(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】データ処理装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 5/36 20060101AFI20221219BHJP
G05B 19/05 20060101ALI20221219BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20221219BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G09G5/36 520E
G05B19/05 D
G06F3/14 310B
G09G5/00 530H
(21)【出願番号】P 2018188516
(22)【出願日】2018-10-03
【審査請求日】2021-10-01
(73)【特許権者】
【識別番号】317014747
【氏名又は名称】シュナイダーエレクトリックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 昌夫
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-5911(JP,A)
【文献】特開2005-292975(JP,A)
【文献】国際公開第2015/181986(WO,A1)
【文献】特開2011-95405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/05
G06F 3/14
G09G 5/00ー36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のオブジェクトを含む画面において前記オブジェクトの形態を変更するデータ処理装置であって、
行列状に配置された前記複数のオブジェクトから成るオブジェクト群のサイズを変更するオブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトのサイズを規定サイズに達するまで変更可能にするサイズ変更部と、
前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトの間隔を規定間隔に達するまで変更可能にする間隔変更部とを備え、
前記サイズ変更部及び前記間隔変更部が同時に処理を開始する、
前記間隔変更部が、前記サイズ変更部によって前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更されると前記オブジェクトの間隔を変更する、または
前記サイズ変更部が、前記間隔変更部によって前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されると前記オブジェクトのサイズを変更
し、
前記オブジェクトのサイズが第2規定サイズに達した場合、または、前記オブジェクトの間隔が第2規定間隔に達した場合、前記画面に警告を表示する表示制御部をさらに備え、
前記第2規定サイズの上限値は前記規定サイズの上限値より小さく、前記第2規定サイズの下限値は前記規定サイズの下限値より大きく、
前記第2規定間隔の上限値は前記規定間隔の上限値より小さく、前記第2規定間隔の下限値は前記規定間隔の下限値より大きいことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクトの配列を変更する配列変更部をさらに備え、
前記配列変更部は、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更され、かつ、前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されてから前記オブジェクトの配列を変更することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記オブジェクトのサイズ及び間隔の少なくとも一方の変更を禁止するように設定可能であることを特徴とする請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
複数のオブジェクトを含む画面において前記オブジェクトの形態を変更するデータ処理装置であって、
行列状に配置された前記複数のオブジェクトから成るオブジェクト群のサイズを変更するオブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトのサイズを規定サイズに達するまで変更可能にするサイズ変更部と、
前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトの間隔を規定間隔に達するまで変更可能にする間隔変更部とを備え、
前記サイズ変更部及び前記間隔変更部が同時に処理を開始する、
前記間隔変更部が、前記サイズ変更部によって前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更されると前記オブジェクトの間隔を変更する、または
前記サイズ変更部が、前記間隔変更部によって前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されると前記オブジェクトのサイズを変更し、
前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクトの配列を変更する配列変更部をさらに備え、
前記配列変更部は、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更され、かつ、前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されてから前記オブジェクトの配列を変更し、
前記オブジェクト群は、選択された1つのオブジェクトが設定された行数及び列数でコピーされることによって複数配列されたウインドウとして前記画面に表示され、
前記配列変更部は、行方向及び列方向に沿って前記ウインドウのサイズが変更されると前記オブジェクトの配列を変更することを特徴とす
るデータ処理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置によって作成された前記画面を表示する表示装置であって、
前記表示装置に前記画面を表示するときに、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ以上となるように、前記画面のサイズを制御する制御部を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載のデータ処理装置によって作成された前記画面を表示する表示装置であって、
