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特許7196713金銭収納装置、開閉制御方法、及び開閉制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】金銭収納装置、開閉制御方法、及び開閉制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20221220BHJP
【FI】
G07G1/00 321A
G07G1/00 321E
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019056103
(22)【出願日】2019-03-25
(65)【公開番号】P2020160509
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2022-02-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】板倉 克幸
【審査官】葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-267794(JP,A)
【文献】特開昭55-129854(JP,A)
【文献】特開平02-259990(JP,A)
【文献】特開2016-148995(JP,A)
【文献】独国実用新案第29914938(DE,U1)
【文献】特開2019-139706(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、
前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋、
前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、
前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、
所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする金銭収納装置。
【請求項2】
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、
前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、
前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、
前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の部材種類を検知する検知手段と、
所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする金銭収納装置。
【請求項3】
前記制御手段は、外部の制御装置からの通信により前記施錠手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金銭収納装置。
【請求項4】
装置の姿勢を検知する姿勢検知手段を備え、
前記制御手段は、前記姿勢検知手段により検知された姿勢が予め設定されている姿勢のときに限って前記開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の金銭収納装置。
【請求項5】
前記筐体は、直方体形状であり、
前記二つの開閉蓋は、前記筐体の一面かから引き出し可能な金銭収納ケースと、前記一面に直交する直交面に設けた開閉板とから構成されており、
前記開閉板は、前記筐体に収納された該金銭収納ケースの開閉に使用される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の金銭収納装置。
【請求項6】
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、を備える金銭収納装置の制御手段が実行する開閉制御方法であって、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する
ことを特徴とする開閉制御方法。
【請求項7】
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の部材種類を検知する検知手段と、所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、を備える金銭収納装置の制御手段が実行する開閉制御方法であって、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する
ことを特徴とする開閉制御方法。
【請求項8】
金銭収納装置に備えられた施錠手段をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記金銭収納装置は、互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な前記施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、を備えており、
当該プログラムは、前記コンピュータを、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする開閉制御プログラム。
【請求項9】
