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特許7195926水難事故から守るため、特に溺者等を早期に発見するための装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】水難事故から守るため、特に溺者等を早期に発見するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/08 20060101AFI20221219BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G08B21/08
G08B25/04 K
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018529724
(86)(22)【出願日】2016-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-10-11
(86)【国際出願番号】 EP2016069845
(87)【国際公開番号】W WO2017032757
(87)【国際公開日】2017-03-02
【審査請求日】2018-07-30
【審判番号】
【審判請求日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】102015011085.3
(32)【優先日】2015-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518063539
【氏名又は名称】ブルーアーク・ファイナンス・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ・ルフティ
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】丸山 高政
【審判官】角田 慎治
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-18089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0295566(US,A1)
【文献】特表2009-544527(JP,A)
【文献】特表2005-517575(JP,A)
【文献】特開昭61-229692(JP,A)
【文献】特開平3-213494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)人間(10)に固定されるために設けられた担体装置(100);
(b)前記担体装置(100)に受容されており、センサ装置(264)及び処理装置を有している監視装置(200)であって、前記センサ装置(264)が前記処理装置と接続されている監視装置(200);
(c)前記担体装置(100)によって受容されており、前記監視装置(200)と接続された信号装置(300);及び、
(d)アクチュエータ、
を有している、水中の人間(10)を監視するための装置(1)において、
前記センサ装置(264)は、人間が前もって定めた水深よりも深くにどのくらい長くいたのかの検出に基づいて検出結果を提供するように構成され、
前記処理装置は、前記検出結果に基づいて電気信号を生成するように構成され、
前記信号装置(300)は、浮体(310)を有しており、
前記浮体(310)は、略気密な物体であり、ガスが供給される場合に、体積が増大し、
前記信号装置(300)は、前記処理装置の電気信号に応じて、ガスが供給される場合に、体積が増大する略気密な物体により、前記担体装置(100)に対して力を生じさせるように構成されており、前記力により前記信号装置(300)が前記担体装置(100)か分離され、水面(20)に上昇し、
前記アクチュエータは、前記浮体と接続されており、前記処理装置の電気信号に応じて、前記浮体を、前記浮体が浮力を有しない第1の状態から、前記浮体が浮力を有する第2の状態に移行させるために設けられていることを特徴とする装置(1)。
【請求項2】
圧力タンク(250)を更に有しており、
前記アクチュエータが、
(a)前記処理装置の前記電気信号に応じて、前記圧力タンク(250)と前記浮体(310)との間にガスを誘導する接続を可能にするために設けられた火工品(252e)を有している;及び/又は、
(b)前記処理装置の前記電気信号に応じて、前記圧力タンク(250)と前記浮体(310)との間にガスを誘導する接続を可能にするために設けられた駆動装置を有している、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ガス供給装置を更に有しており、
前記ガス供給装置は、
(a)加圧されたガスを受容し、前記処理装置の前記電気信号に応じて、前記浮体(310)に向けて放出するために設けられた圧力タンク(250);並びに/又は、
(b)前記処理装置の前記電気信号に応じて、少なくとも部分的に気体状態に変化し、前記浮体(310)に向けて放出される液体ガスを受容するために設けられた容器;並びに/又は、
(c)前記処理装置の前記電気信号に応じて燃焼し、その際に生じるガスを前記浮体(310)に向けて放出するために設けられた火工要素;並びに/又は、
(d)粉末状及び/若しくは固体状の第1の物質であって、前記処理装置の前記電気信号に応じて、第2の物質と接触するために設けられており、発生したガスは前記浮体(310)に向けて放出される第1の物質、を有している、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記信号装置(300)が、前記担体装置(100)から分離されて、前記水面(20)に存在する場合に、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号をすぐに送信するために設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記信号装置(300)が、人間の耳に聴こえる音声信号を発するために設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記信号装置(300)が、振動体を有しており、前記振動体は、人間が認識できる音を発生させる、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
保護カバーを更に有しており、
前記保護カバーは、前記担体装置(100)上に配置されており、少なくとも前記信号装置(300)覆っており、前記保護カバーは、前記処理装置の前記電気信号に応じて、少なくとも部分的に、前記担体装置(100)から分離されるように設けられているので、前記信号装置(300)は、分離の後に露出している、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置(1)が、さらなるアクチュエータを有しており、前記アクチュエータは、前記処理装置の前記電気信号に応じて、前記保護カバーを少なくとも部分的に露出させるため、及び/又は、少なくとも部分的に前記担体装置(100)から分離するために設けられている、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記センサ装置(264)が、信号を供給するために設けられたセンサ装置(264)であり、前記信号から、前記処理装置は、前記人間(10)が水中にいるのかを、直接推定するか、又は、間接的に算定することができる、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記監視装置(200)が、時間測定装置を有しており、前記監視装置(200)は、前記センサ装置(264)の信号に応じて、時間の検出を開始するために設けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記監視装置(200)が、前記電気信号を前記信号装置(300)に伝達し、前記電気信号は、時間検出の間に検出された時間の長さが、所定の時間の長さを超えた場合に、前記信号装置(300)を、前記担体装置(100)か分離し、前記水面(20)に上昇させる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の、水中の人間(10)を監視するための少なくとも1つの装置(1)と、
信号装置(300)を水面(20)で受信装置(410)を用いて検出するために設けられ、さらなる音声信号及び/又はさらなる視覚信号及び/又はさらなる無線信号及び/又は電気信号を、送信装置(420)を用いて送信するために設けられた、少なくとも1つのベースステーション(400)と、を有する、水中の人間(10)を監視するためのシステム(2)。
【請求項13】
前記ベースステーション(400)が、前記信号装置(300)から、前記受信装置(410)を用いて、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号を受信するために設けられている、請求項12に記載の水中の人間を監視するためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水難事故から守るため、特に溺者等を早期に発見するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
blausand.deという組織の推定によると(wikipedia.orgも参照のこと)、ヨーロッパでは、年間2万人を超える人々が水難事故で命を失っている。しかしながら、溺水事故の数は、平均して、溺死事故の数の5倍は多く、これらの溺水事故の多くは、重篤で、部分的に不治の健康被害を結果としてもたらしている。
【0003】
重大な水難事故は、入浴者又は泳者が水中で意識を失い―それについては、多くの原因が考えられるが―それが第三者に気付かれないことによって引き起こされることが多い。なぜなら、広く知られている想定とは異なって、例えば力尽き、それゆえに溺れかけている泳者は大抵、身振りや叫び声で自身に注意を引き付けるための力をもはや有していないからである。その結果、泳者は気付かれないままに、水面下に沈んでしまう。このような状況において、被害者を、意識喪失後2分から3分以内に救助することができれば、大抵の場合、事故の後遺症は残らない。救助が、意識喪失後3分から5分の間に行われれば、まだ、被害者の命を救える可能性は高い。救助に要する時間が長くなると、被害者が生存する可能性は低下していく。
