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特許7195818ゲームシステム、ゲーム処理方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/847 20140101AFI20221219BHJP
   A63F 13/87 20140101ALI20221219BHJP
   A63F 13/352 20140101ALI20221219BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20221219BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20221219BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20221219BHJP
【FI】
A63F13/847
A63F13/87
A63F13/352
A63F13/79 500
A63F13/533
A63F13/53
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018163604
(22)【出願日】2018-08-31
(65)【公開番号】P2020032118
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-06-11
(73)【特許権者】
【識別番号】504437801
【氏名又は名称】グリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】石井 翔大
(72)【発明者】
【氏名】西田 将之
(72)【発明者】
【氏名】福本 隆弘
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-128583(JP,A)
【文献】国際公開第2013/118596(WO,A1)
【文献】特開2013-013445(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0274001(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに用いられる情報処理装置、ゲームサーバ、及びSNSサーバを有するゲームシステムであって、
前記情報処理装置が、
ゲームの実行中に、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力する第1指示部と、
ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージ送信要求を前記ゲームサーバに送信する第2指示部と、を有し、
前記ゲームサーバが、
前記第2のメッセージ送信による前記送信要求前記情報処理装置から受信した場合に、メッセージの受信者であるユーザを選択するユーザ選択部と、
前記ゲームに遷移可能な識別情報を生成する生成部と、
前記選択したユーザが受信者として設定され、且つゲーム管理アカウントが送信者として設定されたメッセージの送信要求を、前記生成部が生成した前記識別情報とともに前記SNSサーバに送信する送信要求部と、を有するゲームシステム。
【請求項2】
前記情報処理装置の前記第1指示部は、前記ユーザに承認された前記他のユーザを指定する前記ユーザの操作を受け付けた場合に、前記ユーザ及び前記他のユーザを含むチャットルームをメッセージの送信先とする、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記情報処理装置の前記第1指示部は、前記ユーザが属する前記グループを指定する前記ユーザの操作を受け付けた場合に、前記グループのチャットルームをメッセージの送信先とする、請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記ゲームサーバの前記ユーザ選択部は、少なくともメッセージアプリケーションへログインしているユーザを、前記メッセージの受信者として選択する、請求項1~3のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
メッセージ送信イベントが発生した場合に、前記第1のメッセージ送信及び前記第2のメッセージ送信を選択可能な選択画面を表示する表示制御部を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲームサーバは、
複数のユーザによって共有される通知対象イベントが発生した場合に、第1ユーザの通知対象イベントに対する進捗状況を、第2ユーザに通知する要求を前記SNSサーバに送信する通知部を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ゲームサーバの前記通知部は、
前記第1ユーザ及び前記第2ユーザを含むグループであるチャットルームが送信先として設定され、前記通知対象イベントに対する進捗状況を通知する要求を前記SNSサーバに送信する、請求項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
ユーザに用いられる情報処理装置、ゲームサーバ、及びSNSサーバを有するゲームシステムによるゲーム処理方法であって、
前記情報処理装置が、
ゲームの実行中に、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力するステップと、
ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージ送信要求を前記ゲームサーバに送信するステップと、を実行し、
前記ゲームサーバが、
前記第2のメッセージ送信による前記送信要求前記情報処理装置から受信した場合に、メッセージの受信者であるユーザを選択するステップと、
前記ゲームに遷移可能な識別情報を生成するステップと、
前記選択したユーザが受信者として設定され、且つゲーム管理アカウントが送信者として設定されたメッセージの送信要求を、前記識別情報を生成するステップで生成した前記識別情報とともに前記SNSサーバに送信するステップと、を実行するゲーム処理方法。
【請求項9】
1乃至複数のサーバと接続され、コンピュータを有する情報処理装置であって、
ゲームの実行中に、ユーザの操作に基づいて、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力する第1指示部と、
ゲームの実行中に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージ送信要求を前記サーバに送信する第2指示部と、
他のユーザが送信した前記第1のメッセージ送信による前記送信要求に基づく第1のメッセージを前記サーバから受信した場合に、前記第1のメッセージを、前記第1のメッセージ送信を行った送信者である前記他のユーザの識別情報とともに表示する第1表示部と、
他のユーザが送信した前記第2のメッセージ送信による前記送信要求に基づく第2のメッセージを前記サーバから受信した場合に、前記第2のメッセージを、前記第2のメッセージの送信者であるゲーム管理アカウントの識別情報とともに表示する第2表示部と、を有する情報処理装置。
【請求項10】
1乃至複数のサーバと接続された情報処理装置のコンピュータによって実行されるゲーム処理方法であって、
前記コンピュータが、
ゲームの実行中に、ユーザの操作に基づいて、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力するステップと、
ゲームの実行中に、前記ユーザの操作に基づいて、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージ送信要求を前記サーバに送信するステップと、
他のユーザが送信した前記第1のメッセージ送信による前記送信要求に基づく第1のメッセージを前記サーバから受信した場合に、前記第1のメッセージを、前記第1のメッセージ送信を行った送信者である前記他のユーザの識別情報とともに表示するステップと、
他のユーザが送信した前記第2のメッセージ送信による前記送信要求に基づく第2のメッセージを前記サーバから受信した場合に、前記第2のメッセージを、前記第2のメッセージの送信者であるゲーム管理アカウントの識別情報とともに表示するステップと、実行するゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、ゲーム処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
SNS(Social Networking Service)が提供するプラットフォームを利用したゲームが知られている。この種のゲームは、ソーシャルゲームとも呼ばれている。ソーシャルゲームには、ゲームをプレイするユーザ同士で交流することが可能なものが含まれる。
【0003】
特許文献1には、ソーシャルゲームを行うユーザが、他のユーザにヘルプ依頼を行うゲームが開示されている。ゲームサーバは、SNSサーバからユーザの友人情報を取得する。ユーザの情報端末は、ゲームサーバから取得した友人リストをディスプレイに表示する。友人リストから特定のユーザが選ばれると、ゲームサーバは、選択されたユーザへのヘルプ依頼のメッセージの送付をSNSサーバに依頼する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-128583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ヘルプ依頼への受諾が得られるか否かは、現実の友人を含むユーザのSNS上の友人(実世界の友人)の人数に因る傾向がある。例えば、友人が多いユーザは、最初にヘルプ依頼を送信したユーザにヘルプ依頼が受諾されなくても、ヘルプ依頼が受諾されるまで他のユーザにヘルプ依頼を送信し続けることが可能であるが、の友人が少ないユーザは、ヘルプ依頼を送信できるユーザが少ないため、ヘルプ依頼が受諾される確率が相対的に低くなる傾向にある。
【0006】
本発明の目的は、実世界における友人関係に関わらず、ユーザによる協力を得ながらユーザが楽しむことのできるゲームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によるゲームシステムは、ユーザに用いられる情報処理装置、ゲームサーバ、及びSNSサーバを有するゲームシステムであって、前記情報処理装置が、ゲームの実行中に、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力する第1指示部と、ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、メッセージ送信要求を前記ゲームサーバに送信する第2指示部と、を有し、前記ゲームサーバが、前記第2のメッセージ送信による前記メッセージ送信要求を受信した場合に、メッセージの受信者であるユーザを選択するユーザ選択部と、前記選択したユーザが受信者として設定され、且つゲーム管理アカウントが送信者として設定されたメッセージの送信要求を前記SNSサーバに送信する送信要求部と、を有する。
【0008】
本発明の一態様によるゲーム処理方法は、ユーザに用いられる情報処理装置、ゲームサーバ、及びSNSサーバを有するゲームシステムによるゲーム処理方法であって、前記情報処理装置が、ゲームの実行中に、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力するステップと、ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、メッセージ送信要求を前記ゲームサーバに送信するステップと、を実行し、前記ゲームサーバが、前記第2のメッセージ送信による前記メッセージ送信要求を受信した場合に、メッセージの受信者であるユーザを選択するステップと、前記選択したユーザが受信者として設定され、且つゲーム管理アカウントが送信者として設定されたメッセージの送信要求を前記SNSサーバに送信するステップと、を実行する。
