(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】手動接続装置
(51)【国際特許分類】
F16L 37/36 20060101AFI20221220BHJP
F16L 37/23 20060101ALI20221220BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
F16L37/36
F16L37/23
H01R13/639 Z
(21)【出願番号】P 2019006898
(22)【出願日】2019-01-18
【審査請求日】2022-01-04
(31)【優先権主張番号】P 2018203267
(32)【優先日】2018-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391003989
【氏名又は名称】株式会社コスメック
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】土田 武司
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/104360(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/071072(WO,A1)
【文献】特開2017-026131(JP,A)
【文献】実開平2-80287(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0051161(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/36
F16L 37/23
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1継手(2)が取り付けられた第1基板(1)と、
前記第1継手(2)に着脱自在に接続される第2継手(6)、およびハンドル(7)が取り付けられた第2基板(5)と、
少なくとも前記第2継手(6)内に配置された連結機構(A)であって、前記第1継手(2)内に設けられた第1流路(2a、71)と前記第2継手(6)内に設けられた第2流路(6a、72)とを連結する連結機構(A)と、
を備える手動接続装置において、
前記第2基板(5)内に設けられた流体供給路(31)であって、前記連結機構(A)を動作させる操作流体が流れる流体供給路(31)と、
前記第2基板(5)内に設けられた流体給排路(32)であって、前記流体供給路(31)からの前記操作流体を前記連結機構(A)に給排する流体給排路(32)と、
前記第2基板(5)に設けられた操作弁機構(B)であって、前記流体供給路(31)と前記流体給排路(32)との間を開閉する操作弁機構(B)と、
を備え、
前記操作弁機構(B)は、
前記第2基板(5)内に保密状に固定された筒状の操作弁ケース(33)と、
前記操作弁ケース(33)内に軸心方向に移動可能で保密状に挿入された操作弁部材(35)と、
前記操作弁ケース(33)内に配置された操作弁用付勢手段(41)であって、前記第2基板(5)に対して前記操作弁部材(35)を付勢する操作弁用付勢手段(41)と、
を有し、
前記ハンドル(7)は、外周面から突出する係合部(44、64)を有し、
前記ハンドル(7)のグリップ部(45a、61a)とは反対側の先端部を前記第1基板(1)に設けられた受け部材(3)に押し込む操作により、前記操作弁部材(35)を前記係合部(44、64)が前記操作弁用付勢手段(41)の付勢力に抗して前記第2基板(5)に向けて後退させることで、前記操作弁機構(B)が閉状態から開状態となって前記操作流体が前記連結機構(A)に供給され、これにより、前記第1流路(2a、71)と前記第2流路(6a、72)とが前記連結機構(A)により連結される、
手動接続装置。
【請求項2】
請求項1の手動接続装置において、
前記ハンドル(7)は、
端部に前記グリップ部(45a)を有するハンドルロッド(45)であって、中途部からハンドルロッド先端部(45b)にかけて筒孔(46)が形成されたハンドルロッド(45)と、
前記筒孔(46)内に軸心方向に移動可能に挿入されたロッド部材(47)と、
前記ハンドルロッド(45)の前記グリップ部(45a)と隣接する外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のトリガー部材(48)と、
前記ロッド部材(47)と前記トリガー部材(48)とを連結する前記係合部(44)であって、前記トリガー部材(48)の外周面から突出する前記係合部(44)と、
前記ハンドルロッド(45)内に配置されたロッド付勢手段(49)であって、前記ロッド部材(47)を先端側に付勢するロッド付勢手段(49)と、
を備え、
前記受け部材(3)は、前記ハンドルロッド先端部(45b)が押し込まれる受け部筒孔(55)を有し、
前記ハンドルロッド先端部(45b)を前記受け部筒孔(55)に押し込む操作により、前記ロッド付勢手段(49)の付勢力で、前記操作弁部材(35)を前記係合部(44)が前記操作弁用付勢手段(41)の付勢力に抗して前記第2基板(5)に向けて後退させる、
手動接続装置。
【請求項3】
請求項2の手動接続装置において、
前記ハンドルロッド(45)のロック機構(C)を備え、
前記ロック機構(C)は、
前記ハンドルロッド先端部(45b)の外周面に形成された横孔(50)と、
前記ロッド部材(47)の先端部の外周面に形成されたロッド側凹溝(47a)と、
前記横孔(50)に挿入される係合ボール(51)であって、前記ロッド側凹溝(47a)に嵌まり込む係合ボール(51)と、
前記ハンドルロッド先端部(45b)の外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のカバー部材(52)であって、径外方向への前記係合ボール(51)の移動を規制するカバー部材(52)と、
前記ハンドルロッド(45)の外周に配置されたカバー部材付勢手段(53)であって、前記カバー部材(52)を先端側に付勢するカバー部材付勢手段(53)と、
前記受け部筒孔(55)の内周面に形成された受け側凹溝(55a)であって、前記係合ボール(51)が嵌まり込む受け側凹溝(55a)と、
を有する、
手動接続装置。
【請求項4】
請求項1の手動接続装置において、
前記ハンドル(7)は、
端部に前記グリップ部(61a)を有するハンドルロッド(61)であって、中途部からハンドルロッド先端部(61b)にかけて筒孔(62)が形成されたハンドルロッド(61)と、
前記ハンドルロッド(61)の中途部の外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状部材(63)と、
前記筒状部材(63)の基端側の外周面から突出する前記係合部(64)と、
前記ハンドルロッド(61)の外周面側に配置された筒状部材付勢手段(65)であって、前記筒状部材(63)を先端側に付勢する筒状部材付勢手段(65)と、
を備え、
前記受け部材(3)は、前記ハンドルロッド先端部(61b)の前記筒孔(62)部分が押し込まれる凸状部(69)を有し、
前記筒孔(62)部分を前記凸状部(69)に押し込む操作により、前記筒状部材付勢手段(65)の付勢力で、前記操作弁部材(35)を前記係合部(64)が前記操作弁用付勢手段(41)の付勢力に抗して前記第2基板(5)に向けて後退させる、
手動接続装置。
【請求項5】
請求項4の手動接続装置において、
前記ハンドルロッド(61)のロック機構(C)を備え、
前記ロック機構(C)は、
前記ハンドルロッド(61)の外周面に形成された横孔(66)と、
前記筒状部材(63)の先端部の内周面に形成されたロッド側凹溝(63b)と、
前記横孔(66)に挿入される係合ボール(51)であって、前記ロッド側凹溝(63b)に嵌まり込む係合ボール(51)と、
前記ハンドルロッド(61)の前記筒孔(62)に軸心方向に移動可能に挿入された筒状の内挿部材(67)であって、径内方向への前記係合ボール(51)の移動を規制する内挿部材(67)と、
前記ハンドルロッド(61)の前記筒孔(62)に配置された内挿部材付勢手段(68)であって、前記内挿部材(67)を先端側に付勢する内挿部材付勢手段(68)と、
前記凸状部(69)の外周面に形成された受け側凹溝(69a)であって、前記係合ボール(51)が嵌まり込む受け側凹溝(69a)と、
を有する、
手動接続装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかの手動接続装置において、
前記係合部(44、64)がピン部材(44、64)である、
手動接続装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかの手動接続装置において、
前記操作弁部材(35)は、前記第2基板(5)から突出する突出部(37)を有し、
前記ハンドル(7)のグリップ部(45a、61a)とは反対側の先端部を前記受け部材(3)に押し込む操作により、前記操作弁部材(35)の前記突出部(37)を前記係合部(44、64)が前記操作弁用付勢手段(41)の付勢力に抗して前記第2基板(5)に向けて後退させる、
手動接続装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかの手動接続装置において、
前記操作弁部材(35)の外周面と前記操作弁ケース(33)に形成された挿入孔(34)との間であって、前記操作弁部材(35)の外周壁に軸心方向に所定の間隔をあけて装着された封止部材(38、39)間に、絞り路(90)が形成されている、