金銭収納装置に備えられた施錠手段をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記金銭収納装置は、互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な前記施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の部材種類の取付位置を検知する検知手段と、を備えており、
当該プログラムは、前記コンピュータを、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする開閉制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金銭収納装置、開閉制御方法、及び開閉制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売や飲食物の提供を行う店舗では、テンキーや表示器等の表示操作部を配設すると共に、ドロアを設けたキャッシュレジスタが多用される。表示操作部としては、例えば、タブレット端末を使用したものが知られている(特許文献1)。ドロアとしては、例えば、筐体内に金銭収納ケースを引き出し可能に収納した構造の金銭収納装置が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-18521号公報
【文献】特開2003-196740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に記載の金銭収納装置は、筐体(本体ケース、カバーケース)が高さ方向よりも奥行き方向に長い箱状に形成され、横置状態で使用する構造になっているため、広い設置スペースが必要となるという不都合がある。狭いスペースでも設置可能にするため、金銭収納装置は、横置状態だけでなく、縦置状態でも使用可能に構成されていることが好ましい。なお、特許文献1に記載の技術は、金銭収納装置を使用していない。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、設置スペースの広狭にかかわらず良好な設置及び開閉制御を行うことができる金銭収納装置、開閉制御方法、及び開閉制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の金銭収納装置は、 互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体(3)と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋(金銭収納ケース4、開閉蓋7)と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段(開閉機構23)と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材(縦置用紙幣ボックス、横置用紙幣ボックス、硬貨ボックス)の取付位置を検知する検知手段(RFタグ受信部61)と、所定のユーザ操作(タブレット端末の操作)に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段(制御部50)と、を備え、前記制御手段は、前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する、ことを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、設置スペースの広狭にかかわらず良好な設置及び開閉制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態である金銭収納装置の使用形態を説明する説明図である。
図2】横置状態の金銭収納装置において、金銭収納ケースを引き出した状態を示した斜視図である。
図3】縦置状態の金銭収納装置において、開閉蓋を開いた状態を示した斜視図である。
図4】金銭収納装置の概略構成図である。
図5】縦置状態の金銭収納装置を斜め下方から見た斜視図である。
図6】金銭収納装置の基本処理を説明するためのフローチャートである。
図7】本発明の第1実施形態である金銭収納装置が実行するドロア開放処理を説明するためのフローチャートである。
図8】開閉機構のホームポジション設定処理を説明するためのフローチャートである。
図9】本発明の第2実施形態である金銭収納装置が実行するドロア開放処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本実施形態を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である金銭収納装置の使用形態を説明する説明図である。図2は、金銭収納装置の横置状態であって、金銭収納ケースを引き出した状態を示した斜視図である。図3は、金線収納装置の縦置状態であって、開放蓋を開放した状態を示した斜視図である。なお、図1の上図は、金銭収納装置1の横置状態を示し、下図は、縦置状態を示す。
【0011】
商品登録装置100は、金銭収納装置1と制御装置2とを備え、互いにBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信可能に構成されている。なお、金銭収納装置1と制御装置2とは、USB(Universal Serial Bus)等で有線通信可能に構成しても構わない。制御装置2は、例えば、タブレット端末やスマートフォンであり、図1では、金銭収納装置1と物理的に離れているが、金銭収納装置1の上部に載置しても構わない。ここで、金銭収納装置1は、横置状態(図1の上図、図2)と縦置状態(図1の下図、図3)との何れかで設置されるものである。