【0004】
特許文献1からは、泳者が手首に送信機を装着し、送信機は、腕が水中に沈むと閉じる接触部を有しているシステムが知られている。腕が所定の時間水中に留まる場合、水中マイクによって受信される音響信号が送信される。しかしながら、当該システムでは、例えば能力及び必要が異なる泳者に関して、どのくらいの時間の後で、当該泳者が、音響信号の送信を防止又は止めるために、腕を水中から引き揚げなければならないのか、その時間を決定することが困難である。特に、泳者が多い場合は、どの送信機から危険信号が送信されているかについて、混乱が生じ得る。よって、持続する信号と、それによって危険な事態とが認識されるまでに、ある程度の時間が過ぎ去ることがあり得る。その結果、救助に残された時間が短くなる。さらに、平泳ぎ等のいくつかの泳法では、手首が長い時間、連続して水中にあることがしばしばであるが、頭部はそれとは無関係に、水中から浮上し、再び水中に沈む。
【0005】
例えばスイミングプール等の、極めて頻繁に利用される領域では、さらに、様々な源から発せられる妨害信号ゆえに、受信機が危険信号を確実に認識することが困難である。
【0006】
特許文献2からは、監視システムが知られており、当該監視システムでは、同様に泳者の手首に配置された送信機が、人間の可聴範囲外にある音波を常に送信している。当該音波は、水面よりも上側に配置された受信機によって検出される。水の密度ゆえに、送信された音波は、水中の送信機の深さが増大すると共に吸収される。特定の送信機の音響信号がもはや受信されない場合、アラームが発せられる。このようなシステムは、送信機の高いエネルギー需要の他に、受信機を注意深く配置することを必要とする。なぜなら、送信機の受信機からの水平距離が増大すると、浅水域に位置する送信機の信号も吸収されるからである。
【0007】
特許文献3は、水域を監視するための装置及び方法に関する。特許文献3の開示全体は、参照することによって、本出願の開示に組み込まれる。当該装置は、1人の人間に割り当てられた、少なくとも1つのセンサ装置、評価装置及び送信装置を有する少なくとも1つの制御ユニットと、水域内に配置された少なくとも1つの受信装置と、受信装置に信号で接続された少なくとも1つの伝達装置と、から構成されており、制御ユニットの送信装置は、アラームを要する事態において、所定のパターンを有する信号を送信するように構成されており、受信装置は、この信号の所定のパターンに基づいて、アラームを要する事態を認識し、アラーム信号を送信するように構成されている。
【0008】
その際、受信装置は、スイミングプールに固定して取り付けられているが、それによって、当該システムの利用可能性は、当該受信装置が取り付けられたスイミングプールに限定される。代替的に、可動式の受信ユニットを、例えば両親が、プールを利用する際に携行し、水域内に配置し、制御ユニットを取り付けられた、子供等の監視されるべき人間が遊泳することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許第5091714号明細書
【文献】独国特許出願公開第10116000号明細書
【文献】独国特許出願公開第102008050558号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、水中の人間を監視するための効果的な装置を供給することにあり、当該装置は、泳者、特に子供を被害から守るために、特に柔軟に、及び/又は、確実に使用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によると、本課題は、請求項1に記載の装置によって解決される。本発明に係るシステムは、請求項14の対象である。水中の人間を監視するための本発明に係る方法は、請求項16の対象である。有利なさらなる発展形態は、従属請求項の対象である。
【0012】
本発明の態様によると、水中の人間を監視するための装置は、以下の装置を有している:人間に固定されるために設けられた担体装置と、当該担体装置によって受容された、センサ装置及び処理装置を有する監視装置であって、センサ装置が処理装置に接続されている監視装置と、当該担体装置によって受容されており、監視装置に接続された信号装置であって、浮体を有しており、処理装置の信号に応じて、担体装置から少なくとも部分的に、特に完全に解除され、水面に上昇するために設けられ、特に調整された信号装置と、である。
【0013】
本発明において「水中の人間を監視するための装置」、以下短縮して「装置」は、監視されるべき人間に固定された、1つ又は複数のパラメータを監視するために設けられたシステムであると理解され、この1つ又は複数のパラメータから、当該装置は、当該装置が取り付けられた人間に関して危険な事態が存在しているか否かを推測することが可能であり、危険な事態が存在する場合には、当該装置は信号を発する。当該信号は、他の人間、特に間近にいる人間が、危険な事態に気が付くようにするのに適しており、それによって、これらの人々は、危険に陥った人間を助けることが可能である。
【0014】
本発明において「担体装置」とは、監視されるべき人間、特に子供、特に腕及び/又は脚及び/又は頸部及び/又は水着の一部に固定されるのに適しており、当該装置に関して以下において重要であると記載されるさらなる装置、例えば監視装置及び信号装置を、特に解除可能に自身に受容するため、及び/又は、特に解除可能に自身に固定するように調整された、あらゆる形式の装置であると理解される。
【0015】
本発明において「監視装置」とは、1つ又は複数のセンサによって、監視されるべき人間の状態、特にその水中での滞留及び/又はその水中での深さ及び/又は持続時間を決定し、この状態を、前もって決定した境界値と比較し、当該境界値を上回る、又は、下回る場合にはアラームを発するために設けられた装置であると理解される。当該アラームはしかしながら、監視装置自身によってではなく、信号装置によって発せられる。
【0016】
本発明において「センサ装置」とは、少なくとも1つの、特にDIN1319-1に基づいて決定された、測定変数に直接反応する(測定変数)受信機から構成された装置であると理解される。さらに、本発明に係る「センサ装置」は、特に測定部のさらなる要素、例えばアンプ、アナログ/デジタル変換器、エンコーダ等を含み得る。
【0017】
本発明において「処理装置」とは、信号、特に電気信号を受信し、処理し、信号、特に電気信号を発するために設けられた装置であると理解される。好ましくは、本発明に係る処理装置は、中央処理装置(CPU)を有する電子回路であり、さらに好ましくは、当該処理装置は、少なくとも部分的に、集積回路(IC)において実現している。
【0018】
本発明において「信号装置」とは、危険な事態において、監視されるべき人間を指示するために設けられた装置であると理解される。これは例えば、水面に浮遊する、特に信号色の浮体のみによって行われ得る。さらに、この指示は、特に付加的な、音響信号、及び/又は、閃光等の光信号によって行われ得る。
【0019】
本発明において「有している」という動詞のあらゆる可能な形は、それぞれ、完結していない列挙であると理解される。
【0020】
担体装置、センサ装置、監視装置等の、本発明の範囲内で記載される装置は、必ずしも構造ユニットとして理解されなければならないのではなく、単に機能ユニットとして理解される。
【0021】
本発明に係る装置は特に有利である。なぜなら、本発明によって初めて、例えばプール、屋外プール、スイミングプール、湖、河川又は海といった、あらゆる種類の水域における局所的所与条件とは無関係に使用され得る装置が供給されるからである。例えばエネルギー供給部及び/又はベースステーションといった、付加的なインフラは、遊泳場では不要である。しかしながらこれは、本発明に係る装置が、ベースステーションを有する対応するシステムに統合されており、それによって、特に付加的な、信号装置が発した信号を受信し、当該信号、及び/又は、より広い範囲の人々に、特に対応する受信装置を保持又は装着している監督者に、危険な状況を気付かせることができるような別の信号を送信することを明確に排除はしない。
【0022】
本発明に係る装置は、さらに、特に有利である。なぜなら、危険な事態において、装置の全体を水面に上昇させなければならないのではなく、危険であることを示すために必要な構成要素、特に信号ユニットのみを上昇させればよいからである。
【0023】
当該装置は、容易に、特に解除可能に、特に(小さい)子供には解除できない安全ロックを用いて、監視されるべき人間に固定され得る。
【0024】
さらに、当該装置は、例えば監視員又は両親のような選ばれた人々だけではなく、見える及び/又は聞こえる範囲にいる全ての人々に、危険な事態が生じていることを知らせるので、反応時間を明らかに短縮することができる。
【0025】
本発明に係る装置を用いる際、例えば幼児等の、監視されるべき人間は、手首に、特に腕時計よりも大きくはない当該装置を装着する。公共の遊泳場で当該装置を用いる場合、当該装置は好ましくは、公共の遊泳場で一般的に用いられているロッカー用のキーリストバンドに統合されている。
【0026】
装置の一実施形態によると、監視装置は、関連パラメータとして、センサ装置で支配的な圧力、特に水圧を、その時間的推移に応じて検出する。好ましくは、センサ装置は、例えば装置の動きといった、着用者に関するパラメータも検出する。
【0027】
一実施形態によると、当該装置はさらに、最新のバッテリの状態及び/若しくは装置の使用準備状態の表示装置、又は、少なくとも主に安全目的に用いるのではない装置のような、付加装置を有している。これは例えば、電子キーシステム又現金不要の支払いシステムであり、そのために、好ましくはRFIDトランスポンダ等が、当該装置に統合され得る。例えば監視システム又は支払い機能に関する、又は、バッテリの状態に関する、保存された情報を表示するために、好ましくは表示ディスプレイが当該装置に統合されている。
【0028】
一実施形態によると、当該装置は、アラームを要する状態の存在を、着用者の個別の特性に応じて、それぞれ異なる外的条件において決定するために設けられている。その際、例えば幼児、泳げない人、泳者又は競泳者のために構成された装置が問題となる。その際、好ましくは、当該装置の監視装置は、当該装置が所定の水深よりも深くに留まる時間に関して決定された長さに応じて、危険な事態の存在を推測する。当該装置のセンサ装置が、当該装置の動きも検出する場合、比較的長い静止状態は、同様に、危険な事態が存在していることに関する基準であり得る。
