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  • 特許-配膳車を用いた給食方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】配膳車を用いた給食方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 39/02 20060101AFI20221220BHJP
   A47B 31/00 20060101ALI20221220BHJP
   A47B 31/02 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
A47J39/02
A47B31/00 H
A47B31/02 D
A47B31/02 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018220191
(22)【出願日】2018-11-26
(65)【公開番号】P2020081365
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】504288627
【氏名又は名称】株式会社井上製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121418
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 修
(72)【発明者】
【氏名】井上 茂
【審査官】松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-196240(JP,A)
【文献】特開2016-142472(JP,A)
【文献】特開2002-130931(JP,A)
【文献】特開2007-143962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 39/00-39/02
A47J 47/00-47/20
A47B 31/00
A47B 31/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイを多段に収容するトレイ収容室と、トレイ収容室内に水蒸気を供給する蒸気装置と、トレイ収容室内に冷気を供給する冷却装置を有する配膳車による給食方法であって、野菜、肉類等の加熱調理されていない食材および/または調理済みの食品を入れた食器を前記トレイ上に載置し、該トレイを前記トレイ収容室に多段に収容した後、該トレイ収容室内に前記蒸気装置から蒸気を導入して前記食材および/または前記食品を加熱する第一蒸気加熱ステップと、第一蒸気加熱ステップ後に前記冷却装置からトレイ収容室内に冷気を導入して前記食材および/または前記食品を冷蔵または冷凍する冷蔵冷凍ステップと、冷蔵冷凍ステップ後に前記蒸気装置からトレイ収容室内に再び水蒸気を導入して前記食材の加熱調理および/または前記食品の再加熱を行う第二蒸気加熱ステップを有する、配膳車による給食方法。
【請求項2】
第一蒸気加熱ステップでの温度範囲を50~110℃とすることを特徴とする、請求項1記載の配膳車による給食方法。
【請求項3】
第二蒸気加熱ステップでの温度範囲を90℃~250℃とすることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の配膳車による給食方法。
【請求項4】
第一蒸気加熱ステップの後の冷蔵冷凍ステップで急速冷却または急速冷凍を行うことを特徴とする、請求項1~請求項3のうちのいずれか一項記載の配膳車による給食方法。
【請求項5】
配膳車が、蒸気装置および冷却装置を有し且つ内部にカート収容室が設けられた配膳車本体と、前記カート収容室に収容され、且つ前記トレイ収容室を有する一または複数のカートとで構成されており、カート収容室内に収容されたカートのトレイ収容室に前記蒸気装置から水蒸気が導入され、前記冷却装置から冷気が導入されるようになされており、第二蒸気加熱ステップ後に前記カートを配膳車本体のカート収容室から出して、カートだけを配膳場所まで移動させることを特徴とする、請求項1~請求項4のうちのいずれか一項記載の配膳車による給食方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、病院や介護施設等において、患者や入所者等(以下、「喫食者」という)に食事を提供する際に使用される配膳車を用いた給食方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、病院や介護施設等では、配膳車を使用して食事を提供する場合、予め調理した主菜、副菜等の食品を所定の食器に入れてトレイに載置し、該トレイを配膳車のトレイ収容室内に多段に収容した後、配膳時刻に合わせて、前記各トレイ上の食品を配膳車の冷却装置を使って冷蔵保存しておき、配膳にあたって、温かい状態で食べる食品については、配膳車における電熱ヒータ等の加熱装置を使用して温めた後、各喫食者に対してトレイごと配膳される。
