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特許7195819管理サーバ、情報処理システム、および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】管理サーバ、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221219BHJP
   G06Q 30/00 20120101ALI20221219BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20221219BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221219BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 310
G06F3/12 335
G06F3/12 387
G06Q30/00 330
G03G21/00 396
B41J29/38 301
H04N1/00 127A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018163651
(22)【出願日】2018-08-31
(65)【公開番号】P2020035379
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河畑 凌
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-136638(JP,A)
【文献】特開2013-250760(JP,A)
【文献】特開2004-178175(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09-3/12
H04N 1/00
B41J 29/00-29/70
G03G 13/34;15/00;15/36;21/00;21/02;21/14;21/20
G06Q 10/00-10/10;30/00-30/08;50/00-50/20;50/26-99/00;G16Z99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置の情報を管理する管理サーバであって、
第一のWebサービスを提供する第一のサービスサーバから第一の識別情報を受信する受信手段と、
前記画像処理装置を識別するための異なる種別の識別情報である第一の識別情報と第二の識別情報とを関連付けて管理する管理手段と
記受信手段により前記第一のサービスサーバから受信した前記第一の識別情報に対して、前記第一のWebサービスに関する第一の登録を行う登録手段と、
を備え、
前記受信手段は、さらに、第二のWebサービスを提供する第二のサービスサーバから第二の識別情報を受信し、
前記登録手段は、前記受信手段により前記第二のサービスサーバから受信された第二の識別情報が、前記管理手段において、前記第一のサービスサーバから受信され前記第一の登録が既に行われている前記第一の識別情報に関連付けられている場合に、当該受信された第二の識別情報に対する前記第二のWebサービスに関する第二の登録を制限することを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
ービス登録を行う情報処理装置から、第一の識別情報を受信する第二の受信手段と、
前記第二の受信手段による第一の識別情報の受信に応じて、前記第二の識別情報を生成する生成手段と、
をさらに備え、
前記管理手段は、前記第二の受信手段により受信された第一の識別情報と、前記生成手段により生成された第二の識別情報とを関連付けて管理し、
前記受信手段は、前記第二のサービスサーバから、前記生成手段により生成された第二の識別情報を受信することを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記生成手段により生成された第二の識別情報を前記情報処理装置に送信する送信手段をさらに備え、
前記第二のサービスサーバは、前記送信手段により送信された第二の識別情報を前記情報処理装置から受信し、受信された当該第二の識別情報を前記受信手段に受信させることを特徴とする請求項2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記受信手段により前記第二のサービスサーバから受信された第二の識別情報が、前記管理手段において、前記第一のサービスサーバから受信され前記第一の登録が既に行われている前記第一の識別情報に関連付けられている場合に、前記制限とともに所定の通知を行う通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記通知手段は、前記所定の通知を、前記第二のサービスサーバに対して行うことを特徴とする請求項4に記載の管理サーバ。
【請求項6】
記登録手段は、前記第一のサービスサーバと前記第二のサービスサーバのそれぞれから受信されたサービス情報に基づき、前記第二のWebサービスの種別が前記第一のWebサービスの種別に対応することを条件に、前記制限を行うことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項7】
前記画像処理装置はプリンタであり、前記第一のWebサービス及び前記第二のWebサービスは、前記プリンタで用いられる消耗品に関するサービスを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の管理サーバ。
【請求項8】
前記第一の識別情報は、前記画像処理装置に静的に割り当てられている識別子であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記識別子は、シリアル番号およびMACアドレスの少なくとも一方であることを特徴とする請求項8に記載の管理サーバ。
