(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】リモート加入者識別モジュール
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20221219BHJP
H04W 92/08 20090101ALI20221219BHJP
H04W 84/10 20090101ALI20221219BHJP
【FI】
H04M1/00 Q
H04W92/08
H04W84/10 110
(21)【出願番号】P 2020529493
(86)(22)【出願日】2019-02-28
(86)【国際出願番号】 US2019020082
(87)【国際公開番号】W WO2020091828
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2020-09-08
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502208397
【氏名又は名称】グーグル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Google LLC
【住所又は居所原語表記】1600 Amphitheatre Parkway 94043 Mountain View, CA U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ノリ,バスデーバ
(72)【発明者】
【氏名】リズビ,サイド
(72)【発明者】
【氏名】ピロッツォ,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ラミック,ハリス
(72)【発明者】
【氏名】マハジャン,アミット
【審査官】小宮 慎司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-138238(JP,A)
【文献】特開2016-208168(JP,A)
【文献】特開2010-252232(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0115542(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04M 1/00
H04M 1/24 - 3/00
H04M 3/16 - 3/20
H04M 3/38 - 3/58
H04M 7/00 - 7/16
H04M 11/00 - 11/10
H04M 99/00
H04W 4/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シンクデバイスによってソースデバイスから、前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの接続を介して前記ソースデバイスの加入者情報モジュール(SIM:Subscriber Information Module)に対応する識別情報を受信するステップと、
前記シンクデバイスにおいて、前記ソースデバイスのSIMに対応する前記識別情報を用いてリモートSIMを作成するステップと、
前記シンクデバイスのアプリケーションによって前記リモートSIMを利用して、前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを介して外部デバイスと通信を行うステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続の解除に応答して、前記シンクデバイスにおいて前記リモートSIMを削除するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シンクデバイスによって前記ソースデバイスから電話通信記録を受信するステップをさらに含み、前記電話通信記録は、連絡先リスト、メッセージログ、および通話記録のうちの1つ以上を含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続の解除に応答して、前記シンクデバイスにおいて前記リモートSIM、および、前記受信した電話通信記録を削除するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続は、ワイヤレス接続を含み、前記外部デバイスと通信を行うステップは、
前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを介して送信されるデータを、前記ワイヤレス接続を介して前記シンクデバイスによって前記ソースデバイスに出力するステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記ワイヤレス接続は、Bluetoothリンクを含み、前記ソースデバイスの前記セルラー無線トランシーバは、セルラートランシーバを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記識別情報を受信するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれの識別情報を受信するステップを含み、
前記リモートSIMを作成するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれのリモートSIMを前記それぞれの識別情報を用いて作成するステップを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記シンクデバイスは、前記リモートSIMを利用して通信可能な無線トランシーバを含まない、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
1つ以上の通信モジュールと、
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを備える、シンクデバイス。
【請求項10】
ソースデバイスによってシンクデバイスに、前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの接続を介して前記ソースデバイスの加入者情報モジュール(SIM)に対応する識別情報を出力するステップと、
前記ソースデバイスによって前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを利用して、セルラーネットワークと前記シンクデバイスとの間でデータを中継するステップとを含み、前記中継されたデータは、前記ソースデバイスのSIMに対応する前記識別情報を用いて前記シンクデバイスで作成されるリモートSIMに対応する、方法。
【請求項11】
前記ソースデバイスによって前記シンクデバイスに電話通信記録を出力するステップをさらに含み、前記電話通信記録は、連絡先リスト、メッセージログ、および通話記録のうちの1つ以上を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続は、ワイヤレス接続を含み、前記データを中継するステップは、
前記ソースデバイスによって前記シンクデバイスから、前記ワイヤレス接続を介してデータを受信するするステップと、
前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを使用して前記データを前記セルラーネットワークに送信するステップとを含む、請求項10~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記ワイヤレス接続は、Bluetoothリンクを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記識別情報を出力するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれの識別情報を出力するステップを含む、請求項10~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記コンピュータに、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
いくつかのコンピューティングデバイス(たとえば、携帯電話)は、加入者識別モジュール(SIM)(SIMカードとも称される)を利用してモバイルネットワークに接続する。SIMカードは、一般的に、セルラー規格(たとえば、GSM(登録商標)、CDMAなど)に準拠するセルラー電話/デバイスとの接続に用いられるスマートカードである。SIMカードは、加入者によってデバイスから取り外してその他のデバイスで利用することができ、ユーザが自身の「ID」をデバイス間で利用しやすくなる。これに加えて、いくつかのデバイスは、いわゆる、埋め込み型SIM(eSIM)を含む。埋め込み型SIMでは、ユーザが好きな事業者(たとえば、キャリア、プロバイダなど)を選択してから、eSIM対応デバイスにその事業者のSIMアプリケーションをセキュアにダウンロードすることができ、物理SIMカードを使用しないでセルラーネットワークを介して通信するよう、eSIM対応デバイスを設定できる。
【0002】
しかしながら、SIMカードの相対的なポータビリティおよびeSIM技術にもかかわらず、デバイス間でユーザが自身のSIMカードを移すことは現実的ではない。たとえば、頻繁に使うデバイス間(たとえば、携帯電話と車両との間)でユーザが自身のSIMカードを移すことはやや不便であろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
