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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】ホットスタンプ装置
(51)【国際特許分類】
   B41F 16/00 20060101AFI20221220BHJP
   B44C 1/17 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
B41F16/00 L
B44C1/17 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019204184
(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公開番号】P2021074986
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-10-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻須 元思
(72)【発明者】
【氏名】石神 裕二郎
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-145052(JP,A)
【文献】特開2017-119400(JP,A)
【文献】特開2008-307635(JP,A)
【文献】特開平10-203095(JP,A)
【文献】特開平07-304157(JP,A)
【文献】実開平04-135933(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0266795(US,A1)
【文献】独国実用新案第202007006247(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41F 16/00
B44C 1/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体を裏面側から支持する支持型と、
先端にクランプを有する多関節アームと、前記多関節アームを駆動するアーム駆動要素と、を有するロボットアームと、
前記ロボットアームの前記クランプに脱着可能に保持されているホットスタンプユニットと、を具備し、
前記ホットスタンプユニットは、
キャリアフィルムと前記キャリアフィルム上に形成されている意匠層とを有する転写フィルムが巻回された巻き出しロールと、
前記転写フィルムの前記キャリアフィルムが取り付けられた巻き取りロールと、
前記転写フィルムが前記巻き出しロールから巻き出され前記キャリアフィルムが前記巻き取りロールに巻き取られるよう、前記巻き出しロールおよび前記巻き取りロールを回転させるロール駆動要素と、
前記転写フィルムの前記意匠層を加熱する加熱要素と、
前記巻き出しロールと前記巻き取りロールとの間において前記転写フィルムの前記キャリアフィルム側に配置され、前記意匠層側に向けて前記転写フィルムを押圧する押圧転写要素と、を具備し、
前記基体の表面形状に沿って前記多関節アームの先端を位置変化させることで、前記ホットスタンプユニットを前記基体の表面形状に沿って位置変化させつつ、前記基体の表面に前記転写フィルムの前記意匠層を転写する、ホットスタンプ装置。
【請求項2】
前記押圧転写要素は、弾性体からなり前記転写フィルムに当接する押圧部を有する、請求項1に記載のホットスタンプ装置。
【請求項3】
請求項1に記載のホットスタンプ装置を用いて前記基体に前記転写フィルムの前記意匠層を転写するホットスタンプ方法であって、
前記基体として、その表面に、前記意匠層が転写される転写領域を複数有するものを用い、
前記押圧転写要素によって、各々の前記転写領域について個別に前記意匠層を転写する、ホットスタンプ方法。
【請求項4】
前記基体として、前記転写領域に湾曲面を含むものを用い、
前記ホットスタンプ装置の前記押圧転写要素は、弾性体からなり前記転写フィルムに当接する押圧部を有する、請求項3に記載のホットスタンプ方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写フィルムの意匠層を基体の表面に転写するためのホットスタンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基体の表面に意匠層を形成する技術の一種として、ホットスタンプと呼ばれる熱転写技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。ホットスタンプは、乾式印刷の一種であり、転写フィルムを加熱しつつ基体の表面に向けて加圧することで、当該転写フィルムの意匠層を基体に転写する方法である。