【0029】
例えば、手首に当該装置を装着した泳者の場合、45秒よりも長い時間にわたる、少なくとも0.1barの過圧は、危険な状態を定義している。0.1barの過圧は、水深1メートルにおいて優勢である。手首に当該装置を装着して水深1メートル以上に到達することは、通常、泳者の頭部が水面より大幅に下にある場合のみ可能である。従って、一般的な遊泳状況では、当該装置が比較的長い時間にわたって、0.1barの過圧下に置かれることは、あり得ないと言ってよい。このような過圧は、短期的には、泳者が泳ぐ動きによっても引き起こされ得るか、又は、意図的な潜水の際にももたらされるので、好ましくは、この過圧が、比較的長いが、泳者を危険に陥らせず、救助のための時間枠を不必要に短縮することのないような所定の時間にわたって存在する場合に初めて、危険な事態が想定される。この時間及び関連する過圧は、好ましくは、監視されるべき人間の個別の特性に応じて決定される。
【0030】
好ましくは、危険な事態を定義するパラメータ及びその値を、当該装置に関して、人間の身体的特性又は能力に応じて決定することが可能である。好ましくは、当該装置は、危険な事態を定義するパラメータの値が、例えば監督者、特に(小さな)子供の両親によっても、及び/又は、監督者、特に(小さな)子供の両親によってのみ、決定され得るように構成されている。対応する構成は、制御要素を通じて装置自体に形成されるか、又は、コンピュータ等の接続されるべき構成要素を用いて形成され得る。
【0031】
一実施形態によると、浮体は、ガスが充填されるように構成されたバルーンである。好ましくは、当該バルーンは、1つ又は複数のエラストマー、特にポリマー分散及び特に好ましくはラテックス材料を有している。好ましくは、バルーンに用いられる1つ又は複数の材料は、塩素水及び/又は塩水に対する耐性、特に非感受性を有している。一実施形態によると、人間を監視するための装置の全ての要素は、塩素水及び/又は塩水に対する耐性、特に非感受性を有している。
【0032】
ガスとして問題になるのは、浮体及び必要に応じて浮体に固定された、特に解除不能に固定された装置を、水面に上昇させるのに適した全てのガスである。
【0033】
これは特に有利である。なぜなら、バルーンは、充填された状態において、自重の水中での変位に対する非常に優れた比を有しており、それによって、浮力が増大するからである。代替的に、この自重の水中での変位に対する優れた比は、バルーンの設計寸法を減少させるために利用可能であり、それによって、装置の設計寸法の縮小が促進され得る。
【0034】
一実施形態によると、当該装置はさらに、アクチュエータを有しており、当該アクチュエータは、浮体と接続されており、浮体を、浮体が浮力を有しない第1の状態から、浮体が浮力を有する第2の状態へと移行させるために設けられている。
【0035】
本発明において「アクチュエータ」とは、能動的なプロセスを通じて、浮体を第1の状態から第2の状態に移行させるために設けられた装置であると理解され、この移行は、例えば開ループ制御若しくは閉ループ制御された弁の形で、又は、シールを開封するための装置の形で、特に浮体にガスを誘導する接続を可能にすることによって行われる。これは特に有利である。なぜなら、それによって浮体は、全ての時間を通じて水面に上昇することが可能でなくてはならないのではなく、危険な事態においてようやく上昇できればよいからである。浮体がバルーンの形で存在する場合、浮体は、最初は膨らんだ状態にはなく、危険な事態において初めてガスが充填される。
【0036】
それによって、構造を小型化することが可能であり、構造の小型化によって、上述の種類の、特に腕に固定するための、特に腕時計と比較可能な大きさの装置を供給することが、初めて可能になる。
【0037】
一実施形態によると、当該装置はさらに、圧力タンクを有しており、アクチュエータは、
(a)処理装置の信号に基づいて、圧力タンクと浮体との間にガスを誘導する接続を可能にするために設けられた火工品;及び/又は、
(b)処理装置の信号に基づいて、圧力タンクと浮体との間にガスを誘導する接続を可能にするために設けられた駆動装置、特にモータ、
を有している。
【0038】
本発明において「火工品」とは、監視装置の信号に基づいて、電気的及び/又は光学的及び/又は化学的に点火されるように調整された装置であると理解される。点火の後、火工物質は、少なくとも部分的に、ガスを放出しながら燃焼する。
【0039】
一実施形態によると、火工品は、火工物質を有する容器であり、当該容器は、火工物質の点火後に発生するガスを、特に圧力タンクから浮体までのガスを誘導する接続を可能にすべく用いるために設けられており、その結果、少なくとも火工品を用いて生成されたガスには限らないガスが、少なくとも部分的に、特に完全に、浮体に誘導される。
【0040】
好ましくは、火工要素は、小型の雷管及び/又は小型の火工ヒューズアセンブリを有している。一実施形態によると、火工要素は、特に5Vより大きい電圧、好ましくは特に少なくとも約12Vの電圧で、電気的に点火される。
【0041】
この実施形態(a)は、特に有利である。なぜなら、それによって、非常に速い反応時間を有するアクチュエータの比較的単純な構造が得られるからである。
【0042】
一実施形態によると、火工品は、特に12Vの電圧で電気的に点火される。一実施形態によると、人間を監視するための装置のバッテリは、3Vの動作電圧を有するバッテリ、特にボタン電池を有している。出願人が発見したところによると、このようなバッテリからは、火工品を点火するために、より高い電圧、特に12Vの電力を、短期的に引き出すことも可能である。
【0043】
これは特に有利である。なぜなら、小型のボタン電池を、通常動作のために用いることが可能でありながら、アラームを要する事態には、火工品を点火できるからである。
【0044】
実施形態(b)は特に有利である。なぜなら、特にバッテリ、特にボタン電池の形態を有する1つのエネルギー源のみが必要であり、特に好ましくは、特別な補助手段を用いず、特別な知識を用いず、装置の機能の安全性を脅かすこともなく、当該エネルギー源を交換することができるからである。さらに、当該実施形態は特に有利である。なぜなら、特にモータは、概ね、耐老化性を有しており、従って、モータの検査は、好ましくは当該装置の動作寿命全体を通じて、不要だからである。
【0045】
一実施形態によると、当該装置は、さらにガス供給装置を有しており、当該ガス供給装置は、以下を有している:
(a)加圧されたガスを受容し、処理装置の信号に応じて、浮体に向けて放出するために設けられた圧力タンク;並びに/又は、
(b)処理装置の信号に応じて少なくとも部分的に、特に完全に、気体状態に変化し、浮体に向けて放出される液体ガスを受容するために設けられた容器;並びに/又は、
(c)処理装置の信号に応じて燃焼し、その際に生じるガスを浮体に向けて放出するために設けられた火工要素;並びに/又は、
(d)粉末状及び/若しくは固体状の第1の物質であって、処理装置の信号に応じて、第2の物質と接触するために設けられており、発生したガスは浮体に向けて放出される第1の物質。
【0046】
本発明において「ガス供給装置」とは、ガスを供給する、及び/又は、ガスを貯蔵する、及び/又は、ガスを輸送するための、少なくとも1つの要素を有する装置であると理解される。
【0047】
実施形態(a)は、浮体に向けてガスを放出するために、さらなる装置を必要としないので、特に有利である。なぜなら、加圧されたガスは、ルシャトリエの原理に基づいて、自身の駆動力によって、システム全体に均一の圧力が存在するようになるまで、浮体内に膨張するからである。
【0048】
当該実施形態によると、ガスとして問題になるのは、特に(周囲の)空気である。なぜなら、空気は、事実上無制限に利用可能であり、ただ、装置の製造の際に圧縮すればよいからである。さらに、希ガス、特にヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、及び/又は、それらの混合物も用いることができる。一実施形態によると、圧力タンクは、少なくとも10bar、特に少なくとも50bar、特に少なくとも100bar、特に少なくとも200bar、特に少なくとも400barの圧力を有するガスを受容する。
【0049】
これは特に有利である。なぜなら、圧力装置内部のガスの圧力が高ければ高いほど、ボイル-マリオットの法則に基づいて、浮体の同じ容積を満たすために、圧力装置を小さくすることができるからである。
【0050】
一実施形態によると、圧力タンクは、所定の時間的間隔において、又は、連続的に、圧力タンク内の圧力を検出し、監視装置に転送するために設けられている。
【0051】
これは特に有利である。なぜなら、装置の使用準備状態は、装置自身によって、定期的に自動で監視されるからである。従って、検査周期、すなわち特に経験豊富な人員による装置の点検の周期を、明らかに長くすることができる。好ましくは、装置の動作寿命の間、検査を全く行わないことが可能である。
【0052】
本発明において「液体ガス」とは、室温で、最大100barまでの比較的低い圧力下において、液状であり続けるガスであると理解される。本発明に係る液体ガスは、特に、エタン及び/又はプロパン及び/又はブタン又はこれらの内の少なくとも2つによる任意の混合物を有しており、特にエタン及び/又はプロパン及び/又はブタン又はこれらの内の少なくとも2つによる混合物から構成されているガスである。
【0053】
実施形態(b)は特に有利である。なぜなら、それによって、充填媒体のより高い密度が、浮体の充填の前に得られるからである。例えば、1cmの量の液体ガスは、気体状態において、容積250cmの浮体を満たすために適している。さらに、当該容器は、200barまでの(安全用の予備を含めて)比較的低い圧力にのみ合わせて調整されていればよい。
【0054】
本発明において「火工要素」とは、監視装置の信号に応じて、電気的及び/又は光学的及び/又は化学的に点火されるように調整された火工物質であると理解される。点火の後、火工物質は、少なくとも部分的に、ガスを放出しながら燃焼する。
【0055】
一実施形態によると、火工物質は容器内に配置されており、当該容器は、特にガス出口を介して、浮体と気密に接続されているので、当該物質の点火の間、又は、点火の後で生じたガスは、少なくとも部分的に、特に完全に、浮体内に誘導される。
【0056】
