(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】結露防止制御装置
(51)【国際特許分類】
B60S 1/62 20060101AFI20221220BHJP
B60S 1/02 20060101ALI20221220BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
B60S1/62 120Z
B60S1/02 310
B60S1/02 400Z
G08G1/16 C
(21)【出願番号】P 2019184661
(22)【出願日】2019-10-07
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 広樹
(72)【発明者】
【氏名】若宮 秀行
(72)【発明者】
【氏名】猪飼 正樹
(72)【発明者】
【氏名】花井 敬昌
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-304498(JP,A)
【文献】特開2019-001243(JP,A)
【文献】特開平10-329651(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0219742(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102016112161(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 1/00
G01C 21/00-21/36,23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置であって、
前記結露防止制御装置は、
車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、
前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、
前記現在位置から所定距離先の前記走行経路の位置もしくはその近傍位置の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部と、
前記電磁波透過物体が前記位置において結露するか否かを前記気象情報に基づいて判別する結露判別部と、
前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露すると判別したときには前記位置よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露しないと判別したときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部と、
を備えることを特徴とする結露防止制御装置。
【請求項2】
前記位置よりも手前の位置は、前記ヒータが作動したときの前記電磁波透過物体の温度が、前記所定距離先の走行経路の位置に前記車両が到達するまでに前記露点温度以上になる位置である
ことを特徴とする、請求項1に記載の結露防止制御装置。
【請求項3】
車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置であって、
前記結露防止制御装置は、
前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、前記走行経路の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部と、取得された前記気象情報に基づいて前記走行経路中において前記電磁波透過物体が結露する結露区間を判別する結露区間判別部と、前記結露区間判別部が結露区間を判別したときには前記結露区間よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が前記結露区間を判別していないときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部と、
を備えることを特徴とする結露防止制御装置。
【請求項4】
前記結露区間よりも手前の位置は、前記ヒータが作動したときの前記電磁波透過物体の温度が、前記結露区間に前記車両が到達するまでに前記露点温度以上になる位置である
ことを特徴とする、請求項3に記載の結露防止制御装置。
【請求項5】
前記電磁波は、光もしくは電波である
ことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか1項に記載の結露防止制御装置。
【請求項6】
前記電磁波透過物体は、前記車両のフロントガラスと、前記車載センサに向かって前記車両の外部から入射する電磁波を透過させる透過窓と、前記車両のエンブレムとの少なくとも1つを含む
ことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか1項に記載の結露防止制御装置。
【請求項7】
前記気象情報が少なくとも温度情報と湿度情報とを含み、前記車両の外部の前記温度情報と前記湿度情報とに基づき算出された前記露点温度が前記電磁波透過物体の表面温度よりも高いときに、前記電磁波透過物体の表面が結露すると判別する
