(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】コネクタ組付け方法
(51)【国際特許分類】
H01R 43/18 20060101AFI20221219BHJP
H01R 13/506 20060101ALI20221219BHJP
H01B 7/00 20060101ALI20221219BHJP
H01B 13/00 20060101ALI20221219BHJP
H01R 13/56 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
H01R43/18
H01R13/506
H01B7/00 306
H01B13/00 521
H01R13/56
(21)【出願番号】P 2018097949
(22)【出願日】2018-05-22
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】山梨 大介
【審査官】藤島 孝太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-102745(JP,A)
【文献】特開2002-078137(JP,A)
【文献】特開2011-023267(JP,A)
【文献】特開2005-339836(JP,A)
【文献】特開2017-033851(JP,A)
【文献】特開2002-101520(JP,A)
【文献】特許第6735313(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/40 -13/533
13/56 -13/72
43/027-43/28
H02G 3/00 - 3/04
H01B 7/00
H01B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタハウジングの開口部における電線引き出し口に電線を挿通させる工程と、
前記電線に対して電気的に接続された導電性部材を前記コネクタハウジングの内方に収容する工程と、
電線挿通孔に前記電線が挿通されている閉塞体を前記開口部に取り付けて前記電線引き出し口を塞ぎ、前記電線挿通孔を介して前記電線引き出し口から前記電線を前記コネクタハウジングの外方に引き出させる工程と、
引き出された前記電線が内方に挿通されている筒軸方向に伸縮可能な筒状の保護部材を圧縮する工程と、
圧縮させた前記保護部材を復元力で伸長させることによって、前記保護部材の一方の端部の端面を前記閉塞体に当接させ、圧縮状態のまま復元力で前記端面から前記閉塞体に押圧力を作用させる工程と、
を有し、
前記保護部材を圧縮する工程では、前記保護部材の前記一方の端部を治具で圧縮する際に、前記治具を成す第1係止部材と第2係止部材のそれぞれの第1係止部を前記保護部材の前記一方の端部における第1溝部に挿入し、かつ、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの第2係止部を前記保護部材の前記一方の端部における第2溝部に挿入して、前記保護部材の前記一方の端部における前記第1溝部と前記第2溝部の間を圧縮し、
前記押圧力を作用させる工程では、圧縮状態の前記保護部材から前記治具を取り外し、前記保護部材の圧縮力を解放させることによって、前記端面が前記閉塞体に向かうように前記一方の端部を復元力で伸長させ、これにより前記保護部材の前記一方の端部の前記端面を前記閉塞体に当接させ、
前記押圧力を作用させる工程で前記保護部材の前記圧縮力を解放させる際に、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの前記第1係止部を前記第1溝部から抜き出し、かつ、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの前記第2係止部を前記第2溝部から抜き出して、前記保護部材の前記圧縮力を解放させることを特徴としたコネクタ組付け方法。
【請求項2】
前記押圧力を作用させる工程では、圧縮状態の前記保護部材から前記治具を取り外し、前記保護部材の圧縮力を解放させることによって、前記復元力で前記保護部材の前記一方の端部を前記閉塞体の収容室に挿入し、前記収容室の壁面に前記保護部材の前記一方の端部の前記端面を当接させることを特徴とした請求項1に記載のコネクタ組付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ組付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタは、端子金具に対して電気的に接続された電線と共にコネクタ付き電線を構成する。そのコネクタ付き電線においては、電線が閉塞体の電線挿通孔を介してコネクタハウジングの内方から外方へと引き出されており、その引き出されている電線をコルゲートチューブ等の保護部材で覆って保護している。その閉塞体は、コネクタハウジングの開口部の電線引き出し口を塞ぐものであり、引き出されている電線を露出させないように保護部材を保持する。この種のコネクタ付き電線については、例えば、下記の特許文献1に開示されている。その特許文献1のコネクタ付き電線には、閉塞体としての電線カバーが設けられている。