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特許7196111放電を防止する機構を有する外科用器具のためのモジュール式給電電気的接続
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】放電を防止する機構を有する外科用器具のためのモジュール式給電電気的接続
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20221219BHJP
【FI】
A61B17/072
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019571697
(86)(22)【出願日】2018-05-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 IB2018053586
(87)【国際公開番号】W WO2019002962
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】15/634,497
(32)【優先日】2017-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517076008
【氏名又は名称】エシコン エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Ethicon LLC
【住所又は居所原語表記】#475 Street C, Suite 401, Los Frailes Industrial Park, Guaynabo, Puerto Rico 00969, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】スウェンスガード・ブレット・イー
(72)【発明者】
【氏名】オールド・マイケル・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ベンデリー・マイケル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ポサダ・ソル
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】イェイツ・デビッド・シー
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03064146(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0106424(US,A1)
【文献】特表2016-514025(JP,A)
【文献】特開2002-186627(JP,A)
【文献】特開2006-043348(JP,A)
【文献】特表2016-530957(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)前記制御回路に給電するように動作可能な電池パックと、
(iii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた近接センサであって、前記制御回路と通信する、近接センサと、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた近接ターゲットであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記近接センサが第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記近接センサに検出されるように構成されている、近接ターゲットと、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合検証が成功したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリに通電するように構成され、
前記制御回路が、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間に形成された電気回路の電気インピーダンス又は電気抵抗を測定するように構成されている、装置。
【請求項2】
前記近接センサ光センサを備え、前記近接ターゲットが集光光源を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記近接ターゲットが磁石を備え、前記近接センサがホール効果センサを備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)前記制御回路に給電するように動作可能な電池パックと、
(iii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられたボタン及びスイッチであって、前記スイッチが前記制御回路と通信しており、前記ボタンは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと動作可能に係合されたときに、前記本体アセンブリの外側である第1の位置から前記本体アセンブリの内側である第2の位置へと作動され、前記スイッチを起動させて第1の検出信号を前記制御回路に選択的に通信するように構成されている、ボタン及びスイッチと、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた接触面であって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと動作可能に係合したときに、前記ボタンを作動させるように構成されている、接触面と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合の検証が成功したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリに通電するように構成されている、装置。
【請求項5】
前記ボタンが、前記第1の位置に弾性的に付勢されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記本体アセンブリがフレームを更に備え、前記スイッチが前記フレームに対して固定されている、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記ボタンが、前記本体アセンブリの前記フレーム内に押下可能に収容されている、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記モジュール式シャフトアセンブリが回路基板を備え、前記回路基板が前記モジュール式シャフトアセンブリの前記第2の電気接点アセンブリと通信する、請求項1又は4に記載の装置。
【請求項9】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)前記制御回路に給電するように動作可能な電池パックと、
(iii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた近接センサであって、前記制御回路と通信する、近接センサと、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた近接ターゲットであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記近接センサが第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記近接センサに検出されるように構成されている、近接ターゲットと、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合の検証が成功したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリに通電するように構成されており、
前記モジュール式シャフトアセンブリが回路基板を備え、前記回路基板が前記モジュール式シャフトアセンブリの前記第2の電気接点アセンブリと通信し、
前記制御回路が、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点アセンブリに短時間通電して前記回路基板との通信を確立するように構成されている、装置。
【請求項10】
前記第2の電気接点アセンブリが、前記第1の電気接点アセンブリと連結して前記電気回路の前記電気抵抗を実質的に0オームにさせるように構成された短絡コネクタを備える、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記本体アセンブリが、前記制御回路と通信するインジケータを更に備え、前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証していない場合に、前記インジケータを起動させるように構成されている、請求項1、4、及び、9のいずれか1つに記載の装置。
【請求項12】
前記モジュール式シャフトアセンブリが、エンドエフェクタを備える、請求項1、4、及び、9のいずれか1つに記載の装置。
【請求項13】
前記エンドエフェクタが、下側ジョーとアンビルとを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記エンドエフェクタが、円形ステープル留めヘッドアセンブリを備える、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、
(i)回路基板と、
(ii)前記回路基板と通信する第2の電気接点アセンブリであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、第2の電気接点アセンブリと、を備える、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた近接センサであって、前記制御回路と通信する、近接センサと、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた近接ターゲットであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記近接センサが第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記近接センサに検出されるように構成されている、近接ターゲットと、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記制御回路と前記回路基板との間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記制御回路と前記回路基板との間の動作可能な係合検証が成功したことに応答して、前記第1の電気接点アセンブリに通電するように構成されており
前記制御回路が、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間に形成された電気回路の電気インピーダンス又は電気抵抗を測定するように構成されている、装置。
【請求項16】
装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路が前記第1の電気接点アセンブリを完全に起動させるように構成されている、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた近接センサであって、前記制御回路と通信する、近接センサと、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた近接ターゲットであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記近接センサが第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記近接センサに検出されるように構成されている、近接ターゲットと、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記第1の電気接点アセンブリを完全に起動させる前に、前記第1の検出信号に応答して、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の接続を検証するように構成されており
前記制御回路が、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の接続を検証するために、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間に形成された電気回路の電気インピーダンス又は電気抵抗を測定するように構成されている、装置。
【請求項17】
前記モジュール式シャフトアセンブリが長手方向軸を画定し、前記モジュール式シャフトアセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結されたときに、前記本体アセンブリに対して前記長手方向軸を中心に回転するように構成されている、請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
切開創をより小さくすることで、術後の回復時間及び合併症を低減させ得ることから、一部の状況では、従来の開腹外科用デバイスよりも内視鏡外科用器具が好ましい場合がある。このため、内視鏡外科用器具の中には、トロカールのカニューレを通して所望の手術部位に遠位エンドエフェクタを配置するのに適したものがある。これらの遠位エンドエフェクタは、様々な形で組織と係合して診断又は治療効果を得ることができる(例えば、エンドカッター、把持具、カッター、ステープラ、クリップアプライヤ、アクセスデバイス、薬物/遺伝子治療送達デバイス、及び、超音波振動、RF、レーザなどを使用するエネルギー送達デバイスなど)。内視鏡外科用器具は、エンドエフェクタとハンドル部分との間に、臨床医によって操作されるシャフトを含み得る。このようなシャフトは、所望の深さへの挿入及びシャフトの長手方向軸を中心とした回転を可能にし、それにより患者の体内でエンドエフェクタの位置付けを行うことを容易にする。エンドエフェクタの位置付けは、エンドエフェクタをシャフトの長手方向軸に対して選択的に関節動作させるか又は別様に偏向させることを可能にする、1つ又は2つ以上の関節ジョイント又は機構を含めることによって更に容易にすることができる。
【0002】
内視鏡外科用器具の例として、外科用ステープラが挙げられる。このようなステープラのいくつかは、組織層をクランプし、クランプされた組織層を切断し、組織層を通してステープルを打ち込むことによって、組織層の切断された端部の近くで、切断された組織層同士を互いに実質的にシールするように動作可能である。単なる例示的な外科用ステープラは、2006年2月21日に発行された、米国特許第7,000,818号、名称「Surgical Stapling Instrument Having Separate Distinct Closing and Firing Systems」、2008年6月3日に発行された、米国特許第7,380,696号、名称「Articulating Surgical Stapling Instrument Incorporating a Two-Piece E-Beam Firing Mechanism」、2008年7月29日に発行された、米国特許第7,404,508号、名称「Surgical Stapling and Cutting Device」、2008年10月14日に発行された、米国特許第7,434,715号、名称「Surgical Stapling Instrument Having Multistroke Firing with Opening Lockout」、2010年5月25日に発行された、米国特許第7,721,930号、名称「Disposable Cartridge with Adhesive for Use with a Stapling Device」、2013年4月2日に発行された、米国特許第8,408,439号、名称「Surgical Stapling Instrument with An Articulatable End Effector」、及び2013年6月4日に発行された、米国特許第8,453,914号、名称「Motor-Driven Surgical Cutting Instrument with Electric Actuator Directional Control Assembly」、に開示されている。上に引用した米国特許の各々の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
