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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】床清掃機用のアタッチメント
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/283 20060101AFI20221220BHJP
   A47L 11/16 20060101ALI20221220BHJP
   A47L 11/24 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
A47L11/283
A47L11/16
A47L11/24
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019011340
(22)【出願日】2019-01-25
(65)【公開番号】P2019126738
(43)【公開日】2019-08-01
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】18153709.3
(32)【優先日】2018-01-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518094164
【氏名又は名称】ハーコ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Hako GmbH
【住所又は居所原語表記】Hamburger Strasse 209-239, 23843 Bad Oldesloe, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カーステン プロッツ
(72)【発明者】
【氏名】モーリッツ エングラー
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0189967(US,A1)
【文献】実開平8-1661(JP,U)
【文献】特開平11-280034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 11/00-11/283
E01H 1/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床清掃機(3)に取り付けるためのアタッチメント(1)であって、
前端部と連結端部とを有するベースフレーム(17)であって、当該アタッチメント(1)が前記床清掃機(3)に取り付けられた状態において、前記連結端部が、前記床清掃機(3)に向いており、かつ前記前端部が、前記床清掃機(3)から離反する方向に向いている、ベースフレーム(17)を備え、
支持エレメント(23)であって、該支持エレメント(23)は、当該アタッチメント(1)が前記床清掃機(3)から解除されている取り外された状態において、当該アタッチメント(1)を自由端部で床面(11)に支持するように構成されている、支持エレメント(23)を備え、
第1の連結エレメント(27)であって、該第1の連結エレメント(27)は、前記ベースフレーム(17)に取り付けられていて、かつ前記第1の連結エレメント(27)が、前記床清掃機(3)に対する、前記床面(11)に向かっての当該アタッチメントの鉛直移動時に、前記床清掃機(3)における第2の連結エレメント(29)に係合することができるように構成されており、これによって前記第1の連結エレメント(27)は、前記床清掃機(3)に対する、さらなる鉛直移動および前記床面(11)に対して平行な移動がロックされるようになっている、第1の連結エレメント(27)を備え、
押圧エレメント(31)であって、前記ベースフレーム(17)に旋回可能に取り付けられていて、かつ自由端部で、前記床清掃機(3)上の、好ましくは鉛直に延びる接触面(33)に接触することができる、押圧エレメント(31)を備え、
水平に延びる軸線の周りに前記ベースフレーム(17)に対して旋回することができる、操作エレメント(21)を備え、かつ
旋回軸線の周りに旋回可能に前記ベースフレーム(17)に保持されていてかつ前記操作エレメント(21)に連結されている、操作軸(19)を備えており、
前記第1の連結エレメント(27)と前記旋回軸線とは、横平面(V)を規定しており、該横平面(V)内に前記旋回軸線が延びており、前記横平面(V)は、前記床清掃機の走行方向(F)に対して横方向に、前記床面(11)から上方に向かって前記第1の連結エレメント(27)を貫いて延びており、