手動接続装置。
【請求項9】
請求項8の手動接続装置において、
前記流体供給路(31)と前記絞り路(90)とを連通させる第1通路(42)、および前記絞り路(90)と前記流体給排路(32)とを連通させる第2通路(43)が、前記操作弁ケース(33)に形成されており、
前記第2通路(43)は、第1分岐路(43a)と第2分岐路(43b)とを有する、
手動接続装置。
【請求項10】
第1継手(2)が取り付けられた第1基板(1)と、
前記第1継手(2)に着脱自在に接続される第2継手(6)、およびハンドル(7)が取り付けられた第2基板(5)と、
少なくとも前記第2継手(6)内に配置された連結機構(A)であって、前記第1継手(2)内に設けられた第1流路(2a、71)と前記第2継手(6)内に設けられた第2流路(6a、72)とを連結する連結機構(A)と、
を備える手動接続装置において、
前記第2基板(5)内または前記ハンドル(7)内に設けられた流体供給路(31)であって、前記連結機構(A)を動作させる操作流体が流れる流体供給路(31)と、
前記第2基板(5)内に設けられた流体給排路(32)であって、前記流体供給路(31)からの前記操作流体を前記連結機構(A)に給排する流体給排路(32)と、
を備え、
前記ハンドル(7)は、
端部に前記グリップ部(45a)を有するハンドルロッド(45)であって、中途部からハンドルロッド先端部(45b)にかけて筒孔(46)が形成されると共に、前記流体供給路(31)と前記筒孔(46)とを連通させる第1通路(82)および前記筒孔(46)と前記流体給排路(32)とを連通させる第2通路(83)が形成されたハンドルロッド(45)と、
前記筒孔(46)内に軸心方向に移動可能に挿入されたロッド部材(47)であって、前記第1通路(82)と前記第2通路(83)との間を開状態および閉状態とするための環状の閉じ面(87)を外周に有するロッド部材(47)と、
前記ハンドルロッド(45)の前記グリップ部(45a)と隣接する外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のトリガー部材(48)と、
前記ロッド部材(47)と前記トリガー部材(48)とを連結する連結部(88)と、
前記ハンドルロッド(45)内に配置されたロッド付勢手段(49)であって、前記ロッド部材(47)を先端側に付勢するロッド付勢手段(49)と、
を有し、
前記ハンドル(7)のグリップ部(45a)とは反対側の先端部を前記第1基板(1)に設けられた受け部材(3)に押し込む操作により、前記ロッド付勢手段(49)の付勢力で、前記ロッド部材(47)が前記ハンドルロッド(45)に対して相対的に先端側に移動することで、前記第1通路(82)と前記第2通路(83)との間が閉状態から開状態となって前記操作流体が前記連結機構(A)に供給され、これにより、前記第1流路(2a、71)と前記第2流路(6a、72)とが前記連結機構(A)により連結される、
手動接続装置。
【請求項11】
請求項10の手動接続装置において、
前記受け部材(3)は、前記ハンドルロッド先端部(45b)が押し込まれる受け部筒孔(55)を有し、
前記ハンドルロッド(45)のロック機構(C)を備え、
前記ロック機構(C)は、
前記ハンドルロッド先端部(45b)の外周面に形成された横孔(50)と、
前記ロッド部材(47)の先端部の外周面に形成されたロッド側凹溝(47a)と、
前記横孔(50)に挿入される係合ボール(51)であって、前記ロッド側凹溝(47a)に嵌まり込む係合ボール(51)と、
前記ハンドルロッド先端部(45b)の外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のカバー部材(52)であって、径外方向への前記係合ボール(51)の移動を規制するカバー部材(52)と、
前記ハンドルロッド(45)の外周に配置されたカバー部材付勢手段(53)であって、前記カバー部材(52)を先端側に付勢するカバー部材付勢手段(53)と、
前記受け部筒孔(55)の内周面に形成された受け側凹溝(55a)であって、前記係合ボール(51)が嵌まり込む受け側凹溝(55a)と、
を有する、
手動接続装置。
【請求項12】
請求項10または11の手動接続装置において、
前記連結部(88)がピン部材(88)である、
手動接続装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかの手動接続装置において、
前記第1継手(2)および前記第2継手(6)は、ガスまたは液体の流体が内部に流される一対の継手である、
手動接続装置。
【請求項14】
請求項1から12のいずれかの手動接続装置において、
前記第1継手(2)および前記第2継手(6)は、電気線を連結する一対の電気コネクタである、
手動接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一方の継手内に流路の連結機構を有する一対の継手同士を手動で接続する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、従来では、下記の特許文献1に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。
【0003】
特許文献1には、複数のプラグとソケットとを同時に接続することが可能な多連式の管継手が記載されている。この管継手は、複数のソケットが取り付けられた基板と、これらソケットに対応するプラグが取り付けられた基板とを備え、上記ソケット側の基板に、カムリング、操作レバー、ローラーホルダ、ボールホルダなどが設けられると共に、上記プラグ側の基板にガイドシャフトが設けられる。上記ソケットの内部には、その内部の流体通路を遮断および連通させるバルブが配置される。なお、このバルブは、バネの付勢力により常時は閉とされている。
【0004】
上記ソケットと上記プラグとを接続するには、まず、プラグ側の基板に固定された上記ガイドシャフトを、ソケット側の基板に設けられた上記ボールホルダ内に挿入する。次いで、A位置からB位置、B位置からC位置へと、操作レバーを順次回転させることで、プラグ側の基板をソケット側に移動させていく。すると、ソケット内にプラグが押し込まれていき、プラグが完全に押し込まれると上記バルブが開いてソケット内部の流路とプラグ内部の流路とが連通状態となる。これにより、ソケットとプラグとの接続が完了する。
【0005】
なお、本件出願人は、下記の特許文献2に記載のカップリング装置を過去に出願することで開示している。このカップリング装置は、第1継手と、この第1継手に接続される第2継手とを備え、第1継手は、第1ケーシング、第1ケーシング内に保密状に挿入された筒状の弁ケース、弁ケースを進出および後退させる駆動手段、および第1弁部材などを有し、第2継手は、第2ケーシング、第2ケーシング内に設けられた弁座部材、および第2弁部材などを有する。
【0006】
上記第1継手と上記第2継手とを接続するときは、第2継手の先端を第1継手の先端に当接させた後、第2継手内のロック室へ圧油を供給することで、上記弁ケースを圧油の力で第2継手側へ移動させる。これにより、第1継手内に設けられた第1給排路と第2継手内に設けられた第2給排路とが連通状態となり、第1継手と第2継手との接続が完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開平7-208673号公報
【文献】特開2017-26131号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1に記載の従来技術には次の問題がある。
特許文献1に記載の従来技術では、ソケットとプラグとを接続するのに、ボールホルダ内へのガイドシャフトの挿入操作、その後の操作レバーの回転操作、という操作対象および操作方向のいずれもが異なる2つの操作が必要である。
【0009】
上記特許文献2に記載の従来技術では、第1継手と第2継手とを接続するのに、第2継手の先端を第1継手の先端に当接させる操作、その後のロック室への圧油の供給操作という操作が必要であり、上記ロック室への圧油の供給操作は、カップリング装置とは別の場所に設けられた操作弁を操作することでなされる。すなわち、特許文献2に記載の従来技術においても、継手同士を接続するのに異なる2つの操作が必要である。
【0010】
本発明の目的は、少なくとも一方の継手内に流路の連結機構を有する一対の継手同士を1つの操作で接続することが可能な手動接続装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、第1の発明は、例えば、
図1から
図11に示すように、手動接続装置を次のように構成した。
【0012】