上述した外科用ステープラは、内視鏡手術において使用されるものとして記載されているが、このような外科用ステープラは、開口手術及び/又は他の非内視鏡手術でも使用することができることを理解されたい。単なる例として、トロカールをステープラの導管として使用しない胸部外科手術では、外科用ステープラを開胸術によって患者の肋骨の間に挿入し、1つ又は2つ以上の臓器に到達させることができる。このような手術では、肺につながる血管を切断及び閉鎖するためにステープラが使用される場合もある。例えば、臓器につながる血管を、胸腔から臓器を切除する前にステープラによって切断して閉鎖することができる。当然のことながら、外科用ステープラは、様々な他の状況及び手術において使用され得る。
【0004】
開胸術に特に好適であり得る又は使用され得る外科用ステープラの例は、2014年8月28日に公開された米国特許出願公開第2014/0243801号、名称「Surgical Instrument End Effector Articulation Drive with Pinion and Opposing Racks」、2014年8月28日に公開された米国特許出願公開第2014/0239041号、名称「Lockout Feature for Movable Cutting Member of Surgical Instrument」、2014年8月28日に公開された米国特許出願公開第2014/0239038号、名称「Surgical Instrument with Multi-Diameter Shaft」、及び2014年8月28日に公開された米国特許出願公開第2014/0239044号、名称「Installation Features for Surgical Instrument End Effector Cartridge」に開示されている。上に引用した米国特許出願公開の各々の開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0005】
いくつかの外科用器具及びシステムが作製され使用されてきたが、本発明者らよりも以前に、添付の特許請求の範囲に記載する本発明を作製又は使用した者は存在しない、と考えられている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本明細書は、本技術を具体的に指摘し、かつ明確にこの技術を特許請求する、特許請求の範囲により完結するが、本技術は、以下のある特定の実施例の説明を添付図面と併せ読むことでよりよく理解されるものと考えられ、図面において同様の参照符号は同じ要素を特定する。
図1】交換式シャフトアセンブリ及びハンドルアセンブリを含む例示的な外科用器具の斜視図である。
図2】器具のハンドルアセンブリから分解されたシャフトアセンブリを示す、図1の器具の斜視図である。
図3】器具のハンドルアセンブリから分解されたシャフトアセンブリを示す、図1の器具の部分斜視図である。
図4A】閉鎖トリガが第1の枢動位置にあり、かつ発射トリガが第1の枢動位置にある、図1の器具の近位部分の側面図である。
図4B】閉鎖トリガが第2の枢動位置にあり、かつ発射トリガが第2の枢動位置にある、図1の器具の近位部分の側面図である。
図4C】閉鎖トリガが第2の枢動位置にあり、かつ発射トリガが第3の枢動位置にある、図1の器具の近位部分の側面図である。
図5】ハンドルアセンブリから電池を取り外した、図1の器具の近位部分の斜視図である。
図6図1の器具と共に使用することができる代替的な数々のシャフトアセンブリの側面図である。
図7図1の器具に組み込まれ得る例示的な代替のハンドルアセンブリの斜視図である。
図8図1の器具の変形形態を形成するために図7のハンドルアセンブリと組み立てられ得る例示的な代替のシャフトアセンブリの斜視図である。
図9A】シャフトアセンブリがハンドルアセンブリから分解されている、図7の線9-9に沿って切り取ったハンドルアセンブリ及び図8のシャフトアセンブリの断面側面図である。
図9B】シャフトアセンブリがハンドルアセンブリと組み立てられている、図7の線9-9に沿って切り取ったハンドルアセンブリ及び図8のシャフトアセンブリの断面側面図である。
図10図1の器具に組み込まれ得る別の例示的な代替のハンドルアセンブリの斜視図である。
図11図1の器具の別の変形形態を形成するために図10のハンドルアセンブリと組み立てられ得る別の例示的な代替のシャフトアセンブリの斜視図である。
図12A】シャフトアセンブリがハンドルアセンブリから分解されている、図10の線12-12に沿って切り取ったハンドルアセンブリ及び図11のシャフトアセンブリの断面側面図である。
図12B】シャフトアセンブリがハンドルアセンブリと組み立てられている、図10の線12-12に沿って切り取ったハンドルアセンブリ及び図11のシャフトアセンブリの断面側面図である。
図13図1図7、又は図10のハンドルアセンブリに容易に組み込まれ得る例示的な代替の電気コネクタの斜視図である。
図14図1図8、又は図11のシャフトアセンブリに容易に組み込まれ得る別の例示的な代替の電気コネクタと連結された図13の電気コネクタを示す。
図15図14の電気コネクタの2つの接点間に形成された電気回路における抵抗をプロットした線グラフと、動作可能に接続されたときに図1の交換式シャフトアセンブリと図1のハンドルアセンブリとの電気コネクタ間に形成された電気回路における抵抗をプロットした線グラフとを示す。
図16図8又は図11のシャフトアセンブリを図7又は図10のハンドルアセンブリにそれぞれ連結したときに実行され得る例示的な方法のフローチャートを示す。
【0007】
図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本技術の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、その他の様々な方式で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部をなす添付図面は、本技術のいくつかの態様を例示しており、その説明と共に本技術の原理を説明するものであるが、本技術は、示される厳密な構成に限定されないことが理解される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本技術の特定の実施例の以下の説明文は、その範囲を限定する目的で用いられるべきではない。本技術の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、実例として、本技術を実施する上で想到される最良の態様の1つである以下の説明により、当業者には明らかとなるであろう。理解されるように、本明細書に記載される技術は、いずれもその技術から逸脱することなく、その他の異なる、かつ明らかな態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
【0009】
本明細書に記載される教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものを、本明細書に記載される他の教示、表現、実施形態、実施例などの任意の1つ又は2つ以上のものと組み合わせることができる点も、更に理解されよう。したがって、以下に記載される教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して切り離して考慮されるべきではない。本明細書の教示を考慮することで、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な好適な方法が、当業者には容易に明らかとなろう。このような改変及び変形形態は、「特許請求の範囲」の範囲内に含まれるものとする。
【0010】
本開示の明瞭さのために、「近位」及び「遠位」という用語は、遠位外科用エンドエフェクタを有する外科用器具を把持する操作者又は他の操作者に対して本明細書で定義される。用語「近位」とは、操作者又はその他の操作者により近い要素の位置を意味し、用語「遠位」とは、外科用器具の外科用エンドエフェクタにより近く、かつ操作者又はその他の操作者からより離れた要素の位置を意味する。本明細書に記載される外科用器具は、切断及びステープル留めのためのモータ付き用具を含むが、本明細書に記載される構成は、例えば、カッター、把持具、ステープラ、RFカッター/凝固器、超音波カッター/凝固器、及びレーザーカッター/凝固器などの、任意の好適な種類の電気外科用器具と共に使用され得ることが理解される。
【0011】
I.例示的な外科用器具の概要
図1は、ハンドルアセンブリ(11)及び取り外し可能なシャフトアセンブリ(16)を含む、モータ駆動外科用切断及び締結器具(10)を示す。いくつかの変形例では、ハンドルアセンブリ(11)及びシャフトアセンブリ(16)は、それぞれ、単回使用の使い捨て構成要素が提供される。いくつかの他の変形例では、ハンドルアセンブリ(11)及びシャフトアセンブリ(16)は、それぞれ、再使用可能な構成要素として提供される。別の単なる例示的な実施例として、シャフトアセンブリ(16)は、単回使用の使い捨て構成要素として提供することができ、一方で、ハンドルアセンブリは、再使用可能な構成要素として提供される。本明細書の教示を考慮することで、再使用のために好適に再処理することができるハンドルアセンブリ(11)及びシャフトアセンブリ(16)の再使用可能な変形例が当業者に明らかになるであろう。
【0012】
本実施例のハンドルアセンブリ(11)は、筐体(12)と、閉鎖トリガ(32)と、発射トリガ(33)と、を含む。筐体(12)の少なくとも一部分は、臨床医が把持し、操作し、作動させるように構成されたハンドル(14)を形成する。筐体(12)は、シャフトアセンブリ(16)に動作可能に取り付けるように構成され、このシャフトアセンブリには、外科用エンドエフェクタ(18)が動作可能に係合される。下で説明するように、エンドエフェクタ(18)は、1つ又は2つ以上の外科用タスク又は手術を実行するように構成される。具体的には、図1に示される例のエンドエフェクタ(18)は、従来のエンドカッターのエンドエフェクタに類似する様態で、外科用切断及びステープル留め手術を行うように動作可能であるが、これは、単なる1つの例示的な実施例にすぎないことを理解されたい。
【0013】
図1は、交換式シャフトアセンブリ(16)がハンドルアセンブリ(11)に動作可能に係合された、外科用器具(10)を示す。図2図3は、ハンドル(14)の筐体(12)への交換式シャフトアセンブリ(16)の取り付けを示す。ハンドル(14)は、ねじ、スナップ機構、接着剤などで相互接続することができる一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント(22、24)を含む。例示される構成では、ハンドルハウジングセグメント(22、24)は、臨床医が把持及び操作することができるピストルグリップ部分(26)を形成するように協働する。以下で更に詳細に考察されるように、ハンドル(14)は、その中に複数の駆動システムを動作可能に支持し、それら駆動システムは、それに動作可能に取り付けられた交換式シャフトアセンブリ(16)の対応する部分に対して、様々な制御運動を生成及び適用するように構成されている。下で更に詳細に論じるように、トリガ(32、33)は、ハンドル(14)の駆動システムの少なくともいくつかを起動させるように、ピストルグリップ部分(26)に向かって枢動可能である。
【0014】
ハンドルアセンブリ(11)内の駆動システムの少なくともいくつかは、最終的に、概略的に図5に示されるモータ(118)によって駆動される。本実施例では、モータ(118)は、ピストルグリップ部分(26)において位置付けられるが、モータ(118)は、任意の他の好適な位置に位置付けられ得ることを理解されたい。モータ(118)は、ハンドル(14)に固定された電池パック(110)から電力を受信する。本実施例では、図5に示されるように、電池パック(110)は、ハンドル(14)から取り外し可能である。いくつかの他の変形例において、電池パック(110)は、ハンドル(14)から取り外し可能でない。いくつかのこのような変形例において、電池パック(110)(又はその変形形態)は、ハンドルハウジングセグメント(22、24)内に完全に収容さる。モータ(118)及び電池パック(110)が取り得る様々な好適な形態は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0015】
図5にも概略的に示されるように、制御回路(117)は、ハンドル(14)内に収容される。単なる例として、制御回路(117)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、マイクロコントローラ及び/又は様々な他の構成要素を備えることができる。制御回路(117)は、制御アルゴリズムを駆動モータ(118)に記憶し、実行するように構成される。制御回路(117)はまた、ハンドルアセンブリ(11)の近位端部に位置付けられたグラフィカルユーザインターフェース(116)を駆動するようにも構成される。いくつかの変形例において、制御回路(117)は、シャフトアセンブリ(16)から1つ又は2つ以上の信号を受信し、処理するように構成される。単なる例として、制御回路(117)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2015年10月1日に公開された、米国特許出願公開第2015/0272575号、名称「Surgical Instrument Comprising a Sensor System」の教示の少なくとも一部に従って、構成され、動作可能であり得る。制御回路(117)が構成され、動作可能であり得る他の好適な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0016】
図3で最もよく分かるように、ハンドル(14)のフレーム(28)は、複数の駆動システムを動作可能に支持する。この特定の例では、フレーム(28)は、全体として、(30)に指定される「第1の」又は閉鎖駆動システムを動作可能に支持し、この閉鎖駆動システムは、そこに動作可能に取り付けられた、又は連結された交換式シャフトアセンブリ(16)に閉鎖運動及び開放運動を適用するために用いることができる。また、この特定の例では、閉鎖駆動システム(30)は、フレーム(28)によって枢動可能に支持された閉鎖トリガ(32)の形態のアクチュエータを含む。より具体的には、閉鎖トリガ(32)は、ピン(図示せず)によって筐体(14)に枢動可能に連結される。このような構成は、閉鎖トリガ(32)が臨床医によって操作されることを可能にし、よって、臨床医がハンドル(14)のピストルグリップ部分(26)を把持したとき、閉鎖トリガ(32)を、開始位置又は「非作動」位置(図4A)からピストルグリップ部分(26)に向かって「作動」位置へと、より具体的には完全圧縮位置又は完全作動位置(図4B)へと容易に枢動させることができる。閉鎖トリガ(32)は、ばね又は他の付勢構成(図示せず)によって非作動位置へと付勢されてもよい。
【0017】
本実施例では、閉鎖駆動システム(30)は、閉鎖トリガ(32)に枢動可能に連結された閉鎖リンク機構アセンブリ(36)を更に含む。閉鎖リンク機構アセンブリ(36)の一部分を図3に示す。閉鎖リンク機構アセンブリ(36)は、ピン(図示せず)によって閉鎖トリガ(32)に枢動可能に連結された第1の閉鎖リンク(図示せず)と、第2の閉鎖リンク(38)と、を含むことができる。第2の閉鎖リンク(38)はまた、本明細書において、「取り付け部材」とも称され得、横方向取り付けピン(42)を含む。図3に示されるように、取り付けピン(42)は、シャフトアセンブリ(16)がハンドルアセンブリ(11)から取り外されたときに露出する。したがって、下で更に詳細に説明するように、取り付けピン(42)は、シャフトアセンブリ(16)がハンドルアセンブリ(11)に連結されたときに、シャフトアセンブリ(16)の相補的な機構と連結することができる。
【0018】
更に図1図3を参照すると、第1の閉鎖リンク(図示せず)は、フレーム(28)に枢動可能に連結された閉鎖解放アセンブリ(44)と協働するように構成されている。少なくとも1つの例において、閉鎖解放アセンブリ(44)は、解放ボタンアセンブリ(46)を有し、遠位に突出するロッキングポール(図示せず)がその上に形成される。解放ボタンアセンブリ(46)は、解放ばね(図示せず)によって反時計回りの方向に枢動し得る。臨床医が閉鎖トリガ(32)をその非作動位置からハンドル(14)のピストルグリップ部分(26)に向かって押下すると、第1の閉鎖リンク(図示せず)は、ロッキングポール(図示せず)が第1の閉鎖リンク(図示せず)と保持係合する点に向かって上向きに枢動し、それにより、閉鎖トリガ(32)が非作動位置に戻ることを防ぐ。したがって、閉鎖解放アセンブリ(44)は、閉鎖トリガ(32)を完全作動位置でロックする働きをする。
