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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-12-19
(45)【発行日】2022-12-27
(54)【発明の名称】エフェクト顔料内のカーボンブラック
(51)【国際特許分類】
   C09C 3/06 20060101AFI20221220BHJP
   C09C 1/00 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/04 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/24 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/30 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/36 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/40 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/46 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/62 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/64 20060101ALI20221220BHJP
   C09C 1/66 20060101ALI20221220BHJP
   C09D 5/36 20060101ALI20221220BHJP
   C09D 7/62 20180101ALI20221220BHJP
   C09D 11/037 20140101ALI20221220BHJP
   C09D 11/322 20140101ALI20221220BHJP
   C09D 201/00 20060101ALI20221220BHJP
   A61Q 1/10 20060101ALI20221220BHJP
   A61Q 1/04 20060101ALI20221220BHJP
   A61Q 1/12 20060101ALI20221220BHJP
   A61Q 3/02 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20221220BHJP
   A61K 8/29 20060101ALI20221220BHJP
   C04B 41/86 20060101ALI20221220BHJP
   C08K 9/02 20060101ALI20221220BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20221220BHJP
【FI】
C09C3/06
C09C1/00
C09C1/04
C09C1/24
C09C1/30
C09C1/36
C09C1/40
C09C1/46
C09C1/62
C09C1/64
C09C1/66
C09D5/36
C09D7/62
C09D11/037
C09D11/322
C09D201/00
A61Q1/10
A61Q1/04
A61Q1/12
A61Q3/02
A61K8/19
A61K8/25
A61K8/29
C04B41/86
C08K9/02
C08L101/00
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020118443
(22)【出願日】2020-07-09
(62)【分割の表示】P 2017527774の分割
【原出願日】2015-11-23
(65)【公開番号】P2020169341
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2020-08-05
(31)【優先権主張番号】14/579,032
(32)【優先日】2014-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/083,541
(32)【優先日】2014-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505470786
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】リザベス ポンス
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】ルイス アール. サース
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】カーティス ジマーマン
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ジョーグ ロバート モーア
(72)【発明者】
【氏名】チャーメイン ホフステッド-フォーダイス
【審査官】仁科 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05322561(US,A)
【文献】特開平06-145556(JP,A)
【文献】特開平05-093148(JP,A)
【文献】特開昭52-078927(JP,A)
【文献】特表2011-516706(JP,A)
【文献】米国特許第05286291(US,A)
【文献】特開2001-152049(JP,A)
【文献】特表2003-512497(JP,A)
【文献】特開平07-316458(JP,A)
【文献】特表2000-511587(JP,A)
【文献】特表2005-536591(JP,A)
【文献】特表2006-510797(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09C 3/06
A61K 8/19
A61K 8/25
A61K 8/29
A61Q 1/04
A61Q 1/10
A61Q 1/12
A61Q 3/02
C04B 41/86
C08K 9/02
C08L 101/00
C09C 1/00
C09C 1/04
C09C 1/24
C09C 1/30
C09C 1/36
C09C 1/40
C09C 1/46
C09C 1/62
C09C 1/64
C09C 1/66
C09D 5/36
C09D 7/62
C09D 11/037
C09D 11/322
C09D 201/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状基板と、外層と、前記板状基板と前記外層との間に配置された中間層と、ここで、前記外層及び前記中間層が、光学層又はSiOを含む層から独立して選択され、
Cr、Zn、Mg、Zr、Fe、及びSnからなる群から選択される多価カチオンとカーボンブラックの水和酸化物又は水酸化物の沈着物と、
からなるエフェクト顔料であって、
前記カーボンブラックが、前記中間層と前記外層との間の一層として配置され、前記中間層及び前記外層が、TiO、In、ZrO、Fe、Fe、Cr、CeO、ZnO、及びそれらの混合物、並びにSiOからなる群から選択され、かつ前記板状基板が、酸化アルミニウム、板状のガラス、パーライト、アルミニウム、天然雲母、合成雲母、オキシ塩化ビスマス、板状の酸化鉄、板状の黒鉛、板状のシリカ、ブロンズ、ステンレス鋼、天然パール、窒化ホウ素、銅の薄片、銅合金の薄片、亜鉛合金の薄片、酸化亜鉛、エナメル、磁器、酸化チタン、板状の二酸化チタン、亜酸化チタン、カオリン、ゼオライト、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、前記エフェクト顔料。
【請求項2】
前記カーボンブラックが、未塗布の前記板状基板の総重量に基づいて、0.01重量%~3.00重量%の量で前記エフェクト顔料内に存在する、請求項1に記載のエフェクト顔料。
【請求項3】
前記カーボンブラックが、未塗布の前記板状基板の総重量に基づいて、最大30.00重量%の量で前記エフェクト顔料内に存在する、請求項1に記載のエフェクト顔料。
【請求項4】
前記カーボンブラックの前記多価カチオンに対する重量比が、3:1~1:3の範囲である、請求項1に記載のエフェクト顔料。
【請求項5】
前記板状基板と前記外層との間に配置された複数の層をさらに含み、前記板状基板、前記カーボンブラック、前記複数の中間層、及び前記外層が、
板状基板/SiO/カーボンブラック/SiO
板状基板/TiO/カーボンブラック/TiO
板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO
板状基板/SiO/TiO/カーボンブラック/Fe
板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/カーボンブラック/TiO
板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/TiO/SiO
状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/Fe
板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiO
板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/Fe
板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/TiO
板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/Fe
板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/TiO
板状基板/Fe/カーボンブラック/SiO/Fe
板状基板/Fe/カーボンブラック/SiO/TiO
板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/Cr
板状基板/TiO/SiO/TiO/カーボンブラック/TiO、及び
板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiOからなる群から選択される、前記エフェクト顔料の層構造を集合的に画定する、請求項1に記載のエフェクト顔料。
【請求項6】
請求項1に記載のエフェクト顔料を含む、ペンキ、インクジェット、塗料、印刷インキ、プラスチック、化粧品、陶磁器用釉薬、またはガラス。
【請求項7】
請求項1に記載のエフェクト顔料を含む、化粧品。
【請求項8】
ネイルエナメルベースと、
請求項1に記載のエフェクト顔料と、
を含有する、ネイルエナメル。
【請求項9】
前記エフェクト顔料が、板状基板/TiO/SiO/TiO/カーボンブラック/TiOからなる層構造を含む、請求項8に記載のネイルエナメル。
【請求項10】
前記エフェクト顔料が、板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiOからなる層構造を含む、請求項8に記載のネイルエナメル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2014年12月22日に出願された米国特許出願第14/579,032号、及び2014年11月24日に出願された米国仮特許出願第62/083,541号の優先権の利益を主張し、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本願は、カーボンブラックを含有するエフェクト顔料、及びこれらの顔料を製造する方法を目的とする。
【背景技術】
【0003】
エフェクト顔料(時に、光沢顔料、光輝性顔料、真珠光沢顔料、干渉顔料、または色彩可変顔料とも称される)は、先行技術で良く知られている。広く利用されている種類のエフェクト顔料は、二酸化チタンなどの金属酸化物を塗布した小雲母片を含む。薄い二酸化チタン(TiO)の塗装は、パール状または銀色光沢を生成し、TiOのこの薄い層によって製造された色は、TiO層の光学的厚さについての関数である。「組み合わせ顔料」という用語は、反射色を与える、二酸化チタン(エフェクト顔料または色彩可変顔料)を塗布した雲母などの塗布された小片、及び可視スペクトルの一部を吸収する吸収顔料または染料を含有し得る、より複雑な顔料のことをいう。
【発明の概要】
【0004】
