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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】計算装置、印刷制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 15/02 20060101AFI20221220BHJP
【FI】
G06F15/02 360Z
G06F15/02 320C
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021116240
(22)【出願日】2021-07-14
(62)【分割の表示】P 2016231355の分割
【原出願日】2016-11-29
(65)【公開番号】P2021166097
(43)【公開日】2021-10-14
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 博明
【審査官】三坂 敏夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-241285(JP,A)
【文献】特開昭55-147750(JP,A)
【文献】特開昭63-300384(JP,A)
【文献】特開平05-108574(JP,A)
【文献】特開平08-221660(JP,A)
【文献】特開昭52-059538(JP,A)
【文献】特開平07-014074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 15/02、15/04-15/14
G07G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置であって、
前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御手段を備える、
ことを特徴とする計算装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き前記所定の印刷操作が繰り返され場合に、再度印刷された前記第1計算式に続けて前記第1計算結果が再度印刷されるように、印刷制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の計算装置。
【請求項3】
入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置が実行する印刷制御方法であって、
前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御処理を含む、
ことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項4】
入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置のコンピュータを
前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御手段として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算装置、印刷制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検算を行ないその結果を印刷する機能を有する電子計算機において、入力された一連の演算式データと新たに入力された演算式データとの一致が検出された後に、前記一連の演算式データと演算結果とを検算終了マークと共に印刷することが考えられている。
【0003】
これによれば、前回の計算の際には印刷は行われず、前回と今回の全てのデータの一致が確認された後に印刷されるので、印刷紙を節約できる。また、演算結果と共に検算終了マークが印刷されるので、印刷された内容が検算を実施した結果であることを明確にできる(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平08-241285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
印刷機能を有する電子計算機は、例えば商店において、顧客が購入した各商品の価格とその合計の金額とを印刷し、印刷した記録紙を顧客や商店の控えとするのに利用される。
【0006】
このような従来の電子計算機において、例えば複数の数値データと加減乗除の演算データからなる計算データを入力した後に、合計を確定(表示/印刷指示)する操作を行なわずに、印刷の指示を行なうと、前記計算データが印刷されてもその合計が印刷されないので無駄な印刷になってしまう。
【0007】
特に、加算方式の電子計算機では、例えば「10[+]20[+]…」と一連の計算データを入力して行くと、[+]の入力毎に、そこまでの計算データの合計が「10」「30」…と表示される。このためユーザは、合計を確定(表示/印刷指示)する操作(合計機能キー[*]の操作)を未だ行っていないにもかかわらず、前記合計「30」が表示されたのを見て印刷の指示を行なってしまうことがあり、ここでの印刷の指示により記録紙に印刷されるのは前記計算データ「10+20+」のみであり、計算結果データ(合計「30」)は印刷されず無駄な印刷になる。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、印刷の指示が行われた際に、確実に計算結果データも含めたデータを印刷することが可能になる計算装置、印刷制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る計算装置は、入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置であって、前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御手段を備える、ことを特徴とする。
また、本発明に係る印刷制御方法は、入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置が実行する印刷制御方法であって、前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御処理を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、入力された数値に対する演算種別を指定するための算術演算子を前記入力された数値の後に入力する後指定型で計算式を入力可能に構成されているとともに、前記後指定型での計算式の入力として数値の入力と算術演算子の入力とが順に繰り返される場合に、算術演算子が入力されたタイミングで当該算術演算子が入力された箇所までの計算式での計算結果が表示される計算装置のコンピュータを、前記後指定型での計算式の入力において算術演算子の入力に引き続き所定の印刷操作が繰り返された場合に、前記印刷操作の直前に入力された算術演算子までの第1計算式が前記第1計算式によって計算された第1計算結果に続けて再度印刷されるように、印刷制御する制御手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、印刷の指示が行われた際に、確実に計算結果データも含めたデータを印刷することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の計算装置の実施形態に係るプリンタ付き電卓10の外観構成を示す正面図。
図2】前記プリンタ付き電卓10の電子回路の構成を示すブロック図。
図3】前記プリンタ付き電卓10の計算データメモリ22cに保存された計算データの具体例を示す図。
図4】前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その1)を示すフローチャート。
図5】前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)を示すフローチャート。
図6】前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における合計機能キー[*]処理を示すフローチャート。
図7】前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における総合計機能キー[G*]処理を示すフローチャート。
図8】前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における合計/総合計追加印刷処理を示すフローチャート。
図9】前記計算データ印刷処理の第1実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図。
図10】前記計算データ印刷処理の第2実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図。
図11】前記計算データ印刷処理の第3実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の計算装置の実施形態に係るプリンタ付き電卓10の外観構成を示す正面図である。
【0014】
前記プリンタ付き電卓10は、計算専用の電卓10として構成する他、計算機能と印刷機能を有する(計算データ印刷処理プログラムが実装された)パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、タッチパネル式PDA(personal digital assistants)、電子ブック、携帯ゲーム機等として構成することができる。
【0015】
なお、前記電卓10のような物理的なキー(ボタン)が実装されていない計算装置は、前記電卓10のキーと同様なソフトウェアキーボードを表示し、このソフトウェアキーボードに対するキー操作に応じて計算処理を実行する。また、前記プリンタ付き電卓10のような印刷装置が実装されていない計算装置は、近距離無線通信等により外部の印刷装置と通信接続し、この印刷装置に印刷制御信号と印刷データを送信して印刷処理を実行する。
【0016】