【0012】
金銭収納装置1は、図1図2図3に示すように、直方体状の筐体3を備える。筐体3は、横置状態のときに、第1開閉蓋としての引出可能な金銭収納ケース4を内部に収納する。また、この金銭収納ケース4は、スライド機構6(図2)を設けており、そのガイドレール6aによって、筐体3内への収納や引き出しが補助される。筐体3は、ケース開口部5と蓋開口部10とが形成されている。金銭収納ケース4は、収納状態で、ケース開口部5を塞ぎ、開閉蓋7は閉状態で蓋開口部10を塞ぐ板材である。
【0013】
また、筐体3の縦置状態(図3)では、横置状態(図2)のときの正面3aが上面となるように設置される。このため、筐体3は、横置状態のときの上面3b側が開放方向となる、開閉板(第2開閉蓋)としての開閉蓋7を設け、開閉蓋7は回動軸8によって開閉可能に構成されている。また、上面3bと正面3aとの二つの面は、互いに隣接する隣接面であって、互いに交差する面である。つまり、互いに交差する二つの面(上面3b,正面3a)のそれぞれに開口部(ケース開口部5,蓋開口部10)が形成されている。
【0014】
筐体3の横置状態のときの上面3bには、図1(下図),図3に示すように、筐体3内に収納された金銭収納ケース4の開放面に対応する位置に蓋開口部10が形成されている。開閉蓋7は、蓋開口部10と同じ大きさで、筐体3内に収納された金銭収納ケース4の開放面、つまり蓋開口部10を開閉可能に塞ぐものである。開閉蓋7は、回動軸8を中心に上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0015】
ところで、金銭収納ケース4は、筐体3が横置状態(図2)のときに、上側が金銭投入口として開放された箱状に形成されている。この金銭収納ケース4は、内部に複数の硬貨ボックス11と横置用紙幣ボックス12とが着脱可能に収納されるように構成されている。硬貨ボックス11は、硬貨を金種ごとに収納するケースである。横置用紙幣ボックス12は、紙幣を金種ごとに収納するケースである。
【0016】
また、この金銭収納装置1は、図5に示すように、縦置状態にした際には、横置状態のときの裏面3cが下面となり、その下面の四隅にゴム製の脚部17が複数(4個)設けられている。なお、縦置状態(図3)のときには、金銭収納ケース4は、筐体3内に立位状態で収納される。また、金銭収納ケース4には、鍵穴81が設けられており、筐体3には、鍵穴82が設けられている。鍵穴81は、キーを用いて、金銭収納ケース4を引き出し不可にするものであり、鍵穴82は、キーを用いて、開閉蓋7を開放不可にするものである。
【0017】
また、縦置状態(図3)のときに、開閉蓋7は、縦置状態における正面を向いており、回動軸8を軸に手前側に向けて回動することにより、蓋開口部10を開放させるように構成されている。開閉蓋7の内面には、縦置用紙幣ボックス18が着脱可能に設けられている。この縦置用紙幣ボックス18は、横置用紙幣ボックス12と同様、紙幣を金種ごとに収納するものである。言い換えれば、横置用紙幣ボックス12、縦置用紙幣ボックス18及び硬貨ボックス11は、筐体3に収納されるものである。
【0018】
この開閉蓋7の外面には、スタンド収納部21が形成されており、スタンド20が配設されている。スタンド20は、筐体3の縦置状態(図3)において、取付軸20c(図5)を軸に、手前側に向けて回動し、開閉蓋7を支持する。
【0019】
図4は、商品登録装置の概略構成図である。
商品登録装置100は、前記したように、金銭収納装置1と制御装置2とを備えて構成される。金銭収納装置1は、特に、第1開閉蓋としての金銭収納ケース4と、第2開閉蓋(開閉板)としての開閉蓋7と、開閉機構23と、制御手段としての制御部50と、記憶部55と、第1ロック部24と、第2ロック部25と、開閉機構23と、姿勢検知手段としての設置位置検出部44と、プリンタ47と、通信部60と、検知手段としてのRFタグ受信部61と、電源部70とを備える。なお、第1ロック部24、第2ロック部25及び開閉機構23は、施錠手段として機能する。
【0020】
第1ロック部24は、金銭収納ケース4を収納状態で機械的にロックするロック機構であり、解除状態で、第1弾性部材(図示せず)により、金銭収納ケース4を筐体3内から外部に向けて押し出す(収納状態から引き出し状態にする)。第2ロック部25は、開閉蓋7を閉状態で機械的にロックするロック機構であり、解除状態で、第2弾性部材(図示せず)により、開閉蓋7を筐体3の蓋開口部10から外部に向けて押し出す(開放状態にする)。
【0021】
開閉機構23は、モータ34及び位置検出部42を有する。モータ34は、その駆動力で第1ロック部24及び第2ロック部25を排他的にロック解除する。例えば、開閉機構23は、モータ34が正転すると、第1ロック部24を介して、金銭収納ケース4を引き出し状態にする。また、開閉機構23は、モータ34が反転すると、第2ロック部25を介して、開閉蓋7を開放状態にする。
【0022】
また、開閉機構23は、金銭収納ケース4及び開閉蓋7を共にロックするホームポジションが設定されている。位置検出部42は、光学センサであり、ホームポジションであるか否か検出するために、切欠部が形成された平歯車(不図示)の回転位置を検出している。平歯車は、第1ロック部24及び第2ロック部25を駆動するものである。
【0023】
