(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】半導体装置及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8234 20060101AFI20221220BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20221220BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20221220BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20221220BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
H01L27/088 B
H01L27/088 A
H01L29/78 301G
H01L29/78 301H
H01L29/78 301C
H01L29/78 613A
H01L29/78 618B
H01L29/78 618C
(21)【出願番号】P 2019558988
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(86)【国際出願番号】 JP2018042528
(87)【国際公開番号】W WO2019116827
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】P 2017237695
(32)【優先日】2017-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100094363
【氏名又は名称】山本 孝久
(74)【代理人】
【識別番号】100118290
【氏名又は名称】吉井 正明
(72)【発明者】
【氏名】福▲崎▼ 勇三
【審査官】市川 武宜
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-523589(JP,A)
【文献】特表2014-505995(JP,A)
【文献】米国特許第08536029(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/8234
H01L 21/336
H01L 27/088
H01L 29/78
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノワイヤー構造又はナノシート構造を有するチャネル構造部を少なくとも2つ有する第1電界効果トランジスタ、及び、
Fin構造を有する第2電界効果トランジスタ、
を具備しており、
チャネル構造部は、第1電界効果トランジスタの厚さ方向において、相互に離間して配置され
、
チャネル構造部の高さの合計をH
L
、第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域の高さをH
H
としたとき、
0.90≦H
L
/H
H
≦1.04
を満足する、
半導体装置。
【請求項2】
第1電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部には、第1電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、
第2電界効果トランジスタにおいて、チャネル形成領域には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
第1電界効果トランジスタは、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの内の一方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、奇数レベルの階層に形成されており、他方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、偶数レベルの階層に形成されている請求項
3に記載の半導体装置。
【請求項5】
nチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiから成り、
pチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiGeから成る請求項
3に記載の半導体装置。
【請求項6】
第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第2電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
nチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiから成り、
pチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiGeから成る請求項
6に記載の半導体装置。
【請求項8】
第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタから成る請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
第1電界効果トランジスタは、低耐圧・電界効果トランジスタであり、
第2電界効果トランジスタは、高耐圧・電界効果トランジスタである請求項1に記載の半導体装置。
【請求項10】
第1電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、
第2電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである請求項
9に記載の半導体装置。
【請求項11】
(A)基体の第1の領域及び第2の領域において、第1の領域の上に第1犠牲層を形成し、次いで、第1犠牲層の上、及び、第2の領域の上に第1半導体層を形成した後、
(B)第1の領域における第1半導体層上に第2犠牲層を形成し、次いで、第2犠牲層の上及び第2の領域の第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域上において、第1半導体層、第1犠牲層、第2半導体層及び第2犠牲層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における第2犠牲層及び第1犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
【請求項12】
(A)基体の第1の領域及び第2の領域の上に、第1半導体層を形成した後、
(B)第1半導体層上に犠牲層を形成し、次いで、第2の領域において、犠牲層を除去し、第1の領域において、犠牲層の上に第2半導体層を形成し、第2の領域において、第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域において、第2半導体層、犠牲層及び第1半導体層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
【請求項13】
(A)基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域において、第1aの領域、第1bの領域及び第2aの領域の上に第1A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第1A半導体層の上及び第2bの領域の上に第1B半導体層を形成した後、
(B)第1aの領域及び第1bの領域における第1B半導体層の上及び第2aの領域における第1A半導体層の上に第2A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第2A半導体層の上及び第2bの領域における第1B半導体層の上に第2B半導体層を形成した後、
(C)第1aの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第1積層構造体を形成し、第1bの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第2積層構造体を形成し、
(D)第1aの領域において、第1積層構造体における第2B半導体層及び第1B半導体層の一部を除去し、第1bの領域において、第2積層構造体における第2A半導体層及び第1A半導体層の一部を除去し、以て、
(D-1)第1aの領域において、第1積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1A半導体層及び第1A半導体層と離間した第2A半導体層から成るチャネル構造部を有する第1A構造体、
(D-2)第1bの領域において、第2積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1B半導体層及び第1B半導体層と離間した第2B半導体層から成るチャネル構造部を有する第1B構造体、
(D-3)第2aの領域において、第1A半導体層及び第2A半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2A構造体、並びに、
(D-4)第2bの領域において、第1B半導体層及び第2B半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2B構造体を得た後、
(E)第1A構造体及び第1B構造体におけるチャネル構造部、並びに、第2A構造体及び第2B構造体におけるチャネル形成領域に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域のそれぞれに、第1A電界効果トランジスタ、第1B電界効果トランジスタ、第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置及びその製造方法に関し、具体的には、ナノワイヤー構造又はナノシート構造を有する電界効果トランジスタ及びFin構造を有する電界効果トランジスタから成る半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2012年以降の先端MOSトランジスタのスケーリング動向に関しては、20nm世代までは、バルク・プレーナー構造のMOSFETが主流であったが、14nm世代以降では、Fin構造を有するFET(便宜上、『Fin・FET』と呼ぶ)あるいはFD-SOI(Fully Depleted-Silicon On Insulator)構造を有するFET(便宜上、『FD-SOI・FET』と呼ぶ)が全面採用される動向となっている。ところで、ゲート長のスケーリングと密接な関係にあるシリコン層の厚さ、即ち、Fin・FETにおけるFin構造の厚さ、FD-SOI・FETにおけるシリコン層の厚さは、FETの縮小化において重要な要素となるが、シリコン層の厚さは5nmが限界であると考えられている。
【0003】
このようなFETのチャネル形成領域を構成するシリコン層の厚さの限界を打破するための技術として、ナノワイヤー構造を有するFET(便宜上、『ナノワイヤー・FET』と呼ぶ)を挙げることができる(例えば、特表2014-505995号公報参照)。また、ナノワイヤー・FETにあってはチャネル形成領域に加わる電界が強いため、Fin・FETやFD-SOI・FET(以下、これらのFETを総称して、『Fin・FET等』と呼ぶ)におけるシリコン層の厚さと同じ直径を有するナノワイヤー構造から構成されたチャネル形成領域を有するナノワイヤー・FETにおいて、ゲート長を、Fin・FET等のゲート長よりも短くすることができる。Fin・FET等にあっては、ゲート長の下限はシリコン層の厚さの3倍であるが、ナノワイヤー・FETにあっては、ゲート長の下限はナノワイヤー構造の直径の2倍であると云われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようにスケーリングが進むにつれてFin・FET等からナノワイヤー・FETへと移行していくと考えられるが、その際、外部電源に接続された回路、外部信号を入出力する回路(I/O回路)に使用される動作電圧の高いFETを同一チップ上に形成することが必要である。最近のFETの駆動電圧は、通常、例えば、1.5ボルトや1.8ボルト、3.3ボルトであり、主に信頼性の観点からゲート絶縁膜が厚く設定されている。然るに、このような要求を満足するFETをナノワイヤー・FETから構成することは困難である。
【0006】
従って、本開示の目的は、相対的に低い駆動電圧のFETと高い駆動電圧のFETの混在を許容し得る半導体装置、及び、その製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本開示の半導体装置は、
ナノワイヤー構造又はナノシート構造を有するチャネル構造部を少なくとも2つ有する第1電界効果トランジスタ、及び、
Fin構造を有する第2電界効果トランジスタ、
を具備しており、
チャネル構造部は、第1電界効果トランジスタの厚さ方向において、相互に離間して配置されている。
【0008】
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様に係る半導体装置の製造方法は、
(A)基体の第1の領域及び第2の領域において、第1の領域の上に第1犠牲層を形成し、次いで、第1犠牲層の上、及び、第2の領域の上に第1半導体層を形成した後、
(B)第1の領域における第1半導体層上に第2犠牲層を形成し、次いで、第2犠牲層の上及び第2の領域の第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域上において、第1半導体層、第1犠牲層、第2半導体層及び第2犠牲層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における第2犠牲層及び第1犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る。