下記の要約は、本開示の実施形態の基本的な理解を提供する。本要約は、本開示の全ての考えられる態様についての広範囲の概説ではなく、全ての鍵となる、または重要な要素を特定することや、もしくは本開示の任意または全ての態様の範囲を画定することを意図していない。その唯一の目的は、下記に続く本発明のより詳細な記載及び特許請求の範囲に記載され、かつ特に指摘された特徴に対する導入部として、概要の形態で本開示の1つ以上の態様を提示することである。
【0005】
本開示の一態様では、組み合わせエフェクト顔料は、板状基板と、板状基板の上に配置された外層と、カーボンブラックとを含み、カーボンブラックは、基板の上に配置され、かつ外層によって閉じ込められる。
【0006】
本発明の別の態様では、組み合わせエフェクト顔料を製造する方法は、板状基板の上にカーボンブラックを沈着させ、続いてカーボンブラックの上に外層を形成し、または板状基板の上にカーボンブラック及び外層を共沈させることを含み、外層が、カーボンブラックを少なくとも部分的に閉じ込める。
【0007】
本開示の上及び他の特徴、それらの性質、ならびに多様な利点は、添付の図と併せてなされた、下記の詳細な記載についての考慮時により明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料に対する例示的な層配置を図示する。
図1B】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料に対する別の例示的な層配置を図示する。
図1C】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料に対する別の例示的な層配置を図示する。
図1D】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料に対する別の例示的な層配置を図示する。
図2】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料を製造する方法を図示したブロック図である。
図3】本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料を製造する方法を図示した別のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、組み合わせ顔料を目的とする。具体的には、本開示は、追加の層によって被覆され、または追加の層間に挟まれたカーボンブラックを目的とする。一部の実施形態では、カーボンブラックは、板状基板の上に層を沈着させる前に、多孔質基板に吸収され得る。カーボンブラックは、例えば、湿式化学沈着、化学蒸着、または他のプロセスによって沈着され得る。カーボンブラックの沈着に続いて、1つ以上の上層が沈着される。1つ以上の上層は、例えば、金属酸化物またはSiOなどの高または低屈折率層であり得る。
【0010】
SiOなどの他の低屈折率の物質が、光学性能に影響を与える組み合わせ顔料の一部であり得る。他の例は、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、かつ順に、高屈折率層、低屈折率層、及び高屈折率層を有する少なくとも3層のエフェクト顔料を開示した、米国特許第6,875,264号に記載されるような、色彩可変顔料の製造である。
【0011】
エフェクト顔料の表面上へのカーボンブラックの従来型の塗布は、汚れを生じる顔料をもたらす。これは、かかる組み合わせ顔料を化粧品に使用するときに特に問題となる。カーボンブラックで処理したエフェクト顔料は、皮膚または布に黒色の残渣を残す。本開示の目的は、カーボンブラックを少なくとも一層により板状基板の上で重ね合わせることである。これは、エフェクト顔料の上の遊離炭素粒子の量を最小にし、したがって皮膚/布の汚れを低減する。さらなる目的は、カーボンブラック及びエフェクト顔料の色彩効果を最大にすることである。
【0012】
エフェクト顔料は、先行技術で良く知られており、反射層により塗布された薄片または小片の基板を含む。反射色は、基板の上の層または複数の層の光学的厚さについての関数である。
【0013】
「組み合わせエフェクト顔料」という用語は、同じ顔料内の二種類の色製造現象の組み合わせのことをいう。例えば、組み合わせエフェクト顔料は、光学的厚さについての関数であり、かつ同じ基板の上に吸収性着色剤(例えば、カーボンブラック)を含む、反射層として作用する、基板の上の層状の塗装(例えば雲母の上のTiO塗料)の光学的厚さについての関数として色を製造する。
【0014】
「光学層」という用語は、先行技術で良く知られており、塗装または層が色を反射し、色が塗装の光学的厚さについての関数、すなわち、塗装の幾何学的な厚さ×屈折率である、塗装の光学的厚さについての関数である、基板の上の塗装または層のことをいう。約80nm~約140nmの光学的厚さが、白色、銀色、またはパール状として特徴付けられ得る反射を生成し、約190nm以上の光学的厚さが、着色反射を生成する。典型的に、光学塗装または層の厚さが、約60nm~約800nmの範囲であろう。光学層は、最も典型的には、金属酸化物層である。
【0015】
「少なくとも一層」という用語は、本明細書で使用する場合、1つ以上の層のことをいう。層は、有機または無機である。「少なくとも一層」は、1.65以上である高屈折率、または1.65未満である低屈折率からなり得る。「少なくとも一層」は、TiO、In、ZrO、Fe、Fe、Cr、CeO、ZnO、SnO、及びそれらの混合物から選択される金属酸化物であり得る。金属酸化物は、TiO、Cr、Fe、及びSnOが最も典型的である。さらに、「少なくとも一層」は、金属酸化物、SiO、黄銅、ブロンズ、銀、またはアルミニウムなどの金属であり得る。一部の実施形態では、磁鉄鉱が、1つ以上の層に組み込まれ、もしくは単独の層として存在する場合がある。
【0016】
カーボンブラックの沈着を重ね合わせた基板の上に複数の層がある場合があり、これらは、上のような金属酸化物、SiO、黄銅、ブロンズ、銀、及びアルミニウムなどの金属から形成され得る。
【0017】
本明細書で使用する場合、「基板」という用語は、板状の無機または有機処理された、あるいは未処理の材料のことをいう。例えば、かかる板状の材料が、酸化アルミニウム、板状のガラス、パーライト、アルミニウム、天然雲母、合成雲母、オキシ塩化ビスマス、板状の酸化鉄、板状の黒鉛、板状のシリカ、ブロンズ、ステンレス鋼、天然パール、窒化ホウ素、銅の薄片、銅合金の薄片、亜鉛合金の薄片、酸化亜鉛、エナメル、チャイナクレー、磁器、酸化チタン、板状の二酸化チタン、亜酸化チタン、カオリン、ゼオライト、及びそれらの組み合わせを含み得る。
【0018】
本明細書で使用する場合、「板状」(例えば、板状基板を指すとき)という用語は、先行技術で良く理解されている。「板状」という用語は、薄片、薄片状、板状、小片、及び薄片状と置き換え可能に使用され得る。
【0019】
板状基板は、同様の強度からなり、第3の寸法(すなわち、板状基板の厚さ)より特徴的にはるかに大きい、2つの寸法(長さ及び幅)を有する。板状基板は、金属酸化物の塗装及び/またはSiOならびにカーボンブラックの沈着(例えば、多価カチオンからなる水和酸化物または水酸化物の沈着物、もしくは例えば、金属酸化物またはSiO前駆体による共沈を介した)の用途に対して有用である。
【0020】
一部の実施形態では、板状基板(例えば、円盤状の形状を想定する)の直径は、約0.1~約350ミクロン、約5~約250マイクロメートル、または約1~約150マイクロメートルの範囲であり得る。一部の実施形態では、直径は、約5~約50または約100マイクロメートルの範囲であり得る。
【0021】
一部の実施形態では、基板は、酸化鉄、合成雲母、天然雲母、塩基性炭酸鉛、薄片状の硫酸バリウム、SiO、Al、TiO、ガラスの薄片、ZnO、ZrO、SnO,BiOCl、酸化クロム、BN、MgOの薄片、Si、黒鉛、アルミニウム、チタン、アルミニウム合金、ブロンズ、鉄、及びパーライトからなる群から選択され得る。一部の実施形態では、板状基板は、合成雲母、天然雲母、SiOの薄片、Alの薄片、TiOの薄片、Feの薄片、BiOCl、及びガラスの薄片からなる群から選択され得る。
【0022】
一部の実施形態では、基板は、処理され、または未処理の場合がある。例えば、基板を、シリコーン及びカップリング剤などの実質的に任意の薬剤を用いて処理し得る。他の実施形態では、基板を、機械的に処理して表面を滑らかくし、もしくはプラズマまたは放射線で処理して少なくとも一層またはカーボンブラックが沈着する前に、表面を活性化させる場合がある。
【0023】
一部の実施形態では、基板は、各々が異なる粒子径を有する、同一または異なる基板の混合物でもあり得る。基板の混合物は、例えば2つ、3つ、もしくはそれ以上の異なる基板を含む場合がある。一実施形態では、混合物は、天然雲母、合成雲母、またはガラスの薄片のうちの2つ以上を含み得る。
【0024】
カーボンブラックを基板に直接、またはSiO層に塗布するとき、多孔質基板は、例えば、一部の実施形態において有益であり得る。多孔質基板またはシリカを塗布した基板を、インシピエントウェットネス含浸を介したカーボンブラックにより処理し得る。インシピエントウェットネスは、固形の支持体に、任意の余分な溶液を有せずに吸収し得る最大量の溶液を含浸させるプロセスである。含浸させた後、材料を乾燥させる。一部の実施形態では、溶液は、カーボンブラック分散体及び多価カチオンを含む。
【0025】
一実施形態では、カーボンブラックは、任意の形態のカーボンブラックであり得る。一部の実施形態では、カーボンブラックは、化粧品的に許容されるカーボンブラックNo.2を含む。
【0026】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、所与のpHでの多価カチオンを含む水和酸化物または水酸化物の沈着物を介して基板に(または1つ以上の介在層に)沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックは、多価カチオンを含まずに基板に(または1つ以上の介在層に)沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックは、カーボンブラック粒子の形態で沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックは、基板と別の層(例えばカーボンブラックと異なる材料を含む層)との間に配置され、かつ/または2つの層(例えばカーボンブラックと異なる材料を含む2つの層)間に配置された、単独の(単一の)層として沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックは、層と共沈され、その結果カーボンブラックは、層(例えば全体に分散されたカーボンブラックを含むTiO層)内に分散される。一部の実施形態では、カーボンブラックは、基板と別の層との間、かつ/または隣接する層の他の対間に配置され得る。一部の実施形態では、カーボンブラックは、単独(単一の層)として沈着され得、その隣接する層のうちの少なくとも1つ内に部分的に分散され得る。一部の実施形態では、カーボンブラックの多様な組み合わせが、その中に分散されたカーボンブラックを有する1つ以上の非カーボンブラック層と共に1つ以上のカーボンブラック層として存在し得る。
【0027】
図1A~1Dは、本開示の多様な実施形態による組み合わせエフェクト顔料に対する異なる層配置を図示する。図は、形態を示す一般的な用語(例えば、層、基板など)を使用し、かかる一般的な用語が、本明細書で開示された材料のいずれかに相当し得る(例えば、基板は板状基板に相当し得、外層はTiOを含み得る、など)ことを理解すべきである。さらに、図は必ずしも縮尺通りでないことに注意すべきである。他の層配置も可能であり、本開示全体に渡って記載される。
【0028】
顔料100は、基板102(例えば、板状基板)と、中間層104(例えば、金属酸化物層)と、外層108(例えば、金属酸化物層)と、中間層104と外層108との間に配置されたカーボンブラック層106とを含む。一部の実施形態では、カーボンブラック層106は、多価カチオンによって形成されたカーボンブラックの水酸化物の沈着物を含む。一部の実施形態では、カーボンブラック層は、その中に分散されたカーボンブラック粒子を有する層(例えば、金属酸化物層)である。
【0029】
顔料110は、基板112(例えば、板状基板)と、外層116(例えば、金属酸化物層)と、基板112と外層116との間に配置されたカーボンブラック層104とを含む。
【0030】
顔料120は、基板122(例えば、板状基板)と、その中に閉じ込められたカーボンブラック(例えば、カーボンブラック粒子)を有する外層116(例えば、金属酸化物層)とを含む。
