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特許7196151粉の噴射による3D印刷のための粉供給システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】粉の噴射による3D印刷のための粉供給システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/209 20170101AFI20221219BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20221219BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20221219BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20221219BHJP
   B29C 64/321 20170101ALI20221219BHJP
   B22F 12/55 20210101ALI20221219BHJP
   B22F 12/58 20210101ALI20221219BHJP
【FI】
B29C64/209
B29C64/153
B33Y30/00
B33Y10/00
B29C64/321
B22F12/55
B22F12/58
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020502687
(86)(22)【出願日】2018-07-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-10
(86)【国際出願番号】 EP2018069366
(87)【国際公開番号】W WO2019016195
(87)【国際公開日】2019-01-24
【審査請求日】2021-05-12
(31)【優先権主張番号】1756756
(32)【優先日】2017-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】517160927
【氏名又は名称】アッドアップ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム、カドー
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-リュック、セバル
【審査官】関口 貴夫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2003/0206820(US,A1)
【文献】国際公開第2016/044876(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0171183(US,A1)
【文献】国際公開第2017/081767(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00、30/00、50/00
B22F 12/00
B05B 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射による3D印刷装置(100)のための切換システム(1)であって、
ガスを受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流のガス導管(G1)と、
前記第1の粉(Pa)を受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流の粉導管(A)と、
前記第1の粉(Pa)を排出するための、少なくとも1本の第1の下流の排出導管(Ra)と、
少なくとも前記第1の粉(Pa)を堆積するように設計されたノズル(3)に供給するように構成された下流のワーク導管(T)と、
を規定する本体(10)を含み、
前記切換システム(1)は、更に、分配器(2)を含み、前記分配器(2)は、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記第1の下流の排出導管(Ra)に流体的に接続されている休み位置と、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されている、少なくとも第1の供給位置との間で、前記本体(10)に対して移動可能であり、
前記供給位置では、前記第1の上流のガス導管(G1)は、前記分配器(2)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されており、
前記休み位置では、前記第1の上流のガス導管(G1)は、前記分配器(2)によって、前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されている、
ことを特徴とする切換システム(1)。
【請求項2】
前記分配器(2)は、前記休み位置と前記第1の供給位置との間で、前記本体(10)に対して、軸(D)まわりの回転で移動可能である請求項1に記載の切換システム(1)。
【請求項3】
前記分配器(2)は、
前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(23)と、
前記休み位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記第1の下流の排出導管(Ra)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(21)と、
を規定することを特徴とする請求項1または2に記載の切換システム(1)。
【請求項4】