前記支持エレメント(23)は、前記操作軸(19)に連結されており、前記操作軸(19)の旋回時に、1つの進出位置と少なくとも1つの進入位置との間で旋回され、前記支持エレメント(23)の前記自由端部は、前記進出位置において、前記少なくとも1つの進入位置における間隔よりも大きな間隔を前記ベースフレーム(17)から有しており、
前記押圧エレメント(31)は、前記操作軸に連結されており、該操作軸の旋回時に解放位置と連結位置と上昇位置との間で旋回され、
前記解放位置における、前記押圧エレメント(31)の前記自由端部の位置は、前記横平面(V)に対して垂直に延びる調節方向に沿って見て、前記上昇位置における位置と比べて、前記前端部のより近傍にあり、
前記連結位置における、前記自由端部の位置は、前記調節方向に沿って見て、前記解放位置における位置と前記上昇位置における位置との間に位置しており、
前記押圧エレメント(31)と前記支持エレメント(23)とは、前記解放位置において前記支持エレメント(23)が前記進出位置に旋回されるように、かつ前記上昇位置および前記連結位置において前記支持エレメントが前記少なくとも1つの進入位置のうちの1つにあるように、前記操作軸(19)に連結されている、
アタッチメント。
【請求項2】
前記操作軸(19)は、前記旋回軸線に沿って延びている、請求項1記載のアタッチメント。
【請求項3】
前記支持エレメント(23)は、前記操作軸(19)に固定されており、該操作軸(19)によって前記旋回軸線の周りに旋回する、請求項1または2記載のアタッチメント。
【請求項4】
前記押圧エレメント(31)は、前記操作軸(19)に固定されており、該操作軸(19)によって前記旋回軸線の周りに旋回する、
請求項1から3までのいずれか1項または複数項記載のアタッチメント。
【請求項5】
前記操作エレメント(21)は、前記操作軸(19)に固定されており、該操作軸(19)によって前記旋回軸線の周りに旋回し、これにより水平に延びる軸線が前記旋回軸線と合致する、請求項1から4までのいずれか1項または複数項記載のアタッチメント。
【請求項6】
前記支持エレメントの前記自由端部に、走行車(25)が設けられている、請求項1から5までのいずれか1項または複数項記載のアタッチメント。
【請求項7】
前記操作エレメントは、操作レバー(21)として形成されており、
前記操作レバー(21)のためのガイド(35)が設けられており、該ガイドは、前記操作レバー(21)が前記連結位置に対応する位置から前記解放位置に旋回された場合に、前記操作レバー(21)が、前記旋回軸線に対して平行な移動を実行し、かつ次いで前記旋回軸線を中心にした旋回移動を実施するように構成されている、請求項1から6までのいずれか1項または複数項記載のアタッチメント。
【請求項8】
前記ベースフレーム(17)に、ブラシエレメント(5,13)が回転軸線の周りに回転駆動されるように保持されており、
前記ブラシエレメント(5,13)は、中央ボディ(7)と、該中央ボディ(7)から離れる方向に延びる剛毛(9,15)とを有しており、
前記連結位置において、前記剛毛(9,15)の自由端部は、前記床面(11)に係合しており、
前記上昇位置において、前記剛毛(9,15)の前記自由端部は、前記床面(11)から間隔を空けて位置している、
請求項1から7までのいずれか1項または複数項記載のアタッチメント。
【請求項9】
前記回転軸線は、前記旋回軸線に対して平行に延びている、
請求項8記載のアタッチメント。
【請求項10】
前記回転軸線は、前記旋回軸線に対して垂直に延びている、請求項8記載のアタッチメント。
【請求項11】
床清掃機(3)と、請求項1から10までのいずれか1項記載のアタッチメント(1)とから成るシステムであって、
前記床清掃機(3)は、機械フレーム(17)を有しており、該機械フレーム(17)に、清掃すべき床面(11)にわたって前記床清掃機(3)を移動させるための走行機構が設けられており、
前記機械フレームに、鉛直に延びる接触面(33)と、鉛直方向で見て前記接触面(33)の上に配置された第2の連結エレメント(29)とが設けられており、該第2の連結エレメント(29)は、前記アタッチメント(1)の第1の連結エレメント(27)と係合するように設けられている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床清掃機に取り付けるためのアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
