(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】スリーブはんだ付け装置
(51)【国際特許分類】
B23K 3/00 20060101AFI20221220BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20221220BHJP
B23K 1/00 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
B23K3/00 310A
H05K3/34 507N
B23K1/00 A
B23K1/00 330E
(21)【出願番号】P 2018168747
(22)【出願日】2018-09-10
【審査請求日】2021-08-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】古本 敦司
(72)【発明者】
【氏名】浜元 和幸
(72)【発明者】
【氏名】藤平 昌之
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 輝彦
【審査官】岩見 勤
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-061978(JP,A)
【文献】特開2015-131312(JP,A)
【文献】特開2015-112619(JP,A)
【文献】特開2011-029659(JP,A)
【文献】特開2018-067698(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 3/00
H05K 3/34
B23K 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板(100)のスルーホール(101)に設けられたランド(102)内に電子部品の端子(110)をはんだ付けする装置(10)であって、
筒状に形成され、内部に供給されるはんだ(H)を加熱するスリーブ(11)と、
前記ランド内における前記端子の位置を特定する端子位置特定部(31)と、
前記端子位置特定部が特定する前記端子の位置に基づいてオフセット位置を算出するオフセット位置算出部(32)と、
前記オフセット位置算出部が算出する前記オフセット位置に前記スリーブの位置を合わせるように調整するスリーブ位置調整部(33)と、
を備えるスリーブはんだ付け装置。
【請求項2】
前記オフセット位置算出部が算出する複数の前記オフセット位置に基づいてオフセット領域を設定するオフセット領域設定部(34)をさらに備え、
前記端子位置特定部が特定する前記端子の位置が前記オフセット領域内に存在する場合にはんだ付けを実行する請求項1に記載のスリーブはんだ付け装置。
【請求項3】
はんだ付けの出来栄えを検証する出来栄え検証部(35)と、
前記出来栄え検証部による検証結果に基づいて前記オフセット領域を補正するオフセット領域補正部(36)と、
をさらに備える請求項2に記載のスリーブはんだ付け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スリーブはんだ付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板に電子部品の端子をはんだ付けするはんだ付け装置として、筒状のスリーブの内部に糸状のはんだを供給して加熱する、いわゆるスリーブはんだ付け装置が考えられている(例えば、特許文献1参照)。スリーブはんだ付け装置によれば、スリーブの位置を移動させることにより、基板上のはんだ付けしたい箇所において局所的なはんだ付けを精度良く行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のスリーブはんだ付け装置では、基板に設けられた認識マークを基準にしてスリーブの位置を調整するようにしている。しかし、基板のスルーホールに設けられたランド内における電子部品の端子の位置は、例えば組立精度などの影響により、その位置がばらつく可能性がある。そのため、単に認識マークを基準にしてスリーブの位置を調整しただけでは、ランド内における電子部品の端子の実際の位置に対し好ましい位置にスリーブの位置を調整できない場合がある。そして、このように、電子部品の端子の実際の位置に適した位置にスリーブが位置していない状態ではんだ付けを実施すると、はんだ付けの出来栄えを良好にできないおそれがある。
【0005】
そこで、基板のランド内における電子部品の端子の位置にばらつきが発生する場合であっても、はんだ付けの出来栄えを良好にすることができるスリーブはんだ付け装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るスリーブはんだ付け装置は、基板100のスルーホール101に設けられたランド102内に電子部品の端子110をはんだ付けする装置10であって、筒状に形成され、内部に供給されるはんだHを加熱するスリーブ11と、前記ランド内における前記端子の位置を特定する端子位置特定部31と、前記端子位置特定部が特定する前記端子の位置に基づいてオフセット位置を算出するオフセット位置算出部32と、前記オフセット位置算出部が算出する前記オフセット位置に前記スリーブの位置を合わせるように調整するスリーブ位置調整部33と、を備える。
【0007】
この構成によれば、基板のランド内における電子部品の端子の実際の位置に適した位置にスリーブを位置させた状態ではんだ付けを実行することができる。よって、基板のランド内における電子部品の端子の位置にばらつきが発生する場合であっても、その電子部品の端子の実際の位置に応じて、はんだ付けの出来栄えを良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置の構成例を概略的に示す図
