(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/72 20060101AFI20221220BHJP
【FI】
E06B9/72
(21)【出願番号】P 2019012759
(22)【出願日】2019-01-29
【審査請求日】2021-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000134958
【氏名又は名称】株式会社ニチベイ
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(72)【発明者】
【氏名】岩佐 潤
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-280362(JP,A)
【文献】特開2018-071339(JP,A)
【文献】特開2007-224522(JP,A)
【文献】特開2000-170471(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00-9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの駆動により遮蔽材による開閉状態を制御する電動ブラインドの操作装置であって、
操作コードの一端が接続され
るとともに該操作コードを巻き取り及び巻き解き可能に形成され、該操作コードの牽引により
一方向に回転するように支持され
、前記操作コードの牽引による回転方向に対して逆方向に常時付勢される可動部材と、
前記可動部材の
回転量を検知する検知部と、
前記検知された
回転量に基づいて、前記モータに所定の動作を指示する制御部と
を備える操作装置。
【請求項2】
前記検知部は、前記可動部材の回転量を多段階に検知し、
前記制御部は、前記検知された回転量の段階に対応して、前記モータに所定の動作を指示することを特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記検知部は、複数のセンサを有し、
前記可動部材は、前記複数のセンサのそれぞれに対応する複数の被検知部を有し、
前記検知部は、前記複数の被検知部のいずれかが該被検知部に対応するセンサと重なることによって、前記可動部材の変動を検知することを特徴とする請求項1
または請求項
2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記複数のセンサのいずれかが該センサに対応する被検知部により押下されることによって、前記可動部材の変動を検知することを特徴とする請求項
3に記載の操作装置。
【請求項5】
前記検知部は、前記複数のセンサのいずれかが該センサに対応する被検知部を非接触に検知することによって、前記可動部材の変動を検知することを特徴とする請求項
3に記載の操作装置。
【請求項6】
モータの駆動により遮蔽材による開閉状態を制御する電動ブラインドの操作装置であって、
操作コードの一端が接続され、該操作コードの牽引により一方向に移動するように可動に支持される可動部材と、
前記可動部材の移動方向に異なる位置に配される複数のセンサを有し、前記可動部材の移動量を多段階に検知する検知部と、
前記検知された移動量の段階に対応して、前記モータに所定の動作を指示する制御部とを備え、
前記可動部材は、前記複数のセンサそれぞれに対応する位置まで移動されると、該位置に対応するセンサに対して該センサにより検知可能に近接し、
前記検知部は、前記複数のセンサのいずれかが前記可動部材の近接を検知することにより、前記可動部材の移動量を多段階に検知することを特徴とする操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、電動ブラインドの操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータの駆動により遮蔽材を開閉させる電動ブラインドがあり、この種のブラインドを操作する操作装置として、モータと、遮蔽材としての建築カバーを収縮させるためにモータを始動させるための第1のスイッチと、建築カバーを伸張させるためにモータを始動させるための第2のスイッチと、アクチュエータが第1の方向に回転されると第1のスイッチを作動させ、アクチュエータが第2の方向に回転されると第2のスイッチを作動させるように位置付けられたアクチュエータと、このアクチュエータに結合され、動かされたときにアクチュエータを回転させる制御レバーとを備えるモータアセンブリが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このようなモータアセンブリによれば、制御レバーが押し上げられることによって、建築カバーが収縮するように動作され、制御レバーが引き下げられることによって建築カバーが伸張するように動作される。そのため、電動ブラインドの使用者は、上端部が制御レバーの端部と結合可能に構成された棒状の部材であるレバーアクチュエータを介して、制御レバーの押し上げ、または引き下げという動作によって、直観的に遮蔽材を開閉させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に記載のモータアセンブリによれば、遮蔽材に開動作または閉動作という2通りの動作をさせるには、いずれかの動作に押し上げ操作を割り当てる必要があり、そのため、レバーアクチュエータは剛性が高い部材とする必要がある、という問題があった。つまり、上述のモータアセンブリは、使用者が用いる操作部材に、一般的な遮蔽装置の操作において用いられる操作コードのような、柔性が高い部材を用いるのに適していない。