【0019】
臨床医が閉鎖トリガ(32)を作動位置からロック解除して非作動位置に戻したいとき、臨床医は、単純に、閉鎖解放ボタンアセンブリ(46)を遠位に付勢することによって、閉鎖解放ボタンアセンブリ(46)を枢動させ、よって、ロッキングポール(図示せず)が第1の閉鎖リンク(図示せず)との係合から外れるように移動する。ロッキングポール(図示せず)が第1の閉鎖リンク(図示せず)との係合から外れるように移動するときに、弾性付勢が閉鎖トリガ(32)を非作動位置に戻すように付勢することに応答して、閉鎖トリガ(32)を非作動位置に戻すことができる。他の閉鎖トリガロック及び解放構成が用いられてもよい。
【0020】
交換式シャフトアセンブリ(16)は、シャフトアセンブリ(16)の長手方向軸に対して所望の位置にエンドエフェクタ(18)を解放可能に保持するように構成され得る、関節ジョイント(52)と関節ロック(図示せず)とを更に含む。本実施例では、関節ジョイント(52)は、当該技術分野で既知であるように、エンドエフェクタ(18)をシャフトアセンブリ(16)の長手方向軸から離れて横方向に偏向させることを可能にするように構成される。単なる例として、エンドエフェクタ(18)、関節ジョイント(52)、及び関節ロック(図示せず)は、2014年9月18日に公開された、米国特許出願公開第2014/0263541号、名称「Articulatable Surgical Instrument Comprising an Articulation Lock」の教示の少なくとも一部に従って、構成され、動作可能であり得る。
【0021】
本実施例では、関節ジョイント(52)の関節は、ハンドルアセンブリ(11)上の関節コントロールロッカー(112)を介した操作者からの制御入力に基づいて、モータ(118)を介してモータ駆動される。単なる例として、操作者が関節制御ロッカー(112)の上部分を押下したとき、エンドエフェクタ(18)は、関節ジョイント(52)において(器具(10)を上から見て)右へと横方向に枢動することができ、操作者が関節制御ロッカー(112)の下部分を押下したとき、エンドエフェクタ(18)は、関節ジョイント(52)において(器具(10)を上から見て)左へと横方向に枢動することができる。いくつかの変形例において、ハンドルアセンブリ(11)の他方の側部は、別の関節制御ロッカー(112)を含む。このような変形例において、ハンドルアセンブリ(11)の他方の側部上の関節制御ロッカー(112)は、関節制御ロッカー(112)の上への作動及び関節制御ロッカー(112)の下への作動に応答して、エンドエフェクタ(18)の上記の方向とは反対方向への枢動を提供するように構成することができる。単なる例として、関節ジョイント(52)においてエンドエフェクタ(18)の関節のモータ駆動を提供する関節制御ロッカー(112)及び残りの機構は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2015年10月1日に公開された、米国特許出願公開第2015/0280384号、名称「Surgical Instrument Comprising a Rotatable Shaft」の教示の少なくとも一部に従って、構成され、動作可能であり得る。関節ジョイント(52)においてエンドエフェクタ(18)の関節のモータ駆動を提供する関節制御ロッカー(112)及び残りの機構が構成され、動作可能であり得る他の適切な方法は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0022】
本実施例のエンドエフェクタ(18)は、ステープルカートリッジ(20)をその中で動作可能に支持するように構成された、細長いチャネル(48)の形態の下側ジョーを備える。本実施例のエンドエフェクタ(18)は、細長いチャネル(48)に対して枢動可能に支持された、安アンビル(50)の形態の上側ジョーを更に含む。交換式シャフトアセンブリ(16)は、ノズル部分(56、58)から成る近位筐体又はノズル(54)と、エンドエフェクタ(18)の閉鎖及び/又は開放アンビル(50)に利用することができる閉鎖管(60)と、を更に含む。シャフトアセンブリ(16)はまた、閉鎖シャトル(62)をシャーシ(64)に対して軸方向に移動させることができるように、シャフトアセンブリ(16)のシャーシ(64)内で摺動可能に支持された閉鎖シャトル(62)も含む。閉鎖シャトル(62)は、第2の閉鎖リンク(38)に取り付けられた取り付けピン(42)への取り付けのために構成されている、近位に突出する一対のフック(66)を含む。閉鎖管(60)の近位端部(図示せず)は、それに対する相対的回転のために閉鎖シャトル(62)に連結されるが、閉鎖管(60)と閉鎖シャトル(62)との組み合わせは、閉鎖管(60)及び閉鎖シャトル(62)の互いの長手方向への移動を提供する。閉鎖ばね(図示せず)が閉鎖管(60)上に軸支され、閉鎖管(60)を近位方向(PD)に付勢する働きをし、それによって、シャフトアセンブリ(16)がハンドル(14)に動作可能に係合されたとき、閉鎖トリガ(32)を非作動位置へと枢動させる働きをし得る。
【0023】
本実施例では、関節ジョイント(52)は、二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)を含む。二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2014/0263541号に開示される様々な様態で開口タブをアンビル(50)に係合するための、エンドエフェクタ閉鎖スリーブアセンブリ(72)を含む。関節ジョイント(52)が関節動作状態であるとき(すなわち、エンドエフェクタ(18)が、関節ジョイント(52)においてシャフトアセンブリ(16)の長手方向軸から横方向に離れて枢動可能に偏向するとき)であっても、閉鎖トリガ(32)の枢動に応答して、二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)が閉鎖管(60)と共に移動するように、二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)が、閉鎖管(60)と連結されることを理解されたい。更に、エンドエフェクタ閉鎖スリーブアセンブリ(72)とアンビル(50)との係合は、二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)及び閉鎖管(60)の遠位移動に応答した、アンビル(50)のステープルカートリッジ(20)に向かう枢動、及び二重枢軸閉鎖スリーブアセンブリ(70)及び閉鎖管(60)の近位移動に応答した、ステープルカートリッジ(20)から離れるアンビル(50)の枢動を提供する。本例のシャフトアセンブリ(16)は関節ジョイント(52)を含むが、他の交換式シャフトアセンブリは、関節動作能力を欠いていてもよい。
【0024】
図3に示されるように、シャーシ(64)は、フレーム(28)の遠位取り付けフランジ部分(78)内に形成された、対応するダブテールスロット(76)内に受容されるように適合された、シャーシ上に形成された一対の先細取り付け部分(74)を含む。各ダブテールスロット(76)は、取り付け部分(74)を中に着座的に受容するように、先細であってもよく、又は略V字形であってもよい。シャフト取り付けラグ(80)が、中間発射シャフト(82)の近位端上に形成される。したがって、交換式シャフトアセンブリ(16)がハンドル(14)に連結されたとき、シャフト取り付けラグ(80)は、長手方向駆動部材(86)の遠位端部に形成された発射シャフト取り付けクレードル(84)内に受容される。シャフト取り付けラグ(80)が発射シャフト取り付けクレードル(84)内に受容されたとき、中間発射シャフト(82)は、長手方向駆動部材(86)と共に長手方向に移動する。当該技術分野で知られているように、中間発射シャフト(82)が遠位に移動するとき、中間発射シャフト(82)がエンドエフェクタ(18)を作動させて、ステープルを組織に打ち込み、組織を切断する。単なる例として、エンドエフェクタ(18)のこの作動は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0280384号に従って、及び/又は本明細書に引用される様々な他の参考文献の教示に従って実行することができる。
【0025】
図4A図4Cは、エンドエフェクタ(18)の異なる作動状態の間のハンドルアセンブリ(11)の異なる状態を示す。図4Aでは、ハンドルアセンブリ(11)は、閉鎖トリガ(32)が非作動枢動位置にあり、かつ発射トリガ(33)が非作動枢動位置にある状態である。この段階で、エンドエフェクタ(18)は、アンビル(50)がステープルカートリッジ(20)から離れて枢動される、開放状態にある。
【0026】
図4Bでは、ハンドルアセンブリ(11)は、閉鎖トリガ(32)が作動枢動位置にある状態である。上で述べたように、閉鎖トリガ(32)は、操作者が解放ボタンアセンブリ(46)を作動させるまでこの位置にロックされる。この段階で、エンドエフェクタは、アンビル(50)がステープルカートリッジ(20)に向かって枢動される、閉鎖状態にあるが未発射状態であり、よって、組織は、アンビル(50)とカートリッジ(20)との間で圧縮されている。しかしながら、発射シャフト(82)は、まだステープルカートリッジ(20)からステープルを作動させるために遠位に駆動されておらず、発射シャフト(82)の遠位端部のナイフは、アンビル(20)とステープルカートリッジ(20)との間で組織をまだ切断していない。発射トリガ(33)は、非作動枢動位置から作動枢動位置への閉鎖トリガ(32)の移動のため、図4Bの部分的に作動した枢動位置にあることに留意されたい。しかしながら、発射トリガ(33)のこの移動は、操作者の発射トリガ(33)へのアクセスを向上させるためにのみ提供される。換言すれば、図4Aに示される位置から図4Bに示される位置への発射トリガ(33)のこの移動は、発射シーケンスをまだ起動させない。
【0027】
図4Cでは、ハンドルアセンブリは、閉鎖トリガ(32)が作動枢動位置のままであり、かつ発射トリガ(33)が作動枢動位置に枢動された状態にある。発射トリガ(33)のこの作動は、モータ(118)を起動させて、長手方向駆動部材(86)を長手方向に駆動し、次に、発射シャフト(82)を長手方向に駆動する。発射シャフト(82)の長手方向の移動は、アンビル(50)とステープルカートリッジ(20)との間で圧縮された組織の中への、ステープルカートリッジ(20)からのステープルの作動をもたらし、更に、アンビル(50)とステープルカートリッジ(20)の間で圧縮された組織の切断をもたらす。いくつかの変形例では、追加の安全トリガが提供される。例えば、追加の安全トリガは、安全トリガが作動するまで、発射トリガ(33)の作動を防ぐことができる。換言すれば、図4Bに示される状態に到達した後に、操作者が発射トリガ(33)を作動させる準備をしたとき、操作者は、最初に安全トリガを作動させ、次いで、発射トリガ(33)を作動させなければならない。安全トリガの存在が、発射トリガ(33)の不用意な作動を防ぎ得ることを理解されたい。
【0028】
また、本実施例では、ステープルカートリッジ(20)に向かうアンビル(50)の作動は、単に機械的連結を通して閉鎖トリガ(32)とアンビル(50)との間に提供され、よって、アンビル(50)を作動させるためにモータ(118)を使用しないことも理解されたい。また、本実施例では、発射シャフト(82)の作動(したがって、ステープルカートリッジ(20)の作動)が、モータ(118)の起動を通して提供されることも理解されたい。加えて、関節ジョイント(52)の作動は、本実施例のモータ(118)の起動を通して提供される。関節ジョイント(52)のこのモータ駆動の作動は、駆動部材(86)の長手方向の移動を介して提供される。シャフトアセンブリ(16)内のクラッチアセンブリ(図示せず)は、駆動部材(86)の長手方向の移動と、関節ジョイント(52)を駆動するか又はステープルカートリッジ(20)を作動させるための機構とを選択的に連結するように動作可能である。このようなクラッチアセンブリを介した選択的な連結は、閉鎖トリガ(32)の枢動位置に基づく。具体的には、閉鎖トリガ(32)が図4Aに示される非作動位置にあるとき、(関節制御ロッカー(112)の起動に応答した)モータ(118)の起動が関節ジョイント(52)を駆動する。閉鎖トリガ(32)が図4Bに示される作動位置にあるとき、(発射トリガ(33)の作動に応答した)モータ(118)の起動がステープルカートリッジ(20)を作動させる。単なる例として、クラッチアセンブリは、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0280384号の教示の少なくともいくつかに従って、構成され、動作可能であり得る。
【0029】
本実施例では、ハンドルアセンブリ(11)はまた、「ホーム」ボタン(114)も含む。単なる例として、アンビル(50)が閉鎖位置にあるとき、「ホーム」ボタン(114)は、モータ(118)を起動させて、駆動部材(86)を最近位の「ホーム」位置へと近位に後退させるように動作可能であり得る。加えて、又は代替的に、アンビル(50)が開放位置にあるときに、「ホーム」ボタン(114)は、モータ(118)を起動させて、関節ジョイント(52)を駆動して、非関節動作状態を達成し、よって、エンドエフェクタ(18)がシャフトアセンブリ(16)と同軸状に整列するように動作可能であり得る。加えて又は代替的に、「ホーム」ボタン(114)は、「ホーム」画面に戻るために、グラフィカルユーザインターフェース(116)を起動させ得る。本明細書の教示を考慮することで、「ホーム」ボタン(114)の起動に応答して提供され得る他の好適な動作が当業者に明らかになるであろう。
【0030】
本実施例のシャフトアセンブリ(16)は、連結シャフトアセンブリ(16)をハンドルアセンブリ(11)に、より具体的にはフレーム(28)に、取り外し可能に連結するためのラッチシステムを更に含む。単なる例として、このラッチシステムは、シャーシ(64)に移動可能に連結されたロックヨーク又は他の種類のロック部材を含むことができる。図3に示されるように、このようなロックヨークは、フレーム(28)内の対応するロックデテント又は溝(98)と解放可能に係合するように構成された2つの近位突出ロックラグ(96)を含むことができる。いくつかの変形例では、ロックヨークは、弾性部材(例えば、ばねなど)によって近位方向に付勢される。ロックヨークの作動は、シャーシ(64)に装着されたラッチアクチュエータアセンブリ(102)上に摺動可能に装着されたラッチボタン(100)によって達成することができる。ラッチボタン(100)は、ロックヨークに対して近位方向に付勢することができる。ロックヨークは、ラッチボタン(100)を遠位方向に付勢することによってアンロック位置へと移動させることができ、これはまた、ロックヨークを枢動させて、フレーム(28)との係合保持を解除する。ロックヨークがフレーム(28)との「係合保持」状態であるとき、ロックラグ(96)は、対応するロックデテント又は溝(98)内に係合して着座される。更なる単なる例として、シャフトアセンブリ(16)は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2017年3月30日に公開された、米国特許出願公開第2017/0086823号、名称「Surgical Stapling Instrument with Shaft Release,Powered Firing,and Powered Articulation」の教示の少なくとも一部に従って、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0280384号の教示の少なくともいくつかに従って、及び/又は任意の他の好適な適切な様式で、ハンドルアセンブリ(11)と取り外し可能に連結され得る。
【0031】