本実施形態におけるプリンタ付き電卓10には、加減乗除等の通常の計算機能、表示機能、印刷機能の他、ユーザ操作に応じて入力された数値データと、「+」「-」「×」「÷」「=」の演算データと、合計(計算結果)データの計算結果を確定(表示/印刷指示)する合計機能(結果出力機能)「*」と、総合計の計算を確定(表示/印刷指示)する総合計機能「G*」との組み合わせからなる一連の計算データを保存する計算データ保存機能、この計算データ保存機能により保存された計算データを印刷する保存データ印刷機能等が備えられる。より詳細には、ユーザ操作に応じて入力された数値データと、ユーザ操作に応じて入力された合計メモリ22への加算機能データ「+」「-」「=」又は他の演算機能データ[×][÷]とを、計算データとして後述の計算データメモリ22cに保存していき、ユーザ操作に応じた合計機能(結果出力機能)「*」のキー操作を受け付けると、合計機能(結果出力機能)「*」データが、計算データメモリ22cに保存された計算データに対応付けて保存される。また、ユーザ操作に応じた総合計機能「G*」のキー操作を受け付けると、総合計機能「G*」データが、計算データメモリ22cに保存された計算データに対応付けて保存される。そして、保存データ印刷機能により計算データメモリ22cに保存された計算データが印刷され、さらに、計算データに対応付けて保存された合計機能(結果出力機能)「*」に対応付けられた計算データが合計された合計(計算結果)データが印刷され、合計機能(結果出力機能)「*」に応じて対応づけられた計算データ中の合計(計算結果)データを総合計した総合計データが印刷される。
【0017】
前記プリンタ付き電卓10は、机上に置いて操作し易い置き型の本体ケースの手前側にキー入力部11を備え、キー入力部11の奥側に表示部12、印刷部13を備えている。
【0018】
前記キー入力部11には、数値キー、演算キー、合計機能(結果出力機能)キー、総合計機能キー、印刷機能キー、その他の機能キーが設けられる。
【0019】
前記数値キーは、例えば[00][0]~[9]のそれぞれに対応する複数のキーを含む。前記演算キーは、例えば[+](加算)キー、[-](減算)キー、[×](乗算)キー、[÷](除算)キー、[=](イコール)キーのそれぞれに対応する複数のキーを含む。なお、本プリンタ付き電卓10(加算機方式電卓)では、数値データを入力して[+](加算)キーを操作する毎に、後述の合計メモリに数値データを加算して加算結果を表示し、数値データと[+]を印刷する。そして合計機能(結果出力機能)キー「*」を押すと、表示されている合計メモリの数値データを合計(計算結果)データとして印刷する。なお、数値データを入力して[-](減算)キーを操作すると、後述の合計メモリに数値データを減算して減算結果を表示し、数値データと[-]を印刷する。被演算数の数値データを入力後に[×](乗算)キー又は[÷](除算)キーを押すと、被演算数の数値データと[×]又は[÷]を印刷し、その後、演算数の数値データを入力後に[=]を押すと、数値データと[=]を印刷して、乗除算の結果を印刷して、その乗除算の結果を合計メモリの数値データに加算する(この場合加算結果は表示しない)。このように[-](減算)キーや[=]キーにも、合計メモリへの加減算を行うので、[+](加算)キーと同様に[-](減算)キーや[=]も加算機能キーに含めることができる。
【0020】
前記合計機能(結果出力機能)キーは、合計の計算を確定(表示/印刷指示)する[*](合計機能(結果出力機能))キー11c、総合計の計算を確定(表示/印刷指示)する[G*](総合計機能)キー11dを含む。
【0021】
前記印刷機能キーは、電源(プリントモード)スイッチ11a、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを含む。前記電源(プリントモード)スイッチ11aは、電源OFF、電源ON(プリントモードOFF)、電源ON(プリントモードON)を切り替える切替位置を有する。
【0022】
その他の機能キーには、例えばクリアオールキー([CA]キー11b)、クリアキー([C]キー)などが含まれる。
【0023】
前記表示部12は、セグメント型の蛍光管表示ユニット又はドットマトリクス型の液晶表示ユニットからなる。表示部12には、キー入力部11のキーに対する操作により入力された数値データや計算結果の数値データが表示される。また、表示部12の辺に沿って設けられた状態表示エリアには、設定中の動作モードや表示中の数値データの内容(合計“TOTAL”、総合計“GRAND TOTAL”)等、各種の状態を示す数字、文字、記号(シンボル)が表示される。
【0024】
前記印刷部13は、例えば熱転写式の印刷機構を備え、前記電源(プリントモード)スイッチ11aの操作に応じたプリントモードOFF/ONの設定状態と前記[REPRINT]キー11eの操作状態とに基づいて、入力された数値データと演算データからなる計算データ、前記計算データを計算した合計(計算結果)データや総合計データ等の計算結果データ等を記録紙Pに印刷して出力する。
【0025】
図2は、前記プリンタ付き電卓10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0026】
前記プリンタ付き電卓10の電子回路は、コンピュータであるCPU(プロセッサ)21を備えている。前記CPU21は、メモリ22に記憶される計算機制御プログラムに従い回路各部の動作を制御し、前記キー入力部11のユーザ操作に応じた各種の計算機能や計算データの印刷機能を実行する。
【0027】
前記CPU(プロセッサ)21には、前記キー入力部11、表示部12、印刷部13、メモリ22が接続される他に、メモリカード等の外部記録媒体23に記録されたデータを読み取る記録媒体読取部24、外部機器(30)との通信を行なう通信部25も接続される。
【0028】
前記計算機制御プログラムは、前記メモリ22に予め記憶されるか、外部記録媒体23から記録媒体読取部24により読み取られて前記メモリ22に記憶されるか、通信ネットワークN上のWebサーバ(プログラムサーバ)30から前記通信部25を介してダウンロードされ前記メモリ22に記憶される。
【0029】
前記計算機制御プログラムには、ユーザ操作に応じた各種の計算処理プログラムの他、前記計算処理プログラムに従い実行された計算処理の計算データを印刷するための計算データ印刷処理プログラム22aが含まれる。
【0030】
また、前記メモリ22には、PRINTモードメモリ22b、計算データメモリ22c、行番号メモリ22d、合計メモリ22e、総合計メモリ22fが確保される。
【0031】
前記PRINTモードメモリ22bには、前記電源(プリントモード)スイッチ11aが[ON]の位置に切替えられた状態でプリントモードOFFの設定データが記憶され、[PRINT]の位置に切替えられた状態でプリントモードONの設定データが記憶される。なお、プリントモードONの状態では、計算データの入力・合計・総合計が確定(表示/印刷指示)する毎に印刷が行われる。
【0032】
前記計算データメモリ22cには、ユーザ操作に応じて入力された一連の計算データが受け付けられて、順次増加される行番号に対応付けられたメモリエリアに保存される。
【0033】
図3は、前記プリンタ付き電卓10の計算データメモリ22cに保存された計算データの具体例を示す図である。図3(A1)(B1)は入力された計算データに対して[REPRINT]キー11eに従い合計機能(結果出力機能)[*]及びその合計(計算結果)データを自動追加した場合の具体例(第1実施形態)を示す図、図3(A2)(B2)は入力された計算データに対して[REPRINT]キー11eに従い総合計機能[G*]及びその総合計データを自動追加した場合の具体例(第2実施形態)を示す図、図3(A3)(B3)は入力された計算データに対して[REPRINT]キー11eに従い合計機能(結果出力機能)[*]及びその合計(計算結果)データと総合計機能[G*]及びその総合計データとを自動追加した場合の具体例(第3実施形態)を示す図である。
【0034】
前記行番号メモリ22dには、前記数値データと演算データを含む一連の計算データを受け付けて保存する計算データ保存モード、前記[REPRINT]キー11eの操作に応じたリプリントモード(保存データ印刷モード)の各モードにおいて、前記計算データメモリ22cの処理対象とするメモリエリアの行番号のデータが記憶される。
【0035】
前記合計メモリ22eには、前記数値データと演算データ「+」「-」「×」「÷」「=」との組み合わせからなる計算データが入力された際に、前記演算データ「+」又は「-」又は「=」が入力される毎にその直前に入力された数値までの計算結果データを加算した合計(計算結果)データが記憶される。
【0036】
ここで、前記演算データ「+」「-」「=」については、その本来の演算機能以外に、前記合計メモリ22eに対しての計算結果データの加算指示データとしても機能するため、加算機能データとして定義する。
【0037】
なお、前記合計メモリ22eに記憶された合計(計算結果)データは、電源ON時の初期設定処理の際、又は前記[CA](クリアオール)キー11bが操作された際、又は前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された後の最初の数値データが入力された際にクリアされる。
【0038】
前記総合計メモリ22fには、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cの操作に従い合計機能(結果出力機能)「*」が入力される毎に前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データを加算した総合計データが記憶される。
【0039】
なお、前記総合計メモリ22fに記憶された総合計データは、電源ON時の初期設定処理の際、又は前記[CA](クリアオール)キー11bが操作された際にクリアされる。
【0040】