金銭収納ケース4は、横置用紙幣ボックス12と縦置用紙幣ボックス18との何れか一方が取り付けられる。横置用紙幣ボックス12には、RFタグ13aが固定されており、縦置用紙幣ボックス18には、RFタグ13bが固定されている。RFタグ受信部61は、RFタグ13a,13bと近距離無線通信を行い、横置用紙幣ボックス12と縦置用紙幣ボックス18との何れが金銭収納ケース4に取り付けられているかの判定に使用される。このRFタグ13a,13bは、近接型(低出力型)のパッシブタグが好ましい。近接型を用いることにより、RFタグ受信部61は、横置用紙幣ボックス12や縦置用紙幣ボックス18の取付位置の検出が可能である。なお、金銭収納ケース4に横置用紙幣ボックス12及び縦置用紙幣ボックス18の何れか一方が取り付けられており、他方が筐体3の近傍に配置されているときには、RFタグ受信部61は、RFタグ13aとRFタグ13bとの双方と通信が行われ得るが、このときには、制御装置2の画面で注意喚起すればよい。
【0024】
また、本実施形態では、硬貨ボックス11は、縦置状態と横置状態とで、異なる嵌合位置と方法で金銭収納ケース4に取り付けられる。硬貨ボックス11は、その設置向きを検出するために、RFタグを設けても構わない。
【0025】
設置位置検出部44(図5)は、筐体3の横置状態と縦置状態とを検出するための圧力センサである。設置位置検出部44は、縦置状態の筐体3に荷重が加わることによって、検出信号を出力するように構成されている。図5では、設置位置検出部44は、横置状態のときの裏面3cに配設された複数の脚部17に設けられている。なお、設置位置検出部44は、横置状態(図2)の下面3dに設けても構わない。なお、設置位置検出部44は、圧力センサでなくても、加速度センサで重力を検出しても構わない。
【0026】
プリンタ47は、制御装置2の制御により、レシート45をレシート排出口46から排出する熱転写プリンタである。金銭収納装置1は、横置状態(図2)のときに、印字面45aが上向きに手前側に排出する。一方、縦置状態(図3)のときには、印字面45aを手前側の正面に向けた状態で上方に向けて排出する。
【0027】
制御部50は、コンピュータとしてのCPU(Central Processing Unit)であり、所定の開閉制御プログラムを実行することにより、開閉機構制御部51、通信制御部52、プリンタ制御部53等の機能を実現する。開閉機構制御部51は、開閉機構23のモータ34を制御する機能部である。通信制御部52は、通信部60を介して制御装置2との送受信を制御する。通信制御部52は、例えば、縦置状態/横置状態等を示す状態フラグを制御装置2に送信し、状態フラグに基づいた指示命令を制御装置2から受信する機能を有する。プリンタ制御部53は、制御装置2の命令に基づいて、プリンタ47を制御する。
【0028】
表1,表2に状態フラグの例を示す。表1は、揮発性記憶部に格納されているフラグの例であり、表2は、不揮発性記憶部に格納されているフラグの例である。
【表1】
【表2】
【0029】
記憶部55は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶部(不図示)と、FROM(Flash Read Only Memory)等の不揮発性記憶部(不図示)とがある。揮発性記憶部には、設置位置検出部44で検出された「縦置状態」(図3)/「横置状態」(図2)を示す荷重フラグ、横置用紙幣ボックス12,縦置用紙幣ボックス18の有無を示すボックスフラグが格納される。ボックスフラグは、RFタグ13aによる横置用紙幣ボックス12の有無を示す横置用フラグと、RFタグ13bよる縦置用紙幣ボックス18の有無を示す縦置用フラグとがある。言い換えれば、ボックスフラグは、筐体3に収納される部材の種類(部材種類)を示している。不揮発性記憶部には、開閉制御プログラムや、制御装置2から指示された縦置/横置かの初期設定を示す縦横設定フラグが不揮発性記憶部に格納される。なお、縦横設定フラグは、縦置状態でも横置状態でも使用可能とする「縦横可」を追加しても構わない。
【0030】
充電部65は、筐体3に載置された制御装置2の二次電池(不図示)を充電するワイヤレス充電器である。なお、充電部65は、USBケーブルを用いて、充電しても構わない。ここで、第1の充電部65を筐体3の上面3b(図2)に設け、第2の充電部を筐体の正面3a(図3)に設けることを考える。これにより、制御部50は、制御装置2に充電を行った方の充電部65を検出することにより、横置状態/縦置状態の姿勢判定を行うことができる。また、USBコネクタを上面3b、及び正面3aに設け、且つUSBケーブルを短くしても構わない。これにより、制御部50は、USBケーブルが接続された方のUSBコネクタを検出することにより、横置状態/縦置状態の姿勢判定を行うことができる。電源部70は、商用電源からの交流電圧を直流電圧に整流・降圧し、各部に直流電力を供給する。
【0031】
図6は、金銭収納装置の基本処理を説明するためのフローチャートである。
この基本処理フローは、金銭収納装置1の電源ケーブルを商用電源に接続したときに起動する。
金銭収納装置1は、制御装置2のアプリが起動されるまで、待ち受け状態となる(S1)。制御装置2は、アプリの起動により、金銭収納装置1に対して、OS(Operating System)が無線接続指示を行う(S2)。金銭収納装置1は、無線接続指示を受信すると、制御装置2に対して、無線接続指示への返信処理を行う(S3)。
【0032】
