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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/405 20060101AFI20221219BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20221219BHJP
   H01R 12/77 20110101ALN20221219BHJP
【FI】
H01R13/405
H01R13/639 Z
H01R12/77
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019033377
(22)【出願日】2019-02-26
(65)【公開番号】P2020140779
(43)【公開日】2020-09-03
【審査請求日】2021-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100139491
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 隆慶
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】中島 伸幸
(72)【発明者】
【氏名】眞鍋 諒一
【審査官】藤島 孝太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-178246(JP,A)
【文献】特公昭45-022462(JP,B1)
【文献】実開平02-016588(JP,U)
【文献】特開2003-092160(JP,A)
【文献】実開平02-016586(JP,U)
【文献】特開2013-16348(JP,A)
【文献】特開平10-40742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/00 -12/91
13/56 -13/72
24/00 -24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体と前記導体を覆う絶縁被覆とを有するケーブルを保持しているホルダと、
前記ホルダが嵌合し、コンタクトを有するソケットと、
を備え、
前記ホルダは、前記ケーブルを一体成形により保持しており、
前記ケーブルの前記絶縁被覆及び前記導体の一部を内部に埋設する基部と、
前記導体の少なくとも一部を覆い、前記ソケットとの嵌合側に向けて前記基部から延出する延出部と、
を備え、
前記ケーブルの前記導体において、前記ホルダと前記ソケットとが嵌合する嵌合状態で前記コンタクトと接触する部分を露出させ
前記延出部は、前記ホルダと前記ソケットとの嵌合方向と直交する方向に沿って配列されている前記ケーブルの複数の前記導体のうち互いに隣接する一の前記導体と他の前記導体とを隔て、前記方向における一の前記導体の端縁部と他の前記導体の端縁部との間に形成されている隔壁を有する、
コネクタ。
【請求項2】
前記延出部は、前記基部から前記ソケットとの嵌合側に向けて延出する前記ケーブルの前記導体の第1面と接触し、
前記ホルダは、前記嵌合状態で前記コンタクトと接触する前記ケーブルの前記導体の前記第1面と反対側に位置する第2面を露出させる、
請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記延出部は、前記導体の前記第1面の全体を覆う、
請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記ケーブルの前記導体は、先端部が前記延出部の内部に埋設された状態で前記ホルダと一体化している、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ケーブルの前記導体は、前記先端部において前記延出部側に折り曲げられている、
請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記延出部は、前記延出部から前記導体の前記コンタクトと接触する部分よりも外側に突出する前記隔壁を有する、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記嵌合方向と直交する方向における前記ケーブルの前記導体の前記端縁部は、前記隔壁の内部に埋設されている、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ソケットは、前記嵌合状態で前記隔壁を収容する収容部を備える、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記延出部は、前記基部と異なる樹脂材料によって前記基部と一体成形されているカバー部材を有し、
前記カバー部材が、前記ケーブルの前記導体の少なくとも一部を覆う、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記ホルダは、前記ホルダと前記ソケットとの嵌合方向と直交する方向における前記基部の両端から、前記ソケットとの嵌合側に向けて前記延出部よりも突出するガイド部を備える、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記ガイド部は、前記ケーブルの板厚方向において前記延出部よりも前記導体の前記コンタクトと接触する部分側に突出する、
