(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】編集装置、編集プログラム、及び印刷装置
(51)【国際特許分類】
B41J 21/00 20060101AFI20221220BHJP
B41J 3/36 20060101ALI20221220BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
B41J3/36 T
G06F3/12 323
G06F3/12 350
G06F3/12 378
G06F3/12 302
G06F3/12 332
(21)【出願番号】P 2018209949
(22)【出願日】2018-11-07
【審査請求日】2021-11-02
(31)【優先権主張番号】P 2018015690
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】河合 潤也
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/061083(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/143248(WO,A1)
【文献】特開2014-004833(JP,A)
【文献】特開2016-175353(JP,A)
【文献】米国特許第06183016(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 21/00
B41J 3/36
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
印刷媒体の大きさを取得する大きさ取得手段と、
前記印刷媒体に印刷する予定の印刷対象の前記印刷媒体に対する配置を取得する印刷対象取得手段と、
前記印刷媒体を貼り付ける貼付対象の外周の長さを取得する外周取得手段と、
前記印刷媒体の特定方向の一端
を起点、前記特定方向を、前記貼付対象の前記外周に沿った巻き付け方向として、前記特定方向の前記一端から他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って巻き付けて、貼り付けた場合における、前記印刷媒体の前記他端側の前記印刷媒体に覆われる重なり部分と、前記印刷媒体の内の前記重なり部分を除く非重なり部分とで前記印刷対象を区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させる表示制御手段
として機能することを特徴とする編集装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、
前記重なり部分と、前記非重なり部分とで、前記印刷対象の表示態様及び前記印刷対象の背景の表示態様の少なくとも何れかを異ならせることで、両者を区別可能に前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の編集装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、
前記非重なり部分の内の、前記重なり部分を覆う第一部分と、前記第一部分以外の第二部分とを区別して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の編集装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、
前記第一部分と、前記第二部分とで、前記印刷対象の表示態様及び前記印刷対象の背景の表示態様の少なくとも何れかを異ならせることで、前記第一部分と、前記第二部分とを区別して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3に記載の編集装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記印刷媒体の種類を特定する特定手段として更に機能し、
前記表示制御手段は、
前記特定手段が特定した前記印刷媒体の種類に応じて、前記重なり部分と前記非重なり部分との区別態様を変更して、前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の編集装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記特定手段が特定した前記印刷媒体が透過性を有しない場合、前記重なり部分の前記印刷対象に変えて、前記印刷媒体の内の前記一端側の前記印刷媒体を覆う部分の前記印刷対象を表示することで、前記重なり部分と前記非重なり部分とを区別して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項5に記載の編集装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、
前記特定手段が特定した前記印刷媒体が透過性を有する場合、前記重なり部分の前記印刷対象に、前記印刷媒体の内の前記一端側の前記印刷媒体を覆う部分の前記印刷対象を重ねて表示することで、前記重なり部分と前記非重なり部分とを区別して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項5又は6に記載の編集装置。
【請求項8】
前記表示制御手段は、
前記特定手段が特定した前記印刷媒体が透過性を有する透過部分と、透過性を有しない非透過部分とを含む場合、前記非透過部分から前記透過部分に向かう方向を前記印刷媒体の前記一端から前記他端に向かう側にし、前記印刷媒体の前記一端から前記他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って貼り付けた場合における、前記非透過部分における前記透過部分に覆われる被覆部分と、前記透過部分に覆われない非被覆部分とを区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項5から7の何れかに記載の編集装置。
【請求項9】
前記表示制御手段は、
前記非透過部分において、前記重なり部分と、前記非重なり部分とを特定し、前記重なり部分の前記印刷対象に変えて、前記印刷媒体の内の前記一端側の前記印刷媒体を覆う部分の前記印刷対象を表示することで、前記重なり部分と前記非重なり部分とを区別して前記表示部に表示させることを特徴とする請求項8に記載の編集装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記印刷対象の大きさを、前記印刷対象が前記非重なり部分に収まる大きさに調整する調整手段として更に機能することを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の編集装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記非重なり部分の内に、前記印刷対象を配置する配置領域を設定する設定手段として更に機能し、
前記調整手段は、前記印刷対象が前記配置領域内に収まる大きさに調整することを特徴とする請求項10に記載の編集装置。
【請求項12】
表示部と制御部とを有する編集装置の
前記制御部
に、
印刷媒体の大きさを取得する大きさ取得手段と、
前記印刷媒体に印刷する予定の印刷対象の前記印刷媒体に対する配置を取得する印刷対象取得手段と、
前記印刷媒体を貼り付ける貼付対象の外周の長さを取得する外周取得手段と、