シャフトアセンブリ(16)とハンドルアセンブリ(11)との間の連結プロセスを開始するために、臨床医は、シャーシ(64)上に形成された先細取り付け部分(74)がフレーム(28)内のダブテールスロット(76)と整合されるように、フレーム(28)の上方に、又はそれに隣接して、交換式シャフトアセンブリ(16)のシャーシ(64)を位置付けることができる。次いで、臨床医は、シャフトアセンブリ(16)を、シャフトアセンブリ(16)の長手方向軸に垂直な取り付け軸(IA)に沿って移動させて、取り付け部分(74)を対応するダブテール受容スロット(76)と「動作可能な係合」で着座させることができる。その際、中間発射シャフト(82)上のシャフト取り付けラグ(80)も、長手方向に移動可能な駆動部材(86)のクレードル(84)内に着座され、第2の閉鎖リンク(38)上にあるピン(42)の部分が、閉鎖シャトル(62)内の対応するフック(66)内に着座される。本明細書で使用するとき、2つの構成要素の文脈における「動作可能な係合」という用語は、それら2つの構成要素が互いに十分に係合され、そのため、作動運動をそれらに適用すると、構成要素が、意図される行為、機能、及び/又は手順を実行し得ることを意味する。
【0032】
上で論じたように、交換式シャフトアセンブリ(16)の少なくとも5つのシステムが、ハンドル(14)の少なくとも5つの対応するシステムと動作可能に係合され得る。第1のシステムは、シャフトアセンブリ(16)のフレーム又はスパインをハンドル(14)のフレーム(28)と連結する、及び/又は整列させる、フレームシステムを備える。第2のシステムは、シャフトアセンブリ(16)をハンドル(14)に解放可能にロックする、ラッチシステムである。
【0033】
第3のシステムは、ハンドル(14)の閉鎖トリガ(32)、及び閉鎖管(60)、及びシャフトアセンブリ(16)のアンビル(50)を動作可能に接続することができる、閉鎖駆動システム(30)である。上で概説したように、シャフトアセンブリ(16)の閉鎖シャトル(62)は、第2の閉鎖リンク(38)上にあるピン(42)と係合する。閉鎖駆動システム(30)を通して、アンビル(50)は、閉鎖トリガ(32)のピストルグリップ(26)に向かう、及びそこから離れる枢動に基づいて、ステープルカートリッジ(20)に向かって、及びそこから離れて枢動する。
【0034】
第4のシステムは、ハンドル(14)の発射トリガ(33)とシャフトアセンブリ(16)の中間発射シャフト(82)とを動作可能に接続する、関節及び発射駆動システムである。上で概説したように、シャフト取り付けラグ(80)は、長手方向駆動部材(86)のクレードル(84)と動作可能に接続する。この第4のシステムは、閉鎖トリガ(32)の枢動位置に応じて、関節ジョイント(52)又はステープルカートリッジ(20)のモータ駆動の作動を提供する。閉鎖トリガ(32)が非作動枢動位置にあるとき、第4のシステムは、関節制御ロッカー(112)を関節ジョイント(52)と動作可能に接続し、それにより、関節ジョイント(52)におけるシャフトアセンブリ(11)の長手方向軸に向かう、及びそこから離れるエンドエフェクタ(18)のモータ駆動の枢動偏向を与える。閉鎖トリガ(32)が作動枢動位置にあるとき、第4のシステムは、発射トリガ(33)をステープルカートリッジ(20)と動作可能に接続し、発射トリガ(33)の作動に応答して、アンビル(50)とステープルカートリッジ(20)との間に捕捉された組織のステープル留め及び切断をもたらす。
【0035】
第5のシステムは、シャフトアセンブリ(16)がハンドル(14)と動作可能に係合されたことをハンドル(14)の制御回路(117)に信号で伝えて、シャフトアセンブリ(16)とハンドル(14)との間で通電する、及び/又は信号を通信する、電気システムである。本実施例では、図3に示されるように、シャフトアセンブリ(16)は、シャフト回路基板(図示せず)に動作可能に装着された電気コネクタ(106)を含む。電気コネクタ(106)は、ハンドル制御基板(図示せず)上の対応する電気コネクタ(108)と噛合係合するように構成される。したがって、電気コネクタ(106、108)は、ハンドル(14)の制御回路(117)とシャフトアセンブリ(16)のシャフト回路基板(図示せず)との間の通信を提供し得る。回路及び制御システムに関する更なる詳細は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、国特許出願公開第2014/0263541号、及び/又はその開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0272575号に見出すことができる。
【0036】
ハンドル(14)の対応するシステムと動作可能に係合することができる交換式シャフトアセンブリ(16)の他の種類のシステムは、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0037】
上で述べたように、本実施例のハンドルアセンブリ(11)は、グラフィカルユーザインターフェース(116)を含む。単なる例として、グラフィカルユーザインターフェース(116)を使用して、電池(110)の動作状態、エンドエフェクタ(18)の動作状態、関節ジョイント(52)の動作状態、トリガ(32、33)の動作状態に関する様々な情報、及び/又は任意の他の種類の情報を表示することができる。グラフィカルユーザインターフェースを介して表示することができる他の適切な種類の情報は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0038】
ハンドルアセンブリ(11)は、異なるサイズ及び種類のステープルカートリッジを支持するように、異なるシャフト長、サイズ、及び種類を有するように、などのように適合されたエンドエフェクタを含む交換式シャフトアセンブリと接続して使用するように構成することができる。単なる例として、図6は、ハンドルアセンブリ(11)と共に使用することができる様々な異なる種類のシャフトアセンブリ(16、120、130、140)を示す。具体的には、図6は、円形ステープル留め動作(例えば、端々吻合)を実行するように動作可能であるエンドエフェクタ(122)を有する円形ステープラシャフトアセンブリ(120)、線形ステープル留め動作を実行するように動作可能であるエンドエフェクタ(132)を有するライナステープラシャフトアセンブリ(130)、及びエンドエフェクタ(18)と同じ種類のステープル留め及び切断動作を行うように動作可能であるエンドエフェクタ(142)を有する第2のエンドカッターシャフトアセンブリ(140)を示す。しかしながら、この実施例では、シャフトアセンブリ(140)は、シャフトアセンブリ(16)よりも短く、シャフトアセンブリ(140)は、シャフトアセンブリ(16)よりも直径が小さく、エンドエフェクタ(142)は、エンドエフェクタ(18)よりも小さい。これらの様々な外科用ステープル留めシャフトアセンブリ(16、120、130、140)は、単なる例示的な実施例にすぎないことを理解されたい。
【0039】
また、制御回路(117)は、ハンドルアセンブリ(11)と連結されているシャフトアセンブリ(16、120、130、140)の種類を検出し、その特定の種類のシャフトアセンブリ(16、120、130、140)に好適な制御アルゴリズムを選択するように構成され得ることも理解されたい。別の単なる例示的な実施例として、各シャフトアセンブリ(16、120、130、140)は、その特定の種類のシャフトアセンブリ(16、120、130、140)に好適な制御アルゴリズムを記憶するチップ又は他のメモリデバイスを有することができ、制御回路(117)は、シャフトアセンブリ(16、120、130、140)がハンドルアセンブリ(11)と連結された後に、その制御アルゴリズムを受信及び実行することができる。例えば、動作可能に係合されたとき、制御回路(117)は、電気コネクタ(106、108)を介してシャフト回路基板(図示せず)との通信を確立することができ、制御回路(117)は、シャフト回路基板(図示せず)からの情報によってどのシャフトアセンブリ(16、120、130、140)が取り付けられているかを検出することができる。
【0040】
加えて、ハンドルアセンブリ(11)はまた、例えば、高周波(radio frequency、RF)エネルギー、超音波エネルギー及び/又は運動などの他の運動及び種類のエネルギーを、様々な外科用途及び手術に関連して使用するように適合されたエンドエフェクタ構成に印加するように構成されたアセンブリを含む、様々な他の交換式シャフトアセンブリと共に効果的に用いることもできる。更に、エンドエフェクタ、シャフトアセンブリ、ハンドル、外科用器具及び/又は外科用器具システムは、任意の好適な締結具(複数可)を利用して組織を締結することができる。例えば、中に着脱可能に格納された複数の締結具を備える締結具カートリッジが、シャフトアセンブリのエンドエフェクタに着脱可能に挿入及び/又は装着され得る。そのようなカートリッジの様々な例は、本明細書に列挙される様々な参考文献に開示されている。
【0041】
本明細書に開示される様々なシャフトアセンブリ(16)は、ハンドル付きのアセンブリ(11)内の制御回路(117)との電気通信を必要とするセンサ及び他の様々な構成要素を用いることができる。電気通信は、電気コネクタ(106、108)を噛合させることを介して提供することができる。単なる例として、このようなセンサ及び他の構成要素は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2015/0272575号の教示の少なくともいくつかに従って構築され、動作可能であり得る。加えて又は代替的に、器具(10)は、本明細書に列挙される他の様々な参考文献のうちのいずれかの教示の少なくとも一部に従って構築され、動作可能であり得る。
【0042】
本明細書に開示される様々な教示が、ロボット制御式外科用システムと接続して、効果的に利用することができることを理解するであろう。したがって、「筐体」又は「本体」という用語はまた、本明細書に開示される交換式シャフトアセンブリ及びそれらのそれぞれの同等物を作動させるために使用することができる、少なくとも1つの制御運動を生成及び適用するように構成された少なくとも1つの駆動システムを収容するか又は別様に動作可能に支持する、ロボットシステムの筐体又は同様の部分も包含することができる。「フレーム」という用語は、手持ち式外科用器具の一部分を指してもよい。「フレーム」という用語はまた、ロボット制御式の外科用器具の一部分、及び/又は外科用器具を動作可能に制御するために使用され得るロボットシステムの一部分も表すことができる。単なる例として、本明細書に開示される交換式シャフトアセンブリは、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2015年7月7日に発行された、米国特許第9,072,535号、名称「Surgical Stapling Instruments with Rotatable Staple Deployment Arrangements」に開示される、様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法のいずれかと共に用いることができる。
【0043】
II.選択的通電のために2段階検証を用いる例示的なハンドルアセンブリ及びシャフトアセンブリ
上述したように、電池パック(110)は、モータ(118)に給電するように動作可能である。更に、電池パック(110)は、制御回路(117)が上述のように機能し得るように、制御回路(117)に給電するように動作可能である。制御回路(117)は、電気コネクタ(108)と通信し、ハンドルアセンブリ(11)及びシャフトアセンブリ(16)が動作可能に係合されたとき、制御回路(117)は、電気コネクタ(106、108)を介してシャフトアセンブリ(16)とハンドルアセンブリ(11)との間で通電するように、及び/又は信号を通信するように動作可能である。したがって、電池パック(110)は、制御回路(117)を介して電気コネクタ(108)に通電することができる。場合によっては、電気コネクタ(108)における偶発的な放電を防止するために、ハンドルアセンブリ(11)及びシャフトアセンブリ(16)を適切に係合する前に電気コネクタ(108)の通電を防止することが望ましい場合がある。
【0044】
制御回路(117)が電気コネクタ(108)に完全に通電する前に、制御回路(117)は、シャフトアセンブリ(16)及びハンドルアセンブリ(11)が適切に動作可能に係合されていることを確認してもよい。加えて、制御回路(117)は、電気コネクタ(108)に完全に通電する前に、適切な動作可能な係合を更に検証するために、シャフトアセンブリ(16)とハンドルアセンブリ(11)との間の適切な動作可能な係合を2段階検証プロセスを用いて確認することが望ましい場合がある。ハンドルアセンブリ(11)の電気コネクタ(108)に完全に通電する前に、シャフトアセンブリ(16)とハンドルアセンブリ(11)との間の適切な動作可能な係合を確認することは、電気コネクタ(108)における偶発的な放電を防止するのに役立ち得る。
【0045】
A.例示的な近接センサを有するハンドルアセンブリ及び近接ターゲットを有するシャフトアセンブリ
図7図9Bは、上述したように、ハンドルアセンブリ(211)の電気コネクタ(292)に完全に通電する前に相互間の適切な動作可能な係合を確認し得るハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)を含む、例示的なモータ駆動外科用切断及び締結器具(210)を示す。ハンドルアセンブリ(211)は、後述する違いを除いて、上述したハンドルアセンブリ(11)と実質的に同様である。
【0046】
ハンドルアセンブリ(211)は、筐体(212)と、閉鎖トリガ(232)と、発射トリガ(233)と、協働してピストルグリップ部分(226)を形成する一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント(222、224)を含むハンドル(214)と、電池パック(215)と、ロックデテント(298)を画定し、かつダブテールスロット(276)を画定する遠位取り付けフランジ部分(278)を含むフレーム(228)と、閉鎖駆動システム(230)と、閉鎖リンク機構アセンブリ(236)と、第2の閉鎖リンク(238)と、横方向取り付けピン(242)と、解放ボタンアセンブリ(246)を有する閉鎖開放アセンブリ(244)と、関節制御ロッカー(220)と、発射シャフト取り付けクレードル(284)を形成する長手方向駆動部材(286)と、制御回路(217)と、グラフィカルユーザインターフェース(218)と、ホームボタン(213)と、電気コネクタ(292)と、を含み、これらは、上述した筐体(12)と、閉鎖トリガ(32)と、発射トリガ(33)と、協働してピストルグリップ部分(26)を形成する一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント(22、24)を含むハンドル(14)と、電池パック(110)と、ロックデテント(98)を画定し、かつダブテールスロット(76)を画定する遠位取り付けフランジ部分(78)を含むフレーム(28)と、閉鎖駆動システム(30)と、閉鎖リンク機構アセンブリ(36)と、第2の閉鎖リンク(38)と、横方向取り付けピン(42)と、解放ボタンアセンブリ(46)を有する閉鎖開放アセンブリ(44)と、関節制御ロッカー(112)と、発射シャフト取り付けクレードル(84)を形成する長手方向駆動部材(86)と、制御回路(117)と、グラフィカルユーザインターフェース(116)と、ホームボタン(114)と、電気コネクタ(108)と、それぞれ実質的に同様である。
【0047】
シャフトアセンブリ(216)は、後述する違いを除いて、上述したシャフトアセンブリ(16)と実質的に同様である。シャフトアセンブリ(216)は、ノズル部分(256、258)を含むノズル(254)と、閉鎖管(260)と、一対の近位突出フック(266)を含む閉鎖シャトル(262)と、一対の先細取り付け部分(274)を含むシャーシ(264)と、シャフト取り付けラグ(280)を含む中間発射シャフト(282)と、一対の近位突出ロックラグ(296)と、ラッチアクチュエータアセンブリ(288)と、シャフト回路基板(219)と、電気コネクタ(290)と、を含み、これらは、上述したノズル部分(56、58)を含むノズル(54)と、閉鎖管(60)と、一対の近位突出フック(66)を含む閉鎖シャトル(62)と、一対の先細取り付け部分(74)を含むシャーシ(64)と、シャフト取り付けラグ(80)を含む中間発射シャフト(82)と、一対の近位突出ロックラグ(96)と、ラッチアクチュエータアセンブリ(102)と、電気コネクタ(106)と、それぞれ実質的に同様である。シャフトアセンブリ(216)は、電気コネクタ(290)と通信するシャフト回路基板(219)を含む。