概要
全体的に、本開示の技術は、コンピューティングデバイスが、別のデバイスのローカルSIMまたはローカル無線がない場合または当該ローカルSIMまたはローカル無線の代わりに、当該コンピューティングデバイスのSIMおよび対応するセルラー無線を利用するように当該別のデバイスを設定することを可能にすることを対象とする。たとえば、SIMを有するモバイル機器は、リモートデバイス(たとえば、車両情報通信システム(Vehicle Infotainment System))にデータを提供して、モバイル機器のSIMに対応する情報を用いてリモートデバイスがリモートSIMを作成することを可能にしてもよい。モバイル機器で実行中のアプリケーションにモバイル機器のオペレーティングシステムがモバイル機器のSIM(すなわち、ローカルSIM)を提示する方法と同様の方法で、リモートデバイスのオペレーティングシステムは、リモートデバイスで実行中のアプリケーションに、リモートSIMを提示してもよい。このように、ローカルSIMを利用するように書かれたアプリケーションは、変更を行うことなく、リモートSIMを使ってデバイスで実行することができる。
【0004】
本開示の全体にわたって、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが、コンピューティングデバイスに関連付けられた情報(たとえば、電子メール、その他の通信など)コンピューティングデバイスのユーザを、当該情報を解析するための明示的な許可をコンピューティングデバイスのユーザからコンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが受信した場合にのみ解析し得る例を記載する。たとえば、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが、ユーザおよびコンピューティングデバイスに関連付けられた通信情報を収集または利用することができる後述の状況において、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムのプログラムまたは機能がユーザ情報(たとえば、ユーザの電子メール、ユーザのソーシャルネットワーク、社会的行為または活動、職業、ユーザの好み、またはユーザの過去および現在位置についての情報)を収集または利用できるかどうかを制御するための入力、またはコンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムがユーザに関係がある可能性のあるコンテンツを受信できるかどうかおよび/またはどのように受信するかを決定するための入力を行う機会がユーザに与えられ得る。これに加えて、特定のデータは、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムによって格納または使用される前に、個人を特定可能な情報が取り除かれるように1つ以上の方法で処理することができる。たとえば、ユーザについての個人を特定可能な情報が判定できないようにユーザの識別情報を処理したり、ユーザの特定の位置が判定できないように位置情報(市、郵便番号、または州レベルなど)が取得されるユーザの地理的位置を一般化したりしてもよい。したがって、ユーザは、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムによってユーザの情報が収集されるかどうか、収集された場合、この情報をどのように使用してもよいかについて制御することができる。
【0005】
1つ以上の例の詳細を、添付の図面および以下の説明において記載する。本開示のその他の特徴、目的、および利点は、本明細書および図面から、ならびに請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIM機能に対応するように構成されたデバイスを含んだ例示的なコンピューティングシステムを示す概念図である。
【
図2】本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIMの作成ができるように構成された例示的なSIMソースデバイスのブロック図である。
【
図3】本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIMを利用するように構成された例示的なSIMシンクデバイスのブロック図である。
【
図4】本開示の1つ以上の態様に係る、SIMソースデバイスによって行われる、リモートSIMの利用を可能にするための動作例を示すフローチャートである。
【
図5】本開示の1つ以上の態様に係る、SIMシンクデバイスによって行われる、リモートSIMを利用するための動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
本開示の全体的な技術は、コンピューティングデバイス(「SIMソースデバイス」と称する)が、別のデバイス(「SIMシンクデバイス」と称する)に当該SIMソースデバイスのSIMを利用させることを可能にすることを対象とする。たとえば、ローカルSIM(たとえば、物理SIMまたはeSIM)を有するSIMソースデバイスは、SIMソースデバイスのSIMに対応する情報を用いてリモートデバイスがリモートSIMを作成/登録できるようにするデータをSIMシンクデバイスに提供してもよい。SIMソースデバイスで動作するアプリケーションにSIMソースデバイスのオペレーティングシステムがSIMソースデバイスのSIM(「ローカルSIM」と称する)を提示し得る方法と同様の方法で、SIMシンクデバイスのオペレーティングシステムはSIMシンクデバイスで動作するアプリケーションにリモートSIMを提示してもよい。このように、ローカルSIMを利用するように書かれたアプリケーションは、リモートSIMを変更することなく使用してデバイスで動作してもよい。
【0008】
SIMシンクデバイスで動作するアプリケーションは、リモートSIMを利用して通信を行ってもよい。たとえば、アプリケーションがSMS(Short Message Service)アプリケーションである場合、SIMシンクデバイスで動作するSMSアプリケーションは、SIMソースデバイスのローカルSIMを使用してSIMソースデバイスで動作するSMSアプリケーションが出力するSMSメッセージと受信側が区別がつかないSMSメッセージを出力してもよい。いくつかの例では、SIMシンクデバイスは、SIMシンクデバイスのセルラー無線ハードウェアを介してリモートSIMを使用して通信を行ってもよい。たとえば、SIMシンクデバイスで動作するSMSアプリケーションは、SIMシンクデバイスのセルラーハードウェアに、SMSメッセージを(たとえば、セルタワーまたはその他の基地局に)送信させてもよい。いくつかの例では、SIMシンクデバイスは、SIMソースデバイスのセルラー無線ハードウェアを介してリモートSIMを使用して通信を行ってもよい。たとえば、SIMシンクデバイスで動作するSMSアプリケーションは、SIMソースデバイスのセルラーハードウェアがSMSメッセージを(たとえば、セルタワーまたはその他の基地局に)送信するよう、SIMソースデバイスに(たとえば、有線またはワイヤレス接続を介して)SMSメッセージを送信してもよい。
【0009】
このように、記載の技術は、SIMシンクデバイスなど、コンピューティングデバイスが、別のデバイスのSIMを利用した通信が可能なセルラー無線を含まないで当該別のデバイスのSIMを使用して通信することを可能にし得る。このように、記載の技術は、SIMソースデバイスおよびSIMシンクデバイスの一方または両方の基盤となる機能を改善し得る。つまり、ローカルSIMを必要としたり、他のデバイスに異なるデバイスのSIMの利用をさせなかったりするその他のコンピューティングデバイスとは異なり、記載の技術は、第1デバイスが第2デバイスに第1デバイスのローカルSIMを介して通信を行う機能を提供することを可能にし得る。さらには、たとえば、ソースデバイスがシンクデバイス(たとえば、ソースデバイスが携帯電話であって、シンクデバイスが自動車である場合)よりも高度または新しいセルラー無線技術を有している場合、アプリケーションは、パフォーマンスの向上の恩恵を受けるであろう。
【0010】
図1は、本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIM機能を有効にするように構成されたデバイスを備える例示的なコンピューティングシステムを示す概念図である。
図1に示すように、システム100は、SIMソースデバイス110と、ネットワーク150と、SIMシンクデバイス160とを備えてもよい。SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160の各々として、携帯電話、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルデバイス(たとえば、コンピュータ化されたウォッチ、コンピュータ化された眼鏡、コンピュータ化されたグローブなど)、PDA(Personal Digital Assistant)、フィットネストラッカー、ポータブルゲームシステム、メディアプレーヤ、電子書籍リーダ、モバイルテレビジョンプラットフォーム、車両コンピューティングシステム(たとえば、ヘッドマウントディスプレイ、情報通信システム、またはその他の車両システム)、またはその他の種類のコンピューティングデバイスなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】