【
図2】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置の制御系の構成例を概略的に示すブロック図
【
図3】本実施形態に係るランドおよびその周辺部分を概略的に示すものであり、オフセット位置の算出例を説明するための図
【
図4】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置の動作例を概略的に示すフローチャート
【
図5】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置による作用、効果を説明するための図であり、ランド内における端子の位置にばらつきが発生していない場合の一例を示す図
【
図6】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置による作用、効果を説明するための図であり、ランド内における端子の位置にばらつきが発生している場合の一例を示す図(その1)
【
図7】本実施形態に係るスリーブはんだ付け装置による作用、効果を説明するための図であり、ランド内における端子の位置にばらつきが発生している場合の一例を示す図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、スリーブはんだ付け装置に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に例示するスリーブはんだ付け装置10は、例えばプリント基板などの基板100のスルーホール101に設けられたランド102内に電子部品の端子110をはんだ付けする装置である。以下、スリーブはんだ付け装置10を、単に「はんだ付け装置10」と称する。
【0010】
はんだ付け装置10は、スリーブ11、ヒータ12、はんだ切断部13などを有するスリーブユニット14を備えている。はんだ付け装置10は、基板100に対し、スリーブユニット14を鉛直方向および水平方向に移動可能に備えている。
【0011】
スリーブ11は、例えばセラミックなどで構成されており、鉛直方向に長い筒状に形成されている。スリーブ11の内部は中空状となっている。ヒータ12は、例えばスリーブ11の上部の外側面に設けられており、スリーブ11を加熱する。はんだ切断部13は、図示しないはんだ供給部から供給される糸状のはんだを、図示しないカッタによって所定長さに切断して、はんだ片Hを形成する。はんだ切断部13が形成するはんだ片Hは、スリーブ11の内部に落下して供給される。そして、スリーブ11の内部に供給されるはんだ片Hは、ヒータ12によって加熱されているスリーブ11の内周面に接触することにより溶融し、これにより、基板100のランド102内に挿入されている電子部品の端子110が、溶融したはんだ片Hによってはんだ付けされる。
【0012】
次に、はんだ付け装置10の制御系の構成例について説明する。
図2に例示する制御装置20は、例えばマイクロコンピュータを主体として構成されており、ヒータ12の駆動、はんだ切断部13の駆動、スリーブユニット14の駆動など、はんだ付け装置10の動作全般を制御する。また、制御装置20には、カメラ21、記憶部22などが接続されている。カメラ21は、基板100の上方において鉛直方向および水平方向に移動可能に構成されており、基板100のランド102およびその周辺部分を撮影可能に構成されている。記憶部22は、例えばメモリなどの記憶媒体で構成されており、種々のデータや情報を記憶する。
【0013】
また、制御装置20は、制御プログラムを実行することにより、端子位置特定部31、オフセット位置算出部32、スリーブ位置調整部33、オフセット領域設定部34、出来栄え検証部35、オフセット領域補正部36をソフトウェアにより仮想的に実現する。なお、はんだ付け装置10は、これらの処理部を、ハードウェアにより構成してもよいし、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせにより構成してもよい。
【0014】
端子位置特定部31は、電子部品の端子110が挿入された基板100のランド102およびその周辺部分をカメラ21により撮影する。そして、端子位置特定部31は、その撮影画像を解析することによって、
図3に例示するように、ランド102内における電子部品の端子110の中心位置P1を特定する。なお、画像の解析手法としては、周知の種々の画像解析手法を適用することができる。
【0015】
オフセット位置算出部32は、
図3に例示するように、端子位置特定部31が特定する電子部品の端子110の中心位置P1に基づいてオフセット位置P3を算出する。本実施形態では、オフセット位置算出部32は、例えば、端子位置特定部31によって特定された電子部品の端子110の中心位置P1と、この時点で設定されている後述するオフセット領域Rの中心位置P2との中間位置をオフセット位置P3として算出するように構成されている。なお、オフセット位置P3は、例えば、電子部品の端子110の位置関係に基づいて幾何学的に算出してもよいし、スリーブ11内の圧力の変動に基づいて算出してもよいし、基板100の歪み、変形の度合いに基づいて算出してもよい。
【0016】
スリーブ位置調整部33は、スリーブユニット14の移動を制御することにより、オフセット位置算出部32が算出するオフセット位置P3にスリーブ11の中心位置を合わせるように調整する。
