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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/13 20190101AFI20221220BHJP
   G06F 16/16 20190101ALI20221220BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20221220BHJP
【FI】
G06F16/13 200
G06F16/16
G06F21/62 318
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018168180
(22)【出願日】2018-09-07
(65)【公開番号】P2020042438
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【弁理士】
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】侘美 怜
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-295941(JP,A)
【文献】特開2010-237894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/10 -16/188
G06F 21/62
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、
ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、
前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段と、
前記操作権をユーザに設定する設定手段と
を備え
前記設定手段は、前記フォルダ表示手段により前記階層構造で表示される複数のフォルダの中から、設定元フォルダと当該設定元フォルダとは異なる設定先フォルダとが選択された場合に、当該設定元フォルダに対する操作権が設定されているユーザに対して、当該設定先フォルダに対する操作権を設定し、
前記表示制御手段は、前記設定手段によりユーザに前記操作権が設定されたフォルダの表示態様を変更することを特徴とする
情報処理装置。
【請求項2】
階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、
ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、
前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段と
を備え、
前記フォルダ表示手段は、複数のフォルダのうち一部の下位階層フォルダを非表示とし、
前記表示制御手段は、前記フォルダ表示手段により非表示とされている前記下位階層フォルダに対してユーザに前記操作権が設定されている場合に、当該下位階層フォルダを表示させるとともに当該下位階層フォルダの表示態様を変更することを特徴とす
情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記フォルダ表示手段により非表示とされる前記下位階層フォルダと、当該下位階層フォルダの上位に位置し当該フォルダ表示手段により表示される上位階層フォルダとに対して、ユーザに対して等しい操作権が設定されている場合には、当該上位階層フォルダの表示態様を変更するとともに、当該下位階層フォルダは非表示のままとすることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、
ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、
前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段と
を備え、
前記表示制御手段は、前記指定受付手段にて複数のユーザの指定を受け付けた場合に、それぞれのユーザに設定される前記操作権が異なるフォルダの表示態様を変更することを特徴とす
情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータに
階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、
ユーザの指定を受け付ける機能と、
表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能と
前記操作権をユーザに設定する機能と
を実現させ
前記設定する機能は、前記階層構造で表示される複数のフォルダの中から、設定元フォルダと当該設定元フォルダとは異なる設定先フォルダとが選択された場合に、当該設定元フォルダに対する操作権が設定されているユーザに対して、当該設定先フォルダに対する操作権を設定し、
前記変更する機能は、ユーザに前記操作権が設定されたフォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
コンピュータに
階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、
ユーザの指定を受け付ける機能と、
表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能と
を実現させ、
前記表示させる機能は、複数のフォルダのうち一部の下位階層フォルダを非表示とし、
前記変更する機能は、非表示とされている前記下位階層フォルダに対してユーザに前記操作権が設定されている場合に、当該下位階層フォルダを表示させるとともに当該下位階層フォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラム。
【請求項7】
コンピュータに
階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、
ユーザの指定を受け付ける機能と、