特許文献1には、基体(モール本体11)の表面(転写面11P)に転写フィルム(スタンプ箔50)の意匠層(黒色箔51)を転写する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-111045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に紹介されている従来のホットスタンプ装置においては、基体を支持するための支持型(固定治具61)と、意匠層を基体の表面に転写するための押圧型(スタンプ治具62)との二種の転写型が必要である。そして、当該二種の転写型の双方に、転写の対象となる基体専用の複雑な形状が要求される。
このため、特許文献1に紹介されているような従来のホットスタンプ装置においては転写型に要するコストが大きく、ホットスタンプに要するコストを低減し難い問題がある。また、ホットスタンプを施す基体が大型であれば、必要とされる転写型もまた大型となり、当該転写型に要するコストはさらに高騰する。
このため、ホットスタンプに要するコストを低減し得る新規なホットスタンプ装置が望まれている。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ホットスタンプに要するコストを低減し得る新規なホットスタンプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する本発明のホットスタンプ装置は、
基体を裏面側から支持する支持型と、
先端にクランプを有する多関節アームと、前記多関節アームを駆動するアーム駆動要素と、を有するロボットアームと、
前記ロボットアームの前記クランプに脱着可能に保持されているホットスタンプユニットと、を具備し、
前記ホットスタンプユニットは、
キャリアフィルムと前記キャリアフィルム上に形成されている意匠層とを有する転写フィルムが巻回された巻き出しロールと、
前記転写フィルムの前記キャリアフィルムが取り付けられた巻き取りロールと、
前記転写フィルムが前記巻き出しロールから巻き出され前記キャリアフィルムが前記巻き取りロールに巻き取られるよう、前記巻き出しロールおよび前記巻き取りロールを回転させるロール駆動要素と、
前記転写フィルムの前記意匠層を加熱する加熱要素と、
前記巻き出しロールと前記巻き取りロールとの間において前記転写フィルムの前記キャリアフィルム側に配置され、前記意匠層側に向けて前記転写フィルムを押圧する押圧転写要素と、を具備する、ホットスタンプ装置である。
【0007】
本発明のホットスタンプ装置は、ホットスタンプに要するコストを低減し得る新規なホットスタンプ装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のホットスタンプ装置を模式的に表す斜視図である。
図2】実施例1のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニットを模式的に表す説明図である。
図3】実施例1のホットスタンプ装置によりホットスタンプを施す基体を模式的に表す斜視図である。
図4】実施例1のホットスタンプ装置により基体にホットスタンプを施すことで得られた転写部材を模式的に表す斜視図である。
図5図4に示す転写部材を図中のA-A位置で切断した断面を模式的に表す説明図である。
図6】実施例2のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニットを模式的に表す説明図である。
図7】実施例2のホットスタンプ装置により基体にホットスタンプを施すことで得られた転写部材を模式的に表す斜視図である。
図8】本発明のホットスタンプ装置により得られる転写部材の他の例を表す説明図である。
図9】本発明のホットスタンプ装置により得られる転写部材の他の例を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のホットスタンプ装置を具体的に説明する。
なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x~y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施形態中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
【0010】
従来のホットスタンプ装置においては、基体の表面に転写フィルムを追従させて基体の表面に意匠層をむらなく転写すべく、転写型のうち押圧型の形状を基体表面に沿った形状にする必要があった。
これに対して、支持型、ロボットアームおよびホットスタンプユニットを具備する本発明のホットスタンプ装置では、基体表面に沿った形状の押圧型を要さない。
【0011】
つまり、本発明のホットスタンプ装置においては、ロボットアームのアーム駆動要素により多関節アームが駆動されると、当該多関節アームの先端に設けられたクランプが位置変化し、当該クランプに保持されたホットスタンプユニットもまた位置変化する。このため、基体の表面形状に沿って多関節アームの先端を位置変化させることで、ホットスタンプユニット自体を基体の表面形状に沿って位置変化させ、基体の表面にむらなく転写フィルムを押圧して意匠層を形成することが可能である。