前記第1の上流のガス導管(G1)は、前記分配器(2)によって規定された内部チャンネル(22)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されている請求項1に記載の切換システム(1)。
【請求項5】
前記本体(10)は、更に、
有利には前記第1の粉(Pa)と異なり、3D印刷装置(100)によって噴射されるように構成された第2の粉(Pb)を受け入れるように構成された第2の上流の粉導管(B)と、
前記第2の粉(Pb)を排出するための第2の下流の排出導管(Rb)と、
を規定し、
前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)は、前記分配器(2)によって、前記第2の下流の排出導管(Rb)に流体的に接続されており、
前記分配器(2)は、更に、前記第2の上流の粉導管(B)が前記分配器(2)によって前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記第1の下流の排出導管(Ra)に流体的に接続されている第2の供給位置の方に、前記本体(10)に対して移動可能である、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の切換システム(1)。
【請求項6】
前記分配器(2)は、前記第2の供給位置の方に、前記本体(10)に対して、軸(D)まわりの回転で移動可能である請求項5に記載の切換システム(1)。
【請求項7】
前記分配器(2)は、
前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第2の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(23)と、
前記第2の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記第1の下流の排出導管(Ra)と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)を前記第2の下流の排出導管(Rb)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(21)と、
を規定することを特徴とする請求項5または6に記載の切換システム(1)。
【請求項8】
前記本体(10)は、更に、ガスを受け入れるように構成された第2の上流のガス導管(G2)を規定し、
前記第2の供給位置では、前記第2の上流のガス導管(G2)は、前記分配器(2)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されている、
ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか一項に記載の切換システム(1)。
【請求項9】
前記第2の供給位置では、前記第2の上流のガス導管(G2)は、前記分配器(2)によって規定された内部チャンネル(22)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されている請求項8に記載の切換システム(1)。
【請求項10】
前記本体(10)は、
Nは3以上の整数であって、有利には互いに異なり、3D印刷装置(100)によって噴射されるように構成されたN種類の粉(Pa、Pb)を受け入れるように構成されたN本の上流の粉導管(A、B)と、
各々、前記N種類の粉(Pa、Pb)を排出するように構成されたN本の下流の排出導管(Ra,Rb)と、
を規定し、
前記分配器(2)は、前記N本の上流の粉導管(A、B)の1本が前記分配器(2)によって各々前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記N本の上流の粉導管(A、B)のそれ以外が前記分配器(2)によって各々前記下流の排出導管(Ra、Rb)に流体的に接続されている少なくともN個の供給位置の間で、前記本体(10)に対して移動可能である、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の切換システム(1)。
【請求項11】
前記本体(10)は、前記分配器(2)を支えるハウジング(2A)を規定し、
前記ハウジング(2A)は、前記本体(10)の内部の半径方向の壁(2B)によって区切られており、
前記壁(2B)は、
ガス収集器を形成するように構成された第1の円形の溝(24)と、
更に、前記第1の溝(24)と流体的に接続し、前記N本の下流の排出導管(Ra、Rb)と向かいあうように構成されたセル(26)と、
を規定し、及び/または、前記壁(2B)は、
ガス収集器を形成するように構成された第2の円形の溝(25)と、
更に、前記第2の溝(25)と流体的に接続し、前記N本の上流の粉導管(A、B)と向かいあうように構成されたセル(26A)と、
を規定することを特徴とする請求項10に記載の切換システム(1)。
【請求項12】
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射を行う3D印刷装置(100)であって、
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の切換システム(1)と、
少なくとも前記第1の粉(Pa)を堆積させるように設計されたノズル(3)と、
を含み、
前記第1の供給位置では、前記ノズル(3)は、前記下流のワーク導管(T)によって前記第1の粉(Pa)を供給されるように構成されている、
3D印刷装置(100)。
【請求項13】
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射による3D印刷装置(100)で実行されるよう構成された粉切換方法であって、以下のステップ、