このように構成されたプリンタ付き電卓10は、前記CPU21が前記計算機制御プログラム(計算データ印刷処理プログラム22a含む)に記述された命令に従い回路各部の動作を制御し、ソフトウエアとハードウエアとが協働して動作することにより、以下の動作説明で述べるような、各種の計算機能や計算データの印刷機能を実現する。
【0041】
次に、前記構成のプリンタ付き電卓10の動作について説明する。
【0042】
図4図5は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その1,2)を示すフローチャートである。
【0043】
図6は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における合計機能キー[*]処理を示すフローチャートである。
【0044】
図7は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における総合計機能キー[G*]処理を示すフローチャートである。
【0045】
図8は、前記プリンタ付き電卓10の計算データ印刷処理(その2)における合計/総合計追加印刷処理を示すフローチャートである。
【0046】
(第1実施形態)
図9は、前記計算データ印刷処理の第1実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図である。
【0047】
前記プリンタ付き電卓10において、ユーザ操作に応じて電源ON(ここでは、電源(プリントモード)スイッチ11aを[PRINT](プリントモードON)の位置に切替え)されると、CPU21により、この電源ONに応じた初期設定の処理として、前記PRINTモードメモリ22bにプリントモード(ON)の設定データが記憶され、動作モードが計算データ保存モードに設定され、前記行番号メモリ22dに行番号“0”のデータが記憶される(ステップS1)。
【0048】
前記プリントモード(ON)の状態で、前記電源(プリントモード)スイッチ11aが[ON](プリントモードOFF)の位置に切替えられると(ステップS2(Yes))、前記プリントモード(ON)の設定データがプリントモード(OFF)の設定データに切り替えられる(ステップS3)。
【0049】
このように前記プリンタ付き電卓10では、前記電源(プリントモード)スイッチ11aにより、プリントモード(ON)での動作状態とするか、プリントモード(OFF)での動作状態とするかを切り替えて設定することができる。
【0050】
そして、図9(A1)に示すように、[CA]キー11bが操作されると(ステップS4(Yes))、前記行番号のデータが改めて“0”にクリアされ、また、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データと総合計メモリ22fの総合計データも“0”にクリアされる(ステップS5)。
【0051】
ここで、前記CPU21により、プリントモード(ON)の状態であると判断されると(ステップS6(Yes))、図9(B1)に示すように、前記プリントモード(ON)の状態での[CA](Clear All)キー11bの操作に応じた印刷であることを示す通常印刷開始マーク「・・0・・」が、前記印刷部13により記録紙Pに対して印刷される(ステップS7)。
【0052】
そして、図9(A2)に示すように、前記数値キーのユーザ操作に応じて、例えば商品価格である数値データ「50」が入力されると(ステップS8(Yes))、前記行番号のデータが(+1)されて“01”に更新され、前記入力された数値データ「50」が前記表示部12に表示される(ステップS9)。この際、前記行番号のデータが“0”であった場合には、前記計算データメモリ22cの内容をクリアしてから前記行番号が“01”に更新される。
【0053】
ここで、[+](加算)キーが操作されると(ステップS10(Yes))、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“01”に対応した前記計算データメモリ22c(図3(A1)参照)のメモリエリアに、前記表示された数値データ「50」と前記[+](加算)キーにより入力された演算データ「+」からなる計算データが保存される(ステップS11)。
【0054】
すると、前記計算データ「50+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータ(ここでは“50”)が表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“50”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データ(現在“0”)に加算され、合計(計算結果)データ“50”として記憶される(ステップS12)。
【0055】
そして、前記プリントモード(ON)の状態であると判断されると(ステップS13(Yes))、図9(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cの現在の行番号“01”に対応して保存された数値データ“50”と演算データ「+」が、前記記録紙Pに対して印刷される(ステップS14)。
【0056】
この後、図9(A3)に示すように、次の商品価格である数値データ“48”が入力され[+]キーが操作されると、前記同様に、行番号メモリ22dに記憶されている行番号が(+1)されて“02”に更新され、前記入力された数値データ“48”と前記[+]キーに対応した演算データ「+」が、前記計算データメモリ22cの行番号“02”のメモリエリアに保存される(ステップS8~S11)。
【0057】
すると、前記計算データメモリ22cの計算データ「50+48+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータ(ここでは“98”)が表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“48”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データ(現在“50”)に加算され、合計(計算結果)データ“98”として記憶される(ステップS12)。
【0058】
そして、前記同様に、プリントモード(ON)の状態であると判断され(ステップS13(Yes))、図9(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cの現在の行番号“02”に対応して保存された数値データ“48”と演算データ「+」が、前記記録紙Pに対して印刷される(ステップS14)。
【0059】
さらに、図9(A4)に示すように、次の商品価格である数値データ“100”が入力され[+]キーが操作されると、前記同様に、行番号が(+1)されて“03”に更新され、前記入力された数値データ“100”と演算データ「+」が、前記計算データメモリ22cの行番号“03”のメモリエリアに保存される(ステップS8~S11)。
【0060】
すると、前記計算データメモリ22cの計算データ「50+48+100+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータ(ここでは“198”)が表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“100”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データ(現在“98”)に加算され、合計(計算結果)データ“198”として記憶される(ステップS12)。
【0061】
そして、前記同様に、プリントモード(ON)の状態であると判断され(ステップS13(Yes))、前記計算データメモリ22cの現在の行番号“03”に対応して保存された数値データ“100”と演算データ「+」が、前記記録紙Pに対して印刷される(ステップS14)。
【0062】
ここで、前記ユーザ操作に応じて入力された一連の計算データ「50+48+100+」を受け付けてその合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるために、図示はしないが、[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作されると(ステップS15(Yes))、図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行される(ステップSA)。
【0063】
前記合計機能(結果出力機能)キー[*]処理では、先ず、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“03”が(+1)されて“04”に更新される。そして、前記計算データメモリ22cの前記更新された行番号”04”のメモリエリアに、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cに対応した合計機能(結果出力機能)「*」と前記ステップS12に従い合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”とが保存される。また合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”を総合計メモリ22fに記憶されている総合計データに加算して総合計メモリ22fに保存(書き換えて保存)する(ステップA1)。
【0064】
そして、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“198”が表示部12に表示され(ステップA2)、前記プリントモード(ON)である場合は(ステップA3(Yes))、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」が記録紙Pに印刷される(ステップA4)。
【0065】
