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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】情報処理装置及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 305
G06F3/12 308
G06F3/12 353
G06F3/12 375
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018205870
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2020071722
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】大石 哲
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-057101(JP,A)
【文献】特開2005-141729(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09 - 3/12
H04N 1/00
B41J 29/00 - 29/70
G03G 15/00
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行うための設定画面を表示する表示制御手段と、
前記複数の設定項目のうち、1つの設定項目を選択する選択手段を有し、
前記設定画面は、成果物のページを表す第1画像と、前記ページとは異なる視点からの前記成果物を表す第2画像とを表示し、
前記選択された設定項目が、成果物を生成するために用いる長さを設定するための設定項目である場合、前記成果物を表す第2画像上に、前記選択手段により選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示し、前記選択手段により選択されていない設定項目に関するアシスト画像は表示しないことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記選択された設定項目が、本文の厚さ、あるいは、糊付けの厚さである場合、前記成果物を表す第2画像上の前記成果物の本文の厚さ、あるいは、糊付けの厚さに基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
さらに、前記成果物のページを表す第1画像上に、前記選択手段により選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第1アシスト画像を表示し、前記選択手段により選択されていない設定項目に関するアシスト画像は表示しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記成果物のページを表す第1画像上の前記設定項目に基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第1アシスト画像を表示し、前記成果物を表す第2画像上の前記設定項目に基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定項目は、用紙サイズの幅、用紙サイズの高さ、仕上がりサイズの幅、仕上がりサイズの高さ、折り幅の何れかであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記選択手段は、設定項目の所定の範囲内にカーソルがある場合に、設定項目が選択されたとすることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記選択手段は、設定項目にフォーカスがある状態である場合に、設定項目が選択されたとすることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
情報処理装置の制御方法であって、
成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行うための設定画面を表示する表示工程と、
前記複数の設定項目のうち、1つの設定項目を選択する選択工程を有し、
前記設定画面は、成果物のページを表す第1画像と、前記ページとは異なる視点からの前記成果物を表す第2画像とを表示し、
前記選択された設定項目が、成果物を生成するために用いる長さを設定するための設定項目である場合、前記成果物を表す第2画像上に、前記選択工程で選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示し、前記選択工程で選択されていない設定項目に関するアシスト画像は表示しないことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項9】