ことを特徴とする請求項1乃至6に記載の結露防止制御装置。
【請求項8】
前記走行経路において前記車両の外部が高湿度である可能性が高い道路構造物が存在するときに、前記露点温度を低く補正する
ことを特徴とする請求項7に記載の結露防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結露防止制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転車両や予防安全支援車両には、撮像カメラやLiDARやミリ波レーダ等のセンサが搭載されている。このような車載センサは光や電波といった外からの入出力を受け、自動運転車両や予防安全支援車両の運動を制御している。また、車載センサと外部の検出対象物との間には、センサケース窓やフロントガラスなど、電磁波を透過する電磁波透過物体が介在している。
【0003】
ところで、この電磁波透過物体の表面に曇り、すなわち結露が発生した場合、車載センサが授受する電磁波の入出力値に乱れが生じることとなる。そのため、安心した車両運動のための制御を複雑にしていた。
【0004】
このような問題を解決する技術として特許文献1が知られている。特許文献1には、車両のフロントガラス越しに車室内から車室外を撮像するカメラを備える車両において、フロントガラスを加熱する結露防止制御装置が開示されている。この結露防止制御装置は、次の(i)乃至(iii)の何れか1つを満たす場合に、フロントガラスに埋設された電熱線に電流を供給する。すなわち、(i)車室内カメラまたはナビゲーション装置から取得した情報に基づいて、車両が高速道路に合流する手前の道路構造物(標識、料金所)の存在を検出した場合、(ii)所定車速以上、または(iii)車室内温度と外気温との温度差が所定値以上である場合に、当該電熱線に電流を供給する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、ヒータの単位時間当たりの発熱量並びに電磁化透過物体への伝熱量には限界があることから、結露が実際に生じる前からヒータを作動させることが必要となる。特許文献1は、高速道路等の高速走行時は結露する可能性が高いと判断し、高速道路への侵入前に予めヒータを作動するものである。この技術では、高速運転の最中、実際には結露しない場合であってもヒータを作動させることになる。このようなケースでは、無駄にエネルギーを消費することとなる。
【0007】
本発明は、電磁波透過物体が将来結露するか否かを精度良く予測し、将来結露が予測された場合に限ってヒータを作動させることで、無駄なエネルギー消費を回避することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点において、次の結露防止制御装置が提供される。車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置であって、前記結露防止制御装置は、車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、前記現在位置から所定距離先の前記走行経路の位置もしくはその近傍位置の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部と、前記電磁波透過物体が前記位置において結露するか否かを前記気象情報に基づいて判別する結露判別部と、前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露すると判別したときには前記位置よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露しないと判別したときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部と、を備える。
【0009】
本発明の第2の観点において、次の結露防止制御装置が提供される。車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置であって、前記結露防止制御装置は、前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、前記走行経路の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部と、取得された前記気象情報に基づいて前記走行経路中において前記電磁波透過物体が結露する結露区間を判別する結露区間判別部と、前記結露区間判別部が結露区間を判別したときには前記結露区間よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が前記結露区間を判別していないときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
第1の観点によれば、車両の現在位置から所定距離先の走行経路の位置もしくはその近傍位置の露点温度に関わる気象情報に基づいて前記電磁波透過物体が結露するか否かを判別する。結露すると判別した場合には、車両の現在位置から所定距離先の走行経路の位置よりも手前の位置からヒータを作動させる。このように、電磁波透過物体が将来結露する位置を精度良く予測し、将来結露が予測された場合に限ってヒータを作動させることで、無駄なエネルギー消費を回避することができる。
