(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】自動販売の販売システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G07F 9/00 20060101AFI20221219BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20221219BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20221219BHJP
【FI】
G07F9/00 110Z
G07F9/00 108
G06Q30/06
G06Q10/08
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021080315
(22)【出願日】2021-05-11
(62)【分割の表示】P 2019545300の分割
【原出願日】2018-02-19
【審査請求日】2021-05-28
(32)【優先日】2017-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ポール・クラーク
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-108193(JP,A)
【文献】特開2004-192600(JP,A)
【文献】特開平09-223269(JP,A)
【文献】特開平10-198852(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 5/00-9/10
G06Q 10/08
G06Q 30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット販売機であって、
複数の配送ポートを備える筐体と、
販売される異なるアイテムの分配をそこに保管するための物理アイテム保管ユニットと、
前記物理アイテム保管ユニットは複数のアイテムアクセスポートを備える、
アイテムを識別されたロケーションに運搬するための複数の運搬機構と、前記複数の運搬機構は、使用する際、販売するアイテ
ムを保管するように構成され、
前記複数の運搬機構と通信可能な処理リソースと、前記処理リソースは、機械学習モジュールをサポートするように構成され、
前記機械学習モジュールにデータを提供するように構成された複数のデータソースとを備え、
前記機械学習モジュールは、前記複数のデータソースによって提供される前記データを分析し、前記複数の運搬機構のための複数のそれぞれの動作を決定するように構成され、
前記処理リソースは、前記複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信するように構成され、
選択された運搬機構は、前記制御命令を受信し
、決定された
配送ポートに前記アイテムを運ぶために、前記制御命令に応答して動作するように構成される、
ここにおいて、前記処理リソースは前記複数のアイテムアクセスポートの1つに関連する前記複数の運搬機構に対してそれぞれの初期の最適化されたロケーションを予測するように構成され、前記処理リソースは前記複数の運搬機構のうちの1つ以上に対する初期ポジショニング命令を生成するように構成される、ロボット販売機。
【請求項2】
前記処理リソースに動作可能に結合されている通信モジュールをさらに備え、
前記通信モジュールは、アイテムを販売するための要求を受信するように構成されている、請求項1に記載のロボット販売機。
【請求項3】
前記処理リソースは、複数のアイテムに関する予測需要を決定するように構成されている、請求項1または
2に記載のロボット販売機。
【請求項4】
前記複数の運搬機構は、異なるアイテム
の分配をそれぞれに保管するようにそれぞれ構成されている、請求項1から
3のうちのいずれか1項に記載のロボット販売機。
【請求項5】
多数の前記複数の運搬機構は、保管キャパシティを有し、したがって、多数の移動物理アイテム保管ユニットを構成する、請求項
4に記載のロボット販売機。
【請求項6】
前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つは、学習したデータを備える、請求項1から
5のうちのいずれか1項に記載のロボット販売機。
【請求項7】
前記機械学習モジュールは、複数のそれぞれの動作を決定するように実現可能なポリシーを備える、請求項1から
6のうちのいずれか1項に記載のロボット販売機。
【請求項8】
前記機械学習モジュールは、報酬信号計算機を備える、
ここにおいて、前記報酬信号計算機は前記運搬機構に関する報酬信号を計算する、請求項1から
7のうちのいずれか1項に記載のロボット販売機。
【請求項9】
前記機械学習モジュールは、前記報酬信号計算機によって生成された出力報酬信号に応答して、前記ポリシーを更新するように構成されている、請求項
7を引用する請求項
8に記載のロボット販売機。
【請求項10】
筐体を備えるロボット販売機によってアイテムを販売する方法であって、
前記筐体は複数の配送ポートを備え、
販売される異なるアイテムの分配を物理アイテム保管ユニットに保管することと、
前記物理アイテム保管ユニットは複数のアイテムアクセスポートを備え、
アイテムを識別されたロケーションに運搬するために、複数の運搬機構を提供することと、
前記複数の運搬機構において、それぞれ販売するアイテ
ムを保管することと、
複数のデータソースを機械学習モジュールに提供することと、
前記機械学習モジュールが前記複数のデータソースによって提供されるデータを分析し、前記複数の運搬機構に対する複数のそれぞれの動作を決定することと、
前記複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信することと、
選択された運搬機構
が決定された
配送ポートに前記アイテムを運ぶために、前記制御命令を受信し、前記制御命令に応答して動作することと、
前記複数のアイテムアクセスポートの1つに関連する前記複数の運搬機構に対してそれぞれの初期の最適化されたロケーションを予測することと、
前記複数の運搬機構のうちの1つ以上に対する初期ポジショニング命令を生成し通信することと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本出願は、2017年2月20日に出願された英国特許出願番号GB1702746.7号からの優先権を主張し、この出願のすべての内容は、参照によってここに組み込まれている。
【発明の分野】
【0002】
[0001]
本発明は、例えば、必要とされるアイテムを販売ロケーションに運ぶタイプの自動販売システムに関する。
本発明は、アイテムを自動的に販売する方法にも関し、方法は、例えば、必要とされるアイテムを販売ロケーションに運ぶタイプのものである。
【発明の背景】
【0003】
[0002]
多くの販売システムが、異なるアーキテクチャおよび異なるスケールに基づいていることが知られている。販売システムは、自己充足型食料および飲料販売システムから、より大きな、分散された、アイテムを配送するための車両を必要とするシステムに及ぶことがある。システムのスケールに関わりなく、非効率性が存在することがある。例えば、販売するあるアイテムの入手可能性は通常限定され、アイテムの意図される受領者がアイテムを受け取ることができる場合、アイテムを販売ロケーションに運ぶスピードも、いくつかのシステムに対しては限定される。いくつかのより大きなシステムは、いくつかのロケーションにアクセスするためのこれらの能力が制限される。さらに、販売システムを通して提供されるいくつかのアイテムは、傷みやすく、したがって、いわゆる「販売期限」より前に販売されなければならず、さもなければ、販売システムは、いったん販売期限に達した販売不可能なストックを保持するだろう。
【0004】
[0003]
典型的に、いくつかの販売システムは、専用注文フルフィルメントセンターを備えるeコマースソリューションの形態である。顧客によってされた注文は、顧客によって注文されたアイテムを注文フルフィルメントセンターにおいてストックからピッキングし、アイテムの顧客への配送のためにピッキングしたアイテムを配送車両に積むことによって履行される。
【発明の簡単な概要】
【0005】
[0004]
本発明の第1の態様にしたがうと、自動販売システムが設けられ、自動販売システムは、販売される異なるアイテムの分配をそこに保管するための物理アイテム保管ユニットと、アイテムを識別されたロケーションに運搬するための複数の地上ベースの運搬機構と、複数の運搬車両は、使用する際、販売するアイテムの予測される数と品揃えを保管するように構成され、複数の運搬機構と通信可能な処理リソースと、処理リソースは、機械学習モジュールをサポートするように構成され、機械学習モジュールにデータを提供するように構成された複数のデータソースとを備え、機械学習モジュールは、複数のデータソースによって提供されるデータを分析し、複数の運搬機構のための複数のそれぞれの動作を決定するように構成され、処理リソースは、複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信するように構成され、選択された運搬機構は、制御命令を受信し、決定された販売ロケーションにアイテムを運ぶために、制御命令に応答して動作するように構成される。
