(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20221219BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20221219BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20221219BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20221219BHJP
H04N 5/225 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G06F3/041 430
G06F3/044 130
G03B17/00 Q
G03B17/02
H04N5/225 100
H04N5/225 200
(21)【出願番号】P 2018125510
(22)【出願日】2018-06-29
【審査請求日】2021-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】秋本 高寛
(72)【発明者】
【氏名】神谷 淳
(72)【発明者】
【氏名】上田 晴久
(72)【発明者】
【氏名】益山 公博
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-134587(JP,A)
【文献】特開2008-236765(JP,A)
【文献】特開2009-130636(JP,A)
【文献】特開2020-005211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
G03B 17/00
G03B 17/02
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作及びスライド操作の検知手段を備えた第1の操作部材と、前記スライド操作の方向において前記第1の操作部材の操作面に隣接して配置され、且つ前記第1の操作部材の操作面に対して背面側に突出した突出部と、ユーザが把持する把持部と、前記検知手段で検出された信号を演算回路に導く配線部と、を有する電子機器であって、
前記検知手段のタッチ検知面は、前記突出部側から順に、前記スライド操作の方向において第1のタッチ検知面から第Nのタッチ検知面の少なくとも2つの検出面に分割され、
前記把持部は、前記スライド操作の方向において、前記少なくとも2つのタッチ検知面の中で前記第Nのタッチ検知面に最も近接しており、
前記検知手段に接続された前記配線部が引き出される方向は、前記スライド操作の方向において前記突出部に近づく方向で、且つ、前記把持部から離れる方向であることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記検知手段は、回路基板の前記背面側の第1の面上に配置され、
前記配線部は、前記第1の面から前記第1の面と反対側の第2の面に配置され、
前記配線部は、前記第2の面に配置された状態で前記検知手段から引き出されている請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記回路基板が引き出される方向は、前記スライド操作の方向において前記突出部に近づく方向で、且つ、前記把持部から離れる方向である請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記
突出部は、接眼部であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1の操作部材の外縁に配置された外装カバーは、導電部材で構成され、
前記第1の操作部材は、非導電部材であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記回路基板において、前記検知手段のタッチ検出面の裏側は、グランドで覆われていない請求項3に記載の電子機器。
【請求項7】
前記回路基板において、前記配線部の裏側は、グランド配線で覆われている請求項3に記載の電子機器。
【請求項8】
前記検知手段のタッチ検知面は、矩形状であり、
前記配線部は、前記矩形状のタッチ検知面の前記突出部側の短辺から引き出される請求項1乃至7の何れか一項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記回路基板は、前記検知手段から引き出された部分を略180°折り返したとき、前記配線部が前記回路基板の折り返し部の内側に位置する請求項3に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関し、特に外乱ノイズによるタッチ操作の誤検知の低減に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置には十字キーやダイヤルなどの設定項目を選択するための操作部材が搭載されている。
【0003】
近年は、表示デバイスとしてタッチパネルを搭載する製品が普及しており、ユーザーは表示された設定項目をタッチするだけで、その項目を選択/設定することが可能となる。
【0004】
また、操作部材としてタッチセンサを搭載する製品もあり、撮像装置において動画撮影を行う場合のユーザーインターフェースとしても期待が高まっている。
【0005】
従来のメカ方式の操作部材で動画撮影中の設定を行うと操作音が雑音として記録されてしまうが、タッチセンサを用いた操作部材では記録される操作音を低減することができる。
【0006】
タッチパネル、タッチセンサの方式には静電容量方式、抵抗膜方式、光学方式等の方式があり、いずれの方式にも短所、長所があり、用途に応じて広く用いられている。
【0007】
その中でも、静電容量方式は精度よく検出することができ、多くの機器に採用されている。
【0008】
特許文献1では、表示画面の周辺にタッチ操作部材を配置するで、タッチパネル使用時に表示画面に直接指が触れて画面が汚れてしまう課題を解消する。
【0009】
それとともに、メカ操作部材削減による機器自体の小型化、薄型化を実現し、かつ操作性を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、表示部周辺の外装にタッチ操作部材を配置しているが、タッチ操作部材から出力された信号を処理する演算装置までの配線経路についての記載がない。
【0012】
つまり、静電容量方式の検出において、プリント配線板や、フレキシブル基板等に電極のパターンを作製し、電極により静電容量の変化を検知することでタッチ操作を行う技術が知られている。
【0013】
通常、タッチ操作の検知に用いるフレキシブル基板上の電極はユーザーが操作しやすいように外装の触りやすい場所に取り付けられる事が多い。
【0014】
そのため、電極から演算装置までのフレキシブル基板の配線経路も必然的に外装近傍で、ユーザーが触れやすい位置になりやすい。
【0015】
しかし、フレキシブル基板の配線経路には、タッチ検知の信号も配線されているため、周囲の金属部品や、ユーザーの指等の影響で配線経路自体が電極として作用してしまう恐れがある。
【0016】
その結果、周囲の金属部品や、ユーザーの指等が外来ノイズとなり、誤検知や操作性悪化などの要因になってしまう。
【0017】
そこで、本発明の目的は、外乱ノイズによるタッチ操作部材の誤検知の低減された電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明は、タッチ操作及びスライド操作の検知手段を備えた第1の操作部材と、前記スライド操作の方向において前記第1の操作部材の操作面に隣接して配置され、且つ前記第1の操作部材の操作面に対して背面側に突出した突出部と、ユーザが把持する把持部と、前記検知手段で検出された信号を演算回路に導く配線部と、を有する電子機器であって、