【0012】
これにより、本発明のホットスタンプ装置によると、基体表面に沿った形状の押圧型が不要となり、ホットスタンプに要するコストを低減することが可能となる。
【0013】
また、多関節アームは複数の関節を有することにより、その先端を多様な方向に位置変化させ得る。したがって、ロボットアームの駆動プログラムを適宜変更し多関節アームの先端にあるホットスタンプユニットを様々なパターンで位置変化させることで、同一のホットスタンプユニットによって異なる表面形状を有する多種の基体にホットスタンプを施すことが可能である。つまり、本発明のホットスタンプ装置は、同一のホットスタンプユニットを多種の基体に兼用することができ、汎用性に優れる。
【0014】
ところで、基体の表面には、意匠層を転写する領域を複数設けることができる。基体の表面のうち意匠層を転写する領域を転写領域と称する。また、基体の表面のうち意匠層を転写しない領域を非転写領域と称する。
基体の表面に複数の転写領域を設ける場合、かつ、従来のように基体の表面に沿った形状の押圧型を用いてホットスタンプを行う場合には、上記の複数の転写領域に一度に意匠層を転写する必要がある。この場合、転写領域の間にある非転写領域の分まで転写フィルムが必要となるため、転写フィルムのロスが大きく、ホットスタンプに要するコストを低減するのがより一層困難である。
また、特に、転写領域が湾曲面を含む場合、当該湾曲面を含む複数の転写領域の各々に対して従来の押圧型により転写フィルムを均一な力で押圧するのは非常に困難であり、当該複数の転写領域に意匠層を隈無く転写することもまた非常に困難である。
【0015】
これに対して、本発明のホットスタンプ装置によると、転写領域の各々に対して個別に意匠層を転写することが可能であり、これにより、上記した転写フィルムのロスを抑制することが可能である。
【0016】
また、ホットスタンプユニットのうち転写フィルムに当接しこれを押圧する部分(押圧部と称する)を弾性体で構成することで、押圧部が弾性変形することで湾曲面を有する転写領域にも追従でき、転写領域の全体にわたって、転写フィルムの転写に十分な力を作用させ得る利点もある。
さらに、多関節アームによってホットスタンプユニットを転写領域に沿って3次元的に位置変化させることによっても、転写領域の全体にわたって、転写フィルムの転写に十分な力を作用させることが可能である。
転写領域の全体にわたって転写フィルムの転写に十分な力を作用させることができれば、意匠性に優れる製品、すなわち、基体にホットスタンプを施すことで得られた転写部材を容易に得ることが可能であり、かつ、製造ロスを低減できることによりホットスタンプによる製造コストを低減することが可能である。
【0017】
さらに、ホットスタンプユニットは、ロボットアームのクランプに脱着可能に保持され、交換可能である。ホットスタンプユニットを適宜交換することにより、本発明のホットスタンプ装置にはさらに優れた汎用性が付与され、さらに多様な大きさや形状の基体に対応することが可能である。
【0018】
以下、本発明のホットスタンプ装置を構成要素毎に説明する。
【0019】
本発明のホットスタンプ装置は、支持型、ロボットアームおよびホットスタンプユニットを具備する。
このうち支持型は、ホットスタンプの対象となる基体を裏面側から支持する部材であり、既述した従来の転写型における支持型と同様のものである。
【0020】
支持型の形状や大きさ、素材等は特に限定されない。支持型は、基体を安定して支持できればよく、基体毎に専用のものであっても良いし、形状の異なる複数の基体に兼用しても良い。なお、支持型には、後述するホットスタンプユニットの押圧転写要素により、5~10MPa程度の荷重が加わる。このため、当該荷重に対応して基体を安定して支持するためには、支持型の表面すなわち支持型のうち基体の裏面に対面する面は、支持型の裏面に応じた形状であるのが好ましい。
【0021】
ロボットアームは、多関節アームとアーム駆動要素とを有する。多関節アームは、2以上の関節すなわち回転軸を有するアームであり、その先端を3次元的に位置変化させ得る。一般に、六軸以上の多関節アームは人体と同様に動作することが可能とされている。本発明のホットスタンプ装置における多関節アームは、二軸以上であれば良く、その軸の数は必要とされる動作に応じて適宜設定すれば良い。多関節アームとしては、産業ロボット等に用いられる一般的なものを使用し得る。
【0022】
多関節アームは、その先端にホットスタンプユニットが脱着可能に保持されるクランプを有する。クランプは、例えば、ホットスタンプユニットを把持し得る構造を有しても良いし、ホットスタンプユニットと嵌合する嵌合部を有しても良い。これに限らず、クランプは、その他の様式でホットスタンプユニットを保持しても良い。
【0023】
