(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】低密度パリティ検査ベースグラフの決定および指示のための技法および装置
(51)【国際特許分類】
H03M 13/19 20060101AFI20221219BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20221219BHJP
H04W 28/18 20090101ALI20221219BHJP
【FI】
H03M13/19
H04W28/04
H04W28/18 110
(21)【出願番号】P 2020503030
(86)(22)【出願日】2018-07-23
(86)【国際出願番号】 US2018043306
(87)【国際公開番号】W WO2019023137
(87)【国際公開日】2019-01-31
【審査請求日】2021-07-09
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジン・スン
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ガール
(72)【発明者】
【氏名】ワンシ・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・ビナミラ・ソリアガ
(72)【発明者】
【氏名】シマン・アーヴィンド・パテル
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンドロス・マノーラコス
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/073670(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/094805(WO,A1)
【文献】Intel Corporation,LDPC Coding chain[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting NR-Adhoc#2 R1-1711344,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1711344.zip>,2017年06月20日
【文献】HTC,Enhanced HARQ for NR[online],3GPP TSG RAN WG1 NR Ad-Hoc Meeting R1-1700588,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700588.zip>,2017年01月06日
【文献】Qualcomm Incorporated,LDPC segmentation[online],3GPP TSG-RAN WG1 #89ah R1-1711211,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1711211.zip>,2017年06月20日
【文献】LG Electronics, Ericsson, Huawei, HiSilicon, Samsung, OPPO,WF on DL transmission for URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 AH_NR Meeting R1-1701436,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1701436.zip>,2017年01月19日
【文献】Qualcomm Incorporated,LDPC base graph determination and indication[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713463,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1713463.zip>,2017年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 13/19
H04W 28/04
H04W 28/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスによって実行されるワイヤレス通信の方法であって、前記方法は、
再送信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて前記
再送信の公称コーディングレートを決定するステップであって、
前記
再送信は送信に関
し、
前記送信が、前記再送信とは異なるコーディングレートまたは異なる公称リソースブロック値のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記送信および前記再送信が、同じトランスポートブロックサイズ
(TBS)に関連付けられる、ステップと、
前記
再送信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するステップであって、前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定が、前記
再送信の前記公称コーディングレートおよび
前記同じTBSに少なくとも部分的に基づいており、前記
同じTBSが、前記再送信の
公称リソースブロック値および前記MCSに少なくとも部分的に基づ
いており、前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかを決定することは、さらに、前記公称リソースブロック値に対応するテーブル値、および、前記再送信の前記MCSまたは公称コーディングレートを識別することに基づいており、前記テーブル値は前記同じTBSの2つのテーブル値の1つであり、前記2つのテーブル値は少なくとも異なるコーディングレートまたはMCS値を有し、前記公称リソースブロック値に対応する前記テーブル値、および、前記再送信の前記MCSまたは公称コーディングレートは、前記送信と同じベースグラフに対応する、ステップと、
前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定に少なくとも部分的に基づいて前記復号または送信を実行するステップとを備える、
方法。
【請求項2】
前記TBSが、前記デバイスの制御情報に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記TBSが、前記
再送信における少なくとも1つのレートマッチングリソースに少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記TBSが、前記
再送信における利用可能なリソース要素の数に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記公称コーディングレートが、前記MCSに対応するコーディングレートである、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記
再送信が、複数の異なるコードワードに関連付けられ、
前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定が、前記複数の異なるコードワードのうちのコードワードごとに実行される、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法
をコンピュータに実行させる
ための命令を含む、
コンピュータプログラム。
【請求項8】
ワイヤレス通信のための装置であって、前記装置は、
再送信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて前記
再送信の公称コーディングレートを決定する手段であって、
前記
再送信は、送信に関
し、
前記送信が、前記再送信とは異なるコーディングレートまたは異なる公称リソースブロック値のうちの少なくとも1つに関連付けられ、
前記送信および前記再送信が、同じトランスポートブロックサイズ
(TBS)に関連付けられる、手段と、
前記
再送信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定する手段であって、前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定が、前記
再送信の前記公称コーディングレートおよび
前記同じTBSに少なくとも部分的に基づ
いており、前記
同じTBSが、前記
再送信の
公称リソースブロック値および前記MCSに少なくとも部分的に基づ
いており、
、前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかを決定することは、さらに、前記公称リソースブロック値に対応するテーブル値、および、前記再送信の前記MCSまたは公称コーディングレートを識別することに基づいており、前記テーブル値は前記同じTBSの2つのテーブル値の1つであり、前記2つのテーブル値は少なくとも異なるコーディングレートまたはMCS値を有し、前記公称リソースブロック値に対応する前記テーブル値、および、前記再送信の前記MCSまたは公称コーディングレートは、前記送信と同じベースグラフに対応する、手段と、
前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定に少なくとも部分的に基づいて前記復号または送信を実行するための手段とを備える、
装置。
【請求項9】
前記TBSが、デバイスの制御情報に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記TBSが、前記
再送信における少なくとも1つのレートマッチングリソースに少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記TBSが、前記
再送信における利用可能なリソース要素の数に少なくとも部分的に基づいて決定される、
請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記公称コーディングレートが、前記MCSに対応するコーディングレートである、
請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記
再送信が、複数の異なるコードワードに関連付けられ、
前記第1のベースグラフを使用するかまたは前記第2のベースグラフを使用するかの前記決定が、前記複数の異なるコードワードのうちのコードワードごとに実行される、
請求項8に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、「TECHNIQUES AND APPARATUSES FOR LOW DENSITY PARITY CHECK BASE GRAPH DETERMINATION AND INDICATION」と題する2017年7月28日に出願されたギリシャ特許出願第20170100356号、および「TECHNIQUES AND APPARATUSES FOR LOW DENSITY PARITY CHECK BASE GRAPH DETERMINATION AND INDICATION」と題する2018年7月20日に出願された米国特許出願第16/041,100号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信に関し、より詳細には、低密度パリティ検査(LDPC)ベースグラフの決定および指示のための技法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、テレフォニー、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力など)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を用い得る。そのような多元接続技術の例は、符号分割多元接続(CDMA(登録商標))システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、時分割同期符号分割多元接続(TD-SCDMA)システム、およびロングタームエボリューション(LTE)を含む。LTE/LTEアドバンストは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)モバイル規格に対する拡張のセットである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークは、いくつかのユーザ機器(UE)のための通信をサポートすることができるいくつかの基地局(BS)を含み得る。ユーザ機器(UE)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局(BS)と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)は、BSからUEへの通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は、UEからBSへの通信リンクを指す。本明細書でより詳細に説明するように、BSは、ノードB、gNB、アクセスポイント(AP)、無線ヘッド、送信受信ポイント(TRP)、ニューラジオ(NR)BS、5GノードBなどと呼ばれることがある。
【0005】
上記の多元接続技術は、異なるユーザ機器が都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。5Gと呼ばれることもあるニューラジオ(NR)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公表されたLTEモバイル規格に対する拡張のセットである。NRは、スペクトル効率を改善することと、コストを下げることと、サービスを改善することと、新しいスペクトルを利用することと、ダウンリンク(DL)上でサイクリックプレフィックス(CP)を有する直交周波数分割多重化(OFDM)(CP-OFDM)を使用し、アップリンク(UL)上でCP-OFDMおよび/またはSC-FDM(たとえば、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)としても知られている)を使用し、ならびにビームフォーミング、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術、およびキャリアアグリゲーションをサポートする、他のオープン規格とより良く統合することとによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートするように設計されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの態様では、デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、LDPC技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定するステップ、および/あるいは、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信するステップを含み得る。