【0048】
シャフトアセンブリ(216)は、上述のシャフトアセンブリ(16)がハンドル(14)と連結する方法と同様の方法でハンドル(214)に連結されてもよい。したがって、動作可能に係合されたとき、交換式シャフトアセンブリ(216)の5つのシステムは、上述のシャフトアセンブリ(16)及びハンドル(14)と同様に、ハンドル(214)の少なくとも5つの対応するシステムと動作可能に係合され得る。しかしながら、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、シャフトアセンブリ(216)とハンドル(214)との間で互換性のある任意の好適な数のシステムを組み込むことができる。
【0049】
電池パック(215)は、制御回路(217)に選択的に給電するように動作可能であり、一方、制御回路(217)は、電気コネクタ(292)と通信する。更に、シャフト回路基板(219)は、電気コネクタ(290)と通信する。シャフトアセンブリ(216)及びハンドル(214)が互いに動作可能に係合されたとき、制御回路(217)及びシャフト回路基板(219)は、電気コネクタ(292、290)を介して電気通信する。
【0050】
シャフトアセンブリ(216)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、任意の好適な種類のエンドエフェクタを組み込むことができる。例えば、シャフトアセンブリ(216)は、上述の任意のエンドエフェクタ(18、122、132、142)を組み込むことができる。
【0051】
更に、図7に見られるように、ハンドルアセンブリ(211)は、フレーム(228)に取り付けられた一対の近接センサ(200)を含む。近接センサ(200)は、フレーム(228)上の遠位位置に位置してもよい。図8に見られるように、シャフトアセンブリ(216)は、シャーシ(264)に取り付けられた一対の近接ターゲット(202)を含む。近接ターゲット(202)は、シャーシ(264)上の近位位置に位置してもよい。近接センサ(200)は、近接センサ(200)が近接ターゲット(202)に十分に近接しているときに近接ターゲット(202)の存在を検出するように構成されている。具体的には、近接センサ(200)及び近接ターゲット(202)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)上にそれぞれ位置し、近接センサ(200)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が動作可能に係合されたときに近接ターゲット(202)を検出することができる。場合によっては、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が動作可能に係合されたとき、近接ターゲット(202)は近接センサ(200)に当接してもよい。
【0052】
近接センサ(200)及び近接ターゲット(202)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう任意の好適なセンサ/ターゲット構成を含むことができる。例えば、近接センサ(200)は、ホール効果センサを含んでもよく、一方、近接ターゲット(202)は磁石を含んでもよく、それにより、ホール効果センサは、互いに十分に近接したときに磁石の存在を検出することができる。あるいは、近接センサ(200)は、センサが周囲光に曝露されないようにハンドルアセンブリ(211)内に収容された光センサを含んでもよく、一方、近位ターゲット(202)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が動作可能に係合されたときに光センサに光を向けるように構成された集光光源を含んでもよい。本実施例では、2つの近接センサ(200)及び2つの対応する近接ターゲット(202)を使用しているが、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、1つの近接センサ(200)及び1つの近接ターゲット(202)などの、任意の好適な数の近接センサ(200)及び対応する近接ターゲット(202)を利用してもよい。
【0053】
制御回路(217)は、後述する違いを除いて、上述した制御回路(117)と実質的に同様である。図9A図9Bで最もよく分かるように、制御回路(217)は、電気的接続(204)を介して近接センサ(200)と通信する。ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が動作可能に係合されて近接センサ(200)が近接ターゲット(202)を検出したとき、近接センサ(200)は、この検出をハンドルアセンブリ(211)の制御回路(217)に通信して、2段階検証プロセスの第1のステップを完了してもよい。2段階検証プロセスの第1のステップしか完了していないとき、制御回路(217)は電気コネクタ(292)に完全に通電しないことを理解されたい。
【0054】
近接センサ(200)が近接ターゲット(202)の検出を制御回路(217)に通信すると、制御回路(217)は、電気コネクタ(290、292)を介してハンドルアセンブリ(211)とシャフトアセンブリ(216)との間の適切な連結を更に検証してもよい。例えば、制御回路(217)は、電気コネクタ(290、292)を介した制御回路(217)とシャフト回路基板(219)との間の通信を確立する試みにおいて、電気コネクタ(292)に短時間通電してもよい。ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が動作可能に係合されていることを検証するために、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、任意の好適な種類の情報を制御回路(217)とシャフト回路基板(219)との間で交換してもよい。この実施例では、制御回路(217)が電気コネクタ(290、292)を介してシャフト回路基板(218)との通信を確立した場合に、2段階検証プロセスにおける第2のステップが完了する。したがって、制御回路(217)は、制御回路(217)をシャフトアセンブリ(216)と動作可能に係合するために、電気コネクタ(292)に完全に通電することができる。
【0055】
しかしながら、2段階検証プロセスにおける第2のステップが適切に完了していない場合、制御回路(217)は、電気コネクタ(292)に完全に通電することはできない。加えて、制御回路(217)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が適切に連結されておらず、したがって制御回路(217)が電気コネクタ(292)に完全に通電していないことを操作者に示す、適切なエラー信号を表示するようにグラフィカルユーザインターフェース(218)に指示してもよい。
【0056】
上述の2段階検証プロセスにおける例示的な第2のステップは、シャフト回路基板(219)と制御回路(217)との間の通信を確立することを短時間試みる制御回路(217)の能動的なステップを含むが、これは単に任意選択である。例えば、2段階検証プロセスにおける第2のステップは、電気コネクタ(292)に短時間通電しない受動的なモニタリングステップを含んでもよく、代わりに制御回路(217)が電気コネクタ(290、292)の連結によって形成されるべき電気回路の特性を受動的に測定することを含む。
【0057】
近接ターゲット(202)が検出されたという近接センサ(200)からの信号を制御回路(217)が受信し、それによって2段階検証プロセスの第1のステップが完了すると、制御回路(217)は、受動的モニタリングによって電気コネクタ(290、292)間の接点の接続を検証するように試みてもよい。受動的モニタリングプロセスは、制御回路(217)が電気コネクタ(290、292)の連結によって形成される電気回路の任意の好適な変数又は変数の組み合わせを測定することを含んでもよい。制御回路(217)が測定し得る変数としては、インピーダンス若しくは抵抗、又は本明細書の教示を考慮することで当業者に既知であろう任意の他の好適な変数若しくは変数の組み合わせが挙げられ得る。
【0058】
制御回路(217)によって測定された電気回路の受動的に測定された特性が、電気コネクタ(290、292)の適切な連結に関連付けられる所定の範囲内にある場合、制御回路(217)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が適切に連結されていると見なし、したがって電気コネクタ(292)に完全に通電することができる。制御回路(217)によって測定された受動的に測定された特性が、適切な連結又は電気コネクタ(290、292)に関連付けられる所定の範囲内に収まらない場合、制御回路(217)は、電気コネクタ(292)に完全に通電することはできない。加えて、制御回路(217)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が適切に連結されておらず、その結果、制御回路(217)が電気コネクタ(292)に完全に通電していないことを操作者に示す、適切なエラー信号を表示するようにグラフィカルユーザインターフェース(218)に指示してもよい。
【0059】
図9A~9Bは、ハンドルアセンブリ(211)とシャフトアセンブリ(216)との間の例示的な連結プロセスを示す。図9Aに示されるように、臨床医は、シャーシ(264)の先細取り付け部分(274)がフレーム(228)のフランジ部分(278)のダブテールスロット(276)と位置合わせされてその上方に位置するように、ハンドルアセンブリ(211)の上方にシャフトアセンブリ(216)を配置してもよい。この時点では、近接ターゲット(202)は、近接センサ(200)によって検出されるほど近接していないことを理解されたい。したがって、近接センサ(200)は、近接ターゲット(202)の検出を制御回路(217)にまだ通信していない。制御回路(217)は、近接センサ(200)からの近接ターゲット(202)の検出に対応する情報を受信していないため、制御回路(217)は、2段階検証プロセスの第1のステップを依然として完了する必要があり、したがって上述の2段階検証プロセスの第2のステップを依然として開始する必要がある。電気的接続部(292)は、ハンドルアセンブリ(211)及びシャフトアセンブリ(216)が図9Aに示される位置にあるとき、いずれの放電も生じることができない。
【0060】
次に、図9Bに見られるように、臨床医は、シャーシ(264)の先細取り付け部分(274)がフレーム(228)のフランジ部分(278)のダブテールスロット(276)内に位置するように、シャフトアセンブリ(216)及びハンドルアセンブリ(211)を連結してもよい。この時点で、シャフトアセンブリ(216)及びハンドルアセンブリ(211)は、上述のシャフトアセンブリ(16)及びハンドルアセンブリ(11)と同様の方法で互いに連結され得る。この時点で、近接ターゲット(202)は、近接センサ(200)によって検出されるのに十分近接しており、その結果、近接センサ(200)は、近接ターゲット(202)の検出を制御回路(217)に通信することができる。したがって、2段階検証プロセスにおける第1のステップが完了する。この時点で、制御回路(217)は、上記の説明に従って2段階検証プロセスにおける第2のステップを開始してもよい。2段階検証プロセスにおける第2のステップが成功した場合、制御回路(217)は、電気コネクタ(292)を完全に起動させることができる。2段階検証プロセスにおける第2のステップが成功しなかった場合、制御回路(217)は、電気コネクタ(292)を完全に起動させることができず、更にグラフィカルユーザインタフェース(218)に適切なエラー信号を送信してもよい。
【0061】
B.例示的なスイッチを有するハンドルアセンブリ及び接触面を有するシャフトアセンブリ
図10図12Bは、上述したように、完全に通電する前に相互間の適切な動作可能な係合を確認し得るハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)を含む、別の例示的なモータ駆動外科用切断及び締結器具(310)を示す。ハンドルアセンブリ(311)は、後述する違いを除いて、上述したハンドルアセンブリ(11)と実質的に同様である。
【0062】
ハンドルアセンブリ(311)は、筐体(312)と、閉鎖トリガ(332)と、発射トリガ(333)と、協働してピストルグリップ部分(326)を形成する一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント(322、324)を含むハンドル(314)と、電池パック(315)と、ロックデテント(398)を画定し、かつダブテールスロット(376)を画定する遠位取り付けフランジ部分(378)を含むフレーム(328)と、閉鎖駆動システム(330)と、閉鎖リンク機構アセンブリ(336)と、第2の閉鎖リンク(338)と、横方向取り付けピン(342)と、解放ボタンアセンブリ(346)を有する閉鎖開放アセンブリ(344)と、関節制御ロッカー(320)と、発射シャフト取り付けクレードル(384)を形成する長手方向駆動部材(386)と、制御回路(317)と、グラフィカルユーザインターフェース(318)と、ホームボタン(313)と、電気コネクタ(392)と、を含み、これらは、上述した筐体(12)と、閉鎖トリガ(32)と、発射トリガ(33)と、協働してピストルグリップ部分(26)を形成する一対の相互接続可能なハンドルハウジングセグメント(22、24)を含むハンドル(14)と、電池パック(110)と、ロックデテント(98)を画定し、かつダブテールスロット(76)を画定する遠位取り付けフランジ部分(78)を含むフレーム(28)と、閉鎖駆動システム(30)と、閉鎖リンク機構アセンブリ(36)と、第2の閉鎖リンク(38)と、横方向取り付けピン(42)と、解放ボタンアセンブリ(46)を有する閉鎖開放アセンブリ(44)と、関節制御ロッカー(112)と、発射シャフト取り付けクレードル(84)を形成する長手方向駆動部材(86)と、制御回路(117)と、グラフィカルユーザインターフェース(116)と、ホームボタン(114)と、電気コネクタ(108)と、それぞれ実質的に同様である。
【0063】
シャフトアセンブリ(316)は、後述する違いを除いて、上述したシャフトアセンブリ(16)と実質的に同様である。したがって、シャフトアセンブリ(316)は、ノズル部分(356、358)を含むノズル(354)と、閉鎖管(360)と、一対の近位突出フック(366)を含む閉鎖シャトル(362)と、一対の先細取り付け部分(374)を含むシャーシ(364)と、シャフト取り付けラグ(380)を含む中間発射シャフト(382)と、一対の近位突出ロックラグ(396)と、ラッチアクチュエータアセンブリ(388)と、電気コネクタ(390)と、を含み、これらは、上述したノズル部分(56、58)を含むノズル(54)と、閉鎖管(60)と、一対の近位突出フック(66)を含む閉鎖シャトル(62)と、一対の先細取り付け部分(74)を含むシャーシ(64)と、シャフト取り付けラグ(80)を含む中間発射シャフト(82)と、一対の近位突出ロックラグ(96)と、ラッチアクチュエータアセンブリ(102)と、電気コネクタ(106)と、それぞれ実質的に同様である。シャフトアセンブリ(316)は、電気コネクタ(390)と通信するシャフト回路基板(319)を含む。
【0064】
シャフトアセンブリ(316)は、上述のシャフトアセンブリ(16)がハンドル(14)と連結する方法と同様の方法でハンドル(314)に連結されてもよい。したがって、動作可能に係合されたとき、交換式シャフトアセンブリ(316)の5つのシステムは、上述のシャフトアセンブリ(16)及びハンドル(14)と同様に、ハンドル(314)の少なくとも5つの対応するシステムと動作可能に係合され得る。しかしながら、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、シャフトアセンブリ(316)とハンドル(314)との間で互換性のある任意の好適な数のシステムを組み込むことができる。
【0065】