【0006】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、柔性が高い部材を用いて、電動ブラインドにおける遮蔽材の動作を切り替えることができる操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様は、モータの駆動により遮蔽材による開閉状態を制御する電動ブラインドの操作装置であって、操作コードの一端が接続され、該操作コードの牽引により位置または姿勢が変動するように可動に支持される可動部材と、前記可動部材の位置または姿勢の変動を検知する検知部と、前記検知された変動に基づいて、前記モータに所定の動作を指示する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、柔性が高い部材を用いて、電動ブラインドにおける遮蔽材の動作を切り替えることができる。本発明のその他の効果については、以下の発明を実施するための形態の項でも説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係る電動ブラインドの構成を示す概略正面図である。
【
図2】第1の実施形態に係る検知部及びモータユニットの構成を示す概略図である。
【
図3】第1の実施形態に係る操作装置の構成を示す側面図である。
【
図4】第1の実施形態に係る検知部の構成を示す概略側面図である。
【
図5】第1の実施形態に係る可動部材の構成を示す概略側面図である。
【
図6】第1の実施形態に係る可動部材の構成を示す分解斜視図である。
【
図7】非操作状態における可動部材を示す正面断面図である。
【
図8】操作状態における可動部材を示す正面断面図である。
【
図9】非操作状態における可動部材及び検知部を示す概略正面図である。
【
図10】非操作状態における可動部材及び検知部を示す概略側面図である。
【
図11】操作状態における可動部材及び検知部を示す概略正面図である。
【
図12】操作状態における可動部材及び検知部を示す概略側面図である。
【
図13】非操作状態における電動ブランドを示す概略図である。
【
図14】第1操作状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図15】第2操作状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図16】第3操作状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図17】第2の実施形態に係る操作装置の構成を示す概略正面図である。
【
図18】第2の実施形態に係る操作状態における操作装置を示す概略正面図である。
【
図20】第1案内部における当接領域に案内される可動部材の移動経路を示す正面図である。
【
図21】第2案内部における当接領域に案内される可動部材の移動経路を示す正面図である。
【
図22】第1案内部に案内される可動部材を示す正面図である。
【
図23】上昇スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【
図24】下降スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【
図25】第3の実施形態に係る可動部材を示す正面図である。
【
図26】上昇スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【
図27】下降スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【
図28】第4の実施形態に係る操作装置の構成を示す概略正面図である。
【
図29】第4の実施形態に係る可動部材の構成を示す斜視図である。
【
図30】第4の実施形態に係る可動部材の構成を示す分解斜視図である。
【
図31】操作状態における操作装置を示す概略正面図である。
【
図32】操作後の操作装置を示す概略正面図である。
【
図33】第1停止状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図34】上昇状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図35】第2停止状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図36】下降状態における電動ブラインドを示す概略図である。
【
図37】第5の実施形態に電動ブラインドを示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<第1の実施形態>
以下、本発明に係る第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以降の説明においては、電動ブラインドが設けられた際の室内側の面を正面、室外側の面を背面、正面及び背面に直交する方向を前後方向、電動ブラインドの長手方向を左右方向と称して以後説明を行う。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
(全体構成)
第1の実施形態に係る操作装置を備える電動ブラインドの全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る電動ブラインドの構成を示す概略正面図である。
