(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】量水器筐用土留め板および量水器筐
(51)【国際特許分類】
E03B 9/10 20060101AFI20221220BHJP
【FI】
E03B9/10 A
(21)【出願番号】P 2018023145
(22)【出願日】2018-02-13
【審査請求日】2021-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000201582
【氏名又は名称】前澤化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】根本 隆之
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-068172(JP,U)
【文献】実開昭61-198362(JP,U)
【文献】実開昭61-094681(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
量水器筐の筐体において給水管が挿通される開口部を覆う量水器筐用土留め板であって、
前記開口部の開口面積より大きい板状体を備え、
この板状体は、前記給水管を挿通可能な挿通部と、変形可能な変形部と、前記筐体の一部に係合可能な係合部とを有し、
前記係合部は、前記筐体に対する係合位置を変更可能であり、
前記変形部は、前記挿通部の少なくとも一部領域から当該挿通部よりも下部の領域にわたって設けられ
る下側変形部と、前記挿通部よりも上側に位置する上側変形部と、を含み、
前記変形部は、水平方向に延びるように形成された直線状の複数の溝部によって構成され、
前記変形部では、各溝部によって区切られた領域が上下方向に隣接する溝部それぞれを起点に屈曲するように変形可能である
ことを特徴とする量水器筐用土留め板。
【請求項2】
内部に量水器が配設される筐体と、
この筐体に開閉自在に取り付けられた蓋体と、
請求項
1記載の量水器筐用土留め板とを具備し、
前記筐体は、給水管を挿通可能な開口部と、前記量水器筐用土留め板の係合部に係合可能な被係合部とを有し、
前記量水器筐用土留め板の変形部は、前記筐体の形状に追従するように変形可能であり、
前記係合部と前記被係合部とは、互いの係合位置を変更可能である
ことを特徴とする量水器筐。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、量水器筐内への土砂の侵入を防止するための量水器筐用土留め板および量水器筐に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、量水器に接続された給水管は、筐体の側面に設けられた開口部を通って量水器筐の外部である地中へ延出されている。
【0003】
厚生労働省の「給水装置標準計画・施工方法」において、「3.2給水管の埋設深さ及び占有位置」には、「給水管の埋設深さは、道路部分にあっては道路管理者の指示(通常の場合は1.2m以下にしないこと)に従うものとし、敷地部分にあっては0.3m以上を標準とすること。」との記載があり、「3.5水道メータの設置」には、「水道メータに当たっては、メータに表示されている流水方向の矢印を確認した上で、水平に取り付けること。」との記載がある。
【0004】
各自治体では、これら給水管や水道メータの設置に関する基準に基づいて、量水器周りの施工に関する指針等を定めているが、例えば量水器の検針等の都合から、筐体内における量水器の位置を0.3mよりも浅く設置する場合もある。
【0005】
また、このような場合には、地中において0.3m以上の深さで埋設されている給水管を、筐体近傍の前後(一次側および二次側)にて0.3mよりも浅く引き上げる配管構造となる。
【0006】
また、傾斜した地面に量水器筐を設置する場合には、水道メータ(量水器)を水平に取り付けなければならないことから、筐体に対して給水管が傾斜した状態で配管され、一次側の給水管と二次側の給水管とで筐体内に導入される高さが異なってしまうことがある。
【0007】
そして、このような設置状況に基づく様々な配管構造に対応できるように、筐体の側面に設けられた開口部は、上下方向に長い長円状で、その開口面積が給水管の断面積より大きく形成されることが一般的である。
【0008】
しかしながら、長円状の開口部に給水管を挿通した場合には、開口部と給水管との間に必ず隙間が生じてしまい、量水器筐を埋め戻す際に量水器筐周りの土砂が開口部と給水管との隙間から筐体内に入り込んでしまうおそれがある。
【0009】
このような筐体内への土砂の侵入を防止するための手段としては、例えば特許文献1に示されるように、給水管に挿嵌された土留め板によって開口部と給水管との隙間を覆う構成や、取付具と開口部との間に挟まされた土砂流入防止フィルムを給水管に巻きつけるようにして開口部と給水管との隙間を覆う構成等が知られている。
【0010】
また、特許文献2に示されるように、筐体の側面に取り付けられる土留め板によって、開口部と給水管との隙間を覆うとともに、上側の筐体と底台とを連結する構成等も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】実開昭61-198362号公報