前記選択された設定項目が、本文の厚さ、あるいは、糊付けの厚さである場合、前記成果物を表す第2画像上の前記成果物の本文の厚さ、あるいは、糊付けの厚さに基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
さらに、前記成果物のページを表す第1画像上に、前記選択工程で選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第1アシスト画像を表示し、前記選択工程で選択されていない設定項目に関するアシスト画像は表示しないことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
前記成果物のページを表す第1画像上の前記設定項目に基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第1アシスト画像を表示し、前記成果物を表す第2画像上の前記設定項目に基づく位置に、前記選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示することを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
前記設定項目は、用紙サイズの幅、用紙サイズの高さ、仕上がりサイズの幅、仕上がりサイズの高さ、折り幅の何れかであることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるための該コンピュータで読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商業印刷における設定に関する。
【背景技術】
【0002】
商業印刷において、商材(ブック、チラシ、名刺など)を制作するために必要なパーツ(表紙、本文、扉、帯など)と、そのパーツ毎に必要となる工程(面付け、バーコード付与、印刷、折り、無線綴じ、三方断裁など)を割り当ててワークフローの作成を行う。そして、注文を受けたジョブを作成されたワークフローに基づいて自動処理することが行われている。特許文献1で開示されている商材生成ソフトウェアでは、印刷物及び最終成果物の形態を考慮して、仮想印刷物に対する面付け作業を行うことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-191388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている商材生成ソフトウェアは面付けを施した最終成果物をプレビューすることができるが、成果物に対して設定しようとする項目がどこの設定値なのかわかりづらいという課題がある。特に、商業印刷では、工程毎に非常に多くの設定項目があり、成果物に対する、どの設定かを認識しづらいという課題がある。
【0005】
本発明では上記課題を鑑み、成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行う際に、成果物に対する、どの設定かをユーザが認識しやすくなる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行うための設定画面を表示する表示制御手段と、前記複数の設定項目のうち、1つの設定項目を選択する選択手段を有し、前記設定画面は、成果物のページを表す第1画像と、前記ページとは異なる視点からの前記成果物を表す第2画像とを表示し、前記選択された設定項目が、成果物を生成するために用いる長さを設定するための設定項目である場合、前記成果物を表す第2画像上に、前記選択手段により選択された設定項目が前記成果物に対するどの部分の長さの設定かを識別可能な第2アシスト画像を表示し、前記選択手段により選択されていない設定項目に関するアシスト画像は表示しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行う際に、成果物に対する、どの設定かをユーザが認識しやすくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のシステム構成を示す図
図2】本発明の情報処理装置のハードウェア構成を示す図
図3】本発明のソフトウェア構成を示す図
図4】設定画面の一例を示す図
図5】ワークフロー工程設定画面の一例を示す図
図6】情報テーブルの一例を示す図
図7】変形例2におけるアシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャート
図8】変形例3におけるアシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャート
図9】ポストプレス工程における無線綴じ設定時のUI例を示す図
図10】関連パーツ情報テーブルの一例を示す図
図11】ポストプレス工程設定画面の一例を示す図
図12】ポストプレス工程設定画面の一例を示す図
図13】ポストプレス工程設定画面の一例を示す図
図14】ポストプレス工程における中綴じ設定右綴じのUI画面の一例を示す図