一方、前記図9(A4)で示したように、今回の計算の最後の商品価格である数値データ“100”と演算データ「+」が入力されると、表示部12には、それまでのユーザ操作に応じて入力された一連の計算データ「50+48+100+」を受け付けてそれに応じた計算結果(合計)のデータ「198」が表示されている。このためユーザが、前記合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるための[*](合計機能(結果出力機能))キー11cの操作を忘れて、前記計算結果(合計)「198」も含めた印刷の控えを得るために、図9(A5)に示すように、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを操作すると(ステップS18(Yes))、図8における合計/総合計追加印刷処理へ移行される(ステップSE)。
【0066】
前記合計/総合計追加印刷処理では、先ず、前記計算データメモリ22c(図3(A1)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+100+」の末尾が合計機能(結果出力機能)[*]であるか否かが判断される(言い換えると合計機能(結果出力機能)[*]が一連の計算データに対応付けて保存されているか否かが判断される)(ステップE1)。
【0067】
ここで、前記一連の計算データの末尾が合計機能(結果出力機能)[*]ではない(合計機能(結果出力機能)[*]が一連の計算データに対応付けて保存されていない)と判断されると(ステップE1(No))、前記一連の計算データの中に合計の確定(表示/印刷指示)(合計確定)が行われていない加算機能データ(「+」,「-」,「=」)があるか否かが判断される(ステップE2)。
【0068】
そして、前記計算データメモリ22c(図3(A1)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+100+」の中の各演算データ「+」…の何れもが合計確定(表示/印刷指示)されていない加算機能データであると判断されると(ステップE2(Yes))、前記図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行され、合計の確定(表示/印刷指示)が行われる(ステップSA)。
【0069】
すなわち、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“03”が(+1)されて“04”に更新され、図3(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cの前記行番号”04”のメモリエリアに、前記合計機能(結果出力機能)「*」と前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”とが保存される(ステップA1)。
【0070】
そして、図9(A5)に示すように、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“198”が表示部12に表示され(ステップA2)、前記プリントモード(ON)である場合は(ステップA3(Yes))、図9(B2)に示すように、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」が記録紙Pに印刷される(ステップA4)。
【0071】
この後、図8に示す合計/総合計追加印刷処理において、前記計算データメモリ22c(図3(B1)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+100+[*]198」の末尾が総合計機能(結果出力機能)[G*]であるか否か(言い換えると総合計機能(結果出力機能)[G*]が一連の計算データに対応付けて保存されているか)が判断され(ステップE3)、総合計機能[G*]ではない(総合計機能[G*]が一連の計算データに対応付けて保存されていない)と判断される(ステップE3(No))。
【0072】
すると、前記一連の計算データ「50+48+100+[*]198」に複数の合計機能[*]が含まれるか否かが判断され(ステップE4)、複数の合計機能(結果出力機能)[*]が含まれないと判断される(ステップE4(No))。
【0073】
すると、図5に示す計算データ印刷処理(その2)において、図9(B3)に示すように、前記[REPRINT]キー11eの操作に応じた一連の計算データの印刷であることを示す保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が記録紙Pに印刷される(ステップS19)。
【0074】
そして、前記計算データメモリ22c(図3(B1)参照)に保存(受付)されている一連の計算データが読み出され、図9(B3)に示すように、前記記録紙Pに「50+」「48+」「100+」「198*」として再印刷される(ステップS20)。
【0075】
なお、前述の説明では、前記合計/総合計追加印刷処理(図8参照)での合計機能(結果出力機能)キー[*]処理(ステップEA(図6))が終了した際、つまり、プリントモード(ON)の判断に従い、図9(B2)で示したように、合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」が記録紙Pに印刷された際、引き続き前記計算データ印刷処理(その2)(図5参照)でのステップS19,S20の処理に従い、図9(B3)で示したように、前記保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」と前記一連の計算データ「50+48+100+[*]198」が順次連続して印刷される構成とした。
【0076】
これに対し、前記合計/総合計追加印刷処理(図8参照)での合計機能(結果出力機能)キー[*]処理(ステップEA(図6))が終了した際に、プリントモード(ON)である場合(ステップS19a(Yes))、つまり前記図9(B1)(B2)で示したように、合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」を含む一連の計算データが記録紙Pに印刷された状態である場合には、前記ステップS19,S20による計算データの再印刷処理に直ぐに移行することなく、図9(A6)に示すように、前記記録紙Pの印刷済み部分のカット(切り離し)と前記[REPRINT]キー11eの再操作とをユーザに促す案内(“REPRINT”マークや“-P-”マークの点滅)を表示部12に表示させる(ステップS19b)。
【0077】
そして、前記プリントモード(ON)での計算データ印刷処理に従い前記記録紙Pに印刷された一連の計算データ「50+ 48+ 100+ 198*」の印刷済み部分を切り離した後に、図9(A7)に示すように、前記[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを再操作する(またはいずれかのキーを操作する)ことで(ステップS19c)、前記図9(B3)で示したように、前記保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」と前記一連の計算データ「50+ 48+ 100+ 198*」を前記記録紙Pに印刷させる(ステップS19,S20)構成としてもよい。
【0078】
これによれば、前記プリントモード(ON)の状態での計算データの入力に応じてその一連の計算データが順次印刷された記録紙Pの印刷済み部分を一旦切り離し、例えば顧客の控えとして顧客に渡した後に、前記一連の計算データを次の記録紙Pに再印刷して容易にユーザの控えとすることできる。
【0079】
したがって、前記構成のプリンタ付き電卓10の第1実施形態の計算データ印刷処理によれば、数値データと演算データからなる一連の計算データを入力し、入力される前記一連の計算データが順次計算データメモリ22cに保存される状態で、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eにより前記一連の計算データの印刷が指示されると、前記計算データメモリ22cに保存されている計算データの末尾に合計機能(結果出力機能)「*」が含まれていてその保存されている計算データの合計の確定(表示/印刷指示)が行われているか否かが判断される。そして、前記保存されている計算データの末尾に合計機能(結果出力機能)「*」が含まれてなく、前記保存されている計算データの合計の確定(表示/印刷指示)が行われていないと判断された場合は、前記計算データの末尾に前記合計機能(結果出力機能)「*」と合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データが追加で保存され、前記合計(計算結果)データも含む前記一連の計算データが記録紙Pに印刷される。
【0080】
これにより、ユーザが入力した一連の計算データの合計の確定(表示/印刷指示)をせずに、[REPRINT]キー11eを操作した場合でも、合計(計算結果)データを含む前記一連の計算データを記録紙Pに印刷させることでき、無駄な印刷になるのを未然に防止できる。
【0081】
(第2実施形態)
図10は、前記計算データ印刷処理の第2実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図である。
【0082】
この第2実施形態では、例えば顧客が購入した複数の商品区分毎に合計の金額を確認した後に総合計の金額を確認するような場合について説明する。
【0083】
先ず、前記第1実施形態と同様に、プリントモード(ON)の状態に設定されたプリンタ付き電卓10において、図10(A1)に示すように、[CA]キー11bを操作すると、図10(B1)に示すように、通常印刷開始マーク「・・0・・」が前記記録紙Pに対して印刷される(ステップS1~S7)。
【0084】
そして、図10(A2)~(A4)に示すように、例えば第1の商品区分(食料品)に含まれる3つの商品価格について、数値キーと演算キーのユーザ操作によりその数値データと演算データからなる計算データ「50+」「48+」「100+」が入力されると、前記第1実施形態と同様に、前記行番号メモリ22cに記憶される行番号のデータが“01”→”02”→“03”と更新されながら、図3(A2)に示すように、前記入力された計算データ「50+」「48+」「100+」が前記計算データメモリ22cに順次保存される(ステップS8~S11)。