【0017】
オフセット領域設定部34は、オフセット位置算出部32が算出したオフセット位置P3を記憶部22に記憶する。これにより、記憶部22には、オフセット位置算出部32が算出した複数のオフセット位置P3が蓄積される。そして、オフセット領域設定部34は、記憶部22に蓄積された複数のオフセット位置P3に基づいてオフセット領域Rを設定する。即ち、オフセット領域設定部34は、複数のオフセット位置P3を含む所定の領域をオフセット領域Rとして設定する。本実施形態では、オフセット領域設定部34は、記憶部22に記憶されている複数のオフセット位置P3を全て含む円形の領域をオフセット領域Rとして設定するように構成されている。なお、オフセット位置算出部32がオフセット位置P3を算出するごとに、記憶部22に蓄積されるオフセット位置P3の数が増加する。そのため、オフセット領域設定部34は、例えば、記憶部22に記憶されるオフセット位置P3が増加することに応じて、オフセット領域Rを再設定するように構成されている。
【0018】
出来栄え検証部35は、基板100のランド102内に挿入されている電子部品の端子110が、溶融したはんだ片Hによってはんだ付けされた後において、そのはんだ付けの出来栄えを検証する。本実施形態では、出来栄え検証部35は、はんだ付けの実施後において基板100のランド102およびその周辺部分をカメラ21により撮影する。そして、出来栄え検証部35は、その撮影画像を解析することによって、はんだ付けの出来栄えを検証する。
【0019】
具体的には、出来栄え検証部35は、はんだ付けが良好に行われた場合におけるはんだの形状などを規定したパターンデータを予め有している。そして、出来栄え検証部35は、カメラ21により撮影された実際のはんだ付け後のはんだの形状と、パターンデータが規定する良好なはんだの形状とを照合し、その一致度に基づいて、はんだ付けの出来栄え、つまり、はんだ付けが良好であるのか、不良であるのかを検証する。
【0020】
オフセット領域補正部36は、オフセット領域設定部34が設定したオフセット領域Rを、出来栄え検証部35による検証結果に基づいて補正する。具体的には、出来栄え検証部35による検証結果が不良である場合、オフセット領域補正部36は、例えば、オフセット領域設定部34が設定したオフセット領域Rを狭くするように補正する。
【0021】
次に、はんだ付け装置10の動作例について説明する。
図4に例示するように、制御装置20は、基板100のランド102内に電子部品の端子110が挿入されると、そのランド102内における電子部品の端子110の中心位置P1を特定する(S1)。そして、制御装置20は、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在するか否かを判断する(S2)。
【0022】
なお、本実施形態では、制御装置20は、電子部品の端子110の一部でもオフセット領域R内に存在する場合には、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在する(S2:YES)と判断するように構成されている。また、制御装置20は、電子部品の端子110の全体がオフセット領域Rの外部に存在する場合には、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在しない(S2:NO)と判断するように構成されている。
【0023】
電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在している状態であれば、電子部品の端子110の外周面とランド102の内周面との間に十分な隙間が確保されると考えられる。そのため、電子部品の端子110の伝熱性とランド102の伝熱性とが相互に相違するとしても、はんだ片Hの溶融が不均一となる可能性が低くなる。また、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在している状態であれば、電子部品の端子110が変形などしておらず、当該端子110に残留応力が発生していないと考えられる。そのため、電子部品の端子110の変形復帰、いわゆるスプリングバックにより、溶融したはんだ片Hが乱されてしまう可能性が低くなる。よって、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在している状態であれば、はんだ付けの出来栄えが良好になる可能性が高くなる。
【0024】
一方、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在していない状態であれば、電子部品の端子110の外周面とランド102の内周面とが近接あるいは接触することが考えられる。そのため、電子部品の端子110の伝熱性とランド102の伝熱性とが相互に相違していることにより、はんだ片Hの溶融が不均一となる可能性が高くなる。また、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在していない状態であれば、電子部品の端子110が変形などしており、当該端子110に残留応力が発生している場合があると考えられる。そのため、電子部品の端子110の変形復帰、いわゆるスプリングバックにより、溶融したはんだ片Hが乱されてしまう可能性が高くなる。よって、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在していない状態であれば、はんだ付けの出来栄えが良好になる可能性が低くなる。
【0025】