その電線カバーは、コネクタハウジングの開口部を外方から覆う2つの半割部材の嵌合体であり、それぞれの半割部材における半円環状の係止部をコルゲートチューブの溝部に噛み込ませることによって、コルゲートチューブを保持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来のコネクタ付き電線は、コルゲートチューブで電線を保護するために、2つの半割部材をコネクタハウジングの開口部に組み付けつつ、それぞれの半割部材の係止部をコルゲートチューブの溝部に噛み込ませる必要がある。よって、従来のコネクタ付き電線は、コルゲートチューブ等の保護部材の組付け作業性について改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、保護部材の組付け作業性に優れたコネクタ組付け方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する為、本発明に係るコネクタ組付け方法は、コネクタハウジングの開口部における電線引き出し口に電線を挿通させる工程と、前記電線に対して電気的に接続された導電性部材を前記コネクタハウジングの内方に収容する工程と、電線挿通孔に前記電線が挿通されている閉塞体を前記開口部に取り付けて前記電線引き出し口を塞ぎ、前記電線挿通孔を介して前記電線引き出し口から前記電線を前記コネクタハウジングの外方に引き出させる工程と、引き出された前記電線が内方に挿通されている筒軸方向に伸縮可能な筒状の保護部材を圧縮する工程と、圧縮させた前記保護部材を復元力で伸長させることによって、前記保護部材の一方の端部の端面を前記閉塞体に当接させ、圧縮状態のまま復元力で前記端面から前記閉塞体に押圧力を作用させる工程と、を有し、前記保護部材を圧縮する工程では、前記保護部材の前記一方の端部を治具で圧縮する際に、前記治具を成す第1係止部材と第2係止部材のそれぞれの第1係止部を前記保護部材の前記一方の端部における第1溝部に挿入し、かつ、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの第2係止部を前記保護部材の前記一方の端部における第2溝部に挿入して、前記保護部材の前記一方の端部における前記第1溝部と前記第2溝部の間を圧縮し、前記押圧力を作用させる工程では、圧縮状態の前記保護部材から前記治具を取り外し、前記保護部材の圧縮力を解放させることによって、前記端面が前記閉塞体に向かうように前記一方の端部を復元力で伸長させ、これにより前記保護部材の前記一方の端部の前記端面を前記閉塞体に当接させ、前記押圧力を作用させる工程で前記保護部材の前記圧縮力を解放させる際に、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの前記第1係止部を前記第1溝部から抜き出し、かつ、前記第1係止部材と前記第2係止部材のそれぞれの前記第2係止部を前記第2溝部から抜き出して、前記保護部材の前記圧縮力を解放させることを特徴としている。
【0007】
ここで、前記押圧力を作用させる工程では、圧縮状態の前記保護部材から前記治具を取り外し、前記保護部材の圧縮力を解放させることによって、前記復元力で前記保護部材の前記一方の端部を前記閉塞体の収容室に挿入し、前記収容室の壁面に前記保護部材の前記一方の端部の前記端面を当接させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るコネクタ組付け方法は、保護部材の一方の端部の端面を閉塞体に当接させ、圧縮状態のまま復元力でその端面から閉塞体に押圧力を作用させる。つまり、本発明に係るコネクタ組付け方法においては、かかる押圧力が作用するように保護部材をコネクタに組み付ければよいので、コネクタに対する一方の端部の相対的な位置の調整作業を行わずとも、その一方の端部の相対的な位置を所望の位置に設置することができる。よって、このコネクタ組付け方法においては、閉塞体と保護部材との間で電線を覆い隠すことができるので、保護部材による電線保護機能を確保することができる。このように、このコネクタ組付け方法は、一方の端部の位置調整を不要にしたコネクタに対する保護部材の簡便な組付けを可能にするので、保護部材による電線保護機能を確保しつつコネクタに対する保護部材の組付け作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施形態のコネクタ付き電線を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態のコネクタ付き電線の部分的な分解斜視図である。
【
図4】
図4は、保護部材の圧縮力解放前の状態を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、変形例1のコネクタ付き電線を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、変形例1のコネクタ付き電線の部分的な分解斜視図である。
【
図9】
図9は、保護部材の圧縮力解放前の状態を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、変形例2のコネクタ付き電線の部分的な分解断面図である。