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の切換システム(1)を備えることと、
前記分配器(2)を前記第1の供給位置にすることと、
前記第1の上流のガス導管(G1)によってガスを受け入れることと、
前記第1の上流の粉導管(A)で前記第1の粉(Pa)を受け入れることと、
前記下流のワーク導管(T)によって前記ノズル(3)に前記第1の粉(Pa)を供給し、前記ノズル(3)によって前記第1の粉(Pa)を堆積させることと、 前記分配器(2)を前記休み位置にすることと、
前記第1の下流の排出導管(Ra)によって前記第1の粉(Pa)を排出することと、
を含む方法。
【請求項14】
前記切換システム(1)を備えることというステップにおいて、前記本体(10)は、
有利には互いに異なる複数の粉(Pa、Pb)を受け入れるように構成された複数の上流の粉導管(A、B)と、
前記粉(Pa、Pb)を各々排出する複数の下流の排出導管(Ra、Rb)と、
を規定し、
前記切換システム(1)を備えることというステップにおいて、前記分配器(2)は、前記上流の粉導管(A、B)の1本が前記分配器(2)によって各々前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記上流の粉導管(A、B)のそれ以外が前記分配器(2)によって前記下流の排出導管(Ra、Rb)に流体的に接続されている複数の供給位置の間で、前記本体(10)に対して移動可能であり、
前記方法は、前記粉(Pa、Pb)を供給する複数の供給源(108、110)を実現し、
前記分配器(2)は、前記複数の位置の間で移動する、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記分配器(2)は、前記複数の供給位置の間で、前記本体(10)に対して、軸(D)まわりの回転で移動可能である請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも第1の粉の噴射による3D印刷装置のための切換システム、並びに、そのような装置及びそのようなシステムを実行する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、本発明は、コンピューター支援設計(computer-assisted design(CAD))から直接、3次元金属部品を迅速に製造し修理する分野に関するものだ。本発明は、レーザーによって金属粉を溶かすことによって機能的な部品を製造することを可能にする、材料の直接の追加によるレーザー構築と通常呼ばれる、直接形を製造するための材料分配方法のシステムと改善に関する。
【0003】
金属粉の噴射またはレーザー金属堆積(laser metal deposition(LMD))方法による付加的な構築またはチャージは、完全に制御された次元での堆積を生み出すために、レーザーまたは他の溶融方法で溶ける金属粉で構成される。材料の層は、機能的な技術的部品をつくるために、連続して積み重ねられる。3D印刷によるこの製造方法は、自動車から航空機までをとりまく多くの技術的分野で使用されうる。
【0004】
より詳しくは、LMDにおいて、金属粉の連続した層は、前の層と共に新しい層を溶かすレーザーの下に直接噴射される。有利には、この技術は、印刷ヘッドに基づく。ヘッドまたは部品は、少なくとも1本の軸上を可動であって、それゆえに粉はレーザー光の下にちょうど噴射される。粉は、使用される技術に従って異なる粒度測定の特徴がありうる。現在では、LMD技術は従来の機械加工と比較して材料を節約することを可能にし、材料の除去は完成部品の最大80%に達しうる。事業家は、製造業で使用する材料の費用を与えられたとき、材料の消費を減少させることを可能にする技術を探す。このように、3D印刷の参入者は、製造される部品の機械的特性を保つ限り、使用される粉の量を減らそうとする。
【0005】
現在では、LMDの3D印刷機は、一般に、大きさと補充とメンテナンスの理由で、機械のチャンバーの外にある少なくとも1つの粉分配器を有する。分配器は、曲げやすいホースを介して噴射ノズルの方へ連続的に粉を分配する。発射ノズルは、レーザー光の方へ粉を動かす。粉の移動を可能にするために、粉は、通常、搬送ガス、たとえばアルゴンの流れで運ばれる。ガス流量は、一般に、製造中変化しない。
【0006】
通常、搬送ガス流量は、内径4mmのチューブで、1分につき約3リットルである。
【0007】
現在、分配器とノズルの間のかなりの距離が、粉の出発と到着の間での相当な応答時間(現在の構成では約10秒)の原因となっている。応答時間がレーザー発射のない印刷ヘッドの2つの動きの間で粉流量を止める能力を妨げるので、この応答時間はこの技術の発展に有害である。
【0008】
事業家によって考慮される不必要な粉の消費を減らす方法の1つは、要求に応じて、単純なソレノイド弁によってノズルへ向けての粉の流れを遮断することである。この技術には、粉の分配チャンネルが、それらがもはや通風されないとき、ふさがれる傾向にあるという欠点がある。粉の流れを排出の方へ又はレーザーの方へ部分的に方向づけることを可能にする方向弁を開示する特許文献1は、既知である。この技術は、粉が無駄になるという課題を完全には解決しないし、複数の金属からなる部品を製造するために数種類の粉を使用するシステムには適用されない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】米国特許出願公開第2005/133527号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、特に、LMDノズルでかなり速く粉流量を一時的に中断することができ、同時に、未使用粉のリサイクルを可能にし、かつ製造プロセスが必要とする場合にLMDノズルでかなり速く粉流量を回復することを可能にする、粉の噴射による3D印刷装置のための切換システムを提供することによって、前記欠点に対処することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
