(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-16
(45)【発行日】2022-12-26
(54)【発明の名称】耐熱性を有する乳化組成物
(51)【国際特許分類】
A23L 5/00 20160101AFI20221219BHJP
A23L 29/30 20160101ALI20221219BHJP
A23L 29/10 20160101ALI20221219BHJP
A23L 29/20 20160101ALI20221219BHJP
A23L 29/00 20160101ALI20221219BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20221219BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20221219BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20221219BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20221219BHJP
A61K 9/107 20060101ALI20221219BHJP
A61K 47/40 20060101ALI20221219BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20221219BHJP
A61K 47/10 20060101ALI20221219BHJP
B01F 23/41 20220101ALI20221219BHJP
【FI】
A23L5/00 L
A23L29/30
A23L29/10
A23L29/20
A23L29/00
A61K8/06
A61K8/60
A61K8/73
A61K8/34
A61K9/107
A61K47/40
A61K47/36
A61K47/10
B01F23/41
(21)【出願番号】P 2022049691
(22)【出願日】2022-03-25
【審査請求日】2022-09-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】306019030
【氏名又は名称】ハウスウェルネスフーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【氏名又は名称】森田 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100162503
【氏名又は名称】今野 智介
(74)【代理人】
【識別番号】100144794
【氏名又は名称】大木 信人
(72)【発明者】
【氏名】朝武 宗明
(72)【発明者】
【氏名】清水 悠介
【審査官】戸来 幸男
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-19525(JP,A)
【文献】特開昭56-160968(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 5/00
A23L 29/00-29/30
A23L 27/60
A61K 8/06
A61K 9/107
FSTA/CAplus/AGRICOLA/BIOSIS/
MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含む、酸性乳化組成物。
【請求項2】
さらに、酸性物質を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を混合し、酸性乳化組成物を形成する工程を含む、酸性乳化組成物の製造方法。
【請求項4】
酸性物質をさらに混合することを含む、請求項3に記載の製造方法。
【請求項5】
さらに、前記酸性乳化組成物を乾燥処理に付す工程を含む、請求項3又は4に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含む、酸性乳化組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤を含んでなる乳化組成物は今日、医薬、化粧品、飲食品等の様々な分野で広く利用されている。
【0003】
特許文献1には、水、油性成分、αサイクロデキストリン、及びゲル形成成分として寒天、低強度寒天、ガラクトマンナン又はグルコマンナンとキサンタンガムの併用、カラギーナン、ファーセレラン、ジェランガム、ネーティブ型ジェランガムのいずれか1以上を含有する乳化組成物が開示されている。
【0004】
特許文献2には、油脂、水、サイクロデキストリン等を含有することを特徴とする乳化組成物が開示され、また、安定剤としてキサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、CMC、カラギーナン、ローカストビーンガム等のガム類を用いてもよいことが開示されている。
【0005】
特許文献3には、ペクチン、トラガントガム、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマーといった水溶性高分子化合物を溶解した水性原料と化粧料用油性原料を混和し、サイクロデキストリンを加えて乳化させてなる乳化化粧料が開示されている。
【0006】