【
図12】
図12は、変形例2のコネクタ付き電線を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係るコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線及びコネクタ組付け方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
[実施形態]
本発明に係るコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線及びコネクタ組付け方法の実施形態の1つを
図1から
図5に基づいて説明する。
【0015】
図1から
図5の符号1は、本実施形態のコネクタを示す。また、
図1から
図5の符号WHは、このコネクタ1が電線Weに対して電気的に接続された状態で取り付けられたコネクタ付き電線を示す。コネクタ電線保護構造は、そのコネクタ付き電線WHが具備するものであり、後述するコネクタハウジング10の開口部11と閉塞体20と保持機構30と保護部材40とを備える。そのコネクタ付き電線WHは、後述するコネクタ組付け方法によって組み付けられる。
【0016】
コネクタ1は、相手方コネクタ(図示略)と共にコネクタ装置を構成する。コネクタ装置とは、第1コネクタと第2コネクタとの間の物理的且つ電気的な接続によって、第1コネクタと第2コネクタとに各々電気的に接続された接続対象物同士を電気的に繋ぐ装置である。ここでは、便宜上、コネクタ1を第1コネクタとし、相手方コネクタを第2コネクタとする。
【0017】
ここで、接続対象物とは、例えば、インバータ等の電源回路、回転機等の電気機器などのことを指している。例えば、コネクタ1は、電気機器(図示略)に対して、電線Weを介して電気的に接続される。一方、相手方コネクタは、電源回路(図示略)の筐体に取り付けられ、電線(図示略)を介して電源回路に電気的に接続される。このコネクタ1と相手方コネクタは、互いが電気的に接続されることによって、電気機器と電源回路との間を電気的に繋ぐことができ、電源(二次電池等)からの電気機器への給電や電気機器で生成した電気の電源への充電を行うことができる。
【0018】
本実施形態のコネクタ1は、相手方コネクタに挿入嵌合させることによって、この相手方コネクタに対して電気的に接続される。一方、このコネクタ1は、相手方コネクタからの抜去と共に、この相手方コネクタとの間の電気的な接続が解消される。
【0019】
本実施形態のコネクタ1は、導電性部材としての端子金具(図示略)を備える。端子金具は、金属(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)などの導電性材料によって所定の形状に成形し、電線Weの端末に対して電気的に接続させる。この端子金具は、雌端子形状に成形されたものであってもよく、雄端子形状に成形されたものであってもよい。また、この端子金具は、電線Weの端末に対して、加締め等で圧着させることで電気的に接続してもよく、溶接等で固着させることで電気的に接続してもよい。本実施形態のコネクタ1においては、その一対の端子金具と電線Weが2組設けられている。
【0020】
更に、本実施形態のコネクタ1は、筐体としてのコネクタハウジング10を備える(
図1から
図5)。コネクタハウジング10は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形する。このコネクタハウジング10は、内方に導電性部材としての端子金具を収容する。この例示では、コネクタハウジング10の内方に2つの端子金具が収容されている。
【0021】
このコネクタハウジング10は、導電性部材に対して電気的に接続された電線Weを内方から外方へと引き出させる筒状の開口部11を有する(
図1から
図5)。その開口部11は、電線Weをコネクタハウジング10の内方から外方へと引き出すための開口(以下、「電線引き出し口」という。)11aを有する(
図2、
図3及び
図5)。この開口部11は、電線We毎に形成されたものであってもよく、複数本の電線Weを外方に引き出させる1つの空間として形成されたものであってもよい。この例示の開口部11は、トラック状の筒型に形成し、2本の電線Weを同じ向きで外方に引き出させる。
【0022】
また更に、本実施形態のコネクタ1は、その開口部11に取り付けて当該開口部11の電線引き出し口11aを塞ぐ閉塞体20を備える(
図1から
図5)。閉塞体20は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形する。この例示の閉塞体20は、電線引き出し口11aを外方から覆うものであり、開口部11の筒型形状に合わせたトラック形状の外周面を有するように形成している。この閉塞体20は、電線引き出し口11aから引き出される電線Weを挿通させるための貫通孔(以下、「電線挿通孔」という。)21を有する(
図2、
図3及び
図5)。よって、電線Weは、その電線挿通孔21を介して電線引き出し口11aから引き出される。この例示の閉塞体20は、円形の電線挿通孔21が電線We毎に設けられている。