前記検知手段のタッチ検知面は、前記突出部側から順に、前記スライド操作の方向において第1のタッチ検知面から第Nのタッチ検知面の少なくとも2つの検出面に分割され、
前記把持部は、前記スライド操作の方向において、前記少なくとも2つのタッチ検知面の中で前記第Nのタッチ検知面に最も近接しており、
前記検知手段に接続された前記配線部が引き出される方向は、前記スライド操作の方向において前記突出部に近づく方向で、且つ、前記把持部から離れる方向であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、外乱ノイズによるタッチ操作部材の誤検知の低減を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】デジタルカメラ100のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
【
図4】タッチバー82を備えた上カバー310を内側からみた図である。
【
図5】フレキシブル基板301の配線パターン図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0022】
図1(a)、(b)に本発明を適用可能な装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。
【0023】
図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、
図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
【0024】
図1において、表示部28は画像や各種情報を表示する、カメラ背面に設けられた表示部である。
【0025】
タッチパネル70aは、表示部28の表示面(操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。
【0026】
ファインダー外表示部43は、カメラ上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0027】
シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は各種モードを切り替えるための操作部である。
【0028】
端子カバー40は外部機器との接続ケーブルとデジタルカメラ100とを接続する接続ケーブル等のコネクタ(不図示)を保護するカバーである。
【0029】
メイン電子ダイヤル71は操作部70に含まれる回転操作部材であり、このメイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。
【0030】
電源スイッチ72はデジタルカメラ100の電源のON及びOFFを切り替える操作部材である。
【0031】
サブ電子ダイヤル73は操作部70に含まれ、操作部70に含まれる回転操作部材であり、選択枠の移動や画像送りなどを行える。
【0032】
十字キー74は操作部70に含まれ、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能な十字キー(4方向キー)である。
【0033】
十字キー74の押した部分に応じた操作が可能である。SETボタン75は操作部70に含まれ、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
【0034】
動画ボタン76は、動画撮影(記録)の開始、停止の指示に用いられる。AEロックボタン77は操作部70に含まれ、撮影待機状態で押下することにより、露出状態を固定することができる。
【0035】
拡大ボタン78は操作部70に含まれ、撮影モードのライブビュー表示において拡大モードのON、OFFを行うための操作ボタンである。
【0036】
拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル71を操作することにより、LV画像の拡大、縮小を行える。
【0037】
再生モードにおいては再生画像を拡大し、拡大率を増加させるための拡大ボタンとして機能する。
【0038】
再生ボタン79は操作部70に含まれ、撮影モードと再生モードとを切り替える操作ボタンである。
【0039】
撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。
【0040】
メニューボタン81は、操作部70に含まれ、メニューボタン81が押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。
【0041】
ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、十字キー74やSETボタン75を用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0042】
タッチバー82はタッチ操作を受け付けることが可能なライン状のタッチ操作部材(ラインタッチセンサー)である。
【0043】
グリップ部90を握った右手の親指で操作可能な位置に配置されている。
【0044】
そして、タッチバー82に対するタップ操作(タッチして所定期間以内に移動せずに離す操作)、左右へのスライド操作(タッチした後、タッチしたままタッチ位置を移動する操作)などを受け付け可能である。
【0045】
タッチバー82はタッチパネル70aとは異なる操作部材であり、表示機能は備えていない。
【0046】
通信端子10はデジタルカメラ100がレンズ側(着脱可能)と通信を行う為の通信端子である。
【0047】
接眼部16は、接眼ファインダー(覗き込み型のファインダー)の接眼部であり、ユーザーは、接眼部16を介して内部のEVF29に表示された映像を視認することができる。
【0048】
接眼検知部57は、接眼部16に撮影者が接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。
【0049】
蓋202は、記録媒体200を格納したスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構えた際に右手で握りやすい形状とした保持部である。
【0050】
グリップ部90を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラを保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置にシャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71が配置されている。
【0051】
また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、サブ電子ダイヤル73、タッチバー82が配置されている。
【0052】
図2は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【0053】
図2において、レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。
【0054】
レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、ここでは簡略して一枚のレンズのみで示している。
【0055】
通信端子6はレンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行う為の通信端子であり、通信端子10はデジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行う為の通信端子である。
【0056】