請求項10に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記ソケットは、第1ロック部を備え、
前記ホルダは、
前記基部と連続して形成され、前記嵌合状態で前記第1ロック部と係合する第2ロック部と、
該第2ロック部に形成され、前記第1ロック部と前記第2ロック部との係合を解除する操作部と、
を備える、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平板状のケーブルと回路基板とを電気的に接続するために、ケーブルの挿入端部に取り付けられているホルダと、回路基板に実装されているソケットと、が互いに嵌合するコネクタが知られている。例えば、特許文献1には、ワンピース構造のホルダを採用し、組立工数の削減と歩留まりの改善とを可能にするフラットケーブル用のホルダを含むコネクタが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-033697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のコネクタでは、平板状のケーブルとホルダとが別体として構成されている。作業者等は、平板状のケーブルをホルダに挿入してケーブルを一度ホルダに保持させた状態で、ホルダをソケットに嵌合させる必要がある。この場合、作業者等がコネクタを用いて行う接続作業において、ケーブルをホルダに挿入する工程と、ケーブルを保持した状態のホルダをソケットに接続させる工程とが含まれ、作業性が低下していた。さらに、ホルダにケーブルをはめ込む構造となっているため、ケーブルに不用意な力が加わった場合、ホルダからケーブルが抜ける恐れがあった。すなわち、保持力についても懸念されている。
【0005】
このような問題点に鑑みてなされた本開示の目的は、接続作業における作業性が向上し、ケーブルとホルダとの保持力が高まるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の一実施形態に係るコネクタは、
導体と前記導体を覆う絶縁被覆とを有するケーブルを保持しているホルダと、
前記ホルダが嵌合し、コンタクトを有するソケットと、
を備え、
前記ホルダは、前記ケーブルを一体成形により保持しており、
前記ケーブルの前記絶縁被覆及び前記導体の一部を内部に埋設する基部と、
前記導体の少なくとも一部を覆い、前記ソケットとの嵌合側に向けて前記基部から延出する延出部と、
を備え、
前記ケーブルの前記導体において、前記ホルダと前記ソケットとが嵌合する嵌合状態で前記コンタクトと接触する部分を露出させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一実施形態に係るコネクタによれば、接続作業における作業性が向上し、ケーブルとホルダとの保持力が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係るコネクタと平板状のケーブルとを示す外観斜視図である。
図2図1のコネクタの分離状態を示す外観斜視図である。
図3図1のホルダと一体成形されていない状態の平板状のケーブルを示す外観斜視図である。
図4】一体成形されている状態の図1のホルダ及びケーブルを示す外観斜視図である。
図5】ケーブルと一体成形されている図1のホルダの正面図である。
図6図4のVI-VI矢線に沿った断面図である。
図7図1のソケット単体を示す前面視における外観斜視図である。
図8図1のソケット単体を示す後面視における外観斜視図である。
図9図1のIX-IX矢線に沿った断面図である。
図10】ケーブルと一体成形されている図1のホルダの変形例を示す図5に対応する正面図である。
図11図1のソケットの変形例を示す図7に対応する外観斜視図である。
図12】第2実施形態に係るコネクタと平板状のケーブルとを示す図2に対応する外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、本開示の一実施形態について詳細に説明する。以下の説明中の前後、左右、及び上下の方向は、図中の矢印の方向を基準とする。各矢印の方向は、異なる図面同士で互いに整合している。添付図面では、簡便な図示を目的として、後述するソケット20が実装されている回路基板の図示は省略する。
【0010】
以下の説明中で使用する「嵌合側」は、一例として前側を含む。「第2面側」は、一例として下側を含む。「嵌合方向」は、一例として前後方向を含む。「嵌合方向と直交する方向」は、一例として左右方向を含む。「板厚方向」は、一例として上下方向を含む。
【0011】
(第1実施形態)
図1乃至図9を参照しながら、本開示の第1実施形態について主に説明する。図1は、第1実施形態に係るコネクタ1と平板状のケーブル30とを示す外観斜視図である。図2は、図1のコネクタ1の分離状態を示す外観斜視図である。コネクタ1は、平板状のケーブル30と一体成形されているホルダ10と、ホルダ10が前後方向に嵌合するソケット20と、を有する。