【文献】特開平5-214747号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上述の特許文献1における土砂流入防止フィルムにより給水管を覆う構成では、必要に応じてテープ等で固定すると記載されているものの、給水管に対する土砂流入防止フィルムの密着具合が施工者によって変化したり、土砂流入防止フィルムが破損したりする可能性があり、筐体への土砂の侵入を適切に防止できない可能性がある。
【0013】
また、特許文献1において従来技術として記載された構成では、給水管に土留め板を取り付ける構成であるため、筐体に対して給水管を傾斜状に配管する場合には、筐体における開口部と土留め板との間に隙間が生じる可能性があり、量水器筐の埋設作業において土留め板を支えながら施工する等のように、手間がかかってしまう。
【0014】
特許文献2の構成では、上側の筐体と底台とを土留め板によって連結する目的もあるため、設置状況に基づく配管構造の違い(筐体の開口部と給水管との位置関係の違い)に対応しにくく、筐体内への土砂の侵入を適切に防止できない可能性がある。
【0015】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、筐体内への土砂の侵入を適切に防止でき、かつ、容易に施工できる量水器筐用土留め板および量水器筐を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1に記載された量水器筐用土留め板は、量水器筐の筐体において給水管が挿通される開口部を覆う量水器筐用土留め板であって、前記開口部の開口面積より大きい板状体を備え、この板状体は、前記給水管を挿通可能な挿通部と、変形可能な変形部と、前記筐体の一部に係合可能な係合部とを有し、前記係合部は、前記筐体に対する係合位置を変更可能であるものである。
【0017】
請求項2に記載された量水器筐用土留め板は、請求項1記載の量水器筐用土留め板において、変形部は、前記筐体の形状に追従するように変形可能であるものである。
【0018】
請求項3に記載された量水器筐は、内部に量水器が配設される筐体と、この筐体に開閉自在に取り付けられた蓋体と、請求項1または2記載の量水器筐用土留め板とを具備し、前記筐体は、給水管を挿通可能な開口部と、前記量水器筐用土留め板の係合部に係合可能な被係合部とを有し、前記量水器筐用土留め板の変形部は、前記筐体の形状に追従するように変形可能であり、前記係合部と前記被係合部とは、互いの係合位置を変更可能であるものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、筐体内への土砂の侵入を適切に防止でき、かつ、容易に施工できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る量水器筐の構成を示す部分断面図である。
【
図2】同上量水器筐における土留め板の構成を示す斜視図である。
【
図3】同上量水器筐における土留め板の構成を示す平面図である。
【
図4】同上量水器筐における土留め板の構成を示す側面図である。
【
図5】本発明の第2の実施の形態に係る量水器筐の構成を示す部分断面図である。
【
図6】同上量水器筐における土留め板の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第1の実施の形態の構成について
図1ないし
図4を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1において、1は量水器筐であり、この量水器筐1は、地中に埋設された給水管2に接続される量水器3を設置するためのものである。
【0023】
量水器筐1は、内部に量水器3が配設される箱状の筐体4と、この筐体4に開閉自在に取り付けられた蓋体5と、筐体4において給水管2が導入される互いに対向した一側部および他側部に取り付けられた量水器用土留め板6とを備えている。
【0024】
筐体4は、上部本体11と、その上部本体11の下側に取り付けられた下部本体12とで上方へ開口された箱状に構成されている。
【0025】
上部本体11は、上下方向に開口されており、開口された上端部には、蓋体5が回動自在に取り付けられる取付部13が設けられている。
【0026】
この取付部13は、蓋体5を上方から挿入可能な挿入部14と、この挿入部14より内周の長さが小さく挿入部14に挿入された蓋体5を係止可能な係止部15と、挿入部14の一部に設けられ蓋体5を回動自在に軸支する図示しない軸支部とを有している。
【0027】
上部本体11における互いに対向した一側部および他側部の下端部には、その下端部から上方へ略半長円状に開口された上側開口部16が形成されている。
【0028】
また、上部本体11における一側部および他側部には、図示しない複数の突起状のリブが上下方向に沿って設けられている。これら複数のリブは、互いに水平方向に所定間隔で離間して配置されている。
【0029】
下部本体12は、底部を有し上方に向けて開口された形状であり、量水器3を設置可能である。
【0030】
また、下部本体12における開口された上端部は、上部本体11の開口された下端部に固定して取り付けられる。
【0031】
下部本体12における互いに対向した一側部および他側部の上端部には、その上端部から下方へ略半長円状に開口された下側開口部17が、上部本体11における上側開口部16に対応する位置に形成されている。
