IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クアルコム,インコーポレイテッドの特許一覧

特許7196185eNBトンネリングに基づくeV2X Mode 3動作
<>
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図1
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図2
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図3
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図4
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図5
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図6
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図7
  • 特許-eNBトンネリングに基づくeV2X  Mode  3動作 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】eNBトンネリングに基づくeV2X Mode 3動作
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/12 20180101AFI20221219BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221219BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20221219BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20221219BHJP
   H04W 4/40 20180101ALI20221219BHJP
【FI】
H04W76/12
H04W72/04
H04W36/14
H04W36/08
H04W4/40
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020546404
(86)(22)【出願日】2019-01-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 US2019014933
(87)【国際公開番号】W WO2019173004
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】62/641,053
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/255,594
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ホン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】スディール・クマール・バゲル
(72)【発明者】
【氏名】ジビン・ウ
(72)【発明者】
【氏名】ミカエラ・ヴァンダヴィーン
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
(72)【発明者】
【氏名】カピル・グラティ
【審査官】望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-523887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00-H04W99/00
H04B7/24-H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信の方法であって、
第1のユーザ機器(UE)において、第1の通信ネットワークの第1の基地局(BS)とのネットワーク接続を確立するステップと、
前記第1の通信ネットワークの第1のBSを通じて第2の通信ネットワークの第2のBSにトンネリングすることによって、前記第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信するステップであって、前記スケジューリング要求が、LTEデバイス間モードで動作するかまたはNRデバイス間モードで動作するかを示す指示を含む、ステップと、
前記スケジューリング要求に応答して、第2のUEと通信するように前記第1のUEを構成するための情報を、前記ネットワーク接続を介して前記第1のBSから受信するステップと、
前記受信された情報を使用して前記第1のUEを構成するステップと、
前記第2の通信ネットワークにおける前記通信リソースを使用してメッセージを前記第2のUEに直接送信するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1のBSから、前記第2のBSが予約されたネットワークリソースを前記第1のUEのために割り振ったことを示す通知を受信するステップと、
前記第2のBSのカバレージエリアに入ると、前記第2の通信ネットワーク内の前記第2のBSとのネットワーク接続をアクティブ化するために、割り振られた前記予約されたネットワークリソースを使用してアクティブ化メッセージを前記第2のBSに送信するステップと、
前記第2のUEと通信するためにスケジューリング要求を前記第2のBSに直接送信するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記スケジューリング要求が、無線リソース制御情報または媒体アクセス制御情報を含み、
前記第1のUEを構成するための前記情報が、ダウンリンク制御情報を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記スケジューリング要求が、通常の送信時間間隔(TTI)または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)用のTTIのうちの少なくとも1つに対する要求を含み、
前記報が、前記スケジューリング要求に応じて、通常のTTI用のニューラジオビークルツーエブリシング無線ネットワーク一時識別子(NR V2X RNTI)またはURLLC用のNR V2X RNTIのうちの少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の通信ネットワークが、ロングタームエボリューションネットワークであり、
前記第2の通信ネットワークが、ニューラジオネットワークである、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ワイヤレストンネル通信の方法であって、
第1の通信ネットワークの第1の基地局(BS)において、ユーザ機器(UE)とのネットワーク接続を確立するステップと、
前記UEから第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を受信するステップであって、前記スケジューリング要求が、LTEデバイス間モードで動作するかまたはNRデバイス間モードで動作するかを示す指示を含む、ステップと、
前記スケジューリング要求を前記第2の通信ネットワークの第2のBSに転送するステップと、
前記UEが前記第2の通信ネットワークを介して第2のUEと通信するための情報を前記第2のBSから受信するステップと、
前記情報を前記UEに転送するステップと
を含む、方法。
【請求項7】
前記スケジューリング要求が、無線リソース制御情報または媒体アクセス制御情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記UEのための前記情報が、ダウンリンク制御情報を含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記スケジューリング要求が、通常の送信時間間隔(TTI)または超高信頼低レイテンシ通信(URLLC)用のTTIのうちの少なくとも1つに対する要求を含み、
前記報が、前記スケジューリング要求に応じて、通常のTTI用のニューラジオビークルツーエブリシング無線ネットワーク一時識別子(NR V2X RNTI)またはURLLC用のNR V2X RNTIのうちの少なくとも1つを含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
物理ダウンリンク制御チャネルを介してスケジューリング割当てリソースロケーションを示すダウンリンク制御情報を前記UEに送信するステップをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の通信ネットワークが、ロングタームエボリューションネットワークであり、
前記第2の通信ネットワークが、ニューラジオネットワークである、
請求項6に記載の方法。
【請求項11】
ワイヤレス通信の方法であって、
第1の通信ネットワーク内の第1の基地局(BS)において、ユーザ機器(UE)から前記第1の通信ネットワークに対する構成要求を受信するステップであって、前記構成要求が、LTEデバイス間モードで動作するかまたはNRデバイス間モードで動作するかを示す指示を含み、前記構成要求が、第2の通信ネットワーク内の第2のBSによって中継される、ステップと、
前記構成要求に応答して、前記第2のBSを通じて前記UEにトンネリングすることによって構成情報を送信するステップであって、前記UEが、第1のBSのカバレージエリアの外にある、ステップと
を含む、方法。
【請求項12】
前記第1のBSにおいて、前記UEとの仮想無線インターフェースリンクを確立するステップと、
前記UEが前記カバレージエリアに入る前に前記UEのための通信リソースを予約するステップと、
前記第2のBSを通じて前記UEにトンネリングすることによって、前記予約されたネットワークリソースを前記UEに通知する情報を送信するステップと、
前記UEが前記カバレージエリアに入ったという指示を受信するステップと、
前記UEが前記カバレージエリアに入ったことに応答して、前記予約されたネットワークリソースを前記UEに割り振るステップと
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記指示が、前記UEが前記カバレージエリアに入った後に前記UEによって前記第1のBSに直接送られる、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ワイヤレス通信のための装置であって、
メモリと、
トランシーバと、
前記メモリおよび前記トランシーバに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記1つまたは複数のプロセッサが、請求項1から13のうちのいずれか一項に記載の方法を実行するように構成される、装置
【請求項15】
命令を記憶したコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、ワイヤレス通信のための装置の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサに、請求項1から13のうちのいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により組み込まれる、「EV2X Mode 3 Operation Based on eNB Tunneling」と題する2018年3月9日に出願された米国仮特許出願第62/641,053号、および「EV2X Mode 3 Operation Based on eNB Tunneling」と題する2019年1月23日に出願された米国特許出願第16/255,594号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般にワイヤレス通信ネットワークに関し、より詳細には、拡張ビークルツーエブリシング(eV2X:enhanced vehicle-to-everything)通信のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどの様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、時間、周波数、および電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムであり得る。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA(登録商標))システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、およびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システムを含む。
