IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ YKK AP株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-段窓 図1
  • 特許-段窓 図2
  • 特許-段窓 図3
  • 特許-段窓 図4
  • 特許-段窓 図5
  • 特許-段窓 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】段窓
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/36 20060101AFI20221220BHJP
   E06B 1/18 20060101ALI20221220BHJP
   E06B 7/23 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
E06B1/36 Z
E06B1/18 Y
E06B7/23 Z
E06B7/23 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019085305
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020180512
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-11-01
(73)【特許権者】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱口 公希
(72)【発明者】
【氏名】生地 一鷹
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-207729(JP,A)
【文献】特開2000-337029(JP,A)
【文献】特開平04-360981(JP,A)
【文献】特開2014-159683(JP,A)
【文献】特開2011-236608(JP,A)
【文献】特開2007-218008(JP,A)
【文献】特開平08-193464(JP,A)
【文献】実開平07-016820(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 7/00-7/36
E06B 1/00-1/70
E06B 3/96-3/99
E04B 2/88-2/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下の窓と、前記上下の窓を連結した無目とを備え、
前記上下の窓は、上下の横枠および左右の縦枠を有した枠体と、前記枠体に保持された面材とをそれぞれ備え、
前記左右の縦枠には、前記上下の横枠の端部に当接するシール材が設けられ、
前記無目には、前記上下の窓のうちの少なくとも一方における前記枠体との間を止水する水密材が設けられ、
前記水密材は、前記無目の両端側に配置された一対の端止水部と、前記無目の長手方向に延びて前記一対の端止水部の間に配置された中間止水部とを有し、
前記一対の端止水部は、前記左右の縦枠の上下方向における両端面のうち前記無目側に位置する端面および前記シール材と、前記上下の横枠のうち前記無目側に位置する横枠の見込み面における両端とに密接する塑性変形可能な水密材端体によって形成され、
前記中間止水部は、スポンジ材料によって形成され、前記一対の端止水部の間において前記横枠の見込み面に圧接している
ことを特徴とする段窓。
【請求項2】
請求項1に記載の段窓において、
前記シール材には、吸水によって膨潤する吸水性樹脂が混練されている
ことを特徴とする段窓。
【請求項3】
請求項1または請求項に記載の段窓において、
前記中間止水部および前記端止水部の上下方向における厚さ寸法は同じである
ことを特徴とする段窓。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下の窓を連設した段窓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上下のFIX窓を無目によって連設して構成される段窓が知られており、各FIX窓は上枠、下枠および左右の縦枠を枠組みした窓枠内に面材を固定して構成されている(非特許文献1の1,2ページ等参照)。この段窓では、乾式の水密材が無目の長手方向に沿って設けられており、この水密材を無目およびFIX窓の間で押し潰すことで、無目およびFIX窓の間を止水する構成とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「組立説明書 エピソードNEO 段窓無目」、’17-4月発行、1,2ページ、YKKAP、[2018年6月11日検索]、インターネット(http://manualweb.ykkap.co.jp/pdf_inter/100020/17522K101B00.pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に記載の段窓では、縦枠には上下方向に沿った枠ヒレと、枠ヒレに沿ったシーラー(シール材)とが設けられており、FIX窓を組み付ける際には、枠ヒレのうち不要となる端部を折り取り、この折り取った部分に対応してシーラーを切り取る作業を行っている。
