(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20221219BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20221219BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20221219BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20221219BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20221219BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
G02F1/1333
G09F9/30 310
G09F9/30 349E
G09F9/30 309
G09F9/00 336E
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/02
(21)【出願番号】P 2019118587
(22)【出願日】2019-06-26
【審査請求日】2021-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊沢 真於
(72)【発明者】
【氏名】宅間 雅明
(72)【発明者】
【氏名】川上 久徳
【審査官】新井 重雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0062773(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105448204(CN,A)
【文献】特開2019-053205(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0047938(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0340855(US,A1)
【文献】特開2014-132319(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0169515(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
G02F 1/1333
G09F 9/00
H01L 51/50
H01L 27/32
H05B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出し
、
前記第2支持部及び前記第3支持部は、前記第1支持部とは異なる材料によって形成されている、表示装置。
【請求項2】
前記第1支持部は、偏光板である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルは、第1樹脂基板と、第2樹脂基板と、前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板との間に設けられた液晶層と、前記第1領域において前記液晶層を封止するシールと、を備えている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出し、
前記表示パネルは、第1樹脂基板と、第2樹脂基板と、前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板との間に設けられた液晶層と、前記第1領域において前記液晶層を封止するシールと、を備え、
前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられるとともに、前記第2領域に設けられ、
前記支持基材は、前記第1樹脂基板に接着され、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記シールに重畳している、
表示装置。
【請求項5】
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出し、
前記表示パネルは、第1樹脂基板と、第2樹脂基板と、前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板との間に設けられた液晶層と、前記第1領域において前記液晶層を封止するシールと、を備え、
前記第1樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記第2樹脂基板は、前記第1領域に設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられ、
前記支持基材は、前記第1樹脂基板に接着され、
前記第2樹脂基板の端部は、前記表示領域と前記第1溝との間に位置している、
表示装置。
【請求項6】
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出し、
前記表示パネルは、第1樹脂基板と、第2樹脂基板と、前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板との間に設けられた液晶層と、前記第1領域において前記液晶層を封止するシールと、を備え、
前記第1樹脂基板は、前記第1領域に設けられ、