前記表示装置に前記画面を表示するときに、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ以上である場合に前記オブジェクトへの操作を許可し、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ未満である場合に前記オブジェクトへの操作を禁止する制御を行う制御部を備えることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデータ処理装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のオブジェクトを含む画面においてオブジェクトの形態を変更するデータ処理装置が従来技術として知られている。例えば、特許文献1に開示されている作画エディタ装置は、配置済の全体領域に基づいて、複数コピーのための空き領域であるコピー可能領域を求め、オブジェクトの複数コピーを行うために必要となる領域のサイズAと、コピー可能領域のサイズBとに基づいて縮小率を求める。また、前記作画エディタ装置は、求めた縮小率に基づいてコピー元のオブジェクトのサイズを変更して、変更版のコピー元オブジェクトに基づいて複数コピーを実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-79398号公報(2015年4月23日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている作画エディタ装置では、複数コピーを行うために必要となる領域のサイズAと、コピー可能領域のサイズBとに基づいて求められた縮小率に基づいてオブジェクトのサイズが変更される。このため、前記作画エディタ装置では、オブジェクト群のサイズ及びオブジェクトの間隔を自由に変更することができない。また、前記作画エディタ装置では、オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎる場合があり、この場合にユーザがオブジェクトを誤操作する可能性があるという問題がある。
【0005】
本発明の一態様は、オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎること、及びオブジェクトの間隔が小さくなり過ぎたり大きくなり過ぎたりすることを防ぎ、かつ、ユーザによるオブジェクトの誤操作を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るデータ処理装置は、複数のオブジェクトを含む画面において前記オブジェクトの形態を変更するデータ処理装置であって、行列状に配置された前記複数のオブジェクトから成るオブジェクト群のサイズを変更するオブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトのサイズを規定サイズに達するまで変更可能にするサイズ変更部と、前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクト群のサイズを変更すると共に前記オブジェクトの間隔を規定間隔に達するまで変更可能にする間隔変更部とを備え、前記サイズ変更部及び前記間隔変更部が同時に処理を開始する、前記間隔変更部が、前記サイズ変更部によって前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更されると前記オブジェクトの間隔を変更する、または前記サイズ変更部が、前記間隔変更部によって前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されると前記オブジェクトのサイズを変更する。
【0007】
前記構成によれば、オブジェクトのサイズが大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたりすることを防ぐことができる。オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎることを防ぐため、オブジェクトの視認性の悪化を防ぐことができる。また、オブジェクトの間隔が大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたりすることを防ぐことができる。
【0008】
これにより、例えば、ユーザがオブジェクトを操作するとき、オブジェクトのサイズが小さ過ぎることによりオブジェクトの視認性・操作性の悪化、及びユーザによる誤操作を低減することができる。また、オブジェクトのサイズが無駄に大きくなり過ぎることを防ぐことができる。さらに、例えば、オブジェクトの間隔の下限値を0に設定することにより、オブジェクトの重なりを防ぐことができる。
【0009】
前記データ処理装置は前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じて前記オブジェクトの配列を変更する配列変更部をさらに備え、前記配列変更部は、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズまで変更され、かつ、前記オブジェクトの間隔が前記規定間隔まで変更されてから前記オブジェクトの配列を変更してもよい。前記構成によれば、オブジェクトのサイズ及び間隔が小さくなった後でオブジェクトの配列が変更されるため、画面上の所望の領域に複数のオブジェクトを容易に配置することができる。
【0010】
前記オブジェクトのサイズ及び間隔の少なくとも一方の変更を禁止するように設定可能であってもよい。前記構成によれば、オブジェクトのサイズ及び間隔の少なくとも一方の変更を禁止するように設定することにより、オブジェクトのサイズ及び間隔の少なくとも一方を一定にすることができる。
【0011】
前記オブジェクト群は、選択された1つのオブジェクトが設定された行数及び列数でコピーされることによって複数配列されたウインドウとして前記画面に表示され、前記配列変更部は、行方向及び列方向に沿って前記ウインドウのサイズが変更されると前記オブジェクトの配列を変更してもよい。
【0012】
前記構成によれば、ウインドウのサイズが変更されると共にオブジェクトの配列を変更することができる。これにより、1つのオブジェクトを複数コピーして配列する場合、最適な配列を容易に決定することができる。
【0013】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る表示装置は、前記データ処理装置によって作成された前記画面を表示する表示装置であって、前記表示装置に前記画面を表示するときに、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ以上となるように、前記画面のサイズを制御する制御部を備えてもよい。
【0014】
前記構成によれば、データ処理装置によって作成された前記画面を表示する表示装置であっても、オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎることを防ぐことができる。オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎることを防ぐため、オブジェクトの視認性の悪化及び誤操作を防ぐことができる。
【0015】
前記表示装置は、前記データ処理装置によって作成された前記画面を表示する表示装置であって、前記表示装置に前記画面を表示するときに、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ以上である場合に前記オブジェクトへの操作を許可し、前記オブジェクトのサイズが前記規定サイズ未満である場合に前記オブジェクトへの操作を禁止する制御を行う制御部を備えてもよい。前記構成によれば、ユーザがオブジェクトを操作するとき、オブジェクトのサイズが小さ過ぎることによりユーザがオブジェクトを誤操作することを低減することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様によれば、オブジェクトのサイズが小さくなり過ぎること、及びオブジェクトの間隔が小さくなり過ぎたり大きくなり過ぎたりすることを防ぎ、かつ、ユーザによるオブジェクトの誤操作を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態1に係るパーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
【
図2】(a)~(c)は、複数のオブジェクトから成るオブジェクト群のサイズを縮小する操作の一例を示す図である。
【
図3】(a)~(c)は、複数のオブジェクトから成るオブジェクト群のサイズを拡大する操作の一例を示す図である。
【
図4】(a)及び(b)は、複数のオブジェクトから成るオブジェクト群において、オブジェクトの配列を変更する操作の一例を示す図である。
