(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】ケーブルテレビ用ペデスタルボックス
(51)【国際特許分類】
H02G 9/10 20060101AFI20221219BHJP
H05K 7/18 20060101ALI20221219BHJP
H02B 1/28 20060101ALN20221219BHJP
H02B 1/32 20060101ALN20221219BHJP
H02B 1/56 20060101ALN20221219BHJP
【FI】
H02G9/10
H05K7/18 A
H05K7/18 K
H05K7/18 L
H02B1/28 E
H02B1/32 A
H02B1/56 A
(21)【出願番号】P 2018220412
(22)【出願日】2018-11-26
【審査請求日】2021-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】595083051
【氏名又は名称】株式会社ジャパンリーコム
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】新町 安彦
(72)【発明者】
【氏名】大島 義久
(72)【発明者】
【氏名】加藤 弘久
【審査官】神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-079952(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 9/10
H05K 7/18
H02B 1/28
H02B 1/32
H02B 1/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中線方式で構成されるケーブルテレビの通信線系路の保守、点検用に地上に設置されるペデスタルボックスであって、
本体フレームと、
停
電の非常時に
伝送品質を確保する増幅器を作動させる電源となる電源供給器と
、
前記本体フレームの正面に着脱可能な開閉扉と左右側面に着脱可能な側板と上面に着脱可能な天板と背面に背板と、
を有し、
前記本体フレームの上面には、前記電源供給器を懸架導入可能で前記本体フレーム内部の熱を排気可能な電源供給器導入口が設けられ、
前記増幅器は水平方向にスライド可能なスライド機構によって前記本体フレームの背面内壁に掛け止められ、
前記電源供給器は前記本体フレームの背面内壁にアタッチメントを介して掛け止められること、
を特徴とするケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項2】
前記電源供給器導入口が前記本体フレームの上面に2か所設けられて正面視左右どちらかに前記電源供給器を設置可能であることを特徴とする請求項1に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項3】
前記電源供給器の前記アタッチメントは、前記電源供給器と前記本体フレーム壁面との間にケーブルを通すことのできる空隙を有し、前記アタッチメント上部はフック形状となっていて、前記本体フレーム背面上端部近傍に掛け止める構造となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項4】
前記増幅器のスライド機構は上端部近傍に水平面に当接する水平ローラーと上下に垂直面に当接する垂直ローラーを有し、前記本体フレームに設けられたレールの溝部に前記水平ローラーを引っかけて水平当接し、前記レールの垂直壁面に前記垂直ローラーが当接してスライドする構造であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項5】
前記開閉扉と前記背板と前記側板にはダボ及びルーバーが設けられ、前記天板にはダボが設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項6】
前記天板は浮き構造となっていて前記本体フレーム内部の熱を排気可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【請求項7】