【0004】
これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを提供するために、様々な電気通信規格において採用されている。たとえば、(ニューラジオ(NR)と呼ばれることがある)第5世代(5G)ワイヤレス通信技術は、現行のモバイルネットワーク世代に関する多様な使用シナリオおよびアプリケーションを拡張し、サポートするように想定されている。一態様では、5G通信技術は、マルチメディアコンテンツ、サービスおよびデータにアクセスするための人間中心の使用事例に対処する拡張モバイルブロードバンドと、レイテンシおよび信頼性についてのいくつかの仕様を有する超高信頼低レイテンシ通信(URLLC:ultra-reliable-low latency communications)と、非常に多数の被接続デバイスおよび比較的少量の遅延に影響されない情報の送信を可能にすることができるマッシブマシンタイプ通信とを含むことができる。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増加し続けるにつれて、NR通信技術以降におけるさらなる改善が望まれ得る。
【0005】
eV2X通信を利用するとき、ユーザ機器(UE)は、NRワイヤレス通信技術を介して他のUEと直接通信し得る。UEによって使用される無線リソースは、gNBとしても知られているNR基地局(BS)によって割り振られ得る。しかしながら、UEは、eV2X通信を利用する前に、gNBに接続することができない場合がある。たとえば、UEは、ビークルツーエブリシング(V2X)通信用のNRデバイス間インターフェース(PC5)をスケジュールするために利用可能なNR無線インターフェース(Uu)リンクを有しない場合がある。UEに接続しなければ、gNBは、無線リソースをUEに適切に割り振ることができない場合がある。したがって、無線リソース割振りにおける改善が望ましい場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下は、1つまたは複数の態様の基本的理解を与えるために、そのような態様の簡略化された概要を提示する。この概要は、すべての企図される態様の包括的な概説ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでもなく、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化された形で提示することである。
【0007】
本開示の一態様は、第1のUEにおいて、第1の通信ネットワークの第1のBSとのネットワーク接続を確立するステップと、第1の通信ネットワークの第1のBSを通じて第2の通信ネットワークの第2のBSにトンネリングすることによって、第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信するステップと、スケジューリング要求に応答して、第2のUEと通信するように第1のUEを構成するための情報を、ネットワーク接続を介して第1のBSから受信するステップと、受信された情報を使用して第1のUEを構成するステップと、第2の通信ネットワークにおける通信リソースを使用してメッセージを第2のUEに直接送信するステップとを行うための方法を含む。
【0008】
本開示の一態様は、メモリと、トランシーバと、1つまたは複数のプロセッサとを有するシステムを含み、1つまたは複数のプロセッサは、第1のUEにおいて、第1の通信ネットワークの第1のBSとのネットワーク接続を確立するステップと、第1の通信ネットワークの第1のBSを通じて第2の通信ネットワークの第2のBSにトンネリングすることによって、第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信するステップと、スケジューリング要求に応答して、第2のUEと通信するように第1のUEを構成するための情報を、ネットワーク接続を介して第1のBSから受信するステップと、受信された情報を使用して第1のUEを構成するステップと、第2の通信ネットワークにおける通信リソースを使用してメッセージを第2のUEに直接送信するステップとを実行するように構成される。
【0009】
本開示の一態様は、1つまたは複数のプロセッサに、第1のUEにおいて、第1の通信ネットワークの第1のBSとのネットワーク接続を確立することと、第1の通信ネットワークの第1のBSを通じて第2の通信ネットワークの第2のBSにトンネリングすることによって、第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信することと、スケジューリング要求に応答して、第2のUEと通信するように第1のUEを構成するための情報を、ネットワーク接続を介して第1のBSから受信することと、受信された情報を使用して第1のUEを構成することと、第2の通信ネットワークにおける通信リソースを使用してメッセージを第2のUEに直接送信することとを実行させるためのコードを有するコンピュータ可読媒体を含む。
【0010】
本開示の態様は、第1の通信ネットワークの第1のBSにおいて、UEとのネットワーク接続を確立するステップと、UEから第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を受信するステップと、スケジューリング要求を第2の通信ネットワークの第2のBSに転送するステップと、UEが第2の通信ネットワークを介して第2のUEと通信するための情報を第2のBSから受信するステップと、情報をUEに転送するステップとを行うための方法を含む。
【0011】
本開示の態様は、メモリと、トランシーバと、1つまたは複数のプロセッサとを有するシステムを含み、1つまたは複数のプロセッサは、第1の通信ネットワークの第1のBSにおいて、UEとのネットワーク接続を確立するステップと、UEから第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を受信するステップと、スケジューリング要求を第2の通信ネットワークの第2のBSに転送するステップと、UEが第2の通信ネットワークを介して第2のUEと通信するための情報を第2のBSから受信するステップと、情報をUEに転送するステップとを実行するように構成される。
【0012】
本開示の態様は、1つまたは複数のプロセッサに、第1の通信ネットワークの第1のBSにおいて、UEとのネットワーク接続を確立することと、UEから第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を受信することと、スケジューリング要求を第2の通信ネットワークの第2のBSに転送することと、UEが第2の通信ネットワークを介して第2のUEと通信するための情報を第2のBSから受信することと、情報をUEに転送することとを実行させるためのコードを有するコンピュータ可読媒体を含む。
【0013】
本開示のいくつかの態様は、第1の通信ネットワーク内の第1のBSにおいて、UEから第1の通信ネットワークに対する構成要求を受信するステップであって、構成要求が、第2の通信ネットワーク内の第2のBSによって中継される、ステップと、構成要求に応答して、第2のBSを通じてUEにトンネリングすることによって構成情報を送信するステップであって、UEが、第1のBSのカバレージエリアの外にある、ステップとを行うための方法を含む。
【0014】
本開示のいくつかの態様は、メモリと、トランシーバと、1つまたは複数のプロセッサとを有するシステムを含み、1つまたは複数のプロセッサは、第1の通信ネットワーク内の第1のBSにおいて、UEから第1の通信ネットワークに対する構成要求を受信するステップであって、構成要求が、第2の通信ネットワーク内の第2のBSによって中継される、ステップと、構成要求に応答して、第2のBSを通じてUEにトンネリングすることによって構成情報を送信するステップであって、UEが、第1のBSのカバレージエリアの外にある、ステップとを実行するように構成される。
【0015】
本開示のいくつかの態様は、1つまたは複数のプロセッサに、第1の通信ネットワーク内の第1のBSにおいて、UEから第1の通信ネットワークに対する構成要求を受信することであって、構成要求が、第2の通信ネットワーク内の第2のBSによって中継される、ことと、構成要求に応答して、第2のBSを通じてUEにトンネリングすることによって構成情報を送信することであって、UEが、第1のBSのカバレージエリアの外にある、こととを実行させるためのコードを有するコンピュータ可読媒体を含む。
【0016】
上記の目的および関係する目的の達成のために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面は、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載している。しかしながら、これらの特徴は、様々な態様の原理が用いられ得る様々な方法のうちのほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【0017】
開示する態様について、開示する態様を限定するためではなく例示するために提供される添付の図面に関して以下で説明し、同様の名称は同様の要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】少なくとも1つのユーザ機器(UE)を含むワイヤレス通信ネットワークの一例の概略図である。
図2】V2X通信のためのリソース要求をトンネリングするためのワイヤレス通信ネットワークの一例の概略図である。
図3】V2X通信のためのワイヤレス通信ネットワークの一例の概略図である。
図4】トンネリング手順の少なくとも一部分を含む、UEによるワイヤレス通信の方法の一例のフローチャートである。
図5】トンネリング手順の少なくとも一部分を含む、BSによるワイヤレス通信の方法の一例のフローチャートである。
図6】UEの一例の概略図である。
図7】基地局の一例の概略図である。
図8】トンネリング手順の少なくとも一部分を含む、BSによるワイヤレス通信の方法の一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成について説明するものであり、本明細書で説明する概念が実践され得る唯一の構成を表すものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしに実践され得ることは、当業者に明らかであろう。いくつかの事例では、そのような概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造およびコンポーネントがブロック図の形態で示される。
【0020】
次に、様々な装置および方法を参照しながら、電気通信システムのいくつかの態様が提示される。これらの装置および方法について、以下の詳細な説明において説明し、様々なブロック、コンポーネント、回路、プロセス、アルゴリズムなど(「要素」と総称される)によって添付の図面に示す。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
【0021】