レンズユニット150は、この通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信している。
【0057】
そして、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行い、AF駆動回路3を介して、レンズ103の位置を変位させることで焦点を合わせる。
【0058】
AEセンサー17は、レンズユニット150を通した被写体の輝度を測光する。
【0059】
焦点検出部11は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する。
【0060】
システム制御部50はそれに基づいてレンズユニット150を制御し、位相差AFを行う。焦点検出部11は、専用の位相差センサーでもよいし、撮像部22の撮像面位相差センサーとして構成しても良い。
【0061】
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
【0062】
撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。
【0063】
A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
【0064】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。
【0065】
また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。
【0066】
画像処理部24により得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。
【0067】
これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。
【0068】
画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
【0069】
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。
【0070】
メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28、EVF29に表示するための画像データを格納する。
【0071】
メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0072】
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0073】
D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28、EVF29に供給する。
【0074】
こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器19を介して表示部28、EVF29により表示される。
【0075】
表示部28、EVF29は、LCDや有機EL等の表示器上に、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。
【0076】
A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ変換する。
【0077】
そして、表示部28またはEVF29に逐次転送して表示することで、ライブビュー表示(LV表示)を行える。以下、ライブビューで表示される画像をライブビュー画像(LV画像)と称する。
【0078】
ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
【0079】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。
【0080】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路からなる制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。
【0081】
前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0082】
システムメモリ52には、例えばRAMが用いられ、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等が展開される。
【0083】
また、システム制御部50はメモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
【0084】
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0085】
モード切替スイッチ60、第1シャッタースイッチ62、第2シャッタースイッチ64、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。
【0086】
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。
【0087】
静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)、がある。
【0088】
また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60より、ユーザーは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。
【0089】
あるいは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り換えた後に、表示された複数のモードのいずれかを選択し、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。
【0090】
同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
【0091】
第1シャッタースイッチ62は、デジタルカメラ100に設けられたシャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。
【0092】
第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。
【0093】
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。
【0094】
システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に撮像された画像を画像ファイルとして書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0095】
操作部70は、ユーザーからの操作を受け付ける入力部としての各種操作部材である。操作部70には、少なくとも以下の操作部が含まれる。
【0096】
図1の撮像装置は、シャッターボタン61、メイン電子ダイヤル71、電源スイッチ72、サブ電子ダイヤル73、十字キー74の各部材を有する。
【0097】
また、SETボタン75、動画ボタン76、AFロックボタン77、拡大ボタン78、再生ボタン79、メニューボタン81、タッチバー82を有する。
【0098】
ユーザーにより、デジタルカメラ100に取り付けられたタッチバー82への操作が行われると、タッチバー82で出力された信号は、タッチバー制御マイコン82aへ入力される。
【0099】
タッチバー制御マイコン82aにより、各種操作を検知し検知された信号がシステム制御部50に入力され、デジタルカメラ100の撮影パラメータの変更等を行う。