ところで、前述したシーラーの切取り作業はハサミなどの工具を用いて手作業で行われるので、シーラーの切取り位置が所定位置からズレたり、また、シーラーの切り取りが忘れられてそのまま残ったりするおそれがある。このような場合には、シーラーが水密材に当接してピンホールなどの隙間が生じ、この隙間から漏水するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、止水性を向上できる段窓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の段窓は、上下の窓と、前記上下の窓を連結した無目とを備え、前記上下の窓は、上下の横枠および左右の縦枠を有した枠体と、前記枠体に保持された面材とをそれぞれ備え、前記左右の縦枠には、前記上下の横枠の端部に当接するシール材が設けられ、前記無目には、前記上下の窓のうちの少なくとも一方における前記枠体との間を止水する水密材が設けられ、前記水密材は、前記無目の両端側に配置された一対の端止水部と、前記無目の長手方向に延びて前記一対の端止水部の間に配置された中間止水部とを有し、前記一対の端止水部は、前記左右の縦枠の上下方向における両端面のうち前記無目側に位置する端面および前記シール材と、前記上下の横枠のうち前記無目側に位置する横枠の見込み面における両端とに密接する塑性変形可能な水密材端体によって形成され、前記中間止水部は、前記一対の端止水部の間において前記横枠の見込み面に圧接していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の段窓によれば、止水性を向上できる段窓を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る段窓を示す説明図。
図2】前記実施形態に係る段窓の要部を分解して示す斜視図。
図3】前記実施形態に係る段窓の要部を示す側面図。
図4】前記実施形態に係る段窓の要部を示す縦断面図。
図5】前記実施形態に係る段窓の水密材を示す説明図。
図6】前記実施形態に係る段窓の水密材の要部を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、本実施形態に係る段窓1は、室内外を仕切るものであって、上窓2と、下窓3と、上窓2および下窓3を連結した無目5とを備えている。
以下の説明において、段窓1の左右方向をX軸方向とし、段窓1の上下方向をY軸方向とし、段窓1の室内外方向(見込み方向)をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
【0010】
上窓2および下窓3は、上枠11(横枠)、下枠12(横枠)および左右の縦枠13,14によって縦勝ちに枠組みされた窓枠10(枠体)と、窓枠10内に配置された面材15とを備えている。上窓2および下窓3は、本実施形態では面材15が窓枠10に保持された嵌め殺し窓として構成されている。上枠11、下枠12および左右の縦枠13,14はアルミ押出形材によって形成されており、面材15は単層や複層のガラスパネルによって構成されている。
上枠11は、X軸方向に沿った上枠本体部111と、上枠本体部111から見付け方向に延出した上枠ヒレ部112とを有しており、上枠本体部111には気密材および押縁が装着されて面材15の上縁部を保持している。
下枠12は、X軸方向に沿った下枠本体部121と、下枠本体部121から見付け方向に延出した下枠ヒレ部122とを有しており、下枠本体部121には、気密材および面材押え部材が装着されて面材15の下縁部を保持している。
縦枠13は、Y軸方向に沿った縦枠本体部131と、縦枠本体部131から見付け方向に延出した縦枠ヒレ部132とを有しており、縦枠本体部131には、気密材および押縁(図示省略)が装着されて面材15の側縁部を保持している。縦枠ヒレ部132の上下の端部133,134は、縦枠本体部131よりも上下に突出している。縦枠本体部131の上下の端部には、上枠11および下枠12の端部に当接するシート状のシール材16,17が設けられている。上側のシール材16は、縦枠本体部131の内側面から縦枠ヒレ部132の上側の端部133の側縁に沿っており、下側のシール材17は、縦枠本体部131の内側面から縦枠ヒレ部132の下側の端部134の側縁に沿っている。シール材16,17には、吸水時に膨潤する吸水性樹脂18(図6(B)参照)が混練されている。吸水性樹脂18は、ポリアクリル酸ナトリウムを含んで構成されている。縦枠14は、縦枠13と同様に構成されて左右逆向きに配置されているので、縦枠13の各構成と同符号を適宜付し、縦枠14の詳細な説明を省略する。
ここで、上窓2においては、下枠ヒレ部122および各縦枠ヒレ部132の下側の端部134は折り取られており、シール材17のうち端部134の側縁に沿った部分は切り取られており、上枠ヒレ部112の両端部は、シール材16のうち各縦枠ヒレ部132の上側の端部133の側縁に沿った部分に当接している。
また、下窓3においては、上枠ヒレ部112および各縦枠ヒレ部132の上側の端部133は折り取られており、シール材16のうち端部133の側縁に沿った部分は切り取られており、下枠ヒレ部122の両端部は、シール材17のうち各縦枠ヒレ部132の下側の端部134の側縁に沿った部分に当接している。
【0011】
