(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0485 20220101AFI20221220BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20221220BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20221220BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20221220BHJP
G09G 5/34 20060101ALI20221220BHJP
G09G 5/22 20060101ALI20221220BHJP
G09G 5/32 20060101ALI20221220BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20221220BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
G06F3/0485
G06F3/0488
G06F3/14 360D
G09G5/00 510H
G09G5/34 A
G09G5/00 530T
G09G5/22 680L
G09G5/32 640L
H04N1/00 350
B41J29/42 F
(21)【出願番号】P 2019027730
(22)【出願日】2019-02-19
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】小西 浩平
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-205672(JP,A)
【文献】特開2016-126672(JP,A)
【文献】特開2014-157507(JP,A)
【文献】特開2007-128218(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0064946(US,A1)
【文献】特開2014-130577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0485
G06F 3/0488
G06F 3/14
G09G 5/00
G09G 5/34
G09G 5/22
G09G 5/32
H04N 1/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
タッチパネルと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示部に対し、予め定められている表示領域に、予め定められている第1方向に沿って並ぶ複数の項目を含む第1画像の一部分を表示させ、
前記第1画像に含まれている前記複数の項目のそれぞれは、前記第1方向に対して直交する第2方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含み、
前記制御部は、
前記タッチパネルを介して、前記第1方向のスクロール操作を受け付けると、前記スクロール操作の速度を算出し、
算出された前記速度が予め定められている第1速度以下である場合に、前記表示部に対し、前記表示領域において前記第1画像をスクロールさせ、
算出された前記速度が予め定められている第1速度を超えている場合に、前記表示部に対し、前記表示領域において、前記第2方向に沿って並ぶ前記複数の項目を含む第2画像をスクロールさせ、
前記第2画像に含まれる前記複数の項目のそれぞれは、前記第1方向に沿って並ぶ前記複数の文字によって構成されている文字列を含む、表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2画像のスクロール中に、前記タッチパネルを介して、更なる前記第1方向のスクロール操作を受け付けない場合、前記表示部に対し、前記表示領域に、前記第1画像における、既に受け付けられた前記第1方向のスクロール操作に基づいて行われている前記第2画像のスクロール終了時点において前記表示領域に表示されている前記第2画像の一部分に対応する部分を、表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第2画像のスクロール中に、前記タッチパネルを介して、前記第1方向のスクロール操作を受け付けると、前記スクロール操作の速度を算出し、
算出された前記速度が前記第1速度以下である場合に、前記表示部に対し、前記表示領域において、前記第1画像における、前記スクロール操作の受付け時点において前記表示領域に表示されている前記第2画像の一部分に対応する部分から、前記第1画像をスクロールさせ、
算出された前記速度が前記第1速度を超えている場合に、前記第2画像のスクロールを継続させる、請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示領域は、前記第2方向の長さが、前記第1方向の長さよりも大きく設定されており、
前記制御部は、前記第1画像に含まれている前記文字のサイズと、前記第2画像に含まれている前記文字のサイズとが同じになるように、前記表示部に対し、前記第2画像を表示させる、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記表示部に対し、前記表示領域に、前記第1画像の一部分として、前記複数の項目のうちの一部の項目を表示させ、
前記第2画像について、前記表示領域に一度に表示可能な項目の数を算出し、