図15】ポストプレス工程における中綴じ設定左綴じのUI画面の一例を示す図
図16】ワークフロー作成に関するUI処理を示したフローチャート
図17】アシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャート
図18】プリプレス工程における面付け設定のUI例を示す図
図19】変形例1におけるアシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャート
図20】設定画面の一例を示す図
図21】設定画面の一例を示す図
図22】変形例1におけるワークフロー作成に関するUI処理を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は本発明の実施形態におけるシステム構成図を示した図である。本実施例のシステム構成は、情報処理装置101、画像形成装置102、後処理装置103を備える。情報処理装置101と画像形成装置102と後処理装置103はネットワーク100を介して互いに接続される。画像形成装置102は、情報処理装置101などから送信される印刷データを解析し、1ページずつドットイメージに変換して印刷する。画像形成装置102から出力された印刷物は、オペレータによるハンドキャリーで後処理装置103に渡されたり、ベルトコンベア(不図示)を介して後処理装置103に渡されたりする。後処理装置103は、画像形成装置102や情報処理装置101とネットワーク100を介して通信を行うことができる。後処理装置103は渡された印刷物に対して、断裁、クリース、折りや製本や無線綴じなどの加工を施す。複数の後処理装置を用いて、製本してから断裁することも可能である。なお、図1では情報処理装置101、画像形成装置102、後処理装置103がそれぞれ1つずつ例示されているが、各装置がいくつ配置されても構わない。例えば、複数の画像形成装置で出力された印刷物を、複数の後処理装置103で処理するようにしても良い。
【0011】
図2は情報処理装置101のハードウェア構成図である。CPU201はROM202に記憶された制御プログラムを読み出して各種制御処理を実行する。RAM203はCPU201の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。HDD204は画像データや各種プログラムを記憶する。キーボード205は指示入力手段である入力装置であり、本発明の後述するアプリケーションに対して制御コマンドの命令やテキスト入力などを指示する。ポインティングデバイス206はキーボード205とともに指示入力手段である入力装置であり、本発明の後述するアプリケーションに対して制御コマンドの命令を指示する。ディスプレイ207は表示手段である出力装置であり、キーボード205やポインティングデバイス206から入力されたコマンドや本発明の後述するアプリケーションの状態などを表示及び表示制御する。ネットワークI/F208は情報処理装置101をネットワーク(Local Area Networkやインターネットなど)に接続する。情報処理装置101はネットワークI/F208を用いてネットワーク上の他の装置と各種情報を送受信する。
【0012】
図3は情報処理装置101のソフトウェア構成図である。ワークフロー設定アプリケーション301は情報処理装置101にインストールされて動作し、実行される場合にRAM203にロードされ、CPU201により実行されるプログラムモジュールである。UI部302はグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)の構築やユーザーからの各種入力操作を受け付けて対応する処理の実行指示を行う。UI制御部は後述するユーザーに対し各設定が最終成果物にどう反映されるのかイメージしやすくするためのアシスト画像の生成、表示等を行う。ワークフロー制御部はワークフロー設定アプリケーションの各種編集処理(ワークフローの作成・編集・登録など)を実行する。データ管理部305は後述するワークフローデータベース(DB)にアクセスし、UIやワークフロー制御に関する各種情報の参照を実行する。ワークフローDB306は、後述するUIやワークフロー制御情報を管理するデータベースである。ワークフローDBは情報処理装置101のHDD204に情報を格納する構成だけでなく、ネットワークで接続された他の情報処理装置(データベースサーバーなど)を格納先としても構わない。印刷ジョブ管理アプリケーション307は、情報処理装置101にインストールされて動作するプログラムモジュールである。印刷ジョブ管理アプリケーションは、オーダーシステム(不図示)でユーザーから印刷物作成の注文を受診し、ワークフローDBからワークフロー設定アプリケーションが登録したワークフロー情報を取得して注文に対応する印刷ジョブの生成を行う。そして、印刷ジョブ管理アプリケーションは生成した印刷ジョブを所定の画像形成装置102、後処理装置103へ送信する。なお、印刷ジョブ管理アプリケーションとワークフロー設定アプリケーションは1つのアプリケーションとして構成しても構わない。また印刷ジョブ管理アプリケーションとワークフロー設定アプリケーションを別の情報処理装置101にインストールする構成にしても構わない。ワークフロー設定アプリケーションは、印刷前処理(プリプレス)、印刷処理(プレス)、印刷後処理(ポストプレス)において、工程の設定、工程の順序設定、工程における設定値の設定などをおこなうためのアプリケーションである。