非特許文献1には、大豆油とサイクロデキストリン水溶液の1:1容積比試料を乳化させてなる水中油滴型のエマルションに、乳化安定剤としてキサンタンガムとトラガントガムをそれぞれ添加したところ乳化安定性が増したことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2016-204311号公報
【文献】特開平10-262560号公報
【文献】特公昭61-038166号公報
【非特許文献】
【0008】
【文献】Nippon Shokuhin Kogyo Gakkaishi,Vol.38,No.1,16-20(1991)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤を含んでなる従来の乳化組成物は耐熱性に乏しい場合があり、製品製造や殺菌処理等の工程において高温条件に付された際に、乳化状態を維持することができず、乳化破壊を生じる場合があった。このため、高温条件を回避した利用態様を選択しなければならず、これが当該乳化組成物の用途を広げる足かせとなっていた。
【0010】
そこで、本発明は、高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有する、油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤を含んでなる乳化組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤と共に、水溶性有機溶媒を含む、酸性の乳化組成物が、高温条件に付された後においても乳化状態を維持することができ、乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有することを見出した。
【0012】
本発明は、これらの新規知見に基づくものであり、以下の発明を包含する。
[1] 水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含む、酸性乳化組成物。
[2] さらに、酸性物質を含む、[1]の組成物。
[3] 水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を混合し、酸性乳化組成物を形成する工程を含む、酸性乳化組成物の製造方法。
[4] 酸性物質をさらに混合することを含む、[3]の製造方法。
[5] さらに、前記酸性乳化組成物を乾燥処理に付す工程を含む、[3]又は[4]の製造方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有する、油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤を含んでなる乳化組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含む酸性乳化組成物(以下、単に「本発明の乳化組成物」と記載する場合がある)に関する。
【0015】
本発明において「油脂」とは、乳化組成物において一般的に使用される油脂を利用することができ、極性及び非極性のいずれも使用することができる。例えば、本発明において利用可能な油脂としては、植物由来の油脂(例えば、キャノーラ油、菜種白絞油、大豆油、コーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、米油、米糠油、ツバキ油、ベニバナ油、オリーブ油、アマニ油、シソ油、エゴマ油、ヒマワリ油、パーム油、茶油、ヤシ油、アボガド油、ククイナッツ油、グレープシード油、ココアバター、ココナッツ油、小麦胚芽油、アーモンド油、月見草油、ひまし油、ヘーゼルナッツ油、マカダミアナッツ油、ローズヒップ油、ブドウ油、カカオ油、ホホバ油、パーム核油、モクロウ、キャンデリラロウ、カルナバロウ等)、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン、ワセリン、オゾケナイト、イソステアリルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、2-オクタデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、フィトステロール、コレステロール、ステアリン酸、イソステアリン酸、カプリン酸、ラノリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレン酸、モノステアリン酸グリセリル、モノパルミチン酸グリセリル、モノベヘニン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、モノラノリン酸グリセリル、モノリノ-ル酸グリセリル、モノリノレン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリン、イソプロピルミリステート、グリセロールトリ-2-ヘプチルウンデカノエート、グリセロールトリ-2-エチルヘキサノエート、2-ヘプチルウンデシルパルミテート、ジ-2-ヘプチルウンデシルアジペート、セチルイソオクタノエート、トリメチロールプロパン-2-トリメチロールヘプチルウンデカノエート、プロパン-2-エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトール-2-ヘプチルウンデカノエート、ペンタエリスリトール-2-エチルヘキサノエート、コレステロールイソステアレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等の合成エステル油、牛脂、豚油、ラノリン、スクワレン、スクワラン、ミツロウ、鯨ロウ等の動物由来の油脂、シリコーン油等が挙げられるが、これらに限定はされない。