【
図5】プログラマブル表示器と携帯情報端末とが接続されている構成を示すブロック図である。
【
図6】(a)~(d)は、プログラマブル表示器の表示パネルに表示されている画像が、携帯情報端末の表示パネルにも表示されている様子を示す図である。
【
図7】プログラマブル表示器と当該プログラマブル表示器とは別のプログラマブル表示器とが接続されている構成を示すブロック図である。
【
図8】(a)及び(b)は、プログラマブル表示器の表示パネルに表示されている画像が、当該プログラマブル表示器とは別のプログラマブル表示器の表示パネルにも表示されている様子を示す図である。
【
図9】(a)は、ウインドウにおけるオブジェクトの配置の設定画面を示す図であり、(b)及び(c)は、パーソナルコンピュータのモニタに表示されたウインドウを示す図である。
【
図10】編集装置(PC)に表示されている、プログラマブル表示器に表示されるベース画面を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔実施形態1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るパーソナルコンピュータ1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、パーソナルコンピュータ(以降、単に「PC」と称する)1は、プログラマブル表示器2と接続されている。PC1は、画面作成のアプリケーションプログラムを実行することにより、プログラマブル表示器2が表示する画面を作成する装置(データ処理装置)として機能する。また、PC1は、複数のオブジェクトを含む画面においてオブジェクトの形態を変更する装置である。
【0019】
(プログラマブル表示器2の構成)
プログラマブル表示器2には、外部機器としてPLC(プログラマブルロジックコントローラ)3が接続されている。プログラマブル表示器2は、通信ケーブルを介してPLC3と接続されることにより、PLC3との間で通信を行う。プログラマブル表示器2は、操作及び表示のための画面を表示することにより、プログラマブル表示器特有の操作機能及び表示機能を実現する専用コンピュータであり、HMI(Human Machine Interface)機器として好適に使用される。
【0020】
プログラマブル表示器2は、制御部21、表示パネル22、タッチパネル23、インターフェース部(図中「I/F」にて示す)24・25、及びユーザメモリ26を備えている。表示パネル22には、ユーザが作成した画面ファイル(ファイル形式の画面データ)に基づいて画面が表示される。画面ファイルは、表示及び操作に関する各種の処理を規定する処理規定情報が設定されたオブジェクト、及びそのような処理規定情報が設定されていないオブジェクトが複数組み合わせて作成されており、ユーザメモリ26に保存される。
【0021】
制御部21は、このような画面ファイルに基づいて、デバイス4(センサまたはスイッチなどの入力型デバイス)の状態を表示する動作、またはタッチパネル23への操作に応じてデバイス4(アクチュエータ、リレー、または電磁弁などの出力型デバイス)の状態を制御する動作を特定する。プログラマブル表示器2は、インターフェース部24による通信機能によりPC1と通信し、PC1との間で画面ファイルなどを送受信する。
【0022】
プログラマブル表示器2は、インターフェース部25による通信機能によりPLC3と通信し、PLC3のデバイスメモリに記憶されているデバイス4の状態をサンプリングデータとして取得して、表示パネル22にデバイス4の状態を表示させる。また、プログラマブル表示器2は、当該通信機能によって、タッチパネル23への操作に応じ、PLC3へデバイス4の状態を変更するように制御指示などを送信する。
【0023】
PLC3は、ユーザが作成したシーケンスプログラムにしたがって、予め定められたスキャンタイム毎に、デバイス4の状態を読み出したり、デバイス4に制御指示を与えたりする制御装置である。PLC3に設けられるデータ格納用のメモリ(デバイスメモリ)は、デバイス4の状態(出力値または設定値など)を示すデータ(ワードデータまたはビットデータ)を、デバイスアドレスで特定されるメモリ領域に格納している。
【0024】
前記メモリにおいて、ワードデバイスとビットデバイスとが設定される。ワードデバイスは、入出力されるデータが数値のようなワードデータを格納するメモリ領域として設定され、ワードアドレスで指定される。また、ビットデバイスは、ON/OFF状態のようなビットデータを格納する領域として設定され、ビットアドレスで設定される。このような設定により、メモリ内の任意のワードデバイスまたはビットデバイスをデバイスアドレスとして指定してアクセスするだけで、デバイス4の状態に関する情報を個別に取り出すと共に、デバイス4を制御することができる。
【0025】
(PC1の構成)
PC1は、編集部10、記憶部30、インターフェース部(図中「I/F」にて示す)40、モニタ50(画面)、キーボード60、及びマウス70を備えている。記憶部30は、ハードディスクドライブまたはソリッドステートドライブ(SSD)などで構成される記憶装置である。
【0026】
インターフェース部40は、プログラマブル表示器2との通信を行うための通信制御部である。PC1は、プログラマブル表示器2との間で画面ファイルを送受信するために、USBケーブルなどの通信ケーブルを介して相互に通信を行う。通常、PC1は、プログラマブル表示器2との間で画面ファイルを送受信するときのみ、プログラマブル表示器2と通信ケーブルで接続され、それ以外の状態ではプログラマブル表示器2と切り離される。
【0027】
編集部10は、ベース画面上に設けられた各種のオブジェクトを編集するユーザの作業を支援するための機能を備えている。編集部10は、この機能を実現するために、ファイル処理部11、オブジェクト作成部12、属性設定部13、表示制御部14、及びデータ送受信部15を有している。
【0028】
ファイル処理部11は、新規の画面ファイルの作成、記憶部30への画面ファイルの保存、記憶部30に保存された画面ファイルの読み出し、及び画面ファイルのコピーなどを行う。また、ファイル処理部11は、オブジェクト作成部12によって作成されたオブジェクトと、属性設定部13によって設定された設定データとを画面ファイルに取り込む。ファイル処理部11は、画面ファイルが開かれている状態で、モニタ50に画面ファイルのデータを表示させるように、画面ファイルのデータを表示制御部14に与える。
【0029】
オブジェクト作成部12は、各種のオブジェクトを作成するために、部品作成部121、図形作成部122、テキスト作成部123、及びオブジェクト編集部124を有している。部品作成部121は、オブジェクトとしての特定の機能を有する部品を特定する操作によって、選択された部品を前記ベース画面上に配置する。
【0030】
部品作成部121は、モニタ50に表示される各部品を表すアイコンを指示する操作が行われると、設定ダイアログボックスをモニタ50に表示させ、設定ダイアログボックスにおいて設定された形状、機能、カラーなどを有する部品をベース画面上に配置する。
【0031】
部品としては、スイッチのような操作部品、テンキー、キーパッドのような入力部品、ランプ、各種表示部品のような表示部品などが予め用意されている。スイッチとしては、ON/OFFスイッチ、切替スイッチ、押しボタンスイッチなどが用意されている。各種表示部品としては、数値表示部品、メータ表示部品、グラフ表示部品、及びアラーム表示部品などが用意されている。
【0032】
また、各部品には、それぞれの機能に応じた処理規定情報(オブジェクトに対する手続き)が予め付与されている。これにより、操作に応じてスイッチの表示状態を変化させたり、PLC3に与えるための設定値をテンキーで入力したり、テキストをキーパッドで入力したり、データに応じてランプの表示状態を変化させたりすることが可能になる。