表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能と
を実現させ、
前記変更する機能は、複数のユーザの指定を受け付けた場合に、それぞれのユーザに設定される前記操作権が異なるフォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術として、複数の施設で用いられる文書を管理する文書管理システムにおいて、文書に対するアクセス権限を、スタッフ毎および文書カテゴリーごとに区分けされたマトリクス状のテーブルを用いて管理する技術が存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5893791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダが階層構造を有する場合、例えばフォルダやユーザの数が多いと、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認することが難しい場合がある。
本発明は、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段と、前記操作権をユーザに設定する設定手段とを備え、前記設定手段は、前記フォルダ表示手段により前記階層構造で表示される複数のフォルダの中から、設定元フォルダと当該設定元フォルダとは異なる設定先フォルダとが選択された場合に、当該設定元フォルダに対する操作権が設定されているユーザに対して、当該設定先フォルダに対する操作権を設定し、前記表示制御手段は、前記設定手段によりユーザに前記操作権が設定されたフォルダの表示態様を変更することを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に記載の発明は、階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段とを備え、前記フォルダ表示手段は、複数のフォルダのうち一部の下位階層フォルダを非表示とし、前記表示制御手段は、前記フォルダ表示手段により非表示とされている前記下位階層フォルダに対してユーザに前記操作権が設定されている場合に、当該下位階層フォルダを表示させるとともに当該下位階層フォルダの表示態様を変更することを特徴とす情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記フォルダ表示手段により非表示とされる前記下位階層フォルダと、当該下位階層フォルダの上位に位置し当該フォルダ表示手段により表示される上位階層フォルダとに対して、ユーザに対して等しい操作権が設定されている場合には、当該上位階層フォルダの表示態様を変更するとともに、当該下位階層フォルダは非表示のままとすることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、階層構造を有しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、前記フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段は、前記指定受付手段にて複数のユーザの指定を受け付けた場合に、それぞれのユーザに設定される前記操作権が異なるフォルダの表示態様を変更することを特徴とす情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、コンピュータに階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、ユーザの指定を受け付ける機能と、表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能と、前記操作権をユーザに設定する機能とを実現させ、前記設定する機能は、前記階層構造で表示される複数のフォルダの中から、設定元フォルダと当該設定元フォルダとは異なる設定先フォルダとが選択された場合に、当該設定元フォルダに対する操作権が設定されているユーザに対して、当該設定先フォルダに対する操作権を設定し、前記変更する機能は、ユーザに前記操作権が設定されたフォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラムである。
請求項6に記載の発明は、コンピュータに階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、ユーザの指定を受け付ける機能と、表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能とを実現させ、前記表示させる機能は、複数のフォルダのうち一部の下位階層フォルダを非表示とし、前記変更する機能は、非表示とされている前記下位階層フォルダに対してユーザに前記操作権が設定されている場合に、当該下位階層フォルダを表示させるとともに当該下位階層フォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラムである。
請求項7に記載の発明は、コンピュータに階層構造を有しそれぞれが文書情報を格納しユーザに操作権を設定可能な複数のフォルダを、当該階層構造で表示させる機能と、ユーザの指定を受け付ける機能と、表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザに前記操作権が設定されているフォルダの表示態様を変更する機能とを実現させ、前記変更する機能は、複数のユーザの指定を受け付けた場合に、それぞれのユーザに設定される前記操作権が異なるフォルダの表示態様を変更することを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、上位階層フォルダと下位階層フォルダとに対して等しい操作権が設定されている場合に下位階層フォルダを表示する場合と比べて、フォルダ表示手段によるフォルダの表示を簡素にすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
請求項に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