図2は、検知部及びモータユニットの構成を示す概略図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る電動ブラインド1は、電動のロールスクリーンとして構成され、2つのサイドプレート10、巻取パイプ11、遮蔽材としてのスクリーン12、ウエイトバー13を備える。2つのサイドプレート10は、左右方向に長尺に形成され、窓枠などに取り付けられるセットフレーム(不図示)の左右端にそれぞれ設けられるか、2つのサイドプレート10のそれぞれが窓枠などに直接取り付けられる。巻取パイプ11は、左右方向に長尺に形成された円筒状の部材であり、左右方向を向く回転軸周りに回転可能に2つのサイドプレート10に左右端が支持される。スクリーン12は、膜状に形成され、その上端が巻取パイプ11に巻き取り及び巻き解き可能に連結される。ウエイトバー13は、スクリーン12の幅と同程度に長尺に形成され、スクリーン12の下端に連結される。
【0013】
また、電動ブラインド1は、巻取パイプ11を回転軸周りに回転駆動させるモータユニット21と、検知部22、可動部材23、操作コード24、ケース25を備える。このうち、検知部22、可動部材23、操作コード24、これらを収容するケース25により操作装置が構成される。操作装置は、いずれかのサイドプレート10の左右方向外方側に取り付けられ、本実施形態においては正面から見て左側(
図1中左側)に設けられるものとする。また、操作装置は、コントローラ213(後述)、検知部22、可動部材23、操作コード24を含むものとする。
【0014】
モータユニット21は、
図2に示すように、モータ211、エンコーダ212、コントローラ213を備える。モータ211は、巻取パイプ11を回転駆動可能に巻取パイプ11内に内蔵される。エンコーダ212は、巻取パイプ11の回転量を検出する。
【0015】
コントローラ213は、駆動部2131とMPU(Micro Processing Unit)2132とを有する。MPU2132は、エンコーダ212、検知部22と電気接続され、エンコーダ212により検出された回転量と、検知部22により検知された検知信号とに基づいて、駆動部2131にモータ211の一方向、逆方向への作動と停止とを指示する。駆動部2131は、MPU2132、電源と電気接続され、MPU2132の指示に基づいてモータ211に電力を供給する。
【0016】
可動部材23は、全体として略円柱状に形成されたプーリとして機能し、左右方向を向く軸周りに回転可能にケース内において支持される。操作コード24は、紐状または帯状に形成された可撓性を有する長尺の部材であり、その一端が可動部材23の周壁に巻き取り及び巻き解き可能に連結されるとともに、他端がケース25から導出されて下方に垂下する。検知部22は、可動部材23における3つの被検知部232(後述)のそれぞれを、これらによる当接または押下により検出するセンサとして、3つのスイッチ221(
図3、
図4を参照)を有し、これらのスイッチ221のいずれかが可動部材23に押下されることによって可動部材23の回転量を3段階に検知する。
【0017】
よって、コントローラ213は、可動部材23の回転量に応じて、モータ211の一方向、逆方向への作動と停止とを指示することとなる。検知部22は、3つのスイッチ221として、最小の回転量により押下される上昇スイッチ221U(
図3、
図4を参照)と、最大の回転量により押下される下降スイッチ221D(
図3、
図4を参照)と、上昇スイッチ221Uより大きく下降スイッチ221Dより小さい回転量により押下される停止スイッチ221S(
図3、
図4を参照)とを有する。コントローラ213は、上昇スイッチ221Uが押下された場合に巻取パイプ11がスクリーン12を巻き取るようにモータ211を作動させ、下降スイッチ221Dが押下された場合に巻取パイプ11がスクリーン12を巻き解くようにモータ211を作動させ、停止スイッチ221Sが押下された場合にモータ211を停止させる。
【0018】
(操作装置の詳細構成)
第1の実施形態に係る操作装置の構成について説明する。
図3は、操作装置の構成を示す側面図である。
図4は、検知部の構成を示す概略側面図である。
図5は、可動部材の構成を示す概略側面図である。
図6は、可動部材の構成を示す分解斜視図である。
図7、
図8は、それぞれ、非操作状態、操作状態における可動部材を示す正面断面図である。
【0019】
なお、
図3は、操作装置を左右方向外方(
図1中左側)から見た状態を示しており、
図4は、検知部を左右方向外方から見た状態を示しており、
図5は、可動部材を左右方向内方(
図1中右側)から見た状態を示している。また、
図7、
図8は、可動部材の回転軸心を通り、左右上下方向を向く平面により各部材を切断した状態を示す。
【0020】
図3、
図5、
図6に示すように、可動部材23は、中空且つ一方の底面が開口した略円柱状の部材として形成されており、底面を成す円盤状の基部231と、側面を成し、操作コード24が巻き掛けられる溝が形成されるプーリ部234とを有する。可動部材23は、基部231が左右方向内方を向くように配され、基部231には、左右方向内方に突出するように形成された3つの被検知部232U,232S,232Dが設けられる。ここで、3つの被検知部232U,232S,232Dは、