例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」として実装され得る。プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、中央処理ユニット(CPU)、アプリケーションプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、ベースバンドプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアを含む。処理システムの中の1つまたは複数のプロセッサは、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれ以外の名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアコンポーネント、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるべきである。
【0022】
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、コンピュータ記憶媒体などのコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体上で1つまたは複数の命令またはコードとして符号化され得る。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、他の磁気ストレージデバイス、上述のタイプのコンピュータ可読媒体の組合せ、または、コンピュータによってアクセスされ得る命令もしくはデータ構造の形態のコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用され得る任意の他の媒体を備え得る。
【0023】
5G eV2X UE(以下で「UE」と呼ばれる)は、ロングタームエボリューション(LTE)ビークルツーエブリシング(V2X)無線とNR V2X無線の両方をサポートし得る。UEが発展型地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)カバレージ下にあるとき、ネットワークは、Mode 3動作(すなわち、スケジュールされたリソース割振り)を使用するようにUEを構成し得る。したがって、V2Xを動作させるために、UEは、eNBとしても知られているBSを使用して、LTE PC5 V2X動作とNR PC5 V2X動作の両方をスケジュールし得る。これは、eNBがgNBとの接続を有する場合に、すなわち、デュアル接続性(EN-DC)モードで動作するために、実現され得る。
【0024】
NR PC5 Mode 3動作の場合、3つのプロトコル、すなわち、NR PC5動作パラメータおよびリソースのサイドリンク構成のための無線リソース制御(RRC)、UEのスケジューリング要求のためのバッファステータス報告(BSR)などの媒体アクセス制御(MAC)、およびスケジューリング割当て(SA)リソースロケーションを示すためのダウンリンク制御情報(DCI-5)が使用され得る。RRCレイヤメッセージおよびMACレイヤメッセージは、リソーススケジューリングを処理するために、LTEシグナリングを介してgNBに向かってトンネリングされ得る。DCI-5は、拡張物理ダウンリンク制御チャネル(ePDCCH)を介して情報を送ることによって、eNBによって処理され得る。
【0025】
UEがeNBとのLTE接続を維持するとき、V2X動作のためのNR PC5スケジューリング要求および/または構成情報は、eNBを介してgNBにトンネリングされ得る。トンネリング動作を使用することによって、UEとgNBとの間のオーバージエア(OTA)NR Uu接続が確立されないことがある。さらに、NR V2X PC5動作はスケジューリング要求および/または構成情報をトンネリングに依拠するので、gNBによって管理されるOTAリソースがNR PC5動作に使用されない。さらに、UEは、gNBのカバレージを越えていることがあり、したがって、V2X PC5動作の準備をするときにgNBのセルのOTAリソースを利用しない。
【0026】
いくつかの状況では、トンネリング動作は、遅延のせいで、NR V2X動作のためのURLLC要件を満たすことができない場合がある。サイドリンク構成では、X2リンク品質(eNB-gNB)に基づいて、UEはMode 3動作用のサービス品質(QoS)レベル上限(たとえば、5QI)で構成されることがあり、Mode 4(すなわち、分散スケジューリング)リソースで構成されることもある。通信が上限を越えるQoSレベルを要求する場合、UEは、Mode 4で動作するために、構成されたMode 4リソースを使用し得る。
【0027】
他の実装形態では、UEはgNBのカバレージに入ることがあり、URLLCは(トンネル動作の代わりに)gNBとのダイレクトモードを介してサポートされ得る。他の動作モードでは、たとえば、UEがgNBカバレージの外に出るとき、NR Uuリンクは実質的に確立されるが、INACTIVEモードOTAにされることがあり、gNBはトンネルド動作を介してスケジューリングを実行することがある。UEモビリティ/測定に基づいて、NR Uuリンクは、UEがgNBカバレージに入るときに再びアクティブ化されることがあり、ダイレクト動作は、URLLCレベルQoSが望まれる場合にサポートされ得る。
【0028】
NR PC5 V2X Mode 3動作のためのeNBトンネルドスケジューリングの間、eNBは、たとえば、システム情報ブロック(SIB)において、NR PC5動作のための特定の情報をブロードキャストし得る。それに応答して、UEは、RRC構成要求(たとえば、SLUEInfo)メッセージにおいて、LTE PC5モードで動作するかまたはNR PC5モードで動作するかを示し得る。NR PC5構成要求(たとえば、NR-SLUEInfo)は、LTE SLUEInfoメッセージ内に新しい情報要素(IE)として埋め込まれ得る。eNBは、SLUEInfoメッセージのNR PC5部分(たとえば、NR-SLUEInfo)をgNBに転送し得る。それに応答して、gNBは、対応する構成を提供してMode 3動作を準備し、X2インターフェースを介して構成情報をeNBに送り返し得る。eNBは、LTE PC5構成とともに、RRCConnectionReconfigurationメッセージの一部としてgNBからの応答を含め、UEに送り得る。NR-SLUEInfoメッセージにおいて、UEは、NR PC5について、UEが通常の送信時間間隔(TTI)を望むか、URLLCを望むか、または両方を望むかを示し得る。この要求とともに、UEは対応する5QI要件について通知し得る。RRCConnectionReconfigurationメッセージにおいて、eNBはNR-PC5リソース要求に対する許可で応答し得る。さらに、メッセージはまた、通常のTTI用のNR V2X無線ネットワーク一時識別子(RNTI)および/またはURLLC用のNR V2X RNTIを提供し得る。eNBはまた、NR PC5 V2XのためのBSRにおいて使用されるべき、通常のTTIおよびURLLC用の論理チャネル識別子(LCID)マッピングを提供し得る。代替的に、NR-SLUEInfoメッセージおよびNR-RRCReconfigurationメッセージは、eNBを介して、たとえば、シグナリング無線ベアラ1(SRB1)を介してトンネリングされる別個のNR RRCメッセージとしてUEに送られ得る。
【0029】
リソースを要求するとき、UEは、UEがLTE PC5のためのリソースを必要とする場合はレガシーBSR(たとえば、LTEのための既存のBSR)をeNBに送り、UEがNR V2Xのみのためのリソースを必要とするかまたはNR V2XおよびLTEのためのリソースを同時に必要とする場合は新しいBSRを送り得る。新しいBSRは、本開示の一態様によるLTE通信ネットワークのためのBSRであってもよく、LTE BSRとNR-BSRの両方を含む。新しいBSRは、LTE PC5通信、NR PC5通信、またはLTE PC5通信とNR PC5通信の両方のためのスケジューリングおよび/または構成情報を要求するときに、UEによって使用され得る。新しいBSRにおいて、NR V2X部分は、gNBに転送されることになるIEとして埋め込まれてもよく、代替的に、NR BSRは、gNBに転送されるべきトランスペアレントコンテナとして、新しいLTE BSRに追加されてもよい。eNBは、どのリソースが割り当てられるかに応じて、TTI用のNR V2X RNTIまたはURLLC用のNR V2X RNTIとスクランブルされたDCI-5を有する拡張物理ダウンリンク制御チャネルe-PDCCHにおける送信のためのリソースを割り当て得る。gNBは、UEに割り振られるリソースを決定するために、BSR(またはNR-BSR)情報のNR V2X部分に依拠し得る。最後に、gNBは、NR PC5部分のDCI-5について、X2を介してeNBに通知し得る。
【0030】
潜在的なトンネル遅延に対処するとき、少なくとも2つのオプションがある。1つのオプションはトンネリング動作をサポートすることであり、eNBはeNBとgNBとの間のX2高速リンク(または統合gNB)を保証する。eNBが高速リンクを保証することができない場合、eNBはSIBにおいてNR V2X Mode 3のサポートを示さないことがある。別のオプションは、構成の間に、たとえば、RRCConnectionReconfigurationメッセージまたはNR-RRCReconfigurationメッセージにおいて、gNBおよび/またはeNBが、たとえば、BSRをeNBに送ることによって、X2リンクによってサポートされ得るQoSの所定のレベルまでは、トンネリングされたMode 3動作を使用するようにUEに命令する、ということである。リソースプールは、QoSニーズがX2リンクを使用することによってサポートされるレベルを超えるときに(BSRなしに)Mode 4で動作するために、UEに提供され得る。
【0031】
いくつかの状況では、UEは、gNBカバレージを出入りするときに、INACTIVEモードとACTIVEモードとの間で切り替え得る。UEがgNBカバレージの外にあるとき、NR UuリンクはgNBによって実質的に確立されるが、INACTIVEモードにされ得る。ここで、gNBは、eNBを通じてトンネリングされたメッセージを介してMode 3動作のNR PC5 V2Xのためのスケジューリングを実行することになる。さらに、gNBは、UEがgNBカバレージに戻った場合のUEのV2X動作のために、いくつかのRACH様リソースを確保し得る。gNBは、eNBを介して、またはUEにトンネリングされるNR RRCメッセージを介して、そのようなRACH様リソースをUEに通知し得る。UEがgNBカバレージに再び入るとき、UEは、事前予約されたリソースを介してNR Uuリンクをアクティブ化してNR PC5動作を可能にするために、RRCメッセージ(たとえば、SRB3)をgNBに直接送る。代替的に、gNBは、eNB指示(たとえば、測定報告またはLTE SRB1においてトンネリングされたNR RRCシグナリング)に基づいて、事前予約されたリソースをアクティブ化し得る。
【0032】
いくつかの実装形態では、UEがgNBのカバレージの外にあるが、eNBのカバレージ内にあるとき、UEおよびgNBはトンネリングによってeNBを介して通信し得る。特に、UEは、別のデバイスとのV2X通信に使用されるリソースを受信するためにトンネリング動作に依拠し得る。
【0033】
図1を参照すると、本開示の様々な態様によれば、ワイヤレス通信ネットワーク100は、BS105との間でメッセージを送る/受信するなど、BS105と通信するように構成された通信コンポーネント150を備えたモデム140を含む、少なくとも1つのUE110を含む。BS105は、たとえば、gNBまたはeNBであり得る。モデム140は、別のUE110とのLTEまたはNR eV2X通信のためにUE110を準備するように構成された構成コンポーネント152を含み得る。
【0034】
いくつかの実装形態では、BS105のモデム160は、メッセージ、たとえば、構成情報をUE110に送信するように構成された通信コンポーネント170を含む。モデム160は、LTEまたはNR eV2X通信を介して通信するために1つまたは複数のUE110のための無線リソースを割り振るスケジューリングコンポーネント172を含み得る。モデム160は、リソース要求と構成情報とを含む1つまたは複数のメッセージを生成するメッセージコンポーネント174を含み得る。