前記第1画像を、前記スクロールの速度に応じて設定される表示速度にしたがってスクロールさせる場合に、前記表示領域に表示されている前記一部の項目の全てが、次に並んでいる他の一部の項目に完全に入れ替わるまでの入替時間を算出し、
算出された前記項目の数に基づいて、前記第1画像を前記表示速度にしたがって前記入替時間分スクロールさせる場合に前記表示領域に表示される文字の数と、前記第2画像に含有可能な文字の最大数とが揃うように、前記第2画像の前記第1方向の長さを設定し、
前記第2画像を前記表示速度にしたがってスクロールさせる場合に、前記第1方向のスクロール操作を受け付けてから前記入替時間が経過するまで、前記第2画像を繰り返してスクロールさせる、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1画像に含まれている前記文字が、横書き及び縦書きを行なう言語として予め定められている言語である場合に、前記表示部に対し、前記表示領域において、前記第2画像をスクロールさせ、
前記第1画像に含まれている前記文字が、横書きのみを行なう言語として予め定められている言語である場合に、前記表示部に対し、前記表示領域において、前記第2画像をスクロールさせることなく、前記第1画像のスクロールを継続させる、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に、表示画像のスクロールを実行するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
表示画像に対するスクロール操作に応じて、表示画像をスクロールさせる技術が知られている。例えば、特許文献1には、表示部に表示されているリストをスクロールする際に、予めマーク付けしておいた位置でスクロールを停止させる技術が開示されている。
【0003】
特許文献2には、リストに列挙されている複数の項目のうち、過去のスクロール時にユーザーによって見逃されたおそれのある項目を特定し、特定された項目については、スクロール操作によって指定された速度とは異なる速度でスクロールを行なう技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-114338号公報
【文献】国際公開第2015/129327号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スクロール操作の方向とは異なる方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む画像をスクロールさせる場合、スクロールの速度が速いと、ユーザーは、文字列の内容を目で追い難く、文字列の内容が理解しづらいという問題がある。
【0006】
特許文献1及び特許文献2に開示されている技術は、単にスクロールを停止させたり、スクロール速度を遅くさせたりするものであり、上記した問題を解決することはできない。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、スクロールの速度が速い場合であっても、ユーザーが、スクロール画像に含まれている文字列の内容を容易に理解できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、表示部と、タッチパネルと、制御部と、を備える。制御部は、表示部に対し、予め定められている表示領域に、予め定められている第1方向に沿って並ぶ複数の項目を含む第1画像の一部分を表示させる。第1画像に含まれている複数の項目のそれぞれは、第1方向に対して直交する第2方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む。制御部は、タッチパネルを介して、第1方向のスクロール操作を受け付けると、スクロール操作の速度を算出し、算出された速度が予め定められている第1速度以下である場合に、表示部に対し、表示領域において第1画像をスクロールさせ、算出された速度が予め定められている第1速度を超えている場合に、表示部に対し、表示領域において、第2方向に沿って並ぶ複数の項目を含む第2画像をスクロールさせる。第2画像に含まれる複数の項目のそれぞれは、第1方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スクロール操作の速度が第1速度を超えている場合、すなわちスクロールの速度が速い場合に、スクロール操作の方向である第1方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む第2画像がスクロールされるようになるので、ユーザーは、スクロール操作の方向とは異なる第2方向に沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む第1画像がスクロールされる場合と比較して、文字列の内容を目で追い易くなる。したがって、スクロールの速度が速い場合であっても、ユーザーは、スクロール画像に含まれている文字列の内容を容易に理解できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
【
図2A】表示変更処理を示すフローチャートである。
【
図2B】第2画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図8】結合画像のスクロールの態様の一例を示す図である。
【
図9】第2画像生成処理の他の例を示すフローチャートである。
【
図10】第2画像のスクロールの態様の一例を示す図である。
【