【0006】
[0005]
識別されたロケーションは、地理的エリアであってもよい。
【0007】
[0006]
システムは、処理リソースに動作可能に結合されている通信モジュールをさらに備えていてもよく、通信モジュールは、アイテムを販売するための要求を受信するように構成されてもよい。
【0008】
[0007]
処理リソースは、複数のアイテムに関する予測需要を決定するように構成されてもよい。
【0009】
[0008]
処理リソースは、複数の運搬機構に対してそれぞれの初期の最適化されたロケーションを予測するように構成されてもよく、処理リソースは、複数の運搬機構のうちの1つ以上に対する初期ポジショニング命令を生成し、通信するように構成されてもよい。
【0010】
[0009]
複数の運搬機構は、異なるアイテムのそれぞれの分配を保管するようにそれぞれ構成されてもよい。
【0011】
[0010]
多数の複数の運搬機構は、保管キャパシティを有し、したがって、多数の移動物理アイテム保管ユニットを構成してもよい。
【0012】
[0011]
複数のデータソースのうちの少なくとも1つは、学習したデータを備えてもよい。
【0013】
[0012]
機械学習モジュールは、複数のそれぞれの動作を決定するように実現可能なポリシーを備えてもよい。
【0014】
[0013]
機械学習モジュールは、報酬信号計算機を備えてもよい。
【0015】
[0014]
物理アイテム保管ユニットは、静的であってもよい。
【0016】
[0015]
機械学習モジュールは、報酬信号計算機によって生成された出力報酬信号に応答して、ポリシーを更新するように構成されてもよい。
【0017】
[0016]
複数の運搬機構は、第1の運搬機構と、第2の運搬機構と、ミーティングウェイポイントを備えてもよい制御命令とを備えていてもよく、第1の運搬機構に通信されるミーティングウェイポイントは、第2の運搬機構のロケーション、または、第2の運搬機構が第1の運搬機構と出会うロケーションであってもよく、処理リソースは、ミーティングウェイポイントを識別する別の制御命令を生成し、第2の運搬機構に通信するように構成されてもよく、制御命令と別の制御命令は、第2の運搬機構から第1の運搬機構にアイテムを移す命令を備えてもよい。
【0018】
[0017]
第2の運搬機構から第1の運搬機構へのアイテムの移行は、第2の運搬機構の補充を構成してもよい。
【0019】
[0018]
第2の運搬機構は、第1の運搬機構よりも大きくてもよい。
【0020】
[0019]
複数の運搬機構は、第1の運搬機構と、第2の運搬機構とを備えていてもよく、処理リソースは、アイテムを運ぶ第1の運搬機構と別のアイテムを運ぶ第2の運搬機構とを識別するように構成されてもよく、処理リソースは、アイテムに関して、第1の運搬機構に対する制御命令を生成し、通信し、および、別のアイテムに関して、第2の運搬機構に対する別の制御命令を生成し、通信するように構成されてもよい。
【0021】
[0020]
複数の運搬機構は、少なくとも2つの異なるタイプの運搬機構を備えてもよい。
【0022】
[0021]
複数の運搬機構は、トラック、モーターサイクル、および、自動車のうちの1つ以上を備えてもよい。
【0023】
[0022]
識別された販売ロケーションは、アイテムが収集されたロケーションであってもよい。
【0024】
[0023]
販売ロケーションは、家または他のビルディングでなくてもよい。
販売ロケーションは、路地裏であってもよい。
【0025】
[0024]
システムは、販売される異なるアイテムの第2の分配をそこに保管するための別の物理保管ユニットをさらに備えてもよく、第2の物理保管アイテムユニットは、物理アイテム保管ユニットよりもより小さなキャパシティを有してもよい。
【0026】
[0025]
システムは、販売される異なるアイテムのさらなる分配をそこに保管するためのさらなる物理アイテム保管ユニットをさらに備えていてもよく、さらなる物理保管アイテムユニットは、別の物理アイテム保管ユニットよりもより小さなキャパシティを有してもよい。
【0027】
[0026]
アイテムを販売する要求は、複数の予め定められた基準に基づいて受け入れられてもよい。
【0028】
[0027]
複数の予め定められた基準は、経済的基準を備えてもよい。
【0029】
[0028]
複数の予め定められた基準は、選択された運搬機構に関係付けられているアクセス基準の容易さを備えてもよい。
【0030】
[0029]
アクセス基準の容易さは、トラフィックデータであってもよい。
アクセス基準の容易さは、駐車制限であってもよい。
【0031】
[0030]
複数の予め定められた基準は、環境的基準を備えてもよい。
【0032】
[0031]
環境的基準は、気象条件であってもよい。
【0033】
[0032]
複数の予め定められた基準は、選択された運搬機構の在庫を空にする必要性を備えてもよい。
【0034】
[0033]
処理リソースは、注文システムをさらに備えてもよい。
【0035】
[0034]
注文システムは、在庫の減少を促進するために、アイテムを販売するオファーを調節するように構成されてもよい。
【0036】
[0035]
注文システムは、複数の注文ポータルをサポートするように構成されてもよく、
複数の注文ポータルのうちの1つの注文ポータルは、多数の複数の運搬機構によって供給される予め定められた地理的領域内で入手可能なアイテムと、多数の複数の運搬機構から入手可能なストックとを販売するように動的に構成されてもよい。
【0037】
[0036]
本発明の第2の態様にしたがうと、アイテムを販売する方法が提供され、方法は、販売される異なるアイテムの分配を物理アイテム保管ユニットに保管することと、アイテムを識別されたロケーションに運搬するために、複数の地上ベースの運搬機構を提供することと、複数の運搬車両において、それぞれ販売するアイテムの予測される数と品揃えとを保管することと、複数のデータソースを機械学習モジュールに提供することと、機械学習モジュールが複数のデータソースによって提供されるデータを分析し、複数の運搬機構に対する複数のそれぞれの動作を決定することと、複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信することと、選択された運搬機構が決定された販売ロケーションにアイテムを運ぶために、制御命令を受信し、制御命令に応答して動作することとを備えている。
【0038】
[0037]
したがって、販売を必要とするアイテムの最低数なく、より速いアイテムの販売を提供する自動販売システムと自動販売の方法を提供することが可能である。
システムと方法は、24時間販売をサポートし、より多くの種類のアイテムの販売をサポートできる。
システムと方法は、アイテムの範囲の向上した入手可能性をサポートする。
【図面の簡単な説明】
【0039】
[0038]
本発明の少なくとも1つの実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例として説明する。
【
図1】[0039]
図1は、本発明の実施形態を構成する販売システムの概略ダイヤグラムである。
【
図2】[0040]
図2は、
図1の販売システムのより詳細な内側の概略ダイヤグラムである。
【
図3】[0041]
図3は、
図2のロボットモジュールのより詳細な概略ダイヤグラムである。
【
図4】[0042]
図4は、
図2の処理リソースモジュールによって用いられる構造上のスタックの概略的表現である。
【
図5】[0043]
図5は、
図2の処理リソースモジュールによってサポートされる機能的ブロックのより詳細な概略ダイヤグラムである。
【
図6】[0044]
図6は、
図3のロボットモジュールのローカル処理モジュールの概略ダイヤグラムである。
【
図7】[0045]
図7は、本発明の別の実施形態を構成するアイテムを自動的に販売する方法の第1の部分のフローダイヤグラムである。
【
図8】[0046]
図8は、
図7の方法の第2の部分のフローダイヤグラムである。
【
図9】[0047]
図9は、本発明のさらなる実施形態を構成する別の販売システムの概略ダイヤグラムである。
【
図10】[0048]
図10は、
図9の販売システムの通信インフラストラクチャの概略ダイヤグラムである。
【
図12】[0050]
図12は、
図9の車両の処理リソースのより詳細な概略ダイヤグラムである。
【
図13】[0051]
図13は、
図9の保管ユニットの処理モジュールの概略ダイヤグラムである。
【
図15】[0053]
図15は、本発明のさらなる実施形態を構成するアイテムを自動的に販売する別の方法の第1の部分のフローダイヤグラムである。
【発明の詳細な説明】
【0040】
[0055]
以下の説明全体を通して、同一の参照番号は、同一の部分を識別するために使用される。
【0041】
[0056]