請求項7に記載の発明によれば、ユーザに設定される操作権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザに操作権が設定されているフォルダを確認しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施の形態が適用される管理システムの全体構成を示した図である。
図2】本実施の形態が適用される情報処理装置の機能構成を示した図である。
図3】表示制御部による制御に基づいて、表示装置に表示されるユーザインタフェース画面の一例を示した図である。
図4】本実施の形態が適用される管理システムの処理動作を示したフローチャートである。
図5】(a)~(b)は、情報処理装置のフォルダ管理部およびユーザ管理部により管理される情報の一例を示した図である。
図6】(a)~(b)は、具体例1を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
図7】具体例2を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
図8】(a)~(b)は、具体例3を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
図9】具体例4を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
図10】具体例5を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
図11】具体例6を説明するための図であって、表示制御部によって表示装置に表示されるUI画面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<管理システム1の全体構成>
本実施の形態の管理システム1は、コンテンツを格納する複数のフォルダ、それぞれのフォルダに対するアクセス権が設定される複数のユーザ、およびそれぞれのユーザに設定されたアクセス権を管理している。そして、管理システム1は、操作者による操作に応じて、それぞれのユーザにアクセス権が設定されている対象のフォルダを、操作者に提示する。
【0009】
図1は、本実施の形態が適用される管理システム1の全体構成を示した図である。
本実施の管理システム1は、情報の処理を行う情報処理装置10と、表示画面に情報を表示し情報の入力や情報の提供に用いられる表示装置20と、ユーザの操作を受け付ける操作受付装置30とを備えている。本実施の形態の管理システム1は、コンピュータとして実現される。
【0010】
情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)101と、このCPU101で実現されるオペレーションシステムやファームウェア等が記憶されたROM(Read Only Memory)102と、CPU101のワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)103とを有している。
表示装置20は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイ等で構成され、ユーザインタフェース画面の表示に用いられる。
操作受付装置30は、例えばマウス、キーボード等の入力装置であり、表示装置20の表示画面に表示されたユーザインタフェース画面を通じて情報の入力を受け付ける。
【0011】
<情報処理装置10の機能構成>
図2は、本実施の形態が適用される情報処理装置10の機能構成を示した図である。
本実施の形態の情報処理装置10は、階層構造を有する複数のフォルダおよびフォルダに格納されるコンテンツを管理するフォルダ管理部11と、フォルダやコンテンツに対するアクセス権が設定され階層構造を有する複数のユーザを管理するユーザ管理部12とを備えている。また、情報処理装置10は、アクセス権に関する情報を管理するアクセス権管理部13を備えている。さらに、情報処理装置10は、操作受付装置30を介してフォルダやユーザ等の指定を受け付ける指定受付部15と、表示装置20による表示画面の表示を制御する表示制御部16とを備えている。
【0012】
フォルダ管理部11、ユーザ管理部12、アクセス権管理部13、指定受付部15および表示制御部16の各機能は、アプリケーションプログラムの実行を通じて提供される。
また、本実施の形態では、フォルダ管理部11および表示制御部16によりフォルダ表示手段が構成され、指定受付部15により指定受付手段が構成され、表示制御部16により表示制御手段および種別表示手段が構成され、アクセス権管理部13により設定手段が構成される。
【0013】
フォルダ管理部11は、上述したように、階層構造を有する複数のフォルダを管理する。また、それぞれのフォルダには、他のフォルダやコンテンツが格納されている。
ここで、階層構造とは、上位のフォルダと、上位のフォルダに格納され上位のフォルダと階層をなす下位のフォルダとを有する構造を意味する。なお、フォルダ管理部11が管理する全てのフォルダが階層構造を有している必要はなく、階層構造を有していないフォルダを含んでいてもよい。また、フォルダ管理部11が管理する全てのフォルダが、他のフォルダやコンテンツを格納している必要はなく、他のフォルダやコンテンツを格納していない(すなわち、空の)フォルダを含んでいてもよい。
【0014】
また、フォルダ管理部11は、それぞれのフォルダに格納されるコンテンツに関する情報を記憶する。ここで、フォルダに格納されるコンテンツに関する情報とは、例えば、文書、図形、画像、動画、音声等の電子データやこれらの組み合わせである。
【0015】
ユーザ管理部12は、上述したように、階層構造を有する複数のユーザを管理する。ここで、ユーザ管理部12が管理するユーザとは、フォルダ管理部11が管理するフォルダまたはコンテンツに対する操作を行う個人および複数の個人の集合を含む。そして、階層構造とは、上位のユーザ(例えば、集合)と、上位のユーザに含まれ上位のユーザと階層をなす下位のユーザ(例えば、複数の個人)とを有する構造を意味する。