前記印刷媒体の特定方向の一端を起点、前記特定方向を、前記貼付対象の前記外周に沿った巻き付け方向として、前記特定方向の前記一端から他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って巻き付けて、貼り付けた場合における、前記印刷媒体の前記他端側の前記印刷媒体に覆われる重なり部分と、前記印刷媒体の内の前記重なり部分を除く非重なり部分とで前記印刷対象を区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させる表示制御手段
として機能させるための指示を含む編集プログラム。
【請求項13】
表示部と、
印刷媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送された前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、
前記表示部、前記搬送部、前記印刷部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、
前記印刷媒体の大きさを取得する大きさ取得手段と、
前記印刷媒体に印刷する予定の印刷対象の前記印刷媒体に対する配置を取得する印刷対象取得手段と、
前記印刷媒体を貼り付ける貼付対象の外周の長さを取得する外周取得手段と、
前記印刷媒体の特定方向の一端
を起点、前記特定方向を、前記貼付対象の前記外周に沿った巻き付け方向として、前記特定方向の前記一端から他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って
巻き付けて、貼り付けた場合における、前記印刷媒体の前記他端側の前記印刷媒体に覆われる重なり部分と、前記印刷媒体の内の前記重なり部分を除く非重なり部分とで前記印刷対象を区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
前記印刷対象の内、前記重なり部分を除く前記非重なり部分の前記印刷対象を前記印刷媒体に印刷するための印刷データを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成された前記印刷データに従って、前記印刷部を制御し、前記印刷媒体に印刷を行う印刷制御手段
として機能することを特徴とする印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、編集装置、編集プログラム、及び印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルに貼り付けて用いられるラベルを作成する装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載の装置は、複数の選択候補の中から、編集条件に応じた候補を優先して表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の装置で編集されたラベルを、ユーザがケーブルに巻き付けて貼り付けた場合に、印刷対象の一部が見えなくなる場合がある。この場合、ユーザは、ラベルをケーブルに巻き付けた状態で印刷対象全体が見えるように、印刷対象の配置等をやりなおす場合があり煩雑である。
【0005】
本発明の目的は、ケーブルに貼り付けて用いられるラベルに印刷対象を配置する際のユーザの利便性を向上させた編集装置、編集プログラム、及び印刷装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様に係る編集装置は、表示部と、前記表示部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、印刷媒体の大きさを取得する大きさ取得手段と、前記印刷媒体に印刷する予定の印刷対象の前記印刷媒体に対する配置を取得する印刷対象取得手段と、前記印刷媒体を貼り付ける貼付対象の外周の長さを取得する外周取得手段と、前記印刷媒体の特定方向の一端から他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って貼り付けた場合における、前記印刷媒体の前記他端側の前記印刷媒体に覆われる重なり部分と、前記印刷媒体の内の前記重なり部分を除く非重なり部分とで前記印刷対象を区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させる表示制御手段として機能する。
【0007】
本発明の第二態様に係る編集プログラムは、第一態様の編集装置の制御部を、前記編集装置の各種処理手段として機能させるための指示を含む。
【0008】
第三態様の印刷装置は、表示部と、印刷媒体を搬送経路に沿って搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送された前記印刷媒体に印刷を行う印刷部と、前記表示部、前記搬送部、前記印刷部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記印刷媒体の大きさを取得する大きさ取得手段と、前記印刷媒体に印刷する予定の印刷対象の前記印刷媒体に対する配置を取得する印刷対象取得手段と、前記印刷媒体を貼り付ける貼付対象の外周の長さを取得する外周取得手段と、前記印刷媒体の特定方向の一端から他端の順に、前記印刷媒体を、前記貼付対象の前記外周に沿って貼り付けた場合における、前記印刷媒体の前記他端側の前記印刷媒体に覆われる重なり部分と、前記印刷媒体の内の前記重なり部分を除く非重なり部分とで前記印刷対象を区別可能に、前記印刷媒体に対する前記印刷対象の前記配置を前記表示部に表示させる表示制御手段と、前記印刷対象の内、前記重なり部分を除く前記非重なり部分の前記印刷対象を前記印刷媒体に印刷するための印刷データを生成する生成手段と、前記生成手段によって生成された前記印刷データに従って、前記印刷部を制御し、前記印刷媒体に印刷を行う印刷制御手段として機能する。
【0009】
第一態様、第二態様及び第三態様によれば、編集装置(印刷装置)は、重なり部分と、非重なり部分とを区別して表示部に表示できる。ユーザは、表示部を参照することで、ラベルをケーブルに巻き付けて貼り付けた場合に、印刷対象の一部が重なり部分に配置されることを、印刷前に確認できる。編集装置(印刷装置)は、印刷後に印刷対象の配置等をやりなおす可能性を低減できるので、ケーブルに貼り付けて用いられるラベルに印刷対象を配置する際のユーザの利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】印刷装置18の電
気的構成を示すブロック図である。
【
図2】(A)はラベル20の説明図であり、(B)はラベル20の特定方向の一端21から他端22の順に、ラベル20を貼付対象Tに貼り付ける方法の説明図であり、(C)はラベル20の特定方向の一端21から他端22の順に、ラベル20を貼付対象Tに貼り付けた状態の説明図である。
【
図3】(A)は印刷媒体40の説明図であり、(B)、(C)は印刷媒体40の特定方向の一端21から他端32の順に、印刷媒体40を貼付対象Tに貼り付ける方法の説明図であり、(D)は印刷媒体40の特定方向の一端21から他端32の順に、印刷媒体40を貼付対象Tに貼り付けた状態の説明図である。
【
図6】メイン処理のラベル20に対する印刷対象の配置を設定する手順を説明する、マトリックス状の説明図である。
【