その目的のために、本発明は、少なくとも第1の粉の噴射による3D印刷装置のための切換システムに関し、前記切換システムは、
ガスを受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流のガス導管と、
前記第1の粉を受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流の粉導管と、
前記第1の粉を排出するための、少なくとも1本の第1の下流の排出導管と、
少なくとも前記第1の粉を堆積するように設計されたノズルに供給するように構成された下流のワーク導管と、
を規定する本体を含み、
前記切換システムは、更に、分配器を含み、前記分配器は、前記第1の上流の粉導管が前記分配器によって前記第1の下流の排出導管に流体的に接続されている休み位置と、前記第1の上流の粉導管が前記分配器によって前記下流のワーク導管に流体的に接続されている、少なくとも第1の供給位置との間で、前記本体に対して、望ましくは軸まわりの回転で移動可能である。
【0012】
具体的な実施形態によれば、前記切換システムは、単独とみなされるか、又は全ての技術的に可能性のある組み合わせに従って、以下の特徴の1以上を含み、
前記分配器は、前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管を前記下流のワーク導管と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネルと、前記休み位置では、前記第1の上流の粉導管を前記第1の下流の排出導管と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネルと、を規定し、
前記供給位置では、前記第1の上流のガス導管は、前記分配器によって、望ましくは前記分配器によって規定された内部チャンネルによって、前記第1の下流の排出導管に接続されており、前記休み位置では、前記第1の上流のガス導管は、前記分配器によって、前記下流のワーク導管に流体的に接続されており、
前記本体は、更に、有利には前記第1の粉と異なり、3D印刷装置によって噴射されるように構成された第2の粉を受け入れるように構成された第2の上流の粉導管と、前記第2の粉を排出するための第2の下流の排出導管と、を規定し、前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管は、前記分配器によって、前記第2の下流の排出導管に流体的に接続されており、前記分配器は、更に、前記第2の上流の粉導管が前記分配器によって前記下流のワーク導管に流体的に接続されており、前記第1の上流の粉導管が前記分配器によって前記第1の下流の排出導管に流体的に接続されている第2の供給位置の方に、前記本体に対して、望ましくは軸まわりの回転で移動可能であり、
前記分配器は、前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管を前記下流のワーク導管と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第2の供給位置では、前記第2の上流の粉導管を前記下流のワーク導管と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネルと、前記第2の供給位置では、前記第1の上流の粉導管を前記第1の下流の排出導管と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管を前記第2の下流の排出導管と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネルと、を規定し、
前記本体は、更に、ガスを受け入れるように構成された第2の上流のガス導管を規定し、前記第2の供給位置では、前記第2の上流のガス導管は、前記分配器によって、望ましくは前記分配器によって規定された内部チャンネルによって、前記第1の下流の排出導管に接続されており、
前記本体は、Nは3以上の整数であって、有利には互いに異なり、3D印刷装置によって噴射されるように構成されたN種類の粉を受け入れるように構成されたN本の上流の粉導管と、各々、前記N種類の粉を排出するように構成されたN本の下流の排出導管と、を規定し、前記分配器は、前記N本の上流の粉導管の1本が前記分配器によって各々前記下流のワーク導管に流体的に接続されており、前記N本の上流の粉導管のそれ以外が前記分配器によって各々前記下流の排出導管に流体的に接続されている少なくともN個の供給位置の間で、前記本体に対して、望ましくは軸まわりの回転で移動可能であり、
前記本体は、前記分配器を支えるハウジングを規定し、前記ハウジングは、前記本体の内部の半径方向の壁によって区切られており、前記壁は、ガス収集器を形成するように構成された第1の円形の溝と、更に、前記第1の溝と流体的に接続し、前記N本の下流の排出導管と向かいあうように構成されたセルと、を規定し、及び/または、前記壁は、ガス収集器を形成するように構成された第2の円形の溝と、更に、前記第2の溝と流体的に接続し、前記N本の上流の粉導管と向かいあうように構成されたセルと、を規定する。
【0013】