【0035】
基地局105のモデム160は、セルラーネットワーク、Wi-Fiネットワーク、または他のワイヤレスネットワークおよびワイヤードネットワークを介して他の基地局105およびUE110と通信するように構成され得る。UE110のモデム140は、セルラーネットワーク、Wi-Fiネットワーク、または他のワイヤレスネットワークおよびワイヤードネットワークを介して基地局105と通信するように構成され得る。モデム140、160は、データパケットを受信および送信し得る。
【0036】
基地局105およびUE110は、発展型パケットコア(EPC)180または第5世代コア(5GC)190を有するネットワークを介して通信し得る。EPC180または5GC190は、ユーザ認証、アクセス許可、追跡、インターネットプロトコル(IP)接続性、および他のアクセス機能、ルーティング機能、またはモビリティ機能を提供し得る。4G LTE(発展型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と総称される)のために構成された基地局105は、バックホールリンク132(たとえば、S1など)を通じてEPC180とインターフェースし得る。5G NR(次世代RAN(NG-RAN)と総称される)のために構成された基地局105は、バックホールリンク134を通じて5GC190とインターフェースし得る。他の機能に加えて、基地局105は、以下の機能、すなわち、ユーザデータの転送、無線チャネル暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配、NASノード選択、同期、無線アクセスネットワーク(RAN)共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配信のうちの1つまたは複数を実行し得る。基地局105は、バックホールリンク132、134(たとえば、X2インターフェース)を介して直接または間接的に(たとえば、EPC180または5GC190を通じて)互いと通信し得る。バックホールリンク132、134は、ワイヤード通信リンクまたはワイヤレス通信リンクであり得る。
【0037】
基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE110とワイヤレス通信し得る。基地局105の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア130に通信カバレージを提供し得る。いくつかの例では、基地局105は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、アクセスノード、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、gNB、ホームノードB、ホームeノードB、リレー、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、送信受信ポイント(TRP)、または何らかの他の適切な用語で呼ばれることがある。基地局105のための地理的カバレージエリア130は、カバレージエリアの一部分のみを構成するセクタまたはセル(図示せず)に分割され得る。ワイヤレス通信ネットワーク100は、異なるタイプの基地局105(たとえば、以下で説明するマクロ基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。加えて、複数の基地局105は、複数の通信技術(たとえば、5G(ニューラジオまたは「NR」)、第4世代(4G)/LTE、3G、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)など)のうちの異なる通信技術に従って動作することがあり、したがって、異なる通信技術のための重複する地理的カバレージエリア130があり得る。
【0038】
いくつかの例では、ワイヤレス通信ネットワーク100は、NRもしくは5G技術、LTEもしくはLTEアドバンスト(LTE-A)もしくはMuLTEfire技術、Wi-Fi技術、Bluetooth(登録商標)技術、または任意の他の長距離もしくは短距離ワイヤレス通信技術を含む通信技術のうちの1つまたは任意の組合せであり得るか、またはそれらを含み得る。LTE/LTE-A/MuLTEfireネットワークでは、発展型ノードB(eNB)という用語は、一般に基地局105を表すために使用され得るが、UEという用語は、一般にUE110を表すために使用され得る。ワイヤレス通信ネットワーク100は、異なるタイプのeNBが様々な地理的領域にカバレージを提供する異種技術ネットワークであり得る。たとえば、各eNBまたは基地局105は、マクロセル、スモールセル、または他のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。「セル」という用語は、文脈に応じて、基地局、基地局に関連付けられたキャリアもしくはコンポーネントキャリア、またはキャリアもしくは基地局のカバレージエリア(たとえば、セクタなど)を表すために使用され得る3GPP用語である。
【0039】
マクロセルは、一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUE110による無制限アクセスを可能にし得る。
【0040】
スモールセルは、マクロセルと比較して、マクロセルと同じまたはマクロセルとは異なる周波数帯域(たとえば、認可、無認可など)で動作し得る、送信電力が比較的低い基地局を含み得る。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーすることができ、ネットワークプロバイダのサービスに加入しているUE110による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルも、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連付けを有するUE110(たとえば、制限付きアクセスの場合、自宅内のユーザのためのUE110を含み得る、基地局105の限定加入者グループ(CSG)内のUE110など)による制限付きアクセスおよび/または無制限アクセスを提供し得る。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数(たとえば、2つ、3つ、4つなど)のセル(たとえば、コンポーネントキャリア)をサポートし得る。
【0041】
様々な開示する例のうちのいくつかに適応し得る通信ネットワークは、階層化プロトコルスタックに従って動作するパケットベースのネットワークであってもよく、ユーザプレーンにおけるデータは、IPに基づいてもよい。ユーザプレーンプロトコルスタック(たとえば、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)、無線リンク制御(RLC)、MACなど)は、論理チャネルを介して通信するためにパケットのセグメント化および再アセンブリを実行し得る。たとえば、MACレイヤは、優先処理と、トランスポートチャネルへの論理チャネルの多重化とを実行し得る。MACレイヤはまた、MACレイヤにおける再送信を行ってリンク効率を改善するために、ハイブリッド自動再送/要求(HARQ)を使用し得る。制御プレーンでは、RRCプロトコルレイヤは、UE110と基地局105との間のRRC接続の確立、構成、および維持を行い得る。RRCプロトコルレイヤはまた、ユーザプレーンデータのための無線ベアラのEPC180または5GC190サポートに使用され得る。物理(PHY)レイヤにおいて、トランスポートチャネルは物理チャネルにマッピングされ得る。
【0042】
UE110はワイヤレス通信ネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UE110は固定またはモバイルであってもよい。UE110はまた、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の適切な用語を含んでもよく、または当業者によってそのように呼ばれることがある。UE110は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、スマートウォッチ、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、エンターテインメントデバイス、車両コンポーネント、顧客構内機器(CPE)、またはワイヤレス通信ネットワーク100において通信することが可能な任意のデバイスであってもよい。UE110のいくつかの非限定的な例は、セッション開始プロトコル(SIP)フォン、衛星ラジオ、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲームコンソール、スマートデバイス、ウェアラブルデバイス、車両、電気メーター、ガスポンプ、大型もしくは小型の調理家電、ヘルスケアデバイス、インプラント、センサー/アクチュエータ、ディスプレイ、または任意の他の同様の機能デバイスを含み得る。加えて、UE110は、いくつかの態様では、ワイヤレス通信ネットワーク100または他のUEとまれに通信し得る、モノのインターネット(IoT)および/またはマシンツーマシン(M2M)タイプのデバイス、たとえば、(たとえば、ワイヤレスフォンと比較して)低電力、低データレートタイプのデバイスであってもよい。IoTデバイスのいくつかの例は、パーキングメーター、ガスポンプ、トースター、車両、および心臓モニタを含み得る。UE110は、マクロeNB、スモールセルeNB、マクロgNB、スモールセルgNB、中継基地局、および他のネットワーク機器を含む、様々なタイプの基地局105
およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
【0043】
いくつかの実装形態では、UE110は、他のUE110、たとえば、他の車両とV2X通信技術を介して通信するように構成された車両であってもよい。
【0044】
UE110は、1つまたは複数の基地局105と1つまたは複数のワイヤレス通信リンク135を確立するように構成され得る。ワイヤレス通信ネットワーク100内に示されているワイヤレス通信リンク135は、UE110から基地局105へのアップリンク(UL)送信、または基地局105からUE110へのダウンリンク(DL)送信を搬送し得る。ダウンリンク送信は順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は逆方向リンク送信と呼ばれることもある。各ワイヤレス通信リンク135は、1つまたは複数のキャリアを含むことがあり、各キャリアは、上記で説明した様々な無線技術に従って変調された複数のサブキャリア(たとえば、異なる周波数の波形信号)から構成される信号であり得る。各被変調信号は、異なるサブキャリア上で送られることがあり、制御情報(たとえば、基準信号、制御チャネルなど)、オーバーヘッド情報、ユーザデータなどを搬送し得る。一態様では、ワイヤレス通信リンク135は、(たとえば、対スペクトルリソースを使用する)周波数分割複信(FDD)動作または(たとえば、不対スペクトルリソースを使用する)時分割複信(TDD)動作を使用して双方向通信を送信し得る。FDD(たとえば、フレーム構造タイプ1)およびTDD(たとえば、フレーム構造タイプ2)に対するフレーム構造が定義され得る。さらに、いくつかの態様では、ワイヤレス通信リンク135は、1つまたは複数のブロードキャストチャネルを表し得る。
【0045】
ワイヤレス通信ネットワーク100のいくつかの態様では、基地局105またはUE110は、アンテナダイバーシティ方式を採用して基地局105とUE110との間の通信品質および信頼性を改善するための複数のアンテナを含み得る。追加または代替として、基地局105またはUE110は、同じまたは異なるコード化データを搬送する複数の空間レイヤを送信するためにマルチパス環境を利用し得る、多入力多出力(MIMO)技法を採用し得る。