【0009】
本発明の一態様による情報処理装置は、1乃至複数のサーバと接続され、コンピュータを有する情報処理装置であって、ゲームの実行中に、ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力する第1指示部と、ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、メッセージ送信要求を前記サーバに送信する第2指示部と、を有する。
【0010】
本発明の一態様による情報処理装置のゲーム処理方法は、1乃至複数のサーバと接続された情報処理装置のコンピュータによって実行されるゲーム処理方法であって、前記コンピュータが、ゲームの実行中に、ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザが送信者として設定され、前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージの送信要求を、メッセージアプリケーションのメッセージ送信部に出力するステップと、ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、メッセージ送信要求を前記サーバに送信するステップと、を有する。
【0011】
本発明の一態様に係るゲーム処理方法は、ゲームサーバ、SNSサーバ、ゲームの画像をディスプレイに表示するゲーム処理装置とを用いるゲーム処理方法であって、前記ゲーム処理装置が、ゲームの実行中に、前記ユーザと同じグループに属する他のユーザ又は前記ユーザに承認された他のユーザにメッセージを送信する第1のメッセージ送信を行う場合に、前記ユーザを送信者とし前記ゲームに遷移可能な識別情報を含むメッセージを、SNSサーバに送信するステップと、前記第1のメッセージ送信によって送信されたメッセージを受信した場合に、当該メッセージを前記他のユーザを送信者として前記ディスプレイに表示するステップと、ゲームの実行中に、前記ユーザが受信者を指定せずにメッセージを送信する第2のメッセージ送信を行う場合に、メッセージ送信要求を前記ゲームサーバに送信するステップと、前記第2のメッセージ送信によって送信されたメッセージを受信した場合に、当該メッセージを、ゲーム管理アカウントを送信者として前記ディスプレイに表示するステップとを実行し、前記ゲームサーバが、前記メッセージ送信要求を受信した場合に、受信者であるユーザを決定するステップと、前記決定したユーザを受信者として、メッセージを前記SNSサーバに送信するステップと、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態のゲームシステムの概略図。
図2】ユーザ端末に一部が実装されたハイブリッドアプリケーションの概念図。
図3】友達への送信方法の手順の一部を示す図。
図4】ランダム送信方法の手順の一部を示す図。
図5】報酬の受け取り手順を示す図。
図6】(a)~(d)は、ゲームを開始する場合の画面遷移図である。
図7】(a)~(f)は、友達へメッセージを送信する場合の画面遷移図である。
図8】(a)~(d)は、ランダムにメッセージを送信する場合の画面遷移図である。
図9】ゲーム完了後の画面の図。
図10】(a)~(f)は、報酬を受け取る場合の画面遷移図である。
図11】友達への送信方法の手順を示すシーケンスチャート。
図12】ランダム送信方法の手順を示すシーケンスチャート。
図13】報酬の受け取り手順を示すシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図13を参照して、ゲーム処理システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、ゲーム処理システムは、情報処理装置としてのユーザ端末10、ゲームサーバ20、及びSNSサーバ30を備える。ユーザ端末10、ゲームサーバ20、及びSNSサーバ30は、通信ネットワーク40を介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
ゲームサーバ20は、SNSサーバ30が提供するSNSのプラットフォームを用いてゲームをユーザに提供する。ゲームサーバ20は、一台のサーバ装置から構成されてもよく、複数台のサーバ装置から構成されていてもよい。また、ゲームサーバ20及びSNSサーバ30は、1台のサーバ装置から構成されていてもよい。
【0015】
ゲームサーバ20について説明する。ゲームサーバ20は、通信管理部21、アプリケーション制御部22、データ管理部23、エージェント部24、通信インターフェース(通信I/F)25、ウェブデータ記憶部26、ゲーム情報記憶部27、及び通知メッセージ記憶部28を有する。アプリケーション制御部22はユーザ選択部に対応し、エージェント部24は送信要求部及び通知部に対応する。なお、通信管理部21、アプリケーション制御部22、データ管理部23、エージェント部24等のうち少なくとも1つは、複数のサーバ装置に分散されていてもよい。また、ウェブデータ記憶部26、ゲーム情報記憶部27、通知メッセージ記憶部28のうち少なくとも1つは、複数のサーバにそれぞれ備えられていてもよい。
【0016】
通信管理部21は、ユーザ端末10等との間の通信の制御を行う。通信管理部21は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行うものに限られない。例えば、通信管理部21は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェアを行う専用のハードウェア回路(例えば特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、通信管理部21は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1又は複数のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1又は複数の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU、MPU、GPU等の演算処理装置、並びにRAMやROM等の記憶媒体を含んでいる。また、通信管理部21は、HDD、SSD等のストレージである記憶媒体(メモリ)を備えている。これらの記憶媒体のうち少なくとも一つは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。記憶媒体すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。アプリケーション制御部22、データ管理部23、エージェント部24も、通信管理部21と同様の物理的構成である。通信管理部21、アプリケーション制御部22、データ管理部23、及びエージェント部24は、共通のハードウェアを利用する構成であってもよいし、ハードウェアがそれぞれ独立した構成であってもよい。
【0017】
ウェブデータ記憶部26は、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体によって構成される。ゲーム情報記憶部27、通知メッセージ記憶部28も、ウェブデータ記憶部26と同様の構成である。ウェブデータ記憶部26、ゲーム情報記憶部27、通知メッセージ記憶部28は、共通の記憶媒体を利用する構成であってもよいし、記憶媒体がそれぞれ独立した構成であってもよい。
【0018】
通信管理部21は、いわゆるWebサーバ機能を有する。通信管理部21は、ユーザ端末10とゲームサーバ20とのセッションを管理する。例えば、通信管理部21は、ユーザ端末10のブラウザから、HTTPプロトコルに従ってアクセス要求を受信するとセッションIDを生成して、ユーザ端末10とのセッションを開始する。そして、ゲームサーバ20とユーザ端末10との通信が中断されたり、ユーザ端末10のブラウザが終了されたりする等、一つのセッションが終了するまで、このセッションIDに基づいてデータの送信及び受信等を履歴として管理する。
【0019】
さらに、通信管理部21は、ユーザ端末10から送信された要求に応じた処理を、アプリケーション制御部22、データ管理部23、及びエージェント部24の少なくとも一つに実行させる。
【0020】
アプリケーション制御部22は、ユーザ端末10から送信された要求等に基づき、各記憶部に記憶された情報を用いて、ウェブデータを作成する。
データ管理部23は、ゲーム情報記憶部27等に記憶された各種の情報を管理する。例えば、ユーザ端末10から要求された情報を、ゲーム情報記憶部27等から取得し、必要があればアプリケーション制御部22に出力した後、通信管理部21を介してユーザ端末10に送信する。また、データ管理部23は、ユーザ端末10からの要求に応じて、ゲーム情報記憶部27等に記憶された各種の情報を更新又は削除する。
【0021】
エージェント部24は、ゲームの公式アカウントとして各ユーザとの個別のチャットルームにメッセージを送信する。ゲームの公式アカウントは、ゲーム管理アカウントに対応する。エージェント部24は、ユーザ端末10等から送信された要求の種類に応じたメッセージ内容を通知メッセージ記憶部28から取得する。そして、取得したメッセージ内容を、送信先を指定して通信管理部21に出力する。指定する送信先は、SNSのゲームを行っているユーザとゲーム公式アカウントとの個別のチャットルームである。通信管理部21は、チャットルームを指定して、取得したメッセージ内容をSNSサーバ30に送信する。このエージェント部24は、ユーザによって送信された自然言語のメッセージに自動的に応答する仕組みであってもよい。例えば、チャットBot等の人工知能(AI:artificial intelligence)のような仕組みであってもよい。
【0022】
通信I/F25は、通信ネットワーク40を介して、他の通信装置と通信を行うためのモジュールである。
ウェブデータ記憶部26には、ウェブデータ260が記憶されている。ウェブデータ260は、マークアップ言語で記述されたファイル、そのファイルに埋め込まれる画像データ、JavaScript(登録商標)プログラム等を含む。他にも、ウェブデータ260は、音声データを含んでいてもよい。マークアップ言語は、要素をタグで囲んだ言語であり、例えば、HTML(HyperText Markup Language)、XML(Extensible Markup Language)、XHTML(Extensible HyperText Markup Language)又はその他の言語であってもよい。マークアップ言語で記述されたデータは、テキストデータであってもよく、バイナリデータであってもよい。ウェブデータ260は、マークアップ言語で記述されたデータとして、例えばゲームの各場面、個人ページ、トップ画面等の区分に形成されたファイルを含んでいる。このようなファイルには、URL(Uniform Resource Locator)、URI(Uniform Resource Identifier)等のリソースを特定するための識別情報が設定されている。
【0023】