【0100】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。
【0101】
また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。
【0102】
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0103】
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。
【0104】
記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0105】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号の送受信を行う。
【0106】
通信部54は、無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。
【0107】
また、通信部54は、Bluetooth(登録商標)やBluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。
【0108】
通信部54は撮像部22で撮像した画像(LV画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、また、外部機器から画像やその他の各種情報を受信することができる。
【0109】
姿勢検知部55は重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。
【0110】
姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。
【0111】
システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。
【0112】
姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。
【0113】
姿勢検知部55である、加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
【0114】
接眼検知部57はファインダーの接眼部16に対する目(物体)の接近(接眼)および離反(離眼)を検知する(接近検知)、接眼検知センサーである。
【0115】
システム制御部50は、接眼検知部57で検知された状態に応じて、表示部28とEVF29の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り替える。
【0116】
より具体的には、少なくとも撮影待機状態で、かつ、表示先の切替が自動切替である場合において、非接眼中は表示先を表示部28として表示をオンとし、EVF29は非表示とする。
【0117】
また、接眼中は表示先をEVF29として表示をオンとし、表示部29は非表示とする。
【0118】
接眼検知部57は、例えば赤外線近接センサーを用いることができ、EVF29を内蔵するファインダーの接眼部16への何らかの物体の接近を検知することができる。
【0119】
物体が接近した場合は、接眼検知部57の投光部(図示せず)から投光した赤外線が反射して赤外線近接センサーの受光部(図示せず)に受光される。
【0120】
受光された赤外線の量によって、物体が接眼部16からどの距離まで近づいているか(接眼距離)も判別することができる。
【0121】
このように、接眼検知部57は、接眼部16への物体の近接距離を検知する接眼検知を行う。
【0122】
非接眼状態(非接近状態)から、接眼部16に対して所定距離以内に近づく物体が検出された場合に、接眼されたと検出するものとする。
【0123】
接眼状態(接近状態)から、接近を検知していた物体が所定距離以上離れた場合に、離眼されたと検出するものとする。
【0124】
接眼を検出する閾値と、離眼を検出する閾値は例えばヒステリシスを設けるなどして異なっていてもよい。
【0125】
また、接眼を検出した後は、離眼を検出するまでは接眼状態であるものとする。離眼を検出した後は、接眼を検出するまでは非接眼状態であるものとする。
【0126】
なお、赤外線近接センサーは一例であって、接眼検知部57には、接眼とみなせる目や物体の接近を検知できるものであれば他のセンサーを採用してもよい。
【0127】
タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。
【0128】
例えば、タッチパネル70aは光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。
【0129】
そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示画面上の表示座標とを対応付ける。
【0130】
これにより、あたかもユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供できる。
【0131】
システム制御部50は、タッチバー82への以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチバー82にタッチしていなかった指が新たにタッチバー82にタッチしたこと。すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)。
・タッチバー82を指でタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch-On)と称する)。
・タッチバー82を指でタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)。
・タッチバー82へタッチしていた指を離したこと。すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)。
・タッチバー82に何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-Off)と称する)。
【0132】
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンであることも検出される。
【0133】
タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出されるのもタッチオンが検出されている状態である。
【0134】
タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。
【0135】
タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
【0136】
これらの操作・状態や、タッチバー82上に指がタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチバー82上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。
【0137】
タッチムーブについてはタッチバー82上で水平方向(左右方向)の移動を検知する。所定距離以上を移動したことが検出された場合はスライド操作が行なわれたと判定するものとする。
【0138】
タッチパネル上に指をタッチし、スライド操作することなく、所定時間以内にタッチを離す操作があった場合に、タップ操作が行われたと判定するものとする。
【0139】
タッチバー82は、本実施形態では、静電容量方式のタッチセンサであるものとする。ただし、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサ方式等、別の方式のタッチセンサであってもよい。
【0140】
(タッチバー82を用いた操作)
次に、