【0012】
図3は、図1のホルダ10と一体成形されていない状態の平板状のケーブル30を示す外観斜視図である。図3を参照しながらケーブル30の構成の一例について主に説明する。図3では、一例としてケーブル30の前端部のみが示されており、以下では、図3に示すケーブル30の前端部について主に説明するが、同様の説明が、ケーブル30の後端部にも当てはまる。
【0013】
第1実施形態に係るコネクタ1のホルダ10と一体成形される平板状のケーブル30は、例えばフレキシブルフラットケーブル(FFC)である。以下では、ケーブル30はFFCであるとして説明するが、これに限定されない。ケーブル30は、コネクタ1を介して回路基板と電気的に接続される任意の平板状のケーブルであってよい。例えば、ケーブル30は、フレキシブルプリント回路基板(FPC)であってもよい。
【0014】
ケーブル30は、3つの導体31と、導体31を覆う絶縁被覆32と、を有する。絶縁被覆32は、左右方向に互いに離間した状態で配列されている3つの導体31を一体的に覆うカバーフィルムを含む。導体31及び絶縁被覆32は、前後方向に延在している。ケーブル30の前端部において、3つの導体31は絶縁被覆32から延出して外部に露出している。図3に示すとおり、絶縁被覆32から露出している導体31の先端は先端部311を構成する。同様に、絶縁被覆32から露出している導体31の上面は、第1面312を構成する。第1面312は、前後左右方向に延在する。すなわち、第1面312は、ケーブル30の板厚方向に直交し、ホルダ10とソケット20との嵌合方向に対して平行である。同様に、絶縁被覆32から露出している導体31の下面は、第2面313を構成する。同様に、絶縁被覆32から露出している導体31の左右方向の両縁は、端縁部314を構成する。絶縁被覆32の前端の左右方向の両端は、内側に向けて凹状に切り欠かれている切欠部321を構成する。
【0015】
図1及び図2を参照すると、ソケット20が実装されている回路基板は、図において例えば上下左右方向に沿って配置される。例えば、ホルダ10と一体成形されているケーブル30は、ソケット20が実装されている回路基板に対して垂直方向にソケット20に挿入される。ケーブル30は、一体成形されているホルダ10が前後方向に沿ってソケット20と嵌合することで、回路基板と電気的に接続される。このように、コネクタ1は、ホルダ10及びソケット20の2部品によって、ケーブル30と回路基板との電気的な接続を達成する。
【0016】
図4は、一体成形されている状態の図1のホルダ10及びケーブル30を示す外観斜視図である。図5は、ケーブル30と一体成形されている図1のホルダ10の正面図である。図6は、図4のVI-VI矢線に沿った断面図である。図4乃至図6を参照しながら、ケーブル30と一体成形されているホルダ10の構成について主に説明する。
【0017】
ホルダ10は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料によって形成されている。ホルダ10は、例えば任意の成形方法によってケーブル30と一体成形されている。成形方法は、例えばインサート成形及びアウトサート成形等の方法を含む。図4乃至図6に示すとおり、ホルダ10は、ケーブル30の絶縁被覆32及び導体31の一部が内部に埋設されている基部11を有する。基部11は、ホルダ10の後半部を構成し、ケーブル30の絶縁被覆32、及び絶縁被覆32から露出している導体31の一部を一体的に覆う。
【0018】
図6に示すとおり、ホルダ10は、ケーブル30の導体31の少なくとも一部を覆い、ソケット20との嵌合側に向けて基部11から延出する延出部12を有する。より具体的には、延出部12は、ケーブル30の導体31における先端部311に向けて基部11から突出し、ケーブル30の導体31の第1面312と接触する。延出部12は、第1面312の全体を覆う。延出部12は、基部11と異なる樹脂材料によって基部11と一体成形されているカバー部材121を有する。カバー部材121は、ソケット20との嵌合側に向けて基部11から延出するケーブル30の導体31における第1面312と接触する。カバー部材121は、第1面312の全体を覆う。加えて、カバー部材121は、基部11と一体成形されている部分においてもケーブル30の導体31の上面及び絶縁被覆32の上面と接触する。
【0019】
カバー部材121は、基部11と異なる任意の樹脂材料によって基部11と一体成形されていてもよい。例えば、カバー部材121を構成する樹脂材料は、ケーブル30の導体31を流れる電流により発生する熱を効率良く拡散させることが可能な、熱伝導性の良い材料を含んでもよい。
【0020】