図7】メイン処理によって設定されたラベル20に対する印刷対象の配置の説明図である。
【
図9】
図5のメイン処理で実行される修正処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して順に説明する。長さの単位はmmとする。以下の説明では、画像を表示するための画像データを単に画像とも言う。
【0012】
図1に示すように、印刷装置18は、テープ状の印刷媒体であって剥離紙付きの無定長の粘着テープであるテープMに、キャラクタ(文字、記号及び数字等)を印刷可能な小型のラベルプリンタである。印刷装置18は、印刷画像の編集、及び表示を実行可能である。印刷画像は、印刷媒体に対する印刷対象の配置を示す画像である。印刷画像の編集は、印刷画像の新規作成、表示内容変更、印刷対象のレイアウト変更等を含む概念である。印刷装置18は、CPU1、ROM2、CGROM3、RAM4、及びフラッシュメモリ5を備える。ROM2、CGROM3、RAM4、及びフラッシュメモリ5は、それぞれCPU1に電気的に接続されている。
【0013】
ROM2には、印刷装置18の制御上必要な各種のプログラム等が記憶されている。CPU1は、これらのプログラムに基づいて各種演算を行う。CGROM3には、各種キャラクタを印刷するための印刷用ドットパターンデータが、書式及びサイズ毎に分類され、コードデータに対応させて記憶されている。したがって、印刷装置18は、キャラクタ、書式及びサイズが定まれば、印刷対象の大きさを特定可能である。RAM4には、テキストメモリ、及びプリントバッファ等、複数の記憶エリアが設けられている。テキストメモリには、印刷対象のデータが格納される。プリントバッファには、印刷対象の印刷用ドットパターンが格納される。その他記憶エリアには、各種演算データ等が記憶される。
【0014】
フラッシュメモリ5は、テープ種類テーブル記憶エリア51、設定値記憶エリア52、及びその他の記憶エリア53を備える。テープ種類テーブル記憶エリア51は、印刷装置18に装着された印刷媒体の属性が定義されたテーブルを記憶する。テーブルには、例えば、複数種類のIDの各々に対応づけて、テープMの幅W、種類等が定義されている。幅Wは、印刷媒体であるテープMの幅(長手方向に直交する方向の長さ)である。種類は、テープMの素材及び態様を示す。種類には、例えば、ラミネート及びレセプタがある。「ラミネート」は、樹脂製の透明フィルムテープに印刷がなされた後、印刷装置18内で、印刷面に両面粘着テープ(基材の両面に粘着剤層が形成されている)が貼り合わせられる態様を示す。「ラミネート」には、例えば、「透明ラミネート」がある。透明ラミネートは、全面透明なフィルムテープに全面透明な両面粘着テープ(基材を含む)を貼り合わせたもので、テープ全体としても透明なものである。以下では、「ラミネート」の内、「透明ラミネート」を除いたものを狭義の意味で「ラミネート」と呼ぶ。「レセプタ」は、樹脂製の片面粘着テープ(基材の片面にのみ粘着剤層が形成されている)に印刷が行われる態様を示す。「レセプタ」には、例えば、「セルフラミネート」と、「透明レセプタ」とがある。セルフラミネートは、
図3(A)を参照して後述するように、ラベル20と、ラベル20に対して幅方向Wにおいて連続し可視光を透過させる透過性を有する透明部分であるフィルム30とからなる(ラベル20もフィルム30も基材の片面にのみ粘着剤層が形成されている)。また、「セルフラミネート」には、フィルム30が透明であるばかりでなく、ラベル20も透明な、「透明セルフラミネート」がある。以下では、「セルフラミネート」の内、「透明セルフラミネート」を除いたものを狭義の意味で「セルフラミネート」と呼ぶ。透明レセプタは、可視光を透過させる透過性を有する透明フィルムテープからなる。以下ではレセプタの内、セルフラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタを除いたレセプタを以下狭義の意味で「レセプタ」と呼ぶ。即ち、本実施形態では、印刷媒体の種類には、狭義の意味で「ラミネート」、「透明ラミネート」、「レセプタ」、「セルフラミネート」、「透明セルフラミネート」、及び「透明レセプタ」がある。設定値記憶エリア52には、テープMをケーブル等の対象T(貼付対象)に巻き付けて、貼り付ける場合の印刷対象の配置に用いる設定値が記憶される。設定値記憶エリア52については後述する。その他の記憶エリア53は、各種演算データ等が記憶される。
【0015】
印刷装置18は更に、検出部6、操作部7、表示部8、及び駆動回路12~15を備える。検出部6、操作部7、及び駆動回路12~15は各々、CPU1に電気的に接続されている。検出部6は、印刷装置18に装着されたテープMの種類を検出し、CPU1に出力する公知のセンサである。操作部7は、印刷装置18(CPU1)に各種指示を入力するのに用いられる。操作部7は、例えば、タッチパネルである。表示部8は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)である。操作部7は、各種指示を入力できればよく、スイッチ、ダイヤル等の他の構成でもよい。駆動回路12は、表示部8にキャラクタ等を出力するための電子回路である。駆動回路13は、図示しないテープMを搬送経路に沿って搬送するテープ送りモータ9を駆動するための電子回路である。駆動回路14は、サーマルヘッド10を駆動するための電子回路である。駆動回路15は、印刷装置18の外部に排出される印刷済みのテープMを切断する移動刃(図示略)を動作させるカッターモータ11を駆動するための電子回路である。
【0016】
図2を参照し、テープMの種類が、ラミネート、透明ラミネート、レセプタ、及び透明レセプタの何れかである場合における、カットされたテープMを貼付対象Tに貼り付ける作業について説明する。
図2(A)に示すように、テープMをカットすることによる得られたラベル20は、辺21~24を有する矩形状である。辺23、24はラベル20の短辺であり、テープMの幅方向Wに延びる。辺21、22はラベル20の長辺であり、テープMの長さ方向Lに延びる。辺21、22の長さは、規定値であってもよいし、印刷対象の長さに応じて変更可能な長さであってもよい。印刷領域は、ラベル20の印刷面に設定される。
【0017】
図2(B)に示すように、ラベル20をケーブル等の貼付対象Tに巻き付けて貼り付ける場合、ユーザは、剥離紙を剥がした後、ラベル20の幅方向W(特定方向)の一端21を起点として、巻き付け方向Eに巻き付ける。具体的には、ユーザは、辺21を貼付対象Tの軸線AXと平行にした姿勢で、貼付対象Tに貼り付け、ラベル20全体を貼付対象Tの側面に貼り付ける。
図2(C)に示すように、辺23、24の長さが、貼付対象Tの長さよりも長い場合、ラベル20の辺22は、貼付対象Tではなくラベル20に貼り付けられる。つまり、辺21側はラベル20に覆われる。ラベル20の幅方向Wの起点は、辺22でもよい。ラベル20の特定方向は、ラベル20の長さ方向Lでもよい。
【0018】
図3を参照し、テープMの種類が、セルフラミネート又は透明セルフラミネートである場合における、印刷媒体40を貼付対象Tに貼り付ける作業について説明する。
図3(A)に示すように、テープMをカットすることによる得られた印刷媒体40は、ラベル20と、フィルム30を有する。ラベル20は、