ゲーム情報記憶部27には、ゲームユーザ情報270が記憶されている。ゲームユーザ情報270は、ゲームユーザに関する情報である。ここで「ゲームユーザ」とは、SNSサーバ30が提供するSNSを利用し、且つそのSNS上でゲームサーバ20が提供するゲームのユーザを指す。ゲームユーザは、ゲームをプレイ可能な状態にあるユーザであり、ゲームに一度でもアクセスしたことがあるユーザであってもよいし、ゲームにユーザ名等の登録情報を登録したユーザであってもよい。ゲームユーザ情報270は、ユーザの識別情報を含む。また、ゲームユーザ情報270は、ユーザの識別情報に関連付けて、ユーザのゲームのプレイ履歴、他のユーザへのメッセージの送信回数、他のユーザから送信されたメッセージの受信回数、ゲームでのレベル、及びユーザが所有するゲーム媒体(ゲームコンテンツ)のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。なお、「ゲーム媒体」とは、ゲームに使用される電子データであり、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る。例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、アバタ、レベル情報、ステータス情報、パラメータ情報(体力値や攻撃力など)、能力情報スキル、アビリティ、呪文、ジョブなど等、任意の媒体を含む。ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
【0024】
また、ゲームユーザ情報270には、ユーザの識別情報に関連付けて、ユーザの友達ユーザの識別情報を記憶してもよい。友達ユーザは、ユーザによって承認された他のユーザ、又はユーザを含むグループに参加した他のユーザである。「グループ」は、例えばチャットルームである。ユーザは、ユーザが入手したアカウント等を用いて、SNS上で友達候補のユーザを検索可能である。又は、ユーザが、グループに他のユーザを招待することで、他のユーザをグループに追加することが可能である。
【0025】
アプリケーション制御部22は、所定のタイミングで、SNSサーバ30のAPI(Application Programming Interface)等にしたがって、SNSサーバ30に格納されたゲームユーザに関する情報を要求する。SNSサーバ30は、SNSユーザのSNSの利用状況やSNS上で提供されるゲームのプレイ状況を取得し、取得した情報に基づいて、SNSユーザに関する情報を更新する。
【0026】
アプリケーション制御部22は、SNSサーバ30が送信したゲームユーザ情報を受信し、データ管理部23に出力する。データ管理部23は、受信したゲームユーザ情報をゲーム情報記憶部27に記憶する。
【0027】
通知メッセージ記憶部28には、通知メッセージ280が格納されている。通知メッセージ280は、ユーザに送られるメッセージ内容のテンプレートデータである。通知メッセージ280には、ユーザ端末10から受信した要求の種類、又は1乃至複数のキーワード等の分類毎に、メッセージ内容が格納されている。
【0028】
次に、SNSサーバ30について説明する。本実施形態においてSNSサーバ30によって提供されるSNSは、ユーザのアカウント等の間でメッセージを送受信するサービスを含む。また、SNSサーバ30又はSNSサーバ30に関連するサーバは、ユーザ毎に設けられた個別ページに少なくともユーザ自身が情報を投稿可能にするサービスを提供する。個別ページは、他のユーザが閲覧することができる。例えば、メッセージを閲覧する画面から、各ユーザの個別ページを閲覧可能であってもよい。SNSサーバ30は、1台乃至複数台のサーバ装置から構成される。SNSサーバ30は、制御部31、通信インターフェース(通信I/F)32、SNS情報記憶部33を備える。
【0029】
制御部31は、制御部31は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行うものに限られない。例えば、制御部31は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェアを行う専用のハードウェア回路(例えば特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、制御部31は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1又は複数のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1又は複数の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU、MPU、GPU等の演算処理装置、並びにRAMやROM等の記憶媒体を含んでいる。また、SNSサーバ30は、HDD、SSD等のストレージである記憶媒体(メモリ)を備えている。これらの記憶媒体のうち少なくとも一つは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。記憶媒体すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。制御部31は、ユーザ端末10から送信された要求、又はゲームサーバ20のエージェント部24から送信された要求を受信して、送信先として指定されたチャットルームにメッセージを送信する。また、制御部31は、ユーザ端末10へのメッセージ受信の通知、メッセージの記録及び削除、ユーザ情報の管理等、メッセージアプリケーションの機能を実現するための各種の処理を行ってもよい。
【0030】
通信I/F31は、通信ネットワーク40を介して、他の通信装置と通信を行うためのモジュールである。
SNS情報記憶部33は、1乃至複数の記憶媒体によって構成される。SNS情報記憶部33には、SNSユーザ情報330、チャットルーム情報331が記憶されている。SNSユーザ情報330は、SNSユーザのアカウント名等の識別情報を含む。また、SNSユーザ情報330は、識別情報と関連付けて、SNSプラットフォームで提供されるゲーム等の利用状況を含んでいる。また、SNSユーザ情報330は、SNSユーザのSNS上の友達である他のユーザの識別情報を含んでいてもよい。
【0031】
チャットルーム情報331は、チャットルームに関する情報である。ユーザがゲームを開始すると、ゲームの公式アカウント(Bot)とそのユーザとの間の個別チャットルームが自動的に作成される。また、公式アカウント以外のユーザをメンバーとして構成されるチャットルームは、友達同士であるユーザがメンバーとなる。例えば、ユーザが、他のユーザを友達として承認すると、自動的にチャットルームが作成されてもよい。又は、他のユーザを友達として承認した場合でも、ユーザがチャットルームの作成をSNSサーバに対して指示しない限り、チャットルームを作成しないようにしてもよい。また、ユーザが既存のチャットルームに他のユーザを招待した場合、他のユーザを友達として承認したユーザについてのみ、招待されたユーザを友達ユーザとしてもよい。又は、ユーザが既存のチャットルームに他のユーザを招待すると、招待されたユーザを、そのチャットルームのメンバー全員の友達ユーザとしてもよい。なお、チャットルームの作成は、SNSサーバ30及びゲームサーバ20の少なくとも1つによって行われる。
【0032】
チャットルーム情報331は、チャットルームの識別情報であるチャットルームIDを含む。また、チャットルーム情報331は、チャットルームを構成するユーザの識別情報のほか、メッセージ送信日時、チャットルームのアイコン画像、チャットルームでのメッセージ内容の少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0033】
次に、ユーザ端末10について説明する。ユーザ端末10は、スマートフォン等の多機能携帯電話である。他にも、ユーザ端末10は、携帯電話機(フィーチャーフォン)、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール機等、ゲームサーバ20やSNSサーバ30から受信したデータに基づく画像をディスプレイに表示できるゲーム処理装置であればよい。
【0034】
ユーザ端末10は、1又は複数の制御部11、通信インターフェース(通信I/F)12、ストレージ13、ディスプレイ14、及び入力操作部15等を備え、これらはバス16で接続されている。
【0035】
制御部11は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行うものに限られない。例えば、制御部11は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェアを行う専用のハードウェア回路(例えば特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、制御部11は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1又は複数のプロセッサ、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1又は複数の専用のハードウェア回路、或いはそれらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU、MPU、GPU等の演算処理装置、並びにRAMやROM等の記憶媒体を含んでいる。また、ユーザ端末10は、HDD、SSD等のストレージである記憶媒体(メモリ)を備えている。これらの記憶媒体のうち少なくとも一つは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。記憶媒体すなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。ROMには、オペレーティングシステムプログラム、その他のプログラムが格納されている。制御部は、第1指示部、第2指示部、及び表示制御部に対応する。
【0036】
通信I/F13は、通信アンテナを含む通信回路を備える。通信I/F13は、基地局等を含む通信ネットワーク40にアクセスして、ゲームサーバ20、SNSサーバ30、及びその他のサーバ装置から送信されたデータを受信する。また、通信I/F13は、ゲームサーバ20、SNSサーバ30、及びその他のサーバ装置に対してデータを送信する。
【0037】
ストレージ13は、HDD等の記憶媒体である。ストレージ13は、ユーザ端末10の筐体に内蔵されるものでもよく、ユーザ端末10に接続される外部の記憶媒体であってもよい。ストレージ13には、メッセージアプリケーションプログラムや、その他のプログラム及びデータが格納されている。メッセージアプリケーションプログラムは、ユーザ端末10が各種のアプリケーションを提供するプラットフォームから通信ネットワーク40を介してダウンロードし、インストールしたものである。これに代えて、ユーザ端末10に、メッセージアプリケーションプログラムを記憶した記憶媒体を接続して、メッセージアプリケーションプログラムをインストールしてもよい。
【0038】
ディスプレイ14は、有機ELディスプレイ又は液晶ディスプレイである。入力操作部15は、タッチパネル等のポインティングデバイスである。タッチパネルは、ディスプレイ14と組み合わされ、ユーザの操作位置を検出し、操作位置に基づく信号を制御部11に出力する。入力操作部15は、タッチパネルに加えて若しくは代えて、ユーザ端末10の筐体に設けられた操作ボタン、タッチパッド、マウス等であってもよい。
【0039】
図2に従って、メッセージアプリケーション50について説明する。メッセージアプリケーション50は、SNSと連携したアプリケーションであって、ネイティブアプリケーションによる処理とウェブアプリケーションによる処理とを実行可能なハイブリッドアプリケーションである。メッセージアプリケーション50は、ユーザ端末10に実装されたネイティブ部51を含む。ネイティブ部51は、メッセージアプリケーション50のメッセージ送信部に対応する。ネイティブ部51は、SNSサーバ30との間でデータを送受信するメッセージ送信部に対応する。ネイティブ部51は、ユーザ端末10のOS(Operating System)上で動作し、ユーザ端末10のストレージ13等、ウェブアプリケーションがアクセスできないリソースにアクセスすることが可能である。
【0040】
