(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】電圧インジケータ表示モジュール
(51)【国際特許分類】
G01D 13/02 20060101AFI20221219BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20221219BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20221219BHJP
【FI】
G01D13/02 101Z
H01M50/244 A
H02J7/00 U
H02J7/00 301B
(21)【出願番号】P 2019515510
(86)(22)【出願日】2017-09-18
(86)【国際出願番号】 US2017051977
(87)【国際公開番号】W WO2018053386
(87)【国際公開日】2018-03-22
【審査請求日】2020-09-18
【審判番号】
【審判請求日】2022-02-14
(32)【優先日】2016-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507202736
【氏名又は名称】パンドウィット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】デレク・ダブリュー・ブラントン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・アダムズ
【合議体】
【審判長】中塚 直樹
【審判官】波多江 進
【審判官】濱本 禎広
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/036952(WO,A1)
【文献】特開平5-290821(JP,A)
【文献】実開昭53-68031(JP,U)
【文献】特開2009-10706(JP,A)
【文献】国際公開第2015/095216(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気囲い(200)の扉(210)に
装着される、電圧インジケーションデバイス(10)
用の電圧表示モジュール(100)であって、
前記電気囲いの扉に固定された、縦穴を有する本体(113)であって、その一部が前記電気囲い内に収容された、縦穴を有する本体(113)と、
前記電気囲い内に配設された、連結プラグ(401)を備えた連結ケーブル(400)であって、前記連結プラグが前記縦穴を有する本体
の一方の端部に固定され、
該連結ケーブルが前記電気囲い内で電圧インジケーションデバイス(10)のDINモジュールに接続されている、連結ケーブル(400)と、
前記縦穴を有する本体の
他方の端部に取り外し可能に固定された着脱可能蓋(110)であって、前記電気囲いの外側からユーザが到達可能である、着脱可能蓋(1
10)と、
前記縦穴を有する本体内に収容され、バッテリを内部に収容するバッテリシャトル(114)であって、該バッテリシャトルに固定された連結ジャック(150)を有する、バッテリシャトル(114)と、
を備えた、電圧表示モジュール(100)
において、
前記バッテリシャトル(114)の前記連結ジャックは、前記バッテリシャトルが前記縦穴を有する本体内に完全に挿入されると、前記連結プラグに係合するように構成され、前記縦穴を有する本体及び前記連結ジャックは、前記バッテリシャトルが前記縦穴を有する本体内から
前記着脱可能蓋の方向に少なくとも部分的に引き抜かれると、前記連結ジャックが前記連結プラグから離間するように構成されていることを特徴とする、電圧表示モジュール(100)。
【請求項2】
前記バッテリシャトル(114)及び前記縦穴を有する本体(113)は、前記バッテリシャトルを、前記縦穴を有する本体から完全に取り除くことを防止する、干渉機構(124)
及びリング状の保持機構(129)
を備えており、前記バッテリシャトル(114)に設けられた前記干渉機構(124)
が、前記リング状の保持機構(129)
に係合することを特徴とする、請求項1に記載の電圧表示モジュール(100)。
【請求項3】
前記連結プラグ(401)は、前記連結プラグ(401)の開口に係合する保持留め具(127)を備えた保持クリップ(123)を介して前記縦穴を有する本体に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の電圧表示モジュール(100)。
【請求項4】