床清掃機の機械フレームに、例えば前端部または後端部に取り付けることができる、床清掃機用のアタッチメントが、以前より従来技術に基づいて公知である。例えば、清掃用ユニット(Kehraggregate)、フロア洗浄ユニット(Schrubbaggregate)、または床面を清掃するために使用することができる真空掃除機(Staubsauger)またはこれに類するもののような別の機器のための単純な収容プラットフォームを、機械フレームに保持することができる。しかしながら、このようなアタッチメントは、狭く制限された空間における使用に対するアタッチメントのより良好な操縦性を得るために、清掃運転中に床清掃機から取り外す必要があることが多い。
【0003】
さらに、ある特定の型式のアタッチメントでは、床清掃機を迅速にかつ剛毛の摩耗なしに移動させるために、例えばアタッチメントの剛毛が清掃すべき床面と係合する下降した運転位置と、剛毛が床面との係合外にある上昇位置との間で、アタッチメントを移動させる必要がある。ゆえに、アタッチメントのための単純な連結機構のみならず、アタッチメントの鉛直位置を変化させることができる昇降機構を追加的に設けることが必要である。
【0004】
最後に、連結機構および昇降機構は、簡単に操作可能でありかつ単純に構成されていることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゆえに、本発明の課題は、単純に構成されていて、かつアタッチメントを床清掃機の機械フレームに連結することおよび機械フレームに対して鉛直方向に調節することが可能であるアタッチメント、および床清掃機とアタッチメントとから成るシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1に記載された、床清掃機に取り付けるためのアタッチメント、および請求項11に記載された、床清掃機とアタッチメントとから成るシステムによって解決される。好適な構成は、従属請求項の対象である。
【0007】
本発明によれば、アタッチメントは、前端部と連結端部とを含むベースフレームを有しており、連結端部は、床清掃機に取り付けられた状態で、床清掃機に向いており、これに対して前端部は、床清掃機から離反する方向に向いている。さらに、ベースフレームには、支持エレメントが設けられており、この支持エレメントは、アタッチメントを床面に支持するように、かつ床面から間隔を空けて保持するように構成されている。特に、支持エレメントは、アタッチメントを床面に対して所定の高さに保つように構成されていることが望ましく、この所定の高さは、床清掃機がアタッチメントへ接近移動することを可能にし、これにより、簡単な鉛直移動によって、アタッチメントの第1の連結エレメントを、床清掃機の機械フレームにおける第2の連結エレメントに係合させることができるようになっている。したがって、本発明に係るアタッチメントは、簡単な鉛直移動によって床清掃機における第2の連結エレメントに係合することができる第1の連結エレメントを有している。この第1の連結エレメントは、例えばフックエレメントとして構成されていてよく、このフックエレメントは、機械フレームにおける対応するアイまたはリングエレメントに係合することができる。しかしながら、他の構成も考えられる。
【0008】
さらに、本発明は、アタッチメントが押圧エレメントを有していることを提案しており、この押圧エレメントは、ベースフレームに旋回可能に取り付けられていて、かつ押圧エレメントの旋回軸線から離れて配置された自由端部で、床清掃機の機械フレーム上の接触面に接触することができる。接触面は、好ましくは鉛直に延びているが、他の方向に向いていてもよい。最後に、本発明に係るアタッチメントには、操作エレメントが設けられており、この操作エレメントは、アタッチメントの通常の運転状態において水平に延びる軸線の周りに、ベースフレームに対して旋回することができ、操作エレメントは、水平な旋回軸線の周りに旋回可能にベースフレームに保持されている操作軸に連結されている。
【0009】
さらに、第1の連結エレメントは、操作軸の水平な旋回軸線と一緒に横平面を規定するように配置されており、この横平面は、一方では旋回軸線がその中で延びており、他方では第1の連結エレメントが同様にその中に配置されているように配置されている。さらに、横平面は、床清掃機の走行方向に対して横方向に延びており、かつ床面から上方に向かって第1の連結エレメントを貫いて延びている。特に、横平面は、アタッチメントが通常運転時に床面上に配置されている場合に、横平面が床面に対して垂直に、かつ第1の連結エレメントを貫いて延びるように延びていてよい。