【0016】
なお、詳細については後述するが、ユーザ管理部12が管理するそれぞれのユーザには、アクセス権管理部13によって、フォルダ管理部11が管理するフォルダまたはコンテンツに対するアクセスを可能とするアクセス権が設定されている場合がある。
【0017】
アクセス権管理部13は、ユーザ管理部12が管理するそれぞれのユーザに対して設定されるアクセス権を管理する。
ここで、アクセス権管理部13により管理されるアクセス権は、操作権の一例であって、フォルダ管理部11が管理するフォルダまたはコンテンツを対象として、ユーザ管理部12が管理するそれぞれのユーザに設定される。また、アクセス権とは、対象となるフォルダ、対象となるコンテンツ、または対象となるフォルダに格納されているコンテンツに対して、アクセス権が設定されたユーザが予め定められた操作を行うことができる権利である。アクセス権は、対象に対する操作等に応じて、複数の種別の権利が存在していてもよい。このようなアクセス権としては、例えば、コンテンツを閲覧することができる読み取り権、コンテンツに書き込みを行うことができる書き込み権、フォルダやコンテンツを削除することができる削除権、フォルダやコンテンツに対して新たにアクセス権を設定することができる管理権、コンテンツを改訂することができる改訂権等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
アクセス権管理部13は、アクセス権が設定されたユーザに関する情報、アクセス権の対象のフォルダに関する情報を記憶している。また、アクセス権管理部13は、対象に対する操作の種類等に応じてアクセス権の種別が複数存在する場合には、アクセス権の種別に関する情報を記憶している。
そして、アクセス権管理部13は、指定受付部15においてユーザの指定を受け付けた場合、アクセス権が設定されたユーザに関する情報、アクセス権の対象のフォルダに関する情報等に基づいて、指定を受け付けたユーザがアクセス権を有するフォルダを抽出する。
さらに、アクセス権管理部13は、例えば操作受付装置30を介してユーザに対して新たなアクセス権を設定する操作、またはアクセス権の内容等を変更する操作があった場合に、アクセス権が設定されたユーザに関する情報、アクセス権の対象のフォルダに関する情報、またはアクセス権の種別に関する情報等を更新する。
【0019】
指定受付部15は、例えば操作受付装置30に対する操作に応じて、フォルダ管理部11により管理されるフォルダまたはコンテンツ、ユーザ管理部12により管理されるユーザの指定を受け付ける。詳細については後述するが、指定受付部15は、表示装置20において、アクセス権の対象となるフォルダの表示態様を変更させるユーザの指定を受け付ける。また、指定受付部15は、新たにアクセス権を設定するユーザ、新たに設定するアクセス権の対象となるフォルダまたはコンテンツの指定を受け付ける。
【0020】
表示制御部16は、表示装置20の表示を制御する。表示制御部16は、例えばユーザにより操作受付装置30に対する操作を介して画面の表示を求められた場合に、表示装置20に、フォルダの階層構造、ユーザの階層構造、またはアクセス権の対象等を確認するための表示や、アクセス権の設定を行うための表示を含むユーザインタフェース画面(UI画面)500を表示させる。
【0021】
図3は、表示制御部16による制御に基づいて、表示装置20に表示されるユーザインタフェース画面500の一例を示した図である。
図3に示すように、UI画面500は、フォルダ管理部11により管理されるフォルダが階層構造で表示されるフォルダ表示部510と、ユーザ管理部12により管理されるユーザが階層構造で表示されるユーザ表示部530と、ユーザ表示部530における表示態様とアクセス権の種別との対応が表示される種別表示部550と、新たにユーザにアクセス権を設定するための設定画面表示部570とを含んでいる。なお、UI画面500を構成するそれぞれの表示部については、具体例を用いて後段で説明する。
【0022】
<フローチャート>
続いて、本実施の形態の管理システム1の動作をフローチャートにより説明する。図4は、本実施の形態が適用される管理システム1の処理動作を示したフローチャートである。ここでは、情報処理装置10による動作を中心として説明する。
まず、情報処理装置10では、表示制御部16が、表示装置20に、フォルダ管理部11により管理されるフォルダおよびユーザ管理部12により管理されるユーザを階層構造により表示させる(ステップ101。図4では、S101と表記する。以下同様である。)。具体的には、表示制御部16が、表示装置20のUI画面500に、フォルダ管理部11により管理されるフォルダの階層構造(フォルダ構造600、後述する図5(a)参照)が表示されるフォルダ表示部510と、ユーザ管理部12により管理されるユーザの階層構造(ユーザ構造700、後述する図5(b)参照)が表示されるユーザ表示部520とを表示させる。
【0023】
次に、指定受付部15が、操作受付装置30に対する操作に基づいて、複数のユーザの中から特定のユーザの指定を受け付ける(ステップ102)。例えば、操作者は、操作受付装置30を操作することで、UI画面500のユーザ表示部520に表示される複数のユーザの中から、アクセス権の対象であるフォルダを知りたいユーザを選択する。そして指定受付部15は、操作受付装置30により選択されたユーザを特定のユーザとして、指定を受け付ける。
【0024】
次に、アクセス権管理部13が、フォルダ管理部11により管理される複数のフォルダの中から、ステップ102で指定を受け付けたユーザがアクセス権を有するフォルダを抽出する(ステップ103)。具体的には、アクセス権管理部13が、アクセス権が設定されたユーザに関する情報、アクセス権の対象となるフォルダに関する情報等に基づいて、指定を受け付けたユーザがアクセス権を有するフォルダを抽出する。
【0025】