第1の発明の手動接続装置は、第1継手2が取り付けられた第1基板1と、前記第1継手2に着脱自在に接続される第2継手6、およびハンドル7が取り付けられた第2基板5と、少なくとも前記第2継手6内に配置された連結機構Aであって、前記第1継手2内に設けられた第1流路2a、71と前記第2継手6内に設けられた第2流路6a、72とを連結する連結機構Aと、を備える。この手動接続装置は、前記第2基板5内に設けられた流体供給路31であって、前記連結機構Aを動作させる操作流体が流れる流体供給路31と、前記第2基板5内に設けられた流体給排路32であって、前記流体供給路31からの前記操作流体を前記連結機構Aに給排する流体給排路32と、前記第2基板5に設けられた操作弁機構Bであって、前記流体供給路31と前記流体給排路32との間を開閉する操作弁機構Bと、を備える。前記操作弁機構Bは、前記第2基板5内に保密状に固定された筒状の操作弁ケース33と、前記操作弁ケース33内に軸心方向に移動可能で保密状に挿入された操作弁部材35と、前記操作弁ケース33内に配置された操作弁用付勢手段41であって、前記第2基板5に対して前記操作弁部材35を付勢する操作弁用付勢手段41と、を有し、前記ハンドル7は、外周面から突出する係合部44、64を有する。前記ハンドル7のグリップ部45a、61aとは反対側の先端部を前記第1基板1に設けられた受け部材3に押し込む操作により、前記操作弁部材35を前記係合部44、64が前記操作弁用付勢手段41の付勢力に抗して前記第2基板5に向けて後退させることで、前記操作弁機構Bが閉状態から開状態となって前記操作流体が前記連結機構Aに供給され、これにより、前記第1流路2a、71と前記第2流路6a、72とが前記連結機構Aにより連結される。
【0013】
第1の発明の手動接続装置は次の作用効果を奏する。
ハンドルの先端部を第1基板に設けられた受け部材に押し込むという1つの操作を作業者が行うことで、上記操作弁機構が閉状態から開状態となって操作流体が連結機構に供給され、これにより、第1流路と第2流路とが連結機構により連結されて第1継手と第2継手との接続が完了する。上記1つの操作が、連結機構への操作流体の供給操作を兼ねている。
【0014】
第1の発明の上記手動接続装置は、次の構成を備えることが好ましい。
前記ハンドル7は、端部に前記グリップ部45aを有するハンドルロッド45であって、中途部からハンドルロッド先端部45bにかけて筒孔46が形成されたハンドルロッド45と、前記筒孔46内に軸心方向に移動可能に挿入されたロッド部材47と、前記ハンドルロッド45の前記グリップ部45aと隣接する外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のトリガー部材48と、前記ロッド部材47と前記トリガー部材48とを連結する前記係合部44であって、前記トリガー部材48の外周面から突出する前記係合部44と、前記ハンドルロッド45内に配置されたロッド付勢手段49であって、前記ロッド部材47を先端側に付勢するロッド付勢手段49と、を備え、前記受け部材3は、前記ハンドルロッド先端部45bが押し込まれる受け部筒孔55を有する。前記ハンドルロッド先端部45bを前記受け部筒孔55に押し込む操作により、前記ロッド付勢手段49の付勢力で、前記操作弁部材3を前記係合部44が前記操作弁用付勢手段41の付勢力に抗して前記第2基板5に向けて後退させる。
【0015】
この構成によると、ロッド付勢手段の付勢力を利用して、操作弁部材を第2基板に向けて後退させることができる。
【0016】
第1の発明の上記手動接続装置は、次の構成を備えることが好ましい。
前記ハンドルロッド45のロック機構Cを備え、前記ロック機構Cは、前記ハンドルロッド先端部45bの外周面に形成された横孔50と、前記ロッド部材47の先端部の外周面に形成されたロッド側凹溝47aと、前記横孔50に挿入される係合ボール51であって、前記ロッド側凹溝47aに嵌まり込む係合ボール51と、前記ハンドルロッド先端部45bの外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のカバー部材52であって、径外方向への前記係合ボール51の移動を規制するカバー部材52と、前記ハンドルロッド45の外周に配置されたカバー部材付勢手段53であって、前記カバー部材52を先端側に付勢するカバー部材付勢手段53と、前記受け部筒孔55の内周面に形成された受け側凹溝55aであって、前記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝55aと、を有する。
【0017】
この構成によると、接続が完了した第1継手と第2継手とが分離することを防止できる。
【0018】
第1の発明の上記手動接続装置は、次の構成を備えることが好ましい。
前記ハンドル7は、端部に前記グリップ部61aを有するハンドルロッド61であって、中途部からハンドルロッド先端部61bにかけて筒孔62が形成されたハンドルロッド61と、前記ハンドルロッド61の中途部の外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状部材63と、前記筒状部材63の基端側の外周面から突出する前記係合部64と、前記ハンドルロッド61の外周面側に配置された筒状部材付勢手段65であって、前記筒状部材63を先端側に付勢する筒状部材付勢手段65と、を備え、前記受け部材3は、前記ハンドルロッド先端部61bの前記筒孔62部分が押し込まれる凸状部69を有する。前記筒孔62部分を前記凸状部69に押し込む操作により、前記筒状部材付勢手段65の付勢力で、前記操作弁部材35を前記係合部64が前記操作弁用付勢手段41の付勢力に抗して前記第2基板5に向けて後退させる。
【0019】
この構成によると、筒状部材付勢手段の付勢力を利用して、操作弁部材を第2基板に向けて後退させることができる。
【0020】
第1の発明の上記手動接続装置は、次の構成を備えることが好ましい。
前記ハンドルロッド61のロック機構Cを備え、前記ロック機構Cは、前記ハンドルロッド61の外周面に形成された横孔66と、前記筒状部材63の先端部の内周面に形成されたロッド側凹溝63bと、前記横孔66に挿入される係合ボール51であって、前記ロッド側凹溝63bに嵌まり込む係合ボール51と、前記ハンドルロッド61の前記筒孔62に軸心方向に移動可能に挿入された筒状の内挿部材67であって、径内方向への前記係合ボール51の移動を規制する内挿部材67と、前記ハンドルロッド61の前記筒孔62に配置された内挿部材付勢手段68であって、前記内挿部材67を先端側に付勢する内挿部材付勢手段68と、前記凸状部69の外周面に形成された受け側凹溝69aであって、前記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝69aと、を有する。
【0021】
この構成によると、接続が完了した第1継手と第2継手とが意図せず分離することを防止できる。
【0022】
第1の発明の上記手動接続装置において、前記係合部44、64がピン部材44、64であることが好ましい。
この構成によると、係合部を容易に形成することができる。
【0023】
第1の発明の上記手動接続装置において、前記操作弁部材35は、前記第2基板5から突出する突出部37を有し、前記ハンドル7のグリップ部45a、61aとは反対側の先端部を前記受け部材3に押し込む操作により、前記操作弁部材35の前記突出部37を前記係合部44、64が前記操作弁用付勢手段41の付勢力に抗して前記第2基板5に向けて後退させることが好ましい。
この構成によると、操作弁部材を後退動作させる上記係合部の構成を簡易なものとすることができる。
【0024】
第1の発明の上記手動接続装置において、例えば、
図17Aから
図17Cに示すように、前記操作弁部材35の外周面と前記操作弁ケース33に形成された挿入孔34との間であって、前記操作弁部材35の外周壁に軸心方向に所定の間隔をあけて装着された封止部材38、39間に、絞り路90が形成されていることが好ましい。
この構成によると、連結機構Aに流される操作流体の圧力によって第2基板が第1基板から離間することを抑制できる。
【0025】
第1の発明の上記手動接続装置において、例えば、
図17Aから
図17Cに示すように、前記流体供給路31と前記絞り路90とを連通させる第1通路42、および前記絞り路90と前記流体給排路32とを連通させる第2通路43が、前記操作弁ケース33に形成されており、前記第2通路43は、第1分岐路43aと第2分岐路43bとを有することが好ましい。
この構成によると、流体給排路内の残留流体によって第2基板が第1基板から勢いよく離間することを抑制できる。
【0026】
上記の目的を達成するため、第2の発明は、例えば、
図12から
図16に示すように、手動接続装置を次のように構成した。
【0027】
第2の発明の手動接続装置は、第1継手2が取り付けられた第1基板1と、前記第1継手2に着脱自在に接続される第2継手6、およびハンドル7が取り付けられた第2基板5と、少なくとも前記第2継手6内に配置された連結機構Aであって、前記第1継手2内に設けられた第1流路2a、71と前記第2継手6内に設けられた第2流路6a、72とを連結する連結機構Aと、を備える。この手動接続装置は、前記第2基板5内または前記ハンドル7内に設けられた流体供給路31であって、前記連結機構Aを動作させる操作流体が流れる流体供給路31と、前記第2基板5内に設けられた流体給排路32であって、前記流体供給路31からの前記操作流体を前記連結機構Aに給排する流体給排路32と、を備える。前記ハンドル7は、端部に前記グリップ部45aを有するハンドルロッド45であって、中途部からハンドルロッド先端部45bにかけて筒孔46が形成されると共に、前記流体供給路31と前記筒孔46とを連通させる第1通路82および前記筒孔46と前記流体給排路32とを連通させる第2通路83が形成されたハンドルロッド45と、前記筒孔46内に軸心方向に移動可能に挿入されたロッド部材47であって、前記第1通路82と前記第2通路83との間を開状態および閉状態とするための環状の閉じ面87を外周に有するロッド部材47と、前記ハンドルロッド45の前記グリップ部45aと隣接する外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のトリガー部材48と、前記ロッド部材47と前記トリガー部材48とを連結する連結部88と、前記ハンドルロッド45内に配置されたロッド付勢手段49であって、前記ロッド部材47を先端側に付勢するロッド付勢手段49と、を有する。前記ハンドル7のグリップ部45aとは反対側の先端部を前記第1基板1に設けられた受け部材3に押し込む操作により、前記ロッド付勢手段49の付勢力で、前記ロッド部材47が前記ハンドルロッド45に対して相対的に先端側に移動することで、前記第1通路82と前記第2通路83との間が閉状態から開状態となって前記操作流体が前記連結機構Aに供給され、これにより、前記第1流路2a、71と前記第2流路6a、72とが前記連結機構Aにより連結される。