【0007】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのデバイスは、LDPC技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定すること、および/あるいは、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信することを行うように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0008】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、LDPC技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定すること、および/あるいは、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信することを行わせ得る。
【0009】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、LDPC技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定するための手段、および/あるいは、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信するための手段を含み得る。
【0010】
いくつかの態様では、デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、リソースブロック割振りおよびデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソースブロックの公称数を決定するステップ、通信の変調およびコーディング方式(MCS)または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、通信の公称コーディングレートを決定するステップ、ならびに/あるいは、通信の復号または送信のために、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するステップであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づく、ステップを含み得る。
【0011】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのデバイスは、リソースブロック割振りおよびデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソースブロックの公称数を決定すること、通信の変調およびコーディング方式(MCS)または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、通信の公称コーディングレートを決定すること、ならびに/あるいは、通信の復号または送信のために、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づく、決定することを行うように構成された1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0012】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、リソースブロック割振りおよびデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソースブロックの公称数を決定すること、通信の変調およびコーディング方式(MCS)または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、通信の公称コーディングレートを決定すること、ならびに/あるいは、通信の復号または送信のために、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づく、決定することを行わせ得る。
【0013】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、リソースブロック割振りおよび装置に割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソースブロックの公称数を決定するための手段、通信の変調およびコーディング方式(MCS)または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、通信の公称コーディングレートを決定するための手段、ならびに/あるいは、通信の復号または送信のために、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するための手段であって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づく、手段を含み得る。
【0014】
いくつかの態様では、デバイスによって実行されるワイヤレス通信のための方法は、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定するステップと、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するステップであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、ステップと、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行するステップとを含み得る。
【0015】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のためのデバイスは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。メモリおよび1つまたは複数のプロセッサは、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定することと、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、決定することと、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行することとを行うように構成され得る。
【0016】
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、ワイヤレス通信のための1つまたは複数の命令を記憶し得る。1つまたは複数の命令は、デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、1つまたは複数のプロセッサに、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定することと、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、決定することと、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行することとを行わせ得る。
【0017】
いくつかの態様では、ワイヤレス通信のための装置は、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定するための手段と、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するための手段であって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、手段と、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行するための手段とを含み得る。
【0018】
態様は、一般に、添付の図面を参照しながら本明細書で十分に説明し、添付の図面によって示すような、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、ユーザ機器、ワイヤレス通信デバイス、および処理システムを含む。
【0019】
上記は、以下の詳細な説明がより良く理解され得るように、本開示による例の特徴および技術的利点をかなり広範に概説している。追加の特徴および利点について、以下で説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を実行するための他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用され得る。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方が、関連する利点とともに、添付の図に関して検討されると以下の説明からより良く理解されよう。図の各々は、例示および説明のために提供され、特許請求の範囲の限定の定義として提供されるものではない。
【0020】
本開示の上述の特徴が詳細に理解され得るように、添付の図面にその一部が示される態様を参照することによって、上記で簡潔に要約した内容について、より具体的な説明を行う場合がある。しかしながら、この説明は他の等しく効果的な態様に通じ得るので、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別することがある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信ネットワークの一例を概念的に示すブロック図である。
【
図2】本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)と通信している基地局の一例を概念的に示すブロック図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様による、ワイヤレス通信ネットワークにおけるフレーム構造の一例を概念的に示すブロック図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様による、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する2つの例示的なサブフレームフォーマットを概念的に示すブロック図である。
【
図5A】本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定および指示の一例を示す図である。
【
図5B】本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定および指示の一例を示す図である。
【
図6】本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定および指示の一例を示す図である。
【
図7A】本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定に使用されるテーブルの一例を示す図である。
【
図7B】本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定に使用されるテーブルの一例を示す図である。
【
図8】本開示の様々な態様による、たとえばユーザ機器または基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図9】本開示の様々な態様による、たとえばユーザ機器または基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【
図10】本開示の様々な態様による、たとえばユーザ機器または基地局によって実行される例示的なプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
送信エンティティ(たとえば、UEまたはBS)から受信エンティティ(たとえば、別のUEおよび/または別のBS)への通信は、通信が受信エンティティに適切に送信されたかどうかを受信エンティティが決定することができるように、誤り訂正コードに少なくとも部分的に基づいて符号化され得る。誤り訂正コードの一例は、低密度パリティ検査(LDPC)コードである。通信は、受信エンティティにおける誤り検出を行うために、LDPCコードに少なくとも部分的に基づいて符号化され得る。LDPCの符号化は、疎2部グラフであるベースグラフに少なくとも部分的に基づいて実行され得る。ベースグラフは、入力データセットから生成されるべきコードワードを識別してもよく、かつ/または、LDPCを形成するために入力データセットにアペンドされるべき情報を識別してもよい。
【0023】
場合によっては、あるベースグラフは、別のベースグラフよりも良い性能を提供し得る。たとえば、LDPCは、1つの誤り訂正コードとして採用されている。いくつかの事例では、第1のベースグラフは、通信のコードブロックサイズが第1のしきい値を満たすか、または通信のコードレートが第2のしきい値を満たすときに、通信に使用され得る。第2のベースグラフは、コードブロックサイズが第1のしきい値を満たさないかつ/またはコードレートが第2のしきい値を満たさないときに、通信に使用され得る。より具体的な例として、第1のしきい値は約2560ビットであってもよく、第2のしきい値は約0.67の比であってもよい。第2のベースグラフは、トランスポートブロックが小さく、コードレートが低い状況において、改善された性能を提供し得る。
【0024】