ネイティブ部51は、ユーザによって指定されたチャットルームを送信先とし、入力操作部15を介して入力されたメッセージを、SNSサーバ30に送信する。また、ネイティブ部51は、他のユーザがチャットルームに送信したメッセージをSNSサーバ30から受信して、ディスプレイ14に表示する。また、ネイティブ部51は、ゲームの公式アカウントが、公式アカウント及びユーザのチャットルームに送信したメッセージを受信して、ディスプレイ14に表示する。
【0041】
さらに、ネイティブ部51は、ユーザがメッセージアプリケーションにログインしていない場合であっても、SNSサーバ30からメッセージの受信通知を受信することにより、ユーザ端末10のディスプレイ14にプッシュ通知等を表示してもよい。
【0042】
また、メッセージアプリケーション50は、アプリ内ブラウザ52を含む。アプリ内ブラウザ52は、メッセージアプリケーション内でブラウザ機能を実現する。アプリ内ブラウザ52は、ゲームサーバ20からウェブデータを取得し、ウェブデータに基づきゲーム画面をディスプレイ14に表示する。
【0043】
アプリ内ブラウザ52は、ブラウザエンジン53、解析部54、通信部55、表示処理部56を有する。ブラウザエンジン53は、指定されたURLに対応するウェブデータを、ゲームサーバ20等に要求する。また、ブラウザエンジン53は、解析部54、通信部55、表示処理部56等に処理を割り当てる。例えば、受信したウェブデータが、HTML5等のHTMLのデータである場合には、解析部54にHTMLの解析を実行させる。受信したウェブデータがJPEG等の画像データであれば、表示処理部56に表示処理を実行させる。
【0044】
解析部54は、HTMLデータを解析し、解析結果に基づき、必要なデータをゲームサーバ20に要求する。例えば、解析の結果、CSS(Cascading Style Sheets)データが必要であれば、CSSデータをゲームサーバ20に要求する。画像データが必要であれば、画像データをゲームサーバ20に要求する。
【0045】
通信部55は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、WebSocket等の規格により、ゲームサーバ20に、各種の要求を送信し、そのレスポンスを受信する。また、通信部55は、ゲームサーバ20から各種の要求を受信し、そのレスポンスを送信する。
【0046】
表示処理部56は、受信した画像データを画像表示用に変換する。そして、ディスプレイ14の大きさに合わせてレイアウトを行い、描画コマンドを生成し、画像をディスプレイ14に出力する。
【0047】
アプリ内ブラウザ52は、ユーザ端末10がメッセージアプリケーション50にログインした状態でゲームの開始が指示されると、ゲームのURLを取得する。ゲームの開始は、所定のチャットルーム内に表示されたURLを選択することで行われてもよい。ゲームの開始の方法は、いずれのアプリケーションから開始されてもよく、開始の方法が複数あってもよい。また、アプリ内ブラウザ52は、取得したURLに対応するウェブデータ260をゲームサーバ20に対して要求する。そして、ウェブデータ260をゲームサーバ20から取得すると、ウェブデータに基づくゲームの画像をディスプレイ14に表示する。入力操作部15がディスプレイ14に表示された画面上での操作を検知すると、アプリ内ブラウザ52がその操作に応じたウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する。
【0048】
(他のユーザへのメッセージ送信方法)
次に、図3図5に従って、メッセージアプリケーションの機能を利用して、ゲームに関するメッセージをユーザに送信する方法について説明する。まず、図3及び図4を参照して、ゲームの実行中に、メッセージアプリケーションの機能を利用して、他のユーザにメッセージを送信する方法について説明する。他のユーザへのメッセージの送信方法としては、ユーザが友達ユーザを指定してメッセージを送信する方法と、ユーザが送信先を指定せずに他のユーザにメッセージを送信する方法とがある。前者を友達への送信方法(第1のメッセージ送信)、後者をランダム送信方法(第2のメッセージ送信)という。
【0049】
図3に従って、友達への送信方法について説明する。ここでは、ゲームサーバ20が提供するゲームにログインしているユーザAが、同じチャットルームのメンバーであるユーザBにメッセージを送信する例について説明する。ユーザA及びユーザBは、ゲームサーバ20が提供するゲームのユーザである。ユーザAが用いる端末をユーザ端末10Aとし、ユーザBが用いる端末をユーザ端末10Bとする。
【0050】
友達への送信方法の処理は、ユーザAがゲームにログイン(アクセス)している状態において、メッセージの送信イベントが発生することを契機に開始される。送信イベントは、例えば、強いボスキャラクターとのバトルなどのゲームでの敗北、ゲームでの勝利又はゲームのクリア、ゲームの途中経過やユーザAに関連付けられたパラメータが所定の状態であること、アイテム等のゲーム媒体を入手したこと、ゲーム内でクリア方法が発見されたこと、ユーザAが所定のアイコンを選択したこと等、ゲームに関するイベントであればよい。例えば、1乃至複数の強いボスキャラクター(レイドボス)と対戦するレイドバトルでの敗北、不利な戦況になった場合に、送信イベントが発生したと判断してもよい。レイドバトルで敗北した場合、又は不利な戦況になった場合、他のユーザからの協力を得ることで、ゲーム進行が有利になるため、ゲームを継続してプレイする動機が得られる。特にレイドバトルでは、1乃至複数の非常に強いボスキャラクターとの対戦を行うが、通常一人のユーザが一度に倒し切ることができないような設定となっている。そして、他のユーザに応援要請を行い、協力し合うことでボスキャラクターを討伐することができる。他のユーザに応援要請を行うことで、次々と参加するユーザを増やし、参加人数を増やすことができるのでゲームとしての活性化や売上増加に期待できるというメリットがゲーム運営側にもある。
【0051】
ユーザ端末10Aのアプリ内ブラウザ52は、メッセージの送信イベントを検知すると、メッセージの送信方法を選択するための選択画面をディスプレイ14に表示する。この選択画面で友達へのメッセージの送信が選択されると、ユーザ端末10Aは、ユーザAがメンバーに含まれるチャットルームのリストを、ユーザ端末10Aのディスプレイ14に表示する(ステップS1)。
【0052】
ユーザAは、入力操作部15を操作して、ディスプレイ14に表示されたチャットルームのリストからユーザBとのチャットルームを選択する(ステップS2)。ユーザ端末10のアプリ内ブラウザ52は、URL要求をゲームサーバ20に送信する(ステップS3)。このURL要求は、ユーザ端末10Bのアプリ内ブラウザ52に、ゲーム画面を表示させるためのURLの生成を要求するメッセージである。
【0053】
ゲームサーバ20は、URL要求を受信すると、ユーザ端末10Bに送信するURLを生成する。また、ゲームサーバ20は、通知メッセージ記憶部28から通知メッセージ280を取得する。ゲームサーバ20は、生成したURL及び通知メッセージ280を、ユーザ端末10Aに送信する(ステップS4)。
【0054】
ユーザ端末10Aのアプリ内ブラウザ52は、ユーザAによって選択されたチャットルームのID及びゲームサーバ20から受信したURLを、通知メッセージ280とともにユーザ端末10Aのネイティブ部51に出力する(ステップS5)。
【0055】
ネイティブ部51は、チャットルームID、URL及び通知メッセージ280を含めたメッセージ情報を、SNSサーバ30に送信する(ステップS6)。なお、通知メッセージ280は、ユーザ端末10のストレージ13に記憶されていてもよい。この場合、ネイティブ部51等が、チャットルームID及びURLを取得した際に、ストレージ13から対応するメッセージ内容を抽出するようにしてもよい。
【0056】
SNSサーバ30は、メッセージ情報を受信すると、メッセージ情報に含まれるチャットルームIDに対応するチャットルームに、メッセージを送信する(ステップS7)。このメッセージには、URL、及び通知メッセージ280に基づくメッセージ内容が含まれる。なお、ステップS2において、例えば3人以上のメンバーからなるチャットルームにメッセージが送信された場合、メンバーの各々のユーザ端末10にメッセージが送信される。ユーザ端末10Bにおいて、メッセージアプリケーションによるプッシュ通知が許可されている場合には、ユーザ端末10Bのディスプレイ14にメッセージの受信を通知するプッシュ通知が表示されてもよい。
【0057】
ユーザ端末10Bは、ユーザBの操作に従って、メッセージアプリケーションにログインし、ユーザAから送信されたメッセージをディスプレイ14に表示する。このメッセージは、少なくともユーザAとユーザBをメンバーとして含むチャットルームにおいて、ユーザAから送られたメッセージとして表示される。ゲームサーバ20が生成したURLは、メッセージとともに、選択可能に表示される。又は、URLは、メッセージを表示するオブジェクト、又はメッセージに関連付けて表示されたオブジェクトに埋め込まれるか、メッセージオブジェクトの近傍に表示される。
【0058】
又は、メッセージは、ユーザ端末10Bがメッセージアプリケーションにログインしていない場合に、ディスプレイ14にプッシュ通知として表示されてもよい。又は、メッセージは、SNSサーバ30を経由して、ユーザ端末10のメールアプリケーションへ送信されたメールとして表示されてもよい。
【0059】
ユーザBの操作によってURLが選択されると、ユーザ端末10Bのメッセージアプリケーションのアプリ内ブラウザ52は、選択されたURLのウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する(ステップS8)。
【0060】
ゲームサーバ20は、ユーザ端末10Bの要求に応じて、指定されたURLのウェブデータ260を、ユーザ端末10Bに送信する(ステップS9)。ユーザ端末10Bのアプリ内ブラウザ52は、受信したウェブデータ260に基づく画面をディスプレイ14に表示する。
【0061】
このように、友達への送信方法によってメッセージを送る場合には、送信者及び受信者がメッセージアプリケーション上で友達関係にあるため、ユーザBは、メッセージに応答しやすい。また、メッセージアプリケーションを利用することで、ユーザAはゲームのプレイ状況を、友達ユーザにすぐに共有することができる。したがって、ゲームユーザ同士のゲームに関連したコミュニケーションが活発化するため、結果的に、ゲームへアクセスするユーザの数を増やすことができる。
【0062】
図4に従って、ランダム送信方法について説明する。ここでは、ユーザAが、ゲームの公式アカウントを経由して、ユーザCにメッセージを送信する例について説明する。ユーザCは、ユーザAの友達ユーザではなく、ユーザAとチャットルームを共有しない。また、ユーザA及びユーザCは、ゲームサーバ20が提供するゲームのユーザである。ユーザAが用いる端末をユーザ端末10Aとし、ユーザCが用いる端末をユーザ端末10Cとする。
【0063】
ユーザ端末10Aのアプリ内ブラウザ52は、メッセージの送信イベントを検知すると、メッセージの送信方法を選択するための選択画面をディスプレイ14に表示する。ユーザ端末10Aは、この選択画面でランダム送信方法が選択されると、メッセージ送信要求をゲームサーバ20に送信する(ステップS11)。
【0064】
ゲームサーバ20は、メッセージ送信要求を受信すると、SNSのAPIに従って、ゲームを利用するSNSユーザであるゲームユーザの情報を要求する(ステップS12)。情報を要求するゲームユーザの条件は、メッセージアプリケーションにログインしていること、及びゲームを利用したことがあることが好ましい。この条件に代えて若しくは加えて、メッセージアプリケーション又はゲームの利用状況や、ゲーム内のパラメータが所定の状態以上であることを条件としてもよい。また、ここでは、ユーザAとの友達ユーザ以外のSNSユーザに関する情報を要求するものとする。
【0065】