図2(A)の構成と同様である。フィルム30は、幅方向Wにおいて、ラベル20と連続とする、可視光を透過させる透過性を有する透明媒体である。フィルム30は、辺31~34を有する矩形状である。辺33、34はフィルム30の短辺であり、幅方向Wに延びる。辺31、32はフィルム30の長辺であり、長さ方向Lに延びる。本例のフィルム30は、ラベル20と同じ大きさ、形状を有し、ラベル20の辺22と、フィルム30の辺31とで接続している。ラベル20と、フィルム30とは、互いに同じ大きさ、形状でなくてもよい。辺31、32の長さは、規定値であってもよいし、印刷対象の長さに応じて変更可能な長さであってもよい。印刷領域は、ラベル20の印刷面に設定され、フィルム30には設定されない。
【0019】
図3(B)に示すように、印刷媒体40をケーブル等の貼付対象Tに巻き付けて貼り付ける場合、ユーザは、ラベル20の幅方向Wの一端21を起点として、巻き付け方向Eに巻き付ける。具体的には、ユーザは、辺21を貼付対象Tの軸線AXと平行にした姿勢で、貼付対象Tに貼り付け、ラベル20全体を貼付対象Tの側面に貼り付ける。
図3(C)に示すように、辺23、24の長さが、貼付対象Tの長さよりも長い場合、ラベル20の辺22は、貼付対象Tではなくラベル20に貼り付けられる。ユーザは更に、ラベル20の上からフィルム30を巻き付ける。
図3(D)に示すように、辺33、34の長さが、貼付対象Tの円周長さよりも長い場合、ラベル20全体は、フィルム30によって覆われる。
【0020】
図4の設定値記憶エリア52について説明する。
図4に示すように、設定値記憶エリア52は、テープMの種類、印刷領域長さ、ラミネート領域長さ、貼付対象径、貼付対象円周、及び重なり量を対応付けて記憶する。本例では、説明を簡単にするために、ラベル20の印刷面全体を印刷領域とする。印刷領域は、ラベル20の印刷面の輪郭線から所定の余白長さ内側に設定されてもよい。余白長さは、ユーザが指定してもよいし、テープMの種類等に応じてデフォルト値が設定されてもよい。設定値記憶エリア52では、印刷領域長さを、テープMの幅方向Wの長さによって示す。印刷媒体の種類が、ラミネート、透明ラミネート、レセプタ、及び透明レセプタの何れかである場合も、印刷媒体の種類がセルフラミネート、及び透明セルフラミネートの何れかである場合も、ラベル20の幅方向Wの長さが印刷領域長さである。ラミネート領域は、テープMの種類がセルフラミネート又は透明セルフラミネートである場合の、フィルム30の幅方向Wの長さを示す。貼付対象径は、円筒状の貼付対象Tの直径を示す。貼付対象円周は、貼付対象径に対応する、貼付対象Tの円周を示す。重なり量は、重なり部分の、巻き付け方向Eの長さC(
図2参照)を示す。重なり部分は、印刷媒体の特定方向(幅方向W)の一端21から他端22(32)の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合における、印刷媒体の内の、他端側の印刷媒体に覆われる部分である。設定値記憶エリア52が記憶する項目は適宜変更でき、例えば、貼付対象径、貼付対象円周、及び重なり量の一部又は全部は、設定値記憶エリア52に記憶されなくてもよく、取得された値に基づき計算により算出されてもよい。
【0021】
図5~
図9を参照して、本形態のメイン処理について、印刷対象が文字「AB」である場合を例に説明する。メイン処理では、ラベルをケーブル等の貼付対象Tに巻き付けて貼り付ける場合の貼り付けた状態を示す印刷画像を表示部8に表示させる処理が実行される。本例のメイン処理は、操作部7を介して、印刷対象と、印刷対象の配置条件と、貼付対象Tの直径とが指定された後、印刷画像作成の開始指示が取得された場合に、ROM2のプログラム記憶エリアに記憶されたメイン処理を実行するためのプログラムを、RAM4に読み出す。CPU1は、RAM4に読み出したプログラムに含まれる指示に従って、以下のステップを実行する。
【0022】
開始指示には、印刷対象と、印刷対象の配置条件と、貼付対象Tの直径が含まれる。本例の印刷対象の配置条件は、次の第一~第五条件の何れかから選択される。第一条件は、フラッシュメモリ5に記憶された前回の配置条件と同じ条件である。第二条件は、印刷領域の幅方向Wの長さを、印刷対象の幅方向Wの長さに設定し、印刷領域内に印刷対象を配置する条件である。第三条件は、非重なり部分の幅方向Wの長さを、印刷対象の幅方向Wの長さに設定し、非重なり部分内に印刷対象を設定する条件である。非重なり部分は、印刷媒体の内の、重なり部分を除く部分である。第四条件は、非重なり部分内に、印刷対象を配置する配置領域を設定し、配置領域の幅方向Wの長さを、印刷対象の幅方向Wの長さに設定し、配置領域内に印刷対象を設定する条件である。配置領域は、例えば、貼付対象Tの側面の内の1/4の部分である。配置領域は、ユーザによって選択又は指定された領域であってもよいし、貼付対象T及び印刷対象の少なくとも何れかに応じてCPU1が設定した領域でもよい。第五条件は、単位図形(例えば、文字のフォント)の大きさが指定された条件である。
【0023】
メイン処理を実行するのに必要な各種パラメータは、フラッシュメモリ5に記憶されている。メイン処理の過程で得られた各種データは、適宜RAM4に記憶される。
図6において、マトリックス状に配置された図を、図(行記号-列記号)の如く表記する。行記号は、A~Fのアルファベットであり、列記号は、X~Zのアルファベットである。例えば、
図6(A-Y)は、A行Y列の図(つまり1行目2列目の図)を示す。
【0024】
図5に示すように、CPU1は、取得した開始指示を記憶し、各種設定値を初期化する(S1)。CPU1は、印刷媒体の種類と、印刷媒体の大きさを取得する(S2)。CPU1は、例えば、検出部6が入力する信号に基づき、印刷媒体の種類を取得する。CPU1は、ユーザが入力した情報に基づき、印刷媒体の種類を取得してもよい。CPU1は、設定値記憶エリア52を参照し、印刷媒体の種類に対応する印刷媒体の大きさとして、印刷領域長さを取得する。CPU1は、貼付対象Tの直径、外周長さを取得する(S3)。CPU1は、例えば、開始指示に含まれる貼付対象Tの直径を取得する。CPU1は、設定値記憶エリア52を参照し、貼付対象Tの直径に対応する外周長さとして、貼付対象円周を取得する。CPU1は、開始指示に含まれる貼付対象Tの直径に基づき、貼付対象の外周長さを算出してもよい。貼付対象Tの外周長さはRFID等の技術を利用して取得された値でもよいし、ユーザにより指定された値でもよい。貼付対象の外周長さは、印刷媒体の厚みが考慮された値でもよい。
【0025】
CPU1は、S2で取得した印刷媒体の種類と、貼付対象Tの直径とから重なり量を特定する(S4)。具体的には、CPU1は、設定値記憶エリア52を参照し、S3で取得した貼付対象Tの直径に対応する重なり量を特定する。重なり量は、計算により特定されてもよいし、ユーザにより指定された値でもよい。重なり量は、印刷媒体の厚みが考慮された値でもよい。印刷領域長さが25.4mmである場合において、
図6(A-X)に示すように、貼付対象径が7mmである場合、重なり量81は3.4mmである。
図6(A-Y)に示すように、貼付対象径が6mmである場合、重なり量82は6.6mmである。
図6(A-Z)に示すように、貼付対象径が5mmである場合、重なり量83は9.7mmである。点線61~63は各々、重なり部分と非重なり部分の境界を示す。
【0026】