【0033】
図形作成部122は、ドット、直線、四角形に代表される各種多角形、円などの、オブジェクトとしての図形を作成する。図形作成部122は、図形を特定する操作によって、選択された図形をベース画面上の所望の位置に配置するとともに、図形内を指定された色で塗りつぶしたり、図形内に模様を描いたりする。図形を特定する操作としては、モニタ50に表示される図形を表すアイコンをクリックする操作、モニタ50に表示されるメニューから図形を選択する操作、図形の特徴点(例えば頂点)を指示する操作などが挙げられる。
【0034】
図形作成部122は、各図形の表示状態を変化させる変化形態を設定する。変化形態としては、上述のビットアドレスの値のON/OFFで図形の色などを切り替えるON/OFF表示、上述のワードアドレスのデータに応じて図形を切り替えて表示するステート表示、またはワードアドレスの座標データに応じて図形を移動させる移動表示などがある。
【0035】
テキスト作成部123は、ベース画面にテキスト入力枠を配置し、当該テキスト入力枠に入力された、オブジェクトとしてのテキストを描画する機能である。テキスト作成部123は、ベース画面上に表示されるキーバッドによるテキスト入力後にEnterキーが操作されるとテキストを確定する。
【0036】
オブジェクト編集部124は、部品作成部121、図形作成部122、及びテキスト作成部123によって作成されたそれぞれのオブジェクトの編集を行う。オブジェクト編集部124が行う編集としては、オブジェクトの移動、切り取り/貼り付け、コピー、削除、拡大/縮小、属性変更、配列変更などが挙げられる。
【0037】
オブジェクト編集部124は、前記編集を特定する操作によって、前記編集を実行する。編集を特定する操作としては、オブジェクトをドラッグアンドドロップする操作、編集に対応して設けられたアイコンのクリック操作など、編集に応じた操作がある。また、オブジェクト編集部124は、サイズ変更部125、間隔変更部126、及び配列変更部127を有している。サイズ変更部125は、オブジェクトのサイズを変更する。間隔変更部126は、オブジェクトの間隔を変更する。配列変更部127は、オブジェクトの配列を変更する。サイズ変更部125、間隔変更部126、及び配列変更部127の具体的な処理については後述する。
【0038】
属性設定部13は、オブジェクトに属性を設定するために、アドレス設定部131及びカラー設定部132を有している。アドレス設定部131は、部品作成部121によって作成された部品、及び図形作成部122によって変化形態が設定された図形にアドレスを設定する。カラー設定部132は、部品作成部121によって作成された部品、及び図形作成部122によって作成された図形のカラー設定を変更する。
【0039】
データ送受信部15は、ユーザの指示にしたがって、記憶部30に保存されている画面ファイルをプログラマブル表示器2に送信する。また、データ送受信部15は、ユーザの指示にしたがって、プログラマブル表示器2のユーザメモリ26に保存されている画面ファイルを受信して記憶部30に保存する。
【0040】
(オブジェクト群210のサイズを縮小する操作)
図2の(a)~(c)は、複数のオブジェクト201から成るオブジェクト群210のサイズを縮小する操作の一例を示す図である。
図2の(a)に示すように、オブジェクト群210は、行列状に配置された9つのオブジェクト201から成り、領域R1内に配置されている。領域R1は、オブジェクト群210が配置される領域である。
【0041】
ここでは、オブジェクト群210が含むオブジェクト201の数は9つであるが、特に限定されない。領域R1の周辺部には、8つのハンドルH1が設けられている。ハンドルH1の数は特に限定されない。オブジェクト201及びオブジェクト群210の形状は長方形であるが、特に限定されない。オブジェクト201は、画面上に描画された後にユーザによって操作が可能なスイッチ等であってもよい。
【0042】
オブジェクト群210は、モニタ50に表示される。ユーザがマウス70を用いて、マウスカーソルM1をハンドルH1に合わせ、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1を移動させる操作を行う場合を考える。
【0043】
この場合、上述のサイズ変更部125は、オブジェクト群210のサイズを変更するオブジェクト群サイズ変更操作に応じてオブジェクト群210のサイズを変更すると共に9つのオブジェクト201のサイズを変更する。また、上述の間隔変更部126は、前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じてオブジェクト群210のサイズを変更すると共にオブジェクト201の間隔を変更する。つまり、サイズ変更部125及び間隔変更部126は同時に処理を開始し、オブジェクト201のサイズ及び間隔が同時に変更される。
【0044】
前記オブジェクト群サイズ変更操作とは、オブジェクト群210のサイズを変更する操作であり、例えば、ユーザがマウス70を用いて、マウスカーソルM1をハンドルH1に合わせ、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1を移動させる操作である。
【0045】
例えば、
図2の(a)に示すオブジェクト群210において、ユーザがマウス70を用いて、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1をオブジェクト群210の外側から中心に向かう方向に移動させる操作を行う場合を考える。この場合、
図2の(b)に示すオブジェクト群210のように、サイズ変更部125は、オブジェクト群210のサイズを縮小すると共に9つのオブジェクト201のサイズを縮小し、間隔変更部126は、オブジェクト201の間隔を縮小する。
【0046】
オブジェクト群210のサイズを縮小する場合、まず、9つのオブジェクト201のサイズ、及びオブジェクト201の間隔が同時に縮小される。このとき、オブジェクト群210のサイズの縮小は、オブジェクト201のサイズとオブジェクト201の間隔との比率を一定に維持した状態で行われてもよい。9つのオブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達すると、9つのオブジェクト201のサイズは縮小されなくなり、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達すると、オブジェクト201の間隔は縮小されなくなる。
【0047】
前記規定サイズは、オブジェクト201のサイズの上限値または下限値であり、ユーザによって設定が可能であってもよく、予め設定されていてもよい。前記規定サイズがユーザによって設定が可能である場合、前記規定サイズの単位はユーザによって自由に設定が可能であってもよい。前記規定サイズは、オブジェクト201を表示するプログラマブル表示器2の種類に応じて予め設定されていてもよい。前記規定サイズは、記憶部30及びプログラマブル表示器2のユーザメモリ26に記憶される。オブジェクトのサイズとしては、例えば、幅、半径、高さ、及び直径等が挙げられる。
【0048】
また、前記規定間隔は、オブジェクト201の間隔の上限値または下限値であり、ユーザによって設定が可能であってもよく、予め設定されていてもよい。前記規定間隔がユーザによって設定が可能である場合、前記規定間隔の単位はユーザによって自由に設定が可能であってもよい。前記規定間隔は、オブジェクト201を表示するプログラマブル表示器2の種類に応じて予め設定されていてもよい。前記規定間隔は、記憶部30及びプログラマブル表示器2のユーザメモリ26に記憶される。なお、オブジェクト201の間隔の下限値は0以上であることが好ましい。これにより、オブジェクト201の重なりを防ぐことができる。