図11】第2画像のスクロールの態様の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図1を参照して、画像形成装置1は、特許請求の範囲における表示装置の一例である。
【0012】
画像形成装置1は、ファクシミリ機能、コピー機能、プリンター機能、及びスキャナー機能等の複数の機能を兼ね備えている複合機である。画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
【0013】
制御ユニット100は、内蔵するROM又はHDD(Hard Disk Drive)19に記憶されている制御プログラムが上記のプロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。
【0014】
なお、制御部10は、制御プログラムに基づく動作によらず、ハード回路によって動作可能に構成されてもよいし、2つ以上の制御ユニットによって実現される構成であってもよい。
【0015】
制御ユニット100は、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、画像処理部17、画像メモリー18、HDD19、ファクシミリ通信部20、及び通信部21等と電気的に接続されている。
【0016】
制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されるPC(Personal Computer)若しくはメールサーバー等の情報処理装置22との通信等を制御する。
【0017】
画像読取部11は、原稿を搬送する原稿搬送部と、原稿搬送部によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラスに載置されている原稿を光学的に読取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部によって原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーによって受光することで、原稿等を読取って画像データを生成する。
【0018】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成される画像データ等に基づいて、給紙部14から供給される記録紙にトナー像によって構成される画像を形成する。
【0019】
定着部13は、画像形成部12によって表面にトナー像が形成された記録紙を加熱及び加圧することでトナー像を記録紙に定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙は排紙トレイに排出される。
【0020】
給紙部14は、用紙カセットに収容されている記録紙、又は手差しトレイに載置されている記録紙を図示しないピックアップローラーによって1枚ずつ引出して画像形成部12へと送り出す。
【0021】
表示部15は、液晶ディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部15は、画像形成装置1によって実行可能な各種機能に関する各種の画面を表示する。
【0022】
操作部16は、表示部15に重ねて配置されるタッチパネル16Aを含む。操作部16はまた、各種機能の実行の開始を指示するためのスタートキー等を含む複数のハードキーを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各種機能についての指示を入力する。
【0023】
ユーザーが、表示部15に表示されている画像に対して、フリック操作又はスワイプ操作等のスクロール操作を行なうと、タッチパネル16Aは、ユーザーの指が最初に画像に接触した第1位置、及びユーザーの指が画像から離れた第2位置を検知する。
【0024】
画像処理部17は、画像読取部11によって生成される画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。
【0025】
画像メモリー18は、画像読取部11によって生成される印刷対象の画像データを一時的に記憶する領域を含む。
【0026】
HDD19は、画像読取部11によって生成される画像データ等を含む各種データを記憶する大容量の記憶装置である。HDD19は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶している。
【0027】
HDD19は、本実施の形態に係る表示変更処理を実行するための表示変更プログラムを記憶している。上記のプロセッサーは、表示変更プログラムに従って動作することにより、制御部10として、表示変更処理を実行する。表示変更プログラムは、上記制御プログラムに含まれているものとする。
【0028】
HDD19は、予め登録されている複数の登録者の氏名と、電子メールアドレスとを関連付けて、アドレス帳データとして予め記憶している。ここでは、アドレス帳データには、10名の登録者についての情報が含まれているものとする。ユーザーは、画像形成装置1が有する送信機能を利用することによって、アドレス帳データに記憶されている電子メールアドレス宛に、電子メールを送信することができる。
【0029】
ファクシミリ通信部20は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0030】
通信部21は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部21を介して、ネットワーク上の情報処理装置22とのデータ通信を行なう。
【0031】