しかしながら、反復の多い送信(たとえば、通信の最初の送信および再送信)の場合、2つ以上のベースグラフの使用はいくつかの困難をもたらすことがある。一例では、eNBは通信をUEに送信するが、UEは通信の最初の送信のためのグラントを受信しないことがあり、したがって、最初の送信を完全に受信および復号するのに失敗する。そのような場合、UEは依然として、最初の送信と再送信のソフト合成を実行することが可能であり得るが、UEが、どのベースグラフおよび/またはコードレートが再送信に使用されるべきかを識別するのに成功することができる場合に限る。UEが最初の送信のためのグラントを受信しなかったので、UEはどのベースグラフが最初の送信に使用されたかを知らないことがあり、したがって、どのベースグラフが再送信に使用されるべきかを知らないことがある。このことは、再送信の復号の失敗をもたらすことがある。
【0025】
本明細書で説明する技法および装置は、送信を復号するために使用されるべきベースグラフのシグナリングまたはベースグラフの識別を提供する。たとえば、本明細書で説明するいくつかの技法および装置は、どのベースグラフを使用すべきかの明示的なシグナリングを提供し得る。追加または代替として、いくつかの技法および装置は、通信のためのグラントに少なくとも部分的に基づいてベースグラフの識別を提供し得る。
【0026】
さらに、いくつかの技法および装置は、再送信のためのベースグラフ選択に対処し得る。たとえば、再送信は、再送信が最初の送信と同じトランスポートブロックサイズに関連付けられる必要があるという点で、困難を引き起こし得る。同じトランスポートブロックサイズが2つ以上のベースグラフに関連付けられ得るとき、最初の送信または最初の送信に関連付けられたグラントが受信されなかったときは特に、どのベースグラフが再送信を復号するために使用されるべきかに関して混乱が生じ得る。本明細書で説明するいくつかの技法および装置は、そのような状況がグレースフルに対処されるようにベースグラフの選択のためのテーブルを構成することによって、そのような状況の対処を行う。したがって、再送信の成功が改善され、再送信の不正確な復号に起因するデータ損失の尤度が低減される。
【0027】
本開示の様々な態様について、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する任意の数の態様を使用して、装置が実装されてもよく、または方法が実践されてもよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示の任意の態様は、請求項の1つまたは複数の要素によって具現化され得ることを理解されたい。
【0028】
次に、様々な装置および技法を参照しながら、電気通信システムのいくつかの態様が提示される。これらの装置および技法について、以下の詳細な説明において説明し、様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0029】
態様について、3Gおよび/または4Gワイヤレス技術に一般的に関連付けられた用語を使用して本明細書で説明する場合があるが、本開示の態様は、NR技術を含む、5G以降などの他の世代ベースの通信システムにおいて適用され得ることに留意されたい。
【0030】
図1は、本開示の態様が実践され得るネットワーク100を示す図である。ネットワーク100は、LTEネットワーク、または5GもしくはNRネットワークなどの何らかの他のワイヤレスネットワークであってもよい。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかのBS110(BS110a、BS110b、BS110c、およびBS110dとして示される)と、他のネットワークエンティティとを含み得る。BSは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、NR BS、ノードB、gNB、5GノードB(NB)、アクセスポイント、送信受信ポイント(TRP)などと呼ばれることもある。各BSは、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、BSのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアにサービスするBSサブシステムを指す場合がある。
【0031】
BSは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または別のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連付けを有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE)による制限付きアクセスを可能にし得る。マクロセルのためのBSは、マクロBSと呼ばれることがある。ピコセルのためのBSは、ピコBSと呼ばれることがある。フェムトセルのためのBSは、フェムトBSまたはホームBSと呼ばれることがある。
図1に示す例では、BS110aは、マクロセル102aのためのマクロBSであってもよく、BS110bは、ピコセル102bのためのピコBSであってもよく、BS110cは、フェムトセル102cのためのフェムトBSであってもよい。BSは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートしてもよい。「eNB」、「基地局」、「NR BS」、「gNB」、「TRP」、「AP」、「ノードB」、「5G NB」、および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
【0032】
いくつかの例では、セルは、必ずしも固定であるとは限らないことがあり、セルの地理的エリアは、モバイルBSのロケーションに従って移動することがある。いくつかの例では、BSは、任意の適切なトランスポートネットワークを使用して、直接物理接続、仮想ネットワークなどの様々なタイプのバックホールインターフェースを通じて、アクセスネットワーク100内で互いにおよび/または1つもしくは複数の他のBSもしくはネットワークノード(図示せず)に相互接続されてもよい。
【0033】
ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、BSまたはUE)からデータの送信を受信し、データの送信を下流局(たとえば、UEまたはBS)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEのための送信を中継することができるUEであってもよい。
図1に示す例では、中継局110dは、BS110aとUE120dとの間の通信を容易にするために、マクロBS110aおよびUE120dと通信し得る。中継局は、中継BS、中継基地局、リレーなどと呼ばれることもある。
【0034】
ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのBS、たとえば、マクロBS、ピコBS、フェムトBS、中継BSなどを含む異種ネットワークであってもよい。これらの異なるタイプのBSは、ワイヤレスネットワーク100において、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、および干渉に対する異なる影響を有してもよい。たとえば、マクロBSは、高い送信電力レベル(たとえば、5~40ワット)を有し得るが、ピコBS、フェムトBS、および中継BSは、より低い送信電力レベル(たとえば、0.1~2ワット)を有し得る。
【0035】
ネットワークコントローラ130は、BSのセットに結合してもよく、これらのBSのための協調および制御を行ってもよい。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してBSと通信してもよい。BSはまた、たとえば、ワイヤレスまたはワイヤラインバックホールを介して直接または間接的に、互いと通信してもよい。
【0036】
UE120(たとえば、120a、120b、120c)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであってもよい。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン(たとえば、スマートフォン)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、カメラ、ゲームデバイス、ネットブック、スマートブック、ウルトラブック、医療デバイスもしくは医療機器、生体センサー/デバイス、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートグラス、スマートリストバンド、スマートジュエリー(たとえば、スマートリング、スマートブレスレット))、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、車両構成要素またはセンサー、スマートメーター/センサー、産業用製造機器、全地球測位システムデバイス、またはワイヤレスもしくはワイヤード媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスであってもよい。
【0037】
いくつかのUEは、マシンタイプ通信(MTC)UEまたは発展型もしくは拡張マシンタイプ通信(eMTC)UEと見なされてもよい。MTC UEおよびeMTC UEは、たとえば、基地局、別のデバイス(たとえば、リモートデバイス)、または何らかの他のエンティティと通信し得る、ロボット、ドローン、センサー、メーター、モニタ、ロケーションタグなどのリモートデバイスなどを含む。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介して、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなどのワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を提供し得る。いくつかのUEは、モノのインターネット(IoT)デバイスと見なされてもよく、かつ/またはNB-IoT(狭帯域モノのインターネット)デバイスとして実装されてもよい。いくつかのUEは、顧客構内機器(CPE)と見なされてもよい。UE120は、プロセッサ構成要素、メモリ構成要素などの、UE120の構成要素を収容するハウジング120'の内部に含められてもよい。
【0038】
一般に、任意の数のワイヤレスネットワークが、所与の地理的エリアにおいて展開されてもよい。各ワイヤレスネットワークは、特定のRATをサポートしてもよく、1つまたは複数の周波数上で動作してもよい。RATは、無線技術、エアインターフェースなどと呼ばれることもある。周波数は、キャリア、周波数チャネルなどと呼ばれることもある。各周波数は、異なるRATのワイヤレスネットワーク間の干渉を回避するために、所与の地理的エリアにおいて単一のRATをサポートしてもよい。場合によっては、NRまたは5G RATネットワークが展開されてもよい。
【0039】
いくつかの例では、エアインターフェースへのアクセスがスケジュールされてもよく、スケジューリングエンティティ(たとえば、基地局)は、スケジューリングエンティティのサービスエリアまたはセル内のいくつかまたはすべてのデバイスおよび機器の間で通信のためのリソースを割り振る。本開示内では、以下でさらに説明するように、スケジューリングエンティティは、1つまたは複数の従属エンティティのためのリソースのスケジューリング、割当て、再構成、および解放を担い得る。すなわち、スケジュールされた通信のために、従属エンティティは、スケジューリングエンティティによって割り振られたリソースを利用する。
【0040】
基地局は、スケジューリングエンティティとして機能し得る唯一のエンティティではない。すなわち、いくつかの例では、UEは、1つまたは複数の従属エンティティ(たとえば、1つまたは複数の他のUE)のためのリソースをスケジュールするスケジューリングエンティティとして機能し得る。この例では、UEは、スケジューリングエンティティとして機能しており、他のUEは、ワイヤレス通信のためにUEによってスケジュールされたリソースを利用する。UEは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク内で、および/またはメッシュネットワーク内で、スケジューリングエンティティとして機能し得る。メッシュネットワークの例では、UEは、スケジューリングエンティティと通信することに加えて、任意選択で互いと直接通信してもよい。
【0041】
したがって、時間周波数リソースへのスケジュールされたアクセスを伴い、セルラー構成、P2P構成、およびメッシュ構成を有するワイヤレス通信ネットワークでは、スケジューリングエンティティおよび1つまたは複数の従属エンティティは、スケジュールされたリソースを利用して通信し得る。
【0042】
上記で示したように、
図1は単に一例として与えられる。他の例が可能であり、
図1に関して説明したことと異なってもよい。
【0043】
図2は、
図1の基地局のうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る、基地局110およびUE120の設計のブロック図を示す。基地局110はT個のアンテナ234a~234tを備えてもよく、UE120はR個のアンテナ252a~252rを備えてもよく、ただし、一般にT≧1およびR≧1である。
【0044】
基地局110において、送信プロセッサ220は、1つまたは複数のUEのためのデータをデータソース212から受信し、UEから受信されたチャネル品質インジケータ(CQI)に少なくとも部分的に基づいてUEごとに1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UEのために選択されたMCSに少なくとも部分的に基づいてUEごとにデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに提供してもよい。いくつかの態様では、送信プロセッサ220は、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、LDPC送信用の特定のベースグラフを実現するためのMCSを選択してもよい。送信プロセッサ220は、(たとえば、半静的リソース区分情報(SRPI)などについての)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、グラント、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを与えてもよい。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、セル固有基準信号(CRS))および同期信号(たとえば、1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS))のための基準シンボルを生成してもよい。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、該当する場合、データシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行してもよく、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a~232tに与えてもよい。各変調器232は、(たとえば、OFDM用などに)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得してもよい。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得してもよい。変調器232a~232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれ、T個のアンテナ234a~234tを介して送信されてもよい。以下でより詳細に説明するいくつかの態様によれば、同期信号は、追加の情報を伝達するためにロケーション符号化を用いて生成され得る。