ホルダ10は、第1面312と反対側の面を構成し、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で後述するソケット20のコンタクト22と接触するケーブル30の導体31の第2面313を露出させる。このように、ホルダ10は、ケーブル30の導体31において、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で後述するコンタクト22と接触する部分を露出させる。コネクタ1のホルダ10は、ケーブル30と一体成形された状態で、ケーブル30の導体31を露出させる。例えば、ケーブル30の導体31に別部品の端子等を接続させてケーブル30の導体31の代わりに当該端子等を露出させるような従来のコネクタとは異なり、コネクタ1のホルダ10は、ケーブル30を構成する導体31の第2面313を直接露出させる。
【0021】
ケーブル30の導体31は、その先端部311においてホルダ10の延出部12側に折り曲げられ、先端部311が延出部12の内部に埋設された状態でホルダ10と一体化している。より具体的には、図6における断面視においてケーブル30の導体31は、その先端部311がL字状に上方に折り曲げられ、折り曲げられた部分が延出部12によって一体的に覆われた状態でホルダ10と一体化している。
【0022】
図5に示すとおり、延出部12は、ホルダ10とソケット20との嵌合方向と直交する方向に沿って配列されているケーブル30の複数の導体31のうち互いに隣接する導体31同士を隔て、かつ導体31の板厚よりも大きい長さで延出部12から導体31の板厚方向に突出する隔壁122を有する。より具体的には、隔壁122は、互いに隣接する導体31同士を隔て、かつ延出部12から導体31の第2面313よりも外側、すなわち下側に突出する。隔壁122は、互いに隣接する導体31同士の間で絶縁破壊による短絡等の電気的な課題を抑制するために必要となる沿面距離に応じて任意の突出量で延出部12から突出する。すなわち、隔壁122は、導体31を流れる電流の値に応じて最低限必要となる沿面距離が得られるような突出量で延出部12から突出する。
【0023】
図5では、嵌合方向と直交する方向におけるケーブル30の導体31の端縁部314は、隔壁122の内部に埋設されておらず、延出部12の一部を構成する樹脂材料を挟んで隔壁122の左右方向の側面と離間する。
【0024】
図4に示すとおり、ホルダ10は、ホルダ10とソケット20との嵌合方向と直交する方向における基部11の両端から、ソケット20との嵌合側に向けて延出部12よりも突出するガイド部13を有する。すなわち、ガイド部13の前端は、延出部12の前端よりもソケット20との嵌合側に位置する。左右一対のガイド部13は、その間に延出部12を挟んで、基部11及び延出部12と連続して形成されている。ガイド部13は、ケーブル30の板厚方向において延出部12よりも第2面313側に突出する。より具体的には、ガイド部13の下端は、延出部12の隔壁122の下端よりもさらに下側に位置する。
【0025】
図2に示すとおり、ホルダ10は、基部11の上部において基部11と連続して形成され、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で後述するソケット20のロック部214と係合するロック部14を有する。ロック部14は、例えば係合爪を含む。ロック部14は、このような構成に限定されず、後述するソケット20のロック部214と共にホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態を実現可能な任意の構成を含んでもよい。例えば、ロック部14は、係合爪に代えて又は加えて、係合孔及び係合凹部等を含んでもよい。
【0026】
ホルダ10は、ロック部14に形成され、後述するソケット20のロック部214とロック部14との係合を解除する操作部15を有する。例えば、操作部15は、作業者又は製造装置等から受ける下方への押圧力によってロック部14の係合爪の先端部を上方へと変位させ、後述するソケット20のロック部214とロック部14との係合を解除する。
【0027】
図7は、図1のソケット20単体を示す前面視における外観斜視図である。図8は、図1のソケット20単体を示す後面視における外観斜視図である。図7及び図8を参照しながら、ケーブル30と一体成形されているホルダ10と嵌合するソケット20の構成について主に説明する。
【0028】
ソケット20は、外枠を構成するインシュレータ21と、インシュレータ21に取り付けられているコンタクト22及び金具23と、を有する。ソケット20は、例えば、インシュレータ21に対して前方から後方へとコンタクト22を圧入し、インシュレータ21に対して後方から前方へと金具23を圧入することで組み立てられる。
【0029】
インシュレータ21は、絶縁性かつ耐熱性の合成樹脂材料によって形成されている、角筒状の部材である。図8に示すとおり、インシュレータ21は、後面から内側に向けて形成され、その内部の略全体にわたり凹設されている挿入溝211を有する。挿入溝211は、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態でホルダ10の延出部12及びガイド部13を収容する。
【0030】