本発明において油脂は、目的の用途における利用形態に応じて適宜選択することが可能であるが、安全性の高い動物由来又は植物由来の油脂が好ましく、食経験があり安全性の高い食用植物油が特に好ましい。油脂はいずれか単独で用いてもよいし、異なる油脂を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本発明の乳化組成物において、油脂は任意の量で含むことができ、例えば、5質量%以上、又は10質量%以上の量で含み、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、又は20質量%以下とすることができる。本発明の乳化組成物における油脂の量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物には油脂を、5質量%~50質量%、好ましくは10質量%~30質量%、より好ましくは10質量%~20質量%の範囲より適宜選択される量にて含めることができる。油脂の量が5質量%よりも少ないと乳化が不十分となる場合があり、一方、油脂の量が50質量%よりも多いとべとつきやぬるつき等の油感が強くなる場合があり、目的の用途における利用形態において所望の使用感が得られない場合がある。
なお、本明細書中、各成分の量の記載は、本発明の乳化組成物の全質量を100質量%とする、質量%の量にて示す。
【0017】
本発明の乳化組成物において、水は油脂を乳化して、その他の成分と共に水中油型エマルジョン形成することが可能な任意の量で含むことができる。例えば、本発明の乳化組成物は水を、15質量%以上、20質量%以上、30質量%以上、40質量%以上、45質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、又は70質量%以上の量で含み、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、90質量%以下、又は85質量%以下とすることができる。本発明の乳化組成物における水の量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物には水を、15質量%~90質量%、好ましくは45質量%~90質量%、より好ましくは70質量%~85質量%の範囲より適宜選択される量にて含めることができる。本発明の乳化組成物に含まれる水の量は、体積比にして油脂よりも多く含まれることが好ましく、例えば油脂と水の含有量は体積比にして(油脂:水)1:1を超える量、例えば、1:2以上、1:3以上、1:4以上、1:5以上、もしくは1:6以上とすることができ、水の量の上限は特に限定されないが、1:10以下、好ましくは1:8以下とすることができる。
【0018】
「サイクロデキストリン」は、ブドウ糖を構成単位とする環状無還元マルトオリゴ糖を意味し、ブドウ糖の数が6つのα-サイクロデキストリン、7つのβ-サイクロデキストリン、8つのγ-サイクロデキストリンが挙げられる。本発明においては、α-、β-、γ-サイクロデキストリン、及びそれらの誘導体、ならびにそれらの任意の組み合わせを用いることができる。サイクロデキストリンの誘導体としては、例えば、エチルサイクイロデキストリン、メチルサイクロデキストリン、ヒドロキシエチルサイクロデキストリン、ヒドロキシプロピルサイクロデキストリン、メチルアミノサイクロデキストリン、アミノサイクロデキストリン、カルボキシエチルサイクロデキストリン、カルボキシメチルサイクロデキストリン、スルフォキシエチルサイクロデキストリン、スルフォキシルサイクロデキストリン、アセチルサイクロデキストリン、分岐サイクロデキストリン、サイクロデキストリン脂肪酸エステル、グルコシルサイクロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリン等が挙げられるが、これらに限定はされない。好ましくはα-サイクロデキストリンを使用する。α-サイクロデキストリンは水への溶解性が高く、ざらつきの少ない乳化組成物を得ることができる。
【0019】
本発明の乳化組成物において、サイクロデキストリンは水中油型エマルジョンに乳化安定性を付与し、かつ目的の用途における利用形態において所望の使用感を得ることが可能な量で含めることができる。例えば、本発明の乳化組成物にはサイクロデキストリンを、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上の量で含み、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、15質量%以下、10質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、もしくは6質量%以下とすることができる。本発明の乳化組成物におけるサイクロデキストリンの量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物にはサイクロデキストリンを、1質量%~15質量%、例えば2質量%~10質量%、3質量%~9質量%、4質量%~8質量%、又は5質量%~7質量%の範囲より適宜選択される量で含めることができる。サイクロデキストリンの量が1質量%よりも少ないと当該組成物の乳化安定性が不十分となる場合があり、一方、15質量%よりも多い場合には当該組成物の粘性が高くなりすぎる場合や、きしみ感が強くなる場合があり、いずれにおいても目的の用途における利用形態において所望の使用感が得られない場合がある。