【0011】
第2の観点によれば、車両の走行経路の露点温度に関わる気象情報に基づいて電磁波透過物体が結露する結露区間を判別する。結露区間を判別したときには、結露区間よりも手前の位置から電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させる。このように、電磁波透過物体が将来結露する結露区間を精度良く予測し、結露区間を判別した場合に限ってヒータを作動させるため、無駄なエネルギー消費を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る結露防止制御装置を備える車両の一例を示す構成図である。
【
図2】本発明の第一実施形態に係る結露防止制御装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第一実施形態における、プロセッサが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第二実施形態に係る結露防止制御装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第二実施形態における、プロセッサが実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施の形態に限定される訳ではない。
【0014】
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る結露防止制御装置を備える車両の一例を示す構成図である。車両1は、車両1のルーフ付近にLiDAR(Light Detection and Ranging,Laser Imaging Detection and Ranging)を備え、車載センサから受信した情報を基に車両制御を行うことが可能な車両である。より詳しくは、車載センサから受信した情報を基に車両1の運転支援や自動運転を行う車両である。車両1の内部には、LiDARと通信可能な結露防止制御装置20が備えられる。結露防止制御装置20は、車両1が備えるナビゲーション装置30と、車速センサ31、温度センサ41、湿度センサ42から情報を取得する。
【0015】
次に、車両1が備えるLiDAR10について説明する。LiDAR10の搭載位置は、車両1の上部でも良いし、車両1の前部でも良い。LiDAR10は、車載センサである受光素子12と、受光素子12を保護するハウジング17とを備える。ハウジング17の一部には、光を透過可能な透過窓11が形成されている。LiDAR10は、更に、表面温度センサ13を備え、透過窓11の表面温度を計測して、結露防止制御装置に逐次送信する。
【0016】
受光素子12は、LiDARが照射した光の反射光を検出する車載センサである。光14は、透過窓11を透過して、受光素子12に入射する。尚、光14の伝搬経路には、特に図示しないが、LiDAR10の光学系を構成するミラー、ビームスプリッタ、レンズ等の光学素子が存在する。
【0017】
LiDAR10は、受光素子12の信号に基づいて、測距対象である物標に関する情報を取得する。LiDAR10が検出した物標に基づいて、車両1が備える自動運転や運転支援用の制御装置が車両制御を行う。
【0018】
透過窓11は、車両1の外部から受光素子12に向かって入射した光14を透過させる物体である。透過窓11は、樹脂やガラス等で構成される。
【0019】
表面温度センサ13は、透過窓11の表面温度を計測する温度センサである。表面温度センサ13は、透過窓11の表面付近に配置されても良いし、透過窓11一部や、透過窓11の表面に物理的に接触するように配置されても良い。表面温度センサ13は、ハウジング17と一体に形成されていても良い。
【0020】
ヒータ15は、車両1の外部から受光素子12に向かって入射した光14を透過させる透過窓11の表面を加熱する加熱装置である。ヒータ15は、例えば電力の供給を受けて発熱する電熱線16を含む。ヒータ15を構成する電熱線16は、透過窓11の内面や外面の表面に形成されても良いし、透過窓11の内部に埋設されても良い。
【0021】
ヒータ15を構成する電熱線16は、車両1の外部から受光素子12に向かって入射した光14が透過窓11を透過し、受光素子12へ向けて伝搬することを妨げないような位置、例えば透過窓11の端に設けられることが好ましい。尚、ヒータ15に細い伝熱線や透明な伝熱線を用いる等、車両1の外部から受光素子12に向かって入射した光14の伝搬を妨げない場合は、必ずしも透過窓11の端に設けられなくともよい。ヒータ15は、LiDAR10のユニットとして一体に設けられても良いし、透過窓11付近に設けられていても良い。
【0022】
ナビゲーション装置30は、車両1の走行経路と地図情報データを取得し、結露防止制御装置20に逐次送信する経路案内装置である。更に、ナビゲーション装置30は、車速センサ31から取得した車速や、車両1の舵角情報、車両1のヨーレートセンサや、車両1の走行距離・方位検出部からの車両1の移動データを取得することによって、車両1の現在位置や向きと、走行経路上の到達予想位置を正確に取得する。ナビゲーション装置30は、車両1の走行経路を選択するために必要な出発地や目的地、出発時間、到着時間が入力され、それらと走行経路を表示するディスプレイを備える。