画像形成装置1の各部には図示しない電源が接続され、この電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
【0032】
[動作]
図2Aは、表示変更処理を示すフローチャートである。以下、表示変更処理を実行するために、画像形成装置1で実行される表示変更プログラムの制御構造について、画像形成装置1の動作と併せて説明する。当該表示変更プログラムは、タッチパネル16Aを介して、ユーザーによって、アドレス帳機能を選択する指示が入力されることによって、制御部10により実行される。
【0033】
画像形成装置1の電源が投入されると、制御部10は、表示部15に、画像形成装置1によって実行可能な複数の機能のうちのいずれかを選択するためのホーム画面を表示させる。
【0034】
図3は、ホーム画面の一例を示す図である。
図3を参照して、ホーム画面30は、ソフトキーとして、送信機能を選択するためのキー32、及び、アドレス帳機能を選択するためのキー34等を含む。
【0035】
ユーザーは、ホーム画面30を確認して、キー34をタッチしたものとする。
図2Aを参照して、タッチパネル16Aを介してキー34に対するタッチ操作を検知すると、制御部10は、HDD19に記憶されているアドレス帳データに基づいて、第1画像を生成する(ステップS10)。
【0036】
図4は、第1画像の一例を示す図である。
図4を参照して、第1画像40は、10個の項目42A乃至42Jを含んでいる。項目42A乃至42Jは、それぞれ、アドレス帳データによって示される10名の登録者のうちのいずれか一人の氏名を示す文字列を含んでいる。項目42A乃至42Jに含まれている文字列は横書きによって表されており、横方向Aに沿って並ぶ複数の文字によって構成されている。
【0037】
第1画像40において、項目42A乃至42Jは、横方向Aに対して直交する縦方向Bに沿って並んでいる。項目42A乃至42Jは、この順で、当該項目42A乃至42Jのそれぞれに含まれている文字列が五十音順に並ぶように、配置されている。なお、縦方向Bは、特許請求の範囲における第1方向の一例である。横方向Aは、特許請求の範囲における第2方向の一例である。
【0038】
項目42A乃至42D、及び、項目42F乃至42Jにそれぞれ含まれている文字列は、4つの文字によって構成されているものとする。項目42Eに含まれている文字列は、3つの文字によって構成されているものとする。
【0039】
制御部10は、項目42A乃至42Jに含まれている文字のサイズが予め定められているサイズとなるように第1画像40を生成する。ここでは、予め定められているサイズの一例として、15ピクセルを用いて説明する。
【0040】
第1画像40の生成後、制御部10は、表示部15に対し、予め定められている表示領域に、第1画像40の一部分を表示させる(ステップS11)。第1画像40の表示後、制御部10は、スクロール操作を受け付けるまで待機している(ステップS12にてNO)。
【0041】
図5は、表示領域の一例を示す図である。
図5を参照して、表示領域15Aは、第1画像40を表示するための領域として、予め設定されている領域である。表示領域15Aは、横方向Aの長さL1が、縦方向Bの長さL2よりも大きく設定されている。
【0042】
ここでは、長さL1は、長さL2の2倍となるように、予め設定されているものとする。長さL2は、15ピクセルのサイズの文字の4文字分に相当する長さであるものとする。したがって、長さL1は、15ピクセルのサイズの文字の8文字分に相当する長さである。
【0043】
項目42A乃至42Jにそれぞれ含まれている文字列をそれぞれ構成する文字の数は最大で4つであり、長さL1内に収まる文字数である。したがって、制御部10は、第1画像40の横方向Aの長さを、表示領域15Aの横方向Aの長さL1と同じになるように、第1画像40を生成している。
【0044】
上記したように、第1画像40は、第1画像40に含まれている文字のサイズが15ピクセルとなるように生成されている。この場合、制御部10は、10個の項目42A乃至42Jの全てを、表示領域15Aに一度に表示することができない。そのため、表示領域15Aには、項目42A乃至42Jのうち、長さL2に収めることのできる文字数に対応する、4個の項目が表示される。
【0045】
図6は、第1画像の表示態様の一例を示す図である。この場合、表示領域15Aには、第1画像40の一部分として、項目42A乃至42Jのうちの一部の項目である、4個の項目42A乃至42Dが表示される。このように、第1画像40において、表示領域15Aに一度に表示可能な項目数(以下「第1項目数」と記す。)は「4」である。
【0046】
ユーザーは、表示領域15Aに表示されている項目42A乃至42Dを確認し、第1画像40に対し、最初に並んでいる項目42Aに向かう上方向に向けて、縦方向Bのフリック操作を行なったものとする。以下、最初に並んでいる項目に向かう方向を上方向と記し、最後に並んでいる項目に向かう方向を下方向と記す。
【0047】
タッチパネル16Aによって上記のフリック操作が検知されると、制御部10は、スクロール操作を受け付けたと判定し(ステップS12にてYES)、縦方向Bにおけるスクロール操作の速度(以下、「操作速度」と記す。)V1を算出する(ステップS13)。
【0048】
具体的には、制御部10は、タッチパネル16Aによって検知される第1位置及び第2位置に基づいて第1位置から第2位置までの距離を算出し、算出された距離と、ユーザーの指が表示部15に表示されている画像(この場合、第1画像40)に接触してから離れるまでの時間と、に基づいて、操作速度V1を算出する。