他の面によれば、本発明は、少なくとも第1の粉の噴射を行う3D印刷装置に関し、前記3D印刷装置は、
上記で定義された切換システムと、
少なくとも前記第1の粉を堆積させるように設計されたノズルと、
を含み、
前記供給位置では、前記ノズルは、前記下流のワーク導管によって前記第1の粉を供給されるように構成されている。
【0014】
他の面によれば、本発明は、また、少なくとも第1の粉の噴射による3D印刷装置で実行されるよう構成された粉切換方法に関し、前記方法は以下のステップ、
切換システムを備えることと、
前記分配器を前記第1の供給位置にすることと、
前記第1の上流のガス導管によってガスを受け入れることと、
前記第1の上流の粉導管で前記第1の粉を受け入れることと、
前記下流のワーク導管によって前記ノズルに前記第1の粉を供給し、前記ノズルによって前記第1の粉を堆積させることと、
前記分配器を前記休み位置にすることと、
前記第1の下流の排出導管によって前記第1の粉を排出することと、
を含む。
【0015】
特に1つの実施形態によれば、前記方法は、
前記切換システムを備えることというステップにおいて、前記本体は、有利には互いに異なる複数の粉を受け入れるように構成された複数の上流の粉導管と、前記粉を各々排出する複数の下流の排出導管と、を規定し、前記分配器は、前記上流の粉導管の1本が前記分配器によって各々前記下流のワーク導管に流体的に接続されており、前記上流の粉導管のそれ以外が前記分配器によって前記下流の排出導管に流体的に接続されている複数の供給位置の間で、前記本体に対して、望ましくは軸まわりの回転で移動可能であるような方法であって、
前記方法は、前記粉を供給する複数の供給源を実現し、
前記分配器は、前記複数の位置の間で移動する。
【0016】
本発明のこれらの特徴と長所とは、単に非限定的な例として提供される、添付図面に関して行われる以下の説明を読めばわかるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による3D印刷装置の略図である。
図2図1で示された2-way切換システムの斜視図である。
図3図1図2で示された切換システム1の垂直断面図である。
図4】切換システムの分配器の2つの位置それぞれにおける、図1-3で示された切換システムの操作の図である。
図5】切換システムの分配器の2つの位置それぞれにおける、図1-3で示された切換システムの操作の図である。
図6】3種類の粉を実現する本発明による他の切換システムの操作の図である。
図7】6種類の粉を実現する本発明による他の切換システムの垂直断面図である。
図8図7に示された切換システムの本体のハウジング内部を示すために切断された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明による3D印刷装置100は、図1に関して開示される。とはいえ、本発明は、付加的な生産技術に関係なく、粉の移動を含むすべての領域に、特にSLM印刷に、適用される。
【0019】
装置100は、物104を製造するために粉Pa、Pbを堆積するように構成されたノズル3を含む印刷ヘッド102と、粉Pa、Pbを回収するためのリキュペレータ4、5とを含む。装置100は、また、レーザー源106と、粉Paの供給源108と、粉Pbの供給源110と、ガスの供給源112と、1の粉から他の粉へ切り替えるように構成された切換システム1も含む。
【0020】
装置100は、少なくとも垂直に印刷ヘッド112を移動させるための移動システム114と、2つの水平方向に物104を移動させるように構成された移動システム116と、装置100を制御するように構成された制御システム118とを含む。
【0021】
鋼とステンレス鋼、または、例えばニッケルベース、コバルトベース、チタンまたは銅またはアルミニウムの合金、陶器、金属間化合物といったすべての金属合金などの様々な金属粉、及びポリマーまたは他の複合物は、完全な部品を製造するために、または、使い古した部品を修理するために、または、金属部品の表面被覆として、別々に、または別々の層で使用されうる。LMDタイプの付加的な製造ノズルが装備されると、いくつかの別々の粉の分配器が必要に応じて接続されることがしばしば要求されるように、方法は、製造される部品の望ましい特性と用途に従い変化しうる。
【0022】
図2-5に関して、切換システム1は、粉Pa、Pbのための2本の上流の導管またはラインA、Bと、粉Pa、Pbを排出するための2本の下流の導管Ra、Rbと、上流の2本の、ガス導管G1と栓の構成次第の任意のガス導管G2と、粉Paまたは粉Pbを堆積させる、または噴射するためのノズル3に接続された下流のワーク導管Tとを含む。粉の変更の間または粉流量のONモード(作動中)からOFFモード(停止されたとき)への切り替えの間の粉損失を最小にするために、そして、製造プロセスの変更のための応答時間を減らすために、この切換システム1は、レーザーの方へ粉を噴射するノズル3に対し、できるだけ近くに配置される。
【0023】
図3は、切換システム1の内部を示す。切換システム1は、上流の導管A、B、G1、G2と、下流の導管Ra、Rbと、下流のワーク導管Tとを規定する本体10を含む。
【0024】
1つの具体的な実施形態によると、本体10は流出導管RG1、RG2(図2)も規定する。
【0025】
切換システム1の軸Dに沿って見ると、一方では導管Aと導管Raとが、他方では導管Bと導管Rbとが、互いに直径方向におおむね対向する。同様に、一方では導管G1と導管RG1とが、他方では導管G2と導管RG2とが、直径方向におおむね対向する。
【0026】
更に軸Dに沿って見ると、上流のガス導管G1とガス導管G2とは、おおむね直角に配置され、導管G1は上流の導管Aと排出導管Rbの間に角度で測って等しい距離に位置し、導管G2は導管Aと導管Bの間に位置する。