図1を参照すると、自動販売システム100、例えば、ロボット販売機は、第1のアイテム配送ポート104、第2のアイテム配送ポート106、および、第3のアイテム配送ポート108が設けられている筐体102を備えている。販売システム100は、支払いポイントモジュール110とタッチスクリーンデバイス112も備えている。販売システム100は、より多くの、さまざまなアイテムを置くとともにロボット配送構成を収容するために、伝統的な販売機よりもいくらか大きい。
【0042】
[0057]
図2を参照すると、上記で言及したロボット配送構成が筐体102内に配置されている。
販売システム100は、主なまたは第1層アイテムストア130、第1の2次的または第2層アイテムストア132、第2の2次的または第2層アイテムストア134、および、第3の2次的または第2層アイテムストア136を備えている。この例では、主なアイテムストア130は、筐体102の背面に配置され、第1、第2、および、第3の2次的アイテムストア132、134、136は、主なアイテムストア130の向かい側に吊下げ構成で配置されている。この例では、第1、第2、および第3の2次的アイテムストア132、134、136は、主なアイテムストア130の上側、中間、下側の領域にそれぞれ結合されている。
【0043】
[0058]
主なアイテムストア130は、第1の、上側、アイテムアクセスポート138、第2の、中間、アイテムアクセスポート140、および、第3の、下側、アイテムアクセスポート142を備えている。第1の2次的アイテムストア132は、第1、第2、および第3の2次的アイテムアクセスポート144、146、148を備えている。第2の2次的アイテムストア134は、第4、第5、および第6の2次的アイテムアクセスポート150、152、154を備えている。第3の2次的アイテムストア136は、第7の、第8の、および、第9の2次的アイテムアクセスポート156、158、160を備えている。
【0044】
[0059]
第1の垂直ケーブルペア162、第2の垂直ケーブルペア164、第3の垂直ケーブルペア166は、筐体102の一番上から一番下まで伸長する。第1、第2、および、第3の垂直ケーブルペア162、164、166は、横に空間を開けた関係で配置され、各ペアは、その間の予め定められた間隔を維持する。第1の垂直ケーブルペア162は、第1、第4および第7の2次的アイテムアクセスポート144、150、156とともに第1の上側アイテムアクセスポート138と並ぶ。第2の垂直ケーブルペア164は、第2、第5および第8の2次的アイテムアクセスポート146、152、158と並ぶ。第3の垂直ケーブルペア166は、第3、第6および第9の2次的アイテムアクセスポート148、154、160と並ぶ。
【0045】
[0060]
販売システム100は、第1の上側レッジ168、第2の中間レッジ170、および、第3の下側レッジ172も備えている。第1の上側レッジ168は、第1、第2および第3の2次的アイテムアクセスポート144、146、148の下縁と並ぶ。第2の中間レッジ170は、第4、第5および第6の2次的アイテムアクセスポート150、152、154の下縁と並ぶ。第3の下側レッジ172は、第7、第8および第9の2次的アイテムアクセスポート156、158、160の下縁と並ぶ。第1、第2および第3のレッジ168、170、172は、ロボットモジュールを収容するのに十分広く、その詳細は、ここで後に説明し、ロボットモジュールがレッジに沿って移動することを可能にする。
【0046】
[0061]
第1の横軸パス174は、第1の、上側、アイテムアクセスポート138の下側端から第1の垂直ケーブルペア162に向けて伸張する。第2の横軸パス176は、第2の、中間、アイテムアクセスポート140の下側端から第2の垂直ケーブルペア164に向けて伸張する。第3の横軸パス178は、第3の、下側、アイテムアクセスポート142の下側端から第3の垂直ケーブルペア166に向けて伸張する。
【0047】
[0062]
販売システム100は、筐体102内に、第1の移動体ロボットモジュール180、第2の移動体ロボットモジュール182、および、第3の移動体ロボットモジュール184をさらに備えている。第1、第2および第3の移動体ロボットモジュール180、182、184は、第1、第2および第3の垂直ケーブルペア162、164、166、第1、第2、第3のレッジ168、170、172、ならびに、第1、第2および第3の横軸パス174、176、178に沿って移動するように構成されている。
【0048】
[0063]
図2中には示していないが、主なアイテムストア130は、継続ループで構成されている、販売されるアイテムが保管される、標準化されたオプション的に使い捨て可能なタイプのコンテナを運ぶためのコンベヤチェーン機構を備えている。この例では、コンテナは、コンベヤチェーン機構によって運ばれる互換性のあるインターフェースポイントを備えている。チェーン機構のループは、過去の第1、第2、および、第3のアクセスポート138、140、142を通過するように構成されている。同様に、第1、第2および第3の2次的アイテムストア132、134、136それぞれは、継続的なループで構成されている、標準化されたタイプのコンテナを運ぶためのコンベヤチェーン機構を備えている。それぞれのコンベヤチェーン機構のループは、第1、第2および第3の2次的アイテムアクセスポート144、146、148、第4、第5および第6の2次的アイテムアクセスポート150、152、154、ならびに、第7、第8および第9の2次的アイテムアクセスポート156、158、160を通過する。
【0049】
[0064]
中央処理リソースモジュール186はまた、筐体102内に配置されており、第1、第2、第3のロボットモジュール180、182、184、主なアイテムストア130、ならびに、第1、第2および第3の2次的アイテムストア132、134、136と通信可能である。
【0050】
[0065]
主なアイテムストア130、ならびに、第1、第2および第3の2次的アイテムストア132、134、136それぞれは、コンベヤチェーンを進めるまたは逆戻りさせるために、中央処理リソース186から受信した命令に応答して、関係付けられたコンベヤチェーン機構を移動させるための(示していない)制御装置を備えている。
【0051】
[0066]
図3を参照すると、第1、第2および第3のロボットモジュール180、182,184のそれぞれは、筐体200と、販売されるアイテムの限られた分配、例えば範囲、を保管するためのローカルアイテムストア202とを備えている。ローカル処理リソース204は、アクセスポート206とともに、筐体200内に配置されている。ロボットモジュール180、182、184はまた、駆動およびステアリングのためのホイール208を備えており、ホイールは、(示していない)ドライブトレインおよびステアリング機構に結合されており、ドライブトレインとステアリング機構は、ローカル処理リソース204に動作可能に結合されている。
図3に示していないが、ローカルアイテムストア202は、ローカル処理リソース204に動作可能に結合されている駆動機構と標準化されたコンテナを運ぶように構成されているローカルコンベヤチェーン機構とを備えている。ローカルコンベヤチェーン機構は、アクセスポイント206に対向して通過する継続ループで構成されている。
【0052】
[0067]
図4を参照すると、販売システム100の中央処理リソースモジュール186は、この例では、汎用コンピュータ220、例えば、任意の適切なオペレーティングシステムを実行するパーソナルコンピュータ(PC)を使用して実現される。説明の簡潔さと明確さのために、コンポーネントパーツは良く理解されていることから、コンピュータを詳細には説明しない。しかしながら、コンピュータが1つ以上のプロセッサ、メモリ、記憶デバイス、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、(必要に応じて)入力および出力デバイスを備えることが当業者によって認識されるだろう。コンピュータ220は、アプリケーションソフトウェア224が実行できる環境を提供する機能的ハードウェアコンポーネント221による実行のためのオペレーティングシステム222をサポートする。コンピュータの特定のコンフィギュレーションに依存して、コンピュータ220は、任意の適切なオペレーティングシステム、例えば、Windows(登録商標)、MacOS(登録商標)、UNIX(登録商標)、または、Linux(登録商標)のディストリビューションを実行する。オペレーティングシステムは、販売システム110の動作を実現するために、アプリケーション224の実行をサポートする。オペレーティングシステム222は、機能的ハードウェアコンポーネント221を制御するように使用され、アプリケーションソフトウェア224と機能的ハードウェアコンポーネント221との間に存在する。
図5を参照すると、アプリケーションソフトウェア224は、例えば、HDDによって記憶されるデータベース232にアクセスできるコレオグラフィエンジン(choreographing engine)226アプリケーションと、報酬信号モジュール228と、挙動決定モジュール230とを備えている。アプリケーションソフトウェア224は、データベース更新モジュール234アプリケーションと注文処理エンジン236も備えている。
【0053】
[0068]