【0020】
本発明において「水溶性ゲル化剤」とは、一般的に、水に溶解し、粘性を付与する物質(増粘剤、増粘安定剤、糊料等とも呼ばれる場合がある)を意味する。本発明において利用可能な水溶性ゲル化剤としては、キサンタンガム、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、メチルセルロース等を挙げることができ(これらに限定はされない)、目的の用途における利用形態に応じて適宜選択することが可能である。水溶性ゲル化剤はこれらのいずれかを単独で用いてもよいし、異なる水溶性ゲル化剤を組み合わせて用いてもよい。より好ましくは、水溶性ゲル化剤はキサンタンガム、ヒドロキシメチルプロピルセルロース、及びメチルセルロースであり、特に好ましくは、キサンタンガム、及びヒドロキシメチルプロピルセルロースである。これらの水溶性ゲル化剤は、本発明の乳化組成物に高い乳化安定性を付与することができ、特に、高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を付与することができる。
【0021】
本発明の乳化組成物において、水溶性ゲル化剤は水中油型エマルジョンに乳化安定性を付与し、かつ目的の用途における利用形態において所望の使用感を得ることが可能な量で含めることができる。例えば、本発明の乳化組成物には水溶性ゲル化剤を、0.1質量%以上、0.2質量%以上、又は0.3質量%以上の量で含み、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、1質量%以下、0.8質量%以下、0.7質量%以下、0.6質量%以下、又は0.5質量%以下とすることができる。本発明の乳化組成物における水溶性ゲル化剤の量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物には、水溶性ゲル化剤を、0.1質量%~1質量%、好ましくは0.2質量%~0.8質量%、より好ましくは0.2質量%~0.5質量%の範囲より適宜選択される量で含めることができる。水溶性ゲル化剤の量が0.1質量%よりも少ないと所望の乳化安定性が得られない場合があり、特に高温条件に付された際に乳化破壊を生じ乳化状態を維持できない場合があり、一方、1質量%よりも多い場合には当該組成物の粘性が高くなりすぎる場合があり、いずれにおいても目的の用途における利用形態において所望の使用感が得られない場合がある。
【0022】
本発明において「水溶性有機溶媒」とは、一般的に、水と混合した場合に、水に溶解して2相系(有機相と水相とからなる)を形成せず、均一相を形成する有機溶媒を意味する。本発明において利用可能な水溶性有機溶媒としては、例えば、アルコール類、多価アルコール類、グリコールエーテル類、アルカンジオール類、アミン類、アミド類、ケトン類、ニトリル類、含窒素溶媒、含硫黄溶媒等が挙げられ、目的の用途における利用形態に応じて適宜選択することが可能である。
【0023】
アルコール類としては、特に限定されないが例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、2-ブタノール、tert-ブタノール等が挙げられる。
【0024】
多価アルコール類としては、特に限定されないが例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリメチロールプロパン、キシリトール、キシロース、グルコース、ガラクトース等が挙げられる。
【0025】
グリコールエーテル類としては、特に限定されないが例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
【0026】
アルカンジオール類としては、特に限定されないが例えば、1,2-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジブチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
【0027】
アミン類としては、特に限定されないが例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、モルホリン、N-エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
【0028】
アミド類としては、特に限定されないが例えば、ホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
【0029】
ケトン類としては、特に限定されないが例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
【0030】
ニトリル類としては、特に限定されないが例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等が挙げられる。
【0031】
含窒素溶媒としては、特に限定されないが例えば、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
【0032】
含硫黄溶媒としては、特に限定されないが例えば、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
【0033】