【0010】
本発明によれば、支持エレメントは、操作軸に連結されており、これによって操作軸の旋回時に、支持エレメントは、1つの進出位置と少なくとも1つの進入位置との間で旋回され、支持エレメントの自由端部は、進出位置において、少なくとも1つの進入位置における間隔よりも大きな間隔をベースフレームから有している。これによって、支持エレメントを再びベースフレームに接近移動させることが可能になり、その結果、アタッチメントが床清掃機の機械フレームに保持されている場合に、アタッチメントまたは支持エレメントは床面から自由になる。
【0011】
さらに、押圧エレメントも同様に操作軸に連結されているので、押圧エレメントは、操作軸の旋回時に解放位置と連結位置と上昇位置との間で旋回され、解放位置における押圧エレメントの自由端部の位置は、横平面に対して垂直に延びる調節方向に沿って見て、上昇位置における自由端部の位置と比べて、ベースフレームの前端部のより近傍にある。すなわち、解放位置における押圧エレメントの自由端部は、連結端部に対して、上昇位置における場合よりもさらにベースフレームの内部に引き戻されている。さらに、連結位置における押圧エレメントの自由端部の位置は、解放位置における位置と上昇位置における位置との間に配置されている。
【0012】
最後に、押圧エレメントと支持エレメントとは、支持エレメントが進出位置にある場合に、押圧エレメントが解放位置にあるように、操作軸に連結されている。さらに、支持エレメントは、押圧エレメントが上昇位置または連結位置にある場合に、進入位置のうちの少なくとも1つに位置している。
【0013】
特に、上記した連結形態によって、例えば操作レバーとして形成された操作エレメントが、支持エレメントが進出位置から進入位置に移動する(これは、床清掃機に対するアタッチメントの鉛直移動に関連している)ように操作される場合に、まず第1の連結エレメントが、床清掃機の機械フレームにおける第2の連結エレメントと係合することが達成される。これによって、操作エレメントまたは操作軸のこの移動時に、まず、アタッチメントが機械フレームとロックされるとことが達成される。この移動に関連して、本発明によればさらに、押圧エレメントが調節方向に沿って、床清掃機の機械フレームに設けられかつ鉛直に方向付けられている接触面に向かって移動される。これによって、押圧エレメントは機械フレームに支持され、かつ押圧エレメントの自由端部の位置によって規定される設定された角度位置で、機械フレームに対して保持される。このとき、アタッチメントは引き続き支持エレメントによって床面に支持される必要はない。
【0014】
いまやアタッチメントは、押圧エレメントが上昇位置に移動するように操作エレメントを移動させることによって、連結位置からさらに上昇させることができる。
【0015】
つまり、全体として、操作エレメントの操作だけによって、一方では、機械フレームにおけるアタッチメントの連結またはロックが行われ、他方では、機械フレームに対するアタッチメントの鉛直位置を変化させることをも実施することができる。
【0016】
単純な構造を実現するために、好ましくは、操作軸は、旋回軸線に沿って延びている。しかしながら、押圧エレメントおよび支持エレメントが連結されている操作軸が、その旋回軸線と合致していることは不可欠ではない。
【0017】
さらに、1つの好適な実施形態では、支持エレメントは、操作軸に直接固定されており、かつこれによって旋回軸線の周りに旋回する。この場合、支持エレメントを操作軸に連結し、これによって操作軸の旋回が支持エレメントの旋回移動を生じさせるという複雑な構造は必要ない。
【0018】
同様に、押圧エレメントおよび操作エレメントまたはそのうちの一方だけが、操作軸に直接固定されていてよい。これによって、それぞれ1つの特に単純な構造が実現される。
【0019】
別の好適な実施形態では、支持エレメントの自由端部に走行車が設けられていてよく、このような構成は、支持エレメントが進出位置にある場合に、アタッチメントを床面にわたって移動させることを可能にする。
【0020】
押圧エレメントがうっかりと連結位置を越えて解放位置に移動することを阻止するために、好ましくは、操作エレメントを形成する操作レバーのためのガイドが設けられており、このガイドは、操作レバーが連結位置に対応する位置から解放位置に旋回された場合に、操作レバーが、旋回軸線に対して平行な移動を実行し、次いで旋回軸線の周りの旋回移動を実施するように構成されている。
【0021】