CPU1は、開始指示に含まれる印刷対象を特定する(S5)。CPU1は、具体例の印刷対象として、開始指示に基づき、文字「AB」を特定する。CPU1は、S5で取得された印刷対象の大きさ、配置を特定する(S6)。S6の印刷対象の大きさは、幅方向Wにおける印刷対象の大きさで表される。本例では、配置条件として前述の第一~第五条件の何れかが選択され、選択された配置条件は開始指示に含まれる。CPU1は、開始指示に含まれる条件に応じて、印刷対象の大きさ及び配置を特定する。
【0027】
CPU1は、非重なり量が、S6の処理で特定された印刷対象の大きさよりも小さいかを判断する(S7)。CPU1は、非重なり量は、印刷媒体の幅方向Wの長さから、S5で特定された重なり量を差し引いた値である。
【0028】
重なり量が
図6(A-X)、
図6(A-Y)、及び
図6(A-Z)の何れかの場合において、配置条件が第二条件である場合、CPU1は、非重なり量が印刷対象の大きさよりも小さいと判断する(S7:YES)。この場合幅方向Wにおいて、印刷対象の一部は重なり部分に配置される。このため、CPU1は、印刷媒体の特定方向の一端21から他端22(32)の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合における、印刷媒体の内の、他端側の印刷媒体に覆われる重なり部分TBと、印刷媒体の内の重なり部分TBを除く非重なり部分TAとで印刷対象を区別可能に、印刷媒体に対する印刷対象の配置を表示部8に表示させる処理を行う。本例のCPU1は、重なり部分TBと、非重なり部分TAとで、印刷対象の表示態様及び印刷対象の背景の表示態様の少なくとも何れか異ならせることで、両者を区別可能に印刷媒体に対する印刷対象の配置を表示部8に表示させる。本例のCPU1は、更に、特定した印刷媒体の種類に応じて、重なり部分TBと非重なり部分TAとの区別態様を変更して、表示部8に表示させる。
【0029】
具体的には、CPU1は、S2の処理で取得された印刷媒体の種類が、透明基材に分類されるかを判断する(S9)。透過基材は、基材
の全面が可視光を透過する透過性を有する印刷媒体の総称である。本例の6つの印刷媒体の種類の内、透明基材に分類される印刷媒体の種類には、透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタがある。一方、透明基材に分類されない印刷媒体の種類には、ラミネート、レセプタ、及びセルフラミネートがある。透明基材に分類されない印刷媒体の種類である場合、即ち、印刷媒体の種類が、透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れでもない場合(S9:NO)、CPU1は、印刷画像として上書き画像を生成する(S11)。印刷媒体の種類が、透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れでもない場合、ラベルを貼付対象Tに貼り付けた場合には、重なり部分TBは、非重なり部分TAに覆われ、外部から見えなくなる。上書き画像は、重なり部分TBの印刷対象を表示しない画像である。本例のCPU1は、特定された印刷媒体が可視光を透過させる透過性を有しない場合、重なり部分TBの印刷対象に変えて、印刷媒体の内の一端側の印刷媒体を覆う第一部分T1の印刷対象を表示することで、重なり部分TBと非重なり部分TAとを区別した上書き画像を生成する。配置条件が第二条件である場合、
図6(C-X)、
図6(C-Y)、
図6(C-Z)に示すように、上書き画像は、例えば、非重なり部分TAは印刷対象の通常の画像とし、重なり部分TBを、印刷媒体の内の一端側の印刷媒体(重なり部分TB)を覆う画像とした画像である。重なり部分TBには印刷対象の通常の画像は含まれない。上書き画像は、例えば、
図6(D-X)、
図6(D-Y)に示すように、非重なり部分TAと重なり部分TBとで背景の色を変更してもよい。
図6(D-X)に示すように、非重なり部分TAの内の、重なり部分TBを覆う第一部分T1と、第一部分T1以外の第二部分T2とを区別してもよい。第一部分T1と、第二部分T2とは、印刷対象の色、背景の色等によって、区別されてもよい。点線64~66は各々、第一部分T1と、第二部分T2との境界を示す。上書き画像は、例えば、
図6(D-Z)に示すように、重なり部分TBに印刷対象を示さない態様とすることで、重なり部分TBと非重なり部分TAとの区別可能としてもよい。上書き画像は、例えば、後述の通常画像を生成後、重なり部分TB、第二部分T2の表示態様を変更することで、生成してもよい。
【0030】
印刷媒体の種類が、透明基材に分類される場合(S9:YES)、CPU1は、印刷画像として重複画像を生成する(S10)。印刷媒体の種類が、透明基材に分類される、透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れかである場合、ラベルを貼付対象Tに貼り付けた場合には、重なり部分TBの印刷対象は、非重なり部分TAに覆われるが、外部から見ることができる。つまり、重なり部分TBの印刷対象と、重なり部分TBを覆う第一部分T1の印刷対象とは重なった状態で見える。重複画像は重なり部分TBの印刷対象に、第一部分T1との双方の印刷対象を重ねた画像である。本例のCPU1は、重なり部分TBの印刷対象に、印刷媒体の内の一端側の印刷媒体を覆う第一部分T1の印刷対象を重ねて表示することで、重なり部分TBと非重なり部分TAとを区別した重複画像を生成する。配置条件が第二条件である場合、
図6(E-X)、
図6(E-Y)、
図6(E-Z)に示すように、重複画像は、例えば、非重なり部分TAは、通常の印刷対象の画像とし、重なり部分TBは、重なり部分TBの印刷対象に第一部分T1の印刷対象を重ねた画像である。重なり部分TBは通常の印刷対象を含む。重複画像は、例えば、
図6(F-X)、
図6(F-Y)に示すように、重なり部分TB及び第一部分T1において、重なり部分TBの印刷対象と、第一部分T1の印刷対象とを重ねた画像とされてもよい。
図6(F-Y)に示すように、重なり部分TBの印刷対象と、第一部分T1の印刷対象とで、印刷対象の色が変えられてもよい。
図6(F-Z)に示すように、重複画像は、重なり部分TBと非重なり部分TAとで、背景の色が変更されてもよい。重複画像は、第一部分T1と第二部分T2とで、背景の色が変更されてもよい。CPU1は、例えば、後述の通常画像を生成後、重なり部分TB、第二部分T2の表示態様を変更することで、重複画像を、生成してもよい。
【0031】
配置条件が第三条件、第四条件である場合、非重なり量は印刷対象の大きさよりも小さくはない(S7:NO)。この場合、印刷媒体の特定方向の一端21から他端22(32)の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合において、印刷媒体の全ての印刷領域が非重なり領域である。CPU1は、S2で特定された印刷媒体の種類が透過性を有する透過部分と、透過性を有しない非透過部分とを含むセルフラミネート又は透明セルフラミネートであるかを判断する(S8)。印刷媒体の種類がセルフラミネート又は透明セルフラミネートである場合(S8:YES)、CPU1は、S4で特定された重なり量が0よりも小さいかを判断する(S13)。重なり量が0よりも小さくはない場合(S13:NO)、CPU1は、印刷画像として通常画像を生成する(S12)。通常画像は、印刷領域に印刷対象のみが配置された画像である。CPU1は、例えば、
図7(A)に示す画像を生成する。
図7(A)では、印刷対象及び背景の表示態様は均一である。
【0032】