【0023】
このコネクタ1においては、開口部11に対して閉塞体20を保持させる。開口部11と閉塞体20との間には、その保持を担う保持機構30が設けられている(
図1から
図5)。保持機構30は、開口部11に設けた第1係合体31と、閉塞体20に設けた第2係合体32と、を備える(
図1から
図5)。この保持機構30は、第1係合体31と第2係合体32とを互いに係合させることによって、開口部11に取り付けた閉塞体20を当該開口部11に保持させる。この例示では、爪状の第1係合体31を開口部11の外周面から突出させている(
図1から
図5)。この例示の第2係合体32は、電線Weの引き出し方向とは逆向きに突出させ且つ開口部11の周方向で間隔を空けて対向配置させた2本の軸部32aと、それぞれの軸部32aの突出方向側の端部同士を繋ぐ係止部32bと、を有する(
図1、
図3及び
図4)。この第2係合体32においては、それぞれの軸部32aに可撓性を持たせているので、閉塞体20の開口部11への組付け動作の進行と共に、係止部32bが爪状の第1係合体31を乗り越えて、開口部11の筒軸方向で係止部32bが第1係合体31に対して対向配置状態となる。これに伴い、閉塞体20は、開口部11に保持される。この例示では、保持機構30を4箇所に配置している。
【0024】
コネクタ付き電線WHは、このコネクタ1に対して電線Weを電気的に接続させたものであり、電線挿通孔21を介して電線引き出し口11aから引き出された電線Weを保護する保護部材40を備える(
図1から
図5)。保護部材40は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形する。この保護部材40は、その引き出された電線Weを内方に挿通させることによって保護する。よって、この保護部材40は、筒状に成形する。この保護部材40は、筒軸方向に伸縮可能な部材として成形する。この保護部材40は、筒軸方向における全体が伸縮可能なものであってもよく、筒軸方向における一部又は複数箇所が伸縮可能なものであってもよい。例えば、この保護部材40は、筒軸方向における全体に柔軟性を持たせることによって、その全体を伸縮可能にしてもよい。また、この保護部材40は、筒軸方向における一部又は複数箇所に柔軟性を持たせる一方、残りの部分を高強度なものとして形成することによって、その一部又は複数箇所で筒軸方向に伸縮させると共に、残りの高強度の部分で電線Weの保護機能を向上させてもよい。更に、この保護部材40は、筒軸方向に伸縮可能で且つ筒軸方向に対する傾斜方向に屈曲可能な部材であってもよい。ここでは、円筒状のコルゲートチューブを保護部材40の一例として挙げている。この例示では、保護部材40を電線We毎に設けている。
【0025】
この保護部材40は、一方の端部41の端面41a(
図2、
図3及び
図5)を閉塞体20に当接させ、圧縮状態のまま復元力で端面41aから閉塞体20に押圧力F1を作用させる(
図2)。つまり、本実施形態のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法においては、かかる押圧力F1が作用するように保護部材40をコネクタ1に組み付ければよいので、コネクタ1に対する一方の端部41の相対的な位置の調整作業を行わずとも、その一方の端部41の端面41aを閉塞体20に当接させることができる。よって、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法においては、閉塞体20と保護部材40との間で電線Weを覆い隠すことができるので、その間での電線保護機能を確保することができる。特に、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法では、一方の端部41を閉塞体20の後述する収容室22aに収容しているので、これと相俟って、閉塞体20と保護部材40との間での電線保護機能を向上させることができる。このように、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、一方の端部41の位置調整を不要にしたコネクタ1に対する保護部材40の簡便な組付けを可能にするので、閉塞体20と保護部材40との間での電線保護機能を確保しつつコネクタ1に対する保護部材40の組付け作業性を向上させることができる。例えば、先に示した従来例では係止部をコルゲートチューブの溝部に噛み込ませることでコルゲートチューブの一方の端部の位置調整を行うが、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、そのような位置調整を必要としない。
【0026】
ここで、この保護部材40は、圧縮状態で端面41aが閉塞体20に当接し続けるように、例えば、一方の端部41とは別の部位(例えば、他方の端部)を所定位置に固定する。その所定位置とは、相手方コネクタに対する相対的な位置が変位しない場所のことである。その保護部材40の固定工程は、後述する圧縮力解放工程を実施する前に行ってもよく、その圧縮力解放工程を実施した後で行ってもよい。何れにせよ、このコネクタ付き電線WHは、一方の端部41とは別の部位を所定位置に固定することによって、圧縮状態で端面41aを閉塞体20に当接させ続けることができる。