【0085】
また、前記演算データ「+」(加算)が入力される毎に、入力された計算データ「50+」「48+」「100+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータが“50”→“98”→“198”として表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“50”“48”“100”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データに順次加算され、合計(計算結果)データ“50”→“98”→“198”となって記憶される(ステップS12)。
【0086】
そして、図10(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cに順次保存される数値データと演算データからなる計算データ「50+」「48+」「100+」が、前記記録紙Pに対して順次印刷される(ステップS13,S14)。
【0087】
ここで、前記ユーザ操作に応じて入力された例えば第1の商品区分(食料品)に対応した一連の計算データ「50+48+100+」の合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるため、図10(A5)に示すように、[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作されると(ステップS15(Yes))、前述したように、図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行される(ステップSA)。
【0088】
すると、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“03”が“04”に更新され、前記計算データメモリ22cの前記更新された行番号”04”のメモリエリアに、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cに対応した合計機能(結果出力機能)「*」と前記ステップS12に従い合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”とが保存される(ステップA1)。
【0089】
そして、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“198”が表示部12に表示され(ステップA2)、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」が前記記録紙Pに印刷される(ステップA3,A4)。
【0090】
ここで、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された際には、前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”が総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ(現在“0”)に加算され、総合計データ“198”として記憶される。
【0091】
続いて、図10(A6)~(A8)に示すように、例えば第2の商品区分(雑貨)に含まれる4つの商品価格(4つのうち3つは同価格)について、数値キーと演算キーのユーザ操作によりその数値データと演算データからなる計算データ「50+」「25×」「3=」が入力されると、前記行番号メモリ22cに記憶される行番号のデータが“05”→”06”→“07”と更新されながら、図3(A2)に示すように、前記入力された計算データ「50+」「25×」「3=」が前記計算データメモリ22cに順次保存される(ステップS8~S11)。
【0092】
前記演算データ「+」(加算)が入力された際には、入力された計算データ「50+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータが“50”として表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“50”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データに加算され、合計(計算結果)データ“50”として記憶される(ステップS12)。
【0093】
また、前記演算データ「×」(乗算)の後に演算データ「=」(イコール)が入力された際には、入力された乗算の計算データ「25×3=」に応じた計算が実行され、計算結果のデータ“75”が表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「=」(イコール)に応じて前記計算結果のデータ“75”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データに加算され、合計(計算結果)データ“125”として記憶される(ステップS12)。
【0094】
そして、図10(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cに順次保存される数値データと演算データからなる計算データ「50+」「25×」「3=」と、そのうちの乗算の計算データ「25×3=」に応じた計算結果のデータ「75」が、前記記録紙Pに印刷済みの第1の商品区分の計算データとその合計(計算結果)データ“198”に続けて順次印刷される(ステップS13,S14)。
【0095】
ここで、前記第1の商品区分(食品)の場合と同様に、前記第2の商品区分(雑貨)に対応した一連の計算データ「50+25×3=」の合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるため、図10(A9)に示すように、[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作されると(ステップS15(Yes))、図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行される(ステップSA)。
【0096】
すると、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“07”が“08”に更新され、前記計算データメモリ22cの前記更新された行番号”08”のメモリエリアに、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cに対応した合計機能(結果出力機能)「*」と前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“125”とが保存される(ステップA1)。
【0097】
そして、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“125”が表示部12に表示され(ステップA2)、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“125”と合計機能(結果出力機能)「*」が前記記録紙Pに印刷される(ステップA3,A4)。
【0098】
ここで、前記第2の商品区分(雑貨)の計算データについて前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された際には、前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“125”が前記総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ(現在“198”)に加算され、総合計データ“323”となって記憶される。
【0099】
ここで、前記ユーザ操作に応じて入力された第1と第2の商品区分を含む一連の計算データ「50+48+100+」「*」「50+25×3=」「*」の総合計を確定(表示/印刷指示)(総合計確定)させるために、図示はしないが、[G*](総合計機能)キー11dが操作されると(ステップS16(Yes))、前記計算データメモリ22c(図3(A2)参照)に保存されている前記一連の計算データに基づいて、前記[CA]キー11bの操作後に[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された状態であるか否か、つまり総合計の対象になる合計(計算結果)データが存在するか否か判断される(ステップS17)。
【0100】
そして、前記計算データメモリ22cに保存されている前記一連の計算データの中に、合計機能(結果出力機能)「*」が存在することで、前記[CA]キー11bの操作後に[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された状態であると判断されると(ステップS17(Yes))、図7における総合計機能キー[G*]処理に移行される(ステップSB)。
【0101】
前記総合計機能キー[G*]処理では、先ず、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“08”が(+1)されて“09”に更新される。そして、前記計算データメモリ22cの前記更新された行番号”09”のメモリエリアに、前記[G*](総合計機能)キー11dに対応した総合計機能「G*」と前記総合計メモリ22eに記憶されている総合計データ“323”とが保存される(ステップB1)。
【0102】
そして、前記総合計メモリ22eの総合計データ“323”が表示部12に表示され(ステップB2)、前記計算データメモリ22eに保存された総合計データ“323”と総合計機能「G*」が記録紙Pに印刷される(ステップB3,B4)。
【0103】
一方、前記図10(A1)~(A9)で示したように、前記第1の商品区分の合計と第2の商品区分の合計とを各々確定(表示/印刷指示)したまでの状態で、ユーザが、前記総合計を確定(表示/印刷指示)(総合計確定)させるための[G*](総合計機能)キー11dの操作を忘れて、前記総合計データ「323」も含めた印刷の控えを得るために、図10(A10)に示すように、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを操作すると(ステップS18(Yes))、図8における合計/総合計追加印刷処理へ移行される(ステップSE)。