アーム駆動要素は、多関節アームの先端を3次元的に位置変化させるべく、多関節アームを駆動し得るものであれば良く、産業ロボット等に用いられる一般的なものを使用すれば良い。
【0024】
本発明のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニットは、巻き出しロール、巻き取りロール、ロール駆動要素、加熱要素、および、押圧転写要素を有する。
このうち巻き出しロール、巻き取りロールおよびロール駆動要素は、キャリアフィルムと当該キャリアフィルム上に形成されている意匠層とを有する転写フィルムを、巻き出しかつ巻き取るための要素である。
【0025】
巻き出しロールには転写フィルムが巻回され、巻き取りロールには当該転写フィルムのキャリアフィルムが取り付けられる。巻き出しロールおよび巻き取りロールは、ロール駆動要素に駆動されて回転する。巻き出しロールが回転すると、当該巻き出しロールに巻回されていた転写フィルムが巻き出される。巻き取りロールが回転すると、転写フィルムのキャリアフィルムが巻き取りロールに巻き取られる。キャリアフィルム上に形成されている意匠層は、後述するように、キャリアフィルムから剥離して基体の表面に転写される。
【0026】
ロール駆動要素は、上記のように巻き出しロールおよび巻き取りロールを回転させ得るものであれば良い。このようなロール駆動要素としては、例えば、電動モータやプーリー等が好ましく用いられる。
ロール駆動要素は、巻き出しロールおよび巻き取りロールを直接的に回転させても良いし、間接的に回転させても良い。
【0027】
例えば、ロール駆動要素として、互いに同期して回転する二つの電動モータを用いても良い。当該二つの電動モータを、各々、巻き出しロールおよび巻き取りロールに直接取り付け、同期して回転させることで、巻き出しロールおよび巻き取りロールを同期して回転させることができる。また、例えばロール駆動要素を一つの電動モータで構成しても良い。この場合、巻き取りロールに直接電動モータすなわちロール駆動要素を取り付ければ、巻き取りロールに関しては当該ロール駆動要素によって直接的に駆動することができ、巻き出しロールについては当該ロール駆動要素によって間接的に駆動することができる。ロール駆動要素が巻き取りロールを回転させれば、転写フィルムを介して当該巻き取りロールに接続されている巻き出しロールもまた巻き取りロールに従動して回転する。
【0028】
加熱要素は、転写フィルムの意匠層を加熱する。加熱要素としては、意匠層を加熱することで当該意匠層の少なくとも一部を軟化させ得るものを用いれば良い。加熱要素の加熱様式や本発明のホットスタンプ装置における他の構成要素に対する加熱要素の位置は特に限定しない。但し、巻き出しロールから転写フィルムを支障なく巻き出すためには、巻き出しロールに巻回されている転写フィルムの意匠層に対する熱の影響は抑制するのが好ましい。このため、加熱要素は、巻き出しロールと巻き取りロールとの間の位置にある転写フィルムの意匠層を選択的に加熱するのが好ましい。このような加熱要素としては、ある程度の指向性を有するものを用いるのが好ましく、例えば、反射鏡により指向性を高めた赤外線ヒータやハロゲンヒータ等を好ましく使用できる。
【0029】
押圧転写要素は、巻き出しロールと巻き取りロールとの間において、転写フィルムのキャリアフィルム側に配置され、意匠層側に向けて転写フィルムを押圧する。
巻き出しロールと巻き取りロールとの間において、押圧転写要素に到達する前の時点では、転写フィルムのキャリアフィルム上には意匠層が形成されたままである。当該意匠層は、加熱要素によって加熱されて軟化することで、キャリアフィルムから剥離し易くなる。このような状態にある転写フィルムを、押圧転写要素によって、キャリアフィルム側から意匠層側に向けて押圧することで、意匠層にはキャリアフィルムから剥離する方向の力が加えられる。
このとき、ロボットアームが基体の表面に対面する位置にホットスタンプユニットを配置すれば、キャリアフィルムから剥離した意匠層は、基体の表面に押しつけられ、当該基体の表面に転写される。
【0030】
上記の如く動作する押圧転写要素は、ロボットアームにより押圧力を得るものであっても良いし、または、ロボットアームから独立した押圧力生成要素を有するものであっても良い。押圧力生成要素としては、例えば、バネやゴム等の弾性体や、ウォームギヤと組み合わせたサーボモータ等を好ましく使用できる。
【0031】
転写フィルムの損傷を避けつつ転写フィルムに十分な押圧力を付与するためには、押圧転写要素のうち転写フィルムを押圧する部分は、ゴム等の弾性体で構成するのが好ましい。既述したように、本明細書においては、当該転写フィルムに当接し当該転写フィルムを実質的に押圧する部分を、押圧部と称する。
押圧部を弾性体で構成することで、転写領域が湾曲面を有する場合にも押圧部が当該湾曲面に沿って変形することで、押圧領域の全体にわたって転写フィルムに十分な押圧力を付与し得る利点もある。
以下、具体例を挙げて本発明のホットスタンプ装置を説明する。