ネットワーク150は、SIMソースデバイス110とSIMシンクデバイス160との間など、コンピューティングデバイス間でデータを送信するための任意の有線またはワイヤレス通信ネットワークを表す。さらなる詳細は後述するが、SIMソースデバイス110は、ネットワーク150を介してSIMシンクデバイス160とデータをやり取りして、SIMソースデバイス110のSIMカードに対応するリモートSIMカードをSIMシンクデバイス160が登録して利用することを可能にしてもよい。ネットワーク150は、1つ以上のネットワークハブ、ネットワークスイッチ、ネットワークルータ、またはその他のネットワーク機器を含んでもよく、これらは、操作可能に互いに連結されてSIMシンクデバイス160とSIMソースデバイス110との間で情報がやり取りできるようにする。SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160は、任意の適切な通信技術を利用して、ネットワーク150を超えてデータを送受信してもよい。SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160は、各々、それぞれのネットワークリンクを使用して、ネットワーク150に操作可能に連結または少なくとも通信可能に連結されてもよい。SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160をネットワーク150に連結するリンクは、USB(Universal Serial Bus)、Ethernet(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、またはその他の種類の接続のうちの1つ以上の組合せであってもよく、このような接続は、ワイヤレス接続および/または有線接続であってもよい。
【0012】
SIMソースデバイス110は、ユーザインターフェースコンポーネント(UIC:User Interface Component)112と、1つ以上の通信部142と、1つ以上のSIMカード130と、1つ以上のアプリケーション124と、通信モジュール126とを備え、SIMシンクデバイス160は、ユーザインターフェースコンポーネント(UIC)162と、1つ以上の通信部143と、1つ以上のアプリケーション125と、通信モジュール127とを備える。一般に、特に明示しない限り、モジュール124、125、126、および127は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはSIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160に存在するまたはSIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160で動作するハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェアの組合せを利用して本明細書に記載の動作を実行してもよい。SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160は、複数のプロセッサまたは複数のデバイスを用いて、基盤となるハードウェア上で動作する仮想マシンとして、オペレーティングシステムまたはコンピューティングプラットフォームの1つ以上のサービスとして、および/またはSIMソースデバイス110またはSIMシンクデバイス160のコンピューティングプラットフォームのアプリケーション層で実行可能な1つ以上のプログラムとしてモジュール124、125、126、および127を実行してもよい。いくつかの例では、SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160は、アプリケーションリポジトリ(たとえば、アプリストア)またはその他のデータベースからモジュール124、125、126、および127のいずれもダウンロードすることができる。いくつかの例では、SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160には、製造時またはユーザに提供される前にモジュール124、125、126、および127がプリインストールされていてもよい。
【0013】
SIMソースデバイス110のUIC112は、SIMソースデバイス110の入力装置および/または出力装置として機能し、UIC162は、SIMシンクデバイス160の入力装置および/または出力装置として機能する。UIC112およびUIC162は、各々、様々な技術を用いて実装されてもよい。たとえば、UIC112およびUIC162は、存在感知入力画面、マイクロフォン技術、赤外線センサー技術、またはユーザ入力を受け付ける際に用いるその他の入力装置技術を利用した入力装置として機能してもよい。UIC112およびUIC162は、ディスプレイデバイス、スピーカ技術、触覚フィードバック技術、または情報をユーザに出力する際に用いるその他の出力装置技術のうちの任意の1つ以上を利用してユーザに出力を提示するように構成された出力装置として機能してもよい。入力装置として、UIC112およびUIC162は、ユーザからの入力(たとえば、タッチ入力および非タッチ入力)を検出する。ユーザによって行われるユーザ入力ジェスチャの例(たとえば、UIC112およびUIC162の1つ以上の位置またはそれらの近くを指またはスタイラスペンでユーザがタッチする、ポインティング動作を行う、および/またはスワイプする)。出力装置として、UIC112およびUIC162は、ユーザインターフェースの形で情報(たとえば、音声情報、視覚情報、および/または触覚情報)をユーザに提示する。
【0014】
アプリケーションモジュール124および125は、それぞれ、SIMソースデバイス110またはSIMシンクデバイス160など、コンピューティングデバイスで動作する任意のアプリケーションを含む。アプリケーションモジュール124および125は、それぞれ、SIMソースデバイス110またはSIMシンクデバイス160のコンピューティングプラットフォームまたはオペレーティングシステムのアプリケーション層および/またはオペレーティングシステム層で動作してもよい。アプリケーションモジュール124および125として、メッセージングアプリケーション、通話アプリケーション、音声および/またはビデオ会議アプリケーション、電子メールクライアント、ウェブブラウザ、カレンダーアプリケーション、ソーシャルメディアアプリケーション、カメラアプリケーション、メディア再生アプリケーション、タイマーアプリケーション、ゲーム、フィットネストラッキングアプリケーション、ヘルスモニタリングアプリケーション、地図またはナビアプリケーション、オフィス生産性アプリケーション、バーチャルアシスタント アプリケーション、電子書籍リーダーアプリケーション、または、SIMソースデバイス110およびSIMシンクデバイス160など、コンピューティングデバイスで動作するように構成されたその他の種類のファーストパーティまたはサードパーティアプリケーションなどが挙げられる。
【0015】
SIMソースデバイス110の1つ以上の通信部142および/またはSIMシンクデバイス160の1つ以上の通信部143は、1つ以上のネットワーク上のネットワーク信号を送信および/または受信することによって、1つ以上の有線および/またはワイヤレスネットワークを介して外部デバイスと通信を行ってもよい。通信部142および通信部143の例として、ネットワークインターフェースカード(たとえば、Ethernetカードなど)、光トランシーバ、無線周波数トランシーバ、GPS受信機、または、情報を送信および/または受信できるその他の種類のデバイスなどが挙げられる。通信部142および通信部143のその他の例として、短波無線、セルラーデータ無線(たとえば、GSM無線、CDMA無線など)、ワイヤレスネットワーク無線(たとえば、Bluetooth無線)およびUSB(Universal Serial Bus)コントローラなどを含み得る。
【0016】
SIMカード130は、SIMソースデバイス110にローカルな1つ以上の加入者識別モジュールを表してもよい。このように、SIMカード130は、SIMソースデバイス110のローカルSIMと称される場合がある。SIMカード130は、物理SIMまたはeSIMの任意の組合せを含み得る。SIMカード130の各々は、通信部142のセルラー無線がセルラーネットワークと通信することを可能にする加入者識別情報を含んでもよい。この識別情報によって、セルラーネットワークが、(たとえば、データアクセス、請求書送付、データ経路選択などのために)SIMソースデバイス110を特定のユーザアカウントと対応付けすることが可能になってもよい。識別情報として、シリアル番号(ICCID)、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)番号、認証Key(Ki)、ロケーションエリア識別情報(LAI:Local Area Identity)および事業者固有の緊急連絡先、ショートメッセージサービスセンター(SMSC)番号、SPN(Service Provider Name)、SDN(Service Dialing Number)、AoC(Advice-of-Charge)パラメータ、VAS(Value Added Service)アプリケーション、ならびにSIMソースデバイス110のMAC(Media Access Control)アドレスなどが挙げられ得るが、これらに限定されない。いくつかの例では、SIMシンクデバイス160は、1つ以上のローカルSIMカードを含んでもよい。
【0017】