【0049】
次に、
図2の(b)に示すオブジェクト群210において、ユーザがマウス70を用いて、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1をオブジェクト群210の外側から中心に向かう方向に移動させる操作をさらに行う場合を考える。この場合、サイズ変更部125は、
図2の(c)に示すオブジェクト群210のように、オブジェクト群210のサイズをさらに縮小する。
図2の(b)に示すオブジェクト群210においては、9つのオブジェクト201のサイズが前記規定サイズの下限値に達しているものとする。
【0050】
このとき、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまで小さくなる。つまり、サイズ変更部125はオブジェクト201のサイズを前記規定サイズに達するまで変更可能にし、かつ、間隔変更部126はオブジェクト201の間隔を前記規定間隔に達するまで変更可能にする。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達すると、オブジェクト201の間隔は小さくされない。
【0051】
なお、
図2の(a)に示すオブジェクト群210のサイズを縮小する場合、まず、9つのオブジェクト201のサイズが縮小されてもよい。このとき、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達するまでの間、オブジェクト201の間隔は変更されない。オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達した後にオブジェクト群210の間隔をさらに縮小する場合、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまでオブジェクト201の間隔が縮小される。つまり、間隔変更部126は、サイズ変更部125によってオブジェクト201のサイズが前記規定サイズまで変更されるとオブジェクト201の間隔を変更する。
【0052】
また、
図2の(a)に示すオブジェクト群210のサイズを縮小する場合、まず、オブジェクト201の間隔が縮小されてもよい。このとき、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまでの間、オブジェクト201のサイズは変更されない。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達した後にオブジェクト群210のサイズをさらに縮小する場合、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達するまで9つのオブジェクト201のサイズが縮小される。つまり、サイズ変更部125は、間隔変更部126によってオブジェクト201の間隔が前記規定間隔まで変更されるとオブジェクト201のサイズを変更する。
【0053】
(オブジェクト群210のサイズを拡大する操作)
図3の(a)~(c)は、複数のオブジェクト201から成るオブジェクト群210のサイズを拡大する操作の一例を示す図である。
図4の(a)及び(b)は、複数のオブジェクト201から成るオブジェクト群210において、オブジェクト201の配列を変更する操作の一例を示す図である。
図3の(a)に示すオブジェクト群210において、ユーザがマウス70を用いて、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1をオブジェクト群210の中心から外側に向かう方向に移動させる操作を行う場合を考える。この場合、サイズ変更部125は、
図3の(b)に示すオブジェクト群210のように、オブジェクト群210のサイズを拡大すると共に9つのオブジェクト201のサイズを拡大し、間隔変更部126は、オブジェクト201の間隔を拡大する。
【0054】
オブジェクト群210のサイズを拡大する場合、まず、9つのオブジェクト201のサイズ、及びオブジェクト201の間隔が同時に拡大される。このとき、オブジェクト群210のサイズの拡大は、オブジェクト201のサイズとオブジェクト201の間隔との比率を一定に維持した状態で行われてもよい。9つのオブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達すると、9つのオブジェクト201のサイズは拡大されなくなり、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達すると、オブジェクト201の間隔は拡大されなくなる。
【0055】
次に、
図3の(b)に示すオブジェクト群210において、ユーザがマウス70を用いて、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1をオブジェクト群210の中心から外側に向かう方向に移動させる操作をさらに行う場合を考える。この場合、サイズ変更部125は、
図3の(c)に示すオブジェクト群210のように、オブジェクト群210のサイズをさらに拡大する。
図3の(b)に示すオブジェクト群210においては、9つのオブジェクト201のサイズが前記規定サイズの上限値に達しているものとする。
【0056】
このとき、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまで大きくなる。つまり、サイズ変更部125が9つのオブジェクト201のサイズを前記規定サイズに達するまで変更可能にし、かつ、間隔変更部126がオブジェクト201の間隔を前記規定間隔に達するまで変更可能にする。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達すると、オブジェクト201の間隔は大きくされない。
【0057】
また、
図4の(a)に示すオブジェクト群210において、ユーザがマウス70を用いて、ハンドルH1をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1を移動させる操作を行う場合を考える。この場合、配列変更部127は、
図4の(b)に示すオブジェクト群210のように、前記オブジェクト群サイズ変更操作に応じてオブジェクト201の配列を変更する。
図4の(a)に示すオブジェクト群210においては、9つのオブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達し、かつ、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達しているものとする。
【0058】
具体的には、配列変更部127は、オブジェクト群210が配置される領域R1の形状で定まる行数及び列数にオブジェクト201を並び替える。
図4の(b)に示す領域R1のサイズの場合、2行に亘ってオブジェクト201が領域R1に含まれ、5列に亘ってオブジェクト201が領域R1に含まれる。よって、9つのオブジェクト201が2×5の行列になるように並び替えられる。
【0059】
なお、
図3の(a)に示すオブジェクト群210のサイズを拡大する場合、まず、オブジェクト201のサイズが拡大されてもよい。このとき、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達するまでの間、オブジェクト201の間隔及びオブジェクト201の配列は変更されない。オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達した後にオブジェクト群210のサイズをさらに拡大する場合、オブジェクト201の間隔が拡大され、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまでの間、オブジェクト201の配列は変更されない。