【0003】
また、配膳車を用いた他の食事提供方法としては、トレイに載せた所定の食器に調理済みの各食品を盛り付けて一人分の配膳盆を準備し、該配膳盆を配膳車内に所定数収容して最終的に喫食者に提供する配膳方法において、 前記トレイの所定位置に載せられた食器の各々を加熱する加熱手段と、前記トレイの各々に取り付けられ、喫食者ごとの食材、味付けおよび量を含む料理情報を記憶させた記憶媒体と、該記録媒体における前記料理情報を読み取る読取手段と、読み取った料理情報に付随する加熱開始時刻、加熱時間及び加熱温度に基づいて前記加熱手段を制御する制御手段とを有する配膳体に、喫食者ごとに準備した前記配膳盆を収容して、冷却保存を行い、予め設定された時刻に前記加熱手段を作動させて、最終的に配膳開始時刻に前記配膳体から再加熱済の前記配膳盆を取り出して喫食者各人に配膳する料理の配膳方法も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-309025号公報
【文献】特開2013-22327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した配膳車を用いた食事提供方法は、要するに、トレイに載置した所定の食器に、食品や食材を入れて、該トレイを配膳車内に収容した後、該配膳車内で単に冷蔵による食品や食材の保存と、配膳にあたっての加熱手段による前記食品等の加熱によって、食事を提供するものであった。
【0006】
しかしながら、前述した食事の提供においては、喫食者ごとのメニューやレシピに基づいて、各人の配膳盆等が用意されるものの、配膳車での食品や食材の変色や乾燥その他の品質の低下・劣化を有効に抑制することができなかった。そのため、配膳作業に前述したような手間と時間をかけたにもかかわらず、喫食者の十分な食事満足度を得難いという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、配膳車内における食品や食材の品質低下を確実に抑制して、喫食者の食事満足度を向上させることができる配膳車を用いた給食方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の本発明は、トレイを多段に収容するトレイ収容室と、トレイ収容室内に水蒸気を供給する蒸気装置と、トレイ収容室内に冷気を供給する冷却装置を有する配膳車による給食方法であって、野菜、肉類等の加熱調理されていない食材および/または調理済みの食品を入れた食器を前記トレイ上に載置し、該トレイを前記トレイ収容室に多段に収容した後、該トレイ収容室内に前記蒸気装置から蒸気を導入して前記食材および/または前記食品を加熱する第一蒸気加熱ステップと、第一蒸気加熱ステップ後に前記冷却装置からトレイ収容室内に冷気を導入して前記食材および/または前記食品を冷蔵または冷凍する冷蔵冷凍ステップと、冷蔵冷凍ステップ後に前記蒸気装置からトレイ収容室内に再び水蒸気を導入して前記食材の加熱調理および/または前記食品の再加熱を行う第二蒸気加熱ステップを有する。
【0009】
本発明において、「蒸気」とは飽和水蒸気や過熱水蒸気等の広い温度範囲の蒸気が含まれる。
【0010】
第一蒸気加熱ステップは、種々の目的で、後の第二蒸気加熱ステップの前段階として行われ、例えば、野菜の褐変現象等の品質劣化の防止や食材の乾燥や酵素活性防止、食材および食品の型崩れ防止(咀嚼機能低下した老人等用)、食品の熟成、冷却・冷凍耐性の向上、ブランチング効果および食感の向上等の目的で行うものであり、そして、これら目的に合わせて前記水蒸気の設定温度を適宜変更する。
【0011】
請求項2記載の本発明は、前記請求項1記載の配膳車による給食方法について、第一蒸気加熱ステップでの温度範囲を50~110℃とすることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の本発明は、前記請求項1または請求項2記載の配膳車による給食方法について、第二蒸気加熱ステップでの温度範囲を90℃~250℃とすることを特徴とする。
【0013】
すなわち、前記のような温度範囲とすることで、食品の再加熱から未調理の食材の加熱調理までを幅広く実施するのである。
【0014】
請求項4記載の本発明は、前記請求項1~請求項3のうちのいずれか一項記載の配膳車による給食方法について、第一蒸気加熱ステップの後の冷蔵冷凍ステップで急速冷却または急速冷凍を行うことを特徴とする。
【0015】
前記急速冷却では、約90~100℃程度の食材および/または食品を、菌が発生し易い60~20℃の温度帯を高速で通過して、前記食材および/または食品の芯温を10~3℃程度まで急速に低下させる。
【0016】
請求項5記載の本発明は、請求項1~請求項4のうちのいずれか一項記載の配膳車による給食方法について、配膳車が、蒸気装置および冷却装置を有し且つ内部にカート収容室が設けられた配膳車本体と、前記カート収容室に収容され、且つ前記トレイ収容室を有する一または複数のカートとで構成されており、カート収容室内に収容されたカートのトレイ収容室に前記蒸気装置から水蒸気が導入され、前記冷却装置から冷気が導入されるようになされており、第二蒸気加熱ステップ後に前記カートを配膳車本体のカート収容室から出して、カートだけを配膳場所まで移動させることを特徴とする。