図6から
図8を参照して、タッチバー82を用いた操作について詳細に説明する。
【0141】
図6はタップ操作の概念図であり、
図7はスライド操作の概念図であり、
図8は全面押し操作の概念図である。
【0142】
図6から
図8に共通して、タッチバー82及び、フレキシブル基板301の外形は省き、タッチセンサ電極302と、ユーザーが操作を行う操作指500のみを表している。
【0143】
また、タッチセンサ電極302は接眼部16に近い方から順番に、第1のタッチセンサ電極302a、第2のタッチセンサ電極302b、第3のタッチセンサ電極302cの3つの電極で構成される。
【0144】
タッチセンサ電極302が、ユーザーが操作を行う操作指500による静電容量の変化を検知することで、タップ操作、スライド操作、全面押し操作が可能となる。
【0145】
実際は、タッチセンサ電極302の手前に配置されるタッチバー82にユーザーの操作指500が触れることでタッチ検知を行う。
【0146】
しかし以下では、タップ操作、スライド操作、全面押し操作の説明として簡略化するために、タッチセンサ電極302に操作指500が離れることでタッチ検知を行うものとして説明する。
【0147】
(タップ操作)
図6は、タップ操作の概念図である。
図6aは左タップ操作の概念図であり、
図6bは右タップ操作の概念図である。
【0148】
図6aに示すように、第1のタッチセンサ電極302aにユーザーの操作指500が接触し、離れる事で左タップ操作として検知する。
【0149】
また同様に、
図6bに示すように、第3のタッチセンサ電極302cにユーザーの操作指500が接触し、離れる事で右タップ操作として検知する。
【0150】
本実施例では左タップ操作、右タップ操作の2つのタップ操作を説明したが、これに限らず、第2のタッチセンサ電極302bを用いて、中央タップ操作を設けてもよい。
【0151】
(スライド操作)
図7は、スライド操作の概念図である。
図7aは、右スライド操作の概念図であり、
図7bは左スライド操作の概念図である。
【0152】
図7aに示すように、タッチセンサ電極302において操作指500が第1のタッチセンサ電極302aに触れた後、第3のタッチセンサ電極302cの方向へ指を移動させる操作を右スライド操作として検知する。
【0153】
また同様に、
図7bに示すように、操作指500が第3のタッチセンサ電極302cに触れた後、第1のタッチセンサ電極302aへ指を移動させる操作を左スライド操作として検知する。
【0154】
スライド操作の開始位置は第1のタッチセンサ電極302aや第3のタッチセンサ電極302cに限らず、第2のタッチセンサ電極302bへの接触でスライド操作が始まってもよい。
【0155】
つまり、操作指500が第2のタッチセンサ電極302bに触れた後、第3のタッチセンサ電極302c方向への移動を右スライド操作と検知してもよい。
【0156】
ユーザの操作指500が第2のタッチセンサ電極302bに触れた後、第1のタッチセンサ電極302a方向への移動を左スライド操作と検知してもよい。
【0157】
(全面押し操作)
図8は、全面押し操作の概念図である。
【0158】
図8に示すように、第1のタッチセンサ電極302a、第2のタッチセンサ電極302b、第2のタッチセンサ電極302cの全てのタッチセンサ電極302が操作指500で一度に触れられると全面押し操作として検知される。
【0159】
タップ操作、スライド操作の操作指500はタッチセンサ電極302に対して略垂直に押されるのに対して、全面押し操作の操作指500は、タッチセンサ電極302に対して略平行に押されるものとする。
【0160】
つまり、タップ操作やスライド操作と比べると比較的入力しづらい操作と言え、ユーザーが意識して操作しないとできない操作である。
【0161】
全面押し操作は、
図8に示すように必ずしも全てのタッチセンサ電極302に触れなければならない訳ではない。
【0162】
第1のタッチセンサ電極302aの一部及び、第3のタッチセンサ電極302cの一部が触れられていなくても、全面押し操作として認識してもよい。
【実施例】
【0163】
以下、
図3から
図5を参照して、本発明の実施例について説明する。
図3は、デジタルカメラ100の背面図である。
【0164】
図3aは、撮像装置(電子機器)としてのデジタルカメラ100を背面方向から見た外観図であり、デジタルカメラ100の外観である上カバー310と、背面カバー311の間にタッチバー82が配置されている。
【0165】
デジタルカメラ100は、タッチ操作の検知手段302を備えた第1の操作部材(タッチバー)82を有する。
【0166】
第1の操作部材(タッチバー)82の外縁に配置された外装カバー310、311は、導電部材で構成され、第1の操作部材自体は、非導電部材である。
【0167】
また、デジタルカメラ100は、スライド操作の方向において第1の操作部材82の操作面に隣接して配置され、且つ第1の操作部材82の操作面に対して背面側に突出した突出部16を有する。
【0168】
また、デジタルカメラ100は、ユーザが把持する把持部(グリップ部)90、前記検知手段302で検出された信号を演算回路82aに導く配線部312を有する。
【0169】
検知手段302のタッチ検知面は、突出部側から順に、スライド操作の方向において第1のタッチ検知面302aから第Nのタッチ検知面302nの少なくとも2つの検出面に分割されている。
【0170】
Nは正の整数である。
【0171】
【0172】
把持部(グリップ部)90は、スライド操作の方向において、複数のタッチ検知面の中で第Nのタッチ検知面302nに最も近接している。
【0173】
検知手段302に接続された配線部312が引き出される方向は、スライド操作の方向において突起部(接眼部)16に近づく方向で、且つ、把持部90から離れる方向である。
【0174】
回路基板301が引き出される方向は、スライド操作の方向において突起部16に近づく方向で、且つ、把持部(グリップ部)90から離れる方向である。
【0175】
(タッチバー82の説明)
図3bは
図3aの点線で囲んだエリアの拡大図であり、タッチバー82及び上カバー310を非表示にした図である。
【0176】
図3aに示すように、親指待機位置300は、一般的にグリップ90を背面側に投影した位置の上部に存在し、ラバー等を貼付する事でその位置を示すと共に、グリップ感を高めていることが多い。
【0177】
図3bより、タッチバー82の裏にはフレキシブルプリント基板301(以下「フレキシブル基板301」と記す)が配置される。
【0178】
フレキシブル基板301は不図示の両面テープ等により、タッチバー82に貼り付けられて固定される。
【0179】
なお、タッチバー82に付図時のボスを設け、フレキシブル基板301に位置決め穴303を設けることで、より高精度にフレキシブル基板301をタッチバー82に貼り付ける事が可能となる。
【0180】
フレキシブル基板301には、静電容量方式により検知を行うタッチセンサ電極302が銅等の導体により形成される。
【0181】
これにより、ユーザーが指等でタッチバー82に触れることで、タッチバー82に固定されているフレキシブル基板301上のタッチセンサ電極302が静電容量の変化を検知することで、各種操作が可能となる。
【0182】
(タッチバー82のタッチセンサ電極302の説明)
タッチバー82は、サブ電子ダイヤル73、及び右手でグリップ90を握ってカメラを保持した際に親指の位置となる親指の待機位置300とも隣接して配置されている。
【0183】
親指の待機位置300は、一般的にグリップ90を背面側に投影した位置の上部に存在し、
図3(a)に示すように、ラバー等を貼付する事でその位置を示すと共にグリップ感を高めている事が多い。
【0184】