【0031】
顔料130は、基板132(例えば、板状基板)と、内層134(例えば、金属酸化物層)と、中間層136(例えば、金属酸化物層)と、外層138(例えば、金属酸化物層)とを含む。カーボンブラック140は、中間層136及び外層140の各々全体に渡って少なくとも部分的に分散され得る。
【0032】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、まず、板状基板を含有するスラリーを加える前に、非イオン界面活性剤及び/またはアニオン重合体の存在下で水性媒体に分散され得る。カーボンブラックの分散がないと、カーボンブラックは凝集する傾向があり、水和または水酸化物の沈着物が形成されるときに基板の上に沈着しない場合がある。したがって、例えば、カーボンブラックは、多価カチオンにより基板に沈降させる前に板状基板と組み合わされたとき、分散された形態であり得る。
【0033】
多様な配合量のカーボンブラックを使用し得る。本明細書で使用する場合、「重量%」は、材料の、材料が装入される出発基板に対する配合量のことをいう。例えば、5重量%のカーボンブラックであれば、100gの板状基板に装入された5gのカーボンブラックに相当するだろう。
【0034】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、最大50.00重量%、最大40.00重量%、最大30.00重量%、約0.01重量%~約50.00重量%、約0.01重量%~約40.00重量%、約0.01重量%~約30.00重量%、約0.01重量%~約25.00重量%、約0.01重量%~約20.00重量%、約0.01重量%~約15.00重量%、約0.01重量%~約10.00重量%、約0.01重量%~約5.00重量%、約0.01重量%~約3.00重量%、約0.01重量%~約1.00重量%、約0.01重量%~約0.80重量%、約0.01重量%~約0.50重量%、約0.01重量%~約0.30重量%、または約0.01重量%~約0.10重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0035】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.10重量%~約50.00重量%、約0.10重量%~約40.00重量%、約0.10重量%~約30.00重量%、約0.10重量%~約25.00重量%、約0.10重量%~約20.00重量%、約0.10重量%~約15.00重量%、約0.10重量%~約10.00重量%、約0.10重量%~約5.00重量%、約0.10重量%~約3.00重量%、約0.10重量%~約1.00重量%、約0.10重量%~約0.80重量%、約0.10重量%~約0.50重量%、または約0.10重量%~約0.30重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0036】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約1.00重量%~約50.00重量%、約1.00重量%~約40.00重量%、約1.00重量%~約30.00重量%、約1.00重量%~約25.00重量%、約1.00重量%~約20.00重量%、約1.00重量%~約15.00重量%、約1.00重量%~約10.00重量%、約1.00重量%~約5.00重量%、または約1.00重量%~約3.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0037】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約10.00重量%~約50.00重量%、約10.00重量%~約40.00重量%、約10.00重量%~約30.00重量%、約10.00重量%~約25.00重量%、約10.00重量%~約20.00重量%、または約10.00重量%~約15.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0038】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約10.00重量%~約50.00重量%、約10.00重量%~約40.00重量%、約10.00重量%~約30.00重量%、約10.00~約25.00重量%、約10.00~約20.00重量%、または約10.00~約15.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0039】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約15.00重量%~約50.00重量%、約15.00重量%~約40.00重量%、約15.00重量%~約30.00重量%、約15.00~約25.00重量%、または約15.00~約20.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0040】
多様な配合量のカーボンブラックを使用し得る。一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、0.01重量%~50.00重量%、0.01重量%~40.00重量%、0.01重量%~30.00重量%、0.01重量%~25.00重量%、0.01重量%~20.00重量%、0.01重量%~15.00重量%、0.01重量%~10.00重量%、0.01重量%~5.00重量%、0.01重量%~3.00重量%、0.01重量%~1.00重量%、0.01重量%~0.80重量%、0.01重量%~0.50重量%、0.01重量%~0.30重量%、または0.01重量%~0.10重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0041】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、0.10重量%~50.00重量%、0.10重量%~40.00重量%、0.10重量%~30.00重量%、0.10重量%~25.00重量%、0.10重量%~20.00重量%、0.10重量%~15.00重量%、0.10重量%~10.00重量%、0.10重量%~5.00重量%、0.10重量%~3.00重量%、0.10重量%~1.00重量%、0.10重量%~0.80重量%、0.10重量%~0.50重量%、または0.10重量%~0.30重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0042】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、1.00重量%~50.00重量%、1.00重量%~40.00重量%、1.00重量%~30.00重量%、1.00重量%~25.00重量%、1.00重量%~20.00重量%、1.00重量%~15.00重量%、1.00重量%~10.00重量%、1.00重量%~5.00重量%、または1.00重量%~3.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0043】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、10.00重量%~50.00重量%、10.00重量%~40.00重量%、10.00重量%~30.00重量%、10.00重量%~25.00重量%、10.00重量%~20.00重量%、または10.00重量%~15.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0044】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、10.00重量%~50.00重量%、10.00重量%~40.00重量%、10.00重量%~30.00重量%、10.00~25.00重量%、10.00~20.00重量%、または10.00~15.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0045】
一部の実施形態では、カーボンブラックは、例えば、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、15.00重量%~50.00重量%、15.00重量%~40.00重量%、15.00重量%~30.00重量%、15.00~25.00重量%、または15.00~20.00重量%の量での組み合わせエフェクト顔料内に存在し得る。
【0046】
一部の実施形態では、多価カチオンは、例えば、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、及びそれらの組み合わせから選択される、適した陰イオン性の対イオンを含む、適したpHでの水性媒体内の塩として存在する。所与のpH条件下で沈着物を形成し得る、任意の多価カチオンを使用し得る。
【0047】
一部の実施形態では、多価カチオンは、Al、Cr、Ti、Zn、Mg、Zr、Fe、及びSnから選択される。一部の実施形態では、多価カチオンは、AlまたはCrである。一部の実施形態では、多価カチオンは、Al(III)、Cr(III)、Zn(II)、Mg(II)、Ti(IV)、Zr(IV)、Fe(II)、Fe(III)、及びSn(IV)から選択される。
【0048】
例えば、Cr(III)を使用する特別な利点がある。CrCl 6HOを使用すると、Cr(III)により形成された沈着物が、凝集の問題を回避する。
【0049】
水和または水酸化物の沈着物の形成は、それを含むカーボンブラックの分散された粒子を担持する、金属水酸化物または水和酸化物の複合体を板状基板の上に沈着させ、板状基板の上に接着性フィルムを含む組み合わせエフェクト顔料を製造する機能を果たしている。この接着性フィルムは、少なくとも一層(例えば、外層を含む)により封止または重ね合わされる。
【0050】
一部の実施形態では、多価カチオンの重量パーセントは、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1重量%、約0.05重量%~約0.9重量%、または約0.1重量%~約0.5重量%の範囲である。一部の実施形態では、多価カチオンの重要パーセントは、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、0.01重量%~1重量%、0.05重量%~0.9重量%、または0.1重量%~0.5重量%の範囲である。
【0051】
さらに、カーボンブラックの多価カチオンに対する重量比は、6:1~1:6、5:1~1:5、3:1~1:3、2:1~1:2、または1:1.5~1.5:1の範囲である。
【0052】
例えば、カーボンブラックを、0.1重量%~0.5重量%の範囲の配合量で板状基板の上に沈着させる場合があり、多価カチオンの量は、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.1重量%~約0.5重量%の範囲であり得る。これにより、5:1~1:5の範囲の多価カチオンに対するカーボンブラックの重量比を生じるだろう。
【0053】
本明細書で使用する場合、カーボンブラック沈着物とは、所与のpHでのカーボンブラック及び多価カチオンの存在下で形成された水和酸化物または水酸化物の沈着物のことをいう。沈着に対するpHの範囲は、使用される特定の多価カチオンに依存する。例えば、Al及びCr(III)は、pH4~9の水和酸化物または水酸化物の沈着物を形成するだろう。水和酸化物または水酸化物の沈着物は、カーボンブラックが基板に直接、または基板の上に配置された層の上に沈着するのを助ける、結合剤として機能し得る。
【0054】
一部の実施形態では、カーボンブラックまたはカーボンブラック沈着物が、板状基板の上に直接、または板状基板の上の層のうちの1つに沈着される。カーボンブラック沈着物が、基板と「少なくとも一層」との間のカーボンブラック層として介在し得る。被覆層は、実質的にカーボン沈着物層を被覆する。被覆層は、金属酸化物、SiO、または黄銅、ブロンズ、銀、もしくはアルミニウムなどの金属であり得る。
【0055】
組み合わせエフェクト顔料の調製方法
図2は、本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料を製造する方法200を図示したブロック図である。
【0056】