【0032】
そして、上部本体11の下側に下部本体12が取り付けられることで、底部を有し上方へ開口された箱状の筐体4が構成されるとともに、上側開口部16と下側開口部17とで給水管2を挿通可能な開口部18が構成される。すなわち、開口部18は、筐体4における互いに対向した一側部および他側部において、上下方向へ長い長円状に形成されており、その開口面積は給水管2より大きく、給水管2の挿通位置を変更可能である。
【0033】
蓋体5は、平面視で略矩形状であり、その一辺に上部本体11の軸支部に回動可能に軸支される図示しない被軸支部を有している。
【0034】
また、蓋体5の外周の一辺の長さは、上部本体11における挿入部14の対応する内周の一辺の長さより短く、かつ、上部本体11における係止部15の内周の一辺の長さより長い。
【0035】
そして、量水器筐1は、蓋体5が被軸支部を中心に一方向へ回動されて、その蓋体5が、挿入部14内に挿入され、かつ、係止部15に係止された状態となることで、閉塞状態となる。
【0036】
また一方で、量水器筐1は、蓋体5が被軸支部を中心に他方向へ回動され、その蓋体5における被軸支部とは反対側が挿入部14および係止部15から離間することで、開放状態となる。
【0037】
図2ないし
図4に示すように、量水器用土留め板6は、筐体4の開口部18の開口面積より大きい略矩形板状の板状体21を有している。この板状体21の略中央部には、給水管2を挿通可能な挿通部22が設けられている。また、板状体21における挿通部22の中心より下側には変形部23が設けられている。さらに、板状体21における挿通部22の中心より上側には係合部24が設けられている。
【0038】
挿通部22は、板状体21の一方面から他方面に貫通した円形状の挿通孔25と、この挿通孔25の周囲に設けられた挿通変形部26とを有している。
【0039】
挿通変形部26は、挿通孔25から放射状に配設された直線状の複数の直線切込部27と、挿通孔25の外側において挿通孔25に沿って設けられた円形状の複数の円形溝部28と、挿通孔25から下方に向けて設けられた配管通過部29とを有している。
【0040】
なお、直線切込部27は、板状体21の一方面から他方面に貫通している。一方、円形溝部28は、板状体21を貫通していない。
【0041】
また、配管通過部29は、挿通孔25から鉛直方向に延び板状体21の下端まで到達するものであり、かつ、板状体21の一方面から他方面に貫通している。この配管通過部29は、例えば、給水管2の所定の方向から板状体21を当接させた状態で、板状体21を給水管2へ押し付けるようにして配管通過部29に応力を加えることで当該部分が変形し、給水管2が挿通孔25に挿通される。
【0042】
そして、挿通変形部26は、挿通孔25に挿通される給水管2の形状や大きさに応じて、直線切込部27および円形溝部28に区切られた領域毎に屈曲するように変形可能である。
【0043】
変形部23は、水平方向に延びるように形成された直線状の複数の溝部31によって構成されている。
【0044】
各溝部31は、板状体21の一方面側に凹状に形成された一方側溝部32と、板状体21の他方面側に凹状に形成された他方側溝部33とで構成されている。
【0045】
そして、変形部23では、各溝部31によって区切られた領域が上下方向に隣接する溝部31それぞれを起点に屈曲するように変形可能である。
【0046】
また、複数の溝部31のうち最も上側に位置する溝部31が挿通孔25の中心を通るように配設されているため、板状体21では、その最も上側に位置する溝部31より下側の部分(挿通孔25の中心より下側の部分)が屈曲変形可能である。
【0047】
係合部24は、板状体21における筐体4側の面である一方面において、挿通孔25の中心より上側に設けられている。
【0048】
また、係合部24は、板状体21から略垂直に突出した第1の突出部34と、この第1の突出部34の側面から水平方向に突出した第2の突出部35とを有している。
【0049】
このような係合部24は、筐体4の上部本体11に設けられたリブのうちのいずれかに係合可能である。すなわち、上部本体11に設けられたリブが被係合部となり、係合部24はリブの内側または外側に当接して係合可能であり、これらリブ(被係合部)と係合部24とで垂直方向の係合面を構成する。
【0050】
また、係合部24は、被係合部に対する係合位置を変更可能である。すなわち、係合部24と被係合部とで垂直な係合面を構成しているため、係合部24が被係合部であるリブに対してスライドするように、リブに対する係合部24の係合位置を垂直方向(上下方向)に適宜変更できる。
【0051】
次に、上記第1の実施の形態の作用および効果を説明する。
【0052】
上記量水器筐1において、筐体4に量水器用土留め板6を装着する際には、まず、開口部18を通って筐体4から導出されている給水管2を、量水器用土留め板6における配管通過部29から挿通部22に挿通する。
【0053】
なお、挿通部22では、挿通孔25への給水管2の挿通に伴って挿通変形部26が適宜変形するため、挿通孔25と給水管2との間には隙間が生じにくい。
【0054】
挿通部22に給水管2を挿通した状態で、板状体21を筐体4側へ接近させ、係合部24と筐体4における被係合部であるリブとを係合する。
【0055】