データベース232に加えて、コレオグラフィエンジン226は、通信モジュール238と通信可能な注文処理エンジン236と通信可能である。通信モジュール234は、コレオグラフィエンジン226とデータベース更新モジュール234とも通信可能である。
【0054】
[0069]
この例では、通信モジュール238は、ワイヤレスにまたはワイヤード接続を使用してのどちらかで、支払いポイントモジュール110とタッチスクリーンデバイス112と通信可能である。主なアイテムストア136、第1の2次的アイテムストア132、第2の2次的アイテムストア134、第3の2次的アイテムストア136とともに、第1、第2および第3のロボットモジュール180、182、184に命令を出す際に、コレオグラフィエンジン226をサポートするために、コンピュータ220は、コレオグラフィエンジン226と通信可能である他のアプリケーションおよび/またはデータソース240もサポートする。例えば、オペレーティングシステム222は、ストックレベル管理モジュール242、アイテム温度モジュール244、および、貯蔵寿命監視モジュール246をサポートする。
【0055】
[0070]
図6を参照すると、ローカル処理リソース204は、作動ドライバユニット252に動作可能に結合されている制御装置250を備えており、作動ドライバユニット252は、ホイール/パワートレインサブドライバ254およびケーブル作動サブドライバ256を備えている。制御装置250は、ストアドライバユニット258、および、データ記憶ユニット、例えば、マップデータベース260を備えるデジタルメモリユニットにも動作可能に結合され、マップデータベース260は、例えば、第1の上側アイテムアクセスポート138、第2の中間アイテムアクセスポート140、第3の下側アイテムアクセスポート142、第1の2次的アイテムアクセスポート144、第2の2次的アイテムアクセスポート146、第3の2次的アイテムアクセスポート148、第4の2次的アイテムアクセスポート150、第5の2次的アイテムアクセスポート152、第6の2次的アイテムアクセスポート154、第7の2次的アイテムアクセスポート156、第8の2次的アイテムアクセスポート158、第9の2次的アイテムアクセスポート160、第1の垂直ケーブルペア162、第2の垂直ケーブルペア164、第3の垂直ケケーブルペア166、第1の上側レッジ168、第2の中間レッジ170、第3の下側レッジ172、第1の横軸パス174、第2の横軸パス176、第3の横軸パス178のロケーションのような、筐体102の内部の詳細なレイアウトを備えている。制御装置250は、ローカル通信モジュール262にも動作可能に結合されている。
【0056】
[0071]
動作(
図7)において、起動時に、コンピュータ220は、例えば、履歴販売データと他の何らかの有益なパラメータを使用するポアソン点過程である関数を生成することによる任意の適切な技術を使用して、アイテムに対する需要の予測を生成する。関数は、その後、配送ポート104、106、108のそれぞれについて可能性が最も高い需要を決定するように使用されることができる確率密度関数を生み出すように統合される。その後、アイテムアクセスポート138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160に関連するロボットモジュール180、182、184の初期ポジションを決定するための発見的アプローチがとられる。まだポジションに配置されていない場合、コンピュータ220は、初期のそれぞれのポジションを第1、第2、および、第3のロボットモジュール180、182、184に通信し、初期のそれぞれのポジションを推定する。
【0057】
[0072]
注文処理エンジン230は、アイテムを販売する要求を待つ(ステップ300)。これは、タッチスクリーンデバイス112を通してユーザによって選択される。いったんアイテムが要求されると、販売システム100が要求されたアイテムの任意のストックを運搬しているか否かを決定する(ステップ302)ために、注文処理エンジン230は、データベース232にアクセスする。要求されたアイテムが第1、第2または第3のロボットモジュール180、182,184、主なアイテムストア130、あるいは、第1、第2または第3の2次的アイテムストア132、134、136のうちのいずれかによって運ばれない場合、注文処理エンジン230は、タッチスクリーンモジュール12に、ユーザへのストック切れと要求が却下されたことを通信するように命令する(ステップ304)。注文処理エンジン230は、その後、販売する要求を待つように戻る。販売システム100はストック中にアイテムを有すると注文処理エンジン230が決定する場合、注文処理エンジン230は、支払いポイントモジュール110にユーザから支払いを受けるように命令する(ステップ306)。支払いがなされたと決定するとき(ステップ308)、注文処理エンジン230は、要求された注文の識別をコレオグラフィエンジン226に通信する。そうでなければ、注文処理エンジン230は、販売する要求を待つように戻る。
図8を参照すると、支払いがなされた場合、コレオグラフィエンジン226は、その後、例えば、筐体102内のロケーションおよび/または保管されているアイテムのストックレベルによって特徴付けられたロボットモジュール180、182、184のそれぞれの状態(ステップ270)を、ロボットモジュール180、182、184のそれぞれに関する報酬信号を計算する(ステップ272)報酬信号モジュール228に通信する。3つのロボットモジュール180、182、184のうちのどれが販売する要求を履行し、購入したアイテムへのアクセスをユーザに提供するために、配送ポート104、106、108のうちのどれを使用するかを選択するために(ステップ276)、報酬信号モジュール228は、その後、報酬信号を挙動決定モジュール230に通信し、これは、機械学習技術、例えば、強化学習技術を用いるとき、実行されるポリシーを更新する(ステップ274)。挙動決定モジュール230は、その後、選択した動作をコレオグラフィエンジン226に通信し、これは、選択したロボットモジュールに命令を通信し、選択された配送ポート104、106、108を介して、要求されたアイテムを提供ならびに/あるいは収集および提供する。選択されたロボットモジュールは、その後、要求されたアイテムを選択された配送ポートに提供するために、命令を実現する(ステップ278)。このようなインプリメンテーションは、第1,第2,第3のレッジ168、170、172、第1、第2、第3の横軸パス174、176、178、ならびに/あるいは、第1、第2および第3のケーブルペア162、164、166に沿って移動することを伴うことができる。後者に関して、選択した横パス174、176、178の端を通して、または、所定の横パス174,176、178なく、ロボットモジュール180、182、184を移動させるため、ケーブルペアを登り、横断方向にもケーブルペア162、164、166を移動させるために、各ロボットモジュール180、182、184は、ケーブルペア162、164、166のうちのいずれかを係合できるケーブルスケーリング構成を運ぶ。
【0058】
[0073]
他の例では、スケーリングされたインプリメンテーションに関連して以下で説明するように、コレオグラフィエンジン226によって計算される関数は、例えば、1つのロボットモジュールから別のロボットモジュールへのアイテムの移行、主なアイテムストア130、あるいは、第1、第2または第3の2次的アイテムストア132、134、136のいずれか(または同等物)からのアイテムの収集、主なアイテムストア130、あるいは、第1、第2または第3の2次的アイテムストア132、134、136からのロボットモジュールの補充、ならびに/あるいは、ロボットモジュールを補充する望みに基づくロボットモジュールの選択のような、より複雑な動作を実行するために使用できる。
【0059】
[0074]
別の実施形態では、上記のインプリメンテーションは、地理をカバーするように適合およびスケーリングすることができる。これに関して、ロボットモジュールは、自動車両および/または人間のドライバによって運転される車両および/または人間のドライバを有する半自動車両であることがあり、その運転は機械支援される。
【0060】
[0075]
主な顧客フルフィルメントセンターは、上述の主なアイテムストア130を構成することができ、補助的なフルフィルメントセンターは、2次的アイテムストア132、134、136を構成することができる。フルフィルメントセンターの他のレイヤが考えられる。しかしながら、上記で言及した車両のうちの少なくともいくつかは、さまざまな量のアイテムの分配または「品揃え」を備えるように意図されていることを認識すべきである。
【0061】
[0076]
図9を参照すると、販売システム100は、顧客フルフィルメントセンターと時には呼ばれる非常に大きな倉庫であることがある、第1層保管ユニット400を備えている。第1層保管ユニット400は、第1の第2層保管ユニット402、第2の第2層保管ユニット404、および、第3の第2層保管ユニット406に供給するように指定される。オプション的に、この例では、第1の第3層保管ユニット408、第2の第3層保管ユニット410、第3の第3層保管ユニット412、第4の第3層保管ユニット414、第5の第3層保管ユニット416、および、第6の第3層保管ユニット418を備える、複数の第3層保管ユニットが設けられる。