【0032】
(実施例1)
実施例1のホットスタンプ装置は、車両用のフロントグリルに金属色の意匠層を転写するための装置である。
実施例1のホットスタンプ装置を模式的に表す斜視図を図1に示す。実施例1のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニットを模式的に表す説明図を図2に示す。実施例1のホットスタンプ装置によりホットスタンプを施す基体を模式的に表す斜視図を図3に示す。実施例1のホットスタンプ装置により基体にホットスタンプを施すことで得られた転写部材を模式的に表す斜視図を図4に示す。図4に示す転写部材を図中のA-A位置で切断した断面を模式的に表す説明図を図5に示す。
以下、実施例1において上、下、左、右、前、後とは、図1に示す上、下、左、右、前、後を意味する。
【0033】
図1に示すように、実施例1のホットスタンプ装置1は、台座11、支持型12、ロボットアーム2、および、ホットスタンプユニット5を具備する。
支持型12およびロボットアーム2は台座11上に固定され、ホットスタンプユニット5はロボットアーム2に保持されている。
【0034】
支持型12は、金属製であり、後述する基体9の裏面形状に対応する形状を有する。支持型12は基体9を裏面9b側から支持するための部材である。
ロボットアーム2は、多関節アーム3、および、当該多関節アーム3に一体化されたアーム駆動要素4を有する。多関節アーム3は、第1軸31s、第2軸32s、第3軸33s、第4軸34sを有する4軸型である。多関節アーム3は、その他、第1アーム31a、第2アーム32a、第3アーム33a、第4アーム34a、アーム基部35およびクランプ36を有する。
【0035】
アーム基部35は上下に伸び、アーム基部35の下端部は台座11に固定されている。アーム基部35の上端部には第1軸31sが取り付けられている。第1軸31sには第1アーム31aの一端部が接続され、第1アーム31aは第1軸31sを中心として図1中のr1方向に回転運動可能である。第1アーム31aの他端部には第2軸32sが固定されている。第2軸32sには第2アーム32aの一端部が接続され、第2アーム32aは第2軸32sを中心として図1中のr2方向に回転運動可能である。第2アーム32aの他端部には第3軸33sが固定されている。第3軸33sには第3アーム33aの一端部が接続され、第3アーム33aは第3軸33sを中心として図1中のr3方向に回転運動可能である。さらに、第3アーム33aの他端部には第4軸34sが固定されている。第4軸34sには第4アーム34aの一端部が接続され、第4アーム34aは第4軸34sを中心として図1中のr4方向に回転運動可能である。第4アーム34aの他端部にはクランプ36が一体化されている。
【0036】
なお、第1軸31sおよび第2軸32sは略平行に延び、第3軸33sおよび第4軸34sは略平行に延びる。第1軸31sおよび第2軸32sと、第3軸33sおよび第4軸34sとは互いに略直交する方向に延びる。このため、r1方向およびr2方向は略同方向でありかつr3方向およびr4方向は略同方向であるものの、r1方向およびr2方向とr3方向およびr4方向とは異なる方向である。
【0037】
第1軸31s、第2軸32s、第3軸33s、第4軸34sには、各々、第1モータ41m、第2モータ42m、第3モータ43m、第4モータ44mが各々内蔵されている。第1モータ41m、第2モータ42m、第3モータ43mおよび第4モータ44mはサーボモータであり、これらは実施例1のホットスタンプ装置1におけるアーム駆動要素4を構成する。なお、アーム駆動要素4は図略の電源および図略の制御要素に接続されている。
【0038】
図略の制御要素からの信号を受けて、第1モータ41mは第1軸31sを回転させ、第2モータ42mは第2軸32sを回転させ、第3モータ43mは第3軸33sを回転させし、第4モータ44mは第4軸34sを回転させる。これにより、第4アーム34aの先端に設けられているクランプ36は、上下-前後-左右方向に3次元的に位置変化可能である。
クランプ36は、ホットスタンプユニット5と脱着可能に嵌合することで、ホットスタンプユニット5を脱着可能に保持する。
【0039】
図2に示すように、ホットスタンプユニット5は、ホットスタンプ基部50、巻き出しロール51、巻き取りロール52、ロール駆動要素53、加熱要素54、押圧転写要素6および二つの補助ロール部7を有する。
【0040】
ホットスタンプ基部50は、クランプ36に嵌合する嵌合部(図略)を有し、略箱状をなす。ホットスタンプ基部50は、その底壁50bをクランプ36に向け、クランプ36とは逆側に向けて開口する。
【0041】
ホットスタンプ基部50の外部には、巻き出しロール51、巻き取りロール52、およびロール駆動要素53が取り付けられている。