【0046】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、複数のセルまたはキャリア上での動作、すなわち、キャリアアグリゲーション(CA)またはマルチキャリア動作と呼ばれることがある特徴をサポートし得る。キャリアは、コンポーネントキャリア(CC)、レイヤ、チャネルなどと呼ばれることもある。「キャリア」、「コンポーネントキャリア」、「セル」、および「チャネル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。UE110は、キャリアアグリゲーションのために、複数のダウンリンクCCと、1つまたは複数のアップリンクCCとで構成され得る。キャリアアグリゲーションは、FDDコンポーネントキャリアとTDDコンポーネントキャリアの両方とともに使用され得る。通信リンク135は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用し得る。基地局105および/またはUE110は、各方向における送信に使用される合計Yx MHz(x個のコンポーネントキャリア)までのキャリアアグリゲーションにおいて割り振られたキャリア当たりY MHz(たとえば、5、10、15、20、30、50、100、200、400MHzなど)までの帯域幅のスペクトルを使用し得る。キャリアは、互いに隣接することも、隣接しないこともある。キャリアの割振りは、DLおよびULに関して非対称であってもよい(たとえば、DL用にUL用よりも多数または少数のキャリアが割り振られてもよい)。コンポーネントキャリアは、1次コンポーネントキャリアと、1つまたは複数の2次コンポーネントキャリアとを含み得る。1次コンポーネントキャリアは1次セル(PCell)と呼ばれることがあり、2次コンポーネントキャリアは2次セル(SCell)と呼ばれることがある。
【0047】
いくつかのUE110は、デバイス間(D2D)通信リンク138を使用して、互いと通信し得る。D2D通信リンク138は、DL/UL WWANスペクトルを使用し得る。D2D通信リンク138は、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、および物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)などの、1つまたは複数のサイドリンクチャネルを使用し得る。D2D通信は、たとえば、FlashLinQ、WiMedia、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、IEEE802.11規格に基づくWi-Fi、LTE、またはNRなどの、様々なワイヤレスD2D通信システムを通じたものであり得る。
【0048】
ワイヤレス通信ネットワーク100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)における通信リンクを介して、Wi-Fi技術に従って動作するUE110、たとえば、Wi-Fi局(STA)と通信している、Wi-Fi技術に従って動作する基地局105、たとえば、Wi-Fiアクセスポイントをさらに含み得る。無認可周波数スペクトルにおいて通信するとき、STAおよびAPは、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)またはリッスンビフォアトーク(LBT)手順を実行し得る。
【0049】
スモールセルは、認可および/または無認可周波数スペクトルにおいて動作し得る。無認可周波数スペクトルにおいて動作するとき、スモールセルは、NRを採用し、Wi-Fi APによって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトルにおいてNRを採用するスモールセルは、アクセスネットワークへのカバレージを拡大し、かつ/またはアクセスネットワークの容量を増加させることができる。
【0050】
基地局105は、スモールセルであろうとラージセル(たとえば、マクロ基地局)であろうと、eNB、gノードB(gNB)、または他のタイプの基地局を含み得る。いくつかの基地局105は、UE110との通信において、従来のサブ6GHzスペクトルで、ミリメートル波(mmW)周波数および/または準mmW周波数で動作し得る。gNBがmmWまたは準mmW周波数で動作するとき、gNBはmmW基地局と呼ばれることがある。極高周波(EHF:extremely high frequency)は、電磁スペクトルにおけるRFの一部である。EHFは、30GHzから300GHzの範囲および1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。準mmWは、100ミリメートルの波長を有し、3GHzの周波数まで及ぶことがある。超高周波(SHF:super high frequency)帯域は、3GHzから30GHzの間に及び、センチメートル波と呼ばれることもある。mmWおよび/または準mmW無線周波数帯域を使用する通信は、極めて高い経路損失および短い距離を有する。mmW基地局105は、極めて高い経路損失および短い距離を補償するために、UE110に対してビームフォーミングを利用し得る。
【0051】
非限定的な例では、EPC180は、モビリティ管理エンティティ(MME)181、他のMME182、サービングゲートウェイ183、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ184、ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM-SC)185、およびパケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ186を含み得る。MME181は、ホーム加入者サーバ(HSS)187と通信していることがある。MME181は、UE110とEPC180との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、MME181は、ベアラおよび接続管理を提供する。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、サービングゲートウェイ183を通じて転送され、サービングゲートウェイ183自体は、PDNゲートウェイ186に接続される。PDNゲートウェイ186は、UEのIPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ186およびBM-SC185は、IPサービス188に接続される。IPサービス188は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス、および/または他のIPサービスを含み得る。BM-SC185は、MBMSユーザサービスのプロビジョニングおよび配信のための機能を提供し得る。BM-SC185は、コンテンツプロバイダMBMS送信のためのエントリポイントとして働くことがあり、パブリックランドモバイルネットワーク(PLMN)内のMBMSベアラサービスを許可および開始するために使用されることがあり、MBMS送信をスケジュールするために使用されることがある。MBMSゲートウェイ184は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)エリアに属する基地局105にMBMSトラフィックを配信するために使用されることがあり、セッション管理(開始/停止)およびeMBMS関連の課金情報を収集することを担うことがある。
【0052】
5GC190は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)192、他のAMF193、セッション管理機能(SMF)194、ならびにユーザプレーン機能(UPF)195を含み得る。AMF192は、統合データ管理(UDM:Unified Data Management)196と通信していることがある。AMF192は、UE110と5GC190との間のシグナリングを処理する制御ノードである。一般に、AMF192は、QoSフローおよびセッション管理を提供する。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、UPF195を通じて転送される。UPF195は、UEのIPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。UPF195は、IPサービス197に接続される。IPサービス197は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス、および/または他のIPサービスを含み得る。
【0053】
図2を参照すると、ワイヤレスネットワーク200の一例は、eNB105a、第1のgNB105b、および第2のgNB105cを含む。eNB105aは、デュアル接続性基地局であり得る。eNB105aは、バックホールリンク125を使用して第1のgNB105bおよび第2のgNB105cと通信し得る。いくつかの例では、バックホールリンク125は、eNB105a、第1のgNB105b、および第2のgNB105cの間のワイヤード通信リンクおよび/またはワイヤレス通信リンクを含む、X2バックホールリンクであり得る。eNB105a、第1のgNB105b、および第2のgNB105cはそれぞれ、カバレージエリア130a、130b、130cを含む。カバレージエリア130a、130b、130cは、それぞれ、eNB105a、第1のgNB105b、および第2のgNB105cの送信範囲内に、eNB105a、第1のgNB105b、および第2のgNB105cの周りの領域を含み得る。いくつかの実装形態では、カバレージエリア130a、130b、130cは、完全に重複するか、部分的に重複するか、または重複を含まないことがある。ワイヤレスネットワーク200はまた、第1のUE110aおよび第2のUE110bを含む。第1のUE110aおよび第2のUE110bは、V2Xリンク126を介してワイヤレス通信するように構成された車両であり得る。V2Xリンク126は、D2D通信リンク138の1つのタイプであり得る。第1のUE110aおよび第2のUE110bは、たとえば、V2Xリンクを介して通信するために、図6のUE110などのハードウェアおよびソフトウェアを含み得る。ワイヤレスネットワーク200は、eNB105aが第1のUE110aと通信することを可能にするための第1のワイヤレス通信リンク135a、およびeNB105aが第2のUE110bと通信することを可能にするための第2のワイヤレス通信リンク135bを含み得る。
【0054】
いくつかの例では、第1のUE110aが第2のgNB105cのカバレージエリア130cの外にあるとき、第2のgNB105cは、第1のUE110aが第2のgNB105cとのダイレクト通信リンクを確立するのを妨げることがある。第2のgNB105cからNR PC5構成情報を受信するために、第1のUE110aは、eNB105aを通じて、トンネリング動作を介してリソース要求を送り、第2のgNB105cからトンネルを介して構成情報を受信することがある。トンネリング動作は、第2のgNB105cとカバレージエリア130cの外にある第1のUE110aとの間で交換されるべきデータのための代替経路を提供し得る。詳細には、トンネリング動作は、eNB105aが第2のgNB105cと第1のUE110aとの間で情報を中継することを含み得る。
【0055】
いくつかの実装形態では、第1のUE110aは、第1のワイヤレス通信リンク135aを介してeNB105aとワイヤレス通信し得る。いくつかの例では、eNB105aは、たとえば、SIBにおいて、NR PC5動作に関する情報をブロードキャストし得る。NR PC5情報を受信すると、第1のUE110aは、第1のUE110aがLTE PC5インターフェースを介して第2のUE110bと通信することを望むのかまたはNR PC5インターフェースを介して第2のUE110bと通信することを望むのかを示すSLUEInfoメッセージをeNB105aに送り返し得る。第1のUE110aがLTE PC5インターフェースのための無線リソースを要求する場合、eNB105aは、第2のUE110bと通信するためのリソースを第1のUE110aに直接割り振り得る。第1のUE110aがNR PC5インターフェースのための無線リソースを要求する場合、第1のUE110aは、NR PC5構成要求(たとえば、NR-SLUEInfoメッセージ)をSLUEInfoメッセージ内に埋め込み、SLUEInfoメッセージをeNB105aに送り得る。SLUEInfoメッセージは、NR PC5構成要求を搬送するためのコンテナとして機能し得る。SLUEInfoメッセージは、以下で説明する手順を介して第2のgNB105cに到達するために、eNB105aを通じてトンネリングし得る。