【0045】
UE120において、アンテナ252a~252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信してもよく、それぞれ、受信信号を復調器(DEMOD)254a~254rに与えてもよい。各復調器254は、受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得してもよい。各復調器254は、(たとえば、OFDM用などに)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得してもよい。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a~254rから受信シンボルを取得し、該当する場合、受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを与えてもよい。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク260に与え、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に与えてもよい。いくつかの態様では、受信プロセッサ258および/またはコントローラ/プロセッサ280は、LDPCコードのためのベースグラフに少なくとも部分的に基づいて、検出されたシンボルを復調および復号してもよい。チャネルプロセッサは、基準信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信品質(RSRQ)、チャネル品質インジケータ(CQI)などを決定してもよい。
【0046】
アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からのデータ、およびコントローラ/プロセッサ280からの(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを含む報告のための)制御情報を受信および処理してもよい。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号のための基準シンボルを生成してもよい。送信プロセッサ264からのシンボルは、該当する場合、TX MIMOプロセッサ266によってプリコードされ、(たとえば、DFT-s-OFDM、CP-OFDM用などに)変調器254a~254rによってさらに処理され、基地局110に送信されてもよい。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、該当する場合、MIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得してもよい。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に与えてもよい。基地局110は、通信ユニット244を含み、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信し得る。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294、コントローラ/プロセッサ290、およびメモリ292を含み得る。
【0047】
いくつかの態様では、UE120の1つまたは複数の構成要素は、ハウジングに含まれてもよい。
図2のコントローラ/プロセッサ240および280ならびに/または任意の他の構成要素は、LDPCベースグラフの決定および指示を実行するために、それぞれ、基地局110およびUE120における動作を指示してもよい。たとえば、UE120におけるコントローラ/プロセッサ280ならびに/または他のプロセッサおよびモジュール、ならびに/あるいはBS110におけるコントローラ/プロセッサ240ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、LDPCベースグラフの決定および指示を実行するために、UE120および/またはBS110の動作を実行または指示してもよい。たとえば、UE120および/またはBS110におけるコントローラ/プロセッサ240/280ならびに/または他のコントローラ/プロセッサおよびモジュールは、たとえば、
図8のプロセス800、
図9のプロセス900、
図10のプロセス1000、および/または本明細書で説明するような他のプロセスの動作を実行または指示してもよい。いくつかの態様では、
図2に示す構成要素のうちの1つまたは複数は、例示的なプロセス800、例示的なプロセス900、例示的なプロセス1000、および/または本明細書で説明する技法のための他のプロセスを実行するために用いられてもよい。メモリ242および282は、それぞれ、基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶してもよい。記憶されたプログラムコードは、UE120におけるプロセッサ280ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールによって実行されると、
図8のプロセス800、
図9のプロセス900、
図10のプロセス1000、および/または本明細書で説明するような他のプロセスに関して説明する動作をUE120に実行させてもよい。スケジューラ246は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上のデータ送信に対してUEをスケジュールしてもよい。
【0048】
図2のブロックは個別の構成要素として示されるが、ブロックに関して上記で説明した機能は、単一のハードウェア、ソフトウェア、もしくは組合せ構成要素において、または構成要素の様々な組合せにおいて実装されてもよい。たとえば、送信プロセッサ264、受信プロセッサ258、またはTX MIMOプロセッサ266に関して説明した機能は、コントローラ/プロセッサ280によって実行されてもよく、またはコントローラ/プロセッサ280の制御下にあってもよい。
【0049】
いくつかの態様では、UE120および/またはBS110は、低密度パリティ検査(LDPC)技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定するための手段、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信するための手段、リソースブロック割振りおよびデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソースブロックの公称数を決定するための手段、通信の変調およびコーディング方式(MCS)または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて、通信の公称コーディングレートを決定するための手段、通信の復号または送信のために、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するための手段、同じトランスポートブロックサイズが第1のベースグラフに関連付けられ得、かつ第2のベースグラフに関連付けられ得るとの決定に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフを使用して再送信を復号することを試みるための手段、再送信に関連付けられたメトリックに少なくとも部分的に基づいて、特定のベースグラフを使用して復号が試みられるべきではないと決定するための手段、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフのうちの選択されたベースグラフを使用して復号が失敗したと決定するための手段、選択されたベースグラフを使用して復号が失敗したことを示す情報を送信するための手段などを含み得る。追加または代替として、UE120および/またはBS110は、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定するための手段、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定するための手段であって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの
公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、手段、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行するための手段などを含み得る。いくつかの態様では、そのような手段は、
図2に関して説明したUE120および/またはBS110の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0050】
上記で示したように、
図2は単に一例として与えられる。他の例が可能であり、
図2に関して説明したことと異なってもよい。
【0051】
図3は、電気通信システム(たとえば、LTE)における周波数分割複信(FDD)のための例示的なフレーム構造300を示す。ダウンリンクおよびアップリンクの各々に対する送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分されてもよい。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有してもよく、0~9のインデックスを有する10個のサブフレームに区分されてもよい。各サブフレームは、2つのスロットを含み得る。したがって、各無線フレームは、0~19のインデックスを有する20個のスロットを含み得る。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、(
図3に示すように)ノーマルサイクリックプレフィックスの場合は7つのシンボル期間、または拡張サイクリックプレフィックスの場合は6つのシンボル期間を含み得る。各サブフレームにおける2L個のシンボル期間は、0~2L-1のインデックスを割り当てられ得る。
【0052】
いくつかの技法について、フレーム、サブフレーム、スロットなどに関して本明細書で説明するが、これらの技法は、5G NRにおいて「フレーム」、「サブフレーム」、「スロット」など以外の用語を使用して呼ばれることがある、他のタイプのワイヤレス通信構造に等しく適用され得る。いくつかの態様では、ワイヤレス通信構造は、ワイヤレス通信規格および/またはプロトコルによって定義される周期的な時間制限通信ユニットを指すことがある。
【0053】
いくつかの電気通信(たとえば、LTE)では、BSは、BSによってサポートされるセルごとのシステム帯域幅の中心において、ダウンリンク上で1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)を送信してもよい。PSSおよびSSSは、
図3に示すように、それぞれ、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する各無線フレームのサブフレーム0および5の中のシンボル期間6および5において送信されてもよい。PSSおよびSSSは、セルの探索および獲得のためにUEによって使用されてもよい。BSは、BSによってサポートされるセルごとのシステム帯域幅にわたってセル固有基準信号(CRS)を送信してもよい。CRSは、各サブフレームのいくつかのシンボル期間において送信されてもよく、チャネル推定、チャネル品質測定、および/または他の機能を実行するためにUEによって使用されてもよい。BSはまた、いくつかの無線フレームのスロット1の中のシンボル期間0~3において物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を送信してもよい。PBCHは、何らかのシステム情報を搬送してもよい。BSは、いくつかのサブフレームの中の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で、システム情報ブロック(SIB)などの他のシステム情報を送信してもよい。BSは、サブフレームの最初のB個のシンボル期間の中の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で制御情報/データを送信してもよく、ここで、Bはサブフレームごとに構成可能であってもよい。BSは、各サブフレームの残りのシンボル期間の中のPDSCH上でトラフィックデータおよび/または他のデータを送信してもよい。
【0054】
(たとえば、NRまたは5Gシステムなどの)他のシステムでは、ノードBは、これらのロケーションにおいて、またはサブフレームの異なるロケーションにおいて、これらの信号または他の信号を送信してもよい。
【0055】
上記で示したように、
図3は単に一例として与えられる。他の例が可能であり、
図3に関して説明したことと異なってもよい。
【0056】
図4は、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する2つの例示的なサブフレームフォーマット410および420を示す。利用可能な時間周波数リソースは、リソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロットにおいて12個のサブキャリアをカバーすることができ、いくつかのリソース要素を含み得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーすることができ、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