【0027】
また、本実施形態のコネクタ付き電線WHにおいては、閉塞体20を次のように形成することによって、閉塞体20と保護部材40との間で一方の端部41から電線Weを露出させないようにしている。本実施形態の閉塞体20は、電線挿通孔21毎に筒部22を有しており(
図1から
図5)、その筒部22の内方の空間を一方の端部41の収容室22aとして利用する(
図2、
図3及び
図5)。つまり、本実施形態の閉塞体20は、保護部材40の一方の端部41を収容する収容室22aを備えている。この例示の筒部22は、電線挿通孔21と同軸の円筒状に形成しており、その内方の円柱状の空間を収容室22aとして利用する。但し、その収容室22aは、保護部材40の一方の端部41を挿入する際、既に電線挿通孔21から電線Weが引き出されているので、その円柱状の空間の内周面と電線Weの外周面とによって円筒状の空間となっている。このように、本実施形態のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、保護部材40の一方の端部41を収容室22aに収容するので、閉塞体20と保護部材40との間で一方の端部41からの電線Weの露出を抑えることができ、その間での電線Weの保護機能を確保することができる。
【0028】
その閉塞体20は、電線挿通孔21の周縁に、収容室22aに収容された保護部材40の一方の端部41の端面41aを筒軸方向で係止する環状部23を備える(
図2、
図3及び
図5)。この例示の環状部23は、円環状に形成されており、収容室22aの壁面の一部を形成している。
【0029】
本実施形態のコネクタ付き電線WHは、次のようなコネクタ組付け方法で組み付けられる。そのコネクタ組付け方法は、少なくとも下記の工程を経るものである。
【0030】
本実施形態のコネクタ組付け方法は、開口部11の電線引き出し口11aに電線Weを挿通させる工程を有する。この電線引き出し口11aへの電線挿通工程では、電線Weの長さ等の諸条件に応じて、電線Weを一方の端部又は他方の端部から電線引き出し口11aに挿通させる。この例示では、電線Weを一方の端部から電線Weの引き出し方向とは逆向きで電線引き出し口11aに挿通させることによって、その電線Weの一方の端部をコネクタハウジング10の内方に挿入する。
【0031】
本実施形態のコネクタ組付け方法では、その電線引き出し口11aへの電線挿通工程を終えた後に、電線Weの一方の端部への導電性部材(端子金具)の取り付け工程を設けている。そして、本実施形態のコネクタ組付け方法においては、この導電性部材の取り付け工程の後に、この導電性部材をコネクタハウジング10の内方に収容する工程を設けている。
【0032】
本実施形態のコネクタ組付け方法は、電線挿通孔21に電線Weが挿通されている閉塞体20を開口部11に取り付けて電線引き出し口11aを塞ぎ、電線挿通孔21を介して電線引き出し口11aから電線Weをコネクタハウジング10の外方に引き出させる工程を有する。この閉塞体取付工程は、コネクタハウジング10の内方への導電性部材の収容工程の後に行う。
【0033】
ここで、電線Weは、その長さ等の諸条件に応じて、一方の端部又は他方の端部から電線挿通孔21に挿通させる。この電線挿通孔21への電線挿通工程は、電線引き出し口11aへの電線挿通工程の実施前から閉塞体取付工程の実施前までの間の何れかの時機に実施する。この例示では、電線引き出し口11aへの電線挿通工程が実施される前に、電線Weを一方の端部から電線挿通孔21に挿通させておく。また、このコネクタ組付け方法では、保護部材40や環状の防水部材51(
図2、
図3及び
図5)等に対しても、電線Weを一方の端部又は他方の端部から電線挿通孔21に挿通させる。その保護部材40等への電線挿通工程は、電線引き出し口11aへの電線挿通工程の実施前から閉塞体取付工程の実施前までの間の何れかの時機に実施する。この例示では、電線引き出し口11aへの電線挿通工程が実施される前に(つまり、電線挿通孔21への電線挿通工程と同等の時機に)、電線Weを一方の端部から保護部材40等に挿通させておく。
【0034】
本実施形態のコネクタ組付け方法は、電線挿通孔21を介して電線引き出し口11aから引き出された電線Weが内方に挿通されている保護部材40を圧縮する工程を有している。この保護部材40の圧縮工程においては、保護部材40における少なくとも一方の端部41を圧縮させる。よって、この保護部材40の圧縮工程では、保護部材40を全体的に圧縮させてもよく、保護部材40の一方の端部41のみを圧縮させてもよい。
【0035】
この保護部材40の圧縮工程は、保護部材40への電線挿通工程を実施する前に行ってもよく、保護部材40への電線挿通工程を実施した後で行ってもよい。この例示では、保護部材40への電線挿通工程を実施した後で行う。
【0036】