ブロック210では、少なくとも一層が基板の上に形成される。一部の実施形態では、基板は、本明細書で記載する場合、板状基板である。少なくとも一層が、単一の層または複数の層を含み得、各々が例えば、金属酸化物、SiO、または非酸化物金属(例えば、アルミニウム、銀、黄銅、またはブロンズ)から独立して選択される。一部の実施形態では、ブロック210が、基板の上に層が沈着されないように改変され得、その結果カーボンブラックは後に、その間に介在層がない状態で、基板の上に直接沈着される場合がある。
【0057】
一部の実施形態では、基板は、懸濁液またはスラリー内にあり得、少なくとも一層を沈着させるために処理され得る。さらに、少なくとも一層が、多様な結晶性形態(例えば、TiO層はアナターゼまたはルチルであり得る)で存在し得る。一部の実施形態では、少なくとも一層が、化学蒸着を介して沈着され得る。
【0058】
ブロック220では、カーボンブラックが、少なくとも一層の上に沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックが、湿式化学沈着を介して沈着される。一部の実施形態では、カーボンブラックが、化学蒸着を介して沈着される。他の実施形態では、有機部分の組み込み、続いて酸素が欠乏した雰囲気での焼成工程などを介して、カーボンブラックの沈着のための他の技術を使用する場合がある。
【0059】
一部の実施形態では、湿式化学沈着が、特定のpHを有するスラリーを含む、カーボンブラック、基板、及び多価カチオンのスラリーまたは懸濁液を形成することによって行われる場合がある。一部の実施形態では、湿式化学沈着(及び他の種類の沈着)が、多価カチオンを使用せずに行われる場合がある。
【0060】
一部の実施形態では、カーボンブラック、基板、及び多価カチオンの懸濁液(例えば、塩形態で)が、良く分散される。懸濁液のpHは、最初は、酸性として保持され得る。次に、懸濁液のpHを調節して、一般に約1~10の所望の多価カチオン水酸化物または水和酸化物の沈着物を形成し得る。カーボンブラックは、滑らかで均一な塗装を形成するように、基板の上の少なくとも一層に(またはその上に層が形成されない場合は基板自体に)水酸化物または水和酸化物のカチオンと共に沈着され得る。次に、懸濁液をさらに処理して、形成された沈着物の上に少なくとも一層を形成し得る。
【0061】
所与のpH条件下で沈着物を形成し得る、任意の多価カチオンを使用し得る。かかる多価カチオンは、可溶性塩の溶液の形態で使用される場合がある。一部の実施形態では、多価カチオンは、Al(III)、Cr(III)、Zn(II)、Mg(II)、Ti(IV)、Zr(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Ce(III)、及びSn(IV)のうちの1つ以上を含む。適したアニオンは、塩化物、硝酸塩などを含む。
【0062】
多価カチオンを使用する実施形態では、湿式化学沈着に対するpHの範囲は、使用される特定のカチオンに依存し得る。水酸化物または水和沈着物の形成は、沈降の所望のpHが塩溶液のpHより高い、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、またはアンモニア溶液などの可溶性塩基を加えることによって実行され得る。
【0063】
ブロック230では、少なくとも追加の一層が、カーボンブラックの上に形成され、少なくとも追加の一層が、カーボンブラックを少なくとも部分的に閉じ込める外層を含む。一部の実施形態では、カーボンブラックは、1つ以上の追加の層内で少なくとも部分的に分散され得る。次に、組み合わせエフェクト顔料を、外層が形成された後に乾燥させる場合がある。1つ以上の追加の層が、カーボンブラックを少なくとも部分的に閉じ込め得(または完全に閉じ込める)、遊離炭素粒子を通した滲みを最小化し、それによって組み合わせエフェクト顔料の一定の用途における皮膚または布の汚れを低減する。
【0064】
図3は、本開示の実施形態による組み合わせエフェクト顔料を製造する別の方法300を図示するブロック図である。
【0065】
ブロック310では、少なくとも一層が基板の上に形成される。一部の実施形態では、基板は、本明細書で記載する場合、板状基板である。ブロック210は、図2のブロック210と実質的に同様の手段で行われる場合がある。ブロック320では、カーボンブラックが、少なくとも追加の一層の上に沈着される。例えば、カーボンブラックは、別の層と共沈されるとき、層全体に渡る粒子として分散され得る。
【0066】
方法200及び300の各々では、さらなるカーボンブラックの沈着及び層の沈着が必要に応じて行われる場合がある。
【0067】
例示的な実施例
下記の例示的な実施例は、本明細書に記載された実施形態の理解を助けるために記載されるものであり、本明細書に記載され、主張された実施形態を特に限定するものとして解釈されるべきではない。かかる変更例は、先行技術の範囲内にある、これより知られ、または後に展開される全ての等価物の置換、及び実験的設計における処方の変更または軽微な変更を含み、本明細書に組み込まれた実施形態の範囲内に該当するものとして考えられるべきである。
【0068】
実施例1:チタニア塗布雲母の上のカーボンブラック
金色の干渉色を有する100グラムのチタニア塗布雲母を含有する13%の水性スラリーを78℃まで加熱し、攪拌した。20%w/wのHCl水溶液を使用し、続いて3.0重量%の配合量に対してカーボンブラック分散体(20%の固体)を投入して、pHを3.0に調節した。スラリーを、0.8重量%の処理に対して4.3%w/wのAl(NO水溶液を用いて処理した。次に、スラリーを少なくとも10分間攪拌した。1.5mL/分で3.5%w/wのNaOH水溶液を投入し、pHを8.0まで上げることによって、沈降がさらに促進された。次に、スラリーを、少なくとも30分間攪拌した。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥させた。カーボンブラックで処理したチタニア塗布雲母を、ラッカー内に3%の顔料を含むドローダウンとして、未処理のチタニア塗布雲母と比較した。処理済みのチタニア塗布雲母内の金色の陰影は暗さを増した。処理済みの酸化チタン塗布雲母のバルクの色は、未処理の酸化チタン塗布雲母に対して観察された白いバルクの色と違って、目に見えて金色であった。
【0069】
実施例2:チタニア塗布ホウケイ酸塩の薄片の上のカーボン
パール干渉色を有する200gの酸化チタン塗布ホウケイ酸塩の薄片を含有する33%の水性スラリーを78℃まで加熱し、攪拌した。20%w/wのHCl水溶液を使用して、pHを3.0に調節した。pH3.0で、20%w/wのカーボンブラック分散体の水溶液を、1.5重量%の配合量に対して投入する。スラリーを、0.8重量%の処理に対して4.3%w/wのAl(NO水溶液を用いて処理し、続いて少なくとも10分間攪拌した。1.5mL/分で3.5%w/wのNaOH水溶液を投入し、pHを8.0まで上げることによって、沈降がさらに促進された。次に、スラリーを、少なくとも30分間攪拌した。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥させた。処理済みの製品を、ラッカー内に12%の顔料を含むドローダウンとして、未処理のチタニア塗布ホウケイ酸塩と比較した。未処理の開始時の酸化チタン塗布ホウケイ塩酸の薄片と比較して、処理済みの製品では暗さが増したパールの陰影が観察された。さらに、カーボン処理した薄片のバルクの色は、未処理の薄片において観察された白いバルクの色と比較して、明らかに銀のパール色であった。
【0070】
実施例3:Al(NOを使用した第1のTiO層の上のカーボンブラック
832gのガラスの薄片(5マイクロメートルの厚さ及び100マイクロメートルの平均径)を含有する33%の水性スラリーを80℃まで加熱し、攪拌した。28%w/wのHCl水溶液により、pHを1.35に調節し、次に、47gの20%w/wのSnCl溶液を、1.94mL/分で1.35のpHで注入した。次に、40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように1.5ml/分で注入した。カーボンブラックの追加に対して、pHを3.0に調節した。0.2重量%の配合量に対して、20%のカーボンブラック分散体を投入した。カーボンブラックの投入に続いて、0.1重量%の処理に対して、4.3%w/wのAl(NO水溶液を加える。3.5%w/wのNaOHを投入し、1.5mL/分でpHを8.0まで上げることによって、沈降がさらに促進された。次に、スラリーを、少なくとも30分間攪拌した。pH8.0で、458.7gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して4.0g/分で注入する。NaSiO 5HOの追加に続いて、SnClの追加に対して2.9g/分で28%w/wのHClを注入することによって、pHを1.4に調節する。次に、47gの20%w/wのSnCl溶液を、pHを制御するために35%w/wのNaOH水溶液を使用して2.4g/分で加え、続いてpHを1.4に制御するために35%w/wのNaOHを使用して164gの40%w/wのTiClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した薄片を、SLF2のラッカー内に12%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理せずに製造された薄片と比較した。非常に暗さが増したパール色の陰影が、カーボンブラックで処理せずに調製された薄片と比較して、処理済みの薄片において観察された。薄片を含有するカーボンブラックのバルクの色は、カーボンブラックで処理されない薄片の無色のバルクとは対照的に、暗いパール色であった。これと同じ工程を使用して、カーボンブラックを、記載された組み合わせエフェクト顔料の層のうちのいずれにも組み込み得ることに注意すべきである。
【0071】
実施例4:CrCl 5HOを使用した第1のTiO層の上のカーボンブラック
832gのガラスの薄片(5マイクロメートルの厚さ及び100マイクロメートルの平均径)を含有する33%の水性スラリーを80℃まで加熱し、攪拌した。28%w/wのHCl水溶液により、pHを1.35に調節し、次に、47gの20%w/wのSnCl溶液を、1.94mL/分で1.35のpHで注入した。40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。カーボンブラックの追加に対して、pHを3.0に調節した。0.3重量%の配合量に対して、20%のカーボンブラック分散体を投入した。3.5%w/wのNaOH水溶液を使用してpHを6.8まで上げ、次に1.5%w/wのCrCl 5HO水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.5重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降がさらに促進された。次に、スラリーを少なくとも20分間撹拌した。pH8.0で、458.7gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHCl水溶液を使用して4.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、2.9g/分で28%w/wのHClを注入することによってSnClの追加に対してpHを1.4に調節し、続いて47gの20%w/wのSnCl溶液を、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して1.94mL/分で加えた。次に、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して2.4g/分で、164gの40%w/wのTiClを注入した。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンで処理した薄片を、SLF2のラッカー内に12%の顔料を含むドローダウンとして、上で製造されたものと同じだがカーボンブラックで処理せずに製造された薄片と比較した。非常に暗さが増したパール色の陰影が、未処理の薄片において観察された輝き効果を保ちながら、顔料を含有するカーボンブラックに対して観察され得る。顔料を含有するカーボンブラックのバルクの色も、カーボンブラックで処理されない同じ顔料に対して観察された白いバルクの色とは対称的に、ドローダウンにおいて観察された色を示している。これと同じ工程を使用して、カーボンブラックを、記載された組み合わせエフェクト顔料の層のうちのいずれにも組み込み得ることに注意すべきである。
【0072】