前記本体フレームにおいて前記開閉扉と前記側板と前記天板との接触面には内部への雨水の侵入を防止する水切構造となっていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中線方式で構成されるケーブルテレビの通信線系路の保守、点検用に地上に設置されるペデスタルボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時のいわゆるマルチメディア化、情報通信のパーソナル化に伴い、通信設備は膨大なものとなるのに対応して都市環境の美化、自然環境の保全とあいまって、それらの地上設置の各種の機器、施設も次第に地中化されており、ケーブルテレビにおいてもその地中整備化は積極的に展開されている。
【0003】
ケーブルテレビのケーブルの地中化を行う場合、通信ケーブルには、その伝送信号の減衰を解消するために適等間隔毎に増幅器を配装し、また、この増幅器を作動させる動力用の電源の停電その他に対処するための非常時電源供給器等の各種機器を付設する必要があり、その設備部分だけを地上に配置することによってメンテナンス性などを向上させるペデスタルボックスが存在している。
【0004】
ペデスタルボックスの一例として、特許文献1のように、増幅器、非常時電源供給器、非常時電源供給器用スイッチボックスを備えた通信ケーブル配線ボックス装置(ペデスタルボックス)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の発明のような通信ケーブル配線ボックス装置(ペデスタルボックス)などの設置は、内部に増幅器や非常時電源供給器などが取り付けられていない状態でボックス本体を設置し、その後増幅器や非常時電源供給器を配線とともに取り付けることとなる。つまり増幅器や非常時電源供給器の取り付けは現場で行われる。
【0007】
特に非常時電源供給器の取り付けでは重量が重く、場合によっては80kg以上になることも多いので人手で行うことはなくクレーン等で吊り下げて取り付けることとなる。これに対して、特許文献1を含む多くのペデスタルボックスはクレーンを使用した取り付けが難しい装置の形状・構成となっている。
【0008】
また、ケーブルには最小屈曲半径(許容屈曲半径)が定められており、ケーブルテレビのケーブルや電源ケーブル等は最小屈曲半径が大きいため、ボックス内にどのように配線するかによってボックス装置のサイズの小型化が決定させるため、効率の良い配線を行えるような構成のボックス装置の開発が必要である。さらに、近年では自治体の条例等により装置サイズに規定が設けられ、規定サイズ以下で作業性、メンテナンス性を確保した装置を提供する必要もある。
特許文献1の発明や現状のペデスタルボックスでは上記の点で改良の余地がある。
【0009】
本発明は上述のような課題に鑑みなされたものであり、設置作業やメンテナンスを簡便に行うことができ、サイズを極力小さく構成することのできるケーブルテレビ用のペデスタルボックスを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決したものであって、請求項1の発明は、地中線方式で構成されるケーブルテレビの通信線系路の保守、点検用に地上に設置されるペデスタルボックスであって、 本体フレームと、 停電の非常時に伝送品質を確保する増幅器を作動させる電源となる電源供給器と、前記本体フレームの正面に着脱可能な開閉扉と左右側面に着脱可能な側板と上面に着脱可能な天板と背面に背板と、を有し、 前記本体フレームの上面には、前記電源供給器を懸架導入可能で前記本体フレーム内部の熱を排気可能な電源供給器導入口が設けられ、 前記増幅器は水平方向にスライド可能なスライド機構によって前記本体フレームの背面内壁に掛け止められ、 前記電源供給器は前記本体フレームの背面内壁にアタッチメントを介して掛け止められること、を特徴とするケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0011】
また、請求項2の発明は、前記電源供給器導入口が前記本体フレームの上面に2か所設けられて正面視左右どちらかに前記電源供給器を設置可能であることを特徴とする請求項1に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0012】
また、請求項3の発明は、前記電源供給器の前記アタッチメントは、前記電源供給器と前記本体フレーム壁面との間にケーブルを通すことのできる空隙を有し、前記アタッチメント上部はフック形状となっていて、前記本体フレーム背面上端部近傍に掛け止める構造となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0013】