図7に示すとおり、インシュレータ21は、前面の下部に凹設されているコンタクト取付溝212を有する。コンタクト取付溝212には、コンタクト22が圧入されている。インシュレータ21は、左右両側の前端部に凹設されている金具取付溝213を有する。金具取付溝213には、金具23が圧入されている。インシュレータ21は、その上面の後方中央部に突設されているロック部214を有する。ロック部214は、ホルダ10のロック部14と共にホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態を実現可能な任意の構成を含んでもよい。例えば、ロック部214は、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態でホルダ10のロック部14と係合する係合突起を含む。
【0031】
図8に示すとおり、インシュレータ21は、挿入溝211において、コンタクト取付溝212の間に形成されている収容部215を有する。より具体的には、収容部215は、左右方向において一対のコンタクト取付溝212に挟まれるように形成されている。収容部215は、隔壁122に対応する部分が凹部になるように形成されている。収容部215は、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で、ホルダ10の隔壁122を収容する。
【0032】
図7及び図8に示すとおり、コンタクト22は、例えば、リン青銅、ベリリウム銅、若しくはチタン銅を含むばね弾性を備えた銅合金、又はコルソン系銅合金の薄板を順送金型(スタンピング)及び曲げ加工等を用いて図に示す形状に成形加工したものである。コンタクト22の表面には、ニッケルめっきで下地を形成した後に、金又は錫等によるめっきが施されている。
【0033】
ソケット20は、ケーブル30の導体31の数に対応して3つのコンタクト22を有する。3つのコンタクト22は、コンタクト取付溝212に取り付けられ、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で3つの導体31とそれぞれ接触するように左右方向に互いに離間した状態で配列されている。
【0034】
コンタクト22は、下部の略全体を構成し、前後方向に延在する基部221を有する。コンタクト22は、基部221の前端部からL字状に屈曲して下方に延出する実装部222を有する。コンタクト22は、基部221の後端部からU字状に屈曲して前方へと延出する接触部223を有する。
【0035】
金具23は、任意の金属材料の薄板を順送金型(スタンピング)及び曲げ加工等を用いて図に示す形状に成形加工したものである。金具23は、金具取付溝213に取り付けられ、インシュレータ21の左右両側の前端部に配置されている。
【0036】
金具23は、上下前後にわたって延在している基部231を有する。金具23は、基部231の前端部からL字状に屈曲して左右方向の外側に延出する実装部232を有する。
【0037】
以上のような構造のソケット20では、回路基板の実装面に形成されている回路パターンに対して、コンタクト22の実装部222がはんだ付けされる。当該実装面に形成されている接地パターン等に対して、金具23の実装部232がはんだ付けされる。以上により、ソケット20は、回路基板に対して実装される。回路基板の実装面には、例えば、CPU、コントローラ、及びメモリ等を含むソケット20とは別の電子部品が実装される。
【0038】
図9は、図1のIX-IX矢線に沿った断面図である。図9を参照しながら、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態における各構成部の機能について主に説明する。
【0039】
ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態において、ホルダ10のロック部14とソケット20のロック部214とは、互いに係合している。このとき、ホルダ10の延出部12とガイド部13とは、ソケット20の挿入溝211に収容されている。ホルダ10から露出しているケーブル30の導体31の第2面313は、ソケット20の挿入溝211の内部に位置しているコンタクト22の接触部223と接触している。このように、コネクタ1では、ケーブル30を構成する導体31がソケット20のコンタクト22と直接接触している。
【0040】
以上のような第1実施形態に係るコネクタ1によれば、接続作業に関連する部品点数が低減し、接続作業における作業性が向上する。より具体的には、平板状のケーブル30とホルダ10とが一体成形されていることで、作業者等は、平板状のケーブル30をホルダ10に挿入してケーブル30を一度ホルダ10に保持させる作業工程を省略することができる。作業者等は、接続作業に関連する部品としてケーブル30と一体化されたホルダ10、及びソケット20のみを取り扱えばよい。したがって、作業者等がケーブル30、ホルダ10、及びソケット20をそれぞれ別部品として取り扱うような従来のコネクタと比較して、接続作業における作業性が向上する。
【0041】
平板状のケーブル30とホルダ10とが一体成形されていることで、ホルダ10によるケーブル30の保持力が向上する。例えば、ケーブル30がホルダ10の基部11の内部に埋設されていることで、ケーブル30をホルダ10から引き抜こうとする力に対するホルダ10の保持力が向上する。これにより、ホルダ10からのケーブル30の意図しない抜けが抑制可能である。結果として、ケーブル30が意図せず抜けることで生じるホルダ10及びケーブル30の破損が抑制される。したがって、コネクタ1及びケーブル30の製品としての信頼性が向上する。