【0009】
上記の目的を達成するための本開示の第2の態様に係る半導体装置の製造方法は、
(A)基体の第1の領域及び第2の領域の上に、第1半導体層を形成した後、
(B)第1半導体層上に犠牲層を形成し、次いで、第2の領域において、犠牲層を除去し、第1の領域において、犠牲層の上に第2半導体層を形成し、第2の領域において、第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域において、第2半導体層、犠牲層及び第1半導体層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る。
【0010】
上記の目的を達成するための本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法は、
(A)基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域において、第1aの領域、第1bの領域及び第2aの領域の上に第1A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第1A半導体層の上及び第2bの領域の上に第1B半導体層を形成した後、
(B)第1aの領域及び第1bの領域における第1B半導体層の上及び第2aの領域における第1A半導体層の上に第2A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第2A半導体層の上及び第2bの領域における第1B半導体層の上に第2B半導体層を形成した後、
(C)第1aの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第1積層構造体を形成し、第1bの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第2積層構造体を形成し、
(D)第1aの領域において、第1積層構造体における第2B半導体層及び第1B半導体層の一部を除去し、第1bの領域において、第2積層構造体における第2A半導体層及び第1A半導体層の一部を除去し、以て、
(D-1)第1aの領域において、第1積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1A半導体層及び第1A半導体層と離間した第2A半導体層から成るチャネル構造部を有する第1A構造体、
(D-2)第1bの領域において、第2積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1B半導体層及び第1B半導体層と離間した第2B半導体層から成るチャネル構造部を有する第1B構造体、
(D-3)第2aの領域において、第1A半導体層及び第2A半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2A構造体、並びに、
(D-4)第2bの領域において、第1B半導体層及び第2B半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2B構造体を得た後、
(E)第1A構造体及び第1B構造体におけるチャネル構造部、並びに、第2A構造体及び第2B構造体におけるチャネル形成領域に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域のそれぞれに、第1A電界効果トランジスタ、第1B電界効果トランジスタ、第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1A及び
図1Bは、それぞれ、実施例1の半導体装置の模式的な一部端面図、及び、実施例1の半導体装置のチャネル構造部及びチャネル形成領域、並びに、ソース/ドレイン領域の模式的な配置図である。
【
図2】
図2A、
図2B及び
図2Cは、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図6】
図6A及び
図6Bは、
図5Cに引き続き、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図7】
図7A及び
図7Bは、
図6Bに引き続き、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図8】
図8A及び
図8Bは、
図7Bに引き続き、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図9】
図9A及び
図9Bは、
図8Bに引き続き、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図12】
図12は、
図11Bに引き続き、実施例1の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図13】
図13は、実施例2の半導体装置の模式的な一部断面図である。
【
図23】
図23は、実施例3の半導体装置の模式的な一部断面図である。
【
図24】
図24A及び
図24Bは、実施例3の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【
図36】
図36は、実施例4の半導体装置の模式的な一部断面図である。
【
図37】
図37A及び
図37Bは、実施例4の半導体装置の製造方法を説明するための基体等の模式的な一部端面図である。
【0012】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の半導体装置、並びに、本開示の第1の態様~第3の態様に係る半導体装置の製造方法、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の半導体装置、及び、本開示の第1の態様に係る半導体装置の製造方法)
3.実施例2(本開示の半導体装置の変形、及び、本開示の第2の態様に係る半導体装置の製造方法)
4.実施例3(本開示の半導体装置の変形、及び、本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法)
5.実施例4(本開示の半導体装置の変形、及び、実施例1及び実施例2の半導体装置の製造方法の変形)
6.その他
【0013】
〈本開示の半導体装置、並びに、本開示の第1の態様~第3の態様に係る半導体装置の製造方法、全般に関する説明〉
本開示の半導体装置、あるいは、本開示の第1の態様~第2の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置において、チャネル構造部の高さの合計をHL、第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域の高さをHHとしたとき、
0.90≦HL/HH≦1.04
を満足することが好ましい。また、本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置において、
第1A電界効果トランジスタのチャネル構造部の高さの合計をHL-1A、
第1B電界効果トランジスタのチャネル構造部の高さの合計をHL-1B、
第2A電界効果トランジスタのチャネル形成領域の高さをHH-2A、
第2B電界効果トランジスタのチャネル形成領域の高さをHH-2Bとしたとき、
0.91≦HL-1A/HH-2A≦1.04
0.90≦HL-1B/HH-2B≦1.03
を満足することが好ましい。
【0014】
上記の好ましい形態を含む本開示の半導体装置、あるいは、上記の好ましい形態を含む本開示の第1の態様~第2の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置にあっては、第1電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部には、第1電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、第2電界効果トランジスタにおいて、チャネル形成領域には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されている形態とすることができる。即ち、第1電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部は、第1電界効果トランジスタの厚さ方向において、相互に離間して配置されているが、チャネル構造部の外周は、周方向に沿って少なくとも部分的にゲート絶縁膜によって覆われており、ゲート絶縁膜上にゲート電極が形成されている。即ち、チャネル構造部とチャネル構造部との間には、ゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、チャネル構造部とチャネル構造部との間は、ゲート絶縁膜及びゲート電極で埋め込まれている。上記のチャネル構造部の高さの合計HLとは、ゲート絶縁膜及びゲート電極を除いたときのチャネル構造部を構成するナノワイヤー構造を構成する材料(例えば、SiやSiGe)の直径の合計、あるいは又、ゲート絶縁膜及びゲート電極を除いたときのナノシート構造を構成する材料(例えば、SiやSiGe)の厚さの合計である。上記のチャネル形成領域の高さHLは、チャネル形成領域を構成する半導体層の厚さの合計である。
【0015】
また、上記の好ましい形態を含む本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置にあっては、上述したとおり、
第1A電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部には、第1A電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、
第1B電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部には、第1B電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、
第2A電界効果トランジスタにおいて、チャネル形成領域には、第2A電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、
第2B電界効果トランジスタにおいて、チャネル形成領域には、第2B電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されている。
【0016】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の半導体装置において、第1電界効果トランジスタは、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている形態とすることができる。そして、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの内の一方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、奇数レベルの階層(第1層目、第3層目・・・)に形成されており、他方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、偶数レベルの階層(第2層目、第4層目・・・)に形成されている形態とすることができる。更には、これらの場合、nチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiから成り、pチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiGeから成る形態とすることができる。第1電界効果トランジスタがnチャネル型であるかpチャネル型であるかは、専ら、ゲート電極を構成する材料の仕事関数によって決定される。
【0017】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の半導体装置において、第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第2電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている構成とすることができる。そして、この場合、nチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiから成り、pチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiGeから成る構成とすることができる。第2電界効果トランジスタがnチャネル型であるかpチャネル型であるかは、専ら、ゲート電極を構成する材料の仕事関数によって決定される。
【0018】
あるいは又、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の半導体装置において、第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタから成る構成とすることができる。