【0057】
サブフレームフォーマット410は、2つのアンテナに対して使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7、および11においてアンテナ0および1から送信され得る。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリに知られている信号であり、パイロット信号と呼ばれることもある。CRSは、たとえば、セル識別情報(ID)に少なくとも部分的に基づいて生成される、セルに固有の基準信号である。
図4では、ラベルRaを有する所与のリソース要素について、アンテナaからそのリソース要素上で変調シンボルが送信されることがあり、他のアンテナからそのリソース要素上で変調シンボルが送信されないことがある。サブフレームフォーマット420は、4つのアンテナとともに使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7、および11においてアンテナ0および1から送信され、シンボル期間1および8においてアンテナ2および3から送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方について、CRSは、セルIDに少なくとも部分的に基づいて決定され得る、均等に離間したサブキャリア上で送信され得る。CRSは、それらのセルIDに応じて、同じまたは異なるサブキャリア上で送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方について、CRSに使用されないリソース要素は、データ(たとえば、トラフィックデータ、制御データ、および/または他のデータ)を送信するために使用され得る。
【0058】
LTEにおけるPSS、SSS、CRSおよびPBCHは、公開されている「Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation」と題する3GPP技術仕様(TS)36.211に記載されている。
【0059】
いくつかの電気通信システム(たとえば、LTE)におけるFDD用のダウンリンクおよびアップリンクの各々に対して、インターレース構造が使用され得る。たとえば、0~Q-1のインデックスを有するQ個のインターレースが定義されてもよく、ここで、Qは、4、6、8、10、または何らかの他の値に等しくてもよい。各インターレースは、Q個のフレームだけ離間したサブフレームを含んでもよい。具体的には、インターレースqは、サブフレームq、q+Q、q+2Qなどを含んでもよく、ここで、q∈{0,...,Q-1}である。
【0060】
ワイヤレスネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク上のデータ送信に対して、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートし得る。HARQの場合、送信機(たとえば、BS)は、パケットが受信機(たとえば、UE)によって正確に復号されるか、または何らかの他の終了条件に遭遇するまで、パケットの1つまたは複数の送信を送り得る。同期HARQの場合、パケットのすべての送信は、単一のインターレースのサブフレームにおいて送られ得る。非同期HARQの場合、パケットの各送信は、任意のサブフレームにおいて送られ得る。
【0061】
UEは、複数のBSのカバレージ内に位置することがある。これらのBSのうちの1つが、UEにサービスするために選択され得る。サービングBSは、受信信号強度、受信信号品質、経路損失などの様々な基準に少なくとも部分的に基づいて選択され得る。受信信号品質は、信号対雑音干渉比(SINR)もしくは基準信号受信品質(RSRQ)、または何らかの他のメトリックによって定量化され得る。UEは、UEが1つまたは複数の干渉BSからの高い干渉を観測し得る支配的干渉シナリオにおいて動作し得る。
【0062】
本明細書で説明する例の態様はLTE技術に関連付けられ得るが、本開示の態様は、NRまたは5G技術などの他のワイヤレス通信システムに適用可能であり得る。
【0063】
ニューラジオ(NR)は、(たとえば、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ベースのエアインターフェース以外の)新しいエアインターフェースまたは(たとえば、インターネットプロトコル(IP)以外の)固定トランスポートレイヤに従って動作するように構成された無線を指すことがある。態様では、NRは、CPを有するOFDM(本明細書では、サイクリックプレフィックスOFDMまたはCP-OFDMと呼ばれる)および/またはSC-FDMをアップリンク上で利用してもよく、CP-OFDMをダウンリンク上で利用し、時分割複信(TDD)を使用する半二重動作のサポートを含んでもよい。態様では、NRは、たとえば、CPを有するOFDM(本明細書では、CP-OFDMと呼ばれる)および/または離散フーリエ変換拡散直交周波数分割多重化(DFT-s-OFDM)をアップリンク上で利用してもよく、CP-OFDMをダウンリンク上で利用し、TDDを使用する半二重動作のサポートを含んでもよい。NRは、広帯域幅(たとえば、80メガヘルツ(MHz)を超える)を対象とする拡張モバイルブロードバンド(eMBB)サービス、高いキャリア周波数(たとえば、60ギガヘルツ(GHz))を対象とするミリ波(mmW)、後方互換性がないMTC技法を対象とするマッシブMTC(mMTC)、および/または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)サービスを対象とするミッションクリティカルを含んでもよい。
【0064】
100MHzの単一のコンポーネントキャリア帯域幅がサポートされ得る。NRリソースブロックは、0.1msの持続時間にわたって、サブキャリア帯域幅が75キロヘルツ(kHz)の12個のサブキャリアにまたがり得る。各無線フレームは、10msの長さを有する50個のサブフレームを含み得る。したがって、各サブフレームは0.2msの長さを有し得る。各サブフレームは、データ送信のリンク方向(たとえば、DLまたはUL)を示してもよく、サブフレームごとのリンク方向は、動的に切り替えられてもよい。各サブフレームは、ダウンリンク/アップリンク(DL/UL)データならびにDL/UL制御データを含み得る。
【0065】
ビームフォーミングがサポートされてもよく、ビーム方向が動的に構成されてもよい。プリコーディングを用いたMIMO送信も、サポートされ得る。DLにおけるMIMO構成は、最大8つのストリームおよびUEごとに最大2つのストリームのマルチレイヤDL送信とともに、最大8つの送信アンテナをサポートし得る。UEごとに最大2つのストリームを用いたマルチレイヤ送信がサポートされ得る。最大8つのサービングセルを用いて、複数のセルのアグリゲーションがサポートされ得る。代替として、NRは、OFDMベースのインターフェース以外の異なるエアインターフェースをサポートし得る。NRネットワークは、中央ユニットまたは分散ユニットなどのエンティティを含み得る。
【0066】
RANは、中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)を含み得る。NR BS(たとえば、gNB、5GノードB、ノードB、送信受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP))は、1つまたは複数のBSに対応し得る。NRセルは、アクセスセル(ACell)またはデータオンリーセル(DCell)として構成され得る。たとえば、RAN(たとえば、中央ユニットまたは分散ユニット)は、セルを構成することができる。DCellは、キャリアアグリゲーションまたはデュアル接続性に使用されるが、初期アクセス、セル選択/再選択、またはハンドオーバに使用されないセルであり得る。場合によっては、DCellは同期信号を送信しなくてもよい。場合によっては、DCellは同期信号を送信してもよい。NR BSは、セルタイプを示すダウンリンク信号をUEに送信し得る。セルタイプ指示に少なくとも部分的に基づいて、UEはNR BSと通信し得る。たとえば、UEは、示されたセルタイプに少なくとも部分的に基づいて、セル選択用、アクセス用、ハンドオーバ用、および/または測定用と見なすべきNR BSを決定し得る。
【0067】
上記で示したように、
図4は単に一例として与えられる。他の例が可能であり、
図4に関して説明したことと異なってもよい。
【0068】
図5Aおよび
図5Bは、本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定および指示の例500を示す図である。
【0069】
図5Aは、通信の復号に使用されるべきLDPCベースグラフの明示的な指示の一例を示す。
図5Aに参照番号510によって示すように、BS110は、ダウンリンク制御情報(DCI)をUE120に提供してもよい。さらに示すように、DCIは、第2のベースグラフ(たとえば、ベースグラフ2)を使用することを示すビット値を含んでもよい。たとえば、ビットは、第1の値に設定されるとき、第1のベースグラフを使用することを示してもよく、第2の値に設定されるとき、第2のベースグラフを使用することを示してもよい。どのベースグラフがDCIにおいて使用されるべきかの明示的インジケータを提供することによって、インジケータの実装が簡略化され得る。さらに、DCIは、グラント消去イベント(たとえば、どのベースグラフを使用すべきかを示すグラントが受信されないか、または送信中に失われる)に対してロバストであってもよい。
【0070】
いくつかの態様では、BS110は、インジケータを提供するために無線リソース制御(RRC)情報を使用してもよい。たとえば、BS110は、あるベースグラフまたは別のベースグラフを使用するためにUE120のRRC構成を実行してもよい。より具体的な例として、高ジオメトリ環境(たとえば、多くの干渉物および/または幾何学的特徴を有する環境)に関連付けられたUE120の場合、BS110は、より高いコードブロックサイズおよび/またはコードレートに関連付けられたベースグラフを使用するようにUE120をRRC構成してもよく、低ジオメトリ環境に関連付けられたUE120の場合、BS110は、より低いコードブロックサイズおよび/またはコードレートに関連付けられたベースグラフを使用するようにUE120をRRC構成してもよい。このようにして、UEの性能は、UEが展開される環境に少なくとも部分的に基づいて改善され得る。さらに、RRC構成を使用することによって、BS110は、通常であればDCIにおけるベースグラフを示すために使用されるであろう、DCIの1つまたは複数のビットを節約し得る。このことは、第1のベースグラフが第2のベースグラフよりも頻繁に使用されるときに特に有利である場合があり、というのは、1つまたは複数のビットは、典型的には、そのような場合に同じ値に設定され得るからである。
【0071】
参照番号520によって示すように、UE120はDCIを受信してもよい。さらに示すように、UE120は、DCIがBS110からの通信に第2のベースグラフを使用することを示すと決定してもよい。参照番号530によって示すように、UE120はBS110からの通信を受信してもよい。参照番号540によって示すように、UE120は第2のベースグラフを使用して通信を復号してもよい。このようにして、通信の復号用のベースグラフは、BS110によってRRC構成またはDCIを使用して明示的にシグナリングされる。
【0072】
図5Bは、半永続的スケジューリング(SPS)またはグラントフリー通信の構成に関する一例であり、ここにおいて、UE120は、基準信号シーケンスを使用して、選択されたベースグラフを示す。
図5Bに関して説明する動作について、SPS通信に関して説明するが、これらの動作は、グラントフリー通信に関して等しく適用可能である。
【0073】
図5Bに参照番号550によって示すように、UE120は、通信(たとえば、トランスポートブロック)のトランスポートブロック(TB)サイズ、通信のコーディングレート、および/または通信に関連付けられたチャネル品質に少なくとも部分的に基づいて、SPS送信用のベースグラフを選択してもよい。いくつかの態様では、通信は、(たとえば、あるトランスポートブロックサイズを有する)トランスポートブロックを含んでもよく、かつ/またはトランスポートブロックであってもよい。たとえば、UE120は、より大きいトランスポートブロックサイズおよび/またはコーディングレートに関連付けられたベースグラフが使用されるべきか、あるいは、より小さいトランスポートブロックサイズおよび/またはコーディングレートに関連付けられたベースグラフが使用されるべきかを決定してもよい。
【0074】
参照番号560によって示すように、UE120は、基準信号シーケンスに少なくとも部分的に基づいて、どのベースグラフが使用されるべきかの指示を送信してもよい。たとえば、UE120は、第1のベースグラフが使用されるべきであるときに第1の基準信号シーケンスを送信してもよく、第2のベースグラフが使用されるべきであるときに第2の基準信号シーケンスを送信してもよい。いくつかの態様では、基準シンボルシーケンスは、復調基準シンボル(DMRS)シーケンス、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)などを含んでもよい。参照番号570によって示すように、UE120は、選択されたベースグラフに対応し得るDMRSシーケンス1を送信してもよい。
【0075】
参照番号580によって示すように、BS110は、UE120からDMRSシーケンス1を受信したことに少なくとも部分的に基づいて、選択されたベースグラフを識別してもよい。参照番号590によって示すように、BS110は、DMRSシーケンス1に関連付けられた選択されたベースグラフを使用して、SPS通信を準備してもよい。たとえば、BS110は、選択されたベースグラフに少なくとも部分的に基づいて、SPS通信を符号化および送信してもよい。このようにして、UE120は、UE120におけるトランスポートブロックサイズ、コーディングレート、および/またはチャネル品質に少なくとも部分的に基づいて、SPS通信またはグラントフリー通信用の選択されたベースグラフを示すことができ、基準信号シーケンスに少なくとも部分的に基づいて、選択されたベースグラフを示してもよい。
【0076】