【0027】
下流のワーク導管Tは、軸Dの伸長において、おおむね広がる。
【0028】
本発明によれば、切換システム1は、図2-4に示される第1の供給位置と、図5に示される第2の供給位置と、休み又はクリーニング位置(示されていないが、分配器2の回転によって、前記図から推測されうる)との間で、有利には軸Dに沿った回転で、本体10に対して可動な分配器2をその中心に含む。
【0029】
ここでの軸Dは、切換システム1の縦軸であり、有利には垂直である。
【0030】
この例では、分配器2は円錐形の中心ブッシュであるが、変形では、円筒形であっても良いし、または球形や半球形でさえあっても良い。
【0031】
分配器2は、上流の導管A、B、G1、G2を下流の導管Ra、Rb、Tとの流体関係に配置する内部チャンネル21、22、23を規定する。
【0032】
図3に示されるように、チャンネル21は、リサイクルのために粉Pbを送るように、上流の導管Bから下流の導管Rbまで直接真っすぐに向かう。チャンネル22は、チャンネル22の最初と最後の間の角度が135°になるように、水平に対しおおむね45°向きを変える。たとえば、後者は、G1から流出ラインRaにガスを送るように、チャンネル21の上を通る。チャンネル23は、導管Aによって供給され、ノズル3に供給するように、粉の流れPaを下流のワーク導管Tに向ける。
【0033】
軸Dまわりの分配器2の回転によって、上流の導管と下流の導管との、チャンネル21、22、23の接続が変わる。望むように、チャンネル23は、粉Paを受け入れるために上流の導管Aに接続され、または粉Pbを受け入れるために上流の導管Bに接続され、または粉の残余を下流のワーク導管Tに流出するために上流のガス導管G1に接続される。他のチャンネル21とチャンネル22は、未使用粉の流れをそらすのに使用され、または下流の導管に流出するのに使用される。分配器2は、特定のジャッキ、電気モータ、磁気アクチュエータなど、どんな種類の機械システムによってでも軸Dまわりに回転される。
【0034】
図4は、2種類の粉を用い、分配器が3つの位置をとりうる、分配器2の操作の図を示す。位置は、分配器2の回転の作用として想定される。図4では、下流のワーク導管Tと分配器2のチャンネル23によって、粉Paが上流の導管Aからノズル3まで直接送られるので、想定された位置は、機能する粉として粉Paを使うことを可能にする第1の供給位置である。
【0035】
粉Pbを供給される導管Bは、チャンネル21によって下流の導管Rbに接続されている。粉Pbは、粉Pbのリキュペレータ4で回収される。上流のガス導管1は、分配器2のチャンネル22によって、下流の導管Raに接続されている。この接続は、ガスを吹きつけることによって下流の導管Raをきれいにするという利点がある。このように、この導管の詰まりを回避する。
【0036】
粉Paは、粉Paに固有のリキュペレータ5によって回収される。ガスの吸引及び濾過装置7はリキュペレータ4とリキュペレータ5(図4-6)の出口に接続されている。
【0037】
図5は、ノズル3の方へ粉Pbを運ぶことを可能にする第2の供給位置の、同じ切換システム1を示す。下流の導管Bは、分配器2のチャンネル23を介して、下流のワーク導管Tにつながれている。粉Paは上流の導管Aを介して届けられ続けるが、より高い反応性を得るために粉Paをリサイクルし粉の循環を保つように、ノズル3での粉の変更中は粉Paはチャンネル21によって下流の導管Raの方へ、そらされる。チャンネル22に接続している上流の導管G1は、粉Pbの堆積を回避するよう下流の導管Rbをきれいにする。
【0038】
次に、下流のワーク導管Tは、上流のガス導管G1とチャンネル23によって有利にはガスだけを供給される、つまりAとBの間の位置変更の時に、粉の噴射を止めてノズル3までの下流の導管Tをきれいにする。
【0039】
同様に、第1の供給位置と第2の供給位置の間の移行中の中間位置では、導管G1から来ている、まじりけのないガスがチャンネル21を通過する。それから、ガスは流出導管RG1の方へ排出される。
【0040】
もう一つの中間位置では、導管G2から来ているガスは、チャンネル21を流れて、流出導管RG2を通して排出される。
【0041】
分配器2のこの中間位置は、粉供給Aから粉供給Bへの移行中に作用し始める。この場合では、ノズル3までの下流の導管Tをきれいにするために、チャンネル23が導管G1または導管G2を通り越す間、AとBの短時間の供給遮断が起こる。
【0042】
通常の使用においては、上流の導管Aまたは上流の導管Bは、実際に粉Paまたは粉Pbを使うことが必要になる15-20秒前にだけ作動する。粉Paから粉Pbへの切り換えは、アクティブライン(たとえばA)から非アクティブライン(たとえばB)に、分配器を切り換えことによって行われる。逆もまた同様である。ラインAとラインBとが同時に使用されないこと、及び、AからBへの即時の切り換えが有用であることは、稀であるが可能ではある。双構成の用途には、3-wayの分配器が、より適切である(6-way分配器の例について図7図8を参照)。
【0043】
導管の摩滅と搬送ガスの無駄使いを避けるために、未使用循環路の粉分配器とガス循環は、各々の粉を実際に使用することが必要な前後の数秒間で、起動されたり非起動にされたりする。
【0044】
図6は、3つの異なる粉Pa、Pb、Pcを使用した発明の他の典型的な実施形態による、他の操作の図を示す。この例では、切換システム1は、図1-5に示されたものと類似している。違いだけを後述する。
【0045】