また、請求項4の発明は、前記増幅器のスライド機構は上端部近傍に水平面に当接する水平ローラーと上下に垂直面に当接する垂直ローラーを有し、前記本体フレームに設けられたレールの溝部に前記水平ローラーを引っかけて水平当接し、前記レールの垂直壁面に前記垂直ローラーが当接してスライドする構造であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0014】
また、請求項5の発明は、前記開閉扉と前記背板と前記側板にはダボ及びルーバーが設けられ、前記天板にはダボが設けられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0015】
また、請求項6の発明は、前記天板は浮き構造となっていて前記本体フレーム内部の熱を排気可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【0016】
また、請求項7の発明は、前記本体フレームにおいて前記開閉扉と前記側板と前記天板との接触面には内部への雨水の侵入を防止する水切構造となっていることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のケーブルテレビ用ペデスタルボックスである。
【発明の効果】
【0017】
本発明のケーブルテレビ用ペデスタルボックスは、本体フレームの上面には、電源供給器を懸架導入可能で前記本体フレーム内部の熱を放出可能な電源供給器導入口が設けられているので、重量の重い電源供給器をアタッチメントを介して安全に素早く取り付けできるだけでなく、ペデスタルボックス内部の熱を上部より排気可能となっているので熱対流により効率的に熱を排気し内部機器の熱暴走や早期劣化等を防ぐことができる。
また、増幅器が水平方向にスライド可能なスライド機構によって本体フレームの背面内壁に掛け止められているので、簡単に脱着でき、さらに水平方向にスライド可能でもあるので配線作業やメンテナンス作業を効率的に行うことができる。
【0018】
また、請求項2の発明は、前記電源供給器導入口が前記本体フレームの上面に2か所設けられて正面視左右どちらかに前記電源供給器を設置可能であることを特徴としているので、設置場所に最適な配置で取り付けを行うことができ、さらに内部熱の排気効率も上昇する利点がある。
【0019】
また、請求項3の発明は、前記電源供給器の前記アタッチメントは、前記電源供給器と前記本体フレーム壁面との間にケーブルを通すことのできる空隙を有し、前記アタッチメント上部はフック形状となっていて、前記本体フレーム背面上端部近傍に掛け止める構造となっていることを特徴としているので、アタッチメントの空隙部分にケーブルの最小屈曲半径を確保しながら配線することによって空隙の無い場合に比べてペデスタルボックスのサイズダウンを図れるため、装置のコストダウンとなるだけでなく、設置面積を小さくすることができる。
【0020】
また、請求項4の発明は、前記増幅器のスライド機構は上端部近傍に水平面に当接する水平ローラーと上下に垂直面に当接する垂直ローラーを有し、前記本体フレームに設けられたレールの溝部に前記水平ローラーを引っかけて水平当接し、前記レールの垂直壁面に前記垂直ローラーが当接してスライドする構造であることを特徴としているので、増幅器は通常10kgほどあるため、ローラーを有することによって増幅器を軽い力で水平移動することができるので作業負担を大幅に減らし、配線作業やメンテナンス作業を簡便に行うことができる。
【0021】
また、請求項5の発明は、前記開閉扉と前記背板と前記側板にはダボ及びルーバーが設けられ、前記天板にはダボが設けられていることを特徴としているので、ダボによって表面に貼られたポスター等の貼紙を容易に剥がすことができ、また、ルーバーによって効率的に低温の外気を取り込むことができる。
【0022】
また、請求項6の発明は、前記天板は浮き構造となっていて前記本体フレーム内部の熱を排気可能であることを特徴としているので、電源供給器導入口からの高温内部空気をより効率的に外部へ排気することができる。浮き構造となっているので全周の隙間部分から排気できるため、より素早く排気できる。
【0023】
また、請求項7の発明は、前記本体フレームにおいて前記開閉扉と前記側板と前記天板との接触面には内部への雨水の侵入を防止する水切構造となっていることを特徴としているので、通気を確保しながら内部への雨水の侵入を極力低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明のケーブルテレビ用ペデスタルボックスの一実施形態のうちカバー部材を取り外した状態の全体図であり、(a)は開閉扉を開いた状態の正面斜視図、(b)は開閉扉を閉じた状態の正面斜視図、(c)は背面斜視図である。