【0062】
[0077]
この例では、第1層保管ユニット400、第1、第2および第3の第2層保管ユニット402、404、406、ならびに、第1、第2、第3、第4、第5および第6の第3層保管ユニット408、410、412、414、416、418は、恒久的に固定されたロケーションにあり、いわゆる「レンガとモルタル」ユニットである。この例では、第1の第2層保管ユニット402は、第1および第2の第3層保管ユニット408、410と協働するように指定されている。第2の第2層保管ユニット404は、第3および第4の第3層保管ユニット412、414と協働するように指定され、第3の第2層保管ユニット406は、第5および第6の第3層保管ユニット416、418と協働するように指定されている。この点で、保管ユニットの層間の関係付けは、保管ユニット間でアイテムのストックを移す能力に関連する。しかしながら、保管ユニットの第1層と第2層、および、保管ユニットの第2層と第3層の間の関係付けは、インプリメンテーションの利便性に関連する考慮事項、例えば地理、に依存して変化することがある。実際に、例えば、第2層保管ユニットは、単一の第3層保管ユニットまたは2より多くの第3層保管ユニット、または、実際に、他の第2層保管ユニットと協働するように指定されることができる。同じアプローチが、第1層と第2層保管ユニット間の関連に等しく適用される。さらに、第3層保管ユニットのうちの1つ以上が、第2層保管ユニットの関与なしに、第1層保管ユニットと協働するように指定されていることが考えられる。この点で、階層は厳密な方法で特定されておらず、ここで説明されている階層は単なる例示であることを認識すべきである。
【0063】
[0078]
販売システム100は、第1の電動車両保管ユニット、例えば、第1のトラック420、第2の電動車両保管ユニット、例えば、第2のトラック422、および、第3の電動車両保管ユニット、例えば、第3のトラック424をさらに備えている。例えば、車または自動車426のような第4の移動車両保管ユニットは、また、例えば、第1の自転車またはモーターサイクル428のような第5のより小さな車両保管ユニット、例えば、第2の自転車またはモーターサイクル430のような第6のより小さな車両保管ユニット、例えば、第3の自転車またはモーターサイクル432のような第7のより小さな車両保管ユニット、例えば、第4の自転車またはモーターサイクル434のような第8のより小さな車両保管ユニット、が設けられる。第5、第6、第7および第8のより小さな車両保管ユニット428、430、432、434のそれぞれは、第1、第2および第3のトラック420、422、424よりもはるかに小さな保管キャパシティを有している。この例では、住居、例えば、家436が地理的領域に位置付けられ、配送エンドポイントを構成する。もちろん、上記の例示的アーキテクチャは、より広い地理的エリアをカバーするようにスケーリングでき、したがって、販売システム100は、はるかに多くの数の第1層保管ユニット、第2層保管ユニット、第3層保管ユニット、移動保管ユニット、より小さな車両保管ユニット、および、配送エンドポイント、例えば、住居を備えることができることを当業者は認識するだろう。
【0064】
[0079]
図10を参照すると、自動販売システム100のアーキテクチャは、通信インフラストラクチャ450を備えている。この点で、中央処理リソース452は、広域ネットワーク(WAN)、例えば、インターネット454を介して、第1層保管ユニット400、第1、第2および第3の第2層保管ユニット402、404、406、ならびに、第1、第2、第3、第4、第5および第6の第3層保管ユニット408、410、412、414、416、418と通信することができる。この例では、中央処理リソース452は、ワイヤード接続を介してインターネットに接続されている。同様に、第1層保管ユニット400、第1、第2および第3の第2層保管ユニット402、404、406、ならびに、第1、第2、第3、第4、第5および第6の第3層保管ユニット408、410、412、414、416、418は、それぞれのワイヤード接続を介してインターネット454に接続されている。しかしながら、ワイヤード接続は必須ではなく、インターネット454への接続のうちの1つ以上はワイヤレスであることがあることを当業者は認識すべきである。第1、第2、および、第3のトラック420、422、424、車426、ならびに、第1、第2、第3、および、第4のモーターサイクル428、430、432、434は、それぞれインターネット454との通信が可能であり、したがって、それぞれのワイヤレス接続を介して、例えば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))通信ネットワークのようなセルラ通信ネットワーク455を介して、中央処理リソース452と通信することができる。しかしながら、ここで述べた例が任意の特定のワイヤレステクノロジーによって限定されず、他のワイヤレステクノロジー、例えば、WiMAX(登録商標)が企図されることを当業者は認識すべきである。
【0065】
[0080]
図11を参照すると、電動車両保管ユニット420、422、424は、エンジンコンパートメント456、ドライバコンパートメント457、および、ストックコンパートメント458を備えている。この例では、ストックコンパートメント458は、ローカル処理リソース460を備え、その一部は、ストックコンパートメント458に配置されている。ストックコンパートメント458は、電動車両保管ユニット420、422、424のドライバまたは他のオペレータに容易にアクセス可能であるように、異なる量で、組織化された様式で、アイテムの分配を保管するように構成されている。電動車両保管ユニット420、422、424が多くの他の車両に共通する他の特徴を備えることを、当業者は認識するだろう。このような特徴はよく知られていることから、説明を簡潔かつ明確にするために、これらの特徴をここでさらに詳細には説明しない。この例では、移動車両保管ユニット426とより小さな車両保管ユニット428、430、432、434が類似して構成されているが、これらの車両のサイズの制約に適するように適合されている。
【0066】
[0081]
図12を参照すると、この例では、各車両保管ユニットは、上記で言及したようなローカル処理リソース460、例えば、ドライバまたはライダへの情報をおよび/またはナビゲーション情報を提供できる小型コンピューティングデバイスを備えている。これに関して、ローカル処理リソース460は、例えば1つ以上のキーまたはキーパッドのような入力デバイス464に動作可能に結合されている制御ユニット462と、例えば、ディスプレイデバイスのような出力デバイス466とを備え、入力デバイス464と出力デバイス466は、ドライバコンパートメント457に配置されている。いくつかの例では、入力デバイス464および出力デバイス466は、タッチスクリーンデバイスの使用を通じて組み合わせることができる。ローカル通信モジュール468は、制御装置462に動作可能に結合される。ナビゲーションサブシステム470も、制御装置462に動作可能に結合される。この点で、ナビゲーションサブシステム470は、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)機能性を提供し、出力デバイス466を使用してドライバに目的地までのナビゲーション方向を提供するために、GNSS受信機と、例えば処理能力やマップへのアクセスのような、必要な関連コンポーネントとを備えている。ナビゲーションサブシステム470の構造および動作は、ここで述べる例の中心ではないことから、説明を明確かつ簡潔にするために、ナビゲーションサブシステム470の構造および動作の詳細をさらに詳細には説明しない。可聴命令が必要とされる場合、制御装置462は、ドライバコンパートメント457に配置されている、(示していない)例えばスピーカーのような可聴出力デバイスに動作可能に結合されてもよい。
【0067】
[0082]
図13を参照すると、第1層保管ユニット400、第2層保管ユニット402、404、406、および、第3層保管ユニット408、410、412、414、416、418は、それぞれ、在庫管理処理リソース490を備えている。この例では、在庫管理処理リソース490は、通信モジュール494に動作可能に結合されている処理ユニット492を備えている。出力デバイス496、例えばディスプレイデバイス、および/または、在庫管理インターフェース498は、処理ユニット492に動作可能に結合される。処理ユニット492、通信モジュール494、および、出力デバイス496は、汎用コンピューティング装置、例えば、適切なソフトウェアを実行するPCを使用して実現できる。示していないが、保管ユニットのうちの1つは、自動または半自動在庫操作システム、例えば、保管ユニット内のストックのアイテムを保管および取り出すためのロボットシステムを備えており、在庫管理インターフェース498は、自動在庫操作システムに命令を提供するように、および、自動在庫操作システムからフィードバックを受け取るように用いられる。