好ましくは、火工要素は、小型の雷管及び/又は小型の火工ヒューズアセンブリを有している。一実施形態によると、火工要素は、特に5Vより大きい電圧、好ましくは特に少なくとも約12Vの電圧で、電気的に点火される。
【0057】
実施形態(c)は特に有利である。なぜなら、それによって、圧力タンクの圧力損失の危険が排除され得るので、検査周期、すなわち、特に経験豊富な人員による装置の点検の周期を、明らかに長くすることができるからである。好ましくは、装置の動作寿命の間、検査を全く行わないことが可能である。
【0058】
一実施形態によると、火工要素は、特に12Vの電圧で電気的に点火される。一実施形態によると、人間を監視するための装置のバッテリは、3Vの動作電圧を有するバッテリ、特にボタン電池である。出願人が発見したところによると、このようなバッテリからは、火工要素を点火するために、より高い電圧、特に12Vの電力を、短期的に引き出すことも可能である。
【0059】
これは特に有利である。なぜなら、小型のボタン電池を、通常動作のために用いることが可能でありながら、アラームを要する事態には、火工要素を点火できるからである。
【0060】
粉末状及び/若しくは固体状の第1の物質は、好ましくは酒石酸ナトリウムを有している。酒石酸ナトリウムは、分子式CNaを有する、酒石酸のナトリウム塩であり、特に、結合した形で、多くの果物に含まれている。第2の物質は、好ましくは液状物質であり、特に水を有する物質、特に少なくとも実質的に水、特に水である。この文脈において、水は、水泳に適した自然地域又は人間によって造られた設備に存在しているような、淡水も海水も含んでいる。
【0061】
2つの物質が接触すると、化学反応が開始し、少なくとも1つの気体状成分が生成される。
【0062】
実施形態(d)は特に有利である。なぜなら、その構造は非常に単純であり、当該装置に含まれた粉末状及び/又は固体状の第1の物質は、可燃性ではなく、及び/又は、特に子供の健康が懸念されるようなものではないからである。
【0063】
一実施形態によると、信号装置は、担体装置から少なくとも部分的に、特に完全に解除されて、水面に存在する場合すぐに、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号を送信するために設けられている。
【0064】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、危険な事態において水面に浮遊する浮体の効果がさらに強化され、危険に陥っている人間の周囲にいる他の人々の注意を、危険な事態に積極的に向けさせるからである。
【0065】
一実施形態によると、視覚信号は、光信号、特に点滅信号、特に間隔を置いて発せられるフラッシュ様の信号である。
【0066】
一実施形態によると、信号装置は、特に少なくとも80デシベル、好ましくは少なくとも90デシベル、及び、さらに好ましくは少なくとも100デシベルの音量を有する、人間の耳に聴こえる音声信号を発するために設けられている。
【0067】
好ましい実施形態において、音声信号は、50Hzから10kHzの範囲の周波数を有している。その際、届く範囲及びエネルギー消費に関しては、2kHzから10kHz、特に3kHzから5kHzの周波数範囲が特に適切であることが明らかになっている。
【0068】
これは特に有利である。なぜなら、音声信号は、視線とは関係なく、危険に陥っている人間の周囲の人々によって認識されるからである。従って、危険に陥っている人間の周囲の人々の注意をすぐに集中させることが、少なくとも促進、特に保証される。
【0069】
一実施形態によると、信号装置は、振動体、特に強誘電性振動体を、特に圧電素子の形において有しており、当該振動体は、人間が認識できる音を発生させる。
【0070】
これは特に有利である。なぜなら、振動体は、危険に陥っている人間の周囲の人々が音声又は音として認識できるような、適切な音圧を形成することができるからである。
【0071】
好ましい一実施形態によると、振動体は、浮体が、振動体の効果を修正、特に強化する共鳴体として機能するように、浮体に取り付けられている。
【0072】
一実施形態によると、当該装置はさらに、保護カバーを有しており、当該保護カバーは、担体装置上に配置されており、少なくとも信号装置、特に少なくとも信号装置及び監視装置を、特に水を透過させるように覆っており、保護カバーは、監視装置の信号に応じて、少なくとも部分的、特に完全に、担体装置から解除されるために設けられているので、少なくとも部分的な解除の後、少なくとも信号装置は露出している。
【0073】
これは特に有利である。なぜなら、装置の精密な構成要素、特に監視装置及び信号装置と、例外的にしばしば精密である浮体とは、危険な事態を除いて、使用している間、つねに力の作用及び/又は太陽放射から守られている。
【0074】
危険な事態において、保護カバーは少なくとも信号装置を露出させるので、信号装置はその後、担体装置から解除され、水面に上昇し得る。
【0075】
透水性によって、周囲の水圧を水中で監視されるべき人間の深さに関する基準として決定するために設けられたセンサ装置、特に圧力センサ装置を、保護カバーの下側に配置することが可能になり、それによって、センサ装置も保護カバーによって保護されるが、それにも関わらず、センサ装置は、有意義な測定値を決定することができる。
【0076】
一実施形態によると、当該装置は、さらなるアクチュエータを有しており、アクチュエータは、監視装置の信号に応じて保護カバーを、少なくとも部分的、特に完全に露出させるため、及び/又は、少なくとも部分的、特に完全に担体装置から解除するために設けられている。
【0077】
これは特に有利である。なぜなら、保護カバーが、危険ではない場合は担体装置に固く接続されており、間違って分離してしまう危険が減少する、特に排除されるように、保護カバーを構成することができるからである。
【0078】
一実施形態によると、保護カバーは、浮体によって、担体装置から、特にバルーンを膨らませている途中で、少なくとも部分的、特に完全に解除される。
【0079】
一実施形態によると、アクチュエータ及びさらなるアクチュエータは、共通のアクチュエータ装置によって形成される。
【0080】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、建設空間を必要とし、費用を必要とし、付加的なエラーの可能性をもたらすような、付加的な構成要素が不要だからである。特に、アクチュエータは、可動要素を有しており、当該可動要素は、危険でない場合には、一方では保護カバーをロックし、他方では圧力タンクを閉鎖し、危険な事態においては変位するので、それによって、保護カバーは、少なくとも部分的に解除され、圧力タンクは浮体に向けて開放される。
【0081】
一実施形態によると、センサ装置は、信号を供給するために設けられたセンサ装置、特に圧力センサ装置であり、当該信号から、監視装置は、人間が水中にいるのか、特に、どのくらいの深さにいるのかを、直接推定するか、又は、間接的に算定することができる。
【0082】
これは特に有利である。なぜなら、センサ装置が位置する水深を通じて、監視されるべき人間の頭部がまだ水面より上側にあるか否かを推定することができるからである。
【0083】
深さを決定するための好ましい基準は、水圧である。なぜなら、水圧は、水面のすぐ上側の空気圧に対して、水深10メートルごとに1bar増大するからである。
【0084】
一実施形態によると、当該装置のセンサ装置は付加的に、空気圧を直接、すなわち水面から2メートルまで上側の範囲において検出し、監視装置は、水面のすぐ上側の空気圧の、水中の当該装置の周囲圧力に対する差を決定し、それによって、センサ装置が位置する水深をより正確に見積もることが可能になる。
【0085】
一実施形態によると、監視装置は、時間測定装置を有しており、監視装置は、センサ装置の信号、特に所定の信号に応じて、時間の検出を開始するために設けられている。
【0086】
一実施形態によると、センサ装置の所定の信号は、所定の閾値を上回る、又は、下回る、すなわち危険領域に位置する測定値である。
【0087】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、センサ装置と、それに伴って当該装置と、それに伴って監視されるべき人間とが、危険な領域、特に所定の最大水深よりも下側に存在している特定の時間のみが検出されるからである。当該装置の他の動作状態においては、時間の計測は行われないので、その結果、省エネルギーと、それに伴って寿命、特にバッテリ寿命の延長とがもたらされる。
【0088】
少なくとも熟練した泳者の場合、深さだけでは、ある程度までは、危険な事態に関する唯一の指標にはできない。監視されるべき人間が、あまりにも長く、所定の最大水深よりも深くに留まっているのであれば、危険な事態を推測することが可能である。
【0089】
一実施形態によると、監視装置は、信号を信号装置に伝達する。当該信号は、時間検出の間に検出された時間の長さが、所定の時間の長さを超えた場合に、信号装置を、担体装置から少なくとも部分的、特に完全に解除し、水面に上昇させる。
【0090】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、アラームが、危険な事態においてのみ、すなわち、監視されるべき人間が、所定の最大の長さよりも長く、連続的に、所定の最大水深より深い位置に存在する場合に、発せられるからである。
【0091】
最大深さを上回る前に、所定の最大深さを再び下回った場合、すなわち、監視されるべき人間が、再び許容される深さに位置する場合、アラームを発することなく、時間の検出が中止される。
【0092】
一実施形態によると、信号装置はさらに、コード様の要素を有しており、当該要素は、信号装置が、実質的に担体装置から分離して、水面に位置していたとしても、信号装置と担体装置とを互いに接続している。
【0093】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、例えば河川又は湖等の、特に濁った水域において、水の濁り、及び/又は、監視されるべき人間の水中での深さゆえに、監視されるべき人間を水面から直接識別することが不可能であるか、又は、十分に可能ではない場合でも、監視されるべき人間を、危険な事態において迅速に発見できるからである。
【0094】