【
図2】本発明の本体フレームの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図4】本発明の電源供給器アタッチメントの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図5】本発明の電源供給器の設置状態を示す図であり、(a)は電源供給器アタッチメントを取り付けた状態の電源供給器の図、(b)は電源供給器導入口より挿入した状態の図、(c)は電源供給器アタッチメント受けに電源供給器アタッチメントを載置完了した状態の図、(d)は電源供給器の設置状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の増幅器スライド機構を示す図であり、(a)は増幅器に取り付けられた状態の斜視図、(b)は増幅器スライド機構の正面斜視図、(c)は増幅器スライド機構の背面斜視図である。
【
図7】本発明のケーブルテレビ用ペデスタルボックスの配線作業を示す図であり、(a)は配線前の状態図、(b)は増幅器を左側へスライドさせて配線作業を行う状態の図、(c)は配線作業完了後の増幅器右側移動及び配線の収納状態図である。
【
図8】本発明の天板と本体フレームとの浮き構造を示す図であり、(a)は天板底面側斜視図、(b)及び(c)は天板を本体フレームに取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係るケーブルテレビ用ペデスタルボックスについて、図面を参照して説明する。
図1は開閉扉を開けた内部の状態及び装置外観の図、
図2は本体フレームの図、
図3は本体フレームの斜視図、
図4及び
図5は電源供給器アタッチメントの図、
図6は増幅器に取り付けられるスライダーの図、
図7は配線作業時の増幅器のスライド状態を示す図、
図8は天板の浮き構造の図となっている。電源供給器をA、増幅器をB、ケーブルをCとする。
【0026】
ケーブルテレビ用ペデスタルボックス10は、本体フレーム20と、停電等の非常時に前記増幅器を作動させる電源となる電源供給器Aと、伝送品質を確保する増幅器Bと、前記本体フレームの正面に着脱可能な開閉扉11と左右側面に着脱可能な側板12と上面に着脱可能な天板13と背面に背板14と、を有し、本体フレーム20の上面には、電源供給器Aを懸架導入可能で本体フレーム20内部の熱を排気可能な電源供給器導入口21が設けられ、増幅器Bは水平方向にスライド可能な増幅器スライド機構40によって本体フレーム20の背面内壁に掛け止められ、電源供給器Aは本体フレーム20の背面内壁に電源供給器アタッチメント30を介して掛け止められる。
【0027】
開閉扉11、側板12、天板13、背板14には外面にダボ16が設けられていて、板のへこみ強度上昇及び表面に貼られたポスター等の貼紙を容易に剥がすことができる。また、ルーバー15を開閉扉11、側板12、背板14のボックス内部に配置される発熱体近傍に設けることによって効率的に低温の外気を取り込むことができる。さらに、天板13などの角部に反射材17を貼り付けることによって夜間での周囲への注意喚起を行う。
【0028】
本体フレーム20は、電源供給器Aや増幅器Bを収めるためのメインの骨組みであり、各自治体の規格に合わせて作られた基礎部に配置される。本体フレーム20の上面には、電源供給器Aを懸架導入可能で本体フレーム20内部の熱を排気可能な電源供給器導入口21が設けられている。本体フレーム20外面に開閉扉11、側板12、天板13が着脱可能に取り付けられ、本体フレーム20との接触面には水切構造が設けられ雨水の侵入を防止可能に取り付けられている。背板14については本実施例では本体フレーム20の背面に固定して取り付けられているが、着脱可能な構成としてもよい。また、各種機器は背面内壁に固定される。
【0029】
本体フレーム20の上面には
図2や
図3、
図7等でも分かるように2か所に並列して電源供給器導入口21が設けられている。電源供給器Aは場合によっては80kg以上の重量となり、通常はクレーンを利用して電源供給器Aを吊り下げてフレーム内部へ配置することになるが、本発明では取り付け箇所の上部に電源供給器導入口21が設けられているので、電源供給器Aを垂直に懸架下降することによって簡便に取付作業を行うことができる。
【0030】