電池パック(315)は、制御回路(317)に選択的に給電するように動作可能であり、一方、制御回路(317)は、電気コネクタ(392)と通信する。更に、シャフト回路基板(319)は、電気コネクタ(390)と通信する。シャフトアセンブリ(316)及びハンドル(314)が互いに動作可能に係合されたとき、制御回路(317)及びシャフト回路基板(319)は、電気コネクタ(392、390)を介して電気通信する。
【0066】
シャフトアセンブリ(316)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、任意の好適な種類のエンドエフェクタに連結され得る。例えば、シャフトアセンブリ(316)は、上述の任意のエンドエフェクタ(18、122、132、142)に動作可能に係合されてもよい。
【0067】
更に、図10に見られるように、ハンドルアセンブリ(311)は、フレーム(328)によって画定された凹部(329)内に収容されたボタン(302)を含む。シャフトアセンブリ(316)は、接触面(365)を含む。図12Aで最もよく分かるように、ボタン(302)は、付勢部材(306)(例えば、コイルスプリングなど)によって第1の位置でスイッチ(300)から離れる方向に弾性的に付勢されている。図12Bで最もよく分かるように、接触面(365)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が動作可能に係合されたときにボタン(302)を作動させることができる。接触面(365)とボタン(302)との相互作用が、付勢部材(306)の付勢力に打ち勝ち、(図12Bに示されるように)ボタン(302)をフレーム(328)に対して第2の位置に作動させる。換言すれば、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が動作可能に係合されたとき、ボタン(302)は、図12Bに示されるように第2の位置に作動される。ボタン(302)は、ボタン(302)が第2の位置にあるときにスイッチ(300)を起動するように構成されている。
【0068】
本実施例では、ボタン(302)の一部は、図12Aに示される第1の位置でフレーム(328)を越えて延出しているが、これは単に任意選択である。あるいは、ボタン(302)は、第1の位置にある間、フレーム(328)内に完全に収容されていてもよい。したがって、接触面(365)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が動作可能に係合されたときに、フレーム(328)の凹部(329)内に挿入されてボタン(302)を作動させるように寸法決めされ得る。加えて、スイッチ(300)はボタン(302)の移動によって起動されるように構成されているが、スイッチ(300)は、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)の好適な構成要素間の任意の他の好適な相互作用によって起動されてもよい。例えば、スイッチ(300)は、第2の閉鎖リンク(338)が近位突出フック(366)と動作可能に接続することに応答して、第2の閉鎖リンク(338)の移動によって起動されるように構成されてもよい。
【0069】
制御回路(317)は、後述する違いを除いて、上述した制御回路(117)と実質的に同様である。図12A図12Bで最もよく分かるように、制御回路(317)は、電気的接続(304)を介してスイッチ(300)と通信する。接触面(302)との相互作用に応答して第2の位置へと作動されるボタン(302)によってスイッチ(300)が起動されたとき、スイッチ(300)は、この検出をハンドルアセンブリ(311)の制御回路(317)に通信して、2段階検証プロセスの第1のステップを完了してもよい。ボタン(302)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が互いに動作可能に係合されたことに応答して、第2の位置へと作動され得ることを理解されたい。また、2段階検証プロセスの第1のステップしか完了していないとき、制御回路(317)は電気コネクタ(392)に完全に通電しないことを理解されたい。
【0070】
スイッチ(300)がボタン(302)の第2の位置への作動により制御回路(317)に起動を通信すると、制御回路(317)は、電気コネクタ(390、392)を介してハンドルアセンブリ(311)とシャフトアセンブリ(316)との間の適切な連結を更に検証してもよい。例えば、制御回路(317)は、電気コネクタ(390、392)を介した制御回路(317)とシャフト回路基板(319)との間の通信を確立する試みにおいて、電気コネクタ(392)に短時間通電してもよい。ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が動作可能に係合されていることを検証するために、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、任意の好適な種類の情報を制御回路(317)とシャフト回路基板(319)との間で交換してもよい。この実施例では、制御回路(317)が電気コネクタ(390、392)を介してシャフト回路基板(318)との通信を確立した場合に、2段階検証プロセスにおける第2のステップが完了する。したがって、制御回路(317)は、制御回路(317)をシャフトアセンブリ(316)と動作可能に係合するために、電気コネクタ(392)に完全に通電することができる。
【0071】
しかしながら、2段階検証プロセスにおける第2のステップが適切に完了していない場合、制御回路(317)は、電気コネクタ(392)に完全に通電することはできない。加えて、制御回路(317)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が適切に連結されておらず、したがって制御回路(317)が電気コネクタ(392)に完全に通電していないことを操作者に示す、適切なエラー信号を表示するようにグラフィカルユーザインターフェース(318)に指示してもよい。
【0072】
上述の2段階検証プロセスにおける例示的な第2のステップは、シャフト回路基板(319)と制御回路(317)との間の通信を確立することを短時間試みる制御回路(317)の能動的なステップを含むが、これは単に任意選択である。例えば、2段階検証プロセスにおける第2のステップは、電気コネクタ(392)に短時間通電しない受動的なモニタリングステップを含んでもよく、代わりに制御回路(317)が電気コネクタ(390、392)の適切な連結によって形成されるべき電気回路の特性を受動的に測定することを含む。
【0073】
ボタン(302)が第2の位置にあるというスイッチ(300)からの信号を制御回路(317)が受信し、それによって2段階検証プロセスの第1のステップが完了すると、制御回路(317)は、受動的モニタリングによって電気コネクタ(390、392)間の接点の接続を検証するように試みてもよい。受動的モニタリングプロセスは、制御回路(317)が電気コネクタ(390、392)の連結によって形成される電気回路の任意の好適な変数又は変数の組み合わせを測定することを含んでもよい。制御回路(317)が測定し得る変数としては、インピーダンス若しくは抵抗、又は本明細書の教示を考慮することで当業者に既知であろう任意の他の好適な変数/変数の組み合わせが挙げられ得る。
【0074】
制御回路(317)によって測定された電気回路の受動的に測定された特性が、電気コネクタ(390、392)の適切な連結に関連付けられる所定の範囲内にある場合、制御回路(317)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が適切に連結されていると見なし、したがって電気コネクタ(392)に完全に通電することができる。制御回路(317)によって測定された受動的に測定された特性が、適切な連結又は電気コネクタ(390、392)に関連付けられる所定の範囲内に収まらない場合、制御回路(317)は、電気コネクタ(392)に完全に通電することはできない。加えて、制御回路(317)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が適切に連結されておらず、その結果、制御回路(317)が電気コネクタ(392)に完全に通電することができないことを操作者に示す、適切なエラー信号を表示するようにグラフィカルユーザインターフェース(318)に指示してもよい。
【0075】
図12A~12Bは、ハンドルアセンブリ(311)とシャフトアセンブリ(316)との間の例示的な連結プロセスを示す。図12Aに示されるように、臨床医は、シャーシ(364)の先細取り付け部分(374)がフレーム(328)のフランジ部分(378)のダブテールスロット(376)と位置合わせされてその上方に位置するように、ハンドルアセンブリ(311)の上方にシャフトアセンブリ(316)を配置してもよい。この時点では、ボタン(302)は、付勢部材(306)によって生じる付勢力により第1の位置にあることを理解されたい。したがって、スイッチ(300)は起動されておらず、この起動を制御回路(317)に通信していない。制御回路(317)は、スイッチ(300)からのボタン(302)の第2の位置への作動に対応する情報を受信していないため、制御回路(317)は、2段階検証プロセスの第1のステップを依然として完了する必要があり、したがって上述の2段階検証プロセスの第2のステップを依然として開始する必要がある。電気的接続部(392)は、ハンドルアセンブリ(311)及びシャフトアセンブリ(316)が図12Aに示される位置にあるとき、いずれの放電も生じることができない。
【0076】
次に、図12Bに見られるように、臨床医は、シャーシ(364)の先細取り付け部分(374)がフレーム(328)のフランジ部分(378)のダブテールスロット(376)内に位置するように、シャフトアセンブリ(316)及びハンドルアセンブリ(311)を連結してもよい。この時点で、シャフトアセンブリ(316)及びハンドルアセンブリ(311)は、上述のシャフトアセンブリ(16)及びハンドルアセンブリ(11)と同様の方法で互いに連結され得る。また、この時点で、ボタン(302)は第2の位置にあり、その結果、スイッチ(200)は、スイッチ(200)の起動を制御回路(317)に通信することができる。したがって、2段階検証プロセスにおける第1のステップが完了する。この時点で、制御回路(317)は、上記の説明に従って2段階検証プロセスにおける第2のステップを開始してもよい。2段階検証プロセスにおける第2のステップが成功した場合、制御回路(317)は、電気コネクタ(392)を完全に起動させることができる。2段階検証プロセスにおける第2のステップが成功しなかった場合、制御回路(317)は、電気コネクタ(392)を完全に起動させることができず、更にグラフィカルユーザインタフェース(318)に適切なエラー信号を送信してもよい。
【0077】
C.受動的検出のための例示的な電気コネクタ
上述したように、2段階検証プロセスにおける第2のステップは、制御回路(217、317)が電気コネクタ(290、292、390、392)の連結によって形成されるべき電気回路の特性を測定する受動的ステップを含んでもよい。場合によっては、ハンドルアセンブリ(214、314)の電気コネクタ(292、392)と動作可能に係合したときに、選択された接点間に電気的短絡を意図的に生じるように構成されたシャフトアセンブリ(216、316)の電気コネクタ(290、390)を有することが望ましい場合がある。
【0078】
選択された接点間に電気的短絡を意図的に生じることにより、制御回路(217、317)は、電気コネクタ(290、292、390、392)の連結によって形成されるべき電気回路の選択された特性をより容易に測定することができる。加えて及び/又は代替的に、ハンドルアセンブリ(214、316)が、複数のエンドエフェクタ(18、122、132、142)を提供する複数のシャフトアセンブリ(216、316)と連結するように構成されている場合、測定される受動的特性は、どのエンドエフェクタ(18、122、132、142)が使用されるかによって変化し得る。したがって、選択された接点間に電気的短絡を生じることにより、制御回路(217、317)は、シャフトアセンブリ(216、316)がどのエンドエフェクタ(18、122、132、142)に取り付けられているかにかかわらず、電気コネクタ(290、292、390、392)の連結によって形成される電気回路の特性を一様に測定することができる。
【0079】
図13は、電気コネクタ(292、392)の代わりに、上述したハンドルアセンブリ(214、314)に容易に組み込まれ得る代替的な電気コネクタ(490)を示す。電気コネクタ(490)は、複数の電気接点(494、495、496、497、498)を含む。各電気接点(494、495、496、497、498)は、制御回路(217、317)と通信してもよく、電気接点(494、495、496、497、498)は、シャフトアセンブリ(216、316)の1つ又は複数の対応する電気接点に接触して電気回路を形成するように構成されている。本実施例は5つの電気接点を有するが、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろうように、任意の好適な数の接点を利用することができる。
【0080】
図14は、上述の電気コネクタ(490)と動作可能に連結された別の電気コネクタ(492)の一部を示す。電気コネクタ(492)は、電気コネクタ(290、390)の代わりに、上述したシャフトアセンブリ(216、316)に容易に組み込まれ得る。電気コネクタ(492)は、短絡電気接点(493)を含む。短絡電気接点(493)は、上述のシャフト回路基板(219、319)と通信せず、代わりに電気接点(494、495)と直接接続して所定の短絡を形成する。それによって、短絡電気接点(493)は、まさにワイヤと同様に、電気接点(494、495)間でジャンパとして働き、電気コネクタ(492)の電気接点(494、495)と電気コネクタ(492)の短絡電気接点(493)との間に新たに形成された電気回路に最小限の抵抗を与える。したがって、上述したように2段階検証プロセスにおける第2のステップを完了するときに、制御回路(217、317)は、電気接点(494、493、495)間に形成された電気回路の抵抗を約0オームとして測定することにより、ハンドルアセンブリ(211、311)とシャフトアセンブリ(216、316)との間の動作可能な係合を検証することができる。
【0081】
図15は、点線で示すような、電気接点(494、495)間で時間(502)の関数として制御回路(217、317)が測定した抵抗(504)と、実線で示すような、電気コネクタ(292、392)の選択された電気接点間で時間(502)の関数として制御回路(217、317)が測定した抵抗(504)との、例示的な線グラフ(500)を示す。
【0082】
最初に、シャフトアセンブリ(216、316)がハンドルアセンブリ(211、311)と動作可能に係合されていないとき、電気接点(494、495)間及び電気コネクタ(292、392)の選択された電気接点間で測定された抵抗(511、510)は、1.8メガオーム(508)である(例えば、基本的に無限の抵抗)。制御回路(217、317)によって測定されたこの抵抗は、シャフトアセンブリ(216、316)がハンドルアセンブリ(211、311)と動作可能に係合されていないため、開回路に関連する。
【0083】
次に、ハンドルアセンブリ(211、311)及びシャフトアセンブリ(216、316)を互いに動作可能に係合してもよく、その結果、電気接点(494、495)が短絡電気接点(493)によって接続されるか、又は電気コネクタ(290、390)の選択された電気接点が電気コネクタ(292、392)の選択された電気接点と接続される。この時点で、電気コネクタ(490、492)を使用して、ハンドルアセンブリ(211、311)及びシャフトアセンブリ(216、316)が動作可能に係合されている場合、電気接点(494、495)間で測定された抵抗(514)は、いずれの有意の抵抗も加わることなく短絡電気接点(493)が電気接点(492、495)と直接接続しているため、実質的に0オーム(505)である。制御回路(217、317)が、電気接点(493、493、495)によって形成された抵抗を所定の範囲内の0オーム(505)で測定した場合、制御回路(217、317)は、2段階検証プロセスにおける第2のステップを検証して、電気コネクタ(490)を完全に起動させることができる。
【0084】