【0068】
[0083]
図14を参照すると、中央処理リソース452は、単一のコンピューティング装置によってサポートされるように説明される。コンピューティング装置は標準構成のものであり、1つ以上のプロセッサ、入力デバイス、出力デバイス、メモリ、および、記憶デバイスを備えている。したがって、説明を明確で簡潔にするために、中央処理リソース452をサポートするために用いられるハードウェアの詳細な記述をさらに詳細には説明しない。しかしながら、複数のコンピューティング装置を用いることができ、これらは、例えば、データセンター中に据え付けられたラックのように同じ位置に配置されることができ、または、複数の現場における地理に渡って分配されることができるが、インターネット、または、例えば、1本以上の専用線を介して通信することを認識すべきである。
【0069】
[0084]
この例では、中央処理リソース452は、地理空間データモジュール502と通信が可能であるコレオグラフィエンジン500をサポートする。地理空間データモジュール502は、例えば、駐車利用可能性に関連するデータを備え、例えば、特定のポジションまたはエリアに関する地理空間データに関する要求に応答することができる。経済データモジュール504も提供され、これは、販売のために販売システム100中に保持されるアイテムに関連する情報、例えば、購入および販売価格のようなアイテムの商業的態様に関連する情報を収集および供給する。経済データモジュール504は、データベースメンテナンスモジュール506と通信することができ、これは、販売システム100の多くの態様に関連する情報のデータベース508にアクセスすることができ、データベースメンテナンスモジュール506は、データベース508からの読み取りおよびデータベース508への書き込みができる。中央処理リソース452は、中央処理リソース452の他のモジュールと通信することができる、予測モジュール510、報酬計算モジュール512、販売履歴データモジュール514、カレンダーモジュール516、および、ストックレベル監視モジュール518も備えている。
【0070】
[0085]
中央処理リソース452は、トラフィック監視モジュール520、挙動決定モジュール522、天気監視モジュール524、および、中央処理リソース452の他のモジュールと通信可能なロジスティクスモジュール526をさらに備えている。eコマースモジュール528も提供され、例えば、ウェブベースの注文および支払い収集をサポートする。eコマースモジュール528は、いくつかの例では、ある地理的エリアに特有のeコマースポータルを生成することができる。中央処理リソース452は、インターネット454を介して通信することができる通信モジュール530も備えている。
【0071】
[0086]
図9~14の販売システム100の動作の例を、2つの想定されるシナリオ、すなわち、予め定められた時間期間の間、これらのロケーションから販売の目的のそれぞれのロケーション間を移動する車両と、予め定められたエリアを「動き回り」または走り回り、履行する注文が販売システム100によって受け取られると、車両が駆動しなければならないロケーションで販売するための命令をオンザフライで受け取る車両の状況で説明する。この点で、最初のシナリオは、そのロケーションで車両からの収集を必要する一方で、動き回る車両は、顧客の選択したロケーション、例えば、住居436(
図9)で顧客に配送する。他のシナリオも可能であるが、説明の明確さと簡潔のために、ここで述べる例は、これらがここで詳しく説明する概念を例示するのに十分であるとみなされることから、これらのシナリオに限定される。
【0072】
[0087]
動作(
図15)では、例えば、販売システム100の実行につながり、販売システム100の実行を含む動作の3つのカテゴリがある。これに関して、販売の方法は、予測、初期設定、および、車両のコレオグラフィを備えている。この例では、これは、車両が固定されたロケーションから販売しているか、または、動き回っているかの各々である。
【0073】
[0088]
予測段階では、予測モジュール510は、データベース508にアクセスし(ステップ550)、および/または、他のモジュール、例えば、ストックレベルモジュール518、販売履歴データモジュール514、将来なされる注文に関するデータに対するeコマースモジュール428、アイテムに関係付けられている現在のプロモーション、天気観測モジュール524、および、カレンダーモジュール516、に問い合わせる(ステップ552)。これらのモジュールおよびこれらが提供できる関係付けられたデータの使用は例示に過ぎず、少数または多数のモジュールおよび/またはデータソースは、初期予測を生成するためにデータを提供することに依存することがあることを当業者は認識すべきである。例えば、ソーシャルメディアコネクタが提供され、ソーシャルメディアデータを使用できる。同様に、例えば、いわゆる「スマート」冷蔵庫のようなモノのインターネット(IoT)デバイスが存在し、予測モジュール510にデータを提供するように構成されている場合、利用者の構内からのセンサーデータを用いることができる。予測モジュール510は、上記で言及したデータのうちのいくつかまたはすべてを使用して、各アイテムに対するポアソン点過程を構成する関数を生成する(ステップ554)。理解を容易にし、したがって明確にするために、以下に述べるパラメータおよびアイテムの数が限定されていることを認識すべきである。しかしながら、販売システム100により供給されるカタログ中のすべてのアイテムまたは多数のこれらをカバーする複数の寸法を有するように関数をスケーリングできることも認識すべきである。さらに、ここではポアソン点過程を使用して需要予測を生成しているが、他の何らかの適切なプロセスを用いることができることを当業者は認識すべきである。
【0074】
[0089]
予測の単純な例では、販売システム100は、例えば、ときには「それぞれ」と呼ばれる、所定のアイテムの最も高い可能性の数の予測、例えば、所定の時間ウィンドウに関する1リットルの牛乳瓶「それぞれ」の数、例えば、(座標によって識別される)所定の領域に対する1週間のうちの所定の日付/日の12:00から13:00のような、需要を決定しようとする。アイテム、このケースでは牛乳は、何らかの方法でインデックス付けされなければならず、これは、例えばいわゆるストック管理単位(SKU)を使用して達成される。
【0075】
[0090]
したがって、生成される関数は次のとおりである:
【0076】
[0091]
fSKU(x、y、t、d)、ここでx、yがロケーションを識別する場合、tは、時間データであり、dは、需要である。
【0077】
[0092]
この関数は、連続時間関数であり、問題の地理的領域にわたる変数のうちの3つおよび所定の時間ウィンドウ(t0、t')に関して統合される場合(ステップ554)、領域と時間ウィンドウに対するSKUの需要を計算するために使用できる関数に達する。統合関数FSKU(d)は、確率密度関数である。
【0078】
【0079】
【0080】
[0095]
ARGMAX関数を適用することは、「それぞれ」における需要の最尤推定値を生み出す。したがって、各SKUの需要を予測するために、これを使用できる。この関数は、単一のSKUに関して説明していることから、それぞれの関心のあるロケーションおよび時間期間に、販売システム100のカタログ中の複数のSKUについてプロセスが繰り返される。
【0081】
[0096]
いったん予測モジュール510が需要計算関数を生成すると、これは、上記で言及した初期設定に対して使用される。これに関して、ロジスティクスモジュール526は、利用可能なロケーションデータに関して最も高く関係付けられている最も可能性ある「それぞれ」を有するアイテムの予め定められた数を示すデータを予測モジュール510から要求する(ステップ556)。この点に関して、ロケーションデータの精度は、インプリメンテーション要件、例えば、車両の範囲または道路セグメントレベルに基づいた適切なサイズのセルに依存することがあることを認識すべきである。ロジスティクスモジュール526は、例えば、十分な需要があるいくつかのロケーション間に車両を位置付けることが望ましい最小二乗法を適用することによって、最も高い需要のアイテムの識別子と関係付けられているロケーションを使用して、車両の初期ロケーションを発見的に決定する。需要データは、車両のキャパシティの所定の制限、最も需要の高いアイテムの品揃えを決定する(ステップ558)ためにも使用される。実際、各車両によって運搬されるアイテムの品揃えの制限は、1つ以上の異なるパラメータによって、例えば、絶対利益率または需要の少ないアイテムであるが、それにもかかわらず、ともによく合う、すなわち、ともに販売されることが多いアイテムの選択によって制限されることがある。いったん各車両についてのロケーション、運搬される品揃え、および、ストックレベルが決定されると、ロジスティクスモジュール526は、通信モジュール530を使用して、関連する保管ユニット400、402、404、406、408、410、412、414、416、418に命令を送り(ステップ560)、決定したそれぞれのストックレベルと品揃えを車両に置くためにストックを必要に応じて構成し、その後、これらの決定したそれぞれのストックプロフィールにしたがって、車両に置く。いったん置かれると、ロジスティクスモジュール526は、決定されたそれぞれのロケーションに運転する命令を車両に送る(ステップ562)。これに関して、ロジスティクスモジュール526の計画に伴われる各車両のローカル処理リソース460は、運転するロケーションを識別するそれぞれの指示メッセージを受信する。各車両について、メッセージが受信され、各車両のドライバに命令された目的地に到達するための命令を提供するために、制御装置462はナビゲーションサブシステム472と相互作用する(ステップ564)。もちろん、車両のうちの1台以上が自律型または半自律型の場合、車両は、任意の適切な自動運転方法を使用して、識別されたロケーションに自動的に運転する。ロジスティクスモジュール526によって決定されたデータも、コレオグラフィモジュール500に通信される。