【0049】
操作速度V1の算出後、制御部10は、算出された操作速度V1が予め定められている第1速度を超えるか否かを判定する(ステップS14)。第1速度としては、ユーザー等によって予め定められている速度であれば特に限定されない。ここでは、第1速度として、一回のスクロール操作に応じて実行されるスクロールによって、表示領域15Aに表示されている複数の項目の全てが2回入替わるときの速度が設定されているものとする。
【0050】
(1)操作速度が第1速度以下である場合
ユーザーは、所望の項目42Fを表示領域15Aに表示させるために、ゆっくりとしたフリック操作を行なったものとする。この場合、制御部10は、操作速度V1が第1速度以下であると判定し(ステップS14にてNO)、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、第1画像40をスクロールさせる(ステップS15)。
【0051】
具体的には、制御部10は、操作速度V1に応じて設定される表示速度V2にしたがって、表示部15に対し、フリック操作の方向である上方向に向けて第1画像40をスクロールさせる。
【0052】
制御部10は、第1画像40の移動量が、表示速度V2又は第1位置から第2位置までの距離等に応じて設定されるスクロール量に達すると、第1画像40のスクロールを終了させる。当該スクロールの終了時点において、表示領域15Aには、項目42C乃至42Fが表示されているものとする。
【0053】
制御部10は、第1画像40のスクロール中に、スクロール操作を受け付けたか否かを判定している(ステップS16)。ユーザーは、表示領域15Aに所望の項目42Fが表示されているのを確認すると、フリック操作を再度行なわない。したがって、第1画像40のスクロール中に、タッチパネル16Aによってスクロール操作は検知されない。
【0054】
制御部10は、第1画像40のスクロール中に、スクロール操作を受け付けていないと判定し(ステップS16にてNO)、ステップS12の処理に戻る。
【0055】
一方、ユーザーによって、第1画像40のスクロール中に第1画像40に対するフリック操作が再度行なわれた場合、制御部10は、スクロール操作を受け付けたと判定し(ステップS16にYES)、ステップS14の処理に戻る。
【0056】
(2)操作速度が第1速度を超えている場合
ユーザーは、所望の項目42Jを表示領域15Aに表示させるために、素早いフリック操作を行なったものとする。この場合、制御部10は、操作速度V1が第1速度を超えていると判定し(ステップS14にてYES)、第2画像が生成されているか否かを判定する(ステップS17)。
【0057】
この場合、制御部10は、第2画像は生成されていないと判定し(ステップS17にてNO)、第2画像生成処理を実行することによって、HDD19に記憶されているアドレス帳データに基づいて、第2画像を生成する(ステップS18)。
【0058】
図7は、第2画像の一例を示す図である。
図7を参照して、第2画像70Aは、横方向Aに沿って並ぶ項目72A乃至72Hを含んでいる。第2画像70Bは、横方向Aに沿って並ぶ項目72I及び72Jを含んでいる。第2画像70Aと第2画像70Bとは、この順に結合されている。以下、第2画像70Aと第2画像70Bとが結合されている画像を、結合画像73と記す。
【0059】
項目72A乃至72Jのそれぞれは、この順に、第1画像40に含まれている項目42A乃至42Jのそれぞれに対応している。すなわち、項目72A乃至72Jのそれぞれに含まれている文字列の内容は、項目42A乃至42Jのそれぞれに含まれている文字列の内容と同じである。
【0060】
項目72A乃至72Jに含まれている文字列は縦書きによって表されており、縦方向Bに沿って並ぶ複数の文字によって構成されている。以下、第2画像70A,70Bを生成するための第2画像生成処理について、具体的に説明する。
【0061】
[第2画像生成処理]
図2Bは、第2画像生成処理を示すフローチャートである。
図2Bを参照して、第2画像生成処理において、制御部10は、第1画像40に含まれている文字のサイズと、第2画像に含まれている文字のサイズとが同じになるように第2画像を生成する場合に、第2画像について、表示領域15Aに一度に表示可能な項目数(以下「第2項目数」と記す。)を算出する(ステップS31)。
【0062】
この場合、表示領域15Aの横方向Aの長さL1は、縦方向Bの長さL2の2倍であるので、第2項目数は、第1項目数の2倍となる。したがって、制御部10は、第2項目数として「8」を算出する。
【0063】
第2項目数の算出後、制御部10は、項目72A乃至72Jにそれぞれ含まれている文字列をそれぞれ構成する文字の最大数に応じて、第2画像の縦方向Bの長さを設定する(ステップS32)。
【0064】
この場合、項目72A乃至72Jにそれぞれ含まれている文字列をそれぞれ構成する文字の数は最大で4つであるので、制御部10は、第2画像の縦方向Bの長さを、15ピクセルのサイズの文字の4文字分に相当する長さに設定する。この場合、第2画像の縦方向Bの長さは、表示領域15Aの縦方向Bの長さL2と同じ長さに設定される。
【0065】
第2画像の縦方向Bの長さの設定後、制御部10は、第2項目数と、設定された第2画像の縦方向Bの長さとに基づいて、第2画像を生成する(ステップS33)。
【0066】