【0019】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の半導体装置、あるいは、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第1の態様~第2の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置において、第1電界効果トランジスタは、低耐圧・電界効果トランジスタであり、第2電界効果トランジスタは、高耐圧・電界効果トランジスタである構成とすることができる。そして、この場合、第1電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、第2電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである構成とすることができる。ここで、低耐圧・電界効果トランジスタとして適しているか、高耐圧・電界効果トランジスタとして適しているかは、電界効果トランジスタを構成するゲート絶縁膜の厚さに大きく依存する。
【0020】
また、以上に説明した各種の好ましい形態を含む本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置(以下、本開示の第3の態様に係る半導体装置等と呼ぶ)において、
第1A電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか一方であり、
第1B電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか他方であり、
第2A電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか一方であり、
第2B電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか他方である構成とすることができる。
【0021】
あるいは又、本開示の第3の態様に係る半導体装置等において、
第1A電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか一方であり、
第1B電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか他方であり、
第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタはnチャネル型及びpチャネル型の内のいずれか一方である構成とすることができる。
【0022】
そして、第1A電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は奇数レベルの階層(第1層目、第3層目・・・)に形成されており、第1B電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、偶数レベルの階層(第2層目、第4層目・・・)に形成されている構成とすることができる。
【0023】
更には、これらの場合、
nチャネル型の各種電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiから成り、
pチャネル型の各種電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiGeから成り、
nチャネル型の各種電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiから成り、
pチャネル型の各種電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiGeから成る構成とすることができる。
【0024】
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第3の態様に係る半導体装置等において、
第1A電界効果トランジスタ及び第1B電界効果トランジスタは、低耐圧・電界効果トランジスタであり、
第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタは、高耐圧・電界効果トランジスタである構成とすることができる。そして、この場合、
第1A電界効果トランジスタ及び第1B電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、
第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである構成とすることができる。
【0025】
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の半導体装置、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様~第2の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第3の態様に係る半導体装置等(以下、これらの半導体装置を総称して、『本開示の半導体装置等』と呼ぶ場合がある)において、チャネル構造部あるいはチャネル形成領域をSiから構成する場合、各種電界効果トランジスタをnチャネル型とするためには、ゲート電極を構成する材料としてTiN、TaN、Al、TiAl、Wを挙げることができる。一方、チャネル構造部あるいはチャネル形成領域をSiGeから構成する場合、各種電界効果トランジスタをpチャネル型とするためには、ゲート電極を構成する材料としてTiN、Wを挙げることができる。また、ゲート絶縁膜を構成する材料として、SiON、SiO2を挙げることができるし、高誘電率材料(所謂High-k材料)、例えば、Hf02、HfAlON、Y2O3を挙げることができる。
【0026】
本開示の半導体装置等において、基体としてシリコン半導体基板やSOI基板を挙げることができる。半導体層は、結晶性を有することが好ましいが、多結晶から構成されていてもよいし、場合によっては非晶質から構成されていてもよい。犠牲層も、結晶性を有することが好ましいが、多結晶から構成されていてもよいし、場合によっては非晶質から構成されていてもよい。半導体層をSiから構成する場合、例えば、犠牲層をSiGeから構成することができるし、半導体層をSiGeから構成する場合、例えば、犠牲層をSiから構成することができる。但し、犠牲層は、これらの材料に限定されず、要は、犠牲層を除去するときの半導体層との間のエッチング選択比が大きな材料であればよく、例えば、半導体層をSiから構成する場合、犠牲層を構成する材料として、その他、Geを挙げることができる。半導体層や犠牲層の形成方法として、エピタキシャルCVD法、プラズマCVD法、原子層堆積法(アトミック・レイヤー・デポジッション法、ALD法)を挙げることができる。
【0027】
本開示の半導体装置等において、第1電界効果トランジスタの厚さ方向におけるチャネル構造部の数は2以上であればよいし、第1電界効果トランジスタの厚さ方向と直交する方向におけるチャネル構造部の数は1あるいは2以上であればよい。本開示の半導体装置等を構成するナノワイヤー構造にあっては、直径が、例えば、5nm乃至10nmの、例えばSiやSiGeから成るワイヤーの両端が、ソース/ドレイン領域を構成する積層構造体、第1積層構造体あるいは第2積層構造体によって支持されている。また、本開示の半導体装置等を構成するナノシート構造にあっては、幅×厚さが、例えば、(10nm乃至50nm)×(5nm乃至10nm)の、例えばSiやSiGeから成る断面形状が略矩形の材料の両端が、ソース/ドレイン領域を構成する積層構造体、第1積層構造体あるいは第2積層構造体によって支持されている。尚、ナノワイヤー構造となるか、ナノシート構造となるかは、これらを構成する材料の厚さ、幅に依存する。
【0028】
Fin構造を有する電界効果トランジスタは、基体上に第1半導体層及び第2半導体層が積層されて成るチャネル形成領域、あるいは又、基体上に第1A半導体層及び第2A半導体層が積層されて成るチャネル形成領域、あるいは又、基体上に第1B半導体層及び第2B半導体層が積層されて成るチャネル形成領域であって、断面形状が矩形のチャネル形成領域と、チャネル形成領域の両端に形成され、チャネル形成領域から延びるソース/ドレイン領域と、チャネル形成領域の頂面から側面に亙り形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極とから構成されている。
【0029】
半導体装置において、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタをどのように配置するかは、要求される半導体装置の仕様に依存するので、一概に規定することはできない。例えば、ロジック回路を第1電界効果トランジスタから構成し、外部との信号等の授受を行うトランジスタを第2電界効果トランジスタから構成する形態、撮像装置における受光素子の制御を第2電界効果トランジスタによって行い、撮像装置の制御を行うロジック回路を第1電界効果トランジスタから構成する形態、CPUやGPU等を第1電界効果トランジスタから構成し、外部との信号等の授受を行うトランジスタを第2電界効果トランジスタから構成する形態を例示することができるが、これらに限定するものではない。
【実施例1】
【0030】
実施例1は、本開示の半導体装置、及び、本開示の第1の態様に係る半導体装置の製造方法に関する。実施例1の半導体装置の模式的な一部端面図を
図1Aに示し、実施例1の半導体装置のチャネル構造部及びチャネル形成領域並びにソース/ドレイン領域の模式的な配置図を
図1Bに示す。尚、
図1Aは、
図1Bの矢印A-Aに沿った模式的な一部端面図である。
【0031】
実施例1の半導体装置は、
ナノワイヤー構造又はナノシート構造(図示した例では、ナノワイヤー構造40’)を有するチャネル構造部11を少なくとも2つ(図示した例では、厚さ方向に2つ)有する第1電界効果トランジスタ10、及び、
Fin構造を有する第2電界効果トランジスタ20、
を具備しており、
チャネル構造部11は、第1電界効果トランジスタ10の厚さ方向において、相互に離間して配置されている。図示した例では、1つのチャネル構造部11は、幅方向に、3つのナノワイヤー構造40’から構成されている。
【0032】
実施例1において、第1半導体層41及び第2半導体層42はSiから成り、第1犠牲層61及び第2犠牲層62はSiGeから成り、基体30はシリコン半導体基板から成る。
【0033】
そして、実施例1の半導体装置において、チャネル構造部11の高さの合計HL及び第2電界効果トランジスタ20のチャネル形成領域21の高さHHの関係は、
0.90≦HL/HH≦1.04
を満足する。具体的には、例えば、
ナノワイヤー構造40’の直径=9nm
HL=18.5nm
HH=18.5nm
である。
【0034】
また、実施例1の半導体装置にあっては、第1電界効果トランジスタ10において、チャネル構造部11には、第1電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16が形成されており、第2電界効果トランジスタ20において、チャネル形成領域21には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜22及びゲート電極26が形成されている。即ち、第1電界効果トランジスタ10において、チャネル構造部11とチャネル構造部11との間には、ゲート絶縁膜12及びゲート電極16が形成されており、チャネル構造部11とチャネル構造部11との間は、ゲート絶縁膜12及びゲート電極16で埋め込まれている。第1電界効果トランジスタ10及び第2電界効果トランジスタ20は、nチャネル型である。ゲート電極16,26を構成する材料としてTiN、TaN、Al、TiAl、Wを挙げることができる。また、ゲート絶縁膜12,22の一部を構成するゲート絶縁膜13,23はSiONから成り、ゲート絶縁膜24はSiO2から成り、ゲート絶縁膜12,22の残部を構成するゲート絶縁膜15,25は、高誘電率材料、具体的には、HfO2から成る。
【0035】
そして、実施例1の半導体装置において、第1電界効果トランジスタ10は低耐圧・電界効果トランジスタであり、第2電界効果トランジスタ20は高耐圧・電界効果トランジスタであり、第1電界効果トランジスタ10のゲート電極16に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、第2電界効果トランジスタ20のゲート電極26に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである。
【0036】
【0037】
[工程-100]
先ず、基体30の第1の領域31及び第2の領域32において、第1の領域31の上に第1犠牲層61を形成し、次いで、第1犠牲層61の上、及び、第2の領域32の上に第1半導体層41を形成する。
【0038】
[工程-100A]
具体的には、先ず、基体30の全面にエピタキシャルCVD法に基づき第1犠牲層61を形成した後(
図2A参照)、第1犠牲層61上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト71Aを形成する(
図2B参照)。そして、第1の領域31上の第1犠牲層61をパターニングし、併せて、第2の領域32上の第1犠牲層61を除去した後、エッチング用レジスト71Aを除去することで、第1の領域31の上に第1犠牲層61を形成することができる(
図2C参照)。
【0039】
[工程-100B]
次いで、エピタキシャルCVD法に基づき第1半導体層41を全面に形成した後(
図3A参照)、第1半導体層41上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト71B)を形成する(
図3B参照)。そして、第1半導体層41をパターニングした後、エッチング用レジスト71Bを除去することで、第1犠牲層61の上、及び、第2の領域32の上に第1半導体層41を形成することができる(
図3C参照)。
【0040】