前記連結ジャック(150)は、RJ45スタイルジャックである、請求項1に記載の電圧表示モジュール(100)。
【請求項5】
前記連結プラグ(401)は、RJ45スタイルプラグである、請求項4に記載の電圧表示モジュール(100)。
【請求項6】
前記バッテリシャトル(114)は、電子部品を更に含み、前記電子部品は、前記バッテリシャトルが前記縦穴を有する本体(113)から部分的に引き抜かれると、前記連結プラグ(401)から電気的に絶縁される、請求項1に記載の電圧表示モジュール(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、その全体を参照することによってその主題が本明細書に組み込まれる、2016年9月19日に出願された米国仮特許出願第62/396,467号に対する優先権を主張する。
【0002】
本出願は概して、電圧インジケータに関し、特に、ユーザを高電圧にさらすことなく、電子機器へのアクセスを可能にする電圧インジケータについての表示モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
電圧の不足の明確なインジケーションを提供する電圧インジケータは典型的には、電圧インジケータによって監視されている電源以外の電源を必要とする。この電源を提供する1つの方法は、バッテリを経由することである。しかしながら、時に、そのバッテリは交換される必要があり、監視されている電源から電力を取り除くことなく、バッテリを交換する間にユーザを高電圧にさらすことなく、バッテリを交換することが可能であることが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
電圧インジケーションデバイスについての電圧表示モジュールは、縦穴を有する本体、連結ケーブル、蓋、及びバッテリシャトルを有する。縦穴を有する本体は、電気囲いの扉に固定される。連結ケーブルの連結プラグは、縦穴を有する本体に固定される。蓋は、縦穴を有する本体に取り外し可能に固定され、ユーザが囲いの外側からアクセス可能である。バッテリシャトルは、縦穴を有する本体内に収容され、1つの端に固定された連結ジャックを有する。連結ジャックは、バッテリシャトルが完全に挿入されるとき、連結プラグに係合するように構成され、バッテリシャトルが部分的に引き抜かれるとき、プラグから電気的に絶縁されるように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】表示モジュール及び電気
囲い内に設置されたDINモジュールを有する電圧検出デバイスの等角図を示す。
【
図2】
図1の表示モジュールの正面図及び等角図である。
【
図3】電気
囲いの扉パネル上に設置された、
図2の表示モジュールの斜視図及び断面図である。
【
図4】
図2の表示モジュールの部分拡大等角図である。
【
図7】部分的に引き抜かれたバッテリシャトルを有する、
図2の表示モジュールの断面図である。
【
図9】プラグ保持クリップを強調した、
図2の表示モジュールの等角図及び断面図である。
【
図10】プラグ保持クリップを強調した、
図2の表示モジュールの断面図である。
【
図11】バッテリシャトルが部分的に引き抜かれることを明示する、
図2の表示モジュールの斜視図である。
【
図12】蓋が縦穴
を有する本体にどのように固定されるかを示す、側面図及び斜視図である。
【
図13】蓋を
、縦穴
を有する本体に固定する追加の方法を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、電圧インジケーションデバイス10についての表示モジュール100の設計を説明する。
図1に示されるように、電圧インジケーションデバイス10の製品は、電圧不足の検証を実行するために使用される電子機器を収容する、2つの別個の
囲いから構成される。
【0007】
DINモジュール300は、1つ以上の回路アセンブリを収容する囲いである。それらの回路アセンブリは、電圧測定値及び系統検査機能を提供する。DINモジュール300は、危険な電圧を扉から離すために、DINレール上、または電気囲い200の内部に取り付けられた表面上に取り付けられるように設計される。
【0008】
表示モジュール100は、囲い200の扉210上に取り付けられ、一続きの試験を開始し、結果のインジケーションを視覚的に確認する手段を提供する。加えて、表示モジュール100は、試験機能をサポートするために必要なバッテリ、ならびに試験開始及び結果報告機能を促進するために必要な回路アセンブリを包含する。設計は、電気囲いに侵入することなく、または製品によって監視されている、潜在的に危険なレベルの電機エネルギーにさらすことなく、バッテリを囲い扉から変更する手段を提供する。