SNSサーバ30は、ゲームユーザ情報の要求を受信すると、SNS情報記憶部33から、上記条件を満たすゲームユーザの情報を抽出し、ゲームサーバ20に送信する(ステップS13)。このゲームユーザの情報には、上記条件を満たすユーザとゲームの公式アカウントとのチャットルームIDが含まれる。なお、ゲームユーザの情報の要求(ステップS12)及びゲームユーザの情報の送信(ステップS13)は、ランダム送信方法が指示されたことを契機に行うのではなく、所定の時間間隔で行われるようにしてもよい。
【0066】
ゲームサーバ20は、SNSサーバ30が送信したゲームユーザの情報を受信し、ゲーム情報記憶部27に記憶する。ゲームサーバ20は、受信したゲームユーザ情報に複数のゲームユーザに関する情報が含まれている場合には、所定数のゲームユーザを選択する。選択条件は、例えばゲーム又はメッセージアプリケーションにおけるアクティブ度が一定値以上又は一定範囲内であって、ユーザAのレベルと同程度のレベルを有することである。アクティブ度は、例えばゲームを行う頻度、メッセージの投稿回数、メッセージアプリケーション又はゲームへのログインの頻度等、ユーザの活動状況に応じて決定される度合いである。なお、抽出条件は、アクティブ度及びレベルのいずれか一方が一定値以上又は一定範囲内であることでもよい。また、抽出条件は、所定のゲーム媒体を所有すること、プレイ履歴がメッセージを送ったユーザのプレイ履歴と類似性が高いこと、プレイ履歴がメッセージを送ったユーザのプレイ履歴と所定の相対関係にあること等であってもよい。相対関係とは、例えば、ユーザAよりもレベルが高い(又は低い)、ユーザAに比べてプレイ頻度が高い(又は低い)等である。ここでは、「ユーザC」が選択されたものとする。さらに上記の抽出条件は、所定のタイミングで変更されてもよい。このとき、選択されたユーザを、ゲーム情報記憶部27内のリストに記憶するようにしてもよい。このリストでは、過去にランダム送信方法での送信先のユーザを記憶している。リストは、ユーザの識別情報のほか、ゲームでのユーザの属性情報(パラメータ、又はオブジェクトであるゲーム媒体)が記憶されていてもよい。
【0067】
また、ゲームサーバ20のアプリケーション制御部22は、ゲームユーザ情報の取得の前又は取得の後、或いは、ゲームユーザ情報の取得に並行して、ユーザ端末10Cが遷移するためのURLを生成する。ゲームサーバ20のエージェント部24は、通知メッセージ記憶部28から、ランダム送信方法に対応する通知メッセージ280を取得する。エージェント部24は、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームのID、生成したURL、及び通知メッセージ280を含めてメッセージ情報とする。そして、エージェント部24は、メッセージ情報をSNSサーバ30に送信する(ステップS14)。
【0068】
SNSサーバ30は、メッセージ情報を受信すると、メッセージ情報に含まれるチャットIDを取得する。そして、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームに、URLを含めたメッセージを送信する(ステップS15)。ユーザ端末10Cにおいて、メッセージアプリケーションによるプッシュ通知が許可されている場合には、ユーザ端末10Cのディスプレイ14にメッセージの受信を通知するプッシュ通知が表示されてもよい。
【0069】
ユーザ端末10Cは、ユーザCの操作に従って、メッセージアプリケーションにログインし、ユーザAから送信されたメッセージをディスプレイ14に表示する。メッセージは、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームにおいて、公式アカウントから送られたメッセージとして表示され、ユーザAに関する情報は表示されない。ゲームサーバ20が生成したURLは、メッセージに埋め込まれる。又は、URLは、メッセージに関連付けて表示されたオブジェクトに埋め込まれるか、メッセージの近傍に表示される。
【0070】
又は、メッセージは、ユーザ端末10Cがメッセージアプリケーションにログインしていない場合に、ディスプレイ14にプッシュ通知として表示されてもよい。又は、メッセージは、SNSサーバ30を経由して、ユーザ端末10のメールアプリケーションへ送信されたメールとして表示されてもよい。
【0071】
ユーザCの操作によってURLが選択されると、ユーザ端末10Cのメッセージアプリケーションのアプリ内ブラウザ52は、選択されたURLのウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する(ステップS16)。このとき、ゲームサーバ20は、ユーザCからウェブデータ260の要求を受信したことに応じて、ゲーム情報記憶部27に記憶されたリストに、ユーザCがメッセージに応答したことを反映してもよい。そして、次にいずれかのユーザからランダム送信方法が指定された際に、このリストを用いて、送信先のユーザを選択するようにしてもよい。ゲームサーバ20は、応答率又は応答回数の高いユーザを、応答率又は応答回数の低いユーザよりも高い頻度で選択するようにしてもよい。
【0072】
ゲームサーバ20は、ユーザ端末10Cの要求に応じて、指定されたURLのウェブデータ260を、ユーザ端末10Cに送信する(ステップS17)。ユーザ端末10Cのアプリ内ブラウザ52は受信したウェブデータ260に基づく画面をディスプレイ14に表示する。
【0073】
このように、ランダム送信方法では、送信者であるユーザAの友達ユーザが少ない場合や、ユーザAのメッセージに他のユーザが応答できない場合などに、友達関係にない他のユーザにメッセージを送信することが可能である。これにより、ゲームへアクセスするユーザの数を増やすことができる。また、ユーザが友達関係にない他のユーザにメッセージを送信することで、メッセージを送信したユーザのSNS上に開示されているプライベート情報等をメッセージを受信したユーザに意図せず閲覧されてしまう可能性があるが、ランダム送信方法によって送信されるメッセージは、ゲームの公式アカウントを送信者として送信され、ユーザ端末10Aの画面には、受信者であるユーザCに関する情報が表示されず、ユーザ端末10Cには、送信者であるユーザAに関する情報が表示されない。このため、メッセージの送受信に起因して、ユーザCが、ユーザAの個別ページに表示されたプライベート情報を閲覧することもなく、その逆も生じない。さらに、ユーザCが、メッセージアプリケーションを利用して入力したメッセージを、ユーザAに送信することもなく、その逆も生じない。したがって、実世界において友達関係にないゲームユーザ同士でメッセージの送受信を可能としつつ、意図しないSNS上のつながりを抑制することができる。そのようにすることで、知らないユーザへの応援要請を送る心理的障壁を下げ、ゲームを活性化することができる。
【0074】
なお、図4の例では、ランダム送信方法において、ユーザAから公式アカウントを経由して友達ではないユーザCにメッセージを送信する場合について説明したが、ランダム送信方法によるメッセージの送信先は、ユーザAの友達ユーザを含むユーザ群から選択してもよい。ランダム送信方法においては、少なくとも送信者であるユーザにメッセージの送信先が通知されず、且つ受信者であるユーザに送信者が通知されなければよい。
【0075】
(通知対象イベントに関する他のユーザの状況の通知)
次に図5を参照して、通知対象イベントが発生した場合に、他のユーザの通知イベントに対する状況をユーザに通知する方法について説明する。ここでは、ユーザAが、友達関係にあるユーザBと協力して、ゲームで開催されたイベントを実行した場合を例にして説明する。イベントが完了すると、ゲームサーバ20は、ユーザA及びユーザBに、イベントを完了したことに対する報酬が受取可能な状態で関連付ける。
【0076】
ゲームサーバ20のエージェント部24は、ユーザAとゲームの公式アカウントとのチャットルーム、及びユーザBとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、報酬通知要求をSNSサーバ30に対して行う(ステップS20)。報酬通知は、報酬の受取が可能な状態であることを通知するものである。
【0077】
SNSサーバ30は、報酬通知要求を受信すると、ユーザAとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、報酬通知を送信する(ステップS21)。また、SNSサーバ30は、ユーザBとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、報酬通知を送信する(ステップS22)。
【0078】
ユーザ端末10Aは、ユーザAの操作に基づいて、メッセージアプリケーションの公式アカウントとのチャットルーム内に報酬通知を表示する。ユーザ端末10Bは、ユーザBの操作に基づいて、メッセージアプリケーションの公式アカウントとのチャットルーム内に報酬通知を表示する。
【0079】
ここで、ユーザBが、ユーザAよりも先に、報酬を受け取るための操作をユーザ端末10Bで行ったものとする。ユーザ端末10Bは、報酬を受け取るための操作を受け付けて、報酬受取要求をゲームサーバ20に送信する(ステップS23)。ゲームサーバ20は、ユーザBに関連付けられた報酬を、ユーザBが所有しているものとしてゲームユーザ情報270に記憶する。
【0080】
ゲームサーバ20は、ユーザBに報酬を付与すると、ユーザAとユーザBとのチャットルームを送信先として、受取状態通知の要求をユーザ端末10Bに送信する(ステップS24)。受取状態通知は、ユーザBが報酬を受け取った場合に、ユーザBを送信者として、ユーザAに対してユーザAが報酬を受け取ったことを通知するものである。このとき、ゲームサーバ20は、受取状態通知に対応する通知メッセージ280を通知メッセージ記憶部28から取得する。そして、受取状態の通知要求に、ユーザAとユーザBとのチャットルームのID、通知メッセージ280に基づくメッセージ内容を含める。さらに、受取状態の通知要求に、報酬付与画面に遷移するためのURLを含めてもよい。
【0081】
ユーザ端末10Bのアプリ内ブラウザ52は、受取状態の通知要求を受信すると、チャットルームID、メッセージ内容等を含む受取状態通知の送信要求をネイティブ部51に出力する(ステップS25)。送信要求を入力したネイティブ部51は、ユーザBを送信者として、チャットルームID、メッセージ内容等を含む受取状態情報を、SNSサーバ30に送信する(ステップS26)。なお、受取状態の通知要求は、ユーザ端末10を介さずに、ゲームサーバ20からSNSサーバ30に送信されてもよい。
【0082】
SNSサーバ30は、受取状態情報を受信すると、チャットルームIDに対応するユーザA及びユーザBのチャットルームに、受取状態通知を送信する(ステップS27)。ユーザ端末10Aは、ユーザA及びユーザBのチャットルーム内において、受取状態通知を表示する。受取状態通知では、送信者としてユーザBが表示される。これにより、ユーザAに対し、報酬の受け取りを促すことができる。
【0083】
(ゲームの画面遷移)
次に図6図10に従って、ユーザ端末10のディスプレイ14に表示されるゲームの画面及びゲームからメッセージを送信する場合の画面の遷移について説明する。
【0084】
図6は、メッセージアプリケーションからゲームを開始する場合の画面の例である。ゲームは、メッセージアプリケーションのチャットルームの画面から選択することができる。図6(a)に示すように、ユーザ端末10Aの制御部11は、ユーザAの入力操作部15における指示に基づいて、ディスプレイ14にチャットルームのリスト101を表示する。ユーザAは、リスト101からチャットルームを選択する。制御部11は、選択されたチャットルームの画面をディスプレイ14に表示する。
【0085】