本発明において、水溶性有機溶媒はこれらのいずれかを単独で用いてもよいし、異なる水溶性有機溶媒を組み合わせて用いてもよい。より好ましくは、水溶性有機溶媒は低級アルコール類(メタノール、エタノール、プロピルアルコール等)、アセトン、アセトニトリルである。水溶性有機溶媒は、本発明の乳化組成物に高い乳化安定性を付与することができ、特に高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を付与することができる。
【0034】
本発明の乳化組成物において、水溶性有機溶媒は水中油型エマルジョンに乳化安定性を付与し、かつ目的の用途における利用形態において所望の使用感を得ることが可能な量で含めることができる。例えば、本発明の乳化組成物には水溶性有機溶媒を、0.02質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上、1質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上の量で含み、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、15質量%以下、10質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、7質量%以下、もしくは6質量%以下とすることができる。水溶性有機溶媒は、本発明の乳化組成物に、当該乳化組成物の原材料として配合されてもよいし、ならびに/あるいは、例えば香料、機能性製剤のような添加物に含まれる形態で配合されてもよい。本発明の乳化組成物における水溶性有機溶媒の量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物には水溶性有機溶媒を、0.02質量%~15質量%、例えば0.1質量%~10質量%、0.5質量%~9質量%、1質量%~8質量%、又は2質量%~7質量%の範囲より適宜選択される量で含めることができる。水溶性有機溶媒の量が0.02質量%よりも少ないと所望の乳化安定性が得られない場合があり、特に高温条件に付された際に乳化破壊を生じ乳化状態を維持できない場合があり、目的の用途における利用形態において所望の使用感が得られない場合がある。
【0035】
本発明において「酸性」とは、本発明の乳化組成物の25℃におけるpH値が7未満、好ましくは6.5以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは5.5以下、よりさらに好ましくは5以下、例えば、4.5以下、4以下、3.5以下、又は3以下であり、その下限は特に限定されるものではないが、例えば、1以上、例えば、1.5以上、2以上、又は2.5以上とすることができる。本発明の乳化組成物の25℃におけるpH値の範囲は前記上限及び下限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物の25℃におけるpH値は、1~6.5、1.5~6.5、2~6.5、又は3~6.5の範囲より適宜選択される値とすることができる。本発明の乳化組成物が酸性でない場合、すなわち前記pH値が7以上である場合、所望の乳化安定性が得られない場合があり、特に高温条件に付された際に乳化破壊を生じ乳化状態を維持できない場合があり、一方、前記pH値が1よりも低い場合には酸性度が強くなりすぎる場合があり、いずれにおいても目的の用途における利用形態において所望の使用感が得られない場合がある。なお、本発明の乳化組成物のpH値は、JIS Z8802:2011に従い、25℃で測定される値である。
【0036】
本発明の乳化組成物には、前記「酸性」とするために、酸性物質を配合してもよい。本発明において利用可能な「酸性物質」としては、本発明の乳化組成物を前記酸性にできるものであればよく、有機酸及び無機酸ならびにそれらの塩類が挙げられ、目的の用途における利用形態に応じて適宜選択することが可能である。より詳細には、pH調整剤として一般的に利用されるものが挙げられ、例えば、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、乳酸、酢酸、ギ酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、グルコン酸、グリセリン酸、タルトロン酸、サリチル酸、没食子酸、トロパ酸、フマル酸、マレイン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、ヒドロキシアクリル酸、α-オキシ酪酸等の有機酸、塩酸、硫酸、亜硫酸、過塩素酸、炭酸、リン酸、ポリリン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、塩化水素酸等の無機酸ならびにそれらの塩類が挙げられるが、これらに限定はされない。「塩類」としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩等が挙げられるが、これらに限定はされない。酸性物質はこれらのいずれかを単独で用いてもよいし、異なる酸性物質を組み合わせて用いてもよい。なかでも、安全性や水への溶解性の観点から、クエン酸、アスコルビン酸、及びそれらの塩類が好ましい。
【0037】