【請求項10】
画像処理装置の情報を管理する管理サーバとサービス登録を行う情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記管理サーバは、
第一のWebサービスを提供する第一のサービスサーバから第一の識別情報を受信する受信手段と、
前記画像処理装置を識別するための異なる種別の識別情報である第一の識別情報と第二の識別情報とを関連付けて管理する管理手段と
記受信手段により前記第一のサービスサーバから受信した前記第一の識別情報に対して、前記第一のWebサービスに関する第一の登録を行う登録手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記第二の識別情報を前記管理サーバから受信し、当該受信された第二の識別情報を第二のWebサービスを提供する第二のサービスサーバに送信する送信手段を備え、
前記受信手段は、さらに、前記第二のサービスサーバから第二の識別情報を受信し、
前記登録手段は、前記受信手段により前記第二のサービスサーバから受信された第二の識別情報が、前記管理手段において、前記第一のサービスサーバから受信され前記第一の登録が既に行われている前記第一の識別情報に関連付けられている場合に、当該受信された第二の識別情報に対する前記第二のWebサービスに関する第二の登録を制限することを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
画像処理装置の情報を管理する管理サーバと、サービス登録を行う情報処理装置とを含む情報処理システムにおける情報処理方法であって、
前記管理サーバが、第一のWebサービスを提供する第一のサービスサーバから第一の識別情報を受信する第一受信ステップと、
前記管理サーバが、前記画像処理装置を識別するための異なる種別の識別情報である第一の識別情報と第二の識別情報とを関連付けて記憶する記憶ステップと、
前記管理サーバが、前記第一受信ステップにおいて受信した第一の識別情報に対して、前記第一のWebサービスに関する第一の登録を行う登録ステップと、
前記情報処理装置が、前記第二の識別情報を前記管理サーバから受信し、当該受信された第二の識別情報を第二のWebサービスを提供する第二のサービスサーバに送信する送信ステップと、
前記管理サーバが、前記第二のサービスサーバから第二の識別情報を受信する第二受信ステップと、
を備え、
記管理サーバは
第二受信ステップにおいて前記第二のサービスサーバから受信された第二の識別情報が、前記記憶ステップにおいて、前記第一のサービスサーバから受信され前記第一の登録が既に行われている前記第一の識別情報に関連付けられて記憶されている場合に、当該受信された第二の識別情報に対する前記第二のWebサービスに関する第二の登録を制限することを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置をWebサービスに登録する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置が、インクや用紙といった消耗品の残量情報を、Webサーバを経由して消耗品販売元に通知し、画像処理装置のユーザに消耗品が自動的に配送される消耗品自動配送サービスがある。このようなWebサービスでは、ユーザがサービスの加入時に消耗品販売元を選択することができる。
【0003】
特許文献1には、この種のサービスの提供を受けるために、消耗品販売元の識別情報と画像処理装置に割り振られた静的な識別情報(例えば、シリアル番号)とを紐付けて管理することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-005408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の消耗品販売元からの消耗品の同時配送を防ぐために、サービスを提供するシステムでは、複数の消耗品販売元への多重登録を防止することが求められている。
【0006】
ここで、特許文献1に記載されている静的な識別情報は、画像処理装置の修理に伴い変更されてしまう恐れがある。また、静的な識別情報では、画像処理装置が譲渡された場合に、新規ユーザでの再登録処理が困難になる。このため、サーバから動的に発行される識別情報が画像処理装置の識別情報として用いられる場合がある。つまり、同一の画像処理装置であっても、異なる種別の識別情報が用いられることがある。
【0007】
本発明は、画像処理装置に異なる種別の識別情報が用いられる場合においても、サービスの多重登録を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る管理サーバは、画像処理装置の情報を管理する管理サーバであって、第一のWebサービスを提供する第一のサービスサーバから第一の識別情報を受信する受信手段と、前記画像処理装置を識別するための異なる種別の識別情報である第一の識別情報と第二の識別情報とを関連付けて管理する管理手段と、前記受信手段により前記第一のサービスサーバから受信した前記第一の識別情報に対して、前記第一のWebサービスに関する第一の登録を行う登録手段と、を備え、前記受信手段は、さらに、第二のWebサービスを提供する第二のサービスサーバから第二の識別情報を受信し、前記登録手段は、前記受信手段により前記第二のサービスサーバから受信された第二の識別情報が、前記管理手段において、前記第一のサービスサーバから受信され前記第一の登録が既に行われている前記第一の識別情報に関連付けられている場合に、当該受信された第二の識別情報に対する前記第二のWebサービスに関する第二の登録を制限することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像処理装置に異なる種別の識別情報が用いられる場合においても、サービスの多重登録を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】システムの構成の一例を示す図。