タッチバー82は、親指待機位置300に隣接することによって、前述の通りグリップ部90を握った状態で右手の親指でタップ操作、左右(X軸方向)へのスライド操作などが行いやすい配置となっている。
【0185】
タッチバー82は、操作に応じてそれぞれ機能を割り当てる事が可能である。
【0186】
例えば、操作部材のメイン電子ダイヤル71やサブ電子ダイヤル73で設定可能な露出関係の設定値を変更する機能を割り当てることができる。
【0187】
露出関係の設定値はシャッター速度(Tv)や絞り値(Av)、ISO感度、オート露出モード時の露出補正値である。
【0188】
例えば、左半分の位置においてタップ操作が行われた場合には、デジタルカメラ100の撮影ISO感度を1/3段低感度に設定する機能が割り当てられる。
【0189】
右半分の位置座標においてタップ操作が行われた場合には、撮影ISO感度を1/3段高感度に設定する機能が割り当てられる。
【0190】
また、スライド操作が行われた場合には、デジタルカメラ100の撮影ISO感度をスライドの1段階毎に1/3段ずつ増減する機能が割り当てられる。
【0191】
これらの割り当てられる機能はユーザーによってカスタマイズ可能である。
【0192】
例えば、左半分の位置においてタップ操作が行われた場合には、デジタルカメラ100の撮影ISO感度を自動設定にする機能が割り当てられる。
【0193】
右半分の位置座標においてタップ操作が行われた場合には、撮影ISO感度を最高ISO感度に設定する機能を割り当てるといった変更が可能である。
【0194】
この時、ユーザーの操作意図に対して正確に操作判定が行われなければ誤操作となってしまう。
【0195】
しかしながら、タッチバー82の親指の待機位置300からの距離や機器上の他の部材との配置関係によって、意志一致率が下がってしまうことがある。
【0196】
例えば、親指待機位置300からの距離によってタッチしやすさが変化してしまう。
【0197】
具体的には、タッチバー82は、親指待機位置300近傍ではタッチしやすく、そこから接眼部16に近傍へと近づくほどに親指を伸ばしていく事になりタッチしにくくなっていく。
【0198】
また、タッチバー82は、露出関係の設定値以外にもホワイトバランス設定、AFモード、ドライブモードの設定、再生画像送りが割り当て可能である。
【0199】
また、動画撮影モード時にはマイクの録音レベル調整や動画再生の早送りや逆戻し機能を割り当てすることができる。
【0200】
また、接眼部16は、前述の通り内部のEVF29に表示された映像を視認する接眼ファインダーである。
【0201】
しかしながら、快適なアイポイントを確保する目的や接眼状態で鼻が表示部28に接触しにくくする目的のために外装側(背面側)に飛び出した凸形状となっている。
【0202】
本実施例では、この接眼部16はタッチバー82のタッチ面に対してZ方向に15mm以上飛び出ている。
【0203】
このため、タッチバー82は、接眼部16の隣接端へタッチ入力が行いにくくなっている。
【0204】
特にスライド操作は、端から端まで入力が行えない場合には設定値の変更段数が減ってしまうためこの影響が顕著である。
【0205】
ここで、本実施例では15mm以上の比較的大きな凸形状を例示したが、およそ1mm以上の凸形状があった場合には操作性への影響が表れてしまうと考えられる。
【0206】
また、サブ電子ダイヤル73は、前述の通り回転操作部材であり、右手親指で水平方向(X軸方向)に回転させる事によって複数段階の入力が行えるが、この操作時、隣接するタッチバー82に意図せず触れてしまう可能性がある。
【0207】
特に、大量にカーソルの移動や値の変更を行いたい場合には、繰り返し回転操作を行う事となり、勢いを付けて操作を行う傾向となる。
【0208】
そのため、サブ電子ダイヤル73との隣接部に操作指が接触してしまう可能性が高まってしまう。
【0209】
そこで、親指待機位置300からの距離や機器上の他の部材との配置関係に応じて、タッチしやすさの観点からタッチ入力の誤操作低減を考える。
【0210】
具体的には、タッチ操作の検知手段であるタッチセンサ電極の面積を相対的に変更する事によって誤操作を低減する。
【0211】
(サブ電子ダイヤル73の説明)
図1(b)、のように、サブ電子ダイヤル73は、タッチバー82のタッチ面401に対して撮像装置の前面側(Z方向)に凹んだ位置に設けられている。
【0212】
しかしながら、タッチバー82のタッチ面401と右手親指でサブ電子ダイヤル73を回動する接触面のZ方向の段差は小さい。
【0213】
よって、サブ電子ダイヤル73の操作時、隣接するタッチバー82に意図せず触れてしまう可能性がある。
【0214】
図1(b)の本実施例では、タッチバー82のタッチ面401に対して撮像装置の前面側(Z方向)に凹んだ位置に設けられている。
【0215】
しかし、逆に、タッチバー82のタッチ面401に対して撮像装置の背面側(Z方向)に突出した位置に設けられている形態も本発明に含まれる。
【0216】
タッチバー82のタッチ面401と右手親指でサブ電子ダイヤル73を回動する接触面の背面側(Z方向)に突出する段差が小さい。
【0217】
よって、サブ電子ダイヤル73の操作時、隣接するタッチバー82に意図せず、右手親指が触れてしまう可能性があるためである。
【0218】
サブ電子ダイヤル73は、Y方向を回転軸として、X方向に一軸に回転される回転操作部材である。
【0219】
撮像装置(電子機器)の背面側から見た場合、第1の操作部材としてのタッチバー82は、表示部としてのタッチパネル28の操作面とスライド操作の方向(X方向)に重なっている。
【0220】
そして、第1の操作部材としてのタッチバー82は、表示部としてのタッチパネル28の操作面とスライド操作の方向と直交する方向(Y方向)に重なっていない。
【0221】
撮像装置(電子機器)の背面側から見た場合、タッチバー82は、タッチパネル28の操作面に対して前面側(Z方向)に凹んだ位置に配置されている。
【0222】
しかしながら、タッチバー82の操作面(タッチ面)とタッチパネル28の操作面(タッチ面)のZ方向の段差は比較的大きくなっている。
【0223】
よって、タッチパネル28の操作時、隣接するタッチバー82に意図せず、指が触れてしまう可能性は低い。
【0224】
本実施例では、タッチバー82のタッチ面とタッチパネル28のタッチ面のZ方向の段差は、タッチバー82のタッチ面401とサブ電子ダイヤル73を回動する接触面のZ方向の段差よりも大きくなっている。
【0225】
検知手段としてのタッチセンサ電極302のタッチ検知面の短辺の中点を通るスライド操作の方向に伸びた線分A(
図3)を定義する。
【0226】
その場合、線分A(中心線)を基準として、第Nのタッチ検知面302nの第2の操作部材73に近い側の領域を第1の領域とする。
【0227】
そして、第Nのタッチ検知面302nの表示部(タッチパネル)28に近い側の領域を第2の領域としたとき、第1の領域の表面積は第2の領域の表面積よりも狭くなっている。
【0228】
(リニアリティの説明)
図3(b)に示す本実施例のタッチセンサ電極302においては、タッチセンサ電極302bから隣り合うタッチセンサ電極302a、及び302cに対して、くの字の勾配形状が形成されている。
【0229】
このことによりスライド操作を行った際にタッチセンサ電極の静電容量の入力値が徐々に隣の電極へと移っていきリニアリティを確保した操作が行える。
【0230】
図3(b)に示す本実施例のタッチセンサ電極302においては、くの字の勾配形状の頂点がタッチセンサ電極302のY方向略中央に配置されており、かつ頂点の角度Θ1及びΘ2が略90度に設定されている。
【0231】
図3(b)は、本実施例におけるタッチ操作検知手段の形状を示した図である。
【0232】
図3(b)に示すように、タッチバー82の内部には、タッチ操作の検知手段であるタッチセンサ電極302を備えている。