図5に示すように、基部231上において、径方向位置、周方向位置が互いに異なるように配され、具体的には、径方向外径側から被検知部232U,被検知部232S,被検知部232Dの順に位置するように、また、可動部材23の順回転方向(操作コード24が牽引される際の回転方向)側から被検知部232U,被検知部232S,被検知部232Dの順に配される。
図4に示すように、検知部22における上昇スイッチ221U、停止スイッチ221S、下降スイッチ221Dは、それぞれ、被検知部232U,232S,232Dに対応した位置に設けられる。
【0021】
可動部材23における基部231の中心部には軸孔233が形成され、この軸孔233の内周面には、雌ねじ233aが形成される。
図7、
図8に示すように、軸孔233には、ケース25に固定的に支持されるように形成され、外周面に雌ねじ223aに対応する雄ねじ261が形成される固定軸26が相対回転可能に挿通される。軸孔233における雌ねじ233a及び固定軸26における雄ねじ261は、
図7に示すような操作コード24が可動部材23に巻き取られた状態から、
図8に示すような操作コード24が可動部材23から巻き解かれることにより固定軸26に対して相対回転された際に、可動部材23が左右方向内方に移動するように形成される。また、雌ねじ233a及び雄ねじ261は、
図7に示すように、再び操作コード24が可動部材23から巻き取られることにより固定軸26に対して相対回転された際に、可動部材23が左右方向外方に移動するように形成される。つまり、操作コード24が巻き解かれると、3つの被検知部232U,232S,232Dは上昇スイッチ221U、停止スイッチ221S、下降スイッチ221Dと近接する方向に移動し、操作コード24が巻き取られると、3つの被検知部232U,232S,232Dは上昇スイッチ221U、停止スイッチ221S、下降スイッチ221Dから離間する方向に移動する。
【0022】
図3、
図6~
図8に示すように、可動部材23の内部には、付勢部材としてのぜんまいばね235が収容される。このぜんまいばね235は、可動部材23内において、固定軸26を中心軸として巻き込むように配され、一端が固定軸26に係止されるとともに、他端が可動部材23に係止されて、操作コード24を巻き取る回転方向に可動部材23を常時付勢する。
【0023】
(操作装置の動作)
第1の実施形態に係る操作装置の動作について説明する。
図9、
図10は、それぞれ、非操作状態における可動部材及び検知部を示す概略正面図、概略側面図である。
図11、
図12は、それぞれ、操作状態における可動部材及び検知部を示す概略正面図、概略側面図である。なお、
図10、
図12において、(a)は可動部材を左右方向外方から見た状態を概略的に示し、(b)は検知部を左右方向外方から見た状態を概略的に示すものとする。
【0024】
操作コード24が操作されない非操作状態における操作装置においては、
図9、
図10に示すように、操作コード24が可動部材23に巻き取られた状態となっており、可動部材23における被検知部232U,232S,232Dは、いずれも、検知部22における対応するスイッチ221に当接しない。
【0025】
一方、操作コード24が引き下げられるように操作された操作状態における操作装置においては、
図11、
図12に示すように、可動部材23が回転軸A周りに回転されることにより、可動部材23が左右方向内方に移動されるとともに、側方から見て被検知部232のいずれかが対応するスイッチ221と重なる位置となることによって、被検知部232のいずれかが対応するスイッチ221を押下することとなる。
図11、
図12においては、被検知部232Dが下降スイッチ221Dを押下する状態が示される。
【0026】
(電動ブラインドの動作)
第1の実施形態に係る電動ブラインドの動作について説明する。
図13、
図14、
図15、
図16は、それぞれ、非操作状態、第1操作状態、第2操作状態、第3操作状態における電動ブランドを示す概略図である。なお、
図13~
図16において、(a)は、可動部材及び検知部を左右方向外方から見た状態を概略的に示すものであり、(b)は、操作装置の状態に対応する電動ブラインドの状態を概略的に示すものである。
【0027】
非操作状態においては、
図13(a)に示すように、検知部22におけるいずれのスイッチ221も押下されないため、電動ブラインド1の動作は変化しない。
図13(b)においては、電動ブラインド1が停止されたままになっている状態が示される。
【0028】
所定の第1操作量だけ操作コード24が牽引される第1操作状態においては、
図14(a)に示すように、検知部22における上昇スイッチ221Uが可動部材23における被検知部232Uにより押下され、
図14(b)に示すように、スクリーン12が巻取パイプ11に巻き取られるようにモータユニット21が動作され、ウエイトバー13が上昇される。使用者が操作コード24を手放すと、ぜんまいばね235によって、可動部材23は
図13(a)に示した非操作状態に戻るが、スクリーン12の巻取動作は、停止スイッチ221Sが押下されるか、または、ウエイトバー13が上端まで上昇されるまで継続される。なお、ウエイトバー13が上端位置に達するまでのスクリーン12の巻取動作は、エンコーダ212により検出される回転量に基づく制御によってなされる。
【0029】
第1操作量より大きい第2操作量だけ操作コード24が牽引される第2操作状態においては、
図15(a)に示すように、検知部22における停止スイッチ221Sが可動部材23における被検知部232Sにより押下され、