【0017】
なお、前述した本発明に係る給食方法において、トレイの食器に入れられるものは、加熱調理されていない未調理の食材と既に調理済みの食品のいずれか、或いは両方が混在する場合もある。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1記載の配膳車による給食方法は、前述した通り、トレイを多段に収容するトレイ収容室と、トレイ収容室内に水蒸気を供給する蒸気装置と、トレイ収容室内に冷気を供給する冷却装置を有する配膳車による給食方法であって、野菜、肉類等の加熱調理されていない食材および/または調理済みの食品を入れた食器を前記トレイ上に載置し、該トレイを前記トレイ収容室に多段に収容した後、該トレイ収容室内に前記蒸気装置から水蒸気を導入して前記食材および/または上記食品を加熱する第一蒸気加熱ステップと、第一蒸気加熱ステップ後に前記冷却装置からトレイ室内に冷気を導入して前記食材および/または食品を冷蔵または冷凍する冷蔵冷凍ステップと、冷蔵冷凍ステップ後に前記蒸気装置からトレイ収容室内に再び水蒸気を導入して前記食材の加熱調理および/または前記食品の再加熱を行う第二蒸気加熱ステップを有する。そのため、本発明によれば、食材または食品を第一蒸気加熱ステップと第二蒸気加熱ステップの二段階の水蒸気による加熱よって、目的に応じた食材や食品の多様な調理や再加熱を可能とし、最終的により細かな対応の給食を効率的に行うことで、喫食者の食事満足度を向上させると共に、食中毒の防止等の給食の安全性をも高めることができる。
【0019】
また、第一蒸気加熱ステップでの温度範囲を50~110℃とする請求項2記載の本発明に係る給食方法によれば、所謂、ブランチングによる野菜等の食材の品質低下や形崩れ等を有効に防止することができ、且つ後の第二蒸気加熱ステップでの最終な加熱処理の前段加熱となり得るため、一回の蒸気加熱のような急激な加熱処理が回避され、その結果、各種食品や各種食材の品質や形態保持、或いは食感の向上を図ることが可能となる。
【0020】
第二蒸気加熱ステップでの温度範囲を90℃~250℃とする請求項3記載の本発明に係る給食方法によれば、食材については、完全な加熱調理が完了し、食品については、最終な適温での加温状態の食品提供が行え、目的に合わせた多様な給食が実行できる。
【0021】
第一蒸気加熱ステップの後の冷蔵冷凍ステップで急速冷却または急速冷凍を行うことを特徴とする請求項4記載の本発明に係る給食方法によれば、第一蒸気加熱ステップ後の食材や食品を急速に冷却または冷凍することで、前記第一蒸気加熱ステップ後の食品等の品質低下や菌の発生を有効に防止して次の第二蒸気加熱ステップへつなげることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る配膳車の正面図である。
図2】同配膳車における配膳車本体とカートを示す正面図である。
図3】配膳車本体におけるカート収容室の内部を示す正面図である。
図4】配膳車の内部構造を示す断面図である。
図5】同実施形態におけるカートの正面図である。
図6】本発明の給食方法の各ステップを示すフローチャートである。
図7】実施形態に係る給食方法における温度推移の一例の示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明するが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。また、「水蒸気」は、設定温度によって、飽和水蒸気であったり、未飽和の水蒸気であったり、或いは過熱水蒸気(過熱蒸気)の場合もある。
【0024】
先ず、図1図5に示すように、本発明の調理給食方法に使用する配膳車の構造について説明すると、配膳車1は、内部にカート収容室4が形成され、カート収容室4内に冷気を送入する冷却装置5および水蒸気を送入する蒸気装置6が設けられた配膳車本体2と、前記カート収容室4内に収容され、内部にトレイTが多段に配置されるトレイ収容室40を有するカート3とを有している。
【0025】
配膳車本体2のカート収容室4は、上下壁7・8と左右壁9・11と後壁12と前側に形成されたカート出入口部10を備え、カート出入口部10の両側縁には左右一対の本体扉13が取り付けられている。またカート収容室4の下壁8の外面四隅にはキャスター14と脚体30がそれぞれ取り付けられており、下壁8における左右壁9・11寄り部分にはカート3のキャスター16が進入するキャスター進入用開口部17が所定間隔をあけて形成されている。
【0026】
本実施形態に係るカート収容型配膳車1は、要するに、その配膳車本体2のカート収容室4内に、トレイTを多段に配置したカート3全体がそのまま収容され、カート出入口部10の本体扉13を閉めて、冷却装置5および蒸気装置6により、カート3内の各トレイT上に載せられた食器内の食品や食材を冷蔵したり、加熱したりするものである。