前記第2樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられ、
前記支持基材は、前記第2樹脂基板に接着され、
前記第1樹脂基板の端部は、前記表示領域と前記第1溝との間に位置している、
表示装置。
【請求項7】
前記第1領域に重畳する照明装置を備え、
前記表示パネルは、前記第1乃至第4溝に沿ってそれぞれ折り曲げられ、
前記第1支持部は、前記照明装置を挟んで、前記第3支持部及び前記第5支持部に重畳し、
前記照明装置は、前記第1方向において前記第2支持部と対向する第1側面と、前記第2方向において前記第4支持部と対向する第2側面と、を有している、請求項1乃至
6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1溝及び前記第2溝のピッチ、及び、前記第3溝及び前記第4溝のピッチは、前記照明装置の厚さ分に相当する、請求項
7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1領域は、第1エッジを有し、
前記第2領域は、前記第1エッジに繋がった第2エッジを有し、
前記第3領域は、前記第1エッジに繋がった第3エッジを有し、
前記第1乃至第3エッジは、前記第1方向及び前記第2方向のいずれとも異なる方向に延出している、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1乃至第3エッジは、同一直線上に延出している、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2エッジまで延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第3エッジまで延出している、請求項
9または
10に記載の表示装置。
【請求項12】
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出し、
前記表示パネルは、非表示領域である第4領域を有し、
前記第1領域及び前記第4領域は、前記第1方向に隣接し、
前記第1領域は、前記第2領域と前記第4領域との間に位置し、
前記支持基材は、前記第4領域に重畳する第6支持部及び第7支持部と、前記第1支持部と前記第6支持部との間の第5溝と、前記第6支持部と前記第7支持部との間の第6溝と、を有し、
前記第5溝及び前記第6溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第5溝及び前記第6溝のピッチは、前記第1溝及び前記第2溝のピッチより大きい、
表示装置。
【請求項13】
前記第1領域に重畳する照明装置を備え、
前記表示パネルは、前記第1乃至第6溝に沿ってそれぞれ折り曲げられ、
前記第1支持部は、前記照明装置を挟んで、前記第7支持部に重畳し、
前記照明装置は、前記第1方向において前記第6支持部と対向する光源を備えている、請求項
12に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の狭額縁化の要求が高まっている。狭額縁化を実現するための一手法として、例えば、可撓性を有するシート状の表示パネルのうち、表示領域の外側の領域を折り曲げる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、狭額縁化が可能な表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態によれば、
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出している、表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの構成例を示す分解斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す表示パネルPNLをカバー部材CG側から見た平面図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す表示パネルPNLを照明装置IL側から見た平面図である。
【
図5】
図5は、角部C1を含む領域において、表示パネルPNLが折り曲げられた状態を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、第1方向Xに沿った表示装置DSPの断面図である。
【
図7】
図7は、第2方向Yに沿った表示装置DSPの断面図である。
【
図8】
図8は、
図6に示す第2領域A2の近傍における表示装置DSPの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
図1は、本実施形態に係る表示装置DSPの構成例を示す分解斜視図である。一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本実施形態においては、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面を見ることを平面視という。
【0009】
本実施形態において、表示装置DSPは、表示素子として液晶素子を有する液晶表示装置である。しかしながら、表示装置DSPは、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子、あるいは、電気泳動型素子、マイクロ発光ダイオード等の表示素子を有する表示装置であってもよい。