実施例5:CrCl 5HOを使用した紫のエフェクト顔料の第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する13.4%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。1:1v/vのHCl溶液を用いて、pHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分で1.3のpHで注入した。40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、次に、1200gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して4.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを1.7に調節し、次に8.0gの20%w/wのSnCl溶液をスラリーに注入した。次に、90gの40%w/wのTiClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。その後、pHを、カーボンブラックの追加に対して3.0まで上げた。20%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の配合量に対してスラリーに投入した。次に、pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて1.5%w/wのCrCl 5HO水溶液、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用した0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。20分間攪拌した後、スラリーのpHを1.35まで下げた。追加の30gの40%w/wのTiClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。処理済みの薄片を、DL101のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しないことを除いて同じ方法で調製されたエフェクト顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、未処理の紫、赤~紫で観察されたものと一致した。処理済みの顔料のバルクの色は、紫の陰影からなる。これと同じ工程を使用して、カーボンブラックを、記載された組み合わせエフェクト顔料の層のうちのいずれにも組み込み得ることに注意すべきである。
【0073】
実施例6:FeClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する13.4%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。1:1v/vのHCl溶液により、pHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分で1.3のpHで注入した。次に、40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1200gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して4.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、2.9g/分で28%w/wのHClを注入することによってSnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnCl溶液をスラリーに投入した後、次に、97.5gの40%w/wのTiClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。その後、pHを、カーボンブラックの追加に対して3.0まで上げた。20%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の配合量に対してスラリーに投入した。次に、2.29%w/wのFeCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。次に、pHを1.35まで下げ、追加の32.5gの40%w/wのTiClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した薄片を、DL101のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、同じ薄片だがカーボンブラックで処理しなかった薄片と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫のカーボンブラックで処理しない同じ薄片で観察されたものと一致した。カーボンブラックで処理した薄片のバルクの色は紫であった。
【0074】
実施例7:シリカ層内のカーボンブラック
832gのガラスの薄片(5マイクロメートルの厚さ及び100マイクロメートルの平均径)を含有する33%の水性スラリーを80℃まで加熱し、攪拌した。pHを、1:1v/vのHCl溶液により1.35に調節し、次に、47gの20%w/wのSnCl溶液を、2.2g/分で1.3のpHで注入した。次に、40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1075gの20%w/wのNaSiO 5HOの水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHCl水溶液を使用して4.0g/分で注入した。スラリーを濾過し、洗浄し、120℃で乾燥させて、シリカ中間体を製造した。次に、350gのシリカ中間体を、インシピエントウェットネス含浸を介して35gの2%w/wのカーボンブラック分散溶液に含浸させた。基板を120℃で乾燥させ、続いて35gの1.5%w/wのCr(NO 9HO水溶液に含浸させた。基板を120℃で乾燥させた。この時点で、顔料のバルクの色は、暗さが強い金色であった。その後、基板を700mLの水で再びスラリー化し、82℃まで加熱し、攪拌した。pHを1.6に調節し、次に、2.7gの20%w/wのSnClをスラリーに投入し、続いて少なくとも22分間攪拌した。次に、pHを、28%w/wのHCLを注入することによって、TiClの追加に対して1.35に調節した。次に、67.6gの40%w/wのTiClを、Reflecks(商標)MultiDimensions Transforming Tealに合致するように2.4g/分で注入した。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃まで加熱処理した。明るい赤~わずかに緑色の陰影の弱いカラートラベルが、バルクの色において観察された。同様の効果が、DL101のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンにおいて観察された。
【0075】
実施例8:CrCl 5HOを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する13.4%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。1:1v/vのHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分で1.3のpHで注入した。40%w/wのTiCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1075gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して4.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClをスラリーに投入した後、次に、90gの40%w/wのTiClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。次に、pHを、カーボンブラックの追加に対して3.0まで上げた。20%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の配合量に対してスラリーに投入した。pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて1.5%w/wのCrCl 5HO水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。20分間攪拌した後、スラリーのpHを1.35まで下げた。追加の50gの40%w/wのTiClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL101のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、赤~紫のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。未処理の顔料のバルクの色は、紫の陰影からなる。多価カチオンとしてのCrCl 5HOの使用が、Al(NOを超える顕著な改善を示したことに注意すべきである。具体的には、CrCl 5HOの使用による凝集の問題は観察されず、これは高配合量のAl(NOに特徴的である。
【0076】
実施例9:多価カチオンを含まない組み合わせエフェクト顔料
230gのガラスの薄片を含有する10%の水性スラリーを80℃まで加熱し、攪拌した。pHを、28%w/wのHCl水溶液により1.3に調節し、次に、43gの20%w/wのSnCl水溶液を、2mL/分で1.3のpHで注入した。続いて、25%w/wのTiOCl溶液を、2.4g/分で加えた。いったん所与の量のTiClを加えると、10%のカーボンブラック分散体を、1重量%の塗装を達成するために反応に対して同時に加えた。基板へのカーボンブラックの塗布は、TiOの基板への沈着によって促進された。いったん所望の顔料の陰影が達成されると、反応は停止した。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で焼成した。カーボンブラックで処理した塗布済みのガラスの薄片を、ラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、未処理のチタニアを塗布したガラスの薄片と比較した。カーボンブラックで処理した薄片のバルクの色は、未処理の薄片と比較して暗さが増したバルクの色を有した。
【0077】
実施例10:化粧品への用途
上層を有するエフェクト顔料にカーボンブラックを組み込むことは、カーボンブラック及びエフェクト顔料の物理的な混合と比べて有益である。皮膚の汚れが、有意に低減する。さらに、カーボンを層内に組み込むことによって、エフェクト材料に外部のカーボンを付着させる際に改善が期待される。
【0078】
追加の例示的な実施例
下記の追加の例示的な実施例は、本明細書に記載された実施形態の理解を助けるために記載されるものであり、本明細書に記載され、かつ主張された実施形態を特に限定するものとして解釈されるべきではない。かかる変更例は、先行技術の範囲内にあり得る、これより知られ、または後に展開される全ての等価物の置換、及び実験的設計における処方の変更または軽微な変更を含み、本明細書に組み込まれた実施形態の範囲内に該当するものとして考えられるべきである。
【0079】
実施例A1:青い顔料内のAlClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節した。42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1285gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClの追加をスラリーに注入した後、次に、50gの25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。pH1.3~1.4で、カーボンブラックを追加した。25%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の配合量に対してスラリーに投入した。pHを、35%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、かつpHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。60分間攪拌した後、スラリーのpHを1.40まで下げた。次に、追加の45gの25%w/wのTiOClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、青紫色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。結果として生じた層構造は、板状基板/TiO/SiO/TiO/カーボンブラック/TiOである。