図6(b)に示す画面は、ユーザBとのチャットルーム画面102の一例である。チャットルーム画面102には、タイムライン103のほか、複数のメニューアイコン105が表示されている。タイムライン103には、ユーザAから送信されたメッセージと、ユーザBから送信されたメッセージとが時系列順に表示されている。メニューアイコン105は、ユーザAのホーム画面に戻るためのホームアイコン、ゲームを選択するためのゲームアイコン等である。ゲームを選択するためのメニューアイコン105が選択されると、ゲームリストが表示され、ユーザAの操作によって一つのゲームが選択される。ゲームが選択されると、制御部11は、選択されたゲームを提供するゲームサーバ20に対し、ウェブデータ260を要求する。ウェブデータ260を受信したユーザ端末10Aのアプリ内ブラウザ52は、ウェブデータに基づくゲーム画面をディスプレイ14に表示する。
【0086】
図6(c)に示す画面は、選択されたゲームのトップ画面106の一例である。トップ画面106には、メニューボタンやイベント選択ボタン107が表示されている。例えば、イベント選択ボタン107が選択されると、イベント画面が表示される。
【0087】
図6(d)に示す画面は、イベント画面108の一例である。例えば、イベント画面108には、ユーザAが選択可能な複数のイベントが表示されている。例えば、イベント画面には、ユーザA又は敵であるボスキャラクターに関するパラメータの値やパラメータを示すゲージ108Gが表示されていてもよい。複数のイベントの中から、例えばレイドボス(ボスキャラクター)と戦うレイドバトルの選択ボタン109が選択されると、レイドバトルが開始される。また、この画面に、ゲージ108G又はその他の画像オブジェクトとして、ユーザのゲームの進行状況を表示するようにしてもよい。例えば、レイドバトルのHP等のパラメータを消耗させた量等のレイドバトルとの戦況を示す情報、他のユーザに応援を要請した場合の報酬や、応援を要請したことでボスに勝利したことによる報酬等を表示してもよい。
【0088】
図7及び図8を参照して、ゲームからメッセージアプリケーションの機能を利用して他のユーザにメッセージを送信する場合の画面と、メッセージを受信した他のユーザ端末10に表示される画面とについて説明する。ここでは、ユーザAがレイドバトルに敗北し、友達であるユーザBに、レイドボスを討伐するための応援を要請する友達へのメッセージ送信方法と、公式アカウントを経由して友達ではないユーザCに応援を要請するランダム送信方法とを例にして説明する。
【0089】
図7(a)に示す画面は、レイドバトルに敗北した後に表示されるゲーム結果画面110である。図7の例では、レイドバトルでの敗北が、メッセージを送信するための送信イベントである。ゲーム結果画面110が表示されてから所定時間が経過したとき、又はゲーム結果画面110がタップされたとき等に、応援要請選択画面に遷移する。
【0090】
図7(b)は、応援要請選択画面111の一例である。応援要請選択画面111には、友達応援要請の選択ボタン112と、ランダム応援要請の選択ボタン113と、応援要請を行わない選択ボタン114とが表示されている。選択ボタン114が表示されると、敗北した状態でレイドバトルが終了する。友達応援要請では、メッセージアプリケーション上で「友達」であるユーザに、応援要請を行う。なお、応援要請を行わない選択ボタン114が選択された場合には、応援要請をせずにゲームに戻る。
【0091】
図7(c)に示す画面は、選択ボタン112が選択された場合に表示されるチャットルーム選択画面115の一例である。チャットルーム選択画面115には、ユーザAが参加するチャットルームのリストが表示される。これらのチャットルームに含まれるメンバーは、ユーザAの友達ユーザである。ユーザAが、リストの中から一のチャットルームを選択すると、ユーザ端末10Aが、URL生成要求をゲームサーバ20に送信する。なお、このとき、複数のチャットルームが選択できるようにしてもよい。
【0092】
図7(d)に示す画面は、ユーザ端末10Aのディスプレイ14に表示される送信完了画面116の一例である。送信完了画面116には、続けてランダム応援要請を行うための選択ボタン116Aと、応援要請を終了する選択ボタン116Bとが表示されている。選択ボタン116Aが選択されると、ユーザ端末10Aの制御部11はレイドバトルを終了し、ゲームの所定のステージ又はトップ画面等の所定画面に戻る。このように応援要請が完了すると、ゲームサーバ20は、ユーザAに関連付けられたパラメータであって、レイドバトルで減少したパラメータを回復させる。例えば、ユーザAのHPの減少量を相殺して、最大値まで回復させる。選択ボタン116Bが選択されると、制御部11は、友達応援要請に続けてランダム応援要請を行うための処理を行う。
【0093】
図7(e)に示す画面は、応援要請が送信されたユーザBが用いるユーザ端末10Bのディスプレイ14に表示されるチャットルーム画面118の一例である。チャットルーム画面118には、ユーザAが送信したメッセージ119、ユーザBが送信したメッセージ120が時系列順に表示されたタイムラインを含む。応援要請メッセージ121は、ユーザAが送信したメッセージのオブジェクトとして表示されている。具体的には、ユーザAを識別するアイコン122と関連付けて応援要請メッセージ121が表示されている。応援要請メッセージ121には、ゲームのレイドバトルへの遷移を促すメッセージ内容と、応援選択部123とが表示されている。応援選択部123には、ユーザAが敗北したレイドバトルへ遷移するためのURLが埋め込まれている。
【0094】
応援選択部123が選択されると、ユーザ端末10Bの制御部11が、応援選択部123に対応付けられたURLのウェブデータ260を、ゲームサーバ20に要求する。ゲームサーバ20は、必要に応じてログイン処理を行ってユーザBをログイン状態とし、要求されたウェブデータ260をユーザ端末10Bに送信する。ユーザ端末10Bの制御部11は、受信したウェブデータ260に基づき、レイドバトルの画面を表示する。
【0095】
図7(f)は、ユーザ端末10Bに表示されるレイドバトル画面124の一例である。レイドバトル画面124には、ユーザB又はボスキャラクターのパラメータの値及びパラメータを示すゲージ124Gが表示されていてもよい。例えば、ユーザBの選択ボタン125の選択により、レイドバトルを開始することができる。ゲームサーバ20は、ユーザ端末10Bからの要求に基づき、ユーザBに関連付けられたパラメータ、キャラクタ、アイテム等のゲーム媒体の一部又は全部を用いて、レイドバトルを進行させる。
【0096】
このように、友達応援要請は、例えばユーザA及びユーザBのチャットルーム等、友達ユーザのみをメンバーとするチャットルームに送られる。受信者であるユーザは、公式アカウントよりも友達ユーザに親近感をもちやすいため、友達ユーザのみをメンバーとするチャットルームに応援要請が送られた方が、応援要請に応答しやすくなることが期待される。
【0097】
図8に従って、ランダム応援要請を行う場合に表示される画面について説明する。図8(a)に示すように、ユーザAがレイドバトルに敗北すると、ユーザ端末10Aのディスプレイ14には、友達応援要請の場合と同様に、ゲーム結果画面110が表示される。
【0098】
図8(b)に示す応援要請選択画面111において、「ランダム応援要請」等が表示された選択ボタン113が選択されると、ユーザAにおけるランダム応援要請が完了する。なお、ここでランダム応援要請を送信するユーザに関する特性を選択できるようにしてもよい。ユーザに関する特性としては、例えば、応援要請の対象となるユーザのレベル、最後にログインした日時、ログインしているか否か、以前も応援してくれたユーザを優先するか否か等であり、ユーザを特定できる情報は除かれる。また、ランダム応援要請を行う場合に、応援要請する人数を特定できるようにしてもよい。ランダム応援要請は、一人のユーザに送信されてもよいし、自動的に複数の所定人数に送信されるようにしてもよい。
【0099】
図8(c)に示す画面は、完了画面130の一例である。完了画面130は、応援要請が完了したことを示すメッセージと、完了確認ボタン131とが表示され、ランダム応援要請の送信先であるユーザが通知されない。完了画面130の完了確認ボタン131が選択されると、ゲーム画面に遷移する。
【0100】
ユーザAによるランダム応援要請が完了すると、ゲームサーバ20によってランダム応援要請を送信するユーザCが選択される。そして、SNSサーバ30によって、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームにランダム応援要請メッセージが送信される。これに加えて、ユーザAとゲームの公式アカウントとのチャットルームにて、他のユーザにランダム応援要請のメッセージを送ったことを通知するようにしてもよい。
【0101】
図8(d)に示す画面は、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームのチャットルーム画面135の一例である。このチャットルーム画面135は、ユーザCが用いるユーザ端末10Cのディスプレイ14に表示される。チャットルーム画面135に表示されたタイムライン136には、例えば、イベントの開催、新しいゲーム媒体の追加等、公式アカウントからの各種通知が表示される。公式アカウントから送信された応援要請メッセージ137は、このタイムライン136にメッセージオブジェクトとして表示される。応援要請メッセージ137は、公式アカウントを送信者として表示され、応援要請を依頼したユーザAについては表示されない。例えば、応援要請メッセージ137は、公式アカウントのアイコン139と関連付けて表示される。また、応援要請メッセージ137には、ゲームのレイドバトルへの遷移を促すメッセージ内容と、応援選択部138とが表示されている。応援選択部138には、ユーザAが敗北したレイドバトルへのURLが埋め込まれている。
【0102】
応援選択部138が選択されると、ユーザ端末10Cのアプリ内ブラウザ52が、応援選択部138に埋め込まれたURLに対応するウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する。ユーザ端末10Bの制御部11は、ゲームサーバ20からウェブデータ260を受信すると、ウェブデータ260に基づいた画面をディスプレイ14に表示する。
【0103】
図9に示す画面は、友達応援要請及びランダム応援要請の両方において、応援要請を受信したユーザが、レイドバトルでレイドボスに勝利した場合に表示されるチャットルーム画面140である。例えば、ユーザB又はユーザCが、ユーザAが応援を要請したレイドバトルに勝利する等の報酬付与条件が満たされた場合、ユーザB又はユーザCに報酬が付与される。また、応援要請を受信したユーザだけでなく、応援要請を送信したユーザに報酬が付与されてもよい。
【0104】
チャットルーム画面140は、ユーザ及びゲームの公式アカウントのチャットルームの画面である。チャットルーム画面140に表示されたタイムライン141には、結果通知142が表示されている。結果通知142には、選択部143が含まれる。選択部143を選択すると、報酬受取画面又はゲームのトップ画面等に遷移する。また、タイムライン141には、結果通知142に関連付けて、メッセージを他のユーザに共有する共有ボタン144や保存ボタン145等が表示されていてもよい。共有ボタン144及び保存ボタン145は、画面において所定の操作を行うことで表示されてもよい。共有ボタン144を選択すると、ユーザ及び公式アカウントのチャットルームのメッセージを、他のユーザに共有(転送)することができる。なお、メッセージの共有や保存等、メッセージの2次的な処理は、結果通知142だけでなく、タイムラインに表示された他のメッセージに対しても行うことが可能である。
【0105】
次に図10を参照して、通知対象イベントが発生した場合に、他のユーザの状況をユーザに通知するための画面について説明する。ここでは、ユーザAが、友達関係にあるユーザBと協力して、ゲームにより設定された「採掘場」に採掘に行くイベントを実行する場合の画面を説明する。採掘隊を派遣して一定時間が経過した後、協力してイベントを完了したユーザA及びユーザBに報酬が付与される。