図15(b)に示すように、それまでのモータユニット21の動作が停止される。
【0030】
第2操作量より大きい第3操作量だけ操作コード24が牽引される第3操作状態においては、
図16(a)に示すように、検知部22における下降スイッチ221Dが可動部材23における被検知部232Dにより押下され、
図16(b)に示すように、スクリーン12が巻取パイプ11から巻き解かれるようにモータユニット21が動作され、ウエイトバー13が下降される。使用者が操作コード24を手放すと、ぜんまいばね235によって、可動部材23は
図13(a)に示した非操作状態に戻るが、スクリーン12の巻解動作は、停止スイッチ221Sが押下されるか、または、ウエイトバー13が下端に下降されるまで継続される。なお、ウエイトバー13が下端位置に達するまでのスクリーン12の巻解動作は、巻取動作と同様に、エンコーダ212により検出される回転量に基づく制御によってなされる。
【0031】
上述したように、第1の実施形態に係る操作装置によれば、非操作状態からの可動部材23の回転量を段階的に検出することによって、可動部材23に一端が接続された操作コード24に対する異なる操作量のそれぞれに応じて、スクリーン12に異なる動作をさせることができる。
【0032】
<第2の実施形態>
(操作装置の構成)
第2の実施形態に係る操作装置の構成について説明する。
図17、
図18は、それぞれ、本実施形態に係る、非操作状態、操作状態における操作装置の構成を示す概略正面図である。
図19は、ガイド部材の構成を示す正面図である。
図20、
図21は、それぞれ、第1案内部、第2案内部における当接領域に案内される可動部材の移動経路を示す正面図である。
【0033】
図17及び
図18に示すように、本実施形態に係る電動ブラインド1Aにおける操作装置は、回転可能に支持される可動部材23に代えて、ガイド部材30及び可動部材31を備える点が、第1の実施形態とは大きく異なる。ガイド部材30は、ケース25内において固定して設けられ、可動部材31が所定の経路に沿うように案内する。また、本実施形態に係る操作装置は、検知部22に代えて検知部22Aを備えており、この検知部22Aは、上下方向にのみ上昇スイッチ221U、停止スイッチ221S、下降スイッチ221Dの位置が互いに異なっている点において検知部22とは異なる。
【0034】
可動部材31は、検知部22Aのスイッチ221を押下可能に形成された被検知部311とガイド部材30に形成された経路としての案内溝300(後述)を摺動するように形成された摺動ピン312(
図19参照)とを備え、ケース25内において圧縮ばね32によって上方に常時付勢されつつ上方から吊り下げ支持され、操作コード24の一端が接続される。操作コード24が使用者により牽引されない非操作状態においては、
図17に示すように、可動部材31はガイド部材30の上方に位置付けられ、操作コード24が使用者により牽引される操作状態においては、
図18に示すように、可動部材31はガイド部材30の下方に位置付けられる。
【0035】
図19に示すように、ガイド部材30には、可動部材31の摺動ピン312が摺動可能に係合するように形成された溝である案内溝300が形成され、この案内溝300は、摺動ピン312の経路として、上方から順に昇降路300L、上昇スイッチ221Uに対応する第1案内部300U、停止スイッチ221Sに対応する第2案内部300S、下降スイッチ221Dに対応する第3案内部300Dを有する。昇降路300Lは上下方向に延びる経路であり、その上端が非操作状態において摺動ピン312が位置付けられる始点300aとなり、その下端に第1案内部300Uが接続される。第1案内部300Uは、その上端が昇降路300Lに接続されるとともに、その下端が第2案内路300Sに接続される。第2案内部300Sは、その上端が第1案内部300Uに接続されるとともに、その下端が第3案内部300Dに接続される。第3案内部300Dは、その上端が第2案内部300Sに接続されるとともに、その下端が摺動ピン312の可動域において最下端となる終点309となる。第1案内部300U、第2案内部300S、第3案内部300Dは、互いに同様の経路を有している。なお、これらを総称する際には、以降、案内部と称する。
【0036】
案内部は、案内溝300として、当接路301、進入路302、退出路303、複路304を有する。当接路301は、上端が下端よりも左右方向内方側に位置するよう傾斜された経路であり、摺動ピン312が案内された際に被検知部311が対応するスイッチ221を押下する位置となる当接点301aを上端部に有する。また、当接路301は、その上端が退出路303と接続され、その下端が複路304と接続され、その経路の中途部分において進入路302と接続される。
【0037】
進入路302は、上端が下端よりも左右方向外方側に位置するように傾斜された経路であり、その上端が退出路303の上端及び複路304の上端と接続され、退出路303の上端及び複路304の上端とともに案内部全体の上端を成し、その下端が当接路301の中途部分と接続される。また、進入路302の上端は、案内部の上端から摺動ピン312が進入した際に、退出路303、複路304ではなく、進入路302に摺動ピン312が進入するように形成される。また、当接路301と進入路302との接続部分には、段部302aが形成され、この段部302aによれば、進入路302から当接路301への摺動ピン312の移動が許容される一方、当接路301から進入路302への摺動ピン312の移動は許容されない。