この時点で、電気コネクタ(290、292、390、392)を使用して、ハンドルアセンブリ(211、311)及びシャフトアセンブリ(216、316)が動作可能に係合されている場合、電気コネクタ(290、292、390、392)内の選択された電気接点は電気回路を形成し、測定された抵抗(512)はRオーム(506)である。制御回路(217、317)が、選択された電気接点によって形成された抵抗を所定の範囲内のRオーム(506)で測定した場合、制御回路(217、317)は、2段階検証プロセスにおける第2のステップを検証し、次いで電気コネクタ(292、392)を完全に起動させることができる。
【0085】
D.例示的な検証プロセス
図16は、モータ駆動外科用切断及び締結器具(210、310)が使用し得る例示的な検証プロセス(600)を示す。最初に、制御回路(217、317)は、ハンドルアセンブリ(211、311)の露出した接点(292、392)が通電されていないことを確認してもよい(602)。次に、制御回路(217、317)は、ハンドルアセンブリ(211、311)が電池パック(215、315)に適切に取り付けられているか否かを判定してもよい(604)。ハンドルアセンブリ(211、311)が電池パック(215、315)に適切に取り付けられていない場合(604)、制御回路(217、317)は、警告メッセージを表示して再試行するようにグラフィカルユーザインターフェース(218、318)に指示してもよい(606)。ハンドルアセンブリ(211、311)が電池パック(215、315)に適切に取り付けられていると制御回路(217、317)が判定した場合(504)、制御回路(217、317)は、上述したように2段階検証プロセスを開始するように準備されてもよい(608)。2段階検証プロセスが適切に完了していない場合、制御回路(217、317)は、警告/エラーメッセージを表示するようにグラフィカルユーザインターフェース(218、318)に指示してもよい(610)。2段階検証プロセスが適切に完了した場合、制御回路(217、317)は、ハンドルアセンブリ(211、311)の電気接点(292、392)に完全に通電することができる(612)。
【0086】
III.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる、様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願の後の出願におけるどの時点でも提示され得る、いずれの特許請求の範囲の適用範囲をも限定することを目的としたものではないと理解されよう。一切の棄権を意図するものではない。以下の実施例は、単なる例示の目的で与えられるものにすぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で配置及び適用が可能であると考えられる。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してよいことも考えられる。したがって、本発明者ら又は本発明者らの利益の継承者により、後日、そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとして見なされるべきではない。以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む特許請求の範囲が本出願において、又は本出願に関連する後の出願において示される場合、それらの更なる特徴は、特許性に関連するいかなる理由によっても追加されたものとして仮定されるべきではない。
【実施例1】
【0087】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)制御回路と、(ii)制御回路に給電するように動作可能な電池パックと、(iii)第1の電気接点アセンブリであって、制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと;(b)本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、第2の電気接点アセンブリは、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結したときに、第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと;(c)連結検出アセンブリであって、(i)本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、制御回路と通信する、検出起動部材と、(ii)モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結したときに、検出起動部材を起動させるように構成されており、それにより、検出起動部材が第1の検出信号を制御回路に通信する、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え;制御回路は、制御回路が第1の検出信号を受信したことに応答して、第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するように構成されており、制御回路は、第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証したことに応答して、第1の電気接点に通電するように構成されている、装置。
【実施例2】
【0088】
検出起動部材が近接ターゲットを備え、検出トリガ部材は、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと動作可能に係合されたときに、近接ターゲットを検出するように構成された近接センサを備える、実施例1に記載の装置。
【実施例3】
【0089】
近接ターゲットが磁石を備え、近接センサがホール効果センサを備える、実施例2に記載の装置。
【実施例4】
【0090】
検出起動部材がボタン及びスイッチを備え、スイッチが制御回路と通信しており、ボタンは、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと動作可能に係合されたときに、第1の位置から第2の位置へと作動され、スイッチを起動させて第1の検出信号を制御回路に選択的に通信するように構成されている、実施例1~3のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例5】
【0091】
ボタンが、第1の位置に弾性的に付勢されている、実施例4に記載の装置。
【実施例6】
【0092】
本体アセンブリがフレームを更に備え、スイッチがフレームに対して固定されている、実施例4~5のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例7】
【0093】
ボタンが、本体アセンブリのフレーム内に摺動可能に収容されている、実施例6に記載の装置。
【実施例8】
【0094】
モジュール式シャフトアセンブリが回路基板を備え、回路基板がモジュール式シャフトアセンブリの第2の電気接点と通信する、実施例1~7のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例9】
【0095】
制御回路が、第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、第1の電気接点に短時間通電して回路基板との通信を確立するように構成されている、実施例8に記載の装置。
【実施例10】
【0096】
制御回路が、第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、第1の電気接点と第2の電気接点との間に形成された電気回路の電気インピーダンスを測定するように構成されている、実施例8~9のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例11】
【0097】
制御回路が、第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、第1の電気接点と第2の電気接点との間に形成された電気回路の電気抵抗を測定するように構成されている、実施例8~10のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例12】
【0098】
第2の電気接点が、第1の電気接点と連結して電気回路の抵抗を実質的に0オームにさせるように構成された短絡コネクタを備える、実施例11に記載の装置。
【実施例13】
【0099】
本体アセンブリが、制御回路と通信するインジケータを更に備え、制御回路は、制御回路が第1の電気接点と第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証していない場合に、インジケータを起動させるように構成されている、実施例1~12のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例14】
【0100】
モジュール式シャフトアセンブリが、エンドエフェクタを備える、実施例1~13のいずれか1つ以上に記載の装置。
【実施例15】
【0101】
エンドエフェクタが、下側ジョーとアンビルとを備える、実施例14に記載の装置。
【実施例16】
【0102】
エンドエフェクタが、円形ステープル留めヘッドアセンブリを備える、実施例14に記載の装置。
【実施例17】
【0103】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)制御回路と、(ii)第1の電気接点アセンブリであって、制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと;(b)本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、(i)回路基板と、(ii)回路基板と通信する第2の電気接点アセンブリと、を備え、第2の電気接点アセンブリは、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリに選択的に連結されたときに、第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと;(c)連結検出アセンブリであって、(i)本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、制御回路と通信する、検出起動部材と、(ii)モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結したときに、検出起動部材を起動させるように構成されており、それにより、検出起動部材が第1の検出信号を制御回路に通信する、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え;制御回路は、第1の検出信号を受信したことに応答して、制御回路と回路基板との間の動作可能な係合を検証するように構成されており、制御回路は、制御回路と回路基板との間の動作可能な係合を検証したことに応答して、第1の電気接点に通電するように構成されている、装置。
【実施例18】
【0104】
制御回路が、受動的モニタリングステップにより制御回路と回路基板との間の動作可能な係合を検証するように構成されている、実施例17に記載の装置。
【実施例19】
【0105】
装置であって、(a)本体アセンブリであって、(i)制御回路と、(iii)第1の電気接点アセンブリと、を備え、制御回路が、第1の電気接点を完全に起動させるように構成されている、本体アセンブリと;(b)本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、第2の電気接点アセンブリは、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結したときに、第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと;(c)連結検出アセンブリであって、(i)本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、制御回路と通信する、検出起動部材と、(ii)モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結したときに、検出起動部材が第1の検出信号を制御回路に通信するように、検出起動部材を起動させるように構成されている、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え;制御回路は、第1の電気接点アセンブリを完全に起動させる前に、第1の検出信号に応答して、第1の電気接点アセンブリと第2の電気接点アセンブリとの間の接続を検証するように構成されている、装置。
【実施例20】
【0106】
モジュール式シャフトアセンブリが長手方向軸を画定し、モジュール式シャフトアセンブリは、モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと選択的に連結されたときに、本体アセンブリに対して長手方向軸を中心に回転するように構成されている、実施例19に記載の装置。
【0107】
IV.その他
本明細書に記載される器具のバージョンのいずれも、上述されるものに加えて、又はそれらの代わりに、様々なその他の特徴を含み得ると理解されたい。単なる例として、本明細書に記載される器具のいずれも、本明細書に参照により組み込まれる様々な参考文献のいずれかにおいて開示される様々な特徴のうちの1つ又は2つ以上も含むことができる。本明細書の教示は、本明細書に引用されるその他の参考文献のいずれかに記載される器具のいずれにも容易に適用され得、そのため、本明細書の教示は、本明細書に引用される参考文献のいずれかの教示と多くの方法で容易に組み合わせることができることも理解されたい。本明細書の教示が組み込まれ得るその他の種類の器具が、当業者に明らかになるであろう。
【0108】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8154USNP.0645301]号、名称「Apparatus and Method to Determine End of Life of Battery Powered Surgical Instrument」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8154USNP.0645301]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0109】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8155USNP.0645303]号、名称「Surgical Instrument with Integrated and Independently Powered Displays」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8155USNP.0645303]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0110】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8156USNP.0645305]号、名称「Battery Pack with Integrated Circuit Providing Sleep Mode to Battery Pack and Associated Surgical Instrument」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8156USNP.0645305]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0111】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8157USNP.0645308]号、名称「Battery Powered Surgical Instrument with Dual Power Utilization Circuits for Dual Modes」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8157USNP.0645308]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0112】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8158USNP.0645310]号、名称「Powered