【0060】
また、
図3の(a)に示すオブジェクト群210のサイズを拡大する場合、まず、オブジェクト201の間隔が拡大されてもよい。このとき、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達するまでの間、オブジェクト201のサイズ及びオブジェクト201の配列は変更されない。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達した後にオブジェクト群210のサイズをさらに拡大する場合、9つのオブジェクト201のサイズが拡大され、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達するまでの間、オブジェクト201の配列は変更されない。
【0061】
以上により、PC1では、下記(1)~(3)の3つの処理のうち1つの処理が行われる。(1)サイズ変更部125及び間隔変更部126が同時に処理を開始する。(2)間隔変更部126が、サイズ変更部125によってオブジェクト201のサイズが前記規定サイズまで変更されるとオブジェクト201の間隔を変更する。(3)サイズ変更部125が、間隔変更部126によってオブジェクト201の間隔が前記規定間隔まで変更されるとオブジェクト201のサイズを変更する。
【0062】
PC1の構成によれば、オブジェクト201のサイズが大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたりすることを防ぐことができる。オブジェクト201のサイズが小さくなり過ぎることを防ぐため、オブジェクト201の視認性の悪化を防ぐことができる。また、オブジェクト201の間隔が大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたりすることを防ぐことができる。
【0063】
これにより、例えば、ユーザがオブジェクト201を操作するとき、オブジェクト201のサイズが小さ過ぎることによりオブジェクト201の視認性・操作性の悪化、及びユーザによる誤操作を低減することができる。ユーザがオブジェクト201を操作するとは、オブジェクト201が画面上に描画された後にユーザによって操作が可能なスイッチ等である場合に、ユーザが当該スイッチ等を操作することである。
【0064】
また、オブジェクト201のサイズが無駄に大きくなり過ぎることを防ぐことができる。さらに、例えば、オブジェクト201の間隔の下限値を0に設定することにより、オブジェクト201の重なりを防ぐことができる。
【0065】
さらに、配列変更部127は、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズまで変更され、かつ、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔まで変更されてからオブジェクト201の配列を変更する。これにより、オブジェクト201のサイズ及び間隔が小さくなった後でオブジェクト201の配列が変更されるため、画面上の所望の領域に複数のオブジェクト201を容易に配置することができる。
【0066】
なお、上記(1)の処理を行う場合、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達したとき、またはオブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達したときに、表示制御部14がモニタ50に警告を表示するようにしてもよい。前記警告がメッセージである場合、前記メッセージにオブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達したことを含めてもよく、オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達したことを含めてもよい。
【0067】
(変形例1)
また、上記(1)の処理を行う場合、第2規定サイズを設定してもよい。前記第2規定サイズの上限値は前記規定サイズの上限値より小さく、前記第2規定サイズの下限値は前記規定サイズの下限値より大きい。このとき、オブジェクト201のサイズが前記第2規定サイズに達したとき、表示制御部14がモニタ50に警告を表示するようにしてもよい。
【0068】
オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達したとき、オブジェクト群210のサイズを拡大している場合には9つのオブジェクト201のサイズが拡大されないようにしてもよい。オブジェクト201のサイズが前記規定サイズに達したとき、オブジェクト群210のサイズを縮小している場合には9つのオブジェクト201のサイズが縮小されないようにしてもよい。
【0069】
さらに、上記(1)の処理を行う場合、第2規定間隔を設定してもよい。前記第2規定間隔の上限値は前記規定間隔の上限値より小さく、前記第2規定間隔の下限値は前記規定間隔の下限値より大きい。このとき、オブジェクト201の間隔が前記第2規定間隔に達したとき、表示制御部14がモニタ50に警告を表示するようにしてもよい。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達したとき、オブジェクト群210のサイズを拡大している場合にはオブジェクト201の間隔が大きくされないようにしてもよい。オブジェクト201の間隔が前記規定間隔に達したとき、オブジェクト群210のサイズを縮小している場合にはオブジェクト201の間隔が小さくされないようにしてもよい。
【0070】
(変形例2)
オブジェクト201のサイズ及び間隔のうち少なくとも一方の変更は禁止されてもよい。つまり、上述のオブジェクト編集部124は、オブジェクト201のサイズ及び間隔の少なくとも一方の変更を禁止するように設定可能であってもよい。
【0071】
例えば、オブジェクト201のサイズの変更が禁止される場合、オブジェクト群210のサイズが変更されれば、オブジェクト201の間隔及び配列が変更される。また、オブジェクト201の間隔の変更が禁止される場合、オブジェクト群210のサイズが変更されれば、オブジェクト201のサイズ及び配列が変更される。また、オブジェクト201のサイズ及び間隔の変更が禁止される場合、オブジェクト群210のサイズが変更されれば、オブジェクト201の配列が変更される。このように、オブジェクト201のサイズ及び間隔のうち少なくとも一方の変更を禁止するように設定することにより、オブジェクト201のサイズ及び間隔のうち少なくとも一方を一定にすることができる。
【0072】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図5は、プログラマブル表示器2と携帯情報端末2P(表示装置)とが接続されている構成を示すブロック図である。
図6の(a)~(d)は、プログラマブル表示器2の表示パネル22に表示されている画像が、携帯情報端末2Pの表示パネル32にも表示されている様子を示す図である。
【0073】
図5に示すように、携帯情報端末2Pは、制御部31、表示パネル32、タッチパネル33、インターフェース部(図中「I/F」にて示す)34・35、及びデータメモリ36を備えている。携帯情報端末2Pは、例えば、スマートフォンまたはタブレットPC等であってもよい。プログラマブル表示器2のインターフェース部25は、携帯情報端末2Pのインターフェース部34と接続されている。
【0074】