【0009】
図2は、表示モジュール100の正面図及び等角図を示す。
図2では、検証試験を開始するために、ユーザによって試験ボタン102が押下される。試験が進行中であること、及び/または試験が失敗したことを示すために、黄色LEDによって試験状態インジケータ103が発光される。緑色LED104は、定められた閾値を下回る電圧の不足と共に、デバイスの適切な接続及び機能を試験が検証したことを示すために緑色に発光する。赤色LED105は、3相系統内のラインの各々について、特定の閾値を上回る電圧の存在を示すために発光する。
【0010】
図3は、制御パネルまたは電気
囲い200内に設置された表示モジュール100を示す。表示モジュール100の一部が、電気
囲い200のアクセス可能な外側であること、及び一部が電気
囲い200の内側であることに留意されたい。
【0011】
図4は、表示モジュール100の拡大図である。一実施形態では、表示モジュール100は、蓋110、面板111、バッテリ112、縦穴
を有する本体113、圧縮ウォッシャ116、及びバッテリシャトル114を含む。蓋110は、バッテリシャトル114及び面板111を保持及び位置付けるために使用される。バッテリシャトル114は、縦穴
を有する本体113内に収容され、ユーザにバッテリへのアクセスを与えるために外にスライドし、バッテリは、その寿命の終わりに交換を必要とする。バッテリシャトル114はまた、回路アセンブリ(
図8を参照)及び面板111を収容することができる。圧縮ウォッシャ116は、蓋110と共に機能し、設置するときにバネタイプの抵抗をもたらす。縦穴
を有する本体113は、バッテリシャトル114、RJ45プラグ保持機構、及び表示モジュールを電気
囲い扉パネル210に取り付けるために使用される機構を収容する。縦穴
を有する本体113は、標準的な30ミリメートルのノックアウト、典型的には電気
囲い内に設置されるように設計される。面板111は、LEDライト、プッシュボタン、及びグラフィックオーバレイを収容することができる。
【0012】
図5に示されるように、バッテリシャトルOリング117は、バッテリシャトル114を
、縦穴
を有する本体113に封印するために使用される。これは、バッテリ112及び電子機器を包含する縦穴
を有する本体113に水が浸入することを防止する。縦穴
を有する本体筐体113を電気
囲いパネル200に留めるために取り付けナット118が使用されることができる。縦穴
を有する本体113を電気
囲い扉パネル210に封印するために封印ガスケット119が使用されることができ、これは、電気
囲い200に水が浸入することを防止することを支援することができる。封印ガスケット119及び圧縮ウォッシャ116の両方を後援するために縦穴
を有する本体フランジ120が使用されることができる。
図5はまた、DINモジュール300から表示モジュール100に低電圧信号を伝送するために使用されることができる、600ボルトのCAT5Eケーブルとすることができるネットワークケーブル400を示す。それらの信号は、試験を開始するためのボタン押下、及び様々なLEDインジケータを点灯するための信号を含むことができる。ネットワークケーブル400はまた、電圧の適切な機能、接続、及び不足を検証するために、バッテリ112(表示モジュール100内の)からDINモジュール300に、DINモジュール内の回路によって実行される様々な試験のために使用される電力を伝達することができる。
【0013】
図6の断面図に示されるように、表示モジュール100とネットワークケーブル400との間の接続は、RJ45ジャック及びRJ45プラグアセンブリによって促進される。このケースでは、RJ45ジャックアセンブリ150は、バッテリシャトル114上で収容された表示モジュール回路アセンブリ130上に恒久的に取り付けられる。この回路アセンブリ130は、RJ45ジャックアセンブリ150と共に、バッテリシャトル114に恒久的に固着される。RJ45プラグ401は、電気
囲い200への侵入を最小にする、縦穴
を有する本体113の方位に垂直にケーブル400を経路指定する、90度の歪み軽減体を有することができる。RJ45プラグ401は、別個のラッチ要素、プラグ保持クリップ123により縦穴
を有する本体113に固定される(