図1に示すように、通信部142のうちの1つ以上がセルラー基地局(たとえば、セルタワー、マイクロセル、フェムトセルなど)と通信可能なセルラートランシーバを含んでもよい。セルラートランシーバは、SIMカード130のうちの1つのSIMカードの識別情報を用いて通信することが可能であってもよい。
【0018】
SIMソースデバイス110の通信モジュール126および/またはSIMシンクデバイス160の通信モジュール127は、それぞれ通信部142または通信部143を介した外部デバイスとの通信を管理して容易にしてもよい。たとえば、通信モジュール126および通信モジュール127の各々は、それぞれのデバイスで動作するアプリケーションにどのSIMが利用可能であるかを管理してもよい。例として、通信モジュール126は、アプリケーション124が使用するSIMカード130のうちの1つ以上を登録してもよい。通信モジュール126および127は、SIMテーブル128および129をそれぞれ保持してもよい。SIMテーブル128および129の各々は、使用可能なSIMのリストを含んでもよい。いくつかの例では、SIMテーブル128および129は、利用可能なSIMの各々についての追加情報を含んでもよい。追加情報のいくつかの例として、サブスクリプション識別子、スロットインデックス、キャリア名、電話番号、ICC識別子、MCC(Mobile Country Code)、モバイルネットワークコードなどが挙げられるが、これらに限定されない。通信モジュール126および127は、それぞれ、SIMソースデバイス110またはSIMシンクデバイス160のコンピューティングプラットフォームまたはオペレーティングシステムのアプリケーション層および/またはオペレーティングシステム層で動作してもよい。
【0019】
通信モジュール126は、SIMソースデバイス110で使用するためのSIMを、通信モジュール126が保持するSIMのテーブルにある当該SIMのサブスクリプションを追加することによって登録してもよい。同様に、通信モジュール127は、SIMシンクデバイス160で使用するためのSIMを、通信モジュール127が保持するSIMのテーブルにある当該SIMのサブスクリプションを追加することによって登録してもよい。
【0020】
動作中、SIMソースデバイス110を持ったユーザは、SIMシンクデバイス160を利用して、SIMシンクデバイス160が有効SIMを有している必要がある1つ以上の動作を実行したいと望む場合がある。たとえば、ユーザは、SIMソースデバイス110のSIMカード130のうちの特定のSIMカードに対応するIDを用いて、SIMシンクデバイス160を利用して1つ以上のSMSメッセージを送信/受信、データを送信/受信、電話をする/受ける、またはその他のデータ転送または電気通信動作を行いたいと望む場合がある。
【0021】
本開示の1つ以上の技術によると、SIMソースデバイス110は、SIMソースデバイス110のSIMカード130のうちの特定のSIMカードに対応するIDをSIMシンクデバイス160が利用できるようにしてもよい。たとえば、SIMソースデバイス110とSIMシンクデバイス160とは、ネットワーク150(たとえば、Bluetoothリンク)を介して接続を確立してもよい。SIMソースデバイス110は、SIMカード130のうちの当該特定のSIMカードに対応する識別情報を、接続150を介してSIMシンクデバイス160に出力してもよい。いくつかの例では、この識別情報は、当該特定のSIMカードに対応するSIMテーブル128にあるエントリに含まれる情報のすべてまたは一部を含んでもよい。
【0022】
SIMシンクデバイス160は、SIMカード130のうちの、受信した特定のSIMカードの識別情報を用いてリモートSIMを登録してもよい。たとえば、通信モジュール127は、SIMテーブル129にエントリを作成してもよい。いくつかの例では、通信モジュール127は、SIMテーブル129にあるリモートSIMについてエントリを、確保したスロットインデックス(すなわち、リモートSIM用に確保されたスロットインデックス)を用いて作成してもよい。このように、通信モジュール127は、アプリケーション125がSIMシンクデバイス160のローカルSIMであるかのように使用できるリモートSIMを登録する。
【0023】
SIMシンクデバイス160は、リモートSIMを利用して通信を行ってもよい。たとえば、アプリケーション125のメッセージングアプリケーションは、SIMソースデバイスのローカルSIMを使用してSIMソースデバイスで動作するアプリケーション124のうちのSMSアプリケーションが出力するSMSメッセージと受信側が区別がつかないSMSメッセージを出力してもよい。いくつかの例では、SIMシンクデバイス160は、通信部143のセルラー無線ハードウェアを介してリモートSIMを利用して通信を行ってもよい。たとえば、SIMシンクデバイス160で動作するアプリケーション125のうちのSMSアプリケーションは、通信部143のセルラーハードウェアに、SMSメッセージを(たとえば、セルタワーまたはその他の基地局に)送信させてもよい。いくつかの例では、SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスのセルラー無線ハードウェア110を介してリモートSIMを利用して通信を行ってもよい。たとえば、SIMシンクデバイス160で動作するアプリケーション125のうちのSMSアプリケーションは、通信部142のセルラーハードウェアがSMSメッセージを(たとえば、セルタワーまたはその他の基地局に)送信するよう、ネットワーク150(たとえば、Bluetoothリンクを介して)を介してSIMソースデバイス110にSMSメッセージを送信してもよい。
【0024】
本開示の全体にわたって、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが、コンピューティングデバイスに関連付けられた情報(たとえば、電子メール、その他の通信など)コンピューティングデバイスのユーザを、当該情報を解析するための明示的な許可をコンピューティングデバイスのユーザからコンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが受信した場合にのみ解析し得る例を記載する。たとえば、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムが、ユーザおよびコンピューティングデバイスに関連付けられた通信情報を収集することができるまたは利用することができる後述の状況において、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムのプログラムまたは機能が、ユーザ情報(たとえば、ユーザの電子メール、ユーザのソーシャルネットワーク、社会的行為または活動、職業、ユーザの好み、またはユーザの過去および現在位置についての情報)を収集または利用できるかどうかを制御するための入力、またはコンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムがユーザに関係がある可能性のあるコンテンツを受信できるかどうかおよび/またはどのように受信するかを決定するための入力を行う機会がユーザに与えられ得る。これに加えて、特定のデータは、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムによって格納または使用される前に、個人を特定可能な情報が取り除かれるように1つ以上の方法で処理することができる。たとえば、ユーザについての個人を特定可能な情報が判定できないようにユーザの識別情報を処理したり、ユーザの特定の位置が判定できないように位置情報(市、郵便番号、または州レベルなど)が取得されるユーザの地理的位置を一般化したりしてもよい。したがって、ユーザは、コンピューティングデバイスおよび/またはコンピュータシステムによってユーザの情報がどのように収集され使用されるかについて制御することができる。
【0025】
図2は、本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIMの作成ができるように構成された例示的なSIMソースデバイスを示すブロック図である。
図2のSIMソースデバイス210を、
図1のSIMソースデバイス110の例として以下に説明する。
図2は、SIMソースデバイス210の一例を示すのみであり、SIMソースデバイス210の多くの例がその他の場合において用いられてもよい。SIMソースデバイス210は、
図2に含まれるコンポーネントのサブセットを備えてもよく、
図2に示されていない追加コンポーネントを備えてもよい。
【0026】
図2の例に示すように、SIMソースデバイス210は、UIC212と、1つ以上のプロセッサ240と、1つ以上の通信部242と、1つ以上の入力コンポーネント244と、1つ以上の出力コンポーネント246と、SIMカード230と、1つ以上のストレージコンポーネント248とを備える。UIC212は、ディスプレイコンポーネント202と存在感知入力コンポーネント204とを備える。SIMソースデバイス210のストレージコンポーネント248は、UIモジュール220と、アプリケーションモジュール224と、通信モジュール226とを含む。
【0027】
通信路250は、(物理的に、通信可能に、および/または動作可能に)コンポーネント間通信を行うために、コンポーネント212、230、240、242、244、246、および248の各々を相互接続してもよい。いくつかの例では、通信路250は、システムバス、ネットワーク接続、プロセス間通信データ構造、またはその他のデータ通信方法を含んでもよい。