Surgical Instrument with Latching Feature Preventing Removal of Battery Pack」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8158USNP.0645310]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0113】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8160USNP.0645322]号、名称「Powered Surgical Instrument with Independent Selectively Applied Rotary and Linear Drivetrains」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8160USNP.0645322]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0114】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8161USNP.0645357]号、名称「Powered Circular Stapler with Reciprocating Drive Member to Provide Independent Stapling and Cutting of Tissue」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8161USNP.0645357]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0115】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8243USNP.0645558]号、名称「Surgical Stapler with Independently Actuated Drivers to Provide Varying Staple Heights」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8243USNP.0645558]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0116】
上記に加えて、本明細書の教示は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、本明細書と同日出願の米国特許出願第[代理人整理番号END8162USNP.0645359]号、名称「Surgical Instrument Handle Assembly with Feature to Clean Electrical Contacts at Modular Shaft Interface」の教示と容易に組み合わされ得る。本明細書の教示が米国特許出願第[代理人整理番号END8162USNP.0645359]号の教示と組み合わせられ得る様々な好適な方式が、本明細書の教示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
【0117】
本明細書で言及する値の任意の範囲はこのような範囲の上下限を含むと読み取られるべきであることも理解されたい。例えば、「約1.0インチ~約1.5インチ」の範囲として表される範囲は、それらの上限と下限との間の値を含むことに加えて、約1.0インチ及び約1.5インチを含むように読み取られるべきである。
【0118】
本明細書に参照により組み込まれると言及されるいかなる特許、公報、又は他の開示内容も、全体的に又は部分的に、組み込まれる内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載される他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれると理解されるべきである。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参考により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は本明細書に参考として組み込まれるものとするが、参照内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、参照されるものとする。
【0119】
上記のデバイスの変形形態は、医療専門家により行われる従来の医療処置及び手術における用途のみではなく、ロボット支援された医療処置及び手術における用途をも有することができる。単なる例として、本明細書の様々な教示は、ロボット外科用システム、例えばIntuitive Surgical,Inc.(Sunnyvale,California)によるDAVINCI(商標)システムなどに容易に組み込むことができる。同様に、本明細書の様々な教示は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる、米国特許第6,783,524号、名称「Robotic Surgical Tool with Ultrasound Cauterizing and Cutting Instrument」(2004年8月31日公開)の様々な教示と容易に組み合わされ得ることを、当業者であれば理解するであろう。
【0120】
上記の変形形態は、1回の使用後に廃棄されるように設計されてもよいし、又はそれらは複数回使用されるように設計されることもできる。変形形態は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組み立て工程の、任意の組み合わせを含み得る。特に、デバイスのいくつかの変形形態は分解することができ、また、デバイスの任意の数の特定の部分若しくは部品を、任意の組み合わせで選択的に交換又は取り外してもよい。特定部分の洗浄及び/又は交換の際、デバイスのいくつかの変形形態は、再調整用の施設において、又は手術の直前に操作者によって、のいずれかで、その後の使用のために再組み立てされてもよい。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。こうした技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本出願の範囲内にある。
【0121】
単なる例として、本明細書に記載される変形形態は、手術の前及び/又は後に滅菌されてもよい。1つの滅菌技術では、デバイスをプラスチック製又はTYVEK製のバックなど、閉鎖及び封止された容器に入れる。次いで、容器及びデバイスを、γ線、X線、又は高エネルギー電子線などの、容器を透過し得る放射線場に置いてもよい。放射線は、デバイス上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次に、滅菌されたデバイスを、後の使用のために、滅菌容器内に保管してもよい。β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知の任意の他の技術を用いて、デバイスを滅菌してもよい。
【0122】
以上、本発明の様々な実施形態を示し、記載したが、当業者による適切な改変により、本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の方法及びシステムの更なる適合化を実現することができる。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、他の改変も当業者には明らかとなるであろう。例えば、上記の実施例、実施形態、形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって、必須のものではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面において図示され、説明された構造及び動作の細部に限定されないものとして、理解されたい。
【0123】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)前記制御回路に給電するように動作可能な電池パックと、
(iii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、前記制御回路と通信する、検出起動部材と、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記検出起動部材が第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記検出起動部材を起動させるように構成されている、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証したことに応答して、前記第1の電気接点に通電するように構成されている、装置。
(2) 前記検出起動部材が近接ターゲットを備え、前記検出トリガ部材は、前記モジュール式シャフトアセンブリが本体アセンブリと動作可能に係合されたときに、前記近接ターゲットを検出するように構成された近接センサを備える、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記近接ターゲットが磁石を備え、前記近接センサがホール効果センサを備える、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記検出起動部材がボタン及びスイッチを備え、前記スイッチが前記制御回路と通信しており、前記ボタンは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと動作可能に係合されたときに、第1の位置から第2の位置へと作動され、前記スイッチを起動させて前記第1の検出信号を前記制御回路に選択的に通信するように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記ボタンが、前記第1の位置に弾性的に付勢されている、実施態様4に記載の装置。
【0124】
(6) 前記本体アセンブリがフレームを更に備え、前記スイッチが前記フレームに対して固定されている、実施態様4に記載の装置。
(7) 前記ボタンが、前記本体アセンブリの前記フレーム内に摺動可能に収容されている、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記モジュール式シャフトアセンブリが回路基板を備え、前記回路基板が前記モジュール式シャフトアセンブリの前記第2の電気接点と通信する、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記制御回路が、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点に短時間通電して前記回路基板との通信を確立するように構成されている、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記制御回路が、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成された電気回路の電気インピーダンスを測定するように構成されている、実施態様8に記載の装置。
【0125】
(11) 前記制御回路が、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証するために、前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間に形成された電気回路の電気抵抗を測定するように構成されている、実施態様8に記載の装置。
(12) 前記第2の電気接点が、前記第1の電気接点と連結して前記電気回路の前記抵抗を実質的に0オームにさせるように構成された短絡コネクタを備える、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記本体アセンブリが、前記制御回路と通信するインジケータを更に備え、前記制御回路は、前記制御回路が前記第1の電気接点と前記第2の電気接点との間の動作可能な係合を検証していない場合に、前記インジケータを起動させるように構成されている、実施態様1に記載の装置。
(14) 前記モジュール式シャフトアセンブリが、エンドエフェクタを備える、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記エンドエフェクタが、下側ジョーとアンビルとを備える、実施態様14に記載の装置。
【0126】
(16) 前記エンドエフェクタが、円形ステープル留めヘッドアセンブリを備える、実施態様14に記載の装置。
(17) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路と通信する、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、
(i)回路基板と、
(ii)前記回路基板と通信する第2の電気接点アセンブリであって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、第2の電気接点アセンブリと、を備える、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、前記制御回路と通信する、検出起動部材と、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記検出起動部材が第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記検出起動部材を起動させるように構成されている、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記第1の検出信号を受信したことに応答して、前記制御回路と前記回路基板との間の動作可能な係合を検証するように構成されており、
前記制御回路は、前記制御回路と前記回路基板との間の動作可能な係合を検証したことに応答して、前記第1の電気接点に通電するように構成されている、装置。
(18) 前記制御回路が、受動的モニタリングステップにより前記制御回路と前記回路基板との間の動作可能な係合を検証するように構成されている、実施態様17に記載の装置。
(19) 装置であって、
(a)本体アセンブリであって、
(i)制御回路と、
(ii)第1の電気接点アセンブリであって、前記制御回路が前記第1の電気接点を完全に起動させるように構成されている、第1の電気接点アセンブリと、を備える、本体アセンブリと、
(b)前記本体アセンブリと選択的に連結するように構成されたモジュール式シャフトアセンブリであって、第2の電気接点アセンブリを備え、前記第2の電気接点アセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記第1の電気接点アセンブリに動作可能に係合するように構成されている、モジュール式シャフトアセンブリと、
(c)連結検出アセンブリであって、
(i)前記本体アセンブリに関連付けられた検出起動部材であって、前記制御回路と通信する、検出起動部材と、
(ii)前記モジュール式シャフトアセンブリに関連付けられた検出トリガ部材であって、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結したときに、前記検出起動部材が第1の検出信号を前記制御回路に通信するように、前記検出起動部材を起動させるように構成されている、検出トリガ部材と、を備える、連結検出アセンブリと、を備え、
前記制御回路は、前記第1の電気接点アセンブリを完全に起動させる前に、前記第1の検出信号に応答して、前記第1の電気接点アセンブリと前記第2の電気接点アセンブリとの間の接続を検証するように構成されている、装置。
(20) 前記モジュール式シャフトアセンブリが長手方向軸を画定し、前記モジュール式シャフトアセンブリは、前記モジュール式シャフトアセンブリが前記本体アセンブリと選択的に連結されたときに、前記本体アセンブリに対して前記長手方向軸を中心に回転するように構成されている、実施態様19に記載の装置。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16