【0028】
第2の発明の手動接続装置は次の作用効果を奏する。
ハンドルの先端部を第1基板に設けられた受け部材に押し込むという1つの操作を作業者が行うことで、上記第1通路と上記第2通路との間が閉状態から開状態となって操作流体が連結機構に供給され、これにより、第1流路と第2流路とが連結機構により連結されて第1継手と第2継手との接続が完了する。上記1つの操作が、連結機構への操作流体の供給操作を兼ねている。
【0029】
第2の発明の上記手動接続装置は、次の構成を備えることが好ましい。
前記受け部材3は、前記ハンドルロッド先端部45bが押し込まれる受け部筒孔55を有し、前記ハンドルロッド45のロック機構Cを備え、前記ロック機構Cは、前記ハンドルロッド先端部45bの外周面に形成された横孔50と、前記ロッド部材47の先端部の外周面に形成されたロッド側凹溝47aと、前記横孔50に挿入される係合ボール51であって、前記ロッド側凹溝47aに嵌まり込む係合ボール51と、前記ハンドルロッド先端部45bの外周面部分に軸心方向に移動可能に装着された筒状のカバー部材52であって、径外方向への前記係合ボール51の移動を規制するカバー部材52と、前記ハンドルロッド45の外周に配置されたカバー部材付勢手段53であって、前記カバー部材52を先端側に付勢するカバー部材付勢手段53と、前記受け部筒孔55の内周面に形成された受け側凹溝55aであって、前記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝55aと、を有する。
【0030】
この構成によると、接続が完了した第1継手と第2継手とが意図せず分離することを防止できる。
【0031】
第2の発明の上記手動接続装置において、前記連結部88がピン部材88であることが好ましい。
この構成によると、係合部を容易に形成することができる。
【0032】
第1および第2の発明の上記手動接続装置において、前記第1継手2および前記第2継手6は、例えば、ガスまたは液体の流体が内部に流される一対の継手である。
【0033】
また、第1および第2の発明の上記手動接続装置において、前記第1継手2および前記第2継手6は、例えば、電気線を連結する一対の電気コネクタである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によると、少なくとも一方の継手内に流路の連結機構を有する一対の継手同士を1つの操作で接続することが可能な手動接続装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態の手動接続装置を示し、ハンドルの先端部が第1基板に設けられた受け部材に押し込まれる直前の状態を示す部分断面図である。
【
図2】
図2は、上記手動接続装置において、ハンドルの押し込み操作により、ロック機構を構成するカバー部材の先端が、第1基板に設けられた受け部材の先端に当接したときの状態を示す部分断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す状態から、ハンドルロッド先端部がさらに押し込まれて、第1継手の先端に第2継手の先端が当接した状態を示す部分断面図である。
【
図4】
図4は、
図3に示す状態から、ロッド付勢手段としてのバネの付勢力で、係合部としてのピン部材が操作弁部材を第2基板に向けて後退させて、操作弁機構が開となった状態を示す部分断面図である。
【
図5】
図5は、
図4に示す状態において、第1継手内の第1流路と第2継手内の第2流路とが連結機構により連結された(連通された)状態を示す部分断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施形態の手動接続装置を示し、ハンドルの先端部が第1基板に設けられた受け部材の凸状部に押し込まれる直前の状態を示す部分断面図である。
【
図8】
図8は、上記手動接続装置において、ハンドルの押し込み操作により、ハンドルロッド先端部の筒孔部分が上記凸状部に押し込まれて、第1継手の先端に第2継手の先端が当接した状態を示す部分断面図である。
【
図9】
図9は、
図8に示す状態から、筒状部材付勢手段としてのバネの付勢力で、筒状部材が先端側に少し移動した状態を示す部分断面図である。
【
図10】
図10は、
図9に示す状態から、筒状部材付勢手段としてのバネの付勢力で、筒状部材が先端側にさらに移動して、操作弁機構が開となった状態を示す部分断面図である。
【
図11】
図11は、
図10に示す状態において、第1継手内の第1流路と第2継手内の第2流路とが連結機構により連結された(連通された)状態を示す部分断面図である。
【
図12】
図12は、本発明の第3実施形態の手動接続装置を示し、ハンドルの先端部が第1基板に設けられた受け部材に押し込まれる直前の状態を示す部分断面図である。
【
図13】
図13は、上記手動接続装置において、ハンドルの押し込み操作により、ロック機構を構成するカバー部材の先端が、第1基板に設けられた受け部材の先端に当接したときの状態を示す部分断面図である。
【
図14】
図14は、
図13に示す状態から、ハンドルロッド先端部がさらに押し込まれて、第1継手の先端に第2継手の先端が当接した状態を示す部分断面図である。
【
図15】
図15は、
図14に示す状態から、ロッド付勢手段としてのバネの付勢力で、ロッド部材がハンドルロッドに対して相対的に先端側に移動することで、ハンドルロッド内の第1通路と第2通路との間が開となった(連通した)状態を示す部分断面図である。
【
図16】
図16は、
図15に示す状態において、第1継手2側の第1端子台と第2継手側の第2端子台とが連結機構により連結された状態を示す部分断面図である。
【
図17】
図17Aから
図17Cは、本発明の第1実施形態の手動接続装置を構成する操作弁機構の変形例を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1から
図5は、本発明の第1実施形態を示す。この実施形態は、ガスまたは液体の流体が内部に流される一対の継手を接続する手動接続装置に本発明を適用した場合を例示してある。
図1から
図5によって本発明の第1実施形態の手動接続装置の構成を説明する。
【0037】
固定側の第1基板1に第1継手2、および受け部材3、4が取り付けられる。また、可動側の第2基板5に、上記第1継手2に着脱自在に接続される第2継手6、および上記受け部材3、4に先端部が押し込まれるハンドル7、8が取り付けられる。上記第1継手2内に第1流路2aが設けられると共に、上記第2継手6内に第2流路6aが設けられる。
【0038】
上記第1継手2の第1ケーシング9が第1基板1に保密状に固定される。この第1ケーシング9に装着孔10が形成され、この装着孔10の底壁に弁座部材11が先端側へ突設される。この弁座部材11の先端部に第1弁座12が周方向に形成される。上記装着孔10に筒状の第1弁部材13が封止部材13aを介して保密状で軸方向へ移動可能に挿入される。この第1弁部材13の先端部に第1弁面14が周方向に形成され、この第1弁面14が上記第1弁座12に後方から当接されている。また、上記装着孔10内にバネ15(第1弁部材付勢手段)が配置され、このバネ15が第1弁部材13の第1弁面14を弁座部材11の第1弁座12に向けて付勢している。また、第1弁部材13の先端に封止部材13bが装着される。
【0039】
上記第1流路2aは、第1弁座12と第1弁面14との間に形成される開弁隙間と、装着孔10と、この装着孔10の底壁に形成された連通孔16とによって構成される。
【0040】
上記第2継手6の第2ケーシング17が第2基板5に保密状に固定される。この第2ケーシング17は、外筒18と、この外筒18の内周孔の端部に螺合される内筒19とを有する。この内筒19は、外筒18に保密状に螺合される大径部19aと、この大径部19aの先端側に設けられた小径部19bとを有する。小径部19bと外筒18の内周孔との間に形成された隙間に弁ケース20の大径部20aが封止部材19cを介して保密状で軸心方向へ移動可能に挿入される。この大径部20aの先端側に小径部20bが突設される。
【0041】
上記の外筒18の内周孔と内筒19の外周部と弁ケース20の大径部20aとによってロック室21が区画形成される。このロック室21は、外筒18に形成された連通路58に接続されている。また、弁ケース20の大径部20aと、外筒18の内周孔の先端部に径内方向に向けて突設された突出部18aとの間にバネ22(リリース用付勢手段)が装着される。このバネ22が弁ケース20を内筒19の大径部19aに向けて付勢している。
【0042】