【0028】
通信部242、SIMカード230、アプリケーション224、および通信モジュール226は、それぞれ、
図1のSIMソースデバイス110の通信部142、SIMカード130、アプリケーション124、および通信モジュール126と同様の動作を行ってもよい。
【0029】
SIMソースデバイス210の1つ以上の入力コンポーネント244が入力を受け付けてもよい。入力として、たとえば、触覚、音声、および映像入力などがある。SIMソースデバイス210の入力コンポーネント242は、一例において、存在感知入力装置(たとえば、タッチ画面、UID)、マウス、キーボード、音声応答装置、ビデオカメラ、マイクロフォン、または、人もしくは機械からの入力を検出するためのその他の種類のデバイスを含む。いくつかの例では、入力コンポーネント242は、1つ以上のセンサーコンポーネント、1つ以上の位置センサー(GPSコンポーネント、Wi-Fiコンポーネント、セルラーコンポーネント)、1つ以上の温度センサー、1つ以上の移動センサー(たとえば、加速度計、ジャイロ)、1つ以上の圧力センサー(たとえば、気圧計)、1つ以上の周辺光センサー、および1つ以上のその他のセンサー(たとえば、マイクロフォン、カメラ、赤外線近接センサー、湿度計など)を含んでもよい。その他のセンサーは、非限定例の一部を挙げると、心拍センサー、磁力計、グルコースセンサ、湿度計センサー、嗅覚センサー、コンパスセンサ、歩数計センサーを含んでもよい。
【0030】
SIMソースデバイス210の1つ以上の出力コンポーネント246は、出力を生成してもよい。出力として、たとえば、触覚、音声、および映像出力などがある。SIMソースデバイス210の出力コンポーネント246は、一例において、UID、サウンドカード、ビデオグラフィックスアダプターカード、スピーカ、ブラウン管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、または人もしくは機械への出力を生成するためのその他の種類の機器を含む。
【0031】
SIMソースデバイスのUIC212は、SIMソースデバイス110のUIC112と同様であってもよく、ディスプレイコンポーネント202と存在感知入力コンポーネント204とを含む。ディスプレイコンポーネント202は、UIC212によって情報が表示される画面であってもよく、存在感知入力コンポーネント204は、ディスプレイコンポーネント202におけるオブジェクトおよび/またはディスプレイコンポーネント202の近くのオブジェクトを検出してもよい。1つの例示的な範囲として、存在感知入力コンポーネント204は、ディスプレイコンポーネント202から2インチ以内に存在する指またはスタイラスなどのオブジェクトを検出してもよい。存在感知入力コンポーネント204は、オブジェクトが検出されたディスプレイコンポーネント202の位置(たとえば、[x,y]座標)を特定してもよい。別の例示的な範囲において、存在感知入力コンポーネント204は、ディスプレイコンポーネント202から6インチ以内のオブジェクトを検出してもよく、その他の範囲も可能である。存在感知入力コンポーネント204は、静電容量式、誘導式、および/または光学式認識技術を利用して、ユーザの指によって選択されたディスプレイコンポーネント202の位置を特定してもよい。いくつかの例では、存在感知入力コンポーネント204は、ディスプレイコンポーネント202に関して説明した触覚、音声、または映像刺激を利用してユーザに出力を行ってもよい。
【0032】
また、UIC212は、SIMソースデバイス210の内蔵コンポーネントとして例示されているが、入力および出力を送信および/または受信するためにSIMソースデバイス210とデータ経路を共有する外部コンポーネントを表してもよい。たとえば、一例において、UIC212は、SIMソースデバイス210の外装内に位置し、当該外装に物理的に接続されたSIMソースデバイス210の内蔵コンポーネント(たとえば、携帯電話の画面)を表す。別の例では、UIC212は、SIMソースデバイス210の外装または筐体の外側に位置し、当該外装または筐体から物理的に離れたSIMソースデバイス210の外部コンポーネント(たとえば、有線および/またはワイヤレスデータ経路をSIMソースデバイス210と共有するモニタ、プロジェクタなど)を表す。
【0033】
SIMソースデバイス210のUIC212は、2次元および/または3次元ジェスチャを、SIMソースデバイス210のユーザからの入力として検出してもよい。たとえば、UIC212のセンサーは、UIC212のセンサーの閾値距離内のユーザの動き(たとえば、手、腕、ペン、スタイラスなどを動かす)を検出してもよい。UIC212は、動きの2次元または3次元ベクトル表現を判定し、当該ベクトル表現を、多次元を有するジェスチャ入力(たとえば、手を振る、ピンチ、拍手、ペンストロークなど)と関係付けてもよい。つまり、UIC212は、UIC212が表示のための情報を出力する画面または表面においてまたはその近くでユーザにジェスチャをさせることなく、多次元ジェスチャを検出できる。それどころか、UIC212は、センサーの近くで行われた多次元ジェスチャを検出でき、当該センサーは、UIC212が情報を出力して表示する画面または表面の近くに配置されていてもよいし、されていなくてもよい。
【0034】
1つ以上のプロセッサ240は、機能を実施してもよく、および/またはSIMソースデバイス210に関連する命令を実行してもよい。プロセッサ240として、アプリケーションプロセッサ、ディスプレイコントローラ、補助プロセッサ、1つ以上のセンサーハブ、およびプロセッサ、演算処理部、または処理装置として機能するように構成されたその他のハードウェアなどが挙げられる。
【0035】
モジュール220、222、および224は、SIMソースデバイス210の様々な操作、動作、または機能を実行するようにプロセッサ240によって操作可能であってもよい。たとえば、SIMソースデバイス210のプロセッサ240は、モジュール220、222、224、226、および228の動作をプロセッサ240に実行させる、ストレージコンポーネント248に格納された命令を読み出して実行してもよい。この命令は、プロセッサ240によって実行されると、SIMソースデバイス210に、情報をストレージコンポーネント248内に格納させてもよい。
【0036】
SIMソースデバイス210内の1つ以上のストレージコンポーネント248は、SIMソースデバイス210の動作中に処理用の情報を格納してもよい(たとえば、SIMソースデバイス210は、SIMソースデバイス210で実行中にモジュール220、224、および226によってアクセスされるデータを格納してもよい。)。いくつかの例では、ストレージコンポーネント248は、一時メモリであり、ストレージコンポーネント248の主な目的は長期記憶ではないことを意味する。SIMソースデバイス210上のストレージコンポーネント248は、揮発性メモリとして情報を短期記憶するために構成されてもよいため、電源がオフになると、格納されたコンテンツを保持しない。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Accessmemory)、および、当技術分野で周知のその他の形態の揮発性メモリなどが挙げられる。
【0037】
また、いくつかの例では、ストレージコンポーネント248は、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。いくつかの例では、ストレージコンポーネント248は、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。ストレージコンポーネント248は、揮発性メモリに通常格納されるよりも多くの量の情報を格納するように構成されてもよい。ストレージコンポーネント248は、さらに、不揮発性メモリ空間として、情報を長期記憶するために構成され、電源のオン/オフ周期後に情報を保存してもよい。不揮発性メモリとして、たとえば、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、フラッシュメモリ、またはEPROM(Electrically Programmable Memory)もしくはEEPROM(Electrically Erasable And Programmable Memory)の形などがある。ストレージコンポーネント248は、モジュール220、224、および226に関連するプログラム命令および/または情報(たとえば、データ)を格納してもよい。ストレージコンポーネント248は、モジュール220、224、および226に関連するデータまたはその他の情報を格納するように構成されたメモリを備えてもよい。
【0038】
本開示の1つ以上の技術によると、SIMソースデバイス210は、SIMカード230のSIMをミラーリングしたまたは当該SIMに対応するリモートSIMをその他のデバイスが作成することを可能にしてもよい。たとえば、SIMソースデバイス210は、SIMカード230のSIMに対応する識別情報を用いてSIMシンクデバイスがリモートSIMを登録できるようにするデータ(たとえば、識別情報)をSIMシンクデバイス(たとえば、
図1のSIMシンクデバイス160)に出力してもよい。いくつかの例では、次に、SIMソースデバイス210は、SIMシンクデバイスとセルラーネットワーククとの間でデータを中継してもよい。このように、SIMソースデバイス210は、SIMシンクデバイスが、SIMソースデバイス210にローカルなSIMカードを利用してセルラーネットワークで通信することを可能にすることができる。