いくつかの態様では、BS110は、SPS通信またはグラントフリー通信用のベースグラフを決定してもよい。たとえば、BS110は、UE120から受信された指示に少なくとも部分的に基づいてベースグラフを決定してもよい。いくつかの態様では、BS110は、SPS通信またはグラントフリー通信のリソース割振りに少なくとも部分的に基づいてベースグラフを決定してもよい。たとえば、リソース割振りが特定のしきい値よりも小さいとき、BS110は、より小さいコードブロックサイズおよび/またはより低いコーディングレートに関連付けられたベースグラフを識別してもよい。言い換えれば、SPS通信またはグラントフリー通信用のベースグラフの選択の条件は、グラントに関連付けられた通信用のベースグラフの選択の条件とは異なってもよい。
【0077】
いくつかの態様では、通信は、複数の異なるコードワードを含んでもよい。たとえば、通信は、2以上のランクに関連付けられてもよい。そのような場合、ベースグラフの指示または構成は、複数の異なるコードワード間で共有されてもよく(たとえば、複数の異なるコードワードのすべてのための単一のベースグラフ指示または構成)、または複数の異なるコードワードのうちのコードワードごとに独立していてもよい。
【0078】
上記で示したように、
図5Aおよび
図5Bは例として与えられる。他の例が可能であり、
図5Aおよび
図5Bに関して説明したことと異なってもよい。
【0079】
図6は、本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定および指示の一例600を示す図である。
図6は、受信デバイスまたは復号デバイス(たとえば、UE120またはBS110)が、受信デバイスまたは復号デバイスによって決定されるリソース(たとえば、RB)の公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づいてベースグラフを識別する一例である。
図6について、受信デバイスまたは復号デバイスとしてのUE120の観点から説明するが、
図6に関して説明する動作は、受信デバイスまたは復号デバイスがBS110であるときに等しく適用可能である。
【0080】
図6に参照番号610によって示すように、BS110は、通信のためのリソースブロック(RB)割振り、通信のために割り当てられた1つもしくは複数のシンボル、RB割振りの1つもしくは複数のレートマッチングリソース、および/または通信のMCSを提供してもよい。いくつかの態様では、MCSは、DCIまたは同様の通信において識別されてもよい。追加または代替として、UE120がMCSを選択することができるアップリンク通信(たとえば、SPS通信)の場合、BS110は、1つまたは複数の利用可能なMCSを用いてUE120を構成してもよく、UE120は、使用すべき利用可能なMCSを選択してもよい。そのような場合、BS110は、どのMCSが使用されるべきかを知っていてもよい。いくつかの態様では、RB割振りは、DCIなどにおいて識別されてもよい。
【0081】
参照番号620によって示すように、UE120は、通信のRB割振りの利用可能なREに少なくとも部分的に基づいて、通信のためのリソース(たとえば、RB)の公称数を決定してもよい。たとえば、UE120は、UE120のRB割振りに少なくとも部分的に基づいて、および通信のために割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて、リソース(たとえば、RB)の公称数を決定してもよい。たとえば、シンボルのセットは、グラントにおいて、UE120のためのDCIにおいて、および/またはUE120のためのRRC構成メッセージにおいて識別されてもよい。いくつかの態様では、シンボルのセットは、通信のために割り当てられた開始シンボルおよび終了シンボル、通信の動的な開始シンボルおよび/または終了シンボル、ミニスロットベースの通信、スロットバンドリング通信などに少なくとも部分的に基づいて識別されてもよい。
【0082】
さらに示すように、いくつかの態様では、UE120は、1つまたは複数のレートマッチングリソースの少なくとも一部を無視してもよい。いくつかの態様では、UE120は、1つまたは複数のレートマッチングリソースの一部分を無視してもよい。いくつかの態様では、UE120は、レートマッチングリソースのすべてを無視してもよい。このことは、リソース(たとえば、RB)の公称数の決定の速度および/または計算性能を改善し得る。1つまたは複数のレートマッチングリソースは、たとえば、CSI-RS、DMRS、再利用不可能な制御リソース、予約済みリソースなどを含んでもよい。
【0083】
リソース(たとえば、RB)の公称数を決定するために、UE120は、通信に利用可能なまたは通信のために割り当てられたREの数を決定してもよく、REの数をリソースの公称数に変換してもよい。たとえば、UE120は、特定の数のREが各公称RBに含まれる(たとえば、144個のRE、12×12のRE、または異なる数)と想定してもよく、リソースの公称数を決定するために、利用可能なREの数を、REの特定の数で除算してもよい。
【0084】
参照番号630によって示すように、UE120は、通信のためのトランスポートブロックサイズ(TBS)を決定してもよい。TBSは、以下でより詳細に説明するように、UE120が通信のための公称コーディングレートを決定することを可能にしてもよい。いくつかの態様では、UE120は、通信のMCS、リソースの公称数、および/または通信のランクに少なくとも部分的に基づいて、TBSを決定してもよい。たとえば、UE120は、MCS、リソースの公称数、および通信のランクに対応するTBSを識別するルックアップテーブルを参照することによって、TBSを決定してもよい。
【0085】
参照番号640によって示すように、UE120は、通信の公称コーディングレートを決定してもよい。公称コーディングレートは、以下で
図7Aおよび
図7Bに関してより詳細に説明するように、どのベースグラフが使用されるべきかを決定するためにTBSおよび/またはリソース(たとえば、RB)の公称数に関して使用されてもよい。通信の実際のコーディングレートは、リソースにおいて許可されるものとは異なり得るので、UE120は公称コーディングレートを決定してもよい。
【0086】
いくつかの態様では、UE120は、グラントによって識別されたMCSに対応する公称コーディングレートを決定してもよい。たとえば、各MCSは、対応するコーディングレートに関連付けられる。UE120は、対応するコーディングレートを公称コーディングレートとして識別してもよい。
【0087】
いくつかの態様では、UE120は、TBSを変更することによって公称コーディングレートを決定してもよい。たとえば、UE120は、TBSを、公称リソースブロックのサイズ(たとえば、144個のREなど)、MCSの変調次数、および/または通信のランクで除算してもよい。このようにして、TBSを決定するために使用されるテーブル内のエントリごとに、公称コーディングレートが決定されてもよい。
【0088】
公称コーディングレートおよびリソース(たとえば、RB)の公称数を決定するための上記で説明したシーケンスの別の例として、受信デバイスは第一に、通信のためのグラントからリソース割振りを決定してもよい。第二に、受信デバイスは、リソース割振りを通信のためのリソースの公称数に変換してもよい。第三に、受信デバイスは、通信のTBSをルックアップするために、(通信のためのグラントにおいて識別された)通信のリソースの公称数およびMCS、ならびに通信のランクを使用してもよい。TBSは、通信の情報ビットの数を示す。受信デバイスは、REの公称数を計算するために、リソースの公称数と公称RBサイズを乗算してもよい。受信デバイスは、コード化ビットの公称数を決定するために、REの公称数を変調次数および通信のランクで乗算してもよい。受信デバイスは、公称コーディングレートを決定するために、情報ビットの数とコード化ビットの公称数の比を決定してもよい。
【0089】
参照番号650によって示すように、UE120は、テーブルに従ったリソースの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づいて、選択されたベースグラフを識別または決定してもよい。テーブルは、
図7Aに関して説明したテーブル、
図7Bに関して説明したテーブルなどを含んでもよい。選択されたベースグラフを決定するために、UE120は、リソースの公称数および公称コーディングレートに対応するテーブルの値を識別してもよく、値が、選択されたベースグラフを識別するために第1のベースグラフを使用することを示すかまたは第2のベースグラフを使用することを示すかを決定してもよい。参照番号660によって示すように、UE120は選択されたベースグラフに従って通信を復号してもよい。このようにして、UE120は、UE120によって受信または決定された情報に少なくとも部分的に基づいて、通信の復号用の選択されたベースグラフを識別し、このことは、通常であれば、選択されたベースグラフを明示的に示すために使用されるであろう、シグナリングリソースを節約する。
【0090】
上記で示したように、
図6は一例として与えられる。他の例が可能であり、
図6に関して説明したことと異なってもよい。
【0091】
図7Aおよび
図7Bは、本開示の様々な態様による、LDPCベースグラフの決定に使用されるテーブルの例700を示す図である。
【0092】
図7Aに参照番号705によって示すように、テーブルの第1の軸は、通信の増加するMCSまたは公称コーディングレートに対応してもよい。参照番号710によって示すように、テーブルの第2の軸は、通信のリソース(たとえば、RB)の増加する公称数に対応してもよい。UE120は、通信のMCSまたは公称コーディングレート、ならびに通信のリソースの公称数を識別してもよく、対応するテーブルエントリを識別してもよい。対応するテーブルエントリが(斜線の塗りつぶしを使用して
図7Aに示す)第1のベースグラフを使用することを示すとき、UE120は、第1のベースグラフが使用されるべきであると決定してもよい。対応するテーブルエントリが(ベタの塗りつぶしを使用して
図7Aに示す)第2のベースグラフを使用することを示すとき、UE120は、第2のベースグラフが使用されるべきであると決定してもよい。このようにして、UE120は、特定のテーブルに少なくとも部分的に基づいて、どのベースグラフが使用されるべきかを決定する。
【0093】
参照番号715によって示すように、テーブルのいくつかのエントリは等しいTBS値を有してもよい。たとえば、「等しいTBSの輪郭(Equal TBS contour)」と標示された斜線は、MCS値または公称コーディングレート値、および等しいTBSに関連付けられた対応する公称RB値を示してもよい。異なるMCS値、公称コーディングレート値、および/または公称RB値に対する等しいTBSは、通信の最初の送信および再送信が同じTBSに関連付けられるとき、最初の送信および再送信の場合に問題があることがある。たとえば、
図7Aに示すテーブルは、最初の送信および再送信のMCS、公称コーディングレート、および/またはリソースの公称数の間の差に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフが最初の送信に使用されるべきであり、第2のベースグラフが再送信に使用されるべきであることを示してもよい。以下で、通信用のベースグラフ選択におけるあいまいさを解消するための様々な技法について説明する。
【0094】
図7Bは、通信の最初の送信および再送信に対するベースグラフ選択におけるあいまいさを解消するために使用されるテーブルの一例である。参照番号720によって示すように、2つのベースグラフに対してTBSがサポートされるとき、TBSに対して2つのエントリが定義されてもよい。2つのエントリは、リソース(たとえば、RB)の同じ公称数を有してもよく、異なるMCS値または公称コーディングレート値を有してもよい。送信デバイスが、最初の送信とは異なるリソースの公称数に関連付けられた再送信用のベースグラフを決定するとき、送信デバイスは、再送信に対して最初の送信と同じベースグラフに対応するテーブル値が示されるようにMCSを変更することができる。
【0095】
一例として、最初の送信が、参照番号725によって示すテーブルエントリに対応する公称コーディングレートおよびリソースの公称数に関連付けられると想定する。さらに、(同じTBSに関連付けられた)最初の送信の再送信が、リソースのより少ない公称数を用いて送信されるべきであると想定する。この場合、
図7Aに示すテーブルが使用された場合、ベースグラフ1が再送信に使用されることになり、それによって、再送信の復号の失敗および/または最初の送信と再送信のソフト合成の失敗を引き起こす。
図7Bに示すテーブルを使用することによって、送信エンティティは、参照番号730によって示すテーブル値に対応する、公称RBの数およびMCSまたは公称コーディングレートを選択することができる。このことは、今度は、両方の送信に対して同じベースグラフを使用することをもたらし、それによって、再送信の受信および復号の成功の尤度を改善する。
【0096】
このようにして、MCS次元におけるいくらかの粒度を犠牲にすることによって、リソースの大幅に異なる公称数を有する同じTBSの再送信がサポートされる。TBSが両方のベースグラフにおいてサポートされるとき、同じ列(リソースの公称数の場合)において、2つのテーブルエントリが同じTBS値および異なるMCS値で定義されてもよい。送信エンティティ(たとえば、BS、UE、eNB、gNBなど)は、初めの送信と再送信の両方に同じベースグラフが使用されるように再送信のMCSを変更することによって、テーブルエントリのうちの1つを選択することができる。このことは、小さいTBSに関連付けられたベースグラフに特に有用であり得るので、テーブルに対するこの特定の変更は、比較的少数のテーブルエントリに対して実行されるだけでよい。
【0097】
今度は、異なるベースグラフ値を潜在的に有する可能性がある送信および再送信に対処するための様々な他の技法について、以下で説明する。
【0098】
一態様では、送信デバイスは、再送信が送信と同じベースグラフを使用することを保証してもよい。たとえば、送信デバイスは、最初の送信および再送信に対する異なるベースグラフの識別をもたらさないであろう、MCS、公称コーディングレート、および/またはリソースの公称数が選択されることを保証してもよい。このことは、受信機側のより単純な実装をもたらし得るが、送信デバイス側の柔軟性を抑制し得る。
【0099】
一態様では、ベースグラフを選択するためのテーブル(たとえば、