弁ケース20の先端部から突出部20cが径内方向へ突設される。この突出部20cの内周壁に第2弁座23が先端側へ向かうにつれて軸心に近づくように形成される。また、弁ケース20の小径部20bの内周孔にリング状の案内部材24が止め輪25によって固定される。この案内部材24の内周孔に第2弁部材26の小径部26aが軸心方向に移動可能に挿入される。この第2弁部材26の小径部26aの先端側に大径部26bが形成される。この大径部26bの外周壁が先端側へ向かうにつれて軸心に近づくように形成されると共に、この外周壁に封止部材が装着され、この封止部材の外周部に第2弁面27が形成される。
【0043】
上記案内部材24と第2弁部材26の大径部26bとの間にバネ28(第2弁部材付勢手段)が装着され、このバネ28が第2弁部材26を弁ケース20の突出部20cに向けて付勢している。
【0044】
上記第2流路6aは、内筒19の内周孔と、案内部材24に形成された連通孔29と、弁ケース20の内周孔と、第2弁座23と第2弁面27との間に形成される開弁隙間とによって構成される。
【0045】
ここで、上記の第2継手6内に配置された弁ケース20、バネ22、第2弁部材26、案内部材24、バネ28、およびロック室21、ならびに、上記の第1継手2内に配置された第1弁部材13、弁座部材11、およびバネ15で、第1継手2内の第1流路2aと第2継手6内の第2流路6aとを連結する連結機構Aを構成する。
【0046】
上記連結機構Aを動作させる操作流体としてのエア(圧縮エア)が供給される流体供給口30が第2基板5の壁面に設けられ、この流体供給口30から延びる流体供給路31が第2基板5内に設けられる。この流体供給路31からのエアを連結機構Aのロック室21に給排する流体給排路32が第2基板5内に設けられる。また、流体供給路31と流体給排路32との間を開閉する操作弁機構Bが第2基板5内に設けられる。この操作弁機構Bは次のように構成される。
【0047】
第2基板5内に筒状の操作弁ケース33が保密状に固定される。この操作弁ケース33に形成された挿入孔34に操作弁部材35が軸心方向に移動可能で保密状に挿入される。この操作弁部材35は、第2基板5内を軸心方向に移動する操作弁部材本体部36と、第2基板5から突出する突出部37とを有する。この操作弁部材本体部36の外周壁には軸心方向に所定の間隔をあけて2つの封止部材38、39が装着される。操作弁部材本体部36には筒孔40が形成されており、この筒孔40は、突出部37へ向けて大径孔40a、中径孔40b、小径孔40cをこの順で有する。操作弁ケース33内の第2基板5の内壁と、上記中径孔40bと小径孔40cとの境界部との間にバネ41(操作弁用付勢手段)が装着される。このバネ41が第2基板5から上記突出部37が突出する方向に操作弁部材35を第2基板5に対して付勢する。
【0048】
上記操作弁ケース33には第1通路42および第2通路43が形成されており、第1通路42は、流体供給路31と、操作弁部材本体部36と操作弁ケース33との間の隙間とを連通させる。第2通路43は、操作弁部材本体部36と操作弁ケース33との間の隙間と、流体給排路32とを連通させる。
【0049】
上記突出部37を第2基板5に向けて後退させる係合部材として機能するピン部材44が上記ハンドル7に設けられる。このハンドル7は次のように構成される。
【0050】
第2基板5の端部に形成された装着孔5aにハンドルロッド45が挿入されて固定される。このハンドルロッド45は端部にグリップ部45aを有すると共に、中途部からハンドルロッド先端部45bにかけて筒孔46が形成される。この筒孔46内にロッド部材47が軸心方向に移動可能に挿入される。また、上記ハンドルロッド45のグリップ部45aと隣接する外周面部分には、筒状のトリガー部材48が軸心方向に移動可能に装着される。このトリガー部材48は凹状の引っ掛け部48aを有する。上記ロッド部材47とトリガー部材48とが上記ピン部材44で連結され、このピン部材44はトリガー部材48の外周面から突出する。
【0051】
上記ハンドルロッド45内にバネ49(ロッド付勢手段)が配置され、このバネ49がロッド部材47を先端側に付勢する。なお、バネ49は、ピン部材44の側部に形成された切欠き面44aと、ハンドルロッド45の筒孔46の底部46aとの間に装着されている。そのため、バネ49はピン部材44を介してロッド部材47を先端側に付勢する。
【0052】
上記ハンドルロッド45の先端側にロック機構Cが設けられる。このロック機構Cは次のように構成される。
【0053】
ハンドルロッド先端部45bの外周面に横孔50が形成され、この横孔50に係合ボール51が挿入される。また、ロッド部材47の先端部の外周面にロッド側凹溝47aが形成され、上記係合ボール51はこのロッド側凹溝47aに嵌まり込む。径外方向への係合ボール51の移動を規制する筒状のカバー部材52が、ハンドルロッド先端部45bの外周面部分に軸心方向に移動可能に装着される。このカバー部材52の先端部に設けられた肉厚部52aとハンドルロッド45の外周に設けられた突起部45cとの間にバネ53(カバー部材付勢手段)が装着される。このバネ53がカバー部材52を先端側に付勢する。カバー部材52の基端側部分の内周に装着された止め輪54によりカバー部材52の抜け止めがなされている。
【0054】
また、上記ハンドルロッド先端部45bが押し込まれる受け部筒孔55を第1基板1に固定された受け部材3は有し、この受け部筒孔55の内周面に上記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝55aが形成される。
【0055】
なお、第2基板5のもう一方の端部に取り付けられたハンドル8は、トリガー部材48の外周面からピン部材が突出しない(ハンドル7を構成するピン部材44よりもピン部材が短い)構成とされ、その他の構成は上記ハンドル7の構成と同じである。ハンドル8側には誤接続防止ピン56が第2基板5に突設されており、この誤接続防止ピン56が嵌まり込むピン孔57が第1基板1に設けられている。また、受け部材4の構成は、受け部材3の構成と同じである。
【0056】
また、1組の継手(第1継手2および第2継手6)のみが、
図1等に図示されているが、手動接続装置を構成する第1基板1および第2基板5には、複数組の継手(第1継手2および第2継手6)が取り付けられ、操作弁機構Bから延びる流体給排路32は分岐等してそれぞれの継手に接続される(後述する第2実施形態についても同様)。
【0057】
上記構成の手動接続装置は次のように動作する。
前提として、第2基板5の流体供給口30にはホース(不図示)が接続され、図示を省略するエア供給源により流体供給口30には上記ホースを介してエア圧が作用している。
【0058】
作業者は、ハンドル7、8のグリップ部45aを把持し、ハンドル7、8の先端部(ハンドルロッド先端部45b)を、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4の受け部筒孔55に押し込んでいく。
【0059】
すると、
図2に示すように、まず、ロック機構Cを構成するカバー部材52の先端が、第1基板1に設けられた受け部材3、4の先端に当接する。この
図2に示す状態から、ハンドルロッド先端部45bが受け部筒孔55内にさらに押し込まれると、
図3に示すように、第1継手2の先端に第2継手6の先端が当接すると共に、バネ53が収縮してカバー部材52がハンドルロッド45に対して後退した状態となり、且つ受け部筒孔55内の受け側凹溝55aの内側部分に係合ボール51が到達する。これにより、係合ボール51は径外方向への移動が可能となる。
【0060】
係合ボール51の径外方向への移動が可能となると、
図4に示すように、バネ49の付勢力でロッド部材47が先端側に移動し、このロッド部材47に形成されたロッド側凹溝47aが係合ボール51を径外方向へ押し出す。その結果、係合ボール51は上記受け側凹溝55aに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8はロックされる。
【0061】
また、ロッド部材47が先端側に移動すると、操作弁部材35の突出部37をピン部材44がバネ41の付勢力に抗して第2基板5に向けて後退させる。すると、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、操作弁ケース33に形成された第2通路43よりも軸方向基端側に移動し、第1通路42と第2通路43とが連通する。これにより、操作弁機構Bが閉状態から開状態となって、流体供給口30からのエアが流体供給路31等を経て連結機構Aを構成する第2継手6内のロック室21に供給される。
【0062】
ロック室21にエアが供給されると、
図5に示すように、弁ケース20がバネ22の付勢力に抗して第1継手2側へ移動し、この弁ケース20が第1弁部材13をバネ15の付勢力に抗して後退させる。すると、第2弁部材26の第2弁面27が弁ケース20の第2弁座23から離間すると共に、第1弁部材13の第1弁面14が弁座部材11の第1弁座12から離間する。これにより、第1継手2内の第1流路2aと第2継手6内の第2流路6aとが連結(連通)されて、第1継手2と第2継手6との接続が完了する。
【0063】
なお、ハンドル7、8がロックした後(受け側凹溝55aに係合ボール51が嵌まり込んだ後)、操作弁機構Bが閉状態から開状態となるように、手動接続装置は構成されている。前記特許文献2に記載のカップリング装置では、第2継手の先端を第1継手の先端に当接させる操作の途中に、ロック室への圧油の供給操作を誤って行うと、その供給した圧油の勢いで一方のクランプパレットから他方のクランプパレットが勢いよく外れてしまう。上記手動接続装置は、ハンドル7、8がロックした後、操作弁機構Bが開状態となるので、このようなことは発生しない。