【0104】
前記合計/総合計追加印刷処理では、先ず、前記計算データメモリ22c(図3(A2)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+100+」「*」「50+25×3=」「*」の末尾が合計機能(結果出力機能)[*]である(合計機能(結果出力機能)[*]が一連の計算データに対応付けて保存されている)と判断され(ステップE1(Yes))、またその末尾が総合計機能[G*]であるか否か判断される(総合計機能[G*]が一連の計算データに対応付けて保存されているか否か判断される)(ステップE3)。
【0105】
そして、前記一連の計算データの末尾が総合計機能[G*]ではない(総合計機能[G*]が一連の計算データに対応付けて保存されていない)と判断されると(ステップE3(No))、前記計算データに複数の合計機能(結果出力機能)[*]が含まれるか否か判断される(ステップE4)。
【0106】
ここで、前記一連の計算データ「50+48+100+」「*」「50+25×3=」「*」に複数(ここでは2つ)の合計機能(結果出力機能)[*]が含まれると判断されると(ステップE4(Yes))、前記図7における総合計機能キー[G*]処理に移行され、総合計の確定(表示/印刷指示)が行われる(ステップSB)。
【0107】
すなわち、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“08”が(+1)されて“09”に更新され、図3(B2)に示すように、前記計算データメモリ22cの前記行番号”09”のメモリエリアに、前記総合計機能「G*」と前記総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ“323”とが保存される(ステップB1)。
【0108】
そして、図10(A10)に示すように、前記総合計メモリ22fの総合計データ“323”が表示部12に表示され(ステップB2)、図10(B2)に示すように、前記計算データメモリ22eに保存された総合計データ“323”と総合計機能「G*」が記録紙Pに印刷される(ステップA4)。
【0109】
すると、図5に示す計算データ印刷処理(その2)において、図10(B3)に示すように、前記[REPRINT]キー11eの操作に応じた保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が記録紙Pに印刷される(ステップS19)。
【0110】
そして、前記計算データメモリ22c(図3(B2)参照)に保存(受付)されている一連の計算データが読み出され、図10(B3)に示すように、前記記録紙Pに「50+」「48+」「100+」「198*」「50+」「25×」「3=」「75」「125*」「323G*」として再印刷される(ステップS20)。
【0111】
なお、この第2実施形態での再印刷の場合も前記第1実施形態での再印刷の場合と同様に、前記合計/総合計追加印刷処理(図8参照)での総合計機能キー[G*]処理(ステップEB(図7))が終了した際に、プリントモード(ON)である場合(ステップS19a(Yes))、つまり前記図10(B1)(B2)で示したように、総合計データ“323”と総合計機能「G*」を含む一連の計算データが記録紙Pに印刷された状態である場合には、前記ステップS19,S20による計算データの再印刷処理に直ぐに移行することなく、図10(A11)に示すように、前記記録紙Pの印刷済み部分のカット(切り離し)と前記[REPRINT]キー11eの再操作(又はいずれかのキー操作)とをユーザに促す案内(“REPRINT”マークや“-P-”マークの点滅)を表示部12に表示させる(ステップS19b)。
【0112】
そして、前記プリントモード(ON)での計算データ印刷処理に従い前記記録紙Pに印刷された一連の計算データ「50+ 48+ … 198* 50+ 25× … 125* 323G*」の印刷済み部分を切り離した後に、図10(A12)に示すように、前記[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを再操作(又はいずれかのキーを操作)することで、又は一定時間後に自動的に(ステップS19c)、前記図10(B3)で示したように、前記保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」と前記一連の計算データ「50+ 48+ … 198* 50+ 25× … 125* 323G*」を前記記録紙Pに印刷させる(ステップS19,S20)構成としてもよい。
【0113】
したがって、前記構成のプリンタ付き電卓10の第2実施形態の計算データ印刷処理によれば、数値データと演算データからなる一連の計算データを、複数に区分した計算データ毎に合計を確定(表示/印刷指示)しながら入力し、入力される前記一連の計算データが前記合計確定(表示/印刷指示)のために入力される合計機能(結果出力機能)[*]も含んで順次計算データメモリ22cに保存される状態で、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eにより前記一連の計算データの印刷が指示されると、前記計算データメモリ22cに保存されている計算データに前記合計機能(結果出力機能)「*」が対応付けて保存されており、且つその計算データに複数の合計機能(結果出力機能)「*」が含まれているか否かが判断される。そして、前記保存されている計算データに前記合計機能(結果出力機能)「*」が対応付けて記憶されており且つその計算データに複数の合計機能(結果出力機能)「*」が含まれていると判断された場合は、前記計算データの末尾に前記総合計機能「G*」と総合計メモリ22fに記憶されている総合計データが追加で保存され、前記総合計データも含む前記一連の計算データが記録紙Pに印刷される。
【0114】
これにより、ユーザが入力した一連の計算データの総合計の確定(表示/印刷指示)をせずに、[REPRINT]キー11eを操作した場合でも、総合計データを含む前記一連の計算データを記録紙Pに印刷させることでき、無駄な印刷になるのを未然に防止できる。
【0115】
(第3実施形態)
図11は、前記計算データ印刷処理の第3実施形態のユーザ操作に応じた表示・印刷動作を示す図である。
【0116】
この第3実施形態では、前記第2実施形態と同様に、複数の商品区分毎に合計の金額を確定(表示/印刷指示)した後に総合計の金額を確定(表示/印刷指示)するような場合であって、計算データとして入力した最終の商品区分の合計の確定(表示/印刷指示)とその後の総合計の確定(表示/印刷指示)も忘れて前記[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを操作した場合について説明する。
【0117】
すなわち、図11(A1)~(A4)に示すように、[CA]キー11bを操作し、第1の商品区分に対応する数値データと演算データからなる一連の計算データを、「50+」「48+」「100+」と入力すると、前記第2実施形態と同様に、その一連の計算データが順次計算データメモリ22c(図3(A3)参照)に保存される(ステップS4~S11)。
【0118】
また、前記一連の計算データのうち前記演算データ「+」(加算)が入力される毎に、その直前の数値データまでの合計が計算され、計算結果のデータが“50”→“98”→“198”と表示部12に表示され(ステップS12)、更に、図11(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cに順次保存される数値データと演算データが、前記通常印刷開始マーク「・・0・・」に続けて「50+」「48+」「100+」と順次記録紙Pに印刷される(ステップS13,S14)。
【0119】
ここで、前記第2実施形態と同様に、ユーザ操作に応じて入力された前記第1の商品区分に対応した一連の計算データ「50+48+100+」の合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるため、図11(A5)に示すように、[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作されると(ステップS15(Yes))、前述したように、図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行される(ステップSA)。
【0120】
すると、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“03”が“04”に更新され、前記計算データメモリ22cの前記更新された行番号”04”のメモリエリアに、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cに対応した合計機能(結果出力機能)「*」と前記ステップS12に従い合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”とが保存される(ステップA1)。
【0121】
そして、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“198”が表示部12に表示され(ステップA2)、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“198”と合計機能(結果出力機能)「*」が前記記録紙Pに印刷される(ステップA3,A4)。
【0122】
ここで、前記[*](合計機能(結果出力機能))キー11cが操作された際には、前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“198”が総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ(現在“0”)に加算され、総合計データ“198”として記憶される。