[工程-110]
次に、第1の領域31における第1半導体層41上に第2犠牲層62を形成し、次いで、第2犠牲層62の上及び第2の領域32の第1半導体層41の上に第2半導体層42を形成する。
【0041】
[工程-110A]
具体的には、エピタキシャルCVD法に基づき第2犠牲層62を全面に形成した後(
図4A参照)、第2犠牲層62上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト71Cを形成する。そして、第1の領域31上の第2犠牲層62をパターニングし、併せて、第2の領域32上の第2犠牲層62を除去した後、エッチング用レジスト71Cを除去することで、第1の領域31における第1半導体層41上に第2犠牲層62を形成することができる(
図4C参照)。
【0042】
[工程-110B]
次いで、エピタキシャルCVD法に基づき第2半導体層42を全面に形成した後(
図5A参照)、第2半導体層42上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト71Dを形成する(
図5B参照)。そして、第2半導体層42をパターニングした後、エッチング用レジスト71Dを除去することで、第2犠牲層62の上、及び、第2の領域32の上の第1半導体層41の上に、第2半導体層42を形成することができる(
図5C参照)。
【0043】
[工程-120]
その後、第1の領域31上において、第1犠牲層61、第1半導体層41、第2犠牲層62及び第2半導体層42から成る積層構造体10”を形成し、次いで、積層構造体10”における第2犠牲層62及び第1犠牲層61の一部を除去する。
【0044】
[工程-120A]
具体的には、全面に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト71Eを形成する(
図6A参照)。そして、第1の領域31における第2半導体層42、第2犠牲層62、第1半導体層41及び第1犠牲層61をパターニングし、併せて、第2の領域32における第2半導体層42及び第1半導体層41をパターニングし、更に、基体30の一部をエッチングすることで、
図6Bに示す構造を得ることができる。エッチング用レジスト71Eの幅に依存して、ナノワイヤー構造が得られ、あるいは又、ナノシート構造が得られる。
【0045】
併せて、第2電界効果トランジスタ20における第1半導体層41及び第2半導体層42から成るソース/ドレイン領域27を形成する。また、第1電界効果トランジスタ10における第1半導体層41、第1犠牲層61、第2半導体層42及び第2犠牲層62から成るソース/ドレイン領域17を形成する。
【0046】
[工程-120B]
次いで、全面にSiO
2から成る絶縁層91をCVD法に基づき形成した後、平坦化処理を行うことで、
図7Aに示す構造を得ることができる。次いで、第1の領域31にエッチング用レジスト71Fを形成した後(
図7B参照)、第2の領域32における絶縁層91をエッチングすることで、
図8Aに示す構造を得ることができる。基体30の頂部が絶縁層91によって埋め込まれることで、素子分離領域82が形成される。その後、エッチング用レジスト71Fを除去し、第2の領域32にエッチング用レジスト71Gを形成した後(
図8B参照)、第1の領域31における絶縁層91をエッチングし(
図9A参照)、エッチング用レジスト71Gを除去する(
図9B参照)。そして、更に、エッチング用レジスト71Eを除去することで、第1の領域31において、第2半導体層42、第2犠牲層62、第1半導体層41及び第1犠牲層61から成る積層構造体10”を形成することができる(
図10A参照)。基体30の頂部が絶縁層91によって埋め込まれることで、素子分離領域81が形成される。
【0047】
[工程-120C]
そして、第1半導体層41及び第2半導体層42を構成する材料(Si)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、SiGeから成る第1犠牲層61及び第2犠牲層62を除去することで、
図10Bに示す構造を得ることができる。ナノワイヤー構造40’から成る第1電界効果トランジスタ10のチャネル構造部11の両端は、第1電界効果トランジスタ10のソース/ドレイン領域17によって支持されている。
【0048】
こうして、
(C-1)第1の領域31において、積層構造体10”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1半導体層41及び第1半導体層41と離間した第2半導体層42から成るチャネル構造部11を有する第1構造体10’、並びに、
(C-2)第2の領域32において、第1半導体層41及び第2半導体層42の積層構造から成るソース/ドレイン領域27とチャネル形成領域21とを有する第2構造体20’を得ることができる。
【0049】
[工程-130]
その後、第1構造体10’におけるチャネル構造部11及び第2構造体20’におけるチャネル形成領域21にゲート絶縁膜12,22及びゲート電極16,26を形成し、以て、第1の領域31及び第2の領域32のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ10及び第2電界効果トランジスタ20を得る。
【0050】
[工程-130A]
具体的には、先ず、所望のレジストパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成し、第1構造体10’のチャネル構造部11及び第2構造体20’のチャネル形成領域21に、熱酸化処理を行うことで、SiONから成るゲート絶縁膜の一部13,23を形成する(
図11A参照)。熱酸化処理を行うことで、ナノワイヤー構造から成る第1電界効果トランジスタのチャネル構造部の断面形状は円形となる。以下の実施例においても同様である。
【0051】
[工程-130B]
次いで、レジスト層を除去した後、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、チャネル形成領域21のマスク層を除去し、チャネル形成領域21の上に形成されたゲート絶縁膜の一部23を露出させる。そして、熱酸化処理を行うことで、第2構造体20’のチャネル形成領域21に熱酸化膜から成るゲート絶縁膜の一部24を形成する(
図11B参照)。その後、マスク層を除去する。
【0052】
[工程-130C]
次いで、ゲート絶縁膜の一部13,24の上に、ALD(Atomic Layer Deposition)法に基づき、HfO
2から成るゲート絶縁膜の残部15,25を形成する(
図12参照)。第2構造体20’のチャネル形成領域21に形成されたゲート絶縁膜23,24,25の合計の厚さは、第1構造体10’のチャネル構造部11に形成されたゲート絶縁膜13,15の厚さよりも厚い。
【0053】
[工程-130D]
その後、CVD法に基づきゲート電極を構成する材料層を全面に形成し、この材料層をパターニングすることで、ゲート電極16,26をゲート絶縁膜12,22の上に形成する。こうして、
図1A及び
図1Bに示す構造を得ることができる。
【0054】
[工程-140]
次に、全面に絶縁層(図示せず)を形成し、ゲート電極16,26、ソース/ドレイン領域17,27の上方に位置する絶縁層に開口部を形成し、開口部内から絶縁層上に亙り、接続孔及び配線を形成すればよい。
【0055】
実施例1の半導体装置、あるいは又、実施例1の半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置、更には、後述する実施例2~実施例4の半導体装置、実施例2~実施例4の半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置にあっては、ナノワイヤー構造又はナノシート構造を有する第1電界効果トランジスタ及びFin構造を有する第2電界効果トランジスタを具備しているので、相対的に低い駆動電圧のFETと高い駆動電圧のFETの混在を許容し得る半導体装置を提供することができる。
【0056】
ところで、薄いゲート絶縁膜を備えたナノワイヤー構造を有する第1電界効果トランジスタと、厚いゲート絶縁膜を備えたFin構造を有する第2電界効果トランジスタとを同時に実現させるためには、絶縁膜を堆積させるか、チャネル構造部及びチャネル形成領域を熱酸化する必要がある。然るに、前者の場合、電界効果トランジスタのノイズ特性が悪く、また、ゲート電極の形成(埋め込み)が困難となる。一方、後者の場合、ナノワイヤー構造が細くなり、電界効果トランジスタの性能が低下する。これらの問題点を解決するために、実施例1の半導体装置あるいは本開示の第1の態様~第3の態様に係る半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置にあっては、第1電界効果トランジスタのチャネル構造部は第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域とは異なる構造を有し、第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域の断面を、第1電界効果トランジスタのチャネル構造部の断面よりも大きくすることができる。従って、チャネル構造部及びチャネル形成領域を熱酸化してゲート絶縁膜を形成するとき、ナノワイヤー構造が細くなることを防ぎつつ、厚いゲート絶縁膜を第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域に形成することができる結果、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタの性能低下を防止しつつ、相対的に低い駆動電圧のFETと高い駆動電圧のFETの混在を許容し得る半導体装置を提供することができる。また、第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域は一体化された半導体層から構成されており、チャネル形成領域を構成する半導体層の間に挟い隙間が存在せず、チャネル形成領域を構成する半導体層の間をゲート電極で埋め込む必要がない。また、熱酸化膜を形成することができるので、界面トラップ密度が低い、品質の良い絶縁膜を形成することができ、1/fノイズ性能を1桁乃至2桁、改善することができる。
【実施例2】
【0057】
実施例2は、実施例1の変形であり、且つ、本開示の第2の態様に係る半導体装置の製造方法に関する。
【0058】
図13に模式的な断面図を示すように、実施例2の半導体装置は、
ナノワイヤー構造又はナノシート構造(図示した例では、ナノワイヤー構造50’)を有するチャネル構造部11を少なくとも2つ(図示した例では、厚さ方向に2つ)有する第1電界効果トランジスタ10、及び、
Fin構造を有する第2電界効果トランジスタ20、
を具備しており、
チャネル構造部11は、第1電界効果トランジスタ10の厚さ方向において、相互に離間して配置されている。図示した例では、1つのチャネル構造部11は、幅方向に、3つのナノワイヤー構造50’から構成されている。実施例2の半導体装置の各要素の模式的な配置図は、
図1Bに示したと同様である。
【0059】
実施例2において、第1半導体層51及び第2半導体層52はSiGeから成り、犠牲層63はSiから成り、基体30はシリコン半導体基板から成る。
【0060】
そして、実施例2の半導体装置においても、チャネル構造部11の高さの合計HL及び第2電界効果トランジスタ20のチャネル形成領域21の高さHHの関係は、
0.90≦HL/HH≦1.04
を満足する。具体的には、例えば、
ナノワイヤー構造50’の直径=9nm
HL=18.0nm
HH=18.5nm
である。
【0061】
また、実施例2の半導体装置にあっても、第1電界効果トランジスタ10において、チャネル構造部11には、第1電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16が形成されており、第2電界効果トランジスタ20において、チャネル形成領域21には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜22及びゲート電極26が形成されている。即ち、第1電界効果トランジスタ10において、チャネル構造部11とチャネル構造部11との間には、ゲート絶縁膜12及びゲート電極16が形成されており、チャネル構造部11とチャネル構造部11との間は、ゲート絶縁膜12及びゲート電極16で埋め込まれている。第1電界効果トランジスタ10及び第2電界効果トランジスタ20は、pチャネル型である。ゲート電極16,26はTiNから成り、ゲート絶縁膜12,22の一部を構成するゲート絶縁膜13,23は、SiO2から成り、ゲート絶縁膜12,22の残部を構成するゲート絶縁膜15,25は、HfO2から成る。
【0062】
そして、実施例2の半導体装置においても、第1電界効果トランジスタ10は低耐圧・電界効果トランジスタであり、第2電界効果トランジスタ20は高耐圧・電界効果トランジスタであり、第1電界効果トランジスタ10のゲート電極16に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、第2電界効果トランジスタ20のゲート電極26に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである。
【0063】
【0064】
[工程-200]
先ず、基体30の第1の領域31及び第2の領域32の上に、第1半導体層51を形成する。
【0065】
具体的には、先ず、基体30の全面にエピタキシャルCVD法に基づき第1半導体層51を形成した後(