無目5はアルミ押出形材によって形成されている。無目5は、図2図4に示すように、上面部51、下面部52および一対の縦面部53,54によって形成された中空枠部55と、下面部52および縦面部53の連続部分から室外側に延出した延出見込み面部56と、延出見込み面部56の室外端部に連続した室外見付け面部57と、上面部51および縦面部54の連続部分から延出した取付片部58と、下面部52および縦面部54の連続部分から延出した取付片部59とを有している。
上面部51は、縦面部53の上縁に連続した室外側上面511と、室外側上面511から上方に立ち上げられた立上り面512と、立上り面512の上縁および縦面部54の上縁に連続した室内側上面513とを有している。上面部51および縦面部53の連続部分にはビスホール501が形成されており、ビスホール501には後述する端部キャップ80がネジ止めされている。延出見込み面部56および取付片部59には、下窓3の上枠11がネジ止めされている。室外見付け面部57の上縁部には、上窓2の下枠12の室外部分が係合した係合溝571が形成されており、取付片部58は上窓2の下枠12にネジ止めされている。
【0012】
前述した無目5には、図5に示すように窓枠10との間を止水する水密材6(6A,6B)が設けられている。水密材6Aは無目5の室外側上面511に貼り付けられていると共に立上り面512に沿って配置されている(図4参照)。水密材6Aは、本実施形態では、X軸方向に延びた圧縮可能な水密材本体61と、X軸方向において水密材本体61を間にして無目5の両端側に配置された水密材端体62(不定形止水材)とによって形成されている。水密材本体61は断面略矩形状であり、PVC(polyvinyl chloride)スポンジを材料として形成されている。水密材端体62はブロック状に形成されており、未加硫ゴムによって形成されている。この未加硫ゴムとしては、未加硫ブチルゴム、未加硫シリコンゴム、未加硫EPDM(エチレンプロピレンゴム)などによって構成される。水密材端体62のY軸方向における厚さ寸法は水密材本体61のY軸方向における厚さ寸法と同じ寸法(水密材本体61および水密材端体62を無目5に容易に組み付けられる程度に同じ寸法を含んでおり、例えば公差範囲+2.0mm~-0.5mm程度は同じ寸法の範囲内とする)である。
この水密材6Aでは、上窓2における下枠本体部121の下側の見込み面123に圧接する中間止水部7Aが水密材本体61によって構成されており、上窓2における縦枠13,14の縦枠本体部131における下側の端面、シール材17および下枠本体部121の下側の見込み面123のうち両端側の部分にそれぞれ密接する一対の端止水部8Aが水密材端体62によって構成されている。このように構成された水密材6Aが無目5と上窓2の窓枠10との間に押し潰されながら設置された状態では、中間止水部7Aは圧縮変形し、端止水部8Aは塑性変形している。ここで仮に、シール材17および端止水部8Aの間に図6(A)に示す微小な隙間19が形成され、この隙間19に水が浸入してしまった場合であっても、シール材17に混練された吸水性樹脂18が水を吸って膨潤し、膨潤した吸水性樹脂18によって隙間19が埋められる。これにより、隙間19が形成されてしまっても所望の止水性を維持できる。なお、中間止水部7Aは下枠12の下枠ヒレ部122を折り取ったヒレ折取り部122Aにも圧接している。
水密材6Bは、水密材6Aと同様に構成されているので、水密材6Aの各構成と同符号を付す。水密材6Bは、Y軸方向において水密材6Aの下方に配置されて下面部52に貼り付けられている。この水密材6Bでは、下窓3における上枠本体部111の上側の見込み面113に圧接する中間止水部7Bが水密材本体61によって構成されており、下窓3における縦枠13,14の縦枠本体部131における上側の端面、シール材16および上枠本体部111の上側の見込み面113のうち両端側の部分にそれぞれ密接する端止水部8Bが水密材端体62によって構成されている。このように構成された水密材6Bが無目5と下窓3の窓枠10との間に押し潰されながら設置された状態(図6(A)および図6Bを上下反転させた状態)では、中間止水部7Bは圧縮変形し、端止水部8Bは塑性変形している。ここで仮に、シール材16および端止水部8Bの間に前述した隙間19が形成され、この隙間19に水が浸入してしまった場合であっても、シール材16に混練された吸水性樹脂18が水を吸って膨潤し、膨潤した吸水性樹脂18によって隙間19が埋められる。これにより、隙間19が形成されてしまっても所望の止水性を維持できる。なお、中間止水部7Bは上枠11の上枠ヒレ部112を折り取ったヒレ折取り部112Aにも圧接している。
【0013】
図3に示すように、上窓2の縦枠ヒレ部132と下窓3の縦枠ヒレ部132とは、Y軸方向に間隔を隔てて配置されており、これら縦枠ヒレ部132の間にはヒレ部材70が設置されている。ヒレ部材70は、無目5の中空枠部55によって形成された中空部55Aに挿入されて無目5に嵌合した装着部71と、装着部71からX軸方向に突出したヒレ部72とを有しており、ヒレ部72が上窓2の縦枠ヒレ部132と下窓3の縦枠ヒレ部132との間に配置されている。