図2】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図。
図3】画像処理装置のハードウェア構成の一例を示す図。
図4】サーバのハードウェア構成の一例を示す図。
図5】管理サーバが管理するテーブルを示す図。
図6】システムが実行する処理の流れの一例を示すシーケンス図。
図7】登録アプリケーションのユーザインターフェースの模式図。
図8】Webサービスの登録ページの模式図。
図9】多重登録表示ページの模式図。
図10】多重登録制限処理のフローチャート。
図11】多重登録制限処理のフローチャート。
図12】登録アプリケーションの多重登録表示用インターフェースの模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
<<実施形態1>>
実施形態の説明に先立って、同一の画像処理装置であっても、異なる種別の識別情報が用いられる場合について、補足説明する。例えば、画像処理装置に固定的に割り当てられている静的な識別情報が用いられるか、または、サーバによって発行された動的な識別情報が用いられるかは、消耗品販売元のサービス形態に応じて異なる。
【0013】
画像処理装置の購入と同時にユーザがサービスに申し込む形態では、画像処理装置が未開封の状態でサービス登録が実施されることになる。このため、あらかじめ画像処理装置に割り当てられている静的な識別情報(例えば、シリアル番号またはMACアドレス)が、画像処理装置を識別する情報として用いられる。
【0014】
一方で、画像処理装置の購入後にユーザがサービスを申し込む形態では、画像処理装置の開封後にユーザによってWeb上でサービス登録が実施される。このとき、静的な識別情報を用いると、例えば以下の問題が発生する。即ち、画像処理装置の購入後の場合、前述したように、画像処理装置の修理に伴い静的な識別情報が変更されてしまう虞がある。また、画像処理装置が譲渡されると、旧ユーザと新規ユーザとで同一の静的な識別情報が用いられてしまう虞がある。このため、画像処理装置の購入後にユーザがサービスを申し込む形態では、消耗品自動配送サービスのシステムから発行される動的な識別情報が用いられる。その他、消耗品販売元の要望に応じて、消耗品販売元が指定した識別情報が画像処理装置を識別する情報として用いられるケースも考えられる。
【0015】
このように、消耗品販売元のサービス形態に応じて、異なる種類の識別情報が、同一の画像処理装置を識別する情報として併存することがある。この場合、例えば第一の画像処理装置の静的な識別情報で第一の画像処理装置の多重登録の防止を確認していても、動的な識別情報で第一の画像処理装置がサービスに登録されてしまうことがある。この結果、複数の消耗品販売元からの消耗品の同時配送が発生してしまうことになる。本実施形態では、複数の消耗品販売元への多重登録を防止するシステムを説明する。
【0016】
<システムの構成>
図1は、本実施形態の情報処理システムの一例を示す図である。図1の情報処理システムは、クライアント・サーバ型のネットワークシステムで構成されている。情報処理システムは、情報処理装置であるコンピュータ101、画像処理装置102、管理サーバ103、サービスサーバ104およびサービスサーバ105を含む。画像処理装置102およびコンピュータ101は、ルーター106およびインターネット100を介して、管理サーバ103と、サービスサーバ104と、サービスサーバ105とに接続されている。管理サーバ103は、画像処理装置102のベンダが所有するサーバであり、サービスサーバ104およびサービスサーバ105は、消耗品販売元が夫々で所有しているサーバである。それぞれのサーバ間の通信については、HTTPやXMPPなど通した制御が行われる。なお、プロトコルについては他のプロトコルを用いてよい。
【0017】
<コンピュータのハードウェア構成>
図2は、コンピュータ101のハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ101は、CPU201、ディスク装置202、外部ディスク読み取り装置203、メモリ204、表示部205、操作部206を備えている。また、ネットワーク通信部207、ネットワーク接続部208、USB通信部210、およびUSB接続部211を備えている。
【0018】
CPU201は、コンピュータ101の各部を制御するための中央演算装置である。ディスク装置202は、CPU201が読み出すアプリケーション212およびOSのほか各種ファイルを格納する。外部ディスク読み取り装置203は、SDカードなどの外部記憶媒体に格納されたファイルなどのデータを読み出すための装置である。メモリ204は、RAMなどで構成され、CPU201が必要に応じてデータの一時的格納やバッファリング等を行う。表示部205は、例えばLCDで構成され、各種の情報を表示する。操作部206は、ユーザが各種の入力操作を行うためのキーボードおよびマウスなどからなる。ネットワーク通信部207は、ネットワーク接続部208を介してルーター106と接続する。即ち、ネットワーク通信部207は、ネットワーク接続部208を介してインターネット100等のネットワークと接続され、各種の通信を行う。ネットワーク通信部207は、有線LANや無線LANに対応する。ネットワーク通信部207が有線LAN対応の場合のネットワーク接続部208は、有線LANのケーブルを接続するためのコネクタであり、無線LAN対応の場合のネットワーク接続部208は、アンテナとなる。USB通信部210は、各種周辺装置(例えば画像処理装置102)とUSB接続部211を介して接続され、各種通信を行う。上述の各部は、バス209で相互に接続される。なお、本実施形態では、情報処理装置の一例としてコンピュータ101を例に挙げて説明するが、これに限られない。例えば、スマートフォンまたはタブレットのような情報処理端末を情報処理装置として用いてもよい。