例えば、この保護部材40の圧縮工程は、保護部材(コルゲートチューブ)40の一方の端部41に取り付ける治具(図示略)を利用して行う。その治具とは、例えば、第1係止部材と、第2係止部材と、これら第1係止部材及び第2係止部材を互いに固定させる固定機構と、を有するものである。第1係止部材と第2係止部材は、各々、保護部材40の一方の端部41における第1溝部に挿入する第1係止部と、その一方の端部41における第2溝部に挿入する第2係止部と、を有している。第1溝部と第2溝部との間には、複数の別の溝部が存在している。ここでは、第1溝部が第2溝部よりも端面41a側に配置されている。第1係止部材と第2係止部材は、第1係止部と第2係止部との間の間隔を、保護部材40の一方の端部41における第1溝部と第2溝部との間の所望の圧縮量に応じた間隔に設定する。固定機構は、保護部材40を圧縮状態にして第1係止部材と第2係止部材とを保護部材40に仮保持させることが可能なものであればよく、例えば、螺子止め機構やロック機構等を用いる。
【0037】
保護部材40の圧縮工程においては、第1係止部材の第1係止部と第2係止部とを各々保護部材40の一方の端部41における第1溝部と第2溝部とに挿入し、かつ、第2係止部材の第1係止部と第2係止部とを各々保護部材40の一方の端部41における第1溝部と第2溝部とに挿入した上で、第1係止部材と第2係止部材とを固定機構で互いに固定して保護部材40に仮保持させる。これにより、保護部材40においては、一方の端部41が軸線方向で圧縮状態となる(
図4及び
図5)。この圧縮状態の保護部材40においては、第1係止部材と第2係止部材のそれぞれの第1係止部と第2係止部から軸線方向の圧縮力F2が作用しており、その反力として第1係止部材と第2係止部材のそれぞれの第1係止部と第2係止部に対して軸線方向の復元力を作用させている。
【0038】
本実施形態のコネクタ組付け方法は、圧縮させた保護部材40を復元力で伸長させることによって、その保護部材40の一方の端部41の端面41aを閉塞体20に当接させ、圧縮状態のまま復元力で端面41aから閉塞体20に押圧力F1を作用させる工程を有する。この圧縮力解放工程では、端面41aが電線挿通孔21の周縁の環状部23に当接し、その環状部23に対して押圧力F1を作用させる。
【0039】
この例示では、圧縮状態の保護部材40から治具を取り外して、その保護部材40の圧縮力F2を解放させることによって、保護部材40を復元力で伸長させる。ここで、復元力は、軸線方向の双方に向けて作用している。よって、治具の固定機構は、例えば、第1係止部材と第2係止部材との固定状態を解除した際に、第1溝部からそれぞれの第1係止部を抜き出すことができる一方、第2溝部にそれぞれの第2係止部を挿入させたままにすることが可能なものとして構成する。これにより、保護部材40においては、復元力で端面41aが閉塞体20に向かうように一方の端部41を伸長させることができる。よって、この保護部材40は、復元力で一方の端部41が収容室22aに挿入される。この保護部材40においては、これに伴い端面41aが閉塞体20に当接し、圧縮状態のまま復元力で端面41aから閉塞体20に押圧力F1を作用させる(
図2)。
【0040】
以上示したように、本実施形態のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、保護部材40による電線保護機能を確保しつつコネクタ1に対する保護部材40の組付け作業性を向上させることができる。更に、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、端面41aから閉塞体20に押圧力F1を作用させるので、その閉塞体20がコネクタハウジング10に押し付けられることになり、コネクタハウジング10の開口部11に対しての閉塞体20の保持機能を向上させることができる。
【0041】
[変形例1]
図6から
図10の符号2は、本変形例のコネクタを示す。また、
図6から
図10の符号WHは、このコネクタ2が電線Weに対して電気的に接続された状態で取り付けられたコネクタ付き電線を示す。本変形例のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、前述した実施形態のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法において、閉塞体20を下記の閉塞体120に置き換えたものに相当する。よって、本変形例の説明では、実施形態と同じ符号を付したものについての具体的な説明を省略する。
【0042】
本変形例の閉塞体120は、実施形態の閉塞体20と同じように、コネクタハウジング10の開口部11に取り付けて当該開口部11の電線引き出し口11aを塞ぐものである(
図6から
図10)。また、この閉塞体120は、実施形態の閉塞体20と同じように、電線引き出し口11aから引き出される電線Weを挿通させるための貫通孔(電線挿通孔)121を有する(
図7及び
図10)。この例示の閉塞体120は、円形の電線挿通孔121が電線We毎に設けられている。この閉塞体120は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形する。
【0043】
ここで、本変形例の閉塞体120は、保護部材40の一方の端部41を収容する収容室122(
図7から
図10)と、この収容室122を有し、開口部11の内方に挿入させる挿入部123(
図6から