【0123】
続いて、図11(A6)~(A8)に示すように、例えば第2の商品区分に含まれる3つの商品価格について、数値キーと演算キーのユーザ操作によりその数値データと演算データからなる計算データ「30+」「25+」「70+」が入力されると、前記行番号メモリ22cに記憶される行番号のデータが“05”→”06”→“07”と更新されながら、図3(A3)に示すように、前記入力された計算データ「30+」「25+」「70+」が前記計算データメモリ22cに順次保存される(ステップS8~S11)。
【0124】
前記演算データ「+」(加算)が入力される毎に、入力された計算データ「30+」「25+」「70+」に応じた計算が実行され、計算結果のデータが“30”→“55”→“125”として表示部12に表示される。また、前記入力された演算データ「+」(加算)に応じて前記入力された数値データ“30”“25”“70”が合計メモリ22eの合計(計算結果)データに加算され、合計(計算結果)データ“125”として記憶される(ステップS12)。
【0125】
そして、図11(B1)に示すように、前記計算データメモリ22cに順次保存される数値データと演算データからなる計算データ「30+」「25+」「70+」が、前記記録紙Pに印刷済みの第1の商品区分の計算データとその合計(計算結果)データ“198”に続けて順次印刷される(ステップS13,S14)。
【0126】
このように、前記図11(A1)~(A8)で示したように、前記第1の商品区分の合計を確定(表示/印刷指示)した後に前記第2の商品区分の計算データを入力したもののその合計を確定(表示/印刷指示)していない状態で、ユーザが、前記合計を確定(表示/印刷指示)(合計確定)させるための[*](合計機能(結果出力機能))キー11cのみならず、総合計を確定(表示/印刷指示)(総合計確定)させるための[G*](総合計機能)キー11dの操作をも忘れて、総合計も含めた印刷の控えを得るために、図11(A9)に示すように、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを操作する(ステップS18(Yes))。すると、図8における合計/総合計追加印刷処理へ移行される(ステップSE)。
【0127】
前記合計/総合計追加印刷処理では、先ず、前記計算データメモリ22c(図3(A3)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+…*198…25+70+」の末尾が合計機能(結果出力機能)[*]ではない(合計機能(結果出力機能)[*]が一連の計算データに対応付けて保存されていない)と判断され(ステップE1(No))、前記一連の計算データの中に合計の確定(表示/印刷指示)(合計確定)が行われていない加算機能データ(「+」,「-」,「=」)があるか否かが判断される(ステップE2)。
【0128】
そして、前記計算データメモリ22c(図3(A3)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+…[*]198…25+70+」の中で合計機能(結果出力機能)「*」以降の各演算データ「+」…の何れもが合計確定(表示/印刷指示)されていない加算機能データであると判断されると(ステップE2(Yes))、前記図6における合計機能(結果出力機能)キー[*]処理に移行され、前記同様に合計の確定(表示/印刷指示)が行われる(ステップSA)。
【0129】
すなわち、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“07”が(+1)されて“08”に更新され、図3(B3)に示すように、前記計算データメモリ22cの前記行番号”08”のメモリエリアに、前記合計機能(結果出力機能)「*」と前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“125”とが保存される(ステップA1)。
【0130】
そして、図11(A9)に示すように、前記合計メモリ22eの合計(計算結果)データ“125”が表示部12に表示され(ステップA2)、図11(B2)に示すように、前記計算データメモリ22eに保存された合計(計算結果)データ“125”と合計機能(結果出力機能)「*」が記録紙Pに印刷される(ステップA4)。
【0131】
ここで、前記第2の商品区分の計算データについて、前記計算データメモリ22cに前記合計機能(結果出力機能)「*」と合計(計算結果)データ“125”とが保存された際には、前記合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データ“125”が前記総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ(現在“198”)に加算され、総合計データ“323”となって記憶される。
【0132】
この後、図8に示す合計/総合計追加印刷処理において、前記計算データメモリ22c(図3(B3)参照)に保存(受付)されている一連の計算データ「50+48+…[*]198…25+70+[*]125」の末尾が総合計機能[G*]ではない(総合計機能[G*]が一連の計算データに対応付けて保存されていない)と判断され(ステップE3(No))、また、前記一連の計算データ「50+48+…[*]198…25+70+[*]125」に複数(ここでは2つ)の合計機能(結果出力機能)[*]が含まれると判断される(ステップE4(Yes))。
【0133】
すると、前記図7における総合計機能キー[G*]処理に移行され、総合計の確定(表示/印刷指示)が行われる(ステップSB)。
【0134】
すなわち、前記第2実施形態と同様に、前記行番号メモリ22dに記憶されている現在の行番号“08”が(+1)されて“09”に更新され、図3(B3)に示すように、前記計算データメモリ22cの前記行番号”09”のメモリエリアに、前記総合計機能「G*」と前記総合計メモリ22fに記憶されている総合計データ“323”とが保存される(ステップB1)。
【0135】
そして、図11(A12)に示すように、前記総合計メモリ22fの総合計データ“323”が表示部12に表示され(ステップB2)、図11(B2)に示すように、前記計算データメモリ22eに保存された総合計データ“323”と総合計機能「G*」が記録紙Pに印刷される(ステップA4)。
【0136】
すると、図5に示す計算データ印刷処理(その2)において、図11(B3)に示すように、前記[REPRINT]キー11eの操作に応じた保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」が記録紙Pに印刷される(ステップS19)。
【0137】
そして、前記計算データメモリ22c(図3(B3)参照)に保存(受付)されている一連の計算データが読み出され、図11(B3)に示すように、前記記録紙Pに「50+」「48+」…「198*」「30+」「25+」…「125*」「323G*」として再印刷される(ステップS20)。
【0138】
なお、この第3実施形態での再印刷の場合も前記第1,第2実施形態での再印刷の場合と同様に、前記合計/総合計追加印刷処理(図8参照)での総合計機能キー[G*]処理(ステップEB(図7))が終了した際に、プリントモード(ON)である場合(ステップS19a(Yes))、つまり前記図11(B1)(B2)で示したように、総合計データ“323”と総合計機能「G*」を含む一連の計算データが記録紙Pに印刷された状態である場合には、前記ステップS19,S20による計算データの再印刷処理に直ぐに移行することなく、図11(A11)に示すように、前記記録紙Pの印刷済み部分のカット(切り離し)と前記[REPRINT]キー11eの再操作とをユーザに促す案内(“REPRINT”マークや“-P-”マークの点滅)を表示部12に表示させる(ステップS19b)。
【0139】
そして、前記プリントモード(ON)での計算データ印刷処理に従い前記記録紙Pに印刷された一連の計算データ「50+ 48+ … 198* 30+ 25+ … 125* 323G*」の印刷済み部分を切り離した後に、図11(A12)に示すように、前記[REPRINT](保存データ印刷)キー11eを再操作することで(又はいずれかのキーを操作することで)、又は一定時間後に自動的に(ステップS19c)、前記図11(B3)で示したように、前記保存データ印刷開始マーク「・・・・0・・・・」と前記一連の計算データ「50+ 48+ … 198* 30+ 25+ … 125* 323G*」を前記記録紙Pに印刷させる(ステップS19,S20)構成としてもよい。
【0140】
したがって、前記構成のプリンタ付き電卓10の第3実施形態の計算データ印刷処理によれば、数値データと演算データからなる一連の計算データを、複数に区分した計算データ毎に合計を確定(表示/印刷指示)しながら入力し、入力される前記計算データが前記合計確定(表示/印刷指示)のために入力される合計機能(結果出力機能)[*]も含んで順次計算データメモリ22cに保存される状態で、[REPRINT](保存データ印刷)キー11eにより前記計算データの印刷が指示される。すると、前記計算データメモリ22cに保存されている計算データに対応付けて前記合計機能(結果出力機能)「*」が記憶されており、且つその計算データに複数の合計機能(結果出力機能)「*」が含まれるか否か判断される。
【0141】
そして先ず、前記保存されている計算データに前記合計機能(結果出力機能)「*」が対応付けて保存されていないと判断されると、前記計算データの末尾に前記合計機能(結果出力機能)「*」と合計メモリ22eに記憶されている合計(計算結果)データが追加で対応付けて保存される。すると、前記計算データメモリ22cに保存されている計算データの末尾が前記合計機能(結果出力機能)「*」(対応付けて保存)であって且つその計算データに複数の合計機能(結果出力機能)「*」が含まれていると判断されるので、前記計算データの末尾に総合計機能「G*」と総合計メモリ22fに記憶されている総合計データが追加で対応付けて保存され、前記総合計データも含む前記一連の計算データが記録紙Pに印刷される。