一実施形態によると、担体装置及び/又はベース装置は、位置特定装置を有している。当該位置特定装置は、特に水の濁り、及び/又は、監視されるべき人間の水中での深さゆえに、監視されるべき人間を水面から直接識別することが不可能であるか、又は、十分に可能ではない場合に、監視されるべき人間を、危険な事態においてより迅速に発見するために特に設けられており、特にそのように調整されている。さらなる発展形態によると、位置特定装置は、音源及び/又は光源を有している。光源の例は、LED、特に高出力LEDであり、これらは特に、点滅する光信号を発するように調整されている。
【0095】
一実施形態によると、アラーム要素及び/又は信号装置は、ベース装置及び/又は監視装置から分離するように設けられており、特に調整されている。この分離は特に、浮体を浮力を有する状態に移行させる間、特に浮体を膨らませる間に、浮体の増大する体積を、ベース装置及び/又は監視装置の一部に対する力を形成するために利用し、この力を、アラーム要素及び/又は信号装置を、ベース装置及び/又は監視装置から分離させるために用いることによって行われる。これは特に有利である。なぜなら、それによって、解除及び/又は分離のための付加的な構成要素を省略することが可能になり、それによって、装置の構造が簡略化されるからである。
【0096】
一実施形態によると、強誘電性振動体が、浮体の内部空間とガスを誘導するように接続されている。これは特に有利である。なぜなら、このような方法で、アラーム要素が危険な事態において水面に上昇するとすぐに、強磁性振動体によって形成された音が、浮体を通じて、少なくとも部分的に、水面の上側に送信されるからである。特に、水面における、水から空気への損失の多い音響伝送が回避される。
【0097】
一実施形態によると、担体装置はリストバンドを有しており、リストバンドは、ロック装置を有しており、ロック装置を作動させるためには、例えば形状接続ツール(キー)等の付加的な補助手段、又は、例えば数字の組み合わせ等の情報が必要である。
【0098】
これは特に有利である。なぜなら、このような装置は、例えば、幼児が装置を外すことを防止できるからである。
【0099】
本発明のさらなる態様によると、水中の人間を監視するためのシステムは、以下の装置を有している:上述の実施形態の内の1つに係る装置と、信号装置を水面で受信装置を用いて検出するために設けられ、さらなる音声信号及び/又はさらなる視覚信号及び/又はさらなる無線信号を、送信装置を用いて発するために設けられたベースステーションと、である。
【0100】
本発明において「水中の人間を監視するためのシステム」は、水中の人間を監視するための少なくとも1つの装置と少なくとも1つのベースステーションとから構成された、少なくとも一方向において互いに交信するように調整されたシステムであると理解される。
【0101】
本発明において「ベースステーション」とは、信号装置自体、及び/又は、信号装置の信号、特に音声信号を検出し、信号装置に加えて、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号及び/又は電気信号の形で危険な事態を示すために設けられた、あらゆる装置であると理解される。
【0102】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、監視されるべき人間の周囲の人々に、監視されるべき人間が危険な事態に陥っていることを示すという、当該装置の効果が強化されるからである。
【0103】
一実施形態によると、ベースステーションは、例えば救助隊及び/又は水難救助隊及び/又は消防署及び/又は警察署及び/又は救急医療施設等の、さらに離れた場所にも、緊急通報を行うことができる。
【0104】
一実施形態によると、ベースステーションは、信号装置から、受信装置を用いて、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号を受信するために設けられており、その際特に、信号、特に音声信号は、所定の周波数を有する信号であり、ベースステーションは特に、概ね、この所定の周波数を有する信号、又は、所定の周波数領域の信号にのみ反応するように設けられている。
【0105】
これは特に有利である。なぜなら、それによって、ベースステーションが誤ってアラームを発する危険が減少する一方で、同時に、実際に危険な事態を検出する可能性が上昇するからである。
【0106】
一実施形態によると、当該システムは、1つ又は複数の当該ベースステーションを有しており、当該ベースステーションは好ましくは、スイミングプール又は比較的大きな河川の遊泳区域に配置されているので、装置によって送信された信号は、監視されるべき人間がいる位置とは無関係に、障害無く受信される。その際、特に、比較的大きいスイミングプール又は海水浴場には、好ましくは複数のベースステーションが配置されている。
【0107】
本発明のさらなる態様によると、水中の人間を監視するための方法は、以下のステップを、特に以下の順序で有している:
S1 上述の様々な実施形態に係る、水中の人間を監視するための装置を、人間に固定するステップ;
S2 センサ装置によって、人間が水中に位置しているか、特にどのくらいの水深に位置しているかを検出するステップ;
S3 監視装置の時間計測装置によって、人間がどのくらい長く水中に留まっているか、特に前もって定めた深さよりも深くに留まっているかを検出するステップ;
S4 人間が、前もって定めた時間よりも長く水中に、特に前もって定めた深さよりも深くに、特に連続的に留まっている場合に、危険な事態であると確定するステップ;
S5 監視装置の信号に応じて、信号装置を担体装置から、少なくとも部分的、特に完全に解除するステップ;
S6 信号装置が水面に上昇するステップ;及び、特に、
S7 信号装置によって、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号を送信するステップ。
【0108】
当該方法の利点及びさらなる構成に関しては、装置に関する上述の説明が参照され、この説明は、当該方法に関しても同様に有効である。
【0109】
一実施形態によると、当該装置は、水中に存在する場合に初めて作動する。これは例えば、当該装置に接触スイッチが設けられていることによって実現可能であり、当該接触スイッチは、当該装置が水中に存在する場合はすぐに、監視機能をアクティブに切り替える。
【0110】
本発明のさらなる態様は、上述の様々な実施形態に係る、水中の人間を監視するための装置の使用、及び/又は、上述の様々な実施形態に係る、人間、特に子供を、酸素の欠乏による危険、特に溺死から守るためのシステムの使用に関する。
【0111】
本発明のさらなる有利な発展形態は、従属請求項と、以下の好ましい実施形態の説明とから生じる。示されているのは以下の図である:
【図面の簡単な説明】
【0112】
図1】本発明の一実施形態に係る、水中の人間を監視するための装置の、一部が透明な概略的斜視図である。
図2図1に係る装置の監視装置及び信号装置から成る共通ユニットの、一部が透明な概略的斜視図である。
図3a図1に係る装置の、図2に示した監視装置及び信号装置から成る共通ユニットの、一部が透明な概略的上面図である。
図3b図1に係る装置の、図2に示した監視装置及び信号装置から成る共通ユニットの、一部が透明な概略的側面図である。
図4図1に係る装置の、モータ及び圧力チャンバと、それらを接続する要素との概略的斜視図である。
図5図1に係る装置の圧力チャンバ及び弁の概略的立体分解図である。
図6図1に係る装置の、一部が透明な概略的斜視図であって、監視装置及び信号装置から成る共通ユニットが、担体装置から解除(危険な事態のように)されていることを示す図である。
図7図1に係る装置の、監視装置及び信号装置から成る共通ユニットの、一部が透明な概略的斜視図であって、共通ユニットが、膨らませた浮体と共に水面に存在していることを示す図である。
図8】第1の実施形態の変型例による、監視装置及び信号装置から成る共通ユニットの、一部が透明な概略的斜視図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係る弁を有する圧力タンクの、火工品の点火前の状態における、2つの異なる視点からの、一部が透明な概略的斜視図である。
図10図9に係る弁を有する圧力タンクの、火工品の点火後の状態における、2つの異なる視点からの、一部が透明な概略的斜視図である。
図11図9に係る第2の実施形態の弁の、火工品の点火前の状態における、一部が透明な概略図である。
図12図9に係る第2の実施形態の弁の、火工品の点火後の状態における、一部が透明な概略図である。
図13a】さらなる実施形態による、本発明に係る装置の第1の構成要素としての、アラーム要素の概略図である。
図13b図13aの実施形態による、本発明に係る装置の第2の構成要素としての、ベース装置の概略図である。
図14図13aに係るアラーム要素と図13bに係るベース装置とが固定された状態である、さらなる実施形態による、本発明に係る装置の概略図である。
図15】分離した状態における、図14に示した本発明に係る装置の概略図であって、アラーム要素が水面に向かう途中であることを示す図である。
図16】膨らませた浮体で水面に存在している、図13aに係るアラーム要素の概略図である。
図17】本発明の一実施形態に係るシステムと、スイミングプールでの使用例とを示す概略図である。
図18】本発明の一実施形態に係る、水中の人間を監視するための方法の概略図である。
図19】さらなる実施形態による、本発明に係る装置の概略的横断面図である。
図20図19に係る装置のアラーム要素の、概略的な部分立体横断面図である。
図21図19に係る装置のベース装置の、一部が透明な概略的斜視図である。
図22図19に係る装置を、接続された接続ケーブルと共に示した概略的斜視図である。
図23図19に係る装置のベース装置の概略的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0113】
図1図2図4図5及び図6は、水中の人間を監視するための装置1(以下、装置1)、又は、本発明の一実施形態に係る当該装置の構成要素の、概略的斜視図である。装置1は、担体装置100、監視装置200及び信号装置300を有している。
【0114】
図1に示された実施形態に係る装置1は、監視されるべき人間10の腕、特に手首に装着するように構成されている。そのために、担体装置100は、リストバンド110を有しているが、当該リストバンドは部分的にのみ図示されている。監視装置200は、ディスプレイ210、バッテリ220、モータ240、圧力タンク250及びプレート260を有している。信号装置300は、浮体310及び強誘電性振動体320を有している。