【0038】
退出路303は、上端が下端よりも左右方向外方側に位置するように傾斜された経路であり、その上端が進入路302の上端及び複路304の上端と接続され、進入路302の上端及び複路304の上端とともに案内部全体の上端を成し、その下端が当接路301の上端と接続される。
【0039】
複路304は、その上端が進入路302の上端及び退出路303の上端と接続され、進入路302の上端及び退出路303の上端とともに案内部全体の上端を成し、その下端が当接路301の下端と接続され、当接路301の下端とともに案内部全体の下端を成す。また、複路304の下端は、案内部の下端から摺動ピン312が進入した際に、当接路301ではなく、複路304に摺動ピン312が進入するように形成される。
【0040】
このようなガイド部材30の案内溝300によれば、摺動ピン312が始点300aにある状態において、第1案内部300Uの段部302aより下方且つ第2案内部300Sより上方に摺動ピン312が移動する第1操作量だけ操作コード24が牽引される際、摺動ピン312の移動経路は、
図20に示すようになる。具体的には、まず、操作コード24の牽引によって、摺動ピン312が昇降路300Lから進入路302を経て段部302aを超えて当接路301に進入する。その後、圧縮ばね32の上方への付勢力によって、摺動ピン312は、当接路301の当接点301aを経て退出路303へ移動し、退出路303から昇降路300Lに進入して始点300aに到達する。
【0041】
また、摺動ピン312が始点300aにある状態において、第2案内部300Sの段部302aより下方且つ第3案内部300Sより上方に摺動ピン312が移動する第2操作量だけ操作コード24が牽引される際、摺動ピン312の移動経路は、
図21に示すようになる。具体的には、まず、操作コード24の牽引によって、摺動ピン312が昇降路300L、第1案内部300Uにおける進入路302、当接路301を経て第2案内部300Sに進入し、段部302aを超えて当接路301に進入する。その後、上方への付勢力によって、摺動ピン312は、当接路301の当接点301aを経て退出路303へ移動し、退出路303から第1案内路300Uの複路304に移動した後に昇降路300Lへ進入して始点300aに到達する。
【0042】
また、第3案内部300Dの段部302aより下方且つ終点309より上方に摺動ピン312が移動する第3操作量だけ操作コード24が牽引される際、第1操作量、第2操作量により操作コード24が牽引される際と同様に、第3案内部300Dの当接路301を摺動ピン312が通過し、第2案内部300Sの複路304、第1案内部300Sの複路304を経て昇降路300Lへ進入して始点300aに到達する。
【0043】
このように、ガイド部材30の案内溝300は、いずれかの案内部の当接点301aを摺動ピン312が通過する際には、操作コード24の牽引による下方への移動時、圧縮ばね32による上方への移動時のいずれにおいても、摺動ピン312が他の案内部の当接点301aを通過しないように形成される。
【0044】
(操作装置の動作)
第2の実施形態に係る操作装置の動作について説明する。
図22は、第1案内部に案内される可動部材を示す正面図である。
図23、
図24は、それぞれ、上昇スイッチ、下降スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【0045】
操作コード24が牽引されると、可動部材31は、
図22に示すように、上述した案内溝300に沿って下方へ移動することとなる。第1操作量だけ操作コード24が牽引された際には、
図23に示すように、第1案内部300Uに対応する上昇スイッチ221Uが可動部材31の被検知部311により押下され、スクリーン12が巻き取られる。また、第3操作量だけ操作コード24が牽引された際には、
図24に示すように、第3案内部300Dに対応する下降スイッチ221Dが可動部材31の被検知部311により押下され、スクリーン12が巻き解かれる。また、第2操作量だけ操作コード24が牽引された際には、同様に停止スイッチ221Sが押下され、スクリーン12の巻取または巻解が停止される。
【0046】
上述したような、第2の実施形態に係る操作装置によれば、非操作状態からの可動部材31の移動量を段階的に検出することによって、可動部材31に一端が接続された操作コード24に対する異なる操作量のそれぞれに応じて、スクリーン12に異なる動作をさせることができる。
【0047】
<第3の実施形態>
第3の実施形態に係る操作装置について説明する。
図25は、本実施形態に係る可動部材を示す正面図である。
図26、
図27は、それぞれ、上昇スイッチ、下降スイッチを押下する可動部材を示す正面図である。
【0048】
本実施形態に係る電動ブラインド1Bにおける操作装置は、ガイド部材30、可動部材31に代えて、
図25に示すように、可動部材30A、固定ピン31Aを備える点が第2の実施形態とは異なる。可動部材30Aは、第2の実施形態におけるガイド部材30に相当する部材であり、ケース25内において可動に支持される点、案内溝300が180°反転されている点、また、左右方向内方側において、左右方向内方に突出する被検知部307が設けられている点がガイド部材30とは異なる。また、可動部材30Aは、図示しない圧縮ばね32によって上方に常時付勢されつつ上方から吊り下げ支持されるとともに、下端に操作コード24が接続される。固定ピン31Aは、第2の実施形態における可動部材31に相当する部材であり、ケース25内において不動に設けられる点、被検知部311を有さない点が可動部材31とは異なる。