また、電源供給器導入口21が2か所設けられているので設置場所に応じて電源供給器Aを正面視左右どちらにも配置することができ、例えば本実施例では右側に電源供給器Aを配置しているが、配線作業時には左側面の側板を外してケーブル取り回し配線を行うことにより作業が簡便となるが、左側面側に壁などの障害物がある場合、配線作業が非常に煩雑となるのでこの場合電源供給器Aを左側に配置することによって配線作業が右側となりより簡便に作業を行うことができるようになる。
【0031】
さらに、電源供給器導入口21は電源供給器Aの上部に位置していて、
図8のような天板との浮き構造と併せて電源供給器Aより発せられる熱を効率的にペデスタルボックス外部へと排気可能な構造となっている。これによってボックスの小型化により電源供給器Aなどの発熱体が密集することによる排熱効率低下を大幅に減少することができ、装置の熱暴走を未然に防止することができる。
【0032】
電源供給器Aは
図4、
図5のように電源供給器アタッチメント30を介して本体フレーム20背面内壁に掛け止められる。電源供給器アタッチメント30は
図4のように上部に本体フレーム20背面上端部近傍に掛け止めるためのフック形状の係止部31が設けられている。また、下部には本体フレーム20に設けられた電源供給器アタッチメント受け22に勘合して載置されるための勘合部32が設けられている。
【0033】
係止部31はフック形状により背面から所定の距離離れて配置する構造となっている。これにより
図5(c)のように背面と電源供給器A(電源供給器アタッチメント30)との間に空隙を設けることができ、この空隙にケーブルを配線することにより、ケーブルCの最小屈曲半径を確保しながら配線することによって空隙の無い場合に比べてペデスタルボックスのサイズダウンを図れるため、装置のコストダウンとなるだけでなく、設置面積を小さくすることができる。
【0034】
本体フレーム20の底面には断面形状山型の電源供給器アタッチメント受け22が設けられており、電源供給器アタッチメント30下部に設けられた勘合部32が勘合することによって電源供給器Aを設置できる構成となっている。固定は係止部31に設けられた図示しないねじ止め部によって本体フレーム20に固定される。下部の勘合部分はねじ止めなどで固定してもよいが、本実施例のように嵌めあわされて勘合しねじ止めを行わない構造となっていると設置作業時に狭い空間内でねじ止めを行う必要がなくなり作業性を大幅に向上させることができる。
【0035】
増幅器スライド機構40は、増幅器Bに取り付けられて本体フレーム20に設けられた増幅器掛け止めレール23に設けられた溝部に引っかけられて水平スライドするための機構である。
【0036】
増幅器スライド機構40は増幅器掛け止めレール23の溝部に引っかけられて水平スライド走行するための水平ローラーが水平方向に2個取り付けられ、増幅器掛け止めレール23の垂直壁面に当接して水平スライドを補助する垂直ローラーが上部2個下部2個の計4と取り付けられている。
これによって、10kgほどの重量の増幅器Bをスムーズに水平スライドすることができ、配線作業やメンテナンス作業を簡便に行うことができる。
【0037】
ケーブルCの配線作業は開閉扉11、側板12、天板13が取り外された状態で行うとスペースに余裕ができる。まず
図7(a)のように、電源供給器Aが設置固定され増幅器Bを増幅器掛け止めレール23に掛け止められて水平スライド可能な状態において、
図7(b)のように増幅器Bを左側へスライドさせ、地下からのケーブルCを開いた本体フレーム側面や広くなった右側スペースを利用して配線作業を行う。配線作業が完了したら、
図7(c)のように増幅器Bを右側へスライドさせ、ケーブルCを電源供給器アタッチメント30の空隙部分に収めることによって最小屈曲半径を確保しながら配線完了となる。
これによって、配線作業を簡便に行うことができるだけでなく、ペデスタルボックスのサイズダウンを図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係るケーブルテレビ用ペデスタルボックスは、設置配線作業を簡便に行うことができるだけでなく、ペデスタルボックスのサイズダウンを図ることができる。
【符号の説明】
【0039】
A 電源供給器
B 増幅器
C ケーブル
10 ケーブルテレビ用ペデスタルボックス
11 開閉扉
12 側板
13 天板
14 背板
15 ルーバー
16 ダボ
17 反射材
20 本体フレーム
21 電源供給器導入口
22 電源供給器アタッチメント受け
23 増幅器掛け止めレール
30 電源供給器アタッチメント
31 係止部
32 勘合部
40 増幅器スライド機構
41 水平ローラー
42 垂直ローラー