【0013】
図16は、ワークフロー設定アプリケーションのUI処理を示したフローチャートである。
【0014】
S1601は、設定画面を表示する。設定画面は、成果物を生成するための複数の設定項目に対する設定を行うための設定画面である。複数の設定項目は、印刷前処理(プリプレス)、印刷処理(プレス)、印刷後処理(ポストプレス)の何れかの処理に関する設定項目である。図18は本文パーツのプリプレス工程における面付け設定のUI画面例である。1801は編集対象のパーツを示しており、本文が対象である旨を示している。1802はワークフローにおける設定対象の工程として、プリプレス(面付)、プレス(印刷)、ポストプレス(後加工)から編集対象の工程を指定するタブコントロールを示しており、プリプレスを編集している状態を示している。1803は各種工程を設定するためのボタンを示しており、プリプレスではバーコード、テキスト、イメージ、トンボ、マークの工程を設定するためのボタンが表示される。1804は面付けの詳細設定を行うための設定コントロールを示している。
【0015】
本実施形態では、設定画面を表示した際に、予め、設定コントロールの各設定項目に、デフォルト値が入力されているとする。設定コントロールの各設定項目のデフォルト値は図6(d)に示すパーツ毎商材に合わせて決まるデフォルト値情報テーブルから取得する。デフォルト値情報テーブルはワークフローDB306に格納されていて、データ管理部305が読み取り、UI部302に渡され表示される。1805はプレビュー画像を示している。
【0016】
S1602は、設定項目が選択されているかを判定する。ここでは、設定項目の所定の範囲内にカーソルがある場合や、設定項目にフォーカスがある状態である場合に、設定項目が選択されていると判定する。判定方法は一例であって、設定項目が1つ選択され、入力される状態であれば、設定項目が選択されていると判定してよい。図20の2002は出力用紙サイズ(幅)にカーソルがある場合の一例である。カーソルが設定項目上にあるかどうかは設定項目の入力Box上あるいはその周りの一定矩形内にあるか等で判断できる。設定項目が選択されていると判定された場合S1603に進む。判定されなければ処理が完了する。
【0017】
S1603は、設定項目に対するアシスト画像を表示する。図20の2001は出力用紙サイズ(幅)のアシスト画像の例である。アシストする方法としては本例の様に矢印でも線でも色を付ける等その他の手段でも現在設定している箇所がわかる手段であれば構わない。選択されている設定項目に対するアシスト画像を表示することで、ユーザが、どの設定項目であるかを判断することができる。アシスト画像表示の各ステップは、図17で後述する。
【0018】
S1604は、選択されている設定項目に対して、設定値が変更されたかどうかを判定する。つまり、ユーザが設定値を入力(変更)した場合、設定値が変更されたと判定されることになる。図4の401は出力用紙サイズ(幅)を329から529に変更し入力された場合の例である。尚、変更された設定値は、ワークフローDB306、RAM203、HDD204のいずれかで保持される。
【0019】
S1605は、変更された設定値を用いて、設定項目に対するアシスト画像を表示する。アシスト画像表示の各ステップは、図17で後述する。図21の2101は、出力用紙サイズ(幅)の設定値が変更された値である529が、アシスト画像に反映されている。
【0020】
S1606は、変更された設定値をプレビュー画像に反映する。図21の2102は、出力用紙サイズ(幅)の設定値が変更された値である529が、プレビュー画像に反映されている。
【0021】
S1607は、設定項目が選択されていないかどうかを判定する。設定項目にフォーカスがない、あるいはカーソルがない場合に、設定項目が選択されていないと判定する。設定項目が選択されていないと判定された場合S1608に進む。判定されなければ処理が完了する。
【0022】
S1608は、アシスト画像を非表示にする。図4は、アシスト画像が非表示になっている例である。
【0023】
尚、S1602からS1608は、設定値の設定が完了するまで、処理を繰り返す。設定値の設定が完了したら、処理を終了する。尚、本実施形態では、保存ボタンが選択されたら、設定値の設定が完了したと判断するが、他の判断方法であっても構わない。
【0024】
図17は、アシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャートである。図16のS1603、S1605のサブフローチャートである。