そして、表示制御部16が、UI画面500のフォルダ表示部510に階層構造により表示される複数のフォルダのうち、ステップ103で抽出されたフォルダの表示態様を変更する(ステップ104)。表示制御部16によるフォルダの表示態様の変更とは、ステップ103で抽出されたフォルダの表示態様を、他のフォルダの表示態様とは異ならせることを意味する。ステップ103で抽出されたフォルダの表示態様を変更することで、UI画面500のフォルダ表示部510を見た操作者が、選択したユーザにアクセス権が設定されているフォルダを把握する。
表示制御部16によるフォルダの表示態様の変更方法としては、例えば、フォルダをハイライト表示する、フォルダの表示色を変更する、フォルダの表示を点滅させる等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0026】
次に、指定受付部15が、操作受付装置30に対する操作に基づいて、新たに設定するアクセス権に関する指定を受け付ける(ステップ105)。例えば、指定受付部15は、新たにアクセス権を設定するユーザや、新たに設定するアクセス権の対象となるフォルダ、アクセス権の種別等の指定を受け付ける。
次に、アクセス権管理部13が、ステップ105で受け付けた情報に基づいて、ユーザに新たにアクセス権を設定する(ステップ106)。また、アクセス権管理部13は、新たに設定したアクセス権について、アクセス権が設定されたユーザに関する情報、アクセス権の対象のフォルダに関する情報、またはアクセス権の種別に関する情報等を記憶する。
そして、表示制御部16が、新たにアクセス権が設定されたフォルダの表示態様を変更し(ステップ107)、一連の処理を終了する。
【0027】
<具体例>
続いて、具体例を用いて、管理システム1における処理をより詳細に説明する。
(フォルダ構造およびユーザ構造)
図5(a)~(b)は、情報処理装置10のフォルダ管理部11およびユーザ管理部12により管理される情報の一例を示した図である。図5(a)は、フォルダ管理部11にて管理されるフォルダの階層構造(以下、フォルダ構造600と表記する。)を示しており、図5(b)は、ユーザ管理部12にて管理されるユーザの階層構造(以下、ユーザ構造700と表記する。)を示している。
【0028】
図5(a)に示すように、フォルダ構造600は、最上位のフォルダとして「開発部」フォルダ(開発部610と表記する。以下同様である。)を有している。また、開発部610には、下位のフォルダとして「開発1C」フォルダ(開発1C611)、および「開発2C」フォルダ(開発2C612)が格納されている。さらに、開発1C611には、さらに下位のフォルダとして「第1グループ」フォルダ(第1グループ611a)、「第2グループ」フォルダ(第2グループ611b)、「XX開発」フォルダ(XX開発611c)、「YY開発」フォルダ(YY開発611d)、および「共有情報」フォルダ(共有情報611e)が格納されている。また、開発2C612には、さらに下位のフォルダとして「第1グループ」フォルダ(第1グループ612a)および「第2グループ」フォルダ(第2グループ612b)が格納されている。
なお、図示はされていないが、フォルダ構造600を構成するそれぞれのフォルダには、コンテンツが格納されている。
【0029】
また、図5(b)に示すように、ユーザ構造700は、最上位のユーザとして、「開発1C」という集合(開発1C710と表記する。以下同様。)、および「開発2C」という集合(開発2C720)を有している。さらに、開発1C710には、下位のユーザとして、「1C第1グループ」という集合(1C第1グループ711)と、「1C第2グループ」という集合(1C第2グループ712)とが含まれている。そして、1C第1グループ711には、さらに下位のユーザとして、「Aさん」(Aさん711a)と、「Bさん」(Bさん711b)とが含まれている。また、開発2C720には、下位のユーザとして、「2C第1グループ」という集合(2C第1グループ721)と、「2C第2グループ」という集合(2C第2グループ722)とが含まれている。そして、2C第1グループ721には、さらに下位のユーザとして、「Sさん」(Sさん721a)と、「Tさん」(Tさん721b)とが含まれている。
【0030】
また、この例では、ユーザ構造700を構成する各ユーザに対して、フォルダ構造600を構成する各フォルダを対象としたアクセス権が設定されている。
具体的に説明すると、この例では、図5(a)に示すように、開発部610を対象としたアクセス権が、開発1C710および開発2C720に含まれるユーザ全てに対して設定されている。また、開発1C611を対象としたアクセス権が、開発1C710に含まれるユーザ全てに対して設定されている。さらに、第1グループ611aを対象としたアクセス権が、1C第1グループ711に含まれるユーザ全てに対して設定されている。さらにまた、第2グループ611bを対象としたアクセス権が、1C第2グループ712に含まれるユーザ全てに対して設定されている。また、XX開発611cを対象としたアクセス権が、1C第1グループ711に含まれるユーザ全てに対して設定されている。さらに、YY開発611dを対象としたアクセス権が、1C第2グループ712に含まれるユーザ全て、および1C第1グループ711のAさん711aに対して設定されている。さらにまた、共有情報611eを対象としたアクセス権が、開発1C710に含まれるユーザ全てに対して設定されている。
【0031】
(具体例1)
図6(a)~(b)は、具体例1を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図6(a)~(b)では、UI画面500にフォルダ表示部510およびユーザ表示部530が表示された状態を示している。
【0032】
図6(a)に示すように、指定受付部15によって、ユーザ表示部530に表示されるユーザ構造700の中から1C第1グループ711の指定が受け付けられる(図4のステップ102)と、アクセス権管理部13によって、フォルダ管理部11に管理されるフォルダ構造600の中から1C第1グループ711がアクセス権を有するフォルダが抽出される(ステップ103)。この例では、上述したように、1C第1グループ711には、開発部610、開発1C611、第1グループ611a、XX開発611cおよび共有情報611eを対象としたアクセス権が設定されているため、これらのフォルダが抽出される。