図7Aに示すテーブル)は、(斜線の塗りつぶしによって示す)第1のベースグラフと(ベタの塗りつぶしによって示す)第2のベースグラフとの間でTBSが共有されないように定義されてもよい。このことは、テーブルのTBSエントリを調整することによって達成され得る。このことは、受信機側のより単純な実装をもたらし得るが、送信デバイス側の柔軟性を抑制し得る。
【0100】
一態様では、TBSが2つの異なるベースグラフに潜在的に関連付けられ得るとき、受信デバイスは、2つの異なるベースグラフの両方を使用してTBSの通信を復号することを試みてもよい。推定上、試みのうちの1つが成功し、受信デバイスが通信の復号に成功するであろう。複数の再送信がある場合、受信デバイスは、複数の再送信を復号するために使用すべき1つまたは複数のベースグラフを決定するために、異なる仮説を組み合わせてもよい。受信デバイスが送信の復号に成功したベースグラフを識別すると、受信デバイスは、後続の再送信にそのベースグラフを使用してもよく、それによって、通常であれば後続の再送信用のベースグラフを選択するために使用されるであろうリソースを節約する。
【0101】
追加または代替として、受信デバイスは、特定のベースグラフが通信に使用されたかを決定するために1つまたは複数のメトリック(たとえば、デコーダメトリックなど)を使用してもよく、このことは、通常であれば複数の異なるベースグラフを使用して復号を試みるために使用されるであろう、受信デバイスのリソースを節約することができる。この技法はダウンリンク上で使用されてもよく、ここにおいて、受信デバイスはUE120であるか、または受信デバイスがBS110である(たとえば、SPS通信のために)アップリンク上にある。この場合、TBSは、2つ以上のベースグラフとともに使用されてもよく、それによって、LDPCプロセスの柔軟性を改善する。
【0102】
一態様では、再送信の冗長バージョンインジケータ(RVID)は、どのベースグラフが再送信に使用されるべきかを示してもよい。たとえば、再送信のRVIDが特定の値(たとえば、0)に設定されるとき、受信デバイスは、再送信が初めの送信と同じベースグラフに関連付けられなければならないと決定してもよく、異なるベースグラフを使用して再送信を復号しようとする試みを放棄してもよい。このようにして、通常であれば異なるベースグラフを使用して再送信の復号を試みるために使用されるであろうリソースが節約される。
【0103】
一態様では、受信デバイスは、通信のコードブロックサイズが特定のしきい値を下回るとき、また、通信のコーディングレートにおける不確実性があるとき、特定のベースグラフが復号に使用されるべきであると想定してもよい。たとえば、コーディングレートが不確実であるとき(たとえば、コーディングレートが2つの公称コーディングレートの間のカットオフに近いとき、または受信デバイスが初めの送信である送信に少なくとも部分的に基づいてコーディングレートを決定するのに十分な情報を有しないとき)、受信デバイスは、通信の復号を試みるために特定のベースグラフを使用してもよい。たとえば、特定のベースグラフは、デフォルトベースグラフ、
図7Aに示すテーブルに従った最も可能性の高いベースグラフなどを含んでもよい。
【0104】
特定のベースグラフを使用して復号が失敗した場合、受信デバイスは、特定のベースグラフの指示を与えてもよい。たとえば、受信デバイスは、通信の否定応答において指示を与えてもよい。指示は、たとえば、アップリンク制御チャネル(たとえば、PUCCH)、特定のベースグラフに対応する特定のスクランブリングまたはDMRSシーケンスなどにおいて、明示的なペイロードを含み得る。いくつかの態様では、送信デバイスは、異なるベースグラフが使用されるべきであると決定するために指示を使用してもよい。追加または代替として、送信デバイスは、正しいベースグラフを識別する情報が受信デバイスに与えられるべきであると決定するために指示を使用してもよい。いくつかの態様では、この技法はダウンリンク上で使用されてもよく、ここにおいて、送信デバイスはUE120であり、否定応答はBS110によって送信される。たとえば、この技法は、アップリンクSPS送信の場合に使用されてもよく、ここにおいて、UE120はアップリンクSPS送信のMCSを選ぶ。
【0105】
図5A、
図5B、
図6、
図7A、および
図7Bに関して説明した技法は、単一のコードワードに、または複数のコードワードのグループに適用されてもよい。たとえば、上記で説明した技法は、複数のコードワードのグループのうちのコードワードごとに別々に適用され得る。追加または代替として、上記で説明した技法は、複数のコードワードのグループのうちのすべてのコードワードに適用され得る。
【0106】
いくつかの態様では、ブロードキャスト通信(たとえば、ブロードキャスト無線ネットワーク一時識別子(RNTI)、ページングRNTI、RAR-RNTI、またはMsg3 RNTIに従ってスクランブルされるダウンリンク制御チャネルメッセージ)に対して、送信デバイスは特定のベースグラフを使用してもよい。たとえば、送信デバイスは、小さいコーディングレートおよび/またはコードブロックサイズに関連付けられたベースグラフを使用してもよい。このことは、ブロードキャスト通信に特有であり得るように、ブロードキャスト通信が小さいときに特に有用であり得る。このことは、ブロードキャストメッセージに対するベースグラフのあいまいさを回避することができる。
【0107】
上記で示したように、
図7Aおよび
図7Bは例として与えられる。他の例が可能であり、
図7Aおよび
図7Bに関して説明したことと異なってもよい。
【0108】
図8は、本開示の様々な態様による、たとえばUEまたはBSなどのデバイスによって実行される例示的なプロセス800を示す図である。例示的なプロセス800は、デバイス(たとえば、UE120またはBS110)がLDPCベースグラフの決定および指示を実行する一例である。
【0109】
図8に示すように、いくつかの態様では、プロセス800は、低密度パリティ検査(LDPC)技法に少なくとも部分的に基づいて、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信または決定することを含んでもよい(ブロック810)。たとえば、デバイスは、通信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を受信してもよい。そのような場合、指示は明示的な指示であってもよい。いくつかの態様では、デバイスは、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示を決定してもよい。たとえば、デバイスは、通信に関する受信されたまたは許可された情報に少なくとも部分的に基づいて指示を決定してもよい。
【0110】
図8に示すように、いくつかの態様では、プロセス800は、指示に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して通信を復号または送信することを含んでもよい(ブロック820)。たとえば、デバイスは、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの1つを使用して、(デバイスが受信デバイスであるときは)送信を復号するか、または(デバイスが送信デバイスであるときは)通信を送信してもよい。ベースグラフを使用する選択および/または復号のより詳細な説明については、上記の
図5A~
図7Bを参照されたい。
【0111】
プロセス800は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0112】
いくつかの態様では、指示は、ダウンリンク制御情報におけるビットである。いくつかの態様では、指示は、無線リソース制御構成メッセージにおいて受信される。いくつかの態様では、指示は、半永続的スケジューリング構成メッセージまたはグラントフリー送信構成メッセージの一部として受信される。いくつかの態様では、指示は、半永続的スケジューリング構成メッセージまたはグラントフリー送信構成メッセージの第1の基準信号シーケンスが使用されるかまたは第2の基準信号シーケンスが使用されるかに少なくとも部分的に基づき、スケジューリングエンティティは、第1のベースグラフが使用されるべきであることを示すための第1の基準信号シーケンスと、第2のベースグラフが使用されるべきであることを示すための第2の基準信号シーケンスとを構成する。いくつかの態様では、通信は、複数の異なるコードワードを含み、指示は、複数の異なるコードワードのうちのすべてのコードワードのためのものである。いくつかの態様では、通信は、複数の異なるコードワードを含み、指示は、複数の異なる指示のうちの1つであり、複数の異なる指示の各々は、1つのコードワードに対応する。
【0113】
図8は、プロセス800の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス800は、
図8に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス800のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0114】
図9は、本開示の様々な態様による、たとえばUEまたはBSなどのデバイスによって実行される例示的なプロセス900を示す図である。例示的なプロセス900は、デバイス(たとえば、UE120またはBS110)がLDPCベースグラフの決定および指示を実行する一例である。
【0115】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、リソースブロック割振りおよびデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいて通信のためのリソースブロックの公称数を決定することを含んでもよい(ブロック910)。たとえば、デバイスは、通信のためのリソースブロックの公称数を決定してもよい。デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、リソースブロック割振りおよび通信のためにデバイスに割り当てられたシンボルのセットに少なくとも部分的に基づいてリソースブロックの公称数を決定してもよい。
【0116】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、通信の変調およびコーディング方式または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定することを含んでもよい(ブロック920)。たとえば、デバイスは、通信の公称コーディングレートを決定してもよい。デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、通信の変調およびコーディング方式または通信のトランスポートブロックサイズのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定してもよい。
【0117】
図9に示すように、いくつかの態様では、プロセス900は、通信の復号または送信のために、それぞれのLDPCコードに関連付けられた第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づく、決定することを含んでもよい(ブロック930)。たとえば、デバイスは、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定してもよい。第1のベースグラフおよび第2のベースグラフは、それぞれのLDPCコードに関連付けられてもよい。デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、リソースブロックの公称数および公称コーディングレートに少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定してもよい。
【0118】
プロセス900は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0119】
いくつかの態様では、リソースブロック割振りは、デバイスの制御情報に少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、リソースブロック割振りは、リソースブロック割振りにおける少なくとも1つのレートマッチングリソースに少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、リソースブロックの公称数の決定について、少なくとも1つのレートマッチングリソースの少なくとも一部分が無視される。いくつかの態様では、リソースブロックの公称数は、リソースブロック割振りにおける利用可能なリソース要素の数に少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、公称コーディングレートは、MCSに対応するコーディングレートである。いくつかの態様では、公称コーディングレートは、トランスポートブロックサイズを定義するテーブルにおいて識別される。いくつかの態様では、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、公称コーディングレートおよびリソースブロックの公称数を、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示にマッピングするテーブルに少なくとも部分的に基づく。
【0120】
いくつかの態様では、通信は、送信に関する再送信であり、送信は、再送信とは異なるコーディングレートまたは異なる公称リソースブロック値のうちの少なくとも1つに関連付けられ、送信および再送信は、同じトランスポートブロックサイズに関連付けられる。
【0121】