【0042】
ケーブル30が切欠部321を有し、切欠部321を含めてケーブル30とホルダ10とが一体成形されていることで、ホルダ10によるケーブル30の保持力がさらに向上する。例えば、ケーブル30の切欠部321がホルダ10の基部11の内部に埋設されていることで、ケーブル30をホルダ10から引き抜こうとしても切欠部321が基部11に引っ掛かり、ケーブル30のホルダ10からの抜けが抑制可能である。
【0043】
例えば、作業者等がケーブル、ホルダ、及びソケットをそれぞれ別部品として取り扱う従来のコネクタでは、コネクタを組み立てるときに、嵌合したケーブルとホルダとの間、及び嵌合したホルダとソケットとの間の両方で所定の空隙が形成されやすくなる。これにより、ケーブルの導体とソケットのコンタクトとの相対位置がずれて、互いに接触しなかったり、隣接する別のコンタクトとケーブルの導体とが接触したりする恐れもある。結果として、電気的な接続が正確に得られない恐れもある。
【0044】
コネクタ1では、平板状のケーブル30とホルダ10とが一体成形されていることで、ケーブル30とホルダ10との間に空隙が形成されず、ホルダ10に対するケーブル30の位置が固定される。より具体的には、ケーブル30の導体31がホルダ10に対して強固に固定される。したがって、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態であっても、ケーブル30の導体31とソケット20のコンタクト22との接触部分の位置ずれが上述した従来のコネクタよりも抑制される。
【0045】
ケーブル30の導体31におけるコンタクト22と接触する部分、すなわち第2面313がホルダ10から露出していることで、ケーブル30の導体31を直接用いて、ソケット20のコンタクト22との電気的な接続が容易に得られる。例えば、ソケット20のコンタクト22との電気的な接続を得るためにケーブル30の導体31とは異なる端子等の付加的な部品を用いる必要がなく、コネクタ1の製造に必要となる部品点数が低減する。したがって、コネクタ1の生産性が向上し、コストが低減する。
【0046】
ケーブル30の導体31の先端部311が延出部12の内部に埋設されていることで、例えば製造上の問題等によってケーブル30の先端部311の破断面にめっきが施されていない場合であっても、酸化等の腐食が抑制可能である。これにより、ケーブル30の劣化が抑制され、コネクタ1、より具体的にはホルダ10に取り付けられているケーブル30の製品としての信頼性が向上する。同様に、ケーブル30の導体31の先端部311が延出部12の内部に埋設されていることで、何らかの要因によってケーブル30の先端部311がめくれてホルダ10から剥がれるような可能性が低減する。加えて、導体31の先端部311が延出部12側に屈曲しているので、ケーブル30と一体成形されているホルダ10とソケット20とを嵌合させる際に、ホルダ10がソケット20に対して誘い込まれやすくなる。したがって、嵌合作業における作業性が向上する。
【0047】
延出部12からケーブル30の導体31の第2面313よりも外側に突出する隔壁122をホルダ10が有することで、ホルダ10は、ケーブル30の複数の導体31のうち互いに隣接する導体31同士の接触を抑制することができる。これにより、コネクタ1の電気的な信頼性が向上する。加えて、適切な沿面距離が得られるように隔壁122が突出することで、導体31に大電流を流すことも可能となる。より具体的には、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で、ホルダ10の隔壁122がソケット20の収容部215に収容された際に、互いに隣接する導体31同士の接触を抑制すると同時に適切な沿面距離を得ることができる。製造が容易であることから導体31の第2面313に沿って面一で一体成形しようとするのが通常であるが、第1実施形態に係るコネクタ1では、このように大電流を伴う信号伝送に対応するべく隔壁122が意図的に形成されている。結果として、隔壁122により、隣接する導体31の間で生じる短絡等の電気的な不具合が抑制され、大電流を伴う信号伝送における伝送特性が向上する。
【0048】
カバー部材121は、ケーブル30の導体31の第1面312と接触することで、ケーブル30とホルダ10とが一体成形されるときに、ケーブル30の導体31を上方から下方に向けて押さえつけることができる。これにより、カバー部材121は、ケーブル30の導体31が金型内で上下方向に意図せずに動いたり折れ曲がったりすることを抑制可能である。したがって、ケーブル30とホルダ10との一体成形が容易となり、生産性が向上する。延出部12を構成するカバー部材121が第1面312の全体を覆うことで、以上のような効果がより顕著になる。
【0049】