【0023】
尚、ナビゲーション装置30のディスプレイや現在位置取得手段は、ナビゲーション装置30本体が一体に備えずともよく、ナビゲーション装置30本体と、スマートフォン等の情報端末等に分離されていてよい。ナビゲーション装置は、走行経路と地図情報データを結露防止制御装置20に逐次送信する。また、走行経路は逐次更新されている。
【0024】
ナビゲーション装置30は、地図情報データを有する。地図情報データは、地図情報データに格納された位置毎に、道路状況、渋滞情報、道路構造物、施設等の種々の情報が関連付けされているデータである。例えば、地図情報データは、所定位置と所定時刻毎の温度情報や湿度情報などの気象情報を含む。道路構造物は、例えば、高速道路、トンネル、ロードヒーティング等の構造物である。また、地図情報データは逐次更新されている。
【0025】
車速センサ31は、車両1の速度、すなわち車速を取得するセンサである。車速センサ31は、車両1の各車輪の車輪速に基づいて車両1の車速を取得して結露防止制御装置20に逐次送信する。
【0026】
温度センサ41は、車両1の車室外の温度を計測し、ヒータ作動部90に逐次送信する温度センサである。湿度センサ42は、車両1の車室外の湿度を計測し、ヒータ作動部90に逐次送信する湿度センサである。温度センサ41と湿度センサ42は、所定タイミング毎、例えば所定時刻毎に車両1の車室外の温度情報と湿度情報を、ヒータ作動部90に逐次送信する。
【0027】
結露防止制御装置20は、ECU(Electronic Control Unit)からなる。ECUは、プロセッサ21と記憶装置22を備えるマイクロコンピュータである。ECUは、記憶装置22に格納された各種プログラムをプロセッサ21が実行することで、各種処理を実現する。ECUは、複数のECUから構成されていても良い。プロセッサ21は、受光素子12、表面温度センサ13、ナビゲーション装置30、車速センサ31から各種情報を取得し、各種プログラムを実行する。より具体的には、プロセッサ21は、ナビゲーション装置30から送信された走行経路と、車両1の車速と現在位置に基づいて、所定期間経過後における車両1の走行経路上の位置である到達予想位置を取得する。プロセッサ21は、車両1の到達予想位置とその時刻の露点温度に関わる気象情報に基づいて、ヒータ15の作動を制御する。プロセッサ21がこのような処理を実行することで実現する制御を結露防止制御と省略する場合がある。結露防止制御においてプロセッサ21が実行する一連の処理ついては、
図2と
図3を用いて後述する。
【0028】
図2は、本発明の第一実施形態に係る結露防止制御装置の一例の構成を示すブロック図を示す。プロセッサ21は、機能として、現在位置取得部50と、走行経路取得部60と、気象情報取得部70と、結露判別部80と、ヒータ作動部90とを備える。現在位置取得部50は、ナビゲーション装置30から車両1の現在位置を取得する。例えば、現在位置取得部50は、衛星測位システムから受信したGPS電波信号に基づいて車両1の現在位置を取得する。そして、現在位置取得部50は、気象情報取得部70と、ヒータ作動部90に車両1の現在位置と現在時刻を逐次出力する。
【0029】
走行経路取得部60は、ナビゲーション装置30から送信された走行経路と地図情報データを取得し、その走行経路と地図情報データに基づいて、所定期間経過後における車両1の走行経路上の到達予想位置を取得する。走行経路取得部60は、車速センサ31からプロセッサ21が取得した車両1の車速や、現在位置取得部50から取得した車両1の現在位置に基づいて、ナビゲーション装置30から送信された走行経路上において精度のよい到達予想位置を取得する。
【0030】
気象情報取得部70は、走行経路取得部60が取得した到達予想位置とその時刻の露点温度に関わる気象情報を逐次取得する。気象情報は、車両1の到達予想位置ならびにその時刻のデータと、気象を表すデータとが関連付けられているデータである。気象情報は、少なくとも温度情報、湿度情報を含む。尚、気象情報取得部は、走行経路取得部60が取得した到達予想位置に関連付けられた気象情報が存在しない場合、到達予想位置の近傍位置に関連付けられた気象情報を取得する。尚、気象情報取得部70は、ナビゲーション装置30から地図情報データに含まれる気象情報を取得してもよい。
【0031】
結露判別部80は、気象情報取得部70が取得した気象情報に基づいて、車両1の到達予想位置とその時刻の露点温度を計算する。結露判別部80は、計算した露点温度と表面温度センサ13が計測した透過窓11の温度を比較し、透過窓11が結露するか否かを判別する。そして、その結果をヒータ作動部90に逐次出力する。
【0032】
ヒータ作動部90は、結露判別部80が結露すると判定した場合には、ヒータ15を作動させ、結露判別部80が結露しないと判別した場合には、ヒータ15を作動させない。尚、ヒータ作動部90は、
図3で後述する処理によって、現在位置取得部50が取得した車両1の現在位置に基づいて、ヒータ15が作動した状態からヒータ15が作動していない状態に制御する。更に、ヒータ作動部90がヒータ15を作動させた場合、プロセッサ21は、表面温度センサ13が計測した透過窓11の表面温度を所定の記憶装置に記憶する。