制御装置20は、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在しない場合には(S2:NO)、例えば、電子部品の端子110の位置が不適切でることを報知する報知処理を実行して(S3)、この動作を終了する。なお、報知処理は、例えば、はんだ付け装置10が備える表示パネルなどの表示装置を介して視覚的に報知する構成としてもよいし、はんだ付け装置10が備えるスピーカやブザーなどの音声装置を介して聴覚的に報知する構成としてもよいし、両構成を組み合わせた構成としてもよい。また、制御装置20は、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在しない場合には(S2:NO)、報知処理を実行することなく、この動作を終了するように構成してもよい。
【0026】
一方、制御装置20は、電子部品の端子110がオフセット領域R内に存在する場合には(S2:YES)、電子部品の端子110の中心位置P1に基づいてオフセット位置P3を算出する(S4)。このとき、制御装置20は、できるだけランド102の中心位置に近い位置であって、ランド102と端子110の昇温が何れも適切になるような位置を、ランド102と端子110の伝熱性の相違などに基づいて選定するように構成するとよい。そして、制御装置20は、スリーブユニット14の移動を制御することにより、算出したオフセット位置P3にスリーブ11の中心位置を合わせるように調整する(S5)。このとき、オフセット位置P3として、できるだけランド102の中心位置に近い位置であって、ランド102と端子110の昇温が何れも適切になるような位置に設定されていれば、スリーブ11の位置を、はんだ付けの出来栄えを良好にすべく一層好適な位置に調整することができる。そして、制御装置20は、加熱されているスリーブ11内にはんだ片Hを供給して、はんだ付けを実行する(S6)。
【0027】
そして、制御装置20は、はんだ付けを完了すると、はんだ付けの出来栄えを検証する(S7)。そして、制御装置20は、はんだ付けの出来栄えの検証結果が良好である場合には(S8:YES)、この動作を終了する。一方、制御装置20は、はんだ付けの出来栄えの検証結果が良好でない場合には(S8:NO)、オフセット領域Rを補正して(S9)、この動作を終了する。
【0028】
本実施形態に係るはんだ付け装置10による作用、効果について、さらに詳細に説明する。
図5に例示するように、基板100のランド102内における電子部品の端子110の位置にばらつきが発生しておらず、例えば、ランド102の中心位置あるいはその周辺に端子110が存在している状態では、仮に本実施形態に係る制御を適用しなくとも、はんだ付けの出来栄えを良好にすることが可能である。
【0029】
しかし、
図6に例示するように、基板100のランド102内における電子部品の端子110の位置にばらつきが発生しており、例えば、ランド102の中心位置から外れた位置に端子110が存在している状態では、例えば、端子110側に熱が偏ってランド102の内周面にはんだを塗れなかったり、ランド102側に熱が偏って端子110の昇温が不十分となり、ランド102内にはんだを適切に充填できなかったりする。
【0030】
そのため、
図7に例示するように、基板100のランド102内における電子部品の端子110の位置にばらつきが発生している場合に、本実施形態に係る制御を適用して、オフセット位置P3にスリーブ11の中心位置を合わせるように調整することで、ランド102と端子110の昇温を何れも適切に行うことができ、はんだ付けの出来栄えを良好にすることが可能となる。
【0031】
本実施形態に係るはんだ付け装置10によれば、基板100のランド102内における電子部品の端子110の中心位置P1に基づいてオフセット位置P3を算出し、そのオフセット位置P3にスリーブ11の中心位置を合わせるように調整するように構成した。この構成によれば、基板100のランド102内における電子部品の端子110の実際の位置に適した位置にスリーブ11を位置させた状態ではんだ付けを実行することができる。よって、基板100のランド102内における電子部品の端子110の位置にばらつきが発生する場合であっても、その電子部品の端子110の実際の位置に応じて、はんだ付けの出来栄えを良好にすることができる。
【0032】
また、はんだ付け装置10によれば、ランド102内における電子部品の端子110の実際の位置が、予め設定されているオフセット領域R内に存在することを条件に、はんだ付けを実行するように構成した。この構成によれば、ランド102内における電子部品の端子110の実際の位置がオフセット領域R内に存在していない状態、つまり、はんだ付けの出来栄えが良好にならない可能性が高い状態であるにも関わらず、はんだ付けが実行されてしまうことを回避することができる。
【0033】
また、はんだ付け装置10によれば、はんだ付けの出来栄えの検証結果に基づいてオフセット領域Rを補正するように構成した。この構成によれば、実際のはんだ付けの出来栄えに応じて、随時、オフセット領域Rをアップデートすることができ、より最適なオフセット領域Rに基づいて、はんだ付けを実行するか否かを判断することができる。
【0034】
なお、本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0035】
図面中、10はスリーブはんだ付け装置、11はスリーブ、31は端子位置特定部、32はオフセット位置算出部、33はスリーブ位置調整部、34はオフセット領域設定部、35は出来栄え検証部、36はオフセット領域補正部、100は基板、101はスルーホール、102はランド、110は電子部品の端子を示す。