【0115】
図1の実施形態に係る装置1では、監視装置200及び信号装置300は、共通ユニットとして、すなわち特にベースとして共通のプレート260を有し、共に鋳造材料202を用いて、少なくとも部分的に水密に鋳造されて構成されている。これは、危険な事態において、監視装置200と信号装置300との間の接続が解除されず、両方の装置200、300が、バッテリ220の形で、共通のエネルギー供給部を分け合うことができるという利点を有している。鋳造材料202に囲まれていないのは、特に浮体310と強誘電性振動体320と、ロック252b2及び圧力センサ装置264の少なくとも一部である。
【0116】
モータ240は、駆動部242と雌ネジインターフェース244とを有している。
【0117】
圧力タンク250は、弁252を有しており、弁252は、バルブハウジング252aとバルブピン252bとを有している。圧力タンク250はさらに、ガス出口254、特に溶接された端部256、及び、セルフシールの充填ネジ258を有している。圧力タンク250には、200barに加圧された空気が充填されている。圧力タンク250は、実際に用いられる圧力の少なくとも2倍である最大圧力まで許容できる。それによって、装置1の、特に望ましくないガス流出に対する安全性は、さらに改善され得る。バルブハウジング252は、その一方の端部において、圧力タンク250とガスを誘導するように接続されており、その他方の端部において、ガス出口254を介して、ガスを誘導するように浮体310と接続されている。バルブピン252bは、雄ネジインターフェース252b1とロック252b2とを有している。
【0118】
モータ240は、力又はトルクを伝達するように、駆動部242と接続されている。駆動部242は、モータ240によって形成されたトルクの方向を、約90°の角度において方向転換させ、特にモータ240によって供給される回転速度を減少させるために設けられている。
【0119】
駆動部242の出口側端部では、方向及び/又は回転速度に関して修正された回転運動が、雌ネジインターフェース244に伝達される。雌ネジインターフェース244は、バルブピン252bの雄ネジインターフェースに係合している。バルブピン252bは、バルブハウジング内に、バルブピン252bの並進運動のみが許容されるように取り付けられている。特に、さね継ぎによって、バルブピン252bは、長手軸周囲の回転運動を妨げられる。モータ240の回転運動は、雌ネジインターフェース244の回転を生じさせる。雌ネジインターフェース244は、バルブピン252bが、その長手軸に沿って並進運動を行うために設けられている。これは、バルブピン252bが、互いに係合したネジのかみ合わせによって、バルブハウジング252a内を、市販された万力の場合と同様に移動することによって行われる。万力の場合は、同様に、その自由度が制限されたナットにおける回転が、可動のリテーナージョーの動きを誘導する。
【0120】
バルブピン252bは、記載された実施形態において、2つの課題を履行している:一方では、その元からの課題である、弁252の閉口又は開口であり、他方では、解除可能に担体装置100に接続された共通ユニットのロック又は解除である。このために、バルブピン252のロック252bは、担体装置100の凹部に係合し、それによって、共通ユニットを、担体装置100に特に形状接続的に固定する。
【0121】
初期状況(すなわち危険が検出されていない状況)では、バルブピン252bは、圧力タンク250と、バルブピンの一方の端部とを閉止しており、当該端部は、ロック252b2として用いられ、担体装置100の凹部に差し込まれており、それによって、共通ユニット200、300が、担体装置100に固定される。危険な事態において、モータ240が、上述したようにバルブピン252bを変位させ、それによって、ロック252b2として用いられるバルブピンの一方の端部は、担体装置100の凹部から引き抜かれ、それによって、共通ユニットは担体装置100から解除される。この解除と同時に、又は、時間差をおいて、バルブピン252bは、圧力タンク250と浮体310との間のガスを誘導する接続を有効にする。
【0122】
ルシャトリエの原理に基づいて、圧力タンク250内の空気は、5cmから15cmの直径と信号色とを有する浮体310、特にラテックスから成るバルーン内に膨張する。浮体は充填され、ガス出口を介して浮体に解除不能に接続された共通ユニットを、水面に向けて上方に引っ張る。
【0123】
危険な事態が検出された後、しかしながら遅くとも水面への到着に引き続いて、共通ユニット、特に強誘電性振動体320は、2kHzから10kHzの範囲の周波数と約100デシベルの音量とを有する音声信号の送信を開始する。
【0124】
ディスプレイ210には、最大深さ及び最長時間に関して設定された境界値に関する情報と、バッテリ220の充電状態及び装置1の使用準備状態に関する情報とが、特に圧力タンク250の内部圧力に関する直接又は間接の情報を通じて示される。ディスプレイ210は、それに加えて、現金不要支払いシステムの勘定残高又はコインロッカーの番号又は残りの遊泳時間といった、さらなる情報を示すために用いられる。
【0125】
図3a及び図3bは、図2に係る監視装置及び信号装置から成る共通ユニットを示す、一部が透明な概略的上面図又は側面図である。
【0126】
プレート260上に配置されているのは、ディスプレイ210、バッテリ220、駆動部242を有するモータ240、雌ネジインターフェース244、バルブハウジング252a及びバルブピン252bを有する弁252と共に圧力タンク250、ガス出口254、様々な電気部品及び/又は電子部品262、特に中央処理装置(CPU)、圧力センサ装置264、浮体310、強誘電性振動体320、及び、強誘電性振動体320の接続ケーブル322である。
【0127】
バッテリ220として、市販されているボタン電池が用いられる。強誘電性振動体320は、接続ケーブル322を通じて、信号装置300及び/又は監視装置200と導電的に接続されている。
【0128】
その際、強誘電性振動体320は、浮体310の内部に配置されており、それによって、浮体310を、危険な事態において、共鳴体として用いることができる。
【0129】
図3a及び図3bからは、特に、鋳造材料202がどのように共通ユニットの周囲に延在しているかが明らかである。鋳造材料202に囲まれていないのは、特に、浮体310及び強誘電性振動体320と、ロック252b2及び圧力センサ装置264の少なくとも一部、特にセンサである。
【0130】
図7は、図1に係る装置の、監視装置200及び信号装置300から成る共通ユニット200、300の、一部が透明な概略的斜視図であり、共通ユニット200、300は、膨らませた浮体310と共に水面20に存在している。浮体310の寸法は、浮体310が、信号装置300及び監視装置200を水面20まで搬送し、水面20に保持することができるように、特に、浮体310の一部、特に信号色、特に赤色の浮体310の50%以上が保持されているように設計されている。共通ユニット200、300が担体装置100から解除されるとすぐに、又は、共通ユニット200、300が水面20に向かう途中、又は、水面20に位置する場合に、信号装置300は、浮体310を共鳴体として利用すると共にバッテリ220によってエネルギーを供給される強誘電性振動体320を通じて、4kHzの周波数と100デシベルの音量とを有する音響信号の送信を開始する。この音響信号は、1つ又は複数の信号色をした浮体310によって、水面20で、事故に遭った泳者の位置特定に関して支援される。
【0131】
図8は、図1図2図4図5及び図6の実施形態に関連して言及された、上述した共通ユニットの第1の実施形態の変型例を示している。上述の全ての説明は、以下の説明から他のことが生じない限りにおいて、第1の実施形態の当該変形例に関しても同様に有効である。
【0132】
図8の共通ユニットは、上述の図1図2図4図5及び図6に示された共通ユニットとは、圧力タンク250、バルブハウジング252a及びバルブピン252bの一部が、付加的に、鋳造材料202によって囲まれていない点で異なっている。これは、圧力タンク250から望ましくないガス流出が、特に漏出という形で生じた場合に、漏出したガスが、鋳造材料202に流入せず、鋳造材料に損傷を与えず、さらなる損傷を生じることなく、装置1において周囲に放出されるという利点を有している。さらに、当該実施形態は有利である。なぜなら、予定通り又は予定外の検査の際に、圧力タンク250に、より容易に接触できるからである。
【0133】
共通ユニットは、危険ではない場合、好ましくは保護カバー(図示せず)によって覆われている。
【0134】
モータ240は、代替的に、バルブピン252bと並ぶように位置合わせされ得るので、駆動部242を用いなくても良い。
【0135】
駆動部242を有するモータ240、雌ネジインターフェース244、及び、雄ネジインターフェース252b1の代わりに、リニア駆動部、特にステッピングモータを設けることも可能であり、当該ステッピングモータは、バルブピン252bに、力を伝達するように直接接続されており、バルブピン252bを移動させる。
【0136】
図9図10図11及び図12は、本発明の第2の実施形態に係る弁252を有する圧力タンク250の、一部が透明な概略的斜視図であり、火工品252eの作動の前(図9及び図11)及び後(図10及び図12)における状態を、様々な視点から示している。第1の実施形態に関する上述の説明は全て、以下の説明から他のことが生じない限りにおいて、第2の実施形態に関しても同様に有効である。
【0137】
本発明の第2の実施形態は主に、バルブピン252bの移動が、モータ240によってではなく、火工品252eによって引き起こされるという点で、第1の実施形態とは異なっている。従って、第2の実施形態では、モータ240、駆動部242、雌ネジインターフェース244、及び、バルブピン252bの雄ネジインターフェース252b1という構成要素が用いられない。
【0138】
火工品252eは、第1の圧力導管252g内で、バルブハウジング252a内部に配置されており、バルブハウジング252aは、1000barまでの圧力を有する空気に関して、好ましくは概ね気密、特に気密である。
【0139】
火工品252eは、接触装置252fを介して、監視装置200、特にバッテリ220に導電的に接続されている。
【0140】