【0106】
図10(a)に示す画面は、イベント開始画面150の一例である。イベント開始画面150には、採掘隊として、ユーザAが所有するキャラクタ151,152が表示されている。この採掘隊は、ユーザが選択したキャラクタであってもよく、ユーザが所持するキャラクタの中からゲームサーバ20が選択したキャラクタであってもよい。また、採掘隊を構成するキャラクタの数は、ユーザのレベルが特定のレベルに達する度に増加させてもよい。採掘場に探検に行くイベントは、友達ユーザのゲームキャラクタを加えなければ、参加することができない。図10(a)の例では、採掘隊を構成するキャラクタの数は3体とされ、そのうち、ユーザAが所有する2体のキャラクタが採掘隊に加えられている。このため、採掘隊の残りの1体として、友達ユーザのキャラクタを追加する必要がある。ユーザAは、イベントに参加するために、イベント開始画面150の開始ボタン153を選択する。
【0107】
図10(b)に示す画面は、協力の要請の対象となる友達のリスト画面154の一例である。ユーザAは、リスト画面154に表示された友達ユーザのうち、一人のユーザを選択する操作を行う。例えば、友達ユーザに対応させて表示された選択ボタン155を選択する。ここでは、「ユーザB」が選択されたものとする。友達ユーザが選択されると、ゲームサーバ20は、ユーザBの所有するキャラクタから一体を選択し、派遣隊を作成する。また、ユーザ端末10Aのディスプレイ14には、派遣を完了したことを示す画面が表示される。なお、ユーザAの採掘隊にユーザBの所有するキャラクタを加えた場合、ユーザBがプレイヤーとなってプレイするゲームでは、そのキャラクタを出現できないようにしてもよいし、逆にキャラクタを用いてゲームを行うことができるようにしてもよい。また、採掘隊にキャラクタを追加した場合に、ユーザAのみ、そのキャラクタをゲームにおける別場面(バトルなど)に出現できないようにしてもよいし、ユーザBのみもしくはユーザAとBの両方共、採掘隊に派遣したキャラクタをゲーム内の別場面に出現できないようにしてもよい。
【0108】
図10(c)に示す画面は、派遣完了画面156の一例である。図10(b)のリスト画面154で友達ユーザが選択されることによって派遣が完了すると、完了時点からの経過時間が計測される。派遣完了画面156には、探検が完了し、採掘隊が帰還するまでの残り時間156Aが表示されている。また、派遣完了画面156には、残り時間を短縮するための選択部156Bが表示されている。この選択部156Bが選択されると、ゲームサーバ20は、ユーザAに関連付けられたパラメータを減少するか、又は、ゲーム内でオブジェクトとして表示されるゲーム媒体(例えば「ジェム」等)を減算し、残り時間を短縮する。
【0109】
図10(d)に示す画面は、派遣完了後のユーザAとユーザBのチャットルーム画面157の一例である。ユーザAによって、協力を要請するユーザを「ユーザB」として確定すると、ユーザAとユーザBのチャットルーム画面157には、派遣通知メッセージ158が表示される。派遣通知メッセージ158には、「制限時間内に応援してくれると報酬が2倍」等のメッセージ内容と、選択部159とが含まれている。派遣通知メッセージ158は、ユーザAが送信者として関連付けられて表示されている。ユーザBによって選択部159が選択されると、ゲーム画面に遷移する。遷移先のゲーム画面では、「エール」ボタン等を選択することで、派遣隊に対する応援が行われる。ゲームサーバ20は、派遣隊に対する応援を受け付けると、例えばユーザBに付与される報酬を増大させる。
【0110】
採掘隊の派遣から帰還までの一定時間が経過すると、ゲームサーバ20のエージェント部24は、ユーザA及びゲームの公式アカウントとのチャットルームに報酬通知を送信する。また、ゲームサーバ20のエージェント部24は、ユーザB及びゲームの公式アカウントとのチャットルームに報酬通知を表示する。
【0111】
図10(e)に示す画面は、ユーザ及びゲームの公式アカウントのチャットルーム画面160の一例である。ユーザ及びゲームの公式アカウントとのチャットルーム画面160には、報酬通知161が表示される。報酬通知161は、ゲームの公式アカウントを送信者として表示される。報酬通知161には、報酬が付与されたことを通知するメッセージ内容と、ゲームに遷移するための選択部162とを含む。ユーザの操作によって選択部162が選択されると、ユーザ端末10はゲームに遷移する。ユーザは、ゲームの画面にて報酬を受け取るための操作を行う。
【0112】
図10(f)に示す画面は、ユーザBがユーザAよりも先に報酬を受け取った場合に、ユーザ端末10Aに表示されるチャットルーム画面163の一例である。チャットルーム画面163は、ユーザAとユーザBとのチャットルームの画面である。チャットルーム画面163には、受取状態通知164が表示される。この受取状態通知164は、ユーザBが送信者として関連付けて表示されている。受取状態通知164は、ユーザBが報酬を受け取ったことをユーザAに通知するものである。また、受取状態通知164は、ユーザBが報酬を受け取ったというメッセージ内容と、選択部165とを含む。選択部165を選択すると、ユーザ端末10Aはゲームのウェブデータを要求して、ゲームに遷移する。このようにユーザBの報酬の受取状態を通知することにより、ユーザAに報酬の受け取りを促すことができる。また、ユーザAとゲームの公式アカウントとのチャットルームではなく、ユーザA及びユーザBのチャットルームで受取状態通知164を表示することで、ユーザAがユーザBに同調して報酬を受け取りやすくなる。
【0113】
(各処理の手順)
図11に従って、ユーザAが、友達への送信方法を用いて、ゲームから友達であるユーザBへメッセージを送信する手順について説明する。ユーザAが用いるユーザ端末10Aは、メッセージの送信イベントが発生し、且つユーザAの操作によってメッセージの送信先の友達ユーザが選択されると、URL生成要求をゲームサーバ20に送信する(ステップS101)。
【0114】
ゲームサーバ20は、URLを生成して、ユーザ端末10AにURLを送信する(ステップS102)。また、ゲームサーバ20は、通知メッセージ記憶部28から、友達への送信に対応する通知メッセージ280を取得して、URLと合わせてユーザ端末10Aに送信する。
【0115】
ユーザ端末10Aは、URLを受信すると、URL、チャットルームID、メッセージ内容を含むメッセージ情報をSNSサーバ30に送信する(ステップS103)。
SNSサーバ30は、受信したチャットルームIDのチャットルームを送信先として、メッセージ情報に基づくメッセージを送信する(ステップS104)。メッセージは、ユーザA及びユーザBのチャットルームに送信されるので、ユーザ端末10A及びユーザ端末10Bで、当該メッセージが表示される。
【0116】
ユーザ端末10Bは、メッセージをSNSサーバ30から受信して、メッセージアプリケーション内でメッセージを表示する。ユーザBの操作によりメッセージに含まれる選択部が選択されると、ユーザ端末10Bは、メッセージに埋め込まれたURLを指定して、ウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する(ステップS105)。
【0117】
ゲームサーバ20は、要求されたウェブデータ260をユーザ端末10Bに送信する(ステップS106)。ユーザ端末10Bのアプリ内ブラウザ52は、受信したウェブデータ260に基づいた画面をディスプレイ14に表示する。
【0118】
図12に従って、ユーザAが、ゲームから公式アカウントを経由してユーザCにメッセージを送信するランダム送信の手順について説明する。ユーザ端末10Aは、メッセージの送信イベントが発生し、且つランダム送信が選択されると、URL生成要求をゲームサーバ20に送信する(ステップS110)。
【0119】
ゲームサーバ20は、URL生成要求を受信すると、メッセージの送信先のユーザとして、「ユーザC」を選択する(ステップ111)。このとき、ゲームサーバ20は、ゲーム情報記憶部27に記憶された、過去の送信先のユーザの履歴に基づいて、ユーザを選択するようにしてもよい。また、ゲームサーバ20は、選択されたユーザを、ゲーム情報記憶部27内のリストに記憶する。
【0120】
また、ゲームサーバ20は、ゲームに遷移するURLを生成する。また、ゲームサーバ20のエージェント部24は、URLを含めたメッセージ情報を、ユーザC及びゲームの公式アカウントとのチャットルームを宛先として、SNSサーバ30に送信する(ステップS112)。また、ゲームサーバ20は、通知メッセージ記憶部28から、友達への送信に対応する通知メッセージ280を取得して、URLと合わせてユーザ端末10Aに送信する。
【0121】
SNSサーバ30は、メッセージ情報を受信すると、メッセージ情報に基づいて、ゲームの公式アカウントとユーザCとのチャットルームにメッセージを送信する(ステップS113)。
【0122】
ユーザ端末10Cは、メッセージをSNSサーバ30から受信して、メッセージアプリケーションのユーザCと公式アカウントとのチャットルームでメッセージを表示する。ユーザCの操作によりメッセージに含まれる選択部が選択されると、ユーザ端末10Cは、メッセージに埋め込まれたURLのウェブデータ260をゲームサーバ20に要求する(ステップS114)。ここで、ユーザ端末10Cが、メッセージに応答した場合には、ゲーム情報記憶部27に記憶されたリストのユーザCに関する情報を、応答したものとして更新する。
【0123】
ゲームサーバ20は、要求されたウェブデータ260をユーザ端末10Cに送信する(ステップS115)。ユーザ端末10Cのアプリ内ブラウザは、受信したウェブデータに基づいて画面をディスプレイ14に表示する。
【0124】
図13を参照して、通知対象イベントが発生した場合に、他のユーザの通知イベントに対する状況をユーザに通知する手順について説明する。ここでは、ユーザA及びユーザBの共通の通知対象イベントである報酬の関連付けが発生し、ユーザBが、ユーザAよりも先に報酬を受け取ったものとする。
【0125】
ゲームサーバ20のエージェント部24は、ユーザA及びゲームの公式アカウントのチャットルームと、ユーザB及び公式アカウントのチャットルームへの報酬通知要求を、SNSサーバ30に送信する(ステップS120)。SNSサーバ30は、ユーザA及びゲームの公式アカウントのチャットルームに報酬通知を送信する(ステップS121)。また、SNSサーバ30は、ユーザB及びゲームの公式アカウントのチャットルームに報酬通知を送信する(ステップS122)。
【0126】
ユーザ端末10Bが、ユーザ端末10Aよりも先に報酬受取要求を送信すると(ステップS123)、ゲームサーバ20は、ユーザBに報酬を付与する処理を行う(ステップS124)。例えば、ゲームサーバ20は、報酬を、ユーザBが所有した状態として関連付けてゲームユーザ情報270に記憶する。
【0127】
さらにゲームサーバ20は、ユーザBが報酬の受け取りを行ったことをユーザAに通知する受取状態通知の要求を、ユーザ端末10Bに送信する(ステップS125)。ユーザ端末10Bのネイティブ部51は、ユーザAとユーザBとのチャットルームを送信先として、受取状態情報をSNSサーバ30に送信する(ステップS126)。
【0128】
SNSサーバ30は、受取状態情報に基づき、ユーザAとユーザBとのチャットルームに受取状態通知を送信する(ステップS127)。メッセージは、ユーザA及びユーザBのチャットルームに送信されるので、ユーザ端末10A及びユーザ端末10Bで、当該メッセージが表示される。受取状態通知には、ユーザBが報酬を受け取ったこと、報酬を受け取ることのできる画面のURL等が含まれている。ユーザAの操作によりURLが選択されると、ユーザ端末10Aは、ゲームの画面に遷移して、報酬受取画面をディスプレイ14に表示する。ユーザは、報酬受取画面にて報酬を受け取る。