【0033】
図3は、プロセッサ21が実行する処理を示すフローチャートである。プロセッサ21は、
図3に示す一連の処理を実行することで透過窓11の結露防止制御を実現する。尚、プロセッサ21は、所定タイミング毎に各処理を実行する。以降、
図3において、プロセッサ21が取得した気象情報が温度情報と湿度情報である場合について説明する。尚、S100の処理の開始時点では、ヒータ15は作動していない。プロセッサ21は、ヒータ15が作動していない場合(S110;Yes)と、ヒータ15が作動している場合(S110;No)で異なる処理を実行する。先ず、ヒータ15が作動していない場合(S110;Yes)について説明する。
【0034】
S100において、プロセッサ21は、車両1の車速及び現在位置と、ナビゲーション装置30から送信された車両1の走行経路と地図情報データを取得する。
【0035】
次に、ヒータ15が作動していない場合(S110;Yes)に、プロセッサ21が実行する処理について説明する。S131において、プロセッサ21は、車両の現在位置と車速に基づいて、所定期間経過後における走行経路上の到達予想位置を取得する。
【0036】
所定期間には、次のような第1、第2の所定期間が設定される。第1の所定期間は、ヒータ15を露点温度まで昇温させるまでに要する時間であり、ヒータ15のスペックや透過窓11の材料等に応じて任意に定められる時間である。所定期間は、所定距離先の走行経路の位置に車両1が到達するまでに露点温度以上になるように定められている。所定温度は、例えばヒータ15の定格温度である。所定期間は、ヒータ15の定格温度や昇温速度、車両1の外気温、車両1が使用される地域に応じて定められても良い。
【0037】
第2の所定期間は、第1の所定期間よりも大きな任意の値である。プロセッサ21が第1の所定期間に替えて第2の所定期間経過後の到達予想位置を取得する。
【0038】
上記のような所定期間に設定されることで、プロセッサ21は、車両1の現在位置から所定距離先の走行経路の位置よりも手前の位置からヒータ15を作動させる。
【0039】
S132において、プロセッサ21は、到達予想位置に関わる気象情報を取得する。具体的には、プロセッサ21は、予想到達位置とその時刻に関連付けられた気象情報を取得する。気象情報は、例えば温度情報と湿度情報である。尚、到達予想位置に関連付けられた気象情報が存在しない場合、プロセッサ21は、到達予想位置の近傍位置に関連付けられた気象情報を取得しても良い。
【0040】
S133において、プロセッサ21は、到達予想位置とその時刻の温度情報と湿度情報に基づいて、到達予想位置とその時刻の露点温度を計算する。
【0041】
S134において、プロセッサ21は、到達予想位置とその時刻の露点温度が透過窓11の表面温度よりも大きいか否かを判別する。プロセッサ21は、到達予想位置とその時刻の露点温度が透過窓11の表面温度よりも大きいと判別した場合(S134;Yes)には、S135に進む。S135において、プロセッサ21はヒータ15をONにするとともに、透過窓11の表面温度を所定の記憶装置に記憶する。これにより、プロセッサ21は、到達予想位置よりも手前の位置でヒータ15を作動させることができる。
【0042】
一方で、S134において、プロセッサ21は、到達予想位置とその時刻の露点温度が透過窓11の表面温度以下であると判別した場合(S134;No)には、ヒータ15を作動させない。
【0043】
S135において、プロセッサ21がヒータ15を作動させるタイミングを次のようにしても良い。例えば、S134において、プロセッサ21が第1の所定期間経過後の到達予想位置とその時刻の露点温度が透過窓11の表面温度よりも大きいと判別した場合(S134;Yes)には、直ちにヒータ15をONにする。
【0044】
尚、S134において、プロセッサ21が第2の所定期間経過後の到達予想位置とその時刻の露点温度が透過窓11の表面温度よりも大きいと判別した場合(S134;Yes)には、プロセッサ21は、第2の所定期間経過後の到達予想位置の時刻から第1の所定期間だけ手前の時刻にヒータ15をONにしても良い。
【0045】
次に、ヒータ15が作動している場合(S110;No)について説明する。ヒータ15が作動している場合、プロセッサ21は、車両1の現在位置が到達予想位置を超えたか否かを判定する(S140,S141)。S141において、プロセッサ21は、車両1の現在位置が到達予想位置を超えたと判定した場合(S141;Yes)には、車両1の現在位置の気象情報を取得する(S142)。尚、S141において、プロセッサ21がS140を実行した時の時刻、すなわち現在時刻が、S131で取得した到達予想位置に車両1が到達するとプロセッサ21が推定した時刻以降である場合に、車両1の現在位置が到達予想位置を超えたと判定しても良い。
【0046】
S141において、プロセッサ21は、車両1の現在位置が到達予想位置を超えていないと判定した場合(S141;No)には、ヒータ15を作動させたままにする。
【0047】
S142において、プロセッサ21は、温度センサ41と湿度センサ42に基づいて車両1の現在位置の気象情報を取得する。より具体的には、プロセッサ21は、車両1の現在位置における車両1外部の温度情報と湿度情報を取得する。次いで、S143において、プロセッサ21は、S142で取得した温度情報と湿度情報に基づいて、車両1の現在位置の露点温度を計算する。