いくつかの態様では、再送信は、送信と同じベースグラフを使用するように送信エンティティによって構成される。いくつかの態様では、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、リソースブロックの公称数と、公称コーディングレートまたはMCSのうちの少なくとも1つとを、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示にマッピングするテーブルに少なくとも部分的に基づき、テーブルは、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフのもとでのテーブルエントリが同じトランスポートブロックサイズを共有しないように設計される。いくつかの態様では、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、リソースブロックの公称数と、公称コーディングレートまたはMCSのうちの少なくとも1つとを、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示にマッピングするテーブルに少なくとも部分的に基づき、テーブルは、少なくとも1つのトランスポートブロックサイズを共有する異なるベースグラフのもとでのテーブルエントリを用いて設計され、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフによってサポートされるトランスポートブロックサイズごとに、各ベースグラフ内に、等しいトランスポートブロックサイズ、リソースブロックの等しい公称数、および異なるMCSを有する2つのエントリがある。
【0122】
いくつかの態様では、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、公称リソースブロック値と、公称コーディングレートまたはMCSのうちの少なくとも1つとを、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの指示にマッピングするテーブルに少なくとも部分的に基づき、再送信は、同じトランスポートブロックサイズを有するテーブル内のエントリを使用することができ、再送信に使用すべきベースグラフは、テーブルによって示されるベースグラフにかかわらず、送信に使用されるベースグラフと同じである。デバイスは、同じトランスポートブロックサイズが第1のベースグラフに関連付けられ得、かつ第2のベースグラフに関連付けられ得るとの決定に少なくとも部分的に基づいて、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフを使用して再送信を復号することを試みてもよい。
【0123】
いくつかの態様では、デバイスは、再送信に関連付けられたメトリックに少なくとも部分的に基づいて、復号が特定のベースグラフを使用して試みられるべきではないと決定してもよい。いくつかの態様では、再送信を復号または送信するために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、送信および再送信が同じベースグラフに関連付けられることを示す冗長バージョンインジケータに少なくとも部分的に基づく。いくつかの態様では、デバイスは、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフのうちの選択されたベースグラフを使用して復号が失敗したと決定してもよく、選択されたベースグラフを使用して復号が失敗したことを示す情報を送信してもよい。
【0124】
いくつかの態様では、情報は、通信の否定応答とともに送信される。いくつかの態様では、通信は、複数の異なるコードワードに関連付けられ、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、複数の異なるコードワードのうちのコードワードごとに実行される。いくつかの態様では、第1のベースグラフまたは第2のベースグラフのうちの特定の1つは、通信がブロードキャスト通信であるときに使用される。
【0125】
図9は、プロセス900の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス900は、
図9に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス900のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0126】
図10は、本開示の様々な態様による、たとえばUEまたはBSなどのデバイスによって実行される例示的なプロセス1000を示す図である。例示的なプロセス1000は、デバイス(たとえば、UE120またはBS110)がLDPCベースグラフの決定および指示を実行する一例である。
【0127】
図10に示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて通信の公称コーディングレートを決定することを含んでもよい(ブロック1010)。たとえば、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、コントローラ/プロセッサ280などを使用する)デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、通信の公称コーディングレートを決定してもよい。いくつかの態様では、公称コーディングレートは、通信の変調およびコーディング方式(MCS)に少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0128】
図10にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定することであって、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定が、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づき、TBSが、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく、決定することを含んでもよい(ブロック1020)。たとえば、(たとえば、コントローラ/プロセッサ240、コントローラ/プロセッサ280などを使用する)デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、通信の復号または送信のために第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかを決定してもよい。いくつかの態様では、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、通信の公称コーディングレートおよびトランスポートブロックサイズ(TBS)に少なくとも部分的に基づく。いくつかの態様では、TBSは、通信のリソースの公称数およびMCSに少なくとも部分的に基づく。いくつかの態様では、第1のベースグラフおよび第2のベースグラフは、それぞれの低密度パリティ検査コードに関連付けられてもよい。
【0129】
図10にさらに示すように、いくつかの態様では、プロセス1000は、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行することを含んでもよい(ブロック1030)。たとえば、(たとえば、アンテナ252、DEMOD254、MIMO検出器256、受信プロセッサ258、コントローラ/プロセッサ280、アンテナ234、DEMOD232、MIMO検出器236、受信プロセッサ238、コントローラ/プロセッサ240、送信プロセッサ264、TX MIMOプロセッサ266、MOD254、送信プロセッサ220、TX MIMOプロセッサ230、MOD232などを使用する)デバイスは、本明細書の他の場所でより詳細に説明するように、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定に少なくとも部分的に基づいて復号または送信を実行してもよい。
【0130】
プロセス1000は、以下でおよび/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の態様または態様の任意の組合せなどの、追加の態様を含み得る。
【0131】
いくつかの態様では、TBSは、デバイスの制御情報に少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、TBSは、通信における少なくとも1つのレートマッチングリソースに少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、TBSは、通信における利用可能なリソース要素の数に少なくとも部分的に基づいて決定される。いくつかの態様では、公称コーディングレートは、MCSに対応するコーディングレートである。
【0132】
いくつかの態様では、通信は、送信に関する再送信である。いくつかの態様では、送信は、再送信とは異なるコーディングレートまたは異なる公称リソースブロック値のうちの少なくとも1つに関連付けられる。いくつかの態様では、送信および再送信は、同じトランスポートブロックサイズに関連付けられる。いくつかの態様では、再送信は、送信と同じベースグラフを使用するように送信エンティティによって構成される。いくつかの態様では、通信は、複数の異なるコードワードに関連付けられ、第1のベースグラフを使用するかまたは第2のベースグラフを使用するかの決定は、複数の異なるコードワードのうちのコードワードごとに実行される。
【0133】
図10は、プロセス1000の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1000は、
図10に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでもよい。追加または代替として、プロセス1000のブロックのうちの2つ以上が並行して実行されてもよい。
【0134】
上記の開示は例示および説明を提供するものであり、網羅的なものでも、態様を開示された厳密な形態に限定するものでもない。変更形態および変形形態は、上記の開示を踏まえて可能であるか、または態様の実践から獲得され得る。
【0135】
本明細書で使用する構成要素という用語は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして広く解釈されるものとする。本明細書で使用するプロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装される。
【0136】
いくつかの態様について、しきい値に関して本明細書で説明する。本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、値がしきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指すことがある。
【0137】
本明細書で説明するシステムおよび/または方法は、異なる形態のハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装され得ることは明らかであろう。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動について、特定のソフトウェアコードの参照なしに本明細書で説明した。ソフトウェアおよびハードウェアは、本明細書での説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計され得ることを理解されたい。
【0138】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲において列挙され、かつ/または本明細書で開示されても、これらの組合せは、可能な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くが、特許請求の範囲において具体的に列挙されない方法で、および/または本明細書で開示されない方法で組み合わされてもよい。以下に記載する各従属クレームは、1つのみのクレームに直接依存し得るが、可能な態様の開示は、クレームセットの中のあらゆる他のクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含むそれらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、または任意の他の順序のa、b、およびc)を包含するものとする。
【0139】
本明細書で使用する要素、行為、または命令はいずれも、そのようなものとして明示的に説明されない限り、重要または不可欠であるものと解釈されるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用する「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、関連する項目と関連しない項目の組合せなど)を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。1つのみの項目が意図される場合、「1つの」という用語または同様の言葉が使用される。また、本明細書で使用する「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」などの用語は、オープンエンド用語であるものとする。さらに、「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味するものとする。
【符号の説明】
【0140】
100 ネットワーク、ワイヤレスネットワーク、アクセスネットワーク
102a マクロセル
102b ピコセル
102c フェムトセル
110 BS、基地局
110a BS、マクロBS
110b BS
110c BS
110d BS、中継局
120、120a、120c、120d UE
130 ネットワークコントローラ
212 データソース
220 送信プロセッサ
230 送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ、TX MIMOプロセッサ
232 変調器、復調器、DEMOD、MOD
232a~232t 変調器(MOD)、変調器
234、234a~234t アンテナ
236 MIMO検出器
238 受信プロセッサ
239 データシンク
240 コントローラ/プロセッサ
242 メモリ
244 通信ユニット
246 スケジューラ
252、252a~252r アンテナ
254 復調器、DEMOD、MOD
254a~254r 復調器(DEMOD)、復調器、変調器
256 MIMO検出器
258 受信プロセッサ
260 データシンク
262 データソース
264 送信プロセッサ
266 TX MIMOプロセッサ
280 コントローラ/プロセッサ
282 メモリ
290 コントローラ/プロセッサ
292 メモリ
294 通信ユニット
300 フレーム構造
410 サブフレームフォーマット
420 サブフレームフォーマット
500 LDPCベースグラフの決定および指示の例
600 LDPCベースグラフの決定および指示の一例
700 LDPCベースグラフの決定に使用されるテーブルの例
800 プロセス
900 プロセス
1000 プロセス