【0039】
図3は、本開示の1つ以上の態様に係る、リモートSIMを利用するように構成された例示的なSIMシンクデバイスを示すブロック図である。
図3のSIMシンクデバイス360を、
図1のSIMシンクデバイス160の例として以下に説明する。
図3は、SIMシンクデバイス360の一例を示すのみであり、SIMシンクデバイス360の多くの例がその他の場合において用いられてもよい。SIMシンクデバイス360は、
図3に含まれるコンポーネントのサブセットを備えてもよく、
図3に示されていない追加コンポーネントを備えてもよい。
【0040】
図2の例に示すように、SIMシンクデバイス360は、UIC313と、1つ以上のプロセッサ341と、1つ以上の通信部343と、1つ以上の入力コンポーネント345と、1つ以上の出力コンポーネント347と、1つ以上のストレージコンポーネント349とを備える。UIC313は、ディスプレイコンポーネント303と存在感知入力コンポーネント305とを備える。SIMシンクデバイス360のストレージコンポーネント349は、UIモジュール321と、アプリケーションモジュール325と、通信モジュール327とを含む。
【0041】
通信路351は、(物理的に、通信可能に、および/または動作可能に)コンポーネント間通信を行うために、コンポーネント313、341、343、345、347、および349の各々を相互接続してもよい。いくつかの例では、通信路351は、システムバス、ネットワーク接続、プロセス間通信データ構造、またはその他のデータ通信方法を含んでもよい。
【0042】
通信部343、アプリケーション325、および通信モジュール327は、それぞれ、
図1のSIMシンクデバイス360の通信部143、アプリケーション125、および通信モジュール127と同様の動作を行ってもよい。
【0043】
SIMシンクデバイス360の1つ以上の入力コンポーネント345が入力を受け付けてもよい。入力として、たとえば、触覚、音声、および映像入力などがある。SIMシンクデバイス360の入力コンポーネント343は、一例において、存在感知入力装置(たとえば、タッチ画面、UID)、マウス、キーボード、音声応答装置、ビデオカメラ、マイクロフォン、または、人もしくは機械からの入力を検出するためのその他の種類のデバイスを含む。いくつかの例では、入力コンポーネント343は、1つ以上のセンサーコンポーネント、1つ以上の位置センサー(GPSコンポーネント、Wi-Fiコンポーネント、セルラーコンポーネント)、1つ以上の温度センサー、1つ以上の移動センサー(たとえば、加速度計、ジャイロ)、1つ以上の圧力センサー(たとえば、気圧計)、1つ以上の周辺光センサー、および1つ以上のその他のセンサー(たとえば、マイクロフォン、カメラ、赤外線近接センサー、湿度計など)を含んでもよい。その他のセンサーは、非限定例の一部を挙げると、心拍センサー、磁力計、グルコースセンサ、湿度計センサー、嗅覚センサー、コンパスセンサ、歩数計センサーを含んでもよい。
【0044】
SIMシンクデバイス360の1つ以上の出力コンポーネント347は、出力を生成してもよい。出力として、たとえば、触覚、音声、および映像出力などがある。SIMシンクデバイス360の出力コンポーネント347は、一例において、UID、サウンドカード、ビデオグラフィックスアダプターカード、スピーカ、ブラウン管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、または人もしくは機械への出力を生成するためのその他の種類の機器を含む。
【0045】
SIMシンクデバイス360のUIC313は、SIMシンクデバイス160のUIC112と同様であってもよく、ディスプレイコンポーネント303と存在感知入力コンポーネント305とを含む。ディスプレイコンポーネント303は、UIC313によって情報が表示される画面であってもよく、存在感知入力コンポーネント305は、ディスプレイコンポーネント303におけるオブジェクトおよび/またはディスプレイコンポーネント303の近くのオブジェクトを検出してもよい。1つの例示的な範囲として、存在感知入力コンポーネント305は、ディスプレイコンポーネント303から2インチ以内に存在する指またはスタイラスなどのオブジェクトを検出してもよい。存在感知入力コンポーネント305は、オブジェクトが検出されたディスプレイコンポーネント303の位置(たとえば、[x,y]座標)を特定してもよい。別の例示的な範囲において、存在感知入力コンポーネント305は、ディスプレイコンポーネント303から6インチ以内のオブジェクトを検出してもよく、その他の範囲も可能である。存在感知入力コンポーネント305は、静電容量式、誘導式、および/または光学式認識技術を利用して、ユーザの指によって選択されたディスプレイコンポーネント303の位置を特定してもよい。いくつかの例では、存在感知入力コンポーネント305は、ディスプレイコンポーネント303に関して説明した触覚、音声、または映像刺激を利用してユーザに出力を行ってもよい。
【0046】
また、UIC313は、SIMシンクデバイス360の内蔵コンポーネントとして例示されているが、入力および出力を送信および/または受信するためにSIMシンクデバイス360とデータ経路を共有する外部コンポーネントを表してもよい。たとえば、一例において、UIC313は、SIMシンクデバイス360の外装内に位置し、当該外装に物理的に接続されたSIMシンクデバイス360の内蔵コンポーネント(たとえば、携帯電話の画面)を表す。別の例では、UIC313は、SIMシンクデバイス360の外装または筐体の外側に位置し、当該外装または筐体から物理的に離れたSIMシンクデバイス360の外部コンポーネント(たとえば、有線および/またはワイヤレスデータ経路をSIMシンクデバイス360と共有するモニタ、プロジェクタなど)を表す。
【0047】
SIMシンクデバイス360のUIC313は、2次元および/または3次元ジェスチャを、SIMシンクデバイス360のユーザからの入力として検出してもよい。たとえば、UIC313のセンサーは、UIC313のセンサーの閾値距離内のユーザの動き(たとえば、手、腕、ペン、スタイラスなどを動かす)を検出してもよい。UIC313は、動きの2次元または3次元ベクトル表現を判定し、当該ベクトル表現を、多次元を有するジェスチャ入力(たとえば、手を振る、ピンチ、拍手、ペンストロークなど)と関係付けてもよい。つまり、UIC313は、UIC313が表示のための情報を出力する画面または表面においてまたはその近くでユーザにジェスチャをさせることなく、多次元ジェスチャを検出できる。それどころか、UIC313は、センサーの近くで行われた多次元ジェスチャを検出でき、当該センサーは、UIC313が情報を出力して表示する画面または表面の近くに配置されていてもよいし、されていなくてもよい。
【0048】
1つ以上のプロセッサ341は、機能を実施してもよく、および/またはSIMシンクデバイス360に関連する命令を実行してもよい。プロセッサ341として、アプリケーションプロセッサ、ディスプレイコントローラ、補助プロセッサ、1つ以上のセンサーハブ、およびプロセッサ、演算処理部、または処理装置として機能するように構成されたその他のハードウェアなどが挙げられる。
【0049】
モジュール321、325、および327は、SIMシンクデバイス360の様々な操作、動作、または機能実行するようにプロセッサ341によって操作可能であってもよい。たとえば、SIMシンクデバイス360のプロセッサ341は、モジュール321、325、および327の動作をプロセッサ341に実行させる、ストレージコンポーネント349によって格納された命令を読み出して実行してもよい。この命令は、プロセッサ341によって実行されると、SIMシンクデバイス360に、情報をストレージコンポーネント349内に格納させてもよい。
【0050】
SIMシンクデバイス360内の1つ以上のストレージコンポーネント349は、SIMシンクデバイス360の動作中に処理用の情報を格納してもよい(たとえば、SIMシンクデバイス360は、SIMシンクデバイス360で実行中にモジュール321、325、および327によってアクセスされるデータを格納してもよい。)。いくつかの例では、ストレージコンポーネント349は、一時メモリであり、ストレージコンポーネント349の主な目的は長期記憶ではないことを意味する。SIMシンクデバイス360上のストレージコンポーネント349は、揮発性メモリとして情報を短期記憶するために構成されてもよいため、電源がオフになると、格納されたコンテンツを保持しない。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Accessmemory)、および、当技術分野で周知のその他の形態の揮発性メモリなどが挙げられる。
【0051】