【0064】
第1継手2から第2継手6を分離するときは、作業者は、トリガー部材48の引っ掛け部48aに指をかけ、バネ49の付勢力に抗してトリガー部材48を手前に引く。
【0065】
すると、ピン部材44が手前に移動し、バネ41の付勢力で操作弁部材35も手前に移動する。その結果、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、軸方向において操作弁ケース33に形成された第1通路42と第2通路43との間に移動し、第1通路42と第2通路43との間が封止部材38により遮断される。これにより、操作弁機構Bが開状態から閉状態となって、上記ロック室21内のエアは、連通路58、流体給排路32、第2通路43、操作弁部材本体部36の筒孔40等を経て外部に排出される。
【0066】
ロック室21内のエアが排出されると、弁ケース20がバネ22の付勢力で第2継手6内へ後退し、弁ケース20が後退することで、第1弁部材13はバネ15の付勢力で進出方向に移動する。すると、第2弁部材26の第2弁面27と弁ケース20の第2弁座23とが当接すると共に、第1弁部材13の第1弁面14と弁座部材11の第1弁座12とが当接する。これにより、第1継手2内の第1流路2aと第2継手6内の第2流路6aとの間が遮断される。
【0067】
また、トリガー部材48が手前に引かれると、ピン部材44を介してロッド部材47が手前に移動し、係合ボール51の内側部分に、ロッド部材47に形成されたロッド側凹溝47aが到達する。これにより、係合ボール51は径内方向への移動が可能となる。そして、トリガー部材48と共にハンドルロッド45が手前に引かれると、上記受け側凹溝55aが係合ボール51を径内方向へ押し出し、係合ボール51は上記ロッド側凹溝47aに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8のロックが解除され、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4からハンドル7、8が抜け、第1継手2から第2継手6が分離される。
【0068】
図6は、
図1から
図5に示す第1実施形態の手動接続装置の変形例を示す。この変形例と第1実施形態との相違点は次のとおりである。
【0069】
エアの圧力上昇を検知するための流体検知路59が第2基板5内に設けられ、この流体検知路59は流体給排路32に接続される。第2基板5の壁面に上記流体検知路59に連通する圧力インジケータ60(圧力検知器)が取り付けられる。この構成によると、第2継手6内のロック室21にエアが供給されているか否か、およびそのエア圧が十分なものであるかを容易に確認することができる。なお、上記圧力インジケータ60は、公知の一般的な圧力検知器である。
【0070】
【0071】
本変形例の操作弁機構Bにおいては、操作弁ケース33に形成された第2通路43は、第1分岐路43aと第2分岐路43bという2本の通路で構成される。また、操作弁部材本体部36の外周面と操作弁ケース33の挿入孔34との間であって、封止部材38と封止部材39との間に形成される環状空間に、絞り路90が設けられる。なお、この絞り部90は、操作弁部材本体部36の外周面と操作弁ケース33の挿入孔34との間の狭い隙間として設けられるものである。
【0072】
図1から
図3に示すように、作業者がハンドル7、8のグリップ部45aを把持して、その先端部45bを第1基板1の受け部筒穴55に押し込み、ロック機構Cによって第1基板1と第2基板5とをロックした後に、本変形例に係る上記構成の操作弁機構Bは、次のように動作する。
【0073】
ピン部材44が操作弁部材35の突出部37をバネ41の付勢力に抗して第2基板5に向けて後退させると、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、第2通路43の第1分岐路43aに対面して当該第1分岐路43aの開口部を封止する位置(
図17A)から左方へ(軸方向基端側)に移動し、第1通路42と第2通路43の第1分岐路43aとが絞り路90を介して連通される。これにより、操作弁機構Bが閉状態から開状態となって、流体供給口30からのエアが流体供給路31、絞り路90等を経て連結機構Aを構成する第2継手6内のロック室21に緩やかに供給される。このため、ロック機構Cによって第1基板1と第2基板5とをロックする工程終了後から、操作弁機構Bによって連結機構Aが作動開始するまでの間に十分な時間が確保される。従って、ロック機構Cにより第1基板1と第2基板5とが確実に連結された後に、操作弁機構Bによって連結機構Aが作動する。これにより、ロック機構Cによって第1基板1と第2基板5とをロックする工程が終了する前に、連結機構Aが作動開始して、連結機構A内に流される流体の圧力によって第2基板5が第1基板1から離間すること(ロック不良)を抑制できる。なお、操作弁部材35は、
図17A→
図17C→
図17Bとその状態が変化する。
【0074】
第1継手2から第2継手6を分離するときは、作業者がトリガー部材48の引っ掛け部48aを手前に引く。すると、ピン部材44が手前に移動し、バネ41の付勢力で操作弁部材35も手前に移動する。これにより、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、第2通路43の第2分岐路43bに対面する(
図17Bに示す)位置から右方(軸方向の先端側)の(
図17Aに示す)位置に移動される。その結果、第1分岐路43aが封止部材38によって封止されると共に、流体給排路32は第2分岐路43bを介して速やかに外部に連通されて流体給排路32内の残留流体は速やかに外部に排出される。これにより、操作弁機構Bによる連結機構Aの連結解除の工程の次工程であるロック機能Cによるロック解除の工程において、流体給排路32内の残留流体によって第2基板5が第1基板1から勢いよく離間することを抑制できる。なお、操作弁部材35は、
図17B→
図17C→
図17Aとその状態が変化する。
【0075】
図7から
図11は、本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態と第2実施形態とは、ハンドル7、8の構成と受け部材3、4の構成とが異なり、操作弁機構B、第1継手2(内部の連結機構Aを含む)、および第2継手6(内部の連結機構Aを含む)の構成は同じである。
【0076】
第2基板5の端部に形成された装着孔5aにハンドル7を構成するハンドルロッド61が挿入されて固定される。このハンドルロッド61は端部にグリップ部61aを有すると共に、中途部からハンドルロッド先端部61bにかけて筒孔62が形成される。このハンドルロッド先端部61bは鍔形状とされ、ハンドルロッド61の中途部の外周面部分に筒状部材63が軸心方向に移動可能に装着される。この筒状部材63の基端側は外方に突出する鍔部63aとされ、この鍔部63aの外周面から係合部としてのピン部材64が突出される。ハンドルロッド61の外周面側にバネ65(筒状部材付勢手段)が配置され、このバネ65が筒状部材63を先端側に付勢する。
【0077】
ハンドル7はハンドルロッド61のロック機構Cを有し、このロック機構Cは次のように構成される。
【0078】
ハンドルロッド61の外周面に横孔66が形成され、この横孔66に係合ボール51が挿入される。また、筒状部材63の先端部の内周面にロッド側凹溝63bが形成され、上記係合ボール51はこのロッド側凹溝63bに嵌まり込む。径内方向への係合ボール51の移動を規制する筒状の内挿部材67が、ハンドルロッド61の筒孔62に軸心方向に移動可能に挿入される。この内挿部材67の基端部と筒孔62の底壁との間にバネ68(内挿部材付勢手段)が装着される。このバネ68が内挿部材67を先端側に付勢する。
【0079】
また、第1基板1に受け部材3が固定され、その受け部材3が有する凸状部69に上記ハンドルロッド先端部61bの筒孔62部分が押し込まれる(外嵌めされる)。この凸状部69の外周面に上記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝69aが形成される。この受け部材3は、ハンドルロッド先端部61bと外径が等しいフランジ部70を凸状部69の基端側に有する。
【0080】
なお、第2基板5のもう一方の端部に取り付けられたハンドル8は、上記ピン部材64を有さず、その他の構成は上記ハンドル7の構成と同じである。また、受け部材4の構成は、受け部材3の構成と同じである。
【0081】
上記構成の手動接続装置は次のように動作する。
第1実施形態の場合と同様、前提として、第2基板5の流体供給口30にはホース(不図示)が接続され、図示を省略するエア供給源により流体供給口30には上記ホースを介してエア圧が作用している。
【0082】
作業者は、ハンドル7、8のグリップ部61aを把持し、ハンドル7、8の先端部(ハンドルロッド先端部61bの筒孔62部分)を、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4の凸状部69に押し込んで(外嵌めして)いく。
【0083】
すると、