図10)と、を備える。
【0044】
挿入部123は、電線引き出し口11aから開口部11の内方に挿入された際に、この電線引き出し口11aを塞ぐ。よって、この例示の挿入部123は、トラック形状に形成している。収容室122は、その挿入部123の内方に、開口(保護部材40の一方の端部41の挿入口)を有する空間として形成する。この例示では、挿入部123の内方に電線挿通孔121と同軸の円柱状の空間を形成し、その円柱状の空間を収容室122として利用する。但し、その収容室122は、実施形態の収容室22aと同じように、保護部材40の一方の端部41を挿入する際、既に電線挿通孔121から電線Weが引き出されているので、その円柱状の空間の内周面と電線Weの外周面とによって円筒状の空間となっている。この収容室122は、挿入部123と共に開口部11の内方に挿入される。この例示の挿入部123には、電線We及び保護部材40毎に収容室122が形成されている。
【0045】
また、閉塞体120は、電線挿通孔121の周縁に、収容室122に収容された保護部材40の一方の端部41の端面41aを筒軸方向で係止する環状部124を備える(
図7及び
図10)。この例示の環状部124は、円環状に形成されており、収容室122の壁面の一部を形成している。
【0046】
本変形例のコネクタ組付け方法は、実施形態と同じものとなる。よって、本変形例の閉塞体120は、実施形態の閉塞体20の同じ時機に組み付けられる。そして、本変形例では、保護部材40が実施形態と同じ圧縮工程と圧縮力解放工程を経て組付けられる。従って、その保護部材40は、実施形態と同じように、一方の端部41の端面41aを閉塞体120に当接させ、圧縮状態のまま復元力で端面41aから閉塞体120の環状部124に押圧力F1を作用させる(
図7)。
【0047】
本変形例のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、上記の如き閉塞体120を用いたとしても、実施形態で説明したものと同様の効果を得ることができる。更に、本変形例のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法では、閉塞体120が挿入部123を備えており、その挿入部123が開口部11の内方に挿入されるので、保護部材40や保護部材40で覆われている電線Weに外力が加わり、一方の端部41の外周面側から収容室122の内周面に例えば径方向の力が作用したとしても、その挿入部123が開口部11の内周面で係止される。つまり、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法では、保護部材40の一方の端部41から閉塞体120に力が作用したとしても、開口部11に対する閉塞体120の相対的な変位を抑えることができる。従って、このコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、コネクタハウジング10の開口部11に対する閉塞体120の組付け状態を所期の状態に維持することができる。例えば、この例示のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法においては、開口部11に対する閉塞体120の相対的な変位を抑えることによって、保持機構30の第1係合体31と第2係合体32との間の係合状態を保つことができるので、その開口部11に対する閉塞体120の組付け状態を所期の状態に維持し続けることができる。
【0048】
ところで、本変形例では、その閉塞体120が開口部11から外れぬように、挿入部123を開口部11の内周面に係止させる。このために、例えば、挿入部123は、開口部11の内方に嵌入させることが望ましい。つまり、本変形例では、開口部11に対する閉塞体120の相対的な変位量を小さくするために、開口部11の内方への挿入部123の挿入を阻害しない範囲内で、開口部11の内周面と挿入部123の外周面との間の間隔を小さくすることが望ましい。
【0049】
[変形例2]
図11及び
図12の符号3は、本変形例のコネクタを示す。また、
図11及び
図12の符号WHは、このコネクタ3が電線Weに対して電気的に接続された状態で取り付けられたコネクタ付き電線を示す。本変形例のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、前述した変形例1のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法において、閉塞体120を下記の閉塞体220に置き換えたものに相当する。よって、本変形例の説明では、実施形態及び変形例1と同じ符号を付したものについての具体的な説明を省略する。
【0050】
本変形例の閉塞体220は、変形例1の閉塞体120と同じように、コネクタハウジング10の開口部11に取り付けて当該開口部11の電線引き出し口11aを塞ぐものであり、その電線引き出し口11aから引き出される電線Weを挿通させるための貫通孔(電線挿通孔)221を有する(
図11及び
図12)。また、本変形例の閉塞体220は、変形例1の閉塞体120と同じように、保護部材40の一方の端部41を収容する収容室222と、この収容室222を有し、開口部11の内方に挿入させる挿入部223と、を備える(