【0082】
[0097]
いったん初期ロケーションに達すると、または、達するプロセスにあると、販売システム100は、サービス動作(ステップ566)に進むことができ、これは、上記で言及したコレオグラフィである、定常状態動作モードとみなすことができる。
【0083】
[0098]
説明を簡単にし、したがって明確にするために、以下の例は、車両のうちの1つの状況で、限られた数のパラメータで説明する。しかしながら、当業者は、パラメータの数がより多いまたは少ないことがあり、単一の車両に関連して説明したアクティビティは、残りの電動車両保管ユニットのうちの1つ以上に関連して実現されることを認識すべきである。
【0084】
[0099]
したがって、第1のトラック420を参照すると、いったん初期設定段階が完了し、トラック420がロジスティクスモジュール526から受信した命令を実現すると、中央処理リソース452のコレオグラフィエンジン500はトラック420の初期状態を決定する。
【0085】
[0100]
任意の適切な強化学習技術にしたがって、コレオグラフィエンジン500は、トラック420の現在の状態Scを決定する(ステップ570)。トラックの現在の状態Scは、この例では、現在のタイムスロットと関係付けられた日付、トラック420のロケーション、(示していない)その燃料タンク中にトラック420によって保管される燃料のレベル、および、現在のロケーションにおける予測需要によって、規定される。しかしながら、トラック420の現在の状態Scを規定するために、より多くのまたはより少ない数のパラメータを使用できることを認識すべきである。例えば、パラメータは、トラック420中に含まれる品揃えおよびストック、将来の注文データ、トラフィックデータ、予め定められた道路スピードデータ、および/またはシフト終了時間データを備えることができる。
【0086】
[0101]
トラック420の現在の状態Scに関連して、報酬計算モジュール512は、その後、いわゆる報酬信号Rcを計算する(ステップ572)。報酬信号Rcは、任意の適切な技術を使用して計算できる。この例では、現在の報酬信号Rcを評価するために、多数の異なるメトリックを用いることができる。この例では、報酬計算モジュール512は、経済データモジュール504からの価格およびコストデータを使用して、トラック420の現在のロケーションについての注文の予測に関連する予測モジュール510から需要データを取得し、例えば、予め定められた収益のしきい値に依存して、スコアに変換できる収益値を計算する。しかしながら、「スコア」の計算は、値に関連する他の係数によって影響を及ぼされることがある。この点で、例えば、ある種類の販売または顧客を他より優先することが望ましいかもしれず、したがって、そのような販売またはそのような顧客を扱うことに関するスコアは、それに応じて重み付けされることがある。逆に、いくつかの係数は、ゼロのスコアまたは実際に負の値を有することがある。報酬パラメータの他の例は、更新された需要予測、合意された配送、手持ちストックポジションの変更(例えば、残りのストックおよび/またはストック寿命)、および、ロケーションコスト(例えば、トラフィックレベルおよび/または駐車制限および/またはコスト)を含む。
【0087】
[0102]
報酬計算モジュール512は、決定された報酬信号を挙動決定モジュール522に通信する。挙動決定モジュール522に記憶またはエンコードされているポリシーΠは、その後、報酬計算モジュール512から取得した報酬信号を使用して、更新される(ステップ574)。この例では、報酬信号は、報酬計算モジュール512によって計算されるが、いくつかの例では、中央処理リソース452が報酬信号を計算する能力を欠き、報酬信号が外部ソースから提供されることがあることを当業者は認識すべきである。その後、または、実質的に同時に、コレオグラフィエンジン500は、トラック420の次の動作を決定し(ステップ576)、これは、結果として、トラック420の現在の状態Scが次の状態Snに移行することになる。この例では、コレオグラフィエンジン500は、挙動決定モジュール522によって実現されるポリシーΠにしたがって、次の動作を提供するように挙動決定モジュール522に要求する。この点で、挙動決定モジュール522は、この例では、報酬計算モジュール512から受信した報酬信号に基づいて開発されたランダム動作ポリシーを実現する。しかしながら、別の例では、ポリシーは、履歴データによりまたはシミュレーションにおいて、事前にトレーニングすることができる。ポリシーは、挙動決定モジュール522が選択できる多数の動作を備えることができ、例えば、ポリシーは、特定のロケーションへ移動すること、例えばシフト終了により、または、補充または燃料補給のために、ベースに戻ること、顧客が到着することを待つこと、車両間ストック移行のために別の車両と会うこと、ならびに/あるいは、アイテムを販売することのうちの1つ以上を備えることができる。 動作の選択は、ポリシーΠのインプリメンテーション優先に依存して、例えば、予期される収益、あるいは、燃料の不足または腐ったストックが残ることといったあるイベントの回避のような、1つ以上のパラメータに基づくことができる。最初の動作はランダムに選択されるが、挙動決定モジュール522の目的は、観測された報酬信号に基づく学習経験を構成するポリシーに関することから、動作の選択はランダムに最終的にある状況でのみ使用される。いったん挙動決定モジュール522によって動作が決定されると、例えば「新しいロケーションに移動する」と、動作はコレオグラフィエンジン500に戻され、コレオグラフィエンジン500は、通信モジュール532を使用して命令をトラック420に通信する。次に、トラック420は、中央処理リソース452から命令を受け取り、命令を実行する(ステップ578)。上記のプロセス(ステップ570から578)は、上記で言及したように、販売システム100の他の車両に関しても実行される。上記のプロセスは、方法の対象となる各車両の将来のタイムスロットに関しても繰り返される。
【0088】
[0103]
挙動決定モジュール522が次の動作に関する決定を行うことを可能にし、行われた動作に応じて得られた報酬信号から学習することを通して、挙動決定モジュール522は、実現されるポリシーΠを改善し、したがって、例えば、報酬を最大化するおよび/または新しい顧客を魅了するために車両が正しいロケーションにあることを確実にすることのような、販売システム100のうちの1つ以上の目的を満たすために、高品質な決定を行うように進化する。しかしながら、これらは目的の2つの例にすぎず、これらがここで述べる実施形態を限定するものとして理解すべきではない。車両を固定したロケーションへ運転して販売するという状況では、ポリシーの使用は、車両の動きとそれぞれのアクティビティを、最適な方法で、技術的な、商業的な、または、その他の、ある目的を履行することを目的とする方法で、管理することを可能にする。同様に、「動き回る」車両の状況では、技術的な、商業的な、または、その他の、ある目的を履行するために複数の車両の調整を最適化するために、ポリシーを開発できる。異なる例に関連して説明した能力と機能性は異なることを認識すべきである。それにもかかわらず、実行可能である限り、ここで説明する能力と機能性は、すべてのインプリメンテーションに適用可能であることが意図される。
【0089】
[0104]
本発明の特定の例について上述したが、当業者は、多くの同等の修正およびバリエーションが可能であることを理解するだろう。
【0090】
[0105]
上記の例は、車両によってとられる動作を決定するために機械学習を説明しているが、ここで述べる例は、強化学習パラダイムに限定されず、車両の制御は、他の機械学習パラダイムを使用することも企図していることを当業者は認識すべきである。これらは、例えば、少数の潜在的な次のロケーションを評価し、再配置のタイミングを貪欲に選択する計画アルゴリズムを含むことができる。別の例は、最大化され、動作または計画された動作のシーケンスを実行することから達成される、予期される将来の値を計算する目的関数である。このようなアプローチは、車両が動かないときのランニングコスト、動作を実行するための輸送コスト、および/または、駐車コストのような係数を含むことできる。
【0091】
[0106]