具体的には、制御部10はまず、HDD19に記憶されているアドレス帳データに基づいて、第2画像に含めるべき複数の項目72A乃至72Jを生成し、生成された複数の項目72A乃至72Jを、第2項目数である「8」にしたがって分配する。この場合、制御部10は、10個の項目72A乃至72Jを、8個の項目72A乃至72Hと、残りの2個の項目72I及び72Jとに分配する。
【0067】
項目の分配後、制御部10は、分配された8個の項目72A乃至72Hが横方向Aに沿って並ぶ第2画像70Aと、項目72I及び72Jが横方向Aに沿って並ぶ第2画像70Bとを生成する。制御部10は、第2画像70A,70Bの縦方向Bの長さが、設定された長さ、すなわち、表示領域15Aの縦方向Bの長さL2と同じ長さになるように、第2画像70A,70Bを生成する。生成された第2画像70A及び第2画像70Bのそれぞれは、表示領域15Aに一度に表示可能である。制御部10は、第2画像70Aと第2画像70Bとをこの順に結合して、結合画像73を生成する。結合画像73は、HDD19に記憶される。
【0068】
再び
図2Aを参照して、第2画像生成処理によって結合画像73が生成されると、制御部10は、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、結合画像73をスクロールさせる(ステップS19)。
【0069】
(2-1)スクロール操作が検知されない場合
図8は、結合画像のスクロールの態様の一例を示す図である。
図8(A)を参照して、ステップS18において、制御部10は、操作速度V1に応じて設定される表示速度V2にしたがって、表示部15に対し、フリック操作の方向である上方向に向けて結合画像73をスクロールさせる。
【0070】
このとき、制御部10は、フリック操作が行なわれた時点において表示領域15Aに表示されている項目42A乃至42Dに対応する部分からスクロールを開始する。すなわち、制御部10は、項目42A乃至42Dに対応する項目72A乃至72Dを含んでいる第2画像70Aからスクロールを開始する。
【0071】
図8(B)を参照して、制御部10は、上記スクロールによって、最終的に、表示部15に対し、表示領域15Aに第2画像70Bを表示させる。この場合、結合画像73の移動量が、表示速度V2又は第1位置から第2位置までの距離等に応じて設定されるスクロール量に達する前に、表示領域15Aに、第2画像70Bの縦方向Bの下方向端部が表示される。制御部10は、第2画像70Bの縦方向Bの下方向端部が表示領域15Aに表示されると、結合画像73のスクロールを終了させる。
【0072】
制御部10は、結合画像73のスクロール中に、スクロール操作を受け付けたか否かを判定している(ステップS20)。ユーザーは、表示領域15Aに、所望の項目42Jに対応する項目72Jが表示されているのを確認すると、フリック操作を再度行なわない。したがって、結合画像73のスクロール中に、タッチパネル16Aによってスクロール操作は検知されない。
【0073】
制御部10は、結合画像73のスクロール中に、スクロール操作を受け付けていないと判定し(ステップS20にてNO)、表示部15に対し、表示領域15Aに、第1画像40における、既に受け付けられた縦方向Bのスクロール操作に基づいて行われている結合画像73のスクロール終了時点において表示領域15Aに表示されている第2画像70Bに対応する部分を、表示させる(ステップS21)。
【0074】
この場合、制御部10は、表示部15に対し、表示領域15Aに、第1画像40における、第2画像70Bに含まれている項目72I及び72Jに対応する項目42I及び42Jを含んでいる部分を、表示させる。第1画像40の表示後、制御部10は、ステップS12の処理に戻る。
【0075】
(2-2)スクロール操作が検知される場合
ユーザーによって、結合画像73のスクロール中に第2画像70Aに対するフリック操作が行なわれた場合、制御部10は、スクロール操作を受け付けたと判定し(ステップS20にてYES)、上記と同様にしてステップS13及びステップS14の処理を実行する。
【0076】
(2-2-1)操作速度が第1速度以下である場合
ユーザーが、ゆっくりとしたフリック操作を行なった場合、制御部10は、操作速度V1が第1速度以下であると判定し(ステップS14にてNO)、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、第1画像40をスクロールさせる(ステップS15)。
【0077】
このとき、制御部10は、表示領域15Aにおいて、第1画像40における、上記フリック操作の受付け時点において表示領域15Aに表示されている第2画像70Aに対応する部分からスクロールを開始する。例えば、制御部10は、第2画像70Aに含まれている項目72A乃至72Hのうちの後半部分に対応する項目42E乃至42Hを含む部分から、第1画像40のスクロールを開始する。
【0078】
第1画像40のスクロール後、制御部10は、上記と同様にして、ステップS16以降の処理を実行する。
【0079】
(2-2-2)操作速度が第1速度を超えている場合
ユーザーが素早いフリック操作を行なった場合、制御部10は、操作速度V1が第1速度を超えていると判定し(ステップS14にてYES)、第2画像が生成されているか否かを判定する(ステップS17)。
【0080】
この場合、制御部10は、第2画像は生成されていると判定し(ステップS17にてYES)、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、結合画像73を継続してスクロールさせる(ステップS19)。結合画像73のスクロール後、制御部10は、上記と同様にして、ステップS20以降の処理を実行する。
【0081】