【0019】
<画像処理装置のハードウェア構成>
図3は、画像処理装置102のハードウェア構成の一例を示す図である。画像処理装置102は、プリンタ部301、スキャナー部302、メモリカード装着部303、およびメモリカード304を備える。また画像処理装置102は、CPU305、プログラムメモリ306、ワークメモリ307、表示部308、操作部309を備える。また、ネットワーク通信部310、ネットワーク接続部311、フラッシュメモリ312、USB通信部313、およびUSB接続部314を備える。本実施形態では、画像処理装置の一例として、複合機である画像処理装置102を例に説明することとするが、複写機またはファクシミリ等であってもよい。また、スキャナー機能が搭載されていないプリンタであってもよい。画像処理装置102において、印刷機能はプリンタ部301で、スキャナー機能はスキャナー部302で、ストレージ機能はメモリカード装着部303及びメモリカード304で実現される。プリンタ部301は、外部から受信した画像データおよびメモリカード304に格納されている画像データなどを、インクジェット方式または電子写真方式などの記録方式によって印刷用紙に印刷する。また、プリンタ部301は、インク残量を含むインク情報や積載用紙の枚数を含む用紙情報も管理している。
【0020】
スキャナー部302は、原稿台(不図示)にセットされた原稿を光学的に読み取って電子データに変換し、更に指定されたファイル形式に変換した画像データを、ネットワーク経由で外部装置に送信したりHDD等の保存領域(不図示)に格納したりする。また、コピーは、原稿台に置かれた原稿をスキャナー部302で読み取って生成した画像データをプリンタ部301へ転送し、プリンタ部301が印刷用紙にその画像データを印刷することで実現される。メモリカード装着部303に装着されたメモリカード304には、各種ファイルデータが格納される。このファイルデータは、ネットワークを介した外部装置から読み出して編集することができる。また、外部装置からメモリカード304にファイルデータを格納することも可能である。
【0021】
CPU305は、画像処理装置102内の各部を制御するための中央演算装置である。プログラムメモリ306は、ROMなどで構成され、各種のプログラムコード、および、サーバ装置と通信するためのアプリケーション316が格納されている。またアプリケーション316は、プリンタ部301にアクセスしてインクや用紙などの消耗品情報を取得する。ワークメモリ307は、RAMなどで構成され、各サービス実行時に画像データおよびジョブログなどを一時格納したり、バッファリングしたりする。表示部308は、例えばLCDで構成され、各種の情報を表示する。操作部309は、ユーザが各種の入力操作を行うためのスイッチ等からなる。ネットワーク通信部310は、ネットワーク接続部311を介してルーター106と接続する。即ち、ネットワーク通信部310は、ネットワーク接続部311を介してインターネット100等のネットワークに接続して、各種通信を行う。各通信については、HTTPやXMPPなど通した制御が行われる。なお、プロトコルについては他のプロトコルを用いてよい。ネットワーク通信部310は、有線LANや無線LANに対応する。ネットワーク通信部310が有線LAN対応の場合のネットワーク接続部311は、有線LANのケーブルを接続するためのコネクタであり、無線LAN対応の場合のネットワーク接続部311は、アンテナとなる。フラッシュメモリ312は、ネットワーク通信部310が受信した画像データなどを格納するための不揮発性のメモリである。USB通信部313は、各種周辺装置(例えばコンピュータ101)にUSB接続部314を介して接続され、各種通信を行う。上述した各部は、バス315で相互に接続される。
【0022】
<サーバのハードウェア構成>
図4は、管理サーバ103のハードウェア構成を示すブロック図である。サービスサーバ104およびサービスサーバ105も同じハードウェア構成を有するものとする。なお、図2で示したコンピュータ101と同じ構成に関しては同じ符号を付与し、その説明は省略する。管理サーバ103およびサービスサーバ104、105のディスク装置402は、CPU201が読み出すアプリケーション412、データベース413、およびOSのほか各種ファイルを格納する。
【0023】
<管理サーバに格納されるテーブル>
図5は、管理サーバ103のデータベース413に格納されるテーブルを説明する図である。図5(a)に示すサービス管理テーブル500は、デバイスIDと、サービスIDと、サービス種別と、送信先情報(URL)と、デバイスID種別との5つのカラムを含むテーブルである。「デバイスID」は、画像処理装置を識別する識別情報である。デバイスIDは、例えば、シリアル番号またはプリンタIDである。「サービスID」は、サービスサーバ104またはサービスサーバ105を識別する情報である。「サービス種別」は、サービスの種類を識別する情報である。「送信先情報」は、画像処理装置のステータス情報(例えばインク残量や用紙残量等の消耗品情報)を通知するための通知先の情報を表す。送信先情報は、具体的には、サービスサーバ104またはサービスサーバ105のURLである。「デバイスID種別」は、同一レコードに含まれているデバイスIDの種類を表す。デバイスID種別は、具体的には、シリアル番号またはプリンタIDといった、画像処理装置の識別情報の種類を示す。尚、シリアル番号は、画像処理装置を識別する静的な識別情報(第一の識別情報)であり、画像処理装置に固有に付与されているものである。プリンタIDは、管理サーバ103が発行する、画像処理装置を識別する動的な識別情報(第二の識別情報)である。サービス管理テーブル500に登録される情報を、サービス情報と称する。