図14A参照)、第1半導体層51上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト72Aを形成する(
図14B参照)。そして、第1の領域31及び第2の領域32の上の第1半導体層51をパターニングした後、エッチング用レジスト72Aを除去することで、第1の領域31の上及び第2の領域32の上に第1半導体層51を形成することができる(
図14C参照)。
【0066】
[工程-210]
次に、第1半導体層51上に犠牲層63を形成し、次いで、第2の領域32において、犠牲層63を除去し、第1の領域31において、犠牲層63の上に第2半導体層52を形成し、第2の領域32において、第1半導体層51の上に第2半導体層52を形成する。
【0067】
[工程-210A]
具体的には、エピタキシャルCVD法に基づき犠牲層63を全面に形成した後(
図15A参照)、犠牲層63上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト72Bを形成する(
図15B参照)。そして、第1の領域31上の犠牲層63をパターニングし、併せて、第2の領域32上の犠牲層63を除去した後、エッチング用レジスト72Bを除去することで、第1の領域31における第1半導体層51上に犠牲層63を形成することができる(
図15C参照)。
【0068】
[工程-210B]
次いで、エピタキシャルCVD法に基づき第2半導体層52を全面に形成した後(
図16A参照)、第2半導体層52上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト72Cを形成する(
図13B参照)。そして、第2半導体層52をパターニングした後、エッチング用レジスト72Cを除去することで、犠牲層63の上、及び、第2の領域32の上の第1半導体層51の上に、第2半導体層52を形成することができる(
図16C参照)。こうして、第2の領域32において、第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域21を形成することができる。
【0069】
[工程-220]
その後、第1の領域31上において、第2半導体層52、犠牲層63及び第1半導体層51から成る積層構造体10”を形成し、次いで、積層構造体10”における犠牲層63の一部を除去する。
【0070】
[工程-220A]
具体的には、全面に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト72Dを形成する(
図17A参照)。そして、第1の領域31における第2半導体層52、犠牲層63及び第1半導体層51をパターニングし、併せて、第2の領域32における第2半導体層52及び第1半導体層51をパターニングし、更に、基体30の一部をエッチングすることで、
図17Bに示す構造を得ることができる。
【0071】
併せて、第2電界効果トランジスタ20における第1半導体層51及び第2半導体層52から成るソース/ドレイン領域27を形成する。また、第1電界効果トランジスタ10における第1半導体層51、犠牲層63及び第2半導体層52から成るソース/ドレイン領域17を形成する。
【0072】
[工程-220B]
次いで、全面にSiO
2から成る絶縁層92をCVD法に基づき形成した後、平坦化処理を行うことで、
図18Aに示す構造を得ることができる。次いで、第1の領域31にエッチング用レジスト72Eを形成した後(
図18B参照)、第2の領域32における絶縁層92をエッチングすることで、
図19Aに示す構造を得ることができる。基体30の頂部が絶縁層92によって埋め込まれることで、素子分離領域84が形成される。その後、エッチング用レジスト72Eを除去し、第2の領域32にエッチング用レジスト72Fを形成した後(
図19B参照)、第1の領域31における絶縁層92をエッチングし(
図20A参照)、エッチング用レジスト72Fを除去する(
図20B参照)。そして、更に、エッチング用レジスト72Dを除去することで、第1の領域31において、第2半導体層52、犠牲層63及び第1半導体層51から成る積層構造体10”を形成することができる(
図21A参照)。基体30の頂部が絶縁層92によって埋め込まれることで、素子分離領域83が形成される。
【0073】
[工程-220C]
次いで、第1半導体層51及び第2半導体層52を構成する材料(SiGe)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、Siから成る犠牲層63を除去することで、
図21Bに示す構造を得ることができる。ナノワイヤー構造50’から成る第1電界効果トランジスタ10のチャネル構造部11の両端は、第1電界効果トランジスタ10のソース/ドレイン領域17によって支持されている。
【0074】
こうして、
(C-1)第1の領域31において、積層構造体10”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1半導体層51及び第1半導体層51と離間した第2半導体層52から成るチャネル構造部11を有する第1構造体10’、並びに、
(C-2)第2の領域32において、第1半導体層51及び第2半導体層52の積層構造から成るソース/ドレイン領域27とチャネル形成領域21とを有する第2構造体20’を得ることができる。
【0075】
[工程-230]
その後、第1構造体10’におけるチャネル構造部11及び第2構造体20’におけるチャネル形成領域21にゲート絶縁膜12,22及びゲート電極16,26を形成し、以て、第1の領域31及び第2の領域32のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ10及び第2電界効果トランジスタ20を得る。
【0076】
[工程-230A]
具体的には、先ず、所望のレジストパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成し、第1構造体10’のチャネル構造部11及び第2構造体20’のチャネル形成領域21に、熱酸化処理を行うことで、SiONから成るゲート絶縁膜の一部13,23を形成する(
図21C参照)。
【0077】
[工程-230B]
次いで、レジスト層を除去した後、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、チャネル形成領域21のマスク層を除去し、チャネル形成領域21の上に形成されたゲート絶縁膜の一部23を露出させる。そして、熱酸化処理を行うことで、第2構造体20’のチャネル形成領域21に熱酸化膜から成るゲート絶縁膜の一部24を形成する(
図22A参照)。その後、マスク層を除去する。
【0078】
[工程-230C]
次いで、ゲート絶縁膜の一部13,24の上に、ALD法に基づき、HfO
2から成るゲート絶縁膜の残部15,25を形成する(
図22B参照)。第2構造体20’のチャネル形成領域21に形成されたゲート絶縁膜23,24,25の合計の厚さは、第1構造体10’のチャネル構造部11に形成されたゲート絶縁膜13,15の厚さよりも厚い。
【0079】
[工程-230D]
その後、CVD法に基づきゲート電極を構成するTiNから成る材料層を全面に形成し、この材料層をパターニングすることで、ゲート電極16,26をゲート絶縁膜12,22の上に形成する。こうして、
図13に示す構造を得ることができる。
【0080】
[工程-240]
次に、全面に絶縁層(図示せず)を形成し、ゲート電極16,26、ソース/ドレイン領域17,27の上方に位置する絶縁層に開口部を形成し、開口部内から絶縁層上に亙り、接続孔及び配線を形成すればよい。
【実施例3】
【0081】
実施例3は、実施例1~実施例2の変形であり、且つ、本開示の第3の態様に係る半導体装置の製造方法に関する。
【0082】
図23に模式的な断面図を示すように、実施例3の半導体装置において、第1電界効果トランジスタは、pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)及びnチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)の組み合わせから構成されている。第1aの領域31pには第1A電界効果トランジスタ10pが形成されており、第1bの領域31nには第1B電界効果トランジスタ10nが形成されている。pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)及びnチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)の内の一方の第1電界効果トランジスタ(具体的には、実施例3にあっては、第1A電界効果トランジスタ10p)におけるチャネル構造部11pは、奇数レベルの階層(第1層目及び第3層目)に形成されており、他方の第1電界効果トランジスタ(具体的には、実施例3にあっては、第1B電界効果トランジスタ10n)におけるチャネル構造部11nは、偶数レベルの階層(第2層目及び第4層目)に形成されている。pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)におけるチャネル構造部11pはSiGeから成り、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)におけるチャネル構造部11nはSiから成る。
【0083】
更には、第1A電界効果トランジスタ10pにおいて、チャネル構造部11pには、第1A電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16pが形成されており、
第1B電界効果トランジスタ10nにおいて、チャネル構造部11nには、第1B電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16nが形成されており、
第2A電界効果トランジスタ20pにおいて、チャネル形成領域21pには、第2A電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜22及びゲート電極26pが形成されており、
第2B電界効果トランジスタ20nにおいて、チャネル形成領域21nには、第2B電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜22及びゲート電極26nが形成されている。
【0084】
ここで、実施例3の半導体装置において、第1A電界効果トランジスタ10pのチャネル構造部11pの高さの合計をHL-1A、第1B電界効果トランジスタ10nのチャネル構造部11nの高さの合計をHL-1B、第2A電界効果トランジスタ20pのチャネル形成領域21pの高さをHH-2A、第2B電界効果トランジスタ20nのチャネル形成領域21nの高さをHH-2Bとしたとき、
0.91≦HL-1A/HH-2A≦1.04
0.90≦HL-1B/HH-2B≦1.03
を満足する。
【0085】
また、実施例3の半導体装置において、第2電界効果トランジスタ20は、pチャネル型の第2電界効果トランジスタ(第2A電界効果トランジスタ20p)及びnチャネル型の第2電界効果トランジスタ(第2B電界効果トランジスタ20n)の組み合わせから構成されている。第2aの領域32pには第2A電界効果トランジスタ20pが形成されており、第2bの領域32nには第2B電界効果トランジスタ20nが形成されている。pチャネル型の第2A電界効果トランジスタ20pにおけるチャネル形成領域21pはSiGeから成り、pチャネル型の第2B電界効果トランジスタ20nにおけるチャネル形成領域21nはSiから成る。第1A電界効果トランジスタ10pにおけるチャネル構造部11pは奇数レベルの階層(第1層目及び第3層目)に形成されており、第1B電界効果トランジスタ10nにおけるチャネル構造部11nは、偶数レベルの階層(第2層目及び第4層目)に形成されている。
【0086】
更には、実施例3の半導体装置等において、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nは低耐圧・電界効果トランジスタであり、第2A電界効果トランジスタ20p及び第2B電界効果トランジスタ20nは高耐圧・電界効果トランジスタである。第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのゲート電極16p,16nに印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、第2A電界効果トランジスタ20p及び第2B電界効果トランジスタ20nのゲート電極26p,26nに印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである。
【0087】
【0088】
[工程-300]
先ず、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n、第2aの領域32p及び第2bの領域32nにおいて、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32pの上に第1A半導体層51を形成し、次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第1A半導体層51の上及び第2bの領域32nの上に第1B半導体層41を形成する。
【0089】
[工程-300A]
具体的には、先ず、基体30の全面にエピタキシャルCVD法に基づき第1A半導体層51を形成した後(
図24A参照)、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32pにおいて、第1A半導体層51上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト73Aを形成する(