図8に示すように、ハンドルロッド先端部61bが受け部材3、4のフランジ部70に当接すると共に、第1継手2の先端に第2継手6の先端が当接する。このとき、受け部材3、4の凸状部69で押されてバネ68が収縮し、内挿部材67はハンドルロッド61に対して後退する。また、凸状部69の外周面に形成された受け側凹溝69aの外側部分に係合ボール51が到達する。これにより、係合ボール51は径内方向への移動が可能となる。
【0084】
係合ボール51の径外方向への移動が可能となると、
図9に示すように、バネ65の付勢力で筒状部材63が先端側に移動し、この筒状部材63に形成されたロッド側凹溝63bが係合ボール51を径内方向へ押し出す。その結果、係合ボール51は上記受け側凹溝69aに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8はロックされる。
【0085】
また、筒状部材63が先端側に移動すると、操作弁部材35の突出部37をピン部材64がバネ41の付勢力に抗して第2基板5に向けて後退させる。
図9に示す操作弁部材35の後退初期段階は、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、操作弁ケース33に形成された第2通路43を塞いでおり、操作弁機構Bは閉状態である。
【0086】
図9に示す状態から、操作弁部材35がさらに後退すると、
図10に示すように、上記封止部材38が、操作弁ケース33に形成された第2通路43よりも軸方向基端側に移動し、第1通路42と第2通路43とが連通する。これにより、操作弁機構Bが閉状態から開状態となって、流体供給口30からのエアが流体供給路31等を経て連結機構Aを構成する第2継手6内のロック室21に供給される。
【0087】
ロック室21にエアが供給されると、
図11に示すように、弁ケース20がバネ22の付勢力に抗して第1継手2側へ移動し、この弁ケース20が第1弁部材13をバネ15の付勢力に抗して後退させる。すると、第2弁部材26の第2弁面27が弁ケース20の第2弁座23から離間すると共に、第1弁部材13の第1弁面14が弁座部材11の第1弁座12から離間する。これにより、第1継手2内の第1流路2aと第2継手6内の第2流路6aとが連結(連通)されて、第1継手2と第2継手6との接続が完了する。
【0088】
なお、第1実施形態の場合と同様、ハンドル7、8がロックした後(受け側凹溝69aに係合ボール51が嵌まり込んだ後)、操作弁機構Bが閉状態から開状態となるように、手動接続装置は構成されている。前記特許文献2に記載のカップリング装置では、第2継手の先端を第1継手の先端に当接させる操作の途中に、ロック室への圧油の供給操作を誤って行うと、その供給した圧油の勢いで一方のクランプパレットから他方のクランプパレットが勢いよく外れてしまう。上記手動接続装置は、ハンドル7、8がロックした後、操作弁機構Bが開状態となるので、このようなことは発生しない。
【0089】
第1継手2から第2継手6を分離するときは、作業者は、ハンドル7、8を構成する筒状部材63の鍔部63aに指をかけ、バネ65の付勢力に抗して筒状部材63を手前に引く。
【0090】
すると、ピン部材64が手前に移動し、バネ41の付勢力で操作弁部材35も手前に移動する。その結果、操作弁部材本体部36の外周壁に装着された封止部材38が、軸方向において操作弁ケース33に形成された第1通路42と第2通路43との間に移動し、第1通路42と第2通路43との間が封止部材38により遮断される。これにより、操作弁機構Bが開状態から閉状態となって、上記ロック室21内のエアは、連通路58、流体給排路32、第2通路43、操作弁部材本体部36の筒孔40等を経て外部に排出される。
【0091】
ロック室21内のエアが排出されると、弁ケース20がバネ22の付勢力で第2継手6内へ後退し、弁ケース20が後退することで、第1弁部材13はバネ15の付勢力で進出方向に移動する。すると、第2弁部材26の第2弁面27と弁ケース20の第2弁座23とが当接すると共に、第1弁部材13の第1弁面14と弁座部材11の第1弁座12とが当接する。これにより、第1継手2内の第1流路2aと第2継手6内の第2流路6aとの間が遮断される。
【0092】
また、筒状部材63が手前に引かれると、係合ボール51の外側部分に、筒状部材63に形成されたロッド側凹溝63bが到達する。これにより、係合ボール51は径外方向への移動が可能となる。そして、筒状部材63と共にハンドルロッド61が手前に引かれると、上記受け側凹溝69aが係合ボール51を径外方向へ押し出し、係合ボール51は上記ロッド側凹溝63bに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8のロックが解除され、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4からハンドル7、8が抜け、第1継手2から第2継手6が分離される。
【0093】
図12から
図16は、本発明の第3実施形態を示す。この実施形態は、電気線を連結する一対の電気コネクタ同士を接続する手動接続装置に本発明を適用した場合を例示してある。
図12から
図16によって本発明の第3実施形態の手動接続装置の構成を説明する。
【0094】
固定側の第1基板1に第1継手2、および受け部材3、4が取り付けられる。また、可動側の第2基板5に、上記第1継手2に着脱自在に接続される第2継手6、および上記受け部材3、4に先端部が押し込まれるハンドル7、8が取り付けられる。上記第1継手2内に第1流路(電気の流路)としての電気線71が設けられると共に、上記第2継手6内に第2流路(電気の流路)としての電気線72が設けられる。なお、第1継手2および第2継手6は、電気線を連結する一対の電気コネクタである。
【0095】
上記第1継手2の第1ケーシング9が第1基板1に固定される。この第1ケーシング9に装着孔10が形成され、この装着孔10の底壁中央に第1端子台73が固定される。この第1端子台73にピン74、およびピン75が突設固定される。このピン74は上記電気線71に第1端子台73の内部で接続されている。また、上記装着孔10の底壁外周部にピン76が突設固定される。
【0096】
上記第2継手6の第2ケーシング17が第2基板5に保密状に固定される。この第2ケーシング17は、外筒18と、この外筒18の内周孔の端部に螺合される内筒19とを有する。この内筒19の筒孔に可動部材77の小径部77aが封止部材19aを介して保密状で軸心方向へ移動可能に挿入される。この小径部77aの先端側に大径部77bが突設される。
【0097】
上記の外筒18の内周孔と内筒19の先端部と可動部材77の大径部77bとによってロック室21が区画形成される。このロック室21は、外筒18に形成された連通路58に接続されている。また、ロック室21内にバネ22(リリース用付勢手段)が配置される。このバネ22が可動部材77を内筒19に向けて付勢している。
【0098】
可動部材77の大径部77bの先端部中央にリング状の受け部材78がネジ79にて固定され、この受け部材78に第2端子台80が固定される。この第2端子台80の内部に、第1継手2側のピン74およびピン75がそれぞれ嵌まり込むメスターミナル(不図示)およびピン受け(不図示)が内蔵されている。このメスターミナルは上記電気線72に接続されている。また、上記大径部77bの先端部外周部に、第1継手2側のピン76が嵌まり込むピン受け81が突設固定される。
【0099】
上記の第2継手6内に配置された可動部材77、バネ22、およびロック室21で、第1継手2内の電気線71と第2継手6内の電気線72とを連結する連結機構Aを構成する。
【0100】
上記連結機構Aを動作させる操作流体としてのエア(圧縮エア)が供給される流体供給口30が第2基板5の端部の壁面に設けられ、この流体供給口30から延びる流体供給路31が第2基板5内に設けられる。この流体供給路31からのエアを連結機構Aのロック室21に給排する流体給排路32がハンドル7と第2継手6との間の第2基板5内に設けられる。
【0101】
上記ハンドル7は次のように構成される。
【0102】
第2基板5の端部に形成された装着孔5aにハンドルロッド45が挿入されて固定される。このハンドルロッド45は端部にグリップ部45aを有すると共に、中途部からハンドルロッド先端部45bにかけて筒孔46が形成される。この筒孔46内にロッド部材47が軸心方向に移動可能に挿入される。上記ハンドルロッド45には、第1通路82および第2通路83が設けられる。この第1通路82は、上記流体供給路31と筒孔46とを連通させ、第2通路83は、筒孔46と上記流体給排路32とを連通させる。
【0103】
上記ロッド部材47の外周壁には軸心方向に所定の間隔をあけて2つの封止部材84、85が装着される。また、ロッド部材47には排出流路86が設けられ、この排出流路86は筒孔46と外部空間とを連通させる。上記封止部材84の外周面は、第1通路82と第2通路83との間を開状態および閉状態とするための環状の閉じ面87である。
【0104】
上記ハンドルロッド45のグリップ部45aと隣接する外周面部分には、筒状のトリガー部材48が軸心方向に移動可能に装着される。このトリガー部材48は凹状の引っ掛け部48aを有する。上記ロッド部材47とトリガー部材48とが連結部としてのピン部材88で連結される。
【0105】
上記ハンドルロッド45内にバネ49(ロッド付勢手段)が配置され、このバネ49がロッド部材47を先端側に付勢する。なお、バネ49は、ピン部材88と、ハンドルロッド45の筒孔46の底部46aとの間に装着されている。そのため、バネ49はピン部材88を介してロッド部材47を先端側に付勢する。