【0025】
S1701は、選択されている設定項目が、アシスト画像を表示する項目かを判定する。設定項目がアシスト画像を表示する項目であればS1702に、なければ処理を終了する。設定項目がアシスト画像を表示する項目か否かは、図6(e)に示すパーツ毎商材に合わせて決まるアシスト画像情報テーブルに基づいて、判定する。図6(e)の例では出力用紙サイズ(幅)、出力用紙サイズ(高さ)、仕上がりサイズ(幅)、仕上がりサイズ(高さ)の設定項目がアシスト画像を表示する項目であることを示している。アシスト画像情報テーブルはワークフローDB306に格納されていて、データ管理部305が読み取り、UI部302に渡され、判定される。
【0026】
S1702にて、選択された設定項目の設定値を取得する。図20の2002の例では出力用紙サイズ(幅)の設定項目に設定されている329を取得することになる。
【0027】
S1703で、選択された設定項目の設定値が空白(無し)ならばS1704にてアシスト画像の設定値としてデフォルト値を設定し、S1705に進む。設定値がある場合はS1704をスキップしてS1705に進む。
【0028】
S1705で、プレビュー上(ページプレビュー画像上)の該当設定箇所に設定値が反映されたアシスト画像を表示する。図20の2001は出力用紙サイズ(幅)329mmを反映したアシスト画像となる。出力用紙サイズ(幅)の設定値に応じて矢印の長さが変わる。アシストする方法としては本例の様に矢印でも線でも色を付ける等その他の手段でも現在設定している箇所がわかる手段であれば構わない。S1704にて設定値が空白の場合にアシスト画像の設定値としてデフォルト値を設定した理由は、設定値が空白(なし)では設定値が反映されたアシスト画像が作成できないためである。デフォルト値を設定することで設定値が空白の場合もアシスト画像が表示される。
【0029】
尚、本実施形態において、アシスト画像は、プレビュー画像とは別に、設定項目が識別できる画像である。一例として、図20の2001で示した矢印の画像である。しかしながら、矢印の画像でなくともよく、線、波線、マーク、記号などの画像であってもよい。また、アシストする箇所によって、異なる画像を表示するようにしてもよい。
【0030】
以上の処理により、ユーザが、設定値を入力する際に、その設定項目のアシスト画像が表示されることで、ユーザは、選択されている設定項目が、成果物のどの設定かを容易に認識することができる。
【0031】
<変形例1>
第1の実施形態の変形例1を説明する。
【0032】
図16、17では、設定値が変更されると、その変更された設定値に合わせて、アシスト画像を修正して表示する例を説明した。変形例1では、設定値が変更されたとしても、デフォルトの設定値を用いて、アシスト画像を表示する例を説明する。
【0033】
図22は、設定値入力のためのUI処理を示したフローチャートである。図16のS1605の処理がない点が、図16と異なる。つまり、図22のS1604で、設定値が変更されたとしても、アシスト画像は変更されない。
【0034】
図19は、アシスト画像を表示する処理を示したサブフローチャートである。図19のS1603のサブフローチャートである。
【0035】
S2301は、デフォルト値情報テーブルから、選択された設定項目のデフォルト値を取得する。S2302は、プレビュー上の該当設定箇所にデフォルトの設定値が反映されたアシスト画像を表示する。
【0036】
変形例1では、変更された設定値に合わせて、アシスト画像を修正して表示することがないので、UI処理のパフォーマンスをよくしながら、アシスト画像を表示することができる。
【0037】
<変形例2>
第1の実施形態の変形例2を説明する。
【0038】
図17では、プレビュー画像が表示される表示領域で表示可能なアシスト画像を表示する例を説明した。変形例2では、プレビュー画像が表示される表示領域とは異なる領域に、アシスト画像を表示する例を説明する。本変形例では、プレビュー画像が表示される表示領域には、ページプレビュー(第1のプレビュー)を表示し、ページとは異なる視点から成果物を表した画像に、アシスト画像を表示する。
【0039】
図5は本文パーツのポストプレス工程における無線綴じ設定のUI画面例である。501は編集対象のパーツを示しており、本文が対象である旨を示している。502はワークフローにおける設定対象の工程として、プリプレス(面付)、プレス(印刷)、ポストプレス(後加工)から編集対象の工程を指定するタブコントロールを示しており、ポストプレスを編集している状態を示している。503は各種工程を設定するためのボタンを示しており、ポストプレスでは折り・カット&クリース・中綴じ・無線綴じ・三方断裁の工程を設定するためのボタンが表示される。504は無線綴じの詳細設定を行うための設定コントロールを示している。設定コントロールの各設定項目のデフォルト値は図6(a)に示すパーツ毎商材に合わせて決まるデフォルト値情報テーブルから取得する。デフォルト値情報テーブルはワークフローDB306に格納されていて、データ管理部305が読み取り、UI部302に渡される。図6(b)は、設定項目ごとにアシスト画像を表示する項目であるかを示すアシスト画像情報テーブルである。このテーブルは、パーツ毎商材に合わせて決定される。