S8において印刷媒体の種類がセルフラミネート又は透明セルフラミネートではない場合(S8:NO)、CPU1は通常画像を生成する(S12)。非重なり量が印刷対象の大きさよりも小さくはない場合、幅方向Wにおいて、印刷対象全体は非重なり部分TA内に配置される。
図6(B-X)、
図6(B-Y)は、例えば、配置条件が第三条件の場合である。
図6(B-Z)は、配置条件が、幅方向Wにおいて非重なり部分TAの半分を配置領域TFとする第四条件である場合を示す。
図6(B-X)、
図6(B-Y)、
図6(B-Z)は何れも、印刷媒体の特定方向の一端21から他端22(32)の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合にも、印刷対象の一部は、印刷媒体に覆われない。
【0033】
重なり量が0よりも小さい場合(S13:YES)、印刷媒体40を貼付対象Tに貼り付けた場合に、印刷媒体40のラベル20の一部はフィルム30によって覆われない。CPU1は、印刷媒体40を貼付対象Tに貼り付けた場合に、非透過部分における透過部分に覆われる部分、つまりラベル20の内のフィルム30に覆われる部分(被覆部分)を特定する(S14)。本例のCPU1は、巻き付け方向Eにおける被覆部分TDの長さを特定する。具体的にはCPU1は、S3で取得された貼付対象Tの直径に基づき、貼付対象Tの外周を特定する。CPU1は、特定された外周からラベル20の巻き付け方向Eの長さを差し引いた値を被覆部分TDの長さとして特定する。
【0034】
CPU1は、印刷画像として被覆画像を生成する(S15)。CPU1は、非透過部分から透過部分に向かう方向を印刷媒体40の一端21から他端32に向かう側にし、印刷媒体の一端21から他端32の順に、印刷媒体40を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合における、被覆部分TDと、非被覆部分TEとを区別可能な画像を被覆画像として生成する。非被覆部分TEは、非透過部分の内の透過部分に覆われない部分である。被覆画像は、被覆部分TDと、非被覆部分TEとが区別可能な画像であればよい。被覆画像は、例えば、
図7(B)に示すように、印刷対象の内、被覆部分TDと、非被覆部分TEとで色、塗り方、線の種類等を変えた画像である。他の例では、被覆画像は、例えば、
図7(C)に示すように、印刷対象の内、被覆部分TDと、非被覆部分TEとで背景の色、塗り方(網掛けの種類)等を変えた画像である。
図7(B)、
図7(C)において点線54は被覆部分TDと、非被覆部分TEの境界を示す。
【0035】
S10、S11、S12、及びS15の何れかの次に、CPU1は、駆動回路12を制御して、S10、S11、S12、及びS15の何れかで生成されたイメージを表示部8に表示させる(S16)。例えば、S10において
図6(F-Z)のイメージが生成された場合、CPU1は、駆動回路12を制御して、表示部8に
図8の画面90を表示する。
図8に示すように画面90は、印刷画像91、ボタン92~95が表示される。印刷画像91は、
図6(F-Z)の画像に基づき表示される。ボタン92は、印刷画像91で示される条件で、印刷を行う場合に選択される。ボタン93は、印刷画像91で示される条件から、配置条件を第三条件に変更する場合に選択される。ボタン94は、印刷画像91で示される条件から、配置条件を第四条件に変更する場合に選択される。ボタン95は、印刷画像91で示される条件から、配置条件を第五条件に変更する場合に選択される。CPU1は、印刷画像91に加え、現在の条件では、重なり部分が発生することを報知するメッセージを表示部8に表示してもよい。
【0036】
CPU1は、印刷指示を取得したかを判断する(S17)。CPU1は、ボタン92の選択を検出した場合、印刷指示を取得したと判断する。印刷指示が取得されない場合(S17:NO)、CPU1は、修正指示を取得したかを判断する(S19)。CPU1は、ボタン93~95の何れかの選択を検出した場合に、修正指示を取得したと判断する。CPU1は、修正指示を取得した場合(S19:YES)、修正処理を実行する(S20)。
図9に示すように、ボタン93が選択されたことを検出した場合、CPU1は、重複なし配置が選択されたと判断し(S21:YES)、非重なり部分TAを特定し(S22)、
図6(B-X)、
図6(B-Y)に例示するように、非重なり部分TA内に印刷対象が収まる幅方向Wの印刷対象の大きさを特定し、印刷対象の配置を特定する(S23)。
【0037】
CPU1は、ボタン94が選択されたことを検出した場合、配置領域配置が選択されたと判断し(S21:NO、S24:YES)、配置領域TFを特定する(S25)。CPU1は、印刷対象が配置領域TF内に収まる大きさに調整する(S26)。CPU1は、
図6(B-Z)に例示するように、配置領域TF内に印刷対象が収まる幅方向Wの印刷対象の大きさを特定し、印刷対象の配置を特定する(S26)。CPU1は、ボタン95が選択されたことを検出した場合(S21:NO、S24:NO)、指定された印刷対象の大きさを特定し、印刷対象の配置を特定する(S27)。S23、S26、S27の処理の次に、CPU1は、修正処理を終了し、処理を
図5のメイン処理に戻す。メイン処理では、CPU1は、修正処理後(S20)、処理をS7に戻す。
【0038】
CPU1は、修正指示を取得しない場合(S19:NO)、処理をS17に戻す。CPU1は、ボタン92が選択されたことを検出した場合、印刷指示が選択されたと判断し(S17:YES)、印刷対象の内、重なり部分TBを除く非重なり部分TAの印刷対象を印刷媒体に印刷するための印刷データを生成する(S18)。CPU1は、印刷媒体の種類が透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れかである場合には、重なり部分TBと非重なり部分TAとを含む印刷対象を印刷媒体に印刷するための印刷データを生成してもよい。CPU1は、印刷媒体の厚みの影響等を考慮し、重なり部分と非重なり部分との境界を重なり部分側にオフセットさせ、オフセットされた重なり部分TBを除く非重なり部分TAの印刷対象を印刷媒体に印刷するための印刷データを生成してもよい。オフセット量は、印刷媒体の種類等に応じて自動で設定されてもよいし、ユーザによって指定されてもよい。CPU1は、現在の条件では、重なり部分TBの印刷対象が印刷されないことを報知するメッセージを表示部8に表示してもよい。
【0039】
CPU1は、S18で生成された印刷データに従って、駆動回路13~15を制御して、S16の処理で表示した印刷画像を、テープMに印刷後、必要に応じてテープMを切断する(S30)。CPU1は、印刷仕上がりを考慮し、1ライン毎の印刷密度(単位面積当たりのドット数)に応じて、複数回に分けて1ラインを印刷(分割印刷)してもよい。分割印刷の場合、CPU1は、印刷密度が予め設定された閾値よりも低いラインでは、1ラインを一括して印刷する。CPU1は、印刷密度が閾値よりも高いラインでは、1ラインを複数回に分けて印刷する(例えば、特開平10-250130号公報参照)。CPU1は、以上でメイン処理を終了する。
【0040】