【0049】
このような可動部材30Aと固定ピン31Aとを備える操作装置によれば、固定ピン31Aが案内溝300上を第2の実施形態において説明したような経路を通過する。固定ピン31Aが各案内部における当接点301aに達すると、案内部に対応する被検知部307がスイッチ221を押下するように可動部材30Aが固定ピン31Aに対して相対移動することとなる。
【0050】
図26に示すように、固定ピン31Aを第1案内部300Uにおける段部302aより上方且つ第2案内部300Sより下方に位置付ける第1操作量だけ操作コード24が牽引される際には、被検知部307により上昇スイッチ221Uが押下される。また、
図27に示すように、固定ピン31Aを第3案内部300Dにおける段部302aより上方に位置付ける第3操作量だけ操作コード24が牽引される際には、被検知部307により下降スイッチ221Dが押下される。同様に、固定ピン31Aを第2案内部300Sにおける段部302aより上方且つ第3案内部300Dより下方に位置付ける第2操作量だけ操作コード24が牽引される際には、被検知部307により停止スイッチ221Sが押下される。
【0051】
<第4の実施形態>
(操作装置の構成)
第4の実施形態に係る操作装置の構成について説明する。
図28は、本実施形態に係る操作装置の構成を示す概略正面図である。
図29、
図30は、それぞれ、可動部材の構成を示す斜視図、分解斜視図である。
図31、
図32は、それぞれ、操作状態、操作後における操作装置を示す概略正面図である。
【0052】
本実施形態に係る電動ブラインド1Cにおける操作装置は、
図28に示すように、可動部材23に代えて、可動部材4を備える点が第1の実施形態とは異なる。可動部材4は、
図29、
図30に示すように、第1可動部材41、第2可動部材42、押しばね43、引きばね44を備える。第1可動部材41、第2可動部材42は、いずれも略円柱状に形成され、ケース25内において、円柱体としての底面に相当する側面を左右方向に向けて、その軸方向が左右方向を向く回転軸(不図示)によって、この回転軸に対して相対回転可能に支持される。また、第1可動部材41が回転軸に対して左右方向に相対移動不能に支持されているのに対し、第2可動部材42は回転軸に対して左右方向に相対移動可能に支持される。
【0053】
第1可動部材41は、第2可動部材42に対して左右方向外方側に配され、全体としてプーリとして機能する部材であり、プーリ部410、被接続部412、4つの傾斜段部411を有する。プーリ部410は、第1可動部材41の周壁において、操作コード24の一端が接続されるとともに操作コード24が巻き掛けられる溝として形成される。本実施形態において、操作コード24は、牽引されることによって、第1可動部材41を
図29、
図30中において反時計回りに回転させるようにプーリ部140に巻き掛けられる。
【0054】
被接続部412は、左右方向外方側の側面の外径側において、一端がケース25に接続される引きばね44の他端が接続される突起である。4つの傾斜段部411は、周方向に互いに隣接するように同様に形成されており、それぞれの傾斜段部411は、周方向における90°の角度範囲に亘って、操作コード24による回転方向(本実施形態においては順回転方向と称する)側が高くなる、即ち、左右方向内方側に位置するような傾斜が形成され、これによって、隣接する他の傾斜段部411との間に段部が生じる。
【0055】
第2可動部材42は、第1可動部材41に対して左右方向内方に配され、4つの傾斜段部421と4つの被検知部422とを有する。4つの傾斜段部421は、第1可動部材41の4つの傾斜段部411に対応して形成される。即ち、4つの傾斜段部421は、第2可動部材42が第1可動部材41の左右方向内方側に隣接して配された際に4つの傾斜段部411と形状合致するように形成される。具体的には、4つの傾斜段部421は、周方向に互いに隣接するように同様に形成されており、それぞれの傾斜段部421は、周方向における90°の角度範囲に亘って、逆回転方向側が高くなる、即ち、左右方向外方側に位置するような傾斜が形成され、これによって、隣接する他の傾斜段部421との間に段部が生じる。
【0056】
4つの被検知部422は、検知部22における上昇スイッチ221Uに対応する被検知部422Uと、下降スイッチ221Dに対応する被検知部422Dと、停止スイッチ221Sに対応する2つの被検知部422S1,422S2とを含み、いずれの被検知部422も左右方向内方に所定距離だけ突出する突起として形成される。
【0057】
また、第1可動部材41は、被接続部412に接続される引きばね44によって逆回転方向に常時付勢され、第2可動部材42は、押しばね43によって左右方向外方に常時付勢される。
【0058】
図31に示すように、操作コード24の牽引によって、第1可動部材41が順回転方向に回転する場合には、第1可動部材41の4つの傾斜段部411における段部と、第2可動部材42の4つの傾斜段部421における段部とが噛み合って、第1可動部材41の回転力が第2可動部材42に伝達される。
【0059】
一方、
図32に示すように、第1可動部材41が逆回転方向に回転する場合には、第1可動部材41の4つの傾斜段部411における傾斜面に対して第2可動部材42の4つの傾斜段部421における傾斜面が摺動し、これによって、第2可動部材42は、押しばね43の付勢力に抗して、左右方向内方へ移動される。この際、第2可動部材42の回転位置に応じて、被検知部422のいずれかが対応するスイッチ221を押下することとなる。