図24B参照)。そして、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32p上の第1A半導体層51をパターニングし、第2bの領域32p上の第1A半導体層51を除去した後、エッチング用レジスト73Aを除去することで、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32pの上に第1A半導体層51を形成することができる(
図25A参照)。
【0090】
[工程-300B]
次いで、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第1B半導体層41を形成した後、第1B半導体層41上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト(図示せず)を形成する。そして、第2aの領域32p上の第1B半導体層41を除去した後、エッチング用レジストを除去する。こうして、
図25Bに示す構造を得ることができる。
【0091】
[工程-300C]
その後、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2bの領域32nの上の第1B半導体層41の上、並びに、第2aの領域32pの上の第1A半導体層51の上に、所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト73Bを形成する(
図26A参照)。そして、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2bの領域32nの上の第1B半導体層41をパターニングした後、エッチング用レジスト73Bを除去することで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第1A半導体層51の上及び第2bの領域32nの上に第1B半導体層41を形成することができる(
図26B参照)。
【0092】
[工程-310]
次に、第1aの領域31p、第1bの領域31nにおける第1B半導体層41の上及び第2aの領域32pにおける第1A半導体層51の上に第2A半導体層52を形成し、次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第2A半導体層52の上及び第2bの領域32nにおける第1B半導体層41の上に第2B半導体層42を形成する。
【0093】
[工程-310A]
具体的には、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第2A半導体層52を形成した後(
図27A参照)、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32pにおいて、第2A半導体層52上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト73Cを形成する(
図27B参照)。そして、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2aの領域32p上の第2A半導体層52をパターニングし、第2bの領域32p上の第2A半導体層52を除去した後、エッチング用レジスト73Cを除去することで、第1aの領域31p、第1bの領域31nにおける第1B半導体層41の上及び第2aの領域32pにおける第1A半導体層51の上に第2A半導体層52を形成することができる(
図28A参照)。
【0094】
[工程-310B]
次いで、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第2B半導体層42を形成した後(
図28B参照)、第2B半導体層42上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト73Dを形成する(
図29A参照)。そして、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2bの領域32nの上の第2B半導体層42をパターニングし、併せて、第2aの領域32p上の第2B半導体層42を除去した後、エッチング用レジスト73Dを除去する。こうして、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第2A半導体層52の上及び第2bの領域32nにおける第1B半導体層41の上に第2B半導体層42を形成することができる(
図29B参照)。
【0095】
[工程-320]
次に、第1aの領域31pにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第1積層構造体10p”を形成し、第1bの領域31nにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第2積層構造体10n”を形成する。
【0096】
[工程-320A]
具体的には、全面に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト73Eを形成した後(
図30A参照)、第1aの領域31p、第1bの領域31n、第2aの領域32p及び第2aの領域31nにおける第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51をパターニングし、更に、基体30の一部をエッチングすることで、
図30Bに示す構造を得ることができる。
【0097】
併せて、第2A電界効果トランジスタ20pにおける第1A半導体層51及び第2A半導体層52から成るソース/ドレイン領域27、第2B電界効果トランジスタ20nにおける第1B半導体層41及び第2B半導体層42から成るソース/ドレイン領域27を形成する。また、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nにおける第1A半導体層51、第1B半導体層41、第2A半導体層51及び第2B半導体層42から成るソース/ドレイン領域17を形成する。
【0098】
[工程-320B]
次いで、全面にSiO
2から成る絶縁層93をCVD法に基づき形成した後、平坦化処理を行うことで、
図31Aに示す構造を得ることができる。次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにエッチング用レジスト73Fを形成した後(
図31B参照)、第2aの領域32p及び第2bの領域32nにおける絶縁層93をエッチングすることで、
図32Aに示す構造を得ることができる。基体30の頂部が絶縁層93によって埋め込まれることで、素子分離領域86が形成される。その後、エッチング用レジスト73Fを除去し、第2aの領域32p及び第2bの領域32nにエッチング用レジスト73Gを形成した後(
図32B参照)、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける絶縁層93をエッチングし(
図33A参照)、エッチング用レジスト73Gを除去することで、
図33Bに示す構造を得ることができる。そして、エッチング用レジスト73Eを除去することで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第2積層構造体10p”,10n”を形成することができる(
図34A参照)。基体30の頂部が絶縁層93によって埋め込まれることで、素子分離領域85が形成される。
【0099】
[工程-330]
次に、第1aの領域31pにおいて、第1積層構造体10p”における第2B半導体層42及び第1B半導体層41の一部を除去し、第1bの領域31nにおいて、第2積層構造体10n”における第2A半導体層52及び第1A半導体層51の一部を除去する。
【0100】
具体的には、第1A半導体層51及び第2A半導体層52を構成する材料(SiGe)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、Siから成る第1B半導体層41及び第2B半導体層42を除去し、1B半導体層41及び第2B半導体層42を構成する材料(Si)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、SiGeから成る第1A半導体層51及び第2A半導体層52を除去することで、
図34Bに示す構造を得ることができる。ナノワイヤー構造40’,50’から成る第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのチャネル構造部11p,11nの両端は、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのソース/ドレイン領域17によって支持されている。
【0101】
こうして、
(D-1)第1aの領域31pにおいて、第1積層構造体10p”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1A半導体層51及び第1A半導体層51と離間した第2A半導体層52から成るチャネル構造部11pを有する第1A構造体10p’、
(D-2)第1bの領域31nにおいて、第2積層構造体10n”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1B半導体層41及び第1B半導体層41と離間した第2B半導体層42から成るチャネル構造部11nを有する第1B構造体10n’、
(D-3)第2aの領域32pにおいて、第1A半導体層51及び第2A半導体層52の積層構造から成るソース/ドレイン領域27とチャネル形成領域21pとを有する第2A構造体20p’、並びに、
(D-4)第2bの領域32nにおいて、第1B半導体層41及び第2B半導体層42の積層構造から成るソース/ドレイン領域27とチャネル形成領域21nとを有する第2B構造体20n’、
を得ることができる。
【0102】
[工程-340]
その後、第1A構造体10p’及び第1B構造体10n’におけるチャネル構造部11p,11n、並びに、第2A構造体20p’及び第2B構造体20n’におけるチャネル形成領域21p,21nに、ゲート絶縁膜12,22及びゲート電極16p,16n,26p,26nを形成し、以て、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n、第2aの領域32p及び第2bの領域32nのそれぞれに、第1A電界効果トランジスタ10p、第1B電界効果トランジスタ10n、第2A電界効果トランジスタ20p及び第2B電界効果トランジスタ20nを得る。
【0103】
[工程-340A]
具体的には、先ず、所望のレジストパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成し、第1A構造体10p’及び第1B構造体10n’のチャネル構造部11p,11n及び第2A構造体20p’及び第2B構造体20n’のチャネル形成領域21p,21nに、熱酸化処理を行うことで、SiONから成るゲート絶縁膜の一部13,23を形成する(
図35A参照)。
【0104】
[工程-340B]
次いで、レジスト層を除去した後、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第2A電界効果トランジスタ20p及び第2B電界効果トランジスタ20nにおけるチャネル形成領域21p,21nのマスク層を除去し、チャネル形成領域21p,21nの上に形成されたゲート絶縁膜の一部23を露出させる。そして、熱酸化処理を行うことで、第2A構造体20p’及び第2B構造体20n’のチャネル形成領域21p,21nに熱酸化膜から成るゲート絶縁膜の一部24を形成する。その後、マスク層を除去する。
【0105】
[工程-340C]
次いで、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第1A電界効果トランジスタ10pにおけるチャネル構造部11p及び第2A電界効果トランジスタ20pにおけるチャネル形成領域21pのマスク層を除去し、チャネル構造部11p及びチャネル形成領域21pの上に形成されたゲート絶縁膜の一部13,24を露出させる。そして、高誘電率材料、具体的には、HfO2から成るゲート絶縁膜15,25を形成する。その後、マスク層を除去する。
【0106】
[工程-340D]
次いで、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第1B電界効果トランジスタ10nにおけるチャネル構造部11n及び第2B電界効果トランジスタ20nにおけるチャネル形成領域21nのマスク層を除去し、チャネル構造部11n及びチャネル形成領域21nの上に形成されたゲート絶縁膜の一部13,24を露出させる。そして、高誘電率材料、具体的には、HfO
2から成るゲート絶縁膜15,25を形成する。その後、マスク層を除去する。こうして、
図35Bに示す構造を得ることができる。
【0107】
[工程-340E]
その後、第1A電界効果トランジスタ10p及び第2A電界効果トランジスタ20pにゲート電極16p,26pを形成し、第1B電界効果トランジスタ10n及び第2B電界効果トランジスタ20nにゲート電極16n,26nを形成する。こうして、
図23に示す構造を得ることができる。
【0108】
[工程-350]
次に、全面に絶縁層(図示せず)を形成し、ゲート電極16p,16n,26p,26n、ソース/ドレイン領域17,27の上方に位置する絶縁層に開口部を形成し、開口部内から絶縁層上に亙り、接続孔及び配線を形成すればよい。
【実施例4】