上記実施形態において、表示部8、CPU1、印刷装置18は各々、本発明の表示部、制御部、及び編集装置(印刷装置)の一例である。S2の処理を実行するCPU1は、本発明の大きさ取得手段として機能する。S5の処理を実行するCPU1は、本発明の印刷対象取得手段として機能する。S3の処理を実行するCPU1は、外周取得手段として機能する。S10、S11、S12、S15、S16の処理を実行するCPU1は、本発明の表示制御手段として機能する。S2の処理を実行するCPU1は、本発明の特定手段として機能する。S23、S26の処理を実行するCPU1は、本発明の調整手段として機能する。S25の処理を実行するCPU1は本発明の設定手段として機能する。テープ送りモータ9は本例の搬送部の一例であり、サーマルヘッド10は、本例の印刷部の一例である。S18の処理を実行するCPU1は、本発明の生成手段として機能する。S30の処理を実行するCPU1は、本発明の印刷制御手段として機能する。
【0041】
印刷装置18は、重なり部分TBと、非重なり部分TAとを区別して表示できる。ユーザは、ラベル20をケーブルに巻き付けて貼り付けた場合に、印刷対象の一部が重なり部分に配置されることを、印刷前に確認できる。印刷装置18は、印刷後に印刷対象の配置等をやりなおす可能性を低減できるので、ケーブル等の貼付対象Tに貼り付けて用いられるラベル20に印刷対象を配置する際のユーザの利便性を向上できる。
【0042】
印刷装置18は、重なり部分TBと、非重なり部分TAとで、印刷対象の表示態様及び印刷対象の背景の表示態様の少なくとも何れか異ならせることで、両者を区別可能に印刷媒体に対する印刷対象の配置を表示部8に表示させる。故に、印刷装置18は、重なり部分TBと、非重なり部分TAとで、印刷対象の表示態様及び印刷対象の背景の表示態様を異なるものとすることで、両者を区別して表示できる。ユーザは、表示部8を参照することで重なり部分TBの印刷対象を特定しやすい。
【0043】
印刷装置18は、非重なり部分TAの内の、重なり部分TBを覆う第一部分T1と、第一部分T1以外の第二部分T2とを区別して表示部8に表示させる。故に、印刷装置18は、第一部分T1と、第二部分T2とを区別して表示できる。ユーザは、表示部8を参照することで重なり部分TBを覆う第一部分T1を特定できる。
【0044】
印刷装置18は、第一部分T1と、第二部分T2とで、印刷対象の表示態様及び印刷対象の背景の表示態様の少なくとも何れか異ならせることで、第一部分T1と、第二部分T2とを区別して表示部8に表示させる。印刷装置18は、第一部分T1と、第二部分T2とで、印刷対象の表示態様及び印刷対象の背景の表示態様を異なるものとすることで、両者を区別して表示できる。ユーザは、第一部分T1の印刷対象を特定しやすい。
【0045】
印刷装置18は、印刷媒体の種類を特定し(S2)、特定された印刷媒体の種類に応じて、重なり部分TBと非重なり部分TAとの区別態様を変更して、表示部8に表示させる(S7~S16)。印刷装置18は、印刷媒体の種類に応じて、重なり部分TBと非重なり部分TAとの区別態様を変更できる。
【0046】
印刷装置18は、特定された印刷媒体の種類が透明基材に分類されない場合、つまり、印刷媒体の種類が、透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れかではなく、ラミネート、レセプタ、及びセルフラミネートの何れかである場合(S9:NO)、重なり部分TBの印刷対象に変えて、印刷媒体の内の一端21側の印刷媒体を覆う第一部分T1の印刷対象を表示することで、重なり部分TBと非重なり部分TAとを区別して表示部8に表示させる(S11、S16)。故に、印刷装置18は、基材全面が透過性を有しない印刷媒体が特定された場合に、重なり部分TBの印刷対象に変えて、第一部分T1の印刷対象を表示できる。つまり、印刷装置18は、基材全面が透過性を有しない印刷媒体が特定された場合に、印刷媒体の特定方向の一端21から他端22(32)の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合、重なり部分TBに配置され見えなくなる部分の印刷対象を表示しない。ユーザは、表示部8を参照することで、重なり部分TBに配置された印刷対象を特定しやすい。
【0047】
印刷装置18は、特定された印刷媒体の基材全面が透過性を有する場合、つまり、印刷媒体の種類が透明ラミネート、透明セルフラミネート、及び透明レセプタの何れかである場合(S9:YES)、重なり部分TBの印刷対象に、印刷媒体の内の一端側の印刷媒体を覆う第一部分T1の印刷対象を重ねて表示することで、重なり部分TBと非重なり部分TAとを区別して表示部8に表示させる(S10、S16)。故に、印刷装置18は、基材全面が透過性を有する印刷媒体が特定された場合に、重なり部分TBの印刷対象に、第一部分T1の印刷対象を重ねて表示できる。つまり、印刷装置18は、基材全面が透過性を有する印刷媒体が特定された場合に、印刷媒体の特定方向の一端から他端の順に、印刷媒体を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合、重なり部分TBと第一部分T1とが重なった状態を表示できる。
【0048】
印刷装置18は、特定された印刷媒体40が透過性を有する透過部分と、透過性を有しない非透過部分とを含む場合(つまりは、セルフラミネートの場合)、非透過部分であるラベル20から透過部分であるフィルム30に向かう方向を印刷媒体40の一端21から他端32に向かう側とする。印刷装置18は、印刷媒体40の一端21から他端32の順に、印刷媒体40を、貼付対象Tの外周に沿って貼り付けた場合における、被覆部分TDと、非被覆部分TEとを区別可能に、印刷媒体(ラベル20)に対する印刷対象の配置を表示部8に表示させる(S15、S16)。印刷装置18は、透過部分と非透過部分とを有する印刷媒体(セルフラミネート)が特定された場合に、被覆部分TDと、非被覆部分TEとを区別可能に表示部8に表示できる。ユーザは、表示部8を参照することで、非被覆部分TEを確認できる。
【0049】
印刷装置18は、印刷媒体の種類がセルフラミネートである場合、非透過部分において、重なり部分TBと、非重なり部分TAとを特定する。つまり印刷装置18は、透過部分では重なり部分TBと、非重なり部分TAとの何れも特定しない。印刷装置18は、特定された重なり部分TBの印刷対象に変えて、印刷媒体の内の一端側の印刷媒体を覆う第一部分T1の印刷対象を表示することで、重なり部分TBと非重なり部分TAとを区別して表示部8に表示させる(S11、S16)。故に、印刷装置18は、透過部分と非透過部分とを有する印刷媒体(セルフラミネート)においても、重なり部分TBの印刷対象に変えて、第一部分T1の印刷対象を表示できる。ユーザは、表示部8を参照することで、重なり部分TBに配置された印刷対象を特定しやすい。
【0050】
印刷装置18は、印刷対象の大きさを、印刷対象が非重なり部分TAに収まる大きさに調整し、印刷対象を非重なり部分TA内に配置する(S23、S26)。故に、印刷装置18は、ユーザが印刷対象を非重なり部分TAに収まる大きさに調整する手間を省くことができる。
【0051】
印刷装置18は、非重なり部分TAの内に、印刷対象を配置する配置領域TFを設定する(S25)。印刷装置18は、印刷対象が配置領域TF内に収まる大きさに調整し、印刷対象を配置領域TF内に配置する(S26)。故に、印刷装置18は、ユーザが印刷対象を非重なり部分TA内の配置領域TF内に収まる大きさに調整する手間を省くことができる。
【0052】
