は、データ処理部302から受信した第2データを(場合に応じて、タイムスタンプを含む)格納する。このように、第2データをタイムスタンプとともに格納しストリーミングで送信することで、通信時間を短縮することができる。
【0052】
第2データ通信部308は、上位システム10にブロックの形態で第2データを周期的に、または上位システム10から第2データ送信要請信号を受信する場合に上位システム10にストリーミング送信をする。例えば、比較的に送信速度が速いイーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiで送信されることができる。しかし、これは例示的な通信方法であって、通信方法に特に制限はない。ストリーミングでブロックの形態で第2データを上位システム10に送信可能な通信方法であれば何れであってもよい。
【0053】
図3bには、本発明の一実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートが示されている。
受信部300が複数の下位BMS102~110からデータをリアルタイムで受信する(S300)。受信されるデータには、それぞれの電池モジュールまたは電池セルにおいて測定された電圧、電流、温度データ、およびMBMS102~110においてそれぞれ電池状態を診断した情報データのうち正常状態情報データまたは異常データ(例えば、過電圧状態、低電圧状態、急激な温度変化などの電池の異常と関連した全ての情報)が含まれることができる。また、受信されるデータには、電池モジュールに付着しているファン状態データなどの電池および電池モジュールと関連した状態情報が全て含まれることができる。
【0054】
データ処理部302は、受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信されなければならないデータであるか否かを判断する(S302)。データ処理部302は、受信部300から伝達を受けたデータを分析し、受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信されなければならないデータ、例えば、電池の過電圧、低電圧、端子開放、予め設定された値以上の急激な電池の温度変化データ、またはMBMSから受信された電池異常または危険信号データなどであるか否かを判断する。
【0055】
データ処理部302は、受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信されなければならないデータであると、当該データを第1データと判断する(S304)。
データ処理部302は、第1データと判断されたデータを第1データ送信部304に伝達する。第1データ送信部304は、第1データをリアルタイムでCAN方式で上位システム10に送信する(S306)。
データ処理部302は、受信されたデータが、予め設定された基準により、緊急に送信されなければならないデータではないと、第2データと判断する(S308)。
【0056】
第2データは、例えば、受信したデータのうち、事件発生の順序が重要なデータであるか、グローバル(global)時間データが必要なデータであってもよい。例えば、事件発生の順序が重要なデータ、またはグローバル(global)時間データには、電池セルの電圧、温度、電池モジュールの診断データなどが含まれることができる。また、第2データは、必要に応じて、測定された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。
【0057】
また、第2データは、緊急なデータを処理するために、MBMS102~110から受信したデータのうち至急性が劣るデータであってもよい。例えば、至急性が劣るデータは、電池モジュールの自己診断の結果データ、AUX(ファン状態、ドアオープンなど)センシングデータなどを含むことができる。一方、かかる第2データに設定される基準も予め設定されてもよい。
データ処理部302は、第2データと判断したデータを第2データ格納部306に伝達する。
【0058】
第2データを受信した第2データ格納部306は、第2データをタイムスタンプとともに格納する(S310)。このように、第2データを格納してブロックの形態でストリーミング送信をすることで、通信時間を短縮させることができる。
第2データは、上位システム10から送信要請信号を受信するか、または予め設定された周期で、上位システム10にストリーミングで送信される(S312)。
【0059】
例えば、比較的に送信速度が速いイーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiで送信されることができる。しかし、これは例示的な通信方法であって、通信方法に特に制限はない。ストリーミングでブロックの形態で格納された第2データを上位システム10に送信可能な通信方法であれば何れであってもよい。
【0060】
図4には、本発明の他の実施形態に係るBMSシステムが示されている。