【0109】
実施例4も、実施例1~実施例2の変形である。
【0110】
図36に模式的な断面図を示すように、実施例4の半導体装置において、第1電界効果トランジスタは、実施例3と同等に、pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)及びnチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)の組み合わせから構成されている。第1aの領域31pには第1A電界効果トランジスタ10pが形成されており、第1bの領域31nには第1B電界効果トランジスタ10nが形成されている。pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)及びnチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)の内の一方の第1電界効果トランジスタ(具体的には、実施例4にあっては、第1A電界効果トランジスタ10p)におけるチャネル構造部11pは、奇数レベルの階層(第1層目及び第3層目)に形成されており、他方の第1電界効果トランジスタ(具体的には、実施例4にあっては、第1B電界効果トランジスタ10n)におけるチャネル構造部11nは、偶数レベルの階層(第2層目及び第4層目)に形成されている。pチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1A電界効果トランジスタ10p)におけるチャネル構造部11pはSiGeから成り、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ(第1B電界効果トランジスタ10n)におけるチャネル構造部11nはSiから成る。そして、第1A電界効果トランジスタ10pにおいて、チャネル構造部11pには、第1A電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16pが形成されており、第1B電界効果トランジスタ10nにおいて、チャネル構造部11nには、第1B電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜12及びゲート電極16nが形成されている。
【0111】
一方、第2電界効果トランジスタ20は、実施例3とは異なり、nチャネル型の第2電界効果トランジスタから成る。第2電界効果トランジスタ20において、チャネル形成領域21には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜22及びゲート電極26が形成されている。
【0112】
更には、実施例4の半導体装置等においても、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nは低耐圧・電界効果トランジスタであり、第2電界効果トランジスタ20は高耐圧・電界効果トランジスタである。第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのゲート電極16p,16nに印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、第2電界効果トランジスタ20のゲート電極26に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである。
【0113】
【0114】
[工程-400]
先ず、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n、第2の領域32において、第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2の領域32の上に第1A半導体層51を形成し、次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第1A半導体層51の上に第1B半導体層41を形成し、第2の領域32において基体30の上に第1B半導体層41を形成する。
【0115】
[工程-400A]
具体的には、先ず、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2の領域32の上に、エピタキシャルCVD法に基づき第1A半導体層51を形成した後、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2の領域32において、第1A半導体層51上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト(図示せず)を形成する。そして、第1aの領域31p及び第1bの領域31n上の第1A半導体層51をパターニングし、第2の領域32上の第1A半導体層51を除去した後、エッチング用レジストを除去することで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nの上に第1A半導体層51を形成することができる(
図37A参照)。
【0116】
[工程-400B]
次いで、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第1B半導体層41を形成した後、第1B半導体層41上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト(図示せず)を形成する。そして、第1B半導体層41をパターニングした後、エッチング用レジストを除去する。こうして、
図37Bに示す構造を得ることができる。
【0117】
[工程-410]
次に、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第1B半導体層41の上に第2A半導体層52を形成し、次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第2A半導体層52の上及び第2の領域32における第1B半導体層41の上に第2B半導体層42を形成する。
【0118】
[工程-410A]
具体的には、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第2A半導体層52を形成した後、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n及び第2の領域32において、第2A半導体層52上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト(図示せず)を形成する。そして、第1aの領域31p及び第1bの領域31nの上の第2A半導体層52をパターニングし、第2の領域32上の第2A半導体層52を除去した後、エッチング用レジストを除去することで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第1B半導体層41の上に第2A半導体層52を形成することができる。
【0119】
[工程-410B]
次いで、全面にエピタキシャルCVD法に基づき第2B半導体層42を形成した後、第2B半導体層42上に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト(図示せず)を形成する。そして、第1aの領域31p及び第1bの領域31nの上の第2B半導体層42をパターニングし、併せて、第2の領域32上の第2B半導体層42をパターニングした後、エッチング用レジストを除去する。こうして、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける第2A半導体層52の上及び第2の領域32における第1B半導体層41の上に第2B半導体層42を形成することができる(
図38B参照)。
【0120】
[工程-420]
次に、第1aの領域31pにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第1積層構造体10p”を形成し、第1bの領域31nにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第2積層構造体10n”を形成する。
【0121】
[工程-420A]
具体的には、全面に所望のレジストパターンを有するエッチング用レジスト74Eを形成した後(
図39A参照)、第1aの領域31p、第1bの領域31n、及び第2の領域31における第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51をパターニングし、更に、基体30の一部をエッチングすることで、
図39Bに示す構造を得ることができる。
【0122】
併せて、第2電界効果トランジスタ20における第1B半導体層41及び第2B半導体層42から成るソース/ドレイン領域27を形成する。また、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nにおける第1A半導体層51、第1B半導体層41、第2A半導体層51及び第2B半導体層42から成るソース/ドレイン領域17を形成する。
【0123】
[工程-420B]
次いで、全面にSiO
2から成る絶縁層94をCVD法に基づき形成した後、平坦化処理を行うことで、
図40Aに示す構造を得ることができる。次いで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにエッチング用レジスト74Fを形成した後(
図40B参照)、第2の領域32における絶縁層94をエッチングすることで、
図41Aに示す構造を得ることができる。基体30の頂部が絶縁層94によって埋め込まれることで、素子分離領域88が形成される。その後、エッチング用レジスト74Fを除去し、第2の領域32にエッチング用レジスト74Gを形成した後(
図41B参照)、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおける絶縁層94をエッチングし(
図42A参照)、エッチング用レジスト74Gを除去することで、
図42Bに示す構造を得ることができる。そして、エッチング用レジスト74Eを除去することで、第1aの領域31p及び第1bの領域31nにおいて、第2B半導体層42、第2A半導体層52、第1B半導体層41及び第1A半導体層51から成る第2積層構造体10p”,10n”を形成することができる(
図43A参照)。基体30の頂部が絶縁層94によって埋め込まれることで、素子分離領域87が形成される。
【0124】
[工程-430]
次に、第1aの領域31pにおいて、第1積層構造体10p”における第2B半導体層42及び第1B半導体層41の一部を除去し、第1bの領域31nにおいて、第2積層構造体10n”における第2A半導体層52及び第1A半導体層51の一部を除去する。
【0125】
具体的には、第1A半導体層51及び第2A半導体層52を構成する材料(SiGe)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、Siから成る第1B半導体層41及び第2B半導体層42を除去し、1B半導体層41及び第2B半導体層42を構成する材料(Si)に対してエッチング選択比を有するエッチャントを用いて、SiGeから成る第1A半導体層51及び第2A半導体層52を除去することで、
図43Bに示す構造を得ることができる。ナノワイヤー構造40’,50’から成る第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのチャネル構造部11p,11nの両端は、第1A電界効果トランジスタ10p及び第1B電界効果トランジスタ10nのソース/ドレイン領域17によって支持されている。
【0126】
こうして、
(D-1)第1aの領域31pにおいて、第1積層構造体10p”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1A半導体層51及び第1A半導体層51と離間した第2A半導体層52から成るチャネル構造部11pを有する第1A構造体10p’、
(D-2)第1bの領域31nにおいて、第2積層構造体10n”から成るソース/ドレイン領域17、並びに、第1B半導体層41及び第1B半導体層41と離間した第2B半導体層42から成るチャネル構造部11nを有する第1B構造体10n’、
(D-3)第2の領域32において、第1B半導体層41及び第2B半導体層42の積層構造から成るソース/ドレイン領域27とチャネル形成領域21とを有する第2構造体20’、
を得ることができる。
【0127】
[工程-440]
その後、第1A構造体10p’及び第1B構造体10n’におけるチャネル構造部11p,11n、並びに、第2構造体20におけるチャネル形成領域21に、ゲート絶縁膜12,22及びゲート電極16p,16n,26を形成し、以て、基体30の第1aの領域31p、第1bの領域31n第2の領域32のそれぞれに、第1A電界効果トランジスタ10p、第1B電界効果トランジスタ10n、第2電界効果トランジスタ20を得る。
【0128】
[工程-440A]
具体的には、先ず、所望のレジストパターンを有するレジスト層(図示せず)を形成し、第1A構造体10p’及び第1B構造体10n’のチャネル構造部11p,11n及び第2構造体20のチャネル形成領域21に、熱酸化処理を行うことで、SiONから成るゲート絶縁膜の一部13,23を形成する(
図44A参照)。
【0129】
[工程-440B]
次いで、レジスト層を除去した後、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第2電界効果トランジスタ20におけるチャネル形成領域21のマスク層を除去し、チャネル形成領域21の上に形成されたゲート絶縁膜の一部23を露出させる。そして、熱酸化処理を行うことで、第2構造体20’のチャネル形成領域21に熱酸化膜から成るゲート絶縁膜の一部24を形成する。その後、マスク層を除去する。