切換システム1は、この例では、3本の上流の粉導管A、B、C及び上流のガス導管G1を、3本の下流の排出導管及び1本の下流のワーク導管と接続する。この接続を可能とするために、切換システム1は4つの接続チャンネル21、22、23、24を有する分配器2を含む。分配器2は、システム1の作動を確実にして、製造計画通りに正確な瞬間に適切な粉をノズル3に進めるために、4つの異なるポジションを取りうる。
【0046】
図7は発明の他の典型的な実施形態による操作の図を示し、図1-6に示されたそれらと類似している。違いだけを後述する。
【0047】
この例では、切換システム1は、6本の別々の粉供給ラインと6本のリサイクルラインとを含む。
【0048】
この例は、インターラインセル26,26A(図8)のシステムが、一方では、1のラインから他のラインまでの各導管の間の分配器2の内部チャンネルを、円形の溝24上のまじりけのないガスの寄与によって掃除することをどのように可能にするかを、他方では、第2の円形の溝25でライン変更の時に循環路に閉じ込められた可能性のある粉残留物を集めることをどのように可能にするかを示す。
【0049】
ノズル3に供給するのに一定数の異なる粉を使用するために、切換システム1の導管の数と分配器2のチャンネルの数は、配線の変更なしに及び粉損失なしに、必要に応じて機械的に増やされうる。
【0050】
2本の粉供給ラインの間にあるラインにガスのみを供給することによって、2本の供給ラインの間の位置変更の時または2つの発射の間のレーザー光の中断の時の、延長されうる「休み」位置から有利に恩恵がもたらされる。
【0051】
回転分配器は、これらの導管とチャンネルの統合を可能にするのに最適である上に、切換システム1の小型化の必要性を満たすのにも最適であるだろう。実際に、切換システム1が小型であると、切換システム1を3D印刷ヘッドのできるだけ近くに配置することが可能になる。
【0052】
発明の他の実施形態によれば、切換システム1は、本体10に対して回転移動ではなく平行移動、例えば水平移動または垂直移動し、分配器の内部のチャンネルを介して上流の導管と下流の導管を接続する分配器2を使用する。したがって、分配器2は、この機能を可能にするどのような形でも想定することができる(特に直平行六面体の形)。
【0053】
本発明によれば、使用される粉の数は、限定されない。
【0054】
(付記1)
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射による3D印刷装置(100)のための切換システム(1)であって、
ガスを受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流のガス導管(G1)と、
前記第1の粉(Pa)を受け入れるように構成された、少なくとも1本の第1の上流の粉導管(A)と、
前記第1の粉(Pa)を排出するための、少なくとも1本の第1の下流の排出導管(Ra)と、
少なくとも前記第1の粉(Pa)を堆積するように設計されたノズル(3)に供給するように構成された下流のワーク導管(T)と、
を規定する本体(10)を含み、
前記切換システム(1)は、更に、分配器(2)を含み、前記分配器(2)は、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記第1の下流の排出導管(Ra)に流体的に接続されている休み位置と、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されている、少なくとも第1の供給位置との間で、前記本体(10)に対して、望ましくは軸(D)まわりの回転で移動可能である、
ことを特徴とする切換システム(1)。
【0055】
(付記2)
前記分配器(2)は、
前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(23)と、
前記休み位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記第1の下流の排出導管(Ra)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(21)と、
を規定することを特徴とする付記1に記載の切換システム(1)。
【0056】
(付記3)
前記供給位置では、前記第1の上流のガス導管(G1)は、前記分配器(2)によって、望ましくは前記分配器(2)によって規定された内部チャンネル(22)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されており、
前記休み位置では、前記第1の上流のガス導管(G1)は、前記分配器(2)によって、前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されている、
ことを特徴とする付記1または2に記載の切換システム(1)。
【0057】
(付記4)
前記本体(10)は、更に、
有利には前記第1の粉(Pa)と異なり、3D印刷装置(100)によって噴射されるように構成された第2の粉(Pb)を受け入れるように構成された第2の上流の粉導管(B)と、
前記第2の粉(Pb)を排出するための第2の下流の排出導管(Rb)と、
を規定し、
前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)は、前記分配器(2)によって、前記第2の下流の排出導管(Rb)に流体的に接続されており、
前記分配器(2)は、更に、前記第2の上流の粉導管(B)が前記分配器(2)によって前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記第1の上流の粉導管(A)が前記分配器(2)によって前記第1の下流の排出導管(Ra)に流体的に接続されている第2の供給位置の方に、前記本体(10)に対して、望ましくは前記軸(D)まわりの回転で移動可能である、