無目5の両端部には、図2に示す端部キャップ80が取り付けられている。端部キャップ80は、X軸方向においてヒレ部材70を押える端板材81と、ヒレ部材70のヒレ部72と上下の縦枠ヒレ部132との間を止水する断面L字形状のシール端材82と、端板材81およびシール端材82を無目5および窓枠10に取り付ける板状のキャップ部材83とによって構成されており、端板材81は、ヒレ部材70のヒレ部72に挿通されたスポンジ状の止水部材84を装着部71との間で挟み込んでいる。また、無目5に対して室内側の位置には、樹脂製の無目カバー9が設置されている。
なお、説明の便宜上、図3では縦枠13側のヒレ部材70および端部キャップ80の図示を省略しており、図5では縦枠13側および縦枠14側のヒレ部材70および端部キャップ80の図示を省略しており、図2および図4では面材15の図示を省略している。
【0014】
[変形例]
前記実施形態では、シール材16,17に吸水性樹脂18が混練されているが、水密材端体62によって十分に止水可能である場合には、吸水性樹脂18を省略してもよい。
前記実施形態では、水密材本体61および水密材端体62のY軸方向における厚さ寸法は同じ寸法とされているが、異なる寸法とされていてもよい。
前記実施形態では、無目5の上下両側に沿った水密材6A,6Bの双方は、水密材本体61の左右両側に塑性変形可能な水密材端体62を備えているが、これに限らず、例えば水密材6A,6Bのうちのいずれか一方に塑性変形可能な水密材端体62による止水性能まで求められない場合には、水密材6A,6Bのうちのいずれか一方の水密材本体61が左右両端まで延びて形成され且つ塑性変形可能な水密材端体62の構成が省略されていてもよく、またこの場合、水密材本体61の両端部における厚さ寸法をその中間部の厚さ寸法よりも大きく形成するなどして、水密材6A,6Bの両端部における圧縮量がその中間部における圧縮量よりも大きくなるようにしてもよい。
前記実施形態では、水密材端体62のY軸方向における厚さ寸法は水密材本体61のY軸方向における厚さ寸法と同じ寸法とされているが、異なる寸法とされていてもよく、例えば塑性変形する水密材端体62の厚さ寸法を水密材本体61の厚さ寸法よりも大きい寸法とし、水密材6の端部における止水性をより高めてもよい。
【0015】
[本発明のまとめ]
本実施形態の段窓は、上下の窓と、前記上下の窓を連結した無目とを備え、前記上下の窓は、上下の横枠および左右の縦枠を有した枠体と、前記枠体に保持された面材とをそれぞれ備え、前記左右の縦枠には、前記上下の横枠の端部に当接するシール材が設けられ、前記無目には、前記上下の窓のうちの少なくとも一方における前記枠体との間を止水する水密材が設けられ、前記水密材は、前記無目の両端側に配置された一対の端止水部と、前記無目の長手方向に延びて前記一対の端止水部の間に配置された中間止水部とを有し、前記一対の端止水部は、前記左右の縦枠の上下方向における両端面のうち前記無目側に位置する端面および前記シール材と、前記上下の横枠のうち前記無目側に位置する横枠の見込み面における両端とに密接する塑性変形可能な水密材端体によって形成され、前記中間止水部は、前記一対の端止水部の間において前記横枠の見込み面に圧接していることを特徴とする。
本実施形態における段窓によれば、一対の端止水部および中間止水部が縦枠の端面、シール材および横枠に密接、圧接することで無目および枠体の間を止水できる。また、例えばシール材の切り残しなどがあって当該シール材が縦枠の端面から突出している場合でも、端止水部がシール材の突出部分に押されて塑性変形することで当該シール材の突出部分に密接しつつ覆った形状となるので、シール材の突出部分まわりを端止水部によって埋めることができ、水密材および枠体の間にピンホールなどの隙間が形成されることを抑制できる。これにより、無目および枠体の間の止水性を向上できる。
なお、不定形止水材としては、未加硫ブチルゴム、未加硫シリコンゴム、未加硫EPDMゴムなどの未加硫ゴムが挙げられる。
【0016】
本発明の段窓では、前記シール材には、吸水によって膨潤する吸水性樹脂が混練されていてもよい。
このような構成によれば、仮にシール材の突出部分と端止水部との間に隙間が形成され、この隙間に水が浸入してしまっても、吸水性樹脂が水を吸って膨潤することで前記隙間を埋めることができ、これにより、所望の止水性を維持できる。
【0017】
本発明の段窓では、前記中間止水部はスポンジ材料によって形成されていてもよい。
このような構成によれば、例えば水密材がその全長に亘って塑性変形可能な水密材端体によって形成されている場合と比べて、小さい力で水密材を圧縮できて組付け性を向上できる。
【0018】
本発明の段窓では、前記中間止水部および前記端止水部の上下方向における厚さ寸法は同じであってもよい。
このような構成によれば、中間止水部および端止水部によってフラット面を形成でき、このフラット面を無目に貼り付けるなどすることで、水密材を無目に容易に組み付けることができる。
【符号の説明】
【0019】
1…段窓、10…窓枠(枠体)、11…上枠、113,123…見込み面、12…下枠、13,14…縦枠、18…吸水性樹脂、19…隙間、131…縦枠本体部、132…縦枠ヒレ部、133,134…端部、15…面材、16,17…シール材、2…上窓(窓)、3…下窓(窓)、5…無目、6(6A,6B)…水密材、61…水密材本体、62…水密材端体、70…ヒレ部材、7A,7B…中間止水部、80…端部キャップ、8A,8B…端止水部、9…無目カバー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6