【0024】
図5(b)に示すデバイスID管理テーブル550は、プリンタIDと、シリアル番号との2つのカラムを含むテーブルである。「プリンタID」は、先に説明したように、管理サーバ103が発行する、画像処理装置の動的な識別情報である。「シリアル番号」は、製造時に割り当てられる画像処理装置の静的な識別情報である。つまり、デバイスID管理テーブル550は、画像処理装置の動的な識別情報と静的な識別情報とを関連付けているテーブルである。尚、デバイスID管理テーブル550に登録される情報を、デバイス登録情報と称する。なお、図5(a)および図5(b)に示すテーブル構成は、あくまでも例示であり、本実施形態で使用可能なテーブルは前述のものに限定されない。
【0025】
<システムが実行する処理>
図6は、本実施形態におけるシステムが実行する処理の一例を示すシーケンス図である。図6の処理は、シリアル番号を画像処理装置の識別情報(識別子)として管理サーバ103に登録する処理と、プリンタIDを画像処理装置の識別情報(識別子)として管理サーバ103に登録する処理とを含む。また、図6の処理は、管理サーバ103が、プリンタIDを生成する処理と、多重登録を判定しサービスサーバ104に多重登録通知を送信する処理とを含む。ここでは、ユーザが、画像処理装置の購入時にサービスAに申し込んだ後、画像処理装置のセットアップ後にWeb上でサービスBのサービス申し込みを実施した場面を想定している。尚、サービスAを扱うサービスサーバ104をサービスAサーバと称する。サービスBのサービスを扱うサービスサーバ105をサービスBサーバと称する。ここでは、サービスAとサービスBとが別個のサーバで提供される形態を例に挙げているが、同一サーバによってサービスAおよびサービスBが提供されてもよい。なお、サービスAおよびサービスBは、同種のサービス(ここでは消耗品自動配送サービス)であるものとする。Web上でのサービス登録には、登録アプリケーションを使用する。登録アプリケーションは、コンピュータ101のディスク装置202に記憶されたアプリケーション212の一つであるが、アプリケーションが動作する環境であればいずれの装置で起動されてもよい。
【0026】
図6のシーケンスで示される一連の処理は、コンピュータ101、画像処理装置102、管理サーバ103、およびサービスサーバ104、105の各CPUが、ディスク装置等に記憶されているプログラムコードをRAMに展開し実行することにより行われる。あるいはまた、図6におけるステップの一部または全部の機能をASICまたは電子回路等のハードウェアで実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、当該フローチャートにおけるステップであることを意味する。
【0027】
S601において、サービスAサーバは、管理サーバ103に対して、シリアル番号でのサービス登録要求(シリアル番号登録要求とする)を送信する。サービスAサーバは、この登録要求に付随して、管理サーバ103に対して、画像処理装置102のシリアル番号と、サービスIDと、サービス種別と、送信先情報とを送信する。
【0028】
S602において、管理サーバ103は、S601で受信したシリアル番号と、サービスIDと、サービス種別と、送信先情報とを関連付けて登録する。具体的には、管理サーバ103は、図5(a)に示したサービス管理テーブル500に、これらのサービス情報を登録して保持する。このとき、サービス管理テーブル500内の「デバイスID種別」のカラムには、「シリアル番号」が関連付けて登録される。
【0029】
S603において、管理サーバ103は、S601で受信したサービス登録要求に対する応答として、サービスAサーバに対して、サービスの登録が完了したことを示すサービス登録完了通知を送信する。これにより、管理サーバ103では、シリアル番号に対応付けた形態で、サービスAサーバが提供するサービスAの登録が完了する。S601からS603の処理は、例えば、画像処理装置102の購入と同時にユーザがサービスAに申し込む形態に対応する。
【0030】
その後、S604において、画像処理装置102は、ユーザが操作部206から情報送信設定を有効にしたことを検知する。この操作により、画像処理装置102は、管理サーバ103と通信が可能になる。尚、S604において、ユーザは、画像処理装置102の初期設定、画像処理装置102のネットワーク接続、およびPC接続の設定等を完了しているものとする。また、図示していないが、その後、画像処理装置102は、定期的にまたは不定期に管理サーバ103にインク、トナーおよび用紙等の消耗品に関する情報を含むステータス情報を送信し、管理サーバ103が、必要に応じてサービスAサーバに情報を送信する。その後のS605以降の処理は、画像処理装置102をサービスAに登録済みの状態において、ユーザが画像処理装置102をサービスBに登録をしようとする場合の処理である。
【0031】
S605において、登録アプリケーションは、画像処理装置102に対して、デバイス識別情報を要求する。デバイス識別情報には、画像処理装置102のシリアル番号またはMACアドレスといった静的な情報が含まれる。S606において、画像処理装置102は、S605の応答として、登録アプリケーションに対して、デバイス識別情報を送信する。
【0032】