【0040】
図7は、変形例2におけるアシスト画像を表示するサブフローチャートである。S701~S703以外は、図17と同じであり、図17と同一の処理に関しては同一の符号を使用して説明を省略する。
【0041】
S701では、カーソルでポイントし選択している項目が通常のプレビュー(ページプレビュー、第1のプレビュー)に関連する設定であるかを判定する。通常のプレビュー(ページプレビュー)は、図5の507に相当する。通常のプレビューに関連する設定である場合はS1705に、そうでない場合はS702に進む。
【0042】
S702ではカーソルでポイントし選択している項目が異なる視点からのプレビューに関連する設定であるかを判断する。図5の508は、異なる視点からのプレビュー(第2のプレビュー)例となる。例えば、本文パーツ、ポストプレス工程の無線綴じ設定での成果物に対し、本文の厚さ、糊付けの厚さの設定の効果がわかる視点からのプレビュー図となる。異なる視点からのプレビュー図はパーツ毎商材に合わせて各設定値で予め用意されワークフローDB 306に格納されている。異なる視点からのプレビューに関連する設定である場合はS703に進み、そうでない場合は処理が完了する。
【0043】
S701,S702にてカーソルでポイントし選択している項目が通常のプレビューに関連する設定であるか、異なる視点からのプレビューに関連する設定であるかは、図6(c)に示すパーツ毎商材に合わせて決まるプレビュー情報テーブルから取得する。プレビュー情報テーブルはワークフローDB306に格納されていて、データ管理部305が読み取り、UI部302に渡され表示される。図6(c)の本文用紙サイズ(高さ)は通常のプレビューのみに関連し、糊付けの厚さは異なる視点からのプレビューのみに関連していることを示している。また本文の厚さは通常のプレビューと異なる視点からのプレビュー両方に関連していることを示している。
【0044】
S703で異なる視点からのプレビュー上の該当設定箇所に設定値が反映されたアシスト画像を表示する。図5の509は本文用紙サイズ(幅)165mmを反映したアシスト画像となる。設定値の大きさに反映して矢印の長さが変化する。アシストする方法としては本例の様に矢印でも線でも色を付ける等その他の手段でも現在設定している箇所がわかる手段であれば構わない。
【0045】
本文用紙サイズ(幅)の場合は本例の様に通常のプレビュー(ページプレビュー)にも異なる視点からのプレビューにも関連していて506と509の様に両方のプレビューにアシスト画像が表示される。
【0046】
一方通常のプレビュー、異なる視点からのプレビューのどちらかにしか関連しない設定項目も存在する。
【0047】
たとえば糊付けの厚さである。
【0048】
図9は、糊付けの厚さの設定項目が選択されているときに表示される画面である。図9の901の設定項目で設定される。図9は本文パーツのポストプレス工程における無線綴じ設定時のUIを示している。通常のプレビューにはこの糊付けの厚さは現れない。異なる視点からのプレビューには902の様に表すことができ、設定値がどう反映されるのかがわかる。この様に異なる視点からのアシスト画像を追加することで設定が成果物にどう反映されるのかイメージしやすくなる。
【0049】
また、異なる視点からのプレビューには現れず、通常のプレビューのみに現れる設定項目としてトンボ位置が挙げられる。これはプリプレス工程で設定済み(不図示)の設定値で断裁する位置を示すマーク位置である。これは903の様に通常のプレビューには表示され成果物をイメージすることができるが、異なる視点からのプレビューには現れない。
【0050】
尚、ここでは、異なる視点からのプレビュー画像に、アシスト画像を表示する例を示したが、異なる視点からのプレビュー画像でなく、異なる視点からのアイコン画像でもよい。つまり、成果物が本であれば、本が表現されていて、アシスト画像を追加して成果物への設定箇所が把握できるような画像であればよい。また、通常のプレビュー画像には設定値が表現できない場合などは、異なる視点からの画像に対してだけ、アシスト画像を表示するようにしてもよい。
【0051】
この様に通常のプレビュー画像に加え、異なる視点からの画像を表示し、それぞれに設定値が反映されたアシスト画像を表示することで設定が最終成果物にどう反映されるのか、認識しやすくなる。
【0052】
異なる視点からのプレビューの別の例を、図14図15に示す。ここでは、設定項目として、最終仕上がりサイズ(幅)の例を用いる。最終仕上がりサイズ(幅)は、通常のプレビューに関する設定項目で、かつ、異なる視点からのプレビューに関する設定項目である。
【0053】