【0033】
次に、図6(a)に示すように、フォルダ表示部510に表示されるフォルダ構造600の中で、アクセス権管理部13により抽出されたフォルダの表示態様が、表示制御部16によって変更される(ステップ104)。
この例では、フォルダ表示部510に表示されるフォルダ構造600の中で、アクセス権管理部13により抽出された開発部610、開発1C611、第1グループ611a、XX開発611cおよび共有情報611eが、表示制御部16によってハイライト表示される。
【0034】
一方、図6(b)に示すように、指定受付部15によって、Aさん711aの指定が受け付けられた場合(ステップ102)、アクセス権管理部13によって、フォルダ管理部11に管理されるフォルダ構造600の中から、Aさん711aがアクセス権を有するフォルダが抽出される(ステップ103)。この例では、図6(a)で説明した1C第1グループ711がアクセス権を有するフォルダに加えて、YY開発611dのフォルダが抽出される。
そして、図6(b)に示すように、フォルダ表示部510に表示されるフォルダ構造600の中で、アクセス権管理部13により抽出された開発部610、開発1C611、第1グループ611a、XX開発611c、YY開発611dおよび共有情報611eがハイライト表示される(ステップ104)。
【0035】
(具体例2)
図7は、具体例2を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図7では、UI画面500にフォルダ表示部510、ユーザ表示部530および種別表示部550が表示された状態を示している。
上述したように、アクセス権は、対象に対する操作等に応じて複数の種別の権利が存在していてもよい。この例では、アクセス権として、読み取り権、書き込み権、削除権および改訂権の4種の権利が存在し、それぞれのフォルダに対してこれらを単独で、または組み合わせて設定可能になっている。そして、それぞれのフォルダに設定されているアクセス権の種別に応じて、フォルダ表示部510にされるフォルダの表示態様を異ならせている。また、種別表示部550において、アクセス権の種別と、フォルダ表示部510におけるフォルダの表示態様との対応を表示している。
【0036】
具体的に説明すると、この例ではAさん711aに対して、開発部610および開発1C611を対象としたアクセス権として、読み取り権、書き込み権および削除権が設定されている。また、第1グループ611aおよびXX開発611cを対象としたアクセス権として、読み取り権、書き込み権、削除権および改訂権が設定されている。さらに、YY開発611dを対象としたアクセス権として、読み取り権および書き込み権が設定されている。さらにまた、共有情報611eを対象としたアクセス権として、削除権が設定されている。
【0037】
この場合、指定受付部15によって、Aさん711aの指定が受け付けられる(図4のステップ102)と、アクセス権管理部13によって抽出された(ステップ103)フォルダが、表示制御部16によって、フォルダ表示部510においてアクセス権の種別に応じて異なる表示態様で表示される(ステップ104)。
この例では、図7に示すように、アクセス権管理部13によって抽出されたフォルダが、アクセス権の種別に応じて、フォルダ表示部510において異なる色でハイライト表示される。具体的には、アクセス権として読み取り権、書き込み権、削除権および改訂権が設定された開発部610および開発1C611が、黄色でハイライト表示される。また、アクセス権として読み取り権、書き込み権、削除権および改訂権が設定された第1グループ611aおよびXX開発611cが、緑色でハイライト表示される。さらに、アクセス権として読み取り権および書き込み権が設定されたYY開発611dが、赤色でハイライト表示される。さらにまた、アクセス権として削除権が設定された共有情報611eが、青色でハイライト表示される。
【0038】
また、図7に示すように、表示制御部16による制御に基づいて、UI画面500の種別表示部550において、アクセス権の種別とフォルダ表示部510におけるフォルダの表示態様との対応が表示される。この例では、種別表示部550において、アクセス権の種別(読み取り権、書き込み権、削除権および改訂権の組み合わせ)と、フォルダ表示部510におけるフォルダのハイライト表示の色(緑、黄色、赤、青および紫)との関係が、表形式により表示されている。
【0039】
ここで、表示制御部16は、全てのアクセス権の種別について、フォルダの表示態様との対応を種別表示部550に表示する必要はない。すなわち、表示制御部16が、全てのアクセス権の種別についてフォルダの表示態様との対応を表示した場合、種別表示部550に表示される情報の量が膨大となる場合がある。
したがって、表示制御部16は、例えば指定受付部15によって指定が受け付けられたユーザに設定されているアクセス権についてのみ、アクセス権の種別とフォルダの表示態様との対応を表示し、それ以外のアクセス権については、アクセス権の種別とフォルダの表示態様とを表示しなくてもよい。例えば、図7に示す例では、Aさん711aに設定されていないアクセス権の種別(読み取り権)とフォルダの表示態様であるハイライトの色(紫)との対応については、種別表示部550に表示しなくてもよい。
【0040】
(具体例3)
図8(a)~(b)は、具体例3を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図8(a)~(b)では、UI画面500にフォルダ表示部510およびユーザ表示部530が表示された状態を示している。
フォルダ表示部510では、フォルダ管理部11により階層構造で管理される複数のフォルダのうち、一部のフォルダが表示されていない場合がある。すなわち、図8(a)に示すように、フォルダ管理部11により階層構造で管理される複数のフォルダのうち、上位のフォルダ(以下、上位階層フォルダと表記する。)に格納される下位のフォルダ(以下、下位階層フォルダと表記する。)が展開されずにフォルダ表示部510に表示されていない場合がある。この例では、フォルダ管理部11により管理される複数のフォルダのうち、上位階層フォルダである開発1C611に格納される下位階層フォルダとして、第1グループ611a、第2グループ611b、XX開発611c、YY開発611d、共有情報611e(図5(a)参照)が展開されておらず、フォルダ表示部510に表示されていない。さらに、上位階層フォルダである開発2C612に格納される下位階層フォルダとして、第1グループ612a、第2グループ612b(図5(a)参照)が展開されておらず、フォルダ表示部510に表示されていない。