図7は、登録アプリケーションのユーザインターフェースを模式的に示した図である。登録アプリケーションはユーザ操作によって起動されるとUI700を表示すると共にコンピュータ101とUSBで接続されたプリンタ、または、同一ネットワーク上に存在するプリンタを検索し、一覧表示部701に見つかった順番に一覧表示する。図7の例では、「モデルXXX」の画像処理装置102が1台見つかっている例を示しているが、同一モデルが複数見つかった時に登録する画像処理装置を選択できるよう、モデル名とシリアルナンバーとを併記している。シリアルナンバーは、S605の要求に応じて返信された情報を用いることができる。一覧表示部701に一覧表示された画像処理装置のうちユーザが登録したい画像処理装置102を示す「モデルXXX」を選択して登録ボタン702を押下すると、後述するS607の処理が行われる。このように、登録アプリケーションが起動されると、S605およびS606で示す処理が行われる。図6に戻りシーケンスの説明を続ける。
【0033】
S607において、登録アプリケーションは、管理サーバ103に対して、プリンタIDの要求(プリンタID発行要求とする)を送信する。登録アプリケーションは、プリンタID要求に付随して、管理サーバ103に対して、S606で取得したデバイス識別情報も送信する。
【0034】
S608において、管理サーバ103は、S607で受信したプリンタID発行要求に基づき、プリンタIDを生成(発行)する。また、管理サーバ103は、発行したプリンタIDと、S607で受信したデバイス情報とを関連付けて管理保持する。具体的には、管理サーバ103は、図5(b)に示したデバイスID管理テーブル550に、シリアル番号とプリンタIDとを登録して保持する。
【0035】
S609において、管理サーバ103は、S607のプリンタID発行要求に対する応答として、登録アプリケーションに対して、S609で生成したプリンタIDを送信する。
【0036】
S610において、登録アプリケーションは、サービスBサーバに対して、S609で取得したプリンタIDを送信する。例えば、登録アプリケーションは、サービス登録用のページ(サービス登録ページとする)のURLを指定してWebブラウザを開く。所定の情報が入力されると、登録アプリケーションは、プリンタIDを含む所定の情報をWebブラウザに渡し、Webブラウザによりこれらの情報をサービスBサーバに送信させる。なお、サービス登録ページは、サービスサーバが提供するWebページであり、サービス登録ページURLは、登録アプリケーションにより予め管理されている。
【0037】
図8は、登録アプリケーションによりコンピュータ101のWebブラウザ801内に表示されたWebサービスの登録ページを模式的に表した図である。登録ページ802は、氏名入力欄803、メールアドレス入力欄804、パスワード入力欄805、登録対象プリンタ表示欄806、利用許諾同意チェックボックス807、および登録ボタン808を含む。なお、登録対象プリンタ表示欄806には、Webブラウザ801が登録アプリケーションから受信した画像処理装置名が表示される。ユーザが、氏名・メールアドレス・パスワードを入力し、利用許諾同意チェックボックス807にチェックを入れて、登録ボタン808を押下する。すると、Webブラウザは、プリンタID、プリンタ名をサービスBサーバに送信する。そして、サービスBサーバは、管理サーバ103に、後述するように登録アプリケーションから受信したプリンタIDの登録要求を送信する。図6に戻りシーケンスの説明を続ける。
【0038】
S611において、サービスBサーバは、図8に示すサービス登録ページ上で、ユーザがユーザ名やメールアドレス等のユーザ情報を入力して登録ボタンを押下したことを検出する。そして、サービスBサーバは、ユーザ情報とプリントIDを対応付けて記憶する。このプリンタIDに対応付けられて登録されているユーザ情報が、種々のサービスに用いられる。
【0039】
S612において、サービスBサーバは、管理サーバ103に対して、プリンタIDでのサービス登録要求(プリンタID登録要求とする)を送信する。サービスBサーバは、この登録要求に付随して、管理サーバ103に対して、S609で取得したプリンタIDと、サービスIDと、サービス種別と、送信先情報とを送信する。
【0040】
S613において、管理サーバ103は、S612で受信したプリンタIDが多重登録であるかを判定するサービス多重登録の判定処理を行う。サービス多重登録の判定処理の詳細については、後述する。図6の処理においては、先に説明したように、画像処理装置102は、既にサービスAサーバに登録済みである。従って、このS613では、多重登録であると判定されることになる。
【0041】
S614において、管理サーバ103は、S612での応答として、サービスBサーバに対して、多重登録通知を送信する。
【0042】
S615において、サービスBサーバは、S610のプリンタIDの送信に対する応答として、登録アプリケーションに対して、多重登録表示用のページ(多重登録表示ページとする)のURLを返信する。その後、登録アプリケーションは、多重登録表示ページのURLを指定してWebブラウザを開き、多重登録表示ページを表示する。
【0043】
図9は、多重登録表示ページを模式的に表した図である。説明文901には、他社のサービスに登録済みであることと、サービスBへのサービス登録には他社のサービス登録解除が必要であることとを示す文章が含まれている。ボタン902が押下されると、サービス登録解除に関する説明ページが表示される。ユーザは、既存のサービス登録を解除しサービス提供元を乗り換えてもよい。あるいは、既に登録済みであることを認識して、現在登録処理中のサービス登録を止めてよい。本実施形態では、サービスの提供元の退会や乗換えは自由に行うことが可能である。
【0044】