金銭収納装置1は、返信処理を行った後、状態フラグの生成・送信を行う(S4)。状態フラグは、縦置状態(図3図5)か横置状態(図2)かを示す荷重フラグと、金銭収納ケース4に横置用紙幣ボックス12が取り付けられているか、縦置用紙幣ボックス18が取り付けられているかを示すボックスフラグとがある。例えば、金銭収納装置1は、設置位置検出部44が荷重を検出すれば、荷重フラグを「縦置状態」に設定し、荷重を検出しなければ、荷重フラグを「横置状態」に設定する。また、金銭収納装置1は、RFタグ受信部61がRFタグ13aを検知すれば、ボックスフラグ(横置用フラグ)を「有」に設定する。また、金銭収納装置1は、RFタグ受信部61がRFタグ13bを検知すれば、ボックスフラグ(縦置用フラグ)を「有」に設定する。そして、金銭収納装置1は、荷重フラグ及びボックスフラグの状態フラグを通信部60を介して制御装置2に送信する。
【0033】
制御装置2は、状態フラグを受信すると(S5)、所定の画面表示を行い、使用者の指示にしたがった指示命令を金銭収納装置1に送信する(S6)。金銭収納装置1は、制御装置2から受信した指示命令の種類を判定する(S7)。指示命令を検出できなければ(S7で「不検出」)、金銭収納装置1は、S4に戻り、状態フラグの生成・送信を行う。なお、S4に戻ることにより、金銭収納装置1の置き方が変化したり、紙幣ボックス(横置用紙幣ボックス12、縦置用紙幣ボックス18)が変わったりしたとき、状態フラグの変更が行われる。
【0034】
指示命令が初期設定であれば(S7で「初期設定」)、金銭収納装置1は、制御装置2から受信した縦横設定情報を縦横設定フラグとして不揮発性記憶部に書き込む。不揮発性記憶部に書き込まれた縦横設定フラグは、金銭収納装置1を横置状態にする「横置」と、横置状態で使用する「横置」とがある。
【0035】
指示命令がドロア開放処理であれば(S7で「ドロア開放処理」)、金銭収納装置1は、ドロア開放処理(S9a(図7))を実行する(S9)。金銭収納装置1は、S8,S9の処理後、S4に戻り、状態フラグの生成・送信を繰り返す。
【0036】
図7は、本発明の第1実施形態である金銭収納装置が実行するドロア開放処理S9aを説明するためのフローチャートである。なお、ドロア開放処理S9aでは、RFタグ13a,13bと、RFタグ受信部61とを使用しないものとし、これらを使用する形態は、第2実施形態で説明する。
【0037】
金銭収納装置1の開閉機構制御部51は、開閉機構23をホームポジションに設定し(S10)、金銭収納ケース4の引き出し、及び開閉蓋7の開放ができないようにする。なお、S10の処理の詳細は、図8を用いて後記する。
【0038】
S10の処理後、開閉機構制御部51は、設置位置検出部44の検出結果と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが一致しているかの判定を行う(S11)。ここで、縦横設定フラグが「縦横可」に設定されていたときには、開閉機構制御部51は、設置位置検出部44の検出結果のみで、縦置状態か横置状態かを判定する。
【0039】
縦置状態で一致していれば(S11で「縦置状態」)、開閉機構制御部51は、開閉蓋7を開放させるために、開閉機構23のモータ34を所定角度、反転させる(S14)。横置状態で一致していれば(S11で「横置状態」)、開閉機構制御部51は、金銭収納ケース4を開放させるために、開閉機構23のモータ34を所定角度、正転させる(S14)。
【0040】
設置位置検出部44の検出結果と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが一致していなければ(S11で不一致)、開閉機構制御部51は、ホームポジションを維持し、金銭収納ケース4の引き出し、及び開閉蓋7の開放ができないようにする(S17)。S14(開放蓋 開放可),S16(金銭収納ケース 引出可),S17(開放不可)の処理後、開閉機構制御部51は、開閉機構23をホームポジションに戻す。つまり、開閉機構制御部51は、S14でモータ34を反転させたときには、同一角度だけ正転させる。また開閉機構制御部51は、S16でモータ34を正転させたときには、同一角度だけ反転させる。また、開閉機構制御部51は、S17でホームポジションを維持したときは、何も実行しない。S18の処理後、開閉機構制御部51は、処理を基本処理(図6)に戻し、S4(図6)の処理を実行する。
【0041】
図8は、開閉機構のホームポジション設定処理する動作を説明するためのフローチャートである。
このホームポジション設定処理フローは、S10(図7)で実行される。
開閉機構制御部51は、電動機としてのモータ34を回転させて(S31)、位置検出部42が平歯車(不図示)の切欠部を検出したか否か判定する(S32)。切欠部を検出しなければ(S32で「切欠部不検出」)、開閉機構制御部51は、処理をS31に戻し、モータ34の回転を継続する。一方、切欠部を検出したら(S32で「切欠部検出」)、開閉機構制御部51は、処理をドロア開放処理(図7)に戻す。
【0042】
以上説明したように、本実施形態の金銭収納装置1によれば、制御装置2からドロア開放処理の指示命令を受信した場合、設置位置検出部44が検出した縦置状態/横置状態の情報と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態情報とが一致した場合、横置状態で一致すれば、金銭収納ケース4を引き出し可能とし、縦置状態で一致すれば、開閉蓋7を開放する。つまり、金銭収納装置1は、金銭収納ケース4及び開閉蓋18の内、予め縦横設定フラグで設定された方を引き出し、又は開放する。また、金銭収納装置1は、不一致の場合、金銭収納ケース4及び開閉蓋7の何れも開放不可とする。また、縦横設定フラグが「縦横可」であるときは、設置位置検出部44が検出した縦置状態/横置状態の情報にしたがって、金銭収納ケース4と開閉蓋7との何れかが開放する。