図9を参照)。RJ45プラグ401は、典型的なRJ45アセンブリのケースでは、RJ45ジャックアセンブリ150に固定されない。RJ45ジャックアセンブリ150の代わりに縦穴
を有する本体113上にプラグ保持クリップ123を有することに起因して、バッテリシャトル114は、RJ45プラグ401が縦穴
を有する本体113に適切な位置で固着されたままの間、縦穴
を有する本体113から部分的に引き抜かれることができる(
図7を参照)。バッテリシャトル114が部分的に引き抜かれるとき、RJ45ジャックアセンブリ150は、RJ45プラグ401から取り外され、表示モジュール100をDINモジュール300から効果的に電気的に絶縁し、DINモジュール300から引き出されることがある有害な電気エネルギーにさらすことを廃絶することを支援する。RJ45が信頼できるので、及びスライドの切断する間に試験及びインジケーションの機能性に対して必要な8個の別個のコンダクタを提供する経済的な方法が、ユーザがアクセス可能な要素と危険なレベルの電気エネルギーと直接接触する回路から発するコンダクタとの間の物理的な隔離を可能にするので、これは、本出願によって説明される発明の重要な利点である。
【0014】
図7は、開放位置にあるバッテリシャトル114、及びRJ45プラグ401からのRJ45ジャックアセンブリ150の結果として生じる切断を示す。バッテリシャトル114の移動は、シャトル114に組み込まれた干渉機構124及びバッテリシャトル保持リング129によって制限される(
図8を参照)。バッテリシャトル114は、ユーザが表示モジュール100全体へのアクセスを有するとき、ツールにより縦穴
を有する本体113から着脱可能とすることができる。しかしながら、一般的に言えば、バッテリシャトル114は、標準的な動作の間、縦穴
を有する本体113から取り除かれることが意図されない。それは、ユーザがバッテリにアクセスし、バッテリを取り除くために十分に延在するように設計される。
【0015】
プラグ保持クリップ123は、縦穴を有する本体113に固定され、RJ45プラグ401を、縦穴を有する本体113への固定した位置に維持する要素である。これは、RJ45プラグ401内の開口に係合するプラグ保持留め具127により達成される。ラッチ要素123は、それが曲げられて、ラッチ要素留め具127を引き抜くことができ、RJ45プラグ401が縦穴を有する本体113から取り除かれることを可能にすることができるように設計される。これは、ユーザがRJ45プラグ401を取り除き、RJ45ケーブル400を交換することを可能にする。
【0016】
図11及び
図12に示されるように、蓋110は、バッテリシャトル114を完全に挿入された位置に保持し、よって、RJ45ジャックアセンブリ150をRJ45プラグ401に完全に係合及び接続されたままにする。蓋110は、蓋係合突起141を
、縦穴
を有する本体傾斜蓋係合スロット143内で位置合わせし、蓋110を圧縮ウォッシャ116に向かってそれを描くように回転させることによって設置される。圧縮ウォッシャ116は、蓋110にバネタイプの抵抗をもたらし、縦穴
を有する本体蓋保持バンプ145上で移動するために必要とされるトルクを増大させる。縦穴
を有する本体蓋保持バンプ150は、圧縮ウォッシャ116と共に、取り除くために蓋110を反時計回りに回転させる抵抗としての役割を果たす。縦穴
を有する本体蓋回転制限突起147は、蓋110の回転を制限する。
【0017】
図13は、蓋を保持するための代替的な設計を示す。この設計では、縦穴
を有する本体113は、一連の蓋保持タブ177を有する。ユーザが蓋110を
、縦穴
を有する本体113上でねじるとき、蓋係合突起141は、蓋保持タブ177と干渉し、蓋は、蓋係合突起141が蓋保持タブ177上を通るように曲がる。蓋を取り除くために、蓋係合突起141は、蓋保持タブ177上を再度通る必要がある。この干渉の一致は、蓋110を取り除くため必要とされるトルクを増大させ、それを適切な位置で安全に維持する。
【0018】
本発明の特定の実施形態及び適用が例示及び説明されてきたが、本発明が本明細書で開示される厳格な構造及び構成に限定されないこと、ならびに説明された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な修正、変更、及び変形が上記から明らかであってもよいことを理解されよう。
【符号の説明】
【0019】
10 電圧インジケーションデバイス
113 縦穴を有する本体
400 ネットワークケーブル
110 蓋
114 バッテリシャトルは
200 囲い
210 扉
401 プラグ