【0130】
[工程-440C]
次いで、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第1A電界効果トランジスタ10pにおけるチャネル構造部11pのマスク層を除去し、チャネル構造部11pの上に形成されたゲート絶縁膜の一部13を露出させる。そして、高誘電率材料、具体的には、HfO2から成るゲート絶縁膜15を形成する。その後、マスク層を除去する。
【0131】
[工程-440D]
次いで、全面にSiNから成るマスク層(図示せず)を形成し、第1B電界効果トランジスタ10nにおけるチャネル構造部11n及び第2電界効果トランジスタ20におけるチャネル形成領域21のマスク層を除去し、チャネル構造部11n及びチャネル形成領域21の上に形成されたゲート絶縁膜の一部13,24を露出させる。そして、高誘電率材料、具体的には、HfO
2から成るゲート絶縁膜15,25を形成する。その後、マスク層を除去する。こうして、
図44Bに示す構造を得ることができる。
【0132】
[工程-440E]
その後、第1A電界効果トランジスタ10pにゲート電極16pを形成し、第1B電界効果トランジスタ10n及び第2電界効果トランジスタ20にゲート電極16n,26を形成する。こうして、
図36に示す構造を得ることができる。
【0133】
[工程-450]
次に、全面に絶縁層(図示せず)を形成し、ゲート電極16p,16n,26、ソース/ドレイン領域17,27の上方に位置する絶縁層に開口部を形成し、開口部内から絶縁層上に亙り、接続孔及び配線を形成すればよい。
【0134】
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、実施例において説明した半導体装置の構成、構造、半導体装置を構成する材料、半導体装置の製造方法は例示であり、適宜、変更することができる。また、各実施例における半導体装置の製造方法における工程順序は、所望に応じて、適宜、変更することができる。実施例においては、チャネル構造部を専らナノワイヤー構造に基づき説明したが、ナノシート構造とすることもできる。また、実施例1においては、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタをnチャネル型とし、実施例2においては、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタをpチャネル型としたが、これらの電界効果トランジスタのチャネル型を逆にしてもよいし、実施例3や実施例4においては、第1A電界効果トランジスタ及び第2A電界効果トランジスタをpチャネル型とし、第1B電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタをnチャネル型としたが、第1A電界効果トランジスタ及び第2A電界効果トランジスタをnチャネル型とし、第1B電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタをpチャネル型とすることもでき、これらの場合、各電界効果トランジスタを構成する材料を、適宜、変更すればよい。基体として、シリコン半導体基板の代わりにSOI基板を用いることもでき、これによって、例えば、実施例1の[工程-120B]における絶縁層91のエッチングにおける基体の頂部のエッチング量の正確な制御を行うことができる。場合によっては、半導体装置の製造方法の最初の工程において、素子分離領域を形成してもよい。
【0135】
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《半導体装置》
ナノワイヤー構造又はナノシート構造を有するチャネル構造部を少なくとも2つ有する第1電界効果トランジスタ、及び、
Fin構造を有する第2電界効果トランジスタ、
を具備しており、
チャネル構造部は、第1電界効果トランジスタの厚さ方向において、相互に離間して配置されている半導体装置。
[A02]チャネル構造部の高さの合計をHL、第2電界効果トランジスタのチャネル形成領域の高さをHHとしたとき、
0.90≦HL/HH≦1.04
を満足する[A01]に記載の半導体装置。
[A03]第1電界効果トランジスタにおいて、チャネル構造部には、第1電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されており、
第2電界効果トランジスタにおいて、チャネル形成領域には、第2電界効果トランジスタ用のゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されている[A01]又は[A02]に記載の半導体装置。
[A04]第1電界効果トランジスタは、nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[A05]nチャネル型の第1電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第1電界効果トランジスタの内の一方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、奇数レベルの階層に形成されており、他方の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部は、偶数レベルの階層に形成されている[A04]に記載の半導体装置。
[A06]nチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiから成り、
pチャネル型の第1電界効果トランジスタにおけるチャネル構造部はSiGeから成る[A04]又は[A05]に記載の半導体装置。
[A07]第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタ及びpチャネル型の第2電界効果トランジスタの組み合わせから構成されている[A01]乃至[A06]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[A08]nチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiから成り、
pチャネル型の第2電界効果トランジスタにおけるチャネル形成領域はSiGeから成る[A07]に記載の半導体装置。
[A09]第2電界効果トランジスタは、nチャネル型の第2電界効果トランジスタから成る[A01]乃至[A06]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[A10]第1電界効果トランジスタは、低耐圧・電界効果トランジスタであり、
第2電界効果トランジスタは、高耐圧・電界効果トランジスタである[A01]乃至[A09]のいずれか1項に記載の半導体装置。
[A11]第1電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は0.5ボルト乃至0.8ボルトであり、
第2電界効果トランジスタのゲート電極に印加される電圧は1.5ボルト乃至3ボルトである[A10]に記載の半導体装置。
[B01]《半導体装置の製造方法:第1の態様》
(A)基体の第1の領域及び第2の領域において、第1の領域の上に第1犠牲層を形成し、次いで、第1犠牲層の上、及び、第2の領域の上に第1半導体層を形成した後、
(B)第1の領域における第1半導体層上に第2犠牲層を形成し、次いで、第2犠牲層の上及び第2の領域の第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域上において、第1半導体層、第1犠牲層、第2半導体層及び第2犠牲層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における第2犠牲層及び第1犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
[B02]《半導体装置の製造方法:第2の態様》
(A)基体の第1の領域及び第2の領域の上に、第1半導体層を形成した後、
(B)第1半導体層上に犠牲層を形成し、次いで、第2の領域において、犠牲層を除去し、第1の領域において、犠牲層の上に第2半導体層を形成し、第2の領域において、第1半導体層の上に第2半導体層を形成し、その後、
(C)第1の領域において、第2半導体層、犠牲層及び第1半導体層から成る積層構造体を形成し、次いで、積層構造体における犠牲層の一部を除去し、以て、
(C-1)第1の領域において、積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1半導体層及び第1半導体層と離間した第2半導体層から成るチャネル構造部を有する第1構造体、並びに、
(C-2)第2の領域において、第1半導体層及び第2半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2構造体を得た後、
(D)第1構造体におけるチャネル構造部及び第2構造体におけるチャネル形成領域にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、第1の領域及び第2の領域のそれぞれに、第1電界効果トランジスタ及び第2電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
[B03]《半導体装置の製造方法:第3の態様》
(A)基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域において、第1aの領域、第1bの領域及び第2aの領域の上に第1A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第1A半導体層の上及び第2bの領域の上に第1B半導体層を形成した後、
(B)第1aの領域及び第1bの領域における第1B半導体層の上及び第2aの領域における第1A半導体層の上に第2A半導体層を形成し、次いで、第1aの領域及び第1bの領域における第2A半導体層の上及び第2bの領域における第1B半導体層の上に第2B半導体層を形成した後、
(C)第1aの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第1積層構造体を形成し、第1bの領域において、第2B半導体層、第2A半導体層、第1B半導体層及び第1A半導体層から成る第2積層構造体を形成し、
(D)第1aの領域において、第1積層構造体における第2B半導体層及び第1B半導体層の一部を除去し、第1bの領域において、第2積層構造体における第2A半導体層及び第1A半導体層の一部を除去し、以て、
(D-1)第1aの領域において、第1積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1A半導体層及び第1A半導体層と離間した第2A半導体層から成るチャネル構造部を有する第1A構造体、
(D-2)第1bの領域において、第2積層構造体から成るソース/ドレイン領域、並びに、第1B半導体層及び第1B半導体層と離間した第2B半導体層から成るチャネル構造部を有する第1B構造体、
(D-3)第2aの領域において、第1A半導体層及び第2A半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2A構造体、並びに、
(D-4)第2bの領域において、第1B半導体層及び第2B半導体層の積層構造から成るソース/ドレイン領域とチャネル形成領域とを有する第2B構造体を得た後、
(E)第1A構造体及び第1B構造体におけるチャネル構造部、並びに、第2A構造体及び第2B構造体におけるチャネル形成領域に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成し、以て、基体の第1aの領域、第1bの領域、第2aの領域及び第2bの領域のそれぞれに、第1A電界効果トランジスタ、第1B電界効果トランジスタ、第2A電界効果トランジスタ及び第2B電界効果トランジスタを得る、
各工程から成る半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0136】
10・・・第1電界効果トランジスタ、10p・・・第1A電界効果トランジスタ、10n・・・第1B電界効果トランジスタ、10’,10p’,10n’・・・第1構造体、10”,10p”,10n”・・・積層構造体、11,11p,11n・・・チャネル構造部、12,13,15,22,23,24,25・・・ゲート絶縁膜、16,16p,16n,26,26p,26n・・・ゲート電極、17,27・・・ソース/ドレイン領域、20・・・第2電界効果トランジスタ、20p・・・第2A電界効果トランジスタ、20n・・・第2B電界効果トランジスタ、20’,20p’,20n’・・・第2構造体、21,21p,21n・・・チャネル形成領域、30・・・基体、31・・・第1の領域、31a・・・第1aの領域、31n・・・第1bの領域、32・・・第2の領域、32p・・・第2aの領域、32n・・・第2bの領域、40’,50’・・・ナノワイヤー構造、41,42,51,52・・・半導体層、61,62,63・・・犠牲層、71A,71B,71C,71D,71E,71F,71G,72A,72B,72C,72D,72E,72F,72G,73A,73B,73C,73D,73E,73F,73G,74A,74B,74C,74D,74E,74F,74G・・・エッチング用レジスト、81,82,83,84,85,86,87,88・・・素子分離領域、91,92,93,94・・・絶縁層