【0048】
S144において、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度が、S135で記憶された透過窓11の表面温度以下であると判定した場合(S144;Yes)には、ヒータ15を作動させずとも透過窓11が結露することがないと判断できるため、プロセッサ21はヒータ15を作動させない、すなわちヒータ15をOFFにする(S145)。
【0049】
一方、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度が、S135で記憶された透過窓11の表面温度よりも大きいと判定した場合(S144;No)には、ヒータ15をOFFにして暫くすると透過窓11が結露する虞があるため、継続してヒータ15を作動させ続ける。
【0050】
尚、プロセッサ21は、S144を次のように実行してもよい。S144において、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度に所定マージンαを加えた値が透過窓11の表面温度以下であると判定した場合(S144;Yes)には、透過窓11が結露する可能性が低いため、プロセッサ21はヒータ15をOFFにする(S145)。一方、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度に所定マージンαを加えた値が透過窓11の表面温度よりも大きいと判定した場合(S144;No)には、透過窓11が結露する虞があるため、継続してヒータ15を作動させる。ここで、プロセッサ21がS140乃至S144を実行した時点の透過窓11の表面温度、すなわちヒータ15が作動している状態の透過窓11の表面温度を用いる。また、所定マージンαは、S135におけるヒータONとS145のヒータOFFとの切替制御の回数が多くなることを抑制するために適宜設定される値である。
【0051】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。尚、第一実施形態と重複する説明を適宜省略する。尚、第一実施形態と第二実施形態のハード構成は同様なため、説明を省略する。
【0052】
図4は、本発明の第二実施形態に係る結露防止制御装置の一例の構成を示すブロック図を示す。プロセッサ21は、機能として、
図2における結露判別部80に替えて、結露区間判別部81を備える。適宜、
図2と重複する説明を適宜省略する。現在位置取得部50は、ナビゲーション装置30から車両1の現在位置を取得する。そして、現在位置取得部50は、ヒータ作動部90に車両1の現在位置と現在時刻を逐次出力する。
【0053】
現在位置取得部50は、ナビゲーション装置30から車両1の現在位置を取得し、少なくともヒータ作動部90に車両1の現在位置と現在時刻を逐次出力する。
【0054】
走行経路取得部60は、少なくとも、ナビゲーション装置30から送信された走行経路と地図情報データを取得する。
【0055】
気象情報取得部70は、走行経路取得部60が取得した走行経路と地図情報データの露点温度に関わる気象情報を逐次取得する。
【0056】
結露区間判別部81は、気象情報取得部70が取得した気象情報に基づいて、走行経路中において結露する結露区間を判別し、結露区間をヒータ作動部90に逐次出力する。
【0057】
ヒータ作動部90は、結露区間判別部81が結露区間を判別したときには、結露区間よりも手前の位置からヒータ15を作動させる。一方で、ヒータ作動部90は、結露区間判別部81が結露区間を判別していない、もしくは車両1の現在位置が結露区間を超えた場合、ヒータ15を作動させない。更に、ヒータ作動部90がヒータ15を作動させた場合、プロセッサ21は、表面温度センサ13が計測した透過窓11の表面温度を所定の記憶装置に記憶する。
【0058】
図5は、プロセッサ21が実行する処理を示すフローチャートである。プロセッサ21は、
図5に示す一連の処理を実行することで透過窓11の結露防止制御を実現する。
図5において
図3と同様の処理を行う場合、適宜説明を省略する。尚、S200の処理の開始時点では、ヒータ15が作動していない状態であるものとする。プロセッサ21は、ヒータ15が作動していない場合(S210;Yes)と、ヒータ15が作動している場合(S210;No)で異なる処理を実行する。先ず、ヒータ15が作動していない場合(S210;Yes)について説明する。
【0059】
S200において、プロセッサ21は、車両1の車速及び現在位置と、ナビゲーション装置30から送信された車両1の走行経路と地図情報データを取得する。
【0060】
次に、ヒータ15が作動していない場合(S210;Yes)にプロセッサ21が実行する処理について説明する。S232において、プロセッサ21は、車両1の走行経路の露点温度に関わる気象情報を取得する。この際、地図情報から気象情報を取得しても良い。
【0061】
S233において、プロセッサ21は、取得した走行経路や地図情報データとその時刻の露点温度に関わる気象情報に基づいて、走行経路中において透過窓12aが結露する結露区間を判別する。