【0010】
表示装置DSPは、照明装置ILと、折り曲げ可能なシート状の表示パネルPNLと、偏光板PL2と、透明な接着剤ADと、透明なカバー部材CGと、配線基板PC1及びPC2と、を備えている。なお、表示パネルPNLは、第3方向Zにおいて、偏光板PL1と偏光板PL2との間に設けられるが、
図1では照明装置ILと表示パネルPNLとの間の偏光板PL1の図示を省略している。
【0011】
表示パネルPNLは、第1領域A1と、第2領域A2と、第3領域A3と、第4領域A4と、第5領域A5と、を有している。第1領域A1は、表示領域DAを含んでいる。第1領域A1は、略四角形であり、一例では、第1方向Xに長い長方形状である。なお、第1領域A1は、四角形に限らず、他の多角形であってもよい。第2領域A2、第3領域A3、第4領域A4、及び、第5領域A5は、非表示領域NDAである。第2領域A2及び第4領域A4は第2方向Yに沿って延出し、第3領域A3及び第5領域A5は第1方向Xに沿って延出している。
第1領域A1及び第2領域A2は第1方向Xに隣接し、第1領域A1及び第3領域A3は第2方向Yに隣接している。同様に、第4領域A4及び第1領域A1は第1方向Xに隣接し、第5領域A5及び第1領域A1は第2方向Yに隣接している。
【0012】
表示パネルPNLは、少なくとも交差する2方向に沿って折り曲げ可能である。
図1に示した例では、表示パネルPNLは、4つの折り曲げ線FL1、FL2、FL3、及び、FL4において折り曲げ可能である。折り曲げ線FL1乃至FL4は、いずれも山折りの折り曲げ線である。すなわち、第2領域A2乃至第5領域A5は、折り曲げ線FL1乃至FL4において、それぞれ第1領域A1から下側(すなわち照明装置IL側)に向かって折り曲げられている。
折り曲げ線FL1、FL2、FL3、及び、FL4は、第1領域A1の4つの辺に相当する。折り曲げ線FL1は第1領域A1と第2領域A2との間に位置し、折り曲げ線FL2は第1領域A1と第3領域A3との間に位置し、折り曲げ線FL3は第1領域A1と第4領域A4との間に位置し、折り曲げ線FL4は第1領域A1と第5領域A5との間に位置している。折り曲げ線FL1及びFL3は第2方向Yに沿って延出し、折り曲げ線FL2及びFL4は第1方向Xに沿って延出している。
【0013】
但し、第2領域A2と第3領域A3との間、第3領域A3と第4領域A4との間、第4領域A4と第5領域A5との間、及び、第5領域A5と第2領域A2との間のそれぞれの領域は除去されており、第2領域A2、第3領域A3、第4領域A4、及び、第5領域A5は互いに離間している。また、第1領域A1の4つの角部C1、C2、C3、及び、C4の各々は、直角であるとは限らず、
図1に示すように面取りされている場合がある。この場合、角部C1乃至C4においては、折り曲げ線FL1、FL2、FL3、及び、FL4は互いに交差しない。
【0014】
図1に示すように、第1領域A1の第1方向Xに沿った長さLxは、折り曲げ線FL2及びFL4より長い。また、第1領域A1の第2方向Yに沿った長さLyは、折り曲げ線FL1及びFL3より長い。長さLxは、折り曲げ線FL1と折り曲げ線FL3との間隔に相当する。長さLyは、折り曲げ線FL2と折り曲げ線FL4との間隔に相当する。
【0015】
第2領域A2は、角部C1と角部C4との間で第1領域A1に繋がっている。第3領域A3は、角部C1と角部C2との間で第1領域A1に繋がっている。第4領域A4は、角部C2と角部C3との間で第1領域A1に繋がっている。第5領域A5は、角部C3と角部C4との間で第1領域A1に繋がっている。
【0016】
配線基板PC1は、第5領域A5において表示パネルPNLに電気的に接続されている。配線基板PC1は、折り曲げ可能なフレキシブル配線基板である。配線基板PC2は、配線基板PC1に電気的に接続されている。配線基板PC2は、一例では、配線基板PC1よりも硬質の配線基板であるが、フレキシブル配線基板であってもよい。
なお、本実施形態では、2枚の配線基板PC1及びPC2を設ける例を示したが、2枚の配線基板PC1及びPC2の代わりに1枚の配線基板を設けてもよい。配線基板が1枚の場合は、配線基板として折り曲げ可能なフレキシブル配線基板を設ければよい。
【0017】
照明装置ILは、第3方向Zにおいて表示パネルPNLの第1領域A1に重畳している。照明装置ILは、点線で示す複数の光源LSを備えている。複数の光源LSは、第2方向Yに並び、第1方向Xに向かって光を出射する。
偏光板PL2は、第3方向Zにおいて第1領域A1に重畳し、表示パネルPNLに接着されている。一方、偏光板PL2は、第2領域A2、第3領域A3、第4領域A4、及び、第5領域A5には重畳していない。
カバー部材CGは、第3方向Zにおいて第1領域A1に重畳している。カバー部材CGは、接着剤ADにより偏光板PL2に接着されている。
【0018】
図2は、
図1に示す表示パネルPNLをカバー部材CG側から見た平面図である。
表示パネルPNLは、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、液晶層LCと、を備えている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、第3方向Zにおいて重畳し、シールSEによって互いに接着されている。シールSEは、表示領域DAを囲み、非表示領域NDAに設けられている。