【0233】
本実施例において、タッチセンサ電極(タッチ検知面)は、接眼部16側から302a、302b、302cの3つに分割されて配置されている。
【0234】
スライド操作の検知を行うために、タッチセンサ電極302を分割している。
【0235】
具体的には、ユーザがタッチセンサ電極302に触れた際に、指の接触面積に応じてタッチセンサ電極302a、302b、302cから電気信号が出力され、出力値から指の座標値を算出する。
【0236】
本実施例では、タッチセンサ電極(タッチ検知面)の分割数を3つで説明するが、3つに限定されるものではない。
【0237】
タッチセンサ電極の分割数は、4分割以上でも良い。
【0238】
各タッチセンサ電極はフレキシブル基板301に銅箔等で構成され、フレキシブル基板上の銅箔配線(不図示)によりシステム制御部50まで接続される。
【0239】
前述の通り、システム制御部50は、タッチバー82の出力情報、すなわちタッチセンサ電極302a、302b、302cから入力される情報に基づいて位置座標を算出する。
【0240】
そして、操作、あるいは状態からタッチバー82上にどのような操作が行なわれたかを判定する。
【0241】
ここで、
図3(b)に示すように、タッチセンサ電極302aはタッチセンサ電極302cよりも相対的に面積が大きくなっており、入力が行いやすくなっている。
【0242】
本実施例においては、タッチセンサ電極302aは約36mm2、タッチセンサ電極302bは約34mm2、タッチセンサ電極302cは約26mm2である。
【0243】
そして、タッチセンサ電極302cに対してタッチセンサ電極302aは、1.3~1.4倍の面積に設定されている。
【0244】
また、タッチセンサ電極の大小関係は302a>302b>302cとなるように設定されている。
【0245】
この事により、タッチセンサ電極302aは、親指待機位置300からの距離、及び接眼部16への隣接による入力しにくさを相殺して所望の入力しやすさへと調整することが可能である。
【0246】
この調整によって、位置座標の算出や操作の判定をユーザーの操作意図に対して正確に行えることとなる。
【0247】
また、
図3(b)に示すように、タッチセンサ電極302cは、サブ電子ダイヤル73近傍がカットされた形状となっている。
【0248】
より具体的には、X軸方向にサブ電子ダイヤル73に近づくに従ってカット領域が大きくなる勾配形状によってタッチセンサ電極302cのカットを行っている。
【0249】
この事により、タッチセンサ電極302cは、サブ電子ダイヤル73に対して勢いを付けた操作を行った場合にも意図しない入力が行われにくくなる。
【0250】
更に、フレキシブル基板301は、
図3(b)に示すように、タッチセンサ電極302cを狭めたことにより生じた空き領域に位置決め穴303を設けている。
【0251】
図3(b)に示す本実施例のタッチセンサ電極302においては、タッチセンサ電極302bから隣り合うタッチセンサ電極302a、及び302cに対して、くの字の勾配形状が形成されている。
【0252】
(配線部321の説明)
図4はタッチバー82を備えた上カバー310を内側からみた図である。
【0253】
図4は
図3に対して、フレキシブル基板301を内側からみた図でもあるため、フレキシブル基板301において、タッチバー82側(奥側)にタッチセンサ電極302が配置されている。
【0254】
タッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500(後述)は、タッチバー制御マイコン82aへ入力され、タップ操作やスライド操作等を検知する。
【0255】
なお、タッチセンサ電極302からタッチバー制御マイコン82aまでの配線経路を配線部312とする。
【0256】
図3に示すようにフレキシブル基板301において、タッチセンサ電極302からの配線は、グリップ部90に対して遠い光軸側に配線部312が配置される。
【0257】
つまり、グリップ部(把持部)90から遠い接眼部16側に配線部312が配置される。
【0258】
本来、タッチセンサ電極302とタッチバー制御マイコン82aは最短経路で接続するのが電気的には望ましい。
【0259】
しかし、最短経路でタッチセンサ電極302とタッチバー制御マイコン82aを接続すると、
図3bにおいて、タッチセンサ電極302の真上に配線部312が引き出されることになる。
【0260】
タッチバー82はタップ操作及びスライド操作が可能であるが、スライド操作時のユーザーの指の軌跡は、タッチバー82の長辺方向である
図3のA方向である。
【0261】
ユーザーの指がタッチバー82に触れる事で、スライド操作が可能になるが、実際にはタッチバー82よりもユーザーの指の方が大きい。
【0262】
そのため、ユーザーがスライド操作を行う際は、タッチバー82だけではなく、タッチバー82周辺の上カバー310及び背面カバー311にもユーザーの指が触れてしまう。
【0263】
図3のタッチセンサ電極302の真上はユーザーがタッチバー82を操作してスライド操作をする際に、ユーザーの指が触れる可能性が高い。
【0264】
つまり、タッチセンサ電極302の真上に配線部312を引き出すと、配線部312が電極として作用してしまい、誤検知等が発生してしまう恐れがある。
【0265】
図3bのように配線部312をグリップ部90から遠い接眼部16側に引き出すことで、ユーザーの指が触る可能性が低くなる。
【0266】
また、接眼部16はユーザーが接眼部16を覗いた際にはユーザーの鼻が接触しにくいように表示部28や、タッチバー82よりも凸になっている。
【0267】
そのため、接眼部16側へ配線部312を配置することで、配線部312とユーザーの指のクリアランスが十分に確保できるため、誤検知する可能性をより抑えられる。
【0268】
ここでは、スライド操作を例にとって説明したが、タップ操作時にも同様にタッチバー82周辺の上カバー310及び背面カバー311にユーザーの指が触れてしまう。
【0269】
その為、タップ操作時にも本構成は有効である。
【0270】
本実施例では、配線部312はタッチセンサ電極302に対して真横に引き出されているがこれに限定されない。
【0271】
図3bに示すようにB方向またはC方向のように斜め方向に引き出されてもよい。
【0272】
この場合、ユーザー操作時の指の軌跡から離れる方向又は、接眼部16のようにタッチバー82近傍の凸部がある方向に配線部312を引き出す事で誤検知を抑えられる。
【0273】
図5は、フレキシブル基板301の配線パターン図である。
【0274】
図5aは、タッチセンサ電極302がある電極面502の配線パターン図であり、
図5bは電極面の裏側である電極裏面503の配線パターン図である。
【0275】
図5aに示すように、タッチセンサ電極302はグリップ90から遠い方から順番に、第1のタッチセンサ電極302a、第2のタッチセンサ電極302b、第3のタッチセンサ電極302cのように少なくとも3分割される。
【0276】
タッチセンサ電極302aはタッチセンサ電極302cよりも相対的に大きくなっている。
【0277】
配線部312はグリップ部90から遠い側に引き出されると説明したが、
図5に示すように、配線部312は最も大きいタッチセンサ電極302a側から引き出されるともいえる。
【0278】
配線部312は、矩形状のタッチ検知面の突起部側の短辺から引き出される。
【0279】
フレキシブル基板301上のタッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500は、タッチセンサ電極302がある電極面502とは反対の電極裏面503にスルーホールで接続され、配線部312では電極裏面503のまま配線される。