さらに好ましくは、アタッチメントは清掃用ユニットとして構成されていてよい。アタッチメントは、中央ボディを備えたブラシエレメントを有しており、この中央ボディには、中央ボディから離れる方向に延びる剛毛が設けられている。ブラシエレメントは、回転駆動されるようになっており、アタッチメントは、アタッチメントが上昇位置にある場合には、剛毛の自由端部が清掃すべき床面から間隔を空けて位置するように、これに対してアタッチメントが連結位置にある場合には、剛毛の自由端部が床面と係合しているように構成されている。ブラシエレメントの回転軸線は、旋回軸線に対して垂直にまたは並行に延びていてよい。
【0022】
最後に、本発明に係る課題は、床清掃機と、上記した実施形態のうちの1つによるアタッチメントとから成るシステムによって解決される。床清掃機または床清掃機の機械フレームには、清掃すべき床面にわたって床清掃機を移動させるための走行機構が設けられており、機械フレームは、鉛直に延びる接触面と、鉛直方向で見て接触面の上に位置している第2の連結エレメントとをさらに有しており、この第2の連結エレメントは、支持エレメントが進出位置から進入位置に移行して、アタッチメントが鉛直に下降した場合に、アタッチメントにおける第1の連結エレメントと係合することができるように適合されている。
【0023】
以下では、ただ1つの好適な実施形態を示す図面を参照しながら本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】解放位置における、本発明に係るアタッチメントの実施形態の断面図である。
図2】連結位置における、図1に示した実施形態の断面図である。
図3】上昇位置における、図1に示した実施形態の断面図である。
図4】解放位置における、図1に示した実施形態の斜視図である。
図5】連結位置における、図1に示した実施形態の斜視図である。
図6】上昇位置における、図1に示した実施形態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1および図4から認識できるように、単に略示されている床清掃機3用のアタッチメント1の、以下に記載する好適な実施形態は、清掃用ユニットとして形成されている。床清掃機3は、床清掃機3を床面にわたって移動させるための走行機構を有している。
【0026】
しかしながら、本発明は、清掃用ユニットとして形成されたアタッチメントに制限されるものではなく、フロア洗浄ユニット、刈り取りユニット、または床面を清掃するために使用することができる、真空掃除機またはこれに類したもののような別の機器のための単純な収容プラットフォームにおいても使用することができる。
【0027】
特に操作レバーの平面における断面図から認識できるように、清掃用ユニット5として形成された、中央ボディ7とこの中央ボディ7から離れる方向に延びる剛毛9とを備えたブラシエレメントを有しており、剛毛9の自由端部は、連結位置において床面11に係合しており、アタッチメント1は、床清掃機3の運転時に走行機構を用いてこの床面の上を移動する。アタッチメント1の上昇位置では、剛毛9の自由端部は、床面11から間隔を空けて位置している。さらに、アタッチメント1は、2つのサイド箒13を有しており、両サイド箒13は、同様に中央ボディと、この中央ボディから離れる方向に延びる剛毛15とを有している。ここでも、剛毛15は、アタッチメント1が連結位置にある場合には床面11に係合しており、アタッチメント1が上昇位置にある場合には、床面11から間隔を空けて位置している。運転時に、清掃ローラ5は、水平に延びる回転軸の周りに回転し、これに対してサイド箒13は、鉛直に延びる回転軸の周りに回転するように駆動される。
【0028】
清掃ローラ5およびサイド箒13は、アタッチメント1のベースフレーム17に保持されている。ベースフレーム17にはさらに操作軸19が設けられており、この操作軸19は、アタッチメント1の通常の運転位置において、ほぼ水平にかつ床清掃機3の移動方向に対して横方向に延びている。さらに、操作軸19は、旋回軸線の周りにベースフレーム17に旋回可能に保持されており、この旋回軸線は、ここに記載された実施形態では操作軸19に沿って延びている。しかしながら、操作軸が、操作軸に対して平行にずれて延びている旋回軸線の周りに旋回することも考えられる。
【0029】