また、いくつかの例では、ストレージコンポーネント349は、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。いくつかの例では、ストレージコンポーネント349は、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。ストレージコンポーネント349は、揮発性メモリに通常格納されるよりも多くの量の情報を格納するように構成されてもよい。ストレージコンポーネント349は、さらに、不揮発性メモリ空間として、情報を長期記憶するために構成され、電源のオン/オフ周期後に情報を保存してもよい。不揮発性メモリとして、たとえば、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、フラッシュメモリ、またはEPROM(Electrically Programmable Memory)もしくはEEPROM(Electrically Erasable And Programmable Memory)の形などがある。ストレージコンポーネント349は、モジュール321、325、および327に関連するプログラム命令および/または情報(たとえば、データ)と、SIMテーブル329とを格納してもよい。ストレージコンポーネント349は、モジュール321、325、および327に関連するデータまたはその他の情報と、SIMテーブル329とを格納するように構成されたメモリを備えてもよい。
【0052】
本開示の1つ以上の技術によると、SIMシンクデバイス360は、リモートデバイスのSIMをミラーリングしたまたは当該SIMに対応するリモートSIMを作成してもよい。たとえば、SIMシンクデバイス360は、リモートデバイスのSIMカードに対応する識別情報を用いてSIMシンクデバイス360がリモートSIMを登録できるようにするデータ(たとえば、識別情報)をSIMソースデバイス(たとえば、
図1のSIMソースデバイス110)から受信してもよい。いくつかの例では、次に、SIMシンクデバイス360は、SIMソースデバイスを利用して、SIMシンクデバイス360とセルラーネットワークとの間でデータを中継してもよい。このように、セルラーネットワーク用のローカルSIMを有さないで、かつ、セルラーネットワークと通信可能な送受信機を備えなくても、SIMシンクデバイス360はセルラーネットワークと通信を行うことができる。
【0053】
図4は、本開示の1つ以上の態様に係る、SIMソースデバイスによって行われる、リモートSIMの利用を可能にするための動作例を示すフローチャートである。
図4について、
図1のシステム100を背景に説明する。
図4の動作402~408は、任意の順序で実行されてもよく、
図4に示される動作よりも多い数の動作を含んでもよく、少ない数の動作を含んでもよい。
【0054】
本開示の技術によると、SIMソースデバイス110は、SIMシンクデバイスとの接続を確立してもよい(402)。たとえば、SIMソースデバイス110は、
図1のSIMシンクデバイス160とワイヤレス(たとえば、Bluetooth)リンクを確立してもよい。
【0055】
SIMソースデバイス110は、SIMソースデバイス110のローカルSIMに対応する識別情報をSIMシンクデバイスに提供してもよい(404)。たとえば、SIMソースデバイス110の通信モジュール126は、確立されたSIMシンクデバイスとの接続を介してSIMカード130のSIMに対応する識別情報を通信部142のうちの1つの通信部に送信させてもよい。
【0056】
SIMソースデバイス110は、ローカルなセルラートランシーバを用いて、セルラーネットワークとSIMシンクデバイスとの間でデータを中継してもよい(406)。たとえば、SIMシンクデバイスは、提供された識別情報を使ってリモートSIMカードを登録し、データをSIMソースデバイス110に出力してもよい。次に、SIMソースデバイス110は、通信部142のセルラートランシーバを使って、当該データをセルラーネットワークに送信し、SIMシンクデバイスが外部デバイスと通信を行うことを可能にする。
【0057】
SIMソースデバイス110は、SIMシンクデバイスとの接続を解除してもよい(408)。たとえば、SIMソースデバイス110は、SIMシンクデバイスとの間のBluetoothリンクを解除してもよい。
【0058】
図5は、本開示の1つ以上の態様に係る、SIMシンクデバイスによって行われる、リモートSIMを利用するための動作例を示すフローチャートである。
図5について、
図1のシステム100を背景に説明する。
図5の動作502~512は、任意の順序で実行されてもよく、
図5に示される動作よりも多い数の動作を含んでもよく、少ない数の動作を含んでもよい。
【0059】
本開示の技術によると、SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスとの接続を確立してもよい(502)。たとえば、SIMシンクデバイス160は、
図1のSIMソースデバイス110とワイヤレス(たとえば、Bluetooth)リンクを確立してもよい。
【0060】
SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスのローカルSIMに対応する識別情報をSIMソースデバイスから受信してもよい(504)。たとえば、SIMシンクデバイス160の通信モジュール127は、確立されたSIMソースデバイスとの接続を介してSIMソースデバイスのローカルSIMに対応する識別情報を受信してもよい。
【0061】
SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスのSIMに対応する識別情報を用いてリモートSIMを登録してもよい(506)。たとえば、SIMシンクデバイス160の通信モジュール127は、通信モジュール127が保持するSIMのテーブルにあるリモートSIMのサブスクリプションを追加してもよい。いくつかの例では、SIMシンクデバイス160は、複数のリモートSIMを登録してもよく、リモートSIMは、各々、SIMソースデバイスのそれぞれのSIMに対応する識別情報に対応する。
【0062】
いくつかの例では、リモートSIMの作成および/またはSIMソースデバイスとの接続の確立の一部として、SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスから1つ以上の電話通信記録を受信してもよい。電話通信記録として、連絡先リスト、メッセージログ、および通話記録などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
SIMシンクデバイス160は、リモートSIMを使用し、SIMソースデバイスのセルラートランシーバを介して外部デバイスと通信してもよい(508)。たとえば、SIMシンクデバイス160で動作するアプリケーション125のうちの1つのアプリケーションが、通信モジュール127に、特定のSIMを利用してデータ(たとえば、SMSメッセージ)を出力させてもよい。通信モジュール127は、SIMのテーブルに含まれる情報に基づいて、当該特定のSIMが登録されているリモートSIMであると判断してもよい。この解除に応答して、通信モジュール127は、リモートSIMを利用した通信がSIMソースデバイスを介して実現されたと判断し、アプリケーションが出力したデータを、SIMソースデバイスのセルラートランシーバを利用してセルラーネットワークに再送信するためにSIMソースデバイスに転送してもよい。上述したように、いくつかの例では、通信モジュール127は、SIMシンクデバイス160のオペレーティングシステム層に含まれてもよい。このように、SIMシンクデバイス160で動作するアプリケーションは、通信モジュール127がSIMのテーブルにある、たまたまリモートSIMであるSIMを利用して通信を行うように要求することによってリモートSIMを利用して通信を行うとみなされてもよい。このように、SIMシンクデバイス160で動作するアプリケーションは、SIMがリモートSIMであるかローカルSIMであるかを実際に「わかる」ことなく、リモートSIMを利用して通信を行ってもよい。
【0064】
SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスとの接続を解除してもよい(510)。たとえば、SIMソースデバイスがSIMシンクデバイス160とのBluetoothリンクを解除してもよく、および/または、SIMシンクデバイス160がSIMソースデバイスとのBluetoothリンクを解除してもよい。
【0065】
接続が解除されたことに応答して、SIMシンクデバイス160は、データを削除してもよい(512)。一例として、SIMシンクデバイス160は、リモートSIMの登録を解除してもよい。たとえば、通信モジュール127は、当該リモートSIMをSIMのテーブルから削除してもよい。別の例として、通信モジュール127は、SIMソースデバイスから受信した電話通信記録を削除してもよい。このように、接続を解除すると、SIMシンクデバイス160は、SIMソースデバイスから受信したすべての個人情報を削除してもよい。
【0066】
下記の番号が振られた例は、本開示の1つ以上の態様を示し得る。
1.シンクデバイスによってソースデバイスから、前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの接続を介して前記ソースデバイスの加入者情報モジュール(SIM:Subscriber Information Module)に対応する識別情報を受信するステップと、前記シンクデバイスにおいて、前記ソースデバイスのSIMに対応する前記識別情報を用いてリモートSIMを登録するステップと、前記シンクデバイスのアプリケーションによって前記リモートSIMを利用して、前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを介して外部デバイスと通信を行うステップとを含む、方法。
【0067】
2.前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続の解除に応答して、前記シンクデバイスにおいて前記リモートSIMの登録を解除するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【0068】