巻き出しロール51はホットスタンプ基部50の右側に、巻き取りロール52はホットスタンプ基部50の左側に配置されている。このうち巻き出しロール51には、転写フィルム8が巻回されている。転写フィルム8は、キャリアフィルム80と当該キャリアフィルム80上に形成されている意匠層81とを有し、キャリアフィルム80をホットスタンプ基部50およびクランプ36側(つまり図1中上側)に向け、意匠層81をホットスタンプ基部50およびクランプ36とは逆側(つまり図1および図2中の下側)に向けている。
【0042】
なお、転写フィルム8のうちキャリアフィルム80は、樹脂からなるベースフィルム(図略)と当該ベースフィルム上に形成されている剥離層(図略)とを有する。また、意匠層81は、剥離層上に形成されている金属箔81m(図5参照)と、当該金属箔81m上に形成され熱可塑性樹脂からなる接着層81a(図5参照)を有する。
【0043】
巻き取りロール52には、キャリアフィルム80が取り付けられている。ロール駆動要素53は電動モータであり、巻き取りロール52の回転軸に取り付けられている。巻き出しロール51および巻き取りロール52は軸方向を前後に向け、ロール駆動要素53に駆動されて同方向に回転する。巻き取りロール52にはキャリアフィルム80が巻き取られる。
【0044】
ホットスタンプ基部50の内部には、押圧転写要素6、加熱要素54、および2つの補助ロール部7が保持されている。具体的には、二つの補助ロール部7は、各々、コイルバネからなる補助付勢要素70と、当該補助付勢要素70を介してホットスタンプ基部50の底壁50bに取り付けられている補助脚部71と、円筒状をなし当該補助脚部71の先端に枢支されている補助ロール72とを有する。補助脚部71および補助ロール72は、補助付勢要素70によって、ホットスタンプ基部50とは逆側(図1および図2における下側)に付勢されている。
【0045】
押圧転写要素6は、二つの補助ロール部7の間に配置されている。押圧転写要素6は、コイルバネからなる押圧力生成要素60と、当該押圧力生成要素60を介してホットスタンプ基部50の底壁50bに取り付けられている押圧脚部61と、円筒状をなし当該押圧脚部61の先端に枢支されている押圧部62とを有する。押圧脚部61および押圧部62は、押圧力生成要素60によって、ホットスタンプ基部50とは逆側(図1および図2における下側)に付勢されている。押圧部62は、弾性体であるシリコンゴム製である。
【0046】
加熱要素54は、図略の反射鏡および図略の赤外線ヒータを有し、ホットスタンプ基部50の側壁50sに取り付けられている。加熱要素54は押圧転写要素6と巻き出しロール51との間の位置において、転写フィルム8を加熱する。なお、ホットスタンプ基部50は図略の断熱層を有する。このため、加熱要素54により生じた熱は、ホットスタンプ基部50により遮断され、巻き出しロール51にまでは伝導し難い。
【0047】
二つの補助ロール72および押圧部62は、巻き出しロール51および巻き取りロール52と同様に、軸方向を前後に向けている。また、二つの補助ロール72および押圧部62は、転写フィルム8のキャリアフィルム80に当接している。
【0048】
支持型12に支持されている基体9は、図3に示すように、上下方向に延びる二つの側壁9sと当該二つの側壁9sの上端を連結する頂壁9tとを有する立体形状を有する。基体9は、裏面9bを支持型12に支持され、表面9fを支持型12の上方および側方に露出する。基体9の表面9fのうち、実施例1のホットスタンプ装置1により転写フィルム8の意匠層81が転写される領域を転写領域9rと称し、当該意匠層81が転写されない領域を非転写領域9nと称する。
【0049】
基体9の頂壁9tは、左右方向に延びる凸部91と、左右方向に延びる凹部92とが前後方向に交互に配列した波板状をなす。凹部92は凸部91よりも下側に配置され、互いに隣り合う凹部92と凸部91とは立壁状の連結部93により連結されている。
実施例1のホットスタンプ装置1によりホットスタンプを施す基体9において、凸部91および当該凸部91に連続する連結部93の上側部分が上記した転写領域9rであり、凹部92および当該凹部92に連続する連結部93の下側部分が上記した非転写領域9nである。さらに、当該基体9においては、側壁9sの表面における一部の領域も転写領域9rであり、側壁の表面におけるその他の領域は非転写領域9nである。
【0050】
実施例1のホットスタンプ装置1の動作を以下に説明する。
先ず、多関節アーム3のクランプ36にホットスタンプユニット5を保持する。また、基体9の裏面9bを図1に示す支持型12に向けて、基体9を支持型12に支持させる。
そして、アーム駆動要素4を駆動して、図2に示すように、クランプ36に保持されたホットスタンプユニット5を基体9の表面9fに対面させる。
【0051】
次いで、ロボットアーム2を駆動し、多関節アーム3によりホットスタンプユニット5を左右に位置変化させる。このとき、ホットスタンプユニット5の押圧転写要素6における押圧部62が転写フィルム8をキャリアフィルム80側から意匠層81側に向けて押圧し、意匠層81を基体9の表面9fにおける転写領域9rに押圧する。