本発明の乳化組成物において、酸性物質は本発明の乳化組成物を前記「酸性」とすることが可能な量で含めることができる。酸性物質の配合量は、用いる酸性物質の種類や、本発明の乳化組成物に配合されるその他の成分の種類や量等の要因に応じて変化し得るが、例えば、0質量%以上、0質量%超、1質量%以上、2質量以上、3質量%以上、4質量%以上、又は5質量%以上であり、その上限は特に限定されるものではないが、例えば、15質量%以下、10質量%以下、9質量%以下、8質量%以下、又は7質量%以下とすることができる。本発明の乳化組成物における酸性物質の量の範囲は前記下限及び上限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、本発明の乳化組成物には酸性物質を、0質量%~15質量%、1質量%~15質量%、2質量%~10質量%、3質量%~9質量%、4質量%~8質量%、又は5質量%~7質量%の範囲より適宜選択される量で含めることができる。本発明の乳化組成物に酸性物質を含めることにより、本発明の乳化組成物を前記「酸性」とすることを可能とし、高い乳化安定性を付与することができ、特に高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を付与することができる。
【0038】
本発明の乳化組成物は、上記各成分の配合により高い乳化安定性を得ることができるため、これらに加えて、従来乳化組成物において乳化剤として一般的に利用されている、合成界面活性剤及び/又はポリオキシエチレングリコールを実質的に含まないものとしてもよい。好ましくは、本発明の乳化組成物は、合成界面活性剤及び/又はポリオキシエチレングリコールを実質的に含まない。本発明において「合成界面活性剤及び/又はポリオキシエチレングリコールを実質的に含まない」とは、本発明の乳化組成物において、合成界面活性剤及び/又はポリオキシエチレングリコールが乳化作用を発揮する態様で含まれないことを意味し、合成界面活性剤及び/又はポリオキシエチレングリコールが一切含まれないことを意図するものではない。
【0039】
本発明の乳化組成物は高い乳化安定性を有するものであり、特に、本発明の乳化組成物は高温(例えば、100℃~130℃程度)条件に付された後においても乳化状態を維持することが可能であり、乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有する。
【0040】
本発明の乳化組成物の形態は特に限定されず、上記水分含量を有する形態の他、水分含量を減少させて調製された、半固体/半液体(ゲル、ゾル等)や乾燥体(例えば、粉体、フレーク等)の形態で提供されてもよい。このような半固体/半液体(ゲル、ゾル等)や乾燥体(例えば、粉体、フレーク等)の形態は、上記水分含量を有する形態の乳化組成物を得たのち、それを従来公知の乾燥手段に付して、当該乳化組成物の水分含量を減少させることにより得ることができる。このような乾燥手段としては、例えば、凍結乾燥、加熱乾燥、風乾、噴霧乾燥、ドラム乾燥、熱風乾燥、真空乾燥等が挙げられるが、これらに限定はされない。乾燥手段に付された後の当該乳化組成物の水分含量は、目的とする形態に応じて適宜選択することが可能であり、例えば、15質量%未満、10質量%以下、5質量%以下、又は1質量%以下とすることができる。乾燥手段に付された後の当該乳化組成物の水分含量の下限は特に限定されないが、好ましくは0.1質量%以上、0.5質量%以上、0.6質量%以上、0.7質量%以上、又は0.8質量%以上とすることができる。乾燥手段に付された後の当該乳化組成物の水分含量の範囲は前記上限及び下限の数値よりそれぞれ選択される2つの数値を用いて表すことができ、例えば、当該乳化組成物の水分含量は、0.1質量%~15質量%未満、0.1質量%~10質量%、0.5質量%~5質量%、0.5質量%~1質量%、0.6質量%~1質量%、0.7質量%~1質量%、又は0.8質量%~1質量%とすることができる。乾燥手段に付された後の当該乳化組成物はそのまま使用してもよいし、あるいは使用時に水等の適当な溶媒を加えて/水等の適当な溶媒に加えて、再乳化させた後に使用してもよい。
【0041】
本発明の乳化組成物は、飲食品、化粧品、外用医薬品、医薬品(医薬部外品を含む)、化学薬品、化成品、農薬、トイレタリー用品、スプレー製品、塗料、工業用薄膜素材、表面改質素材等(これらに限定はされない)の用途において基剤として利用し含めることができ、目的の用途における利用形態(例えば、所定の製品等の形態)で提供することができる。
【0042】
本発明の乳化組成物は高い乳化安定性を有するものであり、特に、本発明の乳化組成物は、高温(例えば、100℃~130℃程度)条件に付された後においても乳化状態を維持することが可能である。これにより本発明の乳化組成物を基剤として利用する目的の用途における利用形態について、その製造、殺菌、保存、使用等の工程にて高温条件に付すことができる。例えば、本発明の乳化組成物を基剤として利用する目的の用途における利用形態は、加熱殺菌処理、より具体的には100℃~130℃の高温殺菌処理(例えばレトルト殺菌処理)に付すことが可能であり、防腐剤の少ない/無添加の安全性の高い製品を提供することができる。また例えば、本発明の乳化組成物は、その他の原材料と一緒に高温条件に付すことや、高温条件に付されたその他の原材料とすぐに一緒にすることができ、製造工程・作業の効率化に寄与するだけでなく、高温条件を回避していたために従来達成し得なかった利用形態(例えば、所定の製品等)の製造を可能とし得る。
【0043】