図14は、本文パーツのポストプレス工程における中綴じ設定右綴じのUI画面例である。1401は中綴じの詳細設定を行うための設定コントロールを示している。1402は綴じ方向として右綴じ設定が選択されていることを示している。1403は最終仕上がりサイズ(幅)の設定項目上にカーソルがある例である。
【0054】
1404は通常のプレビューの例であり、右綴じであるため左ページが最初のページ(1ページ目)、右ページが最後のページ(この例では200ページ目)となる。1405が最終仕上がりサイズ(幅)の通常のプレビュー上のアシスト画像例である。1406は視点が異なるプレビューの例であり、1407が最終仕上がりサイズ(幅)の視点が異なるプレビュー上のアシスト画像例である。
【0055】
図15は、本文パーツのポストプレス工程における中綴じ設定左綴じのUI画面例である。1501は綴じ方向として左綴じ設定が選択されていることを示している。1502は最終仕上がりサイズ(幅)の設定項目上にカーソルがある例である。1503は通常のプレビューの例であり、左綴じであるため右ページが最初のページ(1ページ目)、左ページが最後のページ(この例では200ページ目)となり、右綴じの場合(1404)と逆となる。1504が最終仕上がりサイズ(幅)の通常のプレビュー上のアシスト画像例である。1505は左綴じの場合の視点が異なるプレビューの例であり、右綴じの場合(1407)と向きが異なる。1506が最終仕上がりサイズ(幅)の視点が異なるプレビュー上のアシスト画像例である。この様に視点の異なるプレビューでは設定に合わせてより成果物に近いプレビューを表示して、設定が成果物に対しどの様に設定されるかをイメージすることができる。異なる視点からのプレビュー図はパーツ毎商材に合わせて各設定値で予め用意されワークフローDB 306に格納されている。
【0056】
<変形例3>
第1の実施形態の変形例3を説明する。
【0057】
変形例3では、商材タイプに応じて関連する複数のパーツを合わせてプレビュー表示し、設定のアシスト画像を表示する処理に関して説明する。
【0058】
図8は、変形例3におけるアシスト画像を表示するサブフローチャートである。S801、S802以外は、図17図7と同じであり、図17図7と同一の処理に関しては同一の符号を使用して説明を省略する。
【0059】
S801では設定が他パーツにも関連するかを判断している。他パーツにも関連する場合S802に、そうでない場合はS802をスキップしてS703に進む。
【0060】
設定が他パーツに関連するかどうかは図10に示すパーツ毎設定に合わせて決まる関連パーツ情報テーブルによって判断することができる。図10はジャケットパーツ、ブック商材のポストプレス工程における折り設定の各設定値の関連パーツ情報テーブルを示している。例えばカットブロックの基点:X1は関連する他パーツは無く、クリース1:X2は本文、表紙、扉、帯パーツと関連している事を示している。
【0061】
図11はカーソルでポイントした設定が他パーツにも関連した場合を示した例である。ジャケットパーツのポストプレス工程における折り設定において、1101は折りの詳細設定を行うための設定コントロールである。1102はクリース1(折り)のY2にカーソルがあることを示している。
【0062】
クリース1のY2はジャケットの折り幅を示している。これは本文・扉・表紙・帯等関連するパーツを一緒に表示した方が設定の効果をイメージしやすい。図10関連パーツ情報テーブルにクリース1のY2は本文、表紙、扉、帯パーツと関連していることが読み取れる。1103が関連する本文・扉・表紙・帯パーツをジャケットパーツと一緒に表示した例である。1104がクリース1のY2のアシスト画像となり、最終成果物に対する設定の影響をイメージすることができる。
【0063】
関連するパーツを一緒に表示せずジャケットパーツのみの異なる視点からのプレビューにアシスト画像を表示した例が図12の1202となり、最終成果物に対するイメージが付きにくい。
【0064】
一方設定が他パーツに関連しない場合の例としてカット後サイズの高さにカーソルが当たった例を図13に示す。1303がジャケットパーツのみの視点が異なるプレビューのアシスト画像を示している。カット後サイズの高さの場合は、ジャケットパーツの視点が異なるプレビューのみで、設定が最終成果物にどう反映されるか無理なくイメージできる。
【0065】
本例では異なる視点からのプレビューとして対象パーツのみか関連する他パーツも含めたものかを切り替えて表示しているが、両方表示しても構わない。
【0066】
以上説明した実施形態によれば、設定画面のプレビューにおいて、設定値を入れる時にプレビュー画像に対して設定箇所をアシストすることで、設定が成果物にどう反映されるのか、ユーザが認識しやすくなる。
【0067】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
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