【0060】
なお、本実施形態に係る操作装置は、一回の操作コード24の牽引量を第1可動部材41が順回転方向に90°だけ回転する程度の牽引量に制限するように構成されているものとする。
【0061】
(電動ブラインドの動作)
第4の実施形態に係る操作装置を備える電動ブラインドの動作について説明する。
図33、
図34、
図35、
図36は、それぞれ、第1停止状態、上昇状態、第2停止状態、下降状態における電動ブラインドを示す概略図である。なお、
図33~
図36において、(a)は、可動部材及び検知部を左右方向外方から見た状態を概略的に示すものであり、(b)は、操作装置の状態に対応する電動ブラインドを正面から見た状態を概略的に示すものである。
【0062】
図33に示すような、側方から見て、第2可動部材42の被検知部422S1が停止スイッチ221Sと重なる状態において、操作コード24が牽引されると、
図34に示すように、第1可動部材41とともに第2可動部材42が順回転方向に90°回転して、側方から見て、被検知部422Uが上昇スイッチ221Uと重なるように位置付けられる。次に、操作コード24が手放されると、第1可動部材41が逆回転方向に回転される際に第2可動部材42が左右方向内方に移動されることによって、被検知部422Uにより上昇スイッチ221Uが押下され、スクリーン12が巻き取られるようにモータユニット21が動作される。
【0063】
更に操作コード24が牽引されると、
図35に示すように、側方から見て、被検知部422S2が停止スイッチ221Sと重なるように位置付けられる。次に、操作コード24が手放されると、被検知部422S2により停止スイッチ221Sが押下され、モータユニット21の動作が停止される。
【0064】
更に操作コード24が牽引されると、
図36に示すように、側方から見て、被検知部422Dが下降スイッチ221Dと重なるように位置付けられる。次に、操作コード24が手放されると、被検知部422Dにより下降スイッチ221Dが押下され、スクリーン12が巻き解かれるようにモータユニット21が動作される。
【0065】
上述したような、第4の実施形態に係る操作装置によれば、操作コード24の牽引を段階的に検出することによって、操作コード24に対する牽引によりスクリーン12の動作を切り替えることができる。
【0066】
<第5の実施形態>
第5の実施形態に係る操作装置を備える電動ブラインドについて説明する。
図37は、本実施形態に係る電動ブラインドを示す概略正面図である。
【0067】
本実施形態に係る電動ブラインド1Dにおける操作装置は、検知部22、可動部材23に代えて、検知部22D、可動部材23Dを備える点が、第1の実施形態とは異なる。検知部22Dは、3つのスイッチ221の代わりに3つの非接触センサ229を有する点が検知部22とは異なり、可動部材23Dは、3つの被検知部232の代わりに3つの被検知部239を有する点が可動部材23とは異なる。
【0068】
3つの非接触センサ229のそれぞれは、被検知部232の近接を被検知部232と接触することなく検知可能なセンサであり、例えば、磁気センサや光電センサとして構成される。また、3つの非接触センサ229は、上昇スイッチ221U、下降スイッチ221D、停止スイッチ221Sのそれぞれに対応する、上昇センサ229U、下降センサ229D、停止センサ229Sとして構成される。上昇センサ229U、下降センサ229D、停止センサ229Sが配される位置、また、それぞれの非接触センサ229が被検知部232を検知した場合の動作は、対応するスイッチ221と同様とする。
【0069】
3つの被検知部239は、非接触センサ229により検知可能な部材であり、例えば、非接触センサ229が磁気センサである場合には磁性体として構成され、非接触センサ229が受光部と投光部とを有する光電センサである場合には投光部により投光された光を受光部により検出可能に反射する反射部材として構成される。3つの被検知部239は、被検知部232U、被検知部232D、被検知部232Sのそれぞれに対応する、被検知部239U、被検知部239D、被検知部239Sとして構成される。被検知部239U、被検知部239D、被検知部239Sが配される位置は対応する被検知部232と同様とする。
【0070】
上述したような、第5の実施形態に係る操作装置によれば、可動部材23の回転量の検出を非接触に行うことができ、延いては、係る部材の摩耗、破損を低減させることができる。
【0071】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の第1~第5の実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【0072】
なお、上述した5つの実施形態において、電動ブラインドとして電動のロールスクリーンを例に挙げて説明したが、横型ブラインド、縦型ブラインド、ハニカムスクリーン、たくし上げカーテン、アコーディオンドアといったブラインド、カーテン、又は間仕切り等の遮蔽材を電動させることができる全ての遮蔽装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 電動ブラインド
22 検知部
23 可動部材
24 操作コード
213 コントローラ(制御部)