【0062】
S234において、プロセッサ21は、車両1が結露区間に接近したか否かを判別する。プロセッサ21は、車両1が結露区間に接近したと判別した場合(S234;Yes)には、S235に進む。S235において、プロセッサ21は、ヒータ15をONにするとともに、透過窓11の表面温度を所定の記憶装置に記憶する。例えば、プロセッサ21が、車両1の現在位置が結露区間に接近したと判別したときには、ヒータ15を作動させる。これにより、プロセッサ21は、結露区間よりも手前の位置でヒータ15を作動させることができる。
【0063】
一方で、S234において、プロセッサ21は、車両1が結露区間に接近していないと判別した場合(S234;No)には、ヒータ15を作動させないままである。また、プロセッサ21は、結露区間判別部が結露区間を判別していない場合には、透過窓11が結露する位置を予測できていないため、ヒータ15を作動させない。
【0064】
S235において、プロセッサ21は、次のようにヒータ15を作動させても良い。例えば、S234において、プロセッサ21は、車両1の現在位置から所定期間経過後に結露区間に接近あるいは到達すると判別したときには(S234;Yes)、直ちにヒータ15をONにする。これにより、プロセッサ21は、走行経路中において透過窓11が結露する結露区間よりも手前の位置からヒータ15を作動させる。
【0065】
次に、ヒータ15が作動している場合(S210;No)について説明する。ヒータ15が作動している場合、プロセッサ21は、車両1の現在位置が結露区間を超えたか否かを判定する(S240、S241)。
【0066】
S241において、プロセッサ21は、車両1の現在位置が結露区間を超えたと判定した場合(S241;Yes)には、車両1の現在位置の気象情報を取得する(S242)。S242において、プロセッサ21は、温度センサ41と湿度センサ42に基づいて車両1の現在位置の気象情報を取得する。より具体的には、プロセッサ21は、車両1の現在位置における車両1の外部の温度情報と湿度情報を取得する。次いで、S243において、プロセッサ21は、S242で取得した温度情報と湿度情報に基づいて、車両1の現在位置の露点温度を計算する。
【0067】
尚、S241において、プロセッサ21は、車両1の現在位置が結露区間を超えていないと判定した場合(S241;No)には、プロセッサ21は、ヒータ15を作動させたままにする。
【0068】
S244において、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度が、S235で記憶された透過窓11
S235で記憶された透過窓11の表面温度以下であると判定した場合(S244;Yes)には、ヒータ15を作動させずとも透過窓11が結露することがないと判断できるため、プロセッサ21はヒータ15を作動させない、すなわちヒータ15をOFFにする(S245)。
【0069】
一方、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度が、S135で記憶された透過窓11の表面温度よりも大きいと判定した場合(S244;No)には、ヒータ15をOFFにして暫くすると透過窓11が結露する虞があるため、継続してヒータ15を作動させ続ける。
【0070】
尚、第一実施形態と同様に、S244を次のように実行しても良い。S244において、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度に所定マージンαを加えた値が透過窓11の表面温度以下であると判定した場合(S244;Yes)には、ヒータ15を作動させずとも透過窓11が結露することがないと判断できるため、プロセッサ21はヒータ15をOFFにする(S245)。一方、プロセッサ21は、車両1の現在位置の露点温度に所定マージンαを加えた値が透過窓11の表面温度よりも大きいと判定した場合(S244;No)には、ヒータ15をOFFにして暫くすると透過窓11が結露する虞があるため、継続してヒータ15を作動させる。ここで、プロセッサ21がS240乃至S244を実行した時点の透過窓11の表面温度、すなわちヒータ15が作動している状態の透過窓11の表面温度を用いる。
【0071】
以上で示した第一実施形態のように、車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置は、次の特徴を有する。前記結露防止制御装置は、車両の現在位置を取得する現在位置取得部と、前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、前記現在位置から所定距離先の前記走行経路の位置もしくはその近傍位置の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部とを備える。前記結露防止装置は、前記電磁波透過物体が前記位置において結露するか否かを前記気象情報に基づいて判別する結露判別部を備える。前記結露防止制御装置は、前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露すると判別したときには前記位置よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が、前記電磁波透過物体が結露しないと判別したときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部を備える。