【0056】
第1のUE110aからSLUEInfoメッセージを受信すると、eNB105aは、(NR PC5構成要求を含む)NR-SLUEInfoメッセージを第2のgNB105cに転送し得る。NR-SLUEInfoメッセージはまた、第1のUE110aがTTIまたはURLLC QoSを要求することを示す情報を含み得る。eNB105aは、NR PC5構成要求を送信するためにバックホールリンク125を利用し得る。
【0057】
第2のgNB105cがeNB105aからNR-SLUEInfoを受信するとき、第2のgNB105cは、要求されたNR PC5構成情報をeNB105aに提供し、Mode 3動作を準備し得る。第2のgNB105cは、NR PC5構成要求をeNB105aに送信し返すためにバックホールリンク125を利用し得る。
【0058】
eNB105aが第2のgNB105cからNR PC5構成情報を受信するとき、eNB105aは、NR PC5構成情報をRRCConnectionReconfigurationメッセージの中に埋め込み、第1のワイヤレス通信リンク135aを介してメッセージを第1のUE110aに送り得る。RRCConnectionReconfigurationメッセージは、NR PC5構成情報、LTE PC5構成情報、TTI用のNR V2X RNTI、URLLC用のNR V2X RNTI、ならびに/または、TTIおよびURLLC用のLCIDマッピングを含み得る。LCIDは、NR PC5 V2XのためのBSRにおいて使用され得る。
【0059】
いくつかの例では、第1のUE110aは、NR PC5動作パラメータおよびリソースのサイドリンク構成のためのRRC構成要求メッセージ(たとえば、SLUEInfo)と、スケジューリング要求のためのMACレイヤメッセージ(たとえば、BSR)とを、eNB105aを通じてトンネリングすることによって第2のgNB105cに送信し得る。第1のUE110aは、LTE PC5のための無線リソースを要求するときはeNB105aに向けてレガシーBSRを送り、NR V2X PC5のみのための無線リソースを要求するか、またはNR V2X PC5とLTE PC5の両方のための無線リソースを同時に要求するときは新しいBSRを送り得る。たとえば、レガシーBSRは、LTE PC5構成要求を含み得る。新しいBSRは、NR PC5構成要求、またはLTE PC5構成要求とNR PC5構成要求の両方を含み得る。新しいBSRは、バックホールリンク125を介して、eNB105aによって第2のgNB105cに転送され得る。新しいBSRは、第2のgNB105cに転送する前に、IEとして埋め込まれるか、またはLTE BSRにトランスペアレントコンテナとして追加され得る。
【0060】
eNB105aは、TTI用のNR V2X RNTIまたはURLLC用のNR V2X RNTIとスクランブルされたDCI-5を有するPDCCHまたはePDCCHにおける送信のためのリソースを割り当て得る。第1のUE110aがV2X通信に必要な情報を受信した後、第1のUE110aは、V2Xリンク126を通じて第2のUE110bと通信し得る。
【0061】
次に図3を参照すると、いくつかの実装形態では、第1のUE110aは、第2のgNB105cのカバレージエリア130cを散発的に出入りすることがある。カバレージエリア130cに入る前に、NR無線インターフェースリンク135cは、上記で説明したように、第1のUE110aと第2のgNB105cとの間で実質的に確立され得る。NR無線インターフェースリンク135cは、INACTIVEモードになり得る。第1のUE110aとのMode 3動作のためのNR PC5 V2Xのスケジューリングを実行するために、第2のgNB105cは、図2および対応する説明において上記で説明したように、eNB105aを通じたトンネリングに依然として依拠して、構成情報を含むメッセージを配信し得る。しかしながら、第2のgNB105cは、第1のUE110aがカバレージエリア130cに戻った場合の第1のUE110aのV2X動作のために、いくつかのランダムアクセスチャネル(RACH)リソースまたはRACH様リソースを予約し得る。RACH様リソースの非限定的な例は、SRB3、MSG1、MSG2、MSG3、またはRACH手順の間のMSG3などの接続セットアップシグナリングのためのリソース、完全なRACHリソース、部分的なRACHリソース、または他の適切なNRアップリンク無線リソースを含み得る。いくつかの例では、第2のgNB105cは、eNB105aを通じてトンネリングされたNR-RRCReconfigurationメッセージを介して、予約されたリソースに関して第1のUE110aに通知し得る。
【0062】
依然として図3を参照すると、いくつかの実装形態では、第1のUE110aはカバレージエリア130cに戻ることがある。カバレージエリア130cに入った後、第1のUE110aは、予約されたRACH様リソースを介してNR無線インターフェースリンク135cをアクティブ化してNR PC5動作(たとえば、NR PC5 BSR動作)を可能にするために、(たとえば、SRB3において)1つまたは複数のRRCメッセージを第2のgNB105cに直接送り得る。代替的に、第2のgNB105cは、eNB105aによる指示に基づいて、予約されたRACH様リソースをアクティブ化し得る。たとえば、eNB105aは、測定報告および/またはLTE SRB1においてトンネリングされたNR RRCシグナリングに基づいて、予約されたリソースをアクティブ化するように第2のgNB105cに通知し得る。予約されたリソースは、構成情報を取得するかつ/または第2のUE110bと通信するために第1のUE110aに割り振られ得る。
【0063】
次に図4を参照すると、第1のUE110aは、上記で説明したようなトンネリング手順を介したリソース要求の少なくとも一部分を含む、ワイヤレス通信の方法400の一例を実行し得る。一例では、第1のUE110aは、V2X通信インターフェースを使用して第2のUE110bと通信するように構成された車両であってもよい。いくつかの例では、方法400は、第1のUE110aがカバレージエリア130cの外に移動するときに第1のUE110aによって使用され得る。いくつかの実装形態では、方法400は、V2X通信のために第2のgNB105cのオーバージエアリソースを消費しない。
【0064】
ブロック402において、方法400は、第1のUEにおいて、第1の通信ネットワークの第1のBSとのネットワーク接続を確立し得る。たとえば、第1のUE110aの通信コンポーネント150は、第1のUE110aにおいて、LTEネットワークのeNB105aとのネットワーク接続を確立し得る。eNB105aとのネットワーク接続を確立するために、第1のUE110aは最初に、プリアンブルシーケンスをeNB105aに送り得る。プリアンブルは、いくつかのランダムアクセスチャネルプリアンブルから選択され得る。次に、eNB105aは、第1のUE110aのランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)に基づいて、ダウンリンク共有チャネル上で第1のUE110aにランダムアクセス応答で応答し得る。第1のUE110aのRA-RNTIは、第1のUE110aがプリアンブルを送る時間から導出され得る。ランダムアクセス応答において、eNB105aは、以下の情報、すなわち、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、タイミングアドバンス値、またはアップリンク許可リソースのうちのいくつかまたはすべてを提供し得る。ランダムアクセス応答を受信すると、第1のUE110aは、第1のUE110aの識別情報および/または接続確立理由を含むRRC接続要求メッセージを送るために、アップリンク許可リソースを使用し得る。次に、eNB105aは、競合解消メッセージを提供し、ネットワーク接続を確立し得る。
【0065】
ブロック404において、方法400は、第1の通信ネットワークの第1のBSを通じて第2の通信ネットワークの第2のBSにトンネリングすることによって、第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信し得る。たとえば、第1のUE110aの通信コンポーネント150および/またはトランシーバ602は、LTEネットワークのeNB105aを通じて第2のgNB105cにトンネリングすることによって、NRネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を送信し得る。いくつかの実装形態では、第1のUE110aは、第2のgNB105cのカバレージエリア130cから出ることがあるが、第2のUE110bとのV2X通信を開始するために依然として通信リソースを必要とする。したがって、eNB105aがデュアル接続性を含む場合、第1のUE110aは、eNB105aを通じてトンネリングする(すなわち、eNB105aに要求を中継させる)ことによって、第2のgNB105cからの通信リソースを要求し得る。たとえば、トンネリング手順は、第1のUE110aがNRネットワークの通信リソースに対するスケジューリング要求をeNB105aに送ることを含み得る。次に、eNB105aは、バックホールリンク125を介してスケジューリング要求を第2のgNB105cに転送し得る。トンネリング手順は、第1のUE110aが現在、第2のgNB105cのカバレージエリア130c内になくても、第1のUE110aが第2の通信ネットワークにおける通信リソースを取得することを可能にし得る。
【0066】
ブロック406において、方法400は、スケジューリング要求に応答して、第2のUEと通信するように第1のUEを構成するための情報を、ネットワーク接続を介して第1のBSから受信し得る。たとえば、第1のUE110aの通信コンポーネント150および/またはトランシーバ602は、第2のUE110bとのNR PC5 V2X通信のための構成情報をeNB105aから受信し得る。eNB105aは最初に、スケジューリング要求を転送したことに応答して、第2のgNB105cから構成情報を受信し得る。構成情報を受信した後、eNB105aは、構成情報を第1のUE110aに転送し得る。
【0067】
ブロック408において、方法400は、受信された情報を使用して第1のUEを構成し得る。たとえば、第1のUE110aの構成コンポーネント152は、通常のTTIまたはURLLC用のNR V2X RNTIおよび通常のTTIまたはURLLC用のLCIDマッピングなどの構成情報を使用して第1のUE110aを構成し得る。構成情報は、ネットワーク識別情報を第1のUE110aに提供し、第2のUE110bと通信するときに使用するための割り振られた通信リソースを第1のUE110aに通知し得る。
【0068】
ブロック410において、方法400は、第2の通信ネットワークにおける通信リソースを使用してメッセージを第2のUEに直接送信し得る。たとえば、第1のUE110aの通信コンポーネント150および/またはトランシーバ602は、V2Xリンク126を介してV2Xメッセージを第2のUE110bに直接送信し得る。いくつかの実装形態では、V2Xメッセージは、eNB105aまたは第2のgNB105cを通過することなしに、第2のUE110bに直接送られる。
【0069】
図5を参照すると、eNB105aは、上記で説明したトンネリング手順の少なくとも一部分を含む、ワイヤレストンネル通信の方法500の一例を実行し得る。一例では、eNB105aは、第1のUE110aが第2のgNB105cへのネットワーク接続を有しないときにネットワークリソースをスケジュールするための代替策を第1のUE110aに提供し得る。