図2に示した例では、シールSEは、斜線で示すように、第1領域A1の外周に設けられるとともに、第2領域A2、第3領域A3、第4領域A4、及び、第5領域A5のほぼ全域にわたって設けられている。液晶層LCは、シールSEで囲まれた領域内に位置している。
【0019】
第1基板SUB1は、第2基板SUB2より第2方向Yに沿って延出した実装部MTを備えている。
図2に示す例では、実装部MTは、第5領域A5に位置している。配線基板PC1は、実装部MTに実装されている。
【0020】
表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、複数の走査線G、複数の信号線S、及び、複数の画素PXを備えている。ここで、画素PXとは、画素信号に応じて個別に制御することができる最小単位に相当する。
図2に示す例では、走査線Gは、第1方向Xに沿って延出し、第2方向Yに間隔をおいて並んでいる。信号線Sは、第2方向Yに沿って延出し、第1方向Xに間隔をおいて並んでいる。画素PXは、第1方向X及び第2方向Yに沿ってマトリクス状に配置されている。
【0021】
各画素PXは、
図2において下側に示すように、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC(液晶素子)等を備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成されている。走査線Gは、第1方向Xに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。信号線Sは、第2方向Yに並んだ画素PXの各々におけるスイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEの各々は、複数の画素PXに亘って配置された共通電極CEと対向し、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって液晶層LCを駆動している。保持容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。走査線G、信号線S、スイッチング素子SW、及び、画素電極PEは、例えば第1基板SUB1に設けられている。共通電極CEは、第1基板SUB1に設けられてもよいし、第2基板SUB2に設けられてもよい。
【0022】
図2において点線で示す照明装置ILは、表示パネルPNLの第1領域A1に重畳している。また、光源LSは、第1領域A1における非表示領域NDA(つまり、表示領域DAと第4領域A4との間の領域)に重畳している。
【0023】
図3は、
図1に示す表示パネルPNLを照明装置IL側から見た平面図である。
支持基材100は、
図3において斜線で示すように、表示パネルPNLの照明装置IL側(あるいは表示パネルPNLの背面側)に接着されている。このような支持基材100は、表示パネルPNLよりも高い剛性を有している。一例では、支持基材100は、表示パネルPNLの照明装置IL側に設けられる偏光板PL1であるが、他の樹脂製のフィルムであってもよい。
【0024】
支持基材100は、第1支持部101と、第2支持部102と、第3支持部103と、第4支持部104と、第5支持部105と、第6支持部106と、第7支持部107と、第8支持部108と、第9支持部109と、を有している。
【0025】
第1支持部101は、第1領域A1に重畳している。第2支持部102及び第3支持部103は、第2領域A2に重畳している。第4支持部104及び第5支持部105は、第3領域A3に重畳している。第6支持部106及び第7支持部107は、第4領域A4に重畳している。第8支持部108及び第9支持部109は、第5領域A5に重畳している。
【0026】
また、支持基材100は、第1溝111と、第2溝112と、第3溝113と、第4溝114と、第5溝115と、第6溝116と、第7溝117と、第8溝118と、を有している。第1溝111は第1支持部101と第2支持部102との間に位置し、第2溝112は第2支持部102と第3支持部103との間に位置している。第3溝113は第1支持部101と第4支持部104との間に位置し、第4溝114は第4支持部104と第5支持部105との間に位置している。第5溝115は第1支持部101と第6支持部106との間に位置し、第6溝116は第6支持部106と第7支持部107との間に位置している。第7溝117は第1支持部101と第8支持部108との間に位置し、第8溝118は第8支持部108と第9支持部109との間に位置している。
【0027】
第1領域A1及び第2領域A2に重畳する支持基材100に着目すると、第1支持部101、第2支持部102、及び、第3支持部103は、第1方向Xに並んでいる。第1溝111及び第2溝112は、第2方向Yに沿って延出している。一例では、第1溝111及び第2溝112は、平行である。同様に、第5溝115及び第6溝116は、第2方向Yに沿って延出している。
【0028】
第1領域A1及び第3領域A3に重畳する支持基材100に着目すると、第1支持部101、第4支持部104、及び、第5支持部105は、第2方向Yに並んでいる。第3溝113及び第4溝114は、第1方向Xに沿って延出している。一例では、第3溝113及び第4溝114は、平行である。同様に、第7溝117及び第8溝118は、第1方向Xに沿って延出している。