【0142】
これにより、ユーザが入力した複数の区分を含む一連の計算データの最終の区分の合計と総合計の確定(表示/印刷指示)をせずに、[REPRINT]キー11eを操作した場合でも、最終の合計(計算結果)データと総合計データを含む計算データを記録紙Pに印刷させることでき、無駄な印刷になるのを未然に防止できる。
【0143】
なお、前記各実施形態において記載したプリンタ付き電卓10による各処理の手法、すなわち、図4図5のフローチャートに示す計算データ印刷処理、図6のフローチャートに示す前記計算データ印刷処理での合計機能(結果出力機能)[*]キー処理、図7のフローチャートに示す前記計算データ印刷処理での総合計機能[G*]キー処理、図8のフローチャートに示す前記計算データ印刷処理での合計/総合計追加印刷処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD-ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録装置の媒体に格納して配布することができる。そして、印刷機能を備えた電子式計算機のコンピュータ(CPU)は、この外部記録装置の媒体に記録されたプログラムを記憶装置に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した計算データ印刷機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0144】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記プログラムのデータを、印刷機能を備えた電子式計算機に取り込んで記憶装置に記憶させ、前述した計算データ印刷機能を実現することもできる。
【0145】
本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【0146】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0147】
[1]
ユーザ操作に応じて入力された数値データと、ユーザ操作に応じて入力された演算子と、を計算データとして受け付ける計算データ受付手段と、
前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データを計算した結果である計算結果データを出力するための結果出力機能のユーザ操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて結果出力機能を保存する結果出力機能保存手段と、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付ける印刷操作受付手段と、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されている場合は、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させ、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されてない場合にも、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させる保存データ印刷制御手段と、
を備えた計算装置。
【0148】
[2]
前記保存データ印刷制御手段は、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されてない場合に、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能を追加保存した後に、前記追加保存された前記結果出力機能に基づいて計算結果データを含む計算印刷データを印刷させる、
[1]に記載の計算装置。
【0149】
[3]
ユーザ操作に応じた総合計機能の操作を受け付ける総合計機能受付手段と、
前記計算結果データを複数合計した総合計データを出力するための総合計機能の操作が受け付けられると、前記受け付けられた計算データに対応付けて総合計機能を保存する総合計機能保存手段とを備え、
前記保存データ印刷制御手段は、前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記総合計機能が保存されている場合は、前記総合計データを含む計算印刷データを印刷させ、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記総合計機能が保存されてない場合にも、前記総合計データを含む計算印刷データを印刷させる、
[1]又は[2]に記載の計算装置。
【0150】
[4]
前記総合計機能保存手段は、前記総合計機能受付手段により総合計機能の操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて総合計機能を保存し、
前記保存データ印刷制御手段は、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記総合計機能が保存されてない場合に、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記総合計機能を追加保存した後に、前記追加保存された前記総合計機能に基づいて前記総合計データを含む計算印刷データを印刷させる、
[3]に記載の計算装置。
【0151】
[5]
前記計算データ受付手段により計算データが受け付けられる毎に、前記受け付けられた計算データを印刷させる計算データ印刷制御手段と、
前記結果出力機能の操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データを計算した結果である計算結果データを印刷させる計算結果データ印刷制御手段と、
を備え、
前記保存データ印刷制御手段は、前記結果出力機能のユーザ操作の受け付けに応じた前記結果出力機能が保存されてない場合に、前記追加保存された前記結果出力機能に基づく計算結果データを追加して印刷させる計算結果データ追加印刷制御手段を備える、
[2]又は[4]に記載の計算装置。
【0152】
[6]
前記保存データ印刷制御手段は、前記計算結果データ追加印刷制御手段により前記計算結果データを追加して印刷させた後に一時停止し、その後に前記追加保存された前記結果出力機能に基づく合計の計算結果データを含む計算印刷データを印刷させる一時停止手段を備える、
[5]に記載の計算装置。
【0153】
[7]
前記演算子は、加算、減算、計算実行の演算子を含む、
[1]乃至[6]の何れかに記載の計算装置。
【0154】
[8]
印刷機能を備えた計算装置の計算印刷方法であって、
ユーザ操作に応じて入力された数値データと、ユーザ操作に応じて入力された演算子と、を計算データとして受け付けること、
前記受け付けられた計算データを計算した結果である計算結果データを出力するための結果出力機能のユーザ操作が受け付けられると、前記受け付けられた計算データに対応付けて結果出力機能を保存すること、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付けること、
前記印刷の操作が受け付けられると、前記受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されている場合は、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させ、前記受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されてない場合にも、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させること、
からなる計算印刷方法。
【0155】
[9]
印刷機能を備えた計算装置のコンピュータを制御するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
ユーザ操作に応じて入力された数値データと、ユーザ操作に応じて入力された演算子と、を計算データとして受け付ける計算データ受付手段、
前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データを計算した結果である計算結果データを出力するための結果出力機能のユーザ操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて結果出力機能を保存する結果出力機能保存手段、
ユーザ操作に応じた印刷の操作を受け付ける印刷操作受付手段、
前記印刷操作受付手段により印刷の操作が受け付けられると、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されている場合は、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させ、前記計算データ受付手段により受け付けられた計算データに対応付けて前記結果出力機能が保存されてない場合にも、前記計算結果データを含む計算印刷データを印刷させる保存データ印刷制御手段、
として機能させるためのコンピュータ読み込み可能なプログラム。
【符号の説明】
【0156】
10 …プリンタ付き電卓
11 …キー入力部
11a…電源(プリントモード)キー
11b…[CA](クリアオール)キー
11c…[*](合計機能)キー
11d…[G*](総合計機能)キー
11e…[REPRINT](保存データ印刷)キー
12 …表示部
13 …印刷部
P …記録紙
21 …CPU
22 …メモリ
22a…計算データ印刷処理プログラム
22b…PRINTモードメモリ
22c…計算データメモリ
22d…行番号メモリ
22e…合計メモリ
22f…総合計メモリ
23 …外部記録媒体
24 …記録媒体読取部
25 …通信部
30 …Webサーバ
N …通信ネットワーク
図1
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