印刷装置18は、重なり部分TBの印刷対象を印刷しないので、重なり部分TBの印刷対象を印刷する場合に比べ、低消費電流を実現できる。更に印刷装置18が1ライン毎の印刷密度(単位面積当たりのドット数)に応じて、複数回に分けて1ラインを印刷(分割印刷)する場合、印刷装置18は、重なり部分TBの印刷対象を印刷する場合に比べ、印刷密度を低く抑えることができ、高速印刷が実現できる。
【0053】
本発明の編集装置、編集プログラム、及び印刷装置は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。以下の変形は適宜組み合わされてもよい。
【0054】
(A)編集装置の構成は適宜変更してよい。編集装置は、表示部と制御部とを備えればよく、PC、端末装置、専用装置など、印刷機能を備えない装置でもよい。編集装置が印刷機能を備えた印刷装置である場合、印刷装置は、印刷媒体に印刷対象を印刷可能な装置であればよい。印刷装置は、例えば、カッター及びカッターモータを備えなくてもよい。印刷媒体は、印刷装置の種類に応じて適宜選択されればよく、テープ状の印刷媒体の他、例えば、紙、布、熱収縮性の素材、及びプラスチックシートでもよい。印刷媒体は剥離紙無しの粘着テープでもよい。印刷媒体はダイカットテープでもよく、ラベル20の辺22とフィルム30の辺31とは両端が一致していなくともよい。但し、フィルム30の辺31の範囲にラベル20の辺22が含まれることが望ましい。ラベル20の全部又は一部を覆うことができるのであれば、ラベル20やフィルム30は矩形でなくともよい。例えば、台形や三角形でもよい。貼付対象として、ケーブルの側面を例示したが、貼付対象は適宜変更されてよい。例えば、印刷媒体が配置される曲面は、円筒の内側面であってもよいし、円柱状の側面に近似可能な多角形柱の側面であってもよいし、仮想的な円筒の曲面であってもよいし、断面が楕円状の筒部材であってもよい。印刷対象は、キャラクタに限定されず、記号、バーコード、図形、及び画像でもよいし、それらを組み合わせたものであってもよい。印刷媒体には、適宜余白が設定されてもよい。
【0055】
(B)メイン処理(
図5参照)を実行させるための指令を含むプログラムは、制御部がプログラムを実行するまでに、編集装置の記憶機器に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の各々は、適宜変更してもよい。制御部が実行するプログラムは、ケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、フラッシュメモリ等の記憶装置に記憶されてもよい。他の装置は、例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
【0056】
(C)編集装置のメイン処理(
図5参照)の各ステップは、CPU1によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。制御部の構成は適宜変更されてよい。メイン処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。メイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。編集装置上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、制御部からの指令に基づきメイン処理の一部又は全部を行う態様も、本開示の範囲に含まれる。例えば、メイン処理に以下の(C-1)から(C-4)の変更が適宜加えられてもよい。
【0057】
(C-1)印刷対象の特定方法は適宜変更されてよい。配置領域の設定方法は適宜変更されてよい。例えば、貼付対象が四角柱である場合に、四角柱の4つの側面の内の非重なり部分となる1つの面を配置領域としてもよい。この場合、編集装置は、例えば、印刷媒体の特定方向の一端を、貼付対象のどの部位に貼り付けるかの情報を取得し、取得された情報に基づき、配置領域を設定してもよい。編集装置は、例えば、貼付対象がケーブル等の円柱状である場合に、巻き付け方向において、非重なり部分となる、円周の1/3等の指定された量に対応する部位を配置領域と設定してもよい。配置領域は、複数設定されてもよく、例えば、印刷対象が複数行に渡るキャラクタである場合に、各行のキャラクタが別々の印刷対象として見なされて、各キャラクタが別の配置領域に配置されてもよい。特定方向の一端及び他端は、ユーザの指示に従って設定されてもよいし、編集装置が印刷媒体の種類、印刷対象等に応じて自動的に設定してもよい。例えば、印刷対象が文字の場合に、編集装置は、文字の上側を特定方向の一端としてもよい。或いは、編集装置は、文字の並び方向の先頭側を特定方向の一端としてもよい。
【0058】
(C-2)印刷媒体の大きさ、種類の取得方法は適宜変更されてよい。例えば、印刷媒体の幅方向の長さをユーザが入力した値として、印刷媒体の大きさが設定されてもよい。また例えば、印刷媒体の幅方向と長さ方向と、印刷媒体の種類とは、ユーザが指定してもよい。編集装置は、1種類の印刷媒体を想定した装置であってもよく、印刷媒体の種類に応じて、重なり部分と、非重なり部分との表示態様を変更しなくてもよい。編集装置は、複数の表示態様の中から、ユーザが指定する表示態様で重なり部分と、非重なり部分とを区別可能に表示してもよい。印刷媒体が、透過部分と、非透過部分とを含む場合に、幅方向の長さは、透過部分と、非透過部分とで同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。印刷装置は、印刷媒体が、透過部分と、非透過部分とを含む場合に、被覆部分と、非被覆部分とを区別可能に表示しなくてもよい。
【0059】
(C-3)編集装置は、非重なり部分又は配置領域内に印刷対象を配置する機能を備えなくてもよい。編集装置は、非重なり部分又は配置領域内に印刷対象を配置する機能を備える場合、ユーザからの指示に従って、S6の処理でS22、S23、又はS25、S26の処理を実行してもよい。編集装置は、特定方向に交差する交差方向(例えば、長さ方向)の配置は適宜設定すればよく、例えば、センタリング、左寄せ、右寄せ等の指示を取得し、取得された配置に従って、交差方向の配置を設定してもよい。
【0060】
(C-4)印刷画像の表示方法は適宜変更されてよい。印刷画像は、例えば、印刷媒体を貼付対象に巻き付けて、貼り付けた状態を模式的に、又は立体的に示す画像でもよい。この場合、例えば、
図2(C)のように印刷媒体を貼付対象に巻き付けて、貼り付けた状態では、印刷媒体の一方側の面しか見えない。このため編集装置は、ユーザの指示に従って、印刷画像の表示範囲、視点を変更可能としてもよい。編集装置は、印刷開始時に、配置条件を選択可能であってもよいし、選択不能であってもよい。選択可能な配置条件の種類は適宜変更されてよい。印刷装置は、印刷媒体の種類によらず、印刷対象の内、重なり部分と非重なり部分との双方の印刷対象を印刷媒体に印刷するための印刷データを生成してもよい。制御部は、ユーザの指示があった場合に、重なり部分を除く非重なり部分の印刷対象を印刷するための印刷データを生成してもよい。
図5のS16の処理において、異なる方法で生成された複数の画像を所定間隔、所定順序で表示されてもよい。例えば、S16の処理において、
図8の印刷画像91と、通常画像とが交互表示されてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1:CPU、2:ROM、4:RAM、5:フラッシュメモリ、6:検出部、7:操作部、9:テープ送りモータ、10:サーマルヘッド、18:印刷装置