RBMS100は、複数の端子401、403、405、D/Aデータ変換部400、第1データ送信部402、受信部404、第2データ格納部406、および第2データ通信部408を含む。
【0061】
複数の端子401、403、405からデジタル信号を受信する。RBMS100が受信するデジタル信号は、上位システムに直ちに伝達しなければならない異常信号、例えば、MCCB(配線用遮断器)または保護リレーから直接受信される信号、各種センサ(ドアオープン、過電圧/過電流継電器など)から直接受信される信号であってもよい。例示のみならず、前記デジタル信号は、センサを介して直接デジタル信号として入力を受けてもよく、上位システム10にリアルタイムで伝達しなければならない緊急な情報である場合は、何れも本構成により実現されることができる。このように直接受信されるデジタル信号は、アナログに変換され、リアルタイムで上位システム10に送信されなければならない信号として予め構成された装置により受信される。
【0062】
D/Aデータ変換部400は、受信されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。複数の端子を介して受信されたデジタル信号はリアルタイムで上位システムに伝達されなければならない信号であり、この信号がアナログデータに変換されたデータは第1データである。
【0063】
D/Aデータ変換部400は、デジタル信号をアナログ信号に変換した後、当該アナログデータである第1データを第1データ送信部402に伝送する。
D/Aデータ変換部400から第1データを受信した第1データ送信部402は、上位システムにリアルタイムでCAN方式で送信する。
【0064】
受信部404は、複数のMBMSからデータを受信する。複数のMBMSから受信されるデータは、事件発生の順序が重要なデータであるか、またはグローバル(global)時間データが必要なデータであってもよく、例えば、電池セルの電圧、温度、電池モジュールの診断データなどであってもよい。受信部404が受信するデータは、測定された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。
【0065】
また、受信部404が受信するデータは、至急性が劣るデータであってもよく、例えば、電池モジュールの自己診断の結果データ、AUX(ファン状態、ドアオープンなど)センシングデータなどを含むことができる。かかる例示のみならず、受信部404が受信するデータは予め設定されてもよい。
受信部404が受信したデータは、第2データであって、第2データ格納部406に伝送される。
【0066】
第2データ格納部406は、受信した第2データをタイムスタンプとともに格納する。このように、第2データを格納しブロックの形態でストリーミングで送信することで、通信時間を短縮することができる。
【0067】
第2データ通信部408は、上位システム10にブロックの形態で格納された第2データを周期的に、または上位システム10から第2データ送信要請信号を受信する場合に上位システム10にストリーミング送信をする。例えば、比較的に送信速度が速いイーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiで送信されることができる。しかし、これは例示的な通信方法であって、通信方法に特に制限はない。ストリーミングでブロックの形態で格納された第2データを上位システム10に送信可能な通信方法であれば何れであってもよい。
【0068】
図5には、本発明の他の実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートが示されている。
複数の端子401、403、405からデジタル信号を受信する(S500)。RBMS100が受信するデジタル信号は、上位システムに直ちに伝達しなければならない異常信号、例えば、MCCB(配線用遮断器)または保護リレーから直接受信される信号、各種センサ(ドアオープン、過電圧/過電流継電器など)から直接受信される信号であってもよい。例示のみならず、前記デジタル信号は、センサを介して直接デジタル信号として入力を受けてもよく、上位システム10にリアルタイムで伝達しなければならない緊急な情報である場合は、何れも本構成により実現されることができる。このように直接受信されるデジタル信号は、アナログに変換され、リアルタイムで上位システム10に送信されなければならない信号として予め構成された装置により受信される。
【0069】
D/Aデータ変換部400は、受信されたデジタル信号をアナログ信号に変換する(S502)。複数の端子を介して受信されたデジタル信号はリアルタイムで上位システムに伝達されなければならない信号であり、アナログデータに変換されたデータは第1データである。
D/Aデータ変換部400は、デジタル信号をアナログ信号に変換した後、当該アナログ信号のデータである第1データを第1データ送信部402に伝送する。
【0070】
D/Aデータ変換部400から第1データを受信した第1データ送信部402は、上位システム10にリアルタイムで送信する(S504)。この際、第1データ送信部402は、上位システム10にCAN方式で第1データをリアルタイムで送信することができる。