【0070】
ブロック502において、方法500は、第1の通信ネットワークの第1のBSにおいて、UEとのネットワーク接続を確立し得る。たとえば、eNB105aの通信コンポーネント170は、第1のUE110aとのネットワーク接続を確立し得る。ネットワーク接続を確立するためのプロセスについては、たとえば、図4のブロック402に関して上記で説明した。
【0071】
ブロック504において、方法500は、UEから第2の通信ネットワークにおける通信リソースに対するスケジューリング要求を受信し得る。たとえば、eNB105aの通信コンポーネント170および/またはトランシーバ702は、第1のUE110aから、NRネットワークにおける第2のUE110bとのNR PC5通信に対するスケジューリング要求を受信し得る。
【0072】
ブロック506において、方法500は、スケジューリング要求を第2の通信ネットワークの第2のBSに転送し得る。たとえば、eNB105aの通信コンポーネント170は、スケジューリング要求をNRネットワークの第2のgNB105cに転送し得る。いくつかの実装形態では、eNB105aは、スケジューリング要求を処理することなしに、スケジューリング要求を転送し得る。たとえば、eNB105aは、スケジューリング要求のコンテンツを読み取ること、スケジューリング要求を圧縮解除すること、スケジューリング要求を圧縮すること、スケジューリング要求を復号すること、および/またはスケジューリング要求を符号化することなしに、スケジューリング要求を転送し得る。
【0073】
ブロック508において、方法500は、UEが第2の通信ネットワークを介して第2のUEと通信するための情報を第2のBSから受信し得る。たとえば、eNB105aの通信コンポーネント170および/またはトランシーバ702は、NR PC5 V2X通信のための構成情報を第2のgNB105cから受信し得る。構成情報は、ネットワーク識別情報を第1のUE110aに提供し、第2のUE110bと通信するときに第2の通信ネットワークにおいて使用するための通信リソースを第1のUE110aに通知し得る。
【0074】
ブロック510において、方法500は、情報をUEに転送し得る。たとえば、eNB105aの通信コンポーネント170は、情報を第1のUE110aに転送し得る。
【0075】
任意選択の実装形態では、スケジューリング要求は、LTE PC5通信とNR PC5通信の両方に対するリソース要求を含み得る。eNB105aのメッセージコンポーネント174は、NR PC5リソース要求を含む、変更されたスケジューリング要求を生成し得る。eNB105aの通信コンポーネント170は、変更されたスケジューリング要求を第2のgNB105cに転送し得る。それに応答して、eNB105aの通信コンポーネント170は、第2のgNB105cからNR PC5のための構成情報を受信し得る。NR PC5のための構成情報を転送する前に、スケジューリングコンポーネント172は最初に、LTE PC5のための構成情報を生成し得る。メッセージコンポーネント174は、NR PC5およびLTE PC5のための構成情報を合成メッセージに合成してもよく、eNB105aの通信コンポーネント170は、合成メッセージを第1のUE110aに送信してもよい。代替的に、NR PC5およびLTE PC5のための構成情報は、第1のUE110aに別個に送信されてもよい。
【0076】
図6を参照すると、UE110の一実装形態の一例は、様々なコンポーネントを含むことができ、そのうちのいくつかについてはすでに上記で説明したが、1つまたは複数のバス644を介して通信している、1つまたは複数のプロセッサ612、メモリ616、およびトランシーバ602などのコンポーネントを含み、これらのコンポーネントは、BS105と通信することに関する本明細書で説明する機能のうちの1つまたは複数を可能にするために、モデム140、通信コンポーネント150、および構成コンポーネント152と連携して動作し得る。さらに、1つまたは複数のプロセッサ612、モデム140、メモリ616、トランシーバ602、RFフロントエンド688、および1つまたは複数のアンテナ665は、1つまたは複数の無線アクセス技術において(同時にまたは非同時に)音声呼および/またはデータ呼をサポートするように構成され得る。
【0077】
一態様では、1つまたは複数のプロセッサ612は、1つまたは複数のモデムプロセッサを使用するモデム140を含み得る。通信コンポーネント150および構成コンポーネント152に関する様々な機能は、モデム140および/またはプロセッサ612に含まれてもよく、一態様では、単一のプロセッサによって実行されてもよく、他の態様では、機能のうちの異なる機能が2つ以上の異なるプロセッサの組合せによって実行されてもよい。たとえば、一態様では、1つまたは複数のプロセッサ612は、モデムプロセッサ、またはベースバンドプロセッサ、またはデジタル信号プロセッサ、または送信機プロセッサ、または受信機プロセッサ、またはトランシーバ602に関連付けられたトランシーバプロセッサのうちの任意の1つまたは任意の組合せを含み得る。加えて、モデム140は、構成コンポーネント152およびプロセッサ612とともにUE110を構成し得る。他の態様では、通信コンポーネント150に関連付けられた1つまたは複数のプロセッサ612および/またはモデム140の特徴のうちのいくつかは、トランシーバ602によって実行され得る。
【0078】
また、メモリ616は、本明細書で使用するデータおよび/またはアプリケーション675のローカルバージョン、あるいは、少なくとも1つのプロセッサ612によって実行される通信コンポーネント150および/または通信コンポーネント150の1つもしくは複数の下位コンポーネントを記憶するように構成され得る。メモリ616は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、テープ、磁気ディスク、光ディスク、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、およびそれらの任意の組合せなどの、コンピュータまたは少なくとも1つのプロセッサ612によって使用可能な任意のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得る。一態様では、たとえば、メモリ616は、UE110が通信コンポーネント150および構成コンポーネント152ならびに/またはそれらの下位コンポーネントのうちの1つもしくは複数を実行するために少なくとも1つのプロセッサ612を動作させているとき、通信コンポーネント154および/またはその下位コンポーネントのうちの1つもしくは複数を定義する1つまたは複数のコンピュータ実行可能コード、ならびに/あるいはそれに関連付けられたデータを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0079】
トランシーバ602は、少なくとも1つの受信機606および少なくとも1つの送信機608を含み得る。受信機606は、データを受信するためにプロセッサによって実行可能なハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアコードを含むことができ、コードは命令を備え、メモリ(たとえば、コンピュータ可読媒体)に記憶される。受信機606は、たとえば、無線周波数(RF)受信機であり得る。一態様では、受信機606は、少なくとも1つの基地局105によって送信された信号を受信し得る。送信機608は、データを送信するためにプロセッサによって実行可能なハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアコードを含むことができ、コードは命令を備え、メモリ(たとえば、コンピュータ可読媒体)に記憶される。送信機608の適切な例は、限定はしないが、RF送信機を含み得る。
【0080】
さらに、一態様では、UE110は、1つまたは複数のアンテナ665と通信して動作し得るRFフロントエンド688と、無線送信、たとえば、少なくとも1つの基地局105によって送信されたワイヤレス通信またはUE110によって送信されたワイヤレス送信を受信および送信するためのトランシーバ602とを含み得る。RFフロントエンド688は、1つまたは複数のアンテナ665と結合されてもよく、RF信号を送信および受信するために、1つまたは複数の低雑音増幅器(LNA)690と、1つまたは複数のスイッチ692と、1つまたは複数の電力増幅器(PA)698と、1つまたは複数のフィルタ696とを含み得る。
【0081】
一態様では、LNA690は、所望の出力レベルで受信信号を増幅し得る。一態様では、各LNA690は、指定された最小および最大の利得値を有し得る。一態様では、RFフロントエンド688は、特定の適用例に対する所望の利得値に基づいて特定のLNA690および指定された利得値を選択するために、1つまたは複数のスイッチ692を使用し得る。
【0082】
さらに、たとえば、1つまたは複数のPA698は、RF出力の信号を所望の出力電力レベルで増幅するために、RFフロントエンド688によって使用され得る。一態様では、各PA698は、指定された最小および最大の利得値を有し得る。一態様では、RFフロントエンド688は、特定の適用例に対する所望の利得値に基づいて特定のPA698および指定された利得値を選択するために、1つまたは複数のスイッチ692を使用し得る。
【0083】
また、たとえば、1つまたは複数のフィルタ696は、受信信号をフィルタリングして入力RF信号を取得するために、RFフロントエンド688によって使用され得る。同様に、一態様では、たとえば、それぞれのフィルタ696は、それぞれのPA698から出力をフィルタリングして送信用の出力信号を生成するために使用され得る。一態様では、各フィルタ696は、特定のLNA690および/またはPA698と結合され得る。一態様では、RFフロントエンド688は、トランシーバ602および/またはプロセッサ612によって指定された構成に基づいて、指定されたフィルタ696、LNA690、および/またはPA698を使用して送信経路または受信経路を選択するために、1つまたは複数のスイッチ692を使用し得る。
【0084】
したがって、トランシーバ602は、RFフロントエンド688を介して1つまたは複数のアンテナ665を通じてワイヤレス信号を送信および受信するように構成され得る。一態様では、UE110が、たとえば、1つもしくは複数の基地局105、または1つもしくは複数の基地局105に関連付けられた1つもしくは複数のセルと通信し得るように、トランシーバ602は、指定された周波数で動作するように同調され得る。一態様では、たとえば、モデム140は、UE110のUE構成およびモデム140によって使用される通信プロトコルに基づいて、指定された周波数および電力レベルで動作するようにトランシーバ602を構成し得る。
【0085】
一態様では、モデム140は、デジタルデータがトランシーバ602を使用して送られ受信されるように、デジタルデータを処理し、トランシーバ602と通信し得る、マルチバンドマルチモードモデムであり得る。一態様では、モデム140は、マルチバンドであってもよく、特定の通信プロトコルに対して複数の周波数帯域をサポートするように構成され得る。一態様では、モデム140は、マルチモードであってもよく、複数の動作ネットワークおよび通信プロトコルをサポートするように構成され得る。一態様では、モデム140は、指定されたモデム構成に基づいてネットワークからの信号の送信および/または受信を可能にするために、UE110の1つまたは複数のコンポーネント(たとえば、RFフロントエンド688、トランシーバ602)を制御し得る。一態様では、モデム構成は、モデムのモードおよび使用中の周波数帯域に基づき得る。別の態様では、モデム構成は、セル選択および/またはセル再選択の間にネットワークによって提供される、UE110に関連付けられたUE構成情報に基づき得る。
【0086】