上記第1の実施の形態によれば、制御部10は、表示部15に対し、表示領域15Aに、第1画像40の一部分を表示させる。制御部10は、タッチパネル16Aを介して縦方向Bのスクロール操作を受け付けると、操作速度V1を算出し、操作速度V1が第1速度以下である場合に、表示部15に対し、第1画像40をスクロールさせる。制御部10は、操作速度V1が第1速度を超えている場合に、表示部15に対し、第2画像70A,70Bを含む結合画像73をスクロールさせる。
【0082】
このように、操作速度V1が第1速度を超えている場合、すなわちスクロールの速度が速い場合に、スクロール操作の方向である縦方向Bに沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む結合画像73がスクロールされるようになる。したがって、ユーザーは、スクロール操作の方向とは異なる横方向Aに沿って並ぶ複数の文字によって構成されている文字列を含む第1画像40がスクロールされる場合と比較して、文字列の内容を目で追い易くなる。したがって、スクロールの速度が速い場合であっても、ユーザーは、スクロール画像に含まれている文字列の内容を容易に理解できるようになる。
【0083】
また上記第1の実施の形態によれば、制御部10は、結合画像73のスクロール中に、タッチパネル16Aを介して、更なる縦方向Bのスクロール操作を受け付けない場合、表示部15に対し、表示領域15Aに、第1画像40における、既に受け付けられた縦方向Bのスクロール操作に基づいて行われている結合画像73のスクロール終了時点において表示領域15Aに表示されている第2画像70Bに対応する部分を、表示させる。
【0084】
このように、結合画像73のスクロールが終了すると、表示領域15Aには第1画像40が表示されるようになるので、ユーザーは、スクロールが実行されていない時には、第1画像40に含まれている文字列の内容を確認することができる。
【0085】
また上記第1の実施の形態によれば、制御部10は、結合画像73のスクロール中に、タッチパネル16Aを介して縦方向Bのスクロール操作を受け付けると、操作速度V1を算出し、操作速度V1が第1速度以下である場合に、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、第1画像40における、スクロール操作の受付け時点において表示領域15Aに表示されている結合画像73の一部分に対応する部分から、第1画像40をスクロールさせ、操作速度V1が第1速度を超えている場合に、結合画像73のスクロールを継続させる。
【0086】
これによって、ユーザーは、スクロール操作の速さに応じて、スクロール中の画像を第1画像40又は結合画像73に切り替えることができるので、ユーザーの利便が向上する。
【0087】
また上記第1の実施の形態によれば、表示領域15Aは、横方向Aの長さL1が、縦方向Bの長さL2よりも大きく設定されている。制御部10は、第1画像40に含まれている文字のサイズと、結合画像73に含まれている文字のサイズとが同じになるように、表示部15に対し、結合画像73を表示させる。
【0088】
これによって、複数の項目42A乃至42Jが縦方向Bに沿って並んでいる第1画像40を表示させる場合よりも、複数の項目72A乃至72Jが横方向Aに並んでいる結合画像73を表示させる場合の方が、表示領域15Aに一度に表示可能な項目数が多くなる。したがって、結合画像73をスクロールさせることによって、第1画像40がスクロールされる場合と比較して、ユーザーが所望する項目が表示されるまでの時間をより一層短くすることができる。
【0089】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置1は、第2画像生成処理が異なる点、及び第2画像のスクロールの態様が異なる点を除き、第1の実施形態と同じである。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0090】
[動作]
以下、第2の実施形態に係る画像形成装置1の動作について説明する。なお、第1の実施形態と同じ動作については、繰り返して説明しない。
【0091】
[第2画像生成処理]
図9は、第2画像生成処理の他の例を示すフローチャートである。
図9を参照して、第2の実施形態に係る第2画像生成処理において、制御部10は、ステップS31の処理と同様にして、第2項目数を算出する(ステップS41)。この場合、制御部10は、第2項目数として、「8」を算出する。
【0092】
第2項目数の算出後、制御部10は、第1画像40を表示速度V2によってスクロールさせる場合に、表示領域15Aに現在表示されている4個の項目42A乃至42Dの全てが、次に並んでいる他の4個の項目42E乃至42Hに完全に入れ替わるまでの入替時間を算出する(ステップS42)。
【0093】
入替時間の算出後、制御部10は、第2項目数に基づいて、第1画像40を表示速度V2によって入替時間分スクロールさせる場合に表示領域15Aに表示される文字の数と、第2画像に含有可能な文字の最大数とが揃うように、第2画像の縦方向Bの長さを設定する(ステップS43)。
【0094】
ここで、文字の数が揃うとは、文字数の差が予め定められる値以下になるようにすることを示す。予め定められる値としては、文字数が略同じとなる値であれば特に限定されない。ここでは、予め定められる値として、「2」を用いて説明する。
【0095】