なお、本実施形態では、第1溝111乃至第8溝118として、支持基材100を分断した構成を示したが、支持基材100を完全に分断せず、支持基材100の底面がつながっている切込みを、第1溝111乃至第8溝118としてもよい。
【0029】
角部C1に着目すると、
図3において拡大して示すように、第1領域A1は第1エッジE1を有し、第2領域A2は第1エッジE1に繋がった第2エッジE2を有し、第3領域A3は第1エッジE1に繋がった第3エッジE3を有している。第1エッジE1は、第2エッジE2と第3エッジE3との間に位置している。第1エッジE1、第2エッジE2、及び、第3エッジE3は、第1方向X及び第2方向Yのいずれとも異なる方向(X-Y平面において第1方向X及び第2方向Yに交差する斜め方向)に延出している。
図3に示す例では、第1エッジE1、第2エッジE2、及び、第3エッジE3は、同一直線上に延出しているが、この例に限らない。第1溝111及び第2溝112は、第2エッジE2まで延出している。また、第3溝113及び第4溝114は、第3エッジE3まで延出している。ここでは、角部C1に着目して説明したが、他の角部C2乃至C4においても、角部C1と同様に構成されている。
【0030】
図3において、参考までに照明装置ILを点線で示している。表示パネルPNLは、照明装置ILを包み込むように、第1溝111乃至第8溝118に沿ってそれぞれ折り曲げられる(表示パネルPNLが照明装置ILを包み込んだ状態については後述する)。このとき、第1溝111、第3溝113、第5溝115、及び、第7溝117は、照明装置ILにおける四方の端部と重畳している。また、第1溝111は
図1に示した折り曲げ線FL1に重畳し、第3溝113は折り曲げ線FL2に重畳し、第5溝115は折り曲げ線FL3に重畳し、第7溝117は折り曲げ線FL4に重畳している。
【0031】
第1溝111及び第2溝112のピッチP1、第3溝113及び第4溝114のピッチP2、第5溝115及び第6溝116のピッチP3、第7溝117及び第8溝118のピッチP4は、照明装置ILの第3方向Zに沿った厚さ分に相当する。
図2に示したように、照明装置ILは、光源LSが設けられる部分において、他の部分よりも厚い。このため、ピッチP3は、ピッチP1より大きい。あるいは、第6支持部106は、第2支持部102よりも、第1方向Xに沿って幅広に形成されている。なお、ピッチP2及びP4については、ピッチP1と同等であってもよいし、ピッチP3と同等であってもよい。
【0032】
図4は、
図2に示す表示領域DAの断面図である。
図4に示す表示パネルPNLは、主として基板主面にほぼ平行な横電界を利用する表示モードに対応した構成を有している。なお、ここでの基板主面とは、X-Y平面と平行な面である。
【0033】
第1基板SUB1は、第1樹脂基板10、信号線S、共通電極CE、金属層ML、画素電極PE、絶縁層11、絶縁層12、絶縁層13、第1配向膜AL1などを備えている。なお、ここでは、スイッチング素子や走査線、これらの間に介在する各種絶縁層等の図示を省略している。
【0034】
絶縁層11は、第1樹脂基板10の上に設けられている。信号線Sは、絶縁層11の上に設けられている。絶縁層12は、信号線S、及び、絶縁層11の上に設けられている。共通電極CEは、絶縁層12の上に設けられている。金属層MLは、信号線Sの直上において共通電極CEに接触している。絶縁層13は、共通電極CE及び金属層MLの上に設けられている。画素電極PEは、絶縁層13の上に設けられている。画素電極PEは、絶縁層13を介して共通電極CEと対向している。また、画素電極PEは、共通電極CEと対向する位置にスリットSTを有している。第1配向膜AL1は、画素電極PE及び絶縁層13を覆っている。
【0035】
第2基板SUB2は、第2樹脂基板20、遮光層BM、カラーフィルタ層CF、オーバーコート層OC、第2配向膜AL2などを備えている。遮光層BM及びカラーフィルタ層CFは、第2樹脂基板20の第1基板SUB1と対向する側に設けられている。カラーフィルタ層CFは、例えば赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタなどを含む。オーバーコート層OCは、カラーフィルタ層CFを覆っている。第2配向膜AL2は、オーバーコート層OCを覆っている。
【0036】
一例では、第1樹脂基板10及び第2樹脂基板20は、ポリイミド等の有機絶縁材料によって形成された可撓性を有するフレキシブル基板である。共通電極CE及び画素電極PEは、インジウム錫酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)等の透明な導電材料によって形成されている。絶縁層11及び絶縁層13は無機絶縁層であり、絶縁層12は有機絶縁層である。
【0037】
偏光板PL1は、第1樹脂基板10に接着されている。偏光板PL2は、第2樹脂基板20に接着されている。なお、偏光板PL1及びPL2は、必要に応じて位相差板等の光学部材を含んでいてもよい。例えば、偏光板PL1は、
図3に示した支持基材100に相当し、第1樹脂基板10のほぼ全面に亘って接着されている。つまり、偏光板PL1は、
図3に示した第1領域A1のみならず、第2領域A2乃至第5領域A5に亘って設けられている。偏光板PL2は、第1領域A1に設けられているが、第2領域A2乃至第5領域A5には設けられていない。
【0038】
次に、表示パネルPNLが照明装置ILを包み込んだ状態について説明する。