火工品252eはさらに、第1の圧力導管252gを介して、特にテフロン含有ピストンの形状を有するアクチュエータ装置252cに、ガスを誘導するように接続されており、火工品252eの点火の際に生じるガスは、アクチュエータ装置252cに、アクチュエータ装置252cを少なくとも所定の移動方向、特にアクチュエータ装置252cの長手軸の移動方向に変位させるために十分である力を、伝播方向252e1において加える。
【0141】
アクチュエータ装置252cはさらに、力伝達装置252dを介して、バルブピン252bに接続されている。その際、バルブピン252bの長手軸とテフロン含有ピストン252cの長手軸とは、互いに対して少なくとも略平行に、特に平行に位置決めされている。力伝達装置252dは、バルブハウジング252aの外側に配置されており、アクチュエータ装置252cの動きが、軸方向、特にバルブハウジング252aから出る方向において、バルブピン252aに伝達されるように、バルブピン252bをアクチュエータ装置252cに接続するので、当該バルブピンは、アクチュエータ装置252cと少なくとも略同じ、特に同じように移動する。
【0142】
火工品252eの点火前の状態(図9及び図11)では、アクチュエータ装置252cは、少なくとも略完全に、特に完全に、バルブハウジング252aに押し込まれている。
【0143】
第1の実施形態と同様に、バルブピン252bは、初期状況(すなわち危険が検出されていない状況)では、圧力タンク250と、バルブピン252bの一方の端部とを閉止しており、当該端部は、ロック252b2として用いられ、担体装置100の凹部に差し込まれており(図9から図12には示されていない)、それによって、共通ユニット200、300が、担体装置100に固定される。危険な事態(図10及び図12を参照)において、バルブピン252bが、以下に記載するように変位し、それによって、ロック252b2として用いられるバルブピン252bの一方の端部は、担体装置100の凹部から引き抜かれ、それによって、共通ユニットは担体装置100から解除される。この解除と同時に、又は、時間差をおいて、バルブピン252bは、圧力タンク250と浮体310との間のガスを誘導する接続を有効にする。
【0144】
危険な事態において、監視装置200によって、エネルギーが、バッテリ220から火工品252eに伝達される。その際、電圧12Vのエネルギーパルスが好ましい。当該エネルギーパルスによって、火工品252eが点火される。すなわち、火工品252eの構成要素及び/又は火工品252eの物質若しくは火工品252e内部の物質が燃焼する。その際、ガスが発生し、当該ガスはバルブハウジング252aに蓄積し、アクチュエータ装置252cに対して作用する圧力を形成する。アクチュエータ装置252cは、バルブハウジング252a内部に形成される圧力ゆえに、バルブハウジング252aから少なくとも部分的に押し出される。上述したように、アクチュエータ装置252cは、力伝達装置252dを介してバルブピン252bに、アクチュエータ装置252cの動きがバルブピン252aに伝達されるように接続されており、それによって、当該バルブピンは、同様に、その長手軸に沿って横方向に変位する。これによって、ロック252b2として用いられるバルブピン252bの一方の端部は、担体装置100内の凹部から引き出され、それによって、共通ユニットは、担体装置100から解除される。この解除と同時に、又は、時間差をおいて、バルブピン252bは、圧力タンク250aの出口を通じて、圧力タンク250と浮体310へのガス出口254との間の、ガスを誘導する接続Lを有効にする。
【0145】
図13a、図13b、図14図15及び図16には、本発明に係る装置のさらなる実施形態が示されている。このさらなる実施形態は、上述の実施形態の内の少なくともいくつかの実施形態とは特に、以下の点において異なっている。すなわち、危険な事態において、監視装置200及び信号装置300から成る共通ユニットが担体装置100から解除されるのではなく、危険な事態において、監視装置200の各構成要素が担体装置100内に残存する一方で、監視装置200の他の構成要素が信号装置300と共に水面20に上昇する。特に、各構成要素の態様及び作用機構に関する上述の説明は、以下の説明及び/又は関係する図面から他のことが生じない限りにおいて、これらのさらなる実施形態にも有効である。
【0146】
信号装置300は、以下に記載する監視装置200の構成要素と共に、アラーム要素500を形成しており、当該構成要素は、危険な事態において、信号装置300と共に、水面20に上昇する。
【0147】
担体装置100は、以下に記載する監視装置200の構成要素と共に、ベース装置600を形成しており、当該構成要素は、危険な事態において、担体装置100に残存する。
【0148】
図13aは、浮体310の無い(図示せず)、アラーム要素500の概略図である。アラーム要素500は、圧力タンク250、特に火工品252eを有する弁252、浮体310、浮体310を固定するための浮体取り付け部312、強誘電性振動体320、及び、アラーム要素電子機器510を有している。アラーム要素電子機器510は、アラーム要素500をベース装置600に電気的に接続するためのプラグ‐ソケットシステム(図示せず)の一部を有しており、当該ベース装置は、プラグ‐ソケットシステム(図示せず)の補完的な部分を有している。さらに、アラーム要素電子機器510は、バッテリ220、特にボタン電池の形状を有する、自立したエネルギー供給部を有している。強誘電性振動体320に加えて、好ましい実施形態に係るアラーム要素500はさらに、光電気部品(図示せず)、特に発光ダイオードを有することが可能であり、それによって、危険な事態において、強誘電性振動体によって生成された音声信号の効果が、特に光信号、特に点滅信号、好ましくは間隔を置いて発せられるフラッシュ様の信号の形において、視覚的に支援される。
【0149】
弁252は、図13aの実施形態では、場所を最適に利用するために、圧力タンク250に統合されている。弁252の作用機構は、上述の、他の実施形態に関する説明に対応する。図13aに、火工技術による弁の作動に関する好ましい変型例が示されているとしても、自明のことながら、上述したモータによる弁の作動も、アラーム要素500において実現可能である。危険な事態において弁252を通って放出されたガスは、例えば浮体取り付け部312の内側縁部の近くに配置されたガス出口254(図示せず)を通って、浮体310に流入し、当該浮体を膨らませる。
【0150】
強誘電性振動体320は、図13aの実施形態では、矢印320で示された開口部の後方で、特にアラーム要素電子機器510のプレート上に配置されている。
【0151】
アラーム要素電子機器510は、ベース装置600の信号に応じて、弁252を開口するように設けられており、特に調整されているので、浮体310は広げられ、アラーム要素500は、以下に詳細に記載するように、ベース装置600から解除されて水面20に上昇し、水面において、音声信号を用いて、特に光信号によって音声信号の効果を支援して、危険な状況に注意を喚起する。
【0152】
その際、弁252を作動させるため、特に火工品252eを点火するためのエネルギーは、アラーム要素のバッテリ220によって、又は、以下に詳細に記載するように、ベース装置600のエネルギー貯蔵装置(図示せず)によって供給され得る。
【0153】
アラーム要素500は、危険でない場合には、他の実施形態に関して上述したように、ロック252b2(図13aでは図示されていない)を通じて、凹部(図示せず)を用いて、ベース装置600に固定されている(図14を参照)。危険な事態において、バルブピン252bが、上述したように変位し、それによって、ロック252b2として用いられているバルブピンの一方の端部が、ベース装置600の凹部から引き出され、それによって、アラーム要素500は、ベース装置600から解除される。
【0154】
図13bには、ベース装置600が示されている。ベース装置600は、時計と比較できるように、リストバンド(図示せず)によって、監視されるべき人間の腕、特に手首に装着できるように設けられている。自明のことながら、ベース装置を、対応して、監視されるべき人間10の別の身体部分、特に脚部、頸部、頭部等に固定することも同様に可能である。
【0155】
ベース装置600は、アラーム要素500から独立したエネルギー供給部、特にバッテリ、好ましくは再充電可能な蓄電池(図示せず)を利用できる。さらに、ベース装置600は、有線の、特にケーブルで接続された、及び/又は、ワイヤレスの、特に無線式の、例えばWLAN、Bluetooth等の、及び/又は、光ベースの、特に赤外線ベースの、外部のデータ処理装置と通信するためのインターフェースを有しており、例えばPC、スマートフォン等である。これらのインターフェースを通じて、データが装置から読み出され得る、及び/又は、データが、上述したように、特にデータ処理装置にインストールされた装置特有のプログラムを用いて作成され得る。
【0156】
ベース装置600はさらに、ディスプレイ210及びベース装置電子機器610を有している。ベース装置電子機器610は、少なくとも上述の構成要素の内、以下の構成要素を有しており、当該構成要素は、比較可能な方法で構成され、機能している:別の実施形態に関して上述された処理装置の課題の少なくとも一部を、アラーム要素電子機器510が実行しない場合に実行するために設けられた処理装置、及び、センサ装置264、特に圧力センサ装置。
【0157】
少なくとも1つのセンサ装置264の評価は、ベース装置600の処理装置によって行われる。当該処理装置が、危険な事態が存在しているという結論に達した場合、当該処理装置は、アラーム要素500に向けて信号を送信し、その信号を受けて、当該アラーム要素は、上述したように、ベース装置600から解除される。
【0158】
ベース装置600はさらに、アラーム要素受容部620を有しており、当該アラーム要素受容部は、危険ではない場合に、アラーム要素500を少なくとも部分的に、自身の内に、又は、図示されていない実施形態では、自身に接して受容するために設けられている。
【0159】
危険でない場合には、ベース装置600は、アラーム要素500に導電的に接続されている。特に、このような方法で、アラーム要素電子機器510は、危険でない場合には、ベース装置600のエネルギー供給部によって電力を供給され得るので、当該実施形態において、特に少なくとも概ね再充電不可能であるバッテリ220が保護される。このような方法でも、アラーム要素500のバッテリ220の充電状態が監視され、例えばディスプレイ210を通じて通信され得る。場合によっては、ベース装置600のエネルギー供給部が、バッテリ220の電圧を維持し、特に必要な場合には当該バッテリを充電するために用いられ得る。