操作軸19に、操作レバー21として形成された操作エレメントが不動に連結されており、したがって、操作レバー21は同様に旋回軸線の周りに旋回する。さらに、操作軸には、支持エレメント23が不動に取り付けられており、そのため支持エレメント23は、操作軸19の旋回時に一緒に旋回する。支持エレメント23の自由端部には、ここに記載された実施形態では、走行車25が取り付けられている。走行車25を備えた支持エレメント23は、アタッチメント1が床清掃機3から解除された取り外し状態において、自由端部を用いてアタッチメント1を床面11上に支持するように構成されている。
【0030】
操作軸19の上方に、アタッチメント1のベースフレーム17には第1の連結エレメント27が設けられており、この連結エレメント27は、床清掃機3に取り付けられた第2の連結エレメント29に係合することができる。特に第1および第2の連結エレメント27,29は、両連結エレメント27,29が、床清掃機3に対する、床面11に向かってのアタッチメント1の鉛直移動時に、互いに係合することができるように構成されており、これによって、アタッチメント1は、床面11へのさらなる鉛直移動がロックされ、さらに、床清掃機3に対する、床面11に対しての平行な移動がロックされるようになっている。ここに記載された実施形態では、第1の連結エレメント27は、床清掃機3においてアイとして形成された第2の連結エレメント29に係合するフックとして形成されている。他の構成も考えることができるが、このような構成では、上記した鉛直方向および水平方向におけるロック機能を実現することが保証されねばならない。
【0031】
さらに、ここに記載されたアタッチメント1の実施形態では、操作軸19に押圧エレメント31(図2)が不動に取り付けられており、そのため押圧エレメント31は、操作軸19の旋回移動時に一緒に旋回する。押圧エレメント31は、この押圧エレメント31の自由端部が、床清掃機3の、ここでは好適には鉛直に延びている接触面33に接触し得るように構成され、かつベースフレーム17に取り付けられている。
【0032】
さらに図4図6から認識できるように、アタッチメント1には、操作レバー21のためのガイド35が設けられており、このガイド35に沿って操作レバー21が案内されている。操作レバー21は、図4に示されているように解放位置に対応する位置をとることができ、この解放位置において、床清掃機3から前方に向かって最も遠くに旋回している(図1も参照)。さらに、操作レバー21は、旋回によって操作軸19と一緒に、図5に示す位置をとることができる。この位置は連結位置に相当し、さらに図5に示されている。最後に、操作レバー21は、操作軸19と一緒に、図6および図3に示した位置に旋回され、この位置は上昇位置に相当する。
【0033】
ガイド35は、操作レバー21が連結位置に相当する位置(図2および図5)から解放位置(図1および図4)に旋回する場合に、操作レバー21が旋回軸線または操作軸19に対して平行に、かつ次いで旋回軸線を中心にした旋回移動を実施するように構成されている。これによって、操作レバー21が、一気に上昇位置(図3および図6)から解放位置(図1および図4)に旋回できないことが保証されている。
【0034】
第1の連結エレメント27と、ここでは操作軸19と合致する旋回軸線とは、横平面Vを規定しており、この横平面V内に旋回軸線または操作軸19が延びている。さらに、横平面Vは、床清掃機3の走行方向Fに対して横方向に、かつ床面11から上方に向かって第1の連結エレメント27を貫いて延びている。ここに記載された実施形態では、横平面Vは、第1の連結エレメント27をほぼ鉛直方向に貫いて延びている。
【0035】
支持エレメント23は、操作レバー21を用いた操作軸19の旋回時に、支持エレメントが、図1に示されている進出位置と、第1の進入位置と、図2に再現された第1の進入位置と、図3に再現された第2の進入位置との間で旋回するように、操作軸19と不動に連結されている。進出位置において、支持エレメント23の自由端部、ひいては走行車25は、進入位置における間隔よりも大きな、ベースフレーム17からの間隔を有している。これによって、アタッチメント1は、支持エレメント23の進出位置において、支持エレメント23によって床面11に支持されることができる。
【0036】