【0039】
図5は、角部C1を含む領域において、表示パネルPNLが折り曲げられた状態を示す斜視図である。
図5において、照明装置ILは点線で示している。
表示パネルPNLは、第1溝111乃至第4溝114に沿ってそれぞれ折り曲げられている。表示パネルPNLが折り曲げられた状態において、第1支持部101は、照明装置ILを挟んで、第3方向Zにおいて第3支持部103及び第5支持部105に重畳している。
照明装置ILは、第1方向Xにおいて第2支持部102と対向する第1側面SF1と、第2方向Yにおいて第4支持部104と対向する第2側面SF2と、第3方向Zにおいて第1支持部101と対向する照明面ISと、を有している。
図1等に示した光源LSからの出射光は、照明面ISから出射され、第1領域A1を照明する。
【0040】
図6は、第1方向Xに沿った表示装置DSPの断面図である。
表示パネルPNLは、第1溝111、第2溝112、第5溝115、及び、第6溝116に沿ってそれぞれ折り曲げられている。表示パネルPNLが折り曲げられた状態において、第1支持部101は、照明装置ILを挟んで、第3方向Zにおいて第3支持部103及び第7支持部107に重畳している。
照明装置ILは、第1方向Xにおいて第6支持部106と対向する光源LSあるいは第3側面SF3を有している。
なお、本実施形態では、照明装置ILとして光源LSが一辺に設けられる、所謂サイドライト型の例を示したが、光源LSが第1領域A1の直下におけるX-Y平面の全面に設けられる、所謂直下型の照明装置であってもよい。直下型の照明装置の場合は、第1方向Xに沿った照明装置ILの断面の厚さは均一となる。
【0041】
図7は、第2方向Yに沿った表示装置DSPの断面図である。
表示パネルPNLは、第3溝113、第4溝114、第7溝117、及び、第8溝118に沿ってそれぞれ折り曲げられている。表示パネルPNLが折り曲げられた状態において、第1支持部101は、照明装置ILを挟んで、第3方向Zにおいて第5支持部105及び第9支持部109に重畳している。
照明装置ILは、第2方向Yにおいて第8支持部108と対向する第4側面SF4を有している。
【0042】
図8は、
図6に示す第2領域A2の近傍における表示装置DSPの断面図である。
照明装置ILは、導光体LGと、複数の光学シートOS1及びOS2と、反射シートRSと、ケースCS1とを備えている。導光体LG、光学シートOS1及びOS2、及び、反射シートRSは、ケースCS1に収容されている。光学シートOS1及びOS2は、第3方向Zにおいて、導光体LGと支持基材100(あるいは偏光板PL1)との間に設けられている。反射シートRSは、ケースCS1と導光体LGとの間に設けられている。支持基材100及び表示パネルPNLは、ケースCS1に沿って、第1溝111及び第2溝112において、ほぼ直角に折り曲げられている。照明装置ILの第1側面SF1は、ケースCS1の側面に相当する。表示パネルPNLの他の領域(第3領域A3、第4領域A4、及び、第5領域A5)についても、第2領域A2と同様にほぼ直角に折り曲げられている。
ケースCS2は、照明装置IL及び表示パネルPNLを収容している。カバー部材CGは、例えば透明なガラス基板や透明な樹脂基板によって形成されている。偏光板PL2及びカバー部材CGは、透明な接着剤ADによって互いに接着されている。
【0043】
本実施形態によれば、支持基材100が接着された表示パネルPNLは、支持基材100に設けられた溝において、少なくとも交差する2方向に折り曲げ可能である。また、表示パネルPNLにおいて、第2領域A2乃至第5領域A5がそれぞれ第1領域A1の表示領域DA近傍で折り曲げられることにより、表示装置DSPの狭額縁化が実現される。
【0044】
加えて、表示パネルPNLが折り曲げられる領域には、支持基材100に溝が設けられている。このため、表示パネルPNLが折り曲げられた際に、表示パネルPNLに作用する応力を緩和することができる。また、表示パネルPNLのうち、折り曲げられた領域(第2領域A2乃至第5領域A5)にはそれぞれ支持基材100の支持部が設けられている。このため、折り曲げられた領域の湾曲(照明装置ILから離間する方向に突出する膨らみ)が抑制され、表示パネルPNLを照明装置ILの外形に沿ってほぼ直角に折り曲げることができる。このため、表示装置DSPの更なる狭額縁化が可能となる。
【0045】
以下に、いくつかの実施例について説明する。各実施例では、表示パネルPNLの第1領域A1及び第2領域A2を含む断面を参照しながら説明し、表示パネルPNLについては主要部のみを図示し、照明装置ILの詳細については図示を省略する。各実施例を説明するための各図において、(A)は折り曲げられる前の表示パネルPNLを示し、(B)は照明装置ILに沿って折り曲げられた後の表示パネルPNLを示している。
【0046】
(第1実施例)
図9は、第1実施例を示す断面図である。
図9(A)に示すように、表示パネルPNLでは、液晶層LCは、第1樹脂基板10と第2樹脂基板20との間に設けられ、第1領域A1においてシールSEによって封止されている。液晶層LCは、第2領域A2には設けられていない。第1樹脂基板10及び第2樹脂基板20は、第1領域A1及び第2領域A2に亘って設けられている。シールSEは、第1領域A1の外周に設けられ、第2領域A2の全域に設けられている。
【0047】