【0043】
(第2実施形態)
前記第1実施形態のドロア開放処理S9a(図7)は、設置位置検出部44の検出結果と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが一致しているかの判定のみで行ったが、RFタグ13a,13b及びRFタグ受信部61を使用して、金銭収納ケース4に横置用紙幣ボックス12を取り付けているか、縦置用紙幣ボックス18を取り付けているかの判定(つまり、部材種類や、部材の設置位置の判定)を追加することができる。本実施形態の金銭収納装置1の構造は、図4と同一であり、RFタグ13a,13bと、RFタグ受信部61とを使用するものとする。
【0044】
図9は、本発明の第2実施形態である金銭収納装置が実行するドロア開放処理を説明するためのフローチャートである。このドロア開放処理フローは、前記実施形態のS9(図6)の実行により起動する。
金銭収納装置1の開閉機構制御部51は、開閉機構23をホームポジション設定処理(図8)を実行することで(S10)、金銭収納ケース4の引き出し、及び開閉蓋7の開放ができないようにする。S10の処理後、開閉機構制御部51は、設置位置検出部44の検出結果と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが一致しているかの判定を行う(S11)。ここで、縦横設定フラグが「縦横可」に設定されていたときには、開閉機構制御部51は、設置位置検出部44の検出結果のみで、縦置状態か横置状態かを判定する。
【0045】
横置状態で一致していれば(S11で「縦置状態」)、RFタグ受信部61からの情報を用いて横置用紙幣ボックス12が取り付けられているか、縦置用紙幣ボックス18が取り付けられているかの判定を行う(S13)。具体的には、開閉機構制御部51は、RFタグ13a,13bとの通信が可能かの情報をRFタグ受信部61から取得し、RFタグ13aと通信可能であれば、横置用紙幣ボックス12が取り付けられていると判定する。一方、RFタグ13bと通信可能であれば、縦置用紙幣ボックス18が取り付けられていると判定する。
また、RFタグ13a,13bを近接型(低出力型)のパッシブタグとし、横置用紙幣ボックス12のRFタグ13aと、縦置用紙幣ボックス18のRFタグ13bとの各々に対応する位置に、複数のRFタグ受信部61,61を設け、何れのRFタグ受信部61,61がRFタグ13a,13bを検出したかで、取付位置を検出することができる。
【0046】
縦置用紙幣ボックス18が取り付けられていると判定したときには(S13で「縦置用紙幣ボックス」)、開閉機構制御部51は、開閉蓋7を開放可能にする(S14)。一方、横置用紙幣ボックス12が取り付けられていると判定したときには(S13で「横置用紙幣ボックス」)、開閉機構制御部51は、開閉蓋7及び金銭収納ケース4の何れも開放不可にする(S17)。
【0047】
また、設置位置検出部44の検出結果と不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが「横置状態」で一致していれば(S11で「横置状態」)、RFタグ受信部61からの情報を用いて横置用紙幣ボックス12が取り付けられているか、縦置用紙幣ボックス18が取り付けられているかの判定を行う(S15)。
【0048】
横置用紙幣ボックス12が取り付けられていると判定したときには(S15で「横置用紙幣ボックス」)、開閉機構制御部51は、金銭収納ケース4を引き出し可能にする(S16)。一方、縦置用紙幣ボックス18が取り付けられていると判定したときには(S15で「縦置用紙幣ボックス」)、開閉機構制御部51は、開閉蓋7及び金銭収納ケース4の何れも開放不可にする(S17)。
【0049】
また、設置位置検出部44の検出結果と不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態とが一致していなければ(S11で「不一致」)、開閉機構制御部51は、開閉蓋7及び金銭収納ケース4の何れも開放不可にする(S17)。S14,S16,S17,S18の処理は、図7を用いて説明したので、説明を省略する。
【0050】
以上説明したように、本実施形態の金銭収納装置1によれば、制御装置2からドロア開放処理の指示命令を受信した場合、設置位置検出部44が検出した縦横状態の情報と、不揮発性記憶部に格納されている縦横設定フラグの状態情報と、横置用紙幣ボックス12と縦置用紙幣ボックス18との何れが取り付けられているかの情報とが一致したときに、金銭収納ケース4と開閉蓋7との何れか一致した方が開放し、不一致のときに何れも開放不可とする。
【0051】
また、縦横設定フラグが「縦横可」であるときは、設置位置検出部44が検出した縦横状態の情報と、横置用紙幣ボックス12と縦置用紙幣ボックス18との何れが取り付けられているかの情報とが一致したときに、金銭収納ケース4と開閉蓋7との何れか一致した方が開放し、不一致のときに何れも開放不可とする。
【0052】
〔付記〕
<請求項1>
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、