押圧エレメント31は、同様に操作軸19と不動に連結されている。つまり、操作レバー21を用いた操作軸19の旋回によって、押圧エレメント31が解放位置(図1)と連結位置(図2)と上昇位置(図3)との間で旋回されるようになっている。このとき、操作軸19への結合は、解放位置(図1)における押圧エレメント31の自由端部の位置が、横平面Vに対して垂直に延びる調節方向に沿って見て、上昇位置(図3)における場合と比べて、アタッチメント1の前端部のより近傍にあるようになっている。つまり図1図3との比較が示すように、押圧エレメント31は、操作レバー21を用いた操作軸19の旋回時に、解放位置から上昇位置に、図面において右方向に連結端部に向かって、かつそれを越えてさらに移動され、これによって押圧エレメント31は、床清掃機3の機械フレーム上の接触面33に接触する。さらに、押圧エレメント31のための連結位置が存在し、この連結位置は図2に示されており、この連結位置では、押圧エレメント31の自由端部は、調節方向に沿って見て、解放位置における自由端部の位置と上昇位置における自由端部の位置との間にある。連結位置においても、押圧エレメント31は、既に床清掃機3上の接触面33に接触している。
【0037】
最後に、支持エレメント23および押圧エレメント31は、押圧エレメント31が解放位置に旋回される場合に、支持エレメント23が進出位置に旋回され、ひいてはアタッチメント1を床面11上に支持するように、操作軸19に固定されている。しかしながら、押圧エレメント31が、操作レバー21を用いて上昇位置または連結位置に旋回されると、支持エレメント23は、進入した2つの位置のうちの1つの位置にあり、アタッチメント1の走行車25は、床面11に接触していない。
【0038】
上記したアタッチメント1は、以下に記載の形式で床清掃機3に取り付けられ、かつ下降および上昇されることができる。
【0039】
アタッチメント1の押圧エレメント31が、図1および図3に示された解放位置にある場合に、押圧エレメント31は支持エレメント23によって、図1にも示されているように床清掃機3の第2の連結エレメント29を第1の連結エレメント27の下に移動させることができるように、床面11に支持される。いまや、操作レバー21を、解放位置(図4)に相当する位置から、連結位置に相当する位置(図5)に旋回させることができ、そのために、操作軸19に対して平行な操作レバー21の移動も必要である。この移動時に、支持エレメント23および押圧エレメント31と操作軸19との、上記した連結に基づいて、押圧エレメント31は床清掃機3上の接触面33に押し付けられ、その結果、アタッチメントは、連結エレメント27,29の、接触面33の上方に位置している結合部に基づいて、アタッチメント1の前端部の旋回移動に対して支持される。同時に、支持エレメント23は、第1の進入位置へと旋回され、したがって、支持エレメント23の走行車25は、もはや床面11には接触していない。つまり、アタッチメント1は、操作レバー21の1回の移動によって床清掃機3に連結される。この連結位置において、清掃ローラ5の剛毛9,15およびサイド箒13は、床面11と係合している。
【0040】
いまや、さらに操作レバー21が上昇位置に相当する位置に旋回される(図6)と、押圧エレメント31は、さらに横平面Vを越えて、アタッチメント1の前端部から離反する方向に移動し、その結果、アタッチメント1の前端部は、連結エレメント27,29の間の結合部の位置に基づいて、さらに上方に向かって旋回される。これによって、清掃ローラ5の剛毛9,15およびサイド箒13は、床面11との係合外へともたらされる。
【0041】
同様に、アタッチメント1は、連結位置に相当する位置(図5)への操作レバー21の戻し旋回によって、再び床面11に向かって下降することができる。
【0042】
最終的にアタッチメント1を床清掃機3から取り外したい場合には、操作レバー21を、解放位置に相当する位置に再び旋回させなければならず、このとき、上昇位置から解放位置へのうっかりとした直接的な移動を阻止するために、まず、操作軸19に対して平行な移動が必要である。解放位置への操作軸19の旋回時に、支持エレメント23は床面11へと下降し、アタッチメント1は上昇し、その結果、第1の連結エレメント27は、第2の連結エレメント29との係合外にもたらされる。次いで、アタッチメント1は、床清掃機3から解除される。
【0043】
したがって、本実施形態では、単に操作レバー21の操作によって、床清掃機3におけるアタッチメント1の連結および解除、ならびにアタッチメント1の下降および上昇を実施できるということが達成される。このとき、構造の全体が比較的単純に保たれている。
【符号の説明】
【0044】
1 アタッチメント
3 床清掃機
5 清掃ローラ
7 中央ボディ
9 剛毛
11 床面
13 サイド箒
15 剛毛
17 ベースフレーム
19 操作軸
21 操作レバー
23 支持エレメント
25 走行車
27 第1の連結エレメント
29 第2の連結エレメント
31 押圧エレメント
33 接触面
35 ガイド
図1
図2
図3
図4
図5
図6