この場合、制御部10はまず、第1画像40の上記スクロールによって表示領域15Aに表示される文字の数として、項目42A乃至42Hに含まれている文字の総数である「31」を算出する。第2項目数、すなわち、第2画像の横方向Aに並ぶ文字の数は、第2項目数によって示される「8」であるので、制御部10は、第2画像に含有可能な文字の最大数が、「31」との差が「2」以内の値となるように、第2画像の縦方向Bの長さを、15ピクセルのサイズの文字の4文字分に相当する長さに設定する。これによって、第2画像に含有可能な文字の最大数は、「32」となる。
【0096】
第2画像の縦方向Bの長さの設定後、制御部10は、上記ステップS33の処理と同様にして、第2項目数と、設定された第2画像の縦方向Bの長さとに基づいて、第2画像70A,70Bを生成する(ステップS44)。このとき、制御部10は、第2画像70Aと第2画像70Bとを結合させない。生成された第2画像70A,70Bのそれぞれは、HDD19に記憶される。
【0097】
図2Aを参照して、第2画像生成処理によって第2画像70A,70Bが生成されると、制御部10は、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて、第2画像70A,70Bをスクロールさせる(ステップS19)。
【0098】
図10は、第2画像のスクロールの態様の他の一例を示す図である。
図10を参照して、制御部10は、縦方向Bのスクロール操作を受け付けてから入替時間が経過するまで、表示部15に対し、第2画像70Aを、表示速度V2にしたがって、繰り返してスクロールさせる。
【0099】
制御部10は、縦方向Bのスクロール操作を受け付けてから入替時間が経過すると、表示部15に対し、第2画像70Bをスクロールさせる。
【0100】
上記第2の実施の形態によれば、制御部10は、第1画像40を表示速度V2によって入替時間分スクロールさせる場合に表示領域15Aに表示される文字の数と、第2画像に含有可能な文字の最大数とが揃うように、第2画像70A及び第2画像70Bの縦方向Bの長さを設定する。制御部10はまた、スクロール操作を受け付けてから入替時間が経過するまで、第2画像70Aを繰り返してスクロールさせる。
【0101】
これによって、第1画像40がスクロールされる場合に表示される情報の量と、第2画像70Aがスクロールされる場合に表示される情報の量と、を揃えることができる。また、第2画像70Aが繰り返してスクロールされるので、第2画像70Aに含まれている文字列の内容を繰り返して確認することができる。したがって、ユーザーは、スクロールの速度が速い場合であっても、スクロール画像に含まれている文字列の内容をより一層容易に理解できる。
【0102】
(その他の変形例)
上記第1及び第2の実施形態では、制御部10は、タッチパネル16Aを介して、アドレス帳機能を選択する指示を受け付けた場合に表示変更プログラムを実行したが、本発明はそのような実施の形態に限定されない。例えば、制御部10は、表示部15に表示させる言語(以下、「表示言語」と記す。)として、横書き及び縦書きを行なう言語として予め定められている言語が設定されており、かつ、タッチパネル16Aを介して、上記指示を受け付けた場合に表示変更プログラムを実行する構成であってもよい。
【0103】
この場合、制御部10は、表示言語として、横書きのみを行なう言語として予め定められている言語が設定されており、かつ、タッチパネル16Aを介して、上記指示を受け付けた場合には、結合画像73、又は、第2画像70A,70Bをスクロールさせることなく、第1画像40のスクロールを継続させる。
【0104】
横書き及び縦書きを行なう言語として予め定められている言語としては、特に限定されないが、例えば、日本語又は中国語等がある。横書きのみを行なう言語として予め定められている言語としては、特に限定されないが、例えば、英語又はギリシア語等がある。
【0105】
このように、制御部10は、第1画像40に含まれている文字が、横書き及び縦書きを行なう言語として予め定められている言語である場合に、表示部15に対し、表示領域15Aにおいて結合画像73、又は、第2画像70A,70Bをスクロールさせる。これによって、ユーザーは、スクロール画像に含まれている文字列の内容を、より一層容易に理解できるようになる。
【0106】
また上記第2の実施形態では、スクロールの繰り返し単位は第2画像70Aであったが、本発明はそのような実施の形態に限定されない。
図11は、第2画像のスクロールの態様の他の一例を示す図である。
図11を参照して、スクロールの繰り返し単位は項目72A乃至72Jごとであってもよい。この場合、項目72Eに含まれている文字列は3つの文字によって構成されているので、4つの文字によって構成されている文字列を含む他の項目72A乃至72D,72F乃至72Jと比較して、繰り返される回数が多くなる。
【0107】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、本発明に係る表示装置の一実施形態としてカラー複合機について説明しているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機であってもよいし、例えば、プリンター、コピー機、若しくはファクシミリ装置等の他の画像形成装置、又はスマートフォン等の携帯端末装置であってもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、
図1乃至
図11を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0109】
1 画像形成装置
10 制御部
15 表示部
15A 表示領域
16A タッチパネル