【0027】
カート3は、内部がトレイ収容室40となされたものであって、上下壁3a・3bと、左右壁3c・3dと、配膳車本体2の冷却装置5からの冷気および蒸気装置6からの水蒸気が流入する連通開口部3eと、トレイTが出し入れされるトレイ出入口部3fと、トレイ出入口部3fおよび連通開口部3eを開閉する左右一対のカート扉14A・14Bを備えている。
【0028】
図2に示すように、カート3内の幅中央部分には、前後方向に伸びる多数の仕切壁部材15が上下方向に列設され、上下に隣り合う仕切壁部材15間のトレイ通路にトレイTが差し込まれて該トレイTが各仕切壁部材15間に挟み止められる。
【0029】
なお、図中16は前記の通り、カート3の下壁3bの外面四隅に取り付けられたキャスターを示す。
【0030】
図3に示すように、配膳車本体2のカート収容室4の後壁12において、その左寄り部分には上下方向に多数の蒸気噴出口19が列設され、また最下部の蒸気噴出口19から内方には外形が円形の蒸気吸込口21が形成されており、また後壁12における蒸気吸込口21の上方には多数の冷気噴出口22Aと多数の冷気吸入口23Aとが上下方向にそれぞれ二列で列設され、更にそれらの右側にも多数の冷気噴出口22Bと多数の冷気吸入口23Bとが上下方向にそれぞれ列設されている。
【0031】
配膳車本体2のカート収容室4の後壁12は、二枚の扉52A・52Bによって構成されている。
【0032】
そして、図4に示すように、カート収容室4の後壁12の後側には、水蒸気や冷気が通る個別のダクト27が設けられている。
【0033】
また、前記ダクト27内には、水蒸気を加熱するための加熱コイル(図示せず)が配置されており、これによって、水蒸気が過熱蒸気となる。
【0034】
図6に示すように、本発明に係る給食方法は、前述した実施形態の配膳車1を用いて後述するようなステップで給食を行うものである。
【0035】
すなわち、野菜、肉類等の加熱調理されていない食材および/または調理済みの食品を入れた食器を前記トレイT上に載置し、該トレイTを前記トレイ収容室40に多段に収容した後、該トレイ収容室40内に前記蒸気装置6から蒸気を導入して前記食材および/または前記食品を加熱する第一蒸気加熱ステップ(S6001)と、第一蒸気加熱ステップ(S6001)後に前記冷却装置5からトレイ室収容室40内に冷気を導入して前記食材および/または食品を冷蔵または冷凍する冷蔵冷凍ステップ(S6002)と、冷蔵冷凍ステップ(S6002)後に前記蒸気装置6からトレイ収容室40内に再び水蒸気を導入して前記食材の加熱調理および/または前記食品の再加熱を行う第二蒸気加熱ステップ(S6003)を有する。
【0036】
そして、前記第一蒸気加熱ステップ(S6001)では、温度範囲を50~110℃とし、前記第二蒸気加熱ステップ(S6003)では、温度範囲を90℃~250℃とする。
【0037】
また、図7に示すように、より詳細な温度設定の一例としては、例えば、給食のメニューに含まれている野菜等の食材について、予め冷凍状態のものを前記トレイT上の食器に入れて、前記第一蒸気加熱ステップ(S6001)でカート3のトレイ収容室40内の温度を100℃付近で約数分~10分程度維持することにより、野菜等が解凍され、該解凍時のドリップの流出が抑制され、野菜の鮮度が保持される。そして、冷蔵冷凍ステップ(S6002)では30分での急速冷却によって、前記100℃付近から菌が発生し易い60~20℃の温度帯を高速で通過して、前記食材および/または食品の芯温を10~3℃程度まで急速に温度低下させる。このような温度処理によって、野菜等が品質劣化することなく、鮮度が保持されたままの状態となる。
【0038】
なお、前記冷蔵冷凍ステップ(S6002)では、冷却温度および冷却時間によっては、食材や食品がチルド状態となったり、パーシャルフリージング状態となる場合もある。
【0039】
そして、最終的に第二蒸気加熱ステップ(S6003)で30~40分間で約100~200℃程度まで温度上昇させることで、カート3内のトレイ収容室40に配置されたトレイTの食器内の食材等を調理や再加熱するのである。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明に係る配膳車による給食方法は、前述した通り、所定温度および所定時間を適宜設定して第一蒸気加熱ステップ、冷却冷凍ステップおよび第二蒸気加熱ステップによって、食材や食品を喫食者のメニューに合わせて適切に調理・再加熱でき、その結果、喫食者の食事満足度を大幅に向上させ得るため、配膳車を使用する給食の分野において幅広い利用が期待できる。
【符号の説明】
【0041】
1 配膳車
2 配膳車本体
3 カート
4 カート収容室
5 冷却装置
6 蒸気装置
T トレイ
S6001 第一蒸気加熱ステップ
S6002 冷却冷凍ステップ
S6003 第二蒸気加熱ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7