したがって、上記で述べた本発明の例示的な実施形態は、実例とみなすべきであり、限定するものではない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、説明した実施形態へのさまざまな変更がなされてもよい。
【0092】
[0107]
上記の実施形態の方法は、コンピュータプログラムとして、または、コンピュータまたは他のプロセッサ上で実行されるとき、上記で説明した方法を実行するように構成されているコンピュータプログラムを伝えるコンピュータプログラム製品またはコンピュータ読取可能媒体として提供されてもよい。
【0093】
[0108]
好ましい実施形態は、ソフトウェアによってある機能性を実現する一方で、その機能性は、(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)による)ハードウェアのみで、または、実際には、ハードウェアとソフトウェアの混合によって、等しく実現できることが当業者によって理解されるだろう。このように、本発明の範囲は、ソフトウェアだけで実現されると限定されるように解釈すべきでない。
【0094】
[0109]
用語「コンピュータ読取可能媒体」は、コンピュータまたはコンピュータシステムによって直接読み取られ、アクセスされることができる任意の媒体を含むが、これらに限定されない。媒体は、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク記憶媒体、および、磁気テープのような磁気的記憶媒体;光ディスクまたはCD-ROMのような光学記憶媒体;RAM、ROM、および、フラッシュメモリを含む、メモリのような電気的記憶媒体;ならびに、磁気/光学記憶媒体のような上記のハイブリッドおよび組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
自動販売システムであって、
販売される異なるアイテムの分配をそこに保管するための物理アイテム保管ユニットと、
アイテムを識別されたロケーションに運搬するための複数の地上ベースの運搬機構と、前記複数の運搬車両は、使用する際、販売するアイテムの予測される数と品揃えを保管するように構成され、
前記複数の運搬機構と通信可能な処理リソースと、前記処理リソースは、機械学習モジュールをサポートするように構成され、
前記機械学習モジュールにデータを提供するように構成された複数のデータソースとを備え、
前記機械学習モジュールは、前記複数のデータソースによって提供される前記データを分析し、前記複数の運搬機構のための複数のそれぞれの動作を決定するように構成され、 前記処理リソースは、前記複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信するように構成され、
選択された運搬機構は、前記制御命令を受信し、前記決定された販売ロケーションに前記アイテムを運ぶために、前記制御命令に応答して動作するように構成される、システム。
[C2]
前記識別されたロケーションは、地理的エリアである、C1に記載のシステム。
[C3]
前記処理リソースに動作可能に結合されている通信モジュールをさらに備え、
前記通信モジュールは、アイテムを販売するための要求を受信するように構成されている、C1に記載のシステム。
[C4]
前記処理リソースは、複数のアイテムに関する予測需要を決定するように構成されている、C1または2または3に記載のシステム。
[C5]
前記処理リソースは、前記複数の運搬機構に対してそれぞれの初期の最適化されたロケーションを予測するように構成され、
前記処理リソースは、前記複数の運搬機構のうちの1つ以上に対する初期ポジショニング命令を生成し、通信するように構成されている、C1に記載のシステム。
[C6]
前記複数の運搬機構は、異なるアイテムのそれぞれの分配を保管するようにそれぞれ構成されている、C1から5のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C7]
多数の前記複数の運搬機構は、保管キャパシティを有し、したがって、多数の移動物理アイテム保管ユニットを構成する、C6に記載のシステム。
[C8]
前記複数のデータソースのうちの少なくとも1つは、学習したデータを備える、C1から7のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C9]
前記機械学習モジュールは、複数のそれぞれの動作を決定するように実現可能なポリシーを備える、C1から8のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C10]
前記機械学習モジュールは、報酬信号計算機を備える、C1から9のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C11]
前記機械学習モジュールは、前記報酬信号計算機によって生成された出力報酬信号に応答して、前記ポリシーを更新するように構成されている、C10に記載のシステム。
[C12]
前記複数の運搬機構は、
第1の運搬機構と、
第2の運搬機構と、
ミーティングウェイポイントを備える前記制御命令とを備え、
前記第1の運搬機構に通信される前記ミーティングウェイポイントは、前記第2の運搬機構のロケーション、または、前記第2の運搬機構が前記第1の運搬機構と出会うロケーションであり、
前記処理リソースは、前記ミーティングウェイポイントを識別する別の制御命令を生成し、前記第2の運搬機構に通信するように構成され、前記制御命令と前記別の制御命令は、前記第2の運搬機構から前記第1の運搬機構に前記アイテムを移す命令を備える、
C1から11のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C13]
前記第2の運搬機構は、前記第1の運搬機構よりも大きい、C12に記載のシステム。
[C14]
前記複数の運搬機構は、
第1の運搬機構と、
第2の運搬機構とを備え、
前記処理リソースは、前記アイテムを運ぶ前記第1の運搬機構と別のアイテムを運ぶ前記第2の運搬機構とを識別するように構成され、
前記処理リソースは、前記アイテムに関して、前記第1の運搬機構に対する制御命令を生成し、通信し、および、前記別のアイテムに関して、第2の運搬機構に対する別の制御命令を生成し、通信するように構成されている、C1から11のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C15]
前記複数の運搬機構は、少なくとも2つの異なるタイプの運搬機構を備える、C1から14のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C16]
前記識別された販売ロケーションは、前記アイテムが収集されたロケーションである、C1から15のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C17]
前記アイテムを販売する要求は、複数の予め定められた基準に基づいて受け入れられる、C1から16のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C18]
前記複数の予め定められた基準は、経済的基準を備える、C17に記載のシステム。
[C19]
前記複数の予め定められた基準は、前記選択された運搬機構に関係付けられているアクセス基準の容易さを備えているC17に記載のシステム。
[C20]
前記複数の予め定められた基準は、環境的基準を備える、C17に記載のシステム。
[C21]
前記複数の予め定められた基準は、前記選択された運搬機構の在庫を空にする必要性を備える、C17に記載のシステム。
[C22]
前記処理リソースは、注文システムをさらに備える、C1から21のうちのいずれか1項に記載のシステム。
[C23]
C19に従属するとき、前記注文システムは、在庫の減少を促進するために、前記アイテムを販売するオファーを調節するように構成されている、C22に記載のシステム。
[C24]
前記注文システムは、複数の注文ポータルをサポートするように構成され、
前記複数の注文ポータルのうちの1つの注文ポータルは、多数の複数の運搬機構によって供給される予め定められた地理的領域内で入手可能なアイテムと、前記多数の複数の運搬機構から入手可能なストックとを販売するように動的に構成されている、C22に記載のシステム。
[C25]
アイテムを販売する方法であって、
販売される異なるアイテムの分配を物理アイテム保管ユニットに保管することと、
アイテムを識別されたロケーションに運搬するために、複数の地上ベースの運搬機構を提供することと、
複数の運搬車両において、それぞれ販売するアイテムの予測される数と品揃えとを保管することと、
複数のデータソースを機械学習モジュールに提供することと、
前記機械学習モジュールが前記複数のデータソースによって提供されるデータを分析し、前記複数の運搬機構に対する複数のそれぞれの動作を決定することと、
前記複数の運搬機構に対するそれぞれの制御命令を生成し、通信することと、
選択された運搬機構が前記決定された販売ロケーションに前記アイテムを運ぶために、前記制御命令を受信し、前記制御命令に応答して動作することとを備える、方法。