このとき転写フィルム8は加熱要素54により加熱され、意匠層81の接着層81aは軟化している。このため、押圧転写要素6の押圧部62に押圧された意匠層81は転写領域9rに転写される。具体的には、意匠層81の接着層81aが転写領域9rに接着され、金属箔81mが当該接着層81aの上に露出する。
押圧部62により転写フィルム8を基体9の転写領域9rに押圧しつつ、ロボットアーム2によりホットスタンプユニット5を左側から右側に向けて位置変化させることで、転写領域9rには左側から右側に向けて帯状に意匠層81が転写される(図4参照)。基体9の表面の転写領域9rの各々について、上記と同様に意匠層81を転写することで、転写領域9rに意匠層81が転写された転写部材95が得られる。
【0052】
実施例1のホットスタンプ装置1においては、多関節アーム3の先端に設けられているクランプ36および当該クランプ36に保持されるホットスタンプユニット5が、基体9の表面9fに沿って位置変化可能である。このため、実施例1のホットスタンプ装置1によると、基体9の表面9fに沿った形状の押圧型が不要となり、ホットスタンプに要するコストを低減することが可能となる。
【0053】
ところで、例えば、特許文献1に紹介されているような従来のホットスタンプ装置における押圧型(スタンプ治具)によると、転写領域が型締め方向(すなわち、押圧型と転写型とが近づく方向)に対して直交する方向に延びる場合には、転写領域に対して十分に大きな押圧力で転写フィルムを押圧し得る。しかし、転写領域が型締め方向に対して平行に近い方向に延びる場合には、十分な押圧力が得られず、意匠層の転写を精度良く行い難い場合がある。このため、特許文献1に紹介されているような従来のホットスタンプ装置では転写領域の設計に制約があり、転写領域の傾斜角度は、型締め方向と直交する方向に対して±20°程度の範囲内とするのが一般的であった。
【0054】
しかし実施例1のホットスタンプ装置1は、押圧型に替えて、上下-前後-左右方向に3次元的に位置変化可能なホットスタンプユニット5の押圧転写要素6を用いることで、転写領域9rの設計の自由度を大幅に向上させ得る。
【0055】
つまり、実施例1のホットスタンプ装置1によると、転写領域9rが単なる平面でなく、例えば図5に示すように転写領域9rを湾曲形状とする場合や、ある転写領域90rを他の転写領域91rに対して略直交する方向に設ける場合にも、多関節アーム3によってホットスタンプユニット5を転写領域9rに沿って位置変化させることが可能である。このため、当該転写領域9rの各部分について、略垂直方向に押圧力を付与することが可能である。これにより、実施例1のホットスタンプ装置1によると、転写フィルム8を転写領域9rに十分な力で押圧することができ、転写フィルム8の意匠層81を転写領域9rに信頼性高く転写することが可能である。
同様に、図5に示すように転写領域9rの一部97rを転写領域9rの他の部分96rに対して略直交する方向に設ける場合にも、転写領域9rへの意匠層81の転写を信頼性高く行うことが可能である。
【0056】
さらに、実施例1のホットスタンプ装置1における押圧部62は、基体9に比べて遙かに小さく、当該押圧部62は小回りがきく。このため、実施例1で用いた基体9のように、転写領域9rと非転写領域9nが交互に配列するような場合においても、転写領域9rだけを選択し、各々の転写領域9rに意匠層81を転写することが可能である。したがって、実施例1のホットスタンプ装置1によると、様々なパターンの転写領域9rに意匠層81を転写することが可能である。つまり、実施例1のホットスタンプ装置1は汎用性にも優れる。当該汎用性を考慮すると、押圧部62の外形寸法は、基体9の外形寸法よりも小さいのが好ましいといい得る。
【0057】
(実施例2)
実施例2のホットスタンプ装置は、ホットスタンプユニット以外は実施例1のホットスタンプ装置と概略同じである。以下、実施例1との相違点を中心として、実施例2のホットスタンプ装置を説明する。実施例2のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニットを模式的に表す説明図を図6に示す。実施例2のホットスタンプ装置により基体にホットスタンプを施すことで得られた転写部材を模式的に表す斜視図を図7に示す。本発明のホットスタンプ装置により得られる転写部材の他の例を表す説明図を図8および図9に示す。
【0058】
図6に示すように、実施例2のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5は、押圧転写要素6の押圧部62がパッド状であり、かつ、押圧転写要素6および加熱要素54が一体化されている点、および、押圧力生成要素60がウォームギヤと組み合わせたサーボモータで構成されている点において、実施例1のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5と大きく相違し、その余においては実施例1のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5と概略同じである。