図11及び
図12)。また、本変形例の閉塞体220は、変形例1の閉塞体120と同じように、電線挿通孔221の周縁に、収容室222に収容された保護部材40の一方の端部41の端面41aを筒軸方向で係止する環状部224を備える(
図11及び
図12)。この閉塞体220は、合成樹脂等の絶縁性材料で成形する。
【0051】
この例示の閉塞体220は、変形例1の閉塞体120と同等の形状に形成する。よって、この例示の閉塞体220は、円形の電線挿通孔221が電線We毎に設けられている。また、この例示の挿入部223は、トラック形状に形成されており、電線We及び保護部材40毎に円柱状の収容室222が設けられている。また、この例示の環状部224は、円環状に形成されており、収容室222の壁面の一部を形成している。
【0052】
但し、本変形例の閉塞体220は、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとによる二分割構造体として構成されている(
図11及び
図12)。この例示の第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bは、各々が同等の形状となるように、変形例1の閉塞体120を二分したが如き形状を成している。
【0053】
この閉塞体220は、第1閉塞部材220Aの第1挿入部223Aと第2閉塞部材220Bの第2挿入部223Bとで挿入部223を形成する(
図11)。ここでは、第1挿入部223Aと第2挿入部223Bとを各々トラック形状を二分した半トラック形状に形成しており、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとが互いに組み付けられた際に合わさって、トラック形状の挿入部223を形成する。第1挿入部223Aには、下記の第1溝部221Aと第1空間部222Aと第1半環状部224Aとが形成されている。また、第2挿入部223Bには、下記の第2溝部221Bと第2空間部222Bと第2半環状部224Bとが形成されている。
【0054】
この閉塞体220は、第1閉塞部材220Aの第1溝部221Aと第2閉塞部材220Bの第2溝部221Bとで電線挿通孔221を形成する(
図11)。ここでは、第1溝部221Aと第2溝部221Bとを各々半円状の溝部として形成しており、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとが互いに組み付けられた際に合わさって、円形の電線挿通孔221を形成する。
【0055】
また、この閉塞体220は、第1閉塞部材220Aの第1空間部222Aと第2閉塞部材220Bの第2空間部222Bとで収容室222を形成する(
図11)。ここでは、第1空間部222Aと第2空間部222Bとを各々半円柱状の空間部として形成しており、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとが互いに組み付けられた際に合わさって、円柱状の収容室222を形成する。
【0056】
また、この閉塞体220は、第1閉塞部材220Aの第1半環状部224Aと第2閉塞部材220Bの第2半環状部224Bとで環状部224を形成する(
図11)。ここでは、第1半環状部224Aと第2半環状部224Bとを各々半円環状の鍔部の如く形成しており、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとが互いに組み付けられた際に合わさって、円環状の環状部224を形成する。
【0057】
本変形例のコネクタ組付け方法では、変形例1のコネクタ組付け方法において、電線挿通孔21への電線挿通工程を行わず、例えば、電線引き出し口11aへの電線挿通工程を実施した後、保護部材40の圧縮工程を実施する前までに、第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bとを電線Weとコネクタハウジング10の開口部11とに組み付ける。第1閉塞部材220Aと第2閉塞部材220Bは、かかる組付け工程を経ることで、閉塞体220として形成される。本変形例でも、保護部材40は、変形例1と同じように、圧縮工程と圧縮力解放工程を経て組付けられる。従って、その保護部材40は、変形例1と同じように、一方の端部41の端面41aを閉塞体220に当接させ、圧縮状態のまま復元力で端面41aから閉塞体220の環状部224に押圧力F1を作用させる(
図12)。
【0058】
本変形例のコネクタ電線保護構造、コネクタ付き電線WH及びコネクタ組付け方法は、上記の如き閉塞体220を用いたとしても、変形例1で説明したものと同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0059】
1,2,3 コネクタ
10 コネクタハウジング
11 開口部
11a 電線引き出し口
20,120,220 閉塞体
21,121,221 電線挿通孔
22a,122,222 収容室
30 保持機構
40 保護部材
41 一方の端部
41a 端面
F1 押圧力
F2 圧縮力
We 電線
WH コネクタ付き電線