【0072】
この特徴により、車両の現在位置から所定距離先の走行経路の位置もしくはその近傍位置の露点温度に関わる気象情報に基づいて前記電磁波透過物体が結露するか否かを判別した場合に、車両の現在位置から所定距離先の走行経路の位置よりも手前の位置からヒータを作動させる。従って、電磁波透過物体が将来結露する位置を精度良く予測し、将来結露が予測された場合に限ってヒータを作動させることで、無駄なエネルギー消費を回避することができる。
【0073】
また、以上で示した第二実施形態のように、車載センサに向かって車両の外部から入射する電磁波を透過させる電磁波透過物体の結露をヒータ加熱によって防止する結露防止制御装置は、次の特徴を有する。前記結露防止制御装置は、前記車両の走行経路を取得する走行経路取得部と、前記走行経路の露点温度に関わる気象情報を取得する気象情報取得部と、取得された前記気象情報に基づいて前記走行経路中において前記電磁波透過物体が結露する結露区間を判別する結露区間判別部と、を備える。前記結露防止制御装置は、前記結露区間判別部が結露区間を判別したときには前記結露区間よりも手前の位置から前記電磁波透過物体を加熱するヒータを作動させ、前記結露判別部が前記結露区間を判別していないときには前記ヒータを作動させないヒータ作動部を備える。
【0074】
この特徴により、車両の走行経路中において電磁波透過物体が結露する結露区間よりも手前の位置からヒータを作動させるため、将来の結露区間が予測された場合に限ってヒータを作動させる。従って、電磁波透過物体が将来結露する位置を精度良く予測し、無駄なエネルギー消費を回避することができる。
【0075】
尚、本発明は上記実施形態に限定されず、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
【0076】
(a)上記実施形態では、露点温度に基づいて結露防止制御を実行する例を挙げたが、プロセッサ21は、必ずしも露点温度を計算する必要はなく、車両1の外部から直接的に露点温度の情報そのものを取得しても良い。また、露点温度の値を適宜補正して、プロセッサ21はS132、S133、S233,S234を実行しても良い。例えば、高湿度である可能性が高い道路構造物(トンネル、ロードヒーティング等)や、他車両の電磁波センサの結露判定情報を取得した場合、プロセッサ21は露点温度を高く補正しても良い。プロセッサ21が高湿度である可能性が高い道路構造物における温度情報と湿度情報を正確に取得できない場合、その道路構造物が存在することを条件に露点温度を高く補正しても良い。
【0077】
(b)上記実施形態では、露点温度に基づいて結露防止制御を実行する例を挙げたが、プロセッサ21は、S134の判別において、露点温度のみで判定した場合S134がNoと判別した場合であっても、他車両の電磁波センサの結露判定情報を取得した場合にヒータ15を作動しても良い。
【0078】
(c)上記実施形態では、車載センサが車両1のルーフに配置された例を挙げたが、車載センサは何れの位置に配置されても良い。例えば、車両1のボディ外側や内側、例えば車両1の車室内の任意の位置に車載センサが配置されても良い。例えば、車載センサは、サイドミラーや灯火装置に配置されても良い。また、電磁波透過物体は車室内に配置されても良い。電磁波透過物体が車室内に配置されている場合、車両1のフロントガラスは電磁波透過物体の一部となるため、車室内の気温を計測する温度センサ41を簡易的に表面温度センサ13としても良いし、温度センサ41が計測した外気温に基づいて電磁波透過物体の表面温度を推定しても良い。
【0079】
(d)上記実施形態では、車両1がLiDAR10を備え、車載センサが受光素子12である例を挙げたが、本発明をミリ波レーダやカメラに適用しても良い。例えば、車両1がミリ波レーダを備え、車載センサがミリ波レーダから照射された電磁波を取得する車載センサである場合であって、車両1前方の物標を検出または距離の測定を行うように構成されている場合、電磁波透過物体は車両1のエンブレム等を含む。車両1がカメラを備える場合、車載センサは撮像素子(すなわち受光素子12)であり、電磁波透過物体はカメラ本体のガラス、樹脂等を含む。
【0080】
(e)上記実施形態で、ヒータ15による加熱手段が電熱線16である例を挙げたが、ヒータ15は、どのような手段で電磁波透過物体を加熱する加熱装置でも良い。例えば、車載センサが車室内に設けられた際に、車室内のエアコンを用いて電磁波透過物体を加熱しても良い。
【符号の説明】
【0081】
1 …車両
10 …LiDAR
11 …透過窓(電磁波透過物体)
12 …受光素子(車載センサ)
13 …表面温度センサ
14 …光(電磁波)
15 …ヒータ
16 …電熱線
17 …ハウジング
20 …結露防止制御装置
21 …プロセッサ
22 …記憶装置
30 …ナビゲーション装置
31 …車速センサ
41 …温度センサ
42 …湿度センサ
50 …現在位置取得部
60 …走行経路取得部
70 …気象情報取得部
80 …結露判別部
81 …結露区間判別部
90 …ヒータ作動部