以上が図6の一連の処理の説明である。なお、図6には示していないが、その後、多重登録が解消されると、画像処理装置102は、管理サーバ103に、画像処理装置102のステータスを示すステータス情報を定期的にまたは不定期に送信する。管理サーバ103は、画像処理装置102から受信した消耗品情報を参照し、インク残量が閾値X以下のインクタンクがあれば、サービス管理テーブル500に含まれている通知先URL(サービスサーバ)に、消耗品情報を送信する。これに応じて、サービスサーバでは、消耗品の自動配送の処理が行われることになる。
【0045】
<多重登録の制限処理>
図10は、管理サーバ103で行われる、S613の多重登録の制限処理の一例を示すフローチャートである。管理サーバ103は、プリンタID登録要求に含まれているプリンタIDで識別される画像処理装置が多重登録であると判定した場合、多重登録であることをサービスサーバに通知可能に構成されている。
【0046】
S1001において、管理サーバ103は、サービスサーバ105(サービスBサーバ)から送信されたプリンタID登録要求を受信する。即ち、管理サーバ103は、プリンタIDと、サービスIDと、サービス種別と、送信先情報とを含むプリンタID登録要求を受信して取得する。S1002において、管理サーバ103は、S1001で取得したプリンタIDが、サービス管理テーブル500に保持されているかを判定する。判定結果が真の場合は、S1005に進み、判定結果が偽の場合、S1003に進む。尚、管理サーバ103は、サービス管理テーブル500内において「デバイスID種別」が「プリンタID」であるレコードを参照してS1002の判定処理を行ってよい。
【0047】
先に説明したように、サービス管理テーブル500には、サービスに登録されているデバイスID(シリアル番号またはプリンタIDなど)が管理されている。従って、S1001で受信したプリンタIDが、既にサービス管理テーブル500で保持されている場合、多重登録の可能性があることになる。一方、S1001で受信したプリンタIDが、既にサービス管理テーブル500で保持されていない場合であっても、シリアル番号でのサービス登録が既に行われている可能性がある。そこで、S1002の判定結果に応じて、さらに判定処理が行われることになる。
【0048】
S1003において、管理サーバ103は、デバイスID管理テーブル550から、S1001で取得したプリンタIDに関連付けられているシリアル番号を取得する。なお、S1001で取得したプリンタIDは、管理サーバ103によって発行されているものであり、デバイスID管理テーブル550には、該当するシリアル番号が登録されている。S1003で管理サーバ103は、この登録済みのプリンタIDに関連付けられているシリアル番号を取得する。
【0049】
S1004において、管理サーバ103は、S1003で取得したシリアル番号が、サービス管理テーブル500に保持されているかを判定する。判定結果が真の場合は、S1005に進み、判定結果が偽の場合、一連の処理は終了する。つまり、管理サーバ103は、プリンタIDに対応する画像処理装置に、シリアル番号で登録されているサービスが存在するかを判定する。取得したプリンタIDで登録されているサービスがなく、かつ取得したプリンタIDに対応するシリアル番号で登録されているサービスがない場合、多重登録ではないと判定されるので、そのまま処理を終了する。
【0050】
次に、S1005の処理を説明する。S1005に進む場合とは、取得したプリンタIDで登録されているサービスがあるか、または、取得したプリンタIDに対応するシリアル番号で登録されているサービスがある場合である。S1005において、管理サーバ103は、S1002もしくはS1004の判定の際に取得したサービス情報に含まれるサービス種別と、S1001で取得したサービス種別とが一致するかを判定する。判定結果が真の場合は、S1006に進み、判定結果が偽の場合、一連の処理は終了する。取得したプリンタIDに対応するサービスが既に登録済みであっても、異なるサービス種別であれば(例えば消耗品自動配送サービスでなければ)、多重登録として扱う必要がない。従って、S1006では、サービス種別の一致性を条件にサービスの多重登録が判定される。なお、S1006の処理は、システムで提供されているサービスに、他のサービスと併存可能なサービスが存在しない場合には、スキップされてもよい。
【0051】
S1006において、管理サーバ103は、S1001の応答として、サービスサーバ105に対して、S1001で受信したプリンタIDが、他のサービスに登録済みである通知を送信する。そして、処理を終了する。
【0052】
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、管理サーバ103において、静的な識別情報でサービスに登録されている画像処理装置と、動的な識別情報でサービスに登録されている画像処理装置とを併せて管理している。また、管理サーバ103において、静的な識別情報と動的な識別情報との対応関係も併せて管理している。このため、同一の画像処理装置に対して静的な識別情報が使われる場合と動的な識別情報が使われる場合とが混在するようなシステムであっても、サービスの多重登録を防止することができる。もちろん、静的な識別情報が重複して登録要求される場合、または、動的な識別情報が重複して登録要求される場合においても、サービスの多重登録を防止することができる。
【0053】
従って、本実施形態によれば、消耗品販売元の夫々で異なる画像処理装置の識別情報を用いる場合でもサービスの多重登録を防ぐことが可能になる。尚、本実施形態では、静的な識別情報としてシリアル番号を利用し、動的な識別情報としてプリンタIDを利用するが、これに限られない。他の識別情報(例えば、MACアドレス)を利用する場合においても同様の効果を得ることができる。
【0054】
<<実施形態2>>