支持基材100は、第1領域A1及び第2領域A2に亘って第1樹脂基板10に接着されている。第1溝111及び第2溝112は、第3方向ZにおいてシールSEに重畳している。第1溝111及び第2溝112は、一例では支持基材100を貫通しているが、支持基材100を貫通していなくてもよい。このような第1溝111及び第2溝112は、例えば、第1樹脂基板10に支持基材100を接着した後に、レーザー光を照射することで形成される。支持基材100において、第1支持部101、第2支持部102、及び、第3支持部103は、同一材料によって形成され、いずれも偏光板PL1である。
【0048】
偏光板PL2は、第1領域A1において第2樹脂基板20に接着されている。偏光板PL2は、第2領域A2には設けられていない。偏光板PL2の端部PLEは、第1方向Xにおいて、表示領域DAと第1溝111との間に位置している。
【0049】
図9(B)に示すように、折り曲げられた第2領域A2は、第2支持部102によって平坦性が維持され、照明装置ILから離間するように湾曲することが抑制される。このため、額縁幅Wは、第2領域A2が湾曲した場合と比較して、縮小される。
【0050】
(第2実施例)
図10は、第2実施例を示す断面図である。第2実施例は、第1実施例と比較して、第2樹脂基板20が第2領域A2に設けられていない点で相違している。
すなわち、
図10(A)に示すように、第1樹脂基板10は、第1領域A1及び第2領域A2に亘って設けられている。一方で、第2樹脂基板20は、第1領域A1に設けられている。第2樹脂基板20の端部E20は、第1方向Xにおいて、表示領域DAと第1溝111との間に位置している。一例では、端部E20は、第3方向Zにおいて偏光板PL2の端部PLEに重畳している。シールSEは、第1領域A1の外周に設けられ、第2領域A2には設けられていない。
支持基材100について、第1溝111及び第2溝112は、第3方向Zにおいて第1樹脂基板10に重畳しているが、シールSE及び第2樹脂基板20には重畳していない。
【0051】
図10(B)に示すように、折り曲げられた第2領域A2には、シールSE及び第2樹脂基板20が設けられていない。このため、第1実施例と比較して、表示パネルPNLの折り曲げが容易となる。また、額縁幅Wは、第1実施例と比較して、さらに縮小される。
【0052】
(第3実施例)
図11は、第3実施例を示す断面図である。第3実施例は、第1実施例と比較して、支持基材100における第2支持部102及び第3支持部103が第1支持部101とは異なる材料によって形成された点で相違している。
すなわち、
図11(A)に示すように、支持基材100について、第1支持部101は、第1実施例と同様に、偏光板PL1である。第2支持部102及び第3支持部103は、偏光板PL1とは異なるフィルムである。また、第2支持部102及び第3支持部103は、互いに異なる材料によって形成されてもよいし、同一材料によって形成されてもよい。なお、第2支持部102及び第3支持部103は、表示パネルPNLより高い剛性を有している。
【0053】
このような支持基材100において、第1溝111及び第2溝112は、支持基材100を貫通している。例えば、第1支持部(偏光板PL1)101、第2支持部102、及び、第3支持部103は、互いに離間するように第1樹脂基板10に接着される。これにより、第1支持部101と第2支持部102との間に第1溝111が形成され、第2支持部102と第3支持部103との間に第2溝112が形成される。なお、偏光板PL1から離間した1つのフィルムが第1樹脂基板10に接着された後に、フィルムにレーザー光を照射することで第2溝112が形成されてもよい。
【0054】
図11(B)に示すように、折り曲げられた第2領域A2は、偏光板PL1とは異なるフィルムである第2支持部102によって平坦性が維持される。このため、第1実施例と同様に、額縁幅Wは、第2領域A2が湾曲した場合と比較して、縮小される。
【0055】
(第4実施例)
図12は、第4実施例を示す断面図である。第4実施例は、支持基材100が第2樹脂基板20に接着される例に相当する。
すなわち、
図12(A)に示すように、第1樹脂基板10は、第1領域A1に設けられている。第2樹脂基板20は、第1領域A1及び第2領域A2に亘って設けられている。第1樹脂基板10の端部E10は、第1方向Xにおいて、表示領域DAと第1溝111との間に位置している。一例では、端部E10は、第3方向Zにおいて偏光板PL1の端部PLEに重畳している。シールSEは、第1領域A1の外周に設けられ、第2領域A2には設けられていない。
【0056】
支持基材100は、第1領域A1及び第2領域A2に亘って第2樹脂基板20に接着されている。第1溝111及び第2溝112は、第3方向Zにおいて第1樹脂基板10に重畳しているが、シールSE及び第2樹脂基板20には重畳していない。支持基材100において、少なくとも第1支持部101は偏光板PL2である。
第2支持部102及び第3支持部103は、第1支持部101と同一材料によって形成された偏光板PL2であってもよいし、第1支持部101とは異なる材料によって形成されたフィルムであってもよい。
【0057】
図12(B)に示すように、折り曲げられた第2領域A2には、シールSE及び第2樹脂基板20が設けられていない。このため、第2実施例と同様の効果が得られる。
【0058】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0059】