前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋、
前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、
前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、
所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする金銭収納装置。
<請求項2>
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、
前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、
前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、
前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の部材種類を検知する検知手段と、
所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする金銭収納装置。
<請求項3>
前記制御手段は、外部の制御装置からの通信により前記施錠手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金銭収納装置。
<請求項4>
装置の姿勢を検知する姿勢検知手段を備え、
前記制御手段は、前記姿勢検知手段により検知された姿勢が予め設定されている姿勢のときに限って前記開閉蓋を解錠制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の金銭収納装置。
<請求項5>
前記筐体は、直方体形状であり、
前記二つの開閉蓋は、前記筐体の一面かから引き出し可能な金銭収納ケースと、前記一面に直交する直交面に設けた開閉板とから構成されており、
前記開閉板は、前記筐体に収納された該金銭収納ケースの開閉に使用される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の金銭収納装置。
<請求項6>
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、を備える金銭収納装置の制御手段が実行する開閉制御方法であって、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する
ことを特徴とする開閉制御方法。
<請求項7>
互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の部材種類を検知する検知手段と、所定のユーザ操作に基づいて前記施錠手段による施錠を前記開閉蓋毎に解錠制御する制御手段と、を備える金銭収納装置の制御手段が実行する開閉制御方法であって、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する
ことを特徴とする開閉制御方法。
<請求項8>
金銭収納装置に備えられた施錠手段をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記金銭収納装置は、互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な前記施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の取付部材の取付位置を検知する検知手段と、を備えており、
当該プログラムは、前記コンピュータを、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された取付位置に対応する方の開閉蓋を解錠制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする開閉制御プログラム。
<請求項9>
金銭収納装置に備えられた施錠手段をコンピュータで制御するためのプログラムであって、
前記金銭収納装置は、互いに交差する二つの面のそれぞれに開口部が設けられた筐体と、前記開口部毎に設けられてそれぞれに対応する前記開口部を開閉するための二つの開閉蓋と、前記開閉蓋毎に当該開閉蓋に対応する方の前記開口部を当該開閉蓋で閉じた状態に施錠可能な前記施錠手段と、前記筐体の内部に収納される所定の部材種類の取付位置を検知する検知手段と、を備えており、
当該プログラムは、前記コンピュータを、
前記二つの開閉蓋のうち前記検知手段により検知された部材種類に対応する方の開閉蓋を解錠制御する制御手段、
として機能させることを特徴とする開閉制御プログラム。
【符号の説明】
【0053】
1 金銭収納装置
2 制御装置(タブレット端末)
3 筐体
3a 正面
3b 上面
3c 裏面
3d 下面
4 金銭収納ケース(第1開閉蓋)
5 ケース開口部(開口部)
7 開閉蓋(開閉板、第2開閉蓋)
10 蓋開口部(開口部)
11 硬貨ボックス
12 横置用紙幣ボックス
13a,13b RFタグ
18 縦置用紙幣ボックス
23 開閉機構(施錠手段)
34 モータ
44 設置位置検出部(姿勢検知手段)
50 制御部(制御手段、コンピュータ)
51 開閉機構制御部
55 記憶部
61 RFタグ受信部(検知手段)
100 商品登録装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9