【0080】
実施例A2:青い顔料内のAlClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1285gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClの追加をスラリーに注入した後、次に、50gの25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。pH1.3~1.4で、カーボンブラックを加えた。25%のカーボンブラック分散体を、0.6重量%の塗装に対してスラリーに投入した。pHを、35%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.8重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。60分間攪拌した後、スラリーのpHを1.40まで下げた。次に、追加の45gの25%w/wのTiOClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、青紫色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。
【0081】
実施例A3:青い顔料内のAlClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1285gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClの追加をスラリーに注入した後、次に、50gの25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。pH1.3~1.4で、カーボンブラックを追加した。25%のカーボンブラック分散体を、1.0重量%の塗装に対してスラリーに投入した。pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、かつpHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。60分間攪拌した後、スラリーのpHを1.40まで下げた。次に、追加の45gの25%w/wのTiOClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、青紫色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。
【0082】
実施例A4:赤い顔料内のAlClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、およそ2090gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClの追加をスラリーに投入した後、次に、50gの25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。pH1.3~1.4で、カーボンブラックを追加した。25%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の塗装に対してスラリーに投入した。pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。60分間攪拌した後、スラリーのpHを1.40まで下げた。次に、追加の30gの25%w/wのTiOClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、赤~薄緑色のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、暗い赤色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。
【0083】
実施例A5:赤い顔料内のAlClを使用した第2のTiO層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、およそ2090gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClの追加をスラリーに投入した後、次に、50gの25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。pH1.3~1.4で、カーボンブラックを追加した。25%のカーボンブラック分散体を、1.0重量%の塗装に対してスラリーに投入した。pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降はさらに促進された。60分間攪拌した後、スラリーのpHを1.40まで下げた。次に、追加の30gの25%w/wのTiOClを加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、赤~薄緑色のカーボンブラックで処理しない同じ顔料で観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、暗い赤色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。
【0084】
実施例A6:青い顔料内のAlClを使用した第1のTiO層とシリカ層との間のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。28%のHCl溶液によりpHを1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。pHを、カーボンブラックの追加に対して3.0に調節した。25%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の塗装に対してスラリーに投入した。カーボンブラックの投入に続いて、5%w/wのAlCl水溶液を、0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOHを注入し、2g/分でpHを6.8まで上げることによって、沈降はさらに促進された。次に、スラリーを、少なくとも30分間30分間攪拌した。pH7.8で、1265gの20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHCLを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、pHを、SnClの追加に対して2.9g/分で28%w/wのHCLを注入することによって、1.3に調節した。次に、8gの20%w/wのSnCl溶液を投入プロセスによって加えた。25%w/wのTiOClを、pHを1.3に制御するために35%w/wのNaOHを使用して2.4g/分の割合で加えた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した薄片を、DL1000のラッカー内に0.6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理せずに製造された薄片と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫色の、カーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、青紫色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。
【0085】
実施例A7:青い顔料内のAlClを使用したシリカ層内のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。pHを、28%のHCL溶液により1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、760gの20%w/wのNaSiO 5HOの水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHCl水溶液を使用して8.0g/分で注入した。pHを、カーボンブラックの追加に対して3.0に調節した。25%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の塗装に対して投入した。カーボンブラックの投入に続いて、0.6重量%の処理に対して5%w/wのAlCl水溶液を加えた。3.5%w/wのNaOHを注入し、pHを2g/分で6.8まで上げることによって、沈降がさらに促進された。次に、スラリーを少なくとも30分間攪拌した。20%w/wのNaSiO 5HO水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHCl水溶液を使用して8.0g/分で注入してシリカ層を完成させた。この時点で、スラリーのバルクの色は、暗さが強い金色であった。pHを1.7に調節し、8gの20%w/wのSnClをスラリーに投入し、続いて22分間攪拌した。次に、pHを、1.30に調節し、25%w/wのTiOClを、pHを1.3で制御するために35%w/wのNaOHを使用して2.4g/分の割合で加えた。所望の青い陰影を達成するまで追加を続けた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃まで加熱処理した。青~紫色の陰影の弱いカラートラベルが、バルクの色において観察された。同様の効果が、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンにおいて観察された。
【0086】
実施例A8:青い顔料内のAlClを使用したシリカ層と第2のTiO層との間のカーボンブラック
258gのガラスの薄片(1マイクロメートルの厚さ及び80マイクロメートルの平均径)を含有する15.5%の水性スラリーを82℃まで加熱し、攪拌した。pHを、28%のHCL溶液により1.3に調節し、次に、42gの20%w/wのSnCl水溶液を、2.2g/分の割合で注入した。25%w/wのTiOCl水溶液を、パール色の陰影に合致するように2.4g/分で注入した。次に、pHを7.8まで増加させ、1285gの20%w/wのNaSiO 5HOの水溶液を、pHを制御するために28%w/wのHClを使用して8.0g/分で注入した。NaSiO 5HOの追加に続いて、スラリーのpHを3.0に調節した。25%のカーボンブラック分散体を、0.4重量%の塗装に対してスラリーに投入した。pHを、3.5%w/wのNaOHを使用して6.8まで上げ、続いて、続いて5%w/wのAlCl水溶液を、pHを維持するために3.5%w/wのNaOHを使用して0.6重量%の処理に対して注入した。3.5%w/wのNaOH水溶液を注入し、pHを7.5まで上げることによって、沈降がさらに促進された。20分間攪拌した後、pHを、SnClの追加に対して1.7に調節した。8.0gの20%w/wのSnClをスラリーに投入した後、スラリーを22分間攪拌した。次に、25%w/wのTiOClを、pHを制御するために35%w/wのNaOHを使用して注入した。所望の青い陰影が達されるまで、TiOClの追加を続けた。記載された反応に続いて、スラリーを濾過し、洗浄し、400℃で加熱処理した。カーボンブラックで処理した顔料を、DL1000のラッカー内に6%の顔料を含むドローダウンとして、カーボンブラックで処理しない顔料と比較した。カーボンブラックで処理した顔料において観察されたカラートラベルは、青~紫色のカーボンブラックで処理しない同じ顔料において観察されたものと一致した。処理済みのカーボンブラック粉末のバルクの色は、青紫色である。未処理の顔料のバルクの色は、白い陰影からなる。結果として生じる層構造は、板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiOである。
【0087】
実施形態の例示的な用途