【0041】
そして、指定受付部15で指定を受け付けたユーザに設定されたアクセス権の対象に、フォルダ表示部510に表示されていない下位階層フォルダが含まれる場合、表示制御部16によって非表示の下位階層フォルダがフォルダ表示部510に表示されるとともに、下位階層フォルダの表示態様が変更される。
具体的に説明すると、指定受付部15にてAさん711aの指定が受け付けられた場合(図4のステップ102)、アクセス権管理部13によって、Aさん711aがアクセス権を有する開発部610、開発1C611、第1グループ611a、XX開発611c、YY開発611dおよび共有情報611eが抽出される(ステップ103)。
【0042】
そして、抽出されたフォルダのうちフォルダ表示部510に表示されていない第1グループ611a、XX開発611c、YY開発611d、共有情報611e、およびこれらのフォルダと同じ階層に存在する第2グループ611bが、図8(b)に示すように、表示制御部16によって展開されてフォルダ表示部510に表示される。
さらに、表示制御部16によって、既に表示されている開発1C611、および新たに表示された第1グループ611a、XX開発611c、YY開発611dおよび共有情報611eの表示態様が変更され、ハイライト表示される(ステップ104)。
【0043】
一方、フォルダ表示部510に表示されていない下位階層フォルダのうち、Aさん711aがアクセス権を有しておらず、且つ、Aさん711aがアクセス権を有するフォルダと同じ階層に存在しない第1グループ612aおよび第2グループ612bは、図8(b)に示すように、フォルダ表示部510に表示されていない状態が維持される。
【0044】
なお、この例では、指定受付部15にて指定を受け付けたユーザがアクセス権を有する全ての下位階層フォルダを展開し、フォルダ表示部510に表示する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、指定を受け付けたユーザがフォルダ表示部510に表示されていない下位階層フォルダにアクセス権を有する場合であっても、下位階層フォルダと、この下位階層フォルダを格納する上位階層フォルダとでアクセス権が等しい場合、下位階層フォルダをフォルダ表示部510に表示しなくてもよい。この場合、下位階層フォルダをフォルダ表示部510に表示しない場合であっても、表示制御部16によって上位階層フォルダの表示態様を変更することで、上位階層フォルダと同様のアクセス権が下位階層フォルダにも設定されていることを操作者が確認することができる。
【0045】
(具体例4)
図9は、具体例4を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図9では、UI画面500にフォルダ表示部510およびユーザ表示部530が表示された状態を示している。
例えば、UI画面500のユーザ表示部530において複数のユーザが選択され、指定受付部15によって複数のユーザの指定が受け付けられた場合に、表示制御部16は、フォルダ表示部510において複数のユーザに設定されているアクセス権の差分を表示してもよい。複数のユーザに設定されているアクセス権の差分としては、例えば、アクセス権の設定の有無、アクセス権の種別の違い等が挙げられる。
【0046】
具体的に説明すると、指定受付部15によって複数のユーザの指定が受け付けられると、アクセス権管理部13は、それぞれのユーザに設定されたアクセス権を抽出して比較する。そして、複数のユーザのそれぞれに設定されたアクセス権に差分がある場合には、表示制御部16は、フォルダ表示部510において、この差分に相当するフォルダの表示態様を変更する。
【0047】
この例では、図9に示すように、ユーザ表示部530に表示されるユーザの中からAさん711aおよびBさん711bが選択されている。上述したように、YY開発611dを対象としたアクセス権は、Aさん711aに対して設定されている一方で、Bさん711bに対しては設定されていない。したがって、表示制御部16は、Aさん711aに設定されたアクセス権とBさん711bに設定されたアクセス権との差分として、このYY開発611dの表示態様を変更し、ハイライト表示する。
【0048】
(具体例5)
図10は、具体例5を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図10では、UI画面500にフォルダ表示部510、ユーザ表示部530および設定画面表示部570が表示された状態を示している。
ここでは、設定画面表示部570に対する操作に基づいて、ユーザに新たなアクセス権を設定する動作について説明する。
【0049】
図10に示すように、UI画面500の設定画面表示部570には、新たに設定するアクセス権の種別を選択する選択欄571と、設定するアクセス権の内容を決定する決定ボタン573が表示されている。
ユーザに新たなアクセス権を設定する場合には、操作者は、操作受付装置30を操作することで、新たに設定するアクセス権の対象となるフォルダをフォルダ表示部510にて選択するとともに、新たにアクセス権を設定するユーザをユーザ表示部530にて選択する。また、操作者は、新たに設定するアクセス権の種別を設定画面表示部570の選択欄710にて選択する。さらに、操作者は、設定画面表示部570の決定ボタン573を選択する。
【0050】
指定受付部15は、上述した操作に基づいて、新たに設定するアクセス権に関する指定として、新たに設定するアクセス権の対象となるフォルダ、新たにアクセス権を設定するユーザ、アクセス権の種別の指定を受け付ける(図4のステップ105)。