ことを特徴とする付記1ないし3のいずれか一つに記載の切換システム(1)。
【0058】
(付記5)
前記分配器(2)は、
前記第1の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第2の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)を前記下流のワーク導管(T)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(23)と、
前記第2の供給位置では、前記第1の上流の粉導管(A)を前記第1の下流の排出導管(Ra)と流体的に連続に配置するように構成され、及び、前記第1の供給位置では、前記第2の上流の粉導管(B)を前記第2の下流の排出導管(Rb)と流体的に連続に配置するように構成された内部チャンネル(21)と、
を規定することを特徴とする付記4に記載の切換システム(1)。
【0059】
(付記6)
前記本体(10)は、更に、ガスを受け入れるように構成された第2の上流のガス導管(G2)を規定し、
前記第2の供給位置では、前記第2の上流のガス導管(G2)は、前記分配器(2)によって、望ましくは前記分配器(2)によって規定された内部チャンネル(22)によって、前記第1の下流の排出導管(Ra)に接続されている、
ことを特徴とする付記4または5に記載の切換システム(1)。
【0060】
(付記7)
前記本体(10)は、
Nは3以上の整数であって、有利には互いに異なり、3D印刷装置(100)によって噴射されるように構成されたN種類の粉(Pa、Pb)を受け入れるように構成されたN本の上流の粉導管(A、B)と、
各々、前記N種類の粉(Pa、Pb)を排出するように構成されたN本の下流の排出導管(Ra,Rb)と、
を規定し、
前記分配器(2)は、前記N本の上流の粉導管(A、B)の1本が前記分配器(2)によって各々前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記N本の上流の粉導管(A、B)のそれ以外が前記分配器(2)によって各々前記下流の排出導管(Ra、Rb)に流体的に接続されている少なくともN個の供給位置の間で、前記本体(10)に対して、望ましくは前記軸(D)まわりの回転で移動可能である、
ことを特徴とする付記1ないし6のいずれか一つに記載の切換システム(1)。
【0061】
(付記8)
前記本体(10)は、前記分配器(2)を支えるハウジング(2A)を規定し、
前記ハウジング(2A)は、前記本体(10)の内部の半径方向の壁(2B)によって区切られており、
前記壁(2B)は、
ガス収集器を形成するように構成された第1の円形の溝(24)と、
更に、前記第1の溝(24)と流体的に接続し、前記N本の下流の排出導管(Ra、Rb)と向かいあうように構成されたセル(26)と、
を規定し、及び/または、前記壁(2B)は、
ガス収集器を形成するように構成された第2の円形の溝(25)と、
更に、前記第2の溝(25)と流体的に接続し、前記N本の上流の粉導管(A、B)と向かいあうように構成されたセル(26A)と、
を規定することを特徴とする付記7に記載の切換システム(1)。
【0062】
(付記9)
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射を行う3D印刷装置(100)であって、
付記1ないし8のいずれか一つに記載の切換システム(1)と、
少なくとも前記第1の粉(Pa)を堆積させるように設計されたノズル(3)と、
を含み、
前記供給位置では、前記ノズル(3)は、前記下流のワーク導管(T)によって前記第1の粉(Pa)を供給されるように構成されている、
3D印刷装置(100)。
【0063】
(付記10)
少なくとも第1の粉(Pa)の噴射による3D印刷装置(100)で実行されるよう構成された粉切換方法であって、以下のステップ、
付記1ないし8のいずれか一つに記載の切換システム(1)を備えることと、
前記分配器(2)を前記第1の供給位置にすることと、
前記第1の上流のガス導管(G1)によってガスを受け入れることと、
前記第1の上流の粉導管(A)で前記第1の粉(Pa)を受け入れることと、
前記下流のワーク導管(T)によって前記ノズル(3)に前記第1の粉(Pa)を供給し、前記ノズル(3)によって前記第1の粉(Pa)を堆積させることと、
前記分配器(2)を前記休み位置にすることと、
前記第1の下流の排出導管(Ra)によって前記第1の粉(Pa)を排出することと、
を含む方法。
【0064】
(付記11)
前記切換システム(1)を備えることというステップにおいて、前記本体(10)は、
有利には互いに異なる複数の粉(Pa、Pb)を受け入れるように構成された複数の上流の粉導管(A、B)と、
前記粉(Pa、Pb)を各々排出する複数の下流の排出導管(Ra、Rb)と、
を規定し、
前記切換システム(1)を備えることというステップにおいて、前記分配器(2)は、前記上流の粉導管(A、B)の1本が前記分配器(2)によって各々前記下流のワーク導管(T)に流体的に接続されており、前記上流の粉導管(A、B)のそれ以外が前記分配器(2)によって前記下流の排出導管(Ra、Rb)に流体的に接続されている複数の供給位置の間で、前記本体(10)に対して、望ましくは前記軸(D)まわりの回転で移動可能であり、
前記方法は、前記粉(Pa、Pb)を供給する複数の供給源(108、110)を実現し、
前記分配器(2)は、前記複数の位置の間で移動する、
付記10に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8