【0160】
図15及び図16は、危険な事態におけるアラーム要素500を示しており、図15のアラーム要素500は、まだ水面20への上昇段階にあるのに対し、図16ではすでに水面に到着している。
【0161】
解除、水面への上昇及び水面における共通ユニットの挙動に関する上述の説明は、上述の説明又は図面から他のことが生じない限りにおいて、少なくとも略同じように、アラーム要素及びベース装置を有する実施形態にも当てはめられる。
【0162】
図17は、本発明の一実施形態に係るシステム、及び、スイミングプールでの使用例の概略図である。監視されるべき人間10はそれぞれ、装置1を手首に装着している。受容装置410及び送信装置420を有する少なくとも1つのベースステーション400は、受信装置410が、装置1、特に信号装置300の信号を受信できるようにスイミングプールに配置されている。
【0163】
プールの底にいる人間10の装置1の信号装置300は、音声信号を送信するので、他の泳者10又はプールの周囲にいる人々(図示せず)は、危険な事態に気付かされる。ベースステーション400は、その受信装置410を用いて音声信号を検出し、その送信装置420を用いて、例えば救助隊及び/又は水難救助隊及び/又は消防署及び/又は警察署及び/又は救急医療施設等の、さらに離れた場所にも、緊急通報を行う。付加的に、送信装置420は、さらなる音声信号及び/又は視覚信号を生成することが可能であり、当該信号は、さらに離れた、例えばプールサイドの人々にも、危険な事態を気付かせるものである。
【0164】
図18は、本発明の一実施形態に係る、水中の人間を監視するための方法を概略的に示しており、当該方法は以下のステップを、特に以下の順序で有している:
S1 上述の様々な実施形態に係る、水中の人間を監視するための装置を、人間に固定するステップ;
S2 センサ装置によって、人間が水中に位置しているか、特にどのくらいの水深に位置しているかを検出するステップ;
S3 監視装置の時間計測装置によって、人間がどのくらい長く水中に留まっているか、特に前もって定めた深さよりも深くに留まっているかを検出するステップ;
S4 人間が、前もって定めた時間よりも長く水中に、特に前もって定めた深さよりも深くに、特に連続的に留まっている場合、危険な事態であると確定するステップ;
S5 監視装置の信号に応じて、信号装置を担体装置から、少なくとも部分的、特に完全に分離するステップ;
S6 信号装置が水面に上昇するステップ。
【0165】
図18において破線で示したように、任意のステップとして、当該方法はさらに以下のステップを有している:
S7 信号装置によって、音声信号及び/又は視覚信号及び/又は無線信号を送信するステップ。
【0166】
図19から図23には、本発明に係る水中の人間を監視するための装置1の、さらなる実施形態が示されており、当該装置は、アラーム要素500とベース装置600とを有している。
【0167】
図19では、アラーム要素500はベース装置600に接続されており、特にベース装置600のアラーム要素受容部620にはめ込まれており、浮体310は図示されていない。
【0168】
図19及び図20のアラーム要素500は、圧力タンク250を有しており、当該圧力タンクは、アラーム要素500内部の凹部によって形成されており、特にさらに、アラーム要素500のカバーによって画定されている。図19のバルブピン252bは、圧力タンク250と浮体310との間のガス流路を開放したが、図20の当該ガス流路は、バルブピン252bによって遮断されている。閉止された位置(図20)から、開放された位置(図19)へのバルブピンの移動は、好ましくは非破壊に、可逆的に構成されている。バルブピン252bの移動は、図示された実施形態によると、火工品252eによって引き起こされる。火工品252eは、危険な事態において、アラーム要素電子機器510の信号に応じて点火される。点火によって放出されたガスは、バルブピン252bに加えられる力を形成し、バルブピン252bを、閉止位置から開放位置へと移動させる。点火は、アラーム要素電子機器510の信号を通じて行われ、当該アラーム要素電子機器は、はめ込まれた状態では、電気的接触部550、650を通じて、ベース装置電子機器610と、信号及び/又はエネルギーを誘導できるように接続されている。電気的接触部550、650は、好ましくは、危険な事態において、特にアラーム要素500がベース装置600から解除される場合に、互いに分離するように構成されている。
【0169】
図19から図23の実施形態によると、センサ装置264は、特に圧力センサ装置の形で、ベース装置600内に配置されている。測定データが、アラーム要素500に伝達され、深さ、特に時間の監視が、アラーム要素電子機器510によって行われるか、又は、測定データが、ベース装置電子機器によって監視され、危険な事態において、制御信号がアラーム要素電子機器510に伝達され、当該アラーム要素電子機器は、火工品252eの点火を引き起こす。
【0170】
アラーム要素500のエネルギー供給は、特に危険な事態においてベース装置600から分離した後は、自身のバッテリ540を通じて行われる。
【0171】
ベース装置600のエネルギー供給は、特に危険な事態におけるアラーム要素500の分離の後、自身のバッテリ640を通じて行われる。
【0172】
アラーム要素500は、浮体310が膨らまされ、浮力を有する状態に移行する間に、浮体310の増大する体積が、ベース装置600、特に底板の一部に作用する力を形成するために用いられ、この力が、アラーム要素500のベース装置600からの分離をもたらすことによって、危険な事態においてベース装置600から分離するように調整されている。
【0173】
浮体310は、浮体取り付け部312によって、アラーム要素500に保持される。強誘電性振動体320は、浮体310の内側空間と、ガスを誘導するように接続されている。このような方法で、強磁性振動体320によって形成された音は、浮体310を通じて、少なくとも部分的に、水面より上側に送信される。
【0174】
はめ込まれた状態では、アラーム要素500は、ベース装置600に対して、密封装置520、特にシールリングを用いて密封されている。同様に、ベース装置600の各部材又はアセンブリは、密封装置630、特にシールリングを通じて、互いに対して密封されていて良い。
【0175】
図21に示したように、ベース装置600は、特にスリット様の流路を有しており、当該流路は、センサ装置264を、周囲、特に装置1を囲む水と、流体を誘導するように接続している。このような方法で、センサ装置264は、汚れ及び/又は衝突等の望ましくない物理的影響から、少なくとも概ね守られている一方で、検出されるべきパラメータ、特に水深の基準としての周囲圧力の検出が可能である。
【0176】
多極、特に4極の接触部を通じて、装置1を、少なくとも一時的に、PC等の外部の制御装置(図示せず)と接続することが可能である。このような方法で、深さ及び/又は深さの境界値の下側に位置する最長時間に関する境界値が、監視されるべき人間の水位に応じて適合可能であり、及び/又は、データ、特に深さ/時間プロフィールの読み出し等が可能である。
【0177】
図22及び図23に示された実施形態によると、接続ケーブル700は接続装置710と共に、外部の制御装置と接続している間、特に磁気のロック662を用いて、ベース装置600に保持される。
【0178】
危険な事態において、特に濁った水の中で、監視されるべき人間の発見を容易にするために、ベース装置600はさらに、位置特定装置330を、LEDの形、特に高出力LEDの形で有しており、LEDは、危険な事態において、好ましくは点滅する光信号を発する。
【0179】
以上において、例示的な実施形態を説明してきたが、多くの変型例が可能であることを指摘しておきたい。加えて、これらの例示的な実施形態は、保護範囲、適用及び構造を何ら限定しない例のみであることを指摘しておく。むしろ、当業者には、上述の説明によって、少なくとも1つの例示的実施形態を実施するための手引きが与えられており、特に記載された構成要素の機能及び配置に関して、請求項及び当該請求項と同等の特徴の組み合わせから生じる保護範囲を離れることなく、様々な変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0180】
1 水中の人間を監視するための装置(省略して「装置」)
2 システム
10 人間
20 水面
100 担体装置
110 リストバンド
200 監視装置
202 鋳造材料
210 ディスプレイ
220 バッテリ
240 モータ
242 駆動部
244 雌ネジインターフェース
250 圧力タンク
250a 圧力タンク250の出口
252 弁
252a 弁252のバルブハウジング
252b 弁252のバルブピン
252b1 バルブピン252bの雄ネジインターフェース
252b2 ロック
252c アクチュエータ装置
252d 力伝達装置
252e 火工品
252e1 伝播方向
252f 接触装置
252g 第1の圧力導管
252h 密封リング
252i バルブピン誘導導管
254 ガス出口
256 端部
258 充填ネジ
260 プレート
262 電気部品、特に電子部品
264 センサ装置、特に圧力センサ装置
264a 入口
300 信号装置
310 浮体
312 浮体取り付け部
320 強誘電性振動体
322 強誘電性振動体の接続ケーブル
330 位置特定装置
400 ベースステーション
410 受容装置
420 送信装置
500 アラーム要素
510 アラーム要素電子機器
520 密封装置、特にシールリング
540 アラーム要素のバッテリ
550 電気的接触部
600 ベース装置
610 ベース装置電子機器
620 アラーム要素受容部
630 密封装置、特にシールリング
640 ベース装置のバッテリ
650 電気的接触部
660 データインターフェース
662 ロック
700 接続ケーブル
710 接続装置
L ガスの流れ方向
S1 装置の固定
S2 センサデータ検出
S3 時間の検出
S4 アラーム状態の発生
S5 信号装置の解除
S6 信号装置の上昇
S7 音声信号の送信
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23