3.前記シンクデバイスによって前記ソースデバイスから電話通信記録を受信するステップをさらに含む、請求項1~2のいずれか1項に記載の方法。
【0069】
4.前記電話通信記録は、連絡先リスト、メッセージログ、および通話記録のうちの1つ以上を含む、請求項3に記載の方法。
【0070】
5.前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続の解除に応答して、前記シンクデバイスにおいて前記リモートSIMの登録を解除し、かつ、前記受信した電話通信記録を削除するステップをさらに含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【0071】
6.通信を行うステップは、前記シンクデバイスによってリモートSIMを利用してテキストメッセージを送るステップを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【0072】
7.前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続は、ワイヤレス接続を含み、前記外部デバイスと通信を行うステップは、前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを介して送信されるデータを、前記ワイヤレス接続を介して前記シンクデバイスによって前記ソースデバイスに出力するステップを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【0073】
8.前記ワイヤレス接続は、Bluetoothリンクを含み、前記ソースデバイスの前記無線トランシーバは、セルラートランシーバを含む、請求項7に記載の方法。
【0074】
9.前記識別情報を受信するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれの識別情報を受信するステップを含み、前記リモートSIMを登録するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれのリモートSIMを前記それぞれの識別情報を用いて登録するステップを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【0075】
10.前記シンクデバイスは、前記リモートSIMを利用して通信可能な無線トランシーバを含まない、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【0076】
11.前記シンクデバイスは、車両に含まれる、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【0077】
12.1つ以上の通信モジュールと、請求項1~11に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを備える、シンクデバイス。
【0078】
13.命令を含むコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令は、シンクデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1~11に記載の方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0079】
14.ソースデバイスによってシンクデバイスに、前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの接続を介して前記ソースデバイスの加入者情報モジュール(SIM)に対応する識別情報を出力するステップと、前記ソースデバイスによって前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを利用して、セルラーネットワークと前記シンクデバイスとの間でデータを中継するステップとを含み、前記中継されたデータは、前記ソースデバイスのSIMに対応する前記識別情報を用いて前記シンクデバイスで登録されるリモートSIMに対応する、方法。
【0080】
15.前記ソースデバイスによって前記シンクデバイスに電話通信記録を出力するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【0081】
16.前記シンクデバイスと前記ソースデバイスとの前記接続は、ワイヤレス接続を含み、前記データを中継するステップは、前記ソースデバイスによって前記シンクデバイスから、前記ワイヤレス接続を介してデータを受信するするステップと、前記ソースデバイスのセルラー無線トランシーバを使用して前記データを前記セルラーネットワークに送信するステップとを含む、請求項14~15のいずれか1項に記載の方法。
【0082】
17.前記ワイヤレス接続は、Bluetoothリンクを含む、請求項16に記載の方法。
【0083】
18.前記識別情報を出力するステップは、前記ソースデバイスの複数のSIMの各々についてそれぞれの識別情報を出力するステップを含む、請求項14~17のいずれか1項に記載の方法。
【0084】
19.1つ以上の通信モジュールと、請求項14~18に記載の方法を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサとを備える、ソースデバイス。
【0085】
20.命令を含むコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令は、ソースデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項14~18に記載の方法を実行させる、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【0086】
一例として、限定ではなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、もしくはその他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくはその他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形で格納するために使用でき、コンピュータがアクセス可能なその他の記憶媒体を含むことができる。また、任意の接続が、適切に、コンピュータ読み取り可能な媒体と称される。たとえば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を利用して、ウェブサイト、サーバ、またはその他の離れたソースから命令が送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。しかしながら、1つおよび複数のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体ならびにデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、またはその他の一時的な媒体を含まないが、その代わりに、非一時的な有形の記憶媒体を対象とすることを理解されたい。ディスク(diskまたはdisc)は、本明細書において使用するとき、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザーディスク(登録商標)(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピーディスク(floppy disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(Blu-ray(登録商標) disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。また、上記の組み合わせは、コンピュータ読み取り可能な媒体の範囲に含まれる。
【0087】
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他の等価な集積または離散論理回路など、1つ以上のプロセッサによって実行されてもよい。よって、用語「プロセッサ」は、本明細書において使用するとき、前述の構造のいずれか、または本明細書に記載する技術の実装に適したその他の構造を指すとする。これに加えて、いくつかの態様において、本明細書に記載する機能は、専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュールに含めて提供されてもよい。また、技術は、1つ以上の回路または論理素子として完全に実装することができる。
【0088】
本開示の技術は、ワイヤレス受話器、集積回路(IC)またはICのセット(たとえば、チップセット)を含む、多種多様のデバイスまたは装置として実装されてもよい。様々なコンポーネント、モジュール、またはユニットは、本開示において、開示の技術を実行するように構成されたデバイスの機能面を強調するために説明されたが、互いに異なるハードウェアユニットによる実現を必ずしも必要とするわけではない。むしろ、上述したように、様々なユニットを組み合わせてハードウェアユニットにしてもよく、また、適したソフトウェアおよび/またはファームウェアとともに、上述したような1つ以上のプロセッサを含む相互動作可能なハードウェアユニットの集合によって提供してもよい。
【0089】
様々な実施の形態を説明した。これらのおよびその他の実施の形態は、添付の特許請求の範囲に含まれる。