【0280】
配線部312の間が電極裏面503の面で配線されれば、タッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500は電極面502でも電極裏面503のどちらの面でタッチバー制御マイコン82aと接続しても構わない。
【0281】
検出手段としてのタッチセンサ電極302は、回路基板301の背面側の第1の面(表面)上に配置されている。
【0282】
配線部312は、第1の面から第1の面と反対側の第2の面(裏面)に配置されている。
【0283】
配線部312は、第2の面に配置された状態でタッチセンサ電極302から引き出されている。
【0284】
回路基板301において、タッチセンサ電極302のタッチ検出面の裏側は、グランド501で覆わない。
【0285】
回路基板301において、配線部312の裏側は、グランド501で覆われる。グランドとは電気回路において、基準の電位点のことである。
【0286】
つまり、電極裏面503のままタッチバー制御マイコン82aに接続してもよい。
【0287】
また、スルーホールで再度電極面502に配線し、抵抗などの電気部品をかいした後にタッチバー制御マイコン82aと接続してもよい。
【0288】
図5aに示すように、配線部312において、タッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500の裏側は、グランド501が配線される。
【0289】
これにより、
図4に示すように配線部312において、外装側にグランド501が配線され、デジタルカメラ100において内部にタッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500が配線される。
【0290】
つまり、フレキシブル基板301の配線部312において、外装に最も近い位置にグランド501の配線があり、内側にタッチ検知信号500が配置される。
【0291】
そのため、タッチ検知信号500はグランド501により電気的にガードされるため、金属外装や、ユーザーの影響を受けにくくなる。
【0292】
また、
図4の折り返し部400のようにフレキシブル基板301の配線部312において、180°折り返し部分(ヘミング曲げ)を設けることで、配線部312においても、常に外側にグランド501が配置される。
【0293】
タッチセンサ電極302のタッチ検知面は、矩形状である。
【0294】
配線部312は、矩形状のタッチ検知面の突起部16側の短辺から引き出される。
【0295】
回路基板301は、タッチセンサ電極302から引き出された部分を略180°折り返したとき、配線部312が回路基板301の折り返し部の内側に位置する。
【0296】
これにより、デジタルカメラ100の外部からのノイズ(金属外装や、ユーザー起因)だけではなく、デジタルカメラ100の内側において、内部金属からのノイズにも強くなり、誤検知等に対して有利になる。
【0297】
配線部312において、タッチセンサ電極302から出力されたタッチ検知信号500は折り返し部400があることにより向かい合うが、同電位の信号が向かい合うので、電気的にも良好である。
【0298】
仮にタッチ検知信号500とグランド501が向き合ってしまうと、局所的にコンデンサの効果を起こしてしまい電気的なノイズの要因となってしまう。
【0299】
タッチバー82の上カバー310や背面カバー311などの周辺外装部品をマグネや、導電樹脂等の導電部材で構成してもよい。
【0300】
これにより、ユーザー起因や金属部品など起因のノイズを抑制できるため誤検知をより高いレベルで緩和できる。
【0301】
その場合、タッチバー82は非導電の樹脂材料等を用いるものとする。タッチバー82は導電材料で構成することはできないが、ガラス等を含有させ誘電率の高い材料を用いてもよい。
【0302】
誘電率の高い材料を用いることで、通常の樹脂材料と比較して、タッチバー82操作時にタッチセンサ電極302から出力される検知信号の出力を高める事が可能となる。
【0303】
また、本実施例ではタッチセンサ電極302をフレキシブル基板301に備えると説明したが、これに限定されず、プリント配線板または、リジットフレキシブル基板に電極を備えていてもよい。
【0304】
また、プリント配線板のみで配線しても良いが、曲げ部が必要な場合は、プリント配線板は曲げる事が出来ないので、プリント配線板に接続のためのコネクタを設け、フレキシブル基板で信号の配線を行ってもよい。
【0305】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0306】
例えば、ここまで、タッチセンサ電極の大きさに関しては平面的な表面積として捉えて説明してきたが、曲面形状や凹凸形状といった立体的な形状として捉えて入力しやすさを調整しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0307】
本発明の電子機器は、撮像装置であるデジタルカメラに限定されない。複写機、レーザービームプリンタ(LBP)、インクジェットプリンタにも適用できる。
【0308】
モニターを把持しながら、タッチ操作/スライド操作でコピー枚数や、コピー用紙のサイズ、を変更するタッチ操作面に本発明のタッチバーを用いても良い。
【0309】
また、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、等の携帯可能な小型のコンピューターであるモバイルにも適用できる。
【0310】
モバイルの画面外に本発明のタッチバーを配置して、画像送り、選択などのタッチ操作/スライド操作を可能とできる。
【0311】
他にも、自動車、医療機器、ゲームにも適用できる。
【0312】
自動車のステアリング部に本発明のタッチバーを配置して、ハンドル操作を行いながら、タッチ操作によるメニュー切り替えや、スライド操作による音量の微調整、カーナビ画面の縮小/拡大などが可能とできる。
【0313】
また、医療機器として、ハンディーX線の把持部に本発明のタッチバーを配置して、スライドにより操作の微調整が可能とできる。
【符号の説明】
【0314】
1 絞り
2 絞り駆動回路
3 AF駆動回路
4 レンズシステム制御回路
6 通信端子
10 通信端子
11 焦点検出部
15 メモリ制御部
16 接眼部
17 AEセンサー
18 記録媒体I/F
19 D/A変換器
22 撮像部
23 A/D変換器
24 画像処理部
28 表示部
29 EVF
30 電源部
32 メモリ
40 端子カバー
43 ファインダー外表示部
44 ファインダー外表示部駆動回路
50 システム制御部
52 システムメモリ
53 システムタイマー
54 通信部
55 姿勢検知部
56 不揮発性メモリ
57 接眼検知部
60 モード切替スイッチ
61 シャッターボタン
62 第1シャッタースイッチ
64 第2シャッタースイッチ
70 操作部
70a タッチパネル
71 メイン電子ダイヤル
72 電源スイッチ
73 サブ電子ダイヤル
74 十字キー
75 SETボタン
76 動画ボタン
77 AEロックボタン
78 拡大ボタン
79 再生ボタン
80 電源制御部
81 メニューボタン
82 タッチバー
82a タッチバー制御マイコン
90 グリップ部
100 デジタルカメラ
101 シャッター
103 レンズ
150 レンズユニット
200 記録媒体
202 蓋
300 親指待機位置
301 フレキシブル基板
302 タッチセンサ電極
302a 第1のタッチセンサ電極、左電極
302b 第2のタッチセンサ電極、中央電極
302c 第3のタッチセンサ電極、右電極
303 位置決め穴
310 上カバー
311 背面カバー
312 配線部
400 折り返し部
500 タッチ検知信号
501 グランド
502 電極面
503 電極裏面