カバー部材121は、例えば熱伝導性の良い材料を含む樹脂材料によって構成されることで、ケーブル30の導体31を流れる電流により発生する熱を効率良く拡散させることができる。したがって、ケーブル30の導体31の第1面312における放熱性が向上する。結果として、大電流を伴う信号伝送においても熱による不具合が抑制され、コネクタ1の製品としての信頼性が向上する。
【0050】
ガイド部13は、ソケット20との嵌合側に向けて延出部12よりも突出し、ケーブル30の板厚方向において延出部12よりも第2面313側に突出する。これにより、ガイド部13は、ケーブル30と一体化されたホルダ10がソケット20に挿入されるときであっても、ケーブル30の導体31の第2面313がソケット20のインシュレータ21等に接触して破損することを抑制可能である。このように、ガイド部13は、ソケット20に対するホルダ10の挿入作業を容易にし、コネクタ1の製品としての信頼性を向上させる。
【0051】
ホルダ10のロック部14と、ソケット20のロック部214とは、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態で互いに係合することで、ホルダ10とソケット20との嵌合状態を強固に維持可能である。加えて、ロック部14に形成されている操作部15をホルダ10が有することで、作業者等は、ホルダ10のロック部14と、ソケット20のロック部214との係合を解除して、嵌合状態にあるホルダ10とソケット20とを容易に分離させることができる。このように、ホルダ10のロック部14及びソケット20のロック部214により、ホルダ10及びソケット20の嵌合作業及び分離作業が容易になる。
【0052】
第1実施形態では、ケーブル30の導体31の先端部311が延出部12の内部に埋設されていると説明したが、これに限定されない。例えば、ケーブル30の導体31の先端部311の破断面に対してめっきを容易に施すことが可能であれば、ケーブル30の導体31の先端部311が延出部12の内部に埋設されていなくてもよい。このとき、ケーブル30の導体31は、その先端部311において延出部12側に折り曲げられずに、直線状に基部11から延出していてもよい。
【0053】
第1実施形態では、ケーブル30の導体31は、先端部311において延出部12側に折り曲げられた状態で、先端部311が延出部12の内部に埋設されてホルダ10と一体化していると説明したが、これに限定されない。例えば、ケーブル30の導体31は、先端部311が延出部12側に折り曲げられずに、直線状に基部11から延出している状態で、先端部311が延出部12の内部に埋設されてホルダ10と一体化していてもよい。
【0054】
第1実施形態では、延出部12からケーブル30の導体31の第2面313よりも外側に突出する隔壁122をホルダ10が有すると説明したが、これに限定されない。例えば、コネクタ1の電気的な信頼性が維持されるのであれば、延出部12は、第2面313よりも外側に突出する隔壁122を有さずに、ケーブル30の導体31の第2面313と面一に形成されていてもよい。
【0055】
第1実施形態では、延出部12を構成するカバー部材121は、基部11と異なる樹脂材料によって基部11と一体成形されていると説明したが、これに限定されない。例えば、カバー部材121は、基部11と同一の樹脂材料によって基部11と一体成形されていてもよい。
【0056】
第1実施形態では、ガイド部13は、ソケット20との嵌合側に向けて延出部12よりも突出し、ケーブル30の板厚方向において延出部12よりも第2面313側に突出すると説明したが、これに限定されない。ガイド部13は、ソケット20に対するホルダ10の挿入作業を容易にすることができる任意の形状でホルダ10に形成されていてもよい。
【0057】
第1実施形態では、操作部15を含むホルダ10のロック部14、及びソケット20のロック部214により、ホルダ10及びソケット20の嵌合状態及び分離状態が実現されると説明したが、これに限定されない。コネクタ1は、嵌合作業及び分離作業を容易にする他の任意の構成を有してもよい。
【0058】
図10は、ケーブル30と一体成形されている図1のホルダ10の変形例を示す図5に対応する正面図である。上記の第1実施形態では、嵌合方向と直交する方向におけるケーブル30の導体31の端縁部314は、隔壁122の内部に埋設されていないと説明したが、これに限定されない。図10に示すとおり、ケーブル30の導体31の端縁部314は、隔壁122の内部に埋設されていてもよい。これにより、ケーブル30の導体31がホルダ10に対してより強固に固定される。したがって、ホルダ10とソケット20とが嵌合する嵌合状態であっても、ケーブル30の導体31とソケット20のコンタクト22との接触部分の位置ずれがさらに抑制される。加えて、ホルダ10による導体31の保持力が向上するので、例えば導体31がめくれてホルダ10から剥がれるような可能性が低減する。
【0059】
図11は、図1のソケット20の変形例を示す図7に対応する外観斜視図である。上記の第1実施形態では、ホルダ10と一体成形されているケーブル30は、ソケット20が実装されている回路基板に対して垂直方向にソケット20に挿入されると説明したが、これに限定されない。図11に示すとおり、ソケット20が実装されている回路基板は、図において例えば前後左右方向に沿って配置されてもよい。このとき、ホルダ10と一体成形されているケーブル30は、ソケット20が実装されている回路基板に対して平行にソケット20に挿入されてもよい。