本開示による組み合わせエフェクト顔料は、全ての日常的な目的に対して、例えば、バルク材料内の高分子の着色、塗料(エフェクト仕上げ及び自動車分野に対するそれらを含む)、印刷インキ(オフセット印刷、凹版印刷、グラビア印刷、金付け、及びフレキソ印刷を含む)、化粧品、インクジェット印刷における用途、繊維の染色、ならびに紙及びプラスチックのレーザマーキングに対して使用可能である。かかる用途は、参考文献、例えば「Industrielle Organische Pigmente」(W.Herbst and K.Hunger,VCH Verlagsgesellschaft mbH,Weinheim-New York,2nd,completely revised edition,1995)によって知られている。
【0088】
ペンキ、塗料、印刷インキ、プラスチック、化粧配合品、レーザマーキング、顔料組成物、または乾燥製剤、及び化粧配合品は、本開示の組み合わせエフェクト顔料を組み込み得る例示的な実施形態である。
【0089】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料は、化粧組成物の一部である。化粧組成物の形態は、クリーム、乳液、泡沫、ジェル、ローション、ミルク、ムース、軟膏、ペースト、パウダー、スプレー、または懸濁液などの化粧品に対して通常使用される任意の形態であり得る。化粧組成物は、コンシールスティック、ファンデーション、舞台化粧、マスカラ(固形物またはクリーム)、アイシャドウ(リキッド、ポマード、パウダー、スティック、プレスト、またはクリーム)、ヘアカラー、口紅、リップグロス、コールペンシル、アイライナー、ブラッシャー、アイブローペンシル、及びクリームパウダーなどの皮膚、髪、目、または唇に使用される任意の着色化粧品であり得る。他の例示的な化粧組成物は、それらに限定されるものではないが、ネイルエナメル、スキングロッサ―スティック、ヘアスプレー、フェースパウダー、脚用化粧品、防虫ローション、ネイルエナメル、リムーバー、ネイルエナメルベース、パフュームローション、及び全ての種類(ジェルまたはリキッド)のシャンプーを含む。加えて、請求項に記載された組成物は、シェービングクリーム(エアロゾル用濃縮物、ブラシレス、泡立て)、整髪、コロンスティック、コロン、コロン化粧水、バブルバス、ボディローション(保湿、クレンジング、鎮痛、収斂)、アフターシェーブローション、アフターバスミルク、及びサンスクリーンローションで使用され得る。化粧品の用途に関する検討については、その両方をそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、Cosmetics:Science and Technology,2nd Ed.,Eds:M.S.Balsam and Edward Sagarin,Wiley-Interscience(1972)及びdeNavarre,The Chemistry and Science of Cosmetics,2nd Ed.,Vols 1 and 2(1962),Van Nostrand Co.Inc.,Vols 3 and 4(1975),Continental Pressを参照されたい。
【0090】
化粧組成物は、少なくとも1つの化粧品的に許容可能な補助剤を含み得る。化粧品的に許容可能な補助剤は、それらに限定されるものではないが、担体、賦形剤、乳化剤、界面活性剤、防腐剤、香料、香油、増粘剤、高分子、ゲル形成剤、染料、吸収顔料、光保護溶剤、稠度調整剤、酸化防止剤、泡止め剤、静電気防止剤、樹脂、溶剤、溶解促進剤、中和剤、安定剤、滅菌剤、推進剤、乾燥剤、乳白剤、化粧品的に活性な成分、毛髪用重合体、ヘアー及びスキンコンディショナー、グラフト重合体、水溶性または分散性シリコーン含有重合体、ブリーチ、ケア剤、着色剤、色付け剤、なめし剤、保湿剤、加脂剤、コラーゲン、タンパク質加水分解物、脂質、緩和剤及び軟化剤、色付け剤、なめし剤、ブリーチ、ケラチン硬化物質、抗菌活性成分、フォトフィルタ活性成分、忌避活性成分、充血物質、角質溶解または角膜形成物質、ふけ防止活性成分、消炎剤、表皮角化物質、抗酸化剤及び/またはフリーラジカル消去剤として作用する活性成分、皮膚保湿または保湿物質、加脂活性成分、脱臭活性成分、皮脂安定活性成分、植物エキス、抗紅斑性または抗アレルギー性活性成分、及びそれらの混合物を含む。化粧配合品は、先行技術で知られている。例えば、米国特許出願公開第2008/0196847号及び第2010/0322981号を参照されたい。
【0091】
組み合わせエフェクト顔料を、ペンキ、塗料、印刷インキ、高分子量有機材料、化粧配合品、レーザマーキング、顔料組成物、または乾燥製剤に、任意の着色的に有効量で加え得る。
【0092】
組み合わせエフェクト顔料を、材料/製剤の総重量に基づいて、0.0001%w/w~90%wt/wt、0.001%wt/wt~80%wt/wt、または0.01%wt/wt~50%wt/wtの範囲の濃度で、ペンキ、塗料、印刷インキ、高分子量有機材料、化粧配合品、レーザマーキング、顔料組成物、または乾燥製剤に加え得る。
【0093】
一部の実施形態では、化粧配合品は、化粧配合品の総重量に基づいて、0.0001%wt/wt~90%wt/wtの量で加えられた組み合わせエフェクト顔料を含み得る。化粧配合品は、10%wt/wt~90%wt/wtの範囲の化粧品的に適した担体材料をさらに含み得る。化粧品的に適した担体材料は、水とは異なる場合がある。
【0094】
一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、90.00%wt/wt~99.00%wt/wt(例えば、94.00%wt/wt)の範囲の量でのネイルエナメルベース、及び1.00%wt/wt~10.00%wt/wt(例えば、6.00%wt/wt)の範囲の量での組み合わせエフェクト顔料を含み得る。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料は、実施例1~9またはA1~A9(例えば、実施例A1または実施例A8)のうちのいずれかに従って、もしくはそれと同様に製造される。例えば、組み合わせエフェクト顔料におけるカーボンブラックの配合の量は、製造プロセスの他のパラメータを維持しながら、0.50%wt~2.00%wt(例えば、1.00%wt)の範囲に調節される場合がある。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料におけるカーボンブラックの配合の量は、0.10%wt~1.00%wt(例えば、0.40%wt)の範囲である。一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、ネイルエナメルベースを混合し、空気の混入を避けながら、組み合わせエフェクト顔料をゆっくりと加えることによって調製される。
【0095】
一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、90.00%wt/wt~99.00%wt/wt(例えば、94.00%wt/wt)の範囲の量でのネイルエナメルベース、及び1.00%wt/wt~10.00%wt/wt(例えば、6.00%wt/wt)の範囲の量での組み合わせエフェクト顔料を含む。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料は、カルシウムナトリウムホウケイ酸塩、二酸化チタン、及びシリカを含む。
【0096】
一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、90.00%wt/wt~99.00%wt/wt(例えば、93.06%wt/wt)の範囲の量でのネイルエナメルベース、及び1.00%wt/wt~10.00%wt/wt(例えば、6.00%wt/wt)の範囲の量でのカルシウムナトリウムホウケイ酸塩、二酸化チタン、及びシリカを含むエフェクト顔料を含む。一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、0.50%wt/wt~2%wt/wt(例えば、0.94%wt/wt)の量で存在するカーボンブラックをさらに含む。別の実施形態では、ネイルエナメル製剤は、0.50%wt/wt~2%wt/wt(例えば、0.94%wt/wt)の量で存在する酸化鉄をさらに含む。
【0097】
一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、90.00%wt/wt~99.00%wt/wt(例えば、94.00%wt/wt)の範囲の量でのネイルエナメルベース、及び1.00%wt/wt~10.00%wt/wt(例えば、5.94%wt/wt)の範囲の量でのカルシウムナトリウムホウケイ酸塩、二酸化チタン、及びシリカを含むエフェクト顔料を含む。一実施形態では、ネイルエナメル製剤は、0.01%wt/wt~0.10%wt/wt(例えば、0.06%wt/wt)の量で存在するカーボンブラックをさらに含む。別の実施形態では、ネイルエナメル製剤は、0.01%wt/wt~0.10%wt/wt(例えば、0.06%wt/wt)の量で存在する酸化鉄をさらに含む。
【0098】
一実施形態では、アイシャドウ製剤は、50.00%wt/wt~60.00%wt/wt(例えば、54.00%wt/wt)の範囲の量での充填剤としてのタルク、及び35.00%wt/wt~45.00%wt/wt(例えば、40.00%wt/wt)の範囲の量での組み合わせエフェクト顔料を含む。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料は、実施例1~9またはA1~A9(例えば、実施例A1または実施例A8)のうちのいずれかに従って、もしくはそれと同様に製造される。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料におけるカーボンブラックの配合の量は、0.10重量%~1.00重量%(例えば、0.40重量%)の範囲である。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料におけるカーボンブラックの配合の量は、0.50重量%~2.00重量%(例えば、1.00重量%)の範囲である。一実施形態では、アイシャドウ製剤は、それらに限定されるものではないが、湿式結合剤としての水添ポリイソブテン(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのカプリル酸(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(例えば、1.00%wt/wt)、防腐剤(例えば、1.00%wt/wt、及びカプリルグリコール、フェノキシエタノール、またはヘキシレングリコールのうちの1つ以上を含む)、及びそれらの組み合わせを含む、追加の成分を含む。
【0099】
一実施形態では、アイシャドウ製剤は、50.00%wt/wt~60.00%wt/wt(例えば、54.00%wt/wt)の範囲の量での充填剤としてのタルク、及び35.00%wt/wt~45.00%wt/wt(例えば、40.00%wt/wt)の範囲の量での組み合わせエフェクト顔料を含む。一実施形態では、エフェクト顔料は、カルシウムナトリウムホウケイ酸塩、二酸化チタン、及びシリカを含む。一実施形態では、アイシャドウ製剤は、それらに限定されるものではないが、湿式結合剤としての水添ポリイソブテン(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのカプリル酸(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(例えば、1.00%wt/wt)、防腐剤(例えば、1.00%wt/wt、及びカプリルグリコール、フェノキシエタノール、またはヘキシレングリコールのうちの1つ以上を含む)、及びそれらの組み合わせを含む、追加の成分を含む。
【0100】
一実施形態では、アイシャドウ製剤は、50.00%wt/wt~60.00%wt/wt(例えば、54.00%wt/wt)の範囲の量での充填剤としてのタルク、及び35.00%wt/wt~45.00%wt/wt(例えば、39.60%wt/wt)の範囲の量でのエフェクト顔料を含む。一実施形態では、エフェクト顔料は、カルシウムナトリウムホウケイ酸塩、二酸化チタン、及びシリカを含む。一実施形態では、アイシャドウ製剤は、0.10重量%~1.00重量%(例えば、0.40重量%)の範囲の量でのカーボンブラックをさらに含む。一実施形態では、アイシャドウ製剤は、0.10重量%~1.00重量%(例えば、0.40重量%)の範囲の量での酸化鉄をさらに含む。