実施形態1では、管理サーバ103は、S612においてサービスサーバ105からプリンタIDによる登録要求を受信した際に、多重登録であるかを判定する処理を説明した。本実施形態では、管理サーバ103が、S607において登録アプリケーションからプリンタID発行要求を受信した際に、多重登録であるかを判定する処理を説明する。尚、以下では既述の実施形態との差分について主に説明し、既述の実施形態と同様の内容については説明を適宜省略する。
【0055】
<システムが実行する処理>
図11は、本実施形態において管理サーバ103がプリンタIDを発行するときに、多重登録の判定処理を行う処理の一例を示すフローチャートである。
【0056】
S1101において、管理サーバ103は、登録アプリケーションから送信されたプリンタID発行要求を、デバイス識別情報(ここではシリアル番号)とともに受信する。S1102において、管理サーバ103は、プリンタIDを発行する。また管理サーバ103は、発行したプリンタIDとS1101で受信したシリアル番号とを関連付けてデバイスID管理テーブル550に保持する。
【0057】
S1103において、管理サーバ103は、S1101で取得したシリアル番号がサービス管理テーブル500に保持されているかを判定する。判定結果が真の場合は、S1104に進み、判定結果が偽の場合、S1105に進む。取得したシリアル番号が既にサービス管理テーブル500に保持されているということは、多重登録の可能性があるということである。そこで、S1104において、管理サーバ103は、サービス管理テーブル500を参照し、S1101で取得したシリアル番号に関連付けられているサービスIDおよびサービス種別を含むサービス情報を取得する。S1105において、管理サーバ103は、S1101のプリンタID発行要求の応答として、登録アプリケーションに対して、S1102で発行したプリンタIDと、S1104で取得したサービス情報とを送信する。
【0058】
一方、S1106において、管理サーバ103は、S1101のプリンタID発行要求の応答として、登録アプリケーションに対して、S1102で発行したプリンタIDを送信する。
【0059】
図12は、多重登録発生時の登録アプリケーションのユーザインターフェース1200を模式的に示した図である。即ち、図11のS1105で、プリンタIDとサービス情報とを受信した場合の登録アプリケーションのユーザインターフェース1200の図である。登録アプリケーションは、管理サーバ103に対してプリンタID発行要求を通知した後、プリンタIDと、画像処理装置102の登録済みのサービス種別、サービスIDとを含むサービス情報を管理サーバ103から受信する。登録アプリケーションは、受信したサービス種別およびサービスIDに基づいて多重登録の発生可能性に関する説明文1201を表示する。なお、本実施形態では、登録アプリケーションは、プリンタID発行要求に対する応答として、サービス情報を受信した場合、多重登録の可能性があると決定するように構成されている。このため、管理サーバ103は、多重登録の可能性があると判定した場合、プリンタIDとサービス情報とを返信する処理を行っている。しかしながら、この例に限られない。管理サーバ103が、登録アプリケーションに対して多重登録が発生している可能性がある旨の通知を送ってもよい。また、登録アプリケーションで説明文1201を生成せず、説明文1201に相当する情報自体が、管理サーバ103から返信されてもよい。また多重登録が発生している可能性がある場合、管理サーバ103は、プリンタIDを返信しなくてもよい。
【0060】
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、管理サーバ103は、プリンタID発行するときにサービスの多重登録を判定し、登録アプリケーションを通じて、ユーザに対して多重登録を提示することが可能である。
【0061】
<<その他の実施形態>>
上述した実施形態では、管理サーバを1つのサーバとして示しているがこれに限られない。管理サーバは、プリンタIDを発行するデバイス管理サーバ、および、プリンタのステータス情報の記憶とサービスサーバへの送信とを管理するサービス管理サーバといったような複数のサーバとして構成されていてもよい。また、説明の便宜上、サービスサーバを2つとしているが、サービスサーバの数は、1つまたは3つ以上であってもよい。さらに、管理サーバと接続する画像処理装置の数は、複数であってもよい。
【0062】
また、実施形態1と実施形態2とを分けて説明したが、両者を組み合わせた実施形態を用いてもよい。
【0063】
また、管理サーバ103は、S601のシリアル番号による登録要求を受信したときにも、上述した多重登録の判定処理を行ってもよい。サービスサーバ104からシリアル番号による登録要求を受信する場合は、一般的に未開封の画像処理装置のサービスの登録要求が想定されるが、必ずしもその例に限られない場合もある。そこで、管理サーバ103は、シリアル番号による登録要求を受信したときにも、図10に示すような多重判定処理を行ってもよい。この場合、図10の「プリンタID」と「シリアル番号」とを逆にした処理を行えばよい。
【0064】
また、上述した実施形態では、主にサービスの種別が消耗品自動配送である場合を例に説明した。しかしながら、サービスの種別はこの例に限られない。多重登録を防止することが求められるサービスであれば、いずれのサービスにおいても適用することができる。また、サービスの種別が、多重登録を防止することが求められていないサービスの場合には、サービス種別が一致する場合であっても、管理サーバ103は多重登録通知を送信しなくてもよい。
【0065】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0066】
101 コンピュータ
102 画像処理装置
103 管理サーバ
104 サービスサーバ
105 サービスサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12