携帯情報端末2Pの構成は、ユーザメモリがデータメモリに代わっていることを除いてプログラマブル表示器2と同様である。携帯情報端末2Pは、PC1によって作成された画面を表示する表示装置である。前記規定サイズ及び前記規定間隔が、携帯情報端末2Pのデータメモリ36にも記憶される。
【0075】
携帯情報端末2Pは、プログラマブル表示器2に表示されている画面の画面ファイルを、無線LAN(Local Area Network)を介して受信することができる。携帯情報端末2Pは、受信した画面ファイルをデータメモリ36に記憶しておき、画面ファイルに基づいてプログラマブル表示器2に表示されている画面と同じ画面を表示することができる。また、携帯情報端末2Pは、リモートデスクトップまたはVNC(Virtual Network Computing)等によって、プログラマブル表示器2からビットマップデータ、画像圧縮データなどの画像データを送受信する。このとき、携帯情報端末2Pは、その画像データのイメージを再現して表示することにより、プログラマブル表示器2に表示されている画面と同じ画面を表示することもできる。
【0076】
図6の(a)に示すように、プログラマブル表示器2の表示パネル22には、グラフG1及びオブジェクト群210が表示されている。
図6の(b)に示すように、プログラマブル表示器2の表示パネル22に表示されているグラフG1及びオブジェクト群210が、携帯情報端末2Pの表示パネル32にも表示されている場合を考える。
【0077】
この場合、表示パネル32のサイズがプログラマブル表示器2の表示パネル22のサイズより小さいため、携帯情報端末2Pの表示パネル32には、プログラマブル表示器2に表示されている画面の一部しか表示されない。このとき、携帯情報端末2Pの制御部31は、携帯情報端末2Pに画面を表示するときに、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ以上となるように、画面のサイズを制御してもよい。
【0078】
これにより、PC1によって作成された画面を表示する携帯情報端末2Pであっても、オブジェクト201のサイズが小さくなり過ぎることを防ぐことができる。オブジェクト201のサイズが小さくなり過ぎることを防ぐため、オブジェクト201の視認性の悪化及び誤操作を防ぐことができる。
【0079】
この場合において、オブジェクト群210の全てを表示させるため、例えば、
図6の(c)に示すように、ユーザによってピンチイン操作が行われると、
図6の(d)に示すように、グラフG1及びオブジェクト群210の表示が縮小される。このとき、制御部31は、携帯情報端末2Pに画面を表示するときに、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ以上である場合にオブジェクト201への操作を許可し、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ未満である場合にオブジェクト201への操作を禁止する制御を行うことができる。これにより、ユーザがオブジェクト201を操作するとき、オブジェクト201のサイズが小さ過ぎることによりユーザがオブジェクト201を誤操作することを低減することができる。なお、オブジェクト201の操作を禁止する制御としては、例えば、オブジェクト201への操作を無効にする、オブジェクト201の操作を阻止するための透明のウインドウをオブジェクト201に重ねて表示する等が挙げられる。
【0080】
また、制御部31は、ユーザによるピンチイン操作によってオブジェクト201のサイズが前記規定サイズ未満にならないように、画面のサイズを制御する。つまり、ユーザによるピンチイン操作が行われても、オブジェクト201のサイズは、前記規定サイズ未満にはならない。
【0081】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図7は、プログラマブル表示器2とプログラマブル表示器2Q(表示装置)とが接続されている構成を示すブロック図である。
図8の(a)及び(b)は、プログラマブル表示器2の表示パネル22に表示されている画像が、プログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qにも表示されている様子を示す図である。
図7及び
図8では、プログラマブル表示器2の表示パネル22の解像度とプログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qの解像度とは同一である。また、プログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qのサイズは、プログラマブル表示器2の表示パネル22のサイズと比べて小さい。
【0082】
図7に示すように、プログラマブル表示器2Qは、プログラマブル表示器2と比べて、表示パネル22が表示パネル22Qに変更されている点が異なる。プログラマブル表示器2Qは、PC1によって作成された画面を表示する表示装置である。
【0083】
プログラマブル表示器2Qは、プログラマブル表示器2に表示されている画面の画面ファイルをユーザメモリ26に記憶しており、画面ファイルに基づいてプログラマブル表示器2に表示されている画面と同じ画面を表示することができる。プログラマブル表示器2Qは、プログラマブル表示器2との通信によって画面ファイルを取得してもよいし、外部記憶媒体(メモリカード等)を用いて画面ファイルをコピーすることで取得してもよい。また、プログラマブル表示器2Qは、リモートデスクトップまたはVNC等によって、プログラマブル表示器2からビットマップデータ、画像圧縮データなどの画像データを送受信する。このとき、プログラマブル表示器2Qは、その画像データのイメージを再現して表示することにより、プログラマブル表示器2に表示されている画面と同じ画面を表示することもできる。
【0084】
図8の(a)及び(b)に示すように、プログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qは、プログラマブル表示器2の表示パネル22と比べてサイズが小さい。プログラマブル表示器2の表示パネル22に表示されているグラフG1及びオブジェクト群210が、プログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qにも表示されている場合を考える。
【0085】
この場合、プログラマブル表示器2Qの制御部21は、オブジェクト群210に含まれる9つのオブジェクト201のサイズ及び間隔がそれぞれ、前記規定サイズ及び前記規定間隔より小さくならないように、画面を拡大して、表示パネル22Qに表示させる。つまり、プログラマブル表示器2Qの制御部21は、プログラマブル表示器2Qに画面を表示するときに、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ以上となるように、画面のサイズを制御してもよい。これにより、ユーザがオブジェクト201を操作するとき、オブジェクト201のサイズが小さ過ぎることによりユーザがオブジェクト201を誤操作することを低減することができる。
【0086】
プログラマブル表示器2の表示パネル22の解像度とプログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qの解像度とは同一である。また、プログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qのサイズは、プログラマブル表示器2の表示パネル22のサイズと比べて小さい。このため、グラフG1及びオブジェクト群210がプログラマブル表示器2Qの表示パネル22Qに表示されると、