一実施形態では、アイシャドウ製剤は、それらに限定されるものではないが、湿式結合剤としての水添ポリイソブテン(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのカプリル酸(例えば、2.00%wt/wt)、湿式結合剤としてのジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(例えば、1.00%wt/wt)、防腐剤(例えば、1.00%wt/wt、及びカプリルグリコール、フェノキシエタノール、またはヘキシレングリコールのうちの1つ以上を含む)、及びそれらの組み合わせを含む、追加の成分を含む。
【0101】
例示的な実施形態
前述の実施形態及び追加の実施形態を下に記載する。
【0102】
本開示に一態様では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板と、板状基板の上に配置された外層と、カーボンブラックとを含み、カーボンブラックが、基板の上に配置され、かつ外層によって閉じ込められる。
【0103】
一実施形態では、カーボンブラックが、外層内に埋め込まれた粒子の形態で存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、湿式化学沈着を介して沈着される。一実施形態では、カーボンブラックが、化学蒸着を介して沈着される。
【0104】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、外層と板状基板との間に中間層をさらに含む。一実施形態では、カーボンブラックが、中間層と外層との間の層として配置される。一実施形態では、カーボンブラックが、板状基板と中間層との間の層として配置される。一実施形態では、カーボンブラックが、中間層または外層のうちの1つ以上と共沈される。
【0105】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板と外層との間に配置された複数の層をさらに含む。一実施形態では、カーボンブラックが、複数の層のうちの1つ以上内に埋め込まれた粒子の形態で存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、組み合わせエフェクト顔料の層のうちの任意の隣接する対間の層として配置される。一実施形態では、複数の層のうちの少なくとも一層が、光学層である。
【0106】
一実施形態では、カーボンブラックが、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.01重量%~約3.00重量%の組み合わせエフェクト顔料内に存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.01重量%~約0.10重量%の組み合わせエフェクト顔料内に存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、最大30.00重量%の量の組み合わせエフェクト顔料内に存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約10.00重量%~約30.00重量%の組み合わせエフェクト顔料内に存在する。一実施形態では、カーボンブラックが、水和酸化物または水酸化物の沈着物の形態で存在する。
【0107】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、多価カチオンをさらに含む。一実施形態では、多価カチオンが、Al、Cr、Ti、Zn、Mg、Zr、Fe、Ce、及びSnからなる群から選択される。一実施形態では、多価カチオンが、Al(III)、Cr(III)、Zn(II)、Mg(II)、Ti(IV)、Zr(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Ce(III)、及びSn(IV)からなる群から選択される。一実施形態では、多価カチオンが、板状基板と外層との間に配置された沈着物層を形成する。一実施形態では、多価カチオンが、未塗布の板状基板の総重量に基づいて、約0.01重量%~約1.00重量%の組み合わせエフェクト顔料内に存在する。一実施形態では、カーボンブラックの多価カチオンに対する重量比が、3:1~1:3の範囲である。一実施形態では、多価カチオンが、塩化物、硝酸塩、及び硫酸塩からなる群から選択される、適した陰イオン性対イオンを有する。
【0108】
一実施形態では、外層が、光学層である。一実施形態では、光学層が、金属酸化物を含む。一実施形態では、金属酸化物が、TiO、In、ZrO、Fe、Fe、Al、Cr、CeO、ZnO、SnO及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、外層が、SiOを含む。
【0109】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板と外層との間に配置された中間層をさらに含み、外層及び中間層が、光学層またはSiOを含む層から独立して選択される。
【0110】
一実施形態では、カーボンブラックが、板状基板と直接接する。
【0111】
一実施形態では、板状基板が、酸化鉄、合成雲母、天然雲母、塩基性炭酸鉛、薄片状の硫酸バリウム、SiO、Al、TiO、ガラス、ZnO、ZrO、SnO,BiOCl、酸化クロム、BN、MgOの薄片、Si、黒鉛、アルミニウム、チタン、アルミニウム合金、ブロンズ、鉄、及びパーライトからなる群から選択される。
【0112】
一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板と外層との間に配置された複数の層をさらに含み、板状基板、カーボンブラック、複数の中間層、及び外層が、板状基板/SiO/カーボンブラック/SiO、板状基板/カーボンブラック/SiO、板状基板/カーボンブラック/TiO、板状基板/TiO/カーボンブラック/TiO、板状基板/カーボンブラック/TiO/SiO、板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO、板状基板/SiO/TiO/カーボンブラック/Fe、板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/カーボンブラック/TiO、板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/TiO/SiO、板状基板/SnO/TiO/カーボンブラック/TiO、板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/Fe、板状基板/TiO/SiO2/カーボンブラック/TiO、板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/Fe、板状基板/TiO/カーボンブラック/SiO/TiO、板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/Fe、板状基板/Fe/SiO/カーボンブラック/TiO、板状基板/Fe/カーボンブラック/SiO/Fe2O、板状基板/Fe/カーボンブラック/SiO/TiO、板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/Cr、板状基板/カーボンブラック/Fe、板状基板/TiO/SiO/TiO/カーボンブラック/TiO、及び板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiOからなる群から選択される、エフェクト顔料の層構造を集合的に画定する。
【0113】
一実施形態では、板状基板が、BiOClを含む。一実施形態では、カーボンブラックが、単一の層として存在し、または層構造のうちの1つ以上の隣接する層内に分散される。
【0114】
本開示の別の態様では、ペンキ、インクジェット、塗料、印刷インキ、プラスチック、化粧品、陶磁器用釉薬、またはガラスは、組み合わせエフェクト顔料を含む。
【0115】
本開示の別の態様では、化粧品は、組み合わせエフェクト顔料を含む。一実施形態では、化粧品は、スティック、軟膏、クリーム、乳液、懸濁液、分散液、粉末、または溶液の形態である。一実施形態では、化粧品は、口紅、マスカラ製剤、ブラッシャー、アイシャドウ、ファンデーション、アイライナー、パウダー、またはマニキュア液である。
【0116】
本開示の別の態様では、ネイルエナメルが、ネイルエナメルベースと、及び組み合わせエフェクト顔料とを含む。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板/TiO/SiO/TiO/カーボンブラック/TiOからなる層構造を含む。一実施形態では、組み合わせエフェクト顔料が、板状基板/TiO/SiO/カーボンブラック/TiOからなる層構造を含む。
【0117】
本開示の別の態様では、組み合わせエフェクト顔料を製造する方法が、板状基板の上にカーボンブラックを沈着させ、続いてカーボンブラックの上に外層を形成し、または板状基板の上にカーボンブラック及び外層を共沈させることを含み、外層が、カーボンブラックを少なくとも部分的に閉じ込める。一実施形態では、カーボンブラックの板状基板への沈着または共沈が、多価カチオンを沈着させ、または共沈させることをさらに含む。
【0118】
一実施形態では、カーボンブラックの沈着が、所与のpHでの多価カチオンによるカーボンブラックの水和酸化物または水酸化物の沈着物を沈着させることを含む。一実施形態では、本方法が、カーボンブラックを沈着させる前に中間層を沈着させることをさらに含む。
【0119】
一実施形態では、カーボンブラックの沈着または共沈が、湿式化学沈着または化学蒸着を介してカーボンブラックを沈着させることを含む。
【0120】
一実施形態では、本方法が、形成された組み合わせエフェクト顔料を乾燥させることをさらに含む。
【0121】
本明細書で議論された材料及び方法を記載する文脈における(特に下記の特許請求の範囲の文脈における)「a」、「an」、「the」という用語及び同様の指示対象の使用は、本明細書で別段指摘され、または文脈上明確に否定されない限り、単一または複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。本明細書での値の範囲の列挙は、本明細書で別段指摘されない限り、単に、範囲内に該当する各個々の値を個別に参照する簡単な方法として機能することを意図するものであり、各個々の値は、本明細書で個別に列挙されたものとして本明細書に組み込まれる。本明細書に記載された全ての方法は、本明細書で別段指摘され、または文脈上明確に否定されない限り、任意の適した順番で行われ得る。本明細書で提供された任意かつ全ての例または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に、材料及び方法をより良く明らかにすることを意図するものであり、本明細書で別段主張されない限り、範囲の限定を行うものではない。本明細書中の言葉はいずれも、本開示の材料及び方法の実行に不可欠な、任意の主張されない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0122】
本明細書の全体に渡る「一実施形態」、「一定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、または「実施形態」への言及は、実施形態と関連して記載された特定の特徴、構造、材料、または特性が、本開示の少なくとも一実施形態に含まれることを意味している。したがって、本明細書全体に渡る多様な場所での「1つ以上の実施形態では」、「一定の実施形態では」、「一実施形態では」、または「実施形態では」などの語句の登場は、必ずしも本開示の同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適した手段で組み合わされる場合がある。
【0123】
本明細書で開示された実施形態は、特定の実施形態を参照して記載されているが、これらの実施形態は、本開示の原則及び用途を単に図示するものと理解されるべきである。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示の方法及び装置に対して多様な変形及び変更を行う場合があることは、当業者に明らかであろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある、変形例及び変更例を含み、上に記載された実施形態は図示を目的として示されるものであり、限定する目的で示されるものではないことを意図している。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3