【0106】
上記ハンドルロッド45の先端側にロック機構Cが設けられる。このロック機構Cは次のように構成される。
【0107】
ハンドルロッド先端部45bの外周面に横孔50が形成され、この横孔50に係合ボール51が挿入される。また、ロッド部材47の先端部の外周面にロッド側凹溝47aが形成され、上記係合ボール51はこのロッド側凹溝47aに嵌まり込む。径外方向への係合ボール51の移動を規制する筒状のカバー部材52が、ハンドルロッド先端部45bの外周面部分に軸心方向に移動可能に装着される。このカバー部材52の先端部に設けられた肉厚部52aとハンドルロッド45の外周に設けられた突起部45cとの間にバネ53(カバー部材付勢手段)が装着される。このバネ53がカバー部材52を先端側に付勢する。カバー部材52の基端側部分の内周に装着された止め輪54によりカバー部材52の抜け止めがなされている。
【0108】
また、上記ハンドルロッド先端部45bが押し込まれる受け部筒孔55を第1基板1に固定された受け部材3は有し、この受け部筒孔55の内周面に上記係合ボール51が嵌まり込む受け側凹溝55aが形成される。
【0109】
なお、第2基板5のもう一方の端部に取り付けられたハンドル8は、第1実施形態のハンドル8と同じ構成である。ハンドル8側には誤接続防止ピン56が第2基板5に突設されており、この誤接続防止ピン56が嵌まり込むピン孔57が第1基板1に設けられている。また、受け部材4の構成は、受け部材3の構成と同じである。
【0110】
また、1組の継手(第1継手2および第2継手6)のみが、
図12等に図示されているが、手動接続装置を構成する第1基板1および第2基板5には、複数組の継手(第1継手2および第2継手6)が取り付けられ、ハンドル7から延びる流体給排路32は分岐等してそれぞれの継手に接続される。
【0111】
上記構成の手動接続装置は次のように動作する。
第1実施形態の場合と同様、前提として、第2基板5の流体供給口30にはホース(不図示)が接続され、図示を省略するエア供給源により流体供給口30には上記ホースを介してエア圧が作用している。
【0112】
作業者は、ハンドル7、8のグリップ部45aを把持し、ハンドル7、8の先端部(ハンドルロッド先端部45b)を、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4の受け部筒孔55に押し込んでいく。
【0113】
すると、
図13に示すように、まず、ロック機構Cを構成するカバー部材52の先端が、第1基板1に設けられた受け部材3、4の先端に当接する。この
図13に示す状態から、ハンドルロッド先端部45bが受け部筒孔55内にさらに押し込まれると、
図14に示すように、第1継手2の先端に第2継手6の先端が当接すると共に、バネ53が収縮してカバー部材52がハンドルロッド45に対して後退した状態となり、且つ受け部筒孔55内の受け側凹溝55aの内側部分に係合ボール51が到達する。これにより、係合ボール51は径外方向への移動が可能となる。
【0114】
係合ボール51の径外方向への移動が可能となると、
図15に示すように、バネ49の付勢力でロッド部材47が先端側に移動し、このロッド部材47に形成されたロッド側凹溝47aが係合ボール51を径外方向へ押し出す。その結果、係合ボール51は上記受け側凹溝55aに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8はロックされる。
【0115】
また、ロッド部材47がハンドルロッド45に対して相対的に先端側に移動すると、ロッド部材47の外周壁に装着された封止部材84が、ハンドルロッド45に形成された第2通路83よりも軸方向先端側に移動し、ハンドルロッド45に形成された第1通路82と第2通路83との間が閉状態から開状態となる(連通する)。これにより、流体供給口30からのエアが流体供給路31等を経て連結機構Aを構成する第2継手6内のロック室21に供給される。
【0116】
ロック室21にエアが供給されると、
図16に示すように、可動部材77がバネ22の付勢力に抗して第1継手2側へ移動し、第1端子台73に突設固定されたピン74と、第2端子台80の内部に内蔵されているメスターミナルとが接続される。これにより、第1継手2内の電気線71と第2継手6内の電気線72とが電気的に連結されて、第1継手2と第2継手6との接続が完了する。
【0117】
第1継手2から第2継手6を分離するときは、作業者は、トリガー部材48の引っ掛け部48aに指をかけ、バネ49の付勢力に抗してトリガー部材48を手前に引く。
【0118】
すると、ピン部材44を介してロッド部材47が手前に移動し、ロッド部材47の外周壁に装着された封止部材84が、ハンドルロッド45に形成された第2通路83よりも軸方向基端側に移動する。その結果、封止部材84の外周面である閉じ面87で、ハンドルロッド45に形成された第1通路82と第2通路83との間が遮断される(開状態から閉状態となる)。一方で、ロッド部材47に設けられた排出流路86と第2通路83とが連通するので、第2継手6のロック室21内のエアは、連通路58、流体給排路32、第2通路83、排出流路86等を経て外部に排出される。
【0119】
ロック室21内のエアが排出されると、可動部材77がバネ22の付勢力で第2継手6内に後退し、第2端子台80が第2継手6内に格納される。これにより、第1継手2内の電気線71と第2継手6内の電気線72との間の電気的な連結が解除される。
【0120】
また、ロッド部材47が手前に移動することで、係合ボール51の内側部分に、ロッド部材47に形成されたロッド側凹溝47aが到達する。これにより、係合ボール51は径内方向への移動が可能となる。そして、トリガー部材48と共にハンドルロッド45が手前に引かれると、上記受け側凹溝55aが係合ボール51を径内方向へ押し出し、係合ボール51は上記ロッド側凹溝47aに嵌まり込む。これにより、ハンドル7、8のロックが解除され、第1基板1に取り付けられた受け部材3、4からハンドル7、8が抜け、第1継手2から第2継手6が分離される。
【0121】
上記の実施形態は次のように変更可能である。
第1実施形態および第2実施形態の手動接続装置において、ガスまたは液体の流体が内部に流される一対の継手に代えて、またはこれに加えて、第3実施形態で示す電気線を連結する一対の電気コネクタ(継手)を設けてもよい。さらには、第3実施形態の手動接続装置において、電気線を連結する一対の電気コネクタ(継手)に代えて、またはこれに加えて、第1実施形態および第2実施形態で示すガスまたは液体の流体が内部に流される一対の継手を設けてもよい。
【0122】
第1から第3の実施形態の手動接続装置は、複数組の継手(第1継手2および第2継手6)同士を接続する多連式の、いわゆるマルチカプラと呼ばれる装置であるが、単に1組の継手同士を接続する手動接続装置とされてもよい。
【0123】
第1実施形態のハンドルロッド45はハンドルロッド先端部45bが開口しているが、第3実施形態のハンドルロッド45のようにハンドルロッド先端部45bが閉止されていてもよい。また、第3実施形態のハンドルロッド45については、第1実施形態のハンドルロッド45のようにハンドルロッド先端部45bが開口していてもよい。
【0124】
第3実施形態の手動接続装置において、第2基板5に流体供給口30を設け、第2基板5内に流体供給路31を設けることに代えて、ハンドル7を構成するハンドルロッド45に流体供給口30を設け、このハンドルロッド45内に流体供給路31を設けてもよい。なお、この場合、流体供給路31と第1通路82とが一体的となる。
【0125】
第2実施形態の手動接続装置において、
図17Aから
図17Cに示す操作弁機構Bを用いてもよい。
【0126】
操作流体は、エア(圧縮エア)に代えて、窒素ガス(圧縮窒素ガス)などのガス(圧縮ガス)であってもよいし、水、油(圧油)等の液体であってもよい。
【0127】
本発明の手動接続装置を構成する継手内に配置される連結機構は、上記実施形態の連結機構に限られるものではない。
【0128】
以上、本発明の実施形態および変形例について説明した。その他に、当業者が想定できる範囲で種々の変更を行うことは勿論可能である。
【符号の説明】
【0129】
1:第1基板、2:第1継手、2a:第1流路、3:受け部材、4:受け部材、5:第2基板、6:第2継手、6a:第2流路、7:ハンドル、31:流体供給路、32:流体給排路、33:操作弁ケース、34:挿入孔、35:操作弁部材、37:突出部、38:封止部材、39:封止部材、41:バネ(操作弁用付勢手段)、42:第1通路、43:第2通路、43a:第1分岐路、43b:第2分岐路、44:ピン部材(係合部)、45:ハンドルロッド、45a:グリップ部、45b:ハンドルロッド先端部、46:筒孔、47:ロッド部材、47a:ロッド側凹溝、48:トリガー部材、49:バネ(ロッド付勢手段)、50:横孔、51:係合ボール、52:カバー部材、53:バネ(カバー部材付勢手段)、55:受け部筒孔、55a:受け側凹溝、61:ハンドルロッド、61a:グリップ部、61b:ハンドルロッド先端部、62:筒孔、63:筒状部材、63b:ロッド側凹溝、64:ピン部材(係合部)、65:バネ(筒状部材付勢手段)、66:横孔、67:内挿部材、68:バネ(内挿部材付勢手段)、69:凸状部、69a:受け側凹溝、71:電気線(第1流路)、72:電気線(第2流路)、82:第1通路、83:第2通路、87:閉じ面、88ピン部材(連結部)、90:絞り路、A:連結機構、B:操作弁機構、C:ロック機構