【0129】
上記実施形態の効果について説明する。
(1)上記実施形態では、ユーザ端末10は、友達へのメッセージ送信方法を用いて、友達ユーザから送信されたメッセージを、他のユーザを送信者としてディスプレイ14に表示した。一方、ユーザ端末10は、ランダム送信方法を用いて送信されたメッセージを、ゲームの公式アカウントを送信者としてディスプレイ14に表示した。つまり、ランダム送信方法において、メッセージの送信者であるユーザには、その送信先が通知されない。また、ランダム送信方法において、メッセージの受信者であるユーザは、メッセージの送信者が通知されない。これにより、友達ユーザではないユーザの間でメッセージの送受信を可能とする一方で、意図しないSNS上でのつながりや、意図しないSNS上の情報公開を抑制することができる。また、知らないユーザにメッセージを送信することに躊躇するユーザも、送信者が相手に表示されないため、メッセージを送信する障壁が低い。さらに、知らないユーザからのメッセージに応答することに躊躇するユーザも、受信者が相手に表示されないため、メッセージに応答することへの障壁が低い。そして、このように他のユーザへのメッセージを送信しやすくすることで、ゲームでのユーザ同士のコミュニケーションを促進し、ゲームへのアクセス人数を増大させることができる。
【0130】
(2)上記実施形態では、ユーザ端末10は、友達へのメッセージ送信を行う場合に、送信者であるユーザと受信者として指定されたユーザとを含むチャットルームを送信先としてSNSサーバ30へメッセージを送信するようにした。メッセージの受信者であるユーザは、公式アカウントよりも友達ユーザに親近感を抱きやすいので、友達ユーザをメンバーとするチャットルームにメッセージを表示させることで、メッセージに応答しやすくなる。
【0131】
(3)上記実施形態では、ランダム送信方法を用いてメッセージを送信する場合に、少なくともメッセージアプリケーションへログインしているユーザを送信先として選択するようにした。メッセージアプリケーションへログインしているユーザは、他のユーザからのメッセージに気付きやすいため、メッセージを受信したユーザがメッセージに応答しやすくなる。
【0132】
(4)上記実施形態では、メッセージ送信イベントが発生した場合に、第1のメッセージ送信及び第2のメッセージ送信のいずれかを選択する選択画面を表示する。これにより、ユーザの希望に応じたメッセージ送信を行うことができる。
【0133】
(5)上記実施形態では、複数のユーザによって共有される通知対象イベントが発生した場合に、一方のユーザの通知対象イベントに対する進捗状況を、他方のユーザに通知する。これにより、例えば報酬の受け取り等、他方のユーザの進捗を促すことができる。
【0134】
(6)上記実施形態では、複数のユーザによって共有される通知対象イベントに関する通知を、これらのユーザがメンバーとして含まれるチャットルームに通知する。これによれば、例えば報酬を先に受け取ったユーザ等、進捗が先行しているユーザに同調して、その他のユーザの進捗を先へ促すことができる。
【0135】
(7)上記実施形態では、メッセージに応答して遷移したゲームで報酬付与条件を満たせば、報酬を得ることができる。このため、ゲームに参加することのインセンティブを付与することができる。
【0136】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例の少なくとも1つは、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0137】
・上記実施形態では、友達への送信方法によってメッセージを送信した場合の報酬の受け取り通知について説明した。これに加え、ランダム送信方法によってメッセージが送信された場合にも、受取通知をユーザ端末10に送信してもよい。友達への送信方法によってメッセージが送信された場合と同様に、ゲームサーバ20は、報酬通知要求をSNSサーバ30に対して行う。SNSサーバ30は、ユーザAとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、報酬通知を送信する。また、SNSサーバ30は、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、報酬通知を送信する。
【0138】
ここで、ユーザCが、ユーザAよりも先に、報酬を受け取るための操作をユーザ端末10Cで行ったものとする。この場合、ユーザ端末10Cは、アプリ内ブラウザ52によって表示されたゲームの画面で、報酬を受け取るための操作を受け付ける。
【0139】
ユーザ端末10Cは、報酬を受け取るための操作を受け付けて、報酬受取要求をゲームサーバ20に送信する。ユーザCに報酬を付与すると、ゲームサーバ20のエージェント部24は、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、受取状態通知の要求をSNSサーバ30に送信する。
【0140】
SNSサーバ30は、受取状態通知の要求を受信すると、ユーザCとゲームの公式アカウントとのチャットルームを送信先として、受取状態通知を送信する(ステップS35)。これにより、ユーザAは、ユーザCを知らなくても、ユーザCの報酬受取状態を把握することができる。
【0141】
・上記実施形態では、ユーザが、ゲームから他のユーザにメッセージを送信する場合、ゲームサーバ20が通知メッセージ記憶部28に記憶された通知メッセージ280を取得するようにした。これに代えて、ユーザ端末10が、ゲームからのメッセージの送信を行う際に、ストレージ13に予め記憶された通知メッセージを取得し、ゲームサーバ20に送信するようにしてもよい。この態様によれば、ゲームサーバ20の演算負荷を軽減することができる。
【0142】
・上記実施形態では、ユーザBがユーザAよりもゲーム内で付与される報酬を先に受け取った場合、ユーザA及びユーザBのチャットルームで、ユーザBが報酬を受け取ったことをユーザAに通知する報酬受取通知を表示するようにした。これに代えて若しくは加えて、ユーザA及びゲームの公式アカウントとのチャットルームで、ユーザBが報酬を受け取ったことをユーザAに通知する報酬受取通知を表示するようにしてもよい。
【0143】
・上記実施形態では、友達への送信方法及びランダム送信方法のいずれの場合も、ゲームサーバ20に格納されたメッセージのテンプレートデータに基づきメッセージ内容が決定された。これに代えて、少なくとも友達への送信方法において、メッセージの送信者であるユーザが、ユーザ端末10の入力操作部15を用いて、任意のメッセージを入力できるようにしてもよい。友達への送信方法においては、例えば、URLを取得した(図3のステップS4)後であり、SNSサーバ30にメッセージ情報を送信する(図3のステップS6)前に、ユーザが入力したメッセージを取得する。また、ランダム送信方法においては、例えば、メッセージ送信要求を送信する前に(図4のステップ11)、ユーザが入力したメッセージを取得して、メッセージ送信要求とともに送信する。或いは、URL及びチャットルームIDを取得したSNSサーバ30が、ユーザ端末10にメッセージの入力の要否を問い合わせるようにしてもよい。
【0144】
・上記実施形態では、ランダム送信方法において、ゲームサーバ20が選択した一人のユーザにメッセージを送信するようにした。これに代えて、ランラム送信方法において、ゲームサーバ20が選択した複数のメンバーからなるチャットルームにメッセージを送信するようにしてもよい。この態様によれば、ランダム送信方法によるメッセージの受信者が複数になるので、いずれかのユーザがメッセージへ応答するまでの時間が短縮されることが期待される。
【0145】
・上記実施形態では、通知対象イベントとして、複数のユーザに報酬が関連付けられた場合に、一方のユーザの報酬の受取状態を他方のユーザに通知するようにした(図5及び図10)。通知対象イベントは、報酬の関連付けに限定されない。通知対象イベントは、例えば、ゲームのイベントの開催、新たなゲーム媒体の出現、他のユーザのプレイ状況が所定の状況になったこと等でもよい。
【0146】
・上記実施形態では、メッセージアプリケーションを起点として動作するゲームで、メッセージの送受信を行う場合について説明した。これに代えて、SNS機能を含むゲームで、メッセージの送受信を行うようにしてもよい。この態様において、ゲームサーバ20及びSNSサーバ30を同じサーバとしてもよい。この場合でも、友達へのメッセージ送信の場合に、メッセージを、送信者であるユーザのアカウントと関連付けて表示する一方、ランダム送信の場合に、メッセージを、ゲームの管理アカウントと関連付けることで、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0147】
・上記実施形態では、メッセージアプリケーション上で友達へゲームに関するメッセージを送信する場合、ゲームを行っており且つメッセージアプリケーション上で友達であるユーザにメッセージを送信するようにした。これに代えて、ゲームを行っていないユーザであり且つメッセージアプリケーション上で友達であるユーザにメッセージを送信するようにしてもよい。この友達がメッセージに応答し、ユーザ端末を用いてゲームにアクセスした場合には、ゲームのインストール画面や、案内画面等の画面を表示してもよい。また、この友達がメッセージに応答し、ユーザ端末を用いてゲームにアクセスした場合には、この友達ユーザ及びメッセージを送信したユーザの少なくとも一方に、報酬を付与してもよい。
【0148】
・上記実施形態では、メッセージアプリケーション50を、ネイティブアプリケーションによる処理とウェブアプリケーションによる処理とを実行可能なハイブリッドアプリケーションとした。これに代えて、メッセージアプリケーションを、ユーザ端末10に実装され、OS上で動作するネイティブアプリケーション、又はウェブアプリケーションとしてもよい。また、メッセージアプリケーションは、ネイティブアプリケーションであるゲームアプリケーション、及びネイティブアプリケーションであるメッセージアプリケーションを組み合わせたものであってもよい。
【0149】
・上記実施形態では、SNSのプラットフォーム上で提供される、SNSと連携したゲームを例にして説明した。また、上記実施形態ではSNSを、ユーザ毎に設けられた個別ページに少なくともユーザ自身が情報を投稿可能にするサービスであるとしたが、これに限定されない。例えば、SNSは、個別ページを必ずしも必要としないものも含み得る。また、SNSと連携したゲームは、SNSのプラットフォーム以外で提供されるゲームであってもよい。すなわち、他のユーザにメッセージを送ることのできるゲームであればよく、SNSとの関係性は限定されない。この種のアプリケーションとしては、例えば、タイムライン領域に各ユーザのメッセージを時系列順に表示するチャットアプリケーションが挙げられる。また、SNSと連携していないが、チャットアプリ(メッセージアプリケーション)等、実世界の友達とのコミュニケーションツールと連携したゲームであってもよい。この場合、SNSサーバ30は、チャットサーバもしくはメッセージサーバとなる。
【0150】
・上記実施形態では、ゲーム処理プログラムが、ユーザ端末10の記憶媒体に格納されている態様について説明した。これに代えて若しくは加えて、ゲーム処理プログラムの一部又は全部は、ユーザ端末10以外の記憶媒体にあってもよい。記憶媒体は、ゲームサーバ20、SNSサーバ30に備えられていてもよく、それ以外のサーバ装置が備えていてもよい。又は、ゲームサーバ20の記憶媒体、SNSサーバ30の記憶媒体、及びそれ以外のサーバ装置の記憶媒体のうち複数に分散させて格納されていてもよい。
【符号の説明】
【0151】
10,10A~10C…ユーザ端末、20…ゲームサーバ、30…SNSサーバ、40…通信ネットワーク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13