【0071】
図6には、本発明の他の実施形態に係るBMSによる上位システムへのデータ伝送方法のフローチャートが示されている。
受信部404は、複数のMBMSからデータを受信する(S600)。複数のMBMSから受信されるデータは、事件発生の順序が重要なデータであるか、またはグローバル(global)時間データが必要なデータであってもよく、例えば、電池セルの電圧、温度、電池モジュールの診断データなどであってもよい。第2データは、例えば、測定された時間を示すタイムスタンプを含むことができる。
【0072】
また、受信部404が受信するデータは、至急性が劣るデータであってもよく、例えば、電池モジュールの自己診断の結果データ、AUX(ファン状態、ドアオープンなど)センシングデータなどを含むことができる。かかる例示のみならず、受信部404が受信するデータは予め設定されてもよい。
受信部404が受信したデータは、第2データであって、第2データ格納部406に伝送される。
【0073】
第2データ格納部406は、受信した第2データをタイムスタンプとともに格納する(S602)。このように、第2データを格納しブロックの形態でストリーミングで送信することで、通信時間を短縮することができる。
【0074】
第2データ通信部408は、上位システム10に格納された第2データを周期的に、または上位システム10から第2データ送信要請信号を受信する場合に上位システム10にブロックの形態でストリーミング送信をする(S604)。例えば、比較的に送信速度が速いイーサネットベースのUDP(User Datagram Protocol)またはTCP(Transmission Control Protocol)、またはwi-fiで送信されることができる。しかし、これは例示的な通信方法であって、通信方法に特に制限はない。ストリーミングでブロックの形態で格納された第2データを上位システム10に送信可能な通信方法であれば何れであってもよい。
【0075】
図7には、本発明の一実施形態に係る電池管理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
電池管理システムは、各種処理および各構成を制御するマイクロコントローラ(MCU)710と、オペレーティングシステムプログラムおよび各種プログラム(例えば、電池パックの異常可否の診断プログラムあるいは電池パックの温度推定プログラム)などが記録されるメモリ720と、電池セルモジュールおよび/または半導体スイッチング素子との間で入力インターフェースおよび出力インターフェースを提供する入出力インターフェース730と、有無線通信網を介して外部と通信可能な通信インターフェース740と、を備えることができる。このように、本発明に係るコンピュータプログラムは、メモリ720に記録され、マイクロコントローラ710により処理されることで、例えば、図3aおよび図4に示した各機能ブロックを行うモジュールとして実現されてもよい。
【0076】
本明細書において、本発明の原理の「一実施形態」およびかかる表現の多様な変形の指称は、この実施形態と関連して特定の特徴、構造、特性などが本発明の原理の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。よって、表現「一実施形態において」と、本明細書の全体にわたって開示された任意の他の変形例とは、必ずしも全てが同じ実施形態を指称するものではない。
【0077】
本明細書を通じて開示された全ての実施形態および条件付けの例は、本発明の技術分野における通常の知識を有する当業者が本発明の原理および概念に対する理解を助けるために記述されたものであって、当業者であれば、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で変形された形態に実現可能であることを理解することができるであろう。よって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮しなければならない。本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての差異点は本発明に含まれたものと解釈しなければならない。
【符号の説明】
【0078】
10 上位システム
15 ESS
20 ESSラック、電池ラック
100 RBMS(ラックMBS)
102、104、106、108、110 下位BMS、MBMS(モジュールBMS)
300 受信部
302 データ処理部
304 第1データ送信部
306 第2データ格納部
308 第2データ通信部
400 D/Aデータ変換部
401 端子
402 第1データ送信部
403 端子
404 受信部
405 端子
406 第2データ格納部
408 第2データ通信部
710 マイクロコントローラ(MCU)
720 メモリ
730 入出力インターフェース
740 通信インターフェース
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7