本発明の乳化組成物には、上記成分に加えて、必要に応じてさらに、目的の用途における利用形態の製造において通常用いられている成分を、本発明の効果を損なわない範囲で、所望の利用形態に応じて適宜配合することができる。このような成分としては、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤、懸濁化剤、増粘剤、保存剤、抗菌剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、染料、色素、潤滑剤、可塑剤、溶剤、溶解補助剤、等張化剤、矯味矯臭剤、香料、甘味料、呈味成分、酸味料、調味料、保湿剤、ビタミン類、界面活性剤、キレート剤、抗菌剤等が挙げられるが、これらに限定はされない。
【0044】
本発明の乳化組成物は、水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、水溶性有機溶媒、ならびに、必要に応じて酸性物質及びその他の成分を上記の量にて混合、攪拌することにより製造することができる。各成分は全て一緒に混合、攪拌してもよいし、各成分を別々にもしくは任意の組み合わせで順次添加して(順序は問わない)混合、攪拌してもよい。混合、攪拌して得られた乳化組成物は、加熱殺菌処理に付してもよい。また、混合、攪拌して得られた乳化組成物は、必要に応じてさらに乾燥手段に付してもよい。乾燥手段は、上記従来公知の乾燥手段により行うことができ、当該乳化組成物の水分含量を、目的とする形状に応じて適宜調整することができる。乾燥手段に付された乳化組成物は、必要に応じてさらに破砕、粉砕、又は摩砕処理に付してもよく、ならびに必要に応じてその他の成分を上記の量にて混合、攪拌してもよい。
【0045】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0046】
I.乳化組成物の作製
以下の表1~表6の組成にしたがって、各成分を添加、混合し、実施例1~16ならびに比較例1~4の各乳化組成物を作製した。各成分の混合は、ハンドブレンダーを用いて20,000rpmにて10分間攪拌して行った。得られた各乳化組成物について、以下の手法により、乳化安定性を評価した。
なお、表中の各成分の量は、得られた乳化組成物の量を100質量%とする、質量%の量にて示す。
【0047】
II.乳化安定性の評価方法
得られた乳化組成物(10mL)を、それぞれ100mLのビーカーに入れて、電子レンジで100℃(品温)にて1分間加熱処理した。加熱処理後、室温にて30分間静置した後、各乳化組成物における乳化破壊状態(又は、乳化安定性)を以下の基準にしたがって目視で評価した。
<評価基準>
◎:変化なし。乳化が維持されている。
〇:乳化破壊は生じていないが、若干の油浮き又は離水が認められる。
×:油層と水層の分離が確認される。乳化破壊を生じている。
【0048】
III.乳化安定性の評価結果
各乳化組成物における乳化安定性の評価結果を、以下の表1~表6に併記する。
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
上記の結果から、水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含んでなる酸性の乳化組成物は、高温条件の加熱処理に付された後であっても、乳化状態が維持され、乳化破壊を生じないことが確認された(実施例1~16)。特に、酸性物質を配合して、pH値を低くした場合に、より優れた乳化安定性が確認された(表1)。また、加える酸性物質の種類は特に限定されず、様々なものを利用できることが確認された(表6)。
【0056】
比較例1,2は、水溶性有機溶媒を含有しない場合の例であり、高温条件の加熱処理により乳化状態が維持されず乳化破壊を生じ、水溶性有機溶媒を含有する実施例とは異なり、乳化安定性が得られないことが確認された(表2)。
一方、加える水溶性有機溶媒の種類は特に限定されず、いずれの水溶性有機溶媒を用いた場合も、高温条件の加熱処理に付された後において乳化状態が維持され、乳化破壊を生じないことが確認された(表3)。
【0057】
比較例3,4はデキストリン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンを配合した場合の例であり、高温条件の加熱処理により乳化が維持されず乳化破壊を生じ、実施例とは異なり、乳化安定性が得られないことが確認された(表5)。
しかしながら、加える水溶性ゲル化剤の種類は特定のものに限定されず、種々の水溶性ゲル化剤を用いた場合において、高温条件の加熱処理に付された後において乳化状態が維持され、乳化破壊を生じないことが確認された(表4,5)。
【0058】
以上の結果より、油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤に、水溶性有機溶媒を併用して配合すると共に、酸性の乳化組成物とする(必要に応じて、酸性物質を配合する)ことによって、高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有する乳化組成物が得られることが明らかとなった。
【要約】
【課題】本発明は、高温条件に付されたとしても乳化破壊を生じることのない、耐熱性の高い、優れた乳化安定性を有する、油脂、水、サイクロデキストリン、及び水溶性ゲル化剤を含んでなる乳化組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】水、油脂、サイクロデキストリン、水溶性ゲル化剤、及び、水溶性有機溶媒を含む、酸性乳化組成物。
【選択図】なし