このように係合部24を被係合部に係合させることで、板状体21における挿通孔25より上側の部分が筐体4に密着した状態を保持できる。
【0056】
また、筐体4の形状に追従するように変形部23を適宜変形させて、板状体21における挿通部22の中心より下側の部分を筐体4に密着させる。
【0057】
そして、上記第1の実施の形態によれば、係合部24が筐体4のリブに対する係合位置を変更可能であり、かつ、変形部23を筐体4の形状に追従させるように変形可能であることにより、例えば給水管2の埋設深さ基づく筐体4に対する給水管2の導入位置の違いや、筐体4に対して傾斜状に給水管2が配管されている場合等のように、設置状況に基づく様々な配管構造に対応できる。
【0058】
したがって、板状体21を筐体4の側面に密着させて開口部18と給水管2との隙間を覆うことができるとともに、板状体21における挿通孔25より上側の部分を筐体4にできるだけ密着させた状態で保持して、板状体21と筐体4との隙間を最小限に抑えることができ、筐体4内への土砂の侵入を量水器用土留め板6によって適切に防止できる。
【0059】
また、給水管2を挿通部22に挿通した状態にて、係合部24をリブに係合し、変形部23を筐体4の形状に応じて屈曲変形させるだけで土留め板6を設置できるため、容易に施工できる。
【0060】
変形部23は、複数の溝部31によって構成されているため、簡単な加工で容易に形成でき、製造しやすい。
【0061】
なお、上記第1の実施の形態では、筐体4は、上部本体11と下部本体12とで構成されているが、このような構成には限定されず、内部に量水器3が配設可能な箱状の構成であればよい。
【0062】
また、筐体4の側部にリブが設けられ、このリブが被係合部となる構成としたがこのような構成には限定されず、被係合部は、量水器用土留め板6の係合部24が係合可能な構成であればよい。すなわち、既存の量水器筐の筐体としては、側部にリブが設けられているものが一般的であるため、そのリブを被係合部として利用する構成を記載したが、例えばリブとは別体の被係合部が設けられた構成にしてもよい。さらに被係合部は、リブのような突起ではなく、凹状の溝部にしてもよい。なお、この場合には、係合部24がその凹状の被係合部に挿入されるようにして係合される。
【0063】
また、量水器用土留め板6における係合部24も、第1の突出部34と第2の突出部35とを有する構成には限定されず、被係合部24に係合可能で、かつ、筐体4に対する係合位置(被係合部に対する係合位置)を変更可能な構成であれば、その形状や位置や数を適宜選択できる。
【0064】
変形部23は、水平方向に延びる複数の溝部31で構成されているが、このような構成には限定されず、変形部23は、筐体4における開口部18が設けられた側部の形状に追従するように変形可能な構成であればよい。
【0065】
また、変形部23が溝部31によって構成されている場合には、その溝部31は、変形部23において周囲に比べて薄肉に形成されていれば良く、例えば、板状体21の一方面と他方面との両方に設けなくても良い。
【0066】
さらに、溝部31が板状体21における一方面および他方面の両方に設けられた場合には、一方側溝部32と他方側溝部33とが対向する位置に設けられた構成には限定されず、一方側溝部32と他方側溝部33とが上下方向にずれて両面において対向しない位置に設けられた構成にしてもよい。
【0067】
また、変形部23は、板状体21における挿通孔25の中心より下側が変形可能である構成としたが、少なくとも前記挿通孔の中心より下側が変形可能な構成であればよく、例えば、板状体21全体が屈曲変形可能な構成や、以下の第2の実施の形態のような構成にしてもよい。
【0068】
本発明の第2の実施の形態を
図5および
図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0069】
図5および
図6に示すように、この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、変形部41が、挿通孔25の中心より下側に位置する下側変形部42と、挿通孔25の中心より上側に位置する上側変形部43とを有している。また、係合部44が、板状体21の上端部に設けられている。
【0070】
そして、
図5に示すように、下側変形部42および上側変形部3の両方を筐体4の側部の形状に追従するように屈曲変形させることで筐体4に密着させることができる。
【0071】
ここで、上側変形部43が設けられたことにより、板状体21における挿通孔25より上側の部分の剛性が低下してしまい、量水器筐1を埋め戻す際の土砂が板状体21の上側から板状体21と筐体4の側部との間に入り込みやすくなってしまう可能性が考えられる。
【0072】
そこで、板状体21の上端部に係合部44が設けられたことにより、板状体21における挿通孔25より上側が変形可能な構成においても、係合部44を筐体4に係合することで板状体21の上端部を筐体4に密着した状態で保持でき、より確実に筐体4内への土砂の浸入を防止できる。
【符号の説明】
【0073】
1 量水器筐
2 給水管
3 量水器
4 筐体
5 蓋体
6 土留め板
18 開口部
21 板状体
22 挿通部
23 変形部
24 係合部
25 挿通孔
31 溝部
41 変形部
42 下側変形部
43 上側変形部
44 係合部