図7を参照すると、基地局105の一実装形態の一例は、様々なコンポーネントを含むことができ、そのうちのいくつかについてはすでに上記で説明したが、1つまたは複数のバス744を介して通信している、1つまたは複数のプロセッサ712、メモリ716、およびトランシーバ702などのコンポーネントを含み、これらのコンポーネントは、UE110の初期化に関する本明細書で説明する機能のうちの1つまたは複数を可能にするために、モデム160、通信コンポーネント170、スケジューリングコンポーネント172、およびメッセージコンポーネント174と連携して動作し得る。トランシーバ702、受信機706、送信機708、1つまたは複数のプロセッサ712、メモリ716、アプリケーション775、バス744、RFフロントエンド788、LNA790、スイッチ792、フィルタ796、PA798、および1つまたは複数のアンテナ765は、上記で説明したような、UE110の対応するコンポーネントと同じまたは同様であり得るが、UE動作に対立するものとしての基地局動作のために構成されるか、または他の方法でプログラムされ得る。たとえば、通信コンポーネント170は、モデム160およびプロセッサ712とともにトンネリング手順を実行し得る。
【0087】
次に図8を参照すると、第2のgNB105cは、トンネリング手順の少なくとも一部分を含む、ワイヤレス通信の方法800の一例を実行し得る。一例では、第2のgNB105cは、第1のUE110aへのダイレクトネットワーク接続を確立することなしに、第1のUE110aに構成情報を提供し得る。
【0088】
ブロック802において、方法800は、第1の通信ネットワーク内の第1のBSにおいて、UEから第1の通信ネットワークに対する構成要求を受信してもよく、構成要求は、第2の通信ネットワーク内の第2のBSによって中継される。たとえば、第2のgNB105cの通信コンポーネント170は、eNB105aによって中継されるNR PC5通信に対する構成要求を受信し得る。
【0089】
ブロック804において、方法800は、構成要求に応答して、第2のBSを通じてUEにトンネリングすることによって構成情報を送信してもよく、UEは、第1のBSのカバレージエリアの外にある。たとえば、第2のgNB105cの通信コンポーネント170は、eNB105aを通じて第1のUE110aにトンネリングすることによって構成情報を送信し得る。
【0090】
添付の図面に関して上記に記載した上記の詳細な説明は、例について説明しており、実装され得るかまたは特許請求の範囲内に入る唯一の例を表すものではない。「例」という用語は、本明細書で使用されるとき、「例、事例、または例示として働くこと」を意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利である」ことを意味しない。詳細な説明は、説明する技法の理解を与える目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。たとえば、本開示の範囲から逸脱することなく、説明する要素の機能および構成において変更が行われ得る。また、様々な例は、適宜に様々な手順またはコンポーネントを省略、置換、または追加することがある。たとえば、説明する方法は、説明する順序とは異なる順序で実行されることがあり、様々なステップが追加、省略、または組み合わされることがある。また、いくつかの例に関して説明する特徴は、他の例において組み合わされることがある。いくつかの事例では、説明する例の概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造および装置はブロック図の形態で示される。
【0091】
本明細書で説明する技法は、CDMA(登録商標)、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、および他のシステムなどの様々なワイヤレス通信ネットワークに使用され得ることに留意されたい。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば、互換的に使用される。CDMA(登録商標)システムは、CDMA2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格をカバーする。IS-2000リリース0およびAは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれる。IS-856(TIA-856)は、一般に、CDMA2000 1xEV-DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(登録商標)(WCDMA(登録商標))と、CDMA(登録商標)の他の変形態とを含む。TDMAシステムは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、発展型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDM(商標)などの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。3GPP LTEおよびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のシステムおよび無線技術、ならびに共有無線周波数スペクトル帯域を介したセルラー(たとえば、LTE)通信を含む、他のシステムおよび無線技術に使用され得る。しかしながら、本明細書での説明は、例としてLTE/LTE-Aシステムまたは5Gシステムについて説明し、以下の説明の大部分においてLTE用語が使用されるが、本技法は他の次世代通信システムに適用可能であり得る。
【0092】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表され得る。たとえば、上記の説明全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、コンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能コードもしくは命令、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0093】
本明細書の本開示に関して説明する様々な例示的なブロックおよびコンポーネントは、限定はしないが、プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せなどの、特別にプログラムされたデバイスを用いて実装または実行され得る。特別にプログラムされたプロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。特別にプログラムされたプロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0094】
本明細書で説明する機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとして非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、または非一時的コンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示および添付の特許請求の範囲の範囲および趣旨内にある。たとえば、ソフトウェアの性質に起因して、上記で説明した機能は、特別にプログラムされたプロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらのうちのいずれかの組合せを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的ロケーションにおいて実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。また、特許請求の範囲内を含めて本明細書で使用する場合、「のうちの少なくとも1つ」で終わる項目のリストにおいて使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」のリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような選言的リストを示す。
【0095】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され得、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備え得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0096】
本開示の前述の説明は、当業者が本開示を作成または使用することができるように与えられる。本開示の様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の変形形態に適用され得る。さらに、説明する態様の要素は、単数形で説明または特許請求されることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。加えて、任意の態様のすべてまたは一部分は、別段に記載されていない限り、任意の他の態様のすべてまたは一部分とともに利用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例および設計に限定されるべきではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0097】
100 ワイヤレス通信ネットワーク
105 BS、基地局、mmW基地局
105a eNB
105b 第1のgNB
105c 第2のgNB
110 UE
110a 第1のUE
110b 第2のUE
125 バックホールリンク
126 V2Xリンク
130 地理的カバレージエリア
130a、130b、130c カバレージエリア
132 バックホールリンク
134 バックホールリンク
135 ワイヤレス通信リンク、通信リンク
135a 第1のワイヤレス通信リンク
135b 第2のワイヤレス通信リンク
135c NR無線インターフェースリンク
138 デバイス間(D2D)通信リンク、D2D通信リンク
140 モデム
150 通信コンポーネント
152 構成コンポーネント
160 モデム
170 通信コンポーネント
172 スケジューリングコンポーネント
174 メッセージコンポーネント
180 発展型パケットコア(EPC)、EPC
181 モビリティ管理エンティティ(MME)、MME
182 他のMME
183 サービングゲートウェイ
184 マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ、MBMSゲートウェイ
185 ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM-SC)、BM-SC
186 パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ、PDNゲートウェイ
187 ホーム加入者サーバ(HSS)
188 IPサービス
190 第5世代コア(5GC)、5GC
192 アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)、AMF
193 他のAMF
194 セッション管理機能(SMF)
195 ユーザプレーン機能(UPF)、UPF
196 統合データ管理(UDM)
197 IPサービス
200 ワイヤレスネットワーク
400 方法
500 方法
602 トランシーバ
606 受信機
608 送信機
612 プロセッサ
616 メモリ
644 バス
665 アンテナ
675 アプリケーション
688 RFフロントエンド
690 低雑音増幅器(LNA)、LNA
692 スイッチ
696 フィルタ
698 電力増幅器(PA)、PA
702 トランシーバ
706 受信機
708 送信機
712 プロセッサ
716 メモリ
744 バス
765 アンテナ
775 アプリケーション
788 RFフロントエンド
790 LNA
792 スイッチ
796 フィルタ
798 PA
800 方法
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8