図8の(b)に示すように、オブジェクト群210の表示の一部が、表示パネル22Qに表示されなくなる。プログラマブル表示器2Qの制御部21は、上記のように画面を拡大した後に、まだグラフG1及びオブジェクト群210の全てが表示されない場合、ユーザによるタッチパネル23への操作に応じて、スクロールさせる処理を行う。これにより、ユーザにグラフG1及びオブジェクト群210の全てを参照させることができる。
【0087】
なお、プログラマブル表示器2Qの制御部21は、上記のように画面を拡大しなくてもよい。この場合、制御部21は、プログラマブル表示器2Qに画面を表示するときに、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ以上である場合にオブジェクト201への操作を許可し、オブジェクト201のサイズが前記規定サイズ未満である場合にオブジェクト201への操作を禁止する制御を行ってもよい。これにより、ユーザがオブジェクト201を操作するとき、オブジェクト201のサイズが小さ過ぎることによりユーザがオブジェクト201を誤操作することを低減することができる。
【0088】
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図9の(a)は、ウインドウW1におけるオブジェクト203の配置の設定画面を示す図である。
図9の(b)及び(c)は、PC1のモニタ50に表示されたウインドウW1を示す図である。
図10は、編集装置(PC)に表示されている、プログラマブル表示器に表示されるベース画面を表した図である。前記編集装置としてのPC1のモニタ50には、
図9の(a)に示す設定画面、
図9の(b)及び(c)に示すウインドウW1、並びに
図10に示すベース画面が同時に表示されてもよい。
【0089】
図9の(a)に示すように、表示制御部14は、ウインドウW1をモニタ50に表示させる前に、選択された1つのオブジェクト203を複数コピーするために、ウインドウW1におけるオブジェクト203の配置の設定画面をモニタ50に表示させる。前記設定画面では、欄C1でX方向に並ぶオブジェクト203の数、欄C2でY方向に並ぶオブジェクト203の数、欄C3でX方向に並ぶオブジェクト203の間隔、及び欄C4でY方向に並ぶオブジェクト203の間隔を設定することができる。
【0090】
また、前記設定画面では、欄C5でオブジェクト203のコピー数を設定することができる。
図9の(b)は、前記コピー数を30に設定した場合を示しており、コピー元のオブジェクト203に30のオブジェクト203が追加されている。さらに、
図9の(a)に示す領域D1でオブジェクト203が順番に並ぶ方向を設定することができる。前記並ぶ方向は8通りである。例えば、
図9の(b)に示すウインドウW1において、ウインドウW1の上側から下側に向かってオブジェクト203が列に沿って並ぶ。一列にオブジェクト203が全て並ぶと、その列の右隣の列でウインドウW1の上側から下側に向かってオブジェクト203が列に沿って並ぶ。
【0091】
前記設定画面での設定が完了し、実行ボタンB1を押すと、
図9の(b)に示すように、表示制御部14は、複数のオブジェクト203から成るオブジェクト群211を、選択された1つのオブジェクト203が設定された行数及び列数でコピーされることによって複数配列されたウインドウW1としてモニタ50に表示させる。上述の配列変更部127は、行方向及び列方向に沿ってウインドウW1のサイズが変更されると、
図9の(c)に示すように、オブジェクト203の配列を変更する。これにより、ウインドウW1のサイズが変更されると共にオブジェクト203の配列を変更することができる。よって、モニタ50にウインドウW1を表示させた場合、1つのオブジェクト203を複数コピーして配列する場合、最適な配列を容易に決定することができる。
【0092】
なお、ユーザはマウス70を用いて、マウスカーソルM1をウインドウW1の縁に合わせ、ウインドウW1の縁をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1を移動させる操作を行うことにより、ウインドウW1のサイズを変更する。
【0093】
ユーザがウインドウW1を操作した結果、ウインドウW1が所定の画面に収まるようになると、ユーザがウインドウW1に設けられた配置ボタンB2を操作する。これにより、上述のファイル処理部11は、ウインドウW1のサイズ及びオブジェクト203の配列を確定して、オブジェクト203の複数コピーを実行する。これにより、前記編集装置のベース画面上に、ファイル処理部11によって確定されたオブジェクト群211が仮配置される。また、ユーザはマウス70を用いて、マウスカーソルM1を、オブジェクト群211を含む領域R2に合わせ、領域R2をクリックした状態を維持しながらマウスカーソルM1を移動させる操作を行うことにより、オブジェクト群211の位置を変更する。このとき、ファイル処理部11は、オブジェクト群211をベース画面上に仮配置し、ユーザによるマウス70の操作で意図された位置にオブジェクト群211を移動した後、クリックをされることでオブジェクト群211の配置を完了し、画面ファイルとして記憶部30に記憶する。
【0094】
データ送受信部15は、記憶部30に保存されている画面ファイルをプログラマブル表示器2に送信する。前記画面ファイルは、インターフェース部24及び制御部21を介して、ユーザメモリ26に記憶される。プログラマブル表示器2は、前記画面ファイルに基づいて、複数コピーされたオブジェクト203を含む画面を表示パネル22に表示する。これにより、PC1で設定されたオブジェクト203の配列にしたがって、複数のオブジェクト203を画面サイズに収まるように含んだ画面が表示パネル22に表示される。
【0095】
なお、
図9の(b)及び(c)に示すように、表示制御部14がコピー元のオブジェクト203を強調して表示してもよい。これにより、コピー元のオブジェクト203をユーザに示すことができる。また、
図9の(a)に示す設定画面は、ウインドウW1と同時にモニタ50に表示されてもよい。これにより、ユーザはウインドウW1を参照しながら、前記設定画面でウインドウW1におけるオブジェクト203の配置の設定を変更することができる。
【0096】
〔ソフトウェアによる実現例〕
PC1の制御ブロック(特に編集部10)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0097】
後者の場合、PC1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、前記コンピュータにおいて、前記プロセッサが前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。前記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。前記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、前記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、前記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して前記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0098】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0099】
1 PC(データ処理装置)
2 プログラマブル表示器
2P 携帯情報端末(表示装置)
2Q プログラマブル表示器(表示装置)
21、31 制御部
50 モニタ(画面)
125 サイズ変更部
126 間隔変更部
127 配列変更部
201、202、203 オブジェクト
210、211 オブジェクト群
W1 ウインドウ