【0060】
(第2実施形態)
図12を参照しながら、本開示の第2実施形態について主に説明する。図12は、第2実施形態に係るコネクタ1と平板状のケーブル30とを示す図2に対応する外観斜視図である。第2実施形態に係るコネクタ1では、延出部12がカバー部材121を有さない点で第1実施形態と相違する。その他の構成、機能、効果、及び変形例等については、第1実施形態と同様であり、対応する説明が、第2実施形態に係るコネクタ1においても当てはまる。以下では、第1実施形態と同様の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。第1実施形態と異なる点について主に説明する。
【0061】
第2実施形態では、延出部12は、基部11と同一の樹脂材料によって基部11と連続して形成されている。例えば、第2実施形態では、延出部12は、同一の樹脂材料により、基部11を含む他の全ての構成部と共に一回の工程によって、ケーブル30と一体成形されてもよい。これに限定されず、ホルダ10とケーブル30とは、任意の方法により互いに一体成形されてもよい。例えば、初めに基部11のみがケーブル30と一体成形され、その後、基部11と同一の樹脂材料の延出部12を含む他の全ての構成部がケーブル30と一体成形されてもよい。より具体的には、ホルダ10とケーブル30とを一体成形する工程は、基部11のみをケーブル30と一体成形する第1工程と、基部11と同一の樹脂材料の延出部12を含む他の全ての構成部をケーブル30と一体成形する第2工程と、を含んでもよい。このように、2回の工程によってホルダ10とケーブル30とを一体成形することで、ホルダ10の基部11に対するケーブル30の位置決めが第1工程の段階で行われ、ケーブル30の位置がある程度固定された状態で、第2工程においてホルダ10全体をケーブル30と一体成形することが可能となる。したがって、ケーブル30とホルダ10との一体成形が容易となり、生産性が向上する。
【0062】
以上のような第2実施形態に係るコネクタ1によれば、延出部12がカバー部材121を有さないことで、一体成形の作業を行うために必要な部品点数が低減可能である。したがって、ケーブル30とホルダ10との一体成形が容易となり、コネクタ1の生産性が向上する。
【0063】
第2実施形態では、図12に示すとおり、延出部12は、ケーブル30の導体31の全体を覆うように基部11と連続して形成されているが、これに限定されない。例えば、延出部12は、1つ以上の貫通孔を有していてもよい。当該貫通孔において、ケーブル30の導体31の第1面312がホルダ10から露出する。
【0064】
延出部12がこのような貫通孔を有することで、ケーブル30とホルダ10とが一体成形されるときに、貫通孔に対応する治具を用いて、ケーブル30の導体31を貫通孔を通じて上方から下方に向けて直接押さえつけることができる。これにより、カバー部材121は、ケーブル30の導体31が金型内で上下方向に意図せずに動いたり折れ曲がったりすることを抑制可能である。したがって、ケーブル30とホルダ10との一体成形が容易となり、生産性が向上する。加えて、延出部12が貫通孔を有することで、ケーブル30の導体31を流れる電流により発生する熱を導体31の第1面312側で効率良く拡散させることができる。したがって、ケーブル30の導体31の第1面312における放熱性が向上する。結果として、大電流を伴う信号伝送においても熱による不具合が抑制され、コネクタ1の製品としての信頼性が向上する。
【0065】
本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
【0066】
例えば、上述した各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
【0067】
上記では、ケーブル30の前端部において、3つの導体31が絶縁被覆32から延出して外部に露出していると説明したが、これに限定されない。ケーブル30は、第2面313のみが露出し、第2面313以外の構成部が全て絶縁被覆32により覆われた状態で構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 コネクタ
10 ホルダ
11 基部
12 延出部
121 カバー部材
122 隔壁
13 ガイド部
14 ロック部(第2ロック部)
15 操作部
20 ソケット
21 インシュレータ
211 挿入溝
212 コンタクト取付溝
213 金具取付溝
214 ロック部(第1ロック部)
215 収容部
22 コンタクト
221 基部
222 実装部
223 接触部
23 金具
231 基部
232 実装部
30 ケーブル
31 導体
311 先端部
312 第1面
313 第2面
314 端縁部
32 絶縁被覆
321 切欠部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12