【0059】
実施例2のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5における押圧部62は、パッド状をなすシリコンゴム製である。加熱要素54は、当該押圧部62の背面側に配置された電熱線54hを有する電熱ヒータである。
【0060】
実施例2のホットスタンプ装置によりホットスタンプを施す基体9は、図7に示すように、凸状をなす転写領域9rが非転写領域9nのなかに点々と配置された海島構造をなす。
【0061】
実施例2のホットスタンプ装置の動作を以下に説明する。
先ず、実施例1のホットスタンプ装置と同様に、多関節アーム3のクランプ36にホットスタンプユニット5を保持する。また、基体9を図略の支持型に支持させる。
そして、図略のアーム駆動要素を駆動して、クランプ36に保持されたホットスタンプユニット5を、基体9の表面9fにある転写領域9rに対面させる。
【0062】
次いで、図6に示す押圧力生成要素60を駆動して、押圧転写要素6を下方に位置変化させる。これにより、押圧転写要素6の押圧部62は転写フィルム8をキャリアフィルム80側から意匠層81側に向けて押圧し、意匠層81を基体9の表面9fにおける転写領域9rに押圧する。
ここで、押圧部62は加熱要素54により加熱されているため、当該押圧部62に押圧された転写フィルム8のもまた加熱要素54により間接的に加熱され、意匠層81の接着層81aは軟化する。このため、押圧部62に押圧された意匠層81は転写領域9rに転写される。
【0063】
押圧部62による転写が終了すると、ロボットアーム2によりホットスタンプユニット5を次の転写領域9rに対面する位置に位置変化させ、上記と同様に意匠層81を転写する。転写領域9rの各々について、上記と同様に意匠層81を転写することで、転写領域9rに意匠層81が転写された転写部材95が得られる。
【0064】
実施例2のホットスタンプ装置は、特に押圧転写要素6について実施例1のホットスタンプ装置と大きく相違する。しかし実施例2のホットスタンプ装置は、多関節アーム3の先端に設けられているクランプ36および当該クランプ36に保持されるホットスタンプユニット5が、基体9の表面9fに沿って位置変化可能である点において実施例1のホットスタンプ装置と同様である。したがって、実施例2のホットスタンプ装置によっても、基体9の表面に沿った形状の押圧型が不要となり、ホットスタンプに要するコストを低減することが可能となる。
また、実施例2のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5は、実施例1のホットスタンプ装置におけるホットスタンプユニット5と同様に、上下-前後-左右方向に3次元的に位置変化可能である。このため、実施例2のホットスタンプ装置によっても、湾曲面状の転写領域9rに意匠層81を信頼性高く転写することが可能である。
さらに、実施例2のホットスタンプ装置における押圧部62もまた、基体9に比べて遙かに小さく、小回りがきく。このため、実施例2のホットスタンプ装置もまた汎用性に優れる。
【0065】
本発明のホットスタンプ装置は、ホットスタンプユニット5の形状、特に押圧部62の形状を適宜変更することにより、様々な形状の基体9および転写領域9rに対応することが可能である。例えば、図8に示すように、基体9の表面9fにおける凸部91を非転写領域9nとし、凹部92を転写領域9rとする場合には、押圧部の形状を凹状の転写領域9rに対応する形状とすれば良い。また、例えば、図9に示すように、隣り合う大型凸部91bの間に配置されている小型凸部91sを転写領域9rとし、凹部92および大型凸部91bを非転写領域9nとする場合には、押圧部の形状を、大型凸部91bの間に入り込み得る程度に小型にすれば良い。
本発明のホットスタンプ装置によると、これらの転写領域9rに対しても、信頼性高く意匠層81を転写することが可能である。
【0066】
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。また、実施形態を含む本明細書に示した各構成要素は、それぞれ任意に抽出し組み合わせて実施できる。
【符号の説明】
【0067】
1:ホットスタンプ装置 12:支持型
2:ロボットアーム 3:多関節アーム
36:クランプ 4:アーム駆動要素
5:ホットスタンプユニット 51:巻き出しロール
52:巻き取りロール 53:ロール駆動要素
54:加熱要素 6:押圧転写要素
62:押圧部 8:転写フィルム
80:キャリアフィルム 81:意匠層
9:基体 9b:基体の裏面
9r:転写領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9