この例では、図10に示すように、操作者によって、フォルダとしてYY開発611d、ユーザとしてBさん711b、アクセス権の種別として読み取り権および書き込み権が選択されており、指定受付部15によってこれらの指定が受け付けられる。
【0051】
そして、アクセス権管理部13は、指定受付部15が指定を受け付けた情報に基づいて、指定されたユーザに対して、指定を受け付けたフォルダを対象としたアクセス権を新たに設定する(ステップ106)。また、表示制御部16は、新たにアクセス権が設定されたフォルダの表示態様を変更する(ステップ107)。
この例では、Bさん711bに対してYY開発611dを対象とするアクセス権として、読み取り権および書き込み権が設定される。そして、表示制御部16によって、フォルダ表示部510におけるYY開発611dが新たにハイライト表示される。
【0052】
(具体例6)
図11は、具体例6を説明するための図であって、表示制御部16によって表示装置20に表示されるUI画面500を示した図である。図11では、UI画面500にフォルダ表示部510およびユーザ表示部530が表示された状態を示している。
ここでは、具体例5とは異なり、フォルダ表示部510に対する操作に基づいて、既に設定されているアクセス権を複製することで、新たなアクセス権を設定する例について説明する。
【0053】
ユーザに新たなアクセス権を設定する場合には、操作者は、操作受付装置30を操作することで、フォルダ表示部510に表示される複数のフォルダの中から、アクセス権を複製する元となるフォルダ(以下、設定元フォルダと表記する。)および新たにアクセス権を設定するフォルダ(以下、設定先フォルダと表記する。)を選択する。例えば、図11に示すように、操作受付装置30を操作し、フォルダ表示部510において設定元フォルダをドラッグし設定先フォルダにドロップすることで、設定元フォルダおよび設定先フォルダを選択する。
【0054】
指定受付部15は、上述した操作に基づいて、新たに設定するアクセス権に関する指定として、設定元フォルダおよび設定先フォルダの指定を受け付ける(図4のステップ105)。
この例では、図11に示すように、操作者によって、設定元フォルダとしてXX開発611c、設定先フォルダとしてZZ開発611fが選択されており、指定受付部15によってこれらの指定が受け付けられる。
【0055】
そして、アクセス権管理部13は、指定受付部15が指定を受け付けた情報に基づいて、アクセス権を新たに設定する(ステップ106)。具体的には、アクセス権管理部13は、設定元フォルダを対象としたアクセス権を有するユーザに対して、設定先フォルダを対象とし、且つ設定元フォルダを対象としたアクセス権と同様の種別を有するアクセス権を新たに設定する。
この例では、設定元フォルダであるXX開発611cを対象としたアクセス権を有する1C第1グループ711に含まれるユーザに対して、ZZ開発611fを対象としたアクセス権を新たに設定する。
また、表示制御部16は、新たにアクセス権が設定されたフォルダの表示態様を変更する(ステップ107)。
【0056】
このように、本実施の形態では、UI画面500のフォルダ表示部510に対する操作に基づいて、設定元フォルダを対象として既に設定されているアクセス権を複製することで、設定先フォルダを対象とした新たなアクセス権をユーザに設定することができる。これにより、例えば、具体例5にて説明したようにユーザ毎にアクセス権を設定する操作を行うような場合と比べて、簡易な操作で設定元フォルダを対象として設定されているアクセス権と同様のアクセス権を新たに設定することができる。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態の管理システム1によれば、表示装置20のUI画面500において、複数のフォルダを階層構造により表示するとともに、指定されたユーザにアクセス権が設定されているフォルダの表示態様を変更する。これにより、例えばユーザに設定されるアクセス権とフォルダとの関係をマトリクス状に表示する場合と比べて、それぞれのユーザにアクセス権が設定されているフォルダを確認しやすくなる。
【0058】
なお、階層構造を有しユーザにアクセス権を設定可能な複数のフォルダを、階層構造で表示させるフォルダ表示手段と、ユーザの指定を受け付ける指定受付手段と、フォルダ表示手段により表示されている複数のフォルダのうち、指定を受け付けたユーザにアクセス権が設定されているフォルダの表示態様を変更する表示制御手段とを、プログラムによってコンピュータに機能させることができる。プログラムは、記録媒体に格納して提供してもよく、また、通信手段によって提供してもよい。その場合、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明としてとらえてもよい。
【0059】
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体には、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)フォーラムによって策定された規格に基づくDVD、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイ・ディスク(Blue-ray(登録商標) Disk)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、HDD、ROM、フラッシュメモリなどが含まれる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明した。本発明の技術的思想の範囲から逸脱しない様々な変更や構成の代替は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1…管理システム、10…情報処理装置、11…フォルダ管理部、12…ユーザ管理部、13…アクセス権管理部、15…指定受付部、16…表示制御部、20…表示装置、30…操作受付装置、500…UI画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11