本明細書にて開示した構成から得られる表示装置の一例を以下に付記する。
(1)
表示領域を含む第1領域と、非表示領域である第2領域及び第3領域と、を有するシート状の表示パネルと、
前記表示パネルに接着された支持基材と、を備え、
前記第1領域及び前記第2領域は、第1方向に隣接し、
前記第1領域及び前記第3領域は、前記第1方向と交差する第2方向に隣接し、
前記支持基材は、前記第1領域に重畳する第1支持部と、前記第2領域に重畳する第2支持部及び第3支持部と、前記第3領域に重畳する第4支持部及び第5支持部と、前記第1支持部と前記第2支持部との間の第1溝と、前記第2支持部と前記第3支持部との間の第2溝と、前記第1支持部と前記第4支持部との間の第3溝と、前記第4支持部と前記第5支持部との間の第4溝と、を有し、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第1方向に沿って延出している、表示装置。
(2)
前記第1支持部は、偏光板である、(1)に記載の表示装置。
(3)
前記第2支持部及び前記第3支持部は、前記第1支持部と同一材料によって形成されている、(1)または(2)に記載の表示装置。
(4)
前記第2支持部及び前記第3支持部は、前記第1支持部とは異なる材料によって形成されている、(1)または(2)に記載の表示装置。
(5)
前記表示パネルは、第1樹脂基板と、第2樹脂基板と、前記第1樹脂基板と前記第2樹脂基板との間に設けられた液晶層と、前記第1領域において前記液晶層を封止するシールと、を備えている、(1)に記載の表示装置。
(6)
前記第1樹脂基板及び前記第2樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられるとともに、前記第2領域に設けられ、
前記支持基材は、前記第1樹脂基板に接着され、
前記第1溝及び前記第2溝は、前記シールに重畳している、(5)に記載の表示装置。
(7)
前記第1樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記第2樹脂基板は、前記第1領域に設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられ、
前記支持基材は、前記第1樹脂基板に接着され、
前記第2樹脂基板の端部は、前記表示領域と前記第1溝との間に位置している、(5)に記載の表示装置。
(8)
前記第1樹脂基板は、前記第1領域に設けられ、
前記第2樹脂基板は、前記第1領域及び前記第2領域に亘って設けられ、
前記シールは、前記第1領域の外周に設けられ、
前記支持基材は、前記第2樹脂基板に接着され、
前記第1樹脂基板の端部は、前記表示領域と前記第1溝との間に位置している、(5)に記載の表示装置。
(9)
前記第1領域に重畳する照明装置を備え、
前記表示パネルは、前記第1乃至第4溝に沿ってそれぞれ折り曲げられ、
前記第1支持部は、前記照明装置を挟んで、前記第3支持部及び前記第5支持部に重畳し、
前記照明装置は、前記第1方向において前記第2支持部と対向する第1側面と、前記第2方向において前記第4支持部と対向する第2側面と、を有している、(1)乃至(8)のいずれか1項に記載の表示装置。
(10)
前記第1溝及び前記第2溝のピッチ、及び、前記第3溝及び前記第4溝のピッチは、前記照明装置の厚さ分に相当する、(9)に記載の表示装置。
(11)
前記第1領域は、第1エッジを有し、
前記第2領域は、前記第1エッジに繋がった第2エッジを有し、
前記第3領域は、前記第1エッジに繋がった第3エッジを有し、
前記第1乃至第3エッジは、前記第1方向及び前記第2方向のいずれとも異なる方向に延出している、(1)乃至(10)のいずれか1項に記載の表示装置。
(12)
前記第1乃至第3エッジは、同一直線上に延出している、(11)に記載の表示装置。
(13)
前記第1溝及び前記第2溝は、前記第2エッジまで延出し、
前記第3溝及び前記第4溝は、前記第3エッジまで延出している、(11)または(12)に記載の表示装置。
(14)
前記表示パネルは、非表示領域である第4領域を有し、
前記第1領域及び前記第4領域は、前記第1方向に隣接し、
前記第1領域は、前記第2領域と前記第4領域との間に位置し、
前記支持基材は、前記第4領域に重畳する第6支持部及び第7支持部と、前記第1支持部と前記第6支持部との間の第5溝と、前記第6支持部と前記第7支持部との間の第6溝と、を有し、
前記第5溝及び前記第6溝は、前記第2方向に沿って延出し、
前記第5溝及び前記第6溝のピッチは、前記第1溝及び前記第2溝のピッチより大きい、(1)に記載の表示装置。
(15)
前記第1領域に重畳する照明装置を備え、
前記表示パネルは、前記第1乃至第6溝に沿ってそれぞれ折り曲げられ、
前記第1支持部は、前記照明装置を挟んで、前記第7支持部に重畳し、
前記照明装置は、前記第1方向において前記第6支持部と対向する光源を備えている、(14)に記載の表示装置。
【符号の説明】
【0060】
DSP…表示装置
PNL…表示パネル A1…第1領域 A2…第2領域 A3…第3領域
A4…第4領域 A5…第5領域
10…第1樹脂基板 20…第2樹脂基板 LC…液晶層 SE…シール
100…支持基材 101…第1支持部 102…第2支持部 103…第3支持部
104…第4支持部